JPWO2013084303A1 - 水中堆積物の吸引流送設備および異物の捕捉方法 - Google Patents

水中堆積物の吸引流送設備および異物の捕捉方法 Download PDF

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Abstract

吸引管の上方の水中堆積物の凹部全域を上から網状スクリーンで覆うことで、吸引管の開口部から吸引可能な水中堆積物が網状スクリーンを通過して凹部内に堆積する一方で、吸引管の開口部から吸引できない異物を網状スクリーンによって捕捉する。

Description

本発明は、ダムや貯水池などの貯水施設における水中堆積物の吸引流送設備と、貯水施設の水中堆積物の吸引流送における異物の捕捉方法に関するものである。
流体を貯留、流送する貯水施設では、施設維持のため、沈殿物や堆積物の排出除去作業が必要となる。特に近年、ダムの堆砂問題は深刻であり、その効率的な処理がダムや貯水池、用水池の利用容量の維持や、利用寿命を延ばすことからも必要となっている。
このような社会的要請に対し、本発明者は、これまでに知られていない革新的技術として、水中の沈殿物、堆積物、または集積物(以下、これらを総じて「水中堆積物」と記載する)の中に、開口付きパイプを埋設し、上流端または上流部の開口部を水中に位置させることにより、上流端または上流部の水中にある開口から入った水が管路内を流れるに伴い生じる管路内の負圧により開口周囲の水中堆積物を管内に吸引しながら出口へと送り出すようにする方法とそのための設備をすでに提案している(たとえば特許文献1および2を参照)。
これによって、ダムなどの貯水施設の水中堆積物を、新たなエネルギーを必要とすることなく、広範囲に亘り効率的に排出することを可能としている。敷設、補修に際してこれに付随していた従来の大掛かりな工事や設備を不要とし、また、時期を選ばずに容易に水中堆積物を排出可能とし、安いコストでの効率的な排出が可能とされている。
すでに提案しているこの方法、設備については、例えば、図5にその概要を例示することができる。吸引流送設備1では、水面W下において、下側に開口部2aを有する吸引管2の開放端部2bが水中堆積物Dの上方の水中に突き出され、この吸引管2に接続する排出管3が下流に設けられている。
この設備では、水中堆積物Dは、吸引管2の開放端部2bおよび開口部2aから吸引されて、下流の排出管3へと流れて排出される。この時、吸引管2の上部に堆積している水中堆積物Dは、すり鉢状に斜面崩壊を起こしながら吸引管2の開口部2aの吸引点Pで吸引される。この吸引点Pは、図5中の矢印に示したように、吸引管2の上流側から下流側へと順次自然に進行し、すり鉢状の斜面も上流から下流へと進行し凹部が形成される。
特開2002−294677号公報 特開2005−16294号公報
特許文献1、2などの方法、設備は画期的なものであるが、本発明者のその後の検討によれば、より確実に安定して水中堆積物の吸引流送を行うための課題が見出されている。
すなわち、ダムや貯水池などの貯水施設では、土砂とともに、流木、石、大型ゴミなどの異物も流れ込む。このため、例えば、異物のサイズが吸引管2の開口部2aよりも大きい場合には、吸引管2による水中堆積物Dの吸引に伴って、引き寄せられた異物が吸引管2の開口部2aを閉塞してしまうことがある。この場合、水中堆積物Dの吸引効率が低下し、場合によっては、水中堆積物Dの吸引が停止してしまう事態も生じかねない。
このような事態を回避するための一つの方法としては、例えば、吸引管2の開口部2a付近に格子状の防護囲いなどを設置して、サイズの大きい異物を捕捉することも考えられる。
しかしながら、吸引管2の開口部2a付近に防護囲いを設置する場合、防護囲いは、吸引管2が押しつぶされないように堅牢に設計する必要がある。すなわち、防護囲いは、格子に詰まった異物や、この異物によって防護囲い上に堆積する土砂の重量を支え得る素材、構造を採用する必要があるため、コストを抑制するのが難しい。
