以下、地図情報処理システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、外部装置の外部情報(Webページなど)を取得し、外部情報を用いて、地理オブジェクトの消去を行い、地図情報に反映させて、地図情報を出力する地図情報処理装置を含む地図情報処理システム1について説明する。特に、本実施の形態において、存在しなくなったと推定される地理オブジェクトの消去を行い、地図情報に反映させる技術について説明する。
図1は、本実施の形態における地図情報処理システム1の概念図である。地図情報処理システム1は、1以上のサーバ装置11、および1以上の地図情報処理装置12を具備する。サーバ装置11は、外部情報を格納している装置であり、地図情報処理装置12に通信手段や放送手段を用いて、情報を送付できる装置である。また、外部情報とは、地図情報処理装置12に存在せず、地図情報処理装置12の外の装置に存在する情報である。外部情報は、通常、人が更新する情報である。また、外部情報は、地図上に反映されることを目的とした情報ではない情報である。また、外部情報は、放送される情報も含む。また、外部情報は、通常、作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報(更新日時など)と対応付けられている。外部情報は、例えば、Webページ、ブログ、ブロフ、SNSに入力した文章、メールなどのCGMの文章、放送される文字多重放送の情報、放送される字幕情報、EPGの情報などである。なお、CGMとは、「Consumer Generated Media」の略である。CGMには、例えば、twitter、クチコミサイト、Q&Aコミュニティ、ソーシャルネットワーキングサービス、ブログ、COI(Community Of Interest)サイトなどがある。また、外部情報は、ウェブページなどのように更新される情報であり、2以上の時点で更新(作成)された情報を示す場合もある。かかる場合の外部情報は、適宜、外部情報ストリームとも言う。つまり、外部情報ストリームは、一のアドレス(URLなど)で識別される複数の時点の外部情報の集合である。なお、下記において、外部情報とは、外部情報ストリームも含む趣旨である。
図2は、本実施の形態における地図情報処理システム1のブロック図である。地図情報処理システム1は、1以上のサーバ装置11、1以上の地図情報処理装置12を具備する。
サーバ装置11は、外部情報記憶部111、外部情報更新受付部112、外部情報更新部113、外部情報送信部114を具備する。
地図情報処理装置12は、地図情報格納部121、外部情報要求部122、外部情報蓄積部123、外部情報格納部124、変更判断部125、地図情報出力部126を具備する。
変更判断部125は、例えば、同位オブジェクト取得手段1251、出現状況情報取得手段1252、特徴的変化区間取得手段1253、消去判断ルール格納手段1254、消去判断手段1255を具備する。なお、変更判断部125は、上記の手段(1251から1255)を具備することは必須ではない。
サーバ装置11は、例えば、Webサーバや放送装置等である。サーバ装置11は、例えば、Webアーカイブを格納している装置でも良い。Webアーカイブとは、ウェブ全体もしくはその一部を収集し、そのコレクションを後世の研究者、歴史家、一般大衆のために保存して、アーカイブとしたものである。Webのサイズは膨大であるため、通常、Webアーカイブではクローラを使って自動収集を行う。
外部情報記憶部111は、外部情報を記憶している。外部情報記憶部111は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。外部情報記憶部111に外部情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して外部情報が外部情報記憶部111で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された外部情報が外部情報記憶部111で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された外部情報が外部情報記憶部111で記憶されるようになってもよい。
外部情報更新受付部112は、外部情報の更新を受け付ける。通常、ユーザが手作業で更新する。外部情報更新受付部112は、例えば、ユーザによるブログの更新を受け付ける。外部情報更新受付部112は、例えば、無線または有線の通信手段により、実現され得る。ただし、外部情報の更新は、キーボードやマウス等の入力手段によりなされても良い。
外部情報更新部113は、外部情報更新受付部112が受け付けた外部情報の更新を行い、更新された外部情報を外部情報記憶部111に蓄積する。外部情報更新部113は、更新された外部情報を上書き保存しても良いし、更新された外部情報を、古い外部情報とは別途、追記しても良い。かかる追記により、例えば、時系列的なウェブページを得ることができる。時系列的なウェブページとは、同一のURLにより特定される複数のウェブページであり、更新日時が異なるウェブページである。外部情報更新部113は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。外部情報更新部113の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
外部情報送信部114は、地図情報処理装置12からの要求にしたがって、外部情報を地図情報処理装置12に送信する。外部情報送信部114は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
なお、サーバ装置11は、外部情報更新受付部112と外部情報更新部113を具備せず、他の装置から外部情報を収集(クロール)してきて、外部情報記憶部111に記憶していても良い。そして、外部情報記憶部111に、1以上の外部情報ストリームを保持していても良い。
地図情報処理装置12は、地図情報を出力する装置である。地図情報処理装置12は、例えば、経路探索、経路案内の機能を有するナビゲーション装置や、地図表示機能を有する携帯端末(携帯電話を含む)や、いわゆるパーソナルコンピュータ(パソコン)や、テレビ受信機などである。
地図情報格納部121は、地図情報を格納し得る。地図情報とは、地図および1以上の地理オブジェクトを含む情報である。地図のデータ構造は問わない。地図は、ビットマップでも良いし、ベクターデータでも良い。地図は、経路探索のために道路に関する情報を含むことは好適である。地図は、異なる複数の縮尺の地図を有することは好適である。地理オブジェクトとは、地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である。オブジェクトとは、店舗、ランドマーク、名勝、建物、地名、地点を識別する情報などである。地理オブジェクトは、通常、オブジェクトの名称を示す情報を含む。地理オブジェクトは、オブジェクトが存在する位置を示す位置情報を含んでも良い。格納されている地理オブジェクトと、出力される地理オブジェクトとは異なっても良い。つまり、格納されている地理オブジェクトがオブジェクトの名称と位置情報とオブジェクトを詳細に説明する情報などを含み、出力される地理オブジェクトが名称だけでも良い。
また、地図情報において、例えば、異なる縮尺の複数の各地図に、地理オブジェクトが対応付けられている。対応付けは、位置情報によってなされても良いし、各地図を識別する識別子(地図ID)が、地理オブジェクトに含まれていても良い。
地図情報格納部121は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。地図情報格納部121に地図情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して地図情報が地図情報格納部121で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された地図情報が地図情報格納部121で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された地図情報が地図情報格納部121で記憶されるようになってもよい。
外部情報要求部122は、1以上のサーバ装置11のすべてまたはいずれかに、外部情報の送信の要求を行う。この要求は、例えば、外部情報の送信命令を送信することにより行う。外部情報要求部122は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
外部情報蓄積部123は、外部情報要求部122による外部情報の要求に対して、外部情報を取得し、外部情報格納部124に蓄積する。外部情報蓄積部123は、外部情報の一部を取得し、外部情報格納部124に蓄積しても良い。外部情報蓄積部123は、通常、無線または有線の通信手段、およびMPUやメモリ等から実現され得る。外部情報蓄積部123の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
外部情報格納部124は、外部情報を格納し得る。外部情報格納部124は、外部情報蓄積部123が蓄積した外部情報を格納していても良いし、予め外部情報を格納していても良い。なお、予め外部情報を格納している場合、外部情報要求部122、および外部情報蓄積部123は不要である。外部情報格納部124は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。外部情報格納部124に外部情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して外部情報が外部情報格納部124で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された外部情報が外部情報格納部124で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された外部情報が外部情報格納部124で記憶されるようになってもよい。
変更判断部125は、外部装置(ここでは、1以上のサーバ装置11)に格納されていた1以上の情報である外部情報から、出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図上の地理オブジェクトの変更を判断する。出現状況情報は、外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である。なお、変更判断部125が変更の判断を行う時期やトリガーは問わない。定期的に、変更判断部125は、変更の判断を行っても良いし、ユーザ指示を受け付けることにより、変更の判断を行っても良いし、地図情報処理装置12の起動指示により、変更の判断を行っても良いし、地図の表示が切り替わるごとに、変更の判断を行っても良い。なお、ユーザ指示や起動指示を受け付ける場合、地図情報処理装置12は、図示しない受付部を有する、とする。
ここで、変更とは、結果として、出力される地理オブジェクトが変更されれば良い。また、外部装置とは、例えば、インターネット上のWebサーバ、放送装置などである。
また、出現状況情報は、例えば、外部情報内における地理オブジェクトの出現回数、地理オブジェクトが出現する外部情報のファイル数(各外部情報がファイルで構成されている場合)、外部情報(外部情報ストリーム)内における地理オブジェクトの出現回数の時系列的な変化に関する情報、外部情報(外部情報ストリーム)内における地理オブジェクトの単位時間あたりの出現頻度などである。また、出現状況情報は、記載内容(評判が悪くなった、評判が良くなったなど)に関する情報も含む。さらに具体的には、出現状況情報は、評判の善し悪しを示す度合いである評価度を含んでも良い。また、出現状況情報は、話題度でも良い。話題度とは、複数の外部情報内に出現する度合いを示す情報である。出現状況情報とは、例えば、「地理オブジェクトが出現しなくなったことを示す情報」「地理オブジェクトの時系列な出現パターンが予め決められたパターンになったことを示す情報」などである。
「出現回数の時系列的な変化に関する情報」とは、外部情報が作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられている状況において、現在時刻と比較して、所定期間以上前の外部情報には、所定数以上、地理オブジェクトが出現したが、所定期間より最近の外部情報には、所定数未満しか(または、全く)、地理オブジェクトが出現しないことを示す情報などである。また、「単位時間あたりの出現頻度」とは、例えば、1ヶ月単位の地理オブジェクトの出現回数である。
また、変更判断部125は、地理オブジェクトの出現回数の時系列的な変化が一定のパターンに合致する場合、例えば、一旦、所定期間における地理オブジェクトの出現回数が第一の所定回数以上、または、過去の最大数になっており、その後、所定期間における地理オブジェクトの出現回数が第二の所定回数(第一の所定回数より小さい、好ましくは十分に小さい)未満である場合に、その地理オブジェクトが無くなったと判断し、当該地理オブジェクトを消去すると判断しても良い。ここで、図3の神戸スイーツハーバーの例を用いて説明する。図3は、神戸スイーツハーバーの、1以上の外部情報ストリーム(Webアーカイブ)における出現回数の変化を示す図である。オープン直後、プリンの殿堂2006(イベント)の開催時、および閉店時には、神戸スイーツハーバーの出現回数が多くなっている。そして、変更判断部125は、出現回数の推移を示す情報(図3の縦軸の数値)を用いて、最後に神戸スイーツハーバーの出現回数が多くなっている時期を、閉店の時期であると推定し、神戸スイーツハーバー(地理オブジェクト)を消去する、と判断する。なお、Webアーカイブから、期間ごとの地理オブジェクトの出現回数を取得する方法は、検索処理であり、公知技術である。
