JP2001272382A - 超音波検査方法とこれに使用する装置 - Google Patents

超音波検査方法とこれに使用する装置

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    • G01N2291/2695Bottles, containers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小径で薄肉の管に対しても容易に粒界割れ等
の損傷を検出できる超音波検査方法とこれに使用する装
置を提供することである。 【解決手段】 円筒形管1の管壁内を管の周方向に超音
波を、中心ビームCが管内面1aを通過するように伝播
させ、管内面1a側に存在する割れによって超音波の伝
播が阻害されるのを検知することにより割れの存在を検
出する超音波検査方法であり、これに使用する超音波検
査装置は、送信用探触子3と受信用探触子4とを管の周
方向に所定の間隔でかつ所定の斜角で保持した探触子保
持具2を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラーの水管等
の管に発生する粒界割れ等の損傷を検出するための超音
波検査方法とこれに使用する装置に関する。
【従来の技術】
【0002】ボイラーの水管をはじめ、種々の石油・化
学工業において高温高圧流体や腐食性を持った流体を通
すパイプでは、長期間の使用により、クリープ損傷や粒
界腐食割れ,水素侵食等による微細な割れが発生するお
それがある。
【0003】このような多数の微細な割れを検出する方
法としては、従来より超音波ノイズエコー法が広く使用
されている。この方法は、図15に示すように、管20
の外面に探触子21を垂直に接触させて、探触子21か
ら超音波22を壁内に送り、管内面20aで反射した超
音波22を検出するものであって、壁内にボイドや割れ
23があると、図16に示すように透過波形にノイズ2
4として検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、通常の超音波
ノイズエコー法では、金属材料の粒界や非金属介在物も
ノイズとなって表れるため、正確に割れの存在を検出す
ることが困難であり、さらに割れの大きさや深さまで検
出することができなかった。また、通常の超音波ノイズ
エコー法による探傷は、厚さが10mm以上の比較的厚
肉材の探傷に適用されており、厚さ10mm未満の薄肉
材の場合にはピーク間の間隔Tが狭いため、ノイズを正
確に判別することが困難であった。
【0005】一方、ボイラの水管は、一般に外径が60
〜80mmまたはそれ以下の円筒形管であって、肉厚が
5mm以下と比較的薄肉であった。また、ボイラの水管
に発生する粒界割れについて金属組織観察および断面ミ
クロ組織観察を行った結果、当該割れは管内面側に存在
しかつ管の軸方向に沿って表れるという特徴があるた
め、上記のような垂直探傷法では割れの検出は非常に困
難であった。
【0006】従って、本発明の目的は、小径で薄肉の管
に対しても容易に粒界割れ等の損傷を検出できる超音波
検査方法およびこれに使用する装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者はボイラの水管
等に発生する粒界割れは管内面側に存在しかつ管の軸方
向に沿って表れるという事実に鑑み、従来のように超音
波を管壁に垂直透過させるのではなく、割れを横切るよ
うな方向に超音波を透過させることにより的確に割れの
存在を検出できるのではないかと考え鋭意研究を重ね
た。その結果、円筒形管の管壁内にその周方向に超音波
を、中心ビームが管内面を通過するように伝播させると
きには、管内壁面側に存在する割れによって超音波の伝
播が阻害されることを発見した。そして、この伝播阻害
を検知することにより前記割れの存在を容易に検出する
ことができるという新たな事実を見出し、本発明を完成
するに到った。
【0008】すなわち、本発明の超音波検査方法は、円
筒形管の管壁内にその周方向に超音波を、中心ビームが
管内面を通過するように伝播させ、管内面側に存在する
割れによって超音波の伝播が阻害されるのを検知して前
