JP2007212743A - 広角ズームレンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型かつ高性能なズームレンズを提供することを目的としている。
【解決手段】物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ1、正の屈折力を有する第2レンズ群2からなり、第1レンズ1と第2レンズ群2との間の空気間隔を変化させて変倍を行い、第1レンズ1は像側に凹面が形成された、負の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第2レンズ群2は物体側から順に、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第2レンズ3、物体側の面が凸のメニスカスレンズである第3レンズ4、絞り7、像側の面が凹であり、負の屈折率を有する第4レンズ5、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第5レンズ6から構成され、第2レンズ3の物体側面には周辺部になるにしたがって曲率が減少する非球面が形成され、第3レンズ4は少なくとも1面が非球面である構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にデジタルカメラ、携帯電話用カメラおよび監視カメラのように、CCDあるいはCMOSなどの固体撮像素子を用いた撮像装置用の撮像レンズに関するものであり、簡単な構成でありながら広角端の対角全画角が70度以上、変倍比が2.5倍以上の広角ズームレンズに関するものである。
近年、デジタルスチルカメラや携帯電話用カメラなどのように、CCDやCMOSといった固体撮像素子を用い、携帯性に優れたカメラの需要が著しく高まっている。このようなカメラ用のレンズとして、特にズームレンズの需要が高まっているが、これらのレンズは限られたスペースに搭載する必要があるため、従来の銀塩カメラ用レンズと比較して小型である必要がある。
小型のズームレンズ実現の手段として、従来、少ないレンズ枚数でレンズ光学系を実現する手法が採用されている。その設計例としては、2群からなるズームレンズを用いて、レンズ各群の屈折率が物体側から負、正のものが提案されている。すなわち、レンズ群を物体側から第1群、第2群とした場合、第1群は広画角からの光の取り込み、第2群は変倍、合焦作用を有するものである。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−82284号公報
しかしながら、上記設計では、レンズ枚数は2〜4枚と少ないものの、固体撮像素子対角長2.6mm程度までしか対応していない。これをスケーリングによってより大きな固体撮像素子に対応させようとした場合、レンズ全体が大型化する。例えば、実施例1の場合、対角長2.6mmの固体撮像素子に対してレンズ光学全長は約10mmであるが、近年の200万画素、300万画素の固体撮像素子の平均的なサイズである1/3インチ固体撮像素子用にスケーリングした場合、対角長は6mmとなるので、光学全長は23mmと大型化する。
さらに、前記設計では4枚レンズ系では全8面中5面、2枚レンズ系では全4面中4面すべてのレンズ面に非球面を用いているため、製造誤差敏感度が非常に高くなっており、実際の製造が困難な設計となっている。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、光学性能を確保しつつ、変倍機構が簡易であり、広角端での全画角70度以上、変倍比2.5倍以上であり、1/3インチ以上の固体撮像素子に対応しつつ、小型かつ少ないレンズ枚数の広角ズームレンズを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明の請求項1記載の発明は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群と第2レンズ群との間の空気間隔を変化させることによって変倍を行い、前記第1レンズ群は像側に凹面が形成された、負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズのみから構成され、前記第2レンズ群は物体側から順に、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第2レンズ、物体側の面が凸のメニスカスレンズである第3レンズ、絞り、像側の面が凹であり、負の屈折率を有する第4レンズ、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第5レンズから構成され、前記第2レンズの物体側面には周辺部になるにしたがって曲率が減少する非球面が形成され、前記第3レンズは少なくとも1面が非球面であり、次の条件式(1)〜(4)を満足することを特徴とする。
