JPWO2014016881A1 - 流体機器用のダイアフラム構造 - Google Patents

流体機器用のダイアフラム構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 可動体の十分なストロークを実現しながら、長時間の使用に耐える耐久性を備えたダイアフラム構造を提供すること。【解決手段】 流体室2と流体を進入させないエリア11とを区画するダイアフラム10は、本体1内に組み込んだ可動体7の移動方向である軸線方向に伸びるとともに、一端を上記可動体に固定した円筒膜部10bと、この円筒膜部10bの他端に連続するとともに、上記軸線を中心にした円周方向に広がる外端側を上記本体に固定した環状膜部10dとを備え、円筒膜部の軸方向の長さL1≧0.5×環状膜部の半径方向の長さL2とし、上記可動体7が移動したとき、上記円筒膜部10bが上記環状膜部10dと一体となって撓む構成にした。【選択図】 図1

Description

この発明は、ダイアフラムバルブや、ダイアフラムポンプなどの流体機器用のダイアフラム構造に関する。
半導体、液晶、医薬、食品の製造設備などの流体システムにおいては、外界からの不純物や微生物の侵入や外界への危険薬液等の漏洩を防止するために高度の気密性が要求される。そのため、バルブの弁体やポンプのピストンなどの可動体を有する流体機器では、その可動体と本体との間を確実にシールするため、ダイアフラムが用いられる。
ダイアフラムは、柔軟性を備えた膜部材であって、可動体と本体との間に設けられ、可動体の移動に伴って変形しながら可動体と本体の間のシール性を維持するものである。
例えば、ダイアフラムバルブの場合、ダイアフラムは流路の開閉のために往復動する弁体とバルブ本体との間に設けられる。
このようなダイアフラムバルブのダイアフラム構造としては、接続配管の断面積と同等以上の流路面積を得るための十分なストロークと、上記弁体の繰り返しの往復動や流体圧による変形によっても劣化しない耐久性とが求められる。
例えば、特許文献1の図4に記載された従来のダイアフラムバルブでは、ダイアフラムの水平部だけが変形する構成なので、弁体のストロークは水平部の変形量で限定され、十分なストロークが得られない。
また、上記ダイアフラムの直径が大きくなると受圧面積が大きくなり、圧力に抗して可動体を移動させるときの駆動力を大きくせざるを得ない。
一方、特許文献2では、ダイアフラムの応力集中を避けるために、水平部に連続する鉛直部を設けているが、この鉛直部をシャフトに常時接触させ、撓みを阻害している。
従って、この場合にも、弁体のストロークには水平部の変形のみが寄与することになる。
さらに、上記特許文献1(図4)及び特許文献2以外のダイアフラム構造において、受圧面積を小さくしながら長い膜長を実現するものとして、特許文献1の図1のようにダイアフラムの水平部を山形にしたり、波状にしたりしたものも知られている。
特開平09−217845号公報(図1、図4) 特開2006−162043号公報
上記特許文献1(図4)や特許文献2のダイアフラム構造では、水平部の変形のみが弁体のストロークに寄与する構成なので、十分なストロークが確保できないという問題があった。
また、水平部の変形だけで、弁体の十分なストロークを実現しようとすれば、ダイアフラムの水平部の膜長を長くする必要があり、そのため直径を大きくする必要がある。ダイアフラムの直径を大きくすれば、当然のこととして機器全体が大型化してしまうという問題が発生する。
さらに、ダイアフラムの水平部を山形にしたり、波状の部分を形成したりしたものは、山や波の凹み部分の洗浄が困難であったり、そこにエアがたまったりする問題があった。
この発明の目的は、応力の集中を避けながら、弁体などの可動体の十分なストロークを実現し、しかも、エアだまりなどができず、小型化も実現できる流体機器用のダイアフラム構造を提供することである。
第1の発明は、本体内に軸線方向に移動する可動体を組み込み、この可動体と本体との間にダイアフラムを設け、このダイアフラムで本体内を、流体室と流体を進入させないエリアとに区画する流体機器用のダイアフラム構造であって、上記ダイアフラムは、上記軸線方向に伸びるとともに一端を上記可動体に固定した円筒膜部と、この円筒膜部の他端に連続するとともに、上記軸線を中心にした円周方向に広がる外端側を上記本体に固定した環状膜部とを備えるとともに、上記円筒膜部の軸方向の長さL1と上記環状膜部の半径方向の長さL2との寸法関係をL1≧0.5×L2とし、上記可動体が移動したとき、上記円筒膜部が上記軸線方向に直交する方向、すなわち内径側あるいは外径側に弾性変形しながら、上記環状膜部と一体となって撓み変形する構成にしたことを特徴とする。
なお、上記円筒とは、蛇腹などひだを形成したものを含まない概念である。但し、完全な円筒だけでなく、上下の直径に多少の差があるものは含むものとする。つまり、上下の底面形状及び大きさが近い筒状であって、その側面に意識的にひだや段などを形成していない形状のことである。
