JPWO2013171852A1 - 車両用構造体 - Google Patents

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幸作 橋本
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幸胤 木本
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Abstract

少なくとも車両の車室輪郭を形成し、フロア、サイドパネル、ルーフを含む車両用構造体において、車両前後方向に対して交差角を持つ方向に周回するように延びるフレームが、構造体のフロント部とリア部、およびフロント部とリア部の間のセンター部の3箇所にそれぞれ設けられていることを特徴とする車両用構造体。側方から大きな荷重を受けても変形を適切に抑えることのできる高い強度、剛性を備えた構造体を実現することができ、それによって車両用構造体のFRP化、FRP化を介しての軽量化が可能になる。

Description

本発明は、少なくとも車両の車室輪郭を形成する車両用構造体に関する。
少なくとも車両の車室輪郭を形成する車両用構造体として、例えば、車室の下部に設けられるベースフレームに対して、車室の前後方向中央部で車室を囲むように車両幅方向に延びるフレーム(以下、「車室を囲むように車両幅方向に延びるフレーム」をクロスフレームと言うこともある。)を設けて骨格を構成し、この骨格に、パネル状部材であるフロア、サイドパネル、ルーフなどを接合して、車室部分を形成するための構造体を構成する技術が知られている。このようなクロスフレームを用いて構成される車両用フレーム構造は、スペースフレームと呼ばれることもあり、通常は、金属製フレーム部材を接合や連結した構造に構成されている(例えば、特許文献1)。
このようなスペースフレームを採用しない車両では、通常、サイドパネルは、車室の前後方向中央部で上方に向けて延びるBピラーに接合、あるいはBピラーと一体構造に構成されているが、サイドパネルとBピラーでは、側方からの大きな荷重に対し十分に耐えることが難しいことが多く、高い耐側突性能を実現するのが難しい。この点で、上記のように車室の前後方向中央部に(センター部に)クロスフレームを備えたスペースフレームを採用した車両では、サイドパネルとBピラーによる構造に比べ、より大きな側突荷重を支えることが可能となっている。しかし、従来のスペースフレームを採用した車両では、通常、クロスフレームはセンター部のみに設けられており、サイドパネルの前部側と後部側に加わる側方からの荷重は、Aピラー(車室の前後方向前部で上方に向けて延びるピラー)やCピラー(車室の前後方向後部で上方に向けて延びるピラー)が受け持つようになっているので、これらのピラー支持構造部分では大きな荷重に十分に耐えることが難しい。そのため、側突荷重が加わる位置がセンター部から前後にずれた場合、優れた耐側突性能を実現するのが難しい。
一方、上記のようなスペースフレームを採用した構造とは別に、近年、車両の軽量化、とくに、少なくとも車両の車室輪郭を形成する車両用構造体の軽量化をはかるために、該構造体におけるパネル状部材(面状部材)をFRP(Fiber Reinforced Plastic、繊維強化プラスチック)で構成したり(例えば、特許文献1)、該構造体のフレーム部材をリング状や円弧状の特殊形状の部材に構成し、該フレーム部材をFRPで構成する技術が提案されている(例えば、特許文献2、3)。
しかし、特許文献1では、面状部材のFRP化のみが示されているが、仮にサイドパネルをFRP化した場合には、荷重集中が発生しやすいドアのヒンジまたはロックの取り付け部分をFRP化したサイドパネルに設ける場合のパネル構造が複雑になり、また、それらの部分に必要な強度を考慮した上での構造設計が難しくなる。
また、特許文献2、3では、特殊形状のフレーム部材を特殊な形態で配置する構造が開示されているだけであり、通常の一般的な形状の車室を形成することや、フレーム構造体とパネル状部材との接合等に関しては考慮されていない。そのため、特許文献2、3に開示されているような構造を、一般的な形態の車両に適用することはできない。
特表2011−516329号公報 特開2011−245912号公報 特開2010−023706号公報
そこで本発明の課題は、上記のような現状に鑑み、少なくとも車両の車室輪郭を形成する車両用構造体のフレーム構造体部分に十分に高い耐荷重性能を付与し、それによって構造体の少なくとも主要構成部分を容易にFRP化することができ、構造体全体の軽量化の促進が可能な車両用構造体を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、荷重集中が発生しやすいドアのヒンジまたはロックの取り付け部分を、高い強度、剛性を確保しつつ容易に効率よく構造体中に構成できるようにした車両用構造体を提供することにある。
