JP7005722B2 - 距離計測装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、距離計測装置に関する。
LIDAR(Laser Imaging Detection And Ranging)と称される距離計測装置が知られている。この距離計測装置は、光源から被測定物にパルス光を照射し、被測定物により反射(散乱)した反射光(散乱光)を光検出器で検出する。この場合の光の往復時間は、距離計測装置から被測定物までの距離(光路長)が長いほど、長くなる。そのため、光源が光を出射したタイミングと反射光が検出されたタイミングとの時間差を用いて、距離を計測できる。
国際公開第1997/043651号 特開2000-65497号公報
上述の距離計測装置では、パルス光を所定周期で出射する場合、例えば、悪意ある第三者等が同じ周期で妨害光を出射し、その妨害光を検出してしまうと、距離の計測結果に間違いを生じてしまうことがある。
そこで、本実施形態の課題は、被測定物までの距離を高精度に計測できる距離計測装置を提供することである。
実施形態の距離計測装置は、1回の距離の計測に対して複数の光を間欠的に出射する出射部と、受光した光の輝度の経時的変化を示す検出信号と前記間欠的に出射した複数の光の検出信号として想定される想定信号との相関度、および、前記出射部によって光が出射されてから被測定物で反射した反射光が戻ってくるまでの時間、に基づき、前記被測定物までの距離を計測する計測部と、を備える。前記出射部は、1回の距離の計測に対して間欠的に出射する複数の光の時間間隔それぞれを、乱数に基づいて決定する。
図1は、第1実施形態の距離計測装置の概略的な全体構成図である。 図2は、第1実施形態の距離計測装置の全体構成図である。 図3Aは、第1実施形態における発光タイミングの説明図である。 図3Bは、第1実施形態における時分割積算の説明図である。 図4Aは、第2実施形態におけるシフトあり時分割積算の説明図である。 図4Bは、第2実施形態におけるシフトなし時分割積算の説明図である。 図5は、第2実施形態の距離計測装置の概略的な全体構成図である。 図6は、第3実施形態の距離計測装置の概略的な全体構成図である。 図7は、第4実施形態の距離計測装置の概略的な全体構成図である。 図8は、第5実施形態における光の発光タイミング等の説明図である。 図9Aは、比較例の距離計測装置における全体動作の説明図である。 図9Bは、比較例の距離計測装置におけるパルス光と妨害光の発光タイミングの説明図である。 図9Cは、比較例の距離計測装置における時分割積算の説明図である。
以下、添付の図面を用いて、実施形態の距離計測装置等について説明する。まず、理解を助けるために、比較例について説明する。
(比較例)
図9Aは、比較例の距離計測装置における全体動作の説明図である。比較例の距離計測装置では、発光部が被測定物に対して光を間欠的に出射しながら走査する。検出部は、被測定物で反射した反射光を検出する。また、悪意ある第三者等がレーザ発生装置等によって妨害光を出射すると、検出部はその妨害光も検出する。
図9Bは、比較例の距離計測装置におけるパルス光と妨害光の発光タイミングの説明図である。ここで、比較例の距離計測装置の発光部がパルス光(例えばパルス幅は数ns(ナノ秒))を一定間隔(一定の時間間隔。以下同様)ごとの所定周期で出射しているものとする。また、妨害光も同じ所定周期で出射されているものとする。
図9Cは、比較例の距離計測装置における時分割積算の説明図である。検出部は、受光素子A~Iから構成されているものとする。なお、図9Cでは、受光素子が3×3で配列されているが、その縦や横の配列数は一例であり、これに限定されない。
ここで、D→Fの方向がパルス光の走査方向に対応し、受光素子D、E、Fの順に各パルス光の反射光を検出したものとする。その場合、受光素子D、E、Fの検出信号(以下、検出信号D、E、Fともいう。)それぞれにおいて、所定周期ごとの検出開始タイミングを基準とすると、妨害光の波と反射光の波が同様のタイミングで現れる。なお、図9Cの検出信号において、横軸は時間、縦軸は輝度である。
そして、検出信号D、E、Fを時分割積算して積算検出信号を生成すると、妨害光の波と反射光の波の両方が増幅される。ここで、時分割積算とは、複数の検出信号について、時間軸を所定の基準(例えば検出開始タイミング等)によって揃えてから積算することをいう。なお、例えば、検出信号D、E、Fに対して、それぞれ、検出信号AとG、BとH、CとIを加算することで補間してもよい。また、例えば、検出信号Eに対して検出信号A、B、C、D、F、G、H、Iを加算することで補間してもよい。それらのような補間をすれば、S/N(signal-to-noise ratio)をより良好にできる。
