JP2005155024A - 土砂排出方法および土砂排出作業船 - Google Patents

土砂排出方法および土砂排出作業船 Download PDF

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Abstract

【課題】 土砂排出管の上流端に開口した吸込口を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口より水底の堆積土砂を土砂排出管内に水と共に吸込み、その吸い込んだ土砂を土砂排出管内を通して、該水底から離れた所定の排出場所まで流動させるようにした土砂排出方法において、水質浄化を図りつつ、土砂排出管内で土砂を摩擦抵抗少なくスムーズに流動させ、土砂排出管の耐久性向上を図る。
【解決手段】 水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、吸込口Ue近くの土砂排出管Sに設けた混相流噴出手段Nから水底の堆積土砂1に向けて噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡の一部が、該土砂1及び水と一緒に吸込口Ueより土砂排出管S内に吸い込まれ且つ土砂排出管S内を流動するようにしている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、土砂排出管の上流端に開口した吸込口を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口より水底の堆積土砂を水と共に土砂排出管内に吸込み、その吸い込んだ土砂及び水を土砂排出管内を通して、該水底から離れた所定の排出場所まで流動させるようにした土砂排出方法、特にダムの水底に堆積する土砂をサイフォン作用を利用して土砂排出管で吸い上げ、ダムよりも低水位の河川水域まで土砂排出管内を流動させるようにしたダム堆積土砂の排出作業において有効な土砂排出方法、並びにその実施に用いる土砂排出作業船に関する。
尚、本発明において、「堆積土砂」とは、ダムや海、川等の水底に堆積する比重が比較的小さいヘドロ、汚泥等の軽量土砂と、比重が比較的大きく砂、小石等の混じった重量土砂のうちの何れであってもよく、またこれら軽量土砂及び重量土砂の混ざったものでもよい。
水力発電や灌漑等に利用される既存のダムが抱える今日的な重要課題として、その上流側から流れてきた土砂が長年に亘りダムの水底に多量に堆積し、その有効深度を浅くしてしまうことによりダムの発電能力が低下したり或いは貯水量が減少する、ということが挙げられている。
そこで、このような問題に対処するために、ダムの水底の堆積土砂を、サイフォン作用を利用した土砂排出管を通して吸い上げ、所定の回収場所まで該土砂排出管内を流動させるようにした土砂排出技術が既に提案されている(下記の特許文献1を参照)
特開平11−46515号公報
上記特許文献1の技術は、サイフォン作用で土砂排出管内に土砂を流動させるものであるが、その流動中の土砂と土砂排出管の内壁面との間に比較的大きな摩擦抵抗(流動抵抗)が働くため、ダムと下流河川との水位差(即ち土砂排出管の管内水頭)が十分に確保できない場合には、土砂排出管内で土砂をスムーズに流動させることができなくなり、サイフォン作用に支障を来たす虞れがあり、しかも土砂排出管は、その内壁が早期に摩耗・劣化を生じて破損し易くなり、その交換頻度も高くなって維持コストが嵩む等の問題もあった。
また水底付近の水は一般に溶存酸素量が少なく、その水底の堆積土砂や水は、臭気や濁度に問題があるヘドロ状となっている場合が多いため、土砂排出管で吸い込んだ水底の堆積土砂及び水を下流側の河川水域にそのまま放流した場合には、その河川水域の環境悪化(臭気・濁度の悪化、溶存酸素量の増大等)を招く虞れがある。
そして、以上の諸問題は、ダム水底の堆積土砂をサイフォン式の土砂排出管で吸込み、排出する場合だけに限らず、海、川等の水底に堆積する土砂を動力吸上げ式の土砂排出管で吸込み、排出する場合にも発生する。
本発明は、上記に鑑み提案されたもので、従来技術の上記問題を比較的低コストで簡単に解決できるようにした土砂排出方法、及びこれに用いる土砂排出作業船を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、土砂排出管の上流端に開口した吸込口を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口より水底の堆積土砂を水と共に土砂排出管内に吸込み、その吸い込んだ土砂及び水を土砂排出管内を通して、該水底から離れた所定の排出場所まで流動させるようにした土砂排出方法において、水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、吸込口近くの土砂排出管に設けた混相流噴出手段から水底の堆積土砂に向けて噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡の一部が、該堆積土砂及び水と一緒に吸込口より土砂排出管内に吸い込まれ且つ土砂排出管内を流動するようにしたことを特徴としており、また請求項2の発明は、土砂排出管の上流端に開口した吸込口を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口より水底の堆積土砂を水と共に土砂排出管内に吸込み、その吸い込んだ土砂及び水を土砂排出管内を通して、該水底から離れた所定の排出場所まで流動させるようにした土砂排出方法において、水