JP2006214092A - 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置 - Google Patents

水底堆積土砂の輸送方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006214092A
JP2006214092A JP2005024995A JP2005024995A JP2006214092A JP 2006214092 A JP2006214092 A JP 2006214092A JP 2005024995 A JP2005024995 A JP 2005024995A JP 2005024995 A JP2005024995 A JP 2005024995A JP 2006214092 A JP2006214092 A JP 2006214092A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sediment
pipe
opening
transporting
sweep
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005024995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4411418B2 (ja
Inventor
Josuke Kashiwai
条介 柏井
Toshiyuki Sakurai
寿之 櫻井
Keiichi Nishimura
敬一 西村
Yasuo Kubo
康夫 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
National Research and Development Agency Public Works Research Institute
Original Assignee
Public Works Research Institute
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Public Works Research Institute, IHI Corp filed Critical Public Works Research Institute
Priority to JP2005024995A priority Critical patent/JP4411418B2/ja
Publication of JP2006214092A publication Critical patent/JP2006214092A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4411418B2 publication Critical patent/JP4411418B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Barrages (AREA)

Abstract

【課題】 水底に堆積した土砂を簡単な構造で広範囲に集めて輸送することができる水底堆積土砂の輸送方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】 側面部に開口部22を備えた可撓性の掃流管21の開口部22を塞ぐように堆積した土砂Sの上に置き、この掃流管21の基端部21bに吸引管28を連結して先端開口21aから基端部21bに水流形成手段29で水流を形成して開口部22に面する堆積土砂Sを掃流しながら吸引輸送することで、この掃流管21の先端開口21aを中心に形成される堆積土砂Sの円錐状の窪みにその可撓性で追従させ、先端の大きな沈み込みと周囲の土砂の崩れ落ちにより、2次元形状の掃流管21で、円錐状の3次元的な広範囲の排砂できるようになる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、水底堆積土砂の輸送方法およびその装置に関し、ダム貯水池などの水底に堆積した土砂を簡単な構造で広範囲から集めて輸送できるようにしたものである。
水底に堆積する土砂を輸送する必要のある場合のひとつに、治水や利水、あるいは発電のために河川をダムによってせき止めて形成した貯水池に運搬されて次第に堆積する土砂がある。
この土砂の堆積は予め想定され、一般に100年間で堆積する高さや量を、図5(a)に示すように、計画堆砂位や計画堆砂量としているが、これらを越えて貯水池に土砂が堆積すると、有効に利用できる有効貯水量が減少するとともに、下流への土砂の供給が減り、河床低下や海岸侵食(砂浜痩せ)が生じてしまう。
このため、堆積土砂をバケットや浚渫ポンプで吸引することで浚渫して水面上に揚げ、トラックなどで運搬して有効貯水量を回復させることが行われたり、同図に示すように、ダム堤体1の計画堆砂位より下方に排砂管2と排砂ゲート3からなる排砂設備4を設けて堆積位が排砂管2より高くなったときに排砂ゲート3を開いて堆積した土砂を流出させることが行われている。
しかし、有効貯水量を回復するため、浚渫して浚渫土砂をトラックなどで輸送する方式では、土砂移動のために人工的なエネルギーを必要とするとともにコストがかかるので、下流への土砂供給が経済上難しいことが多い。