(1)1.18<r2/fw<1.30
(2)0.65<r3/fw<0.92
(3)0.13<d5/fw<0.41
(4)0.94<|f4|/fw<1.31
ただし、
r2:第1レンズ像側面の近軸曲率半径
r3:第2レンズ物体側面の近軸曲率半径
d5:第3レンズの中心厚
f4:第4レンズの焦点距離
fw:広角端でのズームレンズ全系の焦点距離
本発明では第1レンズ群を構成する1枚の負の屈折力を有するレンズで広角からの光を取り込み、第2レンズ群で変倍、合焦を行う作用を有する。広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群と第2レンズ群が接近するように光軸上を移動する。移動群は2つのみであるので、ズーム機構系を簡易にすることが可能となる。
また、第1レンズは強い負の屈折力を有しているため、第1レンズを通過した光束は発散光束となる。これを集光するためには第2レンズに強い正の屈折力が必要となり、特に、第1レンズに近い物体側面で強い正の屈折力が必要となるので、第2レンズの物体側面は小さな近軸曲率半径を有する必要がある。一方で、第2レンズの物体側面が球面であり、かつ、前記の理由で近軸曲率半径が小さい場合には十分な光学有効径を確保することができず、第2レンズ物体側面に到達するまでに広がった光束すべてが第2レンズを通過することが不可能となる。本発明では、第2レンズの物体側面には、周辺部になるにしたがってその曲率が減少する非球面を形成しているので、特に第2レンズの物体側面の周辺部で収差補正を行いつつ、第2レンズに到達した発散光束が通過するのに十分な光学有効径を確保することが可能となる。
また、絞りに隣接する第3レンズの少なくとも1面を非球面とすることにより、第2レンズで補正しきれなかった球面収差、コマ収差の補正が可能となる。
また、強い負の屈折力を有する第4レンズは光束が像高に到達するように強く屈折させる効果を有すると共に、第2レンズ群中の正レンズで発生する色収差補正を行う効果を有する。
また、第5レンズは負の屈折力を有する第4レンズを通過することで屈折、発散させられた光束を再び集光し、像高に集光する作用を有する。
条件式(1)は第1レンズの像側面の近軸曲率半径の範囲を定めたものである。その下限を下回った場合には、第1レンズの像側面のパワーが強すぎるため、特に第1レンズ周辺部を通過する光のコマ収差が大きくなり、補正が困難となる。一方、撮影画角は第1レンズの負のパワーが大きいほど大きく確保することが可能となる。条件式(1)のその上限を上回った場合には、第1レンズの負のパワーが弱くなることを意味するため、ズームレンズ広角端で画角を確保することが困難となる。
条件式(2)は第2レンズの物体側面の近軸曲率半径の範囲を定めたものである。条件式(2)の上限を上回ることは、第2レンズの正の屈折力が弱くなることを意味するが、この場合、負の屈折力を有する第1レンズで発生する球面収差を補正することができず、性能確保が困難となる。一方、条件式(2)の下限を下回った場合、非球面を用いても十分な光学有効径の確保、すなわち、光束を通過させることが困難となる。
条件式(3)は第3レンズの中心厚の範囲を定めたものである。条件式(3)の下限を下回ると、レンズが薄くなりすぎるため、レンズの製造が困難となる。条件式(3)の上限を上回ると、レンズ光学長全体の中で第3レンズ以外のレンズ厚およびレンズ移動に使用できる空間が確保できず、レンズの性能確保が困難となる。
条件式(4)は第4レンズの焦点距離の範囲を定めたものである。条件式(4)の下限を下回る、すなわち、第4レンズの屈折力が強くなりすぎると、第4レンズ通過時に発生する球面収差、コマ収差が増大するため、その補正が困難となり、ズームレンズ全系での性能確保が困難となる。条件式(4)の上限を上回る、すなわち、第4レンズの屈折力が弱くなりすぎると、第4レンズで光束を像高近くまで強く屈折することが困難となる。この場合、第5レンズで像高まで到達するように光束を集光すると、その主光線の像面への入射角が増大するが、一般に、固体撮像素子への入射角が増大すると固体撮像素子の感度が減少するため、好ましくない。
各実施の形態において使用している非球面についての式を以下に示す。
z=(h2/r)/[1+√{1−(1+K)(h/r)2}]+A4・h4+A6・h6+A8・h8+A10・h10+A12・h12