変更判断部125が、地図情報中の地理オブジェクトの削除を判断するアルゴリズムは問わない。
変更判断部125は、通常、出現状況情報を用いて、地理オブジェクトの削除を判断する。変更判断部125は、外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該地理オブジェクトの出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去することを判断することは好適である。
具体的には、例えば、変更判断部125は、予め決められた期間、外部情報に出現する回数が閾値以下または閾値未満である地理オブジェクトを消去すると判断する。
変更判断部125は、例えば、外部情報を自然言語処理し、地理オブジェクトの出現回数を取得する。自然言語処理とは、例えば、形態素解析および字句解析などの処理を含む。また、自然言語処理とは、例えば、文字列のパターンマッチングである。自然言語処理は、公知技術により実現され得るので、詳細な説明を省略する。である。
変更の判断とは、変更するか否かを判断することである。変更とは、消去または修正または追加である。
また、ここで、「消去する」とは、地図情報格納部121から地理オブジェクトを消去しても良いし、消去フラグを立てても良い。「消去」とは、地理オブジェクトが最終的に地図上に出力されなければ良い趣旨である。
また、変更判断部125は、外部情報(好ましくは、地理オブジェクトの公式HP)における、地理オブジェクト(例えば、神戸スイーツハーバー)と、消滅を示す用語(例えば、「閉店」「閉館」「消滅」「解消」など)の共起を検出し、当該地理オブジェクトが消滅したと判断し、当該地理オブジェクトを消去すると判断しても良い。
変更判断部125は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変更判断部125の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
同位オブジェクト取得手段1251は、1以上の各地理オブジェクトに対して、各縮尺の地図への対応付けられ方を取得し、当該対応付けられ方が同一または所定以上の近似度を有する地理オブジェクトである1以上の同位オブジェクトを取得する。
ここで、「対応付けられ方」とは、例えば、対応付いている縮尺のパターンである。例えば、(1)1/210000 (2)1/75000 (3)1/40000 (4)1/21000 (5)1/8000 (6)1/3000の6つの異なる縮尺の地図が、地図情報格納部121に格納されている、とする。かかる場合、地理オブジェクトA(例えば、金閣寺)が対応付けられている地図が(3)から(6)であり、地理オブジェクトB(例えば、銀閣寺)が対応付けられている地図も(3)から(6)であり、地理オブジェクトC(例えば、京都駅)が対応付けられている地図が(1)から(6)である場合を考える。かかる場合、地理オブジェクトAおよび地理オブジェクトBの対応付けられ方は、「3,4,5,6」であり、地理オブジェクトCの対応付けられ方は、「1,2,3,4,5,6」である。そして、同位オブジェクト取得手段1251は、ここでは、対応付けられ方が一致する地理オブジェクトを同位オブジェクトと判断する、とする。すると、同位オブジェクト取得手段1251は、地理オブジェクトA(例えば、金閣寺)と地理オブジェクトB(例えば、銀閣寺)を同位オブジェクトと判断するが、地理オブジェクトC(例えば、京都駅)は地理オブジェクトA、Bとは同位オブジェクトとは判断しない。なお、上記において、対応付けられ方が同一の場合に、同位オブジェクトとは判断したが、対応付けられ方が一定以上の類似度である場合、同位オブジェクトとは判断しても良い。一定以上の類似度とは、例えば、70%以上の地図において、対応づけられている場合などである。
また、「対応付けられ方」とは、例えば、地理オブジェクトが出現する最も広域な縮尺の地図において出現の仕方でも良い。かかる場合、同位オブジェクト取得手段1251は、地理オブジェクトが出現する最も広域な縮尺の地図において、地図上で共起するオブジェクトを同位オブジェクトと判断する。つまり、同位オブジェクト取得手段1251における、同位オブジェクトの判断方法は問わない。
同位オブジェクト取得手段1251は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。同位オブジェクト取得手段1251の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
出現状況情報取得手段1252は、1以上の各地理オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である第一の出現状況情報を取得し、かつ、1以上の同位オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である1以上の第二の出現状況情報を取得する。第一の出現状況情報も第二の出現状況情報も出現状況情報である。出現状況情報は、ここでは、例えば、1または2以上の外部情報における、時間的な地理オブジェクトの出現回数(出現する外部情報(例えば、URL)の数、出現文字数、出現割合などでも良い)の変化である。なお、出現状況情報取得手段1252は、1以上の各地理オブジェクトをキーとして、いわゆるインターネット上の検索エンジンを用いて検索を実行し、ウェブページのURLを取得しても良い。さらに、出現状況情報取得手段1252は、取得したウェブページのURLのうち、検索エンジンが返す上位m(mは1以上の自然数)以上のウェブページのURLなどを取得しても良い。なお、mは、予め決められている、とする。出現状況情報取得手段1252は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。出現状況情報取得手段1252の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
特徴的変化区間取得手段1253は、第一の出現状況情報と1以上の第二の出現状況情報を用いて、第一の出現状況情報が1以上の第二の出現状況情報との差異が存在する区間である特徴的変化区間を取得する。ここでの差異とは、通常、一定上の差異である。例えば、同位オブジェクト取得手段1251が、スキー場A、スキー場B、スキー場Cが同位オブジェクトである、と判断した、とする。そして、出現状況情報取得手段1252は、スキー場A、スキー場B、スキー場Cのぞれぞれが、2007年4月から2007年11月までの各月、および2008年4月から2008年11月までの各月、出現回数が2回以下であったことを取得し、かつ、2007年12月から2008年3月までの各月、出現回数が10回以上であったことを取得し、かつ、スキー場A、およびスキー場Bの地理オブジェクトが、複数の外部情報中に2008年12月、10回以上、出現しているにも関わらず、スキー場Cが、複数の外部情報中に2008年12月、1回しか出現していない場合、2008年12月は、地理オブジェクト「スキー場C」の特徴的変化区間と判断し、「スキー場C,2008年12月」を取得する。特徴的変化区間取得手段1253は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。特徴的変化区間取得手段1253の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
消去判断ルール格納手段1254は、特徴的変化区間を用いたルールであり、地理オブジェクトの消去を判断するルールである消去判断ルールを格納している。消去判断ルールとは、例えば、地理オブジェクトの存在を支持しない更新を示す情報である。さらに、具体的には、消去判断ルールは、例えば、「(1)特徴的変化区間前より、特徴的変化区間後に、地理オブジェクトが出現する一の外部情報の更新回数が減少している」「(2)特徴的変化区間後に地理オブジェクトが、外部情報中に出現しない」「(3)特徴的変化区間直前に、一の外部情報に地理オブジェクトが生成されて(出現し)、当該外部情報が更新されていない」である。
具体的に、図4を用いて、消去判断ルールの説明を行う。図4の(1)において、「特徴的変化区間前より、特徴的変化区間後に、一の外部情報の更新回数が減少している」ので、「店舗X」は消去する地理オブジェクトである、と判断される。また、図4の(2)において、「特徴的変化区間後に地理オブジェクトが、外部情報中に出現しない」ので、「店舗X」は消去する地理オブジェクトである、と判断される。さらに、図4の(3)において、「特徴的変化区間直前に、一の外部情報に生成されて(出現し)、当該外部情報が更新されていない」ので、「店舗X」は消去する地理オブジェクトである、と判断される。
また、消去判断ルールは、地理オブジェクトの存在を支持する更新を示す情報を含んでも良い。地理オブジェクトの存在を支持する更新であると認められる場合、地理オブジェクトを消去しない方向に処理が働く。地理オブジェクトの存在を支持する更新とは、例えば、「特徴的変化区間前よりも特徴的変化区間後に、当該地理オブジェクトが存在する外部情報の更新頻度が増加している」「特徴的変化区間直後に、一の外部情報(例えば、URLにより識別されるWebページ)が生成されて更新されない」「特徴的変化区間前に地理オブジェクトが、外部情報に出現しない」といったことである。
消去判断ルール格納手段1254は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。消去判断ルール格納手段1254に消去判断ルールが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して消去判断ルールが消去判断ルール格納手段1254で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された消去判断ルールが消去判断ルール格納手段1254で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された消去判断ルールが消去判断ルール格納手段1254で記憶されるようになってもよい。
消去判断手段1255は、消去判断ルールを用いて、1以上の各地理オブジェクトの消去を判断する。なお、消去判断手段1255は、地理オブジェクトの存在を支持する更新を示す消去判断ルールを用いて、消去しない地理オブジェクトを決定しても良い。かかる場合、消去しない地理オブジェクト以外を消去する地理オブジェクトと判断した、ということでも良い、
消去判断手段1255は、例えば、地理オブジェクトの存在を支持する更新を示す外部情報の数、および地理オブジェクトの存在を支持しない更新を示す外部情報の数を、それぞれ取得し、当該2つの数をパラメータとする演算式(予め格納されている)を適用して、地理オブジェクトの存在度を算出しても良い。存在度は、例えば、「地理オブジェクトの存在を支持する更新を示す外部情報の数」をパラメータとする増加関数により算出される。また、存在度は、例えば、「地理オブジェクトの存在を支持しない更新を示す外部情報の数」をパラメータとする減少関数により算出される。そして、消去判断手段1255は、算出した存在度を用いて、1以上の各地理オブジェクトの消去を判断することは好適である。消去判断手段1255は、地理オブジェクトの存在度が閾値(記憶媒体に格納されている)以下または閾値未満の場合、その地理オブジェクトを消去する、と判断することは好適である。
なお、かかる演算式は、例えば、以下の数式1である。
ここで、Existence関数は、ある時点tnにおける対象の地理オブジェクoiの存在度を算出する関数である。そして、Sup関数は、ある時点tnにおける対象の地理オブジェクoiの存在を支持するWebページの数を返す関数であり、Nonsup関数は同様に存在を支持しないWebページの数を返す関数である。
消去判断手段1255は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。消去判断手段1255の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
地図情報出力部126は、変更判断部125が変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、地図および変更された地理オブジェクトを出力する。さらに、具体的には、地図情報出力部126は、変更判断部125が消去すると判断した地理オブジェクトを出力せずに、地図と地理オブジェクトを出力する。
出力される地理オブジェクトは、通常、変更判断部125が消去すると判断した地理オブジェクト以外の1以上の地理オブジェクトである。
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。
地図情報出力部126は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。地図情報出力部126は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、地図情報処理システム1の動作について説明する。まず、サーバ装置11の動作について説明する。サーバ装置11の外部情報更新受付部112が外部情報の更新を受け付けた場合、外部情報更新部113は、受け付けた外部情報の更新に従って、外部情報記憶部111の外部情報を更新する。外部情報更新部113は、その際、通常、更新日時を外部情報と対応付けて、または外部情報の中に格納する。また、サーバ装置11の外部情報送信部114が、地図情報処理装置12から外部情報の送信要求を受信した場合、外部情報記憶部111から外部情報を読み出し、地図情報処理装置12に送信する。なお、サーバ装置11の動作について、公知技術であるので、詳細な説明を省略する。
