JP3446009B2 - 鋼管の超音波探傷方法及びその装置 - Google Patents

鋼管の超音波探傷方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管の内部に存在
する欠陥を検出する欠陥検出手法に係わり、特に、鋼管
溶接部の内部に発生する径方向(肉厚方向)と軸方向と
を含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外周面に
取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する鋼管の
超音波探傷方法及び鋼管の超音波探傷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、外径が1mを越える鋼管は、帯
状の鋼板を筒状に曲げ形成して、その後、鋼板の側面ど
うしを溶接することによって製造される。なお、このよ
うな手法で製造された鋼管を溶接鋼管と称することもあ
る。したがって、図10(a)に示すように、製造され
た鋼管1の外周面2には、軸方向に延びる線状の溶接部
3が存在する。
【0003】このような鋼管1においては、製造時にお
ける溶接不良に起因する面状欠陥4が溶接部3の内部に
発生する確率が高くなる。当然、この面状欠陥4は、径
方向(肉厚方向)と軸方向とを含む接着面内に発生す
る。
【0004】このような鋼管1の溶接部3内に発生する
面状欠陥4を探傷する方法として、図10(b)、図1
0(b)に示すような斜角超音波探傷法が実用化されて
いる。
【0005】図10(b)は、鋼管1の外周面2に取付
けられた斜角探触子5から発生させた超音波6を0.2
5スキップで溶接部3の内部の面状欠陥4に入射させる
探傷法であり、図10(c)は、同じく超音波6を0.
75スキップで面状欠陥4に入射させる探傷法である。
【0006】斜角探触子5から鋼管1内に入射された超
音波6の伝搬方向と入射面の垂線とのなす角度を探傷の
屈折角θと称するが、一般に鋼板の探傷に使用される斜
角探触子5の有する屈折角θは公称70°である。
【0007】しかし、肉厚tと外径Dの比、即ちt/D
が、3%より大きい断面形状4を有する鋼管1の場合
は、鋼管1内に入射した超音波6が底面において屈折角
θ=70°で反射を起こさないため、図10(c)に示
す0.75スキップでは、公称屈折角70°より小さい
屈折角(例えば、65°、60°、55°)の探傷を行
うことになる。
【0008】その結果、検査対象の鋼管1のt/Dが約
6%で図10(b)に示す0.25スキップ・屈折角7
0°の探傷を行う場合以外の図10(c)に示す0.7
5スキップの探傷においては、検出対象となる面状欠陥
4に超音波6が垂直に入射しない。そのため、面状欠陥
4による超音波6の反射のほとんどが斜角探触子5の方
向でないために、斜角探触子5は面状欠陥4のエコーを
受信できないので欠陥検出能力が低下する。
【0009】また、近年では溶接鋼管の母材にTMCP
鋼板のような制御圧延した鋼板を用いるため、被検査体
が音響異方性を有する場合が大多数である。このような
音響異方性を有する材料は、超音波6の横波音速が32
30m/sとは限らず、音速は伝播方向に依存して異な
る。
【0010】このため、被検査体の横波音速を基準速度
である3230m/sと仮定して製作した斜角探触子5
では、仕様に表記された公称屈折角が実際の屈折角θと
異なり、この公称屈折角の値はもはや信用できない。被
検査体の音響異方性の度合いによっては、公称屈折角7
0°のものを用いても実際の探傷屈折角は63°程度に
なることもある。
【0011】したがって、鋼溶接部の超音波探傷試験法
の規格JIS Z 3060では、音響異方性を有する
材料の探傷は、公称屈折角と実際の探傷屈折角のズレが
小さくなるように斜角探触子5の屈折角θを小さめに選
ぶことが記されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したJI
S規格においては、鋼管製造工程中の継ぎ手溶接部は適
用外となっていて、溶接鋼管における溶接部3内に存在
する面状欠陥4に対する自動探傷では音響異方性に対す
る対策はほとんどなされていない。
【0013】例えば、アーク溶接鋼管を例にあげると一
般に製造される鋼管1のt/Dは0.7〜7%であり、
従来の探傷法では特別な場合を除き、面状欠陥4に対し
て超音波6が斜めに入射することから、斜角探触子5の
方向(超音波の入射方向)に反射される超音波6は弱く
欠陥検出能が低い。
【0014】さらに、従来法において、溶接部3付近か
ら反射され、斜角探触子5に戻ってくるエコーは、面状
欠陥4からのものだけでなく溶接部3の余盛からのエコ
ーも多く含む。そのため、欠陥検出能を上げるために増
幅器等を使用すると面状欠陥4からのエコーは増幅され
るが、溶接部3の余盛からのエコーや溶接金属からの組
織エコーも増幅されるし、また電気ノイズも増加するこ
とから、欠陥エコーのみを高いS/N比で検出できな
い。
【0015】一方、図10(b)に示す0.25スキッ
プでの探傷では、0.75スキップの探傷に比べて面状
欠陥4と斜角探触子5との位置が近いことから斜角探触
子5は欠陥信号を比較的強く検出できる。しかし、強い
超音波6が溶接部3における溶接金属部に入射すること
から、この溶接金属内で反射されるエコーが林状エコー
となって観測され、斜角探触子5から出力されるエコー
信号に含まれる欠陥エコーのS/N比はほとんど向上し
ない。
【0016】また、肉厚の薄い鋼管1においては、図1
0(b)に示すように、斜角探触子5を支持するホルダ
ーが溶接部3に接触する懸念があるために、0.25ス
キップの探傷法で溶接部3内を探傷部位とする探傷でき
なくなる。
【0017】また、被検査体である鋼管1の材質が音響
異方性を有する場合、手動による従来の探傷法では、公
