本発明は、ユーザに位置に関する情報を提供する技術に関する。
下記特許文献1〜特許文献3には、自動車の経路案内を行うためのカーナビゲーション装置を用いて、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等のネットワークサービスにログインして、このネットワークサービスから車両乗員に情報を提供する情報提供システムが種々開示されている。
例えば、下記特許文献3に開示のシステムでは、カーナビゲーション装置からネットワークサービスのSNSサーバにログインし、SNSサーバ及び当該SNSサーバに接続されたグルメサイトサーバから情報を取得し、取得した取得情報がカーナビゲーション装置の表示部に表示される。この取得情報として具体的には、現在位置の周辺の目印情報としての、例えば「国道○号」という目印情報と、この目印情報に対応したコミュニティ情報としての、例えば「ラーメンA」という店舗情報が取得される。
特開2012−008969号公報
特開2010−164688号公報
特開2010−054484号公報
上記の情報提供システムにおいて、SNSサーバにログインするためには、認証データ等が記憶された記憶媒体をカーナビゲーション装置のスロットに挿入する専用の操作が必要であるため、SNSサーバから情報を取得するための操作が面倒であるという不具合がある。また、上述の目印情報及びコミュニティ情報のような情報は、情報テーブルに記憶された状態で更新されないため、この情報には、例えば店舗を利用した後の利用者の時々刻々と変化する正直な感想や意見が反映され難い。従って、この種のカーナビゲーション装置をはじめとして、ユーザに対して位置に関する情報を提供するシステムを構築するに際しては、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向をリアルタイムで反映させることによって、ネットワークユーザによる有益な情報を提供したいという要請が高い。
そこで本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、ネットワークユーザによる有益な情報を簡便に提供するのに有効な技術を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置として構成される。ここでいう「位置情報提供装置」には、車両の経路案内を行う機能(ナビゲーション機能)を果たすナビゲーション装置や、例えばインターネット上で地図情報サービスを提供するための装置等が包含される。ナビゲーション装置は、特定の車両に専用の機器として設置され、又は特定の車両と他の車両との間での兼用の機器として設置されてナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよいし、或いはGPS受信機を搭載し、ナビゲーション・アプリケーション・ソフト(「ナビ・アプリ」ともいう)や通信契約によってナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよい。
この位置情報提供装置は、制御部及び表示部を含む。制御部は、投稿可能なネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインすることができる。この制御部は、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動してネットワーク回線網を介して管理サーバにログインして、ネットワークユーザによってネットワークサービスに投稿され管理サーバに蓄積された、位置に関する投稿情報の全部又は一部を取得する。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、管理サーバに蓄積された投稿情報を取得するための情報取得手段としての機能を果たす。取得した情報は、位置に関する投稿情報を必要とするユーザに提供されるように、表示出力又は音声出力等の適宜の態様で出力されるのが好ましい。この場合、位置に関する投稿情報を必要とするユーザとネットワークユーザとは、その全部又は一部が一致してもよいし、或いは一致しなくてもよい。位置情報提供装置がナビゲーション装置の場合、制御部は、ナビゲーション装置の本来のナビゲーション機能を制御するための制御手段と兼務されてもよいし、或いは前記の制御手段とは別個に設けられた専用の制御手段であってもよい。
この場合、「ネットワークサービスとの連携機能を実行する操作」として典型的には、所定のネットワークサービスを利用するためにそのネットワークサービスと積極的に連絡を取り合ってネットワークサービス上の投稿情報を検索したり取得したりする連携操作が挙げられる。これに対して、ここでいう「所定の操作」は、前述のネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する操作、即ちユーザがネットワークサービスやネットワークサービス上の投稿情報について特に意識することなく行う操作として規定される。具体的には、ユーザが位置情報提供装置を起動するための操作(位置情報提供装置がナビゲーション装置の場合には、ナビゲーション機能を有効にするための操作)をはじめ、位置情報提供装置以外の装置に関する操作、更には位置情報提供装置のユーザが乗車する車両のステアリングホイールに設けられたステアリングスイッチ類の操作や、車両のパーキングブレーキをオン状態やオフ状態に設定する操作といった、車両全般に関する操作が包含される。
また、ここでいう「位置に関する投稿情報」として典型的には、ネットワークユーザによって目的地や目的地候補として選択された場所、店舗、施設などの位置情報や、ネットワークユーザが肯定的又は否定的に評価した場所、店舗、施設などの位置情報や、ネットワークユーザが通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(所謂、チェックイン情報)等が包含される。
管理サーバへのログインに関しては、位置情報提供装置のアカウントと管理サーバのアカウントとが連動することによって、アカウント認証が自動的に行われるのが好ましい。この場合のアカウントは、典型的にはログインID、或いはログインIDとパスワードとの組み合わせによって定められる。管理サーバに蓄積された投稿情報から取得される情報は、新たに更新された更新情報のみであってもよいし、或いは当該更新情報に過去の情報が付加された情報であってもよい。
上記の位置情報提供装置によれば、ネットワークサービス上に投稿された各種の投稿情報のうち、特にユーザに有益な、ネットワークユーザによる、位置に関する投稿情報を、当該ユーザにネットワークサービスとの連携について意識させることなく(当該ユーザの特別な操作を必要とすることなく)、簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記ユーザの現在位置を計測可能な測位部を含み、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記測位部が計測した前記ユーザの現在位置から所定距離内の周辺位置について前記ネットワークユーザによって評価された周辺評価情報を前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から周辺評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。これにより、位置情報提供装置のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、当該ユーザに有益な情報である、ネットワークユーザによる周辺評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと特定関係にある他人によって評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を前記他人の情報とともに選択的に取得するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から他人による評価情報を当該他人の情報とともに選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。ここでいう、「ユーザと特定関係にある他人」には、ネットワーク上でユーザと友人関係(ユーザが実際に会ったことがあるか否かは問わない)にある人をはじめ、ユーザが特定のマスメディア(テレビ、ラジオ、雑誌等の媒体)を通じて一方的に知り得る関係にある著名人(有名人)や芸能人等が包含される。これにより、位置情報提供装置のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、当該ユーザに有益な情報である、ユーザと特定関係にある他人による評価情報を当該他人の情報とともに簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと友人関係にない他人によって複数回評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を選択的に取得するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から他人によって複数回評価された評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。ここでいう、「ユーザと特定関係にない他人」とは、ユーザと何ら特定の関係にない人であって、前述の友人、著名人(有名人)、芸能人等を除いた人として規定される。これにより、位置情報提供装置のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、当該ユーザに有益な情報である、ユーザと特定関係にない他人による評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記制御部が取得した情報を地図情報とともに表示する表示部を含むのが好ましい。これにより、位置情報提供装置のユーザは、制御部が取得した情報を表示部によって容易に視認することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記所定の操作は、当該位置情報提供装置を起動するための操作であるのが好ましい。これにより、位置情報提供装置のユーザは、当該位置情報提供装置の起動に伴って、ネットワークユーザによる、位置に関する投稿情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記所定の操作である、目的地を検索する操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインして、前記検索で抽出された目的地候補について前記ネットワークユーザによって評価された目的地候補評価情報を、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から目的地候補評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。これにより、位置情報提供装置のユーザは、目的地の検索に伴って、ネットワークユーザによる目的地候補評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記制御部が取得した前記目的地候補評価情報を当該情報に対応した前記目的地候補とともに表示する表示部を含むのが好ましい。これにより、位置情報提供装置のユーザは、目的地候補とともに表示された目的地候補評価情報を表示部によって容易に視認することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記表示部は、前記目的地候補評価情報が前記ネットワーク上での前記ユーザの友人によって評価された友人評価情報である目的地候補を、前記目的地候補評価情報が前記友人評価情報でない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。即ち、目的地候補によって優先度が異なる表示態様が用いられており、特に友人によって評価された情報に対応する目的地の優先度が相対的に高くなるように設定される。これにより、位置情報提供装置のユーザは、友人による評価情報が反映された目的地候補の中から目的地を選択することが可能となる。また、位置情報提供装置のユーザは、友人によって評価された情報に対応する目的地候補を容易に識別することができる。
本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部及び表示部を含む。この制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、ユーザの目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。表示部は、前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記制御部による前記ネットワークサービスへの前記目的地の投稿(所謂、チェックイン)を促すための画面を表示する。これにより、位置情報提供装置のユーザは、専用の操作をすることなく、目的地の投稿のための操作を必要に応じて行うことができる。
本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部及び表示部を含む。制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。この制御部は、前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記目的地の投稿を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して直接的又は間接的に送信する。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、目的地の投稿を促すための通知を端末機器に対して行うための通知手段としての機能を果たす。この場合、位置情報提供装置のユーザは、典型的には位置情報提供装置の契約者又は利用者とされる。また、端末機器として、典型的には携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができる。これにより、位置情報提供装置のユーザは、専用の操作をすることなく、目的地の投稿の意向を確認する通知を受信することができる。
本発明にかかる前記位置情報提供装置では、前記所定の操作は、前記ユーザが乗車する車両のパーキングブレーキングを有効状態に設定するための操作であるのが好ましい。これにより、位置情報提供装置のユーザは、車両の停止時に、目的地の投稿の意向を確認する通知を簡便に取得することができる。
本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部及び表示部を含む。制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、ユーザの目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。表示部は、前記ユーザが乗車する車両の始動装置がオフ状態からオン状態に設定され、且つ前記車両のパーキングブレーキが無効状態から有効状態に設定される操作に連動して、前記目的地についての評価を行うための評価用画面を表示する。この場合、「車両の始動装置」として、典型的には、内燃機関のみにより走行する車両や電気車両におけるイグニッション装置や、当該イグニッション装置を作動させるための携帯電話等を用いることができる。これにより、位置情報提供のユーザの専用の操作を必要とすることなく、目的地についての評価の促進を図ることができる。
本発明にかかる前記位置情報提供装置では、前記制御部は、前記目的地についての評価が行われなかった場合に、前記目的地についての評価を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して送信するのが好ましい。これにより、位置情報提供装置のユーザの専用の操作を必要とすることなく、目的地についての評価の促進強化を図ることができる。
本発明にかかる位置情報提供システムは、前記位置情報提供装置と、前記ネットワークサービスとしての1又は複数のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を管理する前記管理サーバと、前記位置情報提供装置と前記管理サーバとを接続する前記ネットワーク回線網と、を含む。これにより、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、位置情報提供装置のユーザに有益な情報である、ネットワークユーザによる、位置に関する投稿情報を簡便に取得するのに有効な情報提供システムを構築することができる。
