JPWO2013094062A1 - 光波測距装置 - Google Patents
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Abstract
本装置は、複数対の投光パルスが順次投光されてそれぞれ測定対象物からの反射光が受光され、各投光から受光までのパルス検出の遅延時間に基づいて測定対象物までの距離を測定する。投光パルス生成回路(6a、6b)は、所定のパルス幅をそれぞれもつ投光パルスで、少なくとも2種類の相異なるパルス間隔を有する複数対の投光パルスを生成する。投光パルス切替回路(7)は、パルス間隔の異なる各対の投光パルスを周期的に切り替えて出力させる。投光回路(8)は、切り替えられた投光パルスを測定対象物に対して投光する。距離判定回路(15)は、パルス間隔の異なる投光パルスごとに測定された複数の距離が相異なる場合、各測定距離の遠近を比較し、パルス検出のタイミングに応じて、複数の測定距離から遠いまたは近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離を判定する。
Description
本発明は、光の反射を利用して測定対象物までの距離を測定する光波測距装置に関する。
一般に、光波測距装置は、投光パルスが投光されて測定対象物からの反射光が受光され、投光から受光までのパルス検出の遅延時間に基づいて測定対象物までの距離を測定するもので、光の移動時間を距離に変換する装置である。
図4(A)は従来の光波測距装置の基本構成、(B)はその測定波形を示す。図4(A)のように、この光波測距装置は、投光部1の基準発振器54からの所定の基準周波数に基づいて投光パルス生成回路55で生成された所定のパルス幅をもつ投光パルス(投光信号)が投光回路58から投光されて、測定対象物Mで反射され、その距離に応じた時間だけ遅れて受光部2の受光回路59で受光される。この受光信号が受光信号増幅回路60で必要な振幅まで増幅されて二値化回路61で二値化され、位相検波回路62へ入力される。
位相検波回路62では、図4(B)のように、(a)の投光波形と(b)の受光波形との位相のずれ((c)の位相遅れ)が検知され、遅れ時間測定回路63により測定された位相遅れを換算して測定対象物Mまでの距離が計算されて、検出距離が出力される。
従来から、投光回路で生成される投光パルスとしては、設計上単一のパルスで発光させるものの他に、応答速度を速める等のために、複数の連続したパルスで発光させるものが知られている(例えば、特許文献1)。また、それぞれ連続パルスを発光する複数の機器が設置された状態で、他の機器との相互干渉防止のために、投光タイミングをずらして調整するのに複数のパルスを連続した塊で発光させるもの(例えば、特許文献2)なども知られている。
ところで、図3(A)のように、投光部1から投光した光が前方の測定対象物Mに反射して受光部2に入光する際に、一定のパルス間隔で複数の投光パルスを投光した場合、測定対象物Mからの反射光だけでなく、その後方にある別の物体Kからの反射光が入光し、かつその2つの反射光同士の遅れ時間差が当該パルス間隔に近いとき、測定結果に影響を及ぼす場合がある。図3(B)のように、ベルトコンベア上に乗った移動物体の有無を検出するために、移動する測定対象物Mの端面Maを測定する場合にも、その端面Maで、測定対象物Mおよび後方物体Kからの反射光により同様の現象が発生する。
図5は、測定対象物Mの後方物体Kによる反射光がある場合の測定波形を示す図である。図5の(a)の1回目の投光出力P11は、図5の(b)のように前方対象物Mからの1回目の反射光R11の波形を受光部2にもたらす。投光タイミングから受光タイミングの遅れ(位相遅れ)は、投光部1および受光部2と測定対象物Mとの距離に比例して長くなる。一方、1回目の投光出力P11が後方物体Kに反射した光γは、図5の(c)のようにさらに遅れて受光部2に入光する。反射光R11、R12と反射光γの合成波形を図5の(d)に示す。1回目の前方対象物Mの反射光R11では反射光γは影響しないので、前方対象物Mの距離を正確に測定することができ、図5の(f)の遅れ時間パルスは前方対象物Mまでの距離に比例したパルス幅となる。図5の(g)は、一例としてこのパルス幅に応じて測定した距離2270mmを示す。
しかし、図5の(d)のように、2回目の前方対象物Mの反射光R12では、後方物体Kの反射光γと合成されるので、受光波形の立ち上がりが本来の遅れ時間よりも早く立ち上がる。このため、図5の(f)の遅れ時間パルスが立ち下がるのが早くなり、結果として図5の(g)のように測定した距離が1510mmと短くなる。ただし、この例では、図5の(e)の二値化出力において後方物体Kからの反射光γが独立してパルスQとして現れており、この二値化出力のパルス数は本来投光したパルス数2回よりも多い3回となっている。そのためこのパルス数をカウントし、2回を超えている場合は無効な測定距離を含むと判断できる。