称屈折角と実際の探傷屈折角θのズレが比較的小さく、
公称屈折角が70°より小さな斜角探触子5を用いた探
傷を行っていた。しかし、面状欠陥4に対する超音波6
の入射角は、70°屈折角の探傷に比べて、いっそう垂
直から離れた角度になり、一探触子探傷法では、探触子
方向へ反射はいっそう少なくなる。
【0018】他方、鋼管溶接部の自動探傷の場合では、
上述のように音響異方性の対策はほとんどなされておら
ず、公称屈折角70°の斜角探触子5を用いて実際の探
傷屈折角θが63°になった場合は、63°の探傷を行
い、公称屈折角70°の斜角探触子5を用いて、実際の
探傷屈折角θが76°になった場合は76°の探傷を行
っている。
【0019】このため、70°の探傷を行うように製作
された斜角探触子5で、63°の探傷を行う時は、超音
波6のビームの指向性が小さくなって探傷範囲が狭くな
る問題がある。また、76°で探傷を行うときは、超音
波6のビームの指向性が大きくなって探傷範囲は広くな
る。これに伴い感度も変わり、探傷結果の解析が非常に
複雑になるという問題があった。
【0020】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、鋼管内に入射された超音波の探傷屈折角
を公称屈折角ではなく所定の手順で決定することによ
り、欠陥からの探触子方向への超音波の反射強度を高め
るこができ、また斜角探触子から出力されたエコー信号
に含まれる溶接部の余盛からのエコー及び溶接金属から
の林状エコー等の材料に起因するノイズを減らすことが
でき、かつ接近限界距離等の機械的制限を受けない位置
での探傷が実現でき、さらに音響異方性を有する材料で
も所定の屈折角で探傷ができて、見かけの振動子幅の変
動がなく、超音波における一定のビーム拡がりで探傷が
できる鋼管の超音波探傷方法及び鋼管の超音波探傷装置
を提案することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状の鋼板を
筒状に曲げ形成して製造された鋼管の軸方向に存在する
溶接部における径方向(肉厚方向)と軸方向とを含む面
内に存在する面状欠陥を、鋼管の外周面に取付けられた
斜角探触子を用いて超音波探傷する鋼管の超音波探傷方
法に適用される。
【0022】そして、上記課題を解消するために、本発
明の鋼管の超音波探傷方法においては、探触子選定演算
装置により、斜角探触子から鋼管内に入射された超音波
が前記面状欠陥に対して垂直に入射するように、鋼管に
おける肉厚対外径の比に基づいて、斜角探触子から鋼管
内に入射される超音波の探傷屈折角を演算し、超音波の
伝搬方向における速度特性と演算した探傷屈折角に基づ
いて、斜角探触子における超音波の鋼管に対する入射角
を演算する。そして、演算された入射角を表示するとと
もに、探触子選定演算装置により表示された入射角を有
する斜角探触子を選択し鋼管の外周面に装着する。
た、演算された入射角を有する斜角探触子を選択し鋼管
の外周面に装着する作業は、予め用意しておいた種々の
入射角を有した複数の斜角探触子から設定された入射角
を有する斜角探触子を選択し装着する。 又は、探触子選
定演算装置により演算された入射角を有する斜角探触子
を選択し鋼管の外周面に装着するに際し、その装着する
作業を、入射角が可変である自動可変角探触子を採用す
ることにより自動化する。 さらに、探傷屈折角で探傷を
可能とするための使用する斜角探触子を選定するととも
に、探触子選定演算装置により選定された斜角探触子を
鋼管の外周面に装着する。 また、鋼管の音響異方性にお
ける超音波の伝搬方向に対応する方向の速度特性と探傷
屈折角に基づいて、斜角探触子における超音波の鋼管に
対する入射角を求める。
【0023】具体的には、超音波の探傷屈折角θを、鋼
管における肉厚tと外径Dとを用いて(1) 式で算出して
いる。 θ=Sin -1 [1−(t/D)] …(1) このように構成された鋼管の超音波探傷方法において
は、斜角探触子によって鋼管内に入射された超音波は、
溶接部の面状欠陥に垂直に入射するため、面状欠陥から
の反射波の伝播方向も入射方向と等しくなり、斜角探触
子によって欠陥エコーは最も効率よく検出できる。さら
に、この方向から探傷することにより溶接部の余盛によ
る超音波の反射が減り、ノイズ低減の効果もある。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】また、本発明は、帯状の鋼板を筒状に曲げ
形成して製造された鋼管の軸方向に存在する溶接部にお
ける径方向と軸方向とを含む面内に存在する面状欠陥
を、鋼管の外周面に取付けられた斜角探触子を用いて超
音波探傷する鋼管の超音波探傷装置に適用される。
【0033】そして、上記課題を解消するために、本発
明の鋼管の超音波探傷装置においては、斜角探触子から
鋼管内に入射された超音波が面状欠陥に対して垂直に入
射するように、鋼管における肉厚対外径の比に基づい
て、斜角探触子から鋼管内に入射される超音波の探傷屈
折角を算出する探傷屈折角算出手段と、超音波の伝搬方
向における速度特性と算出した探傷屈折角に基づいて、
斜角探触子における超音波の鋼管に対する入射角を算出
する入射角算出手段と、算出された入射角を表示する表
示手段とを備えている。また、算出された入射角を有す
る斜角探触子として用いられる自動可変角探触子を備え
ている。 さらに、探傷屈折角で探傷を可能とするための
使用する斜角探触子を選定する手段を備えている。
は、探傷屈折角で探傷を可能とするための使用する斜角
探触子を選定するための演算を行う手段を備えている。
さらに、探傷屈折角算出手段で算出された探傷屈折角と
外径とで、溶接部における面状欠陥と斜角探触子との間
の溶接部探触子間距離を算出する距離算出手段と、斜角
探触子を鋼管の外周面における距離算出手段で算出され
た溶接部探触子間距離に対応する位置に支持する斜角探
