JP3723848B2 - 水底土砂堆積防止工法 - Google Patents

水底土砂堆積防止工法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水底表面に沈降土砂が堆積することを防止するために沈降土砂の除去を行う水底土砂堆積防止工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
海底、河底、湖底等の水底付近に土砂が堆積すると、航路や泊地の水深が浅くなり、船舶の利用に支障が生じる。このため、航路や泊地の水深が所定の値よりも浅くなった場合には、水底付近の堆積土砂を掘り取ったりすくい取ったりして他の場所へ運搬し捨てたり埋め立て等の材料に転用する作業である「浚渫」が行われる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような浚渫工事の工法の一つとして、水底付近の堆積土砂に対して、水を噴出させて吹き付け、水流(以下、「ジェット水流」という。)を発生させ、このジェット水流により水底堆積土砂を掘削するとともに、掘削された土砂をジェット水流の流れに乗せて押し流して他の場所へ運搬することにより、対象水域の堆積土砂を除去しようとする工法が知られており、海外等において実施された実績がある。
【0004】
一方、国内においては、水底が固い砂質土や岩盤等の場合に、浚渫を行う前段階の処理作業として、上記のジェット水流を用いて水底地盤を粉砕し、その後に、ポンプ式浚渫船、又はグラブ式浚渫船等により浚渫作業を行う工法が採用された例がある。ポンプ式浚渫船とは、船体に積んだポンプに吸入管を接続し、吸入管を水底に降ろした後にポンプを作動させ、吸入管の吸入口から、水底の土砂を付近の水と一緒に混合した状態で吸い上げる方式の浚渫船である。また、グラブ式浚渫船とは、船体にグラブバケットを搭載し、このグラブバケットを水底に降ろし、水底の土砂をグラブバケットによってつかみ上げる方式の浚渫船である。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−143894号公報(第1−4頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したジェット水流を利用した浚渫作業には、以下のような問題があった。
【0007】
(i)ジェット水流を直接用いた浚渫作業の場合には、水底の土砂を巻き上げ、撹乱させ、浚渫工事箇所の水中に多大な汚濁を発生させるため、環境上の問題となる。また、ジェット水流を浚渫前作業として利用し、浚渫作業自体はポンプ式浚渫船やグラブ式浚渫船を用いる工法の場合であっても、浚渫工事箇所の水中に汚濁を発生させることは避けられない。
【0008】
(ii)ジェット水流を用いる工法は、水に圧力をかけて送出する送出ポンプと、水底に降ろす水噴出管等を船体に装備した作業船が、水底土砂にジェット水流を吹き付けながら水面上を移動して行う場合が多い。このため、工事箇所の水面を工事用船舶等が占有し、既存の航路や泊地で浚渫工事を行うと、航行する船舶の大きな障害となる。
【0009】
(iii)上記のようにして浚渫を行っても、土砂は周辺部から水流等によって移動してくるため、浚渫後、ある程度の時間が経過すると再び水底付近に土砂が堆積することになることが多い。このため、浚渫工事は何度も繰り返して行う必要がでてくるが、浚渫工事は、大規模な工事であり、多大な労力と工事費が必要となる。したがって、浚渫工事を何度も繰り返すことは、費やした労力と費用が生かされないことになる。
【0010】
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、環境や船舶航行への支障が少なく簡易で費用が低廉でかつ効率的な水底土砂堆積防止工法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の特許請求の範囲の請求項1に記載した水底土砂堆積防止工法は、
対象水域の水底の表面の上方の水中に噴出口を設け、前記水底表面の上方に防水シートを敷設しておき、前記水底付近の水の密度よりも大きな密度を有する水である高密度水を前記噴出口へ供給する高密度水供給手段を前記噴出口に接続し、