ところが、この後方物体Kの反射光の強さは、それぞれの測定対象物Mの位置やその表面の反射率などによって大きく変化し、図6の(c)のように後方物体Kの反射光εが弱くなると、図5の(e)のようなパルスQを検出することができなくなる場合がある。その場合でも、図6の(d)の波形は、後方物体Kからの反射光εを受光して早くから立ち上がりだすため、図6の(e)の二値化出力波形の立ち上がりも早まり、結果として図6の(g)のように少し短い測定距離となる。このような後方物体Kの反射光の変化状態は、図3(A)の静止した対象物Mを測定する時よりも、図3(B)の移動する測定対象物Mを測定する時に問題となる。この時、図3(C)のように、測定対象物Mの端面Maの測定距離L1が、端面Ma以外の測定距離Lに比べてL1<Lと、短くなる。
これに対して、1回目の投光パルスと2回目の投光パルスの間隔を長くして、1回目の投光パルスでの後方物体Kからの反射光が、2回目の前方対象物Mからの反射光と重なり合わないようにすることが考えられる。しかし、そうすると時間当たりの投光回数が減るため、測定に要する時間が長くなる。また、反射光同士が重ならないように、反射光をフィルタリングすることも考えられるが、フィルタリングによって応答時間が遅れて、やはり測定時間が長くなる。
その一方、1回目の投光パルスと2回目の投光パルスの間隔を短くすることも考えられる。図7の(a)のように、投光パルスP11、P12のパルス間隔Dbは、図5の(a)のパルス間隔Daよりも短くなっている(Db<Da)。この場合、図7の(c)の後方物体Kからの反射光ξが、図7の(b)の前方対象物Mからの反射光の2回目のパルスR12と重なり合う部分が変わることで、波形の立ち上がるタイミングに影響が生じることなく、図7の(g)のように測定した距離にも影響しなくなる。
しかし、前方対象物Mと後方物体Kとの位置関係が変化したり、別の後方物体からの反射が発生したりなどするとその都度、後方物体からの反射の影響を受けないように、投光パルスのパルス間隔を変化させる必要があり、対応が煩雑で困難となる。
本発明は、前記の問題点を解決して、測定対象物とその後方物体間の距離にかかわらず、簡単な構成で、測定時間を短縮しながら、測定対象物の後方物体の反射の影響による誤検出を防止することができる光波測距装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の一構成に係る光波測距装置は、複数対の投光パルスが順次投光されてそれぞれ測定対象物からの反射光が受光され、各投光から受光までのパルス検出の遅延時間に基づいて測定対象物までの距離を測定するものであって、所定のパルス幅をそれぞれもつ投光パルスで、少なくとも2種類の相異なるパルス間隔を有する前記複数対の投光パルスを生成する投光パルス生成回路と、前記パルス間隔の異なる各対の投光パルスを周期的に切り替えて出力させる投光パルス切替回路と、前記切り替えられた投光パルスを測定対象物に対して投光する投光回路と、前記パルス間隔の異なる投光パルスごとに測定された複数の距離が相異なる場合、各測定距離の遠近を比較し、前記パルス検出のタイミングに応じて、前記複数の測定距離から遠い測定距離または近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離を判定する距離判定回路とを備えている。
この構成によれば、パルス間隔の異なる各対の投光パルスを切り替えて投光して、パルス検出のタイミングに応じて遠いまたは近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離の判定を行うので、測定対象物の後方物体の反射の影響を受けて各測定距離が相異なる場合に、その影響を受けた測定距離を除外し、その影響を受けない測定距離に基づいて検出距離を得ることができる。また、遠いまたは近い測定距離の一方を除外することで誤検出のない検出距離を得られるので、測定時間も短縮できる。これにより、測定対象物とその後方物体間の距離にかかわらず、簡単な構成で、測定対象物の後方物体の反射の影響による誤検出を防止し、測定時間を短縮することができる。
好ましくは、前記パルス検出のタイミングが投光および受光のパルス立上りである場合に、前記距離判定回路は、前記複数の測定距離から各測定距離のうち近い測定距離を除外した距離に基づいて検出距離を判定する。したがって、回路上の遅延時間の少ないパルス立上りを検出することにより、より測定時間を短縮することができる。
好ましくは、各測定距離同士の差がいずれも所定値よりも小さい場合、前記距離判定回路は、すべての測定距離の平均値を検出距離と判定する。したがって、後方物体の反射の影響を受けない測定の場合に、測定距離の除外処理を行う必要がなく測定時間をより短縮することができる。
