JPWO2013047184A1 - 防眩性フィルム及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

発生したスパークルに起因するぎらつきの防止性能が高められた防眩性フィルム1を提供する。表面凹凸を有する防眩性フィルム1の前記表面凹凸に関する条件をA1〜A3とし、フィルム全体での条件をBとしたとき、(1)又は(2)を満たすように構成した。(1)条件A1、A2及びA3、(2)条件A1、A4及びB。条件A1はRzjis(十点平均粗さ)が3.4μm以下である。条件A2はRΔq(二乗平均平方根傾斜)が4°以上である。条件A3はRa(算術平均粗さ)が0.3μm以上である。条件A4はRsm(平均山間隔)が0.05mm以上0.10mm以下である。条件Bはヘーズ値が20%以上50%以下である。条件A1〜A4での上記数値はいずれもJIS B0601:2001に準拠して測定した値である。条件Bでの上記数値はJIS K7136:2000に準拠して測定した値である。

Description

本発明は、各種表示装置の画面上に配置される表面基材などへの使用に適した防眩性フィルムと、該フィルムを画面上に配置した表示装置に関する。
各種表示装置(液晶表示装置、プラズマ表示装置など)の画面上には、その表面を保護すると共に、画面への外部光の映り込みによる眩しさに起因する視認し難さを防止する目的で、防眩性フィルムを配置することがある。防眩性フィルムには表面凹凸処理が施されており、マット剤となる粒子を含有させたハードコート層を防眩層として基材上に設けることで、前記凹凸処理を防眩性フィルムの表面に施すことができる。
近年、各種表示装置の高精細化が進んだ。その結果、粒子としてのマット剤を含むハードコート層からなる防眩層を備えた従来の防眩性フィルムを表示装置の画面上に使用すると、ハードコート層中の粒子が中心となって形成されるレンズ形状を原因として、ハードコート層表面にスパークルと呼ばれるぎらつき現象が発生する。これにより、高精細化されたカラー画面がぎらついて見えるとの問題を生じた。
このように、防眩層中の粒子は防眩性を発現させる上で必要なものではあるが、その反面、当該粒子を中心として形成されるレンズにより防眩層表面にスパークルが発生し、この発生したスパークルに起因して生じる表面のぎらつき現象を防止することはできなかった。
防眩層表面のぎらつき現象を防止するための技術として、防眩層中に含有させる粒子として、平均粒子径の異なる2種類の粒子を用いる技術が提案されている(特許文献1)。
特開2001−71424号公報
特許文献1の技術では、単一の粒子から形成される規則的で滑らかなレンズ状の表面凹凸によって、RGBの発光点が拡大強調されることがスパークルの原因であることを見出した上で、マット剤となる平均粒径の大きい粒子に加え、平均粒径の小さい微粒子を用いる。これにより、大きい粒子を中心として形成されるレンズ表面を小さい粒子で粗らし、その結果、防眩層表面のぎらつきを抑制しようとするものである。
しかしながら、近年さらに高精細化が進んだカラーの表示装置に対して、きらつき抑制のさらなる改善が望まれている。
本発明の一側面では、発生したスパークルに起因するぎらつきの防止性能が高められた防眩性フィルムを提供する。本発明の他の側面では、防眩性と優れたぎらつき防止性を備えた画面を持つ表示装置を提供する。
上述したように、防眩層中の粒子は該粒子を中心とするレンズ状の凹凸を防眩層表面に形成し、これがスパークルの発生原因となる。このため、スパークルの発生を防止するには防眩層中の粒子量を減らすことが必要であり、この考えがこれまでの技術常識であった。しかし、粒子を含有させて防眩層を構成する限り必ずレンズ状の凹凸が防眩層表面に形成され、これに起因するスパークルの発生は避けられない。そこで本発明者は、粒子含有の防眩層に対し、スパークルの発生防止にとらわれず、スパークルが発生してもそれ(スパークル)を外部から視認し難くする(つまりスパークル視認困難性を付与する)ことができれば、優れたぎらつき防止性能が得られるのではないかと考え、実験を重ねた。
具体的には、防眩層中の粒子量をあえて増し、これによって防眩性フィルムの表面をさらに粗らし、または防眩性フィルムのヘーズを増加させてみた。その結果、意外なことに、防眩性フィルムの表面粗さ(算術平均粗さ:Ra)又はヘーズの各値と、発生したスパークルの視認し難さにはある程度の相関関係が見られることが確認できた。ただし、Raやヘーズが高い防眩性フィルムが必ずしも発生したスパークルを十分に視認し難くできるわけではなかった。
こうした知見の下、さらに実験と検討を重ねた結果、防眩層の表面特性やフィルム全体の光学特性を制御することで、スパークルの視認困難性能が高められ、その結果、ぎらつき防止性能に優れる防眩性フィルムが得られることが分かり、本発明を完成させた。
本発明の防眩性フィルムは、表面凹凸を有し、該表面凹凸に関する条件をA1〜A4とし、フィルム全体での条件をBとしたとき、(1)及び(2)のいずれかを満たすように構成したことを特徴とする。
本発明の表示装置は、本発明の防眩性フィルムを画面上に配置して構成したことを特徴とする。
(1)条件A1、A2及びA3、
(2)条件A1、A4及びB。
条件A1:Rzjis(十点平均粗さ)が3.4μm以下、
条件A2:RΔq(二乗平均平方根傾斜)が4°以上、