また、比較例の距離計測装置では、計測部(不図示)が、積算検出信号において所定の閾値以上の輝度があった場合に被測定物が存在すると判定し、光が出射されてから反射光が戻ってくるまでの時間に基づいて被測定物までの距離を計測する。したがって、図9Cに示すように、積算検出信号において妨害光の輝度が大きいと、その妨害光によって被測定物が存在すると判定してしまう。つまり、距離の計測結果に間違いが生じてしまう。
なお、ミリ波等の電波を用いた距離計測の場合は、このような妨害光の対策の一例として、電波の周波数を変化させる。しかし、LIDARの場合、パルス幅が例えば数ns(ナノ秒)というパルス光を用いるので、光の周波数を変化させることは困難である。
(第1実施形態)
まず、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態の距離計測装置1の概略的な全体構成図である。距離計測装置1は、光を出射したタイミングと被測定物10で反射(散乱)して戻ってきた反射光(散乱光)が検出されたタイミングとの時間差を用いて、距離を計測する。距離計測装置1は、出射部100と、光学機構系200と、計測部300と、画像処理部400と、を備える。
出射部100は、所定のパルス幅を有するパルス光を出射する。出射部100は、例えば、レーザを発光する光源を有し、パルス光を間欠発光する。
光学機構系200は、出射部100が出射したパルス光を被測定物10に向かわせるとともに、被測定物10で反射して戻ってきたパルス光を受光する。より具体的には、光学機構系200は、出射部100が出射するパルス光(出射光)を被測定物10に対して走査させるとともに、被測定物10で反射して戻ってきたパルス光を計測部300に入射させる。
計測部300は、出射部100によって光が出射されてから、被測定物10で反射した反射光が戻ってくるまでの時間に基づき、距離計測装置1から被測定物10までの距離を計測する。より具体的には、計測部300は、反射光については、光学機構系200を介して受けた反射光の強さに応じた大きさの検出信号に基づき、処理を行う(詳細は後述)。
画像処理部400は、ノイズの除去、歪み補正、補間処理等を行い、最終的な距離画像データを出力する。なお、画像処理部400は、距離計測装置1の筐体内に組み込まれていてもよい。
図2は、第1実施形態の距離計測装置1の全体構成図である。距離計測装置1は、走査方式およびTOF(Time Of Flight)方式を用いて、被測定物10までの距離画像を生成する。すなわち、距離計測装置1は、被測定物10に対して光L1を間欠的に出射し、光L1が出射されてから、被測定物10で反射した光L2が戻ってくるまでの時間に基づき、距離計測装置1から被測定物10までの距離を計測する。
出射部100は、光源102と、発振器104と、駆動回路106、108と、走査制御部110(光スキャナコントローラ)と、を有する。
光学機構系200は、レンズ202と、光学素子204、206と、反射デバイス208(反射ミラー)と、を有する。
計測部300は、光検出器302、304と、レンズ306と、増幅器308と、アナログ回路部310と、デジタル回路部312と、を有する。
反射デバイス208は、後述するように、光を走査することを目的とする部品である。なお、光を走査する既存方法としては、反射デバイス208を用いる方法のほかに、光源102、レンズ202および光検出器302、304、レンズ306を回転させる方法(以下、回転方法と称する。)がある。また、別の走査する既存方法として、Optical Phased Array(以下、OPA方法と称する。)がある。本実施形態は、光を走査する方法に依存しないため、反射デバイス208を用いる方法のほかに、回転方法やOPA方法も適用できる。
出射部100の発振器104は、パルス信号を生成する。駆動回路106は、このパルス信号に基づいて光源102を駆動する。光源102は、例えばレーザダイオードなどのレーザ光源であり、駆動回路106による駆動に応じて光L1を間欠的に出射する。つまり、光L1は、パルス光である。
走査制御部110は、反射デバイス208を駆動して反射面208aの傾斜角度を連続的に変更させる制御を行う。駆動回路108は、走査制御部110から供給された駆動信号にしたがって、反射デバイス208を駆動する。
