JPWO2013125364A1 - 流体制御装置 - Google Patents

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Abstract

流体制御装置(100)は、圧電ポンプ(101)と制御部(111)と駆動回路(112)とを備えている。流体制御装置(100)は、空気貯蔵部(109)に接続される。駆動回路(112)は、交流電圧におのおの異なる直流バイアス電圧が重畳された第1駆動電圧または第2駆動電圧を、圧電ポンプ(101)の圧電素子(42)に印加する。流体制御装置(100)では、圧電素子(42)に印加する電圧が第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替わることで、直流バイアス電圧の高さが切り替わる。これにより、圧電アクチュエータ(40)が振動の中心にあるときにおいて、圧電アクチュエータ(40)と可撓板(51)との間隔が、第1の間隔(K1)から第2の間隔(K2)に切り替わる。したがって、流体制御装置(100)は、圧電ポンプ(101)のPQ特性を圧電ポンプ(101)の駆動中に動的に変化させることができる。

Description

この発明は、流体制御を行う流体制御装置に関する。
従来、流体制御を行う流体制御装置が各種考案されている。例えば特許文献1には圧電ポンプが開示されている。
図18は、特許文献1における円板状の圧電ポンプ901の外観斜視図である。図19は、図18に示すU−U線における圧電ポンプ901の断面図である。図19の(a)は、流入口912から流体が吸い込まれ、圧電ポンプ901の周縁部に環状のポケット室Sが生成された状態を示している。図19の(b)は、圧電ポンプ901の周縁部に形成された環状のポケット室Sが圧電ポンプ901の中心側に移動し、流入口912および流出口913の双方がほぼ閉鎖された状態を示している。図19の(c)は、ポケット室Sがさらに中心側へ移動して中心部で合体し、流出口913から流体の吐出を開始した状態を示している。図19の(d)は、圧電素子920の屈曲変形がさらに中心側に移動し、中心部の変位が最大となった状態を示している。
この圧電ポンプ901は、基板910と、この基板910上に変位可能に配置された円板状の圧電素子920と、で構成されており、圧電素子920の外周端全周が接着剤で基板910に固定されている。
基板910には、流体が流入する流入口912と、その流体が流出する流出口913とが形成されている。
圧電素子920の表裏面には、隙間G91〜G94を介して5分割された複数の分割電極923a〜923eが同心円状に形成されている。
以上の構成において、それぞれの分割電極923a〜923eに交流電圧を位相をずらして印加すると、圧電素子920は、図19の(a)〜(d)に示すように環状の波打ち状に周期的に屈曲振動する。
詳述すると、圧電素子920は、図19の(a)に示すように、圧電素子920と基板910との間に環状のポケット室Sを形成する。そして、圧電素子920は、図19の(b)(c)に示すように、そのポケット室Sを半径方向に移動させ、流入口912から流入した流体を周縁部から中心部へと移送する。そして、圧電素子920は、図19の(d)に示すように、流出口913から流体を吐出する。その後、圧電素子920は図19の(a)に示す状態に戻る。
国際公開第2008/111397号パンフレット
前述した圧電ポンプ901を含むポンプの圧力−流量特性(以降、PQ特性と称する。)は、流量をQ[L/min]とし、圧力をP[kPa]としたとき、「P=Pmax( 1−Q/ Qmax)」の式で表される。この式は、流量Qが0の場合、得られる圧力Pは最大圧力Pmaxになり、流量Qが最大流量Qmaxの場合、得られる圧力Pは0になるという関係を表す。
そして、ポンプが流体に与えるエネルギーは、P×Qで表され、前記式を満たす各動作点によって異なる。最大のエネルギーを流体に与えることができる動作点は、P=Pmax/2、Q=Qmax/2の動作点(以下、「最適動作点」という)であり、Pmax×Qmax/4のエネルギーを流体に与えることができる。
この最適動作点以外の動作点では、流体に与えることができるエネルギーは少なくなり、ポンプ効率が低下する。しかし、実使用環境下でのポンプの動作点を常に前記最適動作点に一致させることは極めて困難であるので、現実には用途に応じた最適動作点に近い動作点にてポンプを動作させることが一般的に行われている。
そこで、前述した圧電ポンプ901においても、用途に応じた最適動作点にできるだけ近い動作点になるように、流体が移送される流路の幅(例えば圧電素子920と基板910との間隔など)を調整して、圧電ポンプ901の最大圧力Pmax及び最大流量Qmaxの設定を行っていた。
しかしながら、このような方法では、圧電ポンプ901の製造後、一度調整した流路の幅を変えることができない。圧電ポンプ901では、例えば圧電ポンプ901が駆動しているときの発熱による圧電ポンプ901のPQ特性の変化、又は圧電ポンプ901の流出口913側に付与される圧力(背圧)の変化のような動作点そのものの変化などによって、動作点と最適動作点が遠く離れてしまう場合がある。よって、圧電ポンプ901では、ポンプ効率が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明の目的は、ポンプ効率を向上させることができる流体制御装置を提供することにある。