条件A3:Ra(算術平均粗さ)が0.3μm以上、
条件A4:Rsm(平均山間隔)が0.05mm以上0.10mm以下、
条件B:ヘーズ値が20%以上50%以下。
本発明は、以下の態様を含む。
本発明の防眩性フィルムが前記(1)を満たすとともに、前記表面凹凸に関する条件として下記A5,A6を追加したとき、さらに(3)を満たすように構成することができる。
(3)条件A4、A5、A6及びBから選ばれる1つ以上。
条件A5:Rz(最大高さ)が4.5μm以下、
条件A6:Rp(最大山高さ)が1.5μm以上2.3μm以下。
本発明の防眩性フィルムが前記(2)を満たすとともに、前記表面凹凸に関する条件として下記A5,A6を追加したとき、さらに(4)を満たすように構成することができる。
(4)条件A2、A3、A5及びA6から選ばれる1つ以上。
条件A5:Rz(最大高さ)が4.5μm以下、
条件A6:Rp(最大山高さ)が1.5μm以上2.3μm以下。
なお、条件Bを除く上記数値はいずれもJIS B0601:2001に準拠して測定した値である。条件Bでの上記数値はJIS K7136:2000に準拠して測定した値である。
本発明の防眩性フィルムは、上述した特定の表面凹凸を備えた防眩層を含むことができる。この場合、特定の防眩層は、型による成型や、粒子含有塗料のコーティングなどによって得ることができる。
本発明の防眩性フィルムは、粒子含有塗料を透明基材上に塗布し乾燥させて構成した防眩層を有し、該防眩層に前記表面凹凸が形成された構成とすることができる。
この場合、粒子含有塗料に含める粒子として樹脂粒子を用いることができる。また、条件C1〜C4の1つ以上を満たすように構成することが好ましい。
条件C1:粒子の平均粒子径(D)が4.0μm以上6.0μm以下、
条件C2:粒子の変動係数(CV値)が20%以下、
条件C3:防眩層中の粒子の含有量がバインダー樹脂100重量部に対して4重量部以上8重量部以下、
条件C4:防眩層の厚みが粒子の平均粒子径(D)の40%以上90%以下。
本発明によれば、発生したスパークルに起因するぎらつきの防止性能が高められた防眩性フィルムを提供することができる。また、防眩性と優れたぎらつき防止性を備えた画面を持つ表示装置を提供することができる。
図1は本発明の防眩性フィルムの一例を示す断面図である。 図2は本発明の防眩性フィルムの他の例を示す断面図である。 図3は本発明の表示装置の一例を示す断面図である。
1,1a…防眩性フィルム、11…透明基材、12…防眩層、2…表示装置、21…表示素子、22…保護板、23…タッチパネル。
まず、本発明の防眩性フィルムの一例を説明する。図1に示すように、本例の防眩性フィルム1は、透明基材11上に防眩層12を積層した積層構造の例である。
透明基材11としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、トリアセチルセルロース、アクリルなどの材質で形成された透明フィルムが挙げられる。これらの中でも、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエチレンテレフタレートフィルムが、機械的強度や寸法安定性に優れる点で好ましい。また、透明基材11の表面にコロナ放電処理を施したり、易接着層を設けることによって防眩層12との接着性を向上させたものも好適に用いられる。透明基材11の厚みとしては、一般には25〜500μmであり、好ましくは50〜200μmである。
なお、本発明の防眩性フィルムは、図1の積層構造に限定されず、例えば図2に示すように、それ単独での取り扱いが可能な場合には単層の防眩層12で防眩性フィルム1aを構成してもよい。
防眩性フィルム1,1aは、表面凹凸を有する防眩層12を有する。本例では、防眩層12の表面凹凸に関する条件をA1〜A6とし、フィルム1,1a全体での条件をBとしたとき、(1)及び(2)のいずれかを満たすように構成してある。以下、詳述する。
第1の観点に係る防眩性フィルム1,1aは、(1)を満たすように構成してある。
(1)条件A1、A2及びA3。
条件A1は、防眩層12表面のRzjis(十点平均粗さ)が所定値以下になること、具体的には3.4μm以下となる条件である。好ましくは3.2μm以下であって、好ましくは2.0μm以上である。
条件A2は、防眩層12表面のRΔq(二乗平均平方根傾斜)が所定値以上になること、具体的には4°以上となる条件である。好ましくは4.5°以上、より好ましくは5°以上であって、好ましくは10°程度以下、より好ましくは6°程度以下である。
条件A3は、防眩層12表面のRa(算術平均粗さ)が所定値以上になること、具体的には0.3μm以上となる条件である。好ましくは0.4μm以上、より好ましくは0.5μm以上であって、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.8μm以下である。
Rzjis(十点平均粗さ)とは、粗さ曲線で最高の山頂から高い順に5番目までの山高さの平均と、最深の谷底から深い順に5番目までの谷深さの平均の和の値である。したがって、Rzjisの値が大きいほど粗さ曲線を形づくるレンズの標高に高いものが多く、Rzjisの値が小さいほど粗さ曲線を形づくるレンズの標高に高いものが少ないということになる。