本発明のさらに別の課題は、望ましくは、側突時等に加わる大きな荷重に対し高い耐変形性能を有する構造を、車体の低重心化の要望を阻害することなく容易に実現できる車両用構造体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る車両用構造体は、少なくとも車両の車室輪郭を形成し、フロア、サイドパネル、ルーフを含む車両用構造体において、車両前後方向に対して交差角を持つ方向に(例えば、車両前後方向に対して直交する方向に)周回するように延びるフレームが、構造体のフロント部とリア部、およびフロント部とリア部の間のセンター部の3箇所にそれぞれ設けられていることを特徴とするものからなる。
このような本発明に係る車両用構造体においては、従来のセンター部のみにクロスフレームが設けられたスペースフレームに比べ、車両前後方向に対して交差角を持つ方向に周回するように延びるフレーム(つまり、従来のクロスフレームと同様のフレーム)が、構造体のフロント部とリア部、およびセンター部の3箇所にそれぞれ設けられているので、従来センター部のクロスフレームと前部側のAピラーや後部側のBピラーで受け持たれていた側方からの荷重が、センター部のフレームに加え、フロント部やリア部に設けられ周回するように延びるフレームでも受け持つことができるようになる。これら各フレームは周回するように延びるフレームであるから、単に上方に向けて延びるピラーよりも強度、剛性がはるかに高い。その結果、センター部以外でも大きな側方からの荷重を受け持つことができるようになり、これらのフレームによって支持されるサイドパネルの全面部位にわたって十分に高い耐側突性能を発揮できるようになる。また、これら3箇所に設けられたフレームを備えた骨格に対し、フロア、サイドパネル、ルーフのパネル部材が設けられることになるので、フレーム骨格と各パネル部材が互いに支持し合うとともに互いに変形を抑制し合い、車両用構造体全体としても高い強度、剛性が発現される。さらに、上記3箇所に設けられたフレームは、単純な周回構造を有していればよいので、容易に高い強度、剛性を発現する構造に構成できるとともに、要求に応じて、これら高い強度、剛性を維持しつつ容易にFRP化することも可能になる。そして、各フレームに高い強度、剛性を持たせることにより、各フレームの縦フレーム部に、荷重集中の発生しやすいドアのヒンジやロックの取り付け部分を配置することが可能になり、サイドパネルにドアのヒンジやロックの取り付け部分を配置する必要が無くなって、各フレームのFRP化の容易化に加え、サイドパネル等のパネル部材のFRP化に際しての構造設計も容易化される。その結果、少なくとも車両用構造体の主要構成部分を、望ましくは全体を、容易にFRP化できるようになり、車両用構造体の大幅な軽量化を実現できる。
上述の如く、本発明に係る車両用構造体においては、上記3カ所に設けられた各フレームにおける上下方向に延びる縦フレーム部がサイドドアのヒンジまたはロックの取り付けベース手段を構成している構造を採用できる。センター部におけるフレームの縦フレーム部には、前部側サイドドアのロックの取り付けベース手段と後部側サイドドアのヒンジの取り付けベース手段の両方を構成できる。
また、各フレームにおける上下方向に延びる縦フレーム部が上記サイドパネルの補強手段を構成している構造とすることもできる。また、各フレームの下部で車両幅方向に延びる横フレーム部が上記フロアの補強手段を構成している構造とすることもできる。さらに、各フレームの上部で車両幅方向に延びる横フレーム部が上記ルーフの補強手段を構成している構造とすることもできる。
また、本発明においては、上記センター部に設けられたフレームの車両幅方向左上端が、上記フロント部または/およびリア部に設けられたフレームの車両幅方向右上端と、上記センター部に設けられたフレームの車両幅方向右上端が、上記フロント部または/およびリア部に設けられたフレームの車両幅方向左上端と、それぞれ、引張方向に強度を発現する補強手段で連結されている構造を採用できる。このような構造においては、センター部に設けられたフレームに側方からの荷重が加わった際、その荷重をセンター部に設けられたフレーム自体で受けるとともに、上記のように連結された補強手段を介して力が伝達されるフロント部または/およびリア部に設けられたフレームでも分散して受けることができるようになり、より大きな側突荷重を受けることができるようになる。また、補強手段による連結構造により、フレーム構造体全体としての強度、剛性も高められ、荷重に対してより変形量の少ない、破壊のおそれを除去した構造の実現が可能になる。