第2の発明は、上記円筒膜部との間に所定の隙間を保って上記円筒膜部と同心円状に設けたサポート部材を備え、上記サポート部材は、上記円筒膜部が内径側あるいは外径側に弾性変形して、その変形量が上記隙間の大きさに達したとき、上記円筒膜部に接触して、上記円筒膜部の内径側あるいは外径側への弾性変形量を制限する構成にしたことを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明を前提とし、上記円筒膜部に沿って円筒膜部と同心円状に設けた弾性材からなるサポート部材を備え、上記サポート部材は、内径側あるいは外径側に弾性変形する上記円筒膜部に接触して上記円筒膜部とともに弾性変形し、上記円筒膜部の内径側あるいは外径側への弾性変形量を制限する構成にしたことを特徴とする。
なお、上記弾性材からなるサポート部材と上記円筒膜部との接触には、円筒膜部が円筒状態において接触する場合と、円筒膜部が内径あるいは外径方向に変形した結果において接触する場合とを含むものとする。
第4の発明は、上記環状膜部の外端側に、上記軸方向に伸びる円筒状の保持用膜部を、流体を進入させない上記エリア側に設け、この保持用膜部と上記環状膜部との連続部分をシール部とするとともに、上記保持用膜部を本体の内壁との間で挟持する筒部を備えた押さえ部材を設け、上記押さえ部材の筒部の先端と本体との間で上記シール部を移動可能に押さえ付けたことを特徴とする。
第1の発明では、可動体が移動したとき、環状膜部と円筒膜部とが一体となって撓むので、例えば環状膜部のみが撓む場合と比べて、可動体のストロークを大きくすることができる。また、環状膜部と円筒膜部とが一体となって撓むので、応力が分散され、応力集中を避けることができる。このように応力の集中を避けることができるので、ダイアフラムの耐久性を向上させることができる。
さらに、ストロークを大きくするために環状膜部を山形や、波状に形成する必要がないので、山や波の凹み部分の洗浄が困難であったり、そこにエアがたまったりするような問題が発生しない。
また、可動体のストロークを確保するために、環状膜部の直径を大きくしなくてもよいので、ダイアフラム構造全体が大きくならず、流体機器が大型化することもない。
さらに、環状膜部の直径を小さくして受圧面積を小さくできるので、環状膜部に作用する圧力に抗した方向の駆動力を小さくでき、駆動機構を小型化できる。
第2の発明によれば、円筒膜部の周囲に、隙間を保ってサポート部材を設けたので、ダイアフラムの円筒膜部に圧力が作用したとき、過大な変形を防止しつつ、内径あるいは外形方向への弾性変形を供する自由な弾性変形も許容できる。従って、高圧下においても円筒膜部は環状膜部と一体となって撓むことができる。しかも、円筒膜部が、例えば弾性限界を超えるような過大な変形によって破損することも防止できる。
第3の発明によれば、弾性材からなるサポート部材を設けたので、ダイアフラムの円筒膜部に圧力が作用したとしても、過大な変形を防止しつつ、自由な弾性変形も許容できる。従って、高圧下においても円筒膜部は環状膜部と一体となって撓み変形することができるとともに、耐久性も維持できる。
第4の発明によれば、押さえ部材によって本体に押し付けられたシール部が移動可能に構成されているため、環状膜部に過大な張力が発生したときには、シール部が保持用膜部と一体的に環状膜部側へ移動する。これにより、過大な張力が一か所に集中することがなくダイアフラムが損傷することがない。
図1は第1実施形態の断面図で、閉弁状態を示している。 図2は図1の部分拡大図である。 図3は第1実施形態の断面図で、開弁状態を示している。 図4は第2実施形態の断面図で、閉弁状態を示している。 図5はサポート部材を備えていない場合のダイアフラムの変形を示した模式図である。 図6は第2実施形態のサポート部材を備えた場合のダイアフラムの変形を示した模式図である。 図7は金属製のサポート部材を備えた場合のダイアフラムの変形を示した模式図である。 図8は試験1の結果を示した表である。 図9は試験2の結果を示した秒である。
図1〜3にこの発明のダイアフラム構造を用いた第1実施形態のダイアフラムバルブを示す。図1は閉弁時の断面図であり、図3は開弁時の断面図である。
この第1実施形態のダイアフラムバルブは、本体1に流体室2を形成するとともに、この流体室2に接続した第1流路3及び第2流路4が設けられている。
上記本体1は、上記第1流路3を接続した第1本体部1aと、第2流路4を接続した第2本体部1bとからなり、これら両本体部1a,1bをクランプ部材5で連結して構成されている。
また、本体1であって、上記流体室2と第2流路4との境にシート部6を形成し、このシート部6を可動体である弁体7が開閉する構成にしている。
上記弁体7にはシャフト8が一体的に形成され、このシャフト8には連結部材9を介して図示しない駆動機構が連結されている。この駆動機構によって上記弁体7を、軸線方向に往復移動可能にしている。そして、上記弁体7の移動方向及びシャフト8の軸線に沿った方向がこの発明の軸線方向である。