光源102から出射された光L1の光路上に、光学機構系200のレンズ202、光学素子204、光学素子206、および、反射デバイス208がこの順番で設けられている。レンズ202は、光L1をコリメートして光学素子204に導く。
光学素子204は、レンズ202と光学素子206との間に設けられている。光学素子204は、光L1を透過するとともに、この光L1の一部を光検出器302に入射させる。光学素子204は、例えば、スプリッタなどでもよい。
光学素子206は、光学素子204を透過した光L1を透過して、この光L1を反射デバイス208に入射させる。
反射デバイス208は、光源102から出射された光L1を反射する反射面208a(ミラー面)を有する。反射デバイス208が駆動して反射面208aの傾斜角度が連続的に変化することで、反射面208aで反射した光L1の進行方向が連続的に変化して光L1が被測定物10上で走査される。また、反射面208aは、被測定物10で反射して戻ってきた光L2を反射させる。反射面208aを有する反射デバイス208は、例えば、互いに交差する2つの回動軸線RA1、RA2を中心として回動可能となっている。
反射面208aは、光L1を、被測定物10上のほぼ平行な複数の直線経路に沿って、垂直方向にずらしながら、水平方向に順に走査させる。つまり、光L1は、直線経路P1をX方向(水平方向)に走査し、次に、Y方向(垂直方向)にずれた直線経路P2をX方向に走査する。これを繰り返し、各直線経路上にパルス光が照射される。なお、直線経路の数や走査方向は、特に限定されない。
被測定物10に照射された光L1は、被測定物10上で反射(散乱)する。被測定物10上で反射した光L1(以下、反射光L2)は、光L1の光路とほぼ同じ光路を反対向きに進む。反射光L2は、光子(フォトン)である。反射面208aで反射した反射光L2は、光学素子206に入射する。
なお、図2においては、視認しやすいように光L1と反射光L2の光路を分けて図示しているが、実際にはこれらはほぼ重なっている。また、図2では、光L1の光束の中心の光路、および、反射面208aに入射する反射光L2の光束の中心の光路を図示している。反射光L2と異なる方向に進む反射光L3は、反射面208aに入射しない。
光学素子206は反射面208aで反射した反射光L2の進行方向を変え、計測部300のレンズ306は反射光L2を集光して光検出器304に入射させる。光学素子206は、例えば、ハーフミラーや穴の開いたミラーであってもよい。
光検出器304は、レンズ306から入射した反射光L2を検出する。アナログ回路部310は、例えば増幅器であり、光検出器304の出力信号を増幅するとともに、バンドパスフィルタ処理を行う。
一方、光検出器302は、光学素子204から入射する光L1を検出する。増幅器308は、光検出器302の出力信号を増幅するとともに、バンドパスフィルタ処理を行う。
デジタル回路部312は、増幅器308、アナログ回路部310の出力信号を受け、光検出器302、304の検出結果(出力信号)に基づき、距離計測装置1から被測定物10までの距離を計測する。具体的には、デジタル回路部312は、光検出器302が光L1を検出するタイミングと、光検出器304が反射光L2を検出するタイミングとの時間差に基づいて距離計測装置1から被測定物10までの距離を計測する。すなわち、当該時間差が長いほど、当該距離は長く算出される。
次に、図3A、図3Bを参照して、距離計測装置1における動作について説明する。図3Aは、第1実施形態における発光タイミングの説明図である。出射部100は、所定周期ごとにランダムな時間長のオフセットの分だけ遅らせて光を出射する。つまり、図3Aに示すように、出射部100は、基準クロックによる所定周期(一定間隔)ごとに、ランダムな時間長のオフセット(オフセットD、E、F)の分だけ遅らせて、パルス光を出射する。オフセットD、E、Fの大きさは、例えば、乱数を用いて決定すればよい。また、妨害光は所定周期で出射されているものとする。
図3Bは、第1実施形態における時分割積算の説明図である。図3Bに示す検出部304a(光検出器304)は、受光素子A~Iから構成されているものとする。なお、図3Bでは、受光素子が3×3で配列されているが、その縦や横の配列数は一例であり、これに限定されない。