RΔq(二乗平均平方根傾斜)とは、粗さ曲線の傾斜の度合いを示すパラメータである。具体的には、RΔqの値が大きいほど粗さ曲線の傾斜が鋭く、RΔqの値が小さいほど粗さ曲線の傾斜が滑らかということになる。言い換えると、RΔqの値が大きいほど粗さ曲線を形づくる個々の凹凸(個々のレンズ)の傾斜が鋭く、RΔqの値が小さいほど粗さ曲線を形づくる個々の凹凸(個々のレンズ)の傾斜が滑らかということになる。
Ra(算術平均粗さ)は、粗さ曲線の粗さの平均を示すパラメータである。
第1の観点において、RaとRΔqとRzjisを制御パラメータとして選択したのは、これらのパラメータを制御することによって、防眩性とともに、発生したスパークルに起因するぎらつきの防止性能が高められることを実験で見出したことによる。
具体的には、条件A3においてRaを0.3μm以上としたことにより、防眩性を発現するとともに、発生したスパークルを視認し難くすることができる。その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められる。また条件A2及びA1においてRΔqおよびRzjisを上述した範囲としたことにより、粗さ曲線を形づくるレンズの形状を、標高が高くなく傾斜が鋭いもの、言い換えるとレンズとしては小さいものとして、スパークルを生じにくくすることを可能としたものである。そして第1の観点では、上述したレンズを小さくすることによりスパークルを生じにくくする技術思想(RΔqおよびRzjis)と、スパークを視認し難くする技術思想(Ra)との相乗作用によって、ほぼ完全にスパークルを見えなくすることができる。その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められる。
さらに条件A1においてRzjisを2.0μm以上とすることにより、よりスパークルを視認し難くすることができ、3.2μm以下とすることにより、よりスパークルを生じにくくすることができる。
条件A2においてRΔqを4.5°以上とすることにより、よりスパークルを生じにくくすることができる。
条件A3においてRaを0.4μm以上とすることにより、よりスパークルを視認し難くすることができ、Raを1.0μm以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることを防止することができる。
第1の観点に係る防眩性フィルム1,1aにおいて、上記(1)とともに、(3)をさらに満たすように構成することが好ましい。
(3)条件A4、A5、A6及びBから選ばれる1つ以上。
条件A4は、防眩層12表面のRsm(平均山間隔)が所定値以下になること、具体的には0.10mm以下となる条件である。より好ましくは0.09mm以下である。より好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.06mm以上である。Rsmを0.10mm以下とすることにより、レンズの幅が小さくなり、スパークルをより生じにくくすることができる。Rsmを0.05mm以上とすることにより、レンズの数が多くなることを防止し、スパークルをより生じにくくすることができる。
条件A5は、防眩層12表面のRz(最大高さ)が所定値以下になること、具体的には4.5μm以下となる条件である。より好ましくは4.0μm以下である。Rzを4.5μm以下とすることにより、スパークルをより生じにくくすることができる。
条件A6は、防眩層12表面のRp(最大山高さ)が所定範囲になること、具体的には1.5μm以上2.3μm以下となる条件である。好ましくは1.6μm以上2.2μm以下である。Rpを1.5μm以上とすることにより、よりスパークルを視認し難くすることができ、2.3μm以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることを防止することができる。
条件Bは、防眩層12を含む防眩性フィルム1,1a全体の、JIS K7136:2000に準拠して測定したヘーズ値が所定範囲になること、具体的には20%以上50%以下となる条件である。より好ましくは25%以上45%以下、さらに好ましくは25%以上40%以下である。ヘーズを25%以上とすることにより、スパークルをより視認し難くすることができ、50%以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることを防止できる。
Rsm(平均山間隔)は、基準長さにおける輪郭曲線要素の長さの平均を示し、凹凸の間隔の指標となるパラメータである。
Rz(最大高さ)は、Raと同様、防眩層12表面の凹凸具合を表すパラメータである。
Rp(最大山高さ)は、基準長さにおける粗さ曲線の山高さの最大値を示すパラメータである。
第2の観点に係る防眩性フィルム1,1aは、(2)を満たすように構成してある。
(2)条件A1、A4及びB。
条件A1は、上記(1)での条件A1と同一条件である。
条件A4は、上記(3)での条件A4と同一条件である。
条件Bは、上記(3)での条件Bと同一条件である。
第2の観点において、RzjisとRsmをヘーズ値とともに制御パラメータとして選択したのは、これらのパラメータを制御することによって、防眩性とともに、発生したスパークルに起因するぎらつきの防止性能が高められることを実験で見出したことによる。 具体的には、条件A1及びA4においてRzjisおよびRsmを上述した範囲としたことにより、粗さ曲線を形づくるレンズの形状を、標高が高くなく幅が狭いもの、言い換えるとレンズとしては小さいものとして、スパークルを生じにくくすることを可能としたものである。特に条件A4においてRsmを0.05mm以上としていることから、レンズの数が多くなることを防止し、スパークルを生じにくくしている。