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流と、加圧水流とを、吸込口近くの土砂排出管に設けた混相流噴出手段及び加圧水流噴出手段からそれぞれ水底の堆積土砂に向けて噴出させて、該混相流中の無数の微細気泡の一部が、該堆積土砂及び水と一緒に吸込口より土砂排出管内に吸い込まれ且つ土砂排出管内を流動するようにしたことを特徴としており、更に請求項3の発明は、土砂排出管の上流端に開口した吸込口を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口より水底の堆積土砂を水と共に土砂排出管内に吸込み、その吸い込んだ土砂及び水を土砂排出管内を通して、該水底から離れた所定の排出場所まで流動させるようにした土砂排出方法において、水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、土砂排出管に設けた混相流噴出手段から土砂排出管内に噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡が、吸込口より土砂排出管内に吸い込まれた水底の堆積土砂及び水と一緒に土砂排出管内を流動するようにしたことを特徴としている。
また請求項4の発明は、請求項3の上記特徴に加えて、前記混相流噴出手段は、前記土砂排出管の内周壁底部に開口し、その開口方向が下流側に向かって上方に傾斜した噴射ノズルより構成されることを特徴とし、また請求項5の発明は、請求項3又は4の上記特徴に加えて、前記混相流噴出手段は、前記吸込口近くの前記土砂排出管に設けられることを特徴とし、さらに請求項6の発明は、請求項1〜5の何れかの上記特徴に加えて、前記超微細気泡は、その直径が100μ以下であることを特徴とし、さらにまた請求項7の発明は、請求項1〜6の何れかの上記特徴に加えて、前記微細気泡は、空気の気泡、または少なくとも酸素ガスを含むガスの気泡であることを特徴とする。
また請求項8の発明は、請求項1〜7の何れかの上記特徴に加えて、前記水底はダムの水底であり、また前記排出場所は、前記ダムの下流側に在って該ダムよりも低水位の河川水域であり、前記ダムの水底に堆積する土砂を水と共に前記土砂排出管内にサイフォン作用で吸込み、その土砂排出管を通して前記河川水域まで流動させ、そこに放出するようにしたことを特徴とし、また請求項9の発明は、前記請求項8に記載の方法の実施に使用すべく、前記ダムの水面上を移動可能な土砂排出作業船であって、その船体には、前記吸込口を上流端に有する可動管が、該吸込口を水中で昇降可能として設けられていて、この可動管と、その可動管の下流端に一端が接続され且つその他端が前記河川水域に連通可能な搬送管とで前記土砂排出管が構成され、更に前記混相流を前記混相流噴出手段に供給し得る混相流供給装置を備えたことを特徴とする。
以上のように本発明によれば、土砂排出管内に水と共に吸い込まれた水底の堆積土砂が、その水中に無数の微細気泡を混入、分散させた状態で土砂排出管内を流動し得るようにしたので、その無数の微細気泡の混入分散効果により、流動土砂と土砂排出管内面との間の摩擦抵抗を効果的に低減できる上、土砂流動体の密度を軽減できるようになって、比較的小さな動力でも土砂排出管内で土砂をスムーズに流動させることが可能となり、従って、排出土砂の輸送効率がアップして輸送距離の延長(特に土砂排出管がサイフォン管の場合は管内損失水頭の低減)が図られると共に、土砂排出管自体の早期摩耗が抑えられて同管の耐久性向上が図られ、摩耗に因る管交換の頻度を少なくしてコスト節減に寄与することができる。
また特に請求項1,2の各発明によれば、水とその水中に混入、分散させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、吸込口近くの土砂排出管に設けた混相流噴出手段から水底の堆積土砂に向けて噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡の一部が、該堆積土砂及び水と一緒に吸込口より土砂排出管内に吸い込まれ且つ土砂排出管内を流動するようにしたので、土砂排出管の土砂吸込力が比較的小さい場合や堆積土砂が比較的固い場合でも、混相流の流動圧で堆積土砂を適度に崩壊、拡散させた上で、土砂排出管内に効率よく吸い込むことが可能となって、その吸込効率のアップが図られ、しかも上記混相流が、微細気泡の供給手段と、堆積土砂の崩壊拡散手段とに兼用できて構造の簡素化に寄与し得る。
また特に請求項2の発明によれば、上記混相流とは別に加圧水流も水底の堆積土砂に向けて噴出させるので、その各々の噴出方向や噴出流量を互いに独立して別々に設定可能となり、その設定がより的確になされると共に設定自由度が向上する。
また特に請求項3の発明によれば、水とその水中に混在、分散させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、土砂排出管に設けた混相流噴出手段から土砂排出管内に噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡が、吸込口より土砂排出管内に吸い込まれた水底の堆積土砂及び水と一緒に土砂排出管内を流動するようにしたので、混相流中の微細気泡を土砂排出管内に全量噴出させることができて、微細気泡の効率的利用が図られる。
また特に請求項4の発明によれば、混相流噴出手段が土砂排出管の内周壁底部に開口し、その開口方向が下流側に向かって上方に傾斜した噴射ノズルより構成されるので、流動土砂と、その重量が主として作用する土砂排出管の内周壁底部との間に微細気泡を効率よく供給できて、その間の摩擦抵抗の軽減に効果的であり、また上記噴射ノズル開口の下流側への傾斜により、土砂の下流側への流動が混相流により助勢されて、その流動を一層スムーズにすることができる。