触子支持機構とを備えている。 さらに、前述した入射角
算出手段は、鋼管の音響異方性における超音波の伝搬方
向に対応する方向の速度特性と探傷屈折角に基づいて、
斜角探触子における超音波の前記鋼管に対する入射角を
算出する。
【0034】このように構成された鋼管の超音波探傷装
置においては、前述した鋼管の超音波探傷方法と同様
に、(1) 式で、超音波の探傷屈折角θが求まる。 θ=Sin -1 [1−(t/D)] …(1) さらに、鋼管の肉厚tと外径Dとの比t/Dが例えば3
%程度と小さいので、溶接部における面状欠陥と斜角探
触子との間の溶接部探触子間距離PWDは、簡単な幾何
学的考察により、(3) 式で求まる。
【0035】 PWD=[(90−θ(度))/360]Dπ …(3) このようにして算出された探傷屈折角θ、溶接部探触子
間距離PWDを満たすように斜角探触子が位置決めされ
ることによって、鋼管内に入射された超音波が面状欠陥
に対して垂直に入射されるので、斜角探触子から出力さ
れるエコー信号に含まれる欠陥エコーのS/Nを向上で
きる。
【0036】
【0037】
【0038】さらに別の発明、上述した発明における鋼
管の超音波探傷装置に対して、さらに、所定のパルス幅
内で周波数が掃引されるチャープパルス信号を一定周期
で斜角探触子に印加する探触子駆動手段と、斜角探触子
から出力されたエコー信号をA/D変換するA/D変換
器と、このA/D変換されたエコー信号に対して、チャ
ープパルス信号を用いて相関演算を行い、演算結果を新
たなエコー信号として出力するデジタルフィルタとを備
えている。
【0039】さらに別の発明においでは、上述した発明
における鋼管の超音波探傷装置に対して、所定のパルス
幅内で周波数が掃引されるチャープパルス信号を一定周
期で斜角探触子に印加する探触子駆動手段と、斜角探触
子から出力されたエコー信号をA/D変換するA/D変
換器と、このA/D変換されたエコー信号を、チャープ
パルス信号の出力周期に同期して複数周期に亘って平均
化して、新たなエコー信号として出力する同期加算平均
化回路とを備えている。
【0040】さらに別の発明においでは、上述した発明
における鋼管の超音波探傷装置に対して、所定のパルス
幅内で周波数が掃引されるチャープパルス信号を一定周
期で斜角探触子に印加する探触子駆動手段と、斜角探触
子から出力されたエコー信号をA/D変換するA/D変
換器と、このA/D変換されたエコー信号に対して、チ
ャープパルス信号を用いて相関演算を行い、演算結果を
新たなエコー信号として出力するデジタルフィルタと、
このデジタルフィルタから出力されたエコー信号を、チ
ャープパルス信号の出力周期に同期して複数周期に亘っ
て平均化して、新たなエコー信号として出力する同期加
算平均化回路とを備えている。
【0041】ここで、チャープパルス信号を用いたデジ
タルフィルタ処理及び同期加重平均化処理を実施する技
術的理由を説明する。斜角探触子においては、超音波を
検査対象表面に対して傾斜させて入射させるために、振
動子と検査対象表面との間に例えばアクリルで形成され
た楔を挿入している。図4に示すように、アクリルと鋼
との間における超音波の往復透過率TS が屈折角θ又は
入射角iに依存して大きく変化する。
【0042】したがって、アクリル製の楔を用いて斜角
探傷すると、超音波の屈折角θに応じて探傷感度が変化
する。そして、屈折角θが大きくなると探傷感度が下が
るため、斜角探触子から出力されるエコー信号に対して
電気的に増幅する必要性が生じる。
【0043】しかし、一般に検出されたエコー信号を電
気的な増幅回路に通すと、電気的なノイズが増えるた
め、被検査体からのエコー信号の強度はもちろん増幅さ
れるが、前述した溶接部における溶接金属からの林状エ
コー等の材料ノイズに先述の電気的なノイズが加わり、
信号とノイズの比(S/N)が低くなる。
【0044】このため、従来は70°以上の大きい屈折
角θで探傷することは、たとえ欠陥エコーが強くなると
しても、S/N比の点から不利と考えられていた。そこ
で、斜角探触子から出力される一定周期で出力されるチ
ャープパルス信号に同期するエコー信号、すなわち一定
周期で欠陥エコーが存在するエコー信号に対して、デジ
タルフィルタで例えば自己相関演算を実施することによ
って、欠陥エコー以外の周期性を有していない材料ノイ
ズや電気的なノイズを除去できる。
【0045】よって、電気的なノイズをほとんど増幅す
ることなくエコー信号を電気的な増幅回路で増幅するこ
とができるため、70°以上の大きい屈折角θでの探傷
においても十分高いS/N比を維持した状態で超音波探
傷が実施できる。
【0046】同期加算平均化回路においても、エコー信
号をチャープパルス信号の出力周期に同期して複数周期
に亘って平均化することによって、ランダムな周期性を
有しない材料ノイズや電気的なノイズの信号レベルが低
下し、高い周期性を有する欠陥エコーの信号レベルは上
昇する。
【0047】よって、上述したデジタルフィルタと同様
に、電気的なノイズをほとんど増幅することなくエコー
信号を電気的な増幅回路で増幅することができるため、
十分高いS/N比を維持した状態で超音波探傷が実施で
きる。さらに別の発明は、帯状の鋼板を筒状に曲げて形
成して、その後、鋼板の側面どうしを溶接することによ
って鋼管を製造する第1の工程と、上述した鋼管の超音
波探傷方法によって、第1の工程で製造された鋼管を探
傷する第2の工程とを有する鋼管の製造方法である。
【0048】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を図面を
用いて説明する。図1は実施形態の鋼管の超音波探傷方
法が適用される鋼管の超音波探傷装置の概略構成図であ
る。図10示す従来の超音波探傷法と同一部分には同一
符号が付してある。したがって、重複する部分の詳細説
明は省略されている。
【0049】この実施例の鋼管の超音波探傷装置は、例
