JPWO2013105535A1 - 静電スプレー装置およびそれを用いた有機薄膜デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

静電スプレー装置(1)は、有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を含む塗布液を帯電させる帯電部(10)と、帯電部(10)で帯電させた塗布液を基板上に噴霧する噴霧部(20)とを備え、帯電部(10)には、直流電源(DC1),(DC2),(DC3)が接続されている。

Description

本発明は、静電スプレー装置およびそれを用いた有機薄膜デバイスの製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)や有機薄膜太陽電池等の複数の有機薄膜デバイスの製造方法としては、蒸着法、ウェットプロセス(スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、スプレー法、印刷法)等があるが、真空プロセスを必要とせず、連続生産が簡便であるという理由から、近年はウェットプロセスを用いた製造方法が注目されている。
しかしながら、ウェットプロセスで作製した有機EL素子は、蒸着法により作製した有機EL素子に比べて、素子性能、特に寿命に関して十分な性能が出ないことが一般的に知られている。
この理由として、複数の有機薄膜をウェットプロセスで製造する場合は、積層時に溶媒が下地を溶かし、または浸透してしまうため、層混合(ミキシング)が起き、これが性能不十分な要因の一つとなっている。この問題を起こさない一つの手段として、積層時に下地を溶解させない溶剤を選択することが考えられるが、当該溶剤への有機材料の溶解性を確保することは、材料設計上、大きな制約条件となっているのが実情である。
このため、ウェットプロセスでは、層混合を防止し、かつ高い生産性を確保でき、溶剤による影響の少ない非真空中の大面積成膜方法が待ち望まれている。
上記問題を解決するための手段として、静電スプレー法(Electrospray Deposition;ESD法)が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ESD法は、生成されるミストを直径1μm以下まで小さくすることができる。
ところが、生成されるミストノズル当たりの噴霧量には限界があるため、大面積を短いタクトタイムで成膜するには、ノズル部を複数設ける必要がある(たとえば、特許文献2参照)。しかし、それだけでは速度として不十分である。
また、液の供給量を多くすると、微粒子化が間に合わず、液が垂れてしまう、ミスト径が大きくなるなどの問題が発生する。また、タクトタイムを短くするためにノズルを基板に近づけると十分にミストが微粒子化されず、さらには、溶媒の揮発が不十分であるために、層混合が発生し、性能劣化の要因となる。
上記理由から、静電スプレー法においては、大量のミスト生成かつ超微細な液滴を形成できることが望まれている。
特開2011−003442号公報 特開2011−181271号公報
したがって、本発明の主な目的は、層混合を防止し、かつ高い生産性を確保することができる静電スプレー装置およびそれを用いた有機薄膜デバイスの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、
有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を含む塗布液を帯電させる帯電部と、
前記帯電部で帯電させた前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧部と、
を備え、
前記帯電部には、直流電源が接続されていることを特徴とする静電スプレー装置が提供される。
本発明の第二の態様によれば、
有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を超臨界溶液に溶解させた、超臨界溶質溶解相である塗布液を得る超臨界溶液供給部と、
前記塗布液を帯電させる供給ラインと、
前記供給ラインで帯電させた前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧部と、
を備え、
前記供給ラインには、直流電源が接続されていることを特徴とする静電スプレー装置が提供される。
本発明の第三の態様によれば、
有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を含む塗布液を貯留する貯留工程と、
貯留された前記塗布液を供給する供給工程と、
供給された前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧工程と、
を備え、
前記貯留工程または前記供給工程では、前記塗布液を帯電させることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法が提供される。
本発明の第四の態様によれば、