また特に請求項1,2,5の各発明によれば、土砂排出管内の流動土砂には、その管の吸込口又はその近傍より微細気泡を混入させることができるので、微細気泡の前記混入効果が土砂排出管の長手方向略全域に亘り得られる。
また特に請求項6の発明によれば、微細気泡はその直径が100μ以下であるので、その微細気泡のサイズ効果により、無数の微細気泡を水中で略均一且つ安定な分散状態に置くことができて、請求項1〜5の発明の前記効果を一層確実に達成できる。
また特に請求項7の発明によれば、微細気泡は、空気の気泡、または少なくとも酸素ガスを含むガスの気泡であるので、土砂排出管内を流動する土砂及び水の中の好気性微生物と微細気泡の酸素とを十分に接触させることができて、その微生物を活性化させることができ、これにより、排出場所に排出された土砂を含んだ水の臭気・濁度が向上し、溶存酸素量も増えて、環境対策上、有利である。
また特に請求項8の発明によれば、ダムの水底に堆積する土砂を土砂排出管内にサイフォン作用で吸込み、その土砂排出管を通して下流側の河川水域まで流動させ、該水域に放出するようにしたので、少ないエネルギとコストでダム水底の堆積土砂を能率よく浚渫可能となる上、下流側の河川水域には堆積土砂を少量ずつ連続的に放出可能であり、その放出土砂を河川の水流(自然力)を利用して下流側へ無理なく排出できる。しかも前述のような流動土砂への微細気泡の混入効果により、土砂排出管の管内損失水頭の低減が図られて輸送距離が延びることから、ダムから離れた河川水域やダムとの水位差が小さい河川水域へも土砂をスムーズに排出でき、また上記微細気泡が空気等の場合は、微細気泡による曝気効果がダム水底から下流側河川水域に至る比較的長い経路に亘り有効に発揮されて、その排出土砂に混じる水の臭気・濁度を向上させ溶存酸素量もアップできることから、これを下流側の河川水域にそのまま放流しても、その河川水域の環境に及ぼす影響を最小限に抑えることができる。
また特に請求項9の発明によれば、ダムの水面上を移動可能な土砂排出作業船の船体には、吸込口を上流端に有する可動管が、該吸込口を水中で昇降可能として設けられており、この可動管と、その可動管の下流端に一端が接続され且つその他端が下流側の河川水域に連通可能な搬送管とで土砂排出管が構成され、更に前記混相流を混相流噴出手段に供給し得る混相流供給装置を備えるので、この土砂排出作業船をダムの水面上で適宜移動させて、ダム水底の堆積土砂を下流側の河川水域に機動的に排出することができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
添付図面において、図1〜図8は、本発明の第1実施例を示すものであって、図1は、浚渫作業の概要を示す全体概略縦断面図、図2は、図1の2矢視図、図3は、浚渫作業船の拡大縦断面図(図2の3−3矢視拡大断面図)、図4は、図3の4矢視平面図、図5は、可動吸込管の先端部を示す側面図、図6は、図5の6矢視図、図7は、図5の7−7線断面図、図8は、混相流・加圧水流供給系統を示す概略配管図である。また図9は、第2実施例を示す図5対応図、図10は、第3実施例を示す図5対応図、図11は、図10の11矢視図、図12は、第4実施例を示す図5対応図、図13は第4実施例を示す図6対応図、図14は、第4実施例の混相流・加圧水流供給系統を示す概略配管図(図8対応図)である。
先ず、図1,2において、本実施例の浚渫作業システムは、ダムDの貯留水面に浮かび、その水上を随時に移動可能な土砂排出作業船としての浚渫作業船Bと、この作業船Bに設けられ吸込口となる上流側開口端Ueが水中で昇降可能な可動吸込管Uと、この可動吸込管Uの下流端に一端が連なり且つその他端がダムDよりも低水位の下流側の河川水域Rまで長く延びる搬送管Aとを備えており、前記可動吸込管U及び搬送管Aは、互いに協働してサイフォン管Sを構成しており、このサイフォン管Sが本発明の土砂排出管を構成する。
而して可動吸込管Uの吸込口UeをダムDの水底の堆積土砂1又はその近傍に臨ませると共に、サイフォン管Sに接続した吸水ポンプPvによる呼び水作用に基づいて該サイフォン管Sのサイフォン作用を開始させると、そのサイフォン作用により、ダム水底の堆積土砂1を水と共に吸い上げ、該サイフォン管S内を通して下流側の河川水域Rまで徐々に且つ連続的に流動させることができる。
図5に明示したように可動吸込管Uの吸込口Ueは、その開口面積を十分に確保すべく斜めにカットされており、その開口面には、大きな異物を可動吸込管U内に吸い込まないよう半球の籠状に形成された保護網fが被着される。
また前記搬送管Aの下流端又はその近傍には、該搬送管Aを随時に遮断して前記サイフォン作用を一時的に中断し得る開閉弁からなる放出規制弁Vcが設けられる。そして、この放出規制弁Vcを閉弁することによって搬送管A内をその下流端又はその近傍で随時に遮断できるから、前記サイフォン作用を一時的に簡単に中断させることができる。これにより、浚渫作業を中断するたび毎に後述する吸水ポンプPvを一々作動させてサイフォン管Sに呼び水を導入する必要はなくなり、作業の利便性が図られる。
また搬送管Aの下流側開口端Aeには必要に応じて篩が付設され、図示例では、上流側から下流側にいくにつれて順に網目が細かくなる網籠状の複数の篩f1〜f3が直列に且つ相互に着脱可能に配設される。これにより、ダムD内の比較的大きい砂利や塵埃等を該篩f1〜f3で収集し、下流側の河川水域Rには流さないようにすることができる。
