JPWO2013180220A1 - 無アルカリガラス基板、および、無アルカリガラス基板の薄板化方法 - Google Patents

無アルカリガラス基板、および、無アルカリガラス基板の薄板化方法 Download PDF

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Abstract

フッ酸(HF)エッチング処理により5μm以上薄板化された板厚0.4mm以下の無アルカリガラス基板であって、比弾性率が32MNm/kg以上、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下で、当該基板のガラスが、歪点が710℃以上、50〜350℃での平均熱膨張係数が30?10−7〜43?10−7/℃、粘度が102dPa・sとなる温度T2が1710℃以下、粘度が104dPa・sとなる温度T4が1320℃以下のもので、当該ガラスの組成が、酸化物基準のモル%表示でSiO266〜70、Al2O312〜15、B2O30〜1.5、MgO 9.5超13以下、CaO 4〜9、SrO 0.5〜4.5、BaO 0〜1、ZrO20〜2で、MgO+CaO+SrO+BaOが17〜21、MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス基板に関する。

Description

本発明は、各種ディスプレイ用ガラス基板やフォトマスク用ガラス基板として好適な、フッ酸(HF)を用いたエッチング処理により薄板化された、アルカリ金属酸化物を実質上含有しない無アルカリガラス基板、および無アルカリガラス基板の薄板化方法に関する。
従来、各種ディスプレイ用ガラス基板、特に表面に金属ないし酸化物薄膜等を形成するものでは、以下に示す特性が要求されてきた。
(1)アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して膜特性を劣化させるため、実質的にアルカリ金属イオンを含まないこと。
(2)薄膜形成工程で高温にさらされる際に、ガラスの変形およびガラスの構造安定化に伴う収縮(熱収縮)を最小限に抑えうるように、歪点が高いこと。
(3)半導体形成に用いる各種薬品に対して充分な化学耐久性を有すること。特にSiOやSiNのエッチングのためのバッファードフッ酸(BHF:フッ酸とフッ化アンモニウムの混合液)、およびITOのエッチングに用いる塩酸を含有する薬液、金属電極のエッチングに用いる各種の酸(硝酸、硫酸等)、レジスト剥離液のアルカリに対して耐久性のあること。
(4)内部および表面に欠点(泡、脈理、インクルージョン、ピット、キズ等)がないこと。
上記の要求に加えて、近年では、以下のような状況にある。
(5)ディスプレイの軽量化が要求され、ガラス自身も密度の小さいガラスが望まれる。
(6)ディスプレイの軽量化が要求され、ガラス基板の薄板化が望まれる。
(7)これまでのアモルファスシリコン(a−Si)タイプの液晶ディスプレイに加え、若干熱処理温度の高い多結晶シリコン(p−Si)タイプの液晶ディスプレイが作製されるようになってきた(a−Si:約350℃→p−Si:350〜550℃)。
(8)液晶ディスプレイ作製熱処理の昇降温速度を速くして、生産性を上げたり耐熱衝撃性を上げるために、ガラスの平均熱膨張係数の小さいガラスが求められる。
一方、エッチングのドライ化が進み、耐BHF性に対する要求が弱くなってきている。これまでのガラスは、耐BHF性を良くするために、Bを6〜10モル%含有するガラスが多く用いられてきた。しかし、Bは歪点を下げる傾向がある。Bを含有しないまたは含有量の少ない無アルカリガラスの例としては以下のようなものがある。
特許文献1にはBを含有しない、SiO−Al−SrOガラスが開示されているが、溶解に必要な温度が高く製造に困難を生ずる。
特許文献2にはBを含有しない、SiO−Al−SrO結晶化ガラスが開示されているが、溶解に必要な温度が高く製造に困難を生ずる。
特許文献3にはBを0〜3重量%含有するガラスが開示されているが、実施例の歪点が690℃以下である。
特許文献4にはBを0〜5モル%含有するガラスが開示されているが、50〜350℃での平均熱膨張係数が50×10-7/℃を超える。
特許文献5にはBを0〜5モル%含有するガラスが開示されているが、熱膨張が大きく、密度も大きい。
特許文献1〜5に記載のガラスにおける問題点を解決するため、特許文献6に記載の無アルカリガラスが提案されている。特許文献6に記載の無アルカリガラスは、歪点が高く、フロート法による成形ができ、ディスプレイ用基板、フォトマスク用基板等の用途に好適であるとされている。
日本国特開昭62−113735号公報 日本国特開昭62−100450号公報 日本国特開平4−325435号公報 日本国特開平5−232458号公報 米国特許第5326730号明細書 日本国特開平10−45422号公報 日本国再公表特許2009−066624号公報
一方、中小型の液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OELD)、特にモバイル、デジタルカメラや携帯電話等の携帯型ディスプレイの分野では、ディスプレイの軽量化、薄型化が重要な課題となっている。更なるガラス基板の薄板化を実現するために、アレイ・カラーフィルタ貼合わせ工程後に、ガラス基板表面にエッチング処理を施し、板厚を薄くする(薄板化する)工程が広く採用されている。例えば、板厚0.4mm〜0.7mmのガラス基板の表面を、フッ酸(HF)を含有するエッチング液でエッチング処理(以下、『フッ酸エッチング処理』という。)して、板厚0.1mm〜0.4mmのガラス基板とすることが行われている(特許文献7参照)。