図1は、本発明にかかる位置情報提供システム10の概略図である。
図2は、第1実施形態の位置情報提供処理のフローチャートを示す図である。
図3は、図2中のステップS106によって表示部240に表示される表示例である。
図4は、図2中のステップS109によって表示部240に表示される表示例である。
図5は、第2実施形態の位置情報提供処理のフローチャートを示す図である。
図6は、図5中のステップS202によって表示部240に表示される表示例である。
図7は、図2中のステップS206によって表示部240に表示される表示例である。
以下、本発明の一実施形態である位置情報提供装置及び位置情報提供システムについて、図面を用いて説明する。図1には、本発明にかかる位置情報提供システム10の概略図が示されている。
図1に示される位置情報提供システム10は、その構成要素として、複数の車両100、複数の情報端末300、ネットワーク回線網400,500及び情報提供センタ600を含む。図1では、便宜上、車両100及び情報端末300をそれぞれ1つのみ示している。必要に応じてこれらの構成要素に更なる構成要素が付加されてもよい。この位置情報提供システム10が、本発明の「位置情報提供システム」に相当する。
車両100には、当該車両の状態を制御する1又は複数の電子制御装置110(以下、「車両ECU110」ともいう)が設けられている。各車両ECU110は、CAN(Controller
Area Network)通信システムのCAN通信ライン120に接続され、このCAN通信ライン120を経由して各種の信号を互いに入出力できるようになっている。そして、各車両ECU110は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、メモリ、入出力インターフェース及びセンサ信号を入力して各種のアクチュエータを駆動する駆動回路を備えている。この車両100では、車両ECU110がパーキングブレーキ(「PKB」ともいう)130、イグニッション(「IG」ともいう)装置150及びナビゲーション装置200にそれぞれ接続されており、例えばパーキングブレーキ130やイグニッション装置150のそれぞれのON/OFF情報がCAN通信ライン120を経由してナビゲーション装置200に出力される。
上記の車両100としては、バッテリの電力で走行用モータを駆動する電気自動車(EV)や、走行用モータと内燃機関とを備えバッテリを充電器により充電可能なプラグイン式ハイブリッド自動車(PHV)を採用することができる。或いは、走行用モータを備えずに内燃機関のみにより走行する従来からの車両も採用することができ、車両の駆動形式は問わない。
ナビゲーション装置200は、各車両100(以下、「ユーザ車両」ともいう)に搭載されるものであり、少なくとも当該車両のためのナビゲーション機構(概して、車両100の経路案内を行なう機能や、車両100又はナビゲーション装置200のユーザ(契約者又は利用者)に対して位置に関する情報を提供する機能)を備えている。このナビゲーション装置200は、各車両100に専用の機器として設置され、又は当該車両と他の車両との間で兼用の機器として設置されてナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよいし、或いはGPS受信機を搭載し、或いはGPS受信機を搭載し、ナビゲーション・アプリケーション・ソフト(「ナビ・アプリ」ともいう)や通信契約によってナビゲーション機能を果たす携帯機器(典型的には、携帯電話)等の端末機器であってもよい。この場合、ナビゲーション装置200を有線接続又は無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標)を用いた近距離無線通信)によってCAN通信ライン120に接続してナビゲーション装置200へのCAN情報の通信を行うことができる。別の形態として、車両100の各ECUからの情報を集約する場所(例えば、CAN−BT(Controller
Area Network-Bluetooth))から通信手段によってナビゲーション装置200へCAN情報を送信することができる。ナビゲーション装置200は、所定のネットワーク回線網(例えば、インターネット回線網や専用回線網等のセキュアな回線網)400を介して一時的又は連続的に情報提供センタ600に接続され、情報提供センタ600との間での情報通信が可能になっている。ここでいうネットワーク回線網400が、本発明の「ネットワーク回線網」に相当する。
ナビゲーション装置200は、電子制御装置210(以下、「端末ECU210」ともいう)、GPSユニット220、通信部230及び表示部240を備えている。端末ECU210は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、メモリ、入出力インターフェース及びセンサ信号を入力して各種のアクチュエータを駆動する駆動回路を備えている。この端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザ(契約者又は利用者)に関する情報(例えば、契約者名、ユーザを特定するID情報、ユーザがネットワークサービスに参加するために利用するアカウント情報等)が記憶されたデータベースを備えている。GPSユニット220は、GPS衛星からの電波に基づいてナビゲーション装置200(或いは、ナビゲーション装置200が搭載されたときの車両100)の現在の位置座標を測定する機能を果たす。このGPSユニット220は、車両100の現在位置を計測可能に構成されており、本発明の「測位部」を構成している。通信部230は、情報提供センタ600からネットワーク回線網400を経由して送られた情報を受信し、或いは端末ECU210からの情報をネットワーク回線網400を経由して情報提供センタ600へ送信する機能を果たす。表示部240は、端末ECU210からの出力情報を表示画面に表示する機能を果たす。ここでいうナビゲーション装置200が、本発明の「位置情報提供装置」に相当する。
情報端末300は、所定のネットワーク回線網(例えば、インターネット回線網や専用回線網等のセキュアな回線網)500を介して一時的又は連続的に前記の情報提供センタ600に接続され、情報提供センタ600との間での情報通信が可能になっている。この情報端末300として典型的には、携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができる
情報提供センタ600は、社会的ネットワークサービスとしての1又は複数のソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」又は「投稿可能なネットワークサービス」ともいう)をインターネット上で構築する機能を果たす。この情報提供センタ600は、SNS毎に割り当てられた管理サーバ(SNSサーバ)を備えている。図1に示す例では、情報提供センタ600は、第1のSNSのための管理サーバ610、第2のSNSのための管理サーバ620、第3のSNSのための管理サーバ630を備えている。ここでいう管理サーバ610,620,630が本発明の「管理サーバ」に相当する。
各管理サーバは、情報端末300のユーザ(契約者又は利用者)に関する情報(例えば、契約者名、情報端末300の電話番号、メールアドレス、ユーザを特定するID情報、ユーザがネットワークサービスに参加するために利用するアカウント情報等)が記憶されたデータベースを備えている。情報提供センタ600は、各情報端末300からSNSに投稿された投稿情報を管理サーバ610,620,630に蓄積した後、当該情報端末300のユーザ(所謂、フォロワー等)に提供し、且つナビゲーション装置200に提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、上記構成のナビゲーション装置200による位置情報提供処理について説明する。この位置情報提供処理は、ナビゲーション装置200の本来のナビゲーション機能を果たす端末ECU210が主体となって遂行される。この端末ECU210によって本発明における「制御部」が構成される。
図2〜図4を参照しつつ、第1実施形態の位置情報提供処理について説明する。
図2に示すフローチャートによれば、まずステップS101において、端末ECU210は、ナビゲーション装置200が起動されたか否かを判定する。この場合、ナビゲーション装置200では、運転者又は同乗者(以下、ナビゲーション装置200の「ユーザ」ともいう)が所定の起動操作を行うことによって、典型的にはナビゲーション機能の起動ボタンを押圧したり、ナビゲーション用の画面に触れたりする(「タップする」ともいう)ことによって、現在地や目的地に関する地図情報が表示部240に表示される。従って、このステップS101では、車両100の発進前に前記の起動操作がなされたか、或いはこの起動操作によってナビゲーション装置200が実際に起動されたかを検出することによって、前記の判定を行うことができる。ナビゲーション装置200が起動されたと判定した場合(ステップS101のYes)には、ステップS102にすすみ、そうでない場合(ステップS101のNo)には、そのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS102では、ナビゲーション装置200の起動時に、端末ECU210のデータベースに予め記憶されているナビゲーション装置200のアカウントと、情報提供センタ600の管理サーバ610,620,630に予め登録されている1又は複数のSNSアカウントとの間で自動的にアカウント認証が行われるように、端末ECU210及び管理サーバ610,620,630が連動する。具体的には、端末ECU210は、アカウント認証を自動で行うための認証データを当該端末ECU210のデータベースから読み出して、通信部230を介して管理サーバ610,620,630に送信する。この場合の認証データは、典型的にはログインID、或いはログインIDとパスワードとの組み合わせによって定められる。そして、このアカウント認証が正常に行われたことを条件として、端末ECU210は、各ネットワークサービスに投稿されて管理サーバ610,620,630に蓄積されている、位置に関する投稿情報(「第1の投稿情報」ともいう)を検索して、当該投稿情報の全部又は一部を通信部230を介して取得する。即ち、この端末ECU210は、ネットワークサービスの管理サーバ610,620,630にログインするための「ログイン手段」としての機能と、管理サーバ610,620,630に蓄積された、位置に関する投稿情報の全部を取得し、或いは当該投稿情報の一部を選択的に取得するための「位置情報取得手段」としての機能を果たす。
このため、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作によって、即ちナビゲーション装置200の起動操作(ナビゲーション機能を有効にする操作)に連動して自動的(「シームレス」ともいう)に第1の投稿情報を取得することができる。この場合、ナビゲーション装置200の起動操作が、管理サーバ610,620,630との間でログイン処理を行うためのトリガ(トリガ操作)となる。ここで、「ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作」として典型的には、所定のネットワークサービスを利用するためにそのネットワークサービスと積極的に連絡を取り合ってネットワークサービス上の投稿情報を検索したり取得したりする連携操作が挙げられる。これに対して、「所定の操作」は、ナビゲーション装置200のユーザによって人為的に行われる操作であって、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する操作、即ちユーザがネットワークサービスやネットワークサービス上の投稿情報について特に意識することなく行うことができる操作として規定される。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第1の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。変更例として、ナビゲーション装置200に関する起動操作以外の種々の操作や、車両全般に関する操作に連動して自動的に、第1の投稿情報を取得するように構成してもよい。
このステップS102では、管理サーバ610,620,630から取得する第1の投稿情報として、典型的にはナビゲーション装置200のユーザがネットワークサービスに予め登録している友人(ネットワーク上でユーザと友人関係にあるネットワークユーザ)によって肯定的に評価された場所、店舗、施設などの位置情報(「友人評価情報」ともいう)の更新分を用いることができる。この位置情報に対して、典型的には、「いいね(Like)」という肯定的な評価が適用される。なお、必要に応じて、更新後の友人評価情報に更新前の友人評価情報が付加された情報や、更新前の友人評価情報のみを用いることもできる。更新後の友人評価情報を用いると、友人の意向をリアルタイムで反映させることができ、ナビゲーション装置200のユーザに有益な情報を提供することができる。この第1の投稿情報の変更例として、友人以外の他人によって肯定的に評価された位置情報や、友人又は他人によって否定的に評価された位置情報(典型的には、「だめだね(Dislike)」という否定的な評価が適用された情報)、また友人や他人が通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(所謂、チェックイン情報)を用いることもできる。なお、ここでいう「友人」は、ネットワーク上でナビゲーション装置200のユーザと友人関係にある人であれば足り、当該ユーザが実際に会ったことがあるか否かは問わない。また、ここでいう「他人」には、ナビゲーション装置200のユーザが特定のマスメディア(テレビ、ラジオ、雑誌等の媒体)を通じて一方的に知り得る関係にある著名人(有名人)や芸能人等、当該ユーザと特定関係にある他人や、ユーザと何ら特定の関係にない他人が包含される。
ステップS103では、端末ECU210は、車両100のパーキングブレーキ(PKB)130が有効状態(ON状態)であるか、或いは無効状態(OFF状態)であるかを判定する。この判定は、典型的にはパーキングブレーキ130の作動信号の検出結果に基づいて行われる。パーキングブレーキ130が無効状態であると判定した場合や、パーキングブレーキ130が有効状態から無効状態に変更されたと判定した場合(ステップS103のYes)、典型的には車両100が走行開始直前(発進直前)の状態である場合にステップS104にすすみ、そうでない場合(ステップS103のNo)にはステップS104をスキップしてステップS105にすすむ。変更例として、ステップS103のNoの場合にステップS103の判定を繰り返すようにしてもよい。また、別の変更例として、ステップS103でパーキングブレーキ130が有効状態であると判定した場合、典型的には車両100が停車していることを条件にしてステップS104にすすむようにしてもよい。
ステップS104では、端末ECU210は、ステップS102で取得した第1の投稿情報を表示部240に表示する。具体的には、友人によって肯定的に評価された友人評価情報の更新分である、「いいね(Like)」という肯定的な表示を、表示部240に表示されている地図上に重ねて重畳表示する。この表示部240が本発明の「表示部」に相当する。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、端末ECU210が取得した情報を表示部240によって容易に視認することができる。この場合、更にこの肯定的な表示を表示部240の画面上で指定する(典型的には、タップする)ことによって、当該友人評価情報の詳細な情報を地図上に表示するのが好ましい。これにより、友人によって肯定的に評価された友人評価情報を、特殊な操作をすることなく、車両100の走行前に参照することができる。この場合、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。更に、同一の友人が同一の友人評価情報を複数回投稿している場合や、複数の友人がそれぞれ同一の友人評価情報を投稿している場合には、評価回数を合わせて表示してもよい。