本発明は、パルス間隔の異なる各対の投光パルスを切り替えて投光して、パルス検出のタイミングに応じて遠いまたは近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離の判定を行うので、測定対象物の後方物体の反射の影響を受けて各測定距離が相異なる場合に、その影響を受けた測定距離を除外し、その影響を受けない測定距離に基づいて検出距離を得ることができる。また、遠いまたは近い測定距離の一方を除外することで誤検出のない検出距離を得られるので、測定時間も短縮できる。
請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成のどのような組合せも、本発明に含まれる。特に請求の範囲の各請求項の2つ以上のどのような組合せも、本発明に含まれる。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明から、より明瞭に理解されるであろう。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。この発明の範囲は添付のクレーム(請求の範囲)によって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品符号は同一部分を示す。
本発明の一実施形態に係る光波測距装置を示す構成図である。
図1の光波測距装置の動作を示す特性図である。
(A)、(B)は光波測距装置における測定対象物の後方物体による反射光の状態の一例を示す平面図、(C)は(B)の反射光の影響の一例を示す構成図である。
(A)は従来の光波測距装置の基本構成、(B)はその測定波形を示す図である。
従来における測定対象物の後方物体による反射光がある場合の測定波形を示す図である。
従来における測定対象物の後方物体による反射光がある場合の測定波形を示す図である。
従来における測定対象物の後方物体による反射光がある場合の測定波形を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る光波測距装置を示す構成図である。図2は、光波測距装置の動作の一例を示す特性図である。図1のように、この光波測距装置は、測定対象物Mに向けて複数対の投光パルスを順次投光する投光部1、この投光パルスの測定対象物Mからの反射光を受光する受光部2、および投光から受光までのパルス検出の遅延時間に基づいて測定対象物Mまでの距離を測定する距離演算部3を備えている。
投光部1は、基準発振器4、投光パルス生成部5、投光パルス切替回路7および投光回路8を備えている。基準発振器4は所定の周波数の基準信号を発生する。投光パルス生成部5は、基準発振器4からの基準信号に基づいて所定のパルス幅を有する投光パルスを生成する。投光パルス生成部5は、例えば2種類の相異なるパルス間隔を有する2対の投光パルスを生成するもので、広いパルス間隔の投光パルスを生成する第1の投光パルス生成回路6aと、狭いパルス間隔の投光パルスを生成する第2の投光パルス生成回路6bとを有している。第1の投光パルス生成回路6aは、図2の(a)のように、所定のパルス幅をもつ投光パルスPが2個で広いパルス間隔D1を有する一対の投光パルスP1を生成し、第2の投光パルス生成回路6bは、狭いパルス間隔D2(D1>D2)を有する一対の投光パルスP2を生成する。
測定対象物Mへの投光パルスによりその後方物体Kから反射光が発生する場合、測定対象物Mと後方物体Kの反射光同士の遅れ時間差が一対の投光パルスのパルス間隔に近いとき、後方物体Kの反射の影響による誤検出を生じる。すなわち、後方物体Kの反射光による影響は、2つの投光パルスのパルス間隔と、後方物体Kから反射されて入光する時間、つまり測定対象物Mと後方物体K間の距離とに依存する。このため、投光パルスP1、P2のパルス間隔D1、D2は、測定対象物Mと後方物体K間の位置関係に対応して選択される。例えば、図2の(d)において、広いパルス間隔の投光パルスP1に後方物体Kの反射光の影響が発生しているが、測定対象物Mと後方物体Kとの距離が近い場合には、広いパルス間隔の投光パルスP1に影響が発生せずに、狭いパルス間隔の投光パルスP2に後方物体Kの反射光の影響が発生する。したがって、測定対象物Mと後方物体K間の遠近があっても、いずれかのパルス間隔の投光パルスにより、後方物体Kの反射光の影響のない検出距離を得ることができる。
図1の投光回路8は、測定対象物Mに対して投光信号を投光するレーザーダイオードのような投光素子(図示せず)と、投光パルス生成回路6a、6bからの投光パルスにより投光素子を駆動する投光駆動回路(図示せず)とを有して、投光パルス切替回路7により切り替えられた投光パルスを測定対象物Mに対して投光する。
受光部2は、投光回路1から投光されて測定対象物Mにより反射された信号を受光するフォトダイオードのような受光素子を有する受光回路9と、受光された信号を増幅する受光信号増幅回路10を有している。