ここで、D→Fの方向がパルス光の走査方向に対応し、受光素子D、E、Fの順に各パルス光の反射光を検出したものとする。その場合、検出信号D、E、Fそれぞれにおいて、所定周期ごとに対してそれぞれのオフセットD、E、Fの分だけ遅れて検出を開始すると、妨害光の波(符号J)のタイミングはずれるのに対し、反射光の波(符号R)のタイミングは一致する。なお、図3Bの検出信号において、横軸は時間、縦軸は輝度である。
そして、計測部300は、所定周期ごとの光の複数の検出信号を、それぞれのオフセットの分だけずらして時分割積算して積算検出信号(第1積算検出信号)を生成し、積算検出信号に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。具体的には、計測部300が前記のように検出信号D、E、Fを時分割積算して積算検出信号を生成すると、妨害光の波は増幅されないのに対し、反射光の波は増幅される。なお、例えば、検出信号D、E、Fに対して、それぞれ、検出信号AとG、BとH、CとIを加算することで補間してもよい。また、例えば、検出信号Eに対して検出信号A、B、C、D、F、G、H、Iを加算することで補間してもよい。それらのような補間をすれば、S/Nをより良好にできる。
また、計測部300は、積算検出信号において所定の閾値以上の輝度があった場合に被測定物10が存在すると判定し、光が出射されてから反射光が戻ってくるまでの時間に基づいて被測定物10までの距離を計測する。したがって、図3Bに示すように、積算検出信号において正規の反射光の輝度が大きくなっているので、前記閾値を適切に設定しておくことで、妨害光によって被測定物10が存在すると判定せず、正規の反射光によって被測定物10が存在すると判定する可能性を向上させることができる。つまり、検出した光が正規の反射光であるのか妨害光であるのかを高精度で判定できる距離計測装置1を提供することができる。したがって、被測定物10までの距離を高精度に計測できる。
従来、例えば、距離計測装置を乗用車等の車両で使用して、他の車両や歩行者を検出する際に、悪意ある第三者等がレーザ発生装置等によって妨害光を出射すると、距離計測装置は、その妨害光を検出することによって、近くに他の車両や歩行者が存在すると誤認識してしまい、車両を強制停止させてしまう場合があった。第1実施形態の距離計測装置1によれば、このような事態の発生を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、図4A、図4Bを参照して、第2実施形態の距離計測装置1における動作について説明する。なお、第2実施形態以降において、それまでの実施形態等と重複する事項の説明は、適宜省略する。
図4Aは、第2実施形態におけるシフトあり時分割積算の説明図である。図4Aの動作は、図3Bの動作と同一であるので、説明を省略する。
図4Bは、第2実施形態におけるシフトなし時分割積算の説明図である。図4Bの検出信号D、E、Fそれぞれにおいて、所定周期ごとに対してそれぞれのオフセットD、E、Fの分だけ遅れずに(つまり、オフセットD、E、Fと無関係に)検出を開始したものとすると、妨害光の波(符号J)のタイミングは一致するのに対し、反射光の波(符号R)のタイミングはずれる。
そして、計測部300は、所定周期ごとの光の複数の検出信号を、それぞれのオフセットの分だけずらさずに時分割積算して第2積算検出信号を生成し、第1積算検出信号および第2積算検出信号に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。具体的には、計測部300が検出信号D、E、FをオフセットD、E、Fと無関係に時分割積算して第2積算検出信号を生成すると、妨害光の波は増幅されるのに対し、反射光の波は増幅されない。なお、検出信号D、E、Fは、それぞれ、検出信号AとG、BとH、CとIを加算することで補間されていてもよい。
また、計測部300は、図4Aの第1積算検出信号、および、図4Bの第2積算検出信号を比較することで、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。つまり、計測部300は、図4Aの第1積算検出信号では増幅されずに、図4Bの第2積算検出信号では増幅されている波は妨害光の波であると判定し、図4Aの第1積算検出信号では増幅され、図4Bの第2積算検出信号では増幅されていない波は正規の反射光の波であると判定する。
一般に、正規の反射光は被測定物10での反射(散乱)のために弱められていて、一方、妨害光は発光装置から距離計測装置1に直射させることができるため強い場合が多い。そのような場合でも、この第2実施形態の距離計測装置1によれば、妨害光と正規の反射光を高精度で識別することができる。