さらに、弁体7と本体1にはダイアフラム10を固定し、このダイアフラム10によって上記流体室2と、後で説明するダイアフラム10の円筒膜部10b内に形成され、流体を進入させないエリア11とを区画している。
上記ダイアフラム10は、中央に上記シャフト8を貫通させる孔を形成した樹脂製の膜部材である。このダイアフラム10の材質は特に限定されないが、柔軟性及び強度を兼ね備えたポリテトラフルオロエチレンなどを用いることができる。
そして、このダイアフラム10は、他の部分の膜厚よりも厚みを厚くした一方の端部10aが弁体7の上面に形成した凹部7aに固定されるとともに、この端部10aに連続した筒状の円筒膜部10bと、この円筒膜部10bの他端に連続し、シャフト8の軸心を中心とする円周方向に広がる環状膜部10cと、この環状膜部10cの外端側であって傾斜面からなるシール部10dと、さらにこのシール部10dの外周から上記軸線方向に伸びる円筒状の保持用膜部10eと、保持用膜部10eの上端で軸心に向かって突出した固定用凸部10fとを備えている。
なお、上記したダイアフラム10の各部分の形状及び位置関係は、図1に示す閉弁時におけるものである。また、図1に示す状態は、上記流体室2内の流体圧がそれほど高くない状態である。
そして、上記端部10aは、上記弁体7の凹部7a内でシャフト8の外周に嵌めたリング部材12と筒部材13とによって固定されている。上記筒部材13はその内周に、シャフト8の外周に形成された雄ねじにかみ合う雌ねじを形成した部材である。この筒部材13をシャフト8の外周にねじ止めすることによって、上記リング部材12が弁体7へ押し付けられ、このリング部材12と弁体7とによってダイアフラム10の上記端部10aを保持している。
但し、上記ダイアフラム10は弁体7と一体的に形成されていてもかまわない。
そして、上記保持用膜部10eの先端に形成された固定用凸部10fは、上記第1本体部1aの開口付近に挿入された押さえ部材14によって保持され、本体1に固定されることになる。つまり、この固定用凸部10fを設けた保持用膜部10eは、本体1に固定される上記環状膜部10dの外端側を構成する。なお、環状膜部10dの外端側は、上記シール部10c、上記保持用膜部10e及び保持用凸部10fで構成される。
また、上記押さえ部材14は、円板部14aと、図中下方へ突出した筒部14bとを備え、この筒部14b内に上記流体を進入させないエリア11が形成される。
さらに、この押さえ部材14は、上記筒部14bの外周に形成した環状の保持凹部14cと、筒部14bの先端の押圧部14dとを備えている。
そして、上記保持凹部14cに、ダイアフラム10の上記固定用凸部10fを嵌め込んで保持するとともに、上記筒部14bと第1本体部1aの内壁とによって上記保持用膜部10eを挟持している。
なお、図中符号1cは、第1本体部1aの内壁から軸心に向かって突出する環状のシール用凸部であり、このシール用凸部1cの斜面に対し、上記押さえ部材14の押圧部14dがダイアフラム10のシール部10dを押し付けている。なお、上記シール用凸部1cは軸線方向に対して傾斜した斜面を備え、上記シール部10dが移動しやすいようにしているが、この斜面は平坦面だけでなく、曲面であってもよい。
上記押圧部14dは、図2の部分拡大図に示す通り、その先端に上記シール用凸部1cの斜面に沿った斜面14fが形成されるとともに、軸心側には弧面14gを形成している。そして、上記シール部10cは上記斜面14eとシール用凸部1cとで挟持される。
また、上記押圧部14dにおいて軸心側に弧面14gを形成しているので、後で説明する図3のように、ダイアフラム10が上記流体を侵入させないエリア11側へ変形して押圧部14dに押し付けられたときにも、とがった角などが接触する場合と違ってダイアフラム10に屈曲跡を残したり、破損したりすることがない。
さらに、上記押さえ部材14の円板部14aと第2本体部1bとの間には、板バネ15を設け、この板バネ15の弾性力によって上記押圧部14dがダイアフラム10のシール部10dをシール用凸部1cの斜面上に適度な押圧力で押し付けている。
このように、ダイアフラム10によって上記流体室2と上記エリア11とが区画され、シールされているので、本体1の外部から流体室2内に異物などが混入することがない。
なお、上記板バネ15の弾性力は、上記流体室2と上記エリア11との間を確実に遮断する押しつけ力に対応するものであるが、上記環状膜部10cの張力が大きくなったときには、上記シール部10dが上記シール用凸部1c上を移動可能にする大きさに設定されている。
また、上記押さえ部材14には、流体を進入させないエリア11に連通する貫通孔14eを形成するとともに、第1本体部1aには、上記貫通孔14eと連通する貫通孔1dを形成している。これら貫通孔14e及び1dによって、上記エリア11と本体1の外部とを連通させている。そして、上記ダイアフラム10が破損した場合の流体の漏れを、貫通孔1dを介して本体1の外部から検出できるようにしている。
