JPWO2014024830A1 - 仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置、および仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法 - Google Patents

仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置、および仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法 Download PDF

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Abstract

仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置は、患者の口腔内形状を表す歯科用の模型を表す3次元形状のデータに基づいてその模型の形状の各部分を3次元的に各方向に所定の誤差で不均一にまたは少なくとも2方向に異なる所定の倍率で拡大して、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成する(308,312)情報処理部(250)と、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する3次元造形部(280)と、を含んでいる。【選択図】図17

Description

本発明は、仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置、および仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法に関する。
部分金属床および樹脂製(レジン)を含む義歯床または部分義歯床を作製するための既知の方法では、先ず、患者の口腔内(顎)形状を表す石膏模型を取る。次いで、その石膏模型をフラスコに配置してそのフラスコに流動シリコーンを注入し固化して、シリコーン製のモールド(型)を作製する。次いで、そのモールドの凹所に、例えばリン酸塩のような成分を調整した膨張鋳型材を充填し固化して、元の石膏模型の拡大された作業用の複製模型を作製する。その拡大された複製模型上で別のモールドを組み合わせて両者の間の空洞に高温溶融状態の金属を流し込んで、金属床または部分金属床が作製される。高温の金属床または部分金属床は、冷えるとその大きさが収縮または縮小する。従って、金属床または部分金属床が常温または体温の収縮状態で元の石膏模型の腔内形状に適合するように、調整された所定の拡大率で予め拡大された複製模型が作製される。
米国特許公開公報第2009/0075237A1(WO2007/101898に対応)には、ディジタル的に設計された取り外し可能な義歯を製造する方法およびそのために必要なシステムが記載されている。そのシステムは、患者の口から得られたサンプルから作製されたモールド(型)を走査する装置からなり、画像が、取り外し可能な義歯をディジタル的に生成する装置に送信され、高エネルギの光線が当てられる焼結粉末によって金属片を製造する装置に送られるファイルを生成する。設計工程は、そのモールドの修正と、挿入軸の計算と、歯の平行化と、格子、クラスプ、止め具、大連結子、小連結子、ブリストル(ピン)、ビード、リンガルバーのような義歯の各要素または各構成部品の設計と、設計された様々な要素の成形と、鋭い端縁部の平滑化と、設計された様々な要素間で重なり部分の除去と、閉じた連続的な連結面の3次元的な変換と、からなる。
特開2006−167945号公報には、シート積層式3次元造形方法が記載されている。その3次元造形方法では、素材シートが中間積層体上に積層されて接着剤により接着され、該素材シートがカット平面での3次元物体の断面形状の輪郭線に沿ってカットされる操作を繰り返して、積層体内に3次元物体が造型される。積層体の3次元物体以外の残りの不要部分が、素材シートの積層方向において複数に分割されて小立体のブロックとなるように、各素材シートの3次元物体の断面部分以外の余白部分が、各素材シートの積層方向位置に応じて順次ずらされた互いに交差する複数の分割線に沿ってカットされる。それによって、積層体の不要部分を、造型された3次元物体から容易に取り除くことができる。
特開2009−34938号公報には、吊り上げ積層造形方式による三次元形状造形物の光造形方法が記載されている。その光造形方法では、造形物保持板の下面に第1層目の光硬化樹脂層を形成する際における光の照射パターンとして、照射領域の一部に光の光量が他の領域よりも低く制限された光照射制限領域を形成し、光照射制限領域を形成した照射パターンを用いて第2層目以降の層を形成する際の光の照射時間よりも長い時間光を照射する。それによって、造形物保持板の下面に最初に形成された第1層目の光硬化樹脂層が、造形物保持板の上昇に伴い造形物保持板の下面から脱落するのを防止し、また、造形物保持板の下面に形成された第1層目の光硬化樹脂層と次の第2層目の光硬化樹脂層とが層間で剥離しない。
川島哲、"TKMキャストデンチャーのすべて"、医歯薬出版株式会社、2005年10月5日
米国特許公開公報第2009/075237A1 特開2006−167945号公報 特開2009− 34938号公報
上述のシリコーン製モールドの凹所に膨張鋳型材を充填すると、その後、その膨張鋳型材が膨張し、その膨張に従って弾性変形可能なそのリコーン製モールドが拡大する(押し広げられる)。しかし、その膨張鋳型材で作製された拡大複製模型上で金属床または部分金属床を作製すると、最大変形部分で約0.3〜約1mm程度の誤差を生じることがあり、金属床または部分金属床が元の石膏模型に即ち患者の口腔内(顎)形状に適合しないことが多い。この部分金属床の誤差または不適合は患者にとって不快なものである。発明者は、そのような弾性変形するモールドに充填された膨張鋳型材が、モールド内で不所望に歪んで膨張する傾向がある、と認識した。
発明者は、弾性変形可能なモールドに膨張鋳型材を充填したときに、モールド内で膨張鋳型材を望ましい形態の許容範囲の歪みを含む相似形で膨張させて拡大された複製模型を作製することが望ましいと、認識した。また、発明者は、相似形で拡大された複製模型を用いて仮義歯床または仮部分義歯床を作製し、それを用いて患者の腔内形状への適合性の高い金属床または部分金属床を作製することができる、と認識した。また、発明者は、コンピュータ上の仮想空間において元の石膏模型の3次元形状に基づいて仮想的な3次元の複製模型の形状を生成し、その仮想的複製模型上で望ましい形態の仮義歯床または仮部分義歯床の形状を設計することができる、と認識した。
本発明の目的は、患者の腔内形状への適合性の高い義歯床または部分義歯床の作製を可能にすることである。
発明の概要
実施形態の一観点によれば、仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置は、患者の口腔内形状を表す歯科用の模型を表す3次元形状のデータに基づいて前記模型の形状の各部分を3次元的に各方向に所定の誤差で不均一にまたは少なくとも2方向に異なる所定の倍率で拡大して、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成する情報処理部と、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する3次元造形部と、を含んでいる。
実施形態の別の観点によれば、仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法は、情報処理装置を用いて、患者の口腔内形状を表す歯科用の模型の3次元形状を表すデータに基づいて前記模型の前記3次元形状の各部分を3次元的に各方向に所定の誤差で不均一にまたは少なくとも2方向に異なる所定の倍率で拡大して、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する工程を含んでいる。
実施形態のさらに別の観点によれば、平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容した空間を有する構造体であって、前記内部底面の周囲の複数の位置の垂直方向にある対応する複数の位置に設けられ、支持する板から受ける重量によって垂直方向に弾性的に移動可能な形態で前記板を水平状態で支持可能な複数の支持部材を有する構造体において、上部開口を有する弾性変形可能なモールドの上部の外周フランジ部分を或る開口板に取り付け、前記モールドが取り付けられた前記開口板を、前記構造体の前記複数の支持部材の上に配置しまたは前記複数の支持部材の下端部に係合し、前記モールドの上部開口に膨張鋳型材を充填して固化させて形成された歯科用の複製模型を、走査部を用いて3次元的に走査して、前記複製模型の3次元形状のデータを生成し、情報処理装置を用いて、前記複製模型の3次元形状のデータに基づいて仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する工程を含んでいてもよい。