一方、排砂設備4を使って土砂を下流に流す方式では、浚渫土砂輸送方式に比べ人工的なエネルギーを必要としない点および下流への土砂供給の点で優れるものの、図5(b)に示すように、排砂管2の呑み口近傍の土砂しか流すことができない。
そこで、特許文献1の静水圧を利用した水中堆積物の流送方法では、図6(a)、(b)に示すように、堆積物Sの中に開口付きのパイプ5を埋設し、上流端5aの開口部を水中に位置させるとともに、下端部5bをダム1を貫通させるように配置することにより静水圧差が生じるようにし、この上流端5aの開口部から入った水が管5内を流れるのに伴って生じる負圧により開口5cの周囲の堆積物Sを管5内に吸引しながら送り出すようにする方法が開示されている。
また、特許文献2の貯水池の排砂方法では、ダム1の排砂ゲート3を用いずに排砂を行う方法として、図7に示すように、堆積された土砂Sの表面にシート状部材6を敷設し、このシート状部材6の裏面の中心に吸引管7を設けてこの中心から水をサイホン現象などを利用して吸引することで、シート状部材6と堆積された土砂Sの間に水流を発生させ、その掃流作用(流れによって掃い除く作用)により土砂を吸引して輸送する方法が開示され、これによりすり鉢状の窪みを形成するようにしている。
特開2002−294677号公報 特開2004−270256号公報
ところが、特許文献1の方法では、開口5c付のパイプ5を堆積土砂Sに埋設する必要があり、新設ダムでは、予めダム貯水池の底部に敷設することで比較的容易に敷設できるものの、既設のダムに対しては、堆積された土砂Sを掘削するなどして埋設しなければならずパイプ5を簡単に敷設することができないという問題がある。
また、開口5c付のパイプ5の下流側5bをダム堤体1を貫通させる必要があり、新設ダムでないと設置が困難であり、既設のダム1に設置しようとすれば、貯水池の全量を排水するか、水中配管工事を行わなければならないという問題がある。
さらに、排砂できる範囲がパイプ5に沿った固定された範囲だけであり、広範囲に排砂しようとすると、パイプ5を分岐したり、移動しなければならないという問題がある。
また、特許文献2の方法では、堆積した土砂の表面にシート状部材6を敷設して排砂するので、既設のダムであっても排砂できるとともに、貯水池の任意の場所で排砂ができ、シートの面積に応じた広い範囲から排砂ができるものの、たとえば直径が100mの大きなシート状部材6を水中で展開したり、その敷設位置を移動することがかなり困難な作業になるという問題がある。
この発明は、かかる従来技術の課題に鑑みてなされたもので、水底に堆積した土砂を簡単な構造で広範囲に集めて輸送することができる水底堆積土砂の輸送方法およびその装置を提供しようとするものである。
上記従来技術が有する課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、堆積した土砂の表面に下面の開いた管を置き、基端部にポンプなどの吸引力を持つ管を接続し、水を吸引すると、下面の開いた管内を流れる水がその開いた部分に露出する土砂を掃い除くようにして管内に吸引して輸送することが可能となるが、下面の開いた管に発生する掃流力は吸引側と反対の先端部側が大きく、これによって先端部側の堆積土砂が大きく窪むように排砂される。
このとき、下面の開口した管が剛体であると、大きな窪みに位置する管の先端部から水だけが吸引されて排砂が進行しなくなるが、下面が開口した管に可撓性を持たせておくと、窪みに追従して管の先端部が沈み込んで行きながら周囲の土砂が管の方に崩れ落ちて排砂を進行させることができ、これにより、円錐状の窪みを形成して広範囲の排砂が可能となることを見出し、この発明を完成したものである。
すなわち、下面が開口した管で堆積した土砂の表面から吸引しようとすると、吸引した窪みに応じて開口を移動しなければならず、移動させない限り、ごく狭い範囲しか吸引排砂することができなかったが、この発明では、2次元形状の長い下面の開口した可撓性のある管を用いることで、円錐状の3次元的に広範囲に排砂できるようにするものである。
このような見地に基づく、この発明の請求項1記載の水底堆積土砂の輸送方法は、ダム貯水池などの水底に堆積した土砂を輸送するに際し、前記堆積土砂面上に、底面部に開口部を備えた可撓性の掃流管を当該開口部を塞ぐように置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流を形成し、前記開口部に面する前記堆積土砂を掃流しながら吸引し、この掃流管の先端部を中心に形成される前記堆積土砂の円錐状の窪みに沿わせて吸引しながら輸送するようにしたことを特徴とするものである。
この水底堆積土砂の輸送方法によれば、底面部に開口部を備えた可撓性の掃流管の開口部を塞ぐように堆積した土砂の上に置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流を形成して開口部に面する堆積土砂を掃流しながら吸引輸送することで、この掃流管の先端部を中心に形成される堆積土砂の円錐状の窪みにその可撓性で追従させ、先端部の沈み込みと周囲の土砂の崩れ落ちにより、2次元形状の掃流管で、円錐状の3次元的な広範囲の排砂できるようにしている。