有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を超臨界溶液に溶解させた、超臨界溶質溶解相である塗布液を得る工程と、
前記塗布液を供給する供給工程と、
供給された前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧工程と、
を備え、
前記供給工程では、前記塗布液を帯電させることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法が提供される。
本発明によれば、層混合を防止し、かつ高い生産性を確保した静電スプレー装置およびそれを用いた有機薄膜デバイスの製造方法を提供することができる。
静電スプレー装置の概略構成を示す模式図である。 超臨界溶液供給部を備えた静電スプレー装置の概略構成を示す模式図である。 照明装置の概略図である。 図3の照明装置の断面図である。
[第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
《有機EL素子》
(1)有機EL素子の構成
本発明にかかる有機薄膜デバイスの一例として、有機EL素子が挙げられる。
有機EL素子は、支持基板、電極、種々の機能を有する有機化合物層等によって構成されている。好ましい構成の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
(i)陽極/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(ii)陽極/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
(iii)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層ユニット/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
陽極と陰極との間の有機化合物層は、下記の静電スプレー装置を用いた有機薄膜デバイスの製造方法により製造されるが、一部の層をウェットプロセスにより成膜してもよい。
特に、当該製造方法は発光層の成膜に好適に用いられる。
《静電スプレー装置》
図1に示すように、静電スプレー装置1は、帯電部10と噴霧部20とから構成されている。
帯電部10は、塗布液を貯留する供給タンク11と、供給ライン12とを有している。
供給タンク11は、供給ライン12を介して、噴霧部20と接続されている。
供給タンク11内の塗布液と、供給タンク11と、供給ライン12とには、それぞれ直流電源DC1,DC2,DC3が接続されている。
噴霧部20は、噴射ノズル21と、支持体22とを有している。
噴射ノズル21と支持体22とは、直流電源DC4に接続され、対極する電荷を帯びるようになっている。
支持体22上には、ガラスやプラスチック等の支持基板23が配置される。
《有機薄膜デバイスの製造方法》
以下、静電スプレー装置1を用いた有機薄膜デバイスの製造方法の一例として、有機EL素子の製造方法について説明する。
まず、供給タンク11内に貯留されている塗布液が、供給ライン12を通って、噴霧部20に供給される。供給ライン12には、直流電源DC3により直流電圧が印加されており、これにより供給ライン12を通過した塗布液は帯電(正の電荷)させられる。
その後、帯電した塗布液は、噴射ノズル21から支持基板23上に噴霧される。このとき、噴射ノズル21と支持体22には、直流電源DC4により電圧が印加され、具体的には、噴射ノズル21には正の電極が接続され、支持体22には負の電極が接続されている。
この状態で噴霧された塗布液は、クーロン力により反発し、それぞれが正の電荷を帯びた液滴に分裂する。当該分裂により、液滴中の溶媒が揮発し、電荷密度が上昇することで、液滴はさらに分裂を繰り返し、微粒子化する。
微粒子化した液滴は、支持体22の負の電荷に引き寄せられ、支持基板23上に付着し、その結果、所望の有機薄膜が形成される。
上記した製造方法では、供給ライン12に接続された直流電源DC3を用いて、塗布液を帯電させているが、供給タンク11に接続されている直流電源DC1またはDC2により塗布液を帯電させてもよい。
また、静電スプレー装置1は、噴霧部20に代えて、超音波スプレーノズルや2流体スプレーノズル(図示略)を備えた構成としてもよい。
超音波スプレーノズルは、15kHz〜130kHzの超音波を発振可能な超音波発振器が接続された超音波受信端子、圧縮ガス注入口等から構成されている。液滴のサイズは、超音波スプレーノズルが振動する周波数や塗布液の密度、表面張力によって決まり、周波数が高いほど液滴のサイズが小さくなり、より多くの微粒子を形成できる。
2流体スプレーノズルは、エアー供給タンクと、高圧送液ポンプを介して供給タンク11とに接続される。供給タンク11内の塗布液は、高圧送液ポンプにより高圧状態で2流体スプレーノズルに供給され、エアー供給タンクから供給される気体の圧力によって微粒子化され、基板上に塗布される。