記割れの存在を検出することを特徴とする。
【0009】超音波の伝播阻害は、例えば管内面に存在
する割れによって超音波のビーム路程が遅れるという現
象となって表れるほか、超音波の透過エコーの高さ変
化、透過波形の形状変化等の現象となっても表れる。
【0010】本発明は上記超音波検査方法に使用するの
に適した超音波検査装置をも提供するものである。すな
わち、本発明の検査装置は、円筒形管の管内面側に存在
する割れを検出するためのものであって、前記管の管壁
内に送信される超音波の中心ビームが管内面を通過する
ように管外面に対して所定の斜角に調整された送信用探
触子と、この送信用探触子から送信され管内面を通過し
た中心ビームを受信するように管外面に対して所定の斜
角に調整された受信用探触子と、前記両探触子をそれぞ
れ前記管の周方向に所定の間隔でかつ前記所定の斜角で
保持した探触子保持具とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
〜3を参照して説明する。図1はこの実施形態にかかる
超音波検査装置を使用した超音波検査方法を示す断面図
である。図1において、1は検査対象となる円筒形の管
である。この管1の外面にこの実施形態にかかる超音波
検査装置2を接触させる。この超音波検査装置2は、前
記管1の管壁内に送信される超音波のうち最も音圧の高
い中心ビームCが管内面1aを通過するように管外面1
bに対して所定の斜角θに調整された送信用探触子3
と、この送信用探触子3から送信され管内面1aを通過
した中心ビームCを受信するように管外面1bに対して
所定の斜角θに調整された受信用探触子4とをそれぞれ
探触子保持具5で前記管1の周方向に所定の間隔でかつ
前記した所定の斜角θで保持したものである。
【0012】探触子保持具5は、送信用探触子3および
受信用探触子4をそれぞれ前記した斜角θで保持した一
対の斜角保持具6,6と、前記送信用探触子3および受
信用探触子4が前記管の周方向に所定の間隔で離隔保持
されるように前記一対の斜角保持具6,6が両端に取り
付けられた間隔保持具7とを備える。
【0013】間隔保持具7は、図2(a),(b) に示すよう
に、両端に斜角保持具6,6を収容するための切り欠き
部8,8が形成されており、これらにそれぞれ斜角保持
具6,6を収容し、図1に示すような状態でビス止め等
により固定する。なお、間隔は固定時に微調整を行う。
この場合、管1の外径は一般に管1の内径に比べて寸法
精度が高いので、斜角保持具6,6と管1の外面との間
に隙間ができたり、斜角θの精度が低下するおそれは少
ない。従って、斜角保持具6,6を間隔保持具7に一旦
セットし調整した後は、作業者は間隔保持具7を手に持
って、斜角保持具6,6を管1の外面に当てるだけで検
査を行えるので、検査作業が容易になる。
【0014】斜角保持具6としては、従来より、いわゆ
る斜角探傷法に使用されている市販の斜角ウェッジ等が
使用可能である。このような斜角ウェッジとしては、例
えばパナメトリクス社製のABWM−4T−60°(鋼
中横波屈折角:60°)、ABWM−4T−45°(鋼
中横波屈折角:45°)、 ABWM−4T−70°
(鋼中横波屈折角:70°)等の異なる斜角θのものが
種々市販されているので、管1の外径に応じて必要とす
る斜角θを有する斜角ウェッジを選択使用することがで
きる。
【0015】使用する探触子3,4としては、例えば周
波数5MHz、振動子径が0.25インチ(6.35m
m)のものが挙げられる。管壁内に入射する超音波は、
波長の短いほうが微細な割れに対する感受性が高く検査
精度が向上することから、横波を使用するのが好まし
い。また、本発明の装置は、検査対象となる管1の外径
に応じた適切な探触子保持具2を使用する限り、外径が
約30mm以上、肉厚が2mm以上の管1であれば、い
ずれも適用可能であり、特に小径で薄肉の管1にも適用
できるという優れた利点がある。
【0016】次に上記装置2を用いて管1の超音波検査
を行う方法を説明する。図1に示すように超音波検査装
置2の斜角保持具6を管1の外面1bに接触させる。こ
れにより送信用探触子3と受信用探触子4とは管1の周