ただし、ここで、光軸方向にz軸、光軸と直交する方向にx軸、y軸をそれぞれ直交する方向にとっている。さらに各パラメータは次の諸量を表す。
h=√(x2+y2
r:近軸曲率半径、K:コニカル定数、
p(p=4,6,8,10,12):高次の非球面係数
なお、表中のKおよびApの表記において、「Eとそれに続く数字」は「10の累乗」を表し、その数値が直前の数値にかけられる。たとえば、「6.023456E−4」は
6.023456×10-4を表す。
(実施の形態1)
本発明の撮影レンズの実施の形態1について、(表1)〜(表4)にその数値例、図1にそのレンズ構成図、図2にその諸収差図をそれぞれ示す。図1中の矢印は広角端から望遠端への変倍時の各レンズ群の移動を表している。図2(a)、(b)、(c)はそれぞれ広角端、中間焦点距離、望遠端での諸収差をそれぞれ示している。表および図面中の各パラメータは次の諸量を表す。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
f:レンズ全系の焦点距離、FNO:Fナンバー、2ω:レンズの全画角、bf:バックフォーカス
バックフォーカスbfは、第3レンズの像側面から像面までの距離である。ただし、厚さ0.5mmの平板ガラスを含む。rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、ndはd線の屈折率、νdはd線のアッベ数を示す。また、r、d、焦点距離の単位はmmである。
図1において、本実施の形態では、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ1、正の屈折力を有する第2レンズ群2とカバーガラス8からなり、第1レンズ1と第2レンズ群2との間の空気間隔を変化させることによって変倍を行う。第1レンズ1は像側に凹面が形成された、負の屈折力を有するメニスカスレンズであり、第2レンズ群2は物体側から順に、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第2レンズ3、物体側の面が凸のメニスカスレンズである第3レンズ4、絞り7、像側の面が凹であり、負の屈折率を有する第4レンズ5、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第5レンズ6から構成され、第2レンズ3の物体側面には周辺部になるにしたがって曲率が減少する非球面が形成され、第3レンズ4は少なくとも1面が非球面であり、次の条件式(1)〜(4)を満足するものである。
(1)1.18<r2/fw<1.30
(2)0.65<r3/fw<0.92
(3)0.13<d5/fw<0.41
(4)0.94<|f4|/fw<1.31
ただし、r2は第1レンズ像側面の近軸曲率半径、r3は第2レンズ物体側面の近軸曲率半径、d5は第3レンズの中心厚、f4は第4レンズの焦点距離、fwは広角端でのズームレンズ全系の焦点距離としている。
本実施の形態では、第2レンズ3の物体側面および第3レンズ4の像側面に10次までの多項次非球面、第3レンズ4の物体側面にコニカル定数のみの非球面を設定し、非球面の使用を最小限に留めている。さらに第3レンズ4はプラスチックレンズとなっており、その屈折力を小さくすることによって、温度変化に伴う光学性能の劣化を抑制している。さらに、両面が非球面である第3レンズ4はレンズ成型時の形状公差が厳しくなるが、プラスチックレンズを使用しているため、ガラスレンズと比較して安価であり、第3レンズ4単体の歩留まりが低い場合でもズームレンズ全体のコストに与える影響を小さく留めることができる。
性能面において、球面収差は良好に補正されており、軸上色収差、すなわち波長ごとの球面収差の差分も十分に抑制されている。メリディオナル、サジタル飛点収差についても、両者の差が小さく、曲線の挙動も一致しているため、撮影画像で特定方向の解像度が劣化する、いわゆる像流れ現象も抑制している。歪曲収差についても、ズームレンズとしては十分小さく抑制されている。
(実施の形態2)
本発明の撮影レンズの実施の形態2について、(表5)〜(表8)にその数値例、図3にその諸収差図をそれぞれ示す。本実施の形態では第3レンズ4にガラスレンズを用いている。非球面の使用は第2レンズ3の物体側面および第3レンズ4の像側面にそれぞれ10次までの多項次非球面を用いるに留めているにも関わらず、各収差とも良好に補正されている。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
(実施の形態3)
