JPWO2014007023A1 - 欠陥検出装置、欠陥検出方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

欠陥検出装置100は、電縫鋼管200の外表面200Gの外側に設置され、複数の超音波振動子121が配列されたフェイズドアレイ探触子120と、フェイズドアレイ探触子120に配列された複数の超音波振動子121のうちの一部の複数の超音波振動子からなる探傷用超音波振動子群から電縫鋼管200の外表面200Gに対して斜角に探傷用超音波ビーム131を出力する送信部144と、反射した探傷用超音波ビーム131を探傷用超音波振動子群を介して受信する受信部145と、受信部145で受信した探傷用超音波ビーム131に基づいて溶接部210に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定部147を備える。送信部144は、溶接鋼管200の外表面200Gから溶接鋼管200内に入射した探傷用超音波ビーム131が溶接鋼管200の内表面で反射することなく溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ溶接面に集束するように探傷用超音波ビーム131を送信する。

Description

本発明は、溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置及び欠陥検出方法、当該欠陥検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、当該プログラムを記憶するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関するものである。なお、本明細書においては、管径が5インチ以下、管厚みが7.5mm以下の小径の電縫鋼管について欠陥検出を行う場合を例に説明を行うが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えばアーク溶接鋼管などの他の溶接鋼管を欠陥検出の対象とするものであってもよい。
まず、電縫鋼管の一般的な製造方法について説明する。図18Aおよび図18Bは、一般的な電縫鋼管の製造方法の一例を示す模式図である。図18Aに示すように、一般的な電縫鋼管の製造方法においては、帯状の鋼板(帯鋼)201を、方向202に向かって連続的に搬送しながら、多数のロール群(図示せず)により管状に成形し、その突合せ端面203を高周波コイル204による誘導加熱又はコンタクトチップ(図示せず)による直接通電加熱により溶融するとともに、スクイズロール205により押圧を加えることで、突合せ端面203を溶接して溶接部210を形成する。このようにして、図18Bに示すように、溶接部210(溶接面)が管軸方向220に沿って形成された電縫鋼管200が製造される。なお、本明細書において、溶接面とはオープ管状に成形された熱延鋼板端部が、加熱され、溶融し、溶融部が押圧を加えることによって排出されて接合が完了した時の接合面をいう。溶接面は溶接衝合面と称される場合もある。
電縫鋼管200では溶接部210の品質が非常に重要であり、電縫鋼管200の製造工程においては、一般に超音波斜角探傷によって溶接部210に欠陥が存在するか否かのオンライン探傷が行われている。
図19は、従来の斜角探傷法の一例を示す模式図である。図19には、図18Bに示した電縫鋼管200の断面(より詳細には、電縫鋼管200の断面のうちの溶接部210付近)が示されている。そして、超音波ビームの送受信を行うアレイ探触子250は、電縫鋼管200の外表面200Gの外側に設置されている。このような状態で、図19に示す従来の斜角探傷法では、アレイ探触子250から、電縫鋼管200の外表面200Gに対して超音波ビームを出力し、当該超音波ビームを電縫鋼管200の内表面200Nで一度反射させて溶接部210(溶接面)に照射し、反射した超音波ビームをアレイ探触子250で受信し、受信した超音波ビームを解析して溶接部210(溶接面)に欠陥が存在するか否かを検出する。
特許第4544240号公報には、超音波ビームの送信用と受信用とで別のアレイ探触子を設ける、いわゆるタンデム探傷法の技術が開示されている。
しかしながら、上述した図19に示す従来の斜角探傷法では、超音波ビームを電縫鋼管200の内表面200Nで一度反射させて溶接部210(溶接面)に照射しているため、溶接部210(溶接面)に対して略垂直に超音波ビームを照射することができず、その結果、溶接部210(溶接面)に欠陥が存在する場合、アレイ探触子250に届く当該欠陥からの正反射の超音波ビームが弱くなる。このため、例えば、ペネトレータのような微小欠陥(0.2mm程度)の検出は困難となるという問題があった。
また、上述した特許第4544240号公報の技術では、比較的厚みの薄い(7.5mm程度以下)管径が5インチ以下の小径の電縫鋼管に対して探傷を行う場合には、溶接部210(溶接面)に存在する欠陥からの反射超音波ビームに係るSN比が低下するという問題があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、微小欠陥の検出も可能であり、且つ、比較的厚みの薄い小径の溶接鋼管であっても欠陥の検出精度の向上を実現する仕組みを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の諸態様に想到した。
本発明の第1の観点によれば、溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子と、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に収束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する送信手段と、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定手段と、を含む欠陥検出装置が提供される。
本発明の第2の観点によれば、前記溶接鋼管は、管径が5インチ以下、管厚みが7.5mm以下の小径の電縫鋼管である第1の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第3の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、前記送信手段は、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを更に送信し、前記受信手段は、反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して更に受信し、前記受信手段で受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定手段を更に含む第1または第2の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第4の観点によれば、前記送信手段は、前記水判定手段で前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされていると判定された場合に、前記探傷用超音波振動子群から前記探傷用超音波ビームを送信する第3の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第5の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含む第1乃至第4のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第6の観点によれば、前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の領域の区分数Nを設定する設定手段と、前記設定手段により設定された区分数Nに応じて前記探傷用超音波振動子群に含まれる複数の超音波振動子をN個の群に分割する分割手段と、を更に含み、前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に順次探傷用超音波ビームが入射するように、前記分割手段によって分割された各群から順次探傷用超音波ビームを送信する第1乃至第4のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第7の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含み、前記集束レンズは、前記管軸方向に沿った曲面の曲率半径が、前記複数の超音波振動子の配列方向に沿って変化しており、前記フェイズドアレイ探触子から前記溶接面に至るまでの前記探傷用超音波ビームの伝播距離が大きくなる方向に向けて前記曲率半径が大きくなっている第6の観点によるに欠陥検出装置が提供される。