また、本発明に係る車両用構造体において、軽量化のためには、各部位が極力繊維強化樹脂(FRP)で構成されていることが好ましい。例えば、上記フロント部、リア部、センター部に設けられたフレームの少なくとも一つが繊維強化樹脂で構成されていることが好ましく、これらフレームの全てが繊維強化樹脂で構成されていることがより好ましい。
この場合、繊維強化樹脂の強化繊維としては、高い強度、剛性を容易に実現できるとともにそれら特性の設計が容易な炭素繊維を含むことが好ましい。もちろん、ガラス繊維やアラミド繊維などの他の強化繊維を使用することも可能であり、2種以上の強化繊維を併用することも可能である。また、繊維強化樹脂のマトリックス樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のいずれも使用可能であり、量産性、成形のしやすさを考慮するならば、熱可塑性樹脂がより好ましい。
また、本発明においては、上記フロント部、リア部、センター部に設けられたフレームの少なくとも一つが金属で構成されている構造とすることも可能である。金属でフレームを構成すると、繊維強化樹脂で構成する場合に比べて重量的には不利になるが、車両用構造体の部位や車種によっては、少なくともいずれかのフレームを金属で構成する方が望ましい場合もあり得るので、そのような場合には金属製フレームを使用すればよい。
パネル部材についても同様である。すなわち、上記フロア、サイドパネル、ルーフの少なくとも一つが繊維強化樹脂で構成されていることが好ましく、軽量化の観点からは、これらフレームの全てが繊維強化樹脂で構成されていることがより好ましい。
また、本発明においては、上記各フレームの上部で車両幅方向に延びる横フレーム部が、他のフレーム部分よりも低比重の材料で構成されていることが好ましい。また、上記補強手段が、他の部品よりも低比重の材料で構成されていることが好ましい。このような構造においては、車両用構造体の上部側の重量を下部側に対し相対的により低くすることが可能になるので、車体の低重心化の要望がある場合、それに応えることが可能になる。換言すれば、車体の低重心化の要望を阻害することなく、上述の如く側突荷重等に対する高い耐変形性能を有する車両用構造体の実現が可能となる。
このように、本発明に係る車両用構造体によれば、周回するように延びるフレームを、構造体のフロント部、リア部、センター部の3箇所にそれぞれ設けることで、側方から大きな荷重を受けても変形を適切に抑えることのできる高い強度、剛性を備えた構造体を実現することができ、それによって車両用構造体のFRP化、FRP化を介しての軽量化が可能になる。
また、上記のように3箇所に設けられたフレームにドアのヒンジやロックの取り付け部分を構成することが可能になり、パネル部材での構成を不要化して、結果的に構造体のFRP化の促進に寄与できる。
さらに、横フレーム部や補強手段などの構成を工夫することで、車体の低重心化を阻害することなく、全体として高強度、高剛性の構造体を実現できる。
本発明の一実施態様に係る車両用構造体の分解斜視図である。 図1の車両用構造体の外観斜視図である。 図1の車両用構造体の内部構造を示す斜視図である。 本発明の別の実施態様に係る車両用構造体のフレーム構造体部分の斜視図である。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1〜3は、本発明の一実施態様に係る車両用構造体を示している。図に示す車両用構造体1は、少なくとも車両の車室輪郭を形成し、下部側に設けられるフロア2、両側に設けられるサイドパネル3、上部側に設けられるルーフ4からなるパネル部材を含む車両用構造体として構成されている。この車両用構造体1には、車両前後方向(図1のX−Y方向)に対して交差角を持つ方向に、図示例では、車両前後方向X−Yに対して直交する方向に、周回するように延びる(つまり、車室部分を囲むように四角状に延びる)フレームが、構造体のフロント部(図1のX側部分)とリア部(図1のY側部分)、およびフロント部とリア部の間のセンター部の3箇所にそれぞれ設けられている。以下、構造体のフロント部に設けられたフレームをフロントクロスフレーム5a、構造体のセンター部に設けられたフレームをセンタークロスフレーム5b、構造体のリア部に設けられたフレームをリアクロスフレーム5cと呼ぶこともある。なお、図示例では、各フレーム5a、5b、5cは四角状に延びるように簡略化して示してあるが、例えば、フロントクロスフレーム5aの上部側をリア側に向けて湾曲するように形成し、リアクロスフレーム5cの上部側をフロント側に向けて湾曲するように形成することも可能であり、さらに、フロントクロスフレーム5a、センタークロスフレーム5b、リアクロスフレーム5cの少なくともいずれか(とくにそれらの上部)を、内側(車室側)に向けて湾曲するように形成することも可能である。