方向にあらかじめ設定された所定斜角θでかつ所定の間
隔をもって配置される。
【0017】この状態で管1の管壁内に送信用探触子3
から超音波を入射させ、超音波の中心ビームCが管内面
1aを通過するように伝播させる。このとき、図3に示
すように、粒界割れ等のように、管内面1aに管1の軸
方向に沿って発生した割れ9があると、中心ビームCは
この割れ9を横切って透過できないため、超音波は伝播
が阻害される。このため、この超音波を受信し、波形を
オシロスコープ等に記録して、超音波の伝播阻害を検知
することにより、割れ9の存在を検出することが可能と
なる。なお、図1において、破線C1,C2は他のビー
ムの管壁内での挙動を示している。
【0018】超音波の伝播阻害は超音波透過波形に様々
な形態で表れ、例えば中心ビームCのビーム路程の遅
れ、波形形状の変化、エコー高さの変化等である。ビー
ム路程の遅れは、粒界割れによって超音波の音速が遅く
なるためと考えられ、その原因としては、粒界割れが発
生すると材料の見かけ上の弾性率が低下するため、また
は超音波は粒界割れを迂回して伝播するため、見かけ上
音速が遅くなるためといったことが推測される。音速の
変化は縦波よりも横波のほうが大きいため、横波で伝播
阻害を検知するのが好ましい。ビーム路程の遅れは、例
えば、透過波形を示す超音波探傷器画面、オシロスコー
プ画面(デジタルオシロスコープ画面)等によって観察
することができる。
【0019】ビーム路程の遅れと割れの深さとは相関関
係が認められ、割れが深くなるほどビーム路程が遅れ
る。後述する実施例から明らかなように、ビーム路程に
100ns以上、好ましくは150ns以上の遅れがあ
ると粒界割れが発生していると判断することができる。
なお、管1への検査装置2のセット状況、管1の偏平偏
肉状態等により超音波の透過時間は変化するが、このよ
うな変化は通常8〜24ns程度であるため、このよう
な変動はビーム路程の遅れを検出するのに殆ど影響はな
い。
【0020】また、超音波の他の伝播阻害である波形形
状の変化は、前記と同様に透過波形を示す超音波探傷器
画面、オシロスコープ画面(デジタルオシロスコープ画
面)等によって観察することができる。波形形状の変化
は、健全材の波形と比較して、受信波形のピークが複数
に分かれたもの、エコー高さが低くなったものがあり、
受信波形の変化が大きいほど粒界割れが大きくなる。波
形形状の変化による割れの検出は深さが0.2mm以上
の粒界割れの検出に適用するのが好ましい。
【0021】また、エコー高さの変化は、前記と同様に
透過波形を示す超音波探傷器画面、オシロスコープ画面
等によって観察することができる。エコー高さは超音波
ビームの透過経路にある割れの深さや数によって影響を
受けるが、管の減肉や偏肉によっても変化しやすいの
で、このような肉厚等の影響が少ない条件下では粒界割
れの検出に利用するのに有効である。
【0022】
【実施例】以下、試験例を挙げて本発明の方法をより詳
細に説明する。
【0023】試験例1 ボイラーの水管に発生した粒界割れを図1に示す超音波
検査装置を用いて検出する試験を行った。使用機器は以
下の通りである。 1.超音波装置 (a) 超音波探傷子器:パナメトリクス社製のEPOCH
III モデル2300 (b) 超音波パルサー・レシーバー:同社製のモデル91
00 2.オシロスコープ ソニーテクトロニクス社製のTDS300 3.超音波探触子 パナメトリクス社製のV543−SM(周波数:5MH
z、振動子径:0.25インチ(6.35mm)) 4.斜角保持具(斜角ウェッジ) パナメトリクス社製のABWM−4T−60°(鋼中横
波屈折角:60°) 5.波形記録用プリンター セイコー電子社製のDPU−411 6.接触媒質 日合アセチレン社製の「ソニコートBS400」
【0024】試験試料としては、以下のボイラー用水管
を使用した。 a)対照(感度調整用試験片) 外径63.5mm、肉厚4.74mmの管を使用した。
この試験片は断面ミクロ組織観察にて粒界割れのない健
全材であることを確認した。 b)試験片 ボイラー用水管として使用されていた管から溶接部前後
約300mmを採取して試験を実施した。このものの外
