JP6340386B2 - 加工用ディスク - Google Patents

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Description

本発明は、加工装置に装着され加工される加工用ディスクに関する。
一般に歯科用補綴物や義歯等(以下、歯科製品ということがある)を作製する方法としては、ロストワックス鋳造法が知られている。しかしながら、従来のロストワックス鋳造法による歯科製品の作成は、殆どの工程が歯科技工士により手作業で行われるものである。このため、作業工程が複雑で作製に多大な手間と時間が掛っていた。
そこで、手作業によらずに高精度の歯科製品を短時間で効率よく作製するため、近年ではデンタルCAD/CAMシステムが開発されている。このデンタルCAD/CAMシステムでは、三次元計測装置やコンピュータ等を用いて歯科製品の三次元データを作製し、その三次元データに基づいて歯科用自動加工装置を用いて歯科製品を作製する。
デンタルCAD/CAMシステムを用いて歯科製品を作製する工程において、コンピュータ等に取り込まれた補綴物のデータに基づき、ワックスディスクから補綴物のパターンを切削する工程(以下、この工程をワックス加工工程ということがある)が実施される。
このワックス加工工程では、ワックスディスクを歯科用自動切削加工装置に装着し、補綴物のパターン加工が行われる。従来、ワックスディスクはワックス材料を一体的に成形したものであり、よってワックスディスクは全てワックス材料により構成されていた。このワックス材料を一体成型したワックスディスクは歯科用自動切削加工装置の装着部に直接装着され、補綴物のパターンの切削加工が行われていた。
特開2015−042191号公報
ワックスディスクの原材料となるワックスは、熱による膨張及び収縮が大きいため射出成型などによる成型は極めて難しい。このため一般にワックスディスクは、旋盤等によりワックスブロックを切削し、必要な形状に加工することによって製造されていた。
またワックスディスクは、加工時に加工治具等により大きな負荷が加わるため、歯科用自動切削加工装置の装着部に確実に固定される必要がある。このためにはワックスディスクの寸法精度が重要となり、寸法精度が低いと歯科用自動切削加工装置の装着部に適正に装着されず、加工時に変位するおそれがある。
このようにワックスディスクは一つ一つ切削加工して製造する必要があり、また目標とする寸法公差内に形状を納めるために微調節を行う必要があることから、長い製造リードタイムが必要となり、大量生産に向かず、製造コストが高くなるという問題点があった。また歯科用自動切削加工装置に装着し加工を行う際、固定治具に対してワックスディスクがずれてしまい、加工精度が低下するという問題点があった。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、寸法精度の向上及び製造コストの低減を図り得る加工用ディスクを提供することにある。
本発明のある態様によると、
加工装置に装着される加工用ディスクであって、
前記加工装置の装着部に装着される枠状のフレームと、
前記フレームの内部空間に配置された被加工部材と
を有し、
前記フレームは、外周の上部及び下部に形成される環状段部と、前記上部の環状段部から上方に延びる上縁片と、前記下部の環状段部から下方に延びる下縁片と、を有し
記被加工部材は、上面部及び下面部の両端部が前記フレームの内壁より外方側へ延在して配置され、これにより前記フレームの前記上縁片の上端位置、及び前記下縁片の下端位置を埋め込んで配置される。
本発明のある態様によると、精度の向上及び製造コストの低減を図ることができる。
加工用ディスクを用いて補綴物を作製する手順を示すフローチャートである。 加工用ディスクにワックスパターンを形成する歯科用切削加工装置を示す要部構成図である。 第1実施形態による加工用ディスクを示しており、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は(A)のA−A線に沿う断面図である。 第2実施形態による加工用ディスクを示しており、(A)は平面図、(B)は(A)のB−B線に沿う断面図である。 第3実施形態による加工用ディスクの断面図である。 第4実施形態による加工用ディスクの断面図である。 第5実施形態による加工用ディスクの断面図である。 第6実施形態による加工用ディスクを示しており、(A)は平面図、(B)は(A)の側面図、(C)は(B)の部分拡大図である。 第7実施形態による加工用ディスクを示しており、(A)は側面図、(B)は(A)の部分拡大図である。
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の限定的でない例示の実施形態について説明する。
なお、添付の全図面の中の記載で、同一又は対応する部材又は部品には、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面は、特に指定しない限り、部材もしくは部品間の相対比を示すことを目的としない。従って、具体的な寸法は、以下の限定的でない実施形態に照らし、当業者により決定することができる。