上記のように3箇所に設けられたフレーム5a、5b、5cに、図2に示すように、フロア2、サイドパネル3、ルーフ4が接合等により取り付けられることにより、これらパネル部材2、3、4で囲まれた内部が車室6として形成される。つまり、車両用構造体1の内部構造は、図3に示すように構成されている。
本実施態様では、フレーム5a、5b、5cの全てが繊維強化樹脂、とくに炭素繊維強化樹脂で構成されており、これらフレーム5a、5b、5cに各パネル部材2、3、4が例えば接着によって接合されている。この場合、各フレーム5a、5b、5cは、フレーム剛性を高めるために、少なくとも、フレームの周回方向に延在する強化繊維、とくに炭素繊維を含んでいることが好ましい。また、本本実施態様では、フロア2、サイドパネル3、ルーフ4の各パネル部材の全ても、繊維強化樹脂、とくに炭素繊維強化樹脂で構成されており、金属製の場合に比べて、車両用構造体1の全体が大幅に軽量化されている。
各フレーム5a、5b、5cにおける上下方向に(図1のZ−Z方向に)延びる縦フレーム部は、サイドパネル3の空間形成部(3a、3b)に取り付けられるサイドドア(図示略)のヒンジまたはロックの取り付けベース手段を構成している。例えば、フロントクロスフレーム5aの縦フレーム部5a1は、前側のサイドドアのヒンジの取り付けベース手段を構成しており、センタークロスフレーム5bの縦フレーム部5b1は、前側のサイドドアのロックの取り付けベース手段と後側のサイドドアのヒンジの取り付けベース手段を構成しており、リアクロスフレーム5cの縦フレーム部5c1は、後側のサイドドアのロックの取り付けベース手段を構成している。
また、各フレーム5a、5b、5cにおける上下方向に延びる縦フレーム部5a1、5b1、5c1は、上記サイドパネル3の補強手段も構成している。また、各フレーム5a、5b、5cの下部で車両幅方向(図1のW−W方向)に延びる横フレーム部5a2、5b2、5c2は、上記フロア2の補強手段を構成している。さらに、各フレーム5a、5b、5cの上部で車両幅方向W−Wに延びる横フレーム部5a3、5b3、5c3は、上記ルーフ4の補強手段を構成している。
このように構成された車両用構造体1においては、車室6を囲むように延びるフレーム5a、5b、5cがフロント部、センター部、リア部の3箇所に設けられているので、従来のセンター部のクロスフレームと前部側のAピラーや後部側のBピラーで側方からの荷重を受け持つようにしていた構造に比べ、より大きな側方からの荷重を受け持つことができるようになり、十分に高い耐側突性能を発揮できるようになる。また、3箇所に設けられたフレーム5a、5b、5cによるフレーム骨格にフロア2、サイドパネル3、ルーフ4のパネル部材が設けられた構造となるので、簡単な構造でありながら、車両用構造体1全体として極めて高い強度、剛性の発現が可能となる。さらに、各フレーム5a、5b、5cの縦フレーム部5a1、5b1、5c1に、荷重集中の発生しやすいドアのヒンジやロックの取り付け部分を配置することが可能になり、サイドパネル3にドアのヒンジやロックの取り付け部分を配置する必要が無くなって、各フレーム5a、5b、5cのFRP化が容易化されているとともに、サイドパネル3等のパネル部材のFRP化も容易化されている。その結果、少なくとも車両用構造体1の主要構成部分を、望ましくは全体を、容易にFRP化できるようになり、車両用構造体1全体の望ましい強度、剛性が確保されつつ、車両用構造体1の大幅な軽量化が達成される。
上記車両用構造体1においては、上記各フレーム5a、5b、5cの上部で車両幅方向W−Wに延びる横フレーム部5a3、5b3、5c3を、他のフレーム部分よりも低比重の材料で構成することが可能である。例えば、横フレーム部5a3、5b3、5c3においては、他のフレーム部分よりも強化繊維の目付を低く設定して低比重することが可能である。このような構造においては、車両用構造体1の上部側の重量を下部側に対し相対的により低くすることが可能になり、車体の低重心化の要望に応えることが可能になる。
図4は、本発明の別の実施態様に係る車両用構造体のフレーム構造体部分11を示している。フレーム構造体部分11には、図1に示した実施態様と同様に、構造体11のフロント部と、センター部と、リア部の3箇所に、周回するように延びるフレーム12a、12b、12cが設けられており、本実施態様では、さらに、センター部に設けられたフレーム12bの車両幅方向(W−W方向)左上端が、フロント部およびリア部に設けられたフレーム12a、12cの車両幅方向右上端と、センター部に設けられたフレーム12bの車両幅方向右上端が、フロント部およびリア部に設けられたフレーム12a、12cの車両幅方向左上端と、それぞれ、引張方向に強度を発現する補強手段13a、13b、13c、13dで連結されている.これら補強手段13a、13b、13c、13dは、引張方向に所定の強度を発現できればよく、ワイヤー状、帯状、紐状の手段に構成されていればよい。また、これら補強手段13a、13b、13c、13dもまた、繊維強化樹脂、とくに炭素繊維強化樹脂で構成することができ、その場合には、補強手段13a、13b、13c、13dの延在方向に延びる強化繊維が含まれていることが好ましい。また、これら補強手段13a、13b、13c、13dを他の部品よりも低比重の材料で構成すれば、前述の横フレーム部5a3、5b3、5c3における場合と同様に、車体の低重心化の要望に応えつつ、補強手段による補強を実現することが可能になる。