ステップS105では、端末ECU210は、前述のアカウント認証によって管理サーバ610,620,630にログインすることによって、自車両である車両100の現在位置(GPSユニット220によって測定された現在位置)から所定距離内の周辺位置(場所、店舗、施設、観光地など)に対応した、位置に関する投稿情報(「第2の投稿情報」ともいう)を通信部230を介して選択的に取得する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザは、有益と考えられる自車両周辺の第2の投稿情報を、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ナビゲーション装置200のユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作によって自動的(シームレス)に取得できる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第2の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。
このステップS105では、管理サーバ610,620,630から取得する第2の投稿情報として、典型的にはナビゲーション装置200のユーザがネットワークサービスに予め登録している友人や、友人以外の他人であるネットワークユーザによって肯定的に評価された場所、店舗、施設などの位置情報(「周辺評価情報」ともいう)の更新分を用いることができる。必要に応じて、更新後の周辺評価情報に更新前の周辺評価情報が付加された情報や、更新前の周辺評価情報のみを用いることもできる。更新後の周辺評価情報を用いると、現在位置の周辺に関するネットワークユーザの意向をリアルタイムで反映させることができ、ナビゲーション装置200のユーザに有益な、ネットワークユーザによる情報を提供することができる。この第2の投稿情報の変更例として、友人又は他人によって否定的に評価された周辺評価情報(典型的には、「だめだね」という否定的な情報)、また友人や他人が通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(チェックイン情報)を用いることもできる。
ステップS106では、端末ECU210は、ステップS105で取得した第2の投稿情報を表示部240に表示する。具体的には、友人や他人によって肯定的に評価された周辺評価情報の更新分である、「いいね(Like)」という肯定的な表示を、表示部240に表示されている地図上に重ねて重畳表示する。この場合、他人により肯定的に複数回評価されているときには、肯定的な表示のまわりに更に他人による評価回数を表示するのが好ましい。一方で、友人の周辺評価情報を表示する場合には、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。更に、同一の友人が同一の周辺評価情報を複数回投稿している場合や、複数の友人がそれぞれ同一の周辺評価情報を投稿している場合には、評価回数を合わせて表示するのが好ましい。また、この場合、更にこの周辺評価情報を表示部240の画面上で指定する(典型的には、タップする)ことによって、当該周辺評価情報に関する詳細な情報を地図上に表示するのが好ましい。これにより、友人や他人によって肯定的に評価された周辺評価情報を、特殊な操作をすることなく、車両100の走行前に参照することができる。友人の周辺評価情報を表示する場合には、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。
上記のステップS106の具体的な表示例については図3が参照される。図3に示す表示例では、表示部240の地図画面上に、自車両周辺の位置情報11及び21が重ねて重畳表示されている。位置情報11は、友人である「SHIGEO」によって肯定的に評価されたレストランを示すマークとして表示されており、更にこの位置情報11のまわりに友人情報13が表示されている。この友人情報13は、友人が登録しているネットワークサービスで肯定的な評価を行う際に用いられる評価用マーク15(図3では、「Good!」のマーク)と、友人の個人情報(図3では、「SHIGEO」という名前及びその顔写真)17とを含む。一方で、位置情報21は、他人によって肯定的に評価された駐車場を示すマークとして表示されており、更にこの位置情報21のまわりに他人情報23が表示されている。この他人情報23は、他人が登録しているネットワークサービスを識別可能な評価用マーク25と、この駐車場が他人によって肯定的に評価された評価回数を示す評価回数情報27とを含む。図3の表示例では、評価用マーク25として、ネットワークサービスを識別可能な「SNS A」のマーク及び「SNS B」のマークが表示されている。また、「SNS A」において「良い」という評価に係る評価回数情報27が「5」であるため、このネットワークサービスで他人によって肯定的に評価された評価回数が5回であることが判り、同様に「SNS B」において「良い」という評価に係る評価回数情報27が「6」であるため、このネットワークサービスで他人によって肯定的に評価された評価回数が6回であることが判る。
図2に戻り、ステップS107では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザによって目的地の検索要求が有ったか否かを判定する。この場合、目的地の検索として、周辺施設の検索や、ジャンル別の検索等が挙げられる。検索要求が有ったと判定した場合(ステップS107のYes)にはステップS108にすすみ、そうでない場合(ステップS107のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。典型的には、検索のための入力情報に基づいて、表示部240に目的地候補が出力された場合に、検索要求が有ったと判定される。
ステップS108では、端末ECU210は、前述のアカウント認証によって管理サーバ610,620,630にログインすることによって、目的地候補に関する投稿情報であって、且つ管理サーバ610,620,630に蓄積されている、位置に関する投稿情報(「第3の投稿情報」ともいう)を通信部230を介して選択的に取得する。この第3の投稿情報として具体的には、検索で抽出された目的地候補についてネットワークユーザ(ネットワーク上の友人又は他人)によって肯定的に評価された情報(「目的地候補評価情報」ともいう)を取得する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザにとって有益な第3の投稿情報を、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ナビゲーション装置200のユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作である、目的地の検索操作に連動して自動的(シームレス)に取得できる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第3の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。
ステップS109では、端末ECU210は、ステップS108で取得した第3の投稿情報を、表示部240に表示された目的地候補のリストに追加して表示した後、当該位置情報提供処理を終了する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザは、目的地候補とともに表示された目的地候補評価情報を表示部240によって容易に視認することができる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、目的地候補の中から目的地を選択する際に、目的地候補に対応した第3の投稿情報(目的地候補評価情報)を参考にすることができる。なお、ナビゲーション装置200が所謂「通信型」の装置である場合には、目的地自体の情報は情報提供センタ600や別の情報提供センタとの間の通信によって取得されるが好ましい。一方で、ナビゲーション装置200が所謂「スタンドアローン型」の装置である場合には、目的地自体の情報は当該装置に予め記憶されている情報の中から抽出され取得されるが好ましい。
上記のステップS109の具体的な表示例については図4が参照される。図4に示す表示例では、表示部240に検索結果が表示されており、またこの表示内容が「検索結果」であることを示す項目37が表示されている。また、この検索結果では、「周辺検索」なる項目31、「駐車場」なる項目33、「条件設計」なる項目35が順次展開されることによって、最終的に項目37に至ったことが視認できる。項目31の表示画面では、目的地について周辺検索が行われる。項目33の表示画面には、目的地として選択された駐車場について周辺検索が行われた結果が表示される。項目35の表示画面では、周辺検索で検索された複数の駐車場の中から候補を絞り込むための条件設定が行われる。項目37の表示画面には、3つの目的地候補として、第1候補である「○○駐車場」、第2候補である「△△パーク」、第3候補である「□□24」のそれぞれの名称と、自車両から各候補までの距離(メートル)を合わせたリストが表示されている。更なる目的地候補がある場合には、「次候補」なるキーをタップすることによって、当該目的地候補が表示された表示画面が展開される。
更に、このリストに前述の第3の投稿情報のように、管理サーバ610,620,630に蓄積されているネットワークユーザの情報、具体的には前述の友人情報13及び他人情報23が追加で表示されている。この場合、「○○駐車場」は、自車両からの距離が最も近く、しかも友人による肯定的な評価があるという判定に基づいて、優先順位が最も高い1番目の候補に設定されている。「△△パーク」は、自車両からの距離が最も遠い一方で、他人による肯定的な評価がある(具体的には、第1のネットワークでの評価回数が5回である、第2のネットワークでの評価回数が6回である)という判定に基づいて、優先順位が2番目の候補に設定されている。「□□24」は、自車両からの距離は2番目に近い一方で、誰からも肯定的な評価がないという判定に基づいて、優先順位が最も低い3番目の候補に設定されている。
上記の表示例では、目的地候補評価情報が友人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補を、目的地候補評価情報が他人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補や、誰からも肯定的に評価されていない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。更に、目的地候補評価情報が他人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補を、誰からも肯定的に評価されていない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、友人や他人による肯定的な評価情報が反映された目的地候補の中から目的地を選択することが可能となる。また、ナビゲーション装置200のユーザは、友人や他人によって肯定的に評価された情報に対応する目的地候補を容易に識別することができる。勿論、自車両からの距離を優先して、「□□24」を優先順位が2番目の候補とし、「△△パーク」を優先順位が3番目の候補として表示することもできる。その他の手法として、優先順位の高い候補を優先順位の低い候補とは異なる色彩や字体を用いて表示することもできる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザが目的地をより円滑に選択する助けになる。
追加例として、表示部240に表示されている友人情報13や他人情報23の領域をナビゲーション装置200のユーザが指でタップすることで、当該情報が登録されているネットワークサービスにリンクするように構成することもできる。また、前述の友人情報13及び他人情報23を、図4に示す検索結果以外の画面、例えば目的地毎の情報を表示するための画面に表示することもできる。
以下、図5〜図7を参照しつつ、第2の実施形態の位置情報提供処理について説明する。
図5に示すフローチャートによれば、まずステップS201において、端末ECU210は、車両100が目的地に到着したか否かを判定し、また車両100が目的地に到着している場合に、更にパーキングブレーキ130が有効情報(ON状態)であるか否かを判定する。車両100が目的地に到着し、且つパーキングブレーキ130が有効状態であると判定した場合(ステップS201のYes)にはステップS202にすすみ、そうでない場合(ステップS201のNo)には当該位置情報提供処理を終了する。この場合、車両100が目的地に到着したとの判定は、車両100が実際に目的地に到着しているという情報に基づいて行われてもよいし、或いは車両100が目的地に到着したことを想定した情報に基づいて行われてもよい。
ステップS202では、端末ECU210は、予め登録されているネットワークサービスへのチェックインを促すためのチェックイン促進画面を表示部240に表示させる。このステップS202の具体的な表示例については図6が参照される。図6に示す表示例では、表示部240に、「○○レストランに到着しました。」或いは「目的地に到着しました。」という表示と、「××SNSにチェックインしますか?」という表示を、「Yes」という選択キー41と、「No」という選択キー42とともに表示する。これにより、ナビゲーション装置200のユーザが選択キー41又は選択キー42を選択してタップすることによって、ネットワークサービスにチェックインするか否かの意思表示を行うことができる。従って、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述のブレーキ操作によって、自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対してチェックイン機能の利用を促すことができる。なお、ナビゲーション装置200のユーザによって「Yes」の選択キー41がタップされた場合、そのまま「××SNS」にチェックインし、或いは「××SNS」のチェックイン用画面に接続されるのが好ましい。この場合、端末ECU210は、車両100の目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。また、この場合、1つのネットワークサービスにチェックインしてもよいし、或いは複数のネットワークサービスに一括でチェックインしてもよい。また、このチェックインによって当該ネットワークサービスに投稿されているコメントや写真のアップロード等を適宜に行うこともできる。
変更例では、前記のステップS201においてパーキングブレーキ130についての判定を省略して、車両100が目的地に到着した(例えば、車両100のための経路案内が完了した)ことの判定のみによって、ステップS202を行うこともできる。この場合、表示部240にチェックイン画面を視認可能且つ操作不能に表示させ、その後に追加の操作許可条件が成立したことを条件として、チェックイン画面を操作可能に表示させることができる。或いは、操作許可を要しない操作(例えば、音声認識操作や、車両ステアリングホイールに設けられたスイッチ類の手動操作など)が行われたことを条件として、チェックイン画面を操作可能に表示させることもできる。
ステップS203では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが、表示部240の画面上でネットワークサービスに未だチェックインがないか否かを判定する。チェックインがないと判定した場合(ステップS203のYes)にはステップS204にすすみ、そうでない場合(ステップS203のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS204では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが管理する携帯電話のメールにチェックインを促す通知を行う。そして、メールに掲載されているリンクを選択する選択操作によって、自動的にチェックインされ、或いはネットワークサービスのチェックン画面に移行する。この場合、端末ECU210は、目的地の投稿を促すための通知を端末機器に対して行うための「通知手段」としての機能を果たす。携帯電話のメール以外に、管理サーバ610,620,630に蓄積されるメールや、ユーザのパーソナルコンピュータ(PC)のメールにチェックインを促す通知を行ってもよい。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述の選択操作によって自動的(シームレス)に当該ユーザに対してチェックイン機能の利用を促すことができる。このステップS204の通知は、ステップS203を前提として行う以外に、表示部240の画面上でネットワークサービスにチェックインされなかったときにのみ行うことも可能であり、或いはステップS203を省略して行うことも可能である。