前記高密度水供給手段と前記噴出口により前記防水シートの上表面に略平行となる方向に前記高密度水を噴出させることにより、前記防水シート上表面上を掃引するように流動する前記高密度水の流れである水底面掃引水流を発生させ、前記対象水域の水面付近から前記水底へ向けて沈降する土砂である沈降土砂を前記水底面掃引水流に乗せて流し排出することにより前記沈降土砂を除去し、前記沈降土砂が前記水底表面に堆積することを防止することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の特許請求の範囲の請求項2に記載した水底土砂堆積防止工法は、前記高密度水は、前記水底付近よりも水深が深い深層位置の水である深層水を汲み上げて用いる。
【0013】
また、本発明の特許請求の範囲の請求項3に記載した水底土砂堆積防止工法は、前記高密度水は、前記対象水域の水底付近の水を冷却して用いる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0016】
(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。図1に示すように、第1実施形態の海底土砂堆積防止工法では、深層水送出管1Aと、深層水送出ポンプ(図示せず)と、接続管(図示せず)と、深層水汲上げポンプ(図示せず)と、深層水汲上げ管(図示せず)と、制御部(図示せず)を備えた装置を用いる。
【0017】
上記の深層水送出管1Aは、土砂除去の対象となる水域(以下、「対象水域」という。)の海底の表面(以下、「海底面」という。)20の上方の海水中に設置されている。深層水送出管1Aは、海底面20から立設した支持部材(図示せず)により下方が支持されている。また、深層水送出管1Aは、両端が開口した管状の部材であり、その長手方向が海底面20に略平行となるように配置され、その先端(図1における右端)に開口である噴出口2Aを有している。
【0018】
また、深層水送出管1Aの後端(図1における左端)は、深層水送出ポンプ(図示せず)に接続している。また、深層水送出ポンプには、管状部材である接続管(図示せず)の一端が接続しており、接続管の他端には、深層水汲上げポンプ(図示せず)が接続している。深層水汲上げポンプには、深層水汲上げ管(図示せず)が接続している。
【0019】
深層水汲上げ管は、両端が開口した管状の部材であり、その長手方向が、ほぼ鉛直上下方向又は傾斜した方向となるように配置され、その先端(下端)に開口である深層水汲上げ口(図示せず)を有している。深層水汲上げ口は、海底面20よりも水深が深い位置、例えば海底面20の位置より水深が約50メートル以上深い位置(以下、「深層位置」という。)に設置されている。また、制御部(図示せず)は、コンピュータ等を有し、深層水送出ポンプと深層水汲上げポンプに導線等により電気的に接続され、これらを制御する。
【0020】
なお、図1において、符号15は海面を、符号16は海面から海底へ向けて沈降する土砂の粒子(以下、「沈降土砂粒子」という。)を、符号17は海底に堆積した土砂を、それぞれ示している。
【0021】
次に、第1実施形態の海底土砂堆積防止工法の手順を説明する。
【0022】
まず、制御部は、深層水汲上げポンプと深層水送出ポンプに作動指令信号を出力する。これにより、深層水汲上げポンプが作動を開始し、深層位置から海水(以下、「深層水」という。)を汲み上げる。一般に、深層位置の海水は、上層の海水(例えば、海底面20の付近の海水)に比べて水温が低い。海水は、純水(H2O)と、塩化ナトリウム(NaCl)と、他の塩類が混合した水溶液である。純水(H2O)は、1気圧においては、3.98゜Cで密度が最大となる。したがって、常温から3.98゜Cまでは、温度が低いほど水の密度は高くなる。このことから、深層水は、海底面20の付近の海水に比べ、その密度が高くなっている。
【0023】
深層水汲上げポンプによって汲み上げられた深層水は、接続管を通って深層水送出ポンプに送られる。深層水送出ポンプは、接続管から送られてきた深層水に圧力を付与して深層水送出管1Aに送出する。深層水送出ポンプから送出された深層水13は、噴出口2Aから付近の海水中に噴出する。
【0024】
