JPWO2013057807A1 - スライドファスナー及び隠しスライドファスナー - Google Patents

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Abstract

本発明のスライドファスナー(1,2)では、ファスナーテープ(11,17,18,19,41)が一重織組織にて織成されているとともに、同ファスナーテープ(11,17,18,19,41)には、二重織組織にて織成された二重織領域(13,13a,43) が、テープ長さ方向に沿って形成されている。この二重織領域(13,13a,43)のテープ内縁側とテープ外縁側とには、一重織組織の内側一重織領域(14,14a,14b,44)と外側一重織領域(15,45)とが形成されている。これにより、スライダー(30,60)が摺動操作されるときにスライダー(30,60)の下翼板側の稜線部(34c,64a)にファスナーテープ(11,17,18,19,41)が接触しても、二重織領域(13,13a,43)に配された緯糸(9)が切断され難くなり、スライドファスナー(1,2)の寿命を長く延ばすことが可能となる。

Description

本発明は、スライドファスナー及び隠しスライドファスナーに関し、特に、スライダーを繰り返し摺動させても、織成されたファスナーテープの緯糸が、スライダーによっては切断され難く構成されたスライドファスナー及び隠しスライドファスナーに関する。
従来、鞄などの開口部を円滑に開閉するために、その開口部にはスライドファスナーが取り付けられており、スライダーをエレメント列に沿って同エレメント列の分離方向又は噛合方向に摺動させることにより、スライドファスナーが開閉される。
このようなスライドファスナーにおいては、一般的に、開閉操作を円滑に行うために、スライダーの摺動性や操作性を向上させることや、スライダーを摺動させたときに当該スライダーのテープ挿通間隙に他部材が噛み込むことを防止することなどが望まれている。
また、スライドファスナーでは、長期に渡ってスライダーが繰り返し摺動操作されることにより、スライダーとファスナーテープとの間に生じる摩擦によりファスナーテープが磨耗するという問題や、スライダーがファスナーテープに接触してファスナーテープの構成糸条を切断し、ファスナーテープを破損させるという問題が生じ易く、スライドファスナーの寿命を短くする要因となっていた。
そこで、特公昭56−43723号公報(特許文献1)では、スライダーの摺動に起因するファスナーテープの磨耗やスライドファスナーの故障を防ぐために、ファスナーテープのテープ側縁部に凹溝部が形成されたスライドファスナーが開示されている。
具体的に説明すると、この特許文献1に記載されているスライドファスナー100は、図13に示したように、織成された左右のファスナーテープ102の対向するテープ側縁部にエレメント列103が取着された一対のファスナーストリンガー101と、エレメント列103に沿って摺動可能に配されたスライダー104とを有している。
ファスナーテープ102は、テープ主体部よりも厚さを増大させてテープ側縁に配されたテープ縁部102aと、ファスナーテープ102を圧接することによりテープ表裏面に形成された凹溝部102bとを有しており、凹溝部102bは、エレメント列103に近接する位置にテープ長さ方向に沿って配されている。
また、左右の各ファスナーテープ102に配された凹溝部102bには、スライダー104の上下フランジ部104a,104bが対応して配されており、当該スライダー104は、上下フランジ部104a,104bをファスナーテープ102の凹溝部102bに挿入した状態で摺動される。
このような特許文献1のスライドファスナー100であれば、左右のエレメント列103を噛合又は分離させるためにスライダー104を摺動させたときに、当該スライダー104がファスナーテープ102に接触するものの、スライダー104からファスナーテープ102に加えられる圧力を小さくすることが可能となる。このため、スライダー104の摺動が繰り返されても、ファスナーテープ102の磨耗が抑えられるため、スライドファスナー100の寿命を延ばすことが可能となる。
また、特許文献1によれば、ファスナーテープ102の凹溝部102bはファスナーテープ102を構成する経糸及び緯糸を圧接することにより形成されているため、この凹溝部102bは、経糸や緯糸における過度の滑りを防止するとともに、その滑りに関連するスライドファスナー100の破損を防止する障壁として役立つとしている。
特公昭56−43723号公報
スライドファスナーが鞄などの開口部に取着されて使用される場合、スライドファスナーを開閉するためにスライダーを摺動させる際に、通常は、スライダーの引手を引張りながらスライダーの摺動操作が行われている。このとき、スライダーは、引手によって斜め上方に引っ張られながら摺動する。
このため、スライダーの下翼板に配した下フランジ部が、特に、下フランジ部における上端面と外側面との間に配される稜線部が、ファスナーテープのテープ裏面に接触しながらテープ長さ方向に沿って移動することが多い。また、前述の特許文献1のようにファスナーテープ102に、スライダー104の下フランジ部104bに対応する凹溝部102bを設けられている場合であっても、下フランジ部104bがファスナーテープ102に接触することを回避することは極めて困難であった。
特にこの場合、ファスナーテープに対する下フランジ部の接触は、スライドファスナーを閉鎖するようにエレメント列の噛合方向にスライダーを摺動させる際に起こり易く、下フランジ部の肩口側端部が、ファスナーテープのテープ面に摺接することが多かった。
ところで、織組織を有するファスナーテープは、一般に、双糸からなる緯糸と複数の経糸とを用いて、経糸の開口内にキャリアーバーの往復動にて緯糸を緯入することにより形成されている。この場合、ファスナーテープの経糸は、スライダーの摺動方向に対して平行な方向に沿って配され、緯糸は、スライダーの摺動方向に対して直交する方向に沿って配されており、これらの経糸や緯糸はファスナーテープの表裏の両テープ面に表出している。
このような織組織のファスナーテープを用いて構成されたスライドファスナーにおいて、引手が引っ張られてスライダーが摺動操作されるときに、上述のようにスライダーの下フランジ部がファスナーテープに接触すると、スライダーの摺動方向に対して直交するように配された緯糸が、スライダーの下フランジ部によりスライダー摺動方向に傷付けられて損傷し易くなる。このため、スライダーの摺動が繰り返されることにより、下フランジ部が緯糸を切断してファスナーテープを破損させるため、スライドファスナーが長期の使用に耐えられないという問題があった。
また、このような下フランジ部の接触に起因する緯糸の切断を発生し難くするために、例えば、ファスナーテープの下フランジ部が接触するテープ部分に配される経糸の本数を増やして経糸の密度を増大させることにより、当該テープ部分にて緯糸を経糸で隠すことが考えられる。
すなわち、経糸は、スライダーの摺動方向に対して平行に配されていることにより、スライダーの摺動に対して緯糸よりも強くなるため、スライダーの摺動時に下フランジ部が経糸に接触しても、経糸は緯糸の場合よりも下フランジ部によっては切断され難くなる。このため、下フランジ部が接触するテープ部分における経糸の密度を増大させて、緯糸を下フランジ部に対して隠すことにより、緯糸の切断を生じ難くすることが考えられる。
しかしながら、実際に下フランジ部が接触するテープ部分の経糸密度を増大させてファスナーテープを織成した場合、スライダーの摺動が繰り返されても経糸自体は切断され難いものの、経糸が下フランジ部から押圧力を繰り返し受けることにより、経糸の位置が次第にテープ幅方向にずれてしまい、当該テープ部分に目ずれが発生する。
このような経糸の目ずれが一旦発生してしまうと、下フランジ部がファスナーテープのテープ長さ方向に沿って移動することに伴って、経糸の目ずれもテープ長さ方向に延びるように拡大し、その目ずれが生じたテープ部分では緯糸が完全に露呈するため、結果的に、その露呈した緯糸が下フランジ部によって簡単に切断されてしまう。
特にこの場合、下フランジ部が接触するテープ部分にて経糸の密度を如何に増大させても、緯糸が伸長することもあって、スライダーの接触に起因する経糸の目ずれを防止することは難しく、緯糸の切断の問題を抜本的に解決する手段とは成り得なかった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、スライダーの摺動時に当該スライダーの一部がファスナーテープに接触しても、織成されたファスナーテープの緯糸を切断させ難くすることによりファスナーテープの破損を防ぎ、長期に渡って安定して使用することが可能なスライドファスナー及び隠しスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライドファスナーは、基本的な構成として、織成された左右のファスナーテープの対向するテープ内側縁部に沿ってエレメント列が取着された一対のファスナーストリンガーと、前記エレメント列を噛合又は分離可能なスライダーとを有し、前記スライダーは、上下翼板と、前記上下翼板間を連結する案内柱とを有するとともに、前記下翼板側の側縁部における前記上翼板に対向する対向上面と前記下翼板の外側面との間に稜線部を有するスライドファスナーであって、前記ファスナーテープは、一重織組織にて織成されているとともに、同ファスナーテープには、二重織組織にて織成された二重織領域が、前記スライダーの前記稜線部の位置に対応してテープ長さ方向に沿って形成され、前記ファスナーテープにおける前記二重織領域のテープ内縁側とテープ外縁側とには、前記一重織組織の内側一重織領域と外側一重織領域とが形成されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライドファスナーは、前記スライダーにおける前記下翼板の左右側縁部に下フランジ部が立設され、前記稜線部は、前記下フランジ部における上端面と外側面との間に配されていることが好ましい。