本発明の第8の観点によれば、前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の区分数Nを設定する設定手段を更に有し、前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の一部を含む単一の探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信する第1乃至第5のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第9の観点によれば、前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の区分数Nを設定する設定手段を更に有し、前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の全部を含む探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信するとともに、前記複数の超音波振動子の一部を含む水判定用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面に対して前記水判定用超音波ビームを送信する第3または第4の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第10の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含む第9の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第11の観点によれば、前記設定手段は、前記溶接鋼管の管厚みを前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径で割った値について小数第1位以下を切り上げた値を、前記区分数Nとして設定する第6乃至第10のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第12の観点によれば、前記有効ビーム径は、前記探傷用超音波ビームの振動による前記溶接鋼管の内部の変位の最大値を1とした場合に、当該変位が0.5以上となる範囲に対応している第6乃至第11のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第13の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法であって、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に集束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、を含む欠陥検出方法が提供される。
本発明の第14の観点によれば、前記溶接鋼管は、管径が5インチ以下、管厚みが7.5mm以下の小径の電縫鋼管である第13の観点による欠陥検出方法が提供される。
本発明の第15の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを送信する第2の送信ステップと、反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定ステップと、を更に含む第13または第14の観点による欠陥検出方法が提供される。
本発明の第16の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に集束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明の第17の観点によれば、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを送信する第2の送信ステップと、反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して受信する第2の受信ステップと、前記第2の受信ステップで受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定ステップと、を更にコンピュータに実行させる第16の観点によるプログラムが提供される。
本発明の第18の観点によれば、第16または第17の観点によるプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。
本発明によれば、微小欠陥の検出も可能であり、且つ、比較的厚みの薄い小径の溶接鋼管であっても欠陥の検出精度の向上を実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る欠陥検出装置の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す探傷用超音波ビームの送受信の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す音響レンズの一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1に示すフェイズドアレイ探触子の概略図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図4に示すフェイズドアレイ探触子の開口径と欠陥検出に係るSN比との相関の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、シミュレーションに用いた電縫鋼管の断面図である。 比較例1の探傷手法におけるシミュレーションモデルの概要図である。 本発明の探傷手法におけるシミュレーションモデルの概要図である。 比較例2の探傷手法におけるシミュレーションモデルの概要図である。 比較例3の探傷手法におけるシミュレーションモデルの概要図である。 図7A〜図7Dに示す本発明の探傷手法と比較例の探傷手法との各探傷手法におけるシミュレーションモデルによる解析結果を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、探傷用超音波ビームの焦点での有効ビーム径の解析モデルを示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、探傷用超音波ビームの焦点での有効ビーム系の解析結果を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるフェイズドアレイ探触子の概略構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、カップリングチェックを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態を示し、反射したカップリングチェック用超音波ビームの受信波形の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1及び図3に示す音響レンズを説明するための図である。 本発明の第1の実施形態を示し、図1及び図3に示す音響レンズの曲率半径とフェイズドアレイ探触子のアレイ長さ(アレイ位置)との関係を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る欠陥検出装置による欠陥検出方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態を示し、反射した探傷用超音波ビームの受信波形の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、反射した探傷用超音波ビームの受信波形の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態を示し、2次元マップの一例を示す図である。 一般的な電縫鋼管の製造方法の一例を示す模式図である。 一般的な電縫鋼管の製造方法の一例を示す模式図である。 従来の斜角探傷法の一例を示す模式図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る欠陥検出装置100の概略構成の一例を示す図である。この欠陥検出装置100は、溶接鋼管の一種である電縫鋼管200の管軸方向(図18Bの220)に沿って形成された溶接部210(溶接面)に含まれる欠陥を検出するための装置である。また、図1には、図18Bに示した電縫鋼管200の断面(より詳細には、電縫鋼管200の断面のうちの溶接部210付近)が示されている。
本実施形態に係る欠陥検出装置100は、図1に示すように、音響レンズ110と、フェイズドアレイ探触子120と、制御処理装置140と、を含んでいる。また、制御処理装置140は、被検体条件入力部141と、送受信条件設定部142と、送受信制御部143と、送信部144と、受信部145と、受信信号処理部146と、欠陥判定部147と、水判定部148と、記録・表示部149と、を含んでいる。
音響レンズ110は、フェイズドアレイ探触子120と電縫鋼管200の外表面200Gとの間にフェイズドアレイ探触子120に対応して設けられている。音響レンズ110は、フェイズドアレイ探触子120から出力される探傷用超音波ビーム131を前記管軸方向に集束させるための集束レンズである。ここで、探傷用超音波ビーム131は、電縫鋼管200の溶接部210に欠陥が存在する場合に、当該欠陥を検出するために送信されるものである。
フェイズドアレイ探触子120は、電縫鋼管200の外表面200Gの外側に設置され、複数の超音波振動子121が配列されて形成されている。本実施形態におけるフェイズドアレイ探触子120には、探傷用超音波ビーム131を出力する探傷用超音波振動子群と、カップリングチェック用超音波ビーム(水判定用超音波ビーム)132を出力するカップリングチェック用超音波振動子群(水判定用超音波振動子群)とが互いに異なる超音波振動子によって構成されている。即ち、本実施形態の場合、探傷用超音波振動子群は、フェイズドアレイ探触子120に配列された複数の超音波振動子121のうちの一部の複数の超音波振動子から構成され、カップリングチェック用超音波振動子群は、フェイズドアレイ探触子120に配列された複数の超音波振動子121のうちの一部の複数の超音波振動子であって探傷用超音波振動子群を構成する複数の超音波振動子とは異なる超音波振動子から構成されている。
フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間には、探傷用超音波ビーム131を効率的に伝播させるための媒体として水が存在している。カップリングチェックとは、フェイズドアレイ探触子120(音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が空気等なく水で満たされていて探傷用超音波ビーム131の送受信を正常に行える環境であるかを確認するための処理である。
被検体条件入力部141は、被検体である電縫鋼管200の条件(被検体条件)を入力する処理を行う。例えば、被検体条件入力部141は、ユーザにより操作入力された被検体条件を制御処理装置140内に入力する処理を行う。ここで、被検体条件としては、例えば、電縫鋼管200の外径や管厚み、管軸方向220の長さ、造管速度などが挙げられる。