次に、図5を参照して、第2実施形態の距離計測装置1の実装手段について説明する。図5は、第2実施形態の距離計測装置1の概略的な全体構成図である。なお、図5では、図面を簡略化するために、出射部100と光学機構系200の図示を省略している。
光検出器304は、光学機構系200を介して受けた光の強さに応じた出力信号を出力する。光検出器304は、複数の受光素子の一例として、複数のSPAD(Single-Photon Avalanche Diode)セル314を有している。ここで、SPADセル314は、SPADとSPADに接続される電気要素(例えば、抵抗、コンデンサ、半導体など)を含む。以降、SPADの場合について記載するが、ほかのデバイス、例えば、APD(Avalanche Photo Diode),PD(Photo Diode)でも成立する。
SPADセル314は、例えば、アバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)をガイガーモードで使用するセルである。SPADセル314は、ガイガー放電により1万倍を超える大きな利得を得ることができる。すなわち、SPADセル314のそれぞれは、光学機構系200を介して受けた光の強さに応じた出力信号を出力する。
アナログ回路部310は、光検出器304が有する複数のSPADセル314それぞれの出力を増幅する。アナログ回路部310は、例えば、アナログフロントエンドで構成されている。
計測部300におけるAD変換部316(ADC:Analog to Digital Converter)は、出射部100からパルス光が出射されるたびに、アナログ回路部310が増幅した複数のSPADセル314それぞれの出力信号に応じた信号を複数のサンプリングタイミングにおいてサンプリングし、それぞれのデジタル検出信号に変換する。
また、計測部300は、複数のSPADセル314ごとに対応した複数のバッファ318を有する。複数のバッファ318それぞれは、時分割積算する前のデジタル検出信号を保持可能である。同じデータについて2回の時分割積算(図4A、図4B)をするために、デジタル検出信号をバッファに保存しておく必要がある。また、計測部300は、シフト量(オフセット量)を保持可能なバッファも有する。つまり、バッファ318は、所定周期ごとの光の複数の検出信号を、それぞれのオフセットとともに記憶する記憶部である。
デジタル回路部312は、シフトあり時分割積算部322と、シフトなし時分割積算部324と、判定部326と、を備える。
シフトあり時分割積算部322は、バッファ318を参照して、所定周期ごとの光の複数の検出信号を、それぞれのオフセットの分だけずらして時分割積算して第1積算検出信号を生成する(図4A)。
シフトなし時分割積算部324は、バッファ318を参照して、所定周期ごとの光の複数の検出信号を、それぞれのオフセットの分だけずらさずに時分割積算して第2積算検出信号を生成する(図4B)。
判定部326は、第1積算検出信号および第2積算検出信号に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。
このようにして、妨害光と正規の反射光を高精度で識別することができる距離計測装置1を実現することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。図6は、第3実施形態の距離計測装置1の概略的な全体構成図である。第3実施形態は、第2実施形態と比較して、妨害光と正規の反射光を識別した後に、検出信号における正規の反射光のピークの付近を用いて、時分割積算を行わずに距離を計測(算出)する点で相違する。以下、第2実施形態との相違点について説明する。
デジタル回路部312は、さらに距離算出部328を備える。距離算出部328は、第1積算検出信号および第2積算検出信号に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光であると判定した場合に、検出信号における当該反射光のピーク付近を用いて、被測定物10までの距離を計測する。
