JPWO2013176078A1 - 移動車両 - Google Patents

移動車両 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2013176078A1
JPWO2013176078A1 JP2014516789A JP2014516789A JPWO2013176078A1 JP WO2013176078 A1 JPWO2013176078 A1 JP WO2013176078A1 JP 2014516789 A JP2014516789 A JP 2014516789A JP 2014516789 A JP2014516789 A JP 2014516789A JP WO2013176078 A1 JPWO2013176078 A1 JP WO2013176078A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
air
moving vehicle
conditioned air
air conditioner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014516789A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6101258B2 (ja
Inventor
渡辺 徹
徹 渡辺
久寿 山本
久寿 山本
潔 森田
潔 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2014516789A priority Critical patent/JP6101258B2/ja
Publication of JPWO2013176078A1 publication Critical patent/JPWO2013176078A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6101258B2 publication Critical patent/JP6101258B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61DBODY DETAILS OR KINDS OF RAILWAY VEHICLES
    • B61D27/00Heating, cooling, ventilating, or air-conditioning
    • B61D27/0018Air-conditioning means, i.e. combining at least two of the following ways of treating or supplying air, namely heating, cooling or ventilating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00007Combined heating, ventilating, or cooling devices
    • B60H1/00014Combined heating, ventilating, or cooling devices for load cargos on load transporting vehicles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60PVEHICLES ADAPTED FOR LOAD TRANSPORTATION OR TO TRANSPORT, TO CARRY, OR TO COMPRISE SPECIAL LOADS OR OBJECTS
    • B60P3/00Vehicles adapted to transport, to carry or to comprise special loads or objects
    • B60P3/22Tank vehicles
    • B60P3/2295Means for heating, cooling, or insulating tanks or equipments

Abstract

本発明の目的は、移動車両において、車内の温度のばらつきを小さくするための構造を備えた移動車両を提供することである。天井部(1)に備えた空調機(2)から、天井部(1)に備えた構造物(7)に向かって調和空気(3)を吹き出し、構造物(7)に調和空気(3)を衝突させる構造を特徴とする。その結果、構造物(7)によって調和空気(3)は、鉛直下方に流れる下降流となり、さらに調和空気(3)は車両床部(6)と衝突する。車両床部(6)と衝突した調和空気(3)は、空調機(2)からの吹き出し方向とは反対方向に流れの向きを変えて、床部(6)付近を流れる。そして、調和空気(3)は空調機(2)に設けた空気戻り口(5)に向かって吸い込まれる結果、車内に大きな循環流がつくり出される。循環流により、移動車両の車内の空気が澱む領域が小さくなるため、車内の温度ばらつきが小さくなる。

