JPWO2013108622A1 - 投写用ズームレンズおよび投写型表示装置 - Google Patents

投写用ズームレンズおよび投写型表示装置 Download PDF

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Abstract

投写用ズームレンズにおいて、低コスト化、少ないレンズ枚数で小型の構成、諸収差の良好な補正を実現する。拡大側から順に、負の第1レンズ群(G1)、正の第2レンズ群(G2)からなる。第1レンズ群(G1)は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズ(L1)からなる。第2レンズ群(G2)は、拡大側から順に、正の第2レンズ(L2)、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第3レンズ(L3)、負の第4レンズ(L4)、正の第5レンズ(L5)からなる。変倍時に第1レンズ群(G1)、第2レンズ群(G2)が光軸方向に移動する。全系の正レンズのうち少なくとも1つが、所定範囲のアッベ数および屈折率の値を有する。第1レンズ(L1)〜第3レンズ(L3)の屈折率について所定の条件式を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、投写用ズームレンズおよび投写型表示装置に関し、例えば、ライトバルブからの映像情報を担持した光束をスクリーン上に拡大投写するのに好適に使用できコンパクトに構成可能な投写用ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置に関するものである。
従来、液晶表示素子やDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス:登録商標)等のライトバルブを用いた投写プロジェクタ装置(投写型表示装置)が広く普及している。そして近年では、ライトバルブの小型化・高精細化の急激な進歩とパソコンの普及とが相俟って、このような投写型表示装置を用いたプレゼンテーションが盛んに行われるようになってきている。このような事情から、良好な投写性能を有しながら、携帯性に優れた小型の投写型表示装置の需要が高まってきており、それに応じて投写用ズームレンズにも高性能を維持しながらコンパクトに構成することが求められるようになってきている。また、開発競争の激化から、上記要望に加え、いっそうの低コスト化が強く望まれるようになってきている。
投写型表示装置に使用可能なコンパクトな構成のズームレンズとしては、例えば下記特許文献1、2に記載されたような、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とが配列された2つのレンズ群からなり、計5枚のレンズで構成されるレンズ系が知られている。
特開2008−107798号公報 特開2010−113150号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたものは、近年の高精細化が進んだライトバルブに対応するには、諸収差の補正の点で改善の余地がある。特許文献2に記載されたものは、小型で高性能であるが、近年ではさらなる低コスト化が要請されるようになってきている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、低コスト化が図られ、少ないレンズ枚数で小型に構成可能で、像面湾曲を含む諸収差が良好に補正されて高い投写性能を有する投写用ズームレンズおよびこれを用いた投写型表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明の投写用ズームレンズは、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とから構成される実質的に2つのレンズ群からなり、第1レンズ群は、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズである第1レンズから構成される実質的に1枚のレンズからなり、第2レンズ群は、拡大側から順に、正レンズである第2レンズと、拡大側に凸面を向けた正のメニスカスレンズである第3レンズと、負レンズである第4レンズと、正レンズである第5レンズとから構成される実質的に4枚のレンズからなり、変倍に際して、第1レンズ群および第2レンズ群が光軸方向に移動するように構成されており、全系の正レンズのうち少なくとも1つが、d線に対するアッベ数νdを横軸とし、d線に対する屈折率Ndを縦軸とする直交座標において、(νd,Nd)=(55,1.65)と(νd,Nd)=(34,1.75)の2点を通る直線よりも屈折率が低い側の範囲のアッベ数および屈折率の値を有するものであり、下記条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とするものである。
Nd1<1.70 … (1)
Nd2>1.65 … (2)
Nd3>1.65 … (3)
ただし、