フッ酸エッチング処理でガラス基板を薄板化する場合、(1)フッ酸エッチング処理時のエッチング速度が大きいこと、および、(2)エッチング処理後のガラス基板が十分な強度を有することが求められる。
しかしながら、高品質のp−Si TFTの製造方法として固相結晶化法があるが、これを実施するためには、歪点をさらに高くすることが求められる。
また、ガラス製造プロセス、特に溶解、成形における要請から、ガラスの粘性、特にガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tを低くすることが求められている。
本発明の目的は、上記欠点を解決し、歪点が高く、低粘性、特にガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが低く、フッ酸エッチング処理時のエッチング速度が大きく、フッ酸エッチング処理後の強度が高く、薄くてもたわみにくく、かつ応力が加わっても色ムラなどの問題が発生しにくい、無アルカリガラス基板、および、無アルカリガラス基板の薄板化方法の提供である。
本発明は、フッ酸(HF)エッチング処理により5μm以上薄板化された、板厚0.4mm以下の無アルカリガラス基板であって、前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、薄板化後の前記無アルカリガラス基板における、比弾性率が32MNm/kg以上であり、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下である、無アルカリガラス基板(1)を提供する。
歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 9.5超13以下、
CaO 4〜9、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2を含有し
MgO+CaO+SrO+BaO が17〜21であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス。
また、本発明は、フッ酸(HF)エッチング処理により5μm以上薄板化された、板厚0.4mm以下の無アルカリガラス基板であって、前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、薄板化後の前記無アルカリガラス基板における、比弾性率が32MNm/kg以上であり、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下である、無アルカリガラス基板(2)を提供する。
歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 5〜9.5、
CaO 4〜11、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2を含有し
MgO+CaO+SrO+BaO が18.2超21以下であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上であり、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上である無アルカリガラス。
本発明の無アルカリガラス基板(1),(2)は、50〜350℃での平均熱膨張係数が30×10-7〜43×10-7/℃であることが好ましい。
本発明の無アルカリガラス基板(1),(2)は、直径が30mmでRが2.5mmのリングと直径10mmのボールを用いたボールオンリング(BOR)法で測定した平均破壊荷重が板厚0.4mm換算で300N以上であることが好ましい。
また、本発明は、無アルカリガラス基板の薄板化方法であって、
前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、前記無アルカリガラス基板の少なくとも一方の主面を、フッ酸(HF)を含有するエッチング液(25℃、5%HF水溶液)に浸漬した場合の単位面積および単位時間当たりの溶出量が0.17(mg/cm)/分以上となる条件で前記無アルカリガラス基板を5μm以上薄板化する、無アルカリガラス基板の薄板化方法(1)を提供する。
歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 9.5超13以下、
CaO 4〜9、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2を含有し
MgO+CaO+SrO+BaO が17〜21であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス。
また、本発明は、無アルカリガラス基板の薄板化方法であって、
前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、前記無アルカリガラス基板の少なくとも一方の主面を、フッ酸(HF)を含有するエッチング液(25℃、5%HF水溶液)に浸漬した場合の単位面積および単位時間当たりの溶出量が0.17(mg/cm)/分以上となる条件で前記無アルカリガラス基板を5μm以上薄板化する、無アルカリガラス基板の薄板化方法(2)を提供する。
歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 5〜9.5、