実施形態のさらに別の観点によれば、平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容可能な空間を有する構造体において、複製模型用の弾性変形可能なモールドの上部開口に膨張鋳型材を充填し、時間の経過とともに、前記モールドを開口端縁部で支持する開口板を水平状態で垂直方向に或る距離まで徐々に昇降装置で移動させ前記膨張鋳型材を固化させて形成された歯科用の複製模型を、走査部を用いて3次元的に走査して、前記複製模型の3次元形状のデータを生成し、情報処理装置を用いて、前記複製模型の3次元形状のデータに基づいて仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する工程を含んでいてもよい。
実施形態によれば、患者の腔内形状への適合性の高い義歯床または部分義歯床の作製を可能にする仮義歯床または仮部分義歯床を得ることができる。
図1A〜1Cは、石膏模型を用いて弾性変形可能なモールドを作製するための概略的な手順の例を示している。 図2A〜2Bは、モールドに膨張鋳型材を充填して拡大複製模型を作製するための概略的な手順の例を示している。 図3Aは、実施形態による、弾性変形可能なモールドを作製するためのモールド作製装置またはフラスコの例の斜視図である。図3Bは、図3Aのモールド作製装置の一点鎖線IIIB−IIIBに沿った断面図である。 図4A〜4Gは、図3Aのモールド作製装置の複数の部品または部材の上面図および底面図である。 図5A〜5Cは、実施形態による、モールド作製装置を用いて、元の石膏模型から弾性変形可能なモールドを作製するための概略的な手順の例を示している。 図6Aは、実施形態による、モールドを用いて、石膏模型の拡大された作業用の複製模型を作製するための複製模型作製装置の例を示している。図6Bは、図6Aの複製模型作製装置の一点鎖線VIB−VIBに沿った支持部材の構造の例を示す部分断面図である。図6Cおよび6Dは、図6Aの開口板の上面図および底面図の例を示している。 図7A〜7Cは、実施形態による、複製模型作製装置において、モールドに膨張鋳型材を充填して膨張鋳型材の拡大複製模型を作製するための概略的な手順の例を示している。 図8A〜8Dは、拡大された複製模型上で別のモールドと組み合わせて義歯の金属床または部分金属床を作製し、冷えた金属床または部分金属床を形成して、元の石膏模型に配置した場合の寸法形状の適合性を説明するのに役立つ。 図9は、別の実施形態による、モールドを用いて、石膏模型の拡大された作業用の複製模型を作製するための別の複製模型作製装置の例を示している。 図10Aは、さらに別の実施形態による、モールドを用いて、石膏模型の拡大された作業用の複製模型を作製するための別の複製模型作製装置の例を示している。図10Bは、複製模型作製装置の開口板に支持部材を取り付けるための構造の例を示している。 図11Aは、さらに別の実施形態による、モールドを用いて、石膏模型の拡大された作業用の複製模型を作製するための別の複製模型作製装置の例を示している。図11Bは、複製模型作製装置の開口板の昇降に用いられる昇降装置の例を示している。 図12は、昇降装置のラックおよび開口板の上昇距離と経過時間との関係を表す曲線の例を示している。 図13A〜13Dは、患者の口腔内形状を表す石膏模型に基づいて、既知の3次元造形法で作製された樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床を用いて作製された金属床または部分金属床を説明するのに役立つ。 図14は、上述の実施形態または別の実施形態による、拡大された複製模型または元の石膏模型を走査してその3次元形状データを生成し、その形状データに基づいて3次元造形法で、拡大された樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製するためのシステムの概略的な構成の例を示している。 図15は、情報処理装置の概略的な構成を示している。 図16は、情報処理装置のプロセッサの概略的な構成(configuration)の例を示している。 図17は、元の石膏模型または拡大された複製模型に基づいて、改良された3次元画像処理および3次元造形法で仮金属床または仮部分金属床を作製して、それによって金属床または部分金属床を作製するための手順を示している。 図18A〜18Gは、図17の手順に従った、仮義歯床または仮部分義歯床および金属床または部分金属床の作製を説明するのに役立つ。
本発明の非限定的な実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1A〜1Cおよび2A〜2Bは、石膏模型10を用いて弾性変形可能なモールド30を作製し、モールド30に膨張鋳型材を充填して拡大複製模型40を作製するための概略的な通常の手順の例を示している。図2Cは、図2Bのモールド30の一点鎖線IIC−IICに沿った断面図の例を示している。
図1Aに示されているように、作製者または歯科技工士は、患者の口腔内(顎)形状を表す元の石膏模型10を用意する。作製者は、図1Bおよび1Cに示されているように、石膏模型10をフラスコ20の凹所の底部に配置する。次いで、作製者は、図1Bおよび1Cに示されているように、流動性の例えばシリコーン・ラバーのような印象材を注入し、固化させる。次いで、作製者は、図2Aに示されているように、フラスコ20からその固化した弾性変形可能なモールド(型)30を取り出す。次いで、作製者は、図2Bに示されているように、モールド30を平坦な板ガラスの上に載せ、モールド30の凹所に例えばリン酸塩系の高温耐熱用の膨張鋳型材(または埋没材)を充填し固化させて、作業用の複製模型40を作製する。次いで、作製者は、モールド30から複製模型40を取り出す。複製模型40は、石膏模型10の患者の口腔内(顎)形状を3次元的に概ね均一で相似的な拡大率で拡大した3次元の表面形状を有することが好まししい。
複製模型40の患者口腔内(顎)形状の部分の上で別のモールドと組み合わせて両者の間の空洞に、例えばコバルトクロム、チタン、白金化金、金のような金属が高温の溶融状態で注入されて、補綴物としての金属床または部分金属床が作製される。高温の金属床または部分金属床は冷えるとその大きさが収縮または縮小するので、常温または体温の収縮状態で元の石膏模型の口腔内形状部分に適合するように、所定の拡大率で予め拡大されたその膨張鋳型材の複製模型40が作製されることが望ましい。
図2Bおよび2Cにおいて、モールド30における複製模型40の概略的な膨張方向を矢印で示している。発明者の分析によれば、膨張鋳型材40は、モールド30の弾性変形によってモールド30内で膨張可能であるが、膨張鋳型材40の重量に作用する重力および板ガラスの表面の摩擦抵抗によって、モールド30の底部付近の外向きの膨張または拡大が抑制され、モールド30の上部付近において外向きかつ下向きに大きく膨張または拡大する。それによって、破線で囲んで示された複製模型40における患者口腔内(顎)形状(特に、アーチ形状、突部形状)の3次元的な面の形状寸法(contour)に望ましくない歪みが生じる。従って、複製模型40上で作製された金属床または部分金属床は、望ましくない歪みを含むことになる。その歪みは、最大変形部分で約0.3〜約1mm程度であるが、患者の口腔内(顎)形状は複雑なので、そのような金属床または部分金属床は元の石膏模型10または患者の口腔内(顎)形状に適合しないことが多い。この金属床または部分金属床の歪み(誤差)または不適合は患者にとって不快なものである。作製者は、金属床または部分金属床の歪み(誤差)を力学的に変形し物理的に切削してその形状を調整するが、その調整には限界がある。発明者は、そのような弾性変形するモールドの凹所内で膨張鋳型材を3次元的に望ましい形態で相似形で膨張させることが望ましい、と認識した。
図3Aは、実施形態による、弾性変形可能なモールド(60)を作製するためのモールド作製装置またはフラスコ50の例の斜視図である。図3Bは、図3Aのモールド作製装置50の一点鎖線IIIB−IIIBに沿った断面図である。
図4A〜4Gは、図3Aのモールド作製装置50の複数の部品または部材52〜59の上面図および底面図である。部材52〜59は、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス鋼、錫のような金属および/または硬質プラスチック製であってもよい。部材52〜59の各々は、図3Aの構造に組み立てられて、ボルトおよびナットのような締め付け部材522で分解可能な形態で固定され、例えばボルト貫通用の共通の軸C1、C3を有する4つの開孔を有する。