ステップS205では、端末ECU210は、ステップS204に引き続いて、車両100のイグニッション装置150が目的地でオフ状態に設定された後に、再度オン状態に設定されたか否かを判定し、またイグニッション装置150が再度オン状態に設定されたと判定した場合に、更にパーキングブレーキ130が有効状態(オン状態)であるか否かを判定する。ステップS205の条件が成立している場合(ステップS205のYes)にはステップS206にすすみ、そうでない場合(ステップS205のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。このステップS205の判定によれば、車両100が目的地に到着した後、出発する直前の状態であると判定することができる。
ステップS206では、端末ECU210は、目的地についての評価を行うための評価用画面を表示部240に表示させる。このステップS206の具体的な表示例については図7が参照される。図7に示す表示例では、表示部240に、「○○レストランを評価しますか?」という表示を、「Yes」という選択キー51と、「No」という選択キー52とともに表示する。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述のイグニッション操作及びブレーキ操作によって、自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対して目的地についての評価の実施を促すことができる。なお、ナビゲーション装置200のユーザによって「Yes」の選択キー51がタップされた場合、ナビゲーション装置200で目的地についての詳細な評価を行うための画面に移行し、或いは「××SNS」において目的地についての詳細な評価を行うための画面に接続されるのが好ましい。
ステップS207では、端末ECU210は、ステップS206に関連する処理に引き続いて、表示部240の評価用画面で実際に目的地についての評価が行われたか否かを判定する。当該評価が行われなかったと判定された場合(ステップS207のYes)、即ちステップS206で表示部240に表示された表示画面で「No」という選択キー52がタップされた場合にはステップS208にすすみ、そうでない場合(ステップS207のNo)、即ちステップS206で表示部240に表示された表示画面で「Yes」という選択キー51がタップされた場合にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS208では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが契約又は利用する携帯電話のメールに、目的地の評価を行うように促す通知を行う。そして、ナビゲーション装置200のユーザは、メールに掲載されているリンクを選択する選択操作を行うことにより、例えば自動的に1又は複数のネットワークサービスにログインして、当該ネットワークサービスの評価用画面で目的地についての評価内容を投稿することができる。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述の選択装置によって自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対して目的地の評価の実施を促すことができる。なお、携帯電話のメール以外に、ネットワークサービスの管理サーバ内のメールや、ユーザのパーソナルコンピュータ(PC)のメールに目的地の評価を行うように促す通知を行ってもよい。
以上のように、上記構成のナビゲーション装置200を備えた車両100や、複数の車両100及び情報提供センタ600を含む位置情報提供システム10を用いることによって、ナビゲーション装置200のユーザに、ネットワークユーザによる有益な情報を簡便に提供することができる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
図2に示す第1実施形態の位置情報提供処理に関連して、ステップS101からステップS104までのステップのみからなる第1の位置情報提供処理、ステップS101、ステップS105及びステップS106のみを組み合わせた第2の位置情報提供処理、ステップS107からステップS109までのステップのみからなる第3の位置情報提供処理、更にはこれら第1から第3の位置情報提供処理のうちの2つを適宜に組み合わせた処理等を採用することもできる。
図5に示す第2実施形態の位置情報提供処理に関連して、ステップS201及びステップS202のみを組み合わせた第4の位置情報提供処理、ステップS201からステップS204までのステップのみからなる第5の位置情報提供処理、ステップS201からステップS206までのステップのみからなる第6の位置情報提供処理等を採用することもできる。
上記の実施形態では、図2に示す位置情報提供処理や図5に示す位置情報提供処理を行う制御手段は、ナビゲーション装置200の本来のナビゲーション機能を果たす端末ECU210によって兼務される場合について記載したが、本発明では端末ECU210とは別個に設けられた専用の制御手段が図2に示す位置情報提供処理や図5に示す位置情報提供処理を行うように構成することもできる。
本発明では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が、管理サーバ610,620,630にログインするためのトリガ操作として、例えば上述の実施形態ように、ナビゲーション装置200の起動操作、車両100のブレーキ操作やイグニッション操作を採用する以外に、その他のトリガ操作を種々採用することもできる。具体的には、ナビゲーション装置200に関して、出発地から目的地までの最適なルート(経路)を検索する操作(周辺検索、住所検索、ジャンル検索)、前記ルートに関する情報を確認する操作、新たな領域の地図情報が必要となった場合に当該地図情報を追加で取得する操作、ネットワークサービスから交通情報、音楽情報、メール情報等を他の情報とともに取得する操作、定期的にネットワークサービスに接続する操作を、前述のトリガ操作として採用することができる。また、車両100に関して、アクセサリー(ACC)電源をオン状態にする操作、車載の通信モジュールを起動する操作、前記の通信モジュールによって外部との通信を確立する操作、ネットワークサービスから位置に関する投稿情報を取得した後に所定距離での走行を行う運転操作、ネットワークサービスから位置に関する投稿情報を取得した後に所定時間での走行を行う運転操作を、前述のトリガ操作として採用することができる。
上記の実施形態では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が主体となって、管理サーバ610,620,630との間のログイン処理や、ネットワークサービスの投稿情報の取得処理を行うように構成された位置情報提供システム10について記載したが、本発明では、この位置情報提供システム10の変更例として、端末ECU210が行う制御の一部を管理サーバ610,620,630との間で分担するように構成された情報提供システムを採用することもできる。
上記の変更例にかかる位置情報提供システムの一例では、管理サーバ610,620,630のそれぞれに設けられた制御部が、ナビゲーション装置200の端末ECU210との間でログイン処理を行い、且つこのログイン処理とともに、ネットワークサービス上の投稿情報の全部又は一部をネットワーク回線網400を介してナビゲーション装置200に送信することができる。
また、上記の変更例にかかる情報提供システムの一例では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が管理サーバ610,620,630との間でログイン処理を行う一方で、当該管理サーバがこのログイン処理のタイミングで、ネットワークサービス上の投稿情報の全部又は一部をネットワーク回線網400を介してナビゲーション装置200に送信することができる。
上記の実施形態では、位置情報提供装置の一例としてナビゲーション装置200について記載したが、本発明では、インターネット上で地図情報サービスを提供するための装置(地図を検索する機能を有する装置)を位置情報提供装置として利用することもできる。この場合、具体例として、所定のネットワークサービスに投稿された、位置に関する投稿情報(例えば、ネットワークユーザによって評価された評価情報)を当該ネットワークサービスの管理サーバにログインして取得し、取得した投稿情報を、地図情報サービスから提供された地図上に表示させることができる。
上記の実施形態や種々の変更例の記載に基づいた場合、本発明では以下の各態様(アスペクト)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動してネットワーク回線網を介して前記ネットワークサービスを管理する管理サーバにログインして、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された、位置に関する投稿情報の全部又は一部を取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様1)を採り得る。
本発明では、
「態様1に記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記ユーザの現在位置から所定距離内の周辺位置について前記ネットワークユーザによって評価された周辺評価情報を前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様2)を採り得る。
本発明では、
「態様1又は2に記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと特定関係にある他人によって評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を前記他人の情報とともに選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様3)を採り得る。
本発明では、
「態様1から3のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと友人関係にない他人によって複数回評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様4)を採り得る。
本発明では、
「態様1から4のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
取得した情報を地図情報とともに表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様5)を採り得る。
本発明では、
「態様1から5のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作は、前記ユーザが乗車する車両に搭載されたナビゲーション装置を起動するための操作である、位置情報提供方法。」
という態様(態様6)を採り得る。
本発明では、
「態様1に記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作である、前記ユーザによる目的地を検索する操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインして、前記検索で抽出された目的地候補について前記ネットワークユーザによって評価された目的地候補評価情報を、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様7)を採り得る。
本発明では、
「態様7に記載の位置情報提供方法であって、
取得した前記目的地候補評価情報を当該情報に対応した前記目的地候補とともに表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様8)を採り得る。
本発明では、
「態様8に記載の位置情報提供方法であって、
前記目的地候補評価情報が前記ネットワーク上での前記ユーザの友人によって評価された友人評価情報である目的地候補を、前記目的地候補評価情報が前記友人評価情報でない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で前記表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様9)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記ユーザの目的地の投稿を促すための画面を表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様10)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記ユーザの目的地の投稿を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して送信する、位置情報提供方法。」
という態様(態様11)を採り得る。
本発明では、
「態様10又は11に記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作は、前記ユーザが乗車する車両のパーキングブレーキングを有効状態に設定するための操作である、位置情報提供方法。」
という態様(態様12)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、前記ユーザが乗車する車両の始動装置をオフ状態からオン状態に設定し、且つ前記車両のパーキングブレーキを無効状態から有効状態に設定する操作に連動して、前記ユーザの目的地についての評価を行うための評価用画面を表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様13)を採り得る。
本発明では、
「態様13に記載の位置情報提供方法であって、
前記目的地についての評価が行われなかった場合に、前記目的地についての評価を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して送信する、位置情報提供方法。」
という態様(態様14)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供システムであって、
投稿可能なネットワークサービスを管理するとともに、ネットワーク回線網を介して車両の経路案内を行うためのナビゲーション装置と間での通信が可能な管理サーバと、
前記管理サーバに設けられた制御部と、
を含み、
前記制御部は、前記ユーザによる前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインしたときに、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された投稿情報の全部又は一部を前記ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置に送信する、位置情報提供システム。」
という態様(態様15)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供システムであって、
車両の経路案内を行うためのナビゲーション装置と、
投稿可能なネットワークサービスを管理するとともに、ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置と間での通信が可能な管理サーバと、
を含み、
前記ナビゲーション装置は、前記ユーザによる前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインし、
前記管理サーバは、前記ナビゲーション装置のログイン時に、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された投稿情報の全部又は一部を前記ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置に送信する、位置情報提供システム。」
という態様(態様16)を採り得る。
本発明は、ユーザに位置に関する情報を提供する技術に関する。
下記特許文献1〜特許文献3には、自動車の経路案内を行うためのカーナビゲーション装置を用いて、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等のネットワークサービスにログインして、このネットワークサービスから車両乗員に情報を提供する情報提供システムが種々開示されている。