Description

本発明は、移動車両に関し、特に車内の温度のばらつきを小さくできる構成を備えた移動車両に関する。
移動車両では、車内の快適性を高めるために、車内の温度のばらつきを小さくして、車両の各部で車内温度が一様であることが望ましい。また、欧州においては、規格(EN13129、EN14750)によって許容される車内の温度ばらつきが規定されている。車内温度は、一般的に空調機を用いて制御される。
従来の移動車両における空調方式は、2種類に大別される。一方は特許文献1に記される方式であり、天井部または床下に搭載される空調機と、この空調機によって生成される調和空気を車両内の各部へ輸送するダクトが接続されるとともにダクトの終端の吹出口から調和空気を車内へ吹き出す方式であり、他方は特許文献2に記される方式であり、空調機にダクトを接続することなく、車内に調和空気を直接吹き出す方式である。
特許文献1に記載される方式は、車両の床下に設置された空調機に、空調機で生成される調和空気を車内へ供給する立ち上がりダクト(車両の側壁内部に備えられる)を設置し、この立ち上がりダクトに接続されるとともに、車両の長手方向に延びる態様で天井部に設置される分配ダクトを備えた構造である。調和空気を立ち上がりダクトと分配ダクトとを経由して、車両各部に供給されることにより、調和空気が車内全体に十分に行き渡り、その結果、車内の温度ばらつきが小さくなる。
特許文献2に記される方式は、車内の天井部に設置された空調機の前後方向から車両の進行方向に向かって調和空気を車内へ直接吹き出し、吹き出された調和空気を空調機の左右方向に設けられた空気戻し口から空調機の内部に取り入れる構成である。この構造では、空調機に設けられた吹出口から調和空気が車両の前後方向に向かって吹き出されることで、車両の前後方向に調和空気が十分に行き渡り、その結果、車内の温度ばらつきを小さくすることを可能としている。
特開平11−348781号公報 特開2010−269612号公報
しかしながら、特許文献1に記されるダクトを備える方式は、車内に複数のダクトを配置することにより、車両重量が増加したり、車両の重心が高くなったりする傾向があり、さらに、車内空間(特に天井高さ)がダクトにより狭くなるという課題がある。
また、特許文献2に記されるダクトを設置しないで空調機から車内に調和空気を直接吹き出す方式では、車内の長手方向全体に引き通されるダクトが不必要であることから、車両重量が減少するとともに重心が高くなりにくく、車内空間はダクトが専有していた分だけ拡大させることが可能である。さらに、ダクトに係る材料費および製作工数などのコストを低減できる利点がある。しかしながら、この方式では、空調機から吹き出される調和空気を車内の各部に十分に行き渡らせることが難しいため、車内の温度ばらつきが大きくなるという課題がある。
特に、特許文献2に記されるように空調機の前後方向に調和空気を吹き出し、空調機の左右方向に備えられる空気戻し口から調和空気を取り込む構造では、車両の上方の水平面内に循環流が生成される傾向があるため、車両の上方において調和空気が十分に行き渡り、ばらつきの小さい温度分布を得ることができるが、車両の下方(床面の近傍)には循環流は生成されにくく撹拌が十分でないと考えられる。このため、車両の高さ方向の温度分布のばらつきを小さくする点において、解決すべき課題があると考えられる。
本発明の目的は、空調装置から調和空気を車内に直接吹き出す構造を有する移動車両において、車内の温度のばらつきを小さくするための構造を備えた移動車両を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の移動車両は、屋根上に空調装置を備えた移動車両において、前記移動車両の天井部に設置される空調機と、前記移動車両の天井部に前記移動車両の車内に向かって突出した形状の構造物とを備え、前記空調機は、調和空気を車両進行方向の前後方向で前記構造物に向かって吹き出すことを特徴とする。
本発明によれば、空調機から直接車内に調和空気を吹き出す構造を有する移動車両において、車内の温度のばらつきが小さい移動車両を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施例の移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図(側面図)である。 図2は、本発明の第2の実施例の移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図(側面図)である。 図3は、本発明の第3の実施例の移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図(側面図)である。 図4は、本発明の第4の実施例の構造物を、車両進行方向に交差する方向から見た図(側面図)である。 図5は、本発明の第5の実施例の構造物を、車両進行方向に交差する方向から見た図(側面図)である。 図6は、本発明の第6の実施例の構造物を、車両進行方向に交差する方向から見た図(側面図)である。 図7は、本発明の第7の実施例の移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図(側面図)である。 図8は、本発明の第8の実施例の移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図(側面図)である。 図9は、本発明の第9の実施例の移動車両の上面図である。