上記のように構成した第1実施形態のダイアフラムバルブは、シャフト8に連係した図示しない駆動機構が作動して弁体7を軸線方向に移動させる。
弁体7が移動し、図1に示す閉弁状態から図3に示す開弁状態になると、ダイアフラム10が変形するが、このとき、ダイアフラム10は円筒膜部10bと環状膜部10cとが一体となって撓む。
図1に示すように、上記円筒膜部10bの軸線方向の長さをL1、環状膜部10cの半径方向の長さをL2とすれば、弁体7の移動に追従して撓む部分の長さはL1+L2となる。このように、ダイアフラム10において撓み変形可能な部分の長さが長くなるため、弁体7の十分なストロークに追従することが可能である。また、撓み変形する部分の長さが長いので、変形時にダイアフラム10に過大な応力が発生することがない。しかも、上記長さL1+L2が一体となって撓み変形する際に、上記円筒膜部10bと環状膜部10cとの間の湾曲部分が移動するので、特定の箇所が大きく屈曲することがない。従って、応力が集中する部分ができない。
上記のように、この第1実施形態では、弁体7が移動したときに、環状膜部10cだけでなく、円筒膜部10bが環状膜部10cと一体的に撓み変形する構成にしているので、環状膜部10cの面積を小さくしても、弁体7のストロークを十分に確保できる。
仮に、円筒膜部10bの長さL1がほとんどないようなダイアフラム構造では、環状膜部10cのみが弁体7のストロークに伴って撓むことになるため、環状膜部10cの直径を大きくしなければ十分なストロークを確保することは難しい。また、無理にストロークさせた場合、環状膜部10cに発生する応力が大きくなる。その結果、ダイアフラム10の耐久性が落ちてしまうことが予測されるが、この第1実施形態のように十分な長さの円筒膜部10bを備えていれば、そのようなことはない。
なお、円筒膜部10bの長さL1を長くすれば、それだけ円筒膜部10bが撓みやすくなるので、その分、環状膜部10cの半径方向の長さL2を小さくしてもダイアフラム10に局所的に発生する応力を小さくすることができる。
但し、円筒膜部10bの軸方向長さを長くすれば、本体1の軸方向長さも長くしなければならないため、結果として流体機器全体の軸方向長さも長くなってしまう。そのため、円筒膜部10bをやたら長くすることは現実的ではなく、使用条件などに応じた最適な長さを設定する必要がある。
以上のように、この第1実施形態のダイアフラム10は、円筒膜部10bを備えることによって環状膜部10cを小さくすることができる。そして、環状膜部10cの面積が小さければ、流体室2から上記エリア11方向へ作用する力も小さくなるので、この第1実施形態では、弁体7を閉弁させる際の抗力が小さくなって閉弁方向へのシャフト8の駆動力は小さくて足りる。そのため、駆動機構の小型化も可能である。
また、この第1実施形態のダイアフラム構造では、受圧面積を小さくすることによって環状膜部10cが受ける流体圧を小さくできるので、環状膜部10cに接触して圧力を受けるバックアップ部材を設ける必要がない。
つまり、この第1実施形態では、ダイアフラム10の環状膜部10cのみで流体圧を受けたとしても、その圧力によって環状膜部10cの特定箇所を劣化させることはなく、耐久性を維持できるため、環状膜部10cに作用する流体圧を受けるためのバックアップ部材を設けていない。
バックアップ部材を設け、環状膜部10cがバックアップ部材に対して接触、離反を繰り返した場合には、摩耗などの問題も発生するが、この第1実施形態のようにバックアップ部材が不要になれば、そのような問題も発生しない。
しかも、上記押し付け部材14の筒部14b内を流体が侵入しないエリア11とし、筒部14bの先端の押圧部14dでダイアフラム10のシール部10dを押さえているので、上記エリア11側へ変形したダイアフラム10が、連結部材9や押し付け部材14の円板部14aなどに接触することもない。つまり、ダイアフラム10は他部品との接触による磨耗なども発生しない。
また、上記したように、この第1実施形態では、上記シール部10dが板バネ15の弾性力によってシール用凸部1cに押しつけられている。そして、上記バネ部材15の弾性力を、環状膜部10cの張力が大きくなった時に、上記シール部10dが移動可能な大きさに設定している。このように、シール部10dが移動可能に構成されていることによって、ダイアフラム10に発生する応力が全体に分散され、環状膜部10cと保持用膜部10eとの連続部分であるシール部10dに応力が集中しないようにできる。
さらに、上記したようにシール部10dは斜面に押圧されているため、上記環状膜部10cの張力によって移動しやすくなっている。シール部10dが移動すれば、シール部10dの周囲に応力が集中することはない。
また、上記押さえ部材14の先端には弧面14gを形成しているので、図3に示す状態でシール部10cが弧面14gに押し付けられたとしても、ダイアフラム10がダメージを受けにくい。