また、この発明の水底堆積土砂の輸送方法は、前記掃流管とその周囲の前記堆積土砂の表面とをシート状部材で覆うようにしたり、前記掃流管内に形成する水流を、吸引ポンプ、サイホン現象、落差のいずれかで形成するようにすることを特徴とするものであり、一層確実に掃流吸引ができるようにしたり、掃流吸引に必要な水流を確保できるようにしている。
さらに、この発明の請求項4記載の水底堆積土砂の輸送装置は、ダム貯水池などの水底に堆積した土砂を輸送する装置であって、底面部に開口部を備えかつ可撓性を有し当該開口部を塞ぐように前記堆積土砂面上に置かれ前記開口部に面する前記堆積土砂の掃流吸引にともなって堆積土砂の窪みに沿わせる掃流管と、この掃流管の基端部に連結される吸引管と、この吸引管および前記掃流管の先端部から基端部に前記掃流吸引用の水流を形成する水流形成手段とからなることを特徴とするものである。
この水底堆積土砂の輸送装置によれば、底面部に開口部を備えた可撓性の掃流管の開口部を塞ぐように堆積した土砂の上に置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流形成手段で水流を形成して開口部に面する堆積土砂を掃流しながら吸引輸送することで、この掃流管の先端部を中心に形成される堆積土砂の円錐状の窪みにその可撓性で追従させ、先端部の大きな沈み込みと周囲の土砂の崩れ落ちにより、2次元形状の掃流管で、円錐状の3次元的な広範囲の排砂できるようになる。
また、この発明の水底堆積土砂の輸送装置は、前記掃流管とその周囲の前記堆積土砂の表面とを覆うシート状部材を設けたり、前記可撓性の掃流管を、底面部に開口部を形成した蛇腹管、底面部に開口部を備えた管部材およびこれらを連結する蛇腹管部材、底面部に開口部を備えた管部材およびこれらの側部を回動可能に連結する連結部材、のいずれかで構成したり、前記掃流管内に水流を形成する水流発生手段を、吸引ポンプ、サイホン現象、落差のいずれかで構成したことを特徴とするもので、これらにより、一層確実に掃流吸引ができるようになり、あるいは掃流管に可撓性を持たせることができ、さらには掃流吸引に必要な水流を確保できるようになる。
この発明の請求項1記載の水底堆積土砂の輸送方法によれば、底面部に開口部を備えた可撓性の掃流管の開口部を塞ぐように堆積した土砂の上に置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流を形成して開口部に面する堆積土砂を掃流しながら吸引輸送するようにしたので、この掃流管の先端部を中心に形成される堆積土砂の円錐状の窪みにその可撓性で追従させることができ、先端部の沈み込みと周囲の土砂の崩れ落ちにより、2次元形状の掃流管で、円錐状の3次元的な広範囲の排砂をすることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、一層確実に掃流吸引ができ、請求項3の発明によれば、掃流吸引に必要な水流を確保することができる。
さらに、この発明の請求項4記載の水底堆積土砂の輸送装置によれば、底面部に開口部を備えた可撓性の掃流管の開口部を塞ぐように堆積した土砂の上に置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流形成手段で水流を形成して開口部に面する堆積土砂を掃流しながら吸引輸送するので、この掃流管の先端部を中心に形成される堆積土砂の円錐状の窪みにその可撓性で追従させることができ、先端部の大きな沈み込みと周囲の土砂の崩れ落ちにより、2次元形状の掃流管の簡単な構造で、円錐状の3次元的な広範囲の排砂を行うことができる。
また、請求項5の発明によれば、一層確実に掃流吸引ができ、請求項6の発明によれば、掃流管に可撓性を持たせることができ、さらに請求項7の発明によれば、掃流吸引に必要な水流を確保することができる。
以下、この発明の一実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。
図1〜図3は、この発明の水底堆積土砂の輸送装置の一実施の形態にかかり、図1は概略平面図および概略横断面図、図2はそれぞれ掃流管の概略正面図および側面図、図3はそれぞれ水流形成手段の概略構成図である。
この水底堆積土砂の輸送装置20は、例えば図3に示すように、ダム1でせき止められた貯水池8に設置され、堆積する土砂Sをダム1の下流側に排出するための排砂設備として用いられる。
この水底堆積土砂の輸送装置20は、貯水池8の底部分の地山に堆積した堆積土砂S上に置かれる掃流管21を備えており、この掃流管21は、図2に示すように、側面部(管としての側面部であり、堆積土砂の輸送状態では底面部となる。以下、同様)に開口部22を備えるとともに、長手方向に撓むことができる可撓性を備えて構成されている。
この側面部に開口部22を備えるとともに、可撓性を備える掃流管21としては、例えば図2(a)に示すように、蛇腹管23の側面部の一部を切り欠いて開口部22を形成したものや、図2(b)に示すように、溝型鋼により側面部に開口部22を備える短い管部材24と、切り欠きのない蛇腹管部材25や一部を切り欠いた蛇腹管材25とを交互に連結したもの、あるいは図2(c)に示すように、溝型鋼により側面部に開口部22を備える短い管部材24に、連結部26を設けてピン27で連結したもの等で構成される。