以下、本発明に係る移動車両の実施例を、図面を参照して説明する。移動車両とは、乗客を輸送するための車両であり、鉄道車両、路面電車、モノレール、新交通システム車両、バスなどの車両である。移動車両の構造的な特徴は、移動車両の幅方向の寸法に対して、長手方向の寸法が大きいことである。
図1を参照して、本発明による移動車両の第1の実施例を説明する。
図1は、移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図である。
本発明による移動車両においては、図1に示すように、天井部1に2台の空調機2が設置されている。2台の空調機2は、車両進行方向(車両長手方向60)に沿って天井部1の前方と後方にそれぞれ設置されている。空調機2の車両長手方向60の一方の端部と他方の端部には、調和空気3の吹出口4aおよび吹出口4bが備えられる。空調機2は、その下部が移動車両の屋根の上面から車内側にはまり込んだ態様で備えられる埋め込みタイプの空調装置であり、吹出口4aおよび吹出口4bは、天井部1の下面の近傍に配設されている。空調機2および吹出口4aおよび吹出口4bと移動車両との位置関係は以下の実施例においても同様である。
空調機2の下部には、車内の空気を空調機2の内部に取り込む空気戻り口5が備えられる。さらに、2台の空調機2の間に、天井部1から車内の下方に向かって突出し、車両の左右方向(幅方向61(図9参照))に長さを持つ形状の構造物7が設置される。構造物7の長手方向(幅方向61に沿う方向)の断面形状は台形状である。この台形状は天井部1側が広い底辺となっており、両側面が傾斜部となっており、下端が狭い底辺となっている。なお、構造物7は、2台の空調機2の間の天井部1の車内側に備えられており、空調機2の吹出口4aから車内へ供給される調和空気3の吹き出し方向の延長線と交差する位置に備えられている。つまり、吹出口4aは、構造物7側へ向けた吹出口となっている。
次に、本発明の動作について説明する。空調機2に備えた調和空気3の吹出口4aから、調和空気3を天井部1に沿う車両前後方向60に吹き出す。吹き出された調和空気3は、天井部1の面に沿って流れた後、天井部1に設けられた構造物7の側面に衝突する。また、吹出口4bから天井部1に沿って水平方向に吹き出された調和空気3は、車端部8と衝突する。
構造物7に衝突した調和空気3は、構造物7の側面に沿って流れる過程で、その流れの方向を鉛直下方に変える。そして、鉛直下方に流れる調和空気3は、車両床部6と衝突するとともに当該調和空気3を吹き出した空調機2の方へ向きを変えて床部6付近を流れる。床部6付近を流れる調和空気3は、空調機2の下部に備えた空気戻り口5に吸い込まれる。
一方、調和空気3が車端部8と衝突する場合も同様に、調和空気3は車端部8に衝突した後、車端部8に沿って流れ鉛直下方の流れとなる。鉛直下方に流れる調和空気3は床部6と衝突するとともに当該調和空気3を吹き出した空調機2の方へ向きを変えて床部6付近を流れる。そして、床部6付近を流れる調和空気3は、空気戻り口5に吸い込まれる。つまり、空調機2の車両長手方向60の前後に、車両幅方向61(図9参照)に軸を有す時計回りの循環流と、車両幅方向61(図9参照)に軸を有す反時計回りの循環流と、が生成される。実施例1では、移動車両1両に空調機2が2台備えられているので、時計回りの循環流2個と反時計回りの循環流2個の計4個の循環流が生成される。
移動車両の車内に上述した高さ方向(鉛直面内)に循環する循環流を形成することで、移動車両の内部の空気が澱む領域を小さくすることが可能となる。その結果、車内の高さ方向の各部に調和空気3が行き渡り、車内の空気が十分に混合されるので、車内の温度ばらつきを小さくしてほぼ一様な温度分布を得ることができる。特に、移動車両の高さ方向にばらつきの小さい温度分布を得ることができる。また、調和空気3を輸送するダクトを天井部1に備える必要がないため、ダクトに係るコストおよびダクトの重量に起因して移動車両の重心が高くなることを抑制できる。
以上により、移動車両の実施例を構成することで、移動車両の車内温度ばらつきが小さい移動車両を提供することが可能となる。
図2を参照して、本発明による移動車両の第2の実施例を説明する。