前記複数の篩f1〜f3は、その少なくとも1つを省略可能であり、その省略により、河川水域Rに流す土砂の粗さを適宜選定可能である。尚、各篩f1〜f3に大きめの土砂が貯まると、また各篩f1〜f3を適宜分離して、中の土砂を取り出すようにする。
またその搬送管Aの下流側開口端Aを臨ませる、下流側の河川水域Rの近く(図示例では河岸)には、該搬送管Aからの排出土砂の一部を一時的に貯め置くことができる土砂貯留地Oが設置される。この土砂貯留地Oに前記搬送管Aの下流側開口端Aeを随時に臨ませるようにすれば、サイフォン管Sで吸い上げたダムDの堆積土砂1の少なくとも一部を河川水域Rにそのまま放出せずに、上記土砂貯留地Oに貯め置くことができるから、その貯め置いた堆積土砂を難なく採取することができて、それを建設資材その他の用途に利用できる。
次に図3〜図8も併せて参照して浚渫作業システムの具体的構成を説明する。浚渫作業船Bの船体2は、図示はしないが個別に陸送可能な幾つかのブロックより分割構成されており、これらブロックはダム近くの現場で一体的に組立可能となっている。その船体2の前部には、左右一対ある可動吸込管U,Uに対応しそれらの昇降を許容すべく前方及び上下方が開放された切欠状の凹部2aが形成され、またその船体2の前端部には、前記凹部2aを跨ぐ門型のガントリー3が立設される。
また船体2の後部上面には、作業員が出入りする制御室Cが設けられる。さらに船体2上には、作業船Bを前後左右に自在に自力航行させるための4つの航行用ウインチW1〜W4と、左右一対ある可動吸込管U,Uの先端側をそれぞれ昇降駆動するための左右の昇降用ウインチWa、Wbとが設けられる。
互いに間隔をおいて並列する左右一対の可動吸込管U,Uは、それらの基端即ち下流端相互が、船体2に固定されたY字状のジョイント管Jを介して搬送管Aの基端即ち上流端に船体2内で接続される。この搬送管Aの下流側は、フロートFにより支持されてダムDの水面に沿って岸又はダム本体まで延び、それを超えて更にダムDより低水位の、下流側の河川水域Rまで長く延び出している。なお、搬送管Aの大部分は可撓性を付与されており、従って該搬送管Aを、それが取り回されるダム周辺の複雑な地形に合わせて無理なく敷設できるようになっている。
各可動吸込管Uは、可撓性を有するゴムホース等から構成される基端部Udを除いてストレートな剛体管より構成され、その剛体管部分は、その長手方向に延び船体2に上下揺動可能に軸支Gaされた剛体枠よりなる案内枠Gに一体的に保持される。そしてこの案内枠G又は可動吸込管Uの先部Uuには、前記左右の昇降用ウインチWa、Wbから繰り出し且つガントリー3のガイドシーブを経由して下方に延びる昇降用ワイヤL、Lの端末がそれぞれ結着される。従って、前記昇降用ウインチWa、Wbの作動により、ワイヤL、Lを介して左右の可動吸込管U、U及び案内枠Gを上下揺動させて、各可動吸込管U、Uの先部側をそれぞれ独立に昇降駆動することが可能であり、その昇降の際には可撓性を有する前記基端部Udが無理なく撓曲可能となっている。
前記Y字状ジョイント管Jは、左、右の可動吸込管U、Uの下流端にそれぞれ連なる一対の枝管部Ja,Jaと、その両枝管部Ja,Jaを搬送管aの上流端に連通させる合流管部Jbとより構成される。そして、その各枝管部Ja,Jaには、対応する各可動吸込管Uを他の可動吸込管U及び搬送管Aより随時に遮断し得る開閉弁Vxと、その上流側に在って各可動吸込管Uの管内の水抜きを個別に行なうための大気開放弁Vaとが互いに直列に設けられる。これにより、一方の可動吸込管U内が塵埃等で詰まったときには、この詰まった可動吸込管Uの開閉弁Vxを閉じると共に該可動吸込管Uの先部側を水上まで引上げて大気開放弁Vaを開くことで、その管内に大気を導入して管内の水抜きを的確に行なうことができる。またこの水抜き作業中も、他の可動吸込管Uを通してサイフォン作用を支障なく継続的に行なうことができるから、作業能率が高められる。
また船体2には、前記サイフォン管Sにサイフォン作用を開始させるための呼び水をダムDよりくみ上げて該サイフォン管(図示例では可動吸込管Uと搬送管Aとの接続部近傍)に圧送、供給するための吸水ポンプPvが搭載される。このポンプPvの吐出部とサイフォン管Sとの間には、該吐出部からサイフォン管S側への一方向の流れだけを許容する逆止弁4が介装される。またその吸水ポンプPvの吸込側には、ダムDの水中に連通する吸水ホース5が接続され、その途中には、ダムDの水中からポンプPv側への一方向の流れだけを許容する逆止弁6が介装される。
サイフォン管S(図示例では搬送管A)の途中には、その管内に空気を混入させて該サイフォン管Sのサイフォン作用による吸込力の調整を行なうための混気手段Mが設けられる。この混気手段Mとしては、輸送管内に空気を吸引混入させてその管内の流動体の流量調整を行うための従来周知の混気手段(例えば管壁に開設した大気開放孔を、管壁に付設した開閉弁により随時に且つ開度調節可能に開閉する構造のもの)が用いられ、図示例では、搬送管Aの上流端近傍(作業船Bの上)に配設されている。
而してこの混気手段Mによりサイフォン管S内への空気混入割合を調整することで、サイフォン作用による吸込力調整を任意に行なうことができるから、堆積土砂の状態(例えば粘度、比重、小石の交じり具合等)に応じてサイフォン作用の吸込力を的確に調整できる。しかも上記吸込力調整によりサイフォン管内の流量調整(従って土砂吸込量の調整)を任意に行なうことができるから、ダムD内への上流側からの土砂の流入量や、浚渫土砂が放出される河川水域Rの水流の程度(即ち該河川水域Rの放出土砂の受入能力)に応じて、該河川水域への土砂放出量を的確に調整することができる。