また、液滴をさらに小さくしたい場合は、液滴が飛翔する雰囲気(図1の噴射ノズル21と支持基板23の間)を過熱し、液滴の蒸発を促進させながら塗布することが好ましい。
さらには、基材への液滴の付着効率を向上させるため、液滴の飛翔領域を規制すべく、液滴飛翔領域を覆うように、液滴の帯電している電位と同一極に表面が帯電した導管を設けることが好ましい。導管を設けることで、液滴と導管内部表面とのクーロン力による斥力が働き、液滴は周りに飛散せず、基板に収束するように付着させることができる。帯電した導管は、形状は円柱でも四角柱でもよく、材料としては、たとえば、テフロン(登録商標)やアクリル材、アルミナなどの誘電体がコーティングされた金属を用いることができる。導管として、誘電体でコーティングされた金属を用いる場合には、金属に電圧印加手段を設け、誘電体の内側の表面を液滴と同一極の電位となるように電圧を印加することが好ましい。または、飛散を防ぐためにガードリングを設けてもよい。当該ガードリングとしては、基板上に有機材料を均一に成膜するために長方形状あるいは楕円形状のガードリングを用いることが好ましい。
また、さらに液滴を小さくしたい場合は、有機材料が溶媒に溶解または分散する溶液のエアロゾル(液滴の集合体)を形成し、当該エアロゾルを加熱して噴霧し、基板上に有機層を形成してもよい。当該エアロゾルを加熱することで、液滴中の溶媒の蒸発を加速し、液滴径をさらに小さくできる。その結果、下層への溶媒浸透および下層溶解をさらに抑制することができる。
本発明においては、塗布液は帯電部10において帯電させられているから、上記のようなスプレー装置を用いることにより、従来の静電スプレー装置と比較して、より多くの帯電した微粒子を形成することが可能となる。
《帯電方法》
当該製造方法において、塗布液は供給タンク11または供給ライン12において帯電されるが、その帯電方法としては、たとえば摩擦帯電、誘導(間接)帯電、直接帯電がある。
(1)摩擦帯電
摩擦帯電とは、スターラーによる溶媒攪拌や送液による溶媒同士、対攪拌翼、対容器、対配管、対フィルター等の摩擦により帯電させる方法である。
具体的には、供給タンク11内にマグネティックスターラー(図示略)を設置して、マグネティックスターラーを回転させることにより、塗布液との間の摩擦によって塗布液を帯電させる。このとき、供給タンク11は非導電材料で形成されている。
また、供給ライン12の内壁にテフロン(登録商標)等のフッ素樹脂をコーティングし、フッ素樹脂との摩擦により帯電させてもよい。具体的には、直流電源DC3を用いて金属からなる供給ライン12を帯電させる。供給ライン12が正に帯電しているときはフッ素樹脂は負に帯電し、このフッ素樹脂との摩擦により、塗布液は正に帯電する。なお、供給ライン12に印加する電圧は直流である必要はないが、帯電効率が悪くなる。
攪拌翼、容器、配管、フィルターは、溶媒との接触面積が大きいほど好ましい。
攪拌速度は速いほどよく、好ましくは300rpm、より好ましくは500rpm以上である。
攪拌時間は長いほどよく、好ましくは10分、より好ましくは15分以上である。
配管への送液速度は速いほどよく、好ましくは0.2L/min、より好ましくは0.3L/min以上である。
(2)誘導(間接)帯電
誘導帯電とは、帯電物質(帯電溶媒、帯電固体、帯電気体(ガス))との接触により帯電させる方法である。
誘導帯電には、図1に示すとおり、直流電源DC2,DC3を用いて塗布液を帯電させる方法がある。
具体的には、直流電源DC2を用いた場合には、まず供給タンク11に直流電圧が印加され、供給タンク11を介して間接的に塗布液が帯電する。このとき、供給タンク11は誘電体で被覆された金属で形成されている。
また、供給ライン12の内壁を樹脂やセラミック等からなる非導電材料でコーティングし、帯電を誘導する。たとえば、直流電源DC3を用いて金属からなる供給ライン12を帯電させる。供給ライン12が正に帯電しているときには、非導電材料は供給ライン12側に負の電荷、塗布液側に正の電荷と分極する。この分極した正の電荷により、塗布液には負の電荷が誘導され、帯電する。
帯電物質の量は溶媒に対して多い方が好ましい。
帯電したガラス棒を用いる場合には、本数が多いほどよく、好ましくは30本、より好ましくは40本以上である。
帯電ガスに接触させる時間は長いほどよく、好ましくは7分、より好ましくは10分以上である。
(3)直接帯電
直接帯電とは、電子、イオン、ラジカル自体を溶媒へ接触させて帯電させる方法である。
直接帯電には、図1に示すとおり、直流電源DC1を用いて塗布液を帯電させる方法がある。
具体的には、直流電源DC1を用いた場合には、直接的に塗布液に直流電圧が印加され、塗布液が帯電する。
また、供給タンク11にコロナ放電装置(図示略)を接続して、塗布液を帯電させてもよい。
電子、イオン、ラジカルの濃度は高い方が好ましく、接触時間は長い方が好ましい。
以上の本実施形態によれば、従来の静電スプレー装置と比較して、塗布液は供給タンク11または供給ライン12において予め帯電させられているから、噴射ノズル21での電圧印加により、さらに電荷密度が大きくなる。これにより、液滴間の反発がより大きくなり、塗布液の微粒子化が促進され、ひいては残留溶媒量を抑えた有機薄膜の成膜が可能となる。