また、ダム湖などの湖底付近に設置された吸引管2に防護囲いを設置する場合には、防護囲いの設置位置は必然的に水深が深い位置になる。このため、防護囲いの設置作業は、水圧が高い深くまで潜水して行う必要があるため作業が容易でないという問題がある。さらには、防護囲い上に溜まった異物の状況確認や除去作業も、水深の深い位置では容易ではない。
このように、すり鉢状の凹部が形成される領域に入っている異物を吸引管2の開口部2a付近で除去する方法では、以上のような問題がある。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、貯留水中の異物がすり鉢状の凹部の領域に入る前に事前処理によって水深浅い位置で捕捉することで、水中堆積物の吸引の連続性を確保するものであって、低コストかつ容易に異物による吸引管の閉塞を抑制することができ、異物の確認や除去作業も容易な改善された吸引流送設備および異物の捕捉方法を提供することを課題としている。
本発明の吸引流送設備は、貯水施設における水中堆積物の吸引流送設備であって、下側に開口部が設けられた吸引管と、この吸引管と接続し、吸引した水中堆積物を排出する排出管と、吸引管の開口部から吸引できない異物を捕捉可能な網状スクリーンと、を有し、吸引管を上流側に、排出管を下流側に位置させ、吸引管の開放端部を水中堆積物よりも上方の水中に突き出すとともに、吸引管の上方の水中堆積物の凹部を上から網状スクリーンで覆うことで、吸引管の開口部から吸引可能な水中堆積物が網状スクリーンを通過して凹部内に堆積する一方で、吸引管の開口部から吸引できない異物は網状スクリーンに捕捉され、吸引管を満たす水が排出管の開放端部から排出されることによって生じる負圧によって、凹部内に堆積した水中堆積物が吸引管の開放端部および開口部から吸引され、排出管から排出されることを特徴としている。
この吸引流送設備においては、網状スクリーンは、柔軟性を有する材料で形成されていることが好ましい。
この吸引流送設備においては、網状スクリーンには、フローターが配設されていることが好ましい。
この吸引流送設備においては、網状スクリーンには、固定部材が配設されていることが好ましい。
本発明の異物の捕捉方法は、貯水施設の水中堆積物の吸引流送における異物の捕捉方法であって、下側に開口部を有する吸引管を上流側に配置し、この吸引管と接続し、吸引した水中堆積物を排出する排出管を下流側に配置し、吸引管の開放端部を水中堆積物よりも上方の水中に突き出すとともに、吸引管の上方の水中堆積物の凹部を、吸引管の開口部から吸引できない異物を捕捉可能な網状スクリーンで上から覆うことで、吸引管の開口部から吸引可能な水中堆積物が網状スクリーンを通過して凹部内に堆積する一方で、吸引管の開口部から吸引できない異物は網状スクリーンに捕捉されることを特徴としている。
本発明の吸引流送設備によれば、低コストかつ容易に異物による吸引管の閉塞を抑制することができ、異物の確認や除去作業も容易となる。
本発明の吸引流送設備の一実施形態を例示した側断面の概要図であり、凹部に水中堆積物が堆積していない状態を例示している。 本発明の吸引流送設備の一実施形態を例示した上方からの概要図である。 本発明の吸引流送設備の一実施形態を例示した側断面の概要図であり、凹部に水中堆積物が堆積し、異物が捕捉された状態を例示している。 図2のA−A’矢視断面において、凹部に水中堆積物が堆積し、異物が捕捉された様子を例示している。 本発明者が既に提案している吸引流送設備による水中堆積物の吸引の様子を例示した概要図である。
図1の側断面の概要図、図2の上方からの概要図に沿って、本発明の吸引流送設備の一実施形態について説明する。
吸引流送設備1は、多目的ダム、砂防ダム、貯水池などの貯水施設における水面W下において水中堆積物Dを吸引、排出するものである。この吸引流送設備1は、吸引管2と、この吸引管2と接続した排出管3と、網状スクリーン4とを有している。
吸引管2は上流側に位置している。吸引管2の断面形状は、円形、角形のなどの形状に適宜設計することができる。吸引管2の周囲には水中堆積物D1が存在するが、上方には水中堆積物が堆積しておらず、凹部Hが形成されている。吸引管2の開放端部2bは、常に水中堆積物の上方の水中に突き出した状態となるように設計されている。