この場合、深層水送出管1Aは、その長手方向が海底面20に略平行となるように配置され、その先端(図1における右端)は開口である噴出口2Aとなっているから、噴出口2Aから噴出した深層水は、図1において符号14Aで示すように、海底面20と略平行に、すなわち、海底面20に沿うようにして流れる。また、深層水は、海底面20の付近の海水よりも密度が高く、同体積の場合は海底面20の付近の海水よりもその重量が重くなる。したがって、この深層水の流れ14Aは、海底面20に向かって沈降しつつ流れることになる。このため、深層水の流れ14Aは、海底面20の上をあたかも掃くような、又は引きずるような、又は撫でるような、若しくは払うような水の流動となる。以下、このような深層水の流れ14Aを「海底面掃引水流」という。
【0025】
上記した海底面掃引水流14Aにより、海底面20の上は、つねに掃き払われている状態となる。このため、海面15から海底面20へ向けて沈降してきた沈降土砂粒子16は、この海底面掃引水流14Aによって掃き流され、深層水と混合された深層水・土砂混合体18となり、海底面掃引水流14Aに乗せられ、海底面掃引水流14Aの向かう方向、すなわち図1における左から右へ向かう方向へ混合流19となって流され、対象水域の外部へ排出される。これにより、海底面20からは沈降土砂粒子16がつねに除去される状態となるため、沈降土砂粒子16が海底面20に堆積することが確実に防止される。
【0026】
上記した第1実施形態の海底土砂堆積防止工法の装置は、他の作業を行わせることも可能である。すなわち、制御部7が、増圧指令信号を深層水送出ポンプに出力する。これにより、深層水送出ポンプは、深層水に付加する圧力をさらに増大させる。これに伴い、噴出口2Aから噴出する深層水13の噴出速度がさらに増大する。このため、海底面掃引水流14Aが海底面20の上を掃き払う強さが増大し、海底面20の付近に既に堆積している土砂(以下、「既堆積土砂」という。)17は、その上層部から順次、海底面掃引水流14Aによって掃き流され、既堆積土砂17は海底面掃引水流14Aに乗せられ、海底面掃引水流14Aの向かう方向、すなわち図1における左から右へ向かう方向へ混合流19となって流され、対象水域の外部へ排出される。これにより、既堆積土砂17は、その上層部から順次除去されていく。
【0027】
上記した海底土砂堆積防止工法によれば、以下のような利点がある。
【0028】
(a)海底面掃引水流14Aの本流の深層水は、あくまで対象水域の海底面20の上方を流れ、海底面掃引水流14Aの一部の深層水が、密度の差により徐々に海底面20へ向けて沈降し、最下層の深層水が海底面20の上を軽く掃き払うように流れる。また、深層水と土砂の混合流の密度も、周囲の海水の密度より大きいため、この混合流は水面付近に拡散することは少なく、海底面20にほぼ沿って流れる。このため、ジェット水流を海底面20に直接吹き付ける従来の工法に比べて、対象水域での海水の水質汚濁の発生は最小限に抑えられる。
【0029】
(b)また、海底面20に凹凸がある場合には、上記した海底面掃引水流14Aにより、海底面20の凸部が削られるとともに、削られた土砂により海底面20の凹部が埋められ、全体として対象水域の海底面20が滑らかとなる「均し作用」が発揮される場合もある。
【0030】
(c)上記した装置のうち、少なくとも深層水送出管1Aを対象水域の海底面20の上方の海水中に設置するだけであるため、船舶航行への影響も最小限に抑えることができる。
【0031】
(d)噴出口2Aから深層水13を噴出させるだけでよいため、対象水域の土砂堆積防止効果及び土砂除去効果を継続的、あるいは随時に発揮されることができる。
【0032】
(e)最初は、上記した装置のうち、少なくとも深層水送出管1Aと深層水送出ポンプと接続管を、対象水域の海底面20の上方の海水中に設置する工事が必要であるが、それ以外には特別な労力や装置は不要であり、従来の浚渫に比べて費用が低廉であり、労力も少なくて済む。
【0033】
(2)第2実施形態
本発明は、上記以外の構成によっても実現可能である。次に、本発明の第2実施形態について説明する。図2は、本発明の第2実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。図2に示すように、第2実施形態の海底土砂堆積防止工法が、上記した第1実施形態の海底土砂堆積防止工法と異なるのは、海底面20の上方に防水シート8をあらかじめ敷設した点であり、他の要素の構成と作用については、第1実施形態の場合と同様である。
【0034】