また、塗布液は帯電部10と噴霧部20とで重畳的に帯電させられるから、塗布液の供給量を増加させることもできる。
さらに、塗布液は帯電部10において予め帯電させられているので、直流電源DC4を低電圧で駆動することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、主に、下記の点で第1の実施形態と異なっている。
《静電スプレー装置》
図2に示すように、静電スプレー装置2は、超臨界溶液供給部30と、噴霧部40とから構成され、超臨界溶液供給部30と噴霧部40とは、供給ライン12を介して接続されている。
超臨界溶液供給部30は、ガスボンベ31、乾燥管32、フィルター33、冷却器34、加圧ポンプ35、予熱器36および溶質溶解セル38を有している。
ガスボンベ31には、たとえば、二酸化炭素等の超臨界溶液となる気体が貯蔵されている。
加圧ポンプ35に対して、背圧弁V1が並列に配置されている。
溶質溶解セル38には、有機EL素子材料(有機化合物層の構成材料)が配されており、形成しようとする有機化合物層の種類によって適宜変更される。
予熱器36と溶質溶解セル38とは、逆止弁37を介して接続され、予熱器36、逆止弁37、溶質溶解セル38は恒温槽39内に配置されている。
噴霧部40は、フィルター41、噴射ノズル42、ホットプレート44を有している。
噴射ノズル42およびホットプレート44は、クリーンブース45内に配設されている。
ホットプレート44上には、支持基板43が配置され、所定の温度に加熱される。
噴射ノズル42とホットプレート44とは、直流電源DC4に接続され、対極する電荷を帯びている。
《有機薄膜デバイスの製造方法》
以下、静電スプレー装置2を用いた有機薄膜デバイスの製造方法の一例として、有機EL素子の製造方法について説明する。
まず、ガスボンベ41から気体状態の二酸化炭素が供給される。供給された二酸化炭素は、順次、乾燥管42、フィルター43および冷却器44を通過した後、加圧ポンプ45により加圧(圧縮)され、予熱器46を通って、超臨界溶液となる。超臨界溶液は、溶質溶解セル48に流入し、予め溶質溶解セル48中に配された有機EL素子材料を溶解して、超臨界溶質溶解相(溶体)となる。
その後、超臨界溶質溶解相(塗布液)は、供給ライン12を通って噴霧部40に供給される。供給ライン12には、直流電源DC3により直流電圧が印加されており、これにより供給ライン12を通過した超臨界溶質溶解相は帯電させられる。
帯電した超臨界溶質溶解相は、凝縮を防ぐために膨張温度にまで加熱された噴射ノズル42を通して大気圧下に噴霧され、気体状態の二酸化炭素と溶質分子のクラスターに分かれる。
噴霧された溶質分子のクラスターは、支持基板43上に付着し、その結果、有機薄膜が形成される。
当該製造方法においては、ストップバルブV2〜V5は所定のタイミングで開閉され、溶質溶解圧力および溶質溶解温度(膨張前温度)は、それぞれ圧力計PIおよび温度計TIによって監視される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《サンプルの作製》
(1)有機EL素子101の作製
(1.1)陽極の形成
陽極として100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上に、ITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
(1.2)正孔注入層の形成
この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により成膜した後、基板表面温度200℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
(1.3)正孔輸送層の形成
この基板を、窒素雰囲気下、JIS B 9920に準拠し、測定した清浄度がクラス100で、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmのグローブボックスへ移した。グローブボックス中にて、ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製)0.5gをモノクロロベンゼン100gに溶解した正孔輸送層用塗布液を調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。この基板を、基板表面温度150℃で30分間加熱乾燥し正孔輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い、膜厚を測定したところ、膜厚は20nmであった。
(1.4)発光層の形成
次いで、帯電部10、噴霧部20からなる静電スプレー装置1を用いて発光層を形成した。具体的には、H−A0.1g、D−A0.011g、D−B0.0002g、D−C0.0002gを酢酸ブチル100gに溶解した発光層塗布液を、N雰囲気下で、肉厚2mm、容積500mlのガラス製の供給タンクに移し、マグネティックスターラーを用いて100rpmで5分間撹拌した。このとき、供給タンクは非導電材で形成されている。