えば、肉厚t=22.2ミリ、外径D=1320.8ミ
リであるUOE鋼管における溶接部内の中央に発生する
溶込不良に起因する面状欠陥を超音波で探傷する。
【0050】図1において、探触子選定演算装置11
は、上位コンピユータ13から取得した被検査体である
鋼管1の肉厚t、外径Dに応じて、溶接部3内において
肉厚方向と管軸方向に広がる面状欠陥4を探傷するため
の適切な探傷屈折角θを演算し、さらにその屈折角θで
の探傷を可能にするための使用する斜角探触子5の選
定、即ち超音波6の鋼管1の外周面2に対する入射角i
の演算を行う。なお、入射角iの算出においては、鋼管
1の材質が音響異方性を有する場合、それも考慮して行
う。
【0051】探触子選定演算装置11において、探傷屈
折角θを、肉厚tと外径Dとから前述した(1) 式を用い
て算出する。 θ=Sin -1 [1−(t/D)] …(1) また、その探傷屈折角θで探傷を行うための斜角探触子
5内での超音波6の伝搬方向、即ち鋼管1の外周面2に
対する入射角iは、スネルの法則から(4) 式を用いて算
出する。
【0052】 sini/Vw =sinθ/V …(4)但し、w 、Vは、それぞれ楔内の超音波の縦波音速、
鋼板(鋼管1)内の横波音速である。
【0053】しかし、鋼管2の材質が音響異方性を有す
る場合、被検査体(鋼板)の横波音速は、一様にVで表
されることはなく、伝搬方向によって変わるため、図2
で説明したように屈折角θの関数V(θ)で表される。
そのため、入射角iの演算は(4) 式の代りに(5) 式を用
いる。
【0054】 sin i/Vw =sin θ/V(θ) …(5) 必要な入射角i及び屈折角θが算出されると、次に探傷
に必要な振動子の幅Wを計算する。
【0055】探傷に必要な振動子の幅Wは、超音波6の
指向性をどのぐらい拡げるかで決まるが、鋼管2内から
斜角探触子5内の振動子をみると実際の振動子の幅Wで
はなく、見かけの振動子の幅Waで見えるため、鋼管2
内での超音波6の拡がりは見かけの振動子の幅Waで計
算しなければならない。
【0056】見かけの振動子の幅Waと実際の振動子の
幅Wは、振動子の縮小率Fを用いると次の(6) 式の関係
を待たす。 Wa=F・W …(6) また、入射角iと屈折角θとの関係から振動子の縮小率
Fが(7) 式によって計算できる。
【0057】 F=cos θ/cos i …(7) 一方、鋼管2内で超音波6は見かけの幅Waの振動子か
ら発生したかのように回折を起こし、次式で表される指
向角をもつ。
【0058】 φ-6=Sin -1 [0.433λ/Wa] …(8) 但し、φ-6は、1探触子法で検出されたエコー信号が最
大値の半分になる方向(指向角)である。また、λは波
長である。
【0059】これらを逆に考えることによって、探傷に
必要な超音波ビームの拡がりを持たすための実際の振動
子幅Wを算出することができる。図3は、鋼管2内での
最大値から−6dB指向角φ-6を4.6°にするのに必
要な振動子幅を図にしたものである。横軸には屈折角θ
をとり、100m/s毎の音速で図示した。
【0060】探触子選定演算装置11は、算出した屈折
角θ、入射角i、実際の振動子幅Wを表示部12へ表示
出力すると共に、PWD(溶接部探触子間距離)演算装
置14へ送出する。
【0061】本実施形態の検査対象の鋼管1は、t=2
2.2、D=1320.8であるから、探傷屈折角θ=
79.5°となる。また、図2に示すように、音響異方
性による鋼管1内の屈折角θ方向に伝搬する超音波6の
音速V(79.5°)=3100m/sである。斜角探
触子5に組込まれている楔(アクリル製)の音速が27
30m/sなので入射角i=60°となる。さらに、指
向角φ-6が4.6°になるための振動子の幅Wは、図3
から約12mmとなる。
【0062】そして、検査員は、表示部12に入射角i
=60°、振動子幅W=12mmが表示されると、予め
用意しておいた種々の入射角iを有した複数の斜角探触
子5のうち、入射角i=60°で振動子幅Wが12mm
のものを選択し、斜角探触子5のホルダー17に装着す
る。
【0063】この入射角iを選択して装着する作業は、
斜角探触子5に自動可変角探触子を採用することにより
自動化することも考えられる。次に、PWD演算装置1
4は、探触子選定演算装置11から転送された探傷屈折
角θと肉厚t、外径Dの値から斜角探触子5の位置を次
のように決定する。
【0064】UOE材で形成された鋼管1の溶接部3内
の溶込不足に起因する面状欠陥4を斜角探触子5で探傷
する場合の斜角探触子5の位置は、溶接部探触子間距離
PWDで表され、前述した(3) 式となる。
【0065】 PWD=[(90−θ(度))/360]Dπ …(3) この式に本実施形態における検査対象の鋼管1の各値、
D=1320.8、θ=79.5°を代入するとPWD
=121ミリになる。
【0066】PWD演算装置14で算出されたPWDの
値は、マニピュレータ15に転送される。このマニピュ
レータ15は、溶接シーム検出器15によって検出され
る溶接部3の中心位置からPWD=121ミリの位置で
斜角探触子5から鋼管1に超音波6が進入するようにホ
ルダー17を位置決めして固定する。
【0067】このようにして、溶接部3に対する斜角探
触子5の位置を決定することによって、鋼管1内を伝搬
される超音波6が溶接部3内に存在する面状欠陥4に垂
直に入射する。
【0068】図4に示した往復透過率特性図から理解で
きるように、本実施形態の検査対象の鋼管1では探傷屈
折角はθ=79.5°と大きいために、従来の70°斜
角探傷より−3dBの感度低下がある。
【0069】そのため、実施形態装置においては、チャ
ープパルス信号を用いた相関演算技術と同期加算平均技
術とを使用して、ノイズを増加させることなくエコー信
号を増幅回路で増幅して感度低下を防止した。
【0070】次に、これらの信号処理技術を説明する。