また、以下説明する実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述される全ての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、一実施形態である加工用ディスク30Aを用いて実施される歯科製品(歯科用補綴物や義歯等)を作製する手順を示すフローチャートである。加工用ディスク30Aの説明の前に、図1を用いて歯科製品を作製する手順について説明する。なお本実施形態では、歯科製品として歯科用の補綴物を製造する例について説明する。
補綴物を作製するには、先ず患者の口腔内の印象を採得する(ステップ10。なお、図ではステップをSと略称している)。この口腔内の印象の採得は、歯科医が患者の歯型を採取することにより行われる。
ステップ10で患者の口腔内の印象を採得されると、これに基づき周知の方法を用いて石膏模型を作製する(ステップ12)。
患者の口腔内の印象に対応した石膏模型が作製されると、続いてこの石膏模型をデジタルデータとして取り込む処理が行われる(ステップ14)。石膏模型を取り込む装置としては、レーザ走査装置や複数の撮像カメラを有する立体カメラ等を用いることができる。また、取り込まれた石膏模型のデジタルデータは、必要に応じてディスプレイ装置に表示してデザインの補正を行う。
石膏模型のデジタルデータが取り込まれると、このデジタルデータは歯科用切削加工装置10に転送される。歯科用切削加工装置10には、本発明の一実施形態である加工用ディスク30Aが装着される。加工用ディスク30Aにはワックス40が配置されており、歯科用切削加工装置10はワックス40を切削することにより補綴物の模型であるワックスパターンを作製する(ステップ16)。なお説明の便宜上、加工用ディスク30Aの詳細については後述するものとする。
補綴物のワックスパターンが作製されると、このワックスパターンを用いて補綴物の作製が行われる(ステップ18)。この補綴物の作製は、精密鋳造技術を用いて行われる。具体的には、作製されたワックスパターンを鋳型となる歯科用埋没材に埋没させた後、鋳型を加熱してワックスを除去し、続いて形成された空間内に溶解した金属を充填し、その後に離型することにより補綴物を作製する。
そして、補綴物が作製されると、歯科医は補綴物を患者の口腔内に装着する(ステップ20)。
なお、図1に示した例では、ステップ12で石膏模型を作成する作製手順について説明したが、患者の口腔内の印象をX線CT等でスキャンし、X線像を反転させることにより直接口腔内の印象のデータを作製したり、また口腔内用カメラを用いて患者の口腔内の印象のデジタルデータを直接取り込んだりする方法を適用することも可能である。この場合には、ステップ12の処理は不要となる。
図2は、ステップ16でワックスパターン(補綴物の模型)を作製するのに用いる歯科用切削加工装置10の要部を拡大して示している。歯科用切削加工装置10には加工用ディスク30Aが装着される。歯科用切削加工装置10は、加工用ディスク30Aに配置されたワックス40に対して切削加工を行う。
歯科用切削加工装置10は、ドリル12、ドリル駆動装置14、ドリル支持アーム16、ディスクホルダ18、及びホルダ駆動装置20を有している。
ドリル12は、ワックス40に対して切削加工を行う。ドリル12は、ドリル駆動装置14により回転される。このドリル駆動装置14は、ドリル支持アーム16に支持されている。具体的には、ドリル駆動装置14はドリル支持アーム16の下端部に取り付けられている。
ドリル支持アーム16の上端部は、図示しないアーム駆動装置に接続されている。アーム駆動装置は、ドリル支持アーム16を三次元方向(図中X,Y,Zで示す各方向)に移動させる。よってアーム駆動装置は、ドリル駆動装置14及びドリル支持アーム16を介してドリル12を移動させることにより、ワックス40を3次元加工する。
ディスクホルダ18は装着穴を有しており、加工用ディスク30Aはこの装着穴に装着される。
またディスクホルダ18には、図示しない固定治具が設けられている。加工用ディスク30Aがディスクホルダ18に装着されると、固定治具は加工用ディスク30Aと係合し、これにより加工用ディスク30Aはディスクホルダ18に固定される。図2は、ディスクホルダ18に加工用ディスク30Aが装着された状態を示している。
またディスクホルダ18は、ホルダ駆動装置20に接続されている。ホルダ駆動装置20は、ディスクホルダ18を上下方向に反転駆動させる。これにより、ディスクホルダ18に装着された加工用ディスク30Aも表裏反転し、ドリル12によりワックス40の表裏面の双方に加工を行うことが可能になる。
次に、加工用ディスク30Aについて説明する。
図3は、加工用ディスク30Aを拡大して示している。図3(A)は加工用ディスク30Aの平面を示し、図3(B)は側面を示し、図3(B)は図3(A)におけるA−A線に沿う断面を示している。