送受信条件設定部142は、被検体条件入力部141により入力された被検体条件に基づいて、送受信条件を設定する処理を行う。ここで、送受信条件としては、例えば、探傷用超音波ビーム131やカップリングチェック用超音波ビーム132の送受信タイミングや、これらの超音波ビームの送信周波数、これらの超音波ビームの送受信に使用する超音波振動子121(以降、必要に応じて「チャネル(ch)」と呼ぶ)、探傷用超音波ビーム131が溶接部210(溶接面)で集束するように探傷用超音波振動子群の各チャネルの送信タイミングの遅延時間などが挙げられる。
送受信制御部143は、送受信条件設定部142で設定された送受信条件に基づいて、送信部144及び受信部145を制御する。
送信部144は、送受信制御部143による制御に基づいて、フェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群から探傷用超音波ビーム131を送信し、フェイズドアレイ探触子120のカップリングチェック用超音波振動子群からカップリングチェック用超音波ビーム132を送信する処理を行う。具体的に、送信部144は、フェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群から電縫鋼管200の外表面200Gに向けて斜角に探傷用超音波ビーム131を出力し、電縫鋼管200の外表面200Gから入射した当該探傷用超音波ビーム131が電縫鋼管200の内表面200Nで反射することなく溶接部210(溶接面)に対して略垂直に直接入射し且つ溶接面に集束するように(溶接面において焦点を形成するように)探傷用超音波ビーム131を送信する。また、送信部144は、フェイズドアレイ探触子120のカップリングチェック用超音波振動子群から電縫鋼管200の外表面200Gに対して略垂直にカップリングチェック用超音波ビーム132を送信する。
受信部145は、送受信制御部143による制御に基づいて、反射した探傷用超音波ビーム131を探傷用超音波振動子群を介して受信し、また、反射したカップリングチェック用超音波ビーム132をカップリングチェック用超音波振動子群を介して受信する処理を行う。
受信信号処理部146は、受信部145で受信した超音波ビーム(受信信号)を処理する。
欠陥判定部147は、受信部145で受信した探傷用超音波ビーム131に基づいて、電縫鋼管200の溶接部210に欠陥が存在するか否かを判定する処理を行う。さらに、欠陥判定部147は、溶接部210に欠陥が存在する場合に、その位置や大きさを判定する処理も行う。
水判定部148は、受信部145で受信したカップリングチェック用超音波ビーム132に基づいて、フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が空気等なく水で満たされているか否かを判定する処理を行う。
記録・表示部149は、受信信号処理部146による処理の結果や欠陥判定部147及び水判定部148による判定結果を記録したり表示したりする処理を行う。さらに、記録・表示部149は、必要に応じて、各種のデータや各種の情報を記録したり表示したりする処理を行う。
なお、送信部144は、カップリングチェックの結果、カップリングに問題が無かった場合(即ち、水判定部148でフェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が水で満たされていると判定された場合)に、フェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群から探傷用超音波ビーム131を送信する処理を行う。
次に、探傷用超音波ビーム131の送受信について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す探傷用超音波ビーム131の送受信の一例を示す図である。ここで、図2では、図1に示す電縫鋼管200とフェイズドアレイ探触子120のみを図示している。
本実施形態では、探傷用超音波ビーム131を出力するフェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群は、複数の超音波振動子121で構成されている。そして、本実施形態では、探傷用超音波振動子群から探傷用超音波ビーム131を送信して、この探傷用超音波ビーム131を電縫鋼管200の外表面200Gにおける入射方向に対して約70°屈折させて、電縫鋼管200の内表面200Nで反射させることなく直接溶接部210(溶接面)に略垂直に照射する。以降、このような探傷用超音波ビーム131による探傷方法を「70°探傷法」と称することにする。
また、本実施形態では、溶接部210(溶接面)に存在する欠陥211の検出感度を向上させることを目的として、溶接部210(溶接面)に略垂直に集束ビームを入射させるようにしている。これは、集束ビームを溶接部210(溶接面)に対して略垂直に入射させることで、多重反射による超音波エネルギーのロスを生じることなく正反射方向で欠陥211からの反射超音波ビームを直接受信することが可能であることによるものである。なお、通常の単一集束探触子を用いることである程度の集束ビームを形成することは可能であるが、電縫鋼管200の曲率の影響により電縫鋼管200内の狙った位置にビームを良好に集束させることは困難である。そこで、本実施形態では、電縫鋼管200の曲率の影響を受けずに電縫鋼管200内の狙った位置にビームを良好に集束させるべく、フェイズドアレイ探触子120を採用することにした。フェイズドアレイ探触子120を採用すれば、探傷用超音波振動子群の選択や各超音波振動子による超音波送信の遅延時間制御により、電縫鋼管200の曲率を考慮した集束ビームを形成できるため、単一集束探触子よりも更に高い欠陥検出性能を実現できる。
図3は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示す音響レンズ110の一例を示す図である。この音響レンズ110は、上述したように、フェイズドアレイ探触子120と電縫鋼管200の外表面200Gとの間にフェイズドアレイ探触子120に対応して設けられている。音響レンズ110は、フェイズドアレイ探触子120から出力される探傷用超音波ビーム131を電縫鋼管200の管軸方向220に集束させる。このように、音響レンズ110を設けることにより、探傷用超音波ビーム131を、フェイズドアレイ探触子120による電縫鋼管200の管厚み方向に集束させることができるのみならず、電縫鋼管200の管軸方向220にも集束させることが可能である。
<2次元シミュレーションによる評価>
次に、2次元シミュレーション(有限要素法)による評価結果について説明する。以下の表1にシミュレーションの条件を示す。
Figure 2014007023
まず、最適なフェイズドアレイ探触子120の解析を行った。この際、電縫鋼管200の管厚みを3.4mm、外径を101.6mmとし、溶接部の深さ方向の中央部に設定した欠陥サイズを高さ0.2mm、幅0.1mmとした。
図4は、本発明の第1の実施形態を示し、図1に示すフェイズドアレイ探触子120の概略図である。また、図5は、本発明の第1の実施形態を示し、図4に示すフェイズドアレイ探触子120の開口径と欠陥検出に係るSN比との相関の一例を示す図である。
今回の解析では、送信する超音波の周波数を5MHzと10MHzとし、各超音波振動子121の幅(図4のエレメント幅e)、隣接する超音波振動子121の間隔(図4のピッチp)を変化させ、管厚み方向の0.2mmの微小欠陥における信号とノイズとの比(SN比)を比較した。その結果を図5に示す。この際、SN比は、信号を欠陥からの超音波の最大振幅の大きさとし、ノイズを欠陥からの超音波の直前の超音波振幅の大きさとして、これらの比で定義した。
解析の結果、図5に示すように、送信する超音波の周波数が5MHzで、超音波振動子121のピッチpが0.5mm、開口径が8mmのとき、SN比が200で最大となる結果となった。このSN比が最大となる際の超音波振動子121の素子数(チャネル数)は、図4に示すように開口径≒ピッチ×素子数と表せることから、16素子(16ch)である。本実施形態では、このSN比が最大となる仕様をフェイズドアレイ探触子120に採用する。
次に、シミュレーション解析により、本発明における探傷手法と他の探傷手法との比較を行った。
図6は、本発明の第1の実施形態を示し、シミュレーションに用いた電縫鋼管200の断面図である。図6に示す電縫鋼管200では、管厚みを3.4mmとし、溶接部210に3つの欠陥211G、211C、211Nを設けるようにした。具体的には、電縫鋼管200の外表面200Gから深さ0.2mm〜0.4mmに亘る厚み0.2mmの外表面付近欠陥211Gと、電縫鋼管200の中央部を中心に厚み0.2mmの中央部付近欠陥211Cと、電縫鋼管200の内表面200Nから深さ0.2mm〜0.4mmに亘る厚み0.2mmの内表面付近欠陥211Nとを設けた。
図7A〜図7Dは、本発明の探傷手法と比較例の探傷手法との各探傷手法におけるシミュレーションモデルの概要図である。図7Aに、超音波探触子が単一集束探触子で70°探傷法による比較例1のモデル概要図を示し、図7Bに、超音波探触子がアレイ探触子で70°探傷法による本発明のモデル概要図を示し、図7Cに、超音波探触子がアレイ探触子で図19に示す従来の斜角探傷法による比較例2のモデル概要図を示し、図7Dに、超音波探触子がアレイ探触子で特許第4544240号公報に示されるタンデム探傷法による比較例3のモデル概要図を示している。
具体的に、図7A〜図7Dに示す各超音波探触子の仕様は以下の通りとした。図7Aに示す単一集束探触子は、周波数が5MHz、振動子径13mm、焦点距離51mmのものを用いた。図7B及び図7Cに示すアレイ探触子は、周波数が5MHz、ピッチpが0.5mm、エレメント幅eが0.4mm、素子数が16個(16ch)のものを用いた。即ち、図5に示す相関図でSN比が最大(200)となる条件のものを用いた。図7Dに示すアレイ探触子は、周波数が5MHz、ピッチpが0.5mm、エレメント幅eが0.4mm、素子数が64個(64ch)のものを用いた。この際、図7Dに示すように、送信素子数を20個(20ch)、受信素子数を24個(24ch)とした。