防水シート8の素材としては、合成樹脂系材料、又はゴム系材料からなる薄膜状部材、シート状部材などが使用可能である。合成樹脂系材料、ゴム系材料には、単一の合成樹脂材料、ゴム材料のほか、これらの中に炭素繊維、ガラス繊維、合成樹脂繊維等を埋設したFRP(Fiber Reinforced Plastics:繊維強化プラスチックス)等の繊維強化材料も含まれる。
【0035】
第2実施形態の海底土砂堆積防止工法では、海底面20の上方に防水シート8をあらかじめ敷設した後に、第1実施形態の場合と同様の構成を有する装置を用いて、深層水送出管1Aの噴出口2Aから、防水シート8の上表面に略平行となる方向に深層水13を噴出させる。この場合、海底面20の既堆積土砂17との間は、防水シート8により遮断されている。このため、海底面掃引水流14Aによって掃き流された沈降土砂粒子16は、既堆積土砂17内に潜り込むことはできず、一方的に押し流される。したがって、海底面掃引水流14Aが沈降土砂粒子16を掃流し、その堆積を防止する効果は、第1実施形態の場合よりも大きい。
【0036】
(3)第3実施形態
本発明は、上記以外の構成によっても実現可能である。次に、本発明の第3実施形態について説明する。図3は、本発明の第3実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。図3に示すように、第3実施形態の海底土砂堆積防止工法が、上記した第1実施形態の海底土砂堆積防止工法と異なるのは、図3において破線で示された対象水域ZCの付近に、2本の深層水送出管1C1と1C2を設け、それぞれの深層水送出管に複数の噴出口2C1、2C2を設け、かつ各噴出口2C1、2C2の向いている方向を所定方向に合わせた点であり、他の要素の構成と作用については、第1実施形態の場合と同様である。
【0037】
すなわち、第3実施形態においては、対象水域ZCにおいて、土砂を排出したい方向(以下、「土砂排出方向」という。)、この場合には、図3における左から右へ向かう方向が長手方向となるようにして、船舶航行の支障とならないように対象水域ZCを両側から挟むようにして、2本の深層水送出管1C1と1C2が、海底面の上方の海水中に設置されている。
【0038】
また、深層水送出管1C1には、複数の噴出口2C1が設けられている。また、各噴出口2C1の向いている方向は、対象水域ZCの中央に向かいながら土砂排出方向に進行する方向、この場合には、図3における左上方から右下方へ向かう斜め方向に統一されている。一方、深層水送出管1C2には、複数の噴出口2C2が設けられており、各噴出口2C2の向いている方向は、対象水域ZCの中央に向かいながら土砂排出方向に進行する方向、この場合には、図3における左下方から右上方へ向かう斜め方向に統一されている。
【0039】
また、図示はしていないが、深層水送出管1C1、1C2には、それぞれ、第1実施形態の場合と同様な構成と作用を有する深層水送出ポンプと、接続管と、深層水汲上げポンプと、深層水汲上げ管と、制御部が、第1実施形態の場合と同様の接続構成で設置されている。
【0040】
このような構成により、各噴出口2C1、2C2から深層水を噴出させると、海底面掃引水流14C1、14C2が発生し、これにより、対象水域ZCの海底面の上は、土砂排出方向(図3における左から右に向かう方向)につねに掃き払われている状態となる。このため、海面から海底面へ向けて沈降してきた沈降土砂粒子は、この海底面掃引水流14C1、14C2の合流した海底面掃引水流によって掃き流され、土砂はこの海底面掃引水流に乗せられて図3における左から右へ向かう方向へ流され、対象水域ZCの外部へ排出されて除去される。これにより、沈降土砂粒子が対象水域ZCの海底面に堆積することが確実に防止される。
【0041】
また、第1実施形態の場合と同様に、海底面掃引水流14C1、14C2が海底面の上を掃き払う強さを増大させることにより、海底面の付近に既に堆積している既堆積土砂は、その上層部から順次、海底面掃引水流14C1、14C2の合流した海底面掃引水流によって掃き流され、既堆積土砂はこの合流した海底面掃引水流に乗せられ、図3における左から右へ向かう方向へ流され、対象水域ZCの外部へ排出される。これにより、対象水域ZCの既堆積土砂は、その上層部から順次除去されていく。
【0042】
なお、噴出口2C1、2C2に、水流によって翻るように動く片状部材(図示せず)を配置し、深層水の噴出によってそれらの片状部材が翻るように動くことにより、深層水の噴出方向が適宜に変動するように構成してもよい。このようにすれば、深層水の噴出方向がつねに同じ方向ではないため、海底面掃引水流14C1、14C2は、対象水域ZCの海底面の上を偏りなく掃引する。このため、対象水域ZC内の場所によって土砂が滞留するようなことが防止される。