加工用ディスク30Aは、ワックス40とフレーム50Aを有している。
ワックス40は、ドリル12により加工されるものである。ワックス40の材料としては、例えばパラフィンワックスを用いることができる。しかしながら、ワックス40はパラフィンワックスに限定されるものではなく、切削性が良好なワックス、樹脂、石膏、ジルコニア等を用いることも可能である。
フレーム50Aは、ワックス40と異なる材料により形成されている。本実施形態では、フレーム50Aとして樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアセタール等)を用いている。具体的には、フレーム50Aはポリカーボネートを使用している。しかしながら、フレーム50Aの材質は樹脂に限定されるものではなく、金属、ゴム、その他形状が安定しており、歯科用切削加工装置10のディスクホルダ18に装着可能な材料であれば他の材料を用いることも可能である。
フレーム50Aは、枠状の形状とされている。本実施形態に係るフレーム50Aの枠形状は、平面視(図3(A)に示状態)で円形とされている。しかしながら、フレーム50Aの枠形状は円形に限定されるものではなく、平面視で多角形状(四角形、五角形、六角形等)、楕円形状、その他任意の形状とすることも可能である。
前記のワックス40は、ワックス40を加熱することにより溶融しておき、フレーム50Aを型として溶融されたワックス40を流し込み、その後に冷却硬化させることにより、フレーム50Aの内部空間内に配置する。このワックス40のフレーム50Aへの配置は、枠状とされたフレーム50Aの内部空間に溶融したワックス40を流し込むだけでよいため、容易に行うことができる。
なお、ワックス40のフレーム50Aの配置はこれに限定されるものではない。例えば、予め成型されたワックス40をフレーム50Aに嵌合することにより配置する方法を用いてもよい。この構成では、ワックス40はフレーム50Aの内壁54に、機械的に嵌合されることにより配置される。
またフレーム50Aは、外周の上部及び下部に環状の環状段部52が形成されている。環状段部52は、フレーム50Aが歯科用切削加工装置10のディスクホルダ18に装着される際、ディスクホルダ18に設けられた図示しない固定治具が装着される。フレーム50Aをディスクホルダ18に装着した後、固定治具を環状段部52に装着することにより、フレーム50Aはディスクホルダ18からの離脱が防止されると共に、ディスクホルダ18内における回転等の移動が規制される。よって、ドリル12によりワックス40を切削加工する際、加工用ディスク30Aが移動することがないため、ドリル12によりワックス40に対して高精度の加工を行うことができる。
上記構成とされた加工用ディスク30Aは、歯科用切削加工装置10のディスクホルダ18に装着され、ワックス40に対してドリル12により切削加工が行われる。加工用ディスク30Aはワックス40の加工時にドリル12により大きな負荷が加わるため、加工用ディスク30Aをディスクホルダ18(固定治具)に確実に固定する必要がある。
加工用ディスク30Aをディスクホルダ18に確実に固定するには、加工用ディスク30Aの寸法精度が重要となる。フレーム50Aの寸法精度が低いと、歯科用切削加工装置10のディスクホルダ18に適正に装着されず、これにより加工精度が低下する。この際、特に寸法精度が要求されるのは、フレーム50Aの外径と環状段部52の寸法である。
従来のワックスのみからなるワックスディスクでは、ワックスの熱膨張及び熱収縮が大きいため旋盤等によりワックスブロックを切削し、必要な形状に加工することによって製造されるため製造効率が悪く、また寸法精度も安定していなかったことは前述したとおりである。
これに対して本実施形態に係る加工用ディスク30Aは、ディスクホルダ18に装着されるのはワックス40ではなくフレーム50Aである。よって、加工用ディスク30Aがディスクホルダ18に装着される際、高い寸法精度が要求されるのはフレーム50Aである。
フレーム50Aは、ワックス40とは別材料である樹脂等により形成されている。このフレーム50Aの材料は、ワックスに比べて高強度であり熱安定性に優れた材料とされている。よって、フレーム50Aの外径及び環状段部52の加工精度は、ワックスからワックスディスクを製造する加工精度に比べて高い精度とすることができる。
従って本実施形態の加工用ディスク30Aによれば、加工用ディスク30Aをディスクホルダ18に適正に装着することができる。またフレーム50Aは、ワックスと異なる加工性の良好な材料で製造されているため、フレーム50Aの製造コストを低減することができる。
またワックス40は、溶融した後にフレーム50Aの内部空間に充填されるため、ワックス40に微細な調整処理は不要であり、ワックス40の製造コストを低減することができる。更に、フレーム50Aは使い捨てされるものではなく、再利用が可能なものである。