また、図7A〜図7Dに示す各探傷法は以下の通りとした。図7A及び図7Bに示す70°探傷法では、水距離、超音波の入射点、及び、溶接部210の位置を固定して、図6に示す深さの異なる3つの欠陥(211G、211C、211N)に対して、それぞれ、超音波ビームが垂直に当たるようにした。正確には、外表面付近欠陥211Gと内表面付近欠陥211Nには超音波ビームが垂直に当たっていないが、電縫鋼管200の管厚みが3.4mmと薄いため略垂直として近似した。また、超音波ビームの焦点は、計算上、溶接部210に集束するように設定した。図7Cに示す従来斜角探傷法では、水距離、超音波の入射点、及び、溶接部210の位置を70°探傷法と同様の設定に固定して、外表面付近欠陥211G及び中央部付近欠陥211Cに対して超音波ビームを内表面200Nで一回反射させて入射する一回反射法とした。また、内表面付近欠陥211Nについては、70°探傷法と略同様の狙いとなるため、省略している。図7Dに示すタンデム探傷法では、特許第4544240号公報に記載の方式に倣ってモデルを作成した。具体的には、図7Dに示すように、超音波ビームの屈折角を45°、水距離22.6mm(アレイ探触子中心軸)、送信素子数20ch、受信素子数24chとし、中央部付近欠陥211Cに対する解析のみ行った。
図8は、図7A〜図7Dに示す本発明の探傷手法と比較例の探傷手法との各探傷手法におけるシミュレーションモデルによる解析結果を示す図である。図8には、左から、順に、図7Aに示す比較例1のモデルの解析結果、図7Bに示す本発明のモデルの解析結果、図7Cに示す比較例2のモデルの解析結果、図7Dに示す比較例3のモデルの解析結果が示されている。また、図8では、外表面付近欠陥211Gを狙った超音波ビームの受信波形を「外表面付近」の欄に示し、中央部付近欠陥211Cを狙った超音波ビームの受信波形を「中央部付近」の欄に示し、内表面付近欠陥211Nを狙った超音波ビームの受信波形を「内表面付近」の欄に示している。
また、図8に示す受信波形において、S1は電縫鋼管200の外表面200Gからの反射超音波を示し、F1は各欠陥からの反射超音波を示している。即ち、溶接部210(溶接面)に欠陥が存在しなければ、F1は検出されないことになる。また、S/N(SN比)は、上述したように、信号を欠陥からの超音波(F1)の最大振幅の大きさとし、ノイズを欠陥からの超音波の直前の超音波振幅の大きさとして、これらの比で定義したものである。
図8に示すS/N(SN比)で比較すると、総合的に、本発明のモデルによる探傷手法(アレイ探触子による70°探傷法)が良いことが確認できた。
次に、電縫鋼管200の管厚み方向の超音波走査回数を決定するため、超音波ビームの焦点での有効ビーム径の解析を行った。
図9Aおよび図9Bは、本発明の第1の実施形態を示し、探傷用超音波ビーム131の焦点での有効ビーム径の解析モデル及びその解析結果を示す図である。この解析では、厚み3.4mmの溶接部210(溶接面)に欠陥211を設けず、図9Aに示すように溶接部210(溶接面)の厚み方向に波形取得ポイントを設定して、探傷用超音波ビーム131の振動による電縫鋼管200の内部の変位分布を読み取り、−6dB幅を求めた。この際、図9Aに示すように、探傷用超音波ビーム131の狙いは溶接部210(溶接面)の厚み方向の中央とし、また、フェイズドアレイ探触子120の仕様は、周波数が5MHz、ピッチpが0.5mm、素子数が16素子(16ch)とした。この場合の解析結果を図9Bに示す。
図9Bに示すように、探傷用超音波ビーム131の振動による電縫鋼管200の内部の変位の最大値を1とし、変位が0.5となる−6dB幅(即ち、当該変位が0.5以上となる範囲)として定義される有効ビーム径が1.6mmとなる結果が得られた。この結果から、例えば、電縫鋼管200の管厚みが3.4mmの場合、精度の良い超音波探傷を行うためには、管厚み方向に、超音波ビームを少なくとも3回走査する必要があることが分かった。ここで、本実施形態においては、送受信条件設定部142において、溶接鋼管200の管厚み(溶接部210の厚み)と、溶接部210(溶接面)における探傷用超音波ビーム131の有効ビーム径とに基づいて、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の領域をN個(Nは1以上の整数)に区分する区分数Nを設定する。この区分数Nは、上述した走査回数に該当する。本例の場合、送受信条件設定部142は、溶接鋼管200の管厚みである3.4mmを有効ビーム径である1.6mmで割った値である2.125について小数第1位以下を切り上げて、前記区分数Nとして「3」を設定する。そして、本実施形態では、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の領域に対して、外周面200G側から昇順で第1〜第Nの領域(本例では、第1〜第3の領域)を定義する。この際、本実施形態では、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の領域をN等分して、第1〜第Nの領域(本例では、第1〜第3の領域)を設定する。
以上のシミュレーション解析の結果を踏まえ、本実施形態におけるフェイズドアレイ探触子120の設定を行った。図10は、本発明の第1の実施形態におけるフェイズドアレイ探触子120の概略構成の一例を示す図である。
第1の実施形態におけるフェイズドアレイ探触子120は、カップリングチェック用超音波ビーム132を送信するためのカップリングチェック用超音波振動子群122と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の内表面200N付近(即ち、第3の領域(第Nの領域))に内表面付近探傷用超音波ビーム(第3の探傷用超音波ビーム(第Nの探傷用超音波ビーム))131Nを送信するための内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の管厚みの中央部付近(即ち、第2の領域)に中央部付近探傷用超音波ビーム(第2の探傷用超音波ビーム)131Cを送信するための中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の外表面200G付近(即ち、第1の領域)に外表面付近探傷用超音波ビーム(第1の探傷用超音波ビーム)131Gを送信するための外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125と、が互いに異なる超音波振動子によって構成される。即ち、第1の実施形態におけるフェイズドアレイ探触子120において、探傷用超音波振動子群は、溶接部210(溶接面)の前記N個(本例では3個)の区分数に応じて区分(分割)された探傷用超音波振動子群(内表面付近探傷用超音波振動子群123、中央部付近探傷用超音波振動子群124及び外表面付近探傷用超音波振動子群125)によって構成される。本実施形態では、例えば、カップリングチェック用超音波振動子群122の超音波振動子121の素子数を4素子(4ch)、各探傷用超音波振動子群123〜125の超音波振動子121の素子数をそれぞれ、16素子(16ch)とし、フェイズドアレイ探触子120が少なくとも52素子(52ch)からなるものとする。
なお、図10に示す例では、超音波ビームの走査順は、カップリングチェック用超音波ビーム132、内表面付近探傷用超音波ビーム131N、中央部付近探傷用超音波ビーム131C、外表面付近探傷用超音波ビーム131Gの順としているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、超音波ビームの走査順は、カップリングチェック用超音波ビーム132、外表面付近探傷用超音波ビーム131G、中央部付近探傷用超音波ビーム131C、内表面付近探傷用超音波ビーム131Nの順であってもよい。
本実施形態では、フェイズドアレイ探触子120においてN個(本例では3個)の群に区分(分割)された探傷用超音波振動子群の中から1つずつ選択して、それぞれ超音波ビームの送受信を行うことで、溶接部210(溶接面)の管厚み方向に超音波ビームを走査し、溶接部210(溶接面)を漏れなく探傷するようにしている。また、本実施形態では、フェイズドアレイ探触子120の端(図10の例では右端)の数素子を利用して、電縫鋼管200の外表面200Gに対して略垂直にカップリングチェック用超音波ビーム132を送信し、その反射超音波ビームを検出することでカップリングチェックを行うようにしている。
次に、カップリングチェックの詳細について説明する。図11は、本発明の第1の実施形態を示し、カップリングチェックを説明するための図である。上述したように、フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間には、探傷用超音波ビーム131を効率的に伝播させるための媒体として水が存在している。カップリングチェックとは、フェイズドアレイ探触子120(音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が空気等なく水で満たされていて探傷用超音波ビーム131の送受信を正常に行える環境であるかを確認するための処理である。カップリングチェックでは、カップリングチェック用超音波振動子群122を介してカップリングチェック用超音波ビーム132を送受信する。図11に示す例では、フェイズドアレイ探触子120の右端の4素子(4ch)をカップリングチェック用超音波振動子群122として使っている。
図12は、本発明の第1の実施形態を示し、反射したカップリングチェック用超音波ビーム132の受信波形の一例を示す図である。図12に示す例では、電縫鋼管200の外表面200Gで反射した外表面エコー(S1)、電縫鋼管200の内表面200Nで反射した内表面エコー(B1)、当該内表面エコー(B1)の後に外表面200Gと内表面200Nとの間での多重エコー(B2、B3、・・・)が検出されている。例えば、カップリングチェックでは、外表面エコー(S1)の前に反射エコーが検出されると、フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間に空気等が存在しており、探傷用超音波ビーム131の送受信を正常に行える環境ではないと判定されることになる。逆に、外表面エコー(S1)の前に反射エコーが検出されなければ、フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が水で満たされており、探傷用超音波ビーム131の送受信を正常に行える環境であると判定されることになる。また、カップリングチェックでは、内表面エコー(B1)の後に多重エコー(B2、B3、・・・)が検出されるため、カップリングチェック後に行われる70°探傷における探傷用超音波ビーム131の送信は、カップリングチェック用超音波ビーム132の送信後ある程度の時間を空ける必要がある。
