JPWO2014038660A1 - 新規なグルコース脱水素酵素 - Google Patents

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Abstract

【課題】基質特異性に優れることにより、SMBG用センサーへの利用に適した新たなグルコース脱水素酵素を提供する。【解決手段】下記の特性(1)〜(5)を備えるフラビン結合型脱水素酵素。(1)温度安定性:45℃以下で安定(2)pH4.5〜7.5で安定(3)基質特異性:D−グルコースに対する反応性を100%としたときのD−キシロース、マルトース、D−ガラクトースに対する反応性が2%以下である(4)至適活性温度:34〜47℃(5)至適活性pH:6.3〜6.7【選択図】なし

Description

本発明はグルコース脱水素酵素(以下、GDHとも表す。)に関する。詳しくは、本発明はフラビン結合型グルコース脱水素酵素(以下、FGDHとも表す。)、及び当該酵素の生産菌、当該酵素の製造方法、当該酵素を使用したグルコース測定方法などに関する。
血糖自己測定(SMBG:Self−Monitoring of Blood Glucose)は糖尿病患者が自己の血糖値を管理し、治療に活用するために重要である。近年、SMBGのために、電気化学的バイオセンサを用いた簡易型の自己血糖測定器が広く用いられている。バイオセンサは、絶縁性の基板上に電極、酵素反応層を形成したものである。
ここで用いられる酵素としては、グルコース脱水素酵素(GDH)、グルコースオキシダーゼ(GO)などが挙げられる。GO(EC 1.1.3.4)を用いた方法は、測定サンプル中の溶存酸素の影響を受けやすく、溶存酸素が測定結果に影響を及ぼすといった問題点が指摘されている。一方でGDHは、溶存酸素の影響を受けないが、例えば、ピロロキノリンキノン依存型グルコース脱水素酵素(PQQ−GDH)(EC1.1.5.2(旧EC1.1.99.17))は、マルトースやラクトースといったグルコース以外の糖類にも作用するため正確な血糖値の測定には適していない。
溶存酸素の影響を受けず、マルトースにもほとんど作用しないフラビン結合型グルコース脱水素酵素として、フラビンアデニンジヌクレオチド依存性グルコース脱水素酵素(以下、「FADGDH」とも表す。)が知られている。
例えば、特許文献1〜5には、アスペルギルス・テレウスやアスペルギルス・オリゼ由来のもの、あるいは、それらを改変したものなどが報告されている。
しかし、これらの酵素は、キシロースに対する反応性が比較的高いため(特許文献1)、キシロース負荷試験を受けている者の血糖を測定する場合には、正確性の点で改善の余地がある。
一方、キシロースに対する作用性が比較的低いフラビン結合型GDH(特許文献6)やGOとGDHの長所を併せ持つ改変型GDH(特許文献7)などが開発されているが依然として改善の余地がある。
WO2004/058958 WO2006/101239 特開2007−289148 特開2008−237210 WO2008/059777 WO2010/140431 WO2011/068050
Arthrinium sacchari由来GDHの活性に対するpHの影響を示す。 Arthrinium sacchari由来GDHの活性に対する温度の影響を示す。 Arthrinium sacchari由来GDHのpH安定性を測定した結果を示す。 Arthrinium sacchari由来GDHの温度安定性を測定した結果を示す。 Arthrinium sacchari由来GDHを用いて作製したグルコースセンサによるグルコース濃度の測定結果を示す。
上記のような現状の下、本発明者等は、SMBGにおける使用により適した、新規なグルコース脱水素酵素を開発すべく日夜検討を重ね、優れた基質特異性に加えて、安定性に優れた酵素を利用することで、測定時間を短縮し、且つ、少量の酵素量で正確な血糖値の測定が可能になるという課題を見出した。すなわち本発明は、基質特異性及び熱安定性等に優れることにより、SMBG用センサーへの利用に適した新たなグルコース脱水素酵素を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは、日夜検討を重ね、多くの微生物についてスクリーニングした結果、これまでにグルコース脱水素酵素を生産することが報告されていない或る微生物がグルコース脱水素酵素活性を有することを見出した。そして、本発明者等は、当該酵素を単離精製し、その特性を調べた結果、フラビン結合型のグルコース脱水素酵素であり、特異性に優れていることを見出した。
本発明は、係る知見に基づき、更なる研究と改良を重ねた結果完成したものであり、代表的な本発明は、以下の通りである。
[項1]
下記特性(1)〜(5)を備えるフラビン結合型グルコース脱水素酵素。
(1)温度安定性:45℃以下で安定
(2)pH4.5〜7.6で安定
(3)基質特異性:D−グルコースに対する反応性を100%としたときのD−キシロース、マルトース、D−ガラクトースに対する反応性が2%以下である
(4)至適活性温度:43〜47℃
(5)至適活性pH:6.3〜6.7
[項2]
更に、下記特性(6)を備える項1に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素。
(6)アースリニウム(Arthrinium)属、及び、アースリニウム属の有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に分類される微生物に由来する
[項3]
アースリニウム(Arthrinium)属、その有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に分類される微生物を培養すること、及び
グルコース脱水素酵素を回収すること
を含む、項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を製造する方法。
[項4]
項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素をグルコースに作用させることを含む、グルコース濃度の測定方法。
[項5]