図1において、同期信号発生器18は、送信周期T0
有する送信タイミング信号aを送信用メモリ19、FI
Rフィルタ26及び同期加重平均化回路27へ送出す
る。波形演算器20は、図5に示すように、所定のパル
ス幅T内で周波数を掃引させるチャープ波を発生させ
て、送信用メモリ19及びFIRフィルタ26へ供給す
る。このチャープ波は、コンピユータを用いて算出さ
れ、(9) 式で示される。
【0071】 s(t)=sin [2π{fC ―B/2+(B/2T)t}t] 0<t<T …(9) 但し、fC は中心周波数、Bは周波数掃引帯域幅、Tは
パルス幅である。
【0072】送信用メモリ19に記憶されたチャープ波
は、同期信号発生器18からの送信周期T0 を有する送
信タイミング信号aに同期して読出されて、D/A変換
器21でアナログ信号に変換され、さらに送信用増幅器
22で増幅されて、周期T0を有するチャープパルス信
号bとして、ダイプレクサ23を経由して斜角探触子5
へ印加される。
【0073】斜角探触子5から水などの音響接触媒質を
介して被検査体としての鋼管1の内部に入射された超音
波6は、溶接部3内の面状欠陥4等で反射され再び斜角
探触子5で受信される。斜角探触子5から出力されたエ
コー信号cは、ダイプレクサ23を経由して受信用増幅
器24で増幅され、A/D変換器25でデジタル信号に
変換され、デジタルフィルタとしてのFIRフィルタ
(有限インパルス応答フィルタ)26を通り、同期加算
平均化回路27に入力される。
【0074】FIRフィルタ26は、図6に示すよう
に、128個の乗算器26aと、128個の加算器26
bと、128個の遅延器26cとで構成されている。F
IRフィルタ26の各乗算器26aに印加される各係数
o 〜C127 には、波形演算器20で発生させたチャー
プ波形の信号が参照信データとして設定されている。ま
た、各遅延器26cは入力信号に対して送信周期To
相当する時間の遅延を行い出力する。
【0075】このような構成のFIRフィルタ26にお
いては、デジタル信号に離散化されたエコー信号cの波
形x(τ)と相関演算を行うための参照波形は、ある一
定のサンプリング周波数でサンプリングされ(離散化さ
れ)る。この例では各離散化データ値は、128個の係
数Co 〜C127 として、それぞれ乗算器26a一方に入
力される。
【0076】一方、入力端から送信周期T0 毎に入力さ
れる離散化受信データx(τ)は、各乗算器26aの他
方に入力に直接供給され、前記参照データ(係数)Co
〜C127 とそれぞれ個別に乗算される。先頭の係数C
127 との乗算結果を除く各乗算結果はそれぞれ127
個の遅延器26cと加算器26bとが交互に直列接続さ
れた該当加算器の入力の一方に供給される。
【0077】そして、先頭の係数C127 との乗算結果
のみが前記交互に直列接続された先頭の遅延器26cに
直接供給され、この遅延器26cの後段に直列接続され
る加算器26bの入力の他方に係数C126 との乗算結果
が供給されている。そして、前記直列結合における最後
の加算器26bの出力が相関演算出力y(τ)となる。
【0078】いま入力信号をxi(j)、係数(参照デー
タ)をC(k) 、出力信号をyi(j)、タップ数をvc
探傷信号の繰り返しをi、一周期の探傷信号データ点数
をnとすると、出力信号yi(j)は(10)式の畳み込み演算
を行うことで得られる。
【0079】
【数1】 (10)式において参照信号を逆順にすると次の(11)式とな
る。
【0080】
【数2】
【0081】この結果、FIRフィルタ26を用いてエ
コー信号(受信信号)cに対する相関演算を行うことが
できる。この相関の動作は、参照信号と受信信号をjだ
けずらしながら相互相関を計算していくものである。
【0082】このFIRフィルタ26の具体的動作を図
7示す波形図を用いて説明する。図7において、時間τ
1 の点は式でj=0の位置に相当する。まず、τi の位
置で、受信信号(エコー信号)と参照信号との相関演算
を0〜Nc-1 のデータ分だけ行う。ここでNc は、FI
Rフィルタ26のタップ長であり、すなわち係数Co
127 の数である。相関の結果は、図中一番下の信号、
すなわち新たなエコー信号dとして出力される。このτ
i の時点では参照信号と受信信号(エコー信号)は類似
していないため、出力はほとんど零である。
【0083】次に、jを一つずつ増やし、図中τ2 ,τ
3 ,…のように順次演算を行っていく。この結果、受信
信号(エコー信号)中のエコーと参照信号の位相が一致
した点(図中の時間軸のほぼ中央)で、最大のピークの
相関信号が得られる。この結果、チャープ波のパルス幅
は圧縮され、参照信号と相関のない電気的なノイズ信号
は、大幅に低減される。
【0084】FIRフィルタ26における相関処理によ
りパルス圧縮されたエコー信号dは次の同期加算平均化
回路27で同期加算平均処理が実施される。図8は同期
加算平均化回路27の詳細構成図である。
【0085】この同期加算平均化回路27は、大きく分
けて、第一のメモリ28、加算器29、第一のメモリ2
8の書込・読出アドレス発生器30a、30b、減算器
31、第二のメモリ32、第二のメモリ32の書込・読
出アドレス発生器33a、33b、減算器34とで構成
されている。
【0086】なお、第一のメモリ28は、同期信号発生
器18からの送信タイミング信号aの送信周期T0 毎に
FIRフィルタ26から受信した受信信号(エコー信号
d)のN+1周期分以上のデータを格納できる容量を有
し、この例では各周期毎の受信信号(エコー信号d)は
M個のデータを含み、各データは8ビットで構成されて
いるとしている。
【0087】また第2のメモリ32は、各受信周期T0
におけるM個の各データをそれぞれ個別にN周期分加算
したM個の和データを格納できる容量を有し、この例で
はそれぞれ16ビットのデータをM個分格納するものと