<音響レンズ110の設計>
次に、音響レンズ110の設計について説明する。
フェイズドアレイ探触子120は、超音波ビームを電縫鋼管200の管厚み方向のみに集束するものである。本実施形態では、更に、超音波ビームを電縫鋼管200の管軸方向220にも集束させるために、フェイズドアレイ探触子120に音響レンズ110を取り付けている。
図13は、本発明の第1の実施形態を示し、図1及び図3に示す音響レンズ110を説明するための図である。
音響レンズ110の関係式は、以下の(1)式〜(2)式に示す通りである。
R=(1−C2/C1)f ・・・(1)
f=fW+(C3/C2)fS ・・・(2)
ここで、Rは音響レンズ110の曲率半径、fは水中焦点距離、C1は音響レンズ110の縦波音速、C2は水中縦波音速、C3は鋼管内横波音速、fwは水中路程、fSは鋼管内路程である。各パラメータの具体的な数値は、図13に示す通りである。
表1に示したように、水中では縦波しか伝播しないため、フェイズドアレイ探触子120からは、縦波の超音波ビームが送信される。そして、フェイズドアレイ探触子120から送信された縦波の超音波ビームは、電縫鋼管200の外表面200Gにおいて入射方向に対して約70°屈折されて電縫鋼管200の内部を伝播するため、電縫鋼管200の内部では、略横波の超音波ビームが伝播する。
図14は、本発明の第1の実施形態を示し、図1及び図3に示す音響レンズ110の曲率半径とフェイズドアレイ探触子120のアレイ長さ(アレイ位置)との関係を示す図である。図14は、溶接部210(溶接面)の各深さに対応する超音波ビーム中心軸とフェイズドアレイ探触子120と交わる点の音響レンズ110の曲率半径をそれぞれの超音波ビーム路程から換算して求めたものである。ただし、フェイズドアレイ探触子120のピッチpを0.5mmとし、溶接部210(溶接面)中心に入射する超音波ビームがフェイズドアレイ探触子120のアレイ中心となるようにしている。
ここで、本実施形態のフェイズドアレイ探触子120は、図10に示すように、カップリングチェック用超音波振動子群122と、内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123と、中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124と、外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125を備える構成を採る。ここで、図14において、例えば、アレイ長さ(アレイ位置)が18.5mm〜10.0mmが図10に示す外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125に相当し、アレイ長さ(アレイ位置)が10.0mm〜1.5mmが図10に示す中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124に相当し、アレイ長さ(アレイ位置)が1.5mm〜−7.0mmが図10に示す内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123に相当する。即ち、音響レンズ110は、その曲率半径が、外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125に対応する区域から内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123に対応する区域に向かうのに従って、大きくなっている。換言すれば、音響レンズ110は、管軸方向220に沿った曲面の曲率半径が、複数の超音波振動子の配列方向に沿って変化しており、フェイズドアレイ探触子120から溶接部210(溶接面)に至るまでの探傷用超音波ビームの伝播距離が大きくなる方向に向けて曲率半径が大きくなっている。本実施形態では、音響レンズ110をこのように設計することで、各探傷用超音波振動子群を介して好適な探傷用超音波ビーム131の送受信を可能にしている。
<探傷繰り返し周波数についての考察>
次に、本実施形態に係る欠陥検出装置100において、電縫鋼管200の管軸方向220について、洩れなく溶接部210(溶接面)の欠陥探傷が可能であるかの考察を行う。
音響レンズ110による管軸方向220の超音波ビームの集束により、管軸方向におけるビーム集束径が一般的な1mmであるとする。また、溶接部210(溶接面)の探傷深さを切り換えて探傷することを想定し、図10に示すように、探傷用超音波ビーム131の送受信回数3回と、カップリングチェック用超音波ビーム132の送受信回数1回との合計4回の超音波ビームの送受信を行うものとする。
また、電縫鋼管200の造管速度を、一般的な実操業ラインの電縫鋼管200の移動速度である40m/分程度とすると、これは667mm/秒であるため、管軸方向220に洩れなく探傷するためには、1秒間に2668回(4×677)の超音波ビームの送受信を行う必要がある。したがって、欠陥検出装置100の探傷繰り返し周波数は、少なくとも2668Hz(約2.7kHz)必要である。
一方、近年のフェイズドアレイ探触子120を用いた欠陥探傷装置は、最大繰り返し周波数が数十kHzであるため、上記探傷繰り返し周波数(約2.7kHz)は十分実現可能であり、当該最大繰り返し周波数を本実施形態における欠陥検出装置100に採用すれば、電縫鋼管200の管軸方向220に洩れなく欠陥探傷を行うことが可能である。
<欠陥検出装置による処理手順>
次に、本実施形態に係る欠陥検出装置100による欠陥検出方法の処理手順について説明する。
図15は、本発明の第1の実施形態に係る欠陥検出装置100による欠陥検出方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。この図15に示すフローチャートの説明においては、図1に示す欠陥検出装置100の構成を用いて説明を行う。
まず、ステップS1において、被検体条件入力部141は、被検体である電縫鋼管200の条件(被検体条件)を入力する処理を行う。例えば、被検体条件入力部141は、ユーザにより操作入力された被検体条件(例えば、電縫鋼管200の外径や管厚み、管軸方向220の長さ、造管速度など)を制御処理装置140内に入力する処理を行う。ここでは、電縫鋼管200の外径として101.6mm(図13)、電縫鋼管200の管厚みとして3.4mm(図9、図13)、電縫鋼管200の造管速度として40m/分が入力されたものとする。
続いて、ステップS2において、送受信条件設定部142は、ステップS1で入力された被検体条件に基づいて、送受信条件を設定する処理を行う。ここで、送受信条件として、例えば、探傷用超音波ビーム131やカップリングチェック用超音波ビーム132の送受信タイミングや、これらの超音波ビームの送信周波数、これらの超音波ビームの送受信に使用する超音波振動子121、探傷用超音波ビーム131が溶接部210(溶接面)で集束するように探傷用超音波振動子群の各チャネルの送信タイミングの遅延時間などを設定する。
本実施形態では、電縫鋼管200の管厚みが3.4mmであるため、図5においてSN比が最大(200)となるフェイズドアレイ探触子120を採用するものとする(超音波振動子121のピッチpが0.5mm、送信する超音波の周波数が5MHz等)。この際、本実施形態では、さらに、ステップS2において、送受信条件設定部142は、溶接鋼管200の管厚み(溶接部210(溶接面)の厚み)と、溶接部210(溶接面)に対する探傷用超音波ビーム131の有効ビーム径とに基づいて、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の領域をN個(Nは1以上の整数)に区分する区分数Nを設定する。この区分数Nは、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の超音波探傷に係る走査回数に該当する。具体的に、本実施形態では、溶接鋼管200の管厚みが3.4mmであり、溶接部210(溶接面)に対する探傷用超音波ビームの有効ビーム径が1.6mm(図9(b):既知)であるため、前記区分数Nとして「3」が設定される。送受信条件設定部142は、設定した区分数「3」に応じて図10に示すように、フェイズドアレイ探触子120における探傷用超音波振動子群を、内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123、中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124及び外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)の3個の群に区分(分割)するとともに、更に、探傷用超音波振動子群を構成する超音波振動子とは異なる複数の超音波振動子によって構成されるカップリングチェック用超音波振動子群122を設定する。
続いて、ステップS3において、送信部144は、送受信制御部143の制御により、送受信条件設定部142で設定された送受信条件に基づいて、フェイズドアレイ探触子120のカップリングチェック用超音波振動子群122から電縫鋼管200の外表面200Gに対して略垂直にカップリングチェック用超音波ビーム132を送信する。
続いて、ステップS4において、受信部145は、送受信制御部143の制御により、送受信条件設定部142で設定された送受信条件に基づいて、反射したカップリングチェック用超音波ビーム132をカップリングチェック用超音波振動子群122を介して受信する。その後、受信部145で受信したカップリングチェック用超音波ビーム132は、受信信号処理部146で処理される。