CaO 4〜11、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2を含有し
MgO+CaO+SrO+BaO が18.2超21以下であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上であり、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上である無アルカリガラス。
本発明の無アルカリガラス基板は、歪点が高く、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが低く、フッ酸エッチング処理時のエッチング速度が大きく、フッ酸エッチング処理後の強度が高く、薄くてもたわみにくく、かつ応力が加わっても色ムラなどの問題が発生しにくいため、中小型のLCD、OLED、特にモバイル、デジタルカメラや携帯電話等の携帯型ディスプレイの分野で使用される、板厚0.4mm以下の薄板ガラス基板として好適である。本発明の無アルカリガラス基板は、磁気ディスク用ガラス基板としても使用できる。
以下、本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法を説明する。
本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法(1)では、下記ガラス組成1となるように調合したガラス原料を用いた無アルカリガラス基板を使用する。
酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 9.5超13以下、
CaO 4〜9、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2、を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO が17〜21であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス。
また、本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法(2)では、下記ガラス組成2となるように調合したガラス原料を用いた無アルカリガラス基板を使用する。
酸化物基準のモル%表示で
SiO 66〜70、
Al 12〜15、
0〜1.5、
MgO 5〜9.5、
CaO 4〜11、
SrO 0.5〜4.5、
BaO 0〜1、
ZrO 0〜2、を含有し、
MgO+CaO+SrO+BaO が18.2超21以下であり、
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上であり、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上である無アルカリガラス。
次に各成分の組成範囲について説明する。SiOは66%(モル%、以下特記しないかぎり同じ)未満では、歪点が充分に上がらず、かつ、熱膨張係数が増大し、密度が上昇する。好ましくは66.5%以上、より好ましくは67%以上である。70%超では、エッチング速度が低下し、ガラスの溶解性が低下し、失透温度が上昇する。好ましくは69%以下である。
Alはヤング率を上げて薄板化後のたわみを抑制し、かつガラスの分相性を抑制し、熱膨脹係数を下げ、歪点を上げ、破壊靱性値が向上してガラス強度を上げるが、12%未満ではこの効果があらわれず、また、ほかの膨張を上げる成分を増加させることになるため、結果的に熱膨張が大きくなる。好ましくは12.2%以上である。15%超ではガラスの溶解性が悪くなったり、失透温度を上昇させるおそれがある。好ましくは14.5%以下、より好ましくは14%以下、さらに好ましくは13.8%以下である。
は、ガラスの溶解反応性をよくし、また、失透温度を低下させるため1.5%まで添加できる。しかし、多すぎると光弾性定数が大きくなり、応力が加わった場合に色ムラなどの問題が発生しやすくなる。また、Bが多すぎると薄板化後の表面粗さが大きくなり、薄板化後の強度が低くなる。さらに歪点も低下する。したがって1.3%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、実質的に含有しないことが好ましい。
MgOは、比重を上げずにヤング率を上げるため、比弾性率を高くすることでたわみの問題を軽減できる。また、アルカリ土類の中では膨張を高くせず、かつ歪点を過大には低下させないという特徴を有し、溶解性も向上させる。また、破壊靱性値が向上してガラス強度を上げる。
ここで、ガラス組成1では、MgO含有量が9.5%超13%以下である。9.5%以下では上述したMgO添加による効果が十分あらわれない。しかし、13%を超えると、失透温度が上昇するおそれがある。12.5%以下が好ましく、12%以下がより好ましく、11.5%以下がさらに好ましい。
一方、ガラス組成2では、MgO含有量が5〜9.5%である。5%未満では上述したMgO添加による効果が十分あらわれない。6%以上が好ましく、7%以上がより好ましい。しかし、9.5%を超えると、失透温度が上昇するおそれがある。9.3%以下が好ましく、9%以下がより好ましい。
CaOは、MgOに次いでアルカリ土類中では比弾性率を高くし、膨張を高くせず、かつ歪点を過大には低下させないという特徴を有し、溶解性も向上させる。
ここで、ガラス組成1では、CaO含有量が4〜9%である。4%未満では上述したCaO添加による効果が十分あらわれない。しかし、9%を超えると、失透温度が上昇したりCaO原料である石灰石(CaCO)中の不純物であるリンが、多く混入するおそれがある。7%以下が好ましく、6%以下がより好ましく、5%以下がさらに好ましい。