そして、これらのそれぞれの掃流管21では、開口部22および先端開口21a以外から水や土砂などを吸引しないように、溝型鋼の管部材24と蛇腹管部材25の連結部分や連結部26を設けてピン27で連結する場合の管部材24同士の連結部分に図示しないシール部材を設けるなど、掃流管21が撓んだ状態でもシール状態を保持できるようにしてある。
なお、これら掃流管21の断面形状や開口部22の大きさや形状は、貯水池の水面上のポンプ船などから堆積土砂の表面に置く場合に、開口部22を下にして堆積土砂で塞ぐことができれば良く、図示例のものに限らず適宜決定すれば良い。
この掃流管21はその側面部の開口部22を貯水池8に堆積した土砂Sの上に開口部22が底面部となって塞がれるように置いて使用され、堆積土砂Sが吸引されることによって変化する堆積土砂Sの表面、すなわち円錐状の窪みに沿って追随できる可撓性を備えるようにしてある。
この掃流管21の基端部21bには、吸引管28を介して掃流管21(および吸引管28)内に先端開口21aから基端部21bに向かう水流を形成する水流形成手段29が接続されている。
この水流形成手段29としては、例えば図3(a)に示すように、貯水池8の水面上のポンプ船30のポンプ30aで構成してダム堤体一の上端を乗越えるように配管した排砂管31を介してダム下流側に排砂するようにしたり、図3(b)に示すように、サイホン32で構成して排砂管31と接続してダム下流側に排砂するようにしたり、図3(c)に示すように、ダム堤体1を貫通する貫通排砂管33で構成して水位差(落差)を利用して水流を形成し、貫通排砂管33を介してダム下流側に排砂するようにする。
なお、ダム堤体1を貫通する貫通排砂管33は、堆積土砂Sの堆積面より高い標高にあっても良く、掃流管21内に先端開口21aから基端部21bに向かう水流を形成できれば良い。
また、この水底堆積土砂の輸送装置20では、堆積土砂Sの表面上に置かれる掃流管21とその周囲の堆積土砂Sの表面を覆ってシート状部材34が設けられ、掃流管21での吸引により崩れ落ちて変形する堆積土砂Sの窪み表面への追随性を向上するとともに、水だけを吸引しないようにしてある。
次に、このように構成した水底堆積土砂の輸送装置20の動作とともに、輸送方法について、図4に示す排砂工程図にしたがって説明する。
まず、側面部に開口部22を備え可撓性を有する掃流管21の基端部21bに吸引管28を接続し、掃流管21を貯水池8の作業船上から堆積土砂Sの表面上に開口部22が下となり、開口部22が堆積土砂Sで塞がれるように置く。
このとき、掃流管21の先端開口21aが排砂しようとする場所の中心(円錐状の窪みの中心)に位置するようにする(図4(a)参照)。
そして、吸引管28に水流形成手段29として、例えばポンプ船30のポンプ30aを接続し、掃流管21の先端開口21aから基端部21bに向かって水流が形成されるようにする。
さらに、必要に応じて掃流管21とその周囲の堆積土砂Sを覆うようにシート状部材34を敷設する。
こののち、ポンプ船30のポンプ30aを運転して吸引管28に吸引力を発生させ、掃流管21の先端開口21aから貯水池8の水を吸引し基端部21bに向かう水流を形成する。
この吸引管28が水の吸引を始めると、掃流管21を流れる水がその開口部22に露出する堆積土砂Sを掃流(流れによって掃い除くことをいう)して吸引管28に送り込む。
この掃流管21に生じる掃流力は掃流管21の先端開口21aの方が大きいので、先端開口21aの方の堆積土砂Sの排砂量が多く、その窪みに掃流管21の周囲の堆積土砂Sが崩れ落ちるとともに、可撓性を備える掃流管21の先端開口21aが、より先に窪み表面に沿って沈み込むようになって連続的に堆積土砂Sが吸引輸送される(図4(b)参照)。
こうして、吸引管28を介して掃流管21内に水流を形成して吸引を続けることで、掃流管21の先端開口21aを中心とする円錐状の窪みを形成しながら堆積土砂Sを掃流し、吸引して輸送することができ、所定の深さの円錐状の窪みが形成されるまで排砂を行う(図4(c)参照)。
さらに、堆積土砂Sの吸引輸送を行う場合には、掃流管21を移動して再び開口部22を堆積土砂Sで塞ぐように置き、同様の工程を繰り返すようにする。
このような水底堆積土砂の輸送方法およびその装置20によれば、掃流管21および吸引管28による2次元形状の装置で堆積土砂Sを円錐状の窪みの3次元的に広範囲に吸引輸送することができ、従来の特許文献1の貯水池底部に予め埋設した開口付きパイプで排砂する場合のように、予めパイプを埋設したり、排砂エリアが固定されたパイプの近傍に限られることもなく、任意の場所に掃流管21を置くだけで堆積土砂Sを広範囲に吸引して輸送することができる。
なお、掃流管および吸引管により堆積土砂を円錐状の窪みを形成しながら吸引輸送できることを模型実験により確認している。
また、従来の特許文献2の堆積した土砂の表面にシート状部材を敷設して排砂する場合のような直径100m等の大きなシート状部材を水中で展開したり、その敷設位置を移動することなく、この水底堆積土砂の輸送方法およびその装置20によれば、掃流管21および吸引管28により掃流管21の長さを円錐の母線長さとする広範囲の堆積土砂Sの吸引輸送を行うことができる。