続いて、ステップS5において、水判定部148は、ステップS4で受信したカップリングチェック用超音波ビーム132に基づいて、カップリングが問題なしか否かを判断する。具体的に、水判定部148は、フェイズドアレイ探触子120(厳密に言えば音響レンズ110)と電縫鋼管200の外表面200Gとの間が空気等なく水で満たされているか否かを判定することで、カップリングが問題なしか否かを判断する。
ステップS5の判断の結果、カップリングチェックにおいて、カップリングに問題があると判定された場合(S5/NOの場合)には、ステップS6に進む。
ステップS6に進むと、記録・表示部149は、カップリングに問題がある旨の警告表示を行う。この警告表示を行うことで、ユーザは、設備のメンテナンスを行うことになり、設備のメンテナンス後、ユーザの操作により、図15のフローチャートの最初から処理が行われることになる。
一方、ステップS5の判断の結果、カップリングチェックにおいて、カップリングに問題がないと判定された場合(S5/YESの場合)には、ステップS7に進む。カップリングに問題がない場合、溶接部210の欠陥探傷の処理が開始されることになる。
ステップS7に進むと、送信部144は、送受信制御部143の制御により、送受信条件設定部142で設定された送受信条件に基づいて、フェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群から電縫鋼管200の外表面200Gに対して斜角に探傷用超音波ビーム131を入射させる。送信部144は、電縫鋼管200内に入射した当該探傷用超音波ビーム131が電縫鋼管200の内表面200Nで反射することなく溶接部210(溶接面)に対して略垂直に直接入射し且つ溶接部210(溶接面)に収束するように探傷用超音波ビーム131を送信する。
続いて、ステップS8に進むと、受信部145は、送受信制御部143の制御により、送受信条件設定部142で設定された送受信条件に基づいて、反射した当該探傷用超音波ビーム131を当該探傷用超音波振動子群を介して受信する。その後、受信部145で受信した探傷用超音波ビーム131は、受信信号処理部146で処理される。
続いて、ステップS9において、例えば送受信制御部143は、溶接部210の深さ方向(管厚み方向)について全て欠陥探傷を行ったか否かを判断する。
ここで、本実施形態では、図10に示すように、探傷用超音波振動子群として、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の内表面200N付近(即ち、第3の領域(第Nの領域))に内表面付近探傷用超音波ビーム(第3の探傷用超音波ビーム(第Nの探傷用超音波ビーム))131Nを送信するための内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の管厚みの中央部付近(即ち、第2の領域)に中央部付近探傷用超音波ビーム(第2の探傷用超音波ビーム)131Cを送信するための中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の外表面200G付近(即ち、第1の領域)に外表面付近探傷用超音波ビーム(第1の探傷用超音波ビーム)131Gを送信するための外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125が互いに異なる超音波振動子によって構成される。そこで、本実施形態では、ステップS9において、溶接部210(溶接面)の深さ方向(管厚み方向)について、内表面付近探傷用超音波ビーム131Nによる欠陥探傷、中央部付近探傷用超音波ビーム131Cによる欠陥探傷、及び、外表面付近探傷用超音波ビーム131Gによる欠陥探傷の全て欠陥探傷を行ったか否かを判断することになる。
ステップS9の判断の結果、溶接部210(溶接面)の深さ方向の各領域について未だ全ての欠陥探傷を行っていない場合(S9/NOの場合)には、未だ欠陥探傷を行っていない領域の欠陥探傷を行うべく、ステップS7に戻る。
一方、ステップS9の判断の結果、溶接部210の深さ方向について全て欠陥探傷を行った場合(S9/YESの場合)には、ステップS10に進む。
ステップS10に進むと、例えば送受信制御部143は、電縫鋼管200の管軸方向220について全て欠陥探傷を行ったか否かを判断する。
ここで、本実施形態では、上述したように、音響レンズ110による管軸方向220の超音波ビームの集束により、管軸方向ビーム集束径が一般的な1mmであるとする。一方、ステップS1において管軸方向220の長さが入力されている。そこで、本実施形態では、ステップS10において、これらの情報に基づいて、電縫鋼管200の管軸方向220の全領域について欠陥探傷を行ったか否かを判断することになる。
ステップS10の判断の結果、電縫鋼管200の管軸方向220の全領域について欠陥探傷を行っていない場合(S10/NO)には、未だ欠陥探傷を行っていない電縫鋼管200の管軸方向220の領域の欠陥探傷を行うべく、ステップS7に戻る。
一方、ステップS10の判断の結果、電縫鋼管200の管軸方向220の全領域について欠陥探傷を行った場合(S10/YESの場合)には、ステップS11に進む。
続いて、ステップS11において、欠陥判定部147は、ステップS8で受信した探傷用超音波ビーム131に基づいて、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)に欠陥が存在しているか否かを判定する処理を行う。さらに、欠陥判定部147は、溶接部210(溶接面)に欠陥が存在していると判定した場合に、その位置や大きさを特定する処理も行う。
なお、この欠陥判定部147による欠陥判定の前段階において、例えば受信信号処理部146が、受信した探傷用超音波ビーム131の波形に対して、正の最大振幅をA、負の最大振幅をB(Bは負の値)としてそれぞれを検出し、A−Bをその波形検出位置での信号Cとして処理を行う。
続いて、ステップS12において、記録・表示部149は、ステップS11による欠陥判定結果を表示する処理を行う。例えば、記録・表示部149は、欠陥判定結果として、例えば、x軸方向を管軸方向220の位置、y軸方向を溶接部210の深さ位置とし、上記信号Cの2次元マップを作成し表示を行う。
以下、2次元マップの例について説明を行う。まず、2次元マップの説明の前に、探傷用超音波ビームの受信波形の一例について説明する。
図16は、本発明の第1の実施形態を示し、反射した探傷用超音波ビームの受信波形の一例を示す図である。ここで、図16Aおよび図16Bは、電縫鋼管200の管厚み方向の分解能を向上させるために、前記区分数Nを3よりも大きい5とする条件で解析したものであり、管軸方向の分解能は1mm、管厚み方向の分解能は管厚み(3.4mm)の1/5に相当する0.68mmである。そして、図16Aは、管厚み方向の中央部を中心に厚み0.2mmの欠陥211を設け、5区分に分けたうちの中央部の欠陥211に探傷用超音波ビームを集束させ、その反射超音波の受信波形の例である。また、図16Bは、管厚み方向の中央部に欠陥211を設けず、5区分に分けたうちの中央部に探傷用超音波ビームを集束させ、その反射超音波の受信波形の例である。図16A及び図16Bに示す受信波形において、S1は電縫鋼管200の外表面200Gからの反射超音波を示し、図16Aに示す受信波形において、F1は欠陥211からの反射超音波を示している。即ち、図16Bに示す受信波形のように、欠陥211が存在しなければ、F1は検出されないことになる。
次いで、2次元マップの例について説明を行う。図17は、本発明の第1の実施形態を示し、2次元マップの一例を示す図である。この図17に示す2次元マップは、上述した図16Aと同様に電縫鋼管200の管厚み方向を5区分に分けて探傷する条件で解析したものであり、この際、5区分に分けたうちの中央部に欠陥211を設けたものである。そして、図17は、x軸方向を管軸方向220の位置、y軸方向を電縫鋼管200の管厚み方向の位置(溶接部210の深さ位置)とし、上述した信号Cを7段階(6<C、・・・、C≦1)に分けて表示した2次元マップの例である。例えば、図16Aに示す欠陥211からの反射超音波F1は、正の最大振幅Aが3.2程度、負の最大振幅Bが−3.6程度であるため、この場合の信号Cは、C=A−B=3.2−(−3.6)=6.8となる。このため、図17では、電縫鋼管200の管厚み方向を5区分に分けたうちの中央部が、6<Cとなっている。このような2次元マップを表示することにより、電縫鋼管200の溶接部210における欠陥211の位置を特定することが可能である。
ステップS12の処理が終了すると、図15におけるフローチャートの処理が終了する。
本実施形態に係る欠陥検出装置100によれば、フェイズドアレイ探触子120を用いた70°探傷法を行うようにしたので、0.2mm程度の微小欠陥の検出も可能であり、且つ、管厚みが7.5mm以下、管径が5インチ以下の小径の電縫鋼管200であっても欠陥の検出精度の向上を実現することができる(図8)。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、図10に示すように、フェイズドアレイ探触子120の探傷用超音波振動子群として、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の内表面200N付近(即ち、第3の領域(第Nの領域))に内表面付近探傷用超音波ビーム(第3の探傷用超音波ビーム(第Nの探傷用超音波ビーム))131Nを送信するための内表面付近探傷用超音波振動子群(第3の探傷用超音波振動子群(第Nの探傷用超音波振動子群))123と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の管厚みの中央部付近(即ち、第2の領域)に中央部付近探傷用超音波ビーム(第2の探傷用超音波ビーム)131Cを送信するための中央部付近探傷用超音波振動子群(第2の探傷用超音波振動子群)124と、電縫鋼管200の溶接部210(溶接面)の外表面200G付近(即ち、第1の領域)に外表面付近探傷用超音波ビーム(第1の探傷用超音波ビーム)131Gを送信するための外表面付近探傷用超音波振動子群(第1の探傷用超音波振動子群)125とが、互いに異なる超音波振動子によって構成される場合を例示した。本発明においては、この形態に限定されるものではなく、フェイズドアレイ探触子120に1つの探傷用超音波振動子群を設定して、当該1つの探傷用超音波振動子群において超音波の送信方向を順次切り換えることにより、溶接部210における管厚みの方向の前記第3の領域(第Nの領域)、前記第2の領域、及び、前記第1の領域に対して、それぞれ、第3の探傷用超音波ビーム(第Nの探傷用超音波ビーム)である内表面付近探傷用超音波ビーム131N、第2の探傷用超音波ビームである中央部付近探傷用超音波ビーム131C、及び、第1の探傷用超音波ビームである外表面付近探傷用超音波ビーム131Gを順次送信する形態も適用可能である。この場合、当該1つの探傷用超音波振動子群を介して、反射した内表面付近探傷用超音波ビーム131N、反射した中央部付近探傷用超音波ビーム131C、及び、反射した外表面付近探傷用超音波ビーム131Gをそれぞれ受信することになる。