本発明の流体制御装置は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
(1)圧電体を有し、圧電体への電圧の印加により屈曲振動する圧電アクチュエータと、 圧電アクチュエータの一方の主面に対向して設けられ、孔が形成されている平板と、 交流電圧におのおの異なる直流バイアス電圧が重畳された第1駆動電圧または第2駆動電圧を圧電体に印加する駆動回路と、を備え、
第1駆動電圧が圧電体に印加され、圧電アクチュエータが振動の中心の位置にあるとき、圧電アクチュエータと平板との間隔が第1の間隔であり、第2駆動電圧が圧電体に印加され、圧電アクチュエータが振動の中心の位置にあるとき、圧電アクチュエータと平板との間隔が第1の間隔とは異なる第2の間隔である。
この構成では、駆動回路が圧電体に第1駆動電圧または第2駆動電圧を印加することで、圧電アクチュエータと平板との間隔が第1の間隔または第2の間隔となる。ここで、圧電アクチュエータと平板との間隔(最短距離)は、ポンプのPQ特性に影響を与える重要な因子である。
よって、この構成によれば、圧電体に印加する電圧を第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替えることで、ポンプのPQ特性を動的に変化させることができる。
これにより、例えばポンプが駆動しているときの発熱によるポンプのPQ特性の変化、又は、背圧の変化のような動作点そのものの変化が発生しても、任意の駆動電圧を印加することでポンプのPQ特性を動的に変化させることができる。すなわち、最適動作点に近い動作点においてポンプを駆動させることができる。よって、この構成では、ポンプ効率を向上できる。
また、この構成では、ポンプのPQ特性を動的に変化させることで、ポンプの最大圧力と最大流量を変化させることができる。これにより、低ポンプ圧力下での大流量特性と、低流量下での高ポンプ圧力特性との両方を実現することができる。
また、第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替わる際の直流バイアス電圧の変化に併せた圧電アクチュエータの変位によって、ポンプのPQ特性が徐々に変化するため、大流量特性から高ポンプ圧力特性へスムーズに移行する。
(2)圧電アクチュエータは、一方の主面に圧電体が接合され、圧電体の伸縮により屈曲振動する振動板をさらに有することが好ましい。
(3)圧電アクチュエータは、直流バイアス電圧が高くなる程、圧電アクチュエータと平板との間隔が狭くなる方向に変位することが好ましい。
この構成では、直流バイアスを有する電圧が印加されているとき、圧電素子に対して圧縮応力がかかった状態で圧電アクチュエータを屈曲振動させることができる。ここで、圧電素子の圧電セラミックスは圧縮応力に強いものの引張応力に弱い。そのため、この構成によれば、圧電アクチュエータが屈曲振動するときの引張応力により圧電素子が破損されてしまうことを抑制できる。
(4)平板は、可撓性を有する材料で構成されており、圧電アクチュエータの振動に伴って振動することが好ましい。
この構成では、圧電アクチュエータの振動に伴い平板が振動するため、実質的に振動振幅を増すことができ、そのことにより圧力と流量を増加させることができる。
(5)駆動回路によって圧電体に印加される直流バイアス電圧の電界方向は、圧電体の分極方向と一致することが好ましい。
駆動回路によって圧電素子に印加される直流バイアス電圧の電界方向が、圧電素子の分極方向と逆向きである場合、脱分極が生じるおそれがある。この構成では、直流バイアス電圧の電界方向と圧電体の分極方向とが一致するため、脱分極を防止できる。
(6)駆動回路は、交流電圧を整流平滑し、直流バイアス電圧を生成する整流平滑回路を含むことが好ましい。
この構成では、直流バイアス電圧を生成する直流電源を設けなくとも済むため、流体制御装置の製造コストを削減できる。
(7)駆動回路が圧電体に印加する電圧を、第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替える制御部を備えることが好ましい。
この構成では、圧電ポンプが効率よく駆動できるように、駆動の段階に応じて切り替えることができる。
本発明によれば、ポンプのPQ特性を動的に変化させ、ポンプ効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る流体制御装置100の主要部の構成を示すブロック図である。 図1に示す圧電ポンプ101の分解斜視図である。 図1に示す圧電ポンプ101の主要部の断面図である。 図1に示す駆動回路112の回路図である。 図1に示す圧電ポンプ101に印加される駆動電圧の波形図である。 直流バイアス電圧が印加された図1に示す圧電ポンプ101の主要部の断面図である。 図1に示す圧電ポンプ101のPQ特性を示すグラフである。 図1に示す流体制御装置100のスイッチSWがオフである間の空気の流れを示すブロック図である。 図1に示す流体制御装置100のスイッチSWがオンである間の空気の流れを示すブロック図である。 図4に示す駆動回路112の変形例である駆動回路212の回路図である。 本発明の第2実施形態に係る流体制御装置200の主要部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る流体制御装置に備えられる圧電ポンプ301の外観斜視図である。 図12に示す圧電ポンプ301の分解斜視図である。 図12に示すS−S線における圧電ポンプ301の断面図である。 本発明の第4実施形態に係る流体制御装置に備えられる圧電ポンプ401の外観斜視図である。 図15に示す圧電ポンプ401の分解斜視図である。 図15に示すT−T線における圧電ポンプ401の断面図である。 特許文献1の圧電ポンプ901の外観斜視図である。 図18に示すU−U線における圧電ポンプ901の断面図である。