一方、ガラス組成2では、CaO含有量が4〜11%である。4%未満では上述したCaO添加による効果が十分あらわれない。5%以上が好ましい。しかし、11%を超えると、失透温度が上昇したりCaO原料である石灰石(CaCO)中の不純物であるリンが、多く混入するおそれがある。10%以下が好ましく、9%以下がより好ましく、7%以下がさらに好ましく、6%以下が特に好ましい。
SrOは、ガラスの失透温度を上昇させず溶解性を向上させるが、0.5%未満ではこの効果が十分あらわれない。好ましくは1.0%以上、さらに好ましくは2.0%以上である。しかし、4.5%を超えると膨脹係数が増大するおそれがある。4.0%以下がより好ましく、3.5%以下がさらに好ましい。
BaOは必須ではないが溶解性向上のために含有できる。しかし、多すぎるとガラスの膨張と密度を過大に増加させるので1%以下とする。1%未満が好ましく、0.5%以下がより好ましく、さらに実質的に含有しないことが好ましい。
ZrOは、ヤング率を上げるために、ガラス溶融温度を低下させるために、または焼成時の結晶析出を促進するために、2%まで含有してもよい。2%超ではガラスが不安定になる、またはガラスの比誘電率εが大きくなる。好ましくは1.5%以下、より好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.5%以下であり、実質的に含有しないことが特に好ましい。
ガラス組成1において、MgO、CaO、SrO、BaOは合量で17%よりも少ないと、エッチング速度が遅く、光弾性定数が大きくなり、また溶解性が低下する。好ましくは18%以上、さらに好ましくは18.5%以上である。21%よりも多いと、熱膨張係数を小さくできないという難点が生じるおそれがある。好ましくは20%以下である。
ガラス組成2において、MgO、CaO、SrO、BaOは合量で18.2%以下だと、エッチング速度が遅く、光弾性定数が大きくなり、また溶解性が低下する。21%よりも多いと、熱膨張係数を小さくできないという難点が生じるおそれがある。好ましくは20%以下である。
ガラス組成1においては、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合量が上記を満たし、かつ、下記3条件を満たすことにより、比弾性率が高く、失透温度を上昇させることなしに、歪点を上昇させ、さらにガラスの粘性、特にガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tを下げることができる。また、破壊靱性値が向上してガラス強度を上げることができる。
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.4以上であり、好ましくは0.45以上である。
MgO/(MgO+CaO)が0.4以上であり、好ましくは0.52以上、さらに好ましくは0.55以上である。
MgO/(MgO+SrO)が0.6以上であり、好ましくは0.7以上である。
ガラス組成2においては、MgO、CaO、SrOおよびBaOの合量が上記を満たし、かつ、下記3条件を満たすことにより、比弾性率が高く、失透温度を上昇させることなしに、歪点を上昇させ、さらにガラスの粘性、特にガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tを下げることができる。また、破壊靱性値が向上してガラス強度を上げることができる。
MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、好ましくは0.3以上、より好ましく0.4以上であり、さらに好ましくは0.45以上である。
MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、好ましくは0.4以上であり、より好ましくは0.52以上、さらに好ましくは0.55以上である。
MgO/(MgO+SrO)が0.6以上であり、好ましくは0.7以上である。
ガラス組成2において、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上であることがヤング率を高められるので好ましい。好ましくは5.75以上、より好ましくは6.0以上、さらに好ましくは6.25以上、特に好ましくは6.5以上である。
NaO、KOなどのアルカリ金属酸化物は、電気ブースター加熱などの目的で添加してもよい。アルカリ金属酸化物を含有量が高くなると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して膜特性を劣化させるため、各種ディスプレイ用基板ガラスとしての使用時に問題となるが、ガラス組成中のアルカリ金属酸化物を含有量が2000モルppm以下であれば、このような問題を生じにくい。より好ましくは1500モルppm以下、1300モルppm以下、1000モルppm以下である。
なお、本発明の無アルカリガラス基板を用いたディスプレイ製造時にガラス表面に設ける金属ないし酸化物薄膜の特性劣化を生じさせないために、ガラス原料はPを実質的に含有しないことが好ましい。さらに、ガラスのリサイクルを容易にするため、ガラス原料はPbO、As、Sbは実質的に含有しないことが好ましい。
ガラスの溶解性、清澄性、成形性を改善するため、ガラス原料にはZnO、Fe、SO、F、Cl、SnOを総量で5%以下添加できる。
