JPWO2013145180A1 - 静電結合方式非接触給電装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の静電結合方式非接触給電装置は、固定部に設けられた非接触給電用電極板と、非接触給電用電極板に高周波電力を給電する高周波電源回路と、固定部に移動可能に装架された可動部に設けられ非接触給電用電極板に離隔対向して非接触で高周波電力を受け取る非接触受電用電極板と、非接触受電用電極板が受け取った高周波電力を変換して可動部上の電気負荷に給電する受電回路とを備え、非接触給電用電極板および非接触受電用電極板の相互に対向する表面の少なくとも一方に設けられ空気よりも誘電率が大きくかつ空気よりも絶縁耐力が大きい誘電絶縁層をさらに備えた。これにより、電極板間の静電容量が増加するとともに電極板間の絶縁耐力が高められ、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保とを両立できる。

Description

本発明は、可動部上の電気負荷に非接触で給電する静電結合方式の非接触給電装置に関し、より詳細には、従来よりも給電効率を向上し電気絶縁性能を高めた静電結合方式非接触給電装置に関する。
多数の部品が実装された基板を生産する基板用作業機器として、はんだ印刷機、部品実装機、リフロー機、基板検査機などがあり、これらを基板搬送装置で連結して基板生産ラインを構築する場合が多い。これらの基板用作業機器の多くは基板上を移動して所定の作業を行う可動部を備えており、可動部を駆動する一手段としてリニアモータ装置を用いることができる。リニアモータ装置は、移動方向に沿い複数の磁石のN極およびS極が交互に列設された軌道部材と、コアおよびコイルを有する電機子を含んで構成された可動部とを備えるのが一般的である。可動部上の電気負荷に給電するために、従来から変形可能な給電用ケーブルが用いられてきた。また、近年では、給電用ケーブルによる荷搬重量の増加や金属疲労による断線のリスクなどの弊害を解消するために、非接触給電装置の適用も提案されている。
非接触給電装置の方式として、従来からコイルを用いた電磁誘導方式が多用されてきたが、最近では対向する電極板によりコンデンサを構成した静電結合方式も用いられるようになってきており、他に磁界共鳴方式なども検討されている。いずれの方式においても、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保が重要課題になっている。この種の非接触給電装置の技術例が特許文献1および特許文献2に開示されている。
特許文献1の非接触給電装置は、相互誘導作用に基づいて非接触給電を行う1次コイルと2次コイルとの間のエアギャップ(磁路)に、共振回路を構成する共振コイルが配設されている。そして、共振コイルは、エアギャップに励磁無効電力を供給するとともに、単独で高電圧化可能そして絶縁対策可能であるとされている。これにより、大ギャップ化が実現可能であり、かつ、1次側や2次側の全体的高電圧化を伴うことなく、共振回路の部分的な高電圧化だけで対応できる、と記載されている。
また、特許文献2の共鳴コイルは、所定の共鳴周波数で電気的に共振するコイル導線と、コイル導線の端部に近いほど厚みが増すように被覆加工される絶縁性の樹脂とを備えている。この共鳴コイルが一次自己共振コイルおよび二次自己共振コイルに用いられて、非接触給電システムが構成される。これにより、共鳴法を用いた非接触給電システムに用いられる共鳴コイルにおいて火花放電を防止できる、と記載されている。
特開2010−173503号公報 特開2010−73885号公報
ところで、特許文献1の技術は、電磁誘導方式において大ギャップ化したときの給電効率および電気絶縁性能を確保するものであり、特許文献2の技術は、磁界共鳴方式において電気絶縁性能を確保するものである。これらの技術は、静電結合方式の非接触給電装置には適用することができない。