本実施形態の場合、フェイズドアレイ探触子120には、1つの探傷用超音波振動子群(例えば16ch)と、1つのカップリングチェック用超音波振動子群122(例えば4ch)が設けられることになる。
(第3の実施形態)
上述した第1及び第2の実施形態では、探傷用超音波振動子群とカップリングチェック用超音波振動子群122とを互いに異なる超音波振動子で構成するものであった。本発明においては、この形態に限定されるものではなく、フェイズドアレイ探触子120に配列された複数の超音波振動子121のうちの全部の複数の超音波振動子によって探傷用超音波振動子群を構成し、当該探傷用超音波振動子群の中にカップリングチェック用超音波振動子群122を含む構成とした形態も適用可能である。
本実施形態の場合、例えばフェイズドアレイ探触子120に16個の超音波振動子121(16ch)設けて、当該16個の超音波振動子121の全てを探傷用超音波振動子群とするとともに、当該16個の超音波振動子121の全て或いは一部(例えば4ch)をカップリングチェック用超音波振動子群122とする。
即ち、本実施形態の場合、超音波の送信方向を順次切り換えることにより、フェイズドアレイ探触子120から、電縫鋼管200の外表面200Gに対してカップリングチェック用超音波ビーム132を送信するとともに、溶接部210(溶接面)における管厚みの方向の前記第3の領域(第Nの領域)、前記第2の領域、及び、前記第1の領域に対して、それぞれ、第3の探傷用超音波ビーム(第Nの探傷用超音波ビーム)である内表面付近探傷用超音波ビーム131N、第2の探傷用超音波ビームである中央部付近探傷用超音波ビーム131C、及び、第1の探傷用超音波ビームである外表面付近探傷用超音波ビーム131Gを順次送信する形態を採る。この場合、フェイズドアレイ探触子120を介して、反射したカップリングチェック用超音波ビーム132、反射した内表面付近探傷用超音波ビーム131N、反射した中央部付近探傷用超音波ビーム131C、及び、反射した外表面付近探傷用超音波ビーム131Gをそれぞれ受信することになる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した本発明の実施形態の制御処理装置140の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。このプログラム及び当該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明に含まれる。
なお、上述した本発明の実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。日本国特許出願、特願2012−150685号の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記載された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。
100:欠陥検出装置、110:音響レンズ、120:フェイズドアレイ探触子、121:超音波振動子、131:探傷用超音波ビーム、132:カップリングチェック用超音波ビーム(水判定用超音波ビーム)、140:制御処理装置、141:被検体条件入力部、142:送受信条件設定部、143:送受信制御部、144:送信部、145:受信部、146:受信信号処理部、147:欠陥判定部、148:水判定部、149:記録・表示部、200:電縫鋼管、200G:外表面、200N:内表面、210:溶接部
本発明の第1の観点によれば、溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子と、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に収束するように、前記探傷用超音波ビームを送信するものであり、前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分し、前記溶接面の区分された各領域に順次前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する送信手段と、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定手段と、を含む欠陥検出装置が提供される。
本発明の第6の観点によれば、前記送信手段は、前記溶接面における前記管厚みの方向の領域の区分数Nに応じて前記探傷用超音波振動子群に含まれる複数の超音波振動子をN個の群に分割し、前記溶接面の区分された各領域に順次探傷用超音波ビームが入射するように分割された各群から順次探傷用超音波ビームを送信する第1乃至第4のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第8の観点によれば、前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の一部を含む単一の探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信する第1乃至第5のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第9の観点によれば、前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の全部を含む探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信するとともに、前記複数の超音波振動子の一部を含む水判定用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面に対して前記水判定用超音波ビームを送信する第3または第4の観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第11の観点によれば、前記送信手段は、前記溶接鋼管の管厚みを前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径で割った値について小数第1位以下を切り上げた値を、前記溶接面の前記管厚みの方向における区分数として設定する乃至10のいずれかの観点による欠陥検出装置が提供される。
本発明の第13の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法であって、
前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分する領域区分ステップと、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射するとともに前記溶接面に集束し且つ前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、を含む欠陥検出方法が提供される。
本発明の第16の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分する領域区分ステップと、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射するとともに前記溶接面に集束し且つ前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
本発明の第1の観点によれば、溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置であって、前記溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子と、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に収束するように、前記探傷用超音波ビームを送信するものであり、前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの、前記溶接鋼管の管厚み方向の内部の変位分布に基づいて決定された有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分し、前記溶接面の区分された各領域に順次前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する送信手段と、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定手段と、を含む欠陥検出装置が提供される。
本発明の第13の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法であって、
前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における探傷用超音波ビームの、前記溶接鋼管の管厚み方向の内部の変位分布に基づいて決定された有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分する領域区分ステップと、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射するとともに前記溶接面に集束し且つ前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、を含む欠陥検出方法が提供される。