図3Aにおいて、モールド作製装置50は、概して直方体の形状を有し、上から上板52(図4A、4B)、中央に錐台状の主要な開口空間を有する柱状部材54(図4C)、中央に段差のある開口部分を有する開口板56(図4D、4E)、基板58(図4F)、および底板59(図4G)を含んでいる。モールド作製装置50は、図4Aの上面図および図4Bの底面図に示されているように、上板52の上面に1つまたは2つの開口524を有し、上板52の底面の中央に概して半卵形状の突起526を有する。
柱状部材54は、図4Cの上面および底面図に示されているように、モールド(60)の主要な外部側面形状のネガティブ(陰)形状を表す開口空間を有する。開口板56は、図3Bの断面図、図4Dの上面図および図4Eの底面図に示されているように、底面の中央の開口端縁付近に段差を有し半径方向内側に突出する内側端縁部分または支持部564を有する。内側端縁部分564は、モールド(60)の上部の開口部の周縁に、対応する寸法形状(ネガティブ(陰)形状)のフランジ部分を形成する。開口板56は、後で説明するように、複製模型作製装置70に用いてもよい。この場合、内側端縁部分564はモールド(60)用の支持部564として機能し、モールド(60)のフランジ部分をその段差の低い面(凹所)に嵌合させることによって、モールド(60)を支持することができる。基板58は、図4Fの上面および底面図に示されているように、その上面に元の石膏模型10が配置され、モールド(60)のフランジ部分の上面を形成する。底板59は、図4Gの上面および底面図に示されているように、締め付け部材522のボルトの頭部を係止する4つの開孔を有する。
図5A〜5Cは、実施形態による、モールド作製装置50を用いて、元の石膏模型10から弾性変形可能なモールド60を作製するための概略的な手順の例を示している。
作製者は、図5Aに示されているように、図4A〜4Gの部材52〜59を重ねてモールド作製装置50の構造を形成し、石膏模型10をモールド作製装置50の凹所または空洞の底部に配置し、締め付け部材522で部材52〜59を固定する。次いで、作製者は、流動性の例えばシリコーン・ラバーのような印象材を開口524を通してモールド作製装置50の空洞に注入し、或る時間放置して、固化させる。図5Bは、図5Aのモールド作製装置50の一点鎖線VB−VBに沿った断面図である。モールド作製装置50の凹所と石膏模型10との間に形成される空洞に、弾性変形可能なモールド60が形成される。次いで、作製者は、図5Cに示されているように、モールド作製装置50から弾性変形可能なモールド60を取り出す。モールド60は、図5Cにおけるその上部の外周縁に半径方向に突出したフランジ部分62を有する。フランジ部分62は、図4Eの開口板56の段差の低い面によって形成される。代替形態として、開口板56は、異なる大きさの開口で形成される段差を有する2枚の開口板を組み合わせて形成してもよい。モールド60は、図5Cの内側の凹所の底部に、石膏模型10の口腔内(顎)形状のネガティブ(陰)の寸法形状または印象を有する。モールド60は、フランジ部分の下の外周に(例えば、水平方向の深さ約0.5〜1mmの)溝564を有していてもよい。溝564は、モールド60の上部の膨張による水平方向の形状寸法の拡大を吸収する。
図6Aは、実施形態による、モールド60を用いて、石膏模型10の拡大された作業用の複製模型90を作製するための複製模型作製装置(フラスコ)70の例を示している。
複製模型作製装置70は、構造体(構造物)または容器80と、構造体または容器80の上部に設けられた複数の支持部材84とを含んでいる。構造体80は、上面に開口を有し内側に凹所を有する概して升状の直方体の外形を有し、平坦なまたは平面状の内部底面803を有する底板部802と、その内部底面803を囲む側壁部804とを含み、その内部底面803と側壁部804の内面によって形成された凹所空間を有する。構造体80の凹所空間は、底部に複数のボール(球)を収容可能である。複数の支持部材84は、周辺の側壁部802の複数の位置に分散して設けられ、開口板57から受ける重量によって垂直に(下向きに)弾性的に移動可能な形態で開口板57を水平状態で支持可能である。
この場合、複製模型作製装置70は、その4つの側壁部804の上面の4つの角付近の4つの隅部分に4つの支持部材84および85を含んでいる。或いは、複製模型作製装置70は、その3つの側壁部804の上面の2つの角付近の2つの隅部分とその反対側の側壁部804の中央の上面に3つの支持部材84および85’を含んでいてもよい。代替形態として、構造体80の形状は、例えば、内側に凹所を有する概して、各頂部に丸みを有する概して三角柱状、円柱状または半円柱状であってもよい。側壁部804の形状は、概して三角柱状、円柱状または半円柱状であってもよく、側壁部804の上側端縁は開口板56の支持部564の開口に類似した形状であってもよい。支持部材84および85または85’の数は、少なくとも3であり、4以上であってもよい。支持部材84および85または85’の支持位置と、底板部802の内部底面803の間に、モールド60を収容する空間が形成される。この収容空間の概略の寸法は、例えば、高さ約45〜60mm(例えば約55mm)、最大横幅約80〜120mm(例えば、115mm)、最大縦幅約75〜90mm(例えば、80mm)の範囲のものであってもよい。
図6Bは、図6Aの複製模型作製装置70の一点鎖線VIB−VIBに沿った支持部材84、85の構造の例を示す部分断面図である。
支持部材84、85、85’は、上向きに突出したロッド842を有する。ロッド842は、上皿秤(はかり)のように垂直方向(上下)に弾性的に移動可能である。複製模型作製装置70の側壁部804の上面に形成された細長い開孔843の中に、圧縮型の弾性部材またはバネ844が埋め込まれている。弾性部材844は、その上部でロッド842を弾性的にロッド842の底部(底面)を弾性的に支持している。複製模型作製装置70の構造体80の開口の上にかつ4つ(または3つ)の弾性部材844、845(845’)の上部(上面)に接して、開口板57が、非固定的な接触状態でまたは滑動可能状態で載せられる。但し、支持部材84、85、85’の構造は、図6Bの構造に限定されるものではない。
図6Cおよび6Dは、それぞれ図6Aの開口板57の上面図および底面図の例を示している。開口板57は、上面の中央の開口端縁付近に段差を有し半径方向内側に突出する内側端縁部分または支持部574を有する。支持部574は、段差によって上面より低い位置にある面で、モールド60の上部の外周縁のフランジ部分62の底面を支持する。開口板57は開口板56と実質的に同じ形状寸法を有していてもよい。開口板57の支持部574の開口は、図3A、3Bおよび4Dおよび4Eの開口板56の支持部564の開口より僅かに大きく、内側端縁が(例えば、約1mm、または約0.5〜約1.5mm)短くまたは後退していてもよい。その僅かに大きい開口とモールド60の溝564との間に形成された小さい余裕空間によって、モールド60が膨張したときに、開口板57の内側端縁がモールド60の溝564の余裕空間を塞いでまたはその余裕空間に食い込んで、モールド60の上部の水平方向の形状寸法の拡大を吸収する。代替形態として、開口板57として、開口板56をその上面と底面を逆にして用いてもよい。代替構成として、開口板57は、平坦であり、開口板57の内側端縁部分または支持部574は開口端縁付近に段差を持たなくてもよい。
図7A〜7Cは、実施形態による、複製模型作製装置70において、モールド60に膨張鋳型材を充填して膨張鋳型材の拡大複製模型90を作製するための概略的な手順の例を示している。図7Bおよび7Cは、図7Aの複製模型作製装置70の一点鎖線VIIB−VIIBに沿った断面図の例を示している。図7Bは、膨張鋳型材を充填した直後の複製模型作製装置70の状態の例を示している。図7Cは、その後、膨張鋳型材が膨張し固化して拡大された複製模型90が形成されたときの複製模型作製装置70の状態の例を示している。