この発光層塗布液を基板表面に噴霧し、基板表面温度120℃で10分乾燥し発光層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い、膜厚を測定したところ、膜厚は40nmであった。
Figure 2013105535
(1.5)電子輸送層の形成
次いで、ET−A0.75gを2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール100gに溶解した電子輸送層用塗布液を発光層と同様の装置および条件で塗布し、さらに基板表面温度120℃で30分加熱乾燥し電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い、膜厚を測定したところ、膜厚は30nmであった。
Figure 2013105535
(1.6)陰極の形成
次いで、電子輸送層まで設けた基板を、大気曝露せずに、蒸着機に移動し、4×10−4Paまで減圧した。なお、フッ化カリウムおよびアルミニウムをそれぞれタンタル製抵抗加熱ボートに入れ、蒸着機に取り付けておいた。
先ず、フッ化カリウムの入った抵抗加熱ボートに通電し加熱し、基板上にフッ化カリウムからなる電子注入層を3nm設けた。続いて、アルミニウムの入った抵抗加熱ボートに通電加熱し、蒸着速度1〜2nm/秒でアルミニウムからなる膜厚100nmの陰極を形成した。
(1.7)封止および有機EL素子101の作製
陰極まで設けた基板を、大気曝露させることなく、窒素雰囲気下、JIS B 9920に準拠し測定した清浄度がクラス100で、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmのグローブボックスへ移動し、図3に示すように、捕水剤115(図4参照)である酸化バリウムを添付したガラス製のガラスカバー110にて封止を行い、有機EL素子101を得た。
捕水剤115である酸化バリウムとして、アルドリッチ社製の高純度酸化バリウム粉末を、粘着剤付きのフッ素系半透過膜(ミクロテックスS−NTF8031Q 日東電工製)でガラスカバー110に貼り付けたものを予め準備して使用した。ガラスカバー110と有機EL素子101との接着には紫外線硬化型の接着剤を用い、紫外線を照射することで両者を接着し、封止素子を作製した。
封止素子は、図4に示すとおり、陰極111および有機化合物層112が透明電極付きガラス基板113上に形成されている。ガラスカバー110内には窒素ガス114が充填され、捕水剤115が設けられている。
(2)有機EL素子102の作製
発光層の成膜時に、金属からなる供給ラインの内壁を噴射ノズルまですべてテフロン(登録商標)でコーティングし、供給ラインに10kV印加することを加えて発光層を形成した以外は有機EL素子101と同様に作製した。
(3)有機EL素子103の作製
発光層の成膜時に、金属からなる供給ラインの内壁を噴射ノズルまですべてアルミナでコーティングし、供給ラインに10kV印加することを加えて発光層を形成した以外は有機EL素子101と同様に作製した。
(4)有機EL素子104の作製
発光層の成膜時に、1kVの電圧を発光層用塗布液に印加することを加えて発光層を形成した以外は有機EL素子101と同様にして作製した。
(5)有機EL素子105の作製
発光層の成膜時に、コロナ放電装置にて、Nガスを用いてコロナ放電を発生させ、発光層用塗布液の液面に放電を5分間さらした後に成膜することを加えて発光層を形成した以外は有機EL素子101と同様にして作製した。
(6)有機EL素子106の作製
発光層の成膜時に、噴射ノズルと基板との間に(液滴飛翔範囲に)長方形のガードリングを設け、液滴と同一極の電位を与えて成膜することを加えた以外は有機EL素子102と同様にして作製した。
(7)有機EL素子107の作製
発光層の成膜時に、噴射ノズルと基板との間に、ヒーター付の導管を設け、下記に記載の条件で導管を加熱し、液滴を積極的に乾燥させながら成膜することを加えた以外は有機EL素子102と同様にして作製した。
(導管条件)
液滴飛翔領域の雰囲気温度:80℃
導管の開口部から基板までの距離:10mm
搬送ガス:窒素ガス
(8)有機EL素子108の作製
有機EL素子101の発光層形成に記載の方法に代わり、市販の静電スプレー装置を用い、供給ラインを金属とし、この供給ラインをアース接地し、塗布液を除電して発光層を形成した以外は有機EL素子101と同様にして作製した。
(9)有機EL素子109の作製
有機EL素子101の発光層形成に記載の方法に代わり、市販の静電スプレー装置を用い、塗布液を供給ラインで帯電させずに、噴射ノズルで帯電させた以外は有機EL素子101と同様にして作製した。
《有機EL素子101〜109の評価》
有機EL素子101〜109に対し、下記の評価を行った。
評価結果は表1に示す。
(1)成膜速度