項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキット。
[項6]
項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースセンサ。
本発明のフラビン結合型グルコース脱水素酵素(FGDH)は、マルトース、D−ガラクトース、D−キシロースに対する反応性がそれぞれ有意に低いため、試料中にD−グルコースとこれらの糖が共存する場合であってもグルコース量又は濃度を正確に測定することを可能にする。加えて、本発明のFGDHは、広い範囲のpH領域に対して安定であるため、幅広い条件下での使用に適している。これらの特性を備えるため、本発明のFGDHは、D−グルコースを含むあらゆる試料(例えば、血液や食品(調味料や飲料等))におけるグルコース濃度を正確に測定することを可能にする。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.フラビン結合型グルコース脱水素酵素(FGDH)
1−1.グルコース脱水素酵素活性
グルコース脱水素酵素(GDH)とは、電子受容体存在下でグルコースの水酸基を酸化してグルコノ−δ−ラクトンを生成する反応を触媒する理化学的性質を有する酵素である。本書においては、この理化学的性質をグルコースデヒドロゲナーゼ活性といい、特に断りが無い限り、「酵素活性」又は「活性」とは、当該酵素活性を意味する。前記電子受容体は、GDHが触媒する反応において、電子の授受を担うことが可能である限り特に制限されないが、例えば、2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)、フェナジンメトサルフェート(PMS)、1−メトキシ−5−メチルフェナジウムメチルサルフェート、及びフェリシアン化合物等を使用することができる。
グルコースデヒドロゲナーゼ活性の測定方法としては、種々の方法が知られているが、本書では、DCPIPを電子受容体として用い、反応前後における600nmの波長における試料の吸光度の変化を指標に活性を測定する方法を適用する。具体的な試薬組成や測定条件は、特にことわらない限り下記のとおりである。
グルコースデヒドロゲナーゼ活性の測定方法
<試薬>
0.6M D−グルコースを含む150mM リン酸緩衝液pH6.5(0.1% Triton X−100を含む)
1.64mM 2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)溶液
上記D−グルコースを含むリン酸緩衝液20mL、DCPIP溶液10mL、を混合して反応試薬とする。
<測定条件>
反応試薬3mLを37℃で5分間予備加温する。GDH溶液0.1mLを添加しゆるやかに混和後、水を対照に37℃に制御された分光光度計で、600nmの吸光度変化を5分記録し、直線部分から(即ち、反応速度が一定になってから)1分間あたりの吸光度変化(ΔODTEST)を測定する。盲検はGDH溶液の代わりにGDHを溶解する溶媒を試薬混液に加えて同様に1分間あたりの吸光度変化(ΔODBLANK)を測定する。これらの値から次の式に従ってGDH活性を求める。ここでGDH活性における1単位(U)とは、濃度1MのD−グルコース存在下で1分間に1マイクロモルのDCPIPを還元する酵素量である。

活性(U/mL)=
{−(ΔODTEST−ΔODBLANK)×3.1×希釈倍率}/{16.3×0.1×1.0}

なお、式中の3.1は反応試薬+酵素溶液の液量(mL)、16.3は本活性測定条件におけるミリモル分子吸光係数(cm/マイクロモル)、0.1は酵素溶液の液量(mL)、1.0はセルの光路長(cm)を示す。本書においては、別段の表示しない限り、酵素活性は上記の測定方法に従って、測定される。
本発明のGDHは、フラビンを補欠分子族として要求するフラビン結合型のGDH(FGDH)である。
本発明のFGDHは、単離されたFGDH又は精製されたFGDHであることが好ましい。また、本発明のFGDHは、上記保存に適した溶液中に溶解した状態又は凍結乾燥された状態(例えば、粉末状)で存在してもよい。本発明のFGDHに関して使用する場合の「単離された」とは、当該酵素以外の成分(例えば、宿主細胞に由来する夾雑タンパク質、他の成分、培養液等)を実質的に含まない状態をいう。具体的には例えば、本発明の単離された酵素は、夾雑タンパク質の含有量が重量換算で全体の約20%未満、好ましくは約10%未満、更に好ましくは約5%未満、より一層好ましくは約1%未満である。一方で、本発明のFGDHは、保存又は酵素活性の測定に適した溶液(例えば、バッファー)中に存在してもよい。
1−2.基質特異性
本発明のFGDHは、基質特異性に優れている。特に、本発明のFGDHは、D−グルコースに対する反応性を基準とした場合に、少なくともD−キシロースに対する反応性が有意に低い。より具体的に、本発明のFGDHは、同一濃度のD−グルコースに対する反応性を100%とした場合に、D−キシロースに対する反応性が同一濃度のD−グルコースに対する反応性を100%として、好ましくは2%以下であり、より好ましくは1.0%以下、更に好ましくは0.7%以下、更に好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.2%以下である。
本発明のFGDHは、D−キシロースに対する反応性が低いことに加えて、D−ガラクトース及びマルトースに対する反応性も低いことが好ましい。本発明のFGDHのD−ガラクトースに対する反応性は、同一濃度のD−グルコースに対する反応性を100%として、好ましくは2%以下であり、より好ましくは1.0%以下、更に好ましくは0.7%以下、更に好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.2%以下である。
本発明のFGDHのマルトースに対する反応性は、同一濃度のD−グルコースに対する反応性を100%として、好ましくは2%以下であり、より好ましくは1.0%以下、更に好ましくは0.7%以下、更に好ましくは0.6%以下である。