また条件Bにおいてヘーズを20%以上とすることにより、防眩性を発現するとともに、スパークルを視認し難くすることができ、その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められる。ヘーズを50%以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることを防止することができる。そして、第2の観点では、上述したレンズを小さくすることによりスパークルを生じにくくする技術思想(RzjisおよびRsm)と、スパークを視認し難くする技術思想(ヘーズ)との相乗作用によって、ほぼ完全にスパークルを見えなくすることができる。その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められる。
さらに条件A1においてRzjisを2.0μm以上とすることにより、よりスパークルを視認し難くすることができ、3.2μm以下とすることにより、よりスパークルを生じにくくすることができる。
条件A4においてRsmを0.09mm以下とすることにより、レンズの幅が小さくなり、スパークルをより生じにくくすることができる。
第2の観点に係る防眩性フィルム1,1aにおいて、上記(2)とともに、(4)をされに満たすように構成することが好ましい。
(4)条件A2、A3、A5及びA6から選ばれる1つ以上。
条件A2は、上記(1)での条件A2と同一条件である。
条件A3は、上記(1)での条件A3と同一条件である。
条件A5は、上記(3)での条件A5と同一条件である。
条件A6は、上記(3)での条件A6と同一条件である。
ここでの条件A2は、防眩層12表面のRΔq(二乗平均平方根傾斜)が所定値以上になること、具体的には4°以上となる条件である。好ましくは4.5°以上、より好ましくは5°以上であって、好ましくは10°程度以下、より好ましくは6°程度以下である。RΔqを4°以上とすることにより、レンズを小さくしてスパークルをより生じにくくすることができる。
条件A3は、防眩層12表面のRa(算術平均粗さ)が所定範囲になること、具体的には0.3μm以上1.0μm以下となる条件である。より好ましくは0.4μm以上1.0μm以下、さらに好ましくは0.5μm以上0.8μm以下である。Raを0.3μm以上とすることにより、防眩性をより十分なものとしつつよりスパークルを視認し難くすることができ、Raを1.0μm以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることをより防止することができる。
条件A5は、防眩層12表面のRz(最大高さ)が所定値以下になること、具体的には4.5μm以下となる条件である。より好ましくは4.0μm以下である。Rzを4.5μm以下とすることにより、スパークルをより生じにくくすることができる。
条件A6は、防眩層12表面のRp(最大山高さ)が所定範囲になること、具体的には1.5μm以上2.3μm以下となる条件である。好ましくは1.6μm以上2.2μm以下である。Rpを1.5μm以上とすることにより、よりスパークルを視認し難くすることができ、2.3μm以下とすることにより、表示画面が視認し難くなることを防止することができる。
なお、上述したRzjis(条件A1)、RΔq(条件A2)、Ra(条件A3)、Rsm(条件A4)、Rz(条件A5)及びRp(条件A6)はすべて、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定された値を意味しており、例えば接触式表面粗さ測定機(SURFCOM 1500SD2−3DF:東京精密社)を用いて測定できる。
防眩層12の厚みは、例えば3μm以上、好ましくは4μm以上、より好ましくは5μm以上であって、例えば9μm以下、好ましくは8μm以下、より好ましくは7μm以下とされる。ただし後述するように、本例の防眩層12を粒子含有塗料のコーティングにより得る場合、防眩層12の厚みは粒子の平均粒径の40%以上90%以下の範囲に設定することが望ましい。
以上説明した表面性状(表面凹凸)を備えた本例の防眩層12は、例えば、型による成型や、粒子含有塗料のコーティングによって得ることができる。その他、エッチングやエンボスの手段も有効である。
型による成型の場合、表面凹凸と相補的な形状からなる型を作製し、当該型に高分子樹脂などの防眩層12を構成する材料を流し込んで硬化させた後、型から取り出すことにより製造することができる。透明基材11を使用する場合には、型に高分子樹脂などを流し込み、その上に透明基材11を重ね合わせた後、高分子樹脂などを硬化させ、透明基材11ごと型から取り出すことにより製造することができる。
表面凹凸と相補的な形状を有する型を作製する方法は、特に限定されないが、例えば、レーザー微細加工技術により、条件A及び条件Bのいずれかに合致する凹凸形状を平板上に形成し、これを雄型として成型用の型(雌型)を作製する手段が挙げられる。
粒子含有塗料のコーティングの場合、粒子およびバインダー樹脂を含む防眩層塗布液を透明基材11上に塗布し乾燥させることにより形成できる。