本発明の撮影レンズの実施の形態3について、(表9)〜(表12)にその数値例、図4にその諸収差図をそれぞれ示す。本実施の形態では第4レンズ5に実施の形態2におけるよりも高屈折率、高分散の材料を用いている。その結果、色収差補正が実施の形態2よりも良好に行われている。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
(実施の形態4)
本発明の撮影レンズの実施の形態4について、(表13)〜(表16)にその数値例、図5にその諸収差図をそれぞれ示す。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
(実施の形態5)
本発明の撮影レンズの実施の形態5について、(表17)〜(表20)にその数値例、図6にその諸収差図をそれぞれ示す。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
実施の形態4および実施の形態5は第3レンズ4の中心厚を厚くした場合の効果を確認するための設計であるが、この範囲であれば光学特性に悪影響を及ぼさないことがわかる。前記実施の形態ではガラスレンズを用いているが、屈折率、アッベ数の値が近いプラスチックレンズ材料を用いることも可能である。プラスチックレンズの場合は特に、中心厚が厚いレンズは樹脂の射出成型法によるレンズ成型に有利である。
(実施の形態6)
本発明の撮影レンズの実施の形態6について、(表21)〜(表24)にその数値例、図7にその諸収差図をそれぞれ示す。実施の形態1〜実施の形態5までは広角端の全画角が77度前後、ズーム比が2.8倍の設計例であったが、実施の形態6以降では広角端の全画角が84度、ズーム比が2.5倍の設計例となっている。一般い広角端の画角が大きくなるほど収差補正が困難になるが、本実施の形態では第2レンズ3の物体側面をコニカル定数のみの非球面、第3レンズ4の両面を8次までの多項次非球面に設定することにより収差補正を行い、各収差とも良好に補正している。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
(実施の形態7)
本発明の撮影レンズの実施の形態7について、(表25)〜(表28)にその数値例、図8にその諸収差図をそれぞれ示す。本実施の形態では第3レンズ4にプラスチックレンズを用い、温度変化に伴う特性劣化を抑制するため第3レンズ4の屈折力を抑えた設計となっているが、各収差ともに良好に補正されている。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
(実施の形態8)
本発明の撮影レンズの実施の形態8について、(表29)〜(表32)にその数値例、図9にその諸収差図をそれぞれ示す。本実施の形態では第4レンズ5に屈折率2.08と非常に高屈折率の材料を用いている。そのため、第4レンズ5面の曲率を小さく抑えることが可能となり、特に広角端での歪曲収差補正に効果が現れている。
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
Figure 2007212743
最後に各実施の形態に関して条件式(1)〜(7)に対応する値をまとめて(表33)に示す。
Figure 2007212743
(実施の形態1)〜(実施の形態8)では各収差が良好に補正されており、(表33)から明らかなように、各実施の形態に関する数値は条件(1)〜(7)を満たしている。特にプラスチックレンズを用いている実施の形態1および実施の形態7においては、プラスチックレンズである第3レンズ4の焦点距離が望遠端でのズームレンズ全系での焦点距離の5倍以上となっている。すなわち、レンズ全系での屈折力より第3レンズ4の屈折力は十分小さくなっており、温度変化に伴う第3レンズ4の焦点移動が十分小さいため、レンズ全系での性能劣化を抑制できるようになっている。
さらに全ての実施の形態ではレンズの量大光学全長は16mmとなっており、携帯電話にも搭載可能な大きさとなっている。また、撮像素子の対角長は像高の2倍であり、(実施の形態1)〜(実施の形態5)では6.8mm、(実施の形態6)〜(実施の形態8)では6.4mmとなっており、1/3インチ以上のCCDに対応している。
変倍による全画角の変化範囲は(実施の形態1)〜(実施の形態5)では約77度〜約29度、(実施の形態6)〜(実施の形態8)では約84度〜約36度、一般的な撮影で多く用いられる50度〜60度の画角を包含しつつ、広角、望遠領域にまで十分な変倍効果を有している。