図4に示す第2実施形態は、ダイアフラム10の円筒膜部10bの内側に、ゴム製のサポート部材20を設けたダイアフラムバルブである。上記サポート部材20を設けた以外は、図1に示す第1実施形態と同様の構成である。そこで、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を用い、同じ構成要素についての詳細な説明は省略するものとする。なお、図4は弁体7がシート部6にシートした閉弁状態を示す図である。
上記サポート部材20は、円筒膜部10bの内側に設け、円筒膜部10bとシャフト8の外周との間に設けたゴム製の筒状部材である。そして、この第2実施形態では、シャフト8に連結した連結部材9の下方に筒部9aを形成してこれをシャフト8の外周に設け、この筒部9aの端部と上記リング部材12との間に上記サポート部材20をはめ込んでいる。そして、上記サポート部材20の軸心を円筒膜部10bの軸心と一致させている。つまり、上記サポート部材20は、円筒膜部10bに沿った同心円状に設けられている。
そして、サポート部材20はその軸方向長さを、上記円筒膜部10bの軸方向長さとほぼ等しくしている。
また、この第2実施形態では、上記流体室2内の圧力はそれほど高くなく、円筒膜部10bが円筒状を保っている状態で、円筒膜部10bの内周が上記サポート部材20の外周に接触するようにしている。
この第2実施形態のダイアフラムバルブも、通常の使用状態で弁体7が軸線方向に移動したとき、ダイアフラム10が図3に示す第1実施形態と同様に変形する。
すなわち、第2実施形態においても、円筒膜部10bと環状膜部10cとが一体となって撓み変形するダイアフラム構造を備えている。そのため、弁体7の十分なストロークを確保しながら、環状膜部10cの面積を小さくできる。
この第2実施形態では、円筒膜部10bとシャフト8との間にゴム製のサポート部材20を設けているが、このサポート部材20は円筒膜部10bに高圧が作用したときに、上記円筒膜部10bとともに弾性変形しながら円筒膜部10bの変形量を制限する機能を備えている。この機能について、図5〜7の模式図を用いて説明する。
図5は、上記第1実施形態のようにサポート部材20を備えずに、円筒膜部10bの内側に隙間が形成されている場合のダイアフラム10の変形を示した図、図6はサポート部材20を備えた第2実施形態のダイアフラム10の変形を示した図、図7は上記サポート部材20に替えて剛性が高くほとんど弾性変形しない金属製のサポート部材30を設けた場合のダイアフラム10の変形を示した図である。
なお、図5〜7では、ダイアフラム10を弁体7に固定するための筒部材13は省略している。
また、図5〜7において、破線は、閉弁状態であり、流体室2に高圧が作用していない状態でのダイアフラム10の状態を示したものである。
そして、弁体7が移動し、ダイアフラム10の端部10aが矢印のように移動したときのダイアフラムの形状を太線で示している。なお、図中、移動前後の上記端部10aの位置を、それぞれ白丸と黒丸で示している。
図5に示したサポート部材を備えていない場合、高い流体圧が円筒膜部10bに作用すると、円筒膜部10bは太実線のようにシャフト8側へ撓み、特にA部分が、円筒の直径が小さくなる方向、すなわち内径側に凹むように変形する。このA部分には、流体圧による内径側への変形による張力とともに、環状膜部10c側への張力も作用している。このような変形が繰り返されることによって上記A部分に内径側に凹んだくびれ状の変形跡が残ることがある。
但し、流体圧が低く、シャフト8側への変形量が小さければ上記A部分に内径側へ凹んだくびれ状の変形跡は残らない。
一方、流体圧がさらに高くなり、図5の太い二点鎖線で示すように変形量が大きくなれば、部分Bに作用する応力はさらに大きくなり、くびれ状の変形跡が残るだけでなくB部分が劣化したり、破損したりしてしまうこともある。上記のようなくびれ状の変形跡が残るということは、ダイアフラム10の弾性限界を超えるような大きな変形が起こったということである。
これに対し、ゴム製のサポート部材20を円筒膜部10bの内側に設けた図6に示す場合に、円筒膜部10bの外周に高圧が作用すると、円筒膜部10bとともにサポート部材20も弾性変形する。サポート部材20が変形する箇所は、円筒膜部10bが最も変形しやすい箇所であるが、サポート部材20が設けられていない場合と比べてその変形量は小さくなることは当然である。
そのため、サポート部材20を設ければ、高圧が作用したとしても円筒膜部10bの径方向の変形量を制限することができる。そのため、円筒膜部10bに応力が集中することを緩和でき、ダイアフラム10の劣化を防止できる。
さらに、円筒膜部10bはサポート部材20とともに変形するため、上記環状膜部10cの変形に追従可能で、環状膜部10cと円筒膜部10bとが一体となって撓む構成は維持される。従って、流体圧が高圧になったとしても、弁体7のストローク量は確保される。