本発明の無アルカリガラス基板の製造は、たとえば、以下の手順で実施する。
各成分の原料を目標成分(上記ガラス組成1,2)になるように調合し、これを溶解炉に連続的に投入し、1500〜1800℃に加熱して溶融する。この溶融ガラスを成形装置にて、所定の板厚の板状のガラスリボンに成形し、このガラスリボンを徐冷後切断することによって、無アルカリガラス基板を得ることができる。
本発明では、フロート法にて板状のガラスリボンに成形することが好ましい。
本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法では、無アルカリガラス基板の2つの主面のうち、少なくとも一方の主面をフッ酸(HF)エッチング処理することにより、該無アルカリガラス基板が5μm以上薄板化される。薄板化されることにより、無アルカリガラス基板を用いたディスプレイの厚さを低減することができ、かつディスプレイを軽量化することができる。
エッチング処理により薄板化せずに、最初から薄板、すなわち、板厚が小さい無アルカリガラス基板を使用すると、ディスプレイ製造時に実施されるデバイス作製工程などで、大きな薄板をハンドリングする必要があるため、自重たわみによる搬送トラブル(例えば、搬送時の接触による基板へのキズの発生等。以下、同様)や基板の割れなどの問題が生じやすい。好ましくは10μm以上、さらに好ましくは100μm以上、特に好ましくは200μm以上薄板化される。
本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法では、薄板化後の無アルカリガラス基板の板厚は0.4mm以下である。0.4mm超では、ディスプレイの軽量化や薄型化の効果が得られない。より好ましくは0.35mm以下、さらに好ましくは0.25mm以下である。
薄板化される前の無アルカリガラス基板の板厚は0.3mm以上であることが好ましい。0.3mm未満だと、デバイス作製工程などで大きな薄板をハンドリングする必要があるため、自重たわみによる搬送トラブルや割れなどの問題が生じやすい。より好ましくは0.4mm以上、特に好ましくは0.45mm以上である。しかし、0.75mm超だと、ディスプレイの軽量化や薄型化のための薄板化に要する時間が長くなりすぎるおそれがある。より好ましくは0.65mm以下、さらに好ましくは0.55mm以下である。
エッチング処理のための薬液は、フッ酸(HF)を含む薬液を用いる。アルカリ性の薬液によっても、エッチング処理は可能であるが、フッ酸を含む薬液の方がエッチング速度が速く、かつ平滑にエッチングすることができる。薬液に含まれるフッ酸濃度は、1質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることがさらに好ましく、5質量%以上であることが特に好ましい。また、フッ酸に加え、塩酸、硝酸、硫酸などのフッ酸以外の酸を薬液に加えることが好ましい。
エッチング処理時には、無アルカリガラス基板の少なくとも一方の主面を、フッ酸を含む薬液に浸漬させる。薬液中のフッ素濃度に応じて、所定時間浸漬させることで、無アルカリガラス基板が所定量薄板化される。
エッチング処理において、薬液が撹拌、バブリング、超音波、シャワー、のうち少なくともいずれか1種類以上の方法で流動されていることが好ましい。薬液を流動する代わりに、無アルカリガラス基板を揺動、回転、のうち少なくともいずれか1種類以上の方法で移動させてもよい。
本発明の無アルカリガラス基板の薄板化方法では、25℃の5質量%フッ酸(HF)に浸漬した場合に、エッチング速度の指標となる、単位面積および単位時間当たりの溶出量が、0.17(mg/cm)/分以上となる条件でエッチング処理を実施する。0.17(mg/cm)/分未満だと、薄板化に要する時間が長くなりすぎるおそれがある。より好ましくは0.18(mg/cm)/分以上である。
本発明の方法により薄板化された無アルカリガラス基板は、薄板化後の強度が高い。具体的には、薄板化後の無アルカリガラス基板のエッチング処理された側の主面(評価したい側の面)を、直径が30mmでRが2.5mmのリング(リングの断面は円でありRはその円の半径)と、直径10mmのボールと、を用いたボールオンリング(BOR)法(評価したい側の面を下向きにしてリング上に乗せる)で測定した平均破壊荷重が、板厚0.4mm換算で300N以上であると好ましい。ここで、リングの直径とは断面の中央を通る円の直径であり、直径30mm、R=2.5mmのリングの場合は、リングの最外径は35mm、最内径は25mmとなる。
また、平均破壊荷重とは、BOR法による破壊荷重の測定を複数回実施し、それらによって得られた測定結果の平均値を意味する。なお、後述する実施例では、BOR法による破壊荷重の測定を5回実施し、それらの測定結果の平均値を平均破壊荷重とした。
BOR法で測定した平均破壊荷重が板厚0.4mm換算で300N未満だと、無アルカリガラス基板の表面強度が低く、ディスプレイ製造時におけるハンドリング時等にガラス基板が割れるなど(例えば、支持ピン等で、デバイス作製後の無アルカリガラス基板を持ち上げるような工程でガラス基板が割れるなど)、薄板化後の強度が問題となるおそれがある。より好ましくは350N以上である。
BOR法での板厚換算は以下の手順にて行う。
BOR法ではガラス基板表面に発生する応力は板厚の二乗に反比例するため、板厚0.4mm換算の破壊荷重W(N)は、ガラス基板の板厚をt(mm)とし、BOR法により得られる破壊荷重をw(N)とするとき、W=w×0.16/tの関係式より求めることができる。