発光層を40nm成膜するのに要する時間として評価した。時間が長ければ長いほど成膜速度が遅いことを意味する。
なお、表1には得られた計算結果を下記のようにランク分けして示した。
3:2<各サンプルの成膜時間÷比較例の成膜時間
2:1<各サンプルの成膜時間÷比較例の成膜時間≦2
1:各サンプル成膜時間÷比較例の成膜時間≦1
ここで、比較例とは有機EL素子108を指す。
(2)付着効率
付着効率とは、ノズルより塗出したミスト量Wと基材に付着したミスト量Wtとの比率を表し、下記式により求めた。
付着効率(%)=Wt/W×100
基材に付着したミスト量Wtは、液の固形分濃度と100mm×100mm×1.1mmのガラス基材に付着した膜の81箇所の平均膜厚d(10mm間隔に測定)を用いて算出される付着膜の重量から、以下の式を用いて計算した。
*付着膜の重量(g)=10×10×d(cm)×固形分材料の密度(g/cm
Wt=付着膜の重量(g)/液の固形分濃度(%)×100
W=基板上にノズルがあった時間(min)×ミスト生成量(g/min)
なお、表1には得られた計算結果を下記のようにランク分けして示した。
5:付着効率>85%
4:75%<付着効率≦85%
3:65%<付着効率≦75%
2:50%<付着効率≦65%
1:付着効率 ≦50%
Figure 2013105535
(3)まとめ
表1に示すとおり、有機EL素子101〜107と、有機EL素子108,109とを比較すると、本発明の有機EL素子101〜107は、成膜速度が速く、付着効率が高いことが明らかである。また、有機EL素子106の発光層膜面は、有機EL素子102と比較し、膜厚分布が均一であった。また、有機EL素子107の発光層膜面は、有機EL素子102と比較し、下層である正孔輸送層との層混合が少なく、かつ発光層の膜中の残存溶媒量が少なかった。
以上から、本発明の静電スプレー装置および製造方法を用いることは、層混合を防止し、かつ高い生産性が確保された有機EL素子の製造に有用であることがわかる。
《サンプルの作製》
(1)有機EL素子201の作製
(1.1)陽極の形成
陽極として、100mm×100mm×1.1mmのガラス基板上に、ITO(インジウムチンオキシド)を100nm成膜した基板(NHテクノグラス製NA45)にパターニングを行った後、このITO透明電極を設けた基板をイソプロピルアルコールで超音波洗浄し、乾燥窒素ガスで乾燥し、UVオゾン洗浄を5分間行った。
(1.2)正孔注入層の形成
この基板上に、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer製、Baytron P Al 4083)を純水で70%に希釈した溶液を3000rpm、30秒でスピンコート法により成膜した後、基板表面温度200℃にて1時間乾燥し、膜厚30nmの正孔注入層を設けた。
(1.3)正孔輸送層の形成
この基板を、窒素雰囲気下、JIS B 9920に準拠し、測定した清浄度がクラス100で、露点温度が−80℃以下、酸素濃度0.8ppmのグローブボックスへ移した。グローブボックス中にて、ポリ−(N,N′−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N′−ビス(フェニル)ベンジジン)(ADS254BE:アメリカン・ダイ・ソース社製)0.5gをモノクロロベンゼン100gに溶解した正孔輸送層用塗布液を調製し、スピンコーターにて、1500rpm、30秒の条件で塗布した。この基板を、基板表面温度150℃で30分間加熱乾燥し正孔輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は20nmであった。
(1.4)発光層の形成
超臨界溶液供給部30、噴霧部40からなる静電スプレー装置2を用いて発光層を形成した。
具体的には、供給タンクから噴射ノズルまで、すべてテフロン(登録商標)コーティングした供給ラインを用いて、成膜した。なお、別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い、膜厚を測定したところ、膜厚は40nmであった。
発光層材料としては、H−A、D−A、D−B、D−Cを使用し、4つの溶質溶解セルにそれぞれ配置した。
超臨界溶液として二酸化炭素を用いた。
なお、各材料の重量濃度は、下記の比率になるように、調整した。
H−A:D−A=1:0.11
H−A:D−B=1:0.002
H−A:D−C=1:0.002
(1.5)電子輸送層の形成
次いで、ET−A0.75gを2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール100gに溶解した電子輸送層用塗布液を発光層と同様の装置および条件で塗布した。さらに、基板表面温度120℃で30分加熱乾燥し電子輸送層を設けた。別途用意した基板にて、同条件にて塗布を行い測定したところ、膜厚は30nmであった。
(1.6)陰極の形成
次いで、電子輸送層まで設けた基板を、大気曝露せずに、蒸着機に移動し、4×10−4Paまで減圧した。なお、フッ化カリウムおよびアルミニウムをそれぞれタンタル製抵抗加熱ボートに入れ、蒸着機に取り付けておいた。