《第1実施形態》
本発明の第1実施形態に係る流体制御装置100について以下説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る流体制御装置100の主要部の構成を示すブロック図である。流体制御装置100は、圧電ポンプ101と制御部111と駆動回路112とを備え、空気貯蔵部109に接続される。
流体制御装置100の筐体110には、空気貯蔵部109のゴム管109Aに接続される接続口106Aと、筐体110外部の空気を筐体110内部へ吸引するための吸引口106Bと、が形成されている。ここで、空気貯蔵部109は、例えばビーチボールやゴムボート、風船人形のような玩具やタイヤ、又は血圧測定用のカフである。
圧電ポンプ101の吸引孔52は、筐体110の吸引口106Bに連通し、圧電ポンプ101の吐出孔55は、筐体110の接続口106Aに連通する。
駆動回路112は、交流電圧におのおの異なる直流バイアス電圧が重畳された第1駆動電圧または第2駆動電圧を圧電ポンプ101に印加し、圧電ポンプ101を駆動する。
制御部111は、例えばマイクロコンピュータで構成され、駆動回路112を含む装置本体の各部の動作を制御する。
ここで、圧電ポンプ101の構造について詳述する。図2は、図1に示す圧電ポンプ101の分解斜視図である。図3は、図1に示す圧電ポンプ101の主要部の断面図である。圧電ポンプ101は、基板91、可撓板51、スペーサ53A、補強板43、振動板ユニット60、圧電素子42、スペーサ53B、電極導通用板70、スペーサ53C及び蓋板54を備え、それらを順に積層した構造を有している。
なお、可撓板51が、本発明の「平板」にする。
円板状の振動板41の上面には圧電素子42が接着固定され、振動板41の下面には補強板43が貼着されて、振動板41と圧電素子42と補強板43とによって円板状の圧電アクチュエータ40が構成される。圧電素子42は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなり、図3に示す矢印の方向に分極されている。
ここで、振動板41を圧電素子42および補強板43よりも線膨張係数の大きな金属板としておき、接着時に加熱硬化させることにより、全体が反ることなく、圧電素子42に適切な圧縮応力を残留させることができ、圧電素子42の割れを防止できる。例えば、振動板41をリン青銅(C5210)やステンレススチールSUS301など線膨張係数の大きな材料とし、補強板43を42ニッケルまたは36ニッケルまたはステンレススチールSUS430などとするのがよい。
なお、振動板41、圧電素子42、補強板43については、上から圧電素子42、補強板43、振動板41の順に配置してもよい。この場合も圧電素子42に適切な圧縮応力が残留するように、補強板43、振動板41の材質を逆にすることで線膨張係数が調整されている。
振動板41の周囲には枠板61が設けられていて、振動板41は枠板61に対して連結部62で連結されている。連結部62は例えば細いリング状に形成されており、小さなバネ定数の弾性をもたせて弾性構造としている。
したがって振動板41は二つの連結部62で枠板61に対して2点で柔軟に支持されている。そのため、振動板41の屈曲振動を殆ど妨げない。すなわち、圧電アクチュエータ40の周縁部が(勿論中心部も)実質的に拘束されていない状態となっている。
なお、スペーサ53Aは可撓板51と一定の隙間をあけて圧電アクチュエータ40を保持するために設けられる。枠板61には電気的に接続するための外部端子63が形成されている。
振動板41、枠板61、連結部62及び外部端子63は金属板の打ち抜き加工により成形されていて、これらによって振動板ユニット60が構成されている。
枠板61の上面には、樹脂製のスペーサ53Bが接着固定されている。スペーサ53Bの厚みは圧電素子42と同じか少し厚く、枠板61は、ポンプ筺体80の一部を構成するとともに、次に述べる電極導通用板70と振動板ユニット60とを電気的に絶縁する。
スペーサ53Bの上には、金属製の電極導通用板70が接着固定されている。電極導通用板70は、ほぼ円形に開口した枠部位71と、この開口内に突出する内部端子73と、外部へ突出する外部端子72とで構成されている。
内部端子73の先端は圧電素子42の表面にはんだ付けされる。はんだ付け位置を圧電アクチュエータ40の屈曲振動の節に相当する位置とすることにより内部端子73の振動は抑制できる。
電極導通用板70の上には、樹脂製のスペーサ53Cが接着固定される。スペーサ53Cはここでは圧電素子42と同程度の厚さを有する。スペーサ53Cは、圧電アクチュエータ40が振動したときに、内部端子73のはんだ部分が、蓋板54に接触しないようにするためのスペーサである。また、圧電素子42表面が蓋板54に過度に接近して、空気抵抗により振動振幅の低下するのを防止する。そのため、スペーサ53Cの厚さは、前述の通り、圧電素子42と同程度の厚さであればよい。