次に、図5のフローチャートを用いて、地図情報処理装置12の動作について説明する。地図情報処理装置12における、外部情報を蓄積するまでの処理は、公知の処理であるので、詳細な説明を省略する。外部情報要求部122が外部情報の要求をサーバ装置11に送信し、外部情報蓄積部123は外部情報を受信し、外部情報格納部124に蓄積する。そして、以下、地図情報処理装置12が、外部情報を利用して地理オブジェクトを消去する処理について説明する。
(ステップS501)変更判断部125は、地図情報格納部121から地図および1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を、メモリ上に読み出す。
(ステップS502)変更判断部125は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS503)変更判断部125は、ステップS501で読み出した地図情報内に、i番目の地理オブジェクトが存在するか否かを判断する。i番目の地理オブジェクトが存在すればステップS504に行き、i番目の地理オブジェクトが存在しなければステップS508に行く。
(ステップS504)変更判断部125は、i番目の地理オブジェクトに関して、変更すべきか否かを判断する。かかる判断は、変更判断処理である。ここでの変更判断処理は、i番目の地理オブジェクトを消去するか否か(出力しないか否か)を判断する処理である。変更判断処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS505)地図情報出力部126は、ステップS504における変更判断処理の結果、i番目の地理オブジェクトを消去するか否かを判断する。i番目の地理オブジェクトを消去する場合はステップS506に行き、消去しない場合はステップS507に行く。
(ステップS506)地図情報出力部126は、ステップS501で読み出された地図情報から、i番目の地理オブジェクトを消去する。
(ステップS507)変更判断部125は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS503に戻る。
(ステップS508)地図情報出力部126は、地図情報を出力する。処理を終了する。
なお、図5のフローチャートにおいて、地図情報を出力するごとに、変更判断処理を行うアルゴリズムであったが、地理オブジェクトを消去するタイミングは問わない。
また、図5のフローチャートにおいて、地図情報出力部126は、消去すると判断した地理オブジェクトをメモリ上から消去し、出力しなかっただけであるが、地図情報格納部121から地理オブジェクトを消去しても良い。
次に、ステップS504の変更判断処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS601)同位オブジェクト取得手段1251は、着目している地理オブジェクトの同位オブジェクトを取得する処理を行う。かかる同位オブジェクト取得処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS602)出現状況情報取得手段1252、および特徴的変化区間取得手段1253は、着目している地理オブジェクトの特徴的変化区間を取得する処理を行う。かかる特徴的変化区間取得処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS603)消去判断手段1255は、着目している地理オブジェクトについて、消去判断処理を行う。消去判断処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
次に、ステップS601の同位オブジェクト取得処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS701)同位オブジェクト取得手段1251は、地図情報格納部121の地図情報を用いて、着目している地理オブジェクトの対応付けパターンを取得する。対応付けパターンとは、地理オブジェクトが現れる縮尺の地図を識別する情報の集合である。例えば、(1)1/210000 (2)1/75000 (3)1/40000 (4)1/21000 (5)1/8000 (6)1/3000の6つの異なる縮尺の地図が、地図情報格納部121に格納されている場合、地理オブジェクトAが出現する(対応付けられている)地図が(3)から(6)である場合、同位オブジェクト取得手段1251は、ベクトル(0,0,1,1,1,1)を得る。つまり、ここでは、対応付けパターンは、かかるベクトルである。
(ステップS702)同位オブジェクト取得手段1251は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS703)同位オブジェクト取得手段1251は、着目している地理オブジェクトではない、i番目の地理オブジェクトが、地図情報格納部121に存在するか否かを判断する。i番目の地理オブジェクトが存在すればステップS704に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
(ステップS704)同位オブジェクト取得手段1251は、地図情報格納部121の地図情報を用いて、i番目の地理オブジェクトの対応付けパターンを取得する。
(ステップS705)同位オブジェクト取得手段1251は、ステップS701で取得した対応付けパターンと、ステップS704で取得した対応付けパターンとの類似度を取得する。なお、例えば、類似度は、両ベクトルのコサイン値や、異なる要素(ベクトル中の要素)の数の逆数などである。類似度の算出方法は問わない。
(ステップS706)同位オブジェクト取得手段1251は、ステップS705で取得した類似度が閾値以上(一定以上、類似している)か否かを判断する。閾値以上であればステップS707に行き、閾値未満であればステップS708に行く。なお、閾値は、予め同位オブジェクト取得手段1251が保持している、とする。また、「以上」とは「より大」、「以下」とは「未満」を含む趣旨である。かかることは、他の記載においても同様である。
(ステップS707)同位オブジェクト取得手段1251は、i番目の地理オブジェクトを同位オブジェクトとして、予め決められた記録媒体(メモリでも良い)に登録する。
(ステップS708)同位オブジェクト取得手段1251は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS703に戻る。
次に、ステップS602の特徴的変化区間取得処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS801)出現状況情報取得手段1252は、本地理オブジェクト、および同位オブジェクトの各々をキーとして、外部情報を検索する。なお、ここでは、通常、外部情報は、ウェブ上のウェブページであり、検索は、検索エンジンを用いて行われる。また、同位オブジェクトは、2以上存在することが好適である。なお、検索エンジンは、出現状況情報取得手段1252に含まれなくても良い。
(ステップS802)出現状況情報取得手段1252は、ステップS801における検索の結果、上位m件の外部情報のアドレス(例えば、URL)を取得する。なお、アドレスとは、外部情報にアクセスできる外部情報識別子であり、URLや、URIや、IPアドレスや、放送番組を特定する情報(放送日時、チャネル番号など)等である。
(ステップS803)出現状況情報取得手段1252は、本地理オブジェクトおよび同位オブジェクトの各々について、ステップS802で取得したアドレスを用いて、過去に更新された外部情報(例えば、ウェブアーカイブ)を、外部情報格納部124から取得する。なお、過去に更新された外部情報とは、現在の外部情報(例えば、ウェブページ)も含むことが好適である。
(ステップS804)出現状況情報取得手段1252は、一定期間(例えば、3ヶ月間)ごとの、本地理オブジェクトおよび同位オブジェクトの各々の出現回数を取得する。ここでは、かかる一定期間の出現回数が、本地理オブジェクトの出現状況情報である。
(ステップS805)出現状況情報取得手段1252は、一定期間ごとの同位オブジェクトの出現回数の平均値を算出する。ここでは、かかる一定期間の出現回数の平均値が、同位オブジェクトの出現状況情報である。
(ステップS806)特徴的変化区間取得手段1253は、ステップS804で取得された本地理オブジェクトの一定期間ごとの出現回数と、ステップS805で取得された同位オブジェクトの一定期間ごとの出現回数の平均値とを比較する。そして、特徴的変化区間取得手段1253は、両者の差(比でも良い)が、閾値(予め記録媒体に記録している)以上である期間を、特徴的変化区間として、図示しない記録媒体に少なくとも一時的に記録する。上位処理にリターンする。なお、記録する特徴的変化区間は、期間を識別する情報であれば、どのような情報でも良い。記録する特徴的変化区間は、例えば、期間を示す「2008/1〜2008/3」や、期間を示すIDなどである。また、上記の「閾値以上」とは、所定の差(比)より大きい、という意義である。
次に、ステップS603の消去判断処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS901)消去判断手段1255は、消去判断ルール格納手段1254から、存在を支持する更新に対応する消去判断ルールを読み出す。「存在を支持する更新」とは、地理オブジェクトが存在していると推定できる、外部情報(ウェブぺージなど)の更新である。
(ステップS902)消去判断手段1255は、消去判断ルール格納手段1254から、存在を支持しない更新に対応する消去判断ルールを読み出す。「存在を支持しない更新」とは、地理オブジェクトが存在していないと推定できる、外部情報(ウェブぺージなど)の更新である。
(ステップS903)消去判断手段1255は、本地理オブジェクトを含むm件の外部情報ストリーム(本外部情報と同一の外部情報であり、過去に更新された外部情報も含む)を、外部情報格納部124から読み出す。
(ステップS904)消去判断手段1255は、ステップS903で取得したm件の外部情報ストリームのうち、ステップS901で読み出した消去判断ルールに適合する外部情報ストリームの数(S1)を算出する。なお、存在を支持する更新に対応する消去判断ルールの例は、以下である。つまり「(1)特徴的変化区間前よりも特徴的変化区間後に、当該地理オブジェクトが存在する外部情報の更新頻度が増加している」「(2)特徴的変化区間直後に、一の外部情報(例えば、URLにより識別されるWebページ)が生成されて更新されない」「(3)特徴的変化区間前に地理オブジェクトが、外部情報に出現しない」である。そして、区間が3ヶ月ごとに分割されており、特徴的変化区間が「2008/1〜2008/3」である場合、消去判断手段1255は、以下のようにS1を算出する。なお、上記の(1)から(3)の消去判断ルールは、いずれかに適合すれば、存在を支持する更新に対応する外部情報ストリームである(OR消去判断ルールを適用)、と判断する、とする。ただし、上記の(1)から(3)の消去判断ルールは、ANDで適用しても良い。
まず、消去判断手段1255は、特徴的変化区間前1年である「2007/1〜2007/3」「2007/4〜2007/6」「2007/7〜2007/9」「2007/10〜2007/12」を取得する。次に、消去判断手段1255は、特徴的変化区間後1年以内である「2008/4〜2008/6」「2008/7〜2008/9」「2008/10〜2008/12」「2009/1〜」を取得する(なお、現在、2009/1/11であるとする。)。
そして、消去判断ルール(1)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、m件の各外部情報ストリームにおいて、特徴的変化区間前1年の区間の更新回数(ファイルの数)、および特徴的変化区間後1年以内の区間の更新回数(ファイルの数)を取得し、両者を比較する。そして、特徴的変化区間後1年以内の区間の更新回数が、特徴的変化区間前1年の区間の更新回数より多い外部情報ストリームの数を取得する。
次に、消去判断ルール(2)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)に適合しなかった外部情報ストリームに対して、「2008/4〜2008/6」に外部情報(例えば、URLにより識別されるWebページ)が生成されており、生成後、更新されていない(ファイルが存在しない)か否かを判断する。そして、消去判断手段1255は、かかる消去判断ルールが適用される外部情報ストリームの数を取得する。
次に、消去判断ルール(3)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)および(2)に適合しなかった外部情報ストリームに対して、特徴的変化区間前1年の外部情報中に、地理オブジェクトが出現しないか否かを判断する。そして、消去判断手段1255は、特徴的変化区間前1年の外部情報中に、地理オブジェクトが出現していない外部情報ストリームの数を取得する。
そして、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)から(3)に適合する外部情報ストリームの数の和を算出する。この和がS1である。
なお、上記消去判断ルール(1)から(3)に適合する外部情報ストリームの数を取得する処理は、地理オブジェクトと、外部情報の更新日時等を用いた、文字列検索の技術である(公知技術である)ので、詳細な説明を省略する。