本発明の方法により薄板化された無アルカリガラス基板は、薄板化後の無アルカリガラス基板のエッチング処理された側の主面(評価したい側の面)の3点曲げによる面強度が500MPa以上であることが好ましい。500MPa未満だと、薄板化された無アルカリガラス基板を用いたディスプレイが、携帯型ディスプレイとして用いられる際に、割れなどの問題が生じやすくなるおそれがある。より好ましくは800MPa以上、さらに好ましくは1000MPa以上、特に好ましくは1200MPa以上、最も好ましくは1500MPa以上である。
薄板化後の無アルカリガラス基板のエッチング処理された側の主面(評価したい側の面)の3点曲げによる面強度は以下のように測定する。評価面をシールで保護した状態で、ガラス基板をポイントスクライバーにてスクライブし、切断した後、評価面のシールをはがして非スクライブ側が下になるようにスパン10mm、R1.5mmの3点曲げジグの上に設置する。上面のスクライブ側からR1.5mmのジグにて押した際の破壊荷重から、3点曲げによる面強度を算出する。
評価面にキズが入ると低強度となるので、薄板後は評価面にはさわらない状態で維持する必要がある。曲げ試験において、端面に破壊起点がある場合は面強度ではなく端面強度を測定していることになるため、起点が面内にある場合の試験結果のみを採用し、平均破壊荷重を求める。
なお、本明細書において、BOR法により、または、3点曲げにより、平均破壊荷重を測定する場合の環境は、温度22±2℃、湿度40±10%とする。
本発明の方法により薄板化された無アルカリガラス基板は、薄板化後の無アルカリガラス基板のエッチング処理された側の主面における表面粗さは、AFM測定において1μm四方のRaが0.75nm以下であることが好ましい。0.75nm超だと、無アルカリガラス基板の強度が低くなるおそれがある。より好ましくは0.7nm以下である。
本発明において、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、歪点が710℃以上であり、該無アルカリガラス基板を用いたディスプレイ製造時の熱収縮を抑えられる。また、LCD等のディスプレイ製造工程で実施されるp−Si TFTの製造方法として固相結晶化法を適用することができる。より好ましくは715℃以上、さらに好ましくは720℃以上である。特に好ましくは735℃以上である。歪点が735℃以上であると、高歪点用途(例えば、OLED用のディスプレイ用基板または照明用基板、あるいは板厚100μm以下の薄板のディスプレイ用基板または照明用基板)に適している。
但し、ガラスの歪点が高過ぎると、それに応じて成形装置の温度を高くする必要があり、成形装置の寿命が低下する。このため、本発明の板ガラスは歪点が750℃以下である
また、歪点と同様の理由で、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、ガラス転移点が好ましくは760℃以上であり、より好ましくは770℃以上であり、さらに好ましくは780℃以上である。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、50〜300℃好ましくは50〜350℃での平均熱膨張係数が30×10-7〜43×10-7/℃であることが好ましく、耐熱衝撃性が大きく、該無アルカリガラス基板を用いたディスプレイ製造時の生産性を高くできる。本発明のガラスにおいて、50〜300℃好ましくは50〜350℃での平均熱膨張係数が35×10-7〜40×10-7/℃であることがより好ましい。
さらに、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、比重が好ましくは2.65以下であり、より好ましくは2.64以下であり、さらに好ましくは2.62以下である。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、比弾性率が32MNm/kg以上である。32MNm/kg未満では、自重たわみによる搬送トラブルや割れなどの問題が生じやすい。より好ましくは33MNm/kg以上である。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、ヤング率が84GPa以上、さらには86GPa以上、さらには88GPa以上、さらには90GPa以上が好ましい。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下である。
LCD製造工程やLCD装置使用時に発生した応力によって、ディスプレイに使用されたガラス基板が複屈折性を有することにより、黒の表示がグレーになり、液晶ディスプレイのコントラストが低下する現象が認められることがある。光弾性定数を31nm/MPa/cm以下とすることにより、この現象を小さく抑えることができる。好ましくは30nm/MPa/cm以下、より好ましくは29nm/MPa/cm以下、さらに好ましくは28.5nm/MPa/cm以下、特に好ましくは28nm/MPa/cm以下である。
他の物性確保の容易性を考慮すると、光弾性定数が23nm/MPa/cm以上であることが好ましく、25nm/MPa/cm以上であることがより好ましい。
なお、光弾性定数は円盤圧縮法により測定波長546nmにて測定できる。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、比誘電率が5.6以上であることが好ましい。