静電結合方式において給電効率を向上するためには、対向する電極板で構成されるコンデンサの静電容量を大きくすることが有利である。周知のように、平行板コンデンサの静電容量は、電極板の対向面積に比例し、電極板間の離隔距離に反比例する。ここで、対向面積は、給電対象の大きさによって制約されるので大幅な増加は見込めない。一方、離隔距離を小さくすれば静電容量は増加するが、その分だけ、電極板間の絶縁破壊のリスクが増加する。特に、非接触給電を行う閉ループで直列共振を発生させて給電電力を増加させようとする場合には、電極板間に電源よりも大きな電圧が発生し得るので、絶縁破壊のリスクは一層増加する。さらに、リニアモータ装置の移動体に給電する構成では、移動時の構造的な裕度を確保するためにも、電極板間の離隔距離を一定距離以上にする必要が生じる。
上述したように、静電結合方式における電極板間の離隔距離は、電気的にも構造的にも制約されている。それでもなお、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保とを両立した非接触給電装置が切望されている。
本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保とを両立した静電結合方式非接触給電装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する請求項1に係る静電結合方式非接触給電装置の発明は、固定部に設けられた非接触給電用電極板と、前記非接触給電用電極板に高周波電力を給電する高周波電源回路と、前記固定部に移動可能に装架された可動部に設けられ、前記非接触給電用電極板に離隔対向して非接触で高周波電力を受け取る非接触受電用電極板と、前記非接触受電用電極板が受け取った高周波電力を変換して前記可動部上の電気負荷に給電する受電回路とを備えた静電結合方式非接触給電装置であって、前記非接触給電用電極板および前記非接触受電用電極板の相互に対向する表面の少なくとも一方に設けられ、空気よりも誘電率が大きくかつ空気よりも絶縁耐力が大きい誘電絶縁層をさらに備えた。
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記誘電絶縁層は、フィラーとして高誘電物質を含有し基材に絶縁樹脂を用いた膜体または薄板である。
請求項3に係る発明は、請求項2において、前記高誘電物質は、酸化チタンである。
請求項4に係る発明は、請求項2または3において、前記絶縁樹脂は、ポリイミド樹脂である。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項において、前記非接触給電用電極板、前記非接触受電用電極板、前記高周波電源回路、および前記受電回路により、前記高周波電源回路の出力周波数に対する直列共振回路が構成されている。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか一項において、前記可動部は、リニアモータ機構により前記非接触給電用電極板と前記非接触受電用電極板との離隔距離が保たれるとともに軌道部材に沿って駆動される。
請求項7に係る発明は、請求項6において、前記可動部は、基板に部品を実装する部品実装機に装備され、かつ部品実装動作を行う実装ヘッドを有する。
請求項1に係る静電結合方式非接触給電装置の発明では、非接触給電用電極板および非接触受電用電極板の相互に対向する表面の少なくとも一方に誘電絶縁層が設けられる。電極板間に設けられた誘電絶縁層の誘電率は空気よりも大きいので、2つの電極板で形成されるコンデンサの静電容量は誘電絶縁層を設けない従来構成よりも増加し、給電に有利となる。また、誘電絶縁層の絶縁耐力は空気よりも大きいので、電極板間の電気絶縁性能は、誘電絶縁層を設けない従来構成よりも高められる。したがって、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保とを両立した静電結合方式非接触給電装置を実現できる。
請求項2に係る発明では、誘電絶縁層は、フィラーとして高誘電物質を含有し基材に絶縁樹脂を用いた膜体または薄板とされている。さらに、請求項3に係る発明では、高誘電物質は酸化チタンとされている。酸化チタン(ルチル結晶形)の比誘電率は114と極めて大きく、フィラーとして混ぜ込むことで誘電絶縁層の比誘電率を顕著に大きくできる。したがって、誘電絶縁層の厚さが電極板間の離隔距離の一部を占めるのみであっても、コンデンサの静電容量が顕著に増加し、給電効率が大幅に向上する。なお、高誘電物質は酸化チタンに限定されず、他の物質であってもよい。