する。
【0088】次に各部の動作を説明する。最初、FIR
フィルタ26から受信信号(エコー信号d)が全く入力
されてない初期状態においては、第一のメモリ28及び
第二のメモリ32には何も記憶されてない。1回目の周
期T0 の受信信号(エコー信号d)が入力されると、こ
の受信信号は第一のメモリ28の先頭の領域に記憶され
ると共に、加算器29の入力の一方に加えられる。この
1回目の周期では、第一のメモリ28の信号読出アドレ
スRA1 が指定する領域及び第二のメモリ32には何も
記憶されていないので、加算器29の入力の一方に加え
られた受信信号(エコー信号d)は、そのまま加算器2
9を通り、さらに減算器31を素通りし、第二のメモリ
32に格納される。
【0089】2回目の周期T0 の受信信号(エコー信号
d)が入力されると、この2回目の周期の受信信号と第
二のメモリ32に記憶されている前回の周期の受信信号
(エコー信号d)とが加算器29で加算される。この加
算結果は、減算器31を素通りし、第二のメモリ32に
格納される。なおこの2回目の受信信号(エコー信号
d)は、第一のメモリ28における第二の領域にも記憶
される。
【0090】以後平均回数N周期分の受信信号(エコー
信号d)が入力されるまでは、このように第2のメモリ
32に受信信号(エコー信号d)が順次加算されるの
と、第一のメモリ28に該当領域に順次受信信号が格納
される動作が続く。
【0091】平均回数N周期以上の受信信号(エコー信
号d)が入力されると、新たに入力された受信信号(エ
コー信号d)のN周期前の受信信号(エコー信号d)が
第一のメモリ28の信号読出アドレスRAi が指定する
領域から読み出され、減算器31に減算信号として供給
される。
【0092】このため加算器29により、第二のメモリ
32に記憶されている信号と新たに入力された受信信号
(エコー信号d)が加算され、その加算結果が出力され
ると、この加算結果より第一のメモリ28から読出され
たN周期前の受信信号が減算器31によって減算される
ので、減算器31の出力信号は常にN周期分の受信信号
を加算したものとなる。
【0093】このN周期分の受信信号の加算結果が、第
二のメモリ32に格納されると共に、除算器34に入力
されてNで除算されるので、除算器34の出力は、超音
波パルスの送信周期T0 毎に、N周期分の受信信号(エ
コー信号d)の同期加算平均結果が新たなエコー信号e
として、次の表示部35へ出力される。
【0094】ここで受信信号(エコー信号d)を記憶
し、また読出すための書込アドレス発生器30a、33
a、読出アドレス発生器30b、33bに供給するタイ
ミング信号は、同期信号発生器18から供給される送信
タイミング信号aを用いる。
【0095】このように構成された同期加算平均化回路
27を採用することにより、エコー信号をチャープパル
ス信号の出力周期に同期して複数周期に亘って平均化す
ることによって、ランダムな周期性を有しない材料ノイ
ズや電気的なノイズの信号レベルが低下し、周期性を有
する欠陥エコーの信号レベルは上昇する。
【0096】より具体的の説明すると、この実施形態の
超音波探傷装置においては、チャープ波のパルス圧縮を
用いているため広い周波数帯の超音波6の送受信を可能
にする広帯域の斜角探触子5を用いている。広帯域の斜
角探触子5は一般に感度が悪いが、チャープ波のパルス
圧縮を用いているため送信パルス幅は短いため、表面性
状に起因して反射・干渉しているノイズエコーの1パル
ス毎の変化をより大きくすることができる。
【0097】その結果、この信号を同期加算平均するこ
とによりイズエコーを狭帯域探触子の場合よりも低減す
ることができる。よって、エコー信号に含まれる欠陥エ
コーのS/N比を大幅に向上できる。
【0098】図9は、表面性状に起因するノイズエコー
の波形を拡大したものであり、図9の(a)〜(d)
は、探傷位置を1〜4と変えたときに、狭帯域探触子と
広帯域探触子によるそれぞれの波形例を示している。ま
た図9の(c)は、(a)〜(d)の4つの波形を平均
化処理した波形である。このように、エコー信号dを平
均化することにより、S/N比を向上させることができ
る。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の鋼管の超
音波探傷方法及び鋼管の超音波探傷装置においては、鋼
管の溶接部内における面状欠陥に対し超音波が垂直に入
射するように斜角探触子を配設している。
【0100】したがって、欠陥からのエコーを強く検出
でき、かつ溶接部の余盛からのエコーを発生しづらく
し、また、鋼管内を伝搬する超音波の路程が比較的長い
ことより、溶接金属からの組織エコーも少なく、斜角探
触子から出力されるエコー信号に含まれる欠陥エコーの
S/N比を向上できる。
【0101】さらに、鋼管の肉厚対外径比(t/D)が
小さいと大屈折角の探触子を用いる必要があるが、その
際の超音波の往復透過率の低下もデジタルフィルタで実
現されるチャープパルス圧縮技術、及び同期加算平均化
技術を用いて、斜角探触子から出力されるエコー信号に
対する信号処理を実施している。
【0102】よって、電気的ノイズを増加させることな
くエコー信号の信号レベルを増幅回路で回復できる。さ
らに、検査対象の鋼管の材料に音響異方性が認められる
場合でも、音速分布を求めて必要な探傷屈折角を満たす
斜角探触子を選定し探傷するために正常に探傷できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る鋼管の超音波探傷方
法が適用される鋼管の超音波探傷装置の機器構成図
【図2】音響異方性材料の超音波の速度分布特性を示す
【図3】屈折角と斜角探触子における必要な振動子幅と
の関係を示す図
【図4】超音波の斜め入射時の往復透過率を示す図
【図5】斜角探触子に印加されるチャープパルス信号を
示す波形図