即ち、その土砂放出量は、サイフォン管Sの内径や吸込力(水流の強さ)、ダム内の堆積土砂中の汚泥混入率等によって異なるが、ダムAにその上流側から一年間に流入し堆積する土砂の総量に所定倍率(例えば1.1倍〜1.2倍)を掛けた量の堆積土砂がサイフォン管Sより一年間かけて緩やかに下流側の河川水域Rに流動排出できるような数値に設定すれば、ダムDの直下流、中流部、河口部に土砂流入による被害は発生しないと考えられる。
また浚渫作業船Bは、水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、可動吸込管Uに設けられる後述する混相流噴出手段としての第1,第2噴射ノズルN,N′に供給する混相流供給装置Xを備える。この混相流供給装置Xは、船体2に搭載されて水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなり所定圧力に加圧された一次混相流を発生させる混相流発生装置100と、同じく船体2に搭載されて一次混相流よりも若干低圧の加圧水流を発生させる加圧水流発生装置101とを備えており、その加圧水流発生装置101から延びる第1導管10の途中に混相流発生装置100から延びる第2導管20が合流して、その各々の導管10,20から供給されてきた加圧水流と一次混相流とが混合されて二次混相流となり、これが第1,第2ノズルN,N′に供給される。
前記混相流発生装置100は、直径が100μm以下の非常に小さな無数の空気の微細気泡を水中に十分に分散、混合させた混相流を発生させ、それを加圧して第2導管20を介して前記第1,第2ノズルN,N′に供給するものであり、前記水は、ダムDの水を汲み上げて使用する。
上記微細気泡は、いわゆる「マイクロバブル」と呼ばれるものであって、単にマクロサイズの気泡が小さくなったというだけではなく、そのサイズ効果により様々な物理化学特性を発揮する。例えば、通常のミリサイズの気泡では水中で速やかに上昇し、互いに合体や吸収を繰り返して大きく成長していくが、上記微細気泡では、水中で恰も静止している如く非常に緩やかに上昇し、また水中に大量に発生しても気泡同士の合体や吸収が殆ど起こらず、気泡相互が優れた均一性、分散性を発揮し、更に水中への気体吸収効率が高く、酸素溶存量を迅速に上昇させることができる等の特徴を有している。
そして、このような微細気泡を水中に大量に混合させた混相流を発生させる混相流発生装置は、従来公知であって既に工業的にも量産されている(例えば特開2000-447号公報、特開平7-265057号公報等を参照)ので、本実施例で用いる混相流発生装置100についても、その構造の説明は省略する。
而して混相流発生装置100により作られる混相流中の微細気泡の直径が100μm以下となるように調整されると、そのサイズ効果により、後述する本発明の所期の作用効果が達成可能となり、また特に混相流中の微細気泡の直径が50μm以下となるように調整されると、そのサイズ効果により、本発明の所期の作用効果がより確実、十分に達成できるようになる。尚、前記混相流発生装置100で作られる一次混相流中の微細気泡の混入量や、該一次混相流の加圧水流への混入割合は、サイフォン管Sのサイフォン機能に支障を及ぼさない程度に調整されることは勿論である。
前記加圧水流発生装置101から延出する第1導管10は、各可動吸込管Uの外周部にその軸線に沿うように支持されていて、その吸込管Uの先端側まで延びている。各可動吸込管Uの吸込口Ue近くの外周には、前記二次混相流(即ち加圧水流発生装置101からの加圧水流と混相流発生装置100からの一次混相流との混合流)を水底の堆積土砂1に向けて前方に噴射し得る複数(図示例では上下・左右各一対)の第1噴射ノズルN…が固定され、これら噴射ノズルN…と第1導管10との間は、共通の第1主開閉弁15と、その下流側で分岐し且つ可動吸込管Uに固定した複数(図示例では4本)の枝管11とを介して接続される。尚、図示例では、上下の第1噴射ノズルNの開口位置が吸込口Ueの傾斜に合わせて前後にオフセットしており、また左右の第1噴射ノズルNの開口位置は、互いに前後のオフセットすることなく、上下の第1噴射ノズルNの開口位置よりも前側(吸込口Ueの直近)の設定される。
また前記混相流発生装置100から延出する第2導管20は、各可動吸込管Uの外周部にその軸線に沿うように支持されていて、その吸込管Uに先端近くまで延び、その下流側は複数(図示例では4本)のの枝管21に分岐して第1導管10の前記4本の枝管11にそれぞれ合流する。それら枝管21の分岐部上流側には共通の第2主開閉弁25が設けられる。
而して各可動吸込管Uの吸込口Ueをダム水底の堆積土砂1に近づけた状態で、前記サイフォン管Sのサイフォン作用を開始させると共に混相流発生装置100及び加圧水流発生装置101を作動させ、更に第1,第2主開閉弁15,25を開弁すると、各第1噴射ノズルN…から加圧状態の前記二次混相流を噴射させることができ、これにより堆積土砂1を効果的に崩壊、拡散させることができて、これを該混相流中の微細気泡と共にサイフォン管S(可動吸込管U)内に効率よく吸い込むことが可能となり、また各可動吸込管Uの吸込口Ueでの異物の詰まりも極力回避可能となる。