蓋板54は吐出孔55を有しており、スペーサ53Cの上部に被せられ、圧電アクチュエータ40の周囲を覆う。吐出孔55は蓋板54の中心に設けてもよいが、蓋板54を含むポンプ筺体80内の正圧を開放する吐出孔であるので、必ずしも蓋板54の中心に設ける必要はない。
一方、可撓板51の中心には吸引孔52が形成されている。この可撓板51と振動板ユニット60との間に、補強板43の厚みへ数10μm程度加えたスペーサ53Aが挿入されている。このように、スペーサ53Aが存在しても、振動板41は枠板61に拘束されているわけではないので、吐出孔55側に付与される圧力(背圧)の変動に応じて間隙は自動的に変化する。
但し、振動板41は連結部62(バネ端子)の拘束の影響を多少は受けるので、このようにスペーサ53Aを挿入することで、背圧が低いときには積極的に隙間を確保して流量を増大することができる。また、スペーサ53Aを挿入した場合でも、背圧が高いときには連結部62(バネ端子)がたわんで、圧電アクチュエータ40と可撓板51との対向領域の隙間が自動的に減少し、高い圧力で動作することが可能である。
なお、図5に示した例では、連結部62を二箇所に設けたが、三箇所以上に設けてもよい。連結部62は圧電アクチュエータ40の振動を妨げるものではないが、振動に多少の影響を与えるため、例えば三箇所で連結(保持)することにより、より自然な保持が可能となり、圧電素子42の割れを防止することもできる。
可撓板51の下部には、中心に円柱形の開口部92が形成された基板91が設けられている。可撓板51の一部は基板91の開口部92で露出する。この円形の露出部は、圧電アクチュエータ40の振動に伴う圧力変動により、圧電アクチュエータ40と実質的に同一周波数で振動することができる。この可撓板51と基板91との構成により、可撓板51の圧電アクチュエータ対向領域の中心又は中心付近は屈曲振動可能な可動部であり、周縁部は実質的に拘束された固定部となる。この円形の可動部の固有振動数は、圧電アクチュエータ40の駆動周波数と同一か、やや低い周波数になるように設計している。
従って、外部端子63,72に駆動電圧が印加されると、圧電アクチュエータ40が同心円状に屈曲振動し、圧電アクチュエータ40の振動に呼応して、吸引孔52を中心とした可撓板51の露出部も大きな振幅で振動する。可撓板51の振動位相が圧電アクチュエータ40の振動位相よりも遅れた(例えば90°遅れの)振動となれば、可撓板51と圧電アクチュエータ40との間の隙間空間の厚さ変動が実質的に増加する。そのことによってポンプの能力をより向上させることができる。
次に、駆動回路112について詳述する。
図4は、図1に示す駆動回路112の回路図である。図5は、図1に示す圧電ポンプ101に印加される駆動電圧の波形図である。
制御部111は、スイッチSWをオンオフし、駆動回路112が圧電素子42に印加する電圧を、第1駆動電圧または第2駆動電圧に切り替える。
詳述すると、駆動回路112において、スイッチSWがオフである間、交流電源ACから出力された交流電圧は、コンデンサC1を介して第1駆動電圧として圧電ポンプ101の圧電素子42に印加される(図5参照)。ここで、交流電源ACは、圧電ポンプ101の共振周波数と等しい周波数の第1駆動電圧を出力している。また、この実施形態において、第1駆動電圧の直流バイアス電圧は0Vである。
一方、駆動回路112において、スイッチSWがオンである間、交流電源ACから出力された交流電圧は、コンデンサC1を介して圧電ポンプ101の圧電素子42に印加され、直流電源DCから出力された直流バイアス電圧(例えば9V)は、抵抗R1を介して圧電ポンプ101の圧電素子42に印加される。すなわち、直流バイアス電圧が交流電圧に重畳されて第2駆動電圧が生成され、圧電ポンプ101の圧電素子42に印加される(図5参照)。
以上の回路構成により、駆動回路112は、直流バイアス電圧がおのおの異なる第1駆動電圧または第2駆動電圧を圧電ポンプ101の圧電素子42に印加することができる。
図6は、直流バイアス電圧が印加された図1に示す圧電ポンプ101の主要部の断面図である。図7は、図1に示す圧電ポンプ101のPQ特性を示すグラフである。図7において圧電ポンプ101のPQ特性は、印加する直流バイアス電圧毎に示されている。
圧電素子42に印加する電圧を第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替えることで、直流バイアス電圧の高さが切り替わる。これにより、圧電アクチュエータが振動の中心の位置にあるときにおいて、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔が、第1の間隔K1(図3参照)から第2の間隔K2(図6参照)に切り替わる。
ここで、圧電アクチュエータ40は、直流バイアス電圧が高くなる程、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔が狭くなる方向に変位する。反対に、圧電アクチュエータ40は、直流バイアス電圧が低くなる程、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔が広くなる方向に変位する。