(ステップS905)消去判断手段1255は、ステップS903で取得したm件の外部情報ストリームのうち、ステップS902で読み出した消去判断ルールに適合する外部情報ストリームの数(S2)を算出する。なお、存在を支持しない更新に対応する消去判断ルールの例は、以下である。つまり、本消去判断ルールは、例えば、「(1)特徴的変化区間前より、特徴的変化区間後に、一の外部情報の更新回数が減少している」「(2)特徴的変化区間直前に、一の外部情報に生成されて(出現し)、当該外部情報が更新されていない」「(3)特徴的変化区間後に地理オブジェクトが、外部情報中に出現しない」である。そして、区間が3ヶ月ごとに分割されており、特徴的変化区間が「2008/1〜2008/3」である場合、消去判断手段1255は、以下のようにS2を算出する。なお、上記の(1)から(3)の消去判断ルールは、いずれかに適合すれば、存在を支持しない更新に対応する外部情報ストリームである(OR消去判断ルールを適用)、と判断する、とする。ただし、上記の(1)から(3)の消去判断ルールは、ANDで適用しても良い。
まず、消去判断手段1255は、特徴的変化区間前1年である「2007/1〜2007/3」「2007/4〜2007/6」「2007/7〜2007/9」「2007/10〜2007/12」を取得する。次に、消去判断手段1255は、特徴的変化区間後1年以内である「2008/4〜2008/6」「2008/7〜2008/9」「2008/10〜2008/12」「2009/1〜」を取得する(なお、現在、2009/1/11であるとする。)。
そして、消去判断ルール(1)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、m件の各外部情報ストリームにおいて、特徴的変化区間前1年の区間の更新回数(ファイルの数)、および特徴的変化区間後1年以内の区間の更新回数(ファイルの数)を取得し、両者を比較する。そして、特徴的変化区間前1年以内の区間の更新回数が、特徴的変化区間後1年以内の区間の更新回数より多い外部情報ストリームの数を取得する。
次に、消去判断ルール(2)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)に適合しなかった外部情報ストリームに対して、特徴的変化区間直前である「2007/10〜2007/12」に、地理オブジェクトが出現し、かつ、その後更新されていない外部情報ストリームの数を取得する。
次に、消去判断ルール(3)の適合を検査するために、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)および(2)に適合しなかった外部情報ストリームに対して、特徴的変化区間後である「2008/4〜2008/6」以降の外部情報内に地理オブジェクトが、出現しない外部情報ストリームの数を取得する。
そして、消去判断手段1255は、消去判断ルール(1)から(3)に適合する外部情報ストリームの数の和を算出する。この和がS2である。
なお、上記消去判断ルール(1)から(3)に適合する外部情報ストリームの数を取得する処理は、地理オブジェクトと、外部情報の更新日時等を用いた、文字列検索の技術である(公知技術である)ので、詳細な説明を省略する。
(ステップS906)消去判断手段1255は、上記のS1およびS2をパラメータとして、存在度を算出する。なお、存在度を算出する演算式の例は、数式1である。
(ステップS907)消去判断手段1255は、ステップS906で算出した存在度が閾値未満(以下でも良いことは言うまでもない)であるか否かを判断する。存在度が閾値未満であればステップS908に行き、存在度が閾値以上であればステップS909に行く。
(ステップS908)消去判断手段1255は、本地理オブジェクトを消去する、と判断する。上位処理にリターンする。
(ステップS909)消去判断手段1255は、本地理オブジェクトを消去しない、と判断する。上位処理にリターンする。
以下、本実施の形態における地図情報処理システム1の具体的な動作について説明する。地図情報処理システム1の概念図は図1である。
今、サーバ装置11は、いわゆるWebアーカイブを格納しているインターネット上のサーバ装置である、とする。サーバ装置11は、例えば、図4に示すような、一のURL(外部情報識別子)に対応して、更新時刻または収集時刻が異なる複数のファイルを格納している。かかる複数のファイルは、外部情報ストリームである。
また、地図情報処理装置12は、ここでは、車載用のナビゲーション端末である、とする。
そして、地図情報格納部121は、図10に示す地図と地理オブジェクトを格納している。また、さらに具体的には、地図情報格納部121は、図11に示す地理オブジェクト管理表を格納している。地理オブジェクト管理表は、地理オブジェクトを管理する表であり、ここでは、「ID」「地理オブジェクト」「位置情報」「出現地図」の属性値を有するレコードを多数保持している。「ID」は、レコードを識別する情報である。「地理オブジェクト」は、地理オブジェクトの名称である。「位置情報」は、地理オブジェクトの位置を示す情報であり、(緯度,経度)でも良いし、地図上の座標値(x,y)でも良い。「出現地図」は、地理オブジェクトが出現する地図を識別する情報である。「出現地図」において、「○」に対応する縮尺の地図には地理オブジェクトが出現し、「×」に対応する縮尺の地図には地理オブジェクトが出現しない、ことを示す。
また、地図情報格納部121に格納されている地図情報は、図12に示す状況である。つまり、店舗Xと店舗Yが共起する地図の縮尺は、同一である。
さらに、消去判断ルール格納手段1254は、図13に示す消去判断ルール管理表を保持している。消去判断ルール管理表は、存在を支持しない更新を示す消去判断ルール、および存在を支持する更新を示す消去判断ルールを有する。
かかる状況において、地図情報処理装置12は起動された、とする。なお、例えば、起動は、自動車のエンジンがかかったことをトリガーとする。
そして、地図情報処理装置12は、図示しない現在位置取得手段により、現在位置を取得し、現在位置の地図を表示しようと、以下のように動作する。
つまり、まず、変更判断部125は、地図情報格納部121から地図および1以上の地理オブジェクトを含む地図情報(図10、図11参照)を、メモリ上に読み出す。
次に、変更判断部125は、図11の地理オブジェクトが存在するか否かを、順に判断していく。まず、変更判断部125は、1番目の地理オブジェクト「店舗X」が存在するか否かを、以下のように判断する。
同位オブジェクト取得手段1251は、着目している地理オブジェクト「店舗X」の同位オブジェクトを取得する。つまり、1番目の地理オブジェクト「店舗X」の対応付けパターンである、出現する地図の縮尺「1/8000」「1/3000」を取得する。そして、かかる対応付けパターン(「1/8000」「1/3000」)と同一の対応付けパターンを有する地理オブジェクト「道頓堀」「店舗Y」を取得する。かかる「道頓堀」「店舗Y」が同位オブジェクトである。
次に、出現状況情報取得手段1252、および特徴的変化区間取得手段1253は、着目している地理オブジェクトの特徴的変化区間を取得する処理を行う。つまり、出現状況情報取得手段1252は、地理オブジェクト「店舗X」、および同位オブジェクト「道頓堀」「店舗Y」の各々をキーとして、検索エンジンを用いて、Web検索を行う。
次に、出現状況情報取得手段1252は、検索エンジンの検索結果から、上位m件のウェブページのアドレス(URL)を取得する。
次に、出現状況情報取得手段1252は、本地理オブジェクトおよび同位オブジェクトの各々について、取得したアドレス(URL)を用いて、Webアーカイブを外部情報格納部124から取得する。
次に、出現状況情報取得手段1252は、Webアーカイブから、一定期間(3ヶ月間)ごとの、地理オブジェクト「店舗X」および同位オブジェクト「道頓堀」「店舗Y」の各々の出現回数を取得する。なお、図14は、地理オブジェクト「店舗X」の上位m件のウェブページの外部情報ストリーム中の、期間別の出現回数の推移を示すグラフである。横軸は期間、縦軸は出現回数である。
次に、出現状況情報取得手段1252は、一定期間ごとの同位オブジェクト「道頓堀」「店舗Y」の出現回数の平均値を算出する。
そして、出現状況情報取得手段1252は、図15の表を得る。図15の表は、「店舗X」の期間別出現回数、および同位オブジェクトの期間別の出現回数の平均値である。
次に、特徴的変化区間取得手段1253は、図15を用いて、地理オブジェクトの一定期間ごとの出現回数と、同位オブジェクトの一定期間ごとの出現回数の平均値とを比較する。特徴的変化区間取得手段1253は、両者の差が、閾値「50」以上である期間「2007/7〜2007/9」「2007/10〜2007/12」を特徴的変化区間として取得し、記録する。
次に、消去判断手段1255は、以下のように、地理オブジェクト「店舗X」について、消去判断処理を行う。
まず、消去判断手段1255は、図13の消去判断ルール管理表から、存在を支持する更新に対応する消去判断ルール、および存在を支持しない更新に対応する消去判断ルールを読み出す。
そして、消去判断手段1255は、本地理オブジェクト「店舗X」を含むm件の外部情報ストリームを取得する。
次に、消去判断手段1255は、取得したm件の外部情報ストリームのうち、読み出した存在を支持する更新に対応する消去判断ルールに適合する外部情報ストリームの数(S1)を算出する。かかる算出方法は、上述した通りである。
次に、消去判断手段1255は、取得したm件の外部情報ストリームのうち、読み出した存在を支持しない更新に対応する消去判断ルールに適合する外部情報ストリームの数(S2)を算出する。かかる算出方法は、上述した通りである。
次に、消去判断手段1255は、上記のS1およびS2を、数式1に代入し、存在度を算出する。ここで、消去判断手段1255は、存在度「0.1」を得た、とする。
次に、消去判断手段1255は、算出した存在度「0.1」が閾値「0.3」未満(であると判断する。そして、消去判断手段1255は、本地理オブジェクト「店舗X」が消滅(閉店)していると判断する。つまり、消去判断手段1255は、地理オブジェクト「店舗X」を地図上から消去する、と判断する。
同様に、変更判断部125は、2番目以降のすべての地理オブジェクトに対しても、消去するか否かを判断する。
そして、すべての地理オブジェクトに対して、消去判断処理が終了した後、地図情報出力部126は、読み出された地図情報から、消去すると判断した地理オブジェクトを除く地理オブジェクト、および地図を出力する。そして、地理オブジェクト「店舗X」は、出力されない。
なお、上記具体例において、変更判断部125は、同位オブジェクトも用いて、対象の地理オブジェクトの不存在を判断した。しかし、変更判断部125は、地理オブジェクトのWebアーカイブやWebページでの出現の状況のみ(例えば、図15の「店舗X」のレコードのみ)を用いて、対象の地理オブジェクトの不存在を判断しても良い。つまり、変更判断部125は、図15の「店舗X」のレコードから、「2008/1」以降のウェブページに「店舗X」が出現しないので、「店舗X」は閉店した、と判断しても良い。
以上、本実施の形態によれば、存在しなくなっていると判断できる地理オブジェクトを地図上に出力しないようにできる。
また、本実施の形態によれば、以下の不都合が解決され得る。つまり、ユーザは,地図を利用する際に、地図コンテンツ(上記の地図情報と同意義)は正確であるという先入観を持って利用することが多い。一方、地図コンテンツに存在しないオブジェクトが記載されていることによってさまざまなトラブルが発生することが考えられる。例えば、閉店した飲食店が記載されている地図を利用して、利用する飲食店を決定した場合、実際に現地に行ってみると、飲食店が存在しないという問題が発生する。
なお、本実施の形態によれば、上述したように、消去する地理オブジェクトの判断方法は問わない。
また、本実施の形態によれば、消去する地理オブジェクトを決定した後、自動的に地図の出力に反映させた。しかし、地図情報処理装置12において、消去する地理オブジェクトを決定した後、当該地理オブジェクトを出力し、ユーザの指示に基づいて、最終的に消去するか否かを判断しても良い。かかる場合、地図情報処理装置12は、以下の地図情報処理方法を実現する。つまり、この地図情報処理方法は、記憶媒体に、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納しており、外部装置に格納されていた1以上の外部情報における、前記地図情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得ステップと、前記出現状況情報を用いて、前記地図情報に含まれる1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去する候補の地理オブジェクトとして出力する消去候補地理オブジェクト出力ステップを具備する地図情報処理方法、である。なお、ここで消去する候補の地理オブジェクトの出力態様は問わない。
また、地図情報処理方法は、記憶媒体に、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納しており、外部装置に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得ステップと、当該出現状況情報を用いて、前記地図上の地理オブジェクトの変更を判断する変更判断ステップと、前記変更判断ステップで変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、前記地図および変更された地理オブジェクトを出力する地図情報出力テップを具備する地図情報処理方法、であっても良い。