図2は、移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図である。なお、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施例は、天井部1に備えられた2台の空調機2において、調和空気3を吹き出すための吹出口4aと調和空気3を吸い込むための空気戻り口5とを、車両進行方向(車両長手方向60)の前後にそれぞれ設置したことを特徴とする。なお、構造物7の形状および配置方法は、実施例1と同様である。
空調機2に備えられた吹出口4aから吹き出された調和空気3は、天井部1に沿って流れた後、天井部1に設置された構造物7の側面に衝突し、この側面に沿って流れる過程で、その進行方向を鉛直下方に変える。そして、鉛直下方に流れる調和空気3は、車両床部6と衝突し、空調機2から吹き出された方向とは反対方向に向かって、床部6付近を流れる。吹出口4aの車両進行方向反対側に空気戻り口5が備えられているため、調和空気3は空気戻り口5に向かって吸い込まれる。この構成によって、移動車両の幅方向61(図9参照)に沿う軸を備えた、移動車両の鉛直面内に循環する時計回りの循環流と、反時計回りの循環流が一両(台)の移動車両に生成される。
実施例1では、空調機2に設置された吹出口の数は4aと4bの1機(1台)当たり2ヶ所であるのに対し、本実施例では、空調機2に設置された吹出口の数は4aの1機(1台)当たり1ヶ所であり、吹出口4aの数が少ない。本実施例の構造を用いることにより、吹出口4aの数を少なくすることが可能であるため、実施例1の構造と比較して、空調機2の製造コスト低減が期待できる。さらに時計回りと反時計回りの2個の循環流が形成されるため、車両内部の空気が混合されて移動車両の高さ方向にばらつきの小さい温度分布(車両の各部でほぼ一様な温度分布)を得ることができる。さらに、調和空気3を輸送するダクトを天井部1に備える必要がないため、ダクトに係るコストおよびダクトの重量に起因して移動車両の重心が高くなることを抑制できる。
図3を参照して、本発明による移動車両の第3の実施例を説明する。
図3は、移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図である。なお、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施例は、天井部1に設置される1台の空調機2を車両中央部に設置している。この場合、構造物7は、天井部1と車端部8との接続部に設置される。なお、構造物7は、前述した実施例1と同様の機能を有している。空調機2は実施例1と同じく、空調機2の移動車両の長手方向の前後に設置された吹出口4aおよび吹出口4bから調和空気3が天井部1に沿って水平方向に吹き出される。吹き出された調和空気3は車端部8に設置された構造物7と衝突し、実施例1で述べたプロセスと同様のプロセスで循環流が形成される。
形成される循環流は、移動車両の幅方向61(図9参照)に沿う軸を備えるとともに、移動車両の鉛直面内に循環する時計回りの循環流と、反時計回りの循環流である。これら循環流が、特に、移動車両の高さ方向の隅々に調和空気3が供給するため、車内空気の混合を促進して、車内温度のばらつきを小さくする(車両の各部でほぼ一様な温度分布を得る)ことができる。また、本実施例の構造では、実施例1および実施例2の場合とは異なり、搭載される空調機2の数が1機(1台)で良いため、空調機のコスト低減効果が期待できる。さらに、調和空気3を輸送するダクトを天井部1に備える必要がないため、ダクトに係るコストおよびダクトの重量に起因して移動車両の重心が高くなることを抑制できる。
図4を参照して、本発明による移動車両の第4の実施例を説明する。
図4は、実施例1〜3における構造物7のその他の例を示している。図4における構造物7は、移動車両の天井部1に移動車両の幅方向61(図9参照)に沿って配設されるものであり、その長手方向の垂直断面形状は三角形状である。構造物7は、天井部1側に辺が接し下端が頂点となり両側面に斜面を有する三角形状となっていることが特徴である。また、構造物7は、車両の左右方向(幅方向61)に長さを持つ。構造物7が、三角形状であることによって、実施例1〜3における場合よりも、構造物7の専有面積を小さくすることが可能である。この三角形形状の構造は、より広い車内空間を確保したい場合に有効である。
構造物7は、空調機2から車内に供給される調和空気3の垂直面内の循環流の生成を促進するので、温度分布のばらつきが小さい場(空間)を生成することができる。つまり、車両の内部にほぼ一様な温度分布を得ることができる。さらに、調和空気3を輸送するダクトを備える必要が無いので、ダクトに係る製造コストを削減することができる。さらに、天井部1へのダクト設置に伴って、移動車両の重心が高くなることも抑制することができる。
図5を参照して、本発明による移動車両の第5の実施例を説明する。