例えば、下記特許文献3に開示のシステムでは、カーナビゲーション装置からネットワークサービスのSNSサーバにログインし、SNSサーバ及び当該SNSサーバに接続されたグルメサイトサーバから情報を取得し、取得した取得情報がカーナビゲーション装置の表示部に表示される。この取得情報として具体的には、現在位置の周辺の目印情報としての、例えば「国道○号」という目印情報と、この目印情報に対応したコミュニティ情報としての、例えば「ラーメンA」という店舗情報が取得される。
特開2012−008969号公報
特開2010−164688号公報
特開2010−054484号公報
上記の情報提供システムにおいて、SNSサーバにログインするためには、認証データ等が記憶された記憶媒体をカーナビゲーション装置のスロットに挿入する専用の操作が必要であるため、SNSサーバから情報を取得するための操作が面倒であるという不具合がある。また、上述の目印情報及びコミュニティ情報のような情報は、情報テーブルに記憶された状態で更新されないため、この情報には、例えば店舗を利用した後の利用者の時々刻々と変化する正直な感想や意見が反映され難い。従って、この種のカーナビゲーション装置をはじめとして、ユーザに対して位置に関する情報を提供するシステムを構築するに際しては、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向をリアルタイムで反映させることによって、ネットワークユーザによる有益な情報を提供したいという要請が高い。
そこで本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、ネットワークユーザによる有益な情報を簡便に提供するのに有効な技術を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明にかかる位置情報提供装置は、位置に関する情報を提供する装置として構成される。ここでいう「位置情報提供装置」には、車両の経路案内を行う機能(ナビゲーション機能)を果たすナビゲーション装置や、例えばインターネット上で地図情報サービスを提供するための装置等が包含される。ナビゲーション装置は、特定の車両に専用の機器として設置され、又は特定の車両と他の車両との間での兼用の機器として設置されてナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよいし、或いはGPS受信機を搭載し、ナビゲーション・アプリケーション・ソフト(「ナビ・アプリ」ともいう)や通信契約によってナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよい。
この位置情報提供装置は、制御部を含む。制御部は、投稿可能なネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインすることができる。この制御部は、位置情報提供装置を起動するための操作に連動してネットワーク回線網を介して管理サーバにログインして、ネットワークサービスのユーザであるネットワークユーザによってネットワークサービスに投稿され管理サーバに蓄積された、位置に関する投稿情報の全部又は一部を取得し、その取得した投稿情報を位置情報提供装置のユーザである位置情報提供装置ユーザに提供する。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、管理サーバに蓄積された投稿情報を取得するための情報取得手段としての機能を果たす。取得した情報は、位置に関する投稿情報を必要とする位置情報提供装置ユーザに提供されるように、表示出力又は音声出力等の適宜の態様で出力されるのが好ましい。この場合、位置に関する投稿情報を必要とする位置情報提供装置ユーザとネットワークユーザとは、その全部又は一部が一致してもよいし、或いは一致しなくてもよい。位置情報提供装置がナビゲーション装置の場合、制御部は、ナビゲーション装置の本来のナビゲーション機能を制御するための制御手段と兼務されてもよいし、或いは前記の制御手段とは別個に設けられた専用の制御手段であってもよい。
この場合、「ネットワークサービスとの連携機能を実行する操作」として典型的には、所定のネットワークサービスを利用するためにそのネットワークサービスと積極的に連絡を取り合ってネットワークサービス上の投稿情報を検索したり取得したりする連携操作が挙げられる。これに対して、位置情報提供装置を起動するための操作は、位置情報提供装置ユーザがネットワークサービスやネットワークサービス上の投稿情報について特に意識することなく行う操作である。これにより、位置情報提供装置ユーザは、当該位置情報提供装置の起動に伴って、ネットワークユーザによる「位置に関する投稿情報」を簡便に取得することができる。
また、ここでいう「位置に関する投稿情報」として典型的には、ネットワークユーザによって目的地や目的地候補として選択された場所、店舗、施設などの位置情報や、ネットワークユーザが肯定的又は否定的に評価した場所、店舗、施設などの位置情報や、ネットワークユーザが通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(所謂、チェックイン情報)等が包含される。
管理サーバへのログインに関しては、位置情報提供装置のアカウントと管理サーバのアカウントとが連動することによって、アカウント認証が自動的に行われるのが好ましい。この場合のアカウントは、典型的にはログインID、或いはログインIDとパスワードとの組み合わせによって定められる。管理サーバに蓄積された投稿情報から取得される情報は、新たに更新された更新情報のみであってもよいし、或いは当該更新情報に過去の情報が付加された情報であってもよい。
上記の位置情報提供装置によれば、ネットワークサービス上に投稿された各種の投稿情報のうち、特に、位置情報提供装置ユーザに有益な、ネットワークユーザによる、位置に関する投稿情報を、位置情報提供装置ユーザにネットワークサービスとの連携について意識させることなく(位置情報提供装置ユーザの特別な操作を必要とすることなく)、簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記位置情報提供装置ユーザの現在位置を計測可能な測位部を含み、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記測位部が計測した前記位置情報提供装置ユーザの現在位置から所定距離内の周辺位置について前記ネットワークユーザによって評価された周辺評価情報を前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得し、その取得した投稿情報を前記位置情報提供装置ユーザに提供するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から周辺評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。これにより、位置情報提供装置ユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、位置情報提供装置ユーザに有益な情報である、ネットワークユーザによる周辺評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記位置情報提供装置ユーザと特定関係にある他人によって評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を前記他人の情報とともに選択的に取得し、その取得した投稿情報を前記位置情報提供装置ユーザに提供するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から他人による評価情報を当該他人の情報とともに選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。ここでいう、「位置情報提供装置ユーザと特定関係にある他人」には、ネットワーク上で位置情報提供装置ユーザと友人関係(位置情報提供装置ユーザが実際に会ったことがあるか否かは問わない)にある人をはじめ、位置情報提供装置ユーザが特定のマスメディア(テレビ、ラジオ、雑誌等の媒体)を通じて一方的に知り得る関係にある著名人(有名人)や芸能人等が包含される。これにより、位置情報提供装置ユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、位置情報提供装置ユーザに有益な情報である、そのユーザと特定関係にある他人による評価情報を当該他人の情報とともに簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記位置情報提供装置ユーザと特定関係にない他人によって複数回評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を選択的に取得し、その取得した投稿情報を前記位置情報提供装置ユーザに提供するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から他人によって複数回評価された評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。ここでいう、「位置情報提供装置ユーザと特定関係にない他人」とは、位置情報提供装置ユーザと何ら特定の関係にない人であって、前述の友人、著名人(有名人)、芸能人等を除いた人として規定される。これにより、位置情報提供装置ユーザは、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、当該ユーザに有益な情報である、そのユーザと特定関係にない他人による評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記制御部が取得した投稿情報を地図情報とともに表示する表示部を含むのが好ましい。これにより、位置情報提供装置ユーザは、制御部が取得した投稿情報を表示部によって容易に視認することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、目的地を検索する操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインして、前記検索で抽出された目的地候補について前記ネットワークユーザによって評価された目的地候補評価情報を、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得し、その取得した投稿情報を前記位置情報提供装置ユーザに提供するのが好ましい。即ち、この制御部は、管理サーバに蓄積された投稿情報の中から目的地候補評価情報を選択的に取得するための情報取得手段としての機能を果たす。これにより、位置情報提供装置ユーザは、目的地の検索に伴って、ネットワークユーザによる目的地候補評価情報を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、前記制御部が取得した前記目的地候補評価情報を当該情報に対応した前記目的地候補とともに表示する表示部を含むのが好ましい。これにより、位置情報提供装置ユーザは、目的地候補とともに表示された目的地候補評価情報を表示部によって容易に視認することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記表示部は、前記目的地候補評価情報が前記ネットワーク上での前記位置情報提供装置ユーザの友人によって評価された友人評価情報である目的地候補を、前記目的地候補評価情報が前記友人評価情報でない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。即ち、目的地候補によって優先度が異なる表示態様が用いられており、特に友人によって評価された情報に対応する目的地の優先度が相対的に高くなるように設定される。これにより、位置情報提供装置ユーザは、友人による評価情報が反映された目的地候補の中から目的地を選択することが可能となる。また、位置情報提供装置ユーザは、友人によって評価された情報に対応する目的地候補を容易に識別することができる。
本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部及び表示部を含む。この制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザである位置情報提供装置ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、位置情報提供装置ユーザの目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。表示部は、前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記位置情報提供装置ユーザによる前記ネットワークサービスへの前記目的地の投稿(所謂、チェックイン)を促すための画面を表示する。これにより、位置情報提供装置ユーザは、専用の操作をすることなく、目的地の投稿のための操作を必要に応じて行うことができる。
本発明にかかる位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部を含む。制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザである位置情報提供装置ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。この制御部は、前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記目的地の投稿を促すための通知を前記位置情報提供装置ユーザが管理する端末機器に対して直接的又は間接的に送信する。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、目的地の投稿を促すための通知を端末機器に対して行うための通知手段としての機能を果たす。この場合、位置情報提供装置ユーザは、典型的には位置情報提供装置の契約者又は利用者とされる。また、端末機器として、典型的には携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができる。これにより、位置情報提供装置ユーザは、専用の操作をすることなく、目的地の投稿の意向を確認する通知を受信することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記所定の操作は、前記位置情報提供装置ユーザが乗車する車両のパーキングブレーキングを有効状態に設定するための操作であるのが好ましい。これにより、位置情報提供装置ユーザは、車両の停止時に、目的地の投稿の意向を確認する通知を簡便に取得することができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置は、ユーザに位置に関する情報を提供する装置であって、制御部及び表示部を含む。制御部は、ネットワークサービスを管理する管理サーバにネットワーク回線網を介してログインして、前記ユーザである位置情報提供装置ユーザの目的地を前記ネットワークサービスに投稿することができる。即ち、この制御部は、ネットワークサービスの管理サーバにログインするためのログイン手段としての機能と、位置情報提供装置ユーザの目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。表示部は、前記位置情報提供装置ユーザが乗車する車両のパーキングブレーキが有効状態にあるときに前記車両の始動装置がオフ状態からオン状態に設定される操作に連動して、前記位置情報提供装置ユーザが前記目的地についての評価を行うための評価用画面を表示する。この場合、「車両の始動装置」として、典型的には、内燃機関のみにより走行する車両や電気車両におけるイグニッション装置や、当該イグニッション装置を作動させるための携帯電話等を用いることができる。これにより、位置情報提供装置ユーザの専用の操作を必要とすることなく、目的地についての評価の促進を図ることができる。
本発明にかかる前記の位置情報提供装置では、前記制御部は、前記目的地についての評価が行われなかった場合に、前記目的地についての評価を促すための通知を前記位置情報提供装置ユーザが管理する端末機器に対して送信するのが好ましい。これにより、位置情報提供装置ユーザの専用の操作を必要とすることなく、目的地についての評価の促進強化を図ることができる。