なお、図4に示す第2実施形態では、円筒膜部10bが弾性変形していない状態で、サポート部材20が円筒膜部10bの内周に接触するように構成しているが、弾性変形していない円筒膜部10bとサポート部材20との間に隙間が保たれるようにしてもよい。
このような隙間を設けたとき、円筒膜部10bは上記隙間の範囲では自由に弾性変形するが、変形量が上記隙間の大きさに達した時点で、弾性材からなるサポート部材20に接触し、サポート部材20とともに弾性変形し、結果として弾性変形量が制限されることになる。
また、図7に示すように上記円筒膜部10bの内側に接触させて金属製のサポート部材30を設けた場合、高い流体圧が作用すると、円筒膜部10bはサポート部材30の外周に押し付けられる。サポート部材30は変形しないため、円筒膜部10bにおいてサポート部材30に押し付けられた部分は固定化され、環状膜部10cと一体となって撓む部分の長さが短くなってしまう。その結果、環状膜部10cの直径を小さくするとストローク量を確保しにくくなったり、特定の部分に応力が集中してしまったりする。
特に、サポート部材30に押し付けられ円筒膜部10bが、環状膜部10c側へ引っ張られて、サポート部材30から離れるポイントCには応力が集中する。
以下に、上記第1、第2実施形態のダイアフラムバルブについて行なった試験を説明する。
試験1は、第1実施形態のダイアフラム10について、円筒膜部10bの長さL1を変化させて、上記連結部材9に連結した図示しない駆動機構の軸推力の変化を確認するものである。
<試験1>
この試験条件は、次の通りである。
ダイアフラム10の外径を57.5mm、環状膜部10cの半径方向の長さL2=12mmとし、円筒膜部10bの長さL1を4mm、6mm、12mmの3種類とする。
そして、流体圧を作用させずに、上記駆動機構によって上記弁体7を、全閉状態からフルストローク位置まで移動させるときに必要な軸推力を測定した。なお、上記フルストロークとは、配管の断面積と同等以上の流路面積を得ることができるストロークで、ここでは12mmである。
試験結果は、図8に示す通りであり、L1が長くなるにしたがって必要な軸推力が小さくなっている。
上記軸推力は、弁体7を移動させるとともにこの弁体7に連結したダイアフラム10を変形させるための力である。そして、上記円筒膜部10bが環状膜部10cと一体となって撓む場合、円筒膜部10bの長さL1が長ければ長いほど、環状膜部10cと一体となった膜部の長さが長くなって撓みやすくなるため、上記軸推力が小さくて足りるものと考えられる。
つまり、上記円筒膜部10bの長さを長くすると、必要な軸推力が小さくなるというこの試験1の結果から、上記弁体7が移動したとき、上記円筒膜部10bが、環状膜部10cと一体的に撓んでいることが確認できた。
次に、上記サポート部材20の効果を確認する試験2について説明する。
〈試験2〉
この試験条件は、次のとおりである。
ダイアフラム10の外径を57.5mm、環状膜部10cの半径方向の長さL2=12mmとし、円筒膜部10bの長さL1を4mm、6mm、12mm、16mmとする。
そして、弁体7をシート部6に押し付け、ダイアフラム10全体に高圧ポンプを用いて1.6MPaの流体圧を一定時間加え、その後、分解してダイアフラム10の変形状態を確認した。
なお、上記1.6MPaは、通常のダイアフラムバルブの使用条件よりも高圧である。
また、ゴム製のサポート部材20を備えた第2実施形態のダイアフラムバルブと、サポート部材を備えていない第1実施形態のダイアフラムバルブのほか、金属製のサポート部材30(図7参照)を備えたダイアフラムバルブについても、上記した条件で試験を行なった。
この試験2の結果は図9に示すとおりである。
サポート部材20を備えていないもの、すなわち上記第1実施形態のダイアフラム構造では、円筒膜部10bの長さL1=4mmで、円筒膜部10bと環状膜部10cとの連続部分にくびれたような変形が残り、白化していた。この部分は、図5のB部分に相当し、高圧によって内径側へ大きく変形し、部分的に弾性限界を超える変形があったことが推測できる。特に、円筒膜部10bの長さL1が短いため、大きな張力が作用し、応力が集中した箇所が変質したことを表わす白化が起こっている。この白化は、破壊の前兆と考えられる。
一方、長さL1が6mm以上では上記B部にわずかな変形が残っていたが、L1=4mmのような白化もなく、バルブとしての機能には全く問題はなかった。つまり、L1≧0.5×L2の場合には、過大な張力による応力集中が起こり難いことが分かった。
但し、L1=16mmでは、円筒膜部10bが撓んだときに、シャフト8に貼りついてしまうこともあった。円筒膜部10bがシャフト8に貼りついて、貼りつきと剥離とを繰り返したり、一部が貼りついたまま張力が作用したりすれば、特定の箇所が疲労してしまう可能性もある。従って、今回の試験2では特に問題はなかったが、L1が長過ぎても上記のような問題が発生する可能性がある。また、L1をやたら長くすると、円筒膜部10bが長くなることにより、設計上の不都合が生じてしまうこともある。十分なストロークのための撓みやすさを確保しながら、その他の様々な条件を考慮すると、L1はL2と同程度までが現実的であると考えられる。