図5は、実施例1〜3における構造物7のその他の例を示している。図5における構造物7は、その側面に凹面を持つ点に特徴がある。図5では、凹面は、構造物7の両側に設けられ、構造物7は、その下端部から上部の天井部1に向かうにつれて凹面によって広がっていく形状(移動車両の長手方向に沿う寸法が大きくなる形状)である。また、構造物7は、車両の左右方向(幅方向61)に長さ寸法を持つ。構造物7が凹面を持つことにより、実施例1〜3における空調機2に備えられた吹出口4aまたは吹出口4bから吹き出された調和空気3を構造物7に沿ってより小さい動力で吹き出すことが可能となる。構造物7は、空調機2から車内に供給される調和空気3の垂直面内の循環流の生成を促進するので、温度分布のばらつきが小さい場(車両内部でほぼ一様な温度分布を有す空間)を生成することができる。さらに、調和空気3を輸送するダクトを備える必要が無いので、ダクトに係る製造コストを削減することができる。さらに、天井部1へのダクト設置に伴って、移動車両の重心が高くなることも抑制することができる。
図6を参照して、本発明による移動車両の第6の実施例を説明する。
図6は、実施例1〜3におけるその他の構造物7の例を示している。図6における構造物7は、内部が空洞となっており、ファン10に代表される強制的に空気に流れを生じさせる機能を内蔵する構造を特徴とする。例えば、構造物7の、空調機2から吹き出された調和空気3が衝突する面には、移動車両の長手方向60の向きに開口する空気取入口11が開いており、空気取入口11から流入した空気は、内部の空洞を通ってファン10によって増速されて、下側に開口する出口から構造物7外に排出される。ファン10は、例えば、下側に開口する出口付近に設けることができる。本実施例の利点は、実施例1〜3における空調機2から吹き出された調和空気3を、構造物7に内蔵されたファン10により増速することで、移動車両の幅方向に沿う軸を備えるとともに車内の鉛直面内に循環する循環流を促進させることである。その結果、車両の温度ばらつきを実施例1〜3の場合よりも、より小さくすることが可能となる。さらに、調和空気3を輸送するダクトを備える必要が無いので、ダクトに係る製造コストを削減することができる。さらに、天井部1へのダクト設置に伴って、移動車両の重心が高くなることも抑制することができる。
図7を参照して、本発明による移動車両の第7の実施例を説明する。
図7は、移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図である。なお、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施例は、複数の移動車両が連結された状態における、発明の適用方法を示している。複数の移動車両が連結され、乗務員や乗客等が移動車両間を容易に移動できるように貫通路9が備えられる。一般的に、貫通路9は、蛇腹状の膜材で構成されることが多く、移動車両の天井をなす屋根構体や、垂直面をなす側構体および妻構体等の他の部位と比較して熱伝導率が大きい。そのため、車外温度が高い場合には、貫通路9の内部付近の車内温度が上昇する場合があるので、車内の温度ばらつきを小さくするためには、貫通路9付近の空気を撹拌する必要がある。
図7に示すように、実施例2で説明した空調機2を適用して、空調機2の空気戻り口5を貫通路9の側に向けるとともに、空調機2の調和空気3の吹出口4aを移動車両の長手方向の中央部に向ける態様で、空調機2を移動車両に備える。
この構成によって、貫通路9の近傍において上昇する流れを形成することができるので、貫通路9の付近の温度の高い空気を空調機2の空気戻り口5から空調機2の内部に取り込んで、温度と湿度とが調整することができる。さらに、空調機2によって温度と湿度とが調和された調和空気3が空調機2の吹出口から移動車両の車内に吹き出されて、移動車両の幅方向に軸を有す鉛直面内を循環する循環流が形成され、この循環流によって貫通路9の下端部近傍に調和空気3が供給されるので、貫通路9の近傍の空気を混合(撹拌)することができる。
以上のプロセスによって、熱伝導率が大きく外気温度の影響を受けやすい貫通路9付近の空気は、移動車両の鉛直面内に循環する循環流によって、速やかに空調機2の内部に取り込まれて温度と湿度とが調整される。さらに、貫通路9の下部には前述した循環流によって温度と湿度とが調整された調和空気が供給されるため、貫通路9近傍の空気は大きく流動されることとなり、貫通路9を含ため移動車両の車内温度のばらつきを小さくする(車両内部でほぼ一様な温度分布を有す空間を得る)ことができる。
また、貫通路9付近以外で、一方が壁となっている場合、特に鉄道車両においては運転台となっている場合は、実施例1および実施例3に記載した空調機の構造とする。さらに、構造物7は実施例1の条件で設置する。ここで、構造物7の形状は、図7に示した形状の他に、実施例4、実施例5および実施例6のような形状としても良い。