上記の方法を実現する地図情報処理装置は、図16に示す地図情報処理装置13である。つまり、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納し得る地図情報格納部121と、外部装置に格納されていた1以上の外部情報における、前記地図情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得部131と、前記出現状況情報を用いて、前記地図情報に含まれる1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去する候補の地理オブジェクトとして出力する消去候補地理オブジェクト出力部132を具備する装置である。なお、出現状況情報取得部131は、変更判断部125における、出現状況情報を取得する処理を行う。また、消去候補地理オブジェクト出力部132は、変更判断部125における、出現状況情報を用いて、消去する地理オブジェクトを取得する処理を有し、かつ当該消去する地理オブジェクトを出力する処理を行う。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における地図情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記憶媒体に、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納しており、外部装置に格納されていた1以上の外部情報における、前記地図情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得部と、前記出現状況情報を用いて、前記地図情報に含まれる1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去する候補の地理オブジェクトとして出力する消去候補地理オブジェクト出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、プログラムは、記録媒体に、地図と、当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトとを含む地図情報を格納しており、コンピュータを、外部装置に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図上に出力される地理オブジェクトの変更を判断する変更判断部と、前記変更判断部が変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、前記地図および変更された地理オブジェクトを出力する地図情報出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記外部情報は、作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられており、前記変更判断部は、前記外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該地理オブジェクトの出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去することを判断する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記外部情報は、作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられており、前記変更判断部は、前記外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該地理オブジェクトの出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去することを判断する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記地図は、2以上の縮尺が異なる地図の集合であり、当該2以上の縮尺が異なる各地図上に、前記1以上の地理オブジェクトが対応付けられており、前記変更判断部は、前記1以上の各地理オブジェクトに対して、前記各縮尺の地図への対応付けられ方を取得し、当該対応付けられ方が同一または所定以上の近似度を有する地理オブジェクトである1以上の同位オブジェクトを取得する同位オブジェクト取得手段と、前記1以上の各地理オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である第一の出現状況情報を取得し、かつ、前記1以上の同位オブジェクトの出現の時系列的な状況の変化に関する情報である1以上の第二の出現状況情報を取得する出現状況情報取得手段と、前記第一の出現状況情報と前記1以上の第二の出現状況情報を用いて、前記第一の出現状況情報が前記1以上の第二の出現状況情報との差異が存在する区間である特徴的変化区間を取得する特徴的変化区間取得手段と、前記特徴的変化区間を用いたルールであり、地理オブジェクトの消去を判断するルールである消去判断ルールを格納している消去判断ルール格納手段と、前記消去判断ルールを用いて、前記1以上の各地理オブジェクトの消去を判断する消去判断手段とを具備する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記消去判断ルールは、特徴的変化区間前より、特徴的変化区間後に、外部情報の更新回数が減少している、特徴的変化区間直前に地理オブジェクトが生成されて、外部情報が更新されていない、特徴的変化区間後に外部情報内に、地理オブジェクトが出現しない、のいずれか1以上のルールである、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記変更判断部は、予め決められた期間、前記外部情報に出現する回数が閾値以下または閾値未満である地理オブジェクトを消去すると判断する、ことは好適である。
(実施の形態2)
本実施の形態において、外部装置の外部情報(Webページなど)を取得し、外部情報を用いて、地理オブジェクトの消去や追加を行い、地図情報に反映させて、地図情報を出力する地図情報処理装置を含む地図情報処理システム2について説明する。特に、本実施の形態において、外部情報から、地理オブジェクトの評判解析を行い、評判が良くない地理オブジェクトを地図上から消去したり、評判が良い地理オブジェクトを地図上に追加したりする技術について説明する。
本実施の形態における地図情報処理システム2の概念図では、図1と同様である。図17は、本実施の形態における地図情報処理システム2のブロック図である。
地図情報処理システム2は、サーバ装置11、地図情報処理装置22を具備する。
地図情報処理装置22は、地図情報格納部121、外部情報要求部122、外部情報蓄積部123、外部情報格納部124、変更判断部225、地図情報出力部126を具備する。
変更判断部225は、評価語格納手段2251、評価度算出手段2252、消去判断手段2253を具備する。
変更判断部225は、外部装置に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図上の地理オブジェクトの変更を判断する。ここでの出現状況情報は、例えば、地理オブジェクトの評判(評価)に関する情報である。出現状況情報は、例えば、地理オブジェクトの評価度(評価の良し悪しを示した数値)である。出現状況情報は、例えば、話題度でも良い。話題度とは、評価の良し悪しに関わらず、話題になっている度合いを示す情報である。話題度は、例えば、外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現回数をパラメータとした増加関数により算出され得る。
具体的には、変更判断部225は、地図情報に含まれる地理オブジェクトの、外部情報における出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを消去することを判断する。また、変更判断部225は、出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを、地図上に出力(生成)することを判断しても良い。変更判断部225は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変更判断部225の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
評価語格納手段2251は、1以上の評価語を格納している。評価語は、評価を示す用語であり、例えば、肯定的な評価を示す用語または/および否定的な評価を示す用語を含む。肯定的な評価を示す用語(肯定的な評価語)は、例えば、おいしい、美味しい、うまい、きれい、良いなどである。否定的な評価を示す用語(否定的な評価語)は、例えば、まずい、美味しくない、悪い、良くないなどである。評価語格納手段2251は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。評価語格納手段2251に評価語が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して評価語が評価語格納手段2251で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された評価語が評価語格納手段2251で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された評価語が評価語格納手段2251で記憶されるようになってもよい。
評価度算出手段2252は、評価語格納手段2251の1以上の評価語を用いて、外部情報から、1以上の各地理オブジェクトの評価の度合いである評価度を算出する。評価度算出手段2252は、例えば、外部情報から、地理オブジェクトと評価語が共起する文の数を取得する。そして、当該文のうち、肯定的な評価語を含む数(e1)、および否定的な評価語を含む数(e2)を取得し、e1およびe2を用いて(例えば、「e1−e2」)、評価度を算出する。なお、評価度を算出する演算式は問わない。評価度を算出するアルゴリズムも、種々あり、問わない。
消去判断手段2253は、評価度算出手段2252が算出した1以上の各地理オブジェクトの評価度が、予め決められた条件を満たすほど、評価が低いまたは評価が高くない地理オブジェクトを消去すると判断する。また、消去判断手段2253は、評価度算出手段2252が算出した1以上の各地理オブジェクトの評価度が、予め決められた条件を満たすほど、評価が高いまたは評価が低くない地理オブジェクトを消去しない(出力する)と判断しても良い。
評価度算出手段2252、および消去判断手段2253は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。評価度算出手段2252等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
次に、地図情報処理装置22の動作について説明する。地図情報処理装置22の動作において、地図情報処理装置12の動作と比較して、ステップS504の変更判断処理が異なる。図18のフローチャートを用いて、地図情報処理装置22の変更判断処理について説明する。
(ステップS1801)変更判断部225は、地理オブジェクトをキーとして、1以上のサーバ装置11から外部情報を検索する。そして、変更判断部225は、1以上の外部情報を取得する。
(ステップS1802)変更判断部225は、初期化を行う。初期化とは、カウンタiに1を代入し、評価度に0を代入する処理である。
(ステップS1803)変更判断部225を構成する評価度算出手段2252は、ステップS1801で取得された1以上の外部情報中に、i番目の外部情報が存在するか否かを判断する。i番目の外部情報が存在すればステップS1804に行き、i番目の外部情報が存在しなければステップS1814に行く。
(ステップS1804)評価度算出手段2252は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS1805)評価度算出手段2252は、i番目の外部情報中に、j番目の文が存在するか否かを判断する。j番目の文が存在すればステップS1806に行き、j番目の文が存在しなければステップS1813に行く。
(ステップS1806)評価度算出手段2252は、i番目の外部情報中の、j番目の文を取得する。
(ステップS1807)評価度算出手段2252は、ステップS1806で取得したj番目の文の中に、地理オブジェクトが存在するか否かを判断する。地理オブジェクトが存在すればステップS1808に行き、地理オブジェクトが存在しなければステップS1812に行く。
(ステップS1808)評価度算出手段2252は、ステップS1806で取得したj番目の文の中に、評価語格納手段2251に格納されている、いずれかの肯定的な評価語が存在するか否かを判断する。肯定的な評価語が存在すればステップS1809に行き、肯定的な評価語が存在しなければステップS1810に行く。
(ステップS1809)評価度算出手段2252は、評価度に1を加える。ステップS1812に行く。
(ステップS1810)評価度算出手段2252は、ステップS1806で取得したj番目の文の中に、評価語格納手段2251に格納されている、いずれかの否定的な評価語が存在するか否かを判断する。否定的な評価語が存在すればステップS1811に行き、否定的な評価語が存在しなければステップS1812に行く。
(ステップS1811)評価度算出手段2252は、評価度に1を減じる。
(ステップS1812)評価度算出手段2252は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS1805に戻る。