以上のように、本発明では第1レンズ1を構成する1枚の負の屈折力を有するレンズで広角からの光を取り込み、第2レンズ群2で変倍、合焦を行う作用を有する。広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ1と第2レンズ群2が接近するように光軸上を移動する。移動群は2つのみであるので、ズーム機構系を簡易にすることが可能となる。
また、第1レンズ1は強い負の屈折力を有しているため、第1レンズ1を通過した光束は発散光束となる。これを集光するためには第2レンズ3に強い正の屈折力が必要となり、特に、第1レンズ1に近い物体側面で強い正の屈折力が必要となるので、第2レンズ3の物体側面は小さな近軸曲率半径を有する必要がある。一方で、第2レンズ3の物体側面が球面であり、かつ、前記の理由で近軸曲率半径が小さい場合には十分な光学有効径を確保することができず、第2レンズ3の物体側面に到達するまでに広がった光束すべてが第2レンズ3を通過することが不可能となる。本発明では、第2レンズ3の物体側面には、周辺部になるにしたがってその曲率が減少する非球面を形成しているので、特に第2レンズ3の物体側面の周辺部で収差補正を行いつつ、第2レンズ3に到達した発散光束が通過するのに十分な光学有効径を確保することが可能となる。
また、絞りに隣接する第3レンズ4の少なくとも1面を非球面とすることにより、第2レンズ3で補正しきれなかった球面収差、コマ収差の補正が可能となる。
また、強い負の屈折力を有する第4レンズ5は光束が像高に到達するように強く屈折させる効果を有すると共に、第2レンズ群2中の正レンズで発生する色収差補正を行う効果を有する。
また、第5レンズ6は負の屈折力を有する第4レンズ5を通過することで屈折、発散させられた光束を再び集光し、像高に集光する作用を有する。
条件式(1)は第1レンズ1の像側面の近軸曲率半径の範囲を定めたものである。その下限を下回った場合には、第1レンズ1の像側面のパワーが強すぎるため、特に第1レンズ1周辺部を通過する光のコマ収差が大きくなり、補正が困難となる。一方、撮影画角は第1レンズ1の負のパワーが大きいほど大きく確保することが可能となる。条件式(1)のその上限を上回った場合には、第1レンズ1の負のパワーが弱くなることを意味するため、ズームレンズ広角端で画角を確保することが困難となる。
条件式(2)は第2レンズ3の物体側面の近軸曲率半径の範囲を定めたものである。条件式(2)の上限を上回ることは、第2レンズ3の正の屈折力が弱くなることを意味するが、この場合、負の屈折力を有する第1レンズ1で発生する球面収差を補正することができず、性能確保が困難となる。一方、条件式(2)の下限を下回った場合、非球面を用いても十分な光学有効径の確保、すなわち、光束を通過させることが困難となる。
条件式(3)は第3レンズ4の中心厚の範囲を定めたものである。条件式(3)の下限を下回ると、レンズが薄くなりすぎるため、レンズの製造が困難となる。条件式(3)の上限を上回ると、レンズ光学長全体の中で第3レンズ4以外のレンズ厚およびレンズ移動に使用できる空間が確保できず、レンズの性能確保が困難となる。
条件式(4)は第4レンズ5の焦点距離の範囲を定めたものである。条件式(4)の下限を下回る、すなわち、第4レンズ5の屈折力が強くなりすぎると、第4レンズ5通過時に発生する球面収差、コマ収差が増大するため、その補正が困難となり、ズームレンズ全系での性能確保が困難となる。条件式(4)の上限を上回る、すなわち、第4レンズ5の屈折力が弱くなりすぎると、第4レンズ5で光束を像高近くまで強く屈折することが困難となる。この場合、第5レンズ6で像高まで到達するように光束を集光すると、その主光線の像面への入射角が増大するが、一般に、固体撮像素子への入射角が増大すると固体撮像素子の感度が減少するため、好ましくない。
また、第3レンズがプラスチックであり、f3は第3レンズの焦点距離とし、ftは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離とし、条件式(5)3.00<|f3|/ftとした場合は次の作用効果を有する。
すなわち、一般にプラスチックの熱膨張係数はガラスの熱膨張係数の10倍以上であり、温度変化に伴うレンズ形状変化によって光学特性の劣化を招きやすい。条件式(5)は第3レンズ4をプラスチックレンズとした場合、その屈折力が望遠端でのレンズ全系での屈折力の1/3以下であることを意味しているが、このようにすることにより、第3レンズ4の形状が温度変化に伴って変化しても、その焦点移動を十分に小さく抑制することが可能となり、光学特性の劣化を抑制することが可能となる。
さらに、n4は第4レンズ材料の屈折率とし、ν4は第4レンズ材料のアッベ数とし、第4レンズ5が条件式(6)1.8<n4および条件式(7)35>ν4を満足した場合は次の作用効果を有する。