Nd1:第1レンズのd線に対する屈折率
Nd2:第2レンズのd線に対する屈折率
Nd3:第3レンズのd線に対する屈折率
本発明にかかる投写型表示装置は、光源と、この光源からの光が入射するライトバルブと、このライトバルブにより光変調された光による光学像をスクリーン上に投写する投写用ズームレンズとしての上述した本発明の投写用ズームレンズとを備えたことを特徴とするものである。
なお、上記「拡大側」とは、被投写側(スクリーン側)を意味し、縮小投写する場合も、便宜的にスクリーン側を拡大側と称するものとする。一方、上記「縮小側」とは、原画像表示領域側(ライトバルブ側)を意味し、縮小投写する場合も、便宜的にライトバルブ側を縮小側と称するものとする。
なお、上記「レンズ群」とは、必ずしも複数のレンズから構成されるものだけでなく、1枚のレンズのみで構成されるものも含むものとする。
なお、上記「実質的に〜からなり」とは、構成要素として挙げたレンズ群以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞り、マスク、カバーガラス、フィルタ等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構等の機構部分、等を含んでもよいことを意図するものである。
なお、上記のレンズの面形状や屈折力の符号は、非球面が含まれている場合は近軸領域で考えるものとする。
本発明の投写用ズームレンズは、全系で5枚という少ないレンズ枚数で構成しているため、低コスト化および小型化を図ることができる。また、本発明の投写用ズームレンズは、拡大側から順に、負の第1レンズ群、正の第2レンズ群が配されてなり、変倍に際してこれら2つのレンズ群を光軸方向に移動するように構成されたレンズ系において、構成要素となるレンズの屈折力、形状、屈折率、アッベ数を好適に設定しているため、小型に構成しながら、像面湾曲を含む諸収差を良好に補正することができ、さらに低コスト化を図ることができる。
本発明の投写型表示装置は、本発明の投写用ズームレンズを用いているため、良好な投写性能を有し、小型で低コストに構成することができる。
本発明の実施例1の投写用ズームレンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施形態にかかる投写用ズームレンズが有する正レンズの材質を説明するためのアッベ数と屈折率の座標図 本発明の一実施形態にかかる投写型表示装置の概略構成図 図4(A)〜図4(J)は本発明の実施例1の投写用ズームレンズの各収差図 本発明の実施例2の投写用ズームレンズのレンズ構成を示す断面図 図6(A)〜図6(J)は本発明の実施例2の投写用ズームレンズの各収差図 本発明の実施例3の投写用ズームレンズのレンズ構成を示す断面図 図8(A)〜図8(J)は本発明の実施例3の投写用ズームレンズの各収差図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に、本発明の一実施形態にかかる投写用ズームレンズの光軸Zを含む断面における断面図を示す。図1に示す構成例は、後述の実施例1の投写用ズームレンズに対応するものである。
この投写用ズームレンズは、例えば投写型表示装置に搭載されて、ライトバルブに表示された画像情報をスクリーンへ投写する投写レンズとして使用可能である。図1では、図の左側を拡大側、右側を縮小側とし、投写型表示装置に搭載される場合を想定して、各種フィルタやカバーガラス等を想定した平行平面板状の光学部材2と、ライトバルブの画像表示面1も合わせて図示している。
投写型表示装置においては、画像表示面1で画像情報を与えられた光束が、光学部材2を介して、この投写用ズームレンズに入射され、この投写用ズームレンズにより紙面左側方向に配置されるスクリーン(不図示)上に投写されるようになる。
なお、図1では、1枚の画像表示面1のみを記載しているが、投写型表示装置において、光源からの光束を色分離光学系により3原色に分離し、各原色用に3つのライトバルブを配設して、フルカラー画像を表示可能とするように構成してもよい。
本実施形態にかかる投写用ズームレンズは、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから構成される実質的に2つのレンズ群からなる。変倍に際して、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が光軸方向に移動するように構成されている。
図1の上段、下段にそれぞれ、この投写用ズームレンズの広角端、望遠端におけるレンズ配置を示す。図1に示す例の投写用ズームレンズは、図1の矢印で概略的に示すように、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群G1は縮小側へ移動し、第2レンズ群G2は拡大側へ移動するように構成されている。
第1レンズ群G1は、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズである第1レンズL1から構成される実質的に1枚のレンズのみからなる。第2レンズ群G2は、拡大側から順に、正レンズである第2レンズL2と、拡大側に凸面を向けた正のメニスカスレンズである第3レンズL3と、負レンズである第4レンズL4と、正レンズである第5レンズL5とから構成される実質的に4枚のレンズからなる。