また各可動吸込管Uの吸込口Ue近くの外周には、前記混相流供給装置Xから圧送されてきた混相流を各可動吸込管U内に直接噴射し得る単一の第2噴射ノズルN′が固定される。この噴射ノズルN′と前記第1導管10との間は、第1主開閉弁15よりも上流側で該導管10より分岐した枝管12を介して接続され、その枝管12に第1副開閉弁16が介装される。さらにその枝管12の途中と前記第2導管20との間は、第2主開閉弁25よりも上流側で該導管20より分岐した枝管22を介して接続され、その枝管22に第2副開閉弁26が介装される。従って、混相流発生装置100及び加圧水流発生装置101を作動させ、更に第1,第2副開閉弁16,26を開弁すると、第2噴射ノズルN′から加圧状態の前記二次混相流を可動吸込管U内に直接噴射することができる。
前記第2噴射ノズルN′は、各可動吸込管Uの内周壁底部に開口oしており、その開口方向は可動吸込管Uの下流側に向かって上方に傾斜している。そして、このノズル開口oの下流側への傾斜により、可動吸込管U内での土砂の下流側への流動が、第2噴射ノズルN′から噴射された二次混相流により助勢されて、その流動をスムーズにすることができる。尚、第2噴射ノズルN′の開口oは、図7の(a)に示すように単一であってもよいし、(b)に示すように周方向に間隔をおいて複数並列させてもよい。また図示はしないが、その開口を周方向に長く形成してもよい。尚、図示はしないが、各枝管11,12には、それと枝管25,26との混合部より上流側において混相流の逆流を阻止するチェック弁を介装してもよい。
次に本実施例の作用を説明する。ダムDの水底の浚渫に当たっては、浚渫作業船BをダムDの周辺で組立て、ダムDの水面に浮かせる。この作業船Bの位置は、船体2上の4つの航行用ウインチW1〜W4からそれぞれ繰り出されたワイヤL′の端末に固定のアンカを水底の適所(船の四方)に降ろし、それらウインチW1〜W4により任意のワイヤL′を適宜巻き取り・繰り出すことで作業船Bを所望の位置に移動させることができる。
次いで作業船Bより一対の可動吸込管Uの先部側を下降させ、その先端の吸込口Ueを水底の土砂堆積層に臨ませる。この状態でサイフォン管Sに接続した吸水ポンプPを作動させ、これが吸引した水を呼び水としてサイフォン管S内に圧送することでサイフォン管Sのサイフォン作用を開始させる。そのサイフォン作用が一旦開始されると、吸水ポンプPを停止させてもサイフォン作用は引き続き継続され、そのサイフォン作用により、ダムDの水底の堆積土砂1を水と共に吸い上げて河川水域Rに徐々に且つ連続的に排出することができ、その土砂排出に伴い、作業船Bの位置を少しずつ移動させていく。これにより、少ないエネルギとコストでダムDの水底の堆積土砂1を能率よく浚渫可能となり、しかも前記河川水域Rにはサイフォン管Sより堆積土砂1及び水が少量ずつ連続的に放出可能であるので、その河川本来の水流(自然力)を利用して放出土砂1を更に下流側へ無理なく排出することができ、自然環境への影響を極力排除することができる。
ところで上記サイフォン管Sの稼働中に混相流発生装置100及び加圧水流発生装置101を作動させ且つ第1,第2主開閉弁15,25を開弁させると、各第1噴射ノズルN…から加圧状態の二次混相流を水底の堆積土砂1に向かって噴射させることができ、その混相流により、堆積土砂1を効果的に崩壊、拡散させることができて、これを混相流中の大部分の微細気泡と共にサイフォン管S(可動吸込管U)内に効率よく吸い込むことができる。この場合、更に第1,第2副開閉弁16,26を開弁させると、第2噴射ノズルN′から加圧状態の二次混相流を可動吸込管Uの内部にその内周壁底部より下流側に向かって噴射させることができ、これにより、混相流中の微細気泡を可動吸込管U内に全量噴出させることができるばかりか、可動吸込管U内での土砂の下流側への流動が混相流により助勢されて、その流動をスムーズにすることができる。
かくして、可動吸込管U内に吸い込まれた水底の堆積土砂1及び水が、その水中に無数の微細気泡を混入分散させた状態で可動吸込管U(従ってサイフォン管S)内を流動し得るようになるため、その無数の微細気泡の混入分散効果により、流動土砂とサイフォン管S内面との間の摩擦抵抗を効果的に低減することができ、その上、土砂流動体の密度を軽減できるようになって、サイフォン管S内で土砂をスムーズに流動させることが可能となる。従って、サイフォン管Sの管内損失水頭の低減が図られて排出土砂の輸送効率がアップし、輸送距離を十分長く確保することができると共に、サイフォン管S自体の早期摩耗が抑えられて同管S(可動吸込管U,ジョイント管J,搬送管A)の耐久性向上が図られ、摩耗に因る管交換の頻度を少なくしてコスト節減に寄与することができる。
また本実施例では、前記微細気泡を空気の微細気泡としているから、サイフォン管S内を流動する土砂及び水の中の好気性微生物と微細気泡の酸素とを十分に接触させることができ、その微生物を活性化させて曝気効果を高めることができ、これにより、排出土砂を含む水の臭気・濁度を向上させることができ、溶存酸素量も効率よく増やすことができる。しかもダム水底と下流側河川水域Rとの間に亘って延びるサイフォン管Sは、その管内の流動経路が非常に長い上、その管内をサイフォン作用で堆積土砂1が大量の水と共にゆっくりと流動し得ることから、その長い流動過程の全域に亘り前記微細気泡による曝気効果が有効且つ十分に発揮される。従って、ダム水底の堆積土砂1を大量の水と共にサイフォン管Sから下流側の河川水域Rに直接放流するようにしても、その放出された土砂を含む水の臭気・濁度を効果的に向上させることができ、且つ溶存酸素量も十分に高くできることから、下流側の河川水域Rに対する環境対策上、頗る有利である。