この場合、前記ファスナーテープにおける前記二重織領域と前記内側一重織領域との境界は、前記スライダーの前記下フランジ部における内側面の位置と外側の前記稜線部の位置との間に配されていることが特に好ましい。
また、本発明に係るスライドファスナーは、前記スライダーの前記下翼板が平板状に形成され、前記稜線部は、前記下翼板における上面と外側面との間に配されて構成されていても良い。
このような本発明に係るスライドファスナーにおいて、前記二重織組織は、袋織組織であることが好ましい。
また、前記ファスナーテープの前記テープ内側縁部に芯紐が織り込まれ、当該テープ内側縁部に、前記エレメント列を構成するファスナーエレメントが取着され、前記ファスナーエレメントは、前記ファスナーテープを挟持する一対の脚部又は前記ファスナーテープに固着された胴部を有し、前記脚部又は前記胴部におけるテープ幅方向の端部は、前記内側一重織領域上に位置していることが好ましい。
更に、前記二重織組織の領域には、8本以上12本以下の経糸が配されていることが好ましい。
更にまた、本発明のスライドファスナーにおいて、前記ファスナーテープは、テープ内側縁に沿って芯紐部を有し、前記芯紐部は、前記ファスナーテープにおける前記内側一重織領域の更にテープ内側縁側に二重織組織が形成され、同二重織組織内に芯紐が保持固定されることにより構成されていることが好ましい。
また、本発明により提供される隠しスライドファスナーは、織成された左右のファスナーテープのテープ主体部とエレメント取付部との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部を備え、ファスナーエレメントが、同ファスナーエレメントの噛合頭部を前記テープ折曲部から外方に突出させた状態で前記エレメント取付部に取着された一対の隠しタイプのファスナーストリンガーと、前記ファスナーエレメントのエレメント列を噛合又は分離可能なスライダーとを有し、前記スライダーは、上下翼板と、前記上下翼板間を連結する案内柱と、前記下翼板の側縁部に直立状に立設された下フランジ部とを有し、前記下フランジ部は、前記上翼板に対向する対向上面と前記下フランジ部の外側面との間に稜線部を有する隠しスライドファスナーであって、前記ファスナーテープは、一重織組織にて織成されているとともに、同ファスナーテープには、二重織組織にて織成された二重織領域が、前記スライダーの前記稜線部の位置に対応してテープ長さ方向に沿って形成され、前記ファスナーテープにおける前記二重織領域のテープ内縁側とテープ外縁側とには、前記一重織組織の内側一重織領域と外側一重織領域とが形成されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係る隠しスライドファスナーにおいて、前記ファスナーテープにおける前記二重織領域と前記内側一重織領域との境界は、前記スライダーの前記下フランジ部における内側面の位置と外側の前記稜線部の位置との間に配されていることが好ましい。
また、前記二重織組織は、袋織組織であることが好ましい。
更に、前記二重織組織の領域には、8本以上12本以下の経糸が配されていることが好ましい。
本発明に係る通常タイプのスライドファスナーでは、スライダーが下翼板側の側縁部における上翼板に対向する対向上面と下翼板の外側面との間に稜線部を有しており、また、ファスナーテープは一重織組織にて織成されているとともに、そのファスナーテープには、二重織組織にて織成された二重織領域が、スライダーの前記稜線部の位置に対応するテープ部分を含むテープ幅方向の所定の領域に、テープ長さ方向に沿って形成されている。
この場合、二重織領域は、テープ第1面(上面)側に配される第1織部と、テープ第2面(下面)側に配される第2織部とを備えている。また、このファスナーテープには、前記二重織領域をテープ幅方向で挟むように当該二重織領域のテープ内縁側とテープ外縁側とに隣接して、一重織組織により織成された内側一重織領域と外側一重織領域とが形成されている。
このような本発明のスライドファスナーにおいて、例えば引手が引っ張られてスライダーが摺動操作される場合、スライダーは、引手によって上述のように斜め上方に引っ張られながら摺動する。このとき、当該スライダーのエレメント案内路内を挿通するファスナーエレメントも、スライダーとともに上方に持ち上げられるため、ファスナーテープは、ファスナーエレメントが取着されているエレメント取付部からテープ外側縁部に向けて、テープ幅方向へ下り傾斜するように湾曲し、当該ファスナーテープの二重織領域がスライダーの下翼板側の稜線部に接触する。
この場合、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーテープを構成する緯糸が、二重織領域において、第1織部と第2織部とに交互に分かれて配されているため、第1及び第2織部のそれぞれに配される緯糸の密度が、内側一重織領域や外側一重織領域よりも小さくなり、二重織領域の外面側(すなわち、第1織部の上面側と第2織部の下面側)に露呈する経糸の割合が多くなる。
このため、ファスナーテープにおけるスライダーの稜線部の位置に対応して配された二重織領域のテープ部分では、第2織部の下面側に露呈する緯糸の範囲(又は面積)が一重織組織の場合よりも小さくなって、緯糸がスライダーに直接接触し難くなる。また、当該テープ部分では、スライダーの接触を第2織部の下面側に露呈している多くの経糸で受けることができるため、緯糸がスライダーから受ける応力を低減し、緯糸をより効果的に保護することができる。
従って、スライダーの摺動時に、ファスナーテープの二重織領域に配された第2織部がスライダーの下翼板側の稜線部に接触しても、第2織部の緯糸とスライダーとの接触が低減され、更に、第2織部の緯糸がスライダーに接触しても、当該緯糸が受ける損傷の程度を小さく抑えることができるため、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を発生し難くすることができる。
更に、本発明において、ファスナーテープが、上述のようにエレメント取付部からテープ外側縁部に向けて下り傾斜するように湾曲している場合、同ファスナーテープの二重織領域では、テープ上面側に配された第1織部が突っ張ってファスナーテープの湾曲を支えている。それによって、テープ下面側に配されて、スライダーの下翼板側の稜線部に接触する第2織部を若干弛ませた状態に保持し、第2織部にテープ幅方向へ動くことが可能な自由度を与えることができる。
このようにファスナーテープの湾曲時に、スライダーの稜線部に接触する第2織部がテープ幅方向に自由度を有することにより、第2織部がスライダーとの接触時に押圧力を受けても、その押圧力を第2織部全体に分散させることができ、それにより、各経糸の位置がテープ幅方向にずれることを防いで、第2織部に経糸の目ずれが発生することを防止できる。
従って、本発明のスライドファスナーでは、長期の使用においてスライダーの摺動が繰り返し行われても、経糸の目ずれによって緯糸が長く露呈することを防げるため、スライダーの摺動に起因する緯糸の切断が長期に渡って効果的に防止され、スライドファスナーの寿命をより長く延ばすことが可能となる。
その上、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーテープの二重織領域は、スライダーにおける下翼板側の稜線部の位置に対応して配されていることから、当該二重織領域は、ファスナーテープのファスナーエレメントに近接した位置に配されているとともに、スライダーの上下翼板間に形成されるテープ挿通間隙に対応して配されていると言い換えられる。
一方、ファスナーテープの二重織領域は、経糸及び緯糸が上面側の第1織部と下面側の第2織部とに分かれて配されているため、同ファスナーテープの内側一重織領域や外側一重織領域に比べて高い柔軟性を有している。
このような柔軟性に優れている二重織領域が、上述のようにファスナーエレメントに近接して配されていることにより、スライダーを摺動させてエレメント列を噛合・分離させる際に、各ファスナーエレメントの微小な動きを許容することが可能となる。また、エレメント列が、スライダー内に形成された略Y字状のエレメント案内路を通る際に、ファスナーテープをエレメント案内路に沿うようにして容易に湾曲させることが可能となる。その結果、スライダーの摺動性及び操作性が大幅に向上し、スライダーの摺動操作を軽い力で円滑に行うことができる。