例えば図1に示す例では、レンズL2は両凸レンズよりなり、レンズL3は拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズよりなり、レンズL4は両凹レンズよりなり、レンズL5は両凸レンズよりなり、全系の全てのレンズが接合されていない単レンズであり、球面レンズである。
この投写用ズームレンズは、拡大側から順に、負レンズ群、正レンズ群を配置しているためレトロフォーカスタイプの光学系となり、広角化に有利であるとともに、光束分離光学系等を配置するために必要な長いバックフォーカスの確保に有利となる。
レンズ径が大きくなりやすい第1レンズ群G1を1枚の負メニスカスレンズで構成することで、低コストに製作可能となる。また、軽量に構成可能なため、変倍時に動作する駆動系の負担を軽くでき、装置の低コスト化および小型化に有利となる。
なお、第1レンズ群G1は、投写距離が変化したときに光軸方向に移動してフォーカス調整を行うフォーカス群として機能させることも可能であり、このような場合も第1レンズ群G1を1枚構成とすることで駆動系の負担を軽くでき有利である。
第1レンズ群G1の上記構成に加え、第2レンズ群G2の第2レンズL2〜第5レンズL5を上記のように構成することで、コンパクトなレンズ系としながら、投写用光学系に必要な小さなFナンバーを実現して良好に収差を補正することに有利となる。
特に、この投写用ズームレンズは全系のレンズ枚数が5枚と少ないため、簡素な構成とすることができ、低コストに製作可能である。図1に示す例のように、全系の全てのレンズが接合されていない単レンズであり、球面レンズとした場合は、さらにコスト的に有利となる。
また、この投写用ズームレンズでは、全系の正レンズのうち少なくとも1つが、図2に示すようなd線に対するアッベ数νdを横軸とし、d線に対する屈折率Ndを縦軸とする直交座標において、(νd,Nd)=(55,1.65)と(νd,Nd)=(34,1.75)の2点を通る直線よりも屈折率が低い側の範囲(図2に斜線で示す範囲)のアッベ数および屈折率の値を有するように構成される。
拡大側から順に、負、正のレンズ群が配置され、上述したような第1レンズL1〜第5レンズL5からなるレンズ系において、少なくとも1つの正レンズの材質の選択範囲を上記のように限定することで、レンズ系のコストを抑えることができ、低コスト化を図ることができる。
なお、図2の斜線範囲の材質を用いる正レンズとしては、容積の大きいレンズを選択すればコスト削減効果をより高いものとすることができる。例えば、図1に示す例では第2レンズL2の材質に図2の斜線範囲に含まれるものを用いている。
さらにまた、この投写用ズームレンズは、下記条件式(1)〜(3)を満足するように構成される。
Nd1<1.70 … (1)
Nd2>1.65 … (2)
Nd3>1.65 … (3)
ただし、
Nd1:第1レンズのd線に対する屈折率
Nd2:第2レンズのd線に対する屈折率
Nd3:第3レンズのd線に対する屈折率
条件式(1)〜(3)を同時に満たすように、軸外光線の光線高が比較的高い拡大側から1〜3番目のレンズそれぞれの材質を選択することで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。条件式(1)〜(3)を同時に満たさない場合は、レンズ系のペッツバール和の絶対値が大きくなり像面湾曲が大きくなる。
本実施形態の投写用ズームレンズによれば、投写用光学系に必要な小さなFナンバーを実現しながら、5枚という少ないレンズ枚数で、像面湾曲を始めとする諸収差が良好に補正されて高い光学性能を有するレンズ系を、低コストに構成することが可能となる。
次に、図3を参照しながら、本発明の一実施形態にかかる投写型表示装置について説明する。図3に、本実施形態にかかる投写型表示装置100の概略的な構成を示す。この投写型表示装置100は、光源101と、照明光学系102と、ライトバルブとしてのDMD103と、本発明の実施形態にかかる投写用ズームレンズ104とを備える。
光源104より出射された光束は、不図示のカラーホイールによって、3原色光(R、G、B)の各光に時系列的に選択変換され、照明光学系102によって光束の光軸と垂直な断面における光量分布の均一化が図られてDMD103に照射される。DMD103においては、入射光の色の切り替わりに応じて、その色光用への変調切替が行われる。DMD103により光変調された光は、投写用ズームレンズ104に入射する。投写用ズームレンズ104はDMD103により光変調された光による光学像をスクリーン105上に投写する。
なお、本発明の投写型表示装置は図3に示すものから種々の態様の変更が可能である。例えば、単板のDMDを設ける代わりに、各色光に応じた3枚のDMDによりRGB各色の変調を同時に行うようにしてもよい。この場合、投写用ズームレンズ104とDMD103との間に図示しない色分離/合成プリズムが配置される。