本実施例で示した構造により、実施例1と同じ原理によって、貫通路9も含めて、車内に大きな循環流が生まれる。したがって、本実施例で示した構造によって、連結された複数の移動車両について、温度ばらつきを小さくすることが可能である。さらに、調和空気3を輸送するダクトを備える必要が無いので、ダクトに係る製造コストを削減することができる。さらに、天井部1へのダクト設置に伴って、移動車両の重心が高くなることも抑制することができる。
図8を参照して、本発明による移動車両の第8の実施例を説明する。
図8は、移動車両を側方(進行方向に交差する方向)から見た図である。なお、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施例は、バス車両において温度ばらつきを小さくするための構造を示したものである。鉄道車両の他にも、バスなどを始めとした道路を走行する水平面に対して縦横比(長手方向寸法と幅方向寸法の比)の大きい車両についても、温度ばらつきを低減することが可能である。なお、本実施例に示すバス車両への適用は、実施例1の他、実施例2〜6の方式でも可能である。
空調機2の車両長手方向60の前後に、一組の車両幅方向61(図9参照)に軸を有す時計回りの循環流と、反時計回りの循環流とが生成される。実施例1では、移動車両1両に空調機2が2台備えられているので、二組の循環流、時計回りの循環流2個と反時計回りの循環流2個が生成される。
バス車両の車内に上述した高さ方向(鉛直面内)に循環する循環流を形成することで、移動車両の内部の空気が澱む領域を小さくすることが可能となる。その結果、車内の高さ方向の各部に調和空気3が行き渡るので、高さ方向の車内の温度ばらつきを小さくすることができる。また、調和空気3を輸送するダクトを天井部1に備える必要がないため、ダクトに係るコストおよびダクトの重量に起因して移動車両の重心が高くなることを抑制できる。
図9を参照して、本発明による移動車両の第9の実施例を説明する。
図9は、移動車両を上面から見た図である。なお、第1の実施例と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
移動車両に備えられた構造物7は、上面から見た時に、空調機2に備えられた吹出口4aまたは吹出口4bから吹き出される調和空気3の吹き出し方向に対して、非直交になるように配置しても良い。つまり、構造物7の長手方向を移動車両の幅方向61に一致させるのではなく、幅方向61と構造物7の長手方向とが交わる態様で、構造物7が空調機2の吹出口4aまたは4bの下流の天井部1の車内側に配設されている。構造物7を調和空気3の吹き出し方向と非直交に配置することで、空調機2から吹き出された調和空気3の流れ方向が、車両の左右方向(幅方向61)に変化する。したがって、構造物7と衝突した後、下降流となる調和空気3は、左右方向かつ下降する方向に流れるため、空気が澱む領域が小さくなる。結果として、車内の温度ばらつきが小さくなる。なお、本実施例は、実施例1の他、実施例2、4〜8にも適用することができる。
実施例1〜9に記載した構造物7について、空気の流れを変える機能以外の役割を持たせても良い。例えば、鉄道車両やモノレール車両などにおいて、構造物を車両の艤装品としても良い。具体的には、乗客に情報を提供するための行先表示板や、乗客への広告物などを、構造物7に表示しても良い。
以上のように本発明は、天井に備えた空調機から、天井に備えた構造物に向かって調和空気を吹き出し、構造物に調和空気を衝突させる構造を特徴とする。その結果、構造物によって調和空気は、鉛直下方に流れる下降流となり、さらに調和空気は車両床部と衝突する。車両床部と衝突した調和空気は、空調機からの吹き出し方向とは反対方向に流れの向きを変えて、床部付近を流れる。そして、調和空気は空調機に設けた空気戻り口に向かって吸い込まれる結果、移動車両の幅方向い沿う軸を有するとともに移動車両の車内の垂直面内で循環する循環流がつくり出される。この循環流により、車内に調和空気が行き渡りにくい領域が小さくなる。したがって、空調機から直接車内に調和空気を吹き出す構造を有する移動車両において、車内の温度ばらつきが小さい(車両内部でほぼ一様な温度分布を有す)移動車両とすることができる。さらに、調和空気3を移動車両の各部に供給するダクトを廃止することができるので、ダクトに係る製作および取付けコストを削減できるとともに、ダクト重量に起因して移動車両の重心が高くなることを抑制することができる。
1 天井部
2 空調機
3 調和空気
4a、4b 空気吹出口
5 空気戻り口
6 床部
7 構造物
8 車端部
9 貫通路
10 ファン
11 空気取入口
12 車輪

Claims (9)

  1. 屋根上に空調装置を備えた移動車両において、前記移動車両の天井部に設置される空調機と、前記天井部に前記移動車両の車内に向かって突出した形状の構造物とを備え、前記空調機は、前記構造物に向けて、前記移動車両の長手方向に調和空気を吹き出すことを特徴とする移動車両。
  2. 請求項1に記載された移動車両において、