また、ファスナーテープの二重織領域は、上面側の第1織部と下面側の第2織部とを有しているため、同ファスナーテープの内側一重織領域や外側一重織領域よりも、テープ厚さが厚く形成されている。
このようにテープ厚さの厚い二重織領域が、上述のようにスライダーのテープ挿通間隙に対応して配されていることにより、その二重織領域がテープ挿通間隙の空間部分をより大きく塞ぐことができる。このため、スライダーを摺動させたときに、スライダーのテープ挿通間隙に、スライドファスナー以外の生地などの他部材が噛み込むことを効果的に防止でき、スライダーの摺動操作をより円滑に且つ安定して行うことができる。
このような本発明のスライドファスナーにおいては、スライダーにおける下翼板の左右側縁部に下フランジ部が立設されており、且つ、ファスナーテープに接触する下翼板側の稜線部が、下フランジ部における上端面と外側面との間に配されている場合であっても、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を効果的に防止できるとともに、スライダーの摺動性及び操作性を向上させて、スライダーの摺動操作を円滑に且つ安定して行うことができる。
この場合、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーテープにおける二重織領域と内側一重織領域との境界が、スライダーの下フランジ部における内側面の位置と外側の稜線部の位置との間に配されており、それによって、ファスナーテープの内側一重織領域が、下フランジ部における上端面と内側面との間に配される内側の稜線部の位置に対応するように配される。
例えばスライドファスナーにおいて、スライダーの摺動が長期に渡って繰り返された場合、スライダーの下フランジ部とファスナーエレメントとの衝突が再三に渡り生じることにより、下フランジ部における内側の稜線部がテープ挿通間隙に向けて徐々に尖るように上翼板に向けて変形する現象が生じる。このように内側の稜線部が尖形に延びるにつれて、当該稜線部にファスナーテープが接触し易くなるとともに、当該稜線部とファスナーテープとの接触時にファスナーテープが切れ易くなる。
従って、二重織領域と内側一重織領域との境界が上述のように配されることにより、下フランジ部における内側の稜線部に対応するファスナーテープのテープ部分が内側一重織領域により構成されていれば、当該テープ部分を二重織領域よりもテープ厚さを薄くすることができる。このため、下フランジ部における内側の稜線部が尖形に変形した場合でも、その内側の稜線部にファスナーテープが接触し難くなり、内側の稜線部に当たってファスナーテープが切れるという不具合の発生を長期に渡って抑制できる。
また、本発明のスライドファスナーにおいては、スライダーの下翼板が平板状に形成されており、且つ、ファスナーテープに接触する下翼板側の稜線部が、下翼板における上面と外側面との間に配されている場合であっても、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を効果的に防止できるとともに、スライダーの摺動性及び操作性を向上させて、スライダーの摺動操作を円滑に且つ安定して行うことができる。
本発明のスライドファスナーにおいて、二重織組織が袋織組織であることにより、二重織領域にて、テープ上面側の第1織部と、テープ下面側の第2織部と確実に形成することができ、また、スライダーの摺動時に下翼板側の稜線部に接触する第2織部が、テープ幅方向への自由度を容易に有することができる。
また、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーテープのテープ内側縁部に芯紐が織り込まれ、当該テープ内側縁部に、エレメント列を構成するファスナーエレメントが取着されている。しかも、このファスナーエレメントは、ファスナーテープを挟持する一対の脚部又はファスナーテープに固着された胴部を有し、当該脚部又は胴部におけるテープ幅方向の端部は、内側一重織領域上に位置している。これにより、ファスナーテープに対してファスナーエレメントがしっかりと取り付けられるため、ファスナーエレメントの取り付け強度(又は固着強度)を安定して確保できる。
更に、本発明における二重織領域には、8本以上12本以下の経糸が配されている。二重織領域に配される経糸を8本以上にすることにより、ファスナーテープにおいてスライダーの稜線部の位置に対応するテープ部分をファスナーテープの二重織領域内に安定して位置させることができ、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を安定して防止できる。
また、二重織領域に配される経糸を12本以下にすることにより、二重織領域が幅広になり過ぎることを防ぐ。それにより、当該二重織領域の第1織部と第2織部との間に大きな隙間が形成されることによって二重織領域がだぶつくことを防ぎ、ファスナーテープのテープ形態を安定させることができる。
更に、本発明のスライドファスナーでは、ファスナーテープが、テープ内側縁に沿って芯紐部を有し、この芯紐部は、ファスナーテープにおける内側一重織領域の更にテープ内側縁側に二重織組織が形成され、同二重織組織内に芯紐が保持固定されることにより構成されている。これにより、ファスナーテープの芯紐部が、位置ずれを生じさせることなく、安定して設けられるため、ファスナーエレメントがファスナーテープのテープ内側縁部に強固に取着される。
次に、本発明に係る隠しスライドファスナーでは、スライダーの下フランジ部が上翼板に対向する対向上面と下フランジ部の外側面との間に稜線部を有しており、また、ファスナーテープは一重織組織にて織成されているとともに、そのファスナーテープには、二重織組織にて織成された二重織領域が、スライダーの下フランジ部における前記稜線部の位置に対応するテープ部分を含むテープ幅方向の所定の領域に、テープ長さ方向に沿って形成されている。
また、このファスナーテープには、前記二重織領域をテープ幅方向で挟むように当該二重織領域のテープ内縁側とテープ外縁側とに隣接して、一重織組織により織成された内側一重織領域と外側一重織領域とが形成されている。
このような本発明の隠しスライドファスナーは、前述の通常タイプのスライドファスナーの場合と同様に、二重織領域にて第2織部のテープ第2面側に露呈する緯糸の範囲(又は面積)が一重織組織の場合よりも小さくなるため、第2織部の緯糸がスライダーの前記稜線部に直接接触し難くなる。また、スライダーの接触を第2織部の下面側に露呈している多くの経糸で受けることができるため、スライダーから緯糸が受ける応力を低減し、緯糸をより効果的に保護することができる。
従って、スライダーの摺動時に、ファスナーテープの二重織領域に配された第2織部がスライダーの下フランジ部における前記稜線部に接触しても、第2織部の緯糸とスライダーとの接触が低減され、更に、第2織部の緯糸がスライダーに接触しても、当該緯糸が受ける損傷の程度を小さく抑えることができる。このため、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を発生し難くすることができる。
更に、本発明において、ファスナーテープの二重織領域では、二重織領域がテープ第2面側に折り曲げられたときに、テープ第1面側に配された第1織部が突っ張ってファスナーテープの湾曲を支える。それによって、テープ第2面側に配された第2織部を若干弛ませた状態に保持し、第2織部にテープ幅方向へ動くことが可能な自由度を与えることができる。
このようにスライダーの下フランジ部における前記稜線部に接触する第2織部がテープ幅方向に自由度を有することにより、第2織部がスライダーとの接触時に押圧力を受けても、その押圧力を第2織部全体に分散させることができ、それにより、各経糸の位置がテープ幅方向にずれることを防いで、第2織部に経糸の目ずれが発生することを防止できる。
従って、本発明の隠しスライドファスナーでは、長期の使用においてスライダーの摺動が繰り返し行われても、経糸の目ずれによって緯糸が長く露呈することを防げるため、スライダーの摺動に起因する緯糸の切断が長期に渡って効果的に防止され、隠しスライドファスナーの寿命をより長く延ばすことが可能となる。
このような本発明の隠しスライドファスナーにおいて、ファスナーテープにおける二重織領域と内側一重織領域との境界は、スライダーの下フランジ部における内側面の位置と外側の前記稜線部の位置との間に配されており、それによって、ファスナーテープの内側一重織領域が、下フランジ部における上端面と内側面との間に配される内側の稜線部の位置に対応するように配される。
このように下フランジ部における内側の稜線部に対応するファスナーテープのテープ部分が内側一重織領域により構成されていれば、当該テープ部分を二重織領域よりもテープ厚さを薄くできる。このため、例えばスライダーの摺動が長期に渡って繰り返されて下フランジ部における内側の稜線部が尖形に変形した場合でも、ファスナーテープがその内側の稜線部に接触し難くなり、内側の稜線部に当たってファスナーテープが切れるという不具合の発生を長期に渡って抑制できる。