先ず、フッ化カリウムの入った抵抗加熱ボートに通電し加熱し、基板上にフッ化カリウムからなる電子注入層を3nm設けた。続いて、アルミニウムの入った抵抗加熱ボートに通電加熱し、蒸着速度1〜2nm/秒でアルミニウムからなる膜厚100nmの陰極を設けた。
(2)有機EL素子202の作製
発光層の成膜時に、金属からなる供給ラインの内壁を噴射ノズルまですべてアルミナでコーティングし、供給ラインに10kV印加することを加えた以外は有機EL素子201と同様に作製した。
(3)有機EL素子203の作製
有機EL素子201の発光層形成に記載の方法に代わり、市販の静電スプレー装置を用い、金属からなる供給ラインの内壁をアルミナでコーティングし、この供給ラインをアース接地し、塗布液を除電した以外は有機EL素子201と同様にして作製した。
《有機EL素子201〜203の評価》
有機EL素子201〜203に対し、下記の評価を行った。
評価に際しては、実施例1と同様に、有機EL素子201〜203を封止し、図3および図4に示すような照明装置を構成して評価した。
評価結果は表2に示す。
(1)成膜速度
成膜速度については、実施例1と同様の方法で評価した。
(2)付着効率
付着効率については、実施例1と同様の方法で評価した。
(3)残留溶媒量
残留溶媒率とは、有機EL素子の有機化合物層(発光層)における残留溶媒含有率(質量%)を表している。
残留溶媒率が低いほど、下地への影響は小さく、ミキシングを有効に抑制することができる。
残留溶媒率の測定には、ヘッドスペース方式のガスクロマトグラフによる定量方法が用いられる。
ヘッドスペース方式のガスクロマトグラフによる定量方法には、通常のガスクロマトグラフで使用されている内部標準法等の検出方法が用いられる。
この定量方法では、残留溶媒量の測定とともに、質量分析(MS)も行われる。
以下、ヘッドスペース方式のガスクロマトグラフによる測定法について説明する。
まず、20mlヘッドスペース用バイアルに、有機EL素子試料を採取し、専用クリンパーを用いてバイアルにセプタムを用いてシールする。試料量は、0.01gまで秤量する(単位質量あたりの面積を算出するのに必要)。
その後、170℃の恒温槽に試料を立てた状態で入れ、30分間加温する。
その後、質量比で15%になるようにシリコンオイルSE−30でコーティングした担体を、内径3mm、長さ3mのカラムに充填したものを分離カラムとして用いる。該分離カラムをガスクロマトグラフに装着し、Heをキャリアとして、50ml/分で流す。
分離カラムの温度を40℃にし、昇温速度15℃/分で260℃まで昇温させながら測定し、260℃に到達後5分間保持する。
最後に、バイアルビンを恒温槽から取り出し、直ちにガスタイトシリンジで試料から発生したガス1mlを採取し、これを上記分離カラムに注入する。
各成分の濃度は、内部基準物質として使用した芳香族炭化水素化合物により、予め検量線を作製し、求められる。
測定は下記の条件で行った。
(1)ヘッドスペース条件
ヘッドスペース装置:ヒューレットパッカード社製HP7694
「Head Space Sampler」
温度条件
トランスファーライン:200℃
ループ温度:200℃
サンプル量:0.8g/20mlバイアル
(2)GC/MS条件
GC:ヒューレットパッカード社製HP5890
MS:ヒューレットパッカード社製HP5971
カラム:HP−624 30m×0.25mm
オーブン温度:40℃(3分)−15℃/分−260℃
測定モード:SIM
なお、表2には得られた計算結果を下記のようにランク分けして示した。
3:残留溶媒量<1wt%
2:1wt%≦残留溶媒量<5wt%
1:5wt%≦残留溶媒量
Figure 2013105535
(4)まとめ
表2に示すとおり、有機EL素子201,202と、有機EL素子203とを比較すると、本発明の有機EL素子201,202は、成膜速度、付着効率、残留溶媒量のすべてにおいて、素子性能が向上していることが明らかである。また、有機EL素子201,202は、有機EL素子102と比較して、残留溶媒量が効果的に低減しているのがわかる。
以上から、本発明の静電スプレー装置および製造方法を用いることは、層混合を防止し、かつ高い生産性が確保された有機EL素子の製造に有用であり、特に残留溶媒量の低減に有用であることがわかる。
本発明は、層混合が防止され、かつ、高い生産性が確保された有機薄膜デバイスを提供するのに、特に好適に利用することができる。
1,2 静電スプレー装置
10 帯電部
11 供給タンク
12 供給ライン
20,40 噴霧部
21,42 噴射ノズル
22 支持体
23,43 支持基板
30 超臨界溶液供給部
31 ガスボンベ
32 乾燥管
33 フィルター
34 冷却器
35 加圧ポンプ
36 予熱器
37 逆止弁
38 溶質溶解セル
39 恒温槽
41 フィルター
44 ホットプレート
45 クリーンブース
101 有機EL素子
110 ガラスカバー
111 陰極
112 有機化合物層
113 透明電極付きガラス基板