このようにして、第3実施形態の距離計測装置1によれば、妨害光と正規の反射光を識別した後に、検出信号における正規の反射光のピークの付近を用いることで、簡潔な処理で高精度な距離計測を行うことができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。図7は、第4実施形態の距離計測装置1の概略的な全体構成図である。第4実施形態は、第1~第3実施形態と比較して、デジタル回路部312がさらに第2シフトあり時分割積算部330およびピーク算出部332を備える点と、計測部300がさらにTD変換部334(TDC:Time to Digital Converter)、妨害光検出部336、および、処理部338を備える点とで相違する。以下、第1~第3実施形態との相違点について説明する。
第2シフトあり時分割積算部330は、光検出器304の複数のSPADセル314の中における測定中心となるSPADセル314(例えば図7の検出部304aにおける「E」)の信号に基づくデジタル検出信号と、測定中心のSPADセル314(「E」)から所定範囲内に配置されている複数のSPADセル314(例えば図7の検出部304aにおける「B」と「H」)の出力それぞれに基づくそれぞれのデジタル検出信号とを、前記したオフセットの分だけずらして時分割積算し、積算デジタル検出信号として出力する。なお、ここでの積算の際、積算値を積算した回数で除算してもよいし、除算しなくてもよい。
ピーク算出部332は、判定部326が検出信号において正規の反射光と判定した波の部分のピークを算出する。距離算出部328は、検出信号における正規の反射光のそのピークの付近を用いて、被測定物10までの距離を計測する。
また、AD変換部316とTD変換部334には、同じかまたは近接した受光素子(SPADセル314)からのセンサ出力が入力される。TD変換部334は、このセンサ入力等を用いて、パルス光が出射されてから被測定物10で反射した反射光が検出されるまでの時間差を測定し、その時間差情報を出力する。一般に、TD変換部334はAD変換部316に比べて時間分解能が高いので、TD変換部334が出力する時間差情報を用いることで、より高精度な処理を実現できる可能性が高い。
妨害光検出部336は、TD変換部334から受信した時間差情報を用いて、妨害光を検出する。妨害光検出部336は、デジタル回路部312がハードウェアで行っている処理と同様または類似する処理をソフトウェアとして実行するものである。例えば、妨害光検出部336(計測部)は、出射毎に距離の計測を実施し、その距離計測結果を対象となる出射の前後に出射した距離計測結果と比較することで光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。
処理部338は、デジタル回路部312による処理結果と妨害光検出部336による処理結果の両方を用いて、演算処理する。例えば、処理部338は、デジタル回路部312による正規の反射光か否かの判定と、妨害光検出部336による正規の反射光か否かの判定を組み合わせて、正規の反射光か否かの判定を行う。具体的には、例えば、処理部338は、デジタル回路部312と妨害光検出部336の一方でも妨害光を検出すれば、妨害光が存在するものと判定する。ただし、これに限定されず、例えば、処理部338は、デジタル回路部312と妨害光検出部336の両方ともが妨害光を検出したときにのみ、妨害光が存在するものと判定してもよい。
このようにして、第4実施形態の距離計測装置1によれば、AD変換部316から得られるデータに基づく処理に加えて、TD変換部334から得られるデータに基づく処理を行うことで、妨害光と正規の反射光をより高精度に識別できる。また、TD変換部334や妨害光検出部336はソフトウェアであるので、それらを追加することによるコストの増加は少なくて済む。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。図8は、第5実施形態における光の発光タイミング等の説明図である。第5実施形態は、第1~第4実施形態と比較して、1回の距離の計測に対して、パルス光を複数回発光する点で相違する。以下、第1~第4実施形態との相違点について説明する。なお、図1、図2に示した構成からの変更はない。
出射部100は、1回の距離の計測に対して複数の光を間欠的に出射する。また、計測部300は、光の検出信号と、間欠的に出射した複数の光に関する想定信号との相関度に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。