このような本発明の隠しスライドファスナーにおいて、二重織組織が袋織組織であることにより、二重織領域にて、テープ上面側の第1織部と、テープ下面側の第2織部と確実に形成することができ、また、スライダーの摺動時に下翼板側の稜線部に接触する第2織部が、テープ幅方向への自由度を容易に有することができる。
更に、本発明における二重織領域には、8本以上12本以下の経糸が配されている。二重織領域に配される経糸を8本以上にすることにより、ファスナーテープにおいてスライダーの稜線部の位置に対応するテープ部分をファスナーテープの二重織領域内に安定して位置させることができ、スライダーの接触に起因する緯糸の切断を安定して防止できる。
また、二重織領域に配される経糸を12本以下にすることにより、二重織領域が幅広になり過ぎることを防ぐ。それにより、当該二重織領域の第1織部と第2織部との間に大きな隙間が形成されることによって二重織領域がだぶつくことを防ぎ、ファスナーテープのテープ形態を安定させることができる。
本発明の実施例1に係るスライドファスナーを示す模式図である。 同スライドファスナーが使用される鞄を示す斜視図である。 同スライドファスナーにおけるファスナーテープの一部の織組織を模式的に示す組織図である。 同スライドファスナーの横断面図である。 引手が引っ張られてスライダーが摺動操作されるときのスライドファスナーを示す横断面図である。 同スライドファスナーの要部を拡大して示す要部断面図である。 引手が引っ張られてスライダーが摺動操作されるときのスライドファスナーの要部を拡大して示す要部断面図である。 実施例1の変形例に係るスライドファスナーにおけるファスナーテープの織組織を模式的に示す組織図である。 実施例1の別の変形例に係るスライドファスナーにおけるファスナーテープの織組織を模式的に示す組織図である。 実施例1の更に別の変形例に係るスライドファスナーにおけるファスナーテープの織組織を模式的に示す組織図である。 本発明の実施例2に係るスライドファスナーの要部を拡大して示す要部断面図である。 本発明の実施例3に係る隠しスライドファスナーを示す断面図である。 従来のスライドファスナーを示す断面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下に説明する各実施例において、エレメント列を構成するファスナーエレメントの材質や形態は特に限定されるものではなく、任意に変更することができる。また、ファスナーエレメントは、ファスナーテープが織成された後に同ファスナーテープのテープ内側縁部に取着されても良いし、ファスナーテープの織成と同時に同ファスナーテープのテープ内側縁部に取着されても良い。
図1は、本実施例1に係るスライドファスナーを示す模式図であり、図2は、同スライドファスナーが使用される鞄を示す斜視図である。また、図3は、ファスナーテープの一部の織組織を模式的に示す組織図である。更に、図4は、スライドファスナーの横断面図である。
なお、以下の説明において、前後方向とは、ファスナーテープの長さ方向を指し、スライダーが摺動する摺動方向と同じ方向である。特に、左右のファスナーエレメントを噛合させてスライドファスナーを閉鎖するようにスライダーを摺動させる方向を前方とし、左右のファスナーエレメントを分離させてスライドファスナーを開くようにスライダーを摺動させる方向を後方とする。
また、左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指し、ファスナーテープのテープ面に平行で、且つ、テープ長さ方向に直交する方向である。更に、上下方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するファスナーテープの表裏方向を指し、特に、ファスナーテープに対してスライダーの引手が配されている側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。
本実施例1に係るスライドファスナー1は、帯状のファスナーテープ11のテープ内側縁部11bにエレメント列20が形成された通常タイプのスライドファスナーとして構成されている。この本実施例1のスライドファスナー1は、例えば図2に示すように、鞄5(ショルダーバック)の主収容部の開口部5aや、外ポケットの開口部5bに取り付けられて用いられる。
本実施例1のスライドファスナー1は、左右のファスナーテープ11の対向するテープ内側縁部11bに沿って複数の金属製ファスナーエレメント21が列設されてエレメント列20が形成された一対のファスナーストリンガー10と、各ファスナーストリンガー10の前端部にエレメント列20に隣接して配された第1止具6(上止具とも言う)と、一対のファスナーストリンガー10の後端部に跨るようにエレメント列20に隣接して配された第2止具7(下止具とも言う)と、エレメント列20に沿って摺動可能に配されたスライダー30とを有している。
ここで、本実施例1のスライドファスナー1は、ファスナーテープ11に主要な特徴を有するものであり、ファスナーエレメント21、第1及び第2止具6,7、並びにスライダー30については、従来と同様のもの(特に、第1止具、第2止具、及びスライダーについては金属製ファスナーエレメント用のもの)を使用している。
具体的には、本実施例1の金属製ファスナーエレメント21は、噛合頭部22と、噛合頭部22から股部23を介して分岐延設された一対の脚部24とを備えている。また、噛合頭部22の前面側(テープ長さ方向の前方側面側)には、噛合凸部が突設されており、噛合頭部22の後面側(テープ長さ方向の後方側面側)には、噛合相手側の噛合凸部が嵌着する噛合凹部が凹設されている。
このファスナーエレメント21は、一対の脚部24間にファスナーテープ11の後述する芯紐部11cを含むテープ内側縁部11b(エレメント取付部とも言う)が挿入された状態で、両脚部24が互いに近接する方向(内側)に加締められてファスナーテープを挟むことにより、ファスナーテープ11に所定の間隔で取り付けられている。この場合、ファスナーエレメント21の脚部24のテープ幅方向の端部(噛合頭部22と反対のテープ内方側の端部)は、後述する内側一重織領域14上に位置する。
本実施例1のスライダー30は、金属製ファスナーエレメント用のスライダーであり、スライダー胴体31と、スライダー胴体31に回動可能に保持される引手32とを備えている。スライダー胴体31は、上下翼板33,34と、上下翼板33,34の肩口側端部間を連結する案内柱35と、上翼板33の上面側に立設された引手取付柱36と有している。
上翼板33は、上翼板本体33aと、上翼板本体33aの左右側縁部から下翼板34に向けて垂設された左右の上フランジ部33bとを備えている。下翼板34は、下翼板本体34aと、下翼板本体34aの左右側縁部から上翼板33に向けて立設された左右の下フランジ部34bとを備えている。また、上翼板33の上フランジ部33bと、下翼板34の下フランジ部34bとの間には、左右のファスナーテープ11を挿通させるテープ挿通間隙37が形成されている。
更に、スライダー胴体31の前端には、案内柱35を間に挟んで左右の肩口が形成されているとともに、スライダー胴体31の後端には後口が形成されている。また、上下翼板33,34間には、左右の肩口と後口とを連通する略Y字形状のエレメント案内路が形成されている。
本実施例1のファスナーテープ11は、双糸からなる緯糸8と複数の経糸9とを用いて、経糸9の開口内にキャリアーバーの往復動にて緯糸8を緯入することにより織成されている。なお、本発明において、ファスナーテープ11を構成する経糸9及び緯糸8の材質や繊度は特に限定されるものではなく、従来のスライドファスナー1にて一般的に用いられている経糸及び緯糸と同様の糸を用いることができ、また、必要に応じて経糸9及び緯糸8の材質や繊度を任意に変更することもできる。
このファスナーテープ11は、図3に示すように、鞄5等のファスナー被着製品に縫い付けられるテープ主体部11aと、ファスナーエレメント21が取り付けられるテープ内側縁部(エレメント取付部)11bとを有しており、また、ファスナーテープ11のテープ内側の側端縁には膨大状の芯紐12が織り込まれた芯紐部11cが配されている。この芯紐部11cは、後述するように、ファスナーテープ11のテープ側端縁に形成された袋織組織内に、芯紐12が保持固定されることにより構成されている。
また、同ファスナーテープ11は、例えばスライダー30の引手32が引っ張られてスライダー30の摺動操作が行われる場合、図5に示すように、スライダー30における下フランジ部34bの上端面(上翼板33の上フランジ33bと対向する対向上面)と外側面(ファスナーテープの上下方向に延び、下フランジ部34bの上端面に直交する面)との間に挟まれて配される外側の稜線部34cに接触し、このファスナーテープ11とスライダー30の下フランジ部34bとの接触状態は、引手32を摘んでスライダー30が操作されている間は維持される。