(ステップS1813)変更判断部225は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS1803に戻る。
(ステップS1814)消去判断手段2253は、評価度が閾値未満であるか否かを判断する。閾値未満であればステップS1815に行き、閾値以上であればステップS1816に行く。
(ステップS1815)消去判断手段2253は、地理オブジェクトを、地図上から消去する(出力しない)と判断する。上位処理にリターンする。
(ステップS1816)消去判断手段2253は、地理オブジェクトを、地図上に出力すると判断する。上位処理にリターンする。
なお、図18のフローチャートにおいて、消去する(出力しない)地理オブジェクトのみを判断しても良い。
また、地図情報処理装置22は、評価度が閾値より大きい(以上でも良い)地理オブジェクトであって、外部情報から住所の情報を取得できる地理オブジェクトを取得し、地図上に出力すると判断しても良い。なお、外部情報内の住所の情報を取得する技術は公知技術である。地図情報処理装置22は、例えば、外部情報から、住所の記載「都道府県名で開始される文字列」を住所の情報として取得することは好適である。
以下、本実施の形態における地図情報処理システム2の具体的な動作について説明する。地図情報処理システム2の概念図は図1である。
図19は、評価語格納手段2251に格納されている評価語管理表である。評価語管理表は、「ID」「評価語」「スコア」を有するレコードを1以上格納している。「評価語」には、肯定的な評価語と、否定的な評価語が混在している。「スコア」は、評価の良し悪しを示す度合いである。「+5」が最も高い評価(肯定的)を示す評価度であり、「−5」が最も低い評価(否定的)を示す評価度である。
また、サーバ装置11の外部情報記憶部111は、ブログなどのCGMを格納している、とする。外部情報記憶部111が格納している外部情報の例は、図20である。
また、地図情報格納部121は、図10に示す地図と地理オブジェクトを格納している。さらに具体的には、地図情報格納部121は、図11に示す地理オブジェクト管理表を格納している。
かかる状況において、地図情報処理装置22は、地図情報を出力する指示を受け付けた、とする。
次に、地図情報処理装置12は、図示しない現在位置取得手段により、現在位置を取得し、現在位置の地図を表示しようと、以下のように動作する。
つまり、変更判断部225は、地図情報格納部121から地図および1以上の地理オブジェクトを含む地図情報(図10、図11参照)を、メモリ上に読み出す。
次に、変更判断部225は、図11の地理オブジェクトを出力すべきか否かを、順に判断していく。まず、変更判断部225は、1番目の地理オブジェクト「店舗X」を出力すべきか否かを、以下のように判断する。なお、判断アルゴリズムは、図18を用いて説明したアルゴリズムである。
まず、変更判断部225は、地理オブジェクト「店舗X」をキーとして、1以上のサーバ装置11から外部情報(ブログ)を検索する。そして、変更判断部225は、1以上のブログを取得する。例えば、変更判断部225は、図20に示すブログ(ファイル)を、サーバ装置11から取得した、とする。
次に、変更判断部225を構成する評価度算出手段2252は、取得された1以上のブログから、「店舗X」を含む文を取得する。
そして、評価度算出手段2252は、図19の評価語管理表を参照し、取得した文の中に出現する評価語を取得する。そして、評価度算出手段2252は、取得した評価語と対になるスコアを、図19の評価語管理表から取得する。次に、評価度算出手段2252は、取得したスコアの和を用いて、評価度を算出する。そして、評価度算出手段2252は、例えば、評価度「−8」を得た、とする。なお、評価度算出手段2252は、図20の「店舗Xの料理はまずい。」という文において、「店舗X」の合致し、かつ評価語「まずい」に合致するので、
次に、消去判断手段2253は、評価度「−8」が閾値(ここでは閾値は「0」である、とする。)未満であるか否かを判断する。ここで、評価度「−8」が閾値「0」未満であるので、消去判断手段2253は、地理オブジェクト「店舗X」を、地図上から消去する(出力しない)と判断する。
同様に、変更判断部225は、2つ目以降の地理オブジェクトに対しても消去する否かを判断する。
そして、すべての地理オブジェクトに対して、消去判断処理が終了した後、地図情報出力部126は、読み出された地図情報から、消去すると判断した地理オブジェクトを除く地理オブジェクト、および地図を出力する。そして、地理オブジェクト「店舗X」は、出力されない。
以上、本実施の形態によれば、評判の良くないと判断できる地理オブジェクトを地図上に出力しないようにできる。
したがって、ユーザは、地図上に現れた地理オブジェクトに行くと、満足することができる。特に、外部情報としてブログなどのCGMを利用すると、非常に多数の人の考え方が反映させた地図を生成でき、利用価値が高い。
なお、本実施の形態によれば、地理オブジェクトの評価アルゴリズムは問わない。CGMなどに、一定回数以上出現する地理オブジェクトは話題性が高いとして、地図上に出力するようにしても良い。
また、本実施の形態において、評判解析のアルゴリズムは問わないことは言うまでもない。
また、本実施の形態において、評判解析の結果、評判の良くない地理オブジェクトを、地図上に出力しなかった。しかし、上述したように、CGMなどに一定回数以上出現する地理オブジェクトを、話題性が高い地理オブジェクトとして出力しても良い。また、放送されたテレビ番組の字幕放送、文字多重放送の文字列、EPGから、地図情報格納部121に格納されている地理オブジェクトを取得し、変更判断部125は、当該地理オブジェクトを出力する地理オブジェクトと決定しても良い。かかる場合、テレビ番組で話題になっている地理オブジェクトや、放送された地理オブジェクトが地図上に出力され、好適である。
さらに、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、地図と、当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトとを含む地図情報を格納しており、コンピュータを、外部装置に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図上に出力される地理オブジェクトの変更を判断する変更判断部と、前記変更判断部が変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、前記地図および変更された地理オブジェクトを出力する地図情報出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記変更判断部は、肯定的な評価を示す用語または否定的な評価を示す用語を含む1以上の評価語を格納している評価語格納手段と、前記1以上の評価語を用いて、前記外部情報から、前記1以上の各地理オブジェクトの評価の度合いである評価度を算出する評価度算出手段と、前記評価度算出手段が算出した前記1以上の各地理オブジェクトの評価度が、予め決められた条件を満たすほど、評価が低いまたは評価が高くない地理オブジェクトを消去すると判断する消去判断手段とを具備するものとして機能するプログラム、であることは好適である。
(実施の形態3)
本実施の形態において、外部装置の外部情報(Webページなど)を取得し、外部情報を用いて、地理オブジェクトの変化を検出し、当該変化に対応する地図情報処理システム2について説明する。特に、本実施の形態において、地理オブジェクトの名称や所在地(住所)の変化を検出し、当該変化に対応する地図情報処理システム2について説明する。
図1は、本実施の形態における地図情報処理システム3の概念図である。図21は、本実施の形態における地図情報処理システム3のブロック図である。
地図情報処理システム3は、サーバ装置11、地図情報処理装置32を具備する。
地図情報処理装置32は、地図情報格納部121、外部情報要求部122、外部情報蓄積部123、外部情報格納部124、変更判断部325、地図情報出力部326を具備する。
変更判断部325は、外部情報から、出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図上の地理オブジェクトの変更を判断する。出現状況情報は、外部装置(サーバ装置11)に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である。
具体的には、変更判断部325は、外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを修正することを判断する。
さらに、具体的には、変更判断部325は、1以上の外部情報ストリームに含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを構成する名称を修正することを判断することは好適である。地理オブジェクトを構成する名称とは、地理オブジェクトの名称である。
また、変更判断部325は、1以上の外部情報ストリームに含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを構成する位置情報を修正することを判断することは好適である。変更判断部325は、例えば、外部情報から、地理オブジェクトの更新された住所を取得し、当該住所を位置情報(例えば、(経度,緯度))に変換する。そして、変更判断部325は、例えば、地理オブジェクトの位置情報を書き換える。
なお、上記の記述内容とは、地理オブジェクトの名称や、地理オブジェクトの住所などである。また、位置情報とは、緯度および経度の情報、地図上の相対位置(座標)などである。
また、上記の外部情報は、通常、外部情報が作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられている。ここで、「対応付けられている」とは、外部情報内に時刻情報を有しても良いし、別途管理されている時刻情報と外部情報がリンク付けられている等でも良い。
変更判断部325は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変更判断部325の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
地図情報出力部326は、変更判断部325が修正すると判断した地理オブジェクトを修正して、地図と地理オブジェクトを出力する。具体的には、地図情報出力部326は、変更判断部325が修正すると判断した地理オブジェクトの名称を修正して、地図と地理オブジェクトを出力する。また、地図情報出力部326は、変更判断部325が修正すると判断した地理オブジェクトの位置情報を修正して、地図と地理オブジェクトを出力することは好適である。
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。
地図情報出力部326は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。地図情報出力部326は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、地図情報処理装置32の動作について説明する。地図情報処理装置32の動作において、地図情報処理装置12の動作と比較して、主として、ステップS504の変更判断処理が異なる。また、地図情報処理装置32は、変更判断処理後に、修正した地理オブジェクトを出力する点も異なる。つまり、地図情報処理装置32は、ステップS505からS506の処理は行わず、修正が必要である地理オブジェクトに対して、修正処理を行う。
図22のフローチャートを用いて、地図情報処理装置32の変更判断処理について説明する。
(ステップS2201)変更判断部325は、着目する地理オブジェクトをキーとして、サーバ装置11を検索し、外部情報ストリーム(例えば、ウェブアーカイブ)を取得する。
(ステップS2202)変更判断部325は、着目する地理オブジェクトの名称が変更されているか否かの判断処理を行う。かかる名称変更判断処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS2203)変更判断部325は、着目する地理オブジェクトの位置(所在地)が変更されているか否かの判断処理を行う。かかる位置変更判断処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS2204)変更判断部325は、ステップS2202またはステップS2203、またはステップS2202およびステップS2203において、名称または位置、または名称と位置の変更があるか否かを判断する。変更がある場合はステップS2205に行き、変更がない場合は上位処理にリターンする。
(ステップS2205)変更判断部325は、名称または位置、または名称と位置の変更を行う。この変更とは、地図情報格納部121の地理オブジェクトの修正である。上位処理にリターンする。なお、上位処理において、地図情報出力部326は、変更判断部325が修正すると判断した地理オブジェクトの名称を修正して、地図と地理オブジェクトを出力する。
なお、図22のフローチャートにおいて、名称と位置の両方を修正する、としても良い。
次に、ステップS2202の名称変更判断処理について、図23のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS2301)変更判断部325は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS2302)変更判断部325は、検索された外部情報ストリーム中に、i番目の外部情報ストリームが存在するか否かを判断する。存在すればステップS2303に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
