JP4771795B2 - 光測距装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測距対象物に光パルスを投光してからその反射パルスを受光するまでの計測時間から測距対象物までの距離を計測する光測距装置に関し、特に、測距精度を高めた光測距装置に関する。
この種の光測距装置は、反射パルスの受光時刻の検出精度が測距精度に大きく影響する。この受光時刻を検出する方法としては、例えば特許文献1に記載されているパルスの立上りエッジを検出する方式(以下、立上りエッジ検出方式とする)や、特許文献2に記載されている受光パルスのゼロクロス点を検出する方式(以下、ゼロクロス検出方式とする)等が一般的である。
特許文献1の立上りエッジ検出方式は、受光パルスのレベルが予め設定した閾値を越えた時点(以下、エッジ点とする)を受光時刻として検出するものである。また、特許文献2のゼロクロス検出方式は、受光パルスに含まれる特定周波数成分で共振する共振回路を用いて前記特定周波数成分信号を抽出し、抽出した信号波形のゼロクロス点を受光時刻として検出するものである。
特開平7−191143号公報 特開平5−232230号公報
しかしながら、立上りエッジ検出方式は、受光パルスの波高値に応じて図4に示すように前記エッジ点にばらつきが生じるため、例えば測距対象物が同じ距離にあっても反射率等の影響により受光パルスの波高値が異なると、検出される受光時刻にずれが生じ、測距誤差を生じるという問題がある。エッジ点のずれは、受光パルスの波高値が低いほど大きくなる。また、受光器、受信アンプ及びエッジ検出部の雑音が図4の受光パルスに重畳することにより、その雑音レベルによって図5に示すようにエッジ点のばらつきは更に大きくなる。雑音レベルによるエッジ点のばらつきを抑制するには、受光パルスとして少なくとも雑音レベルの数倍以上の波高値レベルが必要である。従って、立上りエッジ検出方式の場合、受光パルスの波高値が高い場合には比較的精度の良い測距が可能であるが、受光パルスの波高値が低くなるにつれて測距精度が低下するという問題がある。
一方、ゼロクロス検出方式は、例えば受光パルスに含まれる特定周波数成分(例えば基本周波)をフィルタ(例えば共振回路)で抽出するので、そのフィルタ効果によって雑音成分が抑制される。しかし、受光パルスのレベルが高いと受信アンプが飽和し、共振回路の入力波形(図の(a))と出力波形(図の(b))の一例を示す図6において、一点鎖線で示すように共振回路の入力波形が変形するため、共振回路の入力波形と出力波形でパルス幅が変化し、ゼロクロス点にずれが生じ測距誤差を生じる。従って、ゼロクロス検出方式の場合、受光パルスが低レベル、即ち、波高値が低ければ精度の良い測距は可能であるが、受光パルスが高レベル、即ち、波高値が高い場合には、測距誤差を生じるという問題がある。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、受光パルスの波高値に影響されることなく精度良く測距可能な光測距装置を提供することを目的とする。
このため、請求項1の発明は、測距対象物に光パルスを投光してからその反射パルスを受光するまでの時間を計測し、この計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を計測する光測距装置において、前記反射パルスの受光により発生する受光パルスをフィルタリングした後の信号のゼロクロス点を前記反射パルスの受光時刻として前記光パルスの投光時刻から前記受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する第1測距手段と、前記反射パルスの受光により発生する受光パルスのレベルが所定の閾値に到達した時点を前記反射パルスの受光時刻として前記光パルスの投光時刻から前記受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する第2測距手段と、前記反射パルスの受光により発生する受光パルスの波高値を検出する波高値検出手段と、該波高値検出手段の検出した波高値に基づいて、前記検出波高値が所定の低レベル領域のときは前記第1測距手段の算出距離を前記測距対象物までの距離として選択し、所定の高レベル領域のときは第2測距手段の算出距離を前記測距対象物までの距離として選択する選択手段と、を備え、前記第2測距手段が、前記波高値検出手段の検出した波高値に応じて前記計測時間を補正し、前記測距対象物に投光する光パルスの立上り起点から前記受光パルスの立上り起点までの時間を補正計測時間として算出する計測時間補正手段を備え、前記補正計測時間を用いて前記測距対象物までの距離を算出する構成としたことを特徴とする。