図5に示す摺動操作において、左右一対のファスナーストリンガー10のファスナーエレメント21を噛合させるようにスライダー30を摺動すると、下フランジ部34bの稜線部34cが、特に、その稜線部34cにおける肩口側の部分が、ファスナーテープ11と接触する。また、この稜線部34cは、下フランジ部34bの肩口側において、下フランジ部34bの外側面から内側面にかけて連続的に形成される場合もあり、この場合、その稜線部34cは、後述する下フランジ部34bの内側面と上端面との間に配される内側の稜線部34dの一部を呈する。ここで、外側の稜線部34cは、肩口側の部分におけるような下フランジ部34bの外側面から内側面にかけて連続する表面部分を含むものとする。
この場合、ファスナーテープ11において、スライダー30の摺動時に、下フランジ部34bの外側の稜線部34cに接触するテープ部分又は接触する可能性のあるテープ部分をスライダー接触部と規定し、このスライダー接触部は、スライダー30における外側の稜線部34cの位置に対応するように、テープ幅方向に所定の領域に亘って、ファスナーテープ11のテープ長さ方向に沿って連続的に存在している。
このようなスライダー接触部は、スライダー30をファスナーテープ11の上方に引っ張ること、又は、ファスナーテープ11を下フランジ部34bの方向へ引っ張ることで、下フランジ部34bの外側の稜線部34cに接触する箇所又は接触するおそれのある箇所である。
また、スライダー接触部については、例えば、スライダー30の下フランジ部34bの内側面と外側面との間の寸法を測り、ファスナーエレメント21の脚部24から、その寸法分離れた位置をスライダー接触部として近似できるため、このように近似した位置を、下フランジ部34bの外側の稜線部34cの位置に対応するテープ部分となるスライダー接触部として特定することもできる。すなわち、ファスナーテープ11のスライダー接触部は、通常の使用では下フランジ部34bの外側の稜線部34cに接触しなくても、例えばスライダー30が強く引っ張られたときなどに、その外側の稜線部34cに接触するおそれがある場合を含む。この外側の稜線部34cの位置に対応するファスナーテープ11の箇所は、外側の稜線部34cを通る上下方向の仮想線を引いたときに、ファスナーテープ11の表面と交差する箇所と換言することもできる。
また、本実施例1のファスナーテープ11は、図3に示したように、一重織組織にて織成されているとともに、テープ幅方向の所定領域が二重織組織にて織成された織構造を有している。
具体的に説明すると、本実施例1のファスナーテープ11は、上述のスライダー接触部を含むテープ幅方向の所定領域に亘って配された二重織領域13と、この二重織領域13のテープ内縁側に隣接して配された内側一重織領域14と、その内側一重織領域14の更にテープ内縁側に配され、芯紐12を保持するように袋織組織で織成された芯紐保持領域16と、二重織領域13のテープ外縁側に隣接して配された外側一重織領域15と、ファスナーテープ11の外側縁部にて、次位の緯糸8を順次引っ掛けてループの折り返し端を連結することにより形成された図示しない耳部とを有している。
なお、ここで、ファスナーテープ11のテープ内縁側とは、一対のファスナーストリンガー10を平行に並べた状態において、その一対のファスナーストリンガー10のテープ幅方向の中央側と表現することができ、テープ外縁側とは、ファスナーストリンガー10のファスナーエレメントが取付けられる縁部と反対の縁部側と表現することができる。
本実施例1において、スライダー接触部を含む二重織領域13は、双糸からなる緯糸8と8本の経糸9とにより袋織組織で構成されており、図6などに示すように、テープ上面側に配される第1織部25aと、テープ下面側に配される第2織部25bとを備えている。この場合、第1織部25aと第2織部25bは、互いに分離して形成されており、内側一重織領域14における二重織領域13側の端部と、外側一重織領域15における二重織領域13側の端部において繋ぎ合わされている。
また、二重織領域13は、第1織部25aに配される4本の経糸9aが1組の緯糸8の下側と3組の緯糸8の上側とを走行し、且つ、第2織部25bに配される4本の経糸9bが3組の緯糸8の下側と1組の緯糸8の上側とを走行する1/3,3/1組織で構成されている。なお、本発明において、この二重織領域13は、例えば1/4,4/1組織で構成することも可能である。
このように構成された二重織領域13においては、テープ幅方向に走行する緯糸8が第1織部25aと第2織部25bとに交互に分かれて配されているため、第1及び第2織部25a,25bのそれぞれに配される緯糸8の密度が、内側一重織領域14や外側一重織領域15における緯糸8の密度の約半分の大きさとなる。
このため、本実施例1の1/3,3/1組織で構成された二重織領域13では、例えば当該領域が一重織組織で構成されているような従来の場合に比べて、第1織部25aの上面側及び第2織部25bの下面側に露呈する緯糸8の割合(又は面積)が大幅に低減するとともに、第1織部25aの上面側及び第2織部25bの下面側に露呈する経糸9の割合(又は面積)が増大している。
更に、この二重織領域13では、経糸9と緯糸8とが上面側の第1織部25aと下面側の第2織部25bとに分かれて配されているため、同ファスナーテープ11の内側一重織領域14や外側一重織領域15に比べて、柔軟性が高くなるとともに、テープ厚さも厚くなっている。
本実施例1の内側一重織領域14は、双糸からなる緯糸8と2本の経糸9とにより形成されており、1本の経糸9が1組の緯糸8の上側と1組の緯糸8の下側とを交互に走行する平織組織(1/1組織)で構成されている。これにより、内側一重織領域14は、しっかりした構造を備えており、また、内側一重織領域14におけるテープ厚さをより薄くするとともに内側一重織領域14のテープ表面及び裏面を滑らかにすることができる。
また、外側一重織領域15は、双糸からなる緯糸8と複数本の経糸9とを用いて、二重織領域13と耳部との間に形成されており、1本の経糸9が2組の緯糸8の上側と2組の緯糸8の下側とを交互に走行する綾織組織(2/2組織)で構成されている。
このような内側一重織領域14と外側一重織領域15とが二重織領域13を間に挟むようにして二重織領域13に隣接して配されていることにより、二重織領域13の織組織を安定させて、二重織領域13に配されている経糸9の位置が緯方向にずれることを防いでいる。また、内側一重織領域14は、芯紐保持領域16の織組織を安定させるとともに、その芯紐保持領域16に保持される芯紐12の位置を固定する役割も果たしている。
ここで、内側一重織領域14と二重織領域13との境界は、内側一重織領域14に配される2本の経糸9(全ての緯糸と接触状態にある経糸)のうちの二重織領域13側の経糸9と、その経糸9に対して隣接する二重織領域13の経糸9(第1織部25a及び第2織部25bの一方を形成する緯糸のみと接触状態にある経糸)との間に位置する。つまり、芯紐部11cに隣接する経糸9から、内側一重織領域14の二重織領域13に隣接する経糸9までが内側一重織領域14の範囲である。
また、外側一重領域15と二重織領域13との境界は、外側一重織領域15に配される経糸9(全ての緯糸と接触状態にある経糸)のうちの最も二重織領域13側の経糸9と、その経糸9に対して隣接する二重織領域13の経糸9(第1織部25a及び第2織部25bの一方を形成する緯糸のみと接触状態にある経糸)との間に位置する。つまり、外側一重領域15の二重織領域13に隣接する経糸9から耳部に隣接する経糸9までが外側一重織領域15の範囲である。
本実施例1の芯紐保持領域16は、二重織領域13と同様の袋織組織で、すなわち、1/3,3/1組織で構成されており、テープ上面側に配される織部とテープ下面側に配される織部との間に芯紐12が保持されている。
また、本実施例1のファスナーテープ11において、テープ厚さの薄い内側一重織領域14は、スライダー30の下フランジ部34bにおける上端面と内側面との間に配される内側の稜線部34dの位置に対応して配され、内側一重織領域14と二重織領域13との境界は、下フランジ部34bにおける内側面の位置と外側の稜線部34cの位置との間に形成されている(図4及び図6を参照)。本実施例1のスライドファスナー1において、ファスナーテープ11は、ファスナーエレメント21に対してテープ表裏方向の略中央部に位置するとともに、スライダー30のテープ挿通間隙37に挿通されている。
この場合、ファスナーテープ11の内側一重織領域14は、ファスナーエレメント21に挟持される芯紐部11cに隣接して配されているため、ファスナーエレメント21とスライダー30との位置関係から、スライダー30のテープ挿通間隙37におけるテープ表裏方向の略中央部に位置し、スライダー30の下フランジ部34bや上フランジ部33bには殆ど接触しない。
しかし、例えばスライドファスナー1の長期に渡る使用においては、スライダー30の摺動が繰り返されることによって、下フランジ部34bとファスナーエレメント21が何回も衝突することにより、下フランジ部34bにおける内側の稜線部34dが、テープ挿通間隙37に向けて上方に徐々に延びながら先端部を尖らせるように次第に塑性変形することがある。このように尖鋭に変形した内側の稜線部34dが、上方に徐々に延びていくうちにファスナーテープ11に接触してしまうと、スライダー30を摺動させたときにファスナーテープ11が切断される不具合が生じる。