すなわち、光束が第4レンズ5を通過する際に像高近くまで光束を強く屈折させるにはレンズ材料の屈折率が大きい、あるいは、レンズの凹面の曲率が強いかのいずれかが必要であるが、前者の方が望ましい。なぜならば、レンズ面曲率が大きい場合には、歪曲収差、球面収差、コマ収差の発生量が増大するためである。
条件式(6)のように第4レンズ材料の屈折率を設定することにより、第4レンズ5の凹面の曲率を大きくしなくとも十分な屈折力を得ることが可能となり、レンズ面で発生する球面収差、コマ収差を抑制することが可能となる。また、条件式(7)のように第4レンズ材料のアッベ数を設定することにより、正の屈折力を有する第2、第4レンズとの間で色収差補正を行うことが可能となる。
本発明の撮像レンズは、固体撮像素子に適したズームレンズにおいて、光学性能を確保しつつ、変倍機構が簡易であり、広角端での全画角70度以上、変倍比2.5倍以上であり、1/3インチ以上の撮像素子に対応しつつ、小型の広角ズームレンズに有用である。
本発明の実施の形態1における撮像レンズのレンズ構成図 同実施の形態における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態2における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態3における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態4における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態5における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態6における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態7における撮像レンズの諸収差図 本発明の実施の形態8における撮像レンズの諸収差図
符号の説明
1 第1レンズ
2 第2レンズ群
3 第2レンズ
4 第3レンズ
5 第4レンズ
6 第5レンズ
7 絞り
8 カバーガラス

Claims (3)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群、正の屈折力を有する第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群と第2レンズ群との間の空気間隔を変化させることによって変倍を行い、前記第1レンズ群は像側に凹面が形成された、負の屈折力を有するメニスカスレンズである第1レンズのみから構成され、前記第2レンズ群は物体側から順に、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第2レンズ、物体側の面が凸のメニスカスレンズである第3レンズ、絞り、像側の面が凹であり、負の屈折率を有する第4レンズ、物体側の面が凸であり、正の屈折率を有する第5レンズから構成され、前記第2レンズの物体側面には周辺部になるにしたがって曲率が減少する非球面が形成され、前記第3レンズは少なくとも1面が非球面であり、次の条件式(1)〜(4)を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1)1.18<r2/fw<1.30
    (2)0.65<r3/fw<0.92
    (3)0.13<d5/fw<0.41
    (4)0.94<|f4|/fw<1.31
    ただし、
    r2:第1レンズ像側面の近軸曲率半径
    r3:第2レンズ物体側面の近軸曲率半径
    d5:第3レンズの中心厚
    f4:第4レンズの焦点距離
    fw:広角端でのズームレンズ全系の焦点距離
  2. 前記第3レンズがプラスチックレンズであり、次の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    (5)3.00<|f3|/ft
    ただし、
    f3:第3レンズの焦点距離
    ft:望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離
  3. 前記第4レンズが次の条件式(6)、(7)を満足することを特徴とする、請求項1記載のズームレンズ。
    (6)1.8<n4
    (7)35>ν4
    ただし、
    n4:第4レンズの屈折率
    ν4:第4レンズのアッベ数
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