投光パルス切替回路7は、パルス間隔の異なる各対の投光パルスを周期的に切り替えて、所定の順序に組み合わせた複数対の投光パルスを出力させる。この例では2種類の相異なるパルス間隔を有する2対の投光パルスP1、P2を、P1−P1−P2−P2の順序に組み合わせて投光させているが、順序および投光数はこれに限定されるものではなく、P1とP2を交互またはランダムに投光させても、P1とP2の投光数を3回以上等にさせてもよい。
距離演算部3は、二値化回路11、位相検波回路12、遅れ時間測定回路13、メモリ14、および距離判定回路15を備えている。投光パルス切替回路7は、2種類の相異なるパルス間隔を有する2対の投光パルスP1、P2を切り替えて、投光回路8および位相検波回路12に出力する。また、投光パルスP1、P2のいずれの出力に切り替えられたかを示す信号を距離判定回路15に出力する。
距離演算部3の二値化回路11は増幅された受光信号を二値化する。位相検波回路12は、投光パルス切替回路7で切り替えられた投光パルス(投光信号)と、二値化回路11からの二値化された受光信号との位相のずれを検知する。遅れ時間測定回路13は、両信号の位相のずれ(位相遅れ)を換算して測定対象物Mまでの測定距離を計算する。メモリ14は、例えば直前に複数測定された投光パルスP1、P2についての遅れ時間のような過去の遅れ時間を保存する。
前記距離判定回路15は、パルス間隔の異なる投光パルスごとに測定された複数の距離が相異なる場合、各測定距離の遠近を比較し、パルス検出のタイミングに応じて、複数の測定距離から遠い測定距離または近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離を判定する。図2の(a)の投光波形、図2の(b)の受光波形において、例えばパルス検出のタイミングが投光パルスPおよび受光パルスRのパルス立上りである場合に、図1の距離判定回路15は、各測定距離のうち近い測定距離を除外した距離に基づいて検出距離を判定する。パルス立上りの検出はパルス立下りの検出に比べて、回路上の遅延時間が少なく、より測定時間を短縮することができる。この例では、投光パルスP1、P2について測定された遅れ時間による測定距離と、メモリ14に保存された過去の遅れ時間による測定距離とを比較して、所定値よりも短い測定距離を除外(無効化)して、それ以外の測定距離を平均化して検出距離を出力する。
以下、上記構成の光波測距装置の動作の一例を図2に基づいて説明する。この例では、相異なる投光間隔の2対の投光パルスP1、P2で距離を測定し、それぞれの測定結果の違いから後方物体Kの反射光の影響を受けて誤検出された測定距離を除外して、正確な検出距離を得ている。図2の(a)では、投光部1から、広いパルス間隔D1を有する一対の投光パルスP1が2回、その後に、狭いパルス間隔D2(D1>D2)を有する一対の投光パルスP2が2回、順次投光されている。
ここでは図示の都合上、一対の投光パルス(ブロック)P1、P2を2回ずつ投光しているが、3回ずつ以上の多数の回数で投光することがより好ましく、測定した距離の平均化回数を増加させることにより、誤検出を防止して安定した検出距離を得ることができる。
図2の(b)では、投光部1から発せられた図2の(a)の投光出力P1、P2が前方対象物Mに反射して、受光部2に反射光R1、R2の波形が入光する。一方、後方物体Kに反射した光は、図2の(c)のようにさらに遅れて受光部2に入光する。この反射光α、βは受光部2で合成されるため、受光部2に現れる波形は図2の(d)のようになる。1、2回目の広いパルス間隔の投光出力P1の時に、後方物体Kの反射光αが合成されてその影響を受けるのに対して、3、4回目の狭いパルス間隔の投光出力P2の時には反射光βの影響を受けていない。
図2の(a)の投光出力と図2の(e)の受光波形の二値化出力との位相ずれから、図2の(f)の遅れ時間が測定され、このパルス幅に応じて測定した距離が図2の(g)に示され、この例では各対の投光パルスにより得られた測定距離が平均化されて図2の(h)に示される。この平均化により、外乱光やノイズの影響を少なくすることができる。この結果、広いパルス間隔の投光出力P1の時の測定距離は、狭いパルス間隔の投光出力P2の時と比較して短くなっている。
これは、パルス検出のタイミングを投光出力と受光波形の立ち上がりで図2の(f)の遅れ時間パルスを生成する場合、後方物体Kからの反射光が受光波形の立ち上がり側に重なることで検出距離が長くなる方に誤検出することは原理上発生しないことによる。そのため、広い投光パルス間隔と狭い投光パルス間隔とで測定した距離が異なる場合、そのうち短く測定された距離の方が誤検出された測定距離となる。そこで、図2の(h)の4つの平均化された測定距離から、誤検出された短い測定距離のデータ2120mmを除外し、残りの測定距離に基づき検出距離2270mmを得ることができる。