このような不具合に対して、本実施例1のスライドファスナー1では、上述のようにテープ厚さの薄い内側一重織領域14が、スライダー30の下フランジ部34bにおける内側の稜線部34dの位置に対応して配されている。これにより、下フランジ部34bにおける内側の稜線部34dが上述のように上方に延びるように変形したとしても、その変形した内側の稜線部34dをファスナーテープ11に接触し難くすることができ、その結果、スライダー30の当該内側の稜線部34dによってファスナーテープ11が切断される時期を大幅に遅らせて、スライドファスナー1の寿命を延ばすことが可能となる。
以上のような構成を有する本実施例1のスライドファスナー1は、例えばスライダー30が操作されていないときには、左右のファスナーテープ11が、上述したように、スライダー30のテープ挿通間隙37の略中央部に保持され、スライダー30の下フランジ部34bにも上フランジ部33bにも接触していない状態となる(図4及び図6を参照)。
一方、例えば引手32が引っ張られてスライダー30が摺動操作される場合、図5及び図7に示したように、スライダー30は、引手32から引っ張り力を受けて、斜め上方に引っ張られながら摺動する。このとき、ファスナーテープ11は、テープ内側縁部11bからテープ外側縁部に向けて、テープ幅方向へ下り傾斜するように湾曲するため、スライダー30は、下フランジ部34bの上端面と外側面との間に配される外側の稜線部34cと、ファスナーテープ11の二重織領域13とが接触した状態で、エレメント列20に沿って摺動する。また、鞄に取付けたスライドファスナー1のスライダー30が摺動操作される場合、鞄を肩掛けしたままの状態で摺動操作が行われることがあるため、この際には、スライダー30が斜め上方に引っ張られながら摺動することがより顕著になる。
この場合、本実施例1のファスナーテープ11においては、前述のように、二重織領域13の第2織部25bの下面側に露呈する緯糸8の面積が大幅に低減し、第2織部25bの下面側に露呈する経糸9の面積が増大している。このため、緯糸8自体は、スライダー30の下フランジ部34bに直接接触し難くなるとともに、スライダー30が第2織部25bの下面側に露呈する経糸9に主に接触することとなるため、緯糸8がスライダー30から受ける損傷の程度を小さく抑えることができる。従って、スライダー30の摺動時にファスナーテープ11の二重織領域13がスライダー30の下フランジ部34bに直接接触しても、当該二重織領域13に配された緯糸8が切断され難くなる。
更に、スライダー30の摺動時に、ファスナーテープ11が上述のようにテープ内側縁部11bからテープ外側縁部に向けて下り傾斜するように湾曲している場合、二重織領域13では、テープ上面側に配された第1織部25aが引き伸ばされてファスナーテープ11の湾曲を支えるとともに、テープ下面側に配された第2織部25bが、第1織部25aよりも円弧の内側に配されている分だけ、テープ幅方向に少し弛んだ状態で保持される。
このとき、スライダー30の下フランジ部34bに接触する第2織部25bでは、テープ幅方向へ動くことが可能な自由度が第1織部25aよりも大きくなるため、第2織部25bがスライダー30の下フランジ部34bに接触して応力を受けても、その応力を数本の経糸9のみに集中させることなく、第2織部25b全体に効果的に分散させることができる。それにより、第2織部25bにおいて、各経糸9の位置がテープ幅方向にずれることを効果的に防いで、第2織部25bに経糸9の目ずれが生じることを防止できる。
従って、本実施例1のスライドファスナー1では、スライダー30の摺動が繰り返し行われても、二重織領域13の第2織部25bに経糸9の目ずれによって緯糸8が長く露呈することがないため、スライダー30の接触によって緯糸8が切断される可能性を極めて小さくし、スライドファスナー1の寿命をより長く延ばすことが可能となる。
更に、本実施例におけるファスナーテープ11の二重織領域13では、上述のように、内側一重織領域14や外側一重織領域15に比べて、柔軟性が高くなるとともに、テープ厚さも厚くなっている。この二重織領域13が高い柔軟性を有することにより、スライダー30を摺動させてエレメント列20を噛合・分離させる際に、各ファスナーエレメント21の微小な動きを許容するとともに、ファスナーテープ11をエレメント案内路に沿うようにして容易に湾曲させることが可能となる。その結果、スライダー30の摺動性及び操作性が大幅に向上し、スライダー30の摺動操作を軽い力で円滑に行うことができる。
また、スライダー30のテープ挿通間隙37を通る二重織領域13が厚く形成されていることにより、テープ挿通間隙37の空間部分が二重織領域13によって大きく塞がれる。このため、スライダー30が摺動しているときに、スライダー30のテープ挿通間隙37に、スライドファスナー1以外の生地などの他部材が噛み込むことを効果的に防止でき、スライダー30の摺動操作をより円滑に且つ安定して行うことができる。
なお、本発明においては、前述のようにファスナーエレメントの材質や形態は任意に変更することができ、例えば図8に示したようなファスナーエレメント21aをファスナーテープ17のテープ内側縁部17bに取着することも可能である。この場合、ファスナーエレメント21aは、合成樹脂を射出成形することにより形成されており、ファスナーテープ17に固着される胴部と、胴部から外方に向けて延出し、テープ長さ方向の寸法が狭まるように括れた形状を有する首部と、首部から外方に向けて更に延出した噛合頭部とを有している。この場合、ファスナーエレメント21aの胴部のテープ幅方向の端部(噛合頭部と反対のテープ内方側の端部)は、後述する内側一重織領域14a上に位置する。
更に、本発明では、ファスナーテープにおける内側一重織領域及び外側一重織領域がそれぞれ一重織組織で形成されていれば、その具体的な織組織は特に限定されるものではない。例えば図8に示したように、内側一重織領域14aの織組織を、平織組織(1/1組織)から、1本の経糸9が2組の緯糸8の上側と2組の緯糸8の下側とを交互に走行する綾織組織(2/2組織)に変更してファスナーテープ17を構成することも可能である。
このように内側一重織領域14aを2/2組織で構成することにより、内側一重織領域14aの柔軟性が高められるため、スライダー30の摺動性や操作性を更に向上させることができる。また、内側一重織領域14aが2/2組織の場合、内側一重織領域14aのテープ厚さが、1/1組織の場合よりも厚くなる。
ファスナーテープ17の内側一重織領域14aの厚さが厚くなることにより、ファスナーエレメント21aを上述のように合成樹脂を射出成形することによって形成する場合に、成形用金型間にファスナーテープ17を安定して挟み込んだ状態で射出成形を行うことができる。このため、ファスナーエレメント21aをファスナーテープ17の所定の位置に安定して形成できるとともに、射出成形時に湯漏れが生じることをより効果的に防止できる。
また、本発明では、スライドファスナー1の用途などに応じて、ファスナーテープの各領域に配される経糸9の本数を任意に変更することができる。例えば図9に示したように、ファスナーテープ18の内側一重織領域14bに配される経糸9の本数を4本に増やすこともできるし、また、図10に示したように、ファスナーテープ19の二重織領域13aに配される経糸9の本数を12本に設定することもできる。
この場合、本発明の二重織領域13,13aに配される経糸9の本数は、特に8本以上12本以下に設定されることが好ましい。二重織領域13,13aに配される経糸9が8本以上であることにより、ファスナーテープ11のスライダー接触部を含む所定領域を、確実に二重織組織で構成することができる。また、二重織領域13,13aに配される経糸9が12本以下であることにより、二重織領域13,13aの幅寸法が大きくなりすぎることを防ぎ、第1及び第2織部25a,25bが離間してファスナーテープ11,17,18の形態が乱れることを防止できる。
図11は、本実施例2に係るスライドファスナーの要部を拡大して示す要部断面図である。
本実施例2に係るスライドファスナー2は、通常タイプのスライドファスナーとして構成されており、左右のファスナーテープ41の対向するテープ内側縁部に沿ってコイル状のファスナーエレメント51が縫着された一対のファスナーストリンガー40と、各ファスナーストリンガー40の前端部及び後端部に配された図示しない第1及び第2止具と、ファスナーストリンガー40の連続エレメント列に沿って摺動可能に配されたスライダー60とを有している。
ここで、本実施例2のスライドファスナー2において、ファスナーエレメント51は、従来のコイル状のファスナーエレメントと同様の構成を有しており、また、第1止具、第2止具、及びスライダー60は、コイル状のファスナーエレメントに対して用いられる従来の第1止具、第2止具、及びスライダーと同様の構成を有している。