【0043】
(4)第4実施形態
本発明は、上記以外の構成によっても実現可能である。次に、本発明の第4実施形態について説明する。図4は、本発明の第4実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。図4に示すように、第4実施形態の海底土砂堆積防止工法が、上記した第1実施形態の海底土砂堆積防止工法と異なるのは、図4において破線で示された対象水域ZDのほぼ中央付近に、1本の深層水送出管1Dを設け、この深層水送出管1Dに複数の噴出口2D1、2D2を設け、かつ各噴出口2D1、2D2の向いている方向を所定方向に合わせた点であり、他の要素の構成と作用については、第1実施形態の場合と同様である。
【0044】
すなわち、第4実施形態においては、対象水域ZDにおいて、対象水域ZDのほぼ中央線が長手方向となるようにして、船舶航行の支障とならないように対象水域ZDの適当な水深位置の海水中に、1本の深層水送出管1Dが、海底面の上方の海水中に設置されている。
【0045】
また、深層水送出管1Dには、複数の噴出口2D1と、他の複数の噴出口2D2が設けられている。また、各噴出口2D1の向いている方向は、土砂を排出したい方向の一つ(以下、「第1土砂排出方向」という。)、この場合には、図4における左下方から右上方へ向かう斜め方向に統一されている。また、各噴出口2D2の向いている方向は、土砂を排出したい他の方向(以下、「第2土砂排出方向」という。)、この場合には、図4における左上方から右下方へ向かう斜め方向に統一されている。
【0046】
また、図示はしていないが、深層水送出管1Dには、第1実施形態の場合と同様な構成と作用を有する深層水送出ポンプと、接続管と、深層水汲上げポンプと、深層水汲上げ管と、制御部が、第1実施形態の場合と同様の接続構成で設置されている。
【0047】
このような構成により、各噴出口2D1、2D2から深層水を噴出させると、海底面掃引水流14D1、14D2が発生し、これにより、対象水域ZDの海底面上の図4における中央線より上部の領域は、第1土砂排出方向(図4における左下方から右上方へ向かう斜め方向)につねに掃き払われ、対象水域ZDの海底面上の図4における中央線より下部の領域は、第2土砂排出方向(図4における左上方から右下方へ向かう斜め方向)につねに掃き払われている状態となる。このため、海面から海底面へ向けて沈降してきた沈降土砂粒子は、この海底面掃引水流14D1、14D2によって水流の向かう方向に掃き流され、土砂はこの海底面掃引水流14D1、14D2に乗せられて流され、対象水域ZDの外部へ排出されて除去される。これにより、沈降土砂粒子が対象水域ZDの海底面に堆積することが確実に防止される。
【0048】
また、第1実施形態の場合と同様に、海底面掃引水流14D1、14D2が海底面の上を掃き払う強さを増大させることにより、海底面の付近に既に堆積している既堆積土砂は、その上層部から順次、海底面掃引水流14D1、14D2によって掃き流され、既堆積土砂はこの海底面掃引水流14D1、14D2に乗せられて水流の向かう方向へ流され、対象水域ZDの外部へ排出される。これにより、対象水域ZDの既堆積土砂は、その上層部から順次除去されていく。
【0049】
なお、噴出口2D1、2D2に、水流によって翻るように動く片状部材(図示せず)を配置し、深層水の噴出によってそれらの片状部材が翻るように動くことにより、深層水の噴出方向が適宜に変動するように構成してもよい。このようにすれば、深層水の噴出方向がつねに同じ方向ではないため、海底面掃引水流14D1、14D2は、対象水域ZDの海底面の上を偏りなく掃引する。このため、対象水域ZD内の場所によって土砂が滞留するようなことが防止される。
【0050】
(5)第5実施形態
本発明は、上記以外の構成によっても実現可能である。次に、本発明の第5実施形態について説明する。図5は、本発明の第5実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。図5に示すように、第5実施形態の海底土砂堆積防止工法が、上記した第1実施形態の海底土砂堆積防止工法と異なるのは、海水中を移動可能なように構成された深層水送出管1Eを、図5において破線で示された対象水域ZEの領域内で移動させるように構成した点であり、他の要素の構成と作用については、第1実施形態の場合と同様である。