なお、DMD103に代えて他のライトバルブを用いることも可能であり、例えば、ライトバルブとして透過型液晶表示素子や反射型液晶表示素子を用いることも可能である。
次に、本発明の投写用ズームレンズの具体的な実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1の投写用ズームレンズのレンズ構成図は図1に示したものである。図1に関する説明は上述しているため、ここでは重複説明を省略する。
実施例1の投写用ズームレンズの概略構成は以下のようになっている。すなわち、拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなる2群構成である。広角端から望遠端への変倍に際して、図1の矢印で概略的に示すように、光軸Zに沿って、第1レンズ群G1は縮小側へ、第2レンズ群G2は拡大側へ移動するように構成されている。また、投写距離が変化したときのフォーカス調整を第1レンズ群G1を光軸方向に移動させることにより行うように構成されている。
第1レンズ群G1は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズよりなるレンズL1から構成されている。第2レンズ群G2は、拡大側から順に、両凸レンズよりなるレンズL2と、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズよりなるレンズL3と、両凹レンズよりなるレンズL4と、両凸レンズよりなるレンズL5とから構成されている。全てのレンズが接合されていない単レンズであり、球面レンズである。
実施例1の投写用ズームレンズの詳細構成を表1に示す。表1の(a)には実施例1の投写用ズームレンズの基本レンズデータを示す。基本レンズデータのSiの欄には最も拡大側の構成要素の拡大側の面を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加するように構成要素の面に面番号を付したときのi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄にはi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄にはi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示し、Ndjの欄には最も拡大側の構成要素を1番目として縮小側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の構成要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjの欄にはj番目の構成要素のd線に対するアッベ数を示す。
ただし、曲率半径の符号は、面形状が拡大側に凸の場合を正、縮小側に凸の場合を負としており、基本レンズデータには光学部材2も含めて示している。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の間隔、第2レンズ群G2と光学部材2の間隔は、変倍時に変化するものであり、これらに相当する面間隔の欄にはそれぞれDD[2]、DD[10]と記入している。
表1の(b)に、実施例1の投写用ズームレンズの諸元として、広角端、望遠端それぞれにおける、ズーム倍率(ズーム比)、全系の焦点距離f、バックフォーカスBf、FナンバーFno.、全画角2ωの値を示す。表中のバックフォーカスの値は空気換算距離である。また、表1の(b)に、広角端、望遠端それぞれにおける変倍時に変化する上記面間隔の値を示す。表1の(b)では、投写距離が無限遠のときのDD[2]をDD[2](inf)、投写距離が2.37mのときのDD[2]をDD[2](2.37m)として表記している。
なお、表1(b)に示す諸元はd線に関するものであり、DD[2](2.37m)以外の表1(b)に示す諸元は投写距離が無限遠のときのものである。また、表1の数値は、所定の桁でまるめたものである。なお、表1では長さの単位としてmmを用いているが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても使用可能なため他の適当な単位を用いることも可能である。
Figure 2013108622
図4(A)〜図4(E)にそれぞれ、広角端における実施例1の投写用ズームレンズの球面収差、正弦条件違反量、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。図4(F)〜図4(J)にそれぞれ、望遠端における実施例1の投写用ズームレンズの球面収差、正弦条件違反量、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。