また図9には、本発明の第2実施例が示される。この実施例は、サイフォン管S(可動吸込管U)の先端部、即ち吸込口Ue及びその周辺部の構成だけが前実施例と相違するので、その相違部分だけを説明する。即ち、その吸込口Ueは、可動吸込管Uの軸線と直交する平面でカットされた形状となっており、その吸込口Ueは、球形の籠状に形成された保護網fで覆われる。また上部の第1噴射ノズルNは、前方に向かって下側に傾斜していて先端部が保護網f内に突入しており、吸込口Ue前方下側の堆積土砂1に接近して混相流を噴射できるようになっている。その他の噴射ノズルN,N′については、第2噴射ノズルN′の開口位置が前実施例のものよりやや後寄りである点を除いて、前実施例と基本的に同じである。
また図10,11には、本発明の第3実施例が示される。この実施例も、サイフォン管S(可動吸込管U)の先端部、即ち吸込口Ue及びその周辺部の構成だけが前実施例と相違するので、その相違部分だけを説明する。即ち、そのサイフォン管S(可動吸込管U)の先端部は、吸込口Ueの手前でやや前方下向きに傾斜していて、その傾斜方向を吸込口Ueが指向している。そしてこの傾斜に合わせて、下側と左右両側の第1噴射ノズルNの開口方向が同様に傾斜しており、上側の第1噴射ノズルは省略される。また第2噴射ノズルN′は、第2実施例と基本的に同じである。また吸込口Ueは、扁平な網状に形成された保護網fで覆われる。
而して、第2及び第3実施例のものでも、第1実施例と基本的に同様の作用効果を達成することができる。
更に図12〜図14には、本発明の第4実施例が示される。先の実施例では、混相流発生装置100からの一次混相流と、加圧水流発生装置101からの加圧水流とを予め混合させた混合流(二次混相流)を、混相流噴出手段としての第1噴射ノズルNから噴射させるようにしたものを示したが、本実施例では、混相流発生装置100からの一次混相流と加圧水流発生装置101からの加圧水流とを、予め混合させることなく、混相流噴出手段としての第1噴射ノズルNと加圧水流噴出手段としての水噴射ノズルNwとから別々に噴射させるようにした点を特徴とする。
即ち、この実施例では、可動吸込管Uの吸込口Ue近くには、第1実施例の複数の第1噴射ノズルNに近接・並列して、それと同数の水噴射ノズルNwが配設される。図14で明らかなように、混相流発生装置100から第2導管20、第2主開閉弁25及び枝管21を経て混相流噴射ノズルN…に至る混相流の供給系統と、加圧水流発生装置101から第1導管10、第1主開閉弁15及び枝管11を経て水噴射ノズルNwに至る加圧水流の供給系統とは互いに独立している。一方、第2噴射ノズルN′へ二次混相流を供給する配管系統と、その他の装置構成は、前記実施例と基本的に同じであり、各構成部分には、前記実施例と対応するものの参照符号を付している。
而してこの実施例では、混相流発生装置100からの一次混相流と、加圧水流発生装置101からの加圧水流とを、混相流噴出手段としての第1噴射ノズルNと、加圧水流噴出手段としての水噴射ノズルNwとから別々に噴射させることができ、必要に応じて加圧水流又は混相流の一方の噴射を停止(即ち他方のみを噴射)させることも可能であり、また加圧水流又は混相流の水圧、流量、噴射方向等の設定、調整等も別個独立に行うことができるから、それらの設定、調整作業が比較的容易である。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変更を行うことができる。例えば、前記実施例では、土砂排出作業船としての浚渫作業船Bは自力走行可能な船を用いたが、本発明では、自力走行不能で他の船や陸上から駆動されるタイプの作業船であってもよい。
また前記実施例では、土砂排出管として、ダム水底の堆積土砂をサイフォン作用で吸込み、排出するサイフォン管Sを使用したものを示したが、本発明の土砂排出管は、サイフォン管に限定されず、海、川等の水底に堆積する土砂をポンプ等の強制吸引・圧送手段を用いて吸込み、排出するようにした動力吸上げ式の土砂排出管であってもよい。
また前記実施例では、混相流供給装置Xが空気の微細気泡を水と混合させて混相流を作流ようにしたものを示したが、空気以外のガス(例えば酸素を含むガス)の微細気泡を水と混合させるようにしてもよい。また前記混相流供給装置Xでは、水と微細気泡とを混合させて混相流を作るようにしたものを示したが、本発明では、水以外の液体と微細気泡とを混合させて混相流を作るようにしてもよく、また混相流に、水と土砂(泥)との分離を促進する添加剤(例えばヤシ油)を添加するようにしてもよい。
また前記実施例では、サイフォン管S内への混相流の噴射部位を吸込口Ueの近くの可動吸込管Uの内周壁底部としたものを示したが、本発明では、その噴射部位を底部以外の内周壁(例えば上部、側部)に設定してもよく、また図1の矢印Z,Z′に示すように、サイフォン管Sの途中(例えば作業船Bの船体2上に位置するサイフォン管S中間部や、ダムDの堰堤を超えたサイフォン静圧側)に設定してもよい。
また前記実施例では、可動吸込管Sを左右一対設けて下流端相互を合流させるようにしたものを示したが、本発明では可動吸込管Sを単一管より構成してもよい。
また前記実施例では、第1,第2副開閉弁16,26を共に開弁することで、混相流発生装置100からの一次混相流と、加圧水流発生装置101からの加圧水流とを予め混合させた混合流(二次混相流)を、混相流噴出手段としての第2噴射ノズルN′から可動吸込管U内に直接噴射させるようにしたものを示したが、本発明では、第1副開閉弁16を閉じ、第2副開閉弁26だけを開くことで、混相流発生装置100からの一次混相流を、加圧水流と予め混合させずにそのまま第2噴射ノズルN′から可動吸込管U内に直接噴射させるようにしてもよい。