吸引管2には、下側に複数の開口部2aが設けられている。開口部2aは、連側的または間欠的に設けることができ、開口部2aの形状は、円形、方形、楕円形などの形状に適宜設計することができる。
また、吸引管2の径、開口部2aの大きさ、数、開口部2a同士の間隔などは、水中堆積物Dの連続的な吸引が可能な範囲で適宜設計することができる。具体的には、吸引効率などの観点から、例えば、本発明者が既に出願している特開2005-16294号公報の内容を考慮することができる。
吸引管2の材料は、鋼管、ライニング鋼管、鋳鉄管などの金属、塩化ビニールや高密度ポリエチレンなどの各種の高分子材料などを適宜使用することができる。
排出管3は、吸引管2と接続しており、吸引管2の下流に位置している。また、排出管3は、ダムや堰などの堤体T内を通じて、開放端部3aが堤体Tの外側に位置するように配置されている。排出管3の断面形状は、吸引管2の断面形状と同様に、円形、角形のなどの形状に適宜設計することができる。
排出管3の材料は、鋼管、ライニング鋼管、鋳鉄管などの金属、塩化ビニールや高密度ポリエチレンなどの各種の高分子材料などを適宜使用することができる。
網状スクリーン4は、吸引管2の上方の水面W付近において、すり鉢状の凹部Hを上から覆っている。網状スクリーン4は、例えば、ワイヤーやロープなどの柔軟性を有する紐状の材料が網目状に編まれたものを使用することができる。
網状スクリーン4は、吸引管2による水中堆積物Dの吸引に伴って形成されるすり鉢状の凹部Hの領域を考慮して、このすり鉢状の凹部Hを覆うことができる大きさのものを使用することができる。具体的には、網状スクリーン4は、すり鉢状の凹部Hの全域を覆うことができるものが好ましいが、凹部Hへ向かう土砂の流れなどを考慮して、すり鉢状の凹部Hの略全域あるいは一部の領域を覆うものであってもよい。
網状スクリーン4の網目の大きさは、吸引管2の開口部2aを閉塞する恐れがあるサイズの異物M(図3、図4に図示)を捕捉できる大きさに設計されている。ここで、「異物」とは、吸引管2の開口部2aから吸引することが難しく、吸引管2の開口部2aを閉塞する恐れがある流木、廃棄物、石、ゴミなどをいう。
網状スクリーン4には、その外周部の全周に亘って固定部材5が複数配設されている。固定部材5によって、網状スクリーン4は水中堆積物Dのすり鉢状の凹部H全体を覆うように確実に固定され、浮遊、移動などが抑制されている。固定部材5としては、例えば、アンカーや錘などを好ましく例示することができる。
網状スクリーン4には、フローター(浮き)6が配設されている。フローター6の配設数、配設位置は適宜設計することができるが、例えば、網状スクリーン4の中央付近に複数配設することが好ましい。フローター6を配設することでより確実に網状スクリーン4を水深の浅い位置に保つことができる。
次に、本発明の吸引流送設備1による水中堆積物Dの吸引と排出、および貯留水中の異物Mの捕捉について、図1、図2に加え、図3、図4とともに説明する。
図3は、本発明の吸引流送設備の一実施形態を例示した側断面の概要図であり、凹部に水中堆積物が堆積し、異物が捕捉された状態を例示している。図4は、図2のA−A’矢視断面において、凹部に水中堆積物が堆積し、異物が捕捉された様子を例示している。
図1、図2に例示したように、吸引流送設備1は、吸引管2および排出管3がすり鉢状の凹部Hの底に設置されている。網状スクリーン4は、すり鉢状の凹部H全域を上から覆っており、吸引管2のはるか上方の水深の浅い位置に保たれている。
そして、ダム湖などの貯水施設に土砂などが流れ込むと、図3、図4に例示したように、土砂などのうち、吸引管2の開口部2aから吸引可能なものは、網状スクリーンを通過して凹部H内に水中堆積物D2として堆積する。このとき、吸引管2の開放端部2bは、水中堆積物D1、D2の上方の水中に突き出しているとともに、吸引管2の開放端部2b付近を除く領域は、凹部H内に堆積した水中堆積物D2に埋もれることになる。一方で、吸引管2の開口部2aから吸引できず、閉塞の恐れがある異物Mは、網状スクリーン4を通過できず捕捉される。したがって、凹部Hの領域内に堆積する水中堆積物D2には、吸引管2で吸引できない形状、大きさの異物Mが存在しないことになる。