径は上記対照と同じである。
【0025】試験は以下の手順で行った。 (1) 送信用および受信用の各探触子3,4をそれぞれ斜
角保持具6,6に取り付けた。 (2) 超音波探傷器を一探触子モードにセットし、送信用
および受信用の各探触子3,4を標準試験片(JIS−
STB−A1またはJIS−STB−A3)を用いて探
触子の超音波入射点の確認および音速の設定を行った。 (3) 超音波探傷器を二探触子モードにセットし、送信用
探触子3と受信用探触子4とを接触させ、超音波の透過
エコーの高さが最大となるように両探触子を前後にスラ
イドさせ超音波の入射点の位置を探す。この状態で透過
エコーの立ち上がりが超音波探傷器画面のゼロ点に一致
するようにゼロポジションを調整した。 (4) 探触子3,4を取り付けた各斜角保持具6,6を間
隔保持具7に装着し、双方の入射点間の距離が34〜3
5mmになるように探触子間隔を調整し、セットビスに
て各斜角保持具6,6を間隔保持具7に固定した。 (5) 対照となる感度調整用試験片に接触媒質を塗布し探
触子を接触させた。超音波探傷器のビーム路程の34〜
35mmの位置に透過エコーが得られたので(透過エコ
ーのうち最もビーム路程の短いもの)、このエコー高さ
を超音波探傷器画面のフルスケールの80%となるよう
に感度を調整した。 (6) また、超音波パルサー・レシーバーを用いて、超音
波反射波形をデジタルオシロスコープに記録した。機器
のセッティング方法は上記(1) 〜(5) と同じである。
【0026】このようにして調整した超音波検査装置2
を用いて、超音波透過法による試験片の粒界割れ検出を
行った。試験片に対する粒界割れ検出では、調整された
超音波検査装置2を使用するので、上記(1) 〜(4) の手
順を省略することができ、(5) ,(6) の操作のみを行っ
た。また、データ採取は試験片の任意な部位で行った。
そのうちのいくつかのデータ採取部位(No.1〜4)
における超音波透過波形を図4〜8に、またデジタルオ
シロスコープ画面を図9〜13にそれぞれ示した。ここ
で、図4および図9はそれぞれ対照の波形である。な
お、図4〜8において、縦軸はエコー高さ(%)を、横
軸はビーム路程(鋼中横波の透過距離)を示している。
図9〜13において、縦軸はエコーの振幅を、横軸は時
間軸(鋼中横波の透過時間)を示している。
【0027】また、超音波透過法によりデータ採取を行
った部位について断面ミクロ組織観察を実施し、粒界割
れの発生有無および割れ深さ(最大値)を測定した。
【0028】これらの測定結果から求めたデータ採取部
位No.1〜4におけるエコー高さ、ビーム路程の遅
れ、肉厚値、受信波形の形状および粒界割れ深さを表1
に示す。表1において、ビーム路程の遅れ時間(ns)
は超音波パルサー・レシーバーとデジタルオシロスコー
プを用いて測定した。粒界割れ深さは測定部位の断面ミ
クロ組織観察にて最も深い粒界割れの深さを示してい
る。受信波形の形状は超音波探傷器にて得られた超音波
透過波形から以下の基準にて評価した。 ○:対照(健全材)の透過エコー形状とほぼ同じ。 △:対照の透過エコー形状と若干異なる。 ×:対照の透過エコー形状と大きく異なる。
【0029】
【表1】
【0030】表1の検討結果から以下のことが明らかに
なる。 1.ビーム路程の遅れ ビーム路程の遅れは図4〜8(超音波透過波形)に示す
透過波形によって定性的に検出できるが、定量的にビー
ム路程の遅れを検出するために図9〜13(デジタルオ
シロスコープ画面)を用いて、対照に対するビーム路程
の遅れ時間(ns)を測定した。ちなみに、図9に矢印
で示すピークは、図13では矢印で示す位置まで遅れて
いた。上記No.1〜5を含む種々の測定部位ならびに
他の試験片を用いて同様にして測定したビーム路程の遅
れ時間と最大粒界割れ深さとの関係を求めた。その結果
を図14に示す。図14から明らかなように、ビーム路
程が遅れるに従って粒界割れが深くなっており、100
ns以上、好ましくは150ns以上の遅れがあれば、
粒界割れが発生していると判断することができる。
【0031】2.受信波形の形状 図4〜8(超音波透過波形)および図9〜13(デジタ
ルオシロスコープ画面)から明らかなように、粒界割れ