    前記空調機は前記移動車両の長手方向に沿って前記調和空気を吹き出す吹出口を備えており、
    前記吹出口は前記天井部の車内側の近傍に配設されており、
    前記構造物は、前記吹出口から吹き出される前記調和空気の吹き出し方向の先に配設されていること
    を特徴とする移動車両。
  3. 請求項1に記載された移動車両において、
    前記調和空気の流れは、
    前記天井部に沿うとともに前記移動車両の進行方向に沿う流れと、
    前記構造物に衝突して下方へ向きを変えて前記天井部から前記移動車両の床部へ向かう流れと、
    前記床部の近傍で、前記床部に沿うとともに前記空調機から吹き出される前記調和空気の吹き出し方向と反対方向の流れと、
    前記床部の近傍から前記空調機に備えられる空気戻り口へ向かう流れと、から構成されること
    を特徴とする移動車両。
  4. 請求項3に記載された移動車両において、
    前記進行方向に沿う流れと、
    前記床部へ向かう流れと、
    前記吹き出し方向と反対方向の流れと、
    前記空気戻り口へ向かう流れと、
    によって循環流が形成されること
    を特徴とする移動車両。
  5. 請求項1に記載の移動車両において、前記構造物の内部に下向きの流れをつくるための送風機を設置したことを特徴とする移動車両。
  6. 請求項1に記載の移動車両において、前記構造物の長手方向の断面形状が台形となっていることを特徴する移動車両。
  7. 請求項1に記載の移動車両において、前記構造物の長手方向の断面形状が三角形となっていることを特徴とする移動車両。
  8. 請求項1に記載の移動車両において、前記構造物の長手方向に沿う側面に凹面を備えたことを特徴とする移動車両。
  9. 請求項1に記載の移動車両において、前記構造物が移動車両の上面から見て車両進行方向に対して非直交に配置されることを特徴とする移動車両。
JP2014516789A 2012-05-24 2013-05-20 移動車両 Expired - Fee Related JP6101258B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014516789A JP6101258B2 (ja) 2012-05-24 2013-05-20 移動車両

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012118625 2012-05-24
JP2012118625 2012-05-24
JP2014516789A JP6101258B2 (ja) 2012-05-24 2013-05-20 移動車両
PCT/JP2013/063919 WO2013176078A1 (ja) 2012-05-24 2013-05-20 移動車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2013176078A1 true JPWO2013176078A1 (ja) 2016-01-14
JP6101258B2 JP6101258B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=49623768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014516789A Expired - Fee Related JP6101258B2 (ja) 2012-05-24 2013-05-20 移動車両

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP6101258B2 (ja)
BR (1) BR112014028702A2 (ja)
IN (1) IN2014DN09768A (ja)
WO (1) WO2013176078A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7132709B2 (ja) * 2017-11-24 2022-09-07 日本車輌製造株式会社 鉄道車両
JP7099342B2 (ja) * 2019-01-31 2022-07-12 株式会社デンソー 車両用空調装置
CN110936970A (zh) * 2019-12-10 2020-03-31 株洲桓基电气股份有限公司 一种设有回风系统的空调系统
CN111546972A (zh) * 2020-05-29 2020-08-18 珠海格力电器股份有限公司 多温区冷藏车

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52123011A (en) * 1976-04-07 1977-10-15 Hitachi Ltd Automotive air conditioner
JPS5521251U (ja) * 1978-07-27 1980-02-09