従って、本実施形態に係る加工用ディスク30Aによれば、精度の向上を図りつつ製造コストの低減を図ることができる。また、加工用ディスク30Aの大量生産を行うことも可能となり、これによっても加工用ディスク30Aのコスト低減を図ることができる。
図4は、第2実施形態である加工用ディスク30Bを示している。
図4(A)は加工用ディスク30Bの平面を示し、図4(B)は図4(A)のB−B線に沿う断面を示している。
加工用ディスク30Bは、フレーム50Bの内壁54に直線状溝部56を形成したことを特徴としている。直線状溝部56は、上下方向(図中、Z方向)に延在するよう形成されている。
フレーム50Bに溶融したワックス40を流し込み冷却固化することにより、ワックス40は直線状溝部56にも導入され、ワックス40に突起部42が形成される。この突起部42は直線状溝部56に入り込み、直線状溝部56と係合した構成となっている。これにより、ワックス40のフレーム50Bに対する回転が規制される。
本実施形態に係る加工用ディスク30Bによれば、フレーム50Bに対するワックス40の回転を規制できるため、精度の高い加工を行うことができる。また本実施形態では、加工用ディスク30Bは円盤状であるため、ディスクホルダ18に加工用ディスク30Bを装着する際、直線状溝部56を位置決め用のマークとして機能させることができる。
図5は、第3実施形態である加工用ディスク30Cを示している。
図5は、加工用ディスク30Cを構成するフレーム50Cの断面のみを示し、ワックス40の図示は省略している。
加工用ディスク30Cは、フレーム50Cの内壁54に環状溝部58を形成したことを特徴としている。このフレーム50Cに溶融したワックス40を流し込み、冷却固化することにより、ワックス40は環状溝部58内に入り込んだ状態で固化する。これにより、フレーム50Cとワックス40との結合力は強くなる。
本実施形態に係る加工用ディスク30Bによれば、ワックス40の加工時にドリル12によりワックス40に対してフレーム50Cから抜け方向(図中、矢印Z方向)に力が印加されても、ワックス40がフレーム50Cから離脱する(抜け落ちる)ことを防止することができる。
図6は、第4実施形態である加工用ディスク30Dを示している。
図6は、加工用ディスク30Dを構成するフレーム50Dの断面のみを示し、ワックス40の図示は省略している。
加工用ディスク30Dは、フレーム50Dの内壁54を粗化することにより粗化面60を形成したことを特徴としている。
本実施形態に係る加工用ディスク30Dによれば、ワックス40は粗面化された粗化面60に食い込んだ状態となるため、ワックス40のフレーム50Dからの離脱を防止できると共に、フレーム50D内におけるワックス40の移動を規制することができる。
図7は、第5実施形態である加工用ディスク30Eを示している。
図7は、加工用ディスク30Eを構成するフレーム50Eの断面のみを示し、ワックス40の図示は省略している。
加工用ディスク30Eは、フレーム50Eの内壁54に突起62を形成したことを特徴としている。本実施形態では、突起62の形状を断面視した状態で三角形状とした。しかしながら、突起62の形状はこれに限定されるものではなく、断面半円形状、断面矩形状等の種々の形状とすることができる。
本実施形態に係る加工用ディスク30Eによれば、ワックス40の加工時にドリル12により力が印加されても、ワックス40がフレーム50Eから抜け落ちることを防止することができる。
図8は、第6実施形態である加工用ディスク30Fを示している。
図8(A)は加工用ディスク30Fの平面を示し、図8(B)は図8(A)の側面図、図8(C)は図8(B)の部分拡大図を示している。
本実施形態の加工用ディスク30Fは、ワックス40Fがフレーム50Fの一部を埋め込む様態で配置されていることを特徴としている。
フレーム50Fは、上述したように外周の上部及び下部に環状段部52が形成されて、上縁部としての上縁片57及び下縁部としての下縁片59が形成されている。本実施形態のワックス40Fは、上縁片57の上端位置、及び下縁片59の下端位置を埋め込むように配置される。したがってワックス40Fは、上面部及び下面部の両端部がフレーム50Fの内壁54より外方側へ延在して配置されることになる。
本実施形態のフレーム50Fの直径R1は約98.5mm、環状段部52の直径R2は約94mmとされている。また、フレーム50Fの上縁片57及び下縁片59の幅L1は、約1.5mmとされている。したがって、ワックス40Fは、上面部及び下面部の両端部において内壁54より外方側へ約1.5mm延在している。したがって、フレーム50Fとワックス40Fとは、機械的に嵌合された一体物となる。また、フレーム50Fの最外周位置から環状段部52までの幅寸法S1は、第1実施形態〜第5実施形態と同様の寸法を確保しているので、ディスクホルダ18による固定力を保持できる。幅寸法S1は、約2.25mmである。