作製者は、複製模型作製装置70の内部底面803に気泡水準器を置いて内部底面803が水平になるように複製模型作製装置70を配置する。次いで、作製者は、図7Bに示されているように、複製模型作製装置70の凹所の底部(内部底面803)に多数のボールまたは球86を転がって移動可能な状態で配置する。ボール86は、例えば2〜3mmの範囲の同じ直径(例えば2.5mm)の鋼鉄、ステンレス鋼またはプラスチックの球であってもよい。作製者は、モールド60の底面を平坦または平面状にするために、モールド60の底部の凹所に、モールド60とほぼ同じ材料でできておりその凹所のネガティブ(陰)形状または突起526(図4A、4B)と同様の形状の部材63を嵌合させて固定してもよい。作製者は、モールド(型)60のフランジ部分62を、開口板57の支持部574の段差で低い位置にある面に係合または嵌合することによって、モールド(型)60を開口板57に固定する。次いで、作製者は、モールド60を固定した開口板57(その外側部の下面)を複製模型作製装置70の側壁部804の上面(支持部材84の上)に位置合わせして、開口板57を複数の支持部材84の上に載せる。その際、支持部材84のロッド842は、開口板57とモールド60の重量の一部によって、実質的に均等に(均一に)或る距離だけ(例えば、約2mm)下降する。その際、開口板57およびモールド60の重量の一部(例えば、約40〜約60%、またはそれ以上)が複数の支持部材84に実質的に均等に加わることが好ましい。モールド60は、その底面をボール86に接触した状態で、そのフランジ部分62で上に幾分か吊り上げられた状態となる。この状態で、開口板57およびモールド60の重量の一部はボール86にも幾分か掛かる。換言すれば、モールド60がそのフランジ部分62で上に幾分か吊り上げられた状態となるように、支持部材84の弾性部材844の力学的条件が調整されている。モールド60の錐台状の側面は、膨張鋳型材が充填されたモールドの重心側に寄った傾斜面を有する。それによって、モールド60の側面は、膨張鋳型材が充填されて重量が増しても、モールド60の側面の底部および底面の形状が歪みにくくなる。
次いで、作製者は、図7Aに示されているように、モールド60の凹所に、例えばリン酸塩系の高温耐熱用の膨張鋳型材(または埋没材)を充填し固化または硬化させて、作業用の複製模型90を作製する。その際、開口板57、モールド60および膨張鋳型材の重量の一部(例えば、約40〜約60%、またはそれ以上)が複数の支持部材84に実質的に均等に加わり、モールド60は、開口板57の位置は垂直方向に均等に幾分か(例えば、約2mm)下降し、その底面をボール86に接触した状態で、そのフランジ部分62で上に幾分か吊り上げられた状態を維持する。代替形態として、開口板57の位置は垂直方向に均等に下降するようにするが、開口板57、モールド60および膨張鋳型材の重量の一部が必ずしも複数の支持部材84に均等に加わらなくてもよい。即ち、複数の支持部材84のばね定数は、等しくてもまたは均しくなくてもよい。この状態で、開口板57、モールド60および膨張鋳型材の重量の一部(例えば、約40〜約60%、またはそれ未満)はボール86にも幾分か掛かる。この状態で、支持部材84のロッド842は、側壁部804から幾分か(例えば、約1mm)突出しており、さらに、加圧によって下降する余地があってもよい。リン酸塩系の膨張鋳型材は、例えば、耐火材としてシリカ80〜90%、結合材として第一リン酸アンモニウムおよび酸化マグネシウム10〜20%の組成を有するものであってもよく、一般的には、コロイダルシリカを配合した専用液と共に使用される。図7Bに示されているように、最初、複製模型90用の膨張鋳型材はモールド60の内側のネガティブ(陰)の寸法形状(contour)に整合するポジティブ(陽)の寸法形状を有する。
複製模型90用の膨張鋳型材は、図7Cに示されているように、時間経過とともにモールド60の凹所内で3次元的に全ての方向にほぼ均一に膨張し、徐々に固化する。複製模型90の膨張鋳型材の固化(硬化)には、例えば約40〜50分、例えば約45分かかる。膨張鋳型材の膨張に従ってモールド60の外部形状も弾性的に拡大する。複製模型90用の膨張鋳型材の底部が外向き水平方向に膨張または拡大が膨張すると、多数のボール86によって、モールド60の底部および底面も外向き水平方向に自由に膨張または拡大する。モールド60の底部は多数のボール86の上で低い摩擦で接触しているので、モールド60の底部の外向きの膨張または拡大が抑制されることはない。
また、開口板57、モールド60、および複製模型90用の膨張鋳型材は、複数の支持部材84によって垂直方向に上向き支持されまたは部分的に吊り上げられ、支持部材84(弾性部材844)の弾性力によって、複製模型90用の膨張鋳型材および開口板57の重量の一部による下向きの力が部分的に減殺される。従って、モールド60および複製模型90用の膨張鋳型材は、モールド60の上部において外向きおよび上向きに相対的に自由に大きく膨張または拡大することができる。それによって、開口板57は、膨張鋳型材の膨張開始後、その膨張が安定するまでに僅かに(例えば、約0.1〜約0.6mmの範囲の距離、例えば約0.4mm)上昇する。それによって、図7Bおよび7Cにおいて、破線で囲んで示された複製模型90における患者口腔内(顎)形状(特に、アーチ形状、突部形状)の3次元的な面の形状寸法(contour)の精度が非常に高くなる。膨張鋳型材の膨張率または拡大率は、その材料成分の配合によって調整できる。
次いで、作製者は、モールド30から固化された複製模型90を取り出す。このようにして作製された図7Cの複製模型90における患者口腔内(顎)形状(印象面)の拡大された寸法形状(contour)は、図7Bの元の石膏模型10の患者口腔内形状の寸法形状と、望ましい形態の許容誤差の歪みを含む拡大率で拡大された相似性を有する。それによって、図2Bおよび2Cにおける複製模型40で生じていた最大変形部分で約0.3mm〜約1mm程度の歪みを、実質的にまたは充分に無くすことができる。ここで、相似性または相似形とは、数学的に3次元的に均一な倍率で正確に拡大または縮小された形状ではなく、3次元的に望ましい形態の或る許容誤差の不均一さを含んでまたは許容して概して均一に拡大または縮小された形状を表す。
図8A〜8Dは、拡大された複製模型90上で別のモールドと組み合わせて義歯の金属床または部分金属床96を作製し、冷えた金属床(義歯床)または部分金属床(義歯床)98を形成して、元の石膏模型10に配置した場合の寸法形状の適合性を説明するのに役立つ。図8Bは、図8Aの複製模型90および高温の金属床または部分金属床96の一点鎖線VIIIB−VIIIBに沿った断面図である。図8Eは、図8Dの石膏模型10および冷えて収縮した金属床または部分金属床98の一点鎖線VIIIE−VIIIEに沿った断面図の例を示している。但し、図8Aにおいて、複製模型90とともに用いられる別のモールドは示されていない。
図8Aおよび8Bにおいて、作製者は、複製模型90上で別のモールドと組み合わせて両者の間の空洞に、例えばコバルトクロム、チタン、白金化金、金のような金属を高温の溶融状態で注入して、義歯の金属床または部分金属床96を作製する。図8Cに示されているように、金属床または部分金属床96は、時間とともに冷えて望ましい形態で相似形で収縮し金属床または部分金属床98が形成される。
図8Dおよび8Eにおいて、作製者は、石膏模型10上に金属床または部分金属床98を配置してその寸法形状の適合性を確認する。このようにして作製された金属床または部分金属床98は、精度が非常に高く、例えばその最大変形誤差は約0.05mm(50μm)以下であって、患者の口腔形状への適合性が高い。
図9は、別の実施形態による、モールド60を用いて、石膏模型10の拡大された作業用の複製模型90を作製するための別の複製模型作製装置72の例を示している。
図9において、複製模型作製装置72は、図6Aの複製模型作製装置70の側壁部804よりも低い側壁部または側堤部804’を有し、上面に開口を有し内側に浅い凹所を有する升状の直方体の外形を有する。複製模型作製装置72は、その底板部802の4つの辺の上または4つの側壁部804’の上の4つの角付近の4つの隅部分に4つの支持柱724を含み、その4つの支持柱724の上面の4つの角付近の4つの隅部分に4つの支持部材84および85を含んでいる。或いは、複製模型作製装置72は、底板部802の隅部および辺の上の3つの支持柱724の上面に3つの支持部材84および85’を含んでいてもよい。
図9の複製模型作製装置72および開口板57のその他の構成および使用形態、およびその作用効果は、図6Aの複製模型作製装置70および開口板57と同様である。
図10Aは、さらに別の実施形態による、モールド60を用いて、石膏模型10の拡大された作業用の複製模型90を作製するための別の複製模型作製装置74の例を示している。図10Bは、複製模型作製装置74の開口板57’に支持部材89を取り付けるための構造の例を示している。
図10Aにおいて、複製模型作製装置74の構造体80は、図6Aの複製模型作製装置70のものと同様に、上面に開口を有し内側に凹所を有する升状の直方体の外形を有する。複製模型作製装置74は、構造体80の対向する側壁部804にそれぞれの2つの側板で固定された天板部88を有する。天板部88は、その底面の4つの角付近の4つの隅部分に4つの支持部材89を有する。或いは、複製模型作製装置74は、天板部88のその3辺の上面の2つの角付近の2つの隅部とその反対側の辺の上面に3つの支持部材89、89’を含んでいてもよい。支持部材89の数は、少なくとも3であり、4以上であってもよい。