そして、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔(最短距離)は、圧電ポンプ101のPQ特性に影響を与える重要な因子である。
そのため、この実施形態によれば、圧電素子42に印加する電圧を第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替えることで、圧電ポンプ101のPQ特性を圧電ポンプ101の駆動中に動的に変化させることができる(図7参照)。
図7より、直流バイアス電圧が−5Vである場合、直流バイアス電圧が0Vである場合と比較して、最大流量が増え、最大圧力が下がることが分かる。逆に、直流バイアス電圧が5V〜35Vである場合、図7より、直流バイアス電圧が0Vである場合と比較して、直流バイアス電圧が高くなる程、最大流量は小さくなり、最大圧力は大きくなることが分かる。
以上より、例えば、圧電ポンプ101が駆動しているときの発熱によって温度が変化しても、又は環境温度が変化しても、PQ特性を動的に変化させることで、予め設定したP=Pmax/2、Q=Qmax/2に近い動作点において圧電ポンプ101を駆動させることができる。
よって、この実施形態によれば、圧電ポンプ101のポンプ効率を向上できる。
また、駆動回路112によって圧電素子42に印加される直流バイアス電圧の電界方向が、圧電素子42の分極方向と逆向きである場合、負の直流バイアス電圧が高くなる程、脱分極が生じやすくなる。
そこで、図3、図6に示すように、駆動回路112によって圧電素子42に印加される直流バイアス電圧の電界方向は、圧電素子42の分極方向と一致することが好ましい。また、負の直流バイアス電圧を印加する場合、脱分極が生じないよう所定電圧(この実施形態では−5V)以上にすることが好ましい。
また、圧電アクチュエータ40は、直流バイアス電圧が高くなる程、圧電素子42が収縮し、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔が狭くなる方向に変位する。そのため、正の直流バイアス電圧を印加する場合に、圧電素子42に対して圧縮応力がかかった状態で圧電アクチュエータ40を屈曲振動させることができる。そして、圧電素子42の圧電セラミックスは圧縮応力に強いものの引張応力に弱い。そのため、この実施形態によれば、圧電アクチュエータ40が屈曲振動するときの引張応力により圧電素子42が破損されてしまうことを抑制できる。
ここで、空気貯蔵部109に空気を充填するときにおける流体制御装置100の動作について説明する。
図8は、図1に示す流体制御装置100のスイッチSWがオフである間の空気の流れを示すブロック図である。図9は、図1に示す流体制御装置100のスイッチSWがオンである間の空気の流れを示すブロック図である。
流体制御装置100は、空気貯蔵部109に圧縮空気を充填するとき、駆動回路112によって第1駆動電圧を圧電ポンプ101の圧電素子42に印加し、図3に示すように圧電アクチュエータ40を屈曲振動させる。圧電アクチュエータ40が振動の中心の位置にあるとき、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔は第1の間隔K1である。これにより、吸引口106Bから外気が吸引され、空気が圧電ポンプ101内のポンプ室45を経由して圧電ポンプ101の吐出孔55から空気貯蔵部109へ送出し、空気貯蔵部109内の圧力(空気圧)を高める(図8参照)。
圧電アクチュエータ40の駆動開始から一定時間経過すると、制御部111は、スイッチSWをオンする(図4参照)。そして、流体制御装置100は、直流バイアス電圧を交流電圧に重畳した第2駆動電圧を駆動回路112によって圧電ポンプ101の圧電素子42に印加し、図6に示すように圧電アクチュエータ40を屈曲振動させる。圧電アクチュエータ40が振動の中心の位置にあるとき、圧電アクチュエータ40と可撓板51との間隔は第2の間隔K2である。
これにより、吸引口106Bから外気が吸引され、空気が圧電ポンプ101内のポンプ室45を経由して圧電ポンプ101の吐出孔55から空気貯蔵部109へ送出し、空気貯蔵部109内の圧力(空気圧)を目標圧力まで高める(図9参照)。
ここで、空気貯蔵部109に空気が入っていないポンピング動作の初期には、ポンプ圧力は低くとも良いものの大きな流量が必要になる。この実施形態の流体制御装置100では、スイッチSWをオフにすることにより、空気貯蔵部109のたるみが無くなるまで空気を大流量で空気貯蔵部109に送出することができる。
そして、空気が十分に入り、空気貯蔵部109の体積がほぼ一定で変化しなくなるポンピング動作の後期には、流量は少なくてもよいものの高いポンプ圧力が必要になる。この実施形態の流体制御装置100では、スイッチSWをオンにすることにより、高圧縮の空気を充填することができる。
よって、この実施形態の流体制御装置100によれば、低ポンプ圧力下での大流量特性と、低流量下での高ポンプ圧力特性との両方を実現することができる。
また、第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替わる際の直流バイアス電圧の変化に併せて、圧電アクチュエータ40が振動の中心の位置にあるときにおける圧電アクチュエータ40と可撓板51との距離が徐々に変化する。これにより圧電ポンプ101のPQ特性が徐々に変化するため、大流量特性から高ポンプ圧力特性へスムーズに移行する。