かかる構成では、第1測距手段で、受光パルスに含まれる特定周波数成分信号のゼロクロス点を検出して光パルスの投光から受光までの時間を計測して測距対象物までの距離を算出し、第2測距手段で、受光パルスのレベルが閾値に到達した時点を検出して光パルスの投光から受光までの時間を計測し、この計測時間を、波高値検出手段の検出した波高値に応じて測距対象物に投光する光パルスの立上り起点から受光パルスの立上り起点までの時間を補正計測時間として算出するよう計測時間補正手段で補正し、この補正計測時間を用いて測距対象物までの距離を算出し、受光パルスの波高値に応じて、検出波高値レベルが低レベル領域であれば第1測距手段の算出距離を選択し、検出波高値レベルが高レベル領域のときは第2測距手段の算出距離を選択して測距値として出力するようになる。
請求項2のように、前記計測時間補正手段は、受光パルス波形を直線近似したときの全立上り時間と立上り時間とその時の波高値とに基づいて、波高値に応じて変化する受光パルスの立上り起点から前記所定の閾値到達までの時間を算出し、この算出時間と、受光パルスのレベルが閾値に到達した時点を反射パルスの受光時刻として光パルスの投光時刻から受光時刻までの前記計測時間と、固定値として予め記憶させた投光パルスにおける立上り起点から前記所定の閾値到達までの時間とを用いて、前記補正計測時間を算出する構成とした。
また、請求項のように、前記高レベル領域を予め設定した基準波高値より大きい領域とし、前記低レベル領域を前記基準波高値以下の領域として設定する構成としてもよく、請求項のように、前記高レベル領域と前記低レベル領域との間に、中間レベル領域を設定し、前記波高値検出手段の検出した波高値が前記中間レベル領域のときは、前記第1及び第2測距手段の両算出距離に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する構成としてもよい。
請求項5では、前記光パルスの投光時刻を検出してスタートタイミング信号を出力する投光時刻検出手段を備え、前記第1測距手段は、前記スタートタイミング信号の入力により前記計測時間の計測を開始し、ゼロクロス点の検出によるストップタイミング信号の発生により前記計測時間の計測を停止し、前記第2測距手段は、前記スタートタイミング信号の入力により前記計測時間の計測を開始し、受光パルスレベルの閾値到達検出によるストップタイミング信号の発生により前記計測時間の計測を停止とした。
請求項6では、前記選択手段は、前記波高値検出手段の検出した波高値が前記高レベル領域か前記低レベル領域かを判別する判別手段と、該判別手段の判別結果に基づいて前記第1測距手段の算出距離値と前記第2測距手段の算出距離値のいずれかを選択して測距値として出力する測距出力選択手段とを備える構成とした。
本発明の光測距装置によれば、受光パルスの波高値の影響を受けることなく、測距対象物までの距離を精度良く計測できるので、光測距装置の測距精度を高めることができ、測距値の信頼性を向上できる。また、受光パルスの波高値レベルが低レベル領域ではゼロクロス検出方式による第1測距手段の距離値を測距出力として選択し、受光パルスの波高値レベルが高レベル領域では立上りエッジ検出方式による第2測距手段の距離値を測距出力として選択するようにしたので、精度良く測距できる受光パルスの波高値範囲を拡大することができる。
また、立上りエッジ検出方式による第2測距手段の計測値を補正する計測時間補正手段を設けたことで、第2測距手段の算出距離精度を高めることができ、光測距装置の測距精度をより一層向上できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る光測距装置の一実施形態を示す構成図である。