日本国特開2011−70092号公報に記載されているような、インセル型のタッチパネル(液晶ディスプレイパネル内にタッチセンサを内蔵したもの)の場合、タッチセンサのセンシング感度の向上、駆動電圧の低下、省電力化の観点から、ガラス基板の比誘電率が高いほうがよい。比誘電率を5.6以上とすることにより、タッチセンサのセンシング感度が向上する。好ましくは5.8以上、より好ましくは6.0以上、さらに好ましくは6.2以上、特に好ましくは6.4以上である。
なお、比誘電率はJIS C−2141に記載の方法で測定できる。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、粘度ηが10ポイズ(dPa・s)となる温度Tが1710℃以下であり、好ましくは1710℃未満、より好ましくは1700℃以下、さらに好ましくは1690℃以下になっているため、溶解が比較的容易である。
さらに、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、粘度ηが10ポイズとなる温度Tが1320℃以下、好ましくは1315℃以下、より好ましくは1310℃以下、さらに好ましくは1305℃以下であり、フロート成形に適している。
また、上記ガラス組成1,2の無アルカリガラス基板は、失透温度が、1350℃以下であることがフロート法による成形が容易となることから好ましい。好ましくは1340℃以下、より好ましくは1330℃以下である。
本明細書における失透温度は、白金製の皿に粉砕されたガラス粒子を入れ、一定温度に制御された電気炉中で17時間熱処理を行い、熱処理後の光学顕微鏡観察によって、ガラスの表面及び内部に結晶が析出する最高温度と結晶が析出しない最低温度との平均値である。
(実施例1,2、比較例1)
各成分の原料を、表1に示す目標組成になるように調合し、連続溶融窯にて溶解を行い、フロート法にて板成形を行い、無アルカリガラス基板を得た。
得られたガラス基板を鏡面研磨後、8質量%フッ酸、10質量%塩酸による混酸にて、バブリングを行いながら板厚が0.7mmから0.4mmになるよう、ガラス基板の片面のエッチング処理を行い、薄板化を行った。
薄板化後のガラス基板を用いて、直径30mm、R=2.5mmのSUS製リングと直径10mmのSUS製ボールとを用いたボールオンリング(BOR)法にて破壊荷重の測定を5回実施し、それらの測定結果から得られた板厚0.4mm換算の平均破壊荷重を表2に示す。
また、上記と同様の手順で、板厚を30μmエッチング処理した場合の、エッチング処理面における表面粗さを下記手法で求めた。結果を下記表2に示す。
[AFMによる表面粗さの測定方法]
ガラス基板のエッチング処理面について、Park Systems社製XE−HDMにて、スキャンレートを1Hzとし、1μm四方の表面粗さRaを求める。
さらに、フッ酸エッチング処理時のエッチング速度の指標として、25℃、5質量%のフッ酸水溶液に無アルカリガラス基板を浸漬した際の、単位面積および単位時間当たりの溶出量を下記手順で評価した。結果を表2に示す。
[単位面積および単位時間当たりの溶出量の測定方法]
鏡面研磨された40mm四方に切断した無アルカリガラス基板を洗浄後、質量を測定する。25℃の5質量%フッ酸に20分間浸漬し、浸漬後の質量を測定する。サンプル寸法から表面積を算出し、質量減少量を表面積で割ったのち、さらに浸漬時間で割ることで、単位面積および単位時間当たりの溶出量を求める。
なお、上記の手順で得られた無アルカリガラス基板については、歪点、ヤング率、比弾性率、光弾性定数も測定した。結果を表2に示す。
Figure 2013180220
Figure 2013180220
(実施例3〜5、比較例2)
各成分の原料を、表3の実施例3〜5に示す目標組成になるように調合し、白金坩堝を用いて1650℃の温度で1時間溶解した。溶解後、カーボン板状に流し出し、ガラス転移点+30℃にて1時間保持後、1℃/分で冷却を行い、徐冷を行い、無アルカリガラス基板を得た。
得られたガラス基板を鏡面研磨後、8質量%フッ酸、10質量%塩酸による混酸にて、バブリングを行いながら板厚が0.7mmから0.4mmになるよう、ガラス基板の片面のエッチング処理を行い、薄板化を行った。
薄板化後のガラス基板を用いて、直径30mm、R=2.5mmのSUS製リングと直径10mmのSUS製ボールを用いたボールオンリング(BOR)法にて破壊荷重の測定を5回実施し、それらの測定結果から得られた板厚0.4mm換算の平均破壊荷重を表4に示す。
また、上記と同様の手順で、板厚を30μmエッチング処理した場合の、エッチング処理面における表面粗さを上記手法で求めた。結果を表4に示す。
さらに、25℃、5質量%のフッ酸水溶液に無アルカリガラス基板を浸漬した際の、単位面積および単位時間当たりの溶出量を上記手法で求めた。結果を表4に示す。
なお、上記の手順で得られた無アルカリガラス基板については、歪点、ヤング率、比弾性率、光弾性定数も測定した。結果を表4に示す。なお、表3〜4中、括弧書で示した値は計算値である。
Figure 2013180220
Figure 2013180220
本発明を詳細に、また特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、様々な変更や修正を加えることができることは、当業者にとって明らかである。
本出願は、2012年5月31日出願の日本特許出願2012−124760に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (6)