具体的には、本実施例2のコイル状ファスナーエレメント51は、噛合頭部52と、噛合頭部52からテープ幅方向に延びるように配された上下脚部53,54と、当該ファスナーエレメント51の上脚部53を隣接する次位のファスナーエレメント51の下脚部54と連結する連結部55とを有している。このファスナーエレメント51は、上下脚部53,54間に芯紐56を挿通させた状態で、縫製糸57の二重環縫いによりファスナーテープ41に縫着されることによって、連続エレメント列を形成している。
本実施例2のスライダー60は、コイル状ファスナーエレメント51用のスライダーであり、スライダー胴体61と、スライダー胴体61に回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。スライダー胴体61は、上下翼板63,64と、上下翼板63,64の肩口側端部間を連結する図示しない案内柱と、上翼板63の上面に立設された図示しない引手取付柱と有している。
上翼板63は、上翼板本体63aと、上翼板本体63aの左右側縁部から下翼板64に向けて垂設された左右の上フランジ部63bとを備えている。また、下翼板64は平板状に形成されており、当該下翼板64の左右側縁部には下フランジ部が設けられていない。この場合、上翼板63の上フランジ部63bと、下翼板64の左右側縁部との間に、ファスナーテープ41を挿通させるテープ挿通間隙67が形成されている。
本実施例2におけるファスナーテープ41は、双糸からなる緯糸8と複数の経糸9とを用いて織成されており、テープ主体部と、ファスナーエレメント51が取り付けられるテープ内側縁部(エレメント取付部)とを有している。また、同ファスナーテープ41は、スライダー60の引手が引っ張られてスライダー60の摺動操作が行われる場合に、スライダー60における下翼板64の上面(上翼板63に対向する対向上面)と外側面(ファスナーテープの上下方向に延び、下翼板64の上面に直交する面)との間に挟まれて配される稜線部64aに接触するスライダー接触部が、テープ長さ方向に沿って連続的に存在している。
また、本実施例2のファスナーテープ41は、スライダー接触部を含むテープ幅方向の所定領域に亘って配された二重織領域43と、この二重織領域43のテープ内縁側に隣接して配された内側一重織領域44と、二重織領域43のテープ外縁側に隣接して配された外側一重織領域45と、ファスナーテープ41の外側縁部にて、次位の緯糸8を順次引っ掛けてループの折り返し端を連結することにより形成された図示しない耳部とを有している。この場合、ファスナーエレメント51は、内側一重織領域44上に位置している。
また、本実施例2における二重織領域43、内側一重織領域44、及び外側一重織領域45の各織組織は、前述の実施例1におけるファスナーテープ11の二重織領域13、内側一重織領域14、及び外側一重織領域15とそれぞれ同様に構成されている。
以上のような本実施例2のスライドファスナー2では、例えば引手が引っ張られてスライダー60が摺動操作される場合、スライダー60の下翼板64側の稜線部64aに、ファスナーテープ41の二重織領域43が接触するものの、前述の実施例1のスライドファスナー1の場合と同様に、二重織領域43に配された緯糸8が切断され難くなる。また、スライダー60の摺動が繰り返し行われても、二重織領域43の第2織部25bに経糸9の目ずれが生じることを防いで、緯糸8が切断される可能性を極めて小さくし、スライドファスナー2の寿命をより長く延ばすことが可能となる。
また、本実施例2のスライドファスナー2でも、ファスナーテープ41の所定領域に二重織領域43が配されていることにより、その二重織領域43における柔軟性が高くなるとともに、テープ厚さも厚くなるため、スライダー60の摺動性及び操作性が向上する効果が得られるとともに、スライダー60のテープ挿通間隙67に他部材が噛み込むことを効果的に防止できる。
なお、本実施例2のスライダー60にあっても、下翼板64の左右側縁部から上翼板63に向けて立設された左右の下フランジ部を備えてもよい。この場合、下フランジ部は、上フランジ部63bの上下方向の寸法よりも小さいものである。そして、上翼板63の上フランジ部63bと、下翼板64の下フランジ部との間には、左右のファスナーテープ11を挿通させるテープ挿通間隙が形成される。このスライダーにおいては、下フランジ部の上翼板63と対向する上端面(対向上面)と、下フランジ部の外側面(ファスナーテープの上下方向に延び、下フランジ部の上端面に直交する面)との間に、稜線部が配される。
図12は、本実施例3に係る隠しスライドファスナーを示す断面図である。
本実施例3に係る隠しスライドファスナー3は、一対の隠しタイプのファスナーストリンガー70と、各ファスナーストリンガー70の前端部及び後端部に配された図示しない第1及び第2止具と、ファスナーストリンガー70の連続エレメント列に沿って摺動可能に配されたスライダー90とを有している。
本実施例3における隠しタイプのファスナーストリンガー70は、ファスナーテープ71と、ファスナーテープ71のエレメント取付部71cに沿って配された連続エレメント列とを有しており、ファスナーテープ71は、テープ主体部71aと、テープ主体部71aの一側縁から延設され、U字状に折り曲げられたテープ折曲部71bと、テープ折曲部71bから更に延設されたエレメント取付部71cとを備えている。
連続エレメント列は、コイル状のファスナーエレメント81が上下脚部83,84間に芯紐86を挿通させた状態で、縫製糸87の二重環縫いによりファスナーテープ71に縫着されることによって構成されており、各ファスナーエレメント81は、その噛合頭部82をファスナーテープ71のテープ折曲部71bから外方に突出させるようにしてエレメント取付部71cに取着されている。この場合、ファスナーテープ71は、左右の連続エレメント列を噛合させたときに、左右のファスナーテープ71のテープ折曲部71b同士が接触するように構成されている。
本実施例3のスライダー90は、隠しスライドファスナー用のスライダーであり、スライダー胴体91と、スライダー胴体91に回動可能に保持される引手92とを備えている。スライダー胴体91は、上下翼板93,94と、上下翼板93,94の肩口側端部間を連結する案内柱95と、上翼板93の上面に立設された引手取付柱96と有している。
上翼板93は平板状に形成されており、当該上翼板93の左右側縁部には上フランジ部が設けられていない。また、下翼板94は、下翼板本体94aと、下翼板本体94aの左右側縁部から上翼板93に向けて立設された左右の下フランジ部94bとを備えている。この場合、上翼板93の左右側縁部と下翼板94の下フランジ部94bとの間には、ファスナーテープ71を挿通させるテープ挿通間隙97が形成されている。
本実施例3において、ファスナーテープ71は、双糸からなる緯糸と複数の経糸とを用いて織成されている。また、同ファスナーテープ71は、スライダー90の引手92が引っ張られてスライダー90の摺動操作が行われる場合に、スライダー90の下フランジ部94bにおける上端縁(先端縁)に接触する、特に、同下フランジ部94bにおける上端面と外側面との間の外側の稜線部94cに接触するスライダー接触部が、テープ長さ方向に沿って連続的に存在している。
また、本実施例3のファスナーテープ71は、図示は省略するものの、スライダー接触部を含むテープ幅方向の所定領域に亘って配された二重織領域と、この二重織領域のテープ内縁側に隣接して配された内側一重織領域と、二重織領域のテープ外縁側に隣接して配された外側一重織領域と、ファスナーテープ71の外側縁部にて、次位の緯糸を順次引っ掛けてループの折り返し端を連結することにより形成された耳部とを有している。
この場合、本実施例3における二重織領域、内側一重織領域、及び外側一重織領域の各織組織は、前述の実施例1及び実施例2におけるファスナーテープ11,41の場合と同様に構成されている。すなわち、本実施例3の二重織領域は、経糸9の本数が8本以上12本以下に設定された袋織組織で構成されており、ファスナーエレメントが取着される側のテープ面となるテープ第1面(テープ外面)側に配される第1織部と、スライダー90の下フランジ部94bに接触するテープ第2面(テープ内面)側に配される第2織部とを備えている。
また、本実施例3のファスナーテープ71において、内側一重織領域と二重織領域との境界は、スライダー90の下フランジ部94bにおける内側面の位置と外側の稜線部94cの位置との間に形成されており、テープ厚さの薄い内側一重織領域は、スライダー90の下フランジ部94bにおける上端面と内側面との間に配される内側の稜線部の位置に対応して配されている。
以上のような本実施例3の隠しスライドファスナー3では、実施例1及び実施例2における通常タイプのスライドファスナー1,2の場合と同様に、二重織領域において、第2織部のテープ第2面側に露呈する緯糸の面積が大幅に低減するとともに、同テープ第2面側に露呈する経糸の面積が増大している。
このため、二重織領域における第2織部の緯糸は、スライダー90の下フランジ部94bにおける外側の稜線部94cに直接接触し難くなるとともに、緯糸がスライダー90から受ける損傷の程度を小さく抑えることができる。従って、スライダー90の摺動時にファスナーテープ71の二重織領域が、スライダー90の下フランジ部94bにおける外側の稜線部94cに接触しても、当該二重織領域に配された緯糸が切断され難くなる。