また、図7に示すような金属製のサポート部材を用いた場合には、全てのL1で、ダイアフラム10の円筒膜部10bと環状膜部10cとの連続部分が変質して白化していた。この部分は、図7に示すポイントCに対応する部分である。金属製サポート部材30に固定された部分と撓み変形する環状膜部10cとの境界であるC部に応力が集中し、その部分が変質したものと考えられる。
これに対し、図4に示す第2実施形態のダイアフラム構造では、L1=4mmでは、B部の白化があったが、それ以外、すなわちL1≧0.5×L2では変形も白化もなかった。
つまり、ゴム製のサポート部材20を備えていた場合でも、L1=4mmのように、L1が短い場合には、ダイアフラム10の変形時に円筒膜部10bに作用する単位長さあたりの張力が大きくなるため、応力が集中することになる。このような応力集中を避けるためには、L1≧0.5×L2を満足する必要がある。
また、上記第2実施形態のゴム製のサポート部材20は、高圧が作用した円筒膜部10bとともに弾性変形し、円筒膜部10bの過大な変形を防止しつつ、自由な撓みも許容できるため、特定の箇所に過大な応力を集中させない機能を発揮する。
なお、上記第2実施形態では、サポート部材20を円筒膜部10bの全長にわたって設けているが、サポート部材20の軸方向長さは、円筒膜部10bの軸方向長さよりも短くてもかまわない。但し、サポート部材20は、高圧が作用したとき、円筒膜部10bにおいて変形量が大きくなる箇所に対応させて設けることが効果的である。
また、円筒膜部10bの変形量の大きさや、最大変位箇所は、ダイアフラム10の材質や、寸法、使用条件などによって異なるため、サポート部材20を設ける位置は、上記諸条件に応じて設定する必要がある。
さらに、サポート部材20は、流体圧によって円筒膜部10bとともに変形可能な弾性材であれば、その材質はゴムにかぎらない。
また、上記サポート部材30のように弾性変形しない金属製のサポート部材であっても、サポート部材と円筒膜部10bの内周との間に所定の間隔を保つようにすれば、上記円筒膜部10bの過大な変形を防止しながら、環状膜部10cと円筒膜部10bとの一体的な撓み変形を可能にすることができる。
上記円筒膜部10bの内周とサポート部材との間に間隔があると、その隙間の範囲内で、円筒膜部10bの内径側への弾性変形を可能にし、円筒膜部10bと環状膜部10cとが一体的に撓み変形することができる。しかも、流体圧が高圧になって円筒膜部10bの内径側への変形量が上記隙間の大きさに達したときには、円筒膜部10bの内周が金属製のサポート部材に接触して内径側への変形量が制限されることになる。その結果、応力集中を緩和することができる。
上記のように弾性変形しないサポート部材を用いる場合、サポート部材と円筒膜部10bとの隙間は、円筒膜部10bの変形量が弾性限界を超えない範囲で上記円筒膜部10bとサポート部材とが接触する大きさに設定することが好ましい。このように隙間の大きさを設定すれば、円筒膜部10bが弾性限界を超えて変形することがなく、ダイアフラム10の劣化を防止することもできる。
また、専用のサポート部材を設ける代わりに、図1に示す第1実施形態の筒部材13の外周と上記円筒膜部10bとの隙間を適当に設定すれば、筒部材13がこの発明のサポート部材の機能を兼ね、高圧が作用したときの円筒膜部10bの弾性変形量を制限することができる。
但し、その場合には、上記筒部材13の軸方向長さを図1に示すものよりも長くし、円筒膜部10bの軸方向長さ以上にすることが好ましい。なぜなら、筒部材13の軸方向長さが円筒膜部10bよりも短いと、流体圧が高くなったとき円筒膜部10bが筒部材13の端部の角に押し付けられて傷つく可能性があるからである。
また、上記第1、第2実施形態のダイアフラムバルブを用いて、各ダイアフラム構造の耐久性を確認する試験3、4を行なったので、これらの試験について説明する。
〈試験3〉
この試験3は、サポート部材を備えていない第1実施形態と、サポート部材20を備えた第2実施形態のダイアフラムバルブについて、以下の条件で行なった耐久性試験である。
この試験条件は、次のとおりである。
ダイアフラム10の外径を70mm、環状膜部10cの半径方向の長さL2=16mmとし、円筒膜部10bの長さL1=8mmとする。上記長さL1、L2は、L1≧0.5×L2の条件を満足するものである。
そして、動作条件を、150℃、圧力0.6MPaの加圧熱水下で、弁体7を連続で50万回往復動させ、その後、ダイアフラム10の状態を目視で確認した。上記往復動のストロークは、接続配管の断面積と同等以上の流路面積を得るためのストロークであり、ここでは16mmである。
この試験の結果、サポート部材のない第1実施形態のダイアフラム10には、わずかな変形が見られたが、機能上は全く問題なかった。