粒子としては、無機粒子(例えば、シリカ、アルミナ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウムなど)や、樹脂粒子(例えば、アクリル系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子、ナイロン系樹脂粒子、スチレン系樹脂粒子、ポリエチレン系樹脂粒子、ベンゾグアナミン系樹脂粒子、ウレタン系樹脂粒子など)が挙げられる。上述した表面形状を得やすくするためには、樹脂粒子が好ましい。
粒子の平均粒子径(D)は4.0〜6.0μmとすることが好ましい。また、粒子は粒子径分布の変動係数は20%以下であることが好ましい(いわゆる単分散粒子が好ましい)。また、防眩層12中の粒子の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して4〜8重量部とすることが好ましい。さらに、防眩層12の厚みを、粒子の平均粒子径(D)の40%以上90%以下とすることが好ましい。これらの諸条件を同時に満足することにより、高さが高すぎるレンズを少なくでき、レンズの間隔が広すぎる割合を減らすことができるため、上述した表面形状を満足しやすくすることができる。
なお、本発明における樹脂粒子の平均粒子径及び粒子径分布の変動係数は、コールターカウンター法によって測定した値である。
コールターカウンター法とは、溶液中に分散している粒子の数及び大きさを、電気的に測定する方法であって、粒子を電解液中に分散させ、吸引力を使って電気が流れている細孔に粒子を通過させる際に、粒子の体積分だけ電解液が置換され、抵抗が増加し、粒子の体積に比例した電圧パルスを測定する方法である。従って、この電圧パルスの高さと数とを電気的に測定することにより、粒子数と個々の粒子体積を測定して、粒子径及び粒子径分布を求めるものである。
変動係数(CV値:coefficient of variation)とは、粒子径分布の分散状態を示す値であって、粒子径分布の標準偏差(不偏分散の平方根)を粒子径の算術平均値(平均粒子径)で除した値の百分率である。つまり、粒径分布の拡がり(粒子径のばらつき)が平均値(算術平均径)に対してどの程度あるのかを表したものであり、通常は、CV値(単位なし)=(標準偏差/平均値)、で求められる。CV値は、これが小さいほど粒度分布は狭くなり(シャープ)、これが大きいほど粒度分布は広くなる(ブロード)。
防眩層12のバインダー樹脂成分は、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型があげられる。これらの中でも、耐擦傷性の観点から、熱硬化型樹脂又は電離放射線硬化型が好ましく、上述した表面形状を得やすくする観点から、電離放射線硬化型樹脂が好ましい。
熱硬化型樹脂としては、メラミン系、フェノール系、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
電離放射線硬化型樹脂としては、電離放射線(紫外線または電子線)の照射によって架橋硬化することができる光重合性プレポリマーを用いることができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化することにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマーが特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリフルオロアルキルアクリレート、シリコーンアクリレート等が使用できる。さらにこれらのアクリル系プレポリマーは単独でも使用可能であるが、架橋硬化性を向上させ防眩層12の硬度をより向上させるために、光重合性モノマーを加えることが好ましい。
光重合性モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート等の単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート等の2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の多官能アクリルモノマー等の1種若しくは2種以上が使用される。
電離放射線硬化型樹脂は、上述した光重合性プレポリマー及び光重合性モノマーの他、紫外線照射によって硬化させる場合には、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を用いることが好ましい。光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等が挙げられる。光重合促進剤は、硬化時の空気による重合障害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステルなどが挙げられる。
また、電離放射線硬化型樹脂として、電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂を用いてもよい。電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂は、防眩層12中の粒子を浮かび上がらせる作用があるため、RΔqを高めにすることができる。