(ステップS2303)変更判断部325は、i番目の外部情報ストリーム中の他の地理オブジェクトを取得する。他の地理オブジェクトは、地図情報格納部121に格納されている地理オブジェクトである。なお、本ステップの処理は、地図情報格納部121に格納されている各地理オブジェクトをキーとして、i番目の外部情報ストリームを検索し、ヒットした地理オブジェクトを取得する処理である。
(ステップS2304)変更判断部325は、ステップS2303で他の地理オブジェクトを取得できたか否かを判断する。取得できればステップS2305に行き、取得できなければステップS2310に行く。
(ステップS2305)変更判断部325は、すべての外部情報ストリームのいずれかのうちで、本地理オブジェクトと、他の地理オブジェクトが、時間的に出現する度合い(出現回数や、出現データ量や、出現ファイル数など)が変化したか否かを検査する。
(ステップS2306)変更判断部325は、ステップS2305において取得した変化が、名称が変更したことに合致する条件であり、時間的な出現する度合いの変化である条件を満たすか否かを判断する。条件を満たす場合ステップS2307に行き、条件を満たさない場合ステップS2308に行く。なお、名称が変更したことに合致する条件は、例えば、同じ外部情報ストリーム中において、着目する地理オブジェクトの記述(名称)のみが時間的に変化して、他の地理オブジェクトの記述が時間的に変化しない、という場合である。
(ステップS2307)変更判断部325は、本地理オブジェクトの名称が変化したと判断し、外部情報ストリームで、本地理オブジェクトが出現する外部情報であり、最新の外部情報から名称を取得する。上位処理にリターンする。
(ステップS2308)変更判断部325は、i番目の外部情報ストリーム中に、名称変更を示す定型的な文等が存在するか否かの検索を行う。名称変更を示す定型的な文とは、例えば、「<旧地理オブジェクト>は、<新地理オブジェクト>に名称変更しました」「<旧地理オブジェクト>は、<新地理オブジェクト>に名称変更しました」「<旧地理オブジェクト>は、<新地理オブジェクト>に生まれ変わりました」「<旧地理オブジェクト>は、<新地理オブジェクト>になりました」などである。なお、かかる名称変更を示す定型的な文は、変更判断部325が予め保持している、とする。なお、本明細書において、<文字列>は、変数を意味し、括弧で囲まれた「文字列」に対応する文字列にマッチする。
(ステップS2309)変更判断部325は、ステップS2308における検索の結果、名称変更を示す定型的な文等が存在するか否かを判断する。名称変更を示す定型的な文等が存在すればステップS2307に行き、存在しなければステップS2310に行く。
(ステップS2310)変更判断部325は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS2302に行く。
なお、図23のフローチャートにおいて、変更判断部325は、同じ外部情報ストリーム(一のURLで特定できるWebアーカイブ)上において、ある地理オブジェクトの記述(名称)のみが変化して、他の地理オブジェクトの記述が変化しないという場合、ある地理オブジェクトの名称変更が発生した、と判断している。ただし、名称変更のアルゴリズムは、他のアルゴリズムでも良いことは言うまでもない。
ステップS2203の位置変更判断処理について、図24のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS2401)変更判断部325は、本地理オブジェクトを含むすべての外部情報ストリームを検査し、所定期間の間に、地理オブジェクトが消滅している外部情報ストリームを検索する。「所定期間の間に地理オブジェクトが消滅している外部情報ストリーム」とは、ある時点(所定期間)以前は地理オブジェクトが出現するが、その時点以降は、地理オブジェクトが出現しない外部情報ストリームである。
(ステップS2402)変更判断部325は、ステップS2401において、外部情報ストリームを検索できたか否かを判断する。外部情報ストリームを検索できればステップS2403に行き、外部情報ストリームを検索できなければステップS2408に行く。
(ステップS2403)変更判断部325は、地理オブジェクトが消滅している所定期間を取得する。変更判断部325は、例えば、地理オブジェクトが、時間的に最初に出現していない外部情報の更新日時を取得し、例えば、当該更新日時から前後10日を含む期間を所定期間とする。なお、所定期間の取得方法は問わない。
(ステップS2404)変更判断部325は、ステップS2401で検索できた外部情報ストリームを除く外部情報ストリームであって、本地理オブジェクトを含むすべての外部情報ストリームを検査し、ステップS2403で取得した所定期間の前の更新日時に対応する外部情報には地理オブジェクトが存在せず、ステップS2403で取得した所定期間の後の更新日時に対応する外部情報には地理オブジェクトが存在する外部情報ストリームを検索する。
(ステップS2405)変更判断部325は、ステップS2404において、外部情報ストリームを検索できたか否かを判断する。外部情報ストリームを検索できればステップS2406に行き、外部情報ストリームを検索できなければステップS2408に行く。なお、本ステップで外部情報ストリームを検索できた場合、地理オブジェクトの位置変更が発生した、と判断する。つまり、本フローチャートにおいて、変更判断部325は、異なる外部情報ストリームにおいて、同じ時期に、一の外部情報ストリームで削除され、他の外部情報ストリームで追加された場合に、位置変更が発生した、と判断する。
(ステップS2406)変更判断部325は、位置変更のフラグをONにする。
(ステップS2407)変更判断部325は、変更後の位置情報を取得する。ステップS2404において、検索された外部情報ストリームから、位置情報(住所表現)を取得する。なお、住所表現は、例えば、郵便番号、または都道府県名で始まる文などである。また、変更判断部325は、外部情報ストリームに存在する住所を、(経度,緯度)の位置情報に変更して、位置情報を取得しても良い。上位処理にリターンする。
(ステップS2408)変更判断部325は、i番目の外部情報ストリーム中に、位置変更を示す定型的な文等が存在するか否かの検索を行う。位置変更を示す定型的な文とは、例えば、「<地理オブジェクト>は、<位置情報>に移転しました」「<地理オブジェクト>の住所は、<位置情報>に変わりました」などである。なお、かかる位置変更を示す定型的な文は、変更判断部325が予め保持している、とする。
(ステップS2409)変更判断部325は、ステップS2408で位置変更を示す定型的な文等が検索できたか否かを判断する。検索できればステップS2406に戻り、検索できなければ上位処理にリターンする。
以下、本実施の形態における地図情報処理システム3の具体的な動作について説明する。地図情報処理システム3の概念図は図1である。
また、地図情報格納部121は、図25、図26に示す地図を含むと地理オブジェクトを格納している。
また、サーバ装置11の外部情報記憶部111は、図27に示すウェブアーカイブが格納されている、とする。図27に示すウェブアーカイブ(外部情報ストリームの一種)は、時間軸「t」の進行に伴って、内容が変更されている、ことを示す。
かかる状態において、地図情報処理装置32は、以下のような処理により、地理オブジェクトの変化を検出する。なお、変化検出のアルゴリズムは、上記のフローチャートを用いて説明した通りである。
変更判断部325は、例えば、図25の地図情報から、地理オブジェクト「X放送」が対応付けられている地図であり、最も広域な縮尺の地図(図25では1/21000の地図)において、共起するオブジェクト「なにわ筋」「大阪タワー」「家具屋F」を取得する(図28参照)。
そして、変更判断部325は、サーバ装置11を検索し、「X放送」が出現するウェブアーカイブ(図27参照)を取得する。
そして、変更判断部325は、図27の上側のウェブアーカイブにおいて、ある時点以降、「X放送」が削除され、図27の下側のウェブアーカイブにおいて、ある時点以降、「X放送」が追加されていることを検出する(ステップS2401からS2405)。
次に、変更判断部325は、位置変更のフラグをONにする。そして、変更判断部325は、図27の下側のウェブアーカイブから、変更後の位置情報を取得する。なお、図27の下側のウェブアーカイブの、「X放送」が出現するウェブページにおいて、住所の情報が存在していた、とする。そして、変更判断部325は、住所の情報を、(緯度、経度)からなる位置情報に変換した、とする。
そして、地図情報出力部326は、変更判断部325が取得した位置情報を、「X放送」の新しい位置情報として、地図情報格納部121に上書きする。
次に、地図情報出力部326は、地図情報を出力する(図29参照)。なお、図29において、X放送の位置は移転後の位置になっている。また、地図情報の出力処理は、公知技術である。
また、上記の具体例において、名称変更の例は説明しなかったが、名称変更の処理は、図23のフローチャートを用いて説明した通りである。
以上、本実施の形態によれば、外部情報を用いて、地理オブジェクトの名称や位置の変化を検出し、当該変化に対応する地図情報を提供できる。
なお、本実施の形態によれば、地理オブジェクトの変化の検出アルゴリズムは問わない。
また、本実施の形態によれば、変化した地理オブジェクトを決定した後、自動的に地図の出力に反映させた。しかし、地図情報処理装置12において、変化した地理オブジェクトを決定した後、当該地理オブジェクトを出力し、ユーザの指示に基づいて、最終的に地図情報を変更するか否かを判断しても良い。かかる場合、地図情報処理装置32は、以下の地図情報処理方法を実現する。つまり、この地図情報処理方法は、記憶媒体に、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納しており、外部装置に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得ステップと、当該出現状況情報を用いて、前記記憶媒体に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを修正する候補の地理オブジェクトとして出力する修正候補地理オブジェクト出力ステップを具備する地図情報処理方法、である。
上記の方法を実現する地図情報処理装置は、図30に示す地図情報処理装置33である。つまり、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納し得る地図情報格納部121と、外部装置に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得部331と、前記出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを修正するする候補の地理オブジェクトとして出力する修正候補地理オブジェクト出力部332を具備する装置である。なお、出現状況情報取得部331は、変更判断部325における、出現状況情報を取得する処理を行う。また、修正候補地理オブジェクト出力部332は、変更判断部325における、出現状況情報を用いて、修正する候補の地理オブジェクトを取得する処理を有し、かつ当該修正する候補の地理オブジェクトを出力する処理を行う。
さらに、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、地図と、当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトとを含む地図情報を格納しており、コンピュータを、外部装置に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図上に出力される地理オブジェクトの変更を判断する変更判断部と、前記変更判断部が変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、前記地図および変更された地理オブジェクトを出力する地図情報出力部として機能させるためのプログラム。
また、上記プログラムにおいて、前記外部情報は、作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられており、前記変更判断部は、前記外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを修正することを判断し、前記地図情報出力部は、前記変更判断部が修正すると判断した地理オブジェクトを修正して、地図と地理オブジェクトを出力する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記変更判断部は、前記外部情報のうち、更新される1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを構成する名称を修正することを判断し、前記地図情報出力部は、前記変更判断部が修正すると判断した地理オブジェクトの名称を修正して、地図と地理オブジェクトを出力する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記変更判断部は、前記外部情報のうち、更新される1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを構成する位置情報を修正することを判断し、前記地図情報出力部は、前記変更判断部が修正すると判断した地理オブジェクトの位置情報を修正して、地図と地理オブジェクトを出力する、ことは好適である。