図4(A)〜図4(J)の各収差図は、d線を基準としたものであるが、球面収差図では、C線(波長656.3nm)、F線(波長486.1nm)、g線(波長435.8nm)に関する収差も示しており、倍率色収差図では、F線、C線に関する収差を示している。また、非点収差図ではサジタル方向、タンジェンシャル方向それぞれに関する収差を実線、破線で示している。球面収差図の縦軸上方に記載のFno.はFナンバー、その他の収差図の縦軸上方に記載のωは半画角を意味する。なお、図4(A)〜図4(J)の収差図は投写距離が2.37mのときのものである。
実施例1の投写用ズームレンズの条件式(1)〜(3)の対応値は後掲の表4に他の実施例のものと合わせて示す。
上記の実施例1に関する図示方法、各表中の記号、意味、記載方法、表に示す諸元の投写距離と波長に関する条件、収差図が投写距離が2.37mのときのものである点は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様である。
<実施例2>
図5に、実施例2の投写用ズームレンズの広角端、望遠端それぞれにおけるレンズ構成を示す。実施例2の投写用ズームレンズの概略構成は、実施例1のものと同様である。実施例2の投写用ズームレンズの詳細構成を表2に示し、各収差図を図6(A)〜図6(J)に示す。
Figure 2013108622
<実施例3>
図7に、実施例3の投写用ズームレンズの広角端、望遠端それぞれにおけるレンズ構成を示す。実施例3の投写用ズームレンズの概略構成は、実施例1のものと同様である。実施例3の投写用ズームレンズの詳細構成を表3に示し、各収差図を図8(A)〜図8(J)に示す。
Figure 2013108622
表4に、上記実施例1〜3の上記各条件式(1)〜(3)の対応値を示す。表4のNd1は第1レンズL1のd線に対する屈折率、Nd2は第2レンズL2のd線に対する屈折率、Nd3は第3レンズL3のd線に対する屈折率である。
Figure 2013108622
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
また、本発明の投写型表示装置としても、上記構成のものに限られるものではなく、例えば、用いられるライトバルブや、光束分離または光束合成に用いられる光学部材は、上記構成に限定されず、種々の態様の変更が可能である。
なお、上記「実質的に〜からなり」とは、構成要素として挙げたレンズ群やレンズ以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞り、マスク、カバーガラス、フィルタ等のレンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子、手ぶれ補正機構等の機構部分、等を含んでもよいことを意図するものである。
光源101より出射された光束は、不図示のカラーホイールによって、3原色光(R、G、B)の各光に時系列的に選択変換され、照明光学系102によって光束の光軸と垂直な断面における光量分布の均一化が図られてDMD103に照射される。DMD103においては、入射光の色の切り替わりに応じて、その色光用への変調切替が行われる。DMD103により光変調された光は、投写用ズームレンズ104に入射する。投写用ズームレンズ104はDMD103により光変調された光による光学像をスクリーン105上に投写する。

Claims (2)

  1. 拡大側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群とから構成される実質的に2つのレンズ群からなり、
    前記第1レンズ群は、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズである第1レンズから構成される実質的に1枚のレンズからなり、
    前記第2レンズ群は、拡大側から順に、正レンズである第2レンズと、拡大側に凸面を向けた正のメニスカスレンズである第3レンズと、負レンズである第4レンズと、正レンズである第5レンズとから構成される実質的に4枚のレンズからなり、
    変倍に際して、前記第1レンズ群および前記第2レンズ群が光軸方向に移動するように構成されており、
    全系の正レンズのうち少なくとも1つが、d線に対するアッベ数νdを横軸とし、d線に対する屈折率Ndを縦軸とする直交座標において、(νd,Nd)=(55,1.65)と(νd,Nd)=(34,1.75)の2点を通る直線よりも屈折率が低い側の範囲のアッベ数および屈折率の値を有するものであり、
    下記条件式(1)〜(3)を満足することを特徴とする投写用ズームレンズ。
    Nd1<1.70 … (1)
    Nd2>1.65 … (2)
    Nd3>1.65 … (3)
    ただし、
    Nd1:前記第1レンズのd線に対する屈折率
    Nd2:前記第2レンズのd線に対する屈折率
    Nd3:前記第3レンズのd線に対する屈折率
  2. 光源と、該光源からの光が入射するライトバルブと、該ライトバルブにより光変調された光による光学像をスクリーン上に投写する投写用ズームレンズとしての請求項1記載の投写用ズームレンズとを備えたことを特徴とする投写型表示装置。
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