なお、実施の際は、前述の可撓板51の代わりに可撓性を有しない平板を用いてもよい。
なお、前述の実施形態では直流電源DCを有する駆動回路112(図4参照)を用いたが、実施の際は、直流電源DCの代わりに整流平滑回路を有する駆動回路212(図10参照)を用いても構わない。
詳述すると、駆動回路212において、スイッチSWがオフである間、交流電源ACから出力された交流電圧は、コンデンサC1を介して第1駆動電圧として圧電ポンプ101の圧電素子42に印加される(図5参照)。
一方、駆動回路212において、スイッチSWがオンである間、交流電源ACから出力された交流電圧は、コンデンサC1を介して圧電素子42に印加され、その交流電圧がダイオードD、抵抗R2、R3及びコンデンサC2により整流平滑されて生成された直流バイアス電圧(例えば9V)は、抵抗R1を介して圧電素子42に印加される。すなわち、駆動回路212においても、直流バイアス電圧が交流電圧に重畳されて第2駆動電圧が生成され、圧電素子42に印加される(図5参照)。
以上の回路構成により、駆動回路212は、直流バイアス電圧のおのおの異なる第1駆動電圧または第2駆動電圧を圧電ポンプ101の圧電素子42に印加する。そのため、この変形例によれば、直流電源DCを設けなくとも済むため、流体制御装置100の製造コストを削減できる。
《第2実施形態》
図11は、本発明の第2実施形態に係る流体制御装置200の主要部の構成を示すブロック図である。この流体制御装置200が第1実施形態の流体制御装置100と相違する点は、圧力センサ121を備える点であり、その他の点については同じである。
詳述すると、圧力センサ121は、空気貯蔵部109内の圧力(空気圧)を検知し、その検知信号を制御部111に出力する。
制御部111は、圧力センサ121から出力される検知信号によって空気貯蔵部109内の圧力(空気圧)を監視する。制御部111は、圧電アクチュエータ40の駆動開始から空気貯蔵部109内の空気圧が一定圧力を超えるまでの間、スイッチSWをオフし、空気貯蔵部109内の空気圧が一定圧力を超えている間、スイッチSWをオンする(図4参照)。
この実施形態では、空気貯蔵部109内の空気圧に応じてスイッチSWのオンオフを切り替えている。すなわち、この実施形態によれば、空気貯蔵部109内の空気圧に応じて圧電ポンプ101のPQ特性を動的に変化させることができる。
《第3実施形態》
図12は、本発明の第3実施形態の流体制御装置に備えられる圧電ポンプ301の外観斜視図である。図13は、図12に示す圧電ポンプの分解斜視図である。図14は、図12に示すS−S線における圧電ポンプ301の断面図である。ここで、図14(A)は、直流バイアス電圧が印加されないスイッチSWがオフである間の圧電ポンプ301の断面図であり、図14(B)は、直流バイアス電圧が印加されるスイッチSWがオンである間の圧電ポンプ301の断面図である。
この実施形態の流体制御装置は、第1実施形態の流体制御装置100の圧電ポンプ101の代わりに圧電ポンプ301を備える点で、図1に示す第1実施形態の流体制御装置100と相違する。その他の構成については同じである。
詳述すると、圧電ポンプ301は、ポンプ本体を構成する平板310と、振動板320と、環状の押え板340とを順に積層した構造を有し、各板が接着剤で固定されている。
なお、振動板320及び圧電素子330の接合体が、本発明の「圧電アクチュエータ」に相当する。
平板310は、剛性を有する金属板または樹脂板などで構成されている。平板310の中心部には、流出口311が形成され、流出口311を中心とする平板310の同一円周上には、8個の流入口312が形成されている。
振動板320は、バネ弾性を持つ金属板で構成されている。振動板320には円弧状の複数のスリット321が形成され、スリット321より外側領域の表裏面に接着剤が塗布され、平板310と押え板340とで振動板320の外側領域が接着固定されている。接着剤の塗布領域がスリット321により隔てられているため、接着剤がスリット321より内側の円形領域322まで拡がることがない。
振動板320は平板310の下面側に接触状態で配置されている。振動板320の下面であって、円形領域322の中央部には、円形の圧電素子330が貼り付けられている。
振動板320の円形領域322の中心と圧電素子330の中心と平板310の流出口311の中心とは、同軸上に位置している。圧電素子330の半径は、流出口311と流入口312との距離Lより小さく、流入口312は圧電素子330より外周側に位置している。
押え板340は、圧電素子330の厚みと振動板320の変位量との合計より厚く形成されており、圧電ポンプ301を基板などに搭載した場合に、圧電素子330が基板と接触するのを防止する板である。押え板340の内周縁341は振動板320の円形領域322より僅かに小径であり、この内周縁341で囲まれた領域が振動板320の屈曲変形できる領域である。
また、押え板340の一部には切溝342が形成されている。切溝342は、圧電ポンプ301を基板などに実装した場合に、振動板320の下面側が密閉空間になるのを防止するとともに、圧電素子330への配線を引き出すための溝である。