さらに、この水底堆積土砂の輸送方法およびその装置20によれば、水流形成手段29としてサイホン32を用いる場合や貫通排砂管31による水位の落差を利用する場合には、吸引排砂に必要なエネルギーを必要とせずに吸引排砂することができる。
この発明の水底堆積土砂の輸送装置の一実施の形態にかかる概略平面図および概略横断面図である。 この発明の水底堆積土砂の輸送装置の一実施の形態にかかるそれぞれ掃流管の概略正面図および側面図である。 この発明の水底堆積土砂の輸送装置の一実施の形態にかかるそれぞれ水流形成手段の概略構成図である。 この発明の水底堆積土砂の輸送方法の一実施の形態にかかる排砂工程の説明図である。 ダムの貯水池と排砂設備の説明図および排砂管近傍の排砂模式図である。 従来の水中堆積物の流送設備の概略構成図および部分拡大図である。 従来の貯水池の排砂装置の概略構成図である。
符号の説明
1 ダム堤体
8 貯水池
20 水底堆積土砂の輸送装置
21 掃流管
21a 先端開口
21b 基端部
22 開口部
23 蛇腹管(掃流管)
24 短い管部材
25 蛇腹管部材
26 連結部
27 ピン
28 吸引管
29 水流形成手段
30 ポンプ船
30a ポンプ
31 排砂管
32 サイホン
33 貫通排砂管
34 シート状部材
S 堆積土砂


Claims (7)

  1. ダム貯水池などの水底に堆積した土砂を輸送するに際し、
    前記堆積土砂面上に、側面部に開口部を備えた可撓性の掃流管を当該開口部を塞ぐように置き、この掃流管の基端部に吸引管を連結して先端部から基端部に水流を形成し、前記開口部に面する前記堆積土砂を掃流しながら吸引し、この掃流管の先端部を中心に形成される前記堆積土砂の円錐状の窪みに沿わせて吸引しながら輸送するようにしたことを特徴とする水底堆積土砂の輸送方法。
  2. 前記掃流管とその周囲の前記堆積土砂の表面とをシート状部材で覆うようにしたことを特徴とする請求項1記載の水底堆積土砂の輸送方法。
  3. 前記掃流管内に形成する水流を、吸引ポンプ、サイホン現象、落差のいずれかで形成するようにしたことを特徴とする請求項1または2記載の水底堆積土砂の輸送方法。
  4. ダム貯水池などの水底に堆積した土砂を輸送する装置であって、
    側面部に開口部を備えかつ可撓性を有し当該開口部を塞ぐように前記堆積土砂面上に置かれ前記開口部に面する前記堆積土砂の掃流吸引にともなって堆積土砂の窪みに沿わせる掃流管と、
    この掃流管の基端部に連結される吸引管と、
    この吸引管および前記掃流管の先端部から基端部に前記掃流吸引用の水流を形成する水流形成手段とからなることを特徴とする水底堆積土砂の輸送装置。
  5. 前記掃流管とその周囲の前記堆積土砂の表面とを覆うシート状部材を設けたことを特徴とする請求項4記載の水底堆積土砂の輸送装置。
  6. 前記可撓性の掃流管を、側面部に開口部を形成した蛇腹管、側面部に開口部を備えた管部材およびこれらを連結する蛇腹管部材、側面部に開口部を備えた管部材およびこれらの側部を回動可能に連結する連結部材、のいずれかで構成したことを特徴とする請求項4または5記載の水底堆積土砂の輸送装置。
  7. 前記掃流管内に水流を形成する水流発生手段を、吸引ポンプ、サイホン現象、落差のいずれかで構成したことを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の水底堆積土砂の輸送装置。


JP2005024995A 2005-02-01 2005-02-01 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置 Active JP4411418B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005024995A JP4411418B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005024995A JP4411418B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006214092A true JP2006214092A (ja) 2006-08-17
JP4411418B2 JP4411418B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=36977543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005024995A Active JP4411418B2 (ja) 2005-02-01 2005-02-01 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4411418B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144359A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Public Works Research Institute 水中堆積物流送用の吸引パイプ、水中堆積物の流送装置、及びそれを用いた水中堆積物の流送方法