本発明にかかる位置情報提供システムは、前記位置情報提供装置と、前記ネットワークサービスとしての1又は複数のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を管理する前記管理サーバと、前記位置情報提供装置と前記管理サーバとを接続する前記ネットワーク回線網と、を含む。これにより、ネットワークサービスについて特に意識しなくても、位置情報提供装置ユーザに有益な情報である、ネットワークユーザによる、位置に関する投稿情報を簡便に取得するのに有効な情報提供システムを構築することができる。
図1は、本発明にかかる位置情報提供システム10の概略図である。
図2は、第1実施形態の位置情報提供処理のフローチャートを示す図である。
図3は、図2中のステップS106によって表示部240に表示される表示例である。
図4は、図2中のステップS109によって表示部240に表示される表示例である。
図5は、第2実施形態の位置情報提供処理のフローチャートを示す図である。
図6は、図5中のステップS202によって表示部240に表示される表示例である。
図7は、図2中のステップS206によって表示部240に表示される表示例である。
以下、本発明の一実施形態である位置情報提供装置及び位置情報提供システムについて、図面を用いて説明する。図1には、本発明にかかる位置情報提供システム10の概略図が示されている。
図1に示される位置情報提供システム10は、その構成要素として、複数の車両100、複数の情報端末300、ネットワーク回線網400,500及び情報提供センタ600を含む。図1では、便宜上、車両100及び情報端末300をそれぞれ1つのみ示している。必要に応じてこれらの構成要素に更なる構成要素が付加されてもよい。この位置情報提供システム10が、本発明の「位置情報提供システム」に相当する。
車両100には、当該車両の状態を制御する1又は複数の電子制御装置110(以下、「車両ECU110」ともいう)が設けられている。各車両ECU110は、CAN(Controller Area Network)通信システムのCAN通信ライン120に接続され、このCAN通信ライン120を経由して各種の信号を互いに入出力できるようになっている。そして、各車両ECU110は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、メモリ、入出力インターフェース及びセンサ信号を入力して各種のアクチュエータを駆動する駆動回路を備えている。この車両100では、車両ECU110がパーキングブレーキ(「PKB」ともいう)130、イグニッション(「IG」ともいう)装置150及びナビゲーション装置200にそれぞれ接続されており、例えばパーキングブレーキ130やイグニッション装置150のそれぞれのON/OFF情報がCAN通信ライン120を経由してナビゲーション装置200に出力される。
上記の車両100としては、バッテリの電力で走行用モータを駆動する電気自動車(EV)や、走行用モータと内燃機関とを備えバッテリを充電器により充電可能なプラグイン式ハイブリッド自動車(PHV)を採用することができる。或いは、走行用モータを備えずに内燃機関のみにより走行する従来からの車両も採用することができ、車両の駆動形式は問わない。
ナビゲーション装置200は、各車両100(以下、「ユーザ車両」ともいう)に搭載されるものであり、少なくとも当該車両のためのナビゲーション機構(概して、車両100の経路案内を行なう機能や、車両100又はナビゲーション装置200のユーザ(契約者又は利用者)に対して位置に関する情報を提供する機能)を備えている。このナビゲーション装置200は、各車両100に専用の機器として設置され、又は当該車両と他の車両との間で兼用の機器として設置されてナビゲーション機能を果たす端末機器であってもよいし、或いはGPS受信機を搭載し、或いはGPS受信機を搭載し、ナビゲーション・アプリケーション・ソフト(「ナビ・アプリ」ともいう)や通信契約によってナビゲーション機能を果たす携帯機器(典型的には、携帯電話)等の端末機器であってもよい。この場合、ナビゲーション装置200を有線接続又は無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標)を用いた近距離無線通信)によってCAN通信ライン120に接続してナビゲーション装置200へのCAN情報の通信を行うことができる。別の形態として、車両100の各ECUからの情報を集約する場所(例えば、CAN−BT(Controller Area Network-Bluetooth))から通信手段によってナビゲーション装置200へCAN情報を送信することができる。ナビゲーション装置200は、所定のネットワーク回線網(例えば、インターネット回線網や専用回線網等のセキュアな回線網)400を介して一時的又は連続的に情報提供センタ600に接続され、情報提供センタ600との間での情報通信が可能になっている。ここでいうネットワーク回線網400が、本発明の「ネットワーク回線網」に相当する。
ナビゲーション装置200は、電子制御装置210(以下、「端末ECU210」ともいう)、GPSユニット220、通信部230及び表示部240を備えている。端末ECU210は、CPU、ROM、RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするものであり、メモリ、入出力インターフェース及びセンサ信号を入力して各種のアクチュエータを駆動する駆動回路を備えている。この端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザ(契約者又は利用者)に関する情報(例えば、契約者名、ユーザを特定するID情報、ユーザがネットワークサービスに参加するために利用するアカウント情報等)が記憶されたデータベースを備えている。GPSユニット220は、GPS衛星からの電波に基づいてナビゲーション装置200(或いは、ナビゲーション装置200が搭載されたときの車両100)の現在の位置座標を測定する機能を果たす。このGPSユニット220は、車両100の現在位置を計測可能に構成されており、本発明の「測位部」を構成している。通信部230は、情報提供センタ600からネットワーク回線網400を経由して送られた情報を受信し、或いは端末ECU210からの情報をネットワーク回線網400を経由して情報提供センタ600へ送信する機能を果たす。表示部240は、端末ECU210からの出力情報を表示画面に表示する機能を果たす。ここでいうナビゲーション装置200が、本発明の「位置情報提供装置」に相当する。
情報端末300は、所定のネットワーク回線網(例えば、インターネット回線網や専用回線網等のセキュアな回線網)500を介して一時的又は連続的に前記の情報提供センタ600に接続され、情報提供センタ600との間での情報通信が可能になっている。この情報端末300として典型的には、携帯電話やパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができる
情報提供センタ600は、社会的ネットワークサービスとしての1又は複数のソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、「SNS」又は「投稿可能なネットワークサービス」ともいう)をインターネット上で構築する機能を果たす。この情報提供センタ600は、SNS毎に割り当てられた管理サーバ(SNSサーバ)を備えている。図1に示す例では、情報提供センタ600は、第1のSNSのための管理サーバ610、第2のSNSのための管理サーバ620、第3のSNSのための管理サーバ630を備えている。ここでいう管理サーバ610,620,630が本発明の「管理サーバ」に相当する。
各管理サーバは、情報端末300のユーザ(契約者又は利用者)に関する情報(例えば、契約者名、情報端末300の電話番号、メールアドレス、ユーザを特定するID情報、ユーザがネットワークサービスに参加するために利用するアカウント情報等)が記憶されたデータベースを備えている。情報提供センタ600は、各情報端末300からSNSに投稿された投稿情報を管理サーバ610,620,630に蓄積した後、当該情報端末300のユーザ(所謂、フォロワー等)に提供し、且つナビゲーション装置200に提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、上記構成のナビゲーション装置200による位置情報提供処理について説明する。この位置情報提供処理は、ナビゲーション装置200の本来のナビゲーション機能を果たす端末ECU210が主体となって遂行される。この端末ECU210によって本発明における「制御部」が構成される。
図2〜図4を参照しつつ、第1実施形態の位置情報提供処理について説明する。
図2に示すフローチャートによれば、まずステップS101において、端末ECU210は、ナビゲーション装置200が起動されたか否かを判定する。この場合、ナビゲーション装置200では、運転者又は同乗者(以下、ナビゲーション装置200の「ユーザ」ともいう)が所定の起動操作を行うことによって、典型的にはナビゲーション機能の起動ボタンを押圧したり、ナビゲーション用の画面に触れたりする(「タップする」ともいう)ことによって、現在地や目的地に関する地図情報が表示部240に表示される。従って、このステップS101では、車両100の発進前に前記の起動操作がなされたか、或いはこの起動操作によってナビゲーション装置200が実際に起動されたかを検出することによって、前記の判定を行うことができる。ナビゲーション装置200が起動されたと判定した場合(ステップS101のYes)には、ステップS102にすすみ、そうでない場合(ステップS101のNo)には、そのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS102では、ナビゲーション装置200の起動時に、端末ECU210のデータベースに予め記憶されているナビゲーション装置200のアカウントと、情報提供センタ600の管理サーバ610,620,630に予め登録されている1又は複数のSNSアカウントとの間で自動的にアカウント認証が行われるように、端末ECU210及び管理サーバ610,620,630が連動する。具体的には、端末ECU210は、アカウント認証を自動で行うための認証データを当該端末ECU210のデータベースから読み出して、通信部230を介して管理サーバ610,620,630に送信する。この場合の認証データは、典型的にはログインID、或いはログインIDとパスワードとの組み合わせによって定められる。そして、このアカウント認証が正常に行われたことを条件として、端末ECU210は、各ネットワークサービスに投稿されて管理サーバ610,620,630に蓄積されている、位置に関する投稿情報(「第1の投稿情報」ともいう)を検索して、当該投稿情報の全部又は一部を通信部230を介して取得する。即ち、この端末ECU210は、ネットワークサービスの管理サーバ610,620,630にログインするための「ログイン手段」としての機能と、管理サーバ610,620,630に蓄積された、位置に関する投稿情報の全部を取得し、或いは当該投稿情報の一部を選択的に取得するための「位置情報取得手段」としての機能を果たす。
このため、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作によって、即ちナビゲーション装置200の起動操作(ナビゲーション機能を有効にする操作)に連動して自動的(「シームレス」ともいう)に第1の投稿情報を取得することができる。この場合、ナビゲーション装置200の起動操作が、管理サーバ610,620,630との間でログイン処理を行うためのトリガ(トリガ操作)となる。ここで、「ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作」として典型的には、所定のネットワークサービスを利用するためにそのネットワークサービスと積極的に連絡を取り合ってネットワークサービス上の投稿情報を検索したり取得したりする連携操作が挙げられる。これに対して、「所定の操作」は、ナビゲーション装置200のユーザによって人為的に行われる操作であって、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する操作、即ちユーザがネットワークサービスやネットワークサービス上の投稿情報について特に意識することなく行うことができる操作として規定される。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第1の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。変更例として、ナビゲーション装置200に関する起動操作以外の種々の操作や、車両全般に関する操作に連動して自動的に、第1の投稿情報を取得するように構成してもよい。
このステップS102では、管理サーバ610,620,630から取得する第1の投稿情報として、典型的にはナビゲーション装置200のユーザがネットワークサービスに予め登録している友人(ネットワーク上でユーザと友人関係にあるネットワークユーザ)によって肯定的に評価された場所、店舗、施設などの位置情報(「友人評価情報」ともいう)の更新分を用いることができる。この位置情報に対して、典型的には、「いいね(Like)」という肯定的な評価が適用される。なお、必要に応じて、更新後の友人評価情報に更新前の友人評価情報が付加された情報や、更新前の友人評価情報のみを用いることもできる。更新後の友人評価情報を用いると、友人の意向をリアルタイムで反映させることができ、ナビゲーション装置200のユーザに有益な情報を提供することができる。この第1の投稿情報の変更例として、友人以外の他人によって肯定的に評価された位置情報や、友人又は他人によって否定的に評価された位置情報(典型的には、「だめだね(Dislike)」という否定的な評価が適用された情報)、また友人や他人が通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(所謂、チェックイン情報)を用いることもできる。なお、ここでいう「友人」は、ネットワーク上でナビゲーション装置200のユーザと友人関係にある人であれば足り、当該ユーザが実際に会ったことがあるか否かは問わない。また、ここでいう「他人」には、ナビゲーション装置200のユーザが特定のマスメディア(テレビ、ラジオ、雑誌等の媒体)を通じて一方的に知り得る関係にある著名人(有名人)や芸能人等、当該ユーザと特定関係にある他人や、ユーザと何ら特定の関係にない他人が包含される。
ステップS103では、端末ECU210は、車両100のパーキングブレーキ(PKB)130が有効状態(ON状態)であるか、或いは無効状態(OFF状態)であるかを判定する。この判定は、典型的にはパーキングブレーキ130の作動信号の検出結果に基づいて行われる。パーキングブレーキ130が無効状態であると判定した場合や、パーキングブレーキ130が有効状態から無効状態に変更されたと判定した場合(ステップS103のYes)、典型的には車両100が走行開始直前(発進直前)の状態である場合にステップS104にすすみ、そうでない場合(ステップS103のNo)にはステップS104をスキップしてステップS105にすすむ。変更例として、ステップS103のNoの場合にステップS103の判定を繰り返すようにしてもよい。また、別の変更例として、ステップS103でパーキングブレーキ130が有効状態であると判定した場合、典型的には車両100が停車していることを条件にしてステップS104にすすむようにしてもよい。
ステップS104では、端末ECU210は、ステップS102で取得した第1の投稿情報を表示部240に表示する。具体的には、友人によって肯定的に評価された友人評価情報の更新分である、「いいね(Like)」という肯定的な表示を、表示部240に表示されている地図上に重ねて重畳表示する。この表示部240が本発明の「表示部」に相当する。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、端末ECU210が取得した情報を表示部240によって容易に視認することができる。この場合、更にこの肯定的な表示を表示部240の画面上で指定する(典型的には、タップする)ことによって、当該友人評価情報の詳細な情報を地図上に表示するのが好ましい。これにより、友人によって肯定的に評価された友人評価情報を、特殊な操作をすることなく、車両100の走行前に参照することができる。この場合、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。更に、同一の友人が同一の友人評価情報を複数回投稿している場合や、複数の友人がそれぞれ同一の友人評価情報を投稿している場合には、評価回数を合わせて表示してもよい。