そして、吸引管2内を満たす水を排出管3の開放端部3aから排出することによって吸引管2および排出管3内に負圧が生じる。この負圧により、吸引管2の開放端部2bおよび開口部2aから、凹部Hの領域内に堆積した水中堆積物D2が吸引され、排出管3から排出される。すなわち、吸引管2および排出管3内に水を流すことで、吸引管2の開放端部2bおよび上流側の水中にある開口部2aより水を吸い込み始め、吸引管2および排出管3内が周囲の静流体圧に比べて低圧となるために、吸引管2の開口部2aに沿って順次、水中堆積物D2が吸引され、排出管3から排出される。このようにして、水中堆積物D2の吸引と排出が連続的に起こる。
水中堆積物D2を排出管3から排出するための水の流れを発生させるためのエネルギーとしては、湖内外の水頭差を利用したサイフォン作用によることが好ましい。この場合、ポンプなどの外部エネルギーを併用し、ポンプからの水流を利用して吸引管2および排出管3内に水の流れを作ることもできる。
水中堆積物D2の吸引によって吸引管2内の水中堆積物D2の濃度が高くなるに伴い、管路の抵抗が増し、流速が落ち、吸引力が低下し、結果的に吸引管2内の水中堆積物D2の濃度の希釈が起こる。逆に、吸引管2内の水中堆積物D2の濃度が低い時には流速が速く、吸引力が大きいことから、これに伴って吸引管2内の水中堆積物D2の濃度が高くなることになる。したがって、吸引流送設備1によれば、何らの制御設備を用いることなく、吸引管2の全長に亘って吸引力が自動調節される。
このように、吸引流送設備1による水中堆積物Dの吸引、排出が行われると、図3中の破線に例示したように、凹部Hの領域内に堆積した吸引管2の上方の水中堆積物D2は、すり鉢状に斜面崩壊を起こしながら、上流側から下流側(図3中の矢印方向)へとすり鉢状の凹部Hが拡大する。すり鉢状の凹部Hは、吸引管2の長さに対応して広範囲に形成され、再び図1に例示した状態となる。
そして、吸引流送設備1による水中堆積物D2の吸引、排出によっても、異物Mは網状スクリーン4に捕捉された状態となっており、凹部Hの領域内に堆積する水中堆積物D2には、吸引管2では吸引できない異物Mが存在しない。このため、異物Mによって吸引管2の開口部2aが閉塞されることはなく、吸引管2による水中堆積物D2の吸引と排出管3からの水中堆積物D2の排出の連続性が確実に維持される。
さらに、網状スクリーン4は、吸引管2のはるか上方の水深の浅い位置に保たれている。網状スクリーン4にフローター6が配設されている場合には、フローター6の浮力によって網状スクリーン4はより確実に水深の浅い位置に保たれる。
水深の深い位置では、異物Mや、異物Mによって堆積する水中堆積物の重量に耐え得る堅牢な構造が求められるが、この吸引流送設備1の網状スクリーン4は、水深の浅い位置に配設されて異物Mのみを捕捉する。吸引管2によって吸引可能な土砂などは、網状スクリーン4を通過してすり鉢状の凹部Hに水中堆積物D2として堆積し、その後、吸引管2によって吸引される。このため、網状スクリーン4は強固なものである必要はなく、ワイヤーやロープなどの柔軟な安価な材料で形成することができるため、製造コストを低く抑えることができる。
また、網状スクリーン4が水深の浅い位置にあることで、捕捉された異物Mの確認作業が容易になり、異物Mの除去、回収作業を実施する時期を容易かつ適切に判断することができる。
さらに、網状スクリーン4が水深の浅い位置にあることで、異物Mの除去作業も容易に行うことができる。具体的には、例えば、機械によって網状スクリーン4を陸上へ巻き上げまたは引き上げることによって、網状スクリーン4とともに捕捉された異物Mを回収することができる。異物Mや異物Mによって堆積した水中堆積物の重量による影響が少ないため、容易に、網状スクリーン4を巻き上げ(引き上げ)作業を行うことができる。そして、捕捉された異物Mを網状スクリーン4から除去した後、再び網状スクリーン4を吸引管2の上方に設置することができる。網状スクリーン4の再設置も容易に行うことができる。