支持部材89は、引き伸ばし可能な弾性部材を含んでいる。支持部材89は、吊り秤(はかり)のように垂直方向に弾性的に移動可能である。支持部材89の下端部は、開口板57’の対応する位置に固定具で固定される。固定具は、支持部材89の下端部をフック式に開口板57’の対応位置に固定するものであってもよい。支持部材89は、その下端部で弾性的に開口板57’を吊り下げて支持している。従って、複製模型作製装置74の開口の上にかつ4つ(または3つ)の支持部材89の下端部に開口板57’が吊り下げられた状態で固定される。開口板57’は、比較的自由に水平方向に移動可能であり、垂直方向に下向きに弾性的に移動可能である。
図10Bにおいて、開口板57’の隅部または辺にスリットが形成されており、そのスリットに支持部材89の下端部を挿入して支持部材89の下端部の係止部896の上に開口板57’ のスリット付近の部分を接触させて載せる。
図10Aの複製模型作製装置74および開口板57’のその他の構成および使用形態、およびその作用効果は、図6Aの複製模型作製装置70および開口板57と同様である。
上述の圧縮型の引き伸ばし型の弾性部材(844、89)は、上述のバネに限定されることなく、例えばゴム製のものであってもよい。そのような弾性部材の代わりに、例えば、空気を封入した空気バッグまたはピストンの弾性力、液体(油、水、等)に浮かべた空気バッグの浮力、空気圧、電磁力、油圧、水圧、電気機械的力、等またはこれらの組合せを用いて1つ以上の支持部材を形成し、複製模型90用の膨張鋳型材の膨張とともに開口板57、57’を上昇させてもよい。開口板57、57’は、弾性力を利用して垂直方向に上昇可能にされた場合、膨張鋳型材の膨張開始のタイミングに関係なく、膨張鋳型材の膨張の度合に応じて自然に上昇可能である。
例えば、開口板57、57’をスライド・ラック・ギアに固定または係合し、経過時間に対して変化する膨張鋳型材の膨張またはその度合いに応じてまたはそれに比例して、モータでその回転ギアを回転させてスライド・ラック・ギアを徐々に上昇させ、開口板57、57’を上昇させてもよい。複製模型90用の膨張鋳型材の充填完了または硬化開始からの経過時間(時間軸)に対するモータのシャフトの回転量またはスライド・ラック・ギアの移動量を、データとしてメモリに格納し、そのデータに従ってモータのシャフトの回転を制御用のプロセッサで制御してもよい。
図11Aは、さらに別の実施形態による、モールド60を用いて、石膏模型10の拡大された作業用の複製模型90を作製するための別の複製模型作製装置76の例を示している。図11Bは、複製模型作製装置76の開口板57の昇降に用いられる昇降装置102の例を示している。図11Bの昇降装置102は、図11Aにおける一点鎖線XXB−XXBに沿った概略的な断面図で示されている。
複製模型作製装置76は、開口板57を支持し垂直方向に移動可能なラック105を含む昇降装置102を含んでいる。昇降装置102は、さらに、ラック105と係合する(噛み合う)ギア機構104、ギア機構104を回転させるモータ106、制御部108、制御部108に結合されたメモリ109を含んでいる。ギア機構104は、ウォーム・ギアまたはピニオン・ギアであっても、またはウォーム・ギアとこれと噛み合うピニオン・ギアの組合せであってもよい。モータ106は、ステッピング・モータであってもよい。昇降装置102は、さらに、操作ボタン114、始動ボタン112および表示部110を含んでいる。制御部108は、始動ボタン112からの入力信号に応答してメモリ109のデータに従ってモータ106を制御する。制御部108は、操作ボタン114からの入力信号に従ってメモリ109にデータを格納しそのデータを変更し、表示部110を制御する。表示部110は、昇降装置102の動作状態、経過時間に対する上昇距離の関係を表す数値データのテーブルおよび/または曲線またはグラフを表示する。その数値データおよび/または曲線は、作製者による操作ボタン114の操作によって設定または変更可能である。
昇降装置102のラック105の左側外面の所定の高さの位置に、開口板57がその右側面の位置で固定されている。ラック105は、その歯にギア機構104の歯が係合されて、垂直方向に移動可能である。ギア機構104のシャフトは、制御部108によって制御されるモータ106によって回転させられる。この場合、開口板57が昇降装置102のラック105に固定されているので、複製模型作製装置76は、内部空間を包囲する側壁部804の代わりに、例えば図9における支持柱724を設けることなく内部底面803を囲む低い側壁部または側堤部804’を含んでいてもよい。この場合、複製模型作製装置76は、圧縮型または引き伸ばし可能な弾性部材を含まなくてよい。複製模型作製装置76のその他の構造は、図6、9、10のものと同様であってもよい。
図12は、昇降装置102のラック105および開口板57の上昇距離(mm)と経過時間(分)との関係を表す曲線の例を示している。このような曲線は、表示部110に表示され、作製者によって設定され変更されてもよい。上昇距離は、経過時間に対して変化する膨張鋳型材の膨張またはその度合いに応じてまたはそれに比例して増大し、やがて飽和する。この時間に対する開口板57の上昇距離に対応するモータ106の回転量または角度の関係を表すデータが制御部108のメモリ109に格納されており、制御部108はそのデータに従ってモータ106のシャフトを回転させる。作製者は、経過時間に対する上昇距離の曲線またはグラフを、弾性変形するモールドの凹所内で膨張鋳型材を3次元的に望ましい形態で相似形で膨張させることができるように調整し、制御部108はそれに応じて経過時間に対する上昇距離および回転量の関係を表すデータを調整することができる。
作製者が複製模型作製装置76に複製模型90用の膨張鋳型材の充填を完了して昇降装置102の始動ボタン112を押下すると、制御部108はその押下操作に応答して、経過時間とともにモータ106を回転させまたは回転量を調整して、それによってギア機構104を回転させ、それによってラック105および開口板57を水平状態で徐々に上昇させる。その上昇距離は、例えば、図12に示されているように、膨張鋳型材の膨張とともに経過時間に従って或る距離まで徐々に上昇して約90分で実質的に飽和または停止する。その或る距離は、例えば、約0.1〜約0.6mmの範囲の距離、例えば約0.4mmであってもよい。その後、操作ボタン114の中の終了を表すボタンが押下されると、制御部108は、その押下操作に応答して、モータ106を逆回転させて、上昇距離0(ゼロ)の初期位置にラック105および開口板57を下降させる。
一方、既知の3次元造形法で、上述の実施形態の装置を用いずに、患者の口腔内形状を表す石膏模型10を3次元走査してその3次元形状データを生成し、そのデータに基づいて3次元的に均一に拡大された樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製することができるであろう。この場合、仮義歯床または仮部分義歯床は、弾性変形可能なモールドを用いずに作製され、従ってモールドの弾性変形特性の影響を受けない。その仮義歯床または仮部分義歯床を用いて金属床または部分金属床が作製できる。しかし、発明者は、そのようにして弾性変形可能なモールドを用いずに作製された金属床または部分金属床が、実際には、元の石膏模型10に即ち患者の口腔内形状に適合しないことを発見した。
図13A〜13Dは、患者の口腔内形状を表す石膏模型10に基づいて、既知の3次元造形法で作製された樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床を用いて作製された金属床または部分金属床98eを説明するのに役立つ。
そのために、図13Aの患者の口腔内形状を表す石膏模型10が3次元走査装置で3軸以上の多軸走査方式で走査されて、石膏模型の3次元形状データが生成され記憶装置に格納される。次いで、コンピュータ上の仮想3次元空間において、石膏模型の形状が所定の拡大率で3次元的に均一に拡大されて、拡大された複製模型の形状が生成され、拡大された仮想的な複製模型の上で仮想的な仮義歯床または仮部分義歯床の形状が生成される。次いで、その仮義歯床または仮部分義歯床の形状を表す3次元データに基づいて、3次元造形装置を用いて、図13Bに示すような、樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床96epが生成される。仮義歯床または仮部分義歯床96epを用いてその仮義歯床または仮部分義歯床の形状の空洞を有する鋳型が作製され、その鋳型に高温溶融状態の金属材料を流し込んで、図13Cの高温の金属床または部分金属床96eが作製される。高温の金属床または部分金属床96eは、冷えて、収縮または縮小した金属床または部分金属床98eが得られる。