ステップS105では、端末ECU210は、前述のアカウント認証によって管理サーバ610,620,630にログインすることによって、自車両である車両100の現在位置(GPSユニット220によって測定された現在位置)から所定距離内の周辺位置(場所、店舗、施設、観光地など)に対応した、位置に関する投稿情報(「第2の投稿情報」ともいう)を通信部230を介して選択的に取得する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザは、有益と考えられる自車両周辺の第2の投稿情報を、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ナビゲーション装置200のユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作によって自動的(シームレス)に取得できる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第2の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。
このステップS105では、管理サーバ610,620,630から取得する第2の投稿情報として、典型的にはナビゲーション装置200のユーザがネットワークサービスに予め登録している友人や、友人以外の他人であるネットワークユーザによって肯定的に評価された場所、店舗、施設などの位置情報(「周辺評価情報」ともいう)の更新分を用いることができる。必要に応じて、更新後の周辺評価情報に更新前の周辺評価情報が付加された情報や、更新前の周辺評価情報のみを用いることもできる。更新後の周辺評価情報を用いると、現在位置の周辺に関するネットワークユーザの意向をリアルタイムで反映させることができ、ナビゲーション装置200のユーザに有益な、ネットワークユーザによる情報を提供することができる。この第2の投稿情報の変更例として、友人又は他人によって否定的に評価された周辺評価情報(典型的には、「だめだね」という否定的な情報)、また友人や他人が通過したり到着したりした場所、店舗、施設などの位置情報(チェックイン情報)を用いることもできる。
ステップS106では、端末ECU210は、ステップS105で取得した第2の投稿情報を表示部240に表示する。具体的には、友人や他人によって肯定的に評価された周辺評価情報の更新分である、「いいね(Like)」という肯定的な表示を、表示部240に表示されている地図上に重ねて重畳表示する。この場合、他人により肯定的に複数回評価されているときには、肯定的な表示のまわりに更に他人による評価回数を表示するのが好ましい。一方で、友人の周辺評価情報を表示する場合には、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。更に、同一の友人が同一の周辺評価情報を複数回投稿している場合や、複数の友人がそれぞれ同一の周辺評価情報を投稿している場合には、評価回数を合わせて表示するのが好ましい。また、この場合、更にこの周辺評価情報を表示部240の画面上で指定する(典型的には、タップする)ことによって、当該周辺評価情報に関する詳細な情報を地図上に表示するのが好ましい。これにより、友人や他人によって肯定的に評価された周辺評価情報を、特殊な操作をすることなく、車両100の走行前に参照することができる。友人の周辺評価情報を表示する場合には、更に友人自身の情報(名前、写真等)を地図上に表示するのが好ましい。
上記のステップS106の具体的な表示例については図3が参照される。図3に示す表示例では、表示部240の地図画面上に、自車両周辺の位置情報11及び21が重ねて重畳表示されている。位置情報11は、友人である「SHIGEO」によって肯定的に評価されたレストランを示すマークとして表示されており、更にこの位置情報11のまわりに友人情報13が表示されている。この友人情報13は、友人が登録しているネットワークサービスで肯定的な評価を行う際に用いられる評価用マーク15(図3では、「Good!」のマーク)と、友人の個人情報(図3では、「SHIGEO」という名前及びその顔写真)17とを含む。一方で、位置情報21は、他人によって肯定的に評価された駐車場を示すマークとして表示されており、更にこの位置情報21のまわりに他人情報23が表示されている。この他人情報23は、他人が登録しているネットワークサービスを識別可能な評価用マーク25と、この駐車場が他人によって肯定的に評価された評価回数を示す評価回数情報27とを含む。図3の表示例では、評価用マーク25として、ネットワークサービスを識別可能な「SNS A」のマーク及び「SNS B」のマークが表示されている。また、「SNS A」において「良い」という評価に係る評価回数情報27が「5」であるため、このネットワークサービスで他人によって肯定的に評価された評価回数が5回であることが判り、同様に「SNS B」において「良い」という評価に係る評価回数情報27が「6」であるため、このネットワークサービスで他人によって肯定的に評価された評価回数が6回であることが判る。
図2に戻り、ステップS107では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザによって目的地の検索要求が有ったか否かを判定する。この場合、目的地の検索として、周辺施設の検索や、ジャンル別の検索等が挙げられる。検索要求が有ったと判定した場合(ステップS107のYes)にはステップS108にすすみ、そうでない場合(ステップS107のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。典型的には、検索のための入力情報に基づいて、表示部240に目的地候補が出力された場合に、検索要求が有ったと判定される。
ステップS108では、端末ECU210は、前述のアカウント認証によって管理サーバ610,620,630にログインすることによって、目的地候補に関する投稿情報であって、且つ管理サーバ610,620,630に蓄積されている、位置に関する投稿情報(「第3の投稿情報」ともいう)を通信部230を介して選択的に取得する。この第3の投稿情報として具体的には、検索で抽出された目的地候補についてネットワークユーザ(ネットワーク上の友人又は他人)によって肯定的に評価された情報(「目的地候補評価情報」ともいう)を取得する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザにとって有益な第3の投稿情報を、ネットワークサービスとの連携機能を実行する専用の操作(ナビゲーション装置200のユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)を行うことなく、ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作である、目的地の検索操作に連動して自動的(シームレス)に取得できる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、ネットワークサービスについて特に意識することなく、第3の投稿情報を有効利用できる状況になる。従って、ネットワークサービスを利用しているネットワークユーザの意向がリアルタイムで反映される。
ステップS109では、端末ECU210は、ステップS108で取得した第3の投稿情報を、表示部240に表示された目的地候補のリストに追加して表示した後、当該位置情報提供処理を終了する。この場合、ナビゲーション装置200のユーザは、目的地候補とともに表示された目的地候補評価情報を表示部240によって容易に視認することができる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、目的地候補の中から目的地を選択する際に、目的地候補に対応した第3の投稿情報(目的地候補評価情報)を参考にすることができる。なお、ナビゲーション装置200が所謂「通信型」の装置である場合には、目的地自体の情報は情報提供センタ600や別の情報提供センタとの間の通信によって取得されるが好ましい。一方で、ナビゲーション装置200が所謂「スタンドアローン型」の装置である場合には、目的地自体の情報は当該装置に予め記憶されている情報の中から抽出され取得されるが好ましい。
上記のステップS109の具体的な表示例については図4が参照される。図4に示す表示例では、表示部240に検索結果が表示されており、またこの表示内容が「検索結果」であることを示す項目37が表示されている。また、この検索結果では、「周辺検索」なる項目31、「駐車場」なる項目33、「条件設定」なる項目35が順次展開されることによって、最終的に項目37に至ったことが視認できる。項目31の表示画面では、目的地について周辺検索が行われる。項目33の表示画面には、目的地として選択された駐車場について周辺検索が行われた結果が表示される。項目35の表示画面では、周辺検索で検索された複数の駐車場の中から候補を絞り込むための条件設定が行われる。項目37の表示画面には、3つの目的地候補として、第1候補である「○○駐車場」、第2候補である「△△パーク」、第3候補である「□□24」のそれぞれの名称と、自車両から各候補までの距離(メートル)を合わせたリストが表示されている。更なる目的地候補がある場合には、「次候補」なるキーをタップすることによって、当該目的地候補が表示された表示画面が展開される。
更に、このリストに前述の第3の投稿情報のように、管理サーバ610,620,630に蓄積されているネットワークユーザの情報、具体的には前述の友人情報13及び他人情報23が追加で表示されている。この場合、「○○駐車場」は、自車両からの距離が最も近く、しかも友人による肯定的な評価があるという判定に基づいて、優先順位が最も高い1番目の候補に設定されている。「△△パーク」は、自車両からの距離が最も遠い一方で、他人による肯定的な評価がある(具体的には、第1のネットワークでの評価回数が5回である、第2のネットワークでの評価回数が6回である)という判定に基づいて、優先順位が2番目の候補に設定されている。「□□24」は、自車両からの距離は2番目に近い一方で、誰からも肯定的な評価がないという判定に基づいて、優先順位が最も低い3番目の候補に設定されている。
上記の表示例では、目的地候補評価情報が友人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補を、目的地候補評価情報が他人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補や、誰からも肯定的に評価されていない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。更に、目的地候補評価情報が他人によって肯定的に評価された評価情報である目的地候補を、誰からも肯定的に評価されていない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で表示するのが好ましい。これにより、ナビゲーション装置200のユーザは、友人や他人による肯定的な評価情報が反映された目的地候補の中から目的地を選択することが可能となる。また、ナビゲーション装置200のユーザは、友人や他人によって肯定的に評価された情報に対応する目的地候補を容易に識別することができる。勿論、自車両からの距離を優先して、「□□24」を優先順位が2番目の候補とし、「△△パーク」を優先順位が3番目の候補として表示することもできる。その他の手法として、優先順位の高い候補を優先順位の低い候補とは異なる色彩や字体を用いて表示することもできる。これにより、ナビゲーション装置200のユーザが目的地をより円滑に選択する助けになる。
追加例として、表示部240に表示されている友人情報13や他人情報23の領域をナビゲーション装置200のユーザが指でタップすることで、当該情報が登録されているネットワークサービスにリンクするように構成することもできる。また、前述の友人情報13及び他人情報23を、図4に示す検索結果以外の画面、例えば目的地毎の情報を表示するための画面に表示することもできる。
以下、図5〜図7を参照しつつ、第2の実施形態の位置情報提供処理について説明する。
図5に示すフローチャートによれば、まずステップS201において、端末ECU210は、車両100が目的地に到着したか否かを判定し、また車両100が目的地に到着している場合に、更にパーキングブレーキ130が有効状態(ON状態)であるか否かを判定する。車両100が目的地に到着し、且つパーキングブレーキ130が有効状態であると判定した場合(ステップS201のYes)にはステップS202にすすみ、そうでない場合(ステップS201のNo)には当該位置情報提供処理を終了する。この場合、車両100が目的地に到着したとの判定は、車両100が実際に目的地に到着しているという情報に基づいて行われてもよいし、或いは車両100が目的地に到着したことを想定した情報に基づいて行われてもよい。
ステップS202では、端末ECU210は、予め登録されているネットワークサービスへのチェックインを促すためのチェックイン促進画面を表示部240に表示させる。このステップS202の具体的な表示例については図6が参照される。図6に示す表示例では、表示部240に、「○○レストランに到着しました。」或いは「目的地に到着しました。」という表示と、「××SNSにチェックインしますか?」という表示を、「Yes」という選択キー41と、「No」という選択キー42とともに表示する。これにより、ナビゲーション装置200のユーザが選択キー41又は選択キー42を選択してタップすることによって、ネットワークサービスにチェックインするか否かの意思表示を行うことができる。従って、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述のブレーキ操作によって、自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対してチェックイン機能の利用を促すことができる。なお、ナビゲーション装置200のユーザによって「Yes」の選択キー41がタップされた場合、そのまま「××SNS」にチェックインし、或いは「××SNS」のチェックイン用画面に接続されるのが好ましい。この場合、端末ECU210は、車両100の目的地をネットワークサービスに投稿するための投稿手段としての機能を果たす。また、この場合、1つのネットワークサービスにチェックインしてもよいし、或いは複数のネットワークサービスに一括でチェックインしてもよい。また、このチェックインによって当該ネットワークサービスに投稿されているコメントや写真のアップロード等を適宜に行うこともできる。
変更例では、前記のステップS201においてパーキングブレーキ130についての判定を省略して、車両100が目的地に到着した(例えば、車両100のための経路案内が完了した)ことの判定のみによって、ステップS202を行うこともできる。この場合、表示部240にチェックイン画面を視認可能且つ操作不能に表示させ、その後に追加の操作許可条件が成立したことを条件として、チェックイン画面を操作可能に表示させることができる。或いは、操作許可を要しない操作(例えば、音声認識操作や、車両ステアリングホイールに設けられたスイッチ類の手動操作など)が行われたことを条件として、チェックイン画面を操作可能に表示させることもできる。
ステップS203では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが、表示部240の画面上でネットワークサービスに未だチェックインがないか否かを判定する。チェックインがないと判定した場合(ステップS203のYes)にはステップS204にすすみ、そうでない場合(ステップS203のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS204では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが管理する携帯電話のメールにチェックインを促す通知を行う。そして、メールに掲載されているリンクを選択する選択操作によって、自動的にチェックインされ、或いはネットワークサービスのチェックイン画面に移行する。この場合、端末ECU210は、目的地の投稿を促すための通知を端末機器に対して行うための「通知手段」としての機能を果たす。携帯電話のメール以外に、管理サーバ610,620,630に蓄積されるメールや、ユーザのパーソナルコンピュータ(PC)のメールにチェックインを促す通知を行ってもよい。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述の選択操作によって自動的(シームレス)に当該ユーザに対してチェックイン機能の利用を促すことができる。このステップS204の通知は、ステップS203を前提として行う以外に、表示部240の画面上でネットワークサービスにチェックインされなかったときにのみ行うことも可能であり、或いはステップS203を省略して行うことも可能である。