【図6】FIRフィルタの概略構成を示すブロック図
【図7】同FIRフィルタの動作を説明するための図
【図8】同期加算平均化回路の構成構成を示すブロック
【図9】狭帯域と広帯域の探触子によるノイズエコー波
形とその平均化波形の例を示す図
【図10】斜角探触子を用いた鋼管の一般的欠陥探傷方
法を示す図
【符号の説明】
1…鋼管 3…溶接部 4…面状欠陥 5…斜角探触子 6…超音波 11…探触子選定演算装置 12,35…表示部 13…上位コンピューター 14…PWD演算装置 15…マニュピレータ 16…溶接シーム検出器 17…ホルダー 18…同期信号発生器 19…送信用メモリ 20…波形演算器 21…D/A変換器 22…送信用増幅器 23…ダイプレクサ 24…受信用増幅器 25…A/D変換器 26…FIRフィルタ 27…同期加算平均化回路 16マニピュレーター 28…第一のメモリ 29…加算器 30a…第一のメモリの書込アドレス発生器 30b…第一のメモリの読出アドレス発生器 31…減算器 32…第二のメモリ 33a…第二のメモリの書込アドレス発生器 33b…第二のメモリの読出アドレス発生器 34…除算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 武夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−11489(JP,A) 特開 昭55−166043(JP,A) 特開 平8−261992(JP,A) 特開 昭52−73787(JP,A) 特開 平9−257774(JP,A) 特開 平7−167844(JP,A) 特開 平6−207928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷方法において、探触子選定演算装置により、 前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を演算し、 前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記演算した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を演算し、 前記演算された入射角を表示するとともに、 前記探触子選定演算装置により表示された入射角を有す
    る斜角探触子を選択し前記鋼管の外周面に装着する こと
    を特徴とする鋼管の超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 前記演算された入射角を有する斜角探触
    子を選択し前記鋼管の外周面に装着する作業は、予め用
    意しておいた種々の入射角を有した複数の斜角探触子か
    ら前記設定された入射角を有する斜角探触子を選択し装
    着することを特徴とする請求項1記載の鋼管の超音波探
    傷方法。
  3. 【請求項3】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷方法において、探触子選定演算装置により、 前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を演算し、 前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記演算した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を演算するとと もに、 前記探触子選定演算装置により演算された入射角を有す
    る斜角探触子を選択し前記鋼管の外周面に装着するに際
    し、その装着する作業を、入射角が可変である自動可変
    角探触子を採用することにより自動化する ことを特徴と
    する鋼管の超音波探傷方法。
  4. 【請求項4】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷方法において、探触子選定演算装置により、 前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を演算し、 前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記演算した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を演算して、前記探傷屈折角
    で探傷を可能とするための使用する斜角探触子を選定す
    るとともに、 前記探触子選定演算装置により選定された斜角探触子を
    前記鋼管の外周面に装着する ことを特徴とする鋼管の超
    音波探傷方法。
  5. 【請求項5】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷方法において、探触子選定演算装置により、 前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を演算し、 前記探傷屈折角で探傷を可能とするための使用する斜角
    探触子を選定する とともに、 前記探触子選定演算装置により選定された斜角探触子を
    前記鋼管の外周面に装着する ことを特徴とする鋼管の超
    音波探傷方法。
  6. 【請求項6】 前記鋼管の音響異方性における前記超音
    波の伝搬方向に対応する方向の速度特性と前記探傷屈折
    角に基づいて、前記斜角探触子における超音波の前記鋼
    管に対する入射角を求めることを特徴とする請求項1か
    ら5のいずれか1項記載の鋼管の超音波探傷方法。
  7. 【請求項7】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷装置において、前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を 算出する探傷屈折