また、網状スクリーン4に捕捉された異物Mを人が直接除去することも可能である。この場合も、水深の浅い領域で除去作業を行うことができるため、水圧の影響が少なく、作業は容易である。
網状スクリーン4を設置する時期は、吸引管2の上方の凹部内に水中堆積物D2が堆積するよりも前であることが好ましい。具体的には、例えば、水中堆積物D2が吸引管2の上方に堆積する前のすり鉢状の凹部Hが形成されている状態(図1に例示した状態)において、網状スクリーン4をアンカーなどの固定部材5によって凹部Hの外周に固定して凹部H全域を上から覆い、フローター6によって網状スクリーン4の中央の領域を浮遊させた状態とすることが好ましい。これによって、図3、図4に例示したように、吸引管2から吸引可能な土砂などは、網状スクリーン4を通過して吸引管2の上方の凹部内に水中堆積物D2として堆積するが、吸引管2で吸引できない異物Mは事前に網状スクリーン4上で捕捉することができる。そして、吸引管2によって異物Mが存在しない水中堆積物D2を吸引することで、再び図1に例示したすり鉢状の凹部Hが形成された状態となり、その後、例えば、網状スクリーン4を回収して異物Mを除去し、再び、吸引管2の上方の凹部H内に水中堆積物D2が堆積するよりも前に、凹部Hに網状スクリーン4を設置することができる。
本発明の吸引流送設備は、以上の形態に限定されることはなく、様々な態様が可能である。例えば、吸引管、排出管の敷設形状は直線に限らず、任意に蛇行させることができる。また、吸引管を途中で分岐させ、複数本を敷設することもできる。さらに、吸引管および排出管には、管内の圧力を調整するための取水管などを設けることもできる。
1 吸引流送設備
2 吸引管
2a 開口部
2b 開放端部
3 排出管
4 網状スクリーン
5 固定部材
6 フローター

Claims (5)

  1. 貯水施設における水中堆積物の吸引流送設備であって、
    下側に開口部が設けられた吸引管と、
    この吸引管と接続し、吸引した水中堆積物を排出する排出管と、
    吸引管の開口部から吸引できない異物を捕捉可能な網状スクリーンと、
    を有し、吸引管を上流側に、排出管を下流側に位置させ、吸引管の開放端部を水中堆積物よりも上方の水中に突き出すとともに、吸引管の上方の水中堆積物の凹部を上から網状スクリーンで覆うことで、
    吸引管の開口部から吸引可能な水中堆積物が網状スクリーンを通過して凹部内に堆積する一方で、吸引管の開口部から吸引できない異物は網状スクリーンに捕捉され、
    吸引管を満たす水が排出管の開放端部から排出されることによって生じる負圧によって、凹部内に堆積した水中堆積物が吸引管の開放端部および開口部から吸引され、排出管から排出されることを特徴とする吸引流送設備。
  2. 網状スクリーンは、柔軟性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項1の吸引流送設備。
  3. 網状スクリーンには、フローターが配設されていることを特徴とする請求項1または2の吸引流送設備。
  4. 網状スクリーンには、固定部材が配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの吸引流送設備。
  5. 貯水施設の水中堆積物の吸引流送における異物の捕捉方法であって、下側に開口部を有する吸引管を上流側に配置し、この吸引管と接続し、吸引した水中堆積物を排出する排出管を下流側に配置し、吸引管の開放端部を水中堆積物よりも上方の水中に突き出すとともに、吸引管の上方の水中堆積物の凹部を、吸引管の開口部から吸引できない異物を捕捉可能な網状スクリーンで上から覆うことで、吸引管の開口部から吸引可能な水中堆積物が網状スクリーンを通過して凹部内に堆積する一方で、吸引管の開口部から吸引できない異物は網状スクリーンに捕捉されることを特徴とする異物の捕捉方法。
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