図1において、本実施形態の光測距装置は、測距対象物であるターゲット1に対して光パルスを発射する例えばレーザ光源からなる光パルス投光部2と、前記ターゲット1からの反射散乱光の一部を反射パルスとして受光して受光パルスを発生する光パルス受光部3と、前記光パルス投光部2の投光パルスの一部を入力して投光パルスの投光タイミング(投光時刻)を検出し計時のスタートタイミング信号を出力する投光時刻検出手段である投光タイミング検出部4と、前記光パルス受光部3から入力する受光パルスをフィルタリングした後の信号のゼロクロス点を反射パルスの受光タイミング(受光時刻)とし光パルスの投光時刻から受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいてターゲット1までの距離を算出する第1測距手段である第1測距部5と、前記光パルス受光部3から入力する受光パルスのレベルが所定の閾値に到達した時点を反射パルスの受光タイミング(受光時刻)として光パルスの投光時刻から受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいてターゲット1までの距離を算出する第2測距手段である第2測距部6と、前記光パルス受光部3から入力する受光パルスの波高値を検出する波高値検出手段である波高値検出部7と、波高値検出部7の検出した波高値と予め設定した基準波高値とを比較して検出波高値が基準波高値より高いか否かを判定し、基準波高値より高ければ高レベル領域と判定し、基準波高値以下であれば低レベル領域と判定する判別手段である波高値判別部8と、波高値判別部8の判別結果が低レベル領域のときは第1測距部5の測距出力を選択して本光測距装置の測距値として出力し、高レベル領域のときは第2測距部6の測距出力を選択して本光測距装置の測距値として出力する測距出力選択手段である測距値選択部9とを備えて構成されている。ここで、前記波高値判別部8と前記測距値選択部9で選択手段を構成する。
前記第1測距部5は、光パルス受光部3から入力する受光パルスに含まれる特定周波数成分として例えば基本周波数成分を共振回路を用いて抽出し、抽出した後の基本周波数信号のゼロクロス点を検出しこのゼロクロス点を反射パルスの受光時刻と見なして計時のストップタイミング信号を出力するゼロクロス検出部11と、投光タイミング検出部4からのスタートタイミング信号が入力してからゼロクロス検出部11のストップタイミング信号が入力するまでの時間を計測し、この計測時間に基づいてターゲット1までの距離を算出する第1計時部12とを備える。前記特定周波数成分として基本周波数成分を抽出することによって受光パルスに重畳しているノイズを効果的に除去できるので、ゼロクロス点の検出に対するノイズの影響を抑制できる。尚、ゼロクロス検出部11は、受光パルスに含まれる特定周波数成分として高調波成分をハイパスフィルタを用いて抽出してゼロクロス点を検出する構成でもよい。
前記第2測距部6は、前記光パルス受光部3から入力する受光パルスのレベルが所定の閾値に到達した時点を検出してこの検出時点を反射パルスの受光時刻と見なして計時のストップタイミング信号を出力する立上りエッジ検出部21と、投光タイミング検出部4からのスタートタイミング信号が入力してから立上りエッジ検出部21のストップタイミング信号が入力するまでの時間を計測し、計測時間に基づいてターゲット1までの距離を算出する第2計時部22とを備える。また、第2計時部22は、前記波高値検出部7の検出した波高値に応じて前記計測時間を補正する計測時間補正手段として計時補正部22Aを備える。
前記波高値検出部7は、具体的には投光パルス波形と受光パルス波形が相似(パルス幅、立上り時間、立下り時間が同じ)であることを前提とし、受光パルスの光量ピーク値を検出し、検出した光量ピーク値を波高値として検出する構成である。尚、受光パルスの波高値検出方法としては、光量以外に、パルス幅、立上り、立下り時間等から推定する構成でもよい。また、受光パルスの波高値を直接検出する構成でもよい。
次に、本実施形態の光測距装置の動作について説明する。
光パルス投光部2からターゲット1に向けて例えばパルス幅が数ns程度と狭い光パルスを発射し、ターゲット1からの反射散乱光の一部を光パルス受光部3で受光する。また、光パルス投光部2から光パルスを発射した際、光パルスの一部を投光タイミング検出部4が受光して、例えば立上りエッジ検出方法により投光パルスの投光タイミング(投光時刻)を検出し、第1測距部5の第1計時部12と第2測距部6の第2計時部22にそれぞれ計時のスタートタイミング信号を送信する。光パルス受光部3は、反射パルス光を受光すると受光パルスを発生し、この受光パルスは第1及び第2測距部5,6と波高値検出部7にそれぞれ入力する。