また、ゴム製サポート部材20を備えた第2実施形態のダイアフラム10は、初期状態と比べて変化は見られなかった。
〈試験4〉
この試験4は、上記試験3と動作条件を変更した耐久性試験である。
この試験3の動作条件は、80℃、圧力0.8MPaの加圧温水下で弁体7を連続で1億回往復動し、その後、ダイアフラム10の状態を目視で確認した。
この試験4では、第1、第2実施形態いずれのダイアフラム10にも、初期状態と比べて変化は見られなかった。
上記第3、第4試験の動作条件は、一般的なダイアフラムバルブに要求される10万回以上の弁体7の開閉回数や、ポンプに要求される1億回以上の往復動に対応したものであり、150℃の高温蒸気にさらされる滅菌仕様にも対応するものである。
以上のように、上記第1、第2実施形態のダイアフラム構造は、応力が集中しにくい構造であり、十分なストロークを満足しながら、高温高圧下における耐久性も満足することを確認できた。
なお、上記第1、第2実施形態は、ダイアフラムバルブを例に説明したが、上記ダイアフラム構造はバルブだけでなくポンプにも適用できる。
また、上記第1、第2実施形態では、ダイアフラム10の円筒膜部10bの外側を流体室2とし、内側を、流体を進入させないエリア11としたが、円筒膜部10bの内側を流体室とし、外側を、流体を進入させないエリアとすることもできる。
そして、円筒膜部10bの内側を流体室とする場合には、流体圧は円筒膜部10bを拡径する方向に作用し、円筒膜部10bが外形側へ変形するので、サポート部材は円筒膜部の外周に沿わせて設ける必要がある。
また、円筒膜部10bに沿って円筒膜部10bと同心円状に設けるサポート部材としては、様々な形状のものを用いることができる。
円筒膜部10bの内側に設けるサポート部材としては、円筒膜部10bの内側面に対向する面が円筒膜部10bと同心円状に設けられていればよく、第2実施形態のような円筒にかぎらない。例えば、円柱でもよいし、その外表面に凹凸が形成されていてもかまわない。
また、円筒膜部10bの外側に設けるサポート部材は、円筒が適当であるが、円筒膜部10bの外側面に対向する面が円筒膜部10bの同心円状に設けられていればよく、円筒に限らない。
さらに、円筒膜部10bの内側あるいは外側において、複数の部材を同心円上に連続的に配置することによってサポート部材を構成してもよい。
この発明のダイアフラム構造は、バルブやポンプなど、往復運動をする可動体の周囲を確実にシールするための構造を必要とする装置に利用できる。
1 本体
2 流体室
7 (可動体である)弁体
10 ダイアフラム
10a 端部
10b 円筒膜部
10c 環状膜部
10d シール部
10e 保持用膜部
10f 固定用凸部
11 (流体を進入させない)エリア
14 押さえ部材
14b 筒部
14c 保持凹部
14d 押圧部
20 サポート部材

Claims (4)

  1. 本体内に軸線方向に移動する可動体を組み込み、この可動体と本体との間にダイアフラムを設け、このダイアフラムで本体内を、流体室と流体を進入させないエリアとに区画する流体機器用のダイアフラム構造であって、上記ダイアフラムは、上記軸線方向に伸びるとともに一端を上記可動体に固定した円筒膜部と、この円筒膜部の他端に連続するとともに、上記軸線を中心にした円周方向に広がる外端側を上記本体に固定した環状膜部とを備えるとともに、上記円筒膜部の軸方向の長さL1と上記環状膜部の半径方向の長さL2との寸法関係をL1≧0.5×L2とし、上記可動体が移動したとき、上記円筒膜部が上記軸線方向に直交する方向、すなわち内径側あるいは外径側に弾性変形しながら、上記環状膜部と一体となって撓み変形する構成にした流体機器用のダイアフラム構造。
  2. 上記円筒膜部との間に所定の隙間を保って上記円筒膜部と同心円状に設けたサポート部材を備え、上記サポート部材は、上記円筒膜部が内径側あるいは外径側に弾性変形して、その変形量が上記隙間の大きさに達したとき、上記円筒膜部に接触して、上記円筒膜部の内径側あるいは外径側への弾性変形量を制限する構成にした請求項1に記載の流体機器用のダイアフラム構造。
  3. 上記円筒膜部に沿って円筒膜部と同心円状に設けた弾性材からなるサポート部材を備え、上記サポート部材は、内径側あるいは外径側に弾性変形する上記円筒膜部に接触して上記円筒膜部とともに弾性変形し、上記円筒膜部の内径側あるいは外径側への弾性変形量を制限する構成にした請求項1に記載の流体機器用のダイアフラム構造。
  4. 上記環状膜部の外端側に、上記軸方向に伸びる円筒状の保持用膜部を、流体を進入させない上記エリア側に設け、この保持用膜部と上記環状膜部との連続部分をシール部とするとともに、上記保持用膜部を本体の内壁との間で挟持する筒部を備えた押さえ部材を設け、上記押さえ部材の筒部の先端と本体との間で上記シール部を移動可能に押さえ付けた請求項1〜3のいずれか1に記載の流体機器用のダイアフラム構造。
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