また、出射部100は、例えば、1回の距離の計測に対して間欠的に出射する複数の光の時間間隔それぞれを、乱数に基づいて決定する。そのほかに、出射部100は、例えば、1回の距離の計測に対して間欠的に出射する複数の光の時間間隔を、予め複数用意された時間間隔の組のうちから乱数に基づいて選択することで決定する。
具体的には、例えば、図8に示すように、出射部100は、1回の距離の計測に対して、パルス光群P1としてパルス光を3回出射する。その3回のパルス光の時間間隔は、時間i11と時間i12である。
また、出射部100は、1回の距離の計測に対して、パルス光群P2としてパルス光を3回出射する。その3回のパルス光の時間間隔は、時間i21と時間i22である。
ここで、時間i11と時間i12は、例えば、乱数に基づいて決定されてもよいし、あるいは、予め複数用意された時間間隔の組のうちから乱数に基づいて選択することで決定されてもよい。時間i21と時間i22についても同様である。
そして、計測部300は、例えば、検出信号R1と、パルス光群P1に関する想定信号H1との相関度に基づいて、検出信号における光が出射部100から出射されて被測定物10で反射した反射光か否かを判定する。検出信号R2と想定信号H2、検出信号Jと想定信号H3についても同様である。これらの3組の例では、検出信号Jと想定信号H3の組についてのみ、相関度が低く、計測部300は、検出信号Jを妨害光と判定する。
このようにして、第5実施形態の距離計測装置1によれば、1回の距離の計測に対して複数の光を間欠的に出射し、検出信号と想定信号との相関度に基づいて正規の反射光か妨害光を判定することで、S/Nが向上するとともに、必要なバッファの容量が小さくて済むという利点を有する。
なお、パルス光群におけるパルス光の発光回数を3回としたのは一例であって、2回や4回以上であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、本実施形態の距離計測装置1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disc)-ROM(Read Only Memory)、フレキシブルディスク(FD)、CD-R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。また、本実施形態の距離計測装置1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するようにしてもよい。
1…距離計測装置、10…被測定物、100…出射部、102…光源、104…発振器、106…駆動回路、108…駆動回路、110…走査制御部、200…光学機構系、202…レンズ、204…光学素子、206…光学素子、208…反射デバイス、208a…反射面、300…計測部、302…光検出器、304…光検出器、304a…検出部、306…レンズ、308…増幅器、310…アナログ回路部、312…デジタル回路部、314…SPADセル、316…AD変換部、318…バッファ、322…シフトあり時分割積算部、324…シフトなし時分割積算部、326…判定部、328…距離算出部、330…第2シフトあり時分割積算部、332…ピーク算出部、334…TD変換部、336…妨害光検出部、338…処理部、400…画像処理部。

Claims (2)

  1. 1回の距離の計測に対して複数の光を間欠的に出射する出射部と、
    受光した光の輝度の経時的変化を示す検出信号と前記間欠的に出射した複数の光の検出信号として想定される想定信号との相関度、および、前記出射部によって光が出射されてから被測定物で反射した反射光が戻ってくるまでの時間、に基づき、前記被測定物までの距離を計測する計測部と、を備え、
    前記出射部は、1回の距離の計測に対して間欠的に出射する複数の光の時間間隔それぞれを、乱数に基づいて決定する、距離計測装置。
  2. 1回の距離の計測に対して複数の光を間欠的に出射する出射部と、
    受光した光の輝度の経時的変化を示す検出信号と前記間欠的に出射した複数の光の検出信号として想定される想定信号との相関度、および、前記出射部によって光が出射されてから被測定物で反射した反射光が戻ってくるまでの時間、に基づき、前記被測定物までの距離を計測する計測部と、を備え、
    前記出射部は、1回の距離の計測に対して間欠的に出射する複数の光の時間間隔を、予め複数用意された時間間隔の組のうちから乱数に基づいて選択することで決定する、距離計測装置。
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