なお、電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂とは、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)で代表される昔からの複合体と異なり、有機物と無機物の混ざり方が緊密であり、また分散状態が分子レベルかそれに近いもので、電離放射線の照射により、無機成分と有機成分が反応して、被膜を形成することができるものである。このような電離放射線硬化型有機無機ハイブリッド樹脂の無機成分としては、シリカ、チタニア等の金属酸化物があげられるが、なかでもシリカを用いたものが好ましい。
また、電離放射線硬化型樹脂を用いる場合、重量平均分子量10000以上の樹脂を混合することが好ましい。重量平均分子量10000以上の樹脂を混合することにより、レンズ形状が縮小する方向に進み、本発明の表面形状を得やすくすることができる。
重量平均分子量10000以上の樹脂の種類は特に制限されないが、アクリル系樹脂が好ましい。重量平均分子量10000以上の樹脂は、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して10〜40重量部含有することが好ましい。
防眩層12中には、レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの添加剤を添加してもよい。
防眩層12は、傷つき防止の観点から、JIS−K5400:1990の鉛筆硬度がH以上であることが好ましく、2H以上であることがより好ましく、3H以上であることがさらに好ましい。
防眩層12は、防眩層12を構成する上述したバインダー樹脂成分や粒子などを含む組成物を透明基材11上に、塗布、乾燥、必要に応じて硬化(電離放射線の照射や加熱)させることにより、形成することができる。
本例の防眩性フィルム1,1aは、防眩層12やフィルム1,1a全体で、上述した(1)及び(2)のいずれかを満たすように構成してあるので、防眩性とともにスパークル視認困難性を備えている。その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められている。
本例の防眩性フィルム1,1aは、各種表示装置(例えば、液晶表示装置、CRT表示装置、プラズマ表示装置、EL表示装置など)の画面(表示素子)上に配置するなどして用いることができる。
本例の防眩性フィルム1,1aは、例えば図3に示すように、表示装置2の画面(表示素子21上に設ける保護板22上に配置してもよく、また表示装置2の画面(表示素子21上に載置する抵抗膜式タッチパネルもしくは静電容量式タッチパネル23上に配置することもできる。こうした表示装置2は、本例の防眩性フィルム1,1aが画面上に配置されていることから、防眩性を備えつつ、スパークルが見えないものとされ、その結果、表面ぎらつきの防止性能が高められている。
以下、本発明の実施形態をより具体化した実施例を挙げ、さらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
[実施例1]
厚み125μmの透明ポリエステルフィルム(コスモシャインA350:東洋紡績社)の一方の面に、下記処方の防眩層塗布液aを塗布、乾燥、紫外線照射し、厚み4μmの防眩層を形成し、実施例1の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液a>
・電離放射線硬化型樹脂組成物(固形分80%) 125部
(ユニディック17−813:DIC社)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・アクリル樹脂粒子 5部
(MX−500:綜研化学工業社)
(平均粒子径:5μm,変動係数:9%)
・希釈溶剤 200部
[実施例2]
防眩層塗布液aを下記の防眩層塗布液bに変更し、かつ塗布条件を変更することで厚み3μmの防眩層を形成した以外は、実施例1と同様にして実施例2の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液b>
・電離放射線硬化型樹脂組成物(固形分80%) 100部
(ユニディック17−813:DIC社)
・アクリル系樹脂(固形分45%) 30部
(アクリディックA−815−45:DIC社、重量平均分子量2万)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・アクリル樹脂粒子 6部
(MX−500:綜研化学工業社)
(平均粒子径:5μm,変動係数:9%)
・希釈溶剤 250部
[比較例1]
防眩層塗布液aを下記の防眩層塗布液cに変更し、かつ塗布条件を変更することで厚み5μmの防眩層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例1の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液c>
・電離放射線硬化型樹脂組成物(固形分80%) 125部
(ユニディック17−813:DIC社)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・アクリル樹脂粒子 11部
(ガンツパールGM0607S:ガンツ化成社)
(平均粒子径:6.0μm,変動係数:32%)