請求項4に係る発明では、誘電絶縁層の基材はポリイミド樹脂とされている。ポリイミド樹脂は、電子回路の絶縁基材などに一般的に用いられる電気絶縁性能の高い材料であり、電極板間の絶縁性能が大幅に高められる。なお、フィラーを混入させずに、比誘電率が大きい絶縁樹脂のみを用いて誘電絶縁層を形成するようにしても、定性的には同様の効果が生じる。
請求項5に係る発明では、直列共振回路が構成されて給電効率が高められており、反面、電極板間に高周波電源回路の電源電圧を越える電圧が発生し得る。それでも、誘電絶縁層の大きな絶縁耐力の効果により、電極板間の電気絶縁性能が確保される。
請求項6に係る発明では、可動部は、リニアモータ機構により非接触給電用電極板と非接触受電用電極板との離隔距離が保たれつつ駆動される。本発明の静電結合方式非接触給電装置は、リニアモータ機構により駆動される可動部に給電する用途に適用でき、可動部への給電効率が従来よりも向上する。
請求項7に係る発明は、基板に部品を実装する部品実装機に装備され、可動部は部品実装動作を行う実装ヘッドを有する。本発明の静電結合方式非接触給電装置は、部品実装機に装備することができ、実装ヘッドを有する可動部への給電効率が従来よりも向上する。したがって、実装ヘッド上の電気負荷に供給される電力が従来よりも増加して実装動作の高速化などが可能になり、部品実装効率を高めることができる。
本発明の静電結合方式非接触給電装置を適用できる部品実装機の全体構成を示した斜視図である。 実施形態の静電結合方式非接触給電装置を概念的に説明する図である。 誘電絶縁層を備えていない従来構成の平行板コンデンサを模式的に示した側面図である。 実施形態の平行板コンデンサを模式的に示した側面図である。 電気絶縁性能を一層確実に高めた誘電絶縁層の形態を例示した側面断面図である。
まず、本発明の静電結合方式非接触給電装置を適用できる部品実装機10について、図1を参考にして説明する。図1は、本発明の静電結合方式非接触給電装置1を適用できる部品実装機10の全体構成を示した斜視図である。部品実装機10は、基板に多数の部品を実装する装置であり、2セットの同一構造の部品実装ユニットが概ね左右対称に配置されて構成されている。ここでは、図1の右手前側のカバーを取り外した状態の部品実装ユニットを例にして説明する。なお、図中の左奥側から右手前側に向かう部品実装機10の幅方向をX軸方向とし、部品実装機10の長手方向をY軸方向とする。
部品実装機10は、基板搬送装置110、部品供給装置120、2つの部品移載装置130、140などが基台190に組み付けられて構成されている。基板搬送装置110は、部品実装機10の長手方向の中央付近をX軸方向に横断するように配設されている。基板搬送装置110は、図略の搬送コンベアを有しており、基板をX軸方向に搬送する。また、基板搬送装置110は、図略のクランプ装置を有しており、基板を所定の実装作業位置に固定および保持する。部品供給装置120は、部品実装機10の長手方向の前部(図1の左前側)に設けられている。部品供給装置120は、複数のカセット式フィーダ121を有し、各フィーダ121にセットされたキャリアテープから2つの部品移載装置130、140に連続的に部品を供給するようになっている。
2つの部品移載装置130、140は、X軸方向およびY軸方向に移動可能ないわゆるXYロボットタイプの装置である。2つの部品移載装置130、140は、部品実装機10の長手方向の前側および後側に、相互に対向するように配設されている。各部品移載装置130、140は、Y軸方向の移動のためのリニアモータ機構150を有している。
リニアモータ機構150は、2つの部品移載装置130、140に共通な軌道部材151および補助レール155と、2つの部品移載装置130、140ごとの可動部3で構成されている。軌道部材151は、可動部3を挟んで両側に平行配置され、移動方向となるY軸方向に延在している。軌道部材151の向かい合う内側側面には、Y軸方向に沿って複数の磁石152が列設されている。可動部3は、軌道部材151に移動可能に装架されている。