第1測距部5は、ゼロクロス検出部11に受光パルスが入力すると、共振回路を用いて受光パルスに含まれる基本周波数成分を抽出してその振動波形のゼロクロス点を検出し、この検出時点を反射パルスの受光時刻と見なして計時のストップタイミング信号を第1計時部12に送信する。第1計時部12は、投光タイミング検出部4からのスタートタイミング信号の入力時点から前記ストップタイミング信号の入力時点までの時間を計測し、この計測時間に光の伝搬速度を乗算して距離に換算する。更に、計測された時間は光測距装置とターゲット1間を往復する時間に相当するので、前記換算した距離値に1/2を乗算してターゲット1までの距離を算出する。
第2測距部6は、立上りエッジ検出部21に受光パルスが入力すると、この受光パルスのレベルが予め定めた閾値に到達した時点を検出し、計時のストップタイミング信号を第2計時部22に送信する。第2計時部22は、スタートタイミング信号の入力時点から前記ストップタイミング信号の入力時点までの時間を計測する。更に、第2測距部22の立上りエッジ検出方式では、閾値を一定としたとき受光パルスの波高値レベルに応じてエッジ点が変化して計時のストップタイミングが変化するので、第2計時部22では、波高値検出部7の検出した波高値に応じて計時補正部22Aで計測時間を補正する。この計時補正部22Aによる計測時間の補正方法については後で詳述する。その後、第1計時部12と同様にして補正計測時間を距離に換算し、換算した距離値に1/2を乗算してターゲット1までの距離を算出する。
波高値検出部7は、例えば高速パルス積分器とピークホールド回路を使って受光パルスの光量ピーク値を検出し、投光パルス波形と受光パルス波形のパルス幅が同じであることから光量ピーク値を波高値と見なして出力する。この検出波高値は、前述した計時補正部22Aに出力すると共に、波高値判別部8に出力する。
波高値判別部8は、入力する検出波高値と比較する基準波高値を、例えばシステム所要の測距精度を満足するゼロクロス検出での最小光量レベルをEsとしたときに例えば10Esに設定する。この基準波高値10Esより大きい領域を高レベル領域とし、基準波高値10Es以下を低レベル領域としてある。そして、検出波高値が1Es〜10Esの低レベル領域のときは第1測距部5の測距出力の選択指令を測距値選択部9に出力し、検出波高値が基準波高値10Esより大きい高レベル領域のときは第2測距部6の測距出力の選択指令を測距値選択部9に出力する。尚、基準波高値10Esは、ゼロクロス検出部11の受信アンプのダイナミックレンジ(上限)により決まる。
測距値選択部9は、波高値判定部8の選択指令に基づいて第1測距部5の測距値と第2測距部6の測距値を切替え選択して本光測距装置の測距値出力として出力する。
かかる本実施形態の光測距装置によれば、波高値レベルが低レベルときにはゼロクロス検出方式により取得した受光時刻情報から算出した測距値を採用し、波高値レベルが高レベルのときには立上りエッジ検出方式により取得した受光時刻情報から算出した測距値を採用することで、受光パルスの波高値レベルに影響されることなく高精度な受光時刻情報が取得でき、測距精度を向上できる。
次に、計時補正部22Aにおける計時補正について詳述する。
図2に示すように、波高値E0の投光パルスを投光して波高値E(E<E0)の受光パルスを受光したとする。投光パルスのレベルが閾値Ethに到達するエッジ点を検出して投光タイミング検出部4からスタートタイミング信号が発生し、受光パルスのレベルが閾値Ethに到達するエッジ点を検出して立上りエッジ検出部11からストップタイミング信号が発生する。第2計時部22はスタートタイミング信号が発生してからストップタイミング信号が発生するまでの時間tを計測するものとする。