ステップS205では、端末ECU210は、ステップS204に引き続いて、車両100のイグニッション装置150が目的地でオフ状態に設定された後に、再度オン状態に設定されたか否かを判定し、またイグニッション装置150が再度オン状態に設定されたと判定した場合に、更にパーキングブレーキ130が有効状態(オン状態)であるか否かを判定する。ステップS205の条件が成立している場合(ステップS205のYes)にはステップS206にすすみ、そうでない場合(ステップS205のNo)にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。このステップS205の判定によれば、車両100が目的地に到着した後、出発する直前の状態であると判定することができる。
ステップS206では、端末ECU210は、目的地についての評価を行うための評価用画面を表示部240に表示させる。このステップS206の具体的な表示例については図7が参照される。図7に示す表示例では、表示部240に、「○○レストランを評価しますか?」という表示を、「Yes」という選択キー51と、「No」という選択キー52とともに表示する。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述のイグニッション操作及びブレーキ操作によって、自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対して目的地についての評価の実施を促すことができる。なお、ナビゲーション装置200のユーザによって「Yes」の選択キー51がタップされた場合、ナビゲーション装置200で目的地についての詳細な評価を行うための画面に移行し、或いは「××SNS」において目的地についての詳細な評価を行うための画面に接続されるのが好ましい。
ステップS207では、端末ECU210は、ステップS206に関連する処理に引き続いて、表示部240の評価用画面で実際に目的地についての評価が行われたか否かを判定する。当該評価が行われなかったと判定された場合(ステップS207のYes)、即ちステップS206で表示部240に表示された表示画面で「No」という選択キー52がタップされた場合にはステップS208にすすみ、そうでない場合(ステップS207のNo)、即ちステップS206で表示部240に表示された表示画面で「Yes」という選択キー51がタップされた場合にはそのまま当該位置情報提供処理を終了する。
ステップS208では、端末ECU210は、ナビゲーション装置200のユーザが契約又は利用する携帯電話のメールに、目的地の評価を行うように促す通知を行う。そして、ナビゲーション装置200のユーザは、メールに掲載されているリンクを選択する選択操作を行うことにより、例えば自動的に1又は複数のネットワークサービスにログインして、当該ネットワークサービスの評価用画面で目的地についての評価内容を投稿することができる。これにより、ネットワークサービスとの連携のための専用の操作(ユーザが管理サーバ610,620,630にログインするための専用の操作)によらず、当該操作とは別に行われる前述の選択装置によって自動的(シームレス)にナビゲーション装置200のユーザに対して目的地の評価の実施を促すことができる。なお、携帯電話のメール以外に、ネットワークサービスの管理サーバ内のメールや、ユーザのパーソナルコンピュータ(PC)のメールに目的地の評価を行うように促す通知を行ってもよい。
以上のように、上記構成のナビゲーション装置200を備えた車両100や、複数の車両100及び情報提供センタ600を含む位置情報提供システム10を用いることによって、ナビゲーション装置200のユーザに、ネットワークユーザによる有益な情報を簡便に提供することができる。
本発明は、上記の典型的な実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
図2に示す第1実施形態の位置情報提供処理に関連して、ステップS101からステップS104までのステップのみからなる第1の位置情報提供処理、ステップS101、ステップS105及びステップS106のみを組み合わせた第2の位置情報提供処理、ステップS107からステップS109までのステップのみからなる第3の位置情報提供処理、更にはこれら第1から第3の位置情報提供処理のうちの2つを適宜に組み合わせた処理等を採用することもできる。
図5に示す第2実施形態の位置情報提供処理に関連して、ステップS201及びステップS202のみを組み合わせた第4の位置情報提供処理、ステップS201からステップS204までのステップのみからなる第5の位置情報提供処理、ステップS201からステップS206までのステップのみからなる第6の位置情報提供処理等を採用することもできる。
上記の実施形態では、図2に示す位置情報提供処理や図5に示す位置情報提供処理を行う制御手段は、ナビゲーション装置200の本来のナビゲーション機能を果たす端末ECU210によって兼務される場合について記載したが、本発明では端末ECU210とは別個に設けられた専用の制御手段が図2に示す位置情報提供処理や図5に示す位置情報提供処理を行うように構成することもできる。
本発明では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が、管理サーバ610,620,630にログインするためのトリガ操作として、例えば上述の実施形態ように、ナビゲーション装置200の起動操作、車両100のブレーキ操作やイグニッション操作を採用する以外に、その他のトリガ操作を種々採用することもできる。具体的には、ナビゲーション装置200に関して、出発地から目的地までの最適なルート(経路)を検索する操作(周辺検索、住所検索、ジャンル検索)、前記ルートに関する情報を確認する操作、新たな領域の地図情報が必要となった場合に当該地図情報を追加で取得する操作、ネットワークサービスから交通情報、音楽情報、メール情報等を他の情報とともに取得する操作、定期的にネットワークサービスに接続する操作を、前述のトリガ操作として採用することができる。また、車両100に関して、アクセサリー(ACC)電源をオン状態にする操作、車載の通信モジュールを起動する操作、前記の通信モジュールによって外部との通信を確立する操作、ネットワークサービスから位置に関する投稿情報を取得した後に所定距離での走行を行う運転操作、ネットワークサービスから位置に関する投稿情報を取得した後に所定時間での走行を行う運転操作を、前述のトリガ操作として採用することができる。
上記の実施形態では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が主体となって、管理サーバ610,620,630との間のログイン処理や、ネットワークサービスの投稿情報の取得処理を行うように構成された位置情報提供システム10について記載したが、本発明では、この位置情報提供システム10の変更例として、端末ECU210が行う制御の一部を管理サーバ610,620,630との間で分担するように構成された情報提供システムを採用することもできる。
上記の変更例にかかる位置情報提供システムの一例では、管理サーバ610,620,630のそれぞれに設けられた制御部が、ナビゲーション装置200の端末ECU210との間でログイン処理を行い、且つこのログイン処理とともに、ネットワークサービス上の投稿情報の全部又は一部をネットワーク回線網400を介してナビゲーション装置200に送信することができる。
また、上記の変更例にかかる情報提供システムの一例では、ナビゲーション装置200の端末ECU210が管理サーバ610,620,630との間でログイン処理を行う一方で、当該管理サーバがこのログイン処理のタイミングで、ネットワークサービス上の投稿情報の全部又は一部をネットワーク回線網400を介してナビゲーション装置200に送信することができる。
上記の実施形態では、位置情報提供装置の一例としてナビゲーション装置200について記載したが、本発明では、インターネット上で地図情報サービスを提供するための装置(地図を検索する機能を有する装置)を位置情報提供装置として利用することもできる。この場合、具体例として、所定のネットワークサービスに投稿された、位置に関する投稿情報(例えば、ネットワークユーザによって評価された評価情報)を当該ネットワークサービスの管理サーバにログインして取得し、取得した投稿情報を、地図情報サービスから提供された地図上に表示させることができる。
上記の実施形態や種々の変更例の記載に基づいた場合、本発明では以下の各態様(アスペクト)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動してネットワーク回線網を介して前記ネットワークサービスを管理する管理サーバにログインして、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された、位置に関する投稿情報の全部又は一部を取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様1)を採り得る。
本発明では、
「態様1に記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記ユーザの現在位置から所定距離内の周辺位置について前記ネットワークユーザによって評価された周辺評価情報を前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様2)を採り得る。
本発明では、
「態様1又は2に記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと特定関係にある他人によって評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を前記他人の情報とともに選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様3)を採り得る。
本発明では、
「態様1から3のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
前記管理サーバにログインしたとき、前記投稿情報が前記ネットワーク上で前記ユーザと友人関係にない他人によって複数回評価された評価情報を含む場合には、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から当該評価情報を選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様4)を採り得る。
本発明では、
「態様1から4のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
取得した情報を地図情報とともに表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様5)を採り得る。
本発明では、
「態様1から5のうちのいずれかに記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作は、前記ユーザが乗車する車両に搭載されたナビゲーション装置を起動するための操作である、位置情報提供方法。」
という態様(態様6)を採り得る。
本発明では、
「態様1に記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作である、前記ユーザによる目的地を検索する操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインして、前記検索で抽出された目的地候補について前記ネットワークユーザによって評価された目的地候補評価情報を、前記管理サーバに蓄積された前記投稿情報の中から選択的に取得する、位置情報提供方法。」
という態様(態様7)を採り得る。
本発明では、
「態様7に記載の位置情報提供方法であって、
取得した前記目的地候補評価情報を当該情報に対応した前記目的地候補とともに表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様8)を採り得る。
本発明では、
「態様8に記載の位置情報提供方法であって、
前記目的地候補評価情報が前記ネットワーク上での前記ユーザの友人によって評価された友人評価情報である目的地候補を、前記目的地候補評価情報が前記友人評価情報でない目的地候補よりも優先度を高めた表示態様で前記表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様9)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記ユーザの目的地の投稿を促すための画面を表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様10)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、投稿可能なネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して、前記ネットワークサービスへの前記ユーザの目的地の投稿を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して送信する、位置情報提供方法。」
という態様(態様11)を採り得る。
本発明では、
「態様10又は11に記載の位置情報提供方法であって、
前記所定の操作は、前記ユーザが乗車する車両のパーキングブレーキングを有効状態に設定するための操作である、位置情報提供方法。」
という態様(態様12)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供方法であって、
前記ユーザによる、前記ユーザが乗車する車両の始動装置をオフ状態からオン状態に設定し、且つ前記車両のパーキングブレーキを無効状態から有効状態に設定する操作に連動して、前記ユーザの目的地についての評価を行うための評価用画面を表示部に表示させる、位置情報提供方法。」
という態様(態様13)を採り得る。
本発明では、
「態様13に記載の位置情報提供方法であって、
前記目的地についての評価が行われなかった場合に、前記目的地についての評価を促すための通知を前記ユーザが管理する端末機器に対して送信する、位置情報提供方法。」
という態様(態様14)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供システムであって、
投稿可能なネットワークサービスを管理するとともに、ネットワーク回線網を介して車両の経路案内を行うためのナビゲーション装置と間での通信が可能な管理サーバと、
前記管理サーバに設けられた制御部と、
を含み、
前記制御部は、前記ユーザによる前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインしたときに、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された投稿情報の全部又は一部を前記ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置に送信する、位置情報提供システム。」
という態様(態様15)を採り得る。
本発明では、
「ユーザに位置に関する情報を提供する位置情報提供システムであって、
車両の経路案内を行うためのナビゲーション装置と、
投稿可能なネットワークサービスを管理するとともに、ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置と間での通信が可能な管理サーバと、
を含み、
前記ナビゲーション装置は、前記ユーザによる前記ネットワークサービスとの連携以外の機能を実行する所定の操作に連動して前記ネットワーク回線網を介して前記管理サーバにログインし、
前記管理サーバは、前記ナビゲーション装置のログイン時に、ネットワークユーザによって前記ネットワークサービスに投稿され前記管理サーバに蓄積された投稿情報の全部又は一部を前記ネットワーク回線網を介して前記ナビゲーション装置に送信する、位置情報提供システム。」
という態様(態様16)を採り得る。