のあるNo.1〜4は、対照(健全材)と比較して、エ
コー高さが低くなり受信波形が異なっていることがわか
る。
【0032】3.エコー高さ エコー高さは粒界割れ深さとほぼ関連していることがわ
かる。
【0033】
【発明の効果】本発明の超音波検査方法によれば、円筒
形管の管壁内に管の周方向に超音波を、中心ビームが管
内面を通過するように伝播させ、管内壁面側に存在する
割れによって超音波の伝播が阻害されるのを検知するこ
とにより、小径で薄肉の管に対しても容易に粒界割れ等
の損傷を検出できるという効果がある。また、本発明の
超音波検査装置は、上記方法にて管の検査を行うにあた
り、送信用探触子と受信用探触子とを管の周方向に所定
の間隔でかつ所定の斜角で保持した探触子保持具を備え
ることにより、検査を簡単にかつ高精度で行うことがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる超音波検査方法と
装置を示す断面図である。
【図2】(a) 、(b) はそれぞれ図1に示す間隔保持具の
正面図および側面図である。
【図3】本発明の超音波検査方法を示す説明図である。
【図4】対照(健全材)について超音波探傷器画面に表
示されたグラフである。
【図5】試験片のNo.1について超音波探傷器画面に
表示されたグラフである。
【図6】試験片のNo.2について超音波探傷器画面に
表示されたグラフである。
【図7】試験片のNo.3について超音波探傷器画面に
表示されたグラフである。
【図8】試験片のNo.4について超音波探傷器画面に
表示されたグラフである。
【図9】対照(健全材)についてデジタルオシロスコー
プ画面に表示されたグラフである。
【図10】試験片のNo.1についてデジタルオシロス
コープ画面に表示されたグラフである。
【図11】試験片のNo.2についてデジタルオシロス
コープ画面に表示されたグラフである。
【図12】試験片のNo.3についてデジタルオシロス
コープ画面に表示されたグラフである。
【図13】試験片のNo.4についてデジタルオシロス
コープ画面に表示されたグラフである。
【図14】ビーム路程の遅れと最大粒界割れ深さとの関
係を示すグラフである。
【図15】通常の超音波ノイズエコー法を示す説明図で
ある。
【図16】図15の超音波ノイズエコー法で得られる波
形を示す説明図である。
【符号の説明】
1 管 2 超音波検査装置 3 送信用探触子 4 受信用探触子 5 探触子保持具 6 斜角保持具 7 間隔保持具 9 割れ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒形管の管壁内をその周方向に超音波
    を、中心ビームが管内面を通過するように伝播させ、管
    内面側に存在する割れによって超音波の伝播が阻害され
    るのを検知して前記割れの存在を検出することを特徴と
    する超音波検査方法。
  2. 【請求項2】管内面に存在する割れによって超音波のビ
    ーム路程が遅れるのを検知する請求項1記載の超音波検
    査方法。
  3. 【請求項3】円筒形管の管内面側に存在する割れを検出
    するための超音波検査装置であって、 前記管の管壁内に送信される超音波の中心ビームが管内
    面を通過するように管外面に対して所定の斜角に調整さ
    れた送信用探触子と、 この送信用探触子から送信され管内面を通過した中心ビ
    ームを受信するように管外面に対して所定の斜角に調整
    された受信用探触子と、 前記両探触子をそれぞれ前記管の周方向に所定の間隔で
    かつ前記所定の斜角で保持した探触子保持具とを備えた
    超音波検査装置。
  4. 【請求項4】前記探触子保持具が、前記送信用探触子お
    よび受信用探触子をそれぞれ所定の斜角で保持した斜角
    保持具と、前記送信用探触子および受信用探触子が前記
    管の周方向に所定の間隔で離隔保持されるように前記斜
    角保持具が取り付けられた間隔保持具とを備えた請求項
    3記載の超音波検査装置。
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