図示例の上縁片57の上端部には、外側に向かって幅広となるテーパ面57aが形成され、下縁片59にも同様のテーパ面59aが形成されている。本実施形態のワックス40Fは、上縁片57の内、上端に形成されたテーパ面57aのみを埋め込む配置とされ、同様に下縁片59の内、テーパ面59aのみを埋め込む配置とされている。
本実施形態のフレーム50Fとワックス40Fは、上記した実施形態と同様にそれぞれ異なる材料により形成されているため、両者は異なる熱膨張率を有している。とは言え、本実施形態の加工用ディスク30Fによれば、上記のようにフレーム50Fとワックス40Fとが機械的に嵌合された一体物である。
したがって、高温や低温などの過酷な温度条件化に晒されると熱膨張率の差により、フレーム50Fとワックス40Fとの間に隙間が生じたり、ワックス40Fが脱離することを防止できる。
また、フレーム50Fにはテーパ面57aとテーパ面59aが形成されているため、ワックス40Fが固まり縮む際にフレーム50Fを締め付ける効果を発揮する。
図9は、第7実施形態である加工用ディスク30Gを示し、図9(A)は、側面図、図9(B)は図9(A)の部分拡大図を示している。
本実施形態の加工用ディスク30Gと、図8に示す加工用ディスク30Fとの相違点は、ワックス40Gがフレーム50Gの上縁片57と下縁片59を完全に埋め込んでいる点にある。
なおフレーム50Gの直径や環状段部52の直径は、フレーム50Fと同じである。しかし、本実施形態のフレーム50Gの上縁片57及び下縁片59の幅L2は、約1mmと狭く形成されている。またワックス40Gは、ワックス40Fと同様に上面部及び下面部の両端部において内壁54より外方側へ約1.5mm(幅L1)延在させることで、上縁片57と下縁片59とをワックス40Gの内部に完全に埋め込むことができる。この場合においても、フレーム50Gの環状段部52の幅寸法S1は、第1実施形態〜第5実施形態と同様の幅寸法を確保しているので、ディスクホルダ18による固定力を保持できる。
本実施形態に係る加工用ディスク30Gによれば、フレーム50Gとワックス40Gとが強固に一体化されるため、フレーム50Gとワックス40Gとの熱膨張率の差が大きい場合においても、膨張収縮を相互に制限し合う力を確保できる。
図示例の本実施形態のフレーム50Gの上縁片57のテーパ面57a'と下縁片59のテーパ面59a'の傾斜角は、図8のフレーム50Fのテーパ面57aと59aより鋭角に形成されているが、この限りではない。即ちフレーム50Gとワックス40Gに使用される材料などによって適宜変更されてよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更、組み合わせが可能なものである。
10 歯科用切削加工装置
12 ドリル
14 ドリル駆動装置
16 ドリル支持アーム
18 ディスクホルダ
20 ホルダ駆動装置
30A〜30G 加工用ディスク
40 ワックス
42 突起部
50A〜50G フレーム
52 環状段部
54 内壁
56 直線状溝部
58 環状溝部
60 粗化面
62 突起

Claims (7)

  1. 加工装置に装着される加工用ディスクであって、
    前記加工装置の装着部に装着される枠状のフレームと、
    前記フレームの内部空間に配置された被加工部材と
    を有し、
    前記フレームは、外周の上部及び下部に形成される環状段部と、前記上部の環状段部から上方に延びる上縁片と、前記下部の環状段部から下方に延びる下縁片と、を有し
    記被加工部材は、上面部及び下面部の両端部が前記フレームの内壁より外方側へ延在して配置され、これにより前記フレームの前記上縁片の上端位置、及び前記下縁片の下端位置を埋め込んで配置される、
    ことを特徴とする加工用ディスク。
  2. 前記フレームは、内壁に軸方向に延在する直線状溝部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加工用ディスク。
  3. 前記フレームは、内壁に環状溝部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の加工用ディスク。
  4. 前記フレームは、内壁が粗面化されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の加工用ディスク。
  5. 前記フレームは、内壁が傾斜面とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の加工用ディスク。
  6. 前記被加工部材は、ワックス、樹脂、石膏、ジルコニアから選択される一の部材であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の加工用ディスク。
  7. 前記フレームの前記上縁片の上端外縁と、前記下縁片の下端外縁とにテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の加工用ディスク。
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