以上の構成において、圧電素子330への直流バイアス電圧が印加されていないときには、図14(A)に示すように平板310と振動板320とが全面で接触している。即ち平板310と振動板320との第1の間隔K1は0である。
ここで、圧電素子330に第1駆動電圧を印加すると、振動板320の円形領域322は、圧電素子330の伸縮により屈曲振動する。これにより、圧電ポンプ301は、流入口312から流体を吸引し、流体を外周部から中心部へと移送し、流出口311から流体を吐出する。
圧電素子330の駆動開始から一定時間経過すると、制御部111は、スイッチSWをオンする(図4参照)。そして、駆動回路112が、直流バイアス電圧を交流電圧に重畳した第2駆動電圧を圧電素子330に印加する。振動板320の円形領域322が振動の中心の位置にあるとき、図14(B)に示すように振動板320と平板310との間隔が第1の間隔K1より広くなる方向に変位し、第2の間隔K2となる。
これにより、圧電ポンプ301は、流入口312から流体を吸引し、流体を外周部から中心部へと移送し、流出口311から流体を吐出する。ここで、流体の最大流量は、第1駆動電圧が印加されているときにおける流体の最大流量と比べて、流路が広くなっているため増加する。
そのため、この実施形態においても、駆動回路112が圧電素子330に第1駆動電圧または第2駆動電圧を印加することで、振動板320と平板310との間隔が第1の間隔K1または第2の間隔K2となる。
よって、この実施形態においても、圧電素子330に印加する電圧を第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替えることで、圧電ポンプ301のPQ特性を動的に変化させることができる(図7参照)。したがって、この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、この実施形態においても、駆動回路112によって圧電素子330に印加される直流バイアス電圧の電界方向は、圧電素子330の分極方向と一致することが好ましい。
また、この実施形態においても、駆動回路112の代わりに駆動回路212(図10参照)を用いても構わない。同様に、図11に示す圧力センサ121をこの実施形態で用いても構わない。
《第4実施形態》
図15は、本発明の第4実施形態の流体制御装置に備えられる圧電ポンプ401の外観斜視図である。図16は、図15に示す圧電ポンプ401の分解斜視図である。図17は、図15に示すT−T線における圧電ポンプ401の断面図である。ここで、図17(A)は、直流バイアス電圧が印加されないスイッチSWがオフである間の圧電ポンプ401の断面図であり、図17(B)は、直流バイアス電圧が印加されるスイッチSWがオンである間の圧電ポンプ401の断面図である。
この実施形態の流体制御装置は、第1実施形態の流体制御装置100の圧電ポンプ101の代わりに圧電ポンプ401を備える点で、図1に示す第1実施形態の流体制御装置100と相違する。その他の構成については同じである。
詳述すると、この圧電ポンプ401は、平板410と、この平板410上に変位可能に配置された円板状の圧電素子420と、で構成されており、圧電素子420の外周部全周が接着剤で平板410に固定されている。
なお、圧電素子420が、本発明の「圧電アクチュエータ」に相当する。
平板410は、剛性を有する金属板または樹脂板などで構成されている。接着剤411が塗布された外周部よりやや内径側の平板410の部位には、流体が流入する流入口412が複数形成されている。また、圧電素子420の中心部と対向する平板410の部位には、その流体が流出する流出口413が形成されている。
圧電素子420の表裏面には、隙間G1〜G4を介して5分割された複数の分割電極423a〜423eが同心円状に形成されている。
以上の構成において、圧電素子420への直流バイアス電圧が印加されていないときには、図17(A)に示すように平板410と圧電素子420とが全面で接触している。即ち平板410と圧電素子420との第1の間隔K1は0である。ここで、それぞれの分割電極423a〜423eに第1駆動電圧を位相をずらして印加すると、圧電素子420は、環状の波打ち状に屈曲振動する。
これにより、圧電ポンプ401は、圧電素子420と平板410との間に形成される環状のポケット室を半径方向に移動させ、流入口412から流入した流体を外周部から中心部へと移送し、流出口413から流体を吐出する。
圧電素子420の駆動開始から一定時間経過すると、制御部111は、スイッチSWをオンする(図4参照)。そして、駆動回路112が、直流バイアス電圧を交流電圧に重畳した第2駆動電圧を圧電素子420に印加すると、圧電素子420は、環状の波打ち状に屈曲振動する。圧電素子420が振動の中心の位置にあるとき、図17(B)に示すように圧電素子420と平板410との間隔が第1の間隔K1より広くなる方向に変位し、第2の間隔K2となる。
これにより、圧電ポンプ401は、圧電素子420と平板410との間に形成される環状のポケット室を半径方向に移動させ、流入口412から流入した流体を外周部から中心部へと移送し、流出口413から流体を吐出する。ここで、流体の最大流量は、第1駆動電圧が印加されているときにおける流体の最大流量と比べて、流路が広くなっているため増加する。
そのため、この実施形態においても、駆動回路112が圧電素子420に第1駆動電圧または第2駆動電圧を印加することで、圧電素子420と平板410との間隔が第1の間隔K1または第2の間隔K2となる。