・希釈溶剤 200部
[比較例2]
防眩層塗布液aを下記の防眩層塗布液dに変更した以外は、実施例1と同様にして比較例2の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液d>
・電離放射線硬化型樹脂組成物(固形分80%) 125部
(ユニディック17−813:DIC社)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・アクリル樹脂粒子 3部
(MX−500:綜研化学工業社)
(平均粒子径:5μm,変動係数:9%)
・希釈溶剤 200部
[比較例3]
防眩層塗布液dのアクリル樹脂粒子の添加量を9.3部に変更した以外は、比較例2と同様にして比較例3の防眩性フィルムを得た。
[比較例4]
防眩層塗布液aを下記の防眩層塗布液eに変更し、かつ塗布条件を変更することで厚み4.7μmの防眩層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例4の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液e>
・電離放射線硬化型樹脂組成物(固形分80%) 125部
(ユニディック17−813:DIC社)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・シリカ 7.5部
(OK−500:デグサ社)
(平均粒子径:3.0μm,多分散タイプ)
・希釈溶剤 200部
[比較例5]
シリカの添加量を5.5部に変更した以外は比較例4と同一組成の防眩層塗布液eを準備し、かつ塗布条件を変更することで厚み5.1μmの防眩層を形成した以外は、比較例4と同様にして比較例5の防眩性フィルムを得た。
[比較例6]
防眩層塗布液aを下記の防眩層塗布液fに変更し、かつ塗布条件を変更することで厚み6μmの防眩層を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例6の防眩性フィルムを得た。
<防眩層塗布液f>
・電離放射線硬化型樹脂組成物 200部
(有機無機ハイブリッドタイプ)
(デソライト7501:JSR社,固形分50%)
・光重合開始剤 3部
(イルガキュア651:チバ・ジャパン社)
・シリカ 8.5部
(OK−500:デグサ社)
(平均粒子径:3.0μm,多分散タイプ)
・希釈溶剤 200部
[表面形状測定]
各例により得られた防眩性フィルムについて、接触式表面粗さ測定機(SURFCOM 1500SD2−3DF:東京精密社)を使用し、下記条件にて防眩層表面の形状を測定した。10点測定した平均値を表1〜3に示す。
<測定条件>
触針先端半径:2μm,触針先端のテーパ角度:60度,測定力:0.75mN,カットオフ値λc:0.8mm,測定速度:0.6mm/s
[ヘーズ]
各例により得られた防眩性フィルムについて、濁度計(NDH2000:日本電色工業社)により、JIS K7136:2000に従いヘーズを測定した。結果を表2に示す。
[評 価]
各例により得られた防眩性フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1,2に示す。
1.表示画面の視認性
サイズ:3インチ、解像度:480×854dpiのワイドVGA液晶の液晶表示画面上に各防眩性フィルムを載置し、目視で液晶表示画面の観察を行った。その結果、表示画面が良好に視認できたものを「○」、表示画面の視認性が十分でなかったものを「×」とした。
2.スパークル視認困難性
サイズ:3インチ、解像度:480×854dpiのワイドVGA液晶の液晶表示画面の全面をグリーン表示にした上で、該液晶表示画面上に各防眩性フィルムを載置し、目視で液晶表示画面の観察を行った。その結果、スパークルを視認できなかったものを「○」、スパークルを若干視認できたものを「×」、スパークルをはっきりと視認できたものを「××」とした。
3.防眩性
三波長蛍光灯ランプ下で黒い下地の上に各防眩性フィルムを防眩層が上面になるように置き、蛍光灯の映り込みを目視で評価した。その結果、蛍光灯のランプの輪郭が映り込まなかったものを「○」、僅かではあるが映り込んだものを「△」とした。
Figure 2013047184
Figure 2013047184
Figure 2013047184
表1から以下のことが理解される。実施例1,2のものは、Rzjis、RΔq及びRaが本発明のA1、A2及びA3の各条件を満たすことから、防眩性とともにスパークル視認困難性に優れ、画面の視認性も十分なものであった。
比較例1のものは、RΔq及びRaが本発明の条件A2及びA3を満たすものである。しかし、Rzjisが大きいため、個々のレンズが大きくスパークルが生じやすいものとなり、スパークルを視認できてしまうものであった。
比較例2,4のものは、Rzjis及びRaが本発明の条件A1及びA3を満たすものである。しかし、RΔqが小さいため、個々のレンズが大きくスパークルが生じやすいものとなり、スパークルを視認できてしまうものであった。
比較例3のものは、RΔq及びRaが本発明の条件A2及びA3を満たすものである。Rzjisが大きいためスパークルを発生させやすいものと考えられるが、Raが極めて大きいためスパークルを視認できなかった。しかし、Raが大きすぎるため画面の視認性が悪く、ディスプレイの防眩性フィルムとしては不適当なものであった。