更に、この隠しスライドファスナー3において、テープ折曲部71bに形成されている二重織領域では、テープ第1面側に配された第1織部が引き伸ばされてファスナーテープ71の折り曲げ形態を支えるとともに、テープ第2面側に配された第2織部が、第1織部よりも内側に配されている分だけ、テープ幅方向に少し弛んだ状態で保持される。
このとき、テープ折曲部71bにてスライダー90における外側の稜線部94cに接触する第2織部では、テープ幅方向へ動くことが可能な自由度が第1織部よりも大きくなるため、第2織部がスライダー90における外側の稜線部94cに接触して応力を受けても、その応力を第2織部全体に効果的に分散させることができる。これにより、第2織部では、各経糸の位置がテープ幅方向にずれることを効果的に防いで、第2織部に経糸の目ずれが生じることを防止できる。
従って、本実施例3の隠しスライドファスナー3では、スライダー90の摺動が繰り返されても、ファスナーテープ71の二重織領域において、経糸の目ずれに起因して緯糸が長く露呈することがないため、スライダー90の接触によって緯糸が切断される可能性が極めて小さくなり、隠しスライドファスナー3の寿命をより長く延ばすことが可能となる。
1,2 スライドファスナー
3 隠しスライドファスナー
5 鞄(ショルダーバック)
5a,5b 開口部
6 第1止具
7 第2止具
8 緯糸
9,9a,9b 経糸
10 ファスナーストリンガー
11 ファスナーテープ
11a テープ主体部
11b テープ内側縁部(エレメント取付部)
11c 芯紐部
12 芯紐
13,13a 二重織領域
14 内側一重織領域
14a,14b 内側一重織領域
15 外側一重織領域
16 芯紐保持領域
17 ファスナーテープ
17b テープ内側縁部
18 ファスナーテープ
19 ファスナーテープ
20 エレメント列
21,21a ファスナーエレメント
22 噛合頭部
23 股部
24 脚部
25a 第1織部
25b 第2織部
30 スライダー
31 スライダー胴体
32 引手
33 上翼板
33a 上翼板本体
33b 上フランジ部
34 下翼板
34a 下翼板本体
34b 下フランジ部
34c 外側の稜線部
34d 内側の稜線部
35 案内柱
36 引手取付柱
37 テープ挿通間隙
40 ファスナーストリンガー
41 ファスナーテープ
43 二重織領域
44 内側一重織領域
45 外側一重織領域
51 ファスナーエレメント
52 噛合頭部
53 上脚部
54 下脚部
55 連結部
56 芯紐
57 縫製糸
60 スライダー
61 スライダー胴体
63 上翼板
63a 上翼板本体
63b 上フランジ部
64 下翼板
64a 稜線部
67 テープ挿通間隙
70 ファスナーストリンガー
71 ファスナーテープ
71a テープ主体部
71b テープ折曲部
71c エレメント取付部
81 ファスナーエレメント
82 噛合頭部
83 上脚部
84 下脚部
86 芯紐
87 縫製糸
90 スライダー
91 スライダー胴体
92 引手
93 上翼板
94 下翼板
94a 下翼板本体
94b 下フランジ部
94c 稜線部
95 案内柱
96 引手取付柱
97 テープ挿通間隙

Claims (12)

  1. 織成された左右のファスナーテープ(11,17,18,19,41)の対向するテープ内側縁部(11b,17b) に沿ってエレメント列(20)が取着された一対のファスナーストリンガーと、前記エレメント列(20)を噛合又は分離可能なスライダー(30,60) とを有し、前記スライダー(30,60) は、上下翼板(33,34,63,64) と、前記上下翼板(33,34,63,64) 間を連結する案内柱(35)とを有するとともに、前記下翼板(34,64) 側の側縁部における前記上翼板(33,63) に対向する対向上面と前記下翼板(34,64) の外側面との間に稜線部(34c,64a)を有するスライドファスナー(1,2) であって、
    前記ファスナーテープ(11,17,18,19,41)は、一重織組織にて織成されているとともに、同ファスナーテープ(11,17,18,19,41)には、二重織組織にて織成された二重織領域(13,13a,43) が、前記スライダー(30,60) の前記稜線部(34c,64a)の位置に対応してテープ長さ方向に沿って形成され、
    前記ファスナーテープ(11,17,18,19,41)における前記二重織領域(13,13a,43)のテープ内縁側とテープ外縁側とには、前記一重織組織の内側一重織領域(14,14a,14b,44) と外側一重織領域(15,45) とが形成されてなる、
    ことを特徴とするスライドファスナー。
  2. 前記スライダー(30)における前記下翼板(34)の左右側縁部に下フランジ部(34b) が立設され、前記稜線部(34c) は、前記下フランジ部(34b) における上端面と外側面との間に配されてなる請求項1記載のスライドファスナー。
  3. 前記ファスナーテープ(11,17,18,19) における前記二重織領域(13,13a,43) と前記内側一重織領域(14,14a,14b)との境界は、前記スライダー(30)の前記下フランジ部(34b) における内側面の位置と外側の前記稜線部(34c) の位置との間に配されてなる請求項2記載のスライドファスナー。
  4. 前記スライダー(60)の前記下翼板(64)が平板状に形成され、前記稜線部(64a) は、前記下翼板(64)における上面と外側面との間に配されてなる請求項1記載のスライドファスナー。
  5. 前記二重織組織は、袋織組織とされてなる請求項1〜4のいずれかに記載のスライドファスナー。
  6. 前記ファスナーテープ(11,17,18,19)の前記テープ内側縁部(11b,17b)に芯紐(12)が織り込まれ、当該テープ内側縁部(11b,17b)に、前記エレメント列(20)を構成するファスナーエレメント(21,21a)が取着され、
    前記ファスナーエレメント(21,21a)は、前記ファスナーテープ(11,18,19)を挟持する一対の脚部(24)又は前記ファスナーテープ(17)に固着された胴部を有し、
    前記脚部(24)又は前記胴部におけるテープ幅方向の端部は、前記内側一重織領域(14,14a,14b)上に位置してなる、
    請求項1〜3のいずれかに記載のスライドファスナー。
  7. 前記二重織組織の領域(13,13a,43) には、8本以上12本以下の経糸(9) が配されてなる請求項1〜6のいずれかに記載のスライドファスナー。
  8. 前記ファスナーテープ(11,17,18,19) は、テープ内側縁に沿って芯紐部(11c) を有し、
    前記芯紐部(11c) は、前記ファスナーテープ(11,17,18,19) における前記内側一重織領域(14,14a,14b)の更にテープ内側縁側に二重織組織が形成され、同二重織組織内に芯紐(12)が保持固定されることにより構成されてなる、
    請求項1〜7のいずれかに記載のスライドファスナー。
  9. 織成された左右のファスナーテープ(71)のテープ主体部(71a) とエレメント取付部(71c) との間にU字状に折り曲げられたテープ折曲部(71b) を備え、ファスナーエレメント(81)が、同ファスナーエレメント(81)の噛合頭部(82)を前記テープ折曲部(71b) から外方に突出させた状態で前記エレメント取付部(71c) に取着された一対の隠しタイプのファスナーストリンガー(70)と、前記ファスナーエレメント(81)のエレメント列を噛合又は分離可能なスライダー(90)とを有し、前記スライダー(90)は、上下翼板(93,94) と、前記上下翼板(93,94) 間を連結する案内柱(95)と、前記下翼板(94)の側縁部に直立状に立設された下フランジ部(94b) とを有し、前記下フランジ部(94b) は、前記上翼板(93)に対向する対向上面と前記下フランジ部(94b) の外側面との間に稜線部(94c) を有する隠しスライドファスナー(3) であって、
    前記ファスナーテープ(71)は、一重織組織にて織成されているとともに、同ファスナーテープ(71)には、二重織組織にて織成された二重織領域が、前記スライダー(90)の前記稜線部(94c) の位置に対応してテープ長さ方向に沿って形成され、
    前記ファスナーテープ(71)における前記二重織領域のテープ内縁側とテープ外縁側とには、前記一重織組織の内側一重織領域と外側一重織領域とが形成されてなる、
    ことを特徴とする隠しスライドファスナー。
  10. 前記ファスナーテープ(71)における前記二重織領域と前記内側一重織領域との境界は、前記スライダー(90)の前記下フランジ部(94b) における内側面の位置と外側の前記稜線部(94c) の位置との間に配されてなる請求項9記載の隠しスライドファスナー。
  11. 前記二重織組織は、袋織組織とされてなる請求項10記載の隠しスライドファスナー。
  12. 前記二重織組織の領域には、8本以上12本以下の経糸が配されてなる請求項9〜11のいずれかに記載の隠しスライドファスナー。
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