本発明の第16の観点によれば、溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記溶接鋼管の管厚みと前記溶接面における探傷用超音波ビームの、前記溶接鋼管の管厚み方向の内部の変位分布に基づいて決定された有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面を前記管厚みの方向に沿った複数の領域に区分する領域区分ステップと、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射するとともに前記溶接面に集束し且つ前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが入射するように、複数回に亘り前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。

Claims (18)

  1. 溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    前記溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子と、
    前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に収束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する送信手段と、
    反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定手段と、
    を含む欠陥検出装置。
  2. 前記溶接鋼管は、管径が5インチ以下、管厚みが7.5mm以下の小径の電縫鋼管である請求項1に記載の欠陥検出装置。
  3. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、
    前記送信手段は、前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを更に送信し、
    前記受信手段は、反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して更に受信し、
    前記受信手段で受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定手段を更に含む請求項1または2に記載の欠陥検出装置。
  4. 前記送信手段は、前記水判定手段で前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされていると判定された場合に、前記探傷用超音波振動子群から前記探傷用超音波ビームを送信する請求項3に記載の欠陥検出装置。
  5. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の欠陥検出装置。
  6. 前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の領域の区分数Nを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された区分数Nに応じて前記探傷用超音波振動子群に含まれる複数の超音波振動子をN個の群に分割する分割手段と、を更に含み、
    前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に順次探傷用超音波ビームが入射するように、前記分割手段によって分割された各群から順次探傷用超音波ビームを送信する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の欠陥検出装置。
  7. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含み、
    前記集束レンズは、前記管軸方向に沿った曲面の曲率半径が、前記複数の超音波振動子の配列方向に沿って変化しており、前記フェイズドアレイ探触子から前記溶接面に至るまでの前記探傷用超音波ビームの伝播距離が大きくなる方向に向けて前記曲率半径が大きくなっている請求項6に記載の欠陥検出装置。
  8. 前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の区分数Nを設定する設定手段を更に有し、
    前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の一部を含む単一の探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の欠陥検出装置。
  9. 前記溶接鋼管の管厚みと、前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径とに基づいて、前記溶接面における前記管厚みの方向の区分数Nを設定する設定手段を更に有し、
    前記送信手段は、前記溶接面の区分された各領域に前記探傷用超音波ビームが順次入射するように、前記複数の超音波振動子の全部を含む探傷用超音波振動子群から送信方向を順次切り替えて前記探傷用超音波ビームを送信するとともに、前記複数の超音波振動子の一部を含む水判定用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面に対して前記水判定用超音波ビームを送信する
    請求項3または4に記載の欠陥検出装置。
  10. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間に前記フェイズドアレイ探触子に対応して設けられ、前記探傷用超音波ビームを前記管軸方向に集束させるための集束レンズを更に含む請求項9に記載の欠陥検出装置。
  11. 前記設定手段は、前記溶接鋼管の管厚みを前記溶接面における前記探傷用超音波ビームの有効ビーム径で割った値について小数第1位以下を切り上げた値を、前記区分数Nとして設定する請求項6乃至10のいずれか1項に記載の欠陥検出装置。
  12. 前記有効ビーム径は、前記探傷用超音波ビームの振動による前記溶接鋼管の内部の変位の最大値を1とした場合に、当該変位が0.5以上となる範囲に対応している請求項6乃至11のいずれか1項に記載の欠陥検出装置。
  13. 溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法であって、
    前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に集束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、
    反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、
    前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、
    を含む欠陥検出方法。
  14. 前記溶接鋼管は、管径が5インチ以下、管厚みが7.5mm以下の小径の電縫鋼管である請求項13に記載の欠陥検出方法。
  15. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、
    前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを送信する第2の送信ステップと、
    反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して受信する第2の受信ステップと、
    前記第2の受信ステップで受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定ステップと、
    を更に含む請求項13または14に記載の欠陥検出方法。
  16. 溶接鋼管の外表面の外側に設置され、複数の超音波振動子が配列されたフェイズドアレイ探触子を用いて、前記溶接鋼管の管軸方向に沿って形成された溶接面に存在する欠陥を検出する欠陥検出装置による欠陥検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む探傷用超音波振動子群から、前記溶接鋼管の外表面から前記溶接鋼管内に入射した探傷用超音波ビームが前記溶接鋼管の内表面で反射することなく前記溶接面に対して略垂直に直接入射し且つ前記溶接面に集束するように、前記探傷用超音波ビームを送信する第1の送信ステップと、
    反射した前記探傷用超音波ビームを前記探傷用超音波振動子群を介して受信する第1の受信ステップと、
    前記第1の受信ステップで受信した前記探傷用超音波ビームに基づいて、前記溶接面に欠陥が存在するか否かを判定する欠陥判定ステップと、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  17. 前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間には、前記探傷用超音波ビームが伝播する媒体として水が存在しており、
    前記複数の超音波振動子のうちの一部または全部を含む水判定用超音波振動子群から前記溶接鋼管の外表面に対して略垂直に水判定用超音波ビームを送信する第2の送信ステップと、
    反射した前記水判定用超音波ビームを前記水判定用超音波振動子群を介して受信する第2の受信ステップと、
    前記第2の受信ステップで受信した前記水判定用超音波ビームに基づいて、前記フェイズドアレイ探触子と前記溶接鋼管の外表面との間が水で満たされているか否かを判定する水判定ステップと、
    を更にコンピュータに実行させる請求項16に記載のプログラム。
  18. 請求項16または17に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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