比較例5,6のものは、Rzjisが本発明の条件A1を満たすものである。RΔqが小さいが、これに加えてRzjisが十分に小さいため、スパークル自体は比較例2,4ほど発生していないと考えられる。しかし、Raが小さいため発生したスパークルを視認できてしまうものであった。
表2から以下のことが理解される。実施例1,2のものは、Rzjis、Rsm及びヘーズが本発明のA1、A4及びBの各条件を満たすことから、防眩性とともにスパークル視認困難性に優れ、画面の視認性も十分なものであった。
比較例1のものは、Rsm及びヘーズが本発明の条件A4及びBを満たすものである。しかし、Rzjisが大きいため、個々のレンズが大きくスパークルが生じやすいものとなり、スパークルを視認できてしまうものであった。
比較例2のものは、Rzjis及びヘーズが本発明の条件A1及びBを満たすものである。しかし、Rsmが大きいため、個々のレンズが大きくスパークルが生じやすいものとなり、スパークルを視認できてしまうものであった。
比較例3のものは、Rsm及びヘーズが本発明の条件A4及びBを満たすものである。Rzjisが大きいためスパークルを発生させやすいものと考えられるが、ヘーズが極めて高いためスパークルを視認できなかった。しかし、ヘーズが高すぎるため画面の視認性が悪く、ディスプレイの防眩性フィルムとしては不適当なものであった。
比較例4のものは、Rzjis及びヘーズが本発明の条件A1及びBを満たすものである。しかしRsmが小さいため、レンズの数が増えスパークルが生じやすいものとなり、スパークルを視認できてしまうものであった。
比較例5のものは、Rzjis及びRsmが本発明の条件A1及びA4を満たすものである。したがって他の比較例のものと比較してスパークル自体は発生し難いものと考えられる。しかし、ヘーズが低いためスパークルを視認できてしまうものであった。
比較例6のものは、Rzjisが本発明の条件A1を満たすものである。しかし、Rsmが小さく、これに加えてヘーズも低いためスパークルを視認できてしまうものであった。

Claims (7)

  1. 表面凹凸を有する防眩性フィルムにおいて、前記表面凹凸に関する条件を下記A1〜A4とし、フィルム全体での条件を下記Bとしたとき、下記(1)及び(2)のいずれかを満たすように構成したことを特徴とする防眩性フィルム。
    (1)条件A1、A2及びA3、
    (2)条件A1、A4及びB。
    条件A1:Rzjis(十点平均粗さ)が3.4μm以下、
    条件A2:RΔq(二乗平均平方根傾斜)が4°以上、
    条件A3:Ra(算術平均粗さ)が0.3μm以上、
    条件A4:Rsm(平均山間隔)が0.05mm以上0.10mm以下、
    条件B:ヘーズ値が20%以上50%以下。
    (ただし、条件A1〜A4での上記数値はいずれもJIS B0601:2001に準拠して測定した値である。条件Bでの上記数値はJIS K7136:2000に準拠して測定した値である。)
  2. 請求項1記載の防眩性フィルムにおいて、前記(1)を満たすとともに、前記表面凹凸に関する条件として下記A5,A6を追加したとき、下記(3)をさらに満たすように構成した防眩性フィルム。
    (3)条件A4、A5、A6及びBから選ばれる1つ以上。
    条件A5:Rz(最大高さ)が4.5μm以下、
    条件A6:Rp(最大山高さ)が1.5μm以上2.3μm以下。
    (ただし、上記数値はいずれもJIS B0601:2001に準拠して測定した値である。)
  3. 請求項1記載の防眩性フィルムにおいて、前記(2)を満たすとともに、前記表面凹凸に関する条件として下記A5,A6を追加したとき、下記(4)をさらに満たすように構成した防眩性フィルム。
    (4)条件A2、A3、A5及びA6から選ばれる1つ以上。
    条件A5:Rz(最大高さ)が4.5μm以下、
    条件A6:Rp(最大山高さ)が1.5μm以上2.3μm以下。
    (ただし、上記数値はいずれもJIS B0601:2001に準拠して測定した値である。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項記載の防眩性フィルムにおいて、粒子含有塗料を透明基材上に塗布し乾燥させて構成した防眩層を有し、該防眩層に前記表面凹凸が形成してある防眩性フィルム。
  5. 請求項4記載の防眩性フィルムにおいて、下記条件C1〜C4の1つ以上を満たすように構成したことを特徴とする防眩性フィルム。
    条件C1:粒子の平均粒子径(D)が4.0μm以上6.0μm以下、
    条件C2:粒子の変動係数(CV値)が20%以下、
    条件C3:防眩層中の粒子の含有量がバインダー樹脂100重量部に対して4重量部以上8重量部以下、
    条件C4:防眩層の厚みが粒子の平均粒子径(D)の40%以上90%以下。
  6. 請求項4又は5記載の防眩性フィルムにおいて、前記粒子含有塗料に含める粒子として樹脂粒子を用いたことを特徴とする防眩性フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の防眩性フィルムを画面上に配置して構成した表示装置。
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