【0051】
すなわち、第5実施形態においては、深層水送出管1Eに牽引ワイヤー10a、10b等を装着し、牽引ワイヤー10bの終端付近をウィンチ等の牽引手段(図示せず)に接続する。また、対象水域ZEにおいて、対象水域ZDのほぼ中央線が牽引ワイヤー10bの長手方向となるようにし、船舶航行の支障とならないように深層水送出管1Eと牽引ワイヤー10a、10bが対象水域ZDの適当な水深位置の海水中となるようにして配置する。
【0052】
また、深層水送出管1Eには、複数の噴出口2Eを設け、深層水送出管1Eの一端を閉塞するとともに、深層水送出管1Eの他端に給水ホース9の一端を接続する。また、各噴出口2Eの向いている方向は、土砂を排出したい方向(以下、「土砂排出方向」という。)、この場合には、図5における左から右へ向かう方向に統一されている。
【0053】
また、図示はしていないが、給水ホース9の他端には、第1実施形態の場合と同様な構成と作用を有する深層水送出ポンプと、接続管と、深層水汲上げポンプと、深層水汲上げ管と、制御部が、第1実施形態の場合と同様の接続構成で設置されている。
【0054】
このような構成により、各噴出口2Eから深層水を噴出させると、海底面掃引水流14Eが発生し、この状態で、牽引ワイヤー10bを図5における左から右へ向かう方向に巻き取ると、深層水送出管1Eは図5における左から右へ向かう方向へ移動する。これにより、対象水域ZEの海底面上を、海底面掃引水流の14Eが掃引しながら図5における左から右へ向かって移動することになる。したがって対象水域ZEは、土砂排出方向(図5における左から右へ向かう方向)につねに掃き払われている状態となる。このため、海面から海底面へ向けて沈降してきた沈降土砂粒子は、この移動する海底面掃引水流14Eによって水流の向かう方向に掃き流され、土砂はこの移動する海底面掃引水流14Eに乗せられて流され、対象水域ZEの外部へ排出されて除去される。これにより、沈降土砂粒子が対象水域ZEの海底面に堆積することが確実に防止される。
【0055】
また、第1実施形態の場合と同様に、移動する海底面掃引水流14Eが海底面の上を掃き払う強さを増大させることにより、海底面の付近に既に堆積している既堆積土砂は、その上層部から順次、移動する海底面掃引水流14Eによって掃き流され、既堆積土砂はこの移動する海底面掃引水流14Eに乗せられて水流の向かう方向へ流され、対象水域ZEの外部へ排出される。これにより、対象水域ZEの既堆積土砂は、その上層部から順次除去されていく。
【0056】
なお、噴出口2Eに、水流によって翻るように動く片状部材(図示せず)を配置し、深層水の噴出によってそれらの片状部材が翻るように動くことにより、深層水の噴出方向が適宜に変動するように構成してもよい。このようにすれば、深層水の噴出方向がつねに同じ方向ではないため、海底面掃引水流14Eは、対象水域ZEの海底面の上を偏りなく掃引する。このため、対象水域ZE内の場所によって土砂が滞留するようなことが防止される。
【0057】
なお、上記の第5実施形態において、対象水域ZEの船舶航行への支障があまり問題とならない場合には、牽引ワイヤー10bの終端付近が接続されて牽引ワイヤー10bを牽引する牽引手段を、ウィンチではなく、海面上又は海水中を航行する作業船(図示せず)としてもよい。この場合には、第1実施形態の場合と同様な構成と作用を有する深層水送出ポンプと、接続管と、深層水汲上げポンプと、制御部は、この作業船に搭載し、この作業船から海中の深層位置に向けて深層水汲上げ管を降ろすように構成してもよい。
【0058】
上記した各実施形態において、海底面20は特許請求の範囲における水底表面に相当し、深層水は特許請求の範囲における高密度水に相当している。また、深層水送出管1A〜1Eと深層水送出ポンプと接続管と深層水汲上げポンプと汲上げ管と制御部を備える装置は、特許請求の範囲における高密度水供給手段を構成している。また、海底面掃引水流14A〜14Eは、特許請求の範囲における水底面掃引水流に相当している。
【0059】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0060】