可動部3は、可動本体部160、X軸レール161、および実装ヘッド170などで構成されている。可動本体部160は、Y軸方向に延在しており、その両側面には軌道部材151の磁石152に対向して推進力を発生する電機子が配設されている。X軸レール161は、可動本体部160からX軸方向に延在している。X軸レール161は、一端162が可動本体部160に結合され、他端163が補助レール155に移動可能に装架されており、Y軸方向に移動するようになっている。部品実装ヘッド170は、X軸レール161に装架され、X軸方向に移動するようになっている。部品実装ヘッド170の下端には図略の吸着ノズルが設けられている。吸着ノズルは、負圧を利用して部品供給装置120から部品を吸着採取し、実装作業位置の基板へ実装する。X軸レール161上に設けられた図略のボールねじ送り機構は、ボールねじを回転駆動するX軸モータを有しており、実装ヘッド170をX軸方向に駆動する。
部品実装機10は、他に、オペレータと情報を交換するための表示設定装置180および、基板や部品を撮像する図略のカメラなどを備えている。
次に、本発明の実施形態の静電結合方式非接触給電装置1について詳述する。図2は、実施形態の静電結合方式非接触給電装置1を概念的に説明する図である。非接触給電装置1は、前述した部品実装機10の基台190側の固定部2から、リニアモータ機構150の可動部3に静電結合方式で非接触給電する装置である。非接触給電装置1は、非接触給電用電極板4、高周波電源回路5、非接触受電用電極板6、および受電回路7などで構成されている。なお、図2で、破線矢印E1〜E4は電力の流れを示している。
2個の非接触給電用電極板4は、固定部2に設けられており、金属材料で形成されている。高周波電源回路5は、固定部2に配設されており、高周波電力を出力する。高周波電源回路5の2つの出力端子は、電源線51により一方が第1の非接触給電用電極板4に接続され、他方が第2の非接触給電用電極板4に接続されている。高周波電源回路5の出力周波数は100kHz〜MHz帯を例示でき、出力電圧波形として正弦波や矩形波などを例示できる。
2個の非接触受電用電極板6は、可動部3に設けられており、金属材料で形成されている。非接触受電用素子6と非接触給電用素子4とは、わずかな離隔距離dを有して対向しており、電気的には2組の平行板コンデンサを構成している。可動部3がリニアモータ機構150により駆動されても、離隔距離dは概ね一定に保たれる。所定の給電電力を得るために、非接触給電用電極板4および非接触受電用電極板6には大きな対向面積Sが確保されている。
受電回路7は、可動部3に設けられており、非接触受電用素子6から入力された高周波電力を変成して出力する。受電回路7の入力端子は、電源線71により一方が第1の非接触受電用素子6に接続され、他方が第2の非接触受電用素子6に接続されている。受電回路7には、例えば、入力された高周波電力を直流電力および商用周波交流電力の少なくとも一方に変換して出力するインバータを用いることができる。また、後述する電気負荷81、82の電圧の大きさや周波数が異なる場合には、マルチ出力形の受電回路7を用いることができる。
図2に示されるように、高周波電源回路5、2個の非接触給電用電極板4、2個の非接触受電用電極板6、および受電回路7により、非接触給電を行う閉回路が構成されている。この閉回路内の2組の平行板コンデンサの静電容量C、浮遊容量、および浮遊インダクタンスの大きさに対応して、適正なインダクタンス素子が適宜挿入されて接続され、高周波電源回路5の出力周波数に対する直列共振回路が構成されている。これにより、平行板コンデンサを構成する非接触給電用電極板4と非接触受電用電極板6との間には、高周波電源回路4の出力電圧を越える電圧が発生し得る。
一方、可動部3には、非接触給電の給電対象となる電気負荷81、82が搭載されている。電気負荷としては、前述した実装ヘッド170をX軸方向に駆動するボールねじ送り機構のX軸モータ81や、負圧を生成するためのエアポンプ、およびこれらを制御する制御回路基板82を例示できる。また、リニアモータ機構150の電機子も電気負荷である。これらの電気負荷81、82は、電源線72により受電回路7の出力側に接続され、電源が供給されるようになっている。なお、電気負荷81、82は直流負荷および交流負荷のいずれでもよく電圧の大きさも限定されないが、受電回路7は電気負荷81、82に対応した出力機能を具備する必要がある。