そのようにして作製された金属床または部分金属床98eは、最大変形部分で約0.3〜約1mm程度の望ましくない誤差を生じ、例えば図13Dに示されているように、元の石膏模型10に即ち患者の口腔内形状へ適合しない傾向があり、実際に患者に適用することができない。金属床または部分金属床98eは、上述の実施形態の装置で作製したものと比較して、例えば、その全体的な湾曲が不所望により大きく歯列付近の部分の大きさが不所望により大きくなることがある。発明者は、その原因は、金属床または部分金属床が、複雑に湾曲した面形状(contour)を有し、金属床の各部分の各方向の局所的な収縮特性が異なり、それによって高温の金属床または部分金属床が冷却の期間において不所望な形態で3次元的に僅かに不均一に収縮するためである、と推定する。また、発明者は、その別の原因は、仮義歯床または仮部分義歯床の形状の空洞を有する鋳型の各部分が、不所望に3次元的に各方向に僅かに不均一に歪んで固化し、それによって形成された金属床または部分金属床が不所望な3次元的な僅かな不均一な歪みを含むためである、と推定する。
その一方で、発明者は、上述の実施形態の複製模型作製装置70〜76を用いて作製された相似形に拡大された複製模型90を用いて、金属床または部分金属床98を作製した場合には、金属床または部分金属床98が元の石膏模型10に即ち患者の口腔内形状に良好に適合することを確認した。発明者は、その理由は、望ましい形態で相似形に拡大された複製模型90の形状が、高温の金属床または部分金属床96の形状および冷却収縮の不均一さを補償しまたは吸収するような形状特性を有するからである、と推定する。
従って、発明者は、上述の実施形態の複製模型作製装置70〜76を用いて作製された拡大された複製模型90を用いて、既知の3次元造形法で、拡大された樹脂製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製し、その仮義歯床または仮部分義歯床を用いて金属床または部分金属床を作製することによって、冷却状態で患者の腔内形状への適合性の高い金属床または部分金属床が得られる、と認識した。
また、発明者は、患者の腔内形状を表す元の石膏模型の寸法形状と上述の実施形態の装置を用いて作製された拡大された複製模型の寸法形状との対応関係を分析して、石膏模型の各部分の3次元的な各方向のより適した調整された倍率を求めることができる、と認識した。発明者は、改良された3次元画像処理によって、コンピュータ上の仮想的3次元空間において、患者の口腔内形状を表す石膏模型の形状をその各方向の調整された各倍率に従って拡大して、仮想的な拡大された複製模型の形状および仮想的な仮義歯床または仮部分義歯床を生成することができる、と認識した。3次元造形装置を用いて、その仮想的な仮義歯床または仮部分義歯床の形状を表すデータに基づいて、樹脂製または蝋製の実体的な仮義歯床または仮部分義歯床が生成され、その実体的な仮義歯床または仮部分義歯床を用いて実体的な仮義歯床または仮部分義歯床の形状の空洞を形成する鋳型が作製される。発明者は、その鋳型の空洞に高温溶融状態の金属材料または合金材料を流し込んで、金属床または部分金属床を作製すれば、上述の実施形態によるものと同様の、冷却状態で高い精度の金属床または部分金属床が得られる、と認識した。
図14は、上述の実施形態または別の実施形態による、上述の拡大された複製模型90または元の石膏模型10を走査してその3次元形状データを生成し、その形状データに基づいて3次元造形法で、拡大された樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製するためのシステムの概略的な構成の例を示している。
そのシステムは、例えば、3次元走査装置または3次元走査部230、情報処理装置若しくは情報処理部または3次元物体設計装置250、および3次元造形装置または3次元造形部280を含んでいる。3次元走査装置230および3次元造形装置280は、例えばUSBケーブル等のケーブルまたは例えばブルートゥースまたは無線LAN用の送受信機を介して情報処理装置250に有線または無線接続されていてもよい。情報処理装置250は、3次元走査装置230または3次元造形装置280の一部であってもよい。そのシステムは、3次元走査装置230、情報処理装置250および3次元造形装置280を含む1つの装置であってもよい。
3次元走査装置230は、例えば、カナダ、モントリオールのデンタル・ウィング社(Dental Wings Inc.)によって市販されている3Dスキャナであってもよい。3次元走査装置230は、例えば、1つの光源からの光ビームを被走査対象に当てその反射光を2つのカメラで捕捉し、被走査対象を支持する支持部材と光源を3軸走査方式(X,Rx,Rz)、4軸方式または5軸走査方式(X,Y,Z,Rx,Rz)若しくは(X,Rx1,Rx2,Ry,Rz)で相対的に移動および回転させるものであってもよい。3次元走査装置230は、走査された模型の形状を表す3次元形状のデータのファイルを生成して保存し情報処理装置250に供給する。
情報処理装置250は、例えば、3次元物体設計用のプログラムがインストールされたパーソナル・コンピュータであっても、または専用の3次元物体設計装置であってもよい。情報処理装置250は、3次元走査装置230から模型の形状を表す3次元形状のデータのファイルを受け取って格納する。情報処理装置250は、作製者によって入力または予め設定された例えば輪郭および厚さのような複数の条件に従って、模型の形状を表すデータに基づいて、仮想的な拡大された仮義歯床または仮部分義歯床の形状を表すデータを生成して保存し3次元造形装置280に供給することができる。情報処理装置250は、作製者によって入力された条件に従って、仮想的3次元空間において仮想的な模型の各部分を、望ましい形態で許容誤差の歪みを含む各方向に3次元的に不均一な倍率でまたは相似形に拡大することができる。また、情報処理装置250は、作製者によって入力された条件に従って、その拡大された仮想的な模型の上で仮想的な仮義歯床または仮部分義歯床の形状を設計することができる。
3次元造形装置280は、例えば、日本、東京の豊通マシナリーによって市販されている吊り上げ積層造形方式による3次元形状造形装置であっても、またはその他の例えばシート積層式または粉末樹脂積層式の3次元造形装置であってもよい。3次元造形装置280は、情報処理装置250から受け取った仮義歯床または仮部分義歯床の形状を表すデータに基づいて、樹脂製または蝋製の3次元的な仮義歯床または仮部分義歯床を作製する。樹脂は、例えば、液状のウレタンレート系、アクリレート系、またはエポキシ系の光硬化性樹脂であってもよい。
図15は、情報処理装置250の概略的な構成を示している。
情報処理装置250は、例えば、プロセッサ262、メモリ264、内部バス、通信用のインタフェース(I/F)272、表示装置252、および入力部254を含んでいる。表示装置252は、例えば、液晶表示装置、または有機EL表示装置であってもよい。入力部254は、例えば、キーボード、マウスまたはタッチパッドのようなポインティング・デバイス、タッチパネル、および3次元ハプティックデバイスまたは入出力デバイス256(図14)を含んでいてもよい。
情報処理装置250は、さらに、内部バスに結合された、記録媒体読み取り用のドライブ258、およびデータベースを含むハードディスク・ドライブ(HDD)のような記憶装置270を含んでいる。ドライブ258は、ソフトウェアが記録された例えば光ディスクのような記録媒体279を読み取るために設けられている。そのソフトウェアは、例えば、OS、アプリケーション・プログラム、等を含んでいてもよい。
プロセッサ262は、コンピュータ用のCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ262は、メモリ264および/または記憶装置270に格納されたそのソフトウェアに従って動作するものであってもよい。そのソフトウェアは、記録媒体279に格納されていて、ドライブ258によって記録媒体279から読み出されて情報処理装置250にインストールされてもよい。また、代替形態として、プロセッサ262は、上述のソフトウェアの機能の少なくとも一部を含む例えば集積回路として実装された専用のプロセッサであってもよい。
図16は、情報処理装置250のプロセッサ262の概略的な構成(configuration)の例を示している。
プロセッサ262は、制御部2620を含み、さらに、条件設定部2622、設計処理部2624、表示制御部2626、データ送受信部2628およびその他の処理部2630を含みまたはその一部を含んでいてもよい。制御部2620は、条件設定部2622、設計処理部2624、表示制御部2626、データ送受信部2628および処理部2630に制御信号を供給して、これらの要素の動作を制御してもよい。
図17は、元の石膏模型10または拡大された複製模型90に基づいて、改良された3次元画像処理および3次元造形法で仮金属床または仮部分金属床96pを作製して、それによって金属床または部分金属床98を作製するための手順を示している。