(実施の形態4)
本実施の形態において、外部装置の外部情報(Webページなど)を取得し、外部情報を用いて、地理オブジェクトの追加を判断し、地図情報に反映させる地図情報処理システム4について説明する。
図1は、本実施の形態における地図情報処理システム4の概念図である。図31は、本実施の形態における地図情報処理システム4のブロック図である。
地図情報処理システム4は、サーバ装置11、地図情報処理装置42を具備する。
地図情報処理装置42は、地図情報格納部121、外部情報要求部122、外部情報蓄積部123、外部情報格納部124、変更判断部425、地図情報出力部426を具備する。
変更判断部425は、外部装置(例えば、1以上のサーバ装置11)に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図上の地理オブジェクトの変更を判断する。具体的には、変更判断部425は、外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地理オブジェクトを地図上に追加することを判断する。
変更判断部425は、外部情報のうち、1以上の外部情報ストリームに含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、地図情報格納部121に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを追加することを判断する。
変更判断部425は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。変更判断部425の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
地図情報出力部426は、変更判断部425が地図上に追加すると判断した地理オブジェクトを含む地理オブジェクトと、地図とを出力する。
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラム等への処理結果の引渡し等を含む概念である。
地図情報出力部426は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。地図情報出力部426は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、地図情報処理装置42の動作について説明する。地図情報処理装置42の動作において、地図情報処理装置12の動作と比較して、主として、ステップS504の変更判断処理が異なる。図32フローチャートを用いて、地図情報処理装置42の変更判断処理について説明する。ここでの変更判断処理は、地理オブジェクトの追加の処理である。
(ステップS3201)変更判断部425は、i番目の地理オブジェクトと共起するオブジェクトを1以上の外部情報から検索して、取得する。なお、共起するオブジェクトは、単に、同じ外部情報に、共に出現するオブジェクト(名詞句)でも良いし、「「i番目の地理オブジェクト」と「共起オブジェクト」」、「「i番目の地理オブジェクト」または「共起オブジェクト」」、「「i番目の地理オブジェクト」および「共起オブジェクト」」などの定型的な表現に合致し、「i番目の地理オブジェクト」と並列して出現するオブジェクトでも良い。その他、共起オブジェクトの取得方法は問わない。
(ステップS3202)変更判断部425は、カウンタjに1を代入する。
(ステップS3203)変更判断部425は、ステップS3201で検索された共起するオブジェクトの中に、j番目の共起オブジェクトが存在するか否かを判断する。j番目の共起オブジェクトが存在すればステップS3204に行き、j番目の共起オブジェクトが存在しなければ上位処理に戻る。
(ステップS3204)変更判断部425は、j番目の共起オブジェクトが、追加されたことを示す条件を満たすか否かを判断する。かかる条件を追加条件という。追加条件は、例えば、いずれか一つの外部情報ストリームにおいて、ある時期以前は、共起オブジェクトが出現していないが、ある時期以降は、共起オブジェクトが出現していることである。また、追加条件は、例えば、上述した存在度が、所定の値以上である(存在している可能性が高い)場合である。なお、追加条件は、変更判断部425が予め保持している。
(ステップS3205)変更判断部425は、ステップS3204における判断の結果が、追加条件を満たすとの判断の場合ステップS3206に行き、追加条件を満たさない場合、ステップS3207に行く。
(ステップS3206)変更判断部425は、j番目の共起オブジェクトを追加された地理オブジェクトとして、地図情報格納部121に記録する。なお、変更判断部425は、j番目の共起オブジェクトの位置情報を外部情報から取得することは好適である。変更判断部425は、例えば、外部情報中の住所表現を取得し、当該住所表現の文字列を、共起オブジェクトの位置情報とする。
(ステップS3207)変更判断部425は、カウンタjを1、インクリメントする。ステップS3203に戻る。
なお、図32のフローチャートの処理後において、地図情報出力部426は、変更判断部425が地図上に追加すると判断した地理オブジェクトを含む地理オブジェクトと、地図とを出力する。つまり、地図情報処理装置42は、ステップS505からS506の処理は行わず、追加すべき地理オブジェクトを、地図情報格納部121に追加する。
以下、本実施の形態における地図情報処理システム4の具体的な動作について説明する。地図情報処理システム4の概念図は図1である。
今、地図情報格納部121は、図33に示す千葉の夷隅郡周辺の地図の情報を格納している。つまり、地図情報格納部121は、「大多喜駅」「いすみ鉄道」などという地理オブジェクトを格納している。なお、千葉の夷隅郡周辺には、城見ヶ丘という新しい駅ができているにも関わらず、図33においては、「城見ヶ丘駅」は地図上に存在していない。かかる場合、ユーザは、夷隅郡に行く計画を立てる、とする。そして、このままでは、便利そうな駅が見当たらないので計画を変える必要が発生する。
そして、ユーザは、地図情報処理装置42に、千葉の夷隅郡周辺の地図を出力する指示を入力した、とする。そして、地図情報処理装置42の図示しない受付部は、千葉の夷隅郡周辺の地図を出力する指示を受け付ける。
次に、変更判断部425は、地図情報格納部121から千葉の夷隅郡周辺の地図(図33参照)を読み出し、「大多喜駅」「いすみ鉄道」などという地理オブジェクトを取得する。
次に、変更判断部425は、「大多喜駅」と共起するオブジェクトを1以上の外部情報(ここでは、ウェブページ)から検索して、取得する。ここで、「大多喜駅」という駅名と、その隣の「城見ヶ丘駅」という駅名が取得できた、とする。
次に、「城見ヶ丘駅」は、2007年12月以前には外部情報中に出現せず、2008年1月以降に、所定数(例えば、10)以上、出現している、とする。そして、変更判断部425は、かかる出現状況情報を取得した、とする。
次に、変更判断部425は、共起オブジェクト「城見ヶ丘駅」が、追加されたことを示す条件(ある時期以前は出現していないが、ある時期以降は出現している)を満たすと判断する。
次に、変更判断部425は、共起オブジェクト「城見ヶ丘駅」を追加された地理オブジェクトとして、地図情報格納部121に記録する。なお、変更判断部425は、外部情報を検索し、上述した住所表現をもちいて、「城見ヶ丘駅」の住所を取得する。そして、変更判断部425は、住所から、「城見ヶ丘駅」の位置情報(例えば、(緯度,経度)を取得する。
次に、地図情報出力部426は、変更判断部425が地図上に追加すると判断した地理オブジェクトを含む地理オブジェクトと、地図とを出力する。そして、ユーザは、図34に示す地図を得る。
なお、変更判断部425は、「存在度が0以上」という追加条件を格納していても良い。そして、変更判断部425は、共起オブジェクト「城見ヶ丘駅」の存在度を算出して、「城見ヶ丘駅」を、地図情報に追加することを決定し、追加しても良い。
以上、本実施の形態によれば、外部情報を用いて、地理オブジェクトの追加を判断し、地図情報に反映させることができる。
なお、本実施の形態によれば、追加すると判断した地理オブジェクトを地図情報に自動的に追加した後、地図の出力に反映させた。しかし、地図情報処理装置12において、追加する候補であると判断した地理オブジェクトを出力し、ユーザの指示に基づいて、最終的に地理オブジェクトを追加するか否かを判断しても良い。つまり、例えば、本実施の形態において、地図情報処理装置42は、図35に示すような地理オブジェクトの存在度を、地図とともに出力するなどしても良い。そして、地図情報処理装置42は、存在度の出力後、ユーザの指示に基づいて、最終的に地理オブジェクトを追加するか否かを判断しても良い。かかる場合、地図情報処理装置42は、以下の地図情報処理方法を実現する。つまり、この地図情報処理方法は、記憶媒体に、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納しており、外部装置に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得ステップと、当該出現状況情報を用いて、外部情報に含まれる1以上の地理オブジェクトを、地図情報に追加する候補の地理オブジェクトとして出力する追加候補地理オブジェクト出力ステップを具備する地図情報処理方法、である。
上記の方法を実現する地図情報処理装置は、図36に示す地図情報処理装置43である。つまり、地図および当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトを含む地図情報を格納し得る地図情報格納部121と、外部装置に格納されていた1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の時系列的な内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得する出現状況情報取得部431と、前記出現状況情報を用いて、外部情報に含まれる地理オブジェクト1以上の地理オブジェクトを、地図情報に追加する候補の地理オブジェクトとして出力する追加候補地理オブジェクト出力部432を具備する装置である。なお、出現状況情報取得部431は、変更判断部425における、出現状況情報を取得する処理を行う。また、追加候補地理オブジェクト出力部432は、変更判断部425における、出現状況情報を用いて、追加する候補の地理オブジェクトを取得する処理を有し、かつ当該追加する候補の地理オブジェクトを出力する処理を行う。
さらに、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、地図と、当該地図上に出力されるオブジェクトに関する情報である1以上の地理オブジェクトとを含む地図情報を格納しており、コンピュータを、外部装置に格納されていた1以上の情報である外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図上に出力される地理オブジェクトの変更を判断する変更判断部と、前記変更判断部が変更すると判断した地理オブジェクトを変更し、前記地図および変更された地理オブジェクトを出力する地図情報出力部として機能させるためのプログラム、である。
また、上記プログラムにおいて、前記外部情報は、作成または更新または送出された時刻に関する情報である時刻情報と対応付けられており、前記変更判断部は、前記外部情報に含まれる地理オブジェクトの出現の状況を示す情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地理オブジェクトを地図上に追加することを判断し、前記地図情報出力部は、前記変更判断部が地図上に追加すると判断した地理オブジェクトを含む地理オブジェクトと、地図とを出力する、ことは好適である。
また、上記プログラムにおいて、前記変更判断部は、前記外部情報のうち、更新される1以上の外部情報に含まれる地理オブジェクトの記述内容の変化に関する情報である出現状況情報を取得し、当該出現状況情報を用いて、前記地図情報格納部に格納されている1以上のいずれかの地理オブジェクトを追加することを判断する、ことは好適である。
なお、本明細書で述べた地図情報処理装置は、いわゆるナビゲーション装置に搭載されても良いことは言うまでもない。ナビゲーション装置は、通常、現在位置測位手段、経路探索手段、経路案内手段など、ナビゲーションに必要な機能を具備する。
また、図37は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の地図情報処理システム等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図37は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図38は、コンピュータシステム340のブロック図である。
図37において、コンピュータシステム340は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
図38において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の地図情報処理システム等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の地図情報処理システム等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(端末情報送信部、端末情報受信部など)は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。