ここまで説明した範囲は従来構成に類似しているが、本実施形態では、誘電絶縁層41、61をさらに備えている。誘電絶縁層41、61は、非接触給電用電極板4および非接触受電用電極板6の相互に対向する表面の両方に設けられている。説明を簡易にするために、給電側および受電側で誘電絶縁層41、61の厚さdが等しいものとする。すると空気層の厚さdは、離隔距離dから2層の誘電絶縁層41、61の厚さdを差し引いた値になる(d=d−2d)。なお、これに限定されず、両方の誘電絶縁層41、61の厚さが異なっていてもよく、あるいは、いずれか一方の誘電絶縁層41、61のみが設けられていてもよい。
誘電絶縁層41、61は、フィラーとして高誘電物質である酸化チタンを含有し、基材として絶縁樹脂であるポリイミド樹脂を用いて膜体または薄板に形成されている。つまり、ポリイミド樹脂に酸化チタンを混ぜ込んだ液体(塗料)を非接触給電用電極板4および非接触受電用電極板6の表面に塗布した後に硬化させて膜体とすることができる。あるいは、ポリイミド樹脂に酸化チタンを混ぜ込んでシート材または薄板材を形成し、これ非接触給電用電極板4および非接触受電用電極板6の表面に貼設するようにしてもよい。
酸化チタンには、ルチル結晶形、アナターゼ結晶形、およびブルカイト結晶形の3形態があり、前の二者が工業的に利用されている。ルチル結晶形の酸化チタンの比誘電率は114と極めて大きく、フィラーとして混ぜ込むことで誘電絶縁層41、61の比誘電率を顕著に大きくできる。また、アナターゼ結晶形でも比誘電率は48と大きく、フィラーとして用いることができる。また、酸化チタンは室温では完全な絶縁体であるので、酸化チタンのみで誘電絶縁層41、61を形成することもできる。なお、高誘電物質は酸化チタンに限定されず、他の物質であってもよい。
ポリイミド樹脂は、電子回路の絶縁基材などに一般的に用いられており、電気絶縁性能の高い材料である。また、一般的なポリイミド樹脂の比誘電率は3〜5程度であり酸化チタンと比較すると小さい。なお、比誘電率が大きな絶縁樹脂のみを用いて誘電絶縁層を形成することもできる。
酸化チタンおよびポリイミド樹脂からなる誘電絶縁層41、61では、総合的な比誘電率ε=30〜50程度にすることができ、ポリイミド樹脂のみの場合と比較して1桁大きくなる。したがって、酸化チタンは主に給電効率を向上する役割に効果的であり、ポリイミド樹脂は主に電気絶縁性能を高める役割に効果的である。
実施形態の静電結合方式非接触給電装置1では、高周波電源回路5から出力された高周波電力は、電源線51を介して2個の非接触給電用素子4に入力され(図2の破線矢印E1)、平行板コンデンサの静電容量Cによる静電結合の作用により2個の非接触受電用素子6に非接触給電される(破線矢印E2)。さらに、2個の非接触受電用素子6が受け取った高周波電力は、電源線71を介して受電回路7に入力され(破線矢印E3)、受電回路7の内部で変成されて電気負荷81、82に給電される(破線矢印E4)。これにより、電気負荷81、82が作動する。
次に、実施形態の静電結合方式非接触給電装置1の作用及び効果について、従来構成と比較して説明する。図3は誘電絶縁層41、61を備えていない従来構成の平行板コンデンサを模式的に示した側面図であり、図4は実施形態の平行板コンデンサを模式的に示した側面図である。
図3に示される従来構成では、非接触給電用電極板4Xと非接触受電用電極板6Xとの間の離隔距離dの空間は空気層のみのよって占められている。したがって、平行板コンデンサの静電容量CXは、電極板4X、6Xの端部の影響を考慮しないものとして、周知の次式により求められる。
Figure 2013145180
一方、図4に示される実施形態では、非接触給電用電極板4と非接触受電用電極板6との間は、誘電絶縁層41、61からなる2つの静電容量Cと空気層からなる静電容量Cの直列接続と見なすことができる。誘電絶縁層41、61の厚さdで比誘電率εs、空気層の厚さdで比誘電率ε(≒1)であるので、電極板4、6の間の静電容量Cは次式により求められる。
Figure 2013145180
実施形態では、誘電絶縁層41、61を設けた分だけ静電容量Cが従来値CXよりも大きくなる。その増加倍率R(=C/CX)を、次の条件ア)〜ウ)を設定して試算する。