例えば、上記各実施形態においては、海底面の上方の海水中に噴出口(2A等)と高密度水供給手段(1A等)を設ける例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の箇所、例えば、海底面よりも少し下方の水底土中に噴出口と高密度水供給手段を設けるようにしても、その付近の土砂を掃き流す効果を発揮させることができる。また、海底以外の他の箇所、例えば、湖、池、沼等の内水部の水底の表面付近に噴出口と高密度水供給手段が配置された場合でも、沈降土砂又は既堆積土砂を水底掃引水流に乗せて移送し除去することが可能である。したがって、噴出口と高密度水供給手段を設ける位置は、水底面の表面付近であればよい。
【0061】
また、上記各実施形態においては、高密度水として、深層位置の海中から汲み上げた深層水を利用する例について説明したが、本発明はこれには限定されず、他の方法によって得られる高密度水を利用するようにしてもよい。例えば、高密度水は、対象水域の水底付近の水を冷却手段(図示せず。例えば、公知の熱交換機を有する冷却装置など。)によって冷却することにより生成してもよい。純水は、1気圧においては、3.98゜Cで密度が最大となる。したがって、常温から3.98゜Cまでは、温度が低いほど純水の密度は高い。このため、対象水域の水底付近の水を冷却手段によって冷却すれば、対象水域の水底付近の水よりも密度の高い水とすることができる。
【0062】
あるいは、海水の場合は、濃縮することにより、塩分濃度を高め、その密度を高めるようにしてもよい。例えば、イオン交換樹脂法等により海水中の塩分をいったん抽出して分離した後、この塩分を前よりも少ない水に溶かす方法、あるいは、海水をいったん加熱することにより水分を蒸発させ海水中の水の比率を減少させる方法等が考えられる。しかし、水を冷却したり、塩分濃度を高める方法は、対象水域の生物環境を考慮して行う必要がある。
【0063】
また、深層水送出管は、3本以上設けてもよい。また、制御部は、ハードウェア又はソフトウェアで構成されるタイマー(図示せず)を有し、所定期間ごと(例えば1ヶ月ごと)に深層水汲上げポンプと深層水送出ポンプを作動させるように構成してもよい。また、深層水送出ポンプが、深層水汲上げポンプを兼用するように構成してもよい。
【0064】
また、波浪、潮汐作用、潮流、河川流などによる自然力が有効に利用できる場合には、これらを利用して深層水を汲上げ送出する駆動力とするようにしてもよい。また、深層水送出管1A等の一端(図1における左端等)の高さ位置を、噴出口2Aの高さ位置よりも高くし、重力を利用して、深層水13を深層水送出管1A等に流すための駆動力としてもよい。
【0065】
なお、自然力が、噴出口2A等からの深層水の噴出を阻害するように、逆方向に働く場合には、深層水送出管1A等の途中に図示しない逆止弁(図1の左から右へ向かう順方向には開き、図1の右から左へ向かう逆方向には閉じるように構成された弁)を設け、逆流を防止するようにしてもよい。
【0066】
なお、上記した装置(1A等)の設計諸元、例えば、深層水送出管1A等(又は噴出口2A等)の直径、その送出圧力又は水流速度、深層水の噴出方向、深層水送出管1A等を複数本設置する場合の設置間隔と本数、深層水汲上げ口の水深位置等については、噴出口2Aを設置する水域(対象水域)における土砂の種類(シルト質土か砂質土か等)、その粒径、密度(比重)、堆積量(cm/年など)、対象水域の周辺の海底等の地形や水深、対象水域の表面海流や海底海流等の状況、対象水域の気象状況、対象水域の水温、対象水域の塩分濃度、対象水域の環境への影響(既存の生物環境、漁業等への影響、許容される水質汚濁度合いなど)等を、総合的に考慮して設計する必要がある。
【0067】
一般に、土砂の堆積量が少なく、流動性の高い細かなシルト質の土砂の場合には、深層水送出管1A等の配置間隔は広く、深層水送出管1A等の直径は小さい値としてよい。また、土砂の流動性が高いことから、容易に移送、除去を行うことができ、設計の自由度は高い、と考えられる。
【0068】
一方、土砂の堆積量が多く、流動性の低い砂質の土砂の場合には、深層水送出管1A等の配置間隔は密にし、深層水送出管1A等の直径を大きくしたり、送出圧力や水流速度等も大きな値とする必要がある。また、土砂の流動性が小さいことから、土砂の移送、除去はやや困難であり、設計の自由度は小さくなると考えられる。
【0069】