この場合、図2の破線で示すように、受光パルスのレベルが投光パルスと同じE0であれば、パルスの立上り起点(図のA1,A2)から閾値Ethに到達するまでの時間は、投光パルスも受光パルスも同じでt0であり、計測時間tは立上り起点A1〜A2までの時間Tと常に等しく、計測時間tを補正することなくそのまま用いて距離を算出すればよい。しかし、ターゲット1からの反射パルスに基づく受光パルスが投光パルスと同じレベルとなることはなく、受光パルスのレベルがEのように低くなると、図2に示すように、受光パルスの立上り起点A2から閾値Ethに到達するまでの時間は、時間t′遅れる。この遅れ時間t′は受光パルスの波高値が低くなる程大きくなる。このように、第2測距部6では、受光パルスの波高値に応じて計測時間tは変化する。従って、計時補正部22Aは、検出された波高値に応じて変化する遅れ時間t′による計測時間tの変化を補正する。
本実施形態の計時補正部22Aでは、投光パルス及び受光パルスの各立上り起点A1,A2をそれぞれ真の立上りタイミングとし、投光パルスの立上り起点A1から受光パルスの立上り起点A2までの時間Tを計測時間として算出するような補正を行っている。
図2から、投光パルスの立上り起点A1から受光パルスの立上り起点A2までの時間Tは、T=t0+{t−(t0+t′)}となる。従って、計時補正部22Aでは、t0+t′=Δtとして、このΔtを算出することにより時間Tを算出し、この時間Tを投光パルスが発射されてから反射パルスが受光されるまでの計測時間とするような補正を行っている。
前記Δtの算出方法を、図3に基づいて説明する。尚、図3は、受光パルス波形を直線近似したものである。
図3において、受光パルスa〜dの順に波高値は低くなっており、波高値が低い程エッジ点が遅れる様子がわかる。ここでは、受光パルスdを例として補正時間Δtの算出方法を説明する。
受光パルスdの波高値をE、全立上り時間(0−100%)をta、立上り時間(10−90%)をtbとし、閾値をEthとすると、
ta=1.25×tb ・・・ (1)
E/ta=Eth/Δt ・・・ (2)
となる。
(2)式から、
Δt=ta×Eth/E ・・・ (3)
従って、(1)式と(3)式から、
Δt=1.25×tb×Eth/E ・・・ (4)
であり、閾値Eth=5Esとすると、
Δt=6.25×tb×Es/E ・・・ (5)
となる。ここで、Esは前述したシステム所要の測距精度を満足するゼロクロス検出での最小光量レベルである。
従って、補正計測時間Tは、
T=t0+(t−Δt) ・・・ (6)
であり、投光タイミング検出部4で受光する投光パルスのレベルは安定しているので、投光パルスにおける時間t0は略一定と考えられるので、例えば時間t0を固定値として予め記憶させておけば、(6)式から容易に計測時間の補正ができる。
かかる計時補正部22Aを設けることにより、立上りエッジ検出方式で受光時刻を算出する第2測距部6の受光時刻精度が向上し、本光測距装置の測距精度をより一層高めることができる。
特許文献1に記載されているような受光パルスのパルス幅を検出して受光時刻の補正を行うものでは、投光パルスとしてパルス幅の極めて狭い光パルスを用いる場合、受光パルスのパルス幅も極めて狭いためにパルス幅を高精度に検出することが難しく、受光時刻を精度良く補正すること難しい。しかし、本実施形態の計時補正部22Aでは、受光パルスの波高値により受光時刻を補正するので、パルス幅に基づいて補正する従来方法に比べて精度良く受光時刻が補正できる。
尚、上記実施形態では、第1測距部5と第2測距部6でそれぞれ距離を算出して受光パルス波高値に応じていずれか一方を選択する構成としたが、第1測距部5と第2測距部6の前段に受光パルスの経路切替え手段を設け、受光パルスの波高値に応じて第1測距部5と第2測距部6のいずれか一方を選択して受光パルスを入力させ、選択した測距部で演算された距離を測距値として出力する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、基準高値を境に第1測距部の距離値と第2測距部の距離値のいずれか一方を選択する構成としたが、これに限らず、高レベル領域と低レベル領域の間に中間レベル領域を設定し、検出波高値レベルが中間レベル領域のときに、第1測距部と第2測距部の各距離値の平均値を測距値として出力するような構成としてもよい。
また、ゼロクロス検出方式を利用する第1測距部においても、波高値レベルによるゼロクロス点のずれが生じ計時のストップタイミング誤差を生じる場合は、波高値による補正を行うようにしてもよい。
本発明に係る光測距装置の一実施形態を示す構成図 受光パルス波高値による第2測距部の計測時間変化の説明図 計時補正部の補正方法の説明図 立上りエッジ検出方式における受光パルス波高値によるエッジ点ばらつきの説明図 立上りエッジ検出方式における雑音によるエッジ点ばらつきの説明図 ゼロクロス検出方式における問題点の説明図