JP4678893B1 (ja) * 2010-08-26 2011-04-27 秀樹 中込 砂防ダムの取水機構
CN105839586A (zh) * 2016-03-31 2016-08-10 马向前 一种水库减淤清淤设施及其运行方法
CN114856899A (zh) * 2022-05-19 2022-08-05 浙江省水利河口研究院(浙江省海洋规划设计研究院) 一种紧贴港池附建潮汐池进行发电的系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010144359A (ja) * 2008-12-17 2010-07-01 Public Works Research Institute 水中堆積物流送用の吸引パイプ、水中堆積物の流送装置、及びそれを用いた水中堆積物の流送方法
JP4678893B1 (ja) * 2010-08-26 2011-04-27 秀樹 中込 砂防ダムの取水機構
JP2012046937A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Hideki Nakagome 砂防ダムの取水機構
CN105839586A (zh) * 2016-03-31 2016-08-10 马向前 一种水库减淤清淤设施及其运行方法
CN114856899A (zh) * 2022-05-19 2022-08-05 浙江省水利河口研究院(浙江省海洋规划设计研究院) 一种紧贴港池附建潮汐池进行发电的系统
CN114856899B (zh) * 2022-05-19 2023-08-15 浙江省水利河口研究院(浙江省海洋规划设计研究院) 一种紧贴港池附建潮汐池进行发电的系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4411418B2 (ja) 2010-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8939678B2 (en) Method and system of laying underwater pipelines in the bed of a body of water
DK2281091T3 (en) IMPROVEMENTS IN AND IN CONNECTION WITH UNDERGRADING EXCAVATOR
EA021881B1 (ru) Система для прокладывания с заглублением неразрезной линейной конструкции на дне водоема
JP2001164543A (ja) ダム湖等の土砂排出機構及びダム湖等の土砂排出方法
JP5305439B2 (ja) 水中堆積物流送用の吸引パイプ、水中堆積物の流送装置、及びそれを用いた水中堆積物の流送方法
EA008036B1 (ru) Устройство для подводной выемки и всасывания грунта
JP4411418B2 (ja) 水底堆積土砂の輸送方法およびその装置
EP3647496B1 (en) System for cleaning heterogeneous sludge deposited in hydraulic facilities
JP4195214B2 (ja) 屈曲部に開口部を有するパイプを用いた浚渫装置
JP3723852B2 (ja) 水底土砂排除装置、及び水底土砂の排除方法
JP2018071104A (ja) 浚渫用取込口構造体
JP6306184B2 (ja) 沖合領域及び北極沖合領域におけるパイプライン埋設
JP4610292B2 (ja) 貯水池内の土砂輸送方法およびその装置
JP5703110B2 (ja) 埋設型有孔管による固定式浚渫装置と浚渫工法
JP4341772B2 (ja) 浚渫方法及び浚渫システム
JPS62277112A (ja) 貯水池の沈澱物除去処理方法
JP2005220598A (ja) 河川底の堆積土砂清浄装置
JP2004270256A (ja) 貯水池の排砂方法及び排砂装置
JP2003261924A (ja) 貯水池の排砂方法及び排砂設備
JP2006193897A (ja) 浚渫用ポンプおよび浚渫装置
CN206346242U (zh) 一种环保清淤施工系统
JP5599069B2 (ja) 水中堆積物流送用の吸引パイプ、水中堆積物の流送装置及びそれを用いた水中堆積物の流送方法
JP4082269B2 (ja) 貯水池の排砂方法及び排砂装置
JP4114565B2 (ja) 貯水池の排砂装置
JPH11324008A (ja) ダム堆積物除去方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090721

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091015

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4411418

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250