本書において、本発明のFGDHの各糖類に対する反応性は、上記1−1.に示すグルコースデヒドロゲナーゼ活性の測定方法において、D−グルコースを他の糖(例えば、D−キシロース、D−ガラクトース、又はマルトース)に置き換えて、D−グルコースの場合の活性を比較することにより求める。但し、比較する場合の各糖類の濃度は50mMを基準とする。また、基質特異性を測定する際の酵素濃度は、グルコースに対する反応性を測定する時は、反応液の最終酵素濃度を3.3μg/mL、キシロースやマルトース及びガラクトースに対する反応性を測定する時は1.4mg/mLとする。
以上のような優れた基質特異性を有する本発明のFGDHは、試料中のグルコース量を正確に測定するための酵素として好ましい。即ち、本発明のFGDHによれば試料中にマルトース、D−ガラクトース、D−キシロースなどの夾雑物が存在する場合であっても目的のD−グルコースの量を正確に測定することが可能である。従って本酵素は、試料中にこのような夾雑物の存在が予想又は懸念される用途(典型的には血液中のグルコース量の測定)に適しており、当該用途も含め様々な用途に適用可能であり、汎用性が高い。
1−3.至適活性pH
本発明のFGDHは、後述する実施例に示す通り、pH6.3(リン酸緩衝液)において最も高い活性を示すことが好ましい。また、本発明のFGDHは、pH5.5〜6.5(MES−NaOH緩衝液)及びpH6.3〜7.7(リン酸緩衝液)の範囲において、pH6.3(リン酸緩衝液)における活性を100%とした場合と比較して、80%以上の相対活性を示すことが好ましい。即ち、本発明のFGDHの至適活性pHは6.3〜6.7であり、好ましくはpH6.3である。
1−4.至適活性温度
本発明のFGDHの至適活性温度は、34℃〜47℃であることが好ましい。ここで「34℃〜47℃」とは、典型的に至適活性温度が34℃〜47℃付近であり、更にある程度の許容可能な幅を有することを意味する。本明細書において、至適活性温度は、後述する実施例に示す通り、反応液の最終酵素濃度(3.3μg/mL)でリン酸カリウム緩衝溶液(pH7.0)中における酵素活性を測定することにより求められる。
1−5.pH安定性
本明細書において、特定のpH条件の下、2U/mLの酵素を25℃で16時間処理した後の残存酵素活性が、処理前の酵素活性と比較して80%以上である場合に、当該酵素は、当該pH条件において安定であると判断する。本発明のFGDHは、少なくともpH4.5〜7.5の範囲全体で安定であることが好ましい。
1−6.温度安定性
本明細書において、特定の温度条件の下、適当な緩衝液中(例えば酢酸カリウムバッファー(pH5.0))で10U/mLの酵素を15分間処理した後の残存酵素活性が、処理前の酵素活性と比較して80%以上である場合に、当該酵素は当該温度条件において安定であると判断する。本発明のFGDHは、少なくとも45℃以下(即ち、0℃〜45℃の温度範囲)において安定であることが好ましい。
本発明のFGDHは、上記1−2〜1−6で示される特徴のうち少なくとも1つ以上を備えていることが好ましく、より好ましくはその2つ以上を備え、更に好ましくはその3つの特性を更に備え、より更に好ましくはその4つ以上を備え、より一層好ましくはその全てを備える。本発明のFGDHは、上記1−2〜1−6の特性を如何なる組合せで備えていても良いが、上記1−2の特性に加えて更に1−3、1−4、1−5及び1−6からなる群のうち1つ以上の特性を備えていることが好ましい。
1−7.分子量
本発明のFGDHを構成するポリペプチド部分の分子量は、SDS−PAGEで測定した場合に約70kDaである。「約70kDa」とは、SDS−PAGEで分子量を測定した際に、当業者が、通常70kDaの位置にバンドがあると判断する範囲を含むことを意味する。「ポリペプチド部分」とは、実質的に糖鎖が結合していない状態のFGDHを意味する。微生物によって生産された発発明のFGDHが糖鎖結合型である場合は、それを熱処理や糖加水分解酵素によって処理することにより、糖鎖を除去した状態(即ち、「ポリペプチド部分」)にすることができる。実質的に糖鎖が結合していない状態とは、熱処理や糖加水分解酵素によって処理された糖鎖結合型FGDHに不可避的に残存する糖鎖の存在を許容する。よって、FGDHが本来的に糖鎖結合型でない場合は、それ自体が「ポリペプチド部分」に相当する。
糖鎖結合型FGDHから糖鎖を除去する手段としては、種々の方法が知られている。
本書においては、後述する実施例に示すように、糖鎖結合型のFGDHを100℃で10分間加熱処理をして変性させた後、N−グリコシダーゼEndo H(ニューイングランドバイオラボ社製)を用いて37℃で6時間処理する方法を適用する。
本発明のFGDHに糖鎖が結合している場合、その分子量は、グルコース脱水素酵素活性、基質特異性、及び比活性などにネガティブに影響しない限り特に制限されない。例えば、糖鎖が結合した状態の本発明FGDHの分子量は、SDS−PAGEでの測定において、80〜100kDaであることが好ましい。糖鎖結合型のFGDHは、酵素をより安定にするという観点及び水溶性を高め、水に溶け易くするという観点から好ましい。
SDS−PAGEでの分子量の測定は、一般的な手法及び装置を用い、市販される分子量マーカーを用いて行うことができる。
1−8.由来
本発明のFGDHは、上述する特性を備える限り、その由来は特に制限されない。本発明のFGDHは、例えば、アースリニウム(Arthrinium)属及びアースリニウム(Arthrinium)属の有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に帰属する微生物に由来し得る。アースリニウム属に属する微生物としては、特に制限されないが、例えば、Arthrinium japonicum、Arthrinium phaeospermum、Arthrinium terminalis、Arthrinium
saccharicola、Arthrinium sacchari、Arthrinium serenense、Arthrinium arundinis、Arthrinium euphaubie、Arthrinium RD000305、RD000313、RD000319、RD000334、RD000345、RD000346、RD000347、RD000351、RD000431、RD000454、RD000463、RD001987、RD006060、RD056943、RD056964、RD058144、RD059544、RD060455、RD060458、アピオスポラ属に属する微生物としては、特に制限されないが、例えば、Apiospora