このように補強手段13a、13b、13c、13dを付加した構造においては、とくにセンター部に設けられたフレーム12bに側方からの荷重が加わった際、その荷重をセンター部に設けられたフレーム12b自体で受けるとともに、上記のように連結された補強手段13a、13b、13c、13dを介して力が伝達されるフロント部およびリア部に設けられたフレーム12a、12cでも分散して受けることができるようになって、より大きな側突荷重を受けることができるようになる。また、補強手段13a、13b、13c、13dにより各フレーム12a、12b、12cが連結された構造となるので、外部からの荷重に対してフレーム構造体部分11全体としての強度、剛性も高められ、外部荷重に対してより変形量の少ない、破壊のおそれを除去可能な構造の実現が可能になる。
本発明に係る車両用構造体は、実質的にあらゆる車両に適用でき、とくに、軽量化の要求の強い車両に好適である。
1 車両用構造体
2 フロア
3 サイドパネル
3a、3b サイドパネルの空間形成部
4 ルーフ
5a、5b、5c フレーム
5a1、5b1、5c1 縦フレーム部
5a2、5b2、5c2 下部の横フレーム部
5a3、5b3、5c3 上部の横フレーム部
6 車室
11 フレーム構造体部分
12a、12b、12c フレーム
13a、13b、13c、13d 補強手段

Claims (12)

  1. 少なくとも車両の車室輪郭を形成し、フロア、サイドパネル、ルーフを含む車両用構造体において、
    車両前後方向に対して交差角を持つ方向に周回するように延びるフレームが、構造体のフロント部とリア部、およびフロント部とリア部の間のセンター部の3箇所にそれぞれ設けられていることを特徴とする車両用構造体。
  2. 各フレームにおける上下方向に延びる縦フレーム部がサイドドアのヒンジまたはロックの取り付けベース手段を構成している、請求項1に記載の車両用構造体。
  3. 各フレームにおける上下方向に延びる縦フレーム部が前記サイドパネルの補強手段を構成している、請求項1または2に記載の車両用構造体。
  4. 各フレームの下部で車両幅方向に延びる横フレーム部が前記フロアの補強手段を構成している、請求項1〜3のいずれかに記載の車両用構造体。
  5. 各フレームの上部で車両幅方向に延びる横フレーム部が前記ルーフの補強手段を構成している、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用構造体。
  6. 前記センター部に設けられたフレームの車両幅方向左上端が、前記フロント部または/およびリア部に設けられたフレームの車両幅方向右上端と、前記センター部に設けられたフレームの車両幅方向右上端が、前記フロント部または/およびリア部に設けられたフレームの車両幅方向左上端と、それぞれ、引張方向に強度を発現する補強手段で連結されている、請求項1〜5のいずれかに記載の車両用構造体。
  7. 前記フロント部、リア部、センター部に設けられたフレームの少なくとも一つが繊維強化樹脂で構成されている、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用構造体。
  8. 前記繊維強化樹脂の強化繊維として炭素繊維を含む、請求項7に記載の車両用構造体。
  9. 前記フロント部、リア部、センター部に設けられたフレームの少なくとも一つが金属で構成されている、請求項1〜8のいずれかに記載の車両用構造体。
  10. 前記フロア、サイドパネル、ルーフの少なくとも一つが繊維強化樹脂で構成されている、請求項1〜9のいずれかに記載の車両用構造体。
  11. 前記各フレームの上部で車両幅方向に延びる横フレーム部が、他のフレーム部分よりも低比重の材料で構成されている、請求項5〜10のいずれかに記載の車両用構造体。
  12. 前記補強手段が、他の部品よりも低比重の材料で構成されている、請求項6〜11のいずれかに記載の車両用構造体。
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