JPS5993912U (ja) * 1982-12-16 1984-06-26 富士電機株式会社 車両用集中式冷房装置
JPS61169814U (ja) * 1985-04-12 1986-10-21
JPS62163816A (ja) * 1986-01-16 1987-07-20 Nippon Denso Co Ltd 車両用の空気調和装置
JP2004284443A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Howa Kasei Kk 車室内空調機構
JP2005153826A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Nissan Motor Co Ltd 車両用空調装置
JP2011162083A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車室内空調方法および装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52123011A (en) * 1976-04-07 1977-10-15 Hitachi Ltd Automotive air conditioner
JPS5521251U (ja) * 1978-07-27 1980-02-09
JPS5993912U (ja) * 1982-12-16 1984-06-26 富士電機株式会社 車両用集中式冷房装置
JPS61169814U (ja) * 1985-04-12 1986-10-21
JPS62163816A (ja) * 1986-01-16 1987-07-20 Nippon Denso Co Ltd 車両用の空気調和装置
JP2004284443A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Howa Kasei Kk 車室内空調機構
JP2005153826A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Nissan Motor Co Ltd 車両用空調装置
JP2011162083A (ja) * 2010-02-10 2011-08-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 車室内空調方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
IN2014DN09768A (ja) 2015-07-31
BR112014028702A2 (pt) 2017-06-27
JP6101258B2 (ja) 2017-03-22
WO2013176078A1 (ja) 2013-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6101258B2 (ja) 移動車両
WO2013111417A1 (ja) 車両空調ダクト及び鉄道車両
CN109311490B (zh) 铁路车辆用空调管道
JPWO2015056347A1 (ja) 移動車両
JP4215298B2 (ja) 車両用空調装置
JP6121161B2 (ja) 車両空調システム、及びこれを備えた鉄道車両
JP2015044506A (ja) ベントダクト連結構造
JP2016078766A (ja) 自動車用導風部品並びにアンダーカバー及び導風ダクト
CN112590489B (zh) 车辆用的空调导管
JP2009113656A (ja) 鉄道車両
JP5849869B2 (ja) 送風装置
JP7132709B2 (ja) 鉄道車両
JP2017178032A (ja) 車両構造
JP2010111335A (ja) 車両用デフロスター装置
US10322730B2 (en) Air conditioning device for a driving cabin, in particular of a railway vehicle
JPH05270403A (ja) 鉄道車両のダクト構造
JP2015174467A (ja) 車両の空調装置
CN210011575U (zh) 一种汽车空调出风系统
JP6020352B2 (ja) ダクト装置
CN110300693A (zh) 电力转换装置及铁道车辆
JP2020203605A (ja) 車両用空調ダクトの構造
WO2021024514A1 (ja) 車両用空調ダクト
JP2021017182A (ja) 車両用空調装置
JP4328232B2 (ja) 鉄道車両
JP2023122294A (ja) 車載カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6101258

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees