JPWO2013108832A1 - インデューサ - Google Patents

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Abstract

本発明は、複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、キャビテーションの挙動安定性を最適化することが可能なインデューサ形状に関するものである。インデューサは、複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、チップ側の翼負荷が翼の後半部よりも前半部の方が大きく、インデューサの周方向からの翼角度をβb(度)、子午面距離をm(ミリメートル)としたとき、翼角度増加率dβb/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2以上であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25以上である。

Description

本発明は、複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、キャビテーションの挙動安定性を最適化することが可能なインデューサ形状に関する。
従来から、ポンプの吸込性能を向上させるため、主軸の先端部にインデューサと呼ばれる軸流型あるいは斜流型の羽根車を取り付ける場合がある。従来のインデューサ翼の設計は、チップに沿った翼角度を設計し、ハブに沿った翼角度はチップ翼角度に基づき、ヘリカル条件によって決定する設計手法が取られている。インデューサのチップの入口(前縁)から出口(後縁)にかけての翼角度は、インデューサに対して要求される揚程を満たすために、一定とするか、あるいはステップ状に増加、直線的に増加、二次直線的に増加するように設計される。
インデューサにおいて、ポンプ入口圧力低下時には翼に発生するキャビテーションの発達に起因して、旋回キャビテーションやキャビテーションサージ等と呼ばれているキャビテーション挙動の不安定現象が発生することが知られている。しかしながら、従来のインデューサ設計手法においては、これらキャビテーション不安定現象を抑制するインデューサ翼形状は提案されていない。
特許第4436248号公報
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、ポンプ等に使用される、複数の同一形状の翼を有するインデューサを最適設計するにあたり、時間的コストおよび計算コストの大きい非定常CFDを用いることなく、定常CFDによる計算結果からより低コストでキャビテーションの挙動安定性を予測評価できる予測評価方法を用いて導き出したインデューサであって、キャビテーション挙動の不安定現象を抑制できるインデューサを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、複数の同一形状の翼を有するインデューサのキャビテーションの挙動安定性を予測評価する方法を用いて導き出したインデューサである。この予測評価方法は、予測評価対象の流れ場をCFD(Computational Fluid Dynamics)で解析し、各翼の翼面の特定方向の圧力分布を抽出し、各翼の圧力分布の特徴的な圧力分布形状の位置を特定し、各位置のばらつきをキャビテーションの挙動安定性を示す指標とする手法である。
本発明のインデューサを導き出すための予測評価方法によれば、予測評価対象の流れ場をCFDで解析し、複数の同一形状の翼について、各翼の翼面の特定方向の圧力分布を求める。例えば、各翼の子午面方向の翼面静圧分布を求める。次に、各翼の圧力分布の特徴的な圧力分布形状の位置を特定する。例えば、翼面静圧分布の場合には、静圧が極大値をとる子午面位置を特定する。次に、特定された各位置のばらつきを求め、各位置のばらつきをキャビテーションの挙動安定性を示す指標とする。例えば、静圧が極大値をとる子午面位置を特定した場合には、極大値をとる位置の子午面位置のばらつきが大きい場合にはキャビテーション挙動の不安定性が大きいと評価し、極大値をとる位置の子午面位置のばらつきが小さい場合にはキャビテーション挙動の安定性が大きいと評価する。
各翼の子午面におけるチップ近傍でキャビテーションが発達する傾向があるため、特定方向の圧力分布を、各翼の子午面におけるチップ近傍の圧力分布とする。各翼の負圧面上の圧力分布の極大値の位置が異なることは、各翼の圧力分布が異なることを意味するので、キャビテーションの分布もばらついていると考えることができる。
キャビテーション挙動の不安定現象を抑制できるインデューサ形状を求めるために、インデューサの設計パラメータと前記キャビテーション分布のばらつきの大きさに対する感度予測を行う。この場合、設計パラメータは、チップ側の負荷分布のslope(スロープ)であるSLTとハブ側の負荷分布のslope(スロープ)であるSLH、チップ側およびハブ側のIncidence(インシデンス)であるINCT,INCH、自由渦型や強制渦型等の出口渦形式である。これらの設計パラメータは、キャビテーションの挙動安定性に影響が大きいものと、逆に小さいものがある。これら設計パラメータによるキャビテーションの挙動安定性に対する感度を予測し、キャビテーションの挙動安定性を最適化するインデューサ形状を求める。前記キャビテーションの挙動安定性を最適化するとは、キャビテーションの挙動安定性を最大とすること、およびインデューサ性能を維持した上でキャビテーションの挙動安定性を許容できる範囲内に収めることを含む。
本発明は、上述の方法で得られたキャビテーションの挙動安定性を最適化するインデューサ形状を規定するものである。
すなわち、本発明のインデューサは、複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、チップ側の翼負荷が翼の後半部よりも前半部の方が大きく、インデューサの周方向からの翼角度をβ(度)、子午面距離をm(ミリメートル)としたとき、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2以上であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25以上であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2〜2.0であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25〜2.0であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、チップ側の翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加し、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少し、無次元子午面位置0.5から概略0.85までは翼角度が再度増加し、無次元子午面位置が概略0.85から翼後縁までは翼角度が減少する翼形状であり、さらに、ミッドスパンにおける翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加する翼形状であることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記チップ側の翼形状は、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少するものの翼角度が減少していない翼形状であることを特徴とする。
本発明のポンプは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインデューサと、前記インデューサの下流側に配置された羽根車と、前記インデューサと前記羽根車とを支持する主軸とを備えたことを特徴とする。
本発明のインデューサによれば、高い吸込性能を得ることができるとともに、キャビテーション挙動の不安定現象を抑制することができる。
図1は本発明の一実施形態におけるインデューサを備えたターボポンプの一部分を示す断面図である。 図2は図1に示すインデューサの斜視図である。 図3は、3枚翼のインデューサの吸込性能ならびにキャビテーション挙動の不安定現象の発生範囲とその種類の例を説明する図である。 図4は、図3で示したインデューサの吸込性能に関して、定常CFDで計算した結果と比較したものである。 図5Aは定常CFDで求めたキャビテーションが発生しているインデューサを前方から見た形状を示す。 図5Bはインデューサチップ部近くのインデューサ各翼の翼面静圧分布を示す図である。 図6Aは、インデューサ内キャビテーションボイド率50%以上の領域の体積V(インデューサ流路部体積Vindとの割合V/Vindで示す)のキャビテーション数σに対する変化を示した図である。 図6Bは、インデューサ内キャビテーション領域の分散Vのキャビテーション数σに対する変化を示した図である。 図7は、キャビテーションの挙動安定性を含めたインデューサの設計最適化の一例を示すフローチャートである。 図8Aは設計パラメータの例を示す図であり、図8Aはハブ側とチップ側のインデューサ負荷分布を設定するパラメータを示す。 図8Bは設計パラメータの例を示す図であり、図8Bは出口渦形式を設定するパラメータを示す。 図9Aは、設計パラメータのキャビテーション体積に及ぼす影響を示す図である。 図9Bは、設計パラメータのキャビテーション体積に及ぼす影響を示す図である。 図9Cは、設計パラメータのキャビテーション分布のばらつきに及ぼす影響を示す図である。 図10Aは、インデューサ負荷分布を示す図である。 図10Bは、図10Aの負荷分布のインデューサについてCFDによりキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示す図である。 図10Cは、図10Aの負荷分布のインデューサについてCFDにより翼面のNPSH(有効吸込ヘッド)を求めた結果を示す図である。 図11Aは、インデューサ負荷分布を示す図である。 図11Bは、図11Aの負荷分布のインデューサについてCFDによりキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示す図である。 図11Cは、図11Aの負荷分布のインデューサについてCFDにより翼面のNPSH(有効吸込ヘッド)を求めた結果を示す図である。 図12Aは、インデューサ負荷分布を示す図である。 図12Bは、図12Aの負荷分布のインデューサについてCFDによりキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示す図である。 図12Cは、図12Aの負荷分布のインデューサについてCFDにより翼面のNPSH(有効吸込ヘッド)を求めた結果を示す図である。 図13Aは、図10A,10B,10Cで示したインデューサと図11A,11B,11Cで示したインデューサを試験ポンプに組み込み、ポンプ性能を確認した結果を示す図である。 図13Bは、図10A,10B,10Cで示したインデューサと図11A,11B,11Cで示したインデューサを試験ポンプに組み込み、ポンプ吸込性能を確認した結果を示す図である。 図14Aは、図10A,10B,10Cで示したインデューサについてインデューサ出口チップ側で測定した静圧係数でみた吸込性能曲線を示す図である。 図14Bは、図11A,11B,11Cで示したインデューサについてインデューサ出口チップ側で測定した静圧係数でみた吸込性能曲線を示す図である。 図15は、インデューサの子午面方向位置と翼角度β,翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。 図16は、無次元子午面方向位置の変化の定義を説明するための図である。 図17Aは、比較例1、本発明例1、本発明例2の設計子午面形状を示す図である。 図17Bは、比較例1、本発明例1、本発明例2の設計子午面形状の場合におけるミッドスパンの角度分布を比較したグラフである。 図17Cは、比較例1、本発明例1、本発明例2の設計子午面形状の場合におけるチップ側の角度分布を比較したグラフである。 図18Aは、比較例1、本発明例1、本発明例2のミッドスパンにおける翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。 図18Bは、比較例1、本発明例1、本発明例2のチップ側における翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。 図19Aは、比較例1、本発明例1、本発明例2と同様の負荷分布を用いてそれぞれ設計したインデューサ翼である比較例2、本発明例3、本発明例4の設計子午面形状を示す図である。 図19Bは、比較例2、本発明例3、本発明例4の設計子午面形状の場合におけるミッドスパンの角度分布を比較したグラフである。 図19Cは、比較例2、本発明例3、本発明例4の設計子午面形状の場合におけるチップ側の角度分布を比較したグラフである。 図20Aは、比較例2、本発明例3、本発明例4のミッドスパンにおける翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。 図20Bは、比較例2、本発明例3、本発明例4のチップ側における翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。
以下、本発明に係るキャビテーション挙動不安定性を抑制したインデューサの実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1乃至図20において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は本発明の一実施形態におけるインデューサを備えたターボポンプの一部分を示す断面図である。図1に示すターボポンプは、インデューサ1と、インデューサ1の下流側に配置された羽根車2と、インデューサ1と羽根車2とを支持する主軸3を備えている。インデューサ1の軸心は羽根車2の軸心と一致しており、インデューサ1は主軸3の回転に伴って羽根車2と同一回転速度で回転するようになっている。
ポンプの作動流体は、図1の矢印Fで示される方向からインデューサ1に流入する。インデューサ1に流入した作動流体は、インデューサ1内でキャビテーションを発生しながら昇圧され、更に下流の羽根車2でポンプの要求揚程まで昇圧される。このとき、インデューサ1により、羽根車2の中でキャビテーションが発生しない圧力まで作動流体が昇圧されるので、羽根車2単独のときよりもポンプの吸込性能が格段に向上する。
図2は図1に示すインデューサの斜視図である。インデューサ1は複数枚の翼を備えており、図2では3枚の翼を備えたインデューサが示されている。図2に示すように、インデューサ1の3枚の翼は、翼前縁1leから翼後縁1teに向かって螺旋状に形成されている。各翼は、主軸3側のインデューサハブ1Hからインデューサチップ1Tに向かって半径方向に延びている。図2において、翼の裏面側が圧力面Psであり、前面側が負圧面Ssである。
次に、インデューサに発生するキャビテーション挙動の不安定現象について説明する。
図3は、3枚翼のインデューサの吸込性能ならびにキャビテーション挙動の不安定現象の発生範囲とその種類の例を説明する図である。図3において、横軸はキャビテーション数σを表し、縦軸はインデューサ圧力係数ψtsを表す。キャビテーション数σは、ポンプ入口圧力Ptと作動流体の飽和蒸気圧Pvならびに作動流体の密度ρとインデューサチップ部周速度Utによって計算される。すなわち、キャビテーション数σ=2(Pt−Pv)/ρUtと表される。インデューサ圧力係数ψtsは、インデューサヘッドHとインデューサチップ部周速度Utならびに重力加速度gによって計算される。すなわち、インデューサ圧力係数ψts=gH/Utと表される。
図3は、図2に示すインデューサを用いて設計流量(設計点流量)Qdに対して実際の流量Qを種々変更して実験を行った結果をプロットしたものである。実験ではキャビテーション挙動の不安定現象が発生している範囲について調べたものである。図3では、設計流量Qdに対する流量比Q/Qdが1.0、0.9、0.8、0.7の4流量について示している。
図中、実線と点線で囲われた領域は、キャビテーション挙動の不安定現象が発生していた範囲である。図中、キャビテーション挙動の不安定現象の種類を以下の記号で示している。
AC:非対称キャビテーション(各翼のキャビテーションが非対称な分布となる現象)
RC:旋回キャビテーション(キャビテーションが周方向に翼から翼へ伝播する現象)
CS:キャビテーションサージ(キャビテーションがインデューサ内をインデューサ上下流方向に振動する現象)
MCS:弱いキャビテーションサージ的変動
従来、これらのキャビテーションの挙動安定性を予測評価し、安定なインデューサの設計手法を構築することが課題であった。しかしながら、キャビテーションの挙動安定性の予測には、前述したように非定常CFDを用いており、時間的コストおよび計算コストがが過大になるという問題があった。
そこで、本発明では時間的コストの小さい定常CFDによってキャビテーション挙動の安定性を評価する設計手法を適用した。
次に、定常CFDによりキャビテーション挙動の安定性を評価する方法について説明する。
図4は、図3で示したインデューサの吸込性能に関して、流量比Q/Qdが1.0と0.8の場合について、定常CFDで計算した結果と比較したものである。図中、7個の円形状の部分は、定常CFDで求めたキャビテーションが発生しているインデューサを前方から見た形状を示している。インデューサを前方から見た形状の中で、黒色部はキャビテーションボイド率50%の等値面であり、インデューサ翼面上に発達しているキャビテーション分布を表すものである。図中、上の列の左から2番目および3番目の形状の中で、黒色部で表すキャビテーションの分布がばらついていることがわかる。
図4において、流量比Q/Qdが0.8の場合でRCと示した範囲は実験でキャビテーション挙動の不安定現象である旋回キャビテーションが発生している範囲である。このRCと示した範囲において、図中示したように、定常CFDではインデューサの各翼上で発達しているキャビテーション分布にばらつきが発生していることが確認された。すなわち、定常CFDでキャビテーション分布にばらつきが発生する範囲は実験でキャビテーション挙動の不安定性が現れる運転領域(RCと表示)と一致することが確認された。旋回キャビテーションが発生しない流量比1.0では定常CFDで求めたキャビテーション分布にばらつきは発生しないことが確認された。すなわち、定常CFDの結果より、インデューサ各翼に発達するキャビテーション分布のばらつきを評価することでキャビテーション挙動の不安定性を評価できる可能性が示された。
そこで、キャビテーション分布のばらつきを定量的に評価するため、図5Aのようにキャビテーション分布のばらつきが発生している場合に図5Bのようにインデューサチップ部近くのインデューサ各翼の翼面静圧分布に発生するばらつきを評価指標とした。
図5Aは、定常CFDで求めたキャビテーションが発生しているインデューサを前方から見た形状を示す。図中、黒色部はキャビテーションボイド率50%の等値面であり、インデューサ翼面上に発達しているキャビテーション分布を表す。図5Aの黒色部の分布からわかるように、3枚の翼(blade1,blade2,blade3)に発生するキャビテーション分布にばらつきが発生している。
図5Bはインデューサチップ部近くのインデューサ各翼の翼面静圧分布を示す図である。図5Bにおいて、縦軸は翼面静圧を飽和蒸気圧からの差のヘッドNPSH(m)として示し、横軸は正規化した子午面位置mを示し、m=0がインデューサ入口、m=1がインデューサ出口を示す。図5Bにおいては、インデューサチップ側(span=0.975)における翼面静圧分布を示している。ここで、span(スパン)とは、インデューサハブ1Hからインデューサチップ1Tまでの半径方向位置を云う。インデューサハブ1Hの位置がspan=0であり、インデューサチップ1Tの位置がspan=1である。NPSH(有効吸込ヘッド)がゼロの範囲は、翼面静圧が飽和蒸気圧である部分でキャビテーションが主に発達している範囲である。翼面静圧分布の負圧面側の静圧分布を見ると、NPSHがゼロの翼面静圧が飽和蒸気圧である部分からインデューサ出口側に向かって静圧が急増し、各翼(blade1,blade2,blade3)は、それぞれ(1)、(2)、(3)と示した子午面位置で極大値を取ることがわかる。図5Aのように、キャビテーション分布に翼毎にばらつきが発生している状態では、静圧の極大値を示す子午面位置(1)、(2)、(3)にもばらつきが発生することがわかる。このばらつきが大きい場合にキャビテーション挙動の不安定性が大きいと評価し、ばらつきが小さい場合にキャビテーション挙動の不安定性が小さいと評価する。
ここで、ばらつきを示す定量的指標として負圧面静圧の極大値を示す子午面位置(1)、(2)、(3)の分散、Vを、以下の式(1)で求める。
={(m−mave+(m−mave+(m−mave}/3 ・・・(1)
,m,m:負圧面静圧の極大値を示す(1)、(2)、(3)の子午面位置
ave:m,m,mの平均値,(m+m+m)/3
図6A,6Bは、インデューサ内キャビテーションボイド率50%以上の領域の体積V(インデューサ流路部体積Vindとの割合V/Vindで示す)と分散Vのキャビテーション数σに対する変化を、Q/Qd=1.0,Q/Qd=0.9ならびにQ/Qd=0.8の場合に対して示した図である。図6Aはキャビテーション体積の変化を示し、図6Bはキャビテーション分布のばらつきの変化を示している。図6A,6Bでは、図3に示すように実験により確認したキャビテーション不安定現象の発生領域をRC,CS,AC+MCSとして表記した。図6A,6Bを見ると、実験により確認したキャビテーション不安定現象の発生領域と定常キャビテーション解析により求めたV/Vind,Vの変化には相関が認められる。すなわち、Q/Qd=0.8の場合、キャビテーションの発達にばらつきが発生するキャビテーション数σ(σ=0.077→0.072での変化)で旋回キャビテーション(RC)が発生している。さらにキャビテーション数σを減じた範囲であるσ=0.055→0.050での分散Vの増加部分ではキャビテーションサージ(CS)が発生している。これらVが増加するσでは、σの減少に対するV/Vindの増加率が大きい。
Q/Qd=0.9の場合、キャビテーションの発達にばらつきが発生するキャビテーション数σ(σ=0.066→0.06での変化)で弱いサージ的変動を伴う非対称キャビテーション(AC+MCS)が発生している。さらにキャビテーション数σを減じた範囲であるσ=0.055→0.050でのV,V/Vindの増加部分ではキャビテーションサージ(CS)が発生している。
以上の結果から、定常キャビテーション流れ解析結果により求められるインデューサ内キャビテーション発達状態を示すV/Vind,Vがキャビテーション不安定現象の発生しやすさの指標とできる。例えば、インデューサ設計過程で、定常キャビテーション流れ解析結果により、同一のキャビテーション数σにおける分散Vの大きさを比較することでキャビテーション不安定性の優劣を判断できる。
また、ここでは各翼のインデューサチップ側における翼面静圧分布における極大値の位置の分散Vを評価したが、定常CFDの計算結果に基づく各翼のキャビテーション分布のばらつきを評価するには、各翼のキャビテーション体積/所定圧力以下の体積のばらつきや、各翼のキャビテーション領域の形状のばらつきを評価しても同様にキャビテーション不安定性の優劣を判断することができる。
すなわち、定常CFDにより各翼の翼面から連続する所定圧力以下の領域、例えば飽和蒸気圧以下の領域を抽出し、抽出した各領域の占める体積をキャビテーションボイド率の場合と同様に特定し、各体積のばらつきを評価してキャビテーション不安定性の優劣を判断することができる。
また、定常CFDにより各翼の翼面から連続する所定圧力以下の領域、例えば飽和蒸気圧以下の領域を抽出し、抽出した各領域の形状を特定し、各形状自体のばらつきを評価してキャビテーション不安定性の優劣を判断することができる。
以上のことから、本発明者らは、特定の設計パラメータを異ならせた複数の予測対象の形状を用意し、定常CFDを用いてキャビテーションの挙動安定性に対する感度を予測し、キャビテーションの挙動安定性を含めたインデューサの設計最適化を実施したものである。
図7は、キャビテーションの挙動安定性を含めたインデューサの設計最適化を示すフローチャートである。図7に示すように、第1ステップS1として設計パラメータの検討を行う。図8A,8Bは設計パラメータの例を示す図であり、図8Aはハブ側とチップ側のインデューサ負荷分布を設定するパラメータを示し、図8Bは出口渦形式を設定するパラメータを示す。
図8Aにおいて、横軸は正規化した子午面位置を示し、m=0がインデューサ入口、m=1がインデューサ出口を示し、縦軸はインデューサ負荷分布∂(rVθ)/∂m(rVθは角運動量,mは子午面位置)を示す。図8Aに示すように、設計パラメータとしてチップ側の負荷分布のslope(スロープ)であるSLTとハブ側の負荷分布のslope(スロープ)であるSLHとがある。また、設計パラメータとしてチップ側およびハブ側のIncidence(インシデンス)であるINCT,INCHがある。
図8Bにおいて、横軸はspan(スパン)を示し、span=0.0がインデューサハブの位置、span=1.0がインデューサチップの位置を示し、縦軸はインデューサ出口のスパン方向無次元rVθ 分布(オイラーヘッド係数に相当する)を示す。図中、rVθ type1は自由渦型であり、rVθ type2,rVθ type3はハブ側よりチップ側が大きい強制渦型である。図8Bに示すように、設計パラメータとしてrVθ type1,rVθ type2,rVθ type3の出口渦形式があり、以下の説明においては、これらの出口渦形式をRVTと表記する。
上述したように、設計パラメータの検討を行った後、第2ステップS2として、図7に示すように、実験計画法による設計パラメータの割付を行う。ここで、実験計画法とは、対象となるプロセスや物品などの特性を改善し、最適化を図りたい場合などに、その特性に影響を及ぼしていると考えられる要因とは何か、またその要因の効果がどの程度かを、少ない実験回数(シミュレーション回数)で定量化するための統計的実験手法を云う。
次に、第3ステップS3として、三次元逆解法によるインデューサ翼形の計算を行う。この三次元逆解法は1991年にUCL(University College London)のDr.Zangenehが提唱した手法であり、翼面の負荷分布を規定して、その負荷分布を満たす翼面形状を数値計算により決定する設計手法である。この三次元逆解法の理論の詳細は公知文献(Zangeneh,M.,1991,“A Compressible Three−Dimensional Design Method for Radial and Mixed Flow Turbomachinery Blades”,Int.J.Numerical Methods in Fluids,Vol.13,pp.599−624)に記載されている。
本発明に係るインデューサは、この三次元逆解法により翼形の計算を行うものである。
次に、第4ステップS4として、定常CFDによる性能パラメータの評価を行う。この評価対象は、図7に示すように、揚程,効率等の一般性能、吸込性能、キャビテーション挙動の不安定性等である。
図9A,9B,9Cは、設計パラメータのキャビテーション体積およびキャビテーションのばらつきに及ぼす影響を示す図である。
図8A,8Bにおいて説明したように、設計パラメータはRVT,INCT,INCH,SLT,SLHの5個あり、これら5個の設計パラメータを用いて、それぞれlow(小),middle(中),high(大)のようにレベル(Level)を変えて定常CFDにより翼形状を求めることにより、27個の翼形状が求まる。
図9Aは、27個の翼形状に対して、100%Qdおよびキャビテーション数σ=0.066においてCFDによりキャビテーション体積Vcを求めた結果から導かれた、設計パラメータのキャビテーション体積Vcに及ぼす影響を示す。図9Aにおいて、横軸は設計パラメータのレベルを示し、縦軸は正規化されたキャビテーション体積Vcを示す。図9Aからわかるように、チップ部のインシデンス(INCT)が大きい場合にはキャビテーション体積Vcが大きく、チップ部のインシデンス(INCT)が小さい場合には、キャビテーション体積が小さい。他のパラメータ(RVT,INCH,SLT,SLH)は、キャビテーション体積Vcにはそれほど影響を与えない。
図9Bは、同様に、27個の翼形状に対して120%Qdおよびキャビテーション数σ=0.15においてCFDによりキャビテーション体積Vcを求めた結果から導かれた、設計パラメータのキャビテーション体積Vcに及ぼす影響を示す。図9Bにおいて、横軸は設計パラメータのレベルを示し、縦軸は正規化されたキャビテーション体積Vcを示す。図9Bからわかるように、チップ部のインシデンス(INCT)が小さい場合にはキャビテーション体積Vcが大きく、チップ部のインシデンス(INCT)が大きい場合にはキャビテーション体積Vcが小さい。他のパラメータ(RVT,INCH,SLT,SLH)は、キャビテーション体積Vcにはそれほど影響を与えない。設計流量を超えるような大流量において、チップ部のインシデンス(INCT)を大きくすることによって吸込性能が向上することが分かる。
図9Cは、同様に、27個の翼形状に対して80%Qdおよびキャビテーション数σ=0.071においてCFDによりキャビテーションのばらつきを求めた結果から導かれた設計パラメータのキャビテーションのばらつきに及ぼす影響を示す。ばらつきVc’も、その数値の大きさが示すのは、各翼のインデューサチップ側(span=0.975)における翼面静圧分布における極大値の位置のばらつきであり、Vc’は、式(1)の分散Vから求められ、Vc’=V 1/2である。図9Cにおいて、横軸は設計パラメータのレベルを示し、縦軸はキャビテーションのばらつきの度合を示す。図9Cからわかるように、チップ部のインシデンス(INCT)が大きい場合には、キャビテーションのばらつきVc’が大きく、チップ部のインシデンス(INCT)が小さい場合にはキャビテーションのばらつきVc’が小さい。また、チップ部スロープ(SLT)が大きい場合にはキャビテーションのばらつきVc’が大きく、チップ部スロープ(SLT)が小さい場合にはキャビテーションのばらつきVc’が小さい。さらに、RVTが小さい場合にはキャビテーションのばらつきVc’が大きく、RVTが大きい場合にはキャビテーションのばらつきVc’が小さい。他のパラメータ(INCH,SLH)は、キャビテーションのばらつきVc’にはそれほど影響を与えない。
図9A,9B,9Cに示す結果から、以下のように判断することができる。
(1)キャビテーション体積の大きさで見たキャビテーションの発達度合いは、チップ側インシデンス(INCT)の影響が顕著であり他のパラメータの影響は小さい。
(2)Q/Qd=0.8におけるキャビテーションのばらつきにはRVT,INCT,SLTの影響が大きいことがわかる。すなわち、RVTが小さく(自由渦設計)、INCTが大きく(チップ側インシデンス大)、SLTが大きい(後半負荷型)場合にキャビテーションのばらつきが大きく、キャビテーション挙動の不安定性が大きく、RVTが大きく(強制渦設計)、INCTが小さく(チップ側インシデンス小)、SLTが小さい(前半負荷型)の場合にキャビテーションのばらつきが小さく、キャビテーション挙動の安定性が大きいと予測できる。
以上の結果から求められる、最もキャビテーション挙動が不安定と予測される設計結果(比較例1)と、吸込性能が高く、キャビテーション挙動が安定と予測される設計結果(本発明例1と本発明例2)とを代表的設計結果として以下に示す。
表1は、最もキャビテーション挙動が不安定と予測される比較例1と、吸込性能が高く、キャビテーション挙動が安定と予測される本発明例1および本発明例2の設計パラメータを示す。
Figure 2013108832
表1に示すように、比較例1では、RVTを小(low)、INCTを大(high)、SLTを大(high)としている。したがって、図9Cからわかるように、キャビテーションのばらつきに最も影響を与える3つの設計パラメータ(RVT,INCT,SLT)について、いずれもキャビテーションがばらつく条件を選定している。図9Cからわかるように、他の設計パラメータ(INCH,SLH)については、どの条件でもキャビテーションのばらつきにはそれほど影響がない。
これに対して、本発明例1および本発明例2では、RVTを大(high)、INCTを大(high)、SLTを小(low)としている。したがって、図9Bからわかるように、大流量における吸込性能(キャビテーション体積の小ささ)に最も影響を与える設計パラメータ(INCT)について、最も吸込性能の良くなる条件を選定し、また、一方で、図9Cからわかるように、キャビテーションのばらつきに影響を与える3つの設計パラメータ(RVT,INCT,SLT)の内のINCT以外の2つについて、いずれもキャビテーション体積のばらつきが最も少ない条件を選定している。図9A,9B,9Cからわかるように、他の設計パラメータ(INCH,SLH)については、どの条件でも吸込性能やキャビテーションのばらつきにはそれほど影響がない。
図10Aは、比較例1のインデューサの形状を決定するときに用いた負荷分布の形状を示す図である。図10B,10Cは、比較例1のインデューサについてCFDによりキャビテーションボイド率50%の等値面、および翼面上のNPSH(有効吸込ヘッド)とを求めた結果を示す図であり、図10Bはキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示し、図10Cは翼面上のNPSHを求めた結果を示す。図10Aに示すように、比較例1ではチップ側の負荷分布のslope(スロープ)は右肩上がりになっている。したがって、比較例1では、SLTが大きく、後半部分の負荷が大きくなっている(後半負荷型)。また、図10Cに示すように、比較例1では、翼面静圧分布の負圧面側の静圧分布を見ると、NPSHがゼロの翼面静圧が飽和蒸気圧である部分からインデューサ出口側に向かって静圧が急増し、各翼(blade1,blade2,blade3)は、それぞれ(1)、(2)、(3)と示した子午面位置で極大値を取っている。このように、静圧の極大値を示す子午面位置(1)、(2)、(3)のばらつきが大きい場合にキャビテーション挙動の不安定性が大きいと評価することができる。
図11Aは、本発明例1のインデューサの形状を決定するときに用いた負荷分布の形状を示す図である。図11B,11Cは、本発明例1のインデューサについてCFDによりインデューサ負荷分布、キャビテーションボイド率50%の等値面、および翼面上のNPSH(有効吸込ヘッド)を求めた結果を示す図であり、図11Bはキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示し、図11Cは翼面上のNPSHを求めた結果を示す。図11Aに示すように、本発明例1ではチップ側の負荷分布のslope(スロープ)は右肩下がりになっている。したがって、本発明例1では、SLTが小さく、前半部分の負荷が大きくなっている(前半負荷型)。また、図11Bに示すように、黒色部で示すインデューサの各翼面上で発達しているキャビテーション分布にばらつきが発生していない。さらに、図11Cに示すように、本発明例1では、翼面静圧分布の負圧面側の静圧分布を見ると、NPSHがゼロの翼面静圧が飽和蒸気圧である部分からインデューサ出口側に向かって静圧が急増し、各翼(blade1,blade2,blade3)は、ともに子午面位置m=0.45近傍で極大値を取っている。このように、静圧の極大値を示す子午面位置のばらつきが小さい場合にキャビテーション挙動の安定性が大きいと評価することができる。
図12Aは、本発明例2のインデューサの形状を決定するときに用いた負荷分布の形状を示す図である。図12B,12Cは、本発明例2のインデューサについてCFDによりキャビテーションボイド率50%の等値面、および翼面上のNPSH(有効吸込ヘッド)を求めた結果を示す図であり、図12Bはキャビテーションボイド率50%の等値面を求めた結果を示し、図12CはNPSHを求めた結果を示す。図12Aに示すように、本発明例2では、チップ側の負荷分布のslope(スロープ)は右肩下がりになっている。したがって、本発明例2では、SLTが小さく、前半部分の負荷が大きくなっている(前半負荷型)。また、図12Bに示すように、黒色部で示すインデューサの各翼面上で発達しているキャビテーション分布にばらつきが発生していない。また、図12Cに示すように、本発明例2では、翼面静圧分布の負圧面側の静圧分布を見ると、NPSHがゼロの翼面静圧が飽和蒸気圧である部分からインデューサ出口側に向かって静圧が急増し、各翼(blade1,blade2,blade3)は、ともに子午面位置m=0.45近傍で極大値を取っている。このように、静圧の極大値を示す子午面位置のばらつきが小さい場合にキャビテーション挙動の安定性が大きいと評価することができる。
図13A,13Bは、図10A,10B,10Cで示した比較例1のインデューサと図11A,11B,11Cで示した本発明例1のインデューサを試験ポンプに組み込み、ポンプ性能を確認した結果を示す図である。図13Aは比較例1のインデューサおよび本発明例1のインデューサをそれぞれ組み込んだポンプにおける揚程特性と効率を示し、図13Bは比較例1のインデューサおよび本発明例1のインデューサをそれぞれ組み込んだポンプにおける吸込比速度を示す。図13Aに示すように、比較例1のインデューサと本発明例1のインデューサを組み込んだポンプの揚程特性と効率は、Q/Qd>1.7以上の過大流量側を除けばほとんど同じであり、変化がないことが分かる。図13Bに示すように、本発明例1のインデューサを組み込んだポンプは比較例1のインデューサを組み込んだポンプよりも大流量側、小流量側ともに吸込性能が良好であることがわかる。これにより、最適化設計プロセスによって予測された本発明例1のインデューサの吸込性能に関する優位性が確認できた。
図14A,14Bは、比較例1のインデューサと本発明例1のインデューサについてインデューサ出口チップ側で測定した静圧係数でみた吸込性能曲線を示す図である。図14A,14Bにおいて、キャビテーション不安定現象が現れた領域を図中囲い線でマッピングしている。
図14Aに示すように、比較例1のインデューサでは流量比Q/Qd=0.9,0.8ならびに0.7で旋回キャビテーション(RC)が発生した。また、流量比Q/Qd=1.0と0.9では非対称キャビテーション(AC)が発生した。さらに、流量比Q/Qd=1.0のキャビテーションサージ発生直前と流量比Q/Qd=0.9,0.8でキャビテーション数σ=0.1の付近において弱いキャビテーションサージ的変動(MCS)が発生した。
図14Bに示すように、本発明例1のインデューサでは旋回キャビテーション(RC)は流量比Q/Qd=0.8においてのみ発生した。また、非対称キャビテーション(AC)は発生しなかった。流量比Q/Qd=1.0と0.9ではキャビテーションサージ発生よりも大きなキャビテーション数σで弱いキャビテーションサージ的変動(MCS)が発生したが、比較例1のインデューサと比べると全体的にキャビテーション不安定現象が弱く、より安定性が高いインデューサであることがわかる。
以上により、最適化プロセスにより予測された本発明例1のインデューサの安定性と吸込性能の優位性を実験により確認できた。
次に、比較例1、本発明例1、本発明例2におけるインデューサの翼角度分布を比較する。図15は、インデューサの子午面方向位置と翼角度β,翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。すなわち、図15にはインデューサ翼の形状(上側の図)と点線部を拡大した図(下側の図)が示され、拡大図には無次元子午面方向位置mにおける翼のキャンバ線と周方向とのなす角(翼角度)βと翼角度の子午面方向の変化率dβ/dmが示されている。
図16は、無次元子午面方向位置の変化の定義を説明するための図である。すなわち、図16にはインデューサの子午面形状上に2つの点で特定される無次元子午面位置と2つの点がある部分を拡大した図が示され、拡大図に2つの点m1,m2の関係が示されている。ここで、無次元子午面方向位置の変化をΔmとすると、m2=m1+Δmと表され、Δm=((ΔZ)+(Δr)0.5と表される。
図17Aは、比較例1、本発明例1、本発明例2の設計子午面形状を示す図である。図17Aに示すように、本設計例では、チップ側は主軸の軸方向と平行な直線、ハブ側は曲線形状である。
図17Bおよび図17Cは、比較例1、本発明例1、本発明例2の設計子午面形状の場合におけるミッドスパンとチップ側の角度分布を比較したグラフである。図17B,17Cにおいて、横軸は無次元子午面位置(m)を示し、縦軸は翼角度(βb)を示す。図17B,17Cに示すように、キャビテーション挙動が安定である本発明例1、本発明例2では、チップ側の翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加し、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少するが、無次元子午面位置0.5から概略0.85までは翼角度が再度増加し、無次元子午面位置が概略0.85から翼後縁までは翼角度が減少することを特徴とし、さらに、ミッドスパンにおける翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加することを特徴としている。なお、本発明例1、本発明例2のチップ側の翼形状は、無次元子午面位置0.2から0.5まで、翼角度の増加率が減少するものの翼角度自体が減少していない翼形状である。
図18Aおよび図18Bは、それぞれ、比較例1、本発明例1、本発明例2のミッドスパンとチップ側における翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。
図18Aおよび図18Bより、キャビテーション挙動が安定である本発明例1、本発明例2では、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2以上であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25以上であることを特徴とすることがわかる。より詳しくは、本発明例1、本発明例2では、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2〜2.0であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25〜2.0であることを特徴とする。
図19Aは、比較例1、本発明例1、本発明例2と同様の負荷分布を用いてそれぞれ設計したインデューサ翼である比較例2、本発明例3、本発明例4の設計子午面形状を示す図である。図19Aに示すように、本設計例では、ハブ側、チップ側の両方で主軸の軸方向と平行な直線形状である。
図19Bおよび図19Cは、比較例2、本発明例3、本発明例4の設計子午面形状の場合におけるミッドスパンとチップ側の角度分布を比較したグラフである。図19B,19Cにおいて、横軸は無次元子午面位置(m)を示し、縦軸は翼角度(βb)を示す。図19B,19Cに示すように、キャビテーション挙動が安定である本発明例3、本発明例4では、チップ側の翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加し、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少するが、無次元子午面位置0.5から概略0.85までは翼角度が再度増加し、無次元子午面位置が概略0.85から翼後縁までは翼角度が減少することを特徴とし、さらに、ミッドスパンにおける翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加することを特徴としている。なお、本発明例3、本発明例4のチップ側の翼形状は、無次元子午面位置0.2から0.5まで、翼角度の増加率が減少するものの翼角度自体が減少していない翼形状である。
図20Aおよび図20Bは、それぞれ、比較例2、本発明例3、本発明例4のミッドスパンとチップ側における翼前縁(m=0)から翼中間部(m=0.50)までの翼角度の子午面方向変化率dβ/dmを示す図である。
図20Aおよび図20Bより、キャビテーション挙動が安定である本発明例3、本発明例4では、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2以上であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25以上であることを特徴とすることがわかる。より詳しくは、本発明例3、本発明例4では、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2〜2.0であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25〜2.0であることを特徴とする。
これらの特徴は比較例1、本発明例1、本発明例2と同様である。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
本発明は、複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、キャビテーションの挙動安定性を最適化することが可能なインデューサ形状に利用可能である。
1 インデューサ
1le 翼前縁
1te 翼後縁
1H インデューサハブ
1T インデューサチップ
2 羽根車
3 主軸

Claims (5)

  1. 複数の同一形状の翼を有するインデューサにおいて、チップ側の翼負荷が翼の後半部よりも前半部の方が大きく、インデューサの周方向からの翼角度をβ(度)、子午面距離をm(ミリメートル)としたとき、翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2以上であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25以上であることを特徴とするインデューサ。
  2. 前記翼角度増加率dβ/dmは、チップ側において翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.2〜2.0であり、かつミッドスパンにおいて翼前縁から無次元子午面位置0.15までは0.25〜2.0であることを特徴とする請求項1記載のインデューサ。
  3. チップ側の翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加し、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少し、無次元子午面位置0.5から概略0.85までは翼角度が再度増加し、無次元子午面位置が概略0.85から翼後縁までは翼角度が減少する翼形状であり、さらに、ミッドスパンにおける翼形状は、翼前縁から無次元子午面位置0.2までは翼角度が増加する翼形状であることを特徴とする請求項1または2記載のインデューサ。
  4. 前記チップ側の翼形状は、無次元子午面位置0.2から0.5までは翼角度の子午面距離に対する増加率が減少するものの翼角度が減少していない翼形状であることを特徴とする請求項3記載のインデューサ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインデューサと、
    前記インデューサの下流側に配置された羽根車と、
    前記インデューサと前記羽根車とを支持する主軸とを備えたことを特徴とするポンプ。
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