    角算出手段と、前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記算出した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を 算出する入射角算出手段
    と、前記算出された入射角を表示する表示手段と を備えたこ
    とを特徴とする鋼管の超音波探傷装置。
  8. 【請求項8】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷装置において、前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を 算出する探傷屈折
    角算出手段と、前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記算出した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を 算出する入射角算出手段
    と、前記算出された入射角を有する斜角探触子として用いら
    れる自動可変角探触子と を備えたことを特徴とする鋼管
    の超音波探傷装置。
  9. 【請求項9】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造さ
    れた鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と軸
    方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の外
    周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷する
    鋼管の超音波探傷装置において、前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を 算出する探傷屈折
    角算出手段と、前記超音波の伝搬方向における速度特性と前記算出した
    探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触子における超音波
    の前記鋼管に対する入射角を 算出して、前記探傷屈折角
    で探傷を可能とするための使用する斜角探触子を選定す
    入射角算出手段とを備えたことを特徴とする鋼管の超
    音波探傷装置。
  10. 【請求項10】 帯状の鋼板を筒状に曲げ形成して製造
    された鋼管の軸方向に存在する溶接部における径方向と
    軸方向とを含む面内に存在する面状欠陥を、前記鋼管の
    外周面に取付けられた斜角探触子を用いて超音波探傷す
    る鋼管の超音波探傷装置において、前記斜角探触子から鋼管内に入射された超音波が前記面
    状欠陥に対して垂直に入射するように、前記鋼管におけ
    る肉厚対外径の比に基づいて、前記斜角探触子から鋼管
    内に入射される超音波の探傷屈折角を 算出する探傷屈折
    角算出手段と、前記探傷屈折角で探傷を可能とするため
    の使用する斜角探触子を選定するための演算を行う手段
    を備えたことを特徴とする鋼管の超音波探傷装置。
  11. 【請求項11】 前記探傷屈折角算出手段で算出された
    探傷屈折角と前記外径とで、前記溶接部における面状欠
    陥と前記斜角探触子との間の溶接部探触子間距離を算出
    する距離算出手段と、 前記斜角探触子を前記鋼管の外周面における前記距離算
    出手段で算出された溶接部探触子間距離に対応する位置
    に支持する斜角探触子支持機構と を備えたことを特徴と
    する請求項7から10のいずれか1項記載の鋼管の超音
    波探傷装置。
  12. 【請求項12】 前記入射角算出手段は、前記鋼管の音
    響異方性における前記超音波の伝搬方向に対応する方向
    の速度特性と前記探傷屈折角に基づいて、前記斜角探触
    子における超音波の前記鋼管に対する入射角を算出する
    ことを特徴とする請求項7、8、9及び11のいずれか
    1項記載の鋼管の超音波探傷装置。
  13. 【請求項13】 所定のパルス幅内で周波数が掃引され
    るチャープパルス信号を一定周期で前記斜角探触子に印
    加する探触子駆動手段と、 前記斜角探触子から出力されたエコー信号をA/D変換
    するA/D変換器と、 このA/D変換されたエコー信号に対して、前記チャー
    プパルス信号を用いて相関演算を行い、演算結果を新た
    なエコー信号として出力するデジタルフィルタとを備え
    たことを特徴とする請求項7から12のいずれか1項
    載の鋼管の超音波探傷装置。
  14. 【請求項14】 所定のパルス幅内で周波数が掃引され
    るチャープパルス信号を一定周期で前記斜角探触子に印
    加する探触子駆動手段と、 前記斜角探触子から出力されたエコー信号をA/D変換
    するA/D変換器と、 このA/D変換されたエコー信号を、前記チャープパル
    ス信号の出力周期に同期して複数周期に亘って平均化し
    て、新たなエコー信号として出力する同期加算平均化回
    路とを備えたことを特徴とする請求項7から12のいず
    れか1項記載の鋼管の超音波探傷装置。
  15. 【請求項15】 帯状の鋼板を筒状に曲げて形成して、
    その後、鋼板の側面どうしを溶接することによって鋼管
    を製造する第1の工程と、 請求項1から6のいずれか1項記載の鋼管の超音波探傷
    方法によって、前記第1の工程で製造された鋼管を探傷
    する第2の工程とを有することを特徴とする鋼管の製造
    方法。
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