montagnei、Apiospora setosa、Apiospora tintinnabulaなどが例示できる。更に具体的には、Arthrinium sacchariを例示することができる。Arthrinium sacchariは、独立行政法人 製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ鎌足2丁目5番8号)に寄託申請され、受領番号NITE ABP‐1408として2012年8月22日に受領された菌株であり、所定の手続を経ることによってその分譲を受けることができる。
本発明のFGDHが由来する他の生物としては、例えば、土壌や河川・湖沼などの水系又は海洋に存在する微生物や各種動植物の表面または内部に常在する微生物等を挙げることができる。低温環境、火山などの高温環境、深海などの無酸素・高圧・無光環境、油田など特殊な環境に生育する微生物を単離源としてもよい。
本発明のFGDHには、微生物から直接単離されるFGDHだけでなく、単離されたFGDHを蛋白質工学的な方法によりアミノ酸配列等を改変したものや、遺伝子工学的手法により改変したものも含まれる。例えば、前述の、アースリニウム(Arthrinium)属及びアースリニウム(Arthrinium)属の有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に類される微生物等から取得した酵素に改変を加えることによって、上述する特性を備えるように改変した酵素であってもよい。
更に具体的には、Arthrinium sacchariに帰属する微生物に由来するものを改変したものであっても良い。
2.フラビン結合型グルコース脱水素酵素の製造方法
本発明のFGDHは、典型的には、本発明のFGDHの生産能を有する微生物を培養することで製造される。培養に供される微生物は、本発明のFGDHを産生する能力を有する限り特に制限されず、例えば、上記1.に示すアースリニウム属に帰属する野生型の微生物を好適に利用することができる。
培養方法及び培養条件は、本発明のFGDHが生産される限り特に限定されない。即ち、FGDHが生産されることを条件として、使用する微生物の生育に適合した方法及び条件を適宜設定できる。以下に、培養条件として、培地、培養温度、及び培養時間を例示する。
培地としては、使用する微生物が生育可能な培地であれば、特に制限されない。例えば、グルコース、シュクロース、ゲンチオビオース、可溶性デンプン、グリセリン、デキストリン、糖蜜、有機酸等の炭素源、更に硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、あるいは、ペプトン、酵母エキス、コーンスティープリカー、カゼイン加水分解物、ふすま、肉エキス等の窒素源、更にカリウム塩、マグネシウム塩、ナトリウム塩、リン酸塩、マンガン塩、鉄塩、亜鉛塩等の無機塩を添加したものを用いることができる。使用する微生物の生育を促進するためにビタミン、アミノ酸などを培地に添加してもよい。
アースリニウム(Arthrinium)属に分類される微生物を培養して本発明のFGDHを得る場合は、その微生物の栄養生理的性質を考慮して培養条件を選択すればよい。多くの場合は液体培養で行い、工業的には通気攪拌培養を行うのが有利である。ただし、生産性を考えた場合に、固体培養で行った方が有利な場合もある。
培地のpHは、培養する微生物の生育に適していればよく、例えば約3〜8、好ましくは約5〜7程度に調整し、培養温度は通常約10〜50℃、好ましくは約25〜35℃程度で、1〜15日間、好ましくは3〜7日間程度好気的条件下で培養する。培養法としては例えば振盪培養法、ジャー・ファーメンターによる好気的深部培養法が利用できる。
上記のような条件で培養した後、培養液又は菌体よりFGDHを回収することが好ましい。FGDHを菌体外に分泌する微生物を用いる場合は、例えば培養上清をろ過、遠心処理等することによって不溶物を除去した後、限外ろ過膜による濃縮、硫安沈殿等の塩析、透析、各種クロマトグラフィーなどを適宜組み合わせて分離、精製を行うことにより本酵素を得ることができる。アースリニウム属に属する微生物が産生するフラビン結合型グルコース脱水素酵素は基本的に分泌型のタンパク質である。
他方、菌体内から回収する場合には、例えば菌体を加圧処理、超音波処理、機械的手法、又はリゾチーム等の酵素を利用した手法等によって破砕した後、必要に応じて、EDTA等のキレート剤及び界面活性剤を添加してFGDHを可溶化し、水溶液として分離採取し、分離、精製を行うことにより本酵素を得ることができる。ろ過、遠心処理などによって予め培養液から菌体を回収した後、上記一連の工程(菌体の破砕、分離、精製)を行ってもよい。
精製は、例えば、減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿処理、加熱処理や等電点処理、吸着剤あるいはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィー等を適宜組み合わせて実施することができる。
カラムクロマトグラフィーを用いる場合は、例えば、セファデックス(Sephadex)ゲル(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)などによるゲルろ過、DEAEセファロースCL−6B(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)、オクチルセファロースCL−6B(GEヘルスケア バイオサイエンス社製)等を用いることができる。該精製酵素標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバンドを示す程度に純化されていることが好ましい。
なお、培養液からのグルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質の採取(抽出、精製など)にあたっては、グルコース脱水素酵素活性、マルトース作用性、熱安定性などのうちいずれか1つ以上を指標に行ってもよい。
各精製工程では原則としてGDH活性を指標として分画を行い、次のステップへと進む。但し、予備試験などによって、適切な条件を予め設定可能な場合にはこの限りでない。
組換えタンパク質として本酵素を得ることにすれば種々の修飾が可能である。例えば、本酵素をコードするDNAと他の適当なDNAとを同じベクターに挿入し、当該ベクターを用いて組換えタンパク質の生産を行えば、任意のペプチドないしタンパク質が連結された組換えタンパク質からなる本酵素を得ることができる。また、糖鎖及び/又は脂質の付加や、あるいはN末端若しくはC末端のプロセッシングが生ずるような修飾を施してもよい。以上のような修飾により、組換えタンパク質の抽出、精製の簡便化、又は生物学的機能の付加等が可能である。
本酵素をコードするDNAは、標準的な遺伝子工学的手法、分子生物学的手法、生化学的手法などを用いることによって容易に調製することができる(Molecular Cloning 3d Ed, Cold Spring Harbor Lab. Press (2001)等参照)。
標準的な遺伝子工学的手法としては、具体的には、本発明のFGDHが発現される適当な起源微生物より、常法に従ってcDNAライブラリーを調製し、該ライブラリーから、本発明のDNA配列に特有なプローブや抗体を用いて所望クローンを選択することにより実施できる〔Proc. Natl. Acad. Sci., USA., 78, 6613(1981)等参照〕。
cDNAライブラリーを調整するための起源微生物は、本発明のFGDHを発現する微生物であれば特に制限されないが、好ましくは、アースリニウム属に分類される微生物である。より具体的には、上記1−8.に示す微生物を挙げることができる。
ベクターの種類は、宿主細胞の種類を考慮して適当なベクターが選択される。ベクターの具体例としては、プラスミドベクター、コスミドベクター、ファージベクター、ウイルスベクター(アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、レトロウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター等)等を挙げることができる。また、糸状菌を宿主とする場合に適したベクターや、セルフクローニングに適したベクターを使用することも可能である。
大腸菌を宿主とする場合は、例えば、M13ファージ又はその改変体、λファージ又はその改変体、pBR322又はその改変体(pB325、pAT153、pUC8など)など)を使用することができる。酵母を宿主とする場合は、pYepSec1、pMFa、pYES2等を使用することができる。昆虫細胞を宿主とする場合は、例えば、pAc、pVL等が使用でき、哺乳類細胞を宿主とする場合は、例えば、pCDM8、pMT2PC等を使用することができるが、これらに限定される訳ではない。
DNAのベクターへの挿入、選択マーカー遺伝子の挿入(必要な場合)、プロモーターの挿入(必要な場合)等は標準的な組換えDNA技術を用いて行うことができる。
本酵素をコードするDNAの宿主への導入手段は特に制限されないが、例えば、上記ベクターに組み込まれた状態で宿主に導入される。宿主細胞は、本発明のDNAを発現してFGDHを生産することが可能である限り、特に制限されない。具体的には、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、酵母、カビ、昆虫細胞、植物培養細胞、哺乳動物細胞等の真核細胞等を使用することができる。
宿主が原核細胞の場合は、エシェリヒア属、バチルス属、ブレビバチルス属、コリネバクテリウム属などが例として挙げられ、それぞれ、エシェリヒア・コリC600、エシェリヒア・コリHB101、エシェリヒア・コリDH5α、バチルス・サブチリス、ブレビバチルス・チョウシネンシス、コリネバクテリウム・グルタミカムなどが例として挙げられる。また、ベクターとしてはpBR322、pUC19、pBluescriptなどが例として挙げられる。
宿主が酵母の場合は、サッカロミセス属、シゾサッカロミセス属、キャンデイダ属、ピキア属、クリプトコッカス属などが例として挙げられ、それぞれ、サッカロミセス・セレビシエ、シゾサッカロミセス・ポンベ、キャンデイダ・ウチリス、ピキア・パストリス、クリプトコッカス・エスピーなどが例として挙げられる。ベクターとしてはpAUR101、pAUR224、pYE32などが挙げられる。
宿主が糸状菌細胞である場合は、アスペルギルス属、トリコデルマ属、コレトトリカム属などが例として挙げられ、それぞれ、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガー、トリコデルマ・レセイ、ムコール・ヒエマリス、アースリニウム・サッカリ等を例示することができる。
本発明においては、FGDHが単離されたアースリニウム属に帰属する微生物を宿主とすることも好ましい。即ち、形質転換体では、通常、外来性のDNAが宿主細胞中に存在するが、DNAが由来する微生物を宿主とするいわゆるセルフクローニングによって得られる形質転換体も好適な実施形態である。
形質転換体は、好ましくは、上記の発現ベクターを用いたトランスフェクション乃至はトランスフォーメーションによって調製される。形質転換は、一過性であっても安定的な形質転換であってもよい。トランスフェクション及びトランスフォーメーションはリン酸カルシウム共沈降法、エレクトロポーレーション、リポフェクション、マイクロインジェクション、Hanahanの方法、酢酸リチウム法、プロトプラスト−ポリエチレングリコール法、等を利用して実施することができる。
3.本発明のFGDHの用途
本発明のFGDHは、種々のプロダクトに適用できる。本明細書において「プロダクト」とは、使用者が或る用途を実行する目的で用いる1セットのうち一部または全部を構成する製品であって、本発明のFGDHを含むものを意味する。
本発明のプロダクトは、種々の用途に適用することができ、その用途は特に限定されるものではないが、典型的には、FGDHをグルコースに作用させてグルコース濃度を測定する方法が挙げられる。
上記のフラビン結合型グルコース脱水素酵素をグルコースに作用させることを含む、グルコース濃度の測定方法も、本発明の実施形態の1つである。
グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコースの測定方法は既に当該技術分野において確立されている。よって、公知の方法に従い、本発明のFGDHを用いて、各種試料中のグルコースの量又は濃度を測定することができる。本発明のFGDHを用いてグルコースの濃度又は量が測定可能である限り、その態様は特に制限されないが、例えば、本発明のFGDHを試料中のグルコースに作用させ、グルコースの脱水素反応に伴う電子受容体(例えば、DCPIP)の構造変化を吸光度で測定することにより実施することができる。より具体的には、上記1−1.に示す方法に従って、実施することができる。本発明に従った、グルコース濃度の測定は、試料に本発明のFGDHを添加すること、又は添加して混合することにより実施することができる。グルコースを含有する試料は、特に制限されないが、例えば、血液、飲料、食品等を挙げることができる。グルコース濃度又は量の測定が可能である限り、試料に添加する酵素の量は特に制限されない。
後述するセンサの形態でのグルコース濃度の測定は、例えば、以下のようにして実施することができる。恒温セルに緩衝液を入れ、一定温度に維持する。メディエーターとしては、フェリシアン化カリウム、フェナジンメトサルフェートなどを用いることができる。作用電極として本発明のFGDHを固定化した電極を用い、対極(例えば白金電極)および参照電極(例えばAg/AgCl電極)を用いる。カーボン電極に一定の電圧を印加して、電流が定常になった後、グルコースを含む試料を加えて電流の増加を測定する。標準濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブに従い、試料中のグルコース濃度を計算することができる。
本発明のプロダクトの例として、グルコースアッセイキットが挙げられる。
上記のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキットも、本発明の実施形態の1つである。
本発明のグルコースアッセイキットは、本発明のFGDHを少なくとも1回のアッセイに十分な量で含む。典型的には、キットは、本発明のFGDHに加えて、アッセイに必要な緩衝液、メディエーター、キャリブレーションカーブ作製のためのグルコース標準溶液、ならびに使用の指針を含む。本発明のFGDHは種々の形態で、例えば、凍結乾燥された試薬として、または適切な保存溶液中の溶液として提供することができる。
本発明のプロダクトの別の例として、グルコースセンサが挙げられる。
上記のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースセンサも、本発明の実施形態の1つである。
本発明のFGDHを用いるグルコースセンサは、電極として、カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極上に本発明の酵素を固定化することで作製することができる。固定化方法としては、架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入する方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどがある。その他、フェロセン又はその誘導体に代表される電子メディエーターとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。本発明のFGDHは、熱安定性に優れるため、比較的高温度(例えば、50℃や55℃)の条件下で固定化を実施することができる。典型的には、グルタルアルデヒドを用いて本発明のFGDHをカーボン電極上に固定化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルアルデヒドをブロッキングすることができる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。以下の実施例の記載はいかなる面においても本発明を限定しない。
実施例1 菌株のスクリーニング
本発明菌株は、以下の方法で土壌中よりスクリーニングを行い単離した。土壌サンプルを水で希釈したものを、DP培地(デキストリン2.0%、ポリペプトン1.0%、KHPO1.0%、アガロース1.5%)にプレーティングし、コロニーを単離した。単離されたコロニーを、小麦胚芽2g、2%グルコース溶液2mLを含む培地をオートクレーブで120℃、20分間滅菌した固体培地に加え、25℃で5日間から7日間静置培養した。培養後、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)を1mL添加し、ボルテックスで十分に懸濁した。懸濁液に少量のガラスビーズを加えた後、ビーズショッカー(安井器械(株)製)で3,000rpm、3分間×2回の条件で破砕し、4℃、2,000×g、5分間の条件で遠心分離して、培養上清を粗酵素液として得た。粗酵素液のグルコース脱水素酵素活性を実施例2記載の方法で測定し、グルコース脱水素酵素活性のある菌株をセレクトした。
実施例2 グルコース脱水素酵素活性の確認
実施例1で得た粗酵素液中のグルコース脱水素酵素活性を、上記1−1.に示したグルコースデヒドロゲナーゼ活性測定方法で測定した。その結果を表1に示す。
表1に示す通り、Arthrinium sacchari由来の粗酵素液にGDH活性が存在することが確認された。
実施例3 Arthrinium sacchari由来GDHの精製
50mLのYPD培地(0.5%酵母エキス、1%ペプトン、2%グルコース)を500mL坂口フラスコに入れ、オートクレーブで滅菌し、前培養用の培地とした。予めDPプレート培地で復元したArthrinium sacchariを前培養培地に一白金耳植菌し、25℃、180rpmで7日間振とう培養し、種培養液とした。
次に、7.0Lの生産培地(イーストイクストラクト4.0%、グリセロール4.0%、pH6.0)を10L容ジャーファーメンターに入れ、オートクレーブで滅菌し、本培養培地とした。50mLの種培養液を本培養培地に植菌し、培養温度25℃、攪拌速度350rpm、通気量2.0L/分、管内圧0.2MPaの条件で7日間培養した。その後、培養液をろ過し、そのろ液を分画分子量8,000のUF膜(ミリポア(株)製)を用いて濃縮し、濃縮液に50mMリン酸緩衝液(pH6.0)を加えるという工程を繰り返し、低分子を取り除いた。
その後、脱塩液に0.3飽和になるように硫酸アンモニウムを徐々に添加し、予め0.3飽和の硫酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化した500mLのPSセファロースFastFlow(GEヘルスケア製)カラムにかけ、50mMリン酸緩衝液(pH6.0)のリニアグラジエントで溶出させた。そして、溶出されたGDH画分を分画分子量10,000の中空糸膜(スペクトラムラボラトリーズ製)で濃縮後、50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化したDEAEセファロースFast Flow(GEヘルスケア製)カラムにかけ、夾雑タンパクのみを吸着させた。そして、0.3飽和の硫酸アンモニウムを含む50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)で平衡化した50mLのResorce Phe(GEヘルスケア製)カラムにかけ、0mMリン酸緩衝液(pH6.0)のリニアグラジエントで溶出させた。さらに、Superdex S−200(GEヘルスケア製)カラムにかけ、精製酵素を得た(以下、このGDHをAsGDHとも表す。)。
AsGDHを100℃、10分間、加熱処理して変性させた後、5UのEndo H(ニューイングランドバイオラボ社製)で37℃、1時間処理し、タンパク質に付加している糖鎖を分解した。その後、得られた精製酵素をSDS−PAGE(Phast Gel 10−15% Phastsystem GEヘルスケア製)に供し、分子量を求めたところ、AsGDHの分子量は約70,000ダルトンであることが判明した。
糖鎖分解処理を行っていないAsGDHについて同様にSDS−PAGEで分子量を測定したところ、約80−100kDaであった。
実施例4 基質特異性
上記1−1.に示したGDHの活性測定法に従い、実施例4で精製したAsGDHについて、D−グルコース、マルトース、D−ガラクトース、D−キシロースを基質とした場合の活性を測定した。D−グルコースを基質とした場合の活性を100%とし、それと比較した他の糖に対する活性を求めた。各糖の濃度は50mMとした。結果を表2に示す。なお、酵素濃度については、グルコースに対しては最終濃度3.3μg/mL、それ以外の糖については、最終濃度1.4mg/mLの濃度で反応を行った。また、本実施例については、下記の酵素活性測定条件で測定した。
100mM リン酸緩衝液(pH7.0) 1.79mL、1.25M D−グルコース溶液
0.08mLおよび20mM DCPIP溶液 0.01mLを混合し、37℃で5分間保温する。次いで、20mM PMS溶液 0.02mLおよび酵素サンプル溶液0.1mLを添加し、反応を開始する。反応開始時、および、経時的な吸光度を測定し、酵素反応の進行に伴う600nmにおける吸光度の1分間あたりの減少量(ΔA600)を求め、次式に従いフラビン結合型GDH活性を算出する。この際、フラビン結合型GDH活性は、37℃において濃度50mMのD−グルコース存在下で1分間に1μmolのDCPIPを還元する酵素量を1Uと定義する。

活性(U/mL)=
{−(ΔODTEST−ΔODBLANK)×2.0×希釈倍率}/{16.3×0.1×1.0}

なお、式中の2.0は反応試薬+酵素試薬の液量(mL)、16.3は本活性測定条件
におけるミリモル分子吸光係数(cm/μmol)、0.1は酵素溶液の液量(mL)
、1.0はセルの光路長(cm)、ΔODBLANKは10mM
酢酸緩衝液を酵素サンプル溶液の代わりに添加して反応開始した場合の600nmにおける吸光度の1分間あたりの減少量を表す。
表2の結果から、精製AsGDHの基質特異性は、D−グルコースに対する活性値を100%とした場合、マルトース、D−ガラクトース、D−キシロースに対する見かけの活性は、それぞれ0.6%以下、0,2%以下、0.2%以下であり、本発明のAsGDHは基質特異性に優れていることが示された。
実施例7 至適活性pH
実施例4で得られた精製AsGDH酵素液(0.5U/mL)を用いて、至適pHを調べた。100mM MES−NaOH緩衝液(pH5.5−6.5、図1中□印でプロット)、100mM リン酸カリウム緩衝液(pH6.3−7.7、図1中▲でプロット)を用い、それぞれのpHにおいて、温度37℃にて酵素反応を行い、相対活性を比較した。結果を図1に示す。
その結果、精製AsGDHの至適活性pHは、リン酸カリウム緩衝液を使用した場合のpH6.3において最も高い活性値を示した。また、pH6.3〜6.7の範囲で、pH6.3における活性を100%とした場合と比較して80%以上の相対活性を示した。以上のことから、精製AsGDHの至適活性pHはpH6.3〜6.7であることが示された。
実施例8 至適活性温度
実施例4で得られた精製AsGDH酵素液(3.5μg/mL)を用いて、至適活性温度を調べた。30℃、34℃、37℃、40℃、45℃、47℃、50℃における活性を求めた。結果を図2に示す。なお、本実施例については、実施例4と同じ酵素活性測定条件で測定した。
その結果、精製AsGDHは、45℃において最も高い活性値を示し、最大の活性値に対して80%以上の相対活性を示す温度範囲は34℃〜47℃であった。以上のことから、精製AsGDHの至適活性温度は34℃〜47℃であることが示された。
実施例9 pH安定性
実施例4で得られた精製AsGDH酵素液(2U/mL)を用いて、pH安定性を調べた。100mM 酢酸カリウム緩衝液(pH3.5−pH5.5:図3中□印でプロット)、100mM MES−NaOH緩衝液(pH5.5−pH6.5:図3中▲印でプロット)、100mM リン酸カリウム緩衝液(pH6.0−pH8.0:図3中△印でプロット)、100mM Tris−HCl緩衝液(pH7.5−pH9.0:図3中●印でプロット)、100mM Glycine−NaOH緩衝液(pH9.0−pH10.5:図3中○印でプロット)を用い、25℃、16時間、各緩衝液中で酵素を維持した後のグルコースを基質とした場合の活性を測定した。処理後の活性値と処理前の活性値を比較し、残存活性率を求めた。結果を図3に示す。
その結果、精製AsGDHは、pH4.5〜pH7.5の範囲で80%以上の活性残存率を示した。以上のことから、精製AsGDHの安定pH域はpH4.5〜pH7.5であることが示された。
実施例10 温度安定性
実施例4で得られた精製AsGDH酵素液(2U/mL)を用いて、温度安定性を調べた。50mMリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)を用いて、AsGDH酵素液を各温度(4℃、30℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃)で15分間処理した後、GDH活性を測定し、処理前のGDH活性と比較して残存率を測定した。結果を図4に示す。
その結果、精製AsGDHは、4℃〜45℃の範囲の温度での処理後、80%以上の残存率を有していた。以上のことから、精製AsGDHは、45℃以下で安定であることが示された。
なお、図4によれば、精製AsGDHは、4℃〜40℃の範囲の温度での処理後では、90%以上の残存率を有しており、40℃以下ではきわめて安定であることが示された。
実施例11 グルコースセンサによるグルコース濃度の測定
絶縁性基板に作用電極、対向電極、および参照電極を配した電極センサを、有限会社バイオデバイステクノロジー社(石川県能美市)より入手した。本電極センサは、4.0mm×17mmの基板に電極が印刷されている。このセンサの作用電極(面積約1.3mm2)上に試薬層となる水溶液を3μL分注した。試薬層となる水溶液には、下記の組成が含まれる。
・FAD−GDH
・200mM フェリシアン化カリウム
・50mM リン酸カリウムバッファー (pH7.0)
ここで、FAD−GDHとしては、実施例3で精製したAsGDHを用いた。これを35℃で15分加温することにより乾燥させ、グルコースセンサチップとした。
続いて、濃度10mM、20mM、35mMのグルコース溶液を作製した。ポテンショスタットに接続した上記チップに、これら試料溶液15μLをマイクロピペットで滴下し、滴下から35秒後に+300mVの電圧を印加、電流値を測定した。図5にはそれぞれの濃度のグルコース濃度における電流応答値の結果を示す。
その結果、少なくとも10mM〜35mMのグルコース濃度において、本発明のグルコースセンサは濃度依存的な電流応答値の上昇が見られる。
実施例12 グルコースセンサによるグルコース濃度の測定
実施例11で用いたものと同じ電極センサを用いて、下記組成からなる水溶液3μLから実施例11と同様の要領でグルコースセンサチップを作製した。
・AsGDH(実施例3で精製したもの)
・200mM フェリシアン化カリウム
・50mM リン酸カリウムバッファー (pH7.0)
上記のように作製したチップをそれぞれポテンショスタットに接続し、電極上に15μlのグルコース溶液(濃度10mM)をマイクロピペットを用いて滴下し、滴下から35秒後に+300mVの電圧を印加、電流値を測定した。つづいて濃度10mMのグルコースと、さらに濃度20mMマルトース・ガラクトース・キシロースのうちいずれか一種類の糖を含む液を作製し、同様に反応させた。表3に、グルコースのみを含む液を用いた場合と、グルコースにさらに他の糖を加えた液を用いた場合との応答シグナルを比較した結果を示す。なお、表3中の数値は、他の糖を加えない場合の電気化学シグナルの強度を100とした場合の相対値として示す。
その結果AsGDHを用いたセンサにおいては、マルトース・ガラクトース・キシロースの共存によるシグナル値の増大はみられなかった。
この発明は、上記発明の実施の形態及び実施例の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様もこの発明に含まれる。
本明細書の中で明示した論文、公開特許公報、及び特許公報などの内容は、その全ての内容が援用によってここに取り込まれる。
本発明のAsGDHは基質特異性に優れ、グルコース量をより正確に測定することを可能にする。従って本発明のAsGDHは血糖値の測定などに好適といえる。

Claims (6)

  1. 下記特性(1)〜(5)を備えるフラビン結合型グルコース脱水素酵素。
    (1)温度安定性:45℃以下で安定
    (2)pH4.5〜7.5で安定
    (3)基質特異性:D−グルコースに対する反応性を100%としたときのD−キシロース、マルトース、D−ガラクトースに対する反応性が2%以下である
    (4)至適活性温度:34〜47℃
    (5)至適活性pH:6.3〜6.7
  2. 更に、下記特性(6)を備える請求項1に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素。
    (6)アースリニウム(Arthrinium)属、及び、アースリニウム属の有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に分類される微生物に由来する
  3. アースリニウム(Arthrinium)属、その有性世代であるアピオスポラ(Apiospora)属に分類される微生物を培養すること、及び
    グルコース脱水素酵素を回収すること
    を含む、請求項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を製造する方法。
  4. 請求項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素をグルコースに作用させることを含む、グルコース濃度の測定方法。
  5. 請求項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースアッセイキット。
  6. 請求項1または2に記載のフラビン結合型グルコース脱水素酵素を含むグルコースセンサ。
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