図17において、ステップ302は3次元走査装置230によって実行される。ステップ304〜312は、情報処理装置250によって実行される。ステップ314は、3次元造形装置280によって実行される。ステップ316と318は、作製者によって実行される。
図18A〜18Eは、図17の手順に従った、仮金属床または仮部分金属床96pおよび金属床または部分金属床98の作製の手順を説明するのに役立つ。
図18Aを参照すると、作製者は、3次元走査装置230において、その支持台に石膏模型10または上述の実施形態における拡大された複製模型90を固定する。
図17のステップ302において、作製者は、石膏模型10または複製模型90を走査するよう3次元走査装置230を操作する。3次元走査装置230は、3軸以上の多軸で走査して石膏模型10または複製模型90の形状を表す3次元形状データのファイルを生成してその記憶装置に格納する。作製者は、設定された模型が石膏模型10または複製模型90のいずれを表すかの情報を3次元走査装置230に入力してもよい。この場合、3次元形状データのファイルは、元の石膏模型10または複製模型90を表す情報を含んでいてもよい。
ステップ304において、情報処理装置250(またはそのプロセッサ262)は、作製者の操作に従って、3次元形状データのファイルを情報処理装置250から取得して記憶装置270に格納する。情報処理装置250(プロセッサ262)は、作製者の操作に従って、指定された視点および視野における、3次元形状データのファイルによって表される石膏模型10または複製模型90の形状をメモリ264の画像領域に描画(レンダリング)する。次いで、情報処理装置250(プロセッサ262)は、図18Bまたは図18Cに示されているように、メモリ264の画像領域の石膏模型10または複製模型90vの画像を表示装置252に表示する。作製者は、3次元形状データのファイルが石膏模型10または複製模型90のいずれのものであるかを表す情報を情報処理装置250に入力してもよい。
ステップ306において、情報処理装置250(プロセッサ262)は、3次元形状データのファイルの情報または作製者の入力情報に基づいて、3次元形状データのファイルが複製模型90を表すかどうかを判定する。形状データのファイルが複製模型90を表す(図18C)と判定された場合は、手順はステップ312に進む。形状データのファイルが複製模型90を表さず即ち元の石膏模型10を表す(図18B)と判定された場合は、手順はステップ308に進む。
ステップ308において、情報処理装置250(プロセッサ262)は、石膏模型10vの形状を仮想的に3次元的に相似形にまたは不均一に拡大して、拡大された複製模型90の形状(90v)と実質的に同様のまたは類似した仮想的な複製模型90ve(図18C)の形状を生成する。ここで、相似形とは、数学的に3次元的に均一な倍率で正確に拡大または縮小された形状ではなく、3次元的に望ましい形態の或る許容誤差または所定誤差の不均一さを含むように概して均一に拡大または縮小された形状を表す。即ち、情報処理装置250(プロセッサ262)は、石膏模型10vの形状に基づいて、上述の実施形態において複製模型作成装置70、72、74、76と弾性変形可能なモールド60とで作製される拡大された複製模型90の3次元形状90vに対応する仮想的な複製模型90veの形状を仮想空間で生成する。
そのために、情報処理装置250(プロセッサ262)は、3次元仮想模型10vの各部分および/または各方向の拡大倍率の条件または値を選択または入力するよう作製者に指示するメッセージを表示装置252に表示する。情報処理装置250(プロセッサ262)は、作製者による3次元ハプティックデバイス256およびキーボードの操作入力に従って、3次元仮想模型10vの各部分および/または各方向の拡大倍率を設定する。その拡大倍率は、サンプルの石膏模型10の各部分とサンプルの複製模型90の各部分の間の寸法形状の一般的な位置的な対応関係または縮尺倍率関係に基づいて予め決定することができる。情報処理装置250(プロセッサ262)は、模型の形状の各部分の連続性を失わないように各部分を異なる倍率で拡大し、かつ異なる倍率の部分の間の領域において滑らかに徐々に変化する倍率で拡大する。それによって、石膏模型10vの形状が、所望の形態で3次元的に不均一に相似形で拡大されて、仮想的な相似形に拡大された複製模型90veのデータが生成され、図18Cに示されているように、その画像が表示される。
模型の3次元画像の3次元座標(x,y,z)または極座標(r,θ,φ)の原点Oは、例えば、正中矢状面上における歯列の歯茎の内側の曲線または舌上または舌下の上顎または舌顎の表面の中心または重心に置いてもよい。模型の形状の或る部分の倍率は、例えばその中心付近において、例えば直交座標(x,y,z)または極座標(r,θ,φ)の互いに独立した3方向に例えば1.00〜1.03倍(+0〜3%拡大)の範囲内の値で、そのうちの少なくとも2方向について異なる値であってもよい。また、模型の形状の或る部分と別の部分(例えば、歯列付近の領域と舌上または舌下付近の領域)の倍率は、或る方向に、例えばrおよび/またはθおよび/またはφの方向に例えば1.00〜1.03倍(+0〜3%拡大)の範囲内の異なる値であってもよい。歯列部分または歯牙部分の拡大率は、舌上および舌下付近の領域の拡大率より小さくてよい。金属または合金の拡大の倍率は、例えば、タイプIV金合金で1.003〜1.016倍、金銀パラジウム合金で1.003〜1.016倍、銀合金で1.003〜1.02倍、コバルトクロム合金で1.003〜1.027倍、ニッケルクロムで1.003〜1.022倍、チタン合金で1.003〜1.019倍であってもよい。
そのような中心を通る垂直線(z方向)と上顎または下顎の表面との交点付近における倍率は、例えば、義歯床または部分義歯床に或る金属または合金、例えばコバルトクロム合金を用いる場合に、1.00〜1.03倍(+0〜3%拡大)の範囲内で、例えば、x方向にFx=1.024倍(+2.4%拡大)、y方向にFy=1.022倍(2.2%拡大)、z方向にFz=1.021倍(+2.1%拡大)であってもよい。ここで、xは模型の横方向、yは模型の前方向、zは模型の垂直方向を表す。
或いは、その倍率は、例えば、義歯床または部分義歯床に或る金属または合金、例えばコバルトクロム合金を用いる場合に、1.00〜1.03倍(+0〜3%拡大)の範囲内で、内側にある上顎の舌上領域または下顎の舌下領域の部分においてFx=1.024倍(+2.4%拡大)、y方向にFy=1.022倍(2.2%拡大)、z方向にFz=1.021倍(+2.1%拡大)とし、その外側の指定された左右の歯列部分または歯牙部分の局所領域において半径r方向により小さい倍率Fr=1.004〜1.01倍(+0.4〜1%拡大)、偏角θ=π/2の水平面において垂直z方向により小さい倍率Fz=1.003〜1.01倍(+0.3〜1%拡大)と修正し、水平面内の角φ(円周)方向に倍率Fφ=1.003〜1.019倍(+0.3〜1.9%拡大)と修正してもよい。ここで、rは模型の中心(原点O)からの半径方向、θは原点Oにおける垂直軸zからの偏角方向、φは原点Oにおける模型のx−y平面上のy軸からの偏角方向を表す。このように、情報処理装置250(プロセッサ262)は、模型の形状の各部分の連続性を失わないように舌上または舌下領域と歯列または歯牙部分の領域とを異なる倍率で拡大し、その2つの領域の境界付近において外側から内側に向かって倍率が滑らかに徐々に変化するように倍率を自動的に設定する。各倍率は、金属材料に応じた異なる範囲を有してもよい。このように、歯列部分または歯牙部分の拡大率は、舌上および舌下の領域の拡大率より小さくてよい。それによって、金属床または部分金属床が、冷却状態または体温状態で、元の石膏模型の腔内形状に良好に適合するようになる。
ステップ312において、情報処理装置250(プロセッサ262)は、作製者による3次元ハプティックデバイス256およびキーボードの操作入力に従って、図18Cに示されているように、メモリ264の画像記憶領域において仮想複製模型90vまたは90ve上で仮想的仮義歯床または部分義歯床96vの寸法形状を描画し表示する。仮想的仮義歯床または部分義歯床96vは、指定された各部の厚さを有し、溶融金属材料の流路を表す付加されたスプール形状97vを有する。情報処理装置250(プロセッサ262)は、作製者の操作に従って、決定された仮想的な仮義歯床または部分義歯床96vの寸法形状を表すデータのファイルを記憶装置270に格納し、3次元造形装置280に供給する。
ステップ314において、3次元造形装置280は、受け取った仮想的な仮義歯床または仮部分義歯床96vの寸法形状を表すデータのファイルをその記憶装置に格納する。次いで、3次元造形装置280は、仮義歯床または仮部分義歯床96vの寸法形状を表すデータに従って、図18Dに示されたように、例えば樹脂製または蝋製の積層された複数の層を有する仮義歯床または仮部分義歯床96pを造形する。仮義歯床または仮部分義歯床96pは、溶融金属材料の流路を表す付加されたスプール形状97pを有する。代替形態として、仮義歯床または仮部分義歯床96pおよび97pは、樹脂材料を用いて3次元粉末造形によって作製されてもよい。