  1. フッ酸(HF)エッチング処理により5μm以上薄板化された、板厚0.4mm以下の無アルカリガラス基板であって、前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、薄板化後の前記無アルカリガラス基板における、比弾性率が32MNm/kg以上であり、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下である、無アルカリガラス基板。
    歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
    SiO 66〜70、
    Al 12〜15、
    0〜1.5、
    MgO 9.5超13以下、
    CaO 4〜9、
    SrO 0.5〜4.5、
    BaO 0〜1、
    ZrO 0〜2を含有し
    MgO+CaO+SrO+BaO が17〜21であり、
    MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス。
  2. フッ酸(HF)エッチング処理により5μm以上薄板化された、板厚0.4mm以下の無アルカリガラス基板であって、前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、薄板化後の前記無アルカリガラス基板における、比弾性率が32MNm/kg以上であり、光弾性定数が31nm/MPa/cm以下である、無アルカリガラス基板。
    歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
    SiO 66〜70、
    Al 12〜15、
    0〜1.5、
    MgO 5〜9.5、
    CaO 4〜11、
    SrO 0.5〜4.5、
    BaO 0〜1、
    ZrO 0〜2を含有し
    MgO+CaO+SrO+BaO が18.2超21以下であり、
    MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上であり、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上である無アルカリガラス。
  3. 50〜350℃での平均熱膨張係数が30×10-7〜43×10-7/℃である請求項1または2に記載の無アルカリガラス基板。
  4. 前記無アルカリガラス基板は、直径が30mmでRが2.5mmのリングと直径10mmのボールを用いたボールオンリング(BOR)法で測定した平均破壊荷重が板厚0.4mm換算で300N以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の無アルカリガラス基板。
  5. 無アルカリガラス基板の薄板化方法であって、
    前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、前記無アルカリガラス基板の少なくとも一方の主面を、フッ酸(HF)を含有するエッチング液(25℃、5%HF水溶液)に浸漬した場合の単位面積および単位時間当たりの溶出量が0.17(mg/cm)/分以上となる条件で前記無アルカリガラス基板を5μm以上薄板化する、無アルカリガラス基板の薄板化方法。
    歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
    SiO 66〜70、
    Al 12〜15、
    0〜1.5、
    MgO 9.5超13以下、
    CaO 4〜9、
    SrO 0.5〜4.5、
    BaO 0〜1、
    ZrO 0〜2を含有し
    MgO+CaO+SrO+BaO が17〜21であり、
    MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.40以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上である無アルカリガラス。
  6. 無アルカリガラス基板の薄板化方法であって、
    前記無アルカリガラス基板が下記の無アルカリガラスであり、前記無アルカリガラス基板の少なくとも一方の主面を、フッ酸(HF)を含有するエッチング液(25℃、5%HF水溶液)に浸漬した場合の単位面積および単位時間当たりの溶出量が0.17(mg/cm)/分以上となる条件で前記無アルカリガラス基板を5μm以上薄板化する、無アルカリガラス基板の薄板化方法。
    歪点が710℃以上であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1710℃以下であって、ガラス粘度が10dPa・sとなる温度Tが1320℃以下であって、酸化物基準のモル%表示で
    SiO 66〜70、
    Al 12〜15、
    0〜1.5、
    MgO 5〜9.5、
    CaO 4〜11、
    SrO 0.5〜4.5、
    BaO 0〜1、
    ZrO 0〜2を含有し
    MgO+CaO+SrO+BaO が18.2超21以下であり、
    MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO)が0.25以上であり、MgO/(MgO+CaO)が0.3以上であり、MgO/(MgO+SrO)が0.60以上であり、Al×(MgO/(MgO+CaO+SrO+BaO))が5.5以上である無アルカリガラス。
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