こうして、投光および受光のパルス検出のタイミングをパルス立上りとし、2対の広いパルス間隔と狭いパルス間隔の投光パルスP1、P2を周期的に切り替え、それぞれでの測定距離に所定値以上の誤差が生じた時には短い測定距離を除外することで、後方物体Kからの反射光の合成による誤検出を防止して、正確な検出距離を得ることができる。
また、各測定距離同士の差がいずれも所定値より小さい場合、距離判定回路15は、すべての測定距離を有効として、その平均値を検出距離と判定する。これは、後方物体Kの反射の影響を受けない場合でも、投光パルス同士のパルス間隔が長いときには、受光回路9のノイズが受光波形にのって、測定距離が実際よりも若干短くなることがあり、平均化によりこの誤差の影響を小さくするためである。これにより、後方物体Kの反射の影響を受けない測定の場合に、測定距離の除外処理を行う必要がないので測定時間をより短縮することができる。
なお、この実施形態では、パルス検出のタイミングを投光および受光のパルス立上りとしているが、パルス立下りとしてもよい。この場合、距離判定回路15は、各測定距離のうち遠い測定距離を除外した距離に基づいて検出距離を判定する。
なお、この実施形態では、投光パルス生成部5は、2つの投光パルス生成回路6a,6bで、2種類の広いパルス間隔と狭いパルス間隔の2対の投光パルスP1、P2を生成しているが、3つ以上の投光パルス生成回路で、3種類以上のパルス間隔の複数対(3対以上)の投光パルスを生成してもよい。この場合、測定対象物Mと後方物体Kの位置関係の変化に対する対応性が高くなり、測定対象物の後方物体の反射の影響による誤検出をより防止することができる。
このように、本発明では、パルス間隔の異なる各対の投光パルスを切り替えて投光されて、パルス検出のタイミングに応じて遠い測定距離または近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離の判定を行うので、測定対象物の後方物体の反射の影響を受けて各測定距離が相異なる場合に、その影響を受けた測定距離を除外し、その影響を受けない測定距離に基づいて検出距離を得ることができる。また、遠い測定距離または近い測定距離の一方を除外することで誤検出のない検出距離が得られるので、測定時間も短縮できる。これにより、測定対象物と後方物体間の距離にかかわらず、簡単な構成で、測定対象物の後方物体の反射の影響による誤検出を防止し、測定時間を短縮することができる。
以上のとおり図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。したがって、そのような変更および修正は、添付の請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
1:投光部
2:受光部
3:距離演算部
5:投光パルス生成部
6a:第1投光パルス生成回路
6b:第2投光パルス生成回路
7:投光パルス切替回路
8:投光回路
9:受光回路
15:距離判定回路
K:後方物体
M:測定対象物
2:受光部
3:距離演算部
5:投光パルス生成部
6a:第1投光パルス生成回路
6b:第2投光パルス生成回路
7:投光パルス切替回路
8:投光回路
9:受光回路
15:距離判定回路
K:後方物体
M:測定対象物
Claims (3)
- 複数対の投光パルスが順次投光されて、それぞれ測定対象物からの反射光が受光され、各投光から受光までのパルス検出の遅延時間に基づいて測定対象物までの距離を測定する光波測距装置であって、
所定のパルス幅をそれぞれもつ投光パルスで、少なくとも2種類の相異なるパルス間隔を有する前記複数対の投光パルスを生成する投光パルス生成回路と、前記パルス間隔の異なる各対の投光パルスを周期的に切り替えて出力させる投光パルス切替回路と、前記切り替えられた投光パルスを測定対象物に対して投光する投光回路と、
前記パルス間隔の異なる投光パルスごとに測定された複数の距離が相異なる場合、各測定距離の遠近を比較し、前記パルス検出のタイミングに応じて、前記複数の測定距離から遠い測定距離または近い測定距離のいずれか一方を除外した距離に基づいて検出距離を判定する距離判定回路とを備えた、
光波測距装置。 - 請求項1において、
前記パルス検出のタイミングが投光および受光のパルス立上りである場合に、前記距離判定回路は、前記複数の測定距離から各測定距離のうち近い測定距離を除外した距離に基づいて検出距離を判定する、光波測距装置。 - 請求項1において、
各測定距離同士の差がいずれも所定値より小さい場合、前記距離判定回路は、すべての測定距離の平均値を検出距離と判定する、光波測距装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20151104 |