本発明の第1実施例を示す浚渫作業の概要を示す全体概略縦断面図 前記実施例の平面図(図1の2矢視図) 浚渫作業船の拡大縦断面図(図2の3−3矢視拡大断面図) 図3の4矢視平面図 可動吸込管の先端部を示す側面図 図5の6矢視図 図5の7−7線断面図 第1実施例の混相流・加圧水流供給系統を示す概略配管図 第2実施例を示す図5対応図 第3実施例を示す図5対応図 図10の11矢視図 第4実施例を示す図5対応図 第4実施例を示す図6対応図 第4実施例の混相流・加圧水流供給系統を示す概略配管図(図8対応図)
符号の説明
A 搬送管
B 浚渫作業船(土砂排出作業船)
D ダム
N 第1噴射ノズル(混相流噴出手段)
N′ 第2噴射ノズル(混相流噴出手段)
Nw 水噴射ノズル(加圧水流噴出手段)
o 開口
R 河川水域(排出場所)
S サイフォン管(土砂排出管)
U 可動吸込管
Ue 吸込口
X 混相流供給装置
1 堆積土砂
2 船体
100 混相流発生装置
101 加圧水流発生装置

Claims (9)

  1. 土砂排出管(S)の上流端に開口した吸込口(Ue)を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口(Ue)より水底の堆積土砂(1)を水と共に土砂排出管(S)内に吸込み、その吸い込んだ土砂(1)及び水を土砂排出管(S)内を通して、該水底から離れた所定の排出場所(R)まで流動させるようにした土砂排出方法において、
    水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、吸込口(Ue)近くの土砂排出管(S)に設けた混相流噴出手段(N)から水底の堆積土砂(1)に向けて噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡の一部が、該土砂(1)及び水と一緒に吸込口(Ue)より土砂排出管(S)内に吸い込まれ且つ土砂排出管(S)内を流動するようにしたことを特徴とする、土砂排出方法。
  2. 土砂排出管(S)の上流端に開口した吸込口(Ue)を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口(Ue)より水底の堆積土砂(1)を水と共に土砂排出管(S)内に吸込み、その吸い込んだ土砂(1)及び水を土砂排出管(S)内を通して、該水底から離れた所定の排出場所(R)まで流動させるようにした土砂排出方法において、
    水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流と、加圧水流とを、吸込口(Ue)近くの土砂排出管(S)に設けた混相流噴出手段(N)及び加圧水流噴出手段(Nw)からそれぞれ水底の堆積土砂(1)に向けて噴出させて、該混相流中の無数の微細気泡の一部が、該土砂(1)及び水と一緒に吸込口(Ue)より土砂排出管(S)内に吸い込まれ且つ土砂排出管(S)内を流動するようにしたことを特徴とする、土砂排出方法。
  3. 土砂排出管(S)の上流端に開口した吸込口(Ue)を水底又はその近傍に臨ませて、その吸込口(Ue)より水底の堆積土砂(1)を水と共に土砂排出管(S)内に吸込み、その吸い込んだ土砂(1)及び水を土砂排出管(S)内を通して、該水底から離れた所定の排出場所(R)まで流動させるようにした土砂排出方法において、
    水とその水中に混在させた無数の微細気泡とよりなる混相流を、土砂排出管(S)に設けた混相流噴出手段(N′)から土砂排出管(S)内に噴出させて、その混相流中の無数の微細気泡が、吸込口(Ue)より土砂排出管(S)内に吸い込まれた土砂(1)及び水と一緒に土砂排出管(S)内を流動するようにしたことを特徴とする、土砂排出方法。
  4. 前記混相流噴出手段(N′)は、前記土砂排出管(S)の内周壁底部に開口(o)し、その開口方向が下流側に向かって上方に傾斜した噴射ノズルより構成されることを特徴とする、請求項3に記載の土砂排出方法。
  5. 前記混相流噴出手段(N′)は、前記吸込口(Ue)近くの前記土砂排出管(S)に設けられることを特徴とする、請求項3又は4に記載の土砂排出方法。
  6. 前記微細気泡は、その直径が100μ以下であることを特徴とする、請求項1〜5の何れかに記載の土砂排出方法。
  7. 前記微細気泡は、空気の気泡、または少なくとも酸素ガスを含むガスの気泡であることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の土砂排出方法。
  8. 前記水底はダム(D)の水底であり、また前記排出場所は、前記ダム(D)の下流側に在って該ダム(D)よりも低水位の河川水域(R)であり、前記ダム(D)の水底に堆積する土砂を水と共に前記土砂排出管(S)内にサイフォン作用で吸込み、その土砂排出管(S)を通して前記河川水域(R)まで流動させ、そこに放流するようにしたことを特徴とする、請求項1〜7の何れかに記載の土砂排出方法。
  9. 前記請求項8に記載の方法の実施に使用すべく、前記ダム(D)の水面上を移動可能な土砂排出作業船であって、
    その船体(2)には、前記吸込口(Ue)を上流端に有する可動吸込管(U)が、該吸込口(Ue)を水中で昇降可能として設けられていて、この可動吸込管(U)と、その可動吸込管(U)の下流端に一端が接続され且つその他端が前記河川水域(R)に連通可能な搬送管(A)とで前記土砂排出管(S)が構成され、
    更に前記混相流を前記混相流噴出手段(N,N′)に供給し得る混相流供給装置(X)を備えたことを特徴とする、土砂排出作業船。
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