よって、この実施形態においても、圧電素子420に印加する電圧を第1駆動電圧から第2駆動電圧に切り替えることで、圧電ポンプ401のPQ特性を動的に変化させることができる(図7参照)。したがって、この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
なお、この実施形態においても、駆動回路112によって圧電素子420に印加される直流バイアス電圧の電界方向は、圧電素子420の分極方向と一致することが好ましい。
また、この実施形態においても、駆動回路112の代わりに駆動回路212(図10参照)を用いても構わない。同様に、図11に示す圧力センサ121をこの実施形態で用いても構わない。
《その他の実施形態》
前記実施形態では流体として空気を用いているが、これに限るものではなく、当該流体が、空気以外の気体や液体であっても適用できる。
また、前記実施形態では、圧電素子はチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスから構成しているが、これに限るものではない。例えば、ニオブ酸カリウムナトリウム系及びアルカリニオブ酸系セラミックス等の非鉛系圧電体セラミックスの圧電材料などから構成してもよい。
また、前記実施形態ではユニモルフ型で屈曲振動する圧電アクチュエータを設けたが、これに限るものではない。振動板の両面に圧電素子を貼着してバイモルフ型で屈曲振動するように構成してもよい。
また、前記実施形態では、第1駆動電圧の直流バイアス電圧が0Vであるが、これに限るものではない。また、前記実施形態では、第2駆動電圧の直流バイアス電圧が9Vであるが、これに限るものではない。第2駆動電圧の直流バイアス電圧は、第1駆動電圧の直流バイアス電圧よりも大きければよい。
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
40…圧電アクチュエータ
41…振動板
42…圧電素子
43…補強板
45…ポンプ室
51…可撓板
52…吸引孔
53A、53B…スペーサ
53C…スペーサ
54…蓋板
55…吐出孔
60…振動板ユニット
61…枠板
62…連結部
63…外部端子
70…電極導通用板
71…枠部位
72…外部端子
73…内部端子
80…ポンプ筺体
91…基板
92…開口部
100…流体制御装置
101…圧電ポンプ
106A…接続口
106B…吸引口
109…空気貯蔵部
109A…ゴム管
110…筐体
111…制御部
112…駆動回路
121…圧力センサ
200…流体制御装置
212…駆動回路
301…圧電ポンプ
310…平板
311…流出口
312…流入口
320…振動板
321…スリット
322…円形領域
330…圧電素子
340…押え板
341…内周縁
342…切溝
401…圧電ポンプ
410…平板
411…接着剤
412…流入口
413…流出口
420…圧電素子
423a〜e…分割電極
901…圧電ポンプ
910…基板
912…流入口
913…流出口
920…圧電素子
923a〜e…分割電極

Claims (7)

  1. 圧電体を有し、前記圧電体への電圧の印加により屈曲振動する圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータの一方の主面に対向して設けられ、孔が形成されている平板と、
    交流電圧におのおの異なる直流バイアス電圧が重畳された第1駆動電圧または第2駆動電圧を前記圧電体に印加する駆動回路と、を備え、
    前記第1駆動電圧が前記圧電体に印加され、前記圧電アクチュエータが振動の中心の位置にあるとき、前記圧電アクチュエータと前記平板との間隔が第1の間隔であり、
    前記第2駆動電圧が前記圧電体に印加され、前記圧電アクチュエータが振動の中心の位置にあるとき、前記圧電アクチュエータと前記平板との間隔が前記第1の間隔とは異なる第2の間隔である、流体制御装置。
  2. 前記圧電アクチュエータは、一方の主面に前記圧電体が接合され、前記圧電体の伸縮により屈曲振動する振動板をさらに有する、請求項1に記載の流体制御装置。
  3. 前記圧電アクチュエータは、前記直流バイアス電圧が高くなる程、前記圧電アクチュエータと前記平板との間隔が狭くなる方向に変位する、請求項1又は2に記載の流体制御装置。
  4. 前記平板は、可撓性を有する材料で構成されており、前記圧電アクチュエータの振動に伴って振動する、請求項1から3のいずれか1項に記載の流体制御装置。
  5. 前記駆動回路によって前記圧電体に印加される前記直流バイアス電圧の電界方向は、前記圧電体の分極方向と一致する、請求項1から4のいずれか1項に記載の流体制御装置。
  6. 前記駆動回路は、前記交流電圧を整流平滑し、前記直流バイアス電圧を生成する整流平滑回路を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の流体制御装置。
  7. 前記駆動回路が前記圧電体に印加する電圧を、前記第1駆動電圧から前記第2駆動電圧に切り替える制御部を備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の流体制御装置。
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