符号の説明
1 ターゲット
2 光パルス投光部
3 光パルス受光部
4 投光タイミング検出部
5 第1測距部
6 第2測距部
7 波高値検出部
8 波高値判別部
9 測距値選択部
22A 計時補正部

Claims (6)

  1. 測距対象物に光パルスを投光してからその反射パルスを受光するまでの時間を計測し、この計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を計測する光測距装置において、
    前記反射パルスの受光により発生する受光パルスをフィルタリングした後の信号のゼロクロス点を前記反射パルスの受光時刻として前記光パルスの投光時刻から前記受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する第1測距手段と、
    前記反射パルスの受光により発生する受光パルスのレベルが所定の閾値に到達した時点を前記反射パルスの受光時刻として前記光パルスの投光時刻から前記受光時刻までの時間を計測し当該計測時間に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する第2測距手段と、
    前記反射パルスの受光により発生する受光パルスの波高値を検出する波高値検出手段と、
    該波高値検出手段の検出した波高値に基づいて、前記検出波高値が所定の低レベル領域のときは前記第1測距手段の算出距離を前記測距対象物までの距離として選択し、所定の高レベル領域のときは第2測距手段の算出距離を前記測距対象物までの距離として選択する選択手段と、
    を備え
    前記第2測距手段が、前記波高値検出手段の検出した波高値に応じて前記計測時間を補正し、前記測距対象物に投光する光パルスの立上り起点から前記受光パルスの立上り起点までの時間を補正計測時間として算出する計測時間補正手段を備え、前記補正計測時間を用いて前記測距対象物までの距離を算出する構成としたことを特徴とする光測距装置。
  2. 前記計測時間補正手段は、受光パルス波形を直線近似したときの全立上り時間と立上り時間とその時の波高値とに基づいて、波高値に応じて変化する受光パルスの立上り起点から前記所定の閾値到達までの時間を算出し、この算出時間と、受光パルスのレベルが閾値に到達した時点を反射パルスの受光時刻として光パルスの投光時刻から受光時刻までの前記計測時間と、固定値として予め記憶させた投光パルスにおける立上り起点から前記所定の閾値到達までの時間とを用いて、前記補正計測時間を算出する構成とした請求項1に記載の光測距装置。
  3. 前記高レベル領域を予め設定した基準波高値より大きい領域とし、前記低レベル領域を前記基準波高値以下の領域として設定する構成である請求項1又は2に記載の光測距装置。
  4. 前記高レベル領域と前記低レベル領域との間に、中間レベル領域を設定し、前記波高値検出手段の検出した波高値が前記中間レベル領域のときは、前記第1及び第2測距手段の両算出距離に基づいて前記測距対象物までの距離を算出する構成とした請求項1又は2に記載の光測距装置。
  5. 前記光パルスの投光時刻を検出してスタートタイミング信号を出力する投光時刻検出手段を備え、
    前記第1測距手段は、前記スタートタイミング信号の入力により前記計測時間の計測を開始し、ゼロクロス点の検出によるストップタイミング信号の発生により前記計測時間の計測を停止し、前記第2測距手段は、前記スタートタイミング信号の入力により前記計測時間の計測を開始し、受光パルスレベルの閾値到達検出によるストップタイミング信号の発生により前記計測時間の計測を停止する構成である請求項1〜4のいずれか1つに記載の光測距装置。
  6. 前記選択手段は、前記波高値検出手段の検出した波高値が前記高レベル領域か前記低レベル領域かを判別する判別手段と、該判別手段の判別結果に基づいて前記第1測距手段の算出距離値と前記第2測距手段の算出距離値のいずれかを選択して測距値として出力する測距出力選択手段とを備える構成とした請求項1〜5のいずれか1つに記載の光測距装置。
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