また、深層水送出管1A等の噴出口2A等の位置は、平面的には、例えば海底面掃引水流14A等の進行方向において、左右交互に設け、深層水送出管1A等の同じ側に土砂が偏ることがないように配慮し、海底面掃引水流14Aに乗せられた土砂が円滑に搬送されるようにする必要がある。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、発明によれば、対象水域の水底の表面の上方の水中に噴出口を設け、水底表面の上方に防水シートを敷設しておき、水底付近の水の密度よりも大きな密度を有する高密度水を噴出口へ供給する高密度水供給手段を噴出口に接続し、高密度水供給手段と噴出口により防水シートの上表面に略平行となる方向に高密度水を噴出させるようにしたので、防水シート上表面上を掃引するように流動する高密度水の流れである水底面掃引水流を発生させ、沈降土砂を水底面掃引水流に乗せて流し排出することにより除去し、沈降土砂が水底表面に堆積することを防止することができる。したがって、下記のような利点を有している。
【0071】
この場合、水底面掃引水流と水底表面の既堆積土砂との間は、防水シートにより遮断されている。このため、水底面掃引水流によって掃き流された沈降土砂は、既堆積土砂内に潜り込むことはできず、一方的に押し流される。したがって、水底面掃引水流は沈降土砂を掃流し、その堆積を防止することができる。このため、ジェット水流を水底面に直接吹き付ける従来の工法に比べて、対象水域での水の水質汚濁の発生は最小限に抑えられる。
【0072】
象水域の水底面の上方の水中に、噴出口を設置するだけであるため、船舶航行への影響も最小限に抑えることができる。
【0073】
噴出口から高密度水を噴出させるだけでよいため、土砂堆積防止効果及び土砂除去効果を継続的、あるいは随時に発揮されることができる。
【0074】
最初は、高密度水供給手段の一部又は全部を、対象水域の水底面の上方の水中に設置する工事が必要であるが、それ以外には特別な労力や装置は不要であり、従来の浚渫に比べて費用が低廉であり、労力も少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。
【図2】 本発明の第2実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。
【図3】 本発明の第3実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。
【図4】 本発明の第4実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。
【図5】 本発明の第5実施形態である海底土砂堆積防止工法の内容を説明する概念図である。
【符号の説明】
1A〜1E 深層水送出管
2A〜2E 噴出口
8 防水シート
9 給水ホース
11a、11b 牽引ワイヤー
13 深層水
14A〜14E 海底面掃引水流
15 海面
16 沈降土砂粒子
17 既堆積土砂
18 深層水・土砂混合体
19 混合流
20 海底面
ZC〜ZE 対象水域

Claims (3)

  1. 対象水域の水底の表面の上方の水中に噴出口を設け、前記水底表面の上方に防水シートを敷設しておき、前記水底付近の水の密度よりも大きな密度を有する水である高密度水を前記噴出口へ供給する高密度水供給手段を前記噴出口に接続し、
    前記高密度水供給手段と前記噴出口により前記防水シートの上表面に略平行となる方向に前記高密度水を噴出させることにより、前記防水シート上表面上を掃引するように流動する前記高密度水の流れである水底面掃引水流を発生させ、前記対象水域の水面付近から前記水底へ向けて沈降する土砂である沈降土砂を前記水底面掃引水流に乗せて流し排出することにより前記沈降土砂を除去し、前記沈降土砂が前記水底表面に堆積することを防止すること
    を特徴とする水底土砂堆積防止工法。
  2. 請求項1記載の水底土砂堆積防止工法において、
    前記高密度水は、前記水底付近よりも水深が深い深層位置の水である深層水を汲み上げて用いること
    を特徴とする水底土砂堆積防止工法。
  3. 請求項1記載の水底土砂堆積防止工法において、
    前記高密度水は、前記対象水域の水底付近の水を冷却して用いること
    を特徴とする水底土砂堆積防止工法。
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