114 窒素ガス
115 捕水剤
DC1〜4 直流電源
V1 背圧弁
V2〜5 ストップバルブ
PI 圧力計
TI 温度計

Claims (14)

  1. 有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を含む塗布液を帯電させる帯電部と、
    前記帯電部で帯電させた前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧部と、
    を備え、
    前記帯電部には、直流電源が接続されていることを特徴とする静電スプレー装置。
  2. 請求項1に記載の静電スプレー装置において、
    前記帯電部が、前記塗布液を貯留するための供給タンクを有し、
    前記供給タンクには、前記塗布液を撹拌するためのスターラーが設置されていることを特徴とする静電スプレー装置。
  3. 請求項1に記載の静電スプレー装置において、
    前記帯電部が、前記塗布液を貯留するための供給タンクを有し、
    前記供給タンクに貯留される前記塗布液には、直流電源が接続されることを特徴とする静電スプレー装置。
  4. 請求項1に記載の静電スプレー装置において、
    前記帯電部が、前記塗布液を貯留するための供給タンクを有し、
    前記供給タンクには、直流電源が接続されていることを特徴とする静電スプレー装置。
  5. 請求項1に記載の静電スプレー装置において、
    前記帯電部が、前記塗布液を前記噴霧部に供給するための供給ラインを有し、
    前記供給ラインには、直流電源が接続され、
    前記供給ラインの内壁が、コーティング部材によりコーティングされていることを特徴とする静電スプレー装置。
  6. 有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を超臨界溶液に溶解させた、超臨界溶質溶解相である塗布液を得る超臨界溶液供給部と、
    前記塗布液を帯電させる供給ラインと、
    前記供給ラインで帯電させた前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧部と、
    を備え、
    前記供給ラインには、直流電源が接続されていることを特徴とする静電スプレー装置。
  7. 請求項6に記載の静電スプレー装置において、
    前記供給ラインの内壁が、コーティング部材によりコーティングされていることを特徴とする静電スプレー装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の静電スプレー装置において、
    前記有機薄膜デバイスが、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする静電スプレー装置。
  9. 有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を含む塗布液を貯留する貯留工程と、
    貯留された前記塗布液を供給する供給工程と、
    供給された前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧工程と、
    を備え、
    前記貯留工程または前記供給工程では、前記塗布液を帯電させることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
  10. 有機薄膜デバイスを構成する有機化合物を超臨界溶液に溶解させた、超臨界溶質溶解相である塗布液を得る工程と、
    前記塗布液を供給する供給工程と、
    供給された前記塗布液を基板上に噴霧する噴霧工程と、
    を備え、
    前記供給工程では、前記塗布液を帯電させることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
  11. 請求項9または10に記載の有機薄膜デバイスの製造方法おいて、
    前記塗布液の帯電が、摩擦帯電であることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
  12. 請求項9または10に記載の有機薄膜デバイスの製造方法において、
    前記塗布液の帯電が、誘導帯電であることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
  13. 請求項9に記載の有機薄膜デバイスの製造方法において、
    前記塗布液の帯電が、直接帯電であることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
  14. 請求項9または10に記載の有機薄膜デバイスの製造方法において、
    前記有機薄膜デバイスが、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする有機薄膜デバイスの製造方法。
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