ア)誘電絶縁層41、61の比誘電率εs=114(酸化チタンのみで形成)
イ)誘電絶縁層41、61の厚さd=0.1×d
ウ)空気層の厚さd=0.8×d
すると、増加倍率R=1.25となって静電容量Cが顕著に増加し、給電効率が大幅に向上する。なお、上記の試算は一例であり、様々な応用が可能である。
また、誘電絶縁層41、61の絶縁耐力が空気よりも大きいことは明白であり、実施形態では電極板4、6間の電気絶縁性能が従来構成よりも高められている。したがって、給電効率の向上と電気絶縁性能の確保とを両立した静電結合方式非接触給電装置1が実現されている。
なお、電気絶縁性能を一層確実に高めるために、図5に示される形態を採用することもできる。図5は、電気絶縁性能を一層確実に高めた誘電絶縁層41、61の形態を例示した側面断面図である。この形態では、誘電絶縁層42、62が非接触給電用電極板4および非接触受電用電極板6の対向する表面だけでなく、側端部45、65を廻って背面46、66にまで延在している。これにより、電極板4、6の側端部45のエッジなどでの絶縁破壊が確実に防止される。本発明は、その他にも様々な応用や変形が可能である。
本発明の静電結合方式非接触給電装置は、部品実装機10に利用でき、他の基板用作業機器にも利用することができる。さらに、本発明の静電結合方式非接触給電装置は、リニアモータ機構150以外の駆動手段、例えばボールねじ送り機構で可動部が駆動される様々な機器に利用することも可能である。
1:静電結合方式非接触給電装置
2:固定部
3:可動部
4、4X:非接触給電用電極板 41、42:誘電絶縁層
5:高周波電源回路
6、6X:非接触受電用電極板 61、62:誘電絶縁層
7:受電回路
81:X軸モータ(電気負荷) 82:制御回路基板(電気負荷)
10:部品実装機
110:基板搬送装置 120:部品供給装置
130、140:部品移載装置 150:リニアモータ機構
160:可動本体部 161:X軸レール 170:実装ヘッド
180:表示設定装置 190:基台
d:離間距離 d:空気層の厚さ d:誘電絶縁層の厚さ

Claims (7)

  1. 固定部に設けられた非接触給電用電極板と、
    前記非接触給電用電極板に高周波電力を給電する高周波電源回路と、
    前記固定部に移動可能に装架された可動部に設けられ、前記非接触給電用電極板に離隔対向して非接触で高周波電力を受け取る非接触受電用電極板と、
    前記非接触受電用電極板が受け取った高周波電力を変換して前記可動部上の電気負荷に給電する受電回路とを備えた静電結合方式非接触給電装置であって、
    前記非接触給電用電極板および前記非接触受電用電極板の相互に対向する表面の少なくとも一方に設けられ、空気よりも誘電率が大きくかつ空気よりも絶縁耐力が大きい誘電絶縁層をさらに備えた静電結合方式非接触給電装置。
  2. 請求項1において、前記誘電絶縁層は、フィラーとして高誘電物質を含有し基材に絶縁樹脂を用いた膜体または薄板である静電結合方式非接触給電装置。
  3. 請求項2において、前記高誘電物質は、酸化チタンである静電結合方式非接触給電装置。
  4. 請求項2または3において、前記絶縁樹脂は、ポリイミド樹脂である静電結合方式非接触給電装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、前記非接触給電用電極板、前記非接触受電用電極板、前記高周波電源回路、および前記受電回路により、前記高周波電源回路の出力周波数に対する直列共振回路が構成されている静電結合方式非接触給電装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、前記可動部は、リニアモータ機構により前記非接触給電用電極板と前記非接触受電用電極板との離隔距離が保たれるとともに軌道部材に沿って駆動される静電結合方式非接触給電装置。
  7. 請求項6において、前記可動部は、基板に部品を実装する部品実装機に装備され、かつ部品実装動作を行う実装ヘッドを有する静電結合方式非接触給電装置。
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