ステップ316において、作製者は、図18Eに示されたように、仮義歯床または仮部分義歯床96pをフラスコに配置して例えばリン酸塩系の流動鋳型材に埋没させてその鋳型材を固化させ、仮義歯床または仮部分義歯床96pを加熱溶融して排出または焼却して、仮義歯床または仮部分義歯床96用の鋳型(モールド)300を作製する。この場合、流動鋳型材として実質的に(ほぼ)非膨張性のものが選択されることが好ましい。
ステップ318において、作製者は、その鋳型300の空洞に高温溶融状態の金属または合金の材料を注入して、鋳型300内に図18Fに示されたように高温状態の金属床または部分金属床96を形成する。高温状態の金属床または部分金属床96は、各部分が冷却期間に各方向に徐々に所望の形態で3次元的に僅かに不均一に相似形で収縮して、冷却状態で金属床または部分金属床98となる。金属床または部分金属床98は、図18Gに示されているように、元の石膏模型10の腔内形状に適合したものとなる。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組み合わせること、その変形及びバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理及び請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく上述の実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。
57 開口板
60 弾性変形可能なモールド
70 複製模型作製装置
80 構造体または容器
84、85、85’、89、89’ 支持部材
86 ボール
90 膨張鋳型材の複製模型
802 底板部
804 側壁部
230 3次元走査装置
250 情報処理装置または3次元物体設計装置
280 3次元造形装置

Claims (9)

  1. 患者の口腔内形状を表す歯科用の模型を表す3次元形状のデータに基づいて前記模型の形状の各部分を3次元的に各方向に所定の誤差で不均一にまたは少なくとも2方向に異なる所定の倍率で拡大して、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成する情報処理部と、
    前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する3次元造形部と、
    を含む、仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  2. 前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状は、
    平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容した空間を有する構造体であって、前記内部底面の周囲の複数の位置の垂直方向にある対応する複数の位置に設けられ、支持する板から受ける重量によって垂直方向に弾性的に移動可能な形態で前記板を水平状態で支持可能な複数の支持部材を有する構造体において、上部開口を有する弾性変形可能なモールドの上部の外周フランジ部分を或る開口板に取り付け、前記モールドが取り付けられた前記開口板を、前記構造体の前記複数の支持部材の上に配置しまたは前記複数の支持部材の下端部に係合し、前記モールドの上部開口に膨張鋳型材を充填して固化させて形成された複製模型を、走査部を用いて3次元的に走査して生成された前記複製模型の3次元形状と実質的に同様の形状を有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  3. 前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状は、
    平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容可能な空間を有する構造体において、複製模型用の弾性変形可能なモールドの上部開口に膨張鋳型材を充填し、時間の経過とともに、前記モールドを開口端縁部で支持する開口板を水平状態で垂直方向に或る距離まで徐々に昇降装置で移動させ前記膨張鋳型材を固化させて形成された複製模型を、走査装置を用いて3次元的に走査して生成された前記複製模型の3次元形状と実質的に同様の形状を有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  4. 前記情報処理部は、前記患者の口腔内形状を表す前記模型を表す3次元形状を表すデータが、拡大された複製模型を表す3次元形状を表すデータである場合に、前記情報処理装置を用いて、その複製模型の3次元形状のデータに基づいてその複製模型の3次元形状を拡大することなく前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成するものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  5. 前記模型の形状の或る部分の前記倍率は、互いに独立した3方向に1.0〜1.3の範囲の値であり、その少なくとも2方向に異なる値であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  6. 前記模型の形状の或る部分と別の部分の前記倍率は、或る方向に1.0〜1.3の範囲内の異なる値であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の仮義歯床または仮部分義歯床の作製装置。
  7. 情報処理装置を用いて、患者の口腔内形状を表す歯科用の模型の3次元形状を表すデータに基づいて前記模型の前記3次元形状の各部分を3次元的に各方向に所定の誤差で不均一にまたは少なくとも2方向に異なる所定の倍率で拡大して、仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、
    3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する
    工程を含む、仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法。
  8. 平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容した空間を有する構造体であって、前記内部底面の周囲の複数の位置の垂直方向にある対応する複数の位置に設けられ、支持する板から受ける重量によって垂直方向に弾性的に移動可能な形態で前記板を水平状態で支持可能な複数の支持部材を有する構造体において、上部開口を有する弾性変形可能なモールドの上部の外周フランジ部分を或る開口板に取り付け、前記モールドが取り付けられた前記開口板を、前記構造体の前記複数の支持部材の上に配置しまたは前記複数の支持部材の下端部に係合し、前記モールドの上部開口に膨張鋳型材を充填して固化させて形成された歯科用の複製模型を、走査部を用いて3次元的に走査して、前記複製模型の3次元形状のデータを生成し、
    情報処理装置を用いて、前記複製模型の3次元形状のデータに基づいて仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、
    3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する
    工程を含む、仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法。
  9. 平坦な内部底面を有する底板部と、前記内部底面を囲む側壁部とを有し、前記内部底面と前記側壁部の内面によって形成され複数の球を収容可能な空間を有する構造体において、複製模型用の弾性変形可能なモールドの上部開口に膨張鋳型材を充填し、時間の経過とともに、前記モールドを開口端縁部で支持する開口板を水平状態で垂直方向に或る距離まで徐々に昇降装置で移動させ前記膨張鋳型材を固化させて形成された歯科用の複製模型を、走査部を用いて3次元的に走査して、前記複製模型の3次元形状のデータを生成し、
    情報処理装置を用いて、前記複製模型の3次元形状のデータに基づいて仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータを生成し、
    3次元造形装置を用いて、前記仮義歯床または仮部分義歯床を表す3次元形状のデータに基づいて樹脂製または蝋製の仮義歯床または仮部分義歯床を作製する
    工程を含む、仮義歯床または仮部分義歯床の作製方法。
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