JPWO2013024579A1 - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

製造コストを低減できるとともに、ガス検出素子と主体金具とが電気的導通を行う箇所にて、主体金具の腐食が発生することを防止できるガスセンサを提供すること。例えば、排気ガス中に水分がある場合には、その水分はプロテクタ47と主体金具13との間隙に侵入するが、本発明のガスセンサ3では、プロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2を狭くして、主体金具13の先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタ47の後端側のフランジ部57と主体金具13の段部17との間の接触部分にて主体金具13側に腐食が発生することを抑制している。

Description

本発明は、例えば自動二輪(オートバイ)等に搭載されて、その内燃機関(エンジン)から排出される排気ガス中の酸素等を検出するガスセンサに関する。
従来、ガス検出素子を有するガスセンサとして、例えば、酸素イオン導電性の固体電解質体からなるガス検出素子を備え、オートバイ等のエンジンの排気管に取付けられて、排気ガス中の酸素濃度を検知するセンサが知られている。
この種のガス検出素子としては、例えば先端側が閉塞された筒状の素子本体を有し、この素子本体の内側に内側電極を備えるとともに、外側に外側電極を備えたものが知られている。
例えば下記特許文献1には、図8に示す様に、ガス検出素子P1を環状の金属製のパッキンP2などを介して主体金具P3内に固定するとともに、主体金具P3の先端から突出するガス検出素子P1の先端側を金属製のプロテクタP4で覆ったガスセンサP5が開示されている。
このガスセンサP5は、ガス検出素子P1を加熱するヒータの無い、いわゆるヒータレスの構造である。また、このガスセンサP5の内側電極P6は、端子金具P7に接触し、端子金具P7から外部回路(図示せず)にセンサ出力が取り出され、他方、外側電極P8は、からガス検出素子P1の外周に沿って伸びるリード部P9に接続し、リード部P9及びパッキンP2を介して主体金具P3と電気的に接続している。
2009−63330号公報
ところで、上述した従来技術では、通常、内側電極P6、外側電極P8、及びリード部P9は白金で構成されるとともに、パッキンP2や主体金具P3はステンレス(例えばSUS430)で構成されている。このため、プロテクタP4のガス導入孔からプロテクタ4内に導入された被測定ガスが、パッキンP2付近に到達したとしても、パッキンP2と主体金具P3との接触部分やパッキンP2とリード部P9との接触部分で被測定ガス中の水分により腐食が発生する可能性は低い。また、プロテクタP4の内面をつたった水滴が、パッキンP2付近に到達したとしても、接触部分で水滴により腐食が発生する可能性は低い。
しかしながら、コスト低減の目的で、主体金具P3を安価な炭素鋼で製造する場合には、パッキンP2と主体金具P3との接触部分で(主体金具P3側において)、被測定ガス中の水分や、プロテクタP4の内面をつたった水滴により腐食が発生するという問題がある。そして、腐食が発生すると電気的導通が悪化し、ガスセンサP5のガス検出に影響を与える虞がある。
これに対し、主体金具P3とガス検出素子P1との間隙(クリアランス)をより小さくすることで、被測定ガスがパッキンP2付近に到達しにくくなり、炭素鋼からなる主体金具P3に対し、パッキンP2との接触部分での腐食の発生を抑制することができる。また、プロテクタP4の内面に付着した水滴がパッキンP2付近に到達しにくくなり、パッキンP2との接触部分での腐食の発生を抑制することができる。
しかしながら、上述の構成であれば、主体金具P3とガス検出素子P1との間隙がより小さくなることで、ガス検出素子P1に被測定ガスが接触しにくくなり、ガスセンサP5の検出精度が低下する虞がある。また、主体金具P3とガス検出素子P1の間隙が小さくなることで、ガス検出素子P1を主体金具P3に保持する際に、ガス検出素子P1が主体金具P3に接触し、ガス検出素子P1に割れや欠けが生じる虞がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、製造コストを低減できるとともに、ガス検出素子と主体金具とが電気的導通を行う箇所にて、主体金具の腐食が発生することを防止できるガスセンサを提供することを目的とする。
(1)本発明は、第1態様として、軸線方向に延び、先端側が閉塞された筒状の固体電解質からなる素子本体と、該素子本体の内側及び外側に設けられた内側電極及び外側電極と、を備えたガス検出素子と、該ガス検出素子の先端側を自身の先端から突出させつつ、前記ガス検出素子に外嵌する筒状の主体金具と、該主体金具に係合し、前記ガス検出素子の先端側を覆う筒状のプロテクタと、を備えるガスセンサにおいて、前記プロテクタは、前記軸線方向に延びる筒状部と、該筒状部の後端側に設けられ、径方向外側に広がる環状のフランジ部とを備え、前記ガス検出素子は、全周に亘って前記径方向外側に突出すると共に、自身の先端向き面上に前記外側電極と電気的に接続するリード部を有する鍔部を備えるとともに、前記主体金具は、全周に亘って前記径方向内側に突出する段部を備え、前記フランジ部は、前記ガス検出素子の鍔部と前記主体金具の段部との間に挟まれて、前記リード部と前記主体金具とを電気的に接続しており、前記主体金具は炭素鋼からなるとともに、前記プロテクタは前記炭素鋼より鉄の含有量が少ない金属材料からなり、前記鍔部よりも軸線方向先端側において、前記プロテクタと前記主体金具との最小間隙は、前記プロテクタと前記ガス検出素子との最小間隙よりも狭いことを特徴とする。
なお、本発明において、主体金具の材質である炭素鋼とは、JIS G 4051(2010年)の表1に規定されるものである。具体的には、主体金具の材質として、例えばS17C、S25C等を採用できる。
また、プロテクタの材質である炭素鋼より鉄の含有量が少ない金属材料としては、例えばステンレス鋼があげられる。具体的には、例えばSUS310S、インコネル750(登録商標)、インコネル601(登録商標)、フェライト系ステンレス鋼等が挙げられる。
更に、鍔部よりも軸線方向先端側において、プロテクタとガス検出素子との間隙及びプロテクタと主体金具との間隙については、軸線方向に亘り均一なものが挙げられるが、均一でなくてもよい。
なお、ガス検出素子の鍔部よりも軸線方向後端側には、主体金具の段部、プロテクタのフランジ部、ガス検出素子の鍔部といった、外側電極と主体金具との間の導通を図る部位が形成されるため、ガス検出素子の鍔部よりも先端側(詳しくは鍔部の先端よりも先端側)において、上記間隙の関係を特定することで、外側電極と主体金具との間の導通を確実に確保できることになる。
また「プロテクタとガス検出素子との最小間隙」とは、センサの軸線に垂直で、且つセンサの軸線から放射状に延びる仮想線上において、プロテクタの内表面とガス検出素子の外表面との距離のうち、最小の距離のことを指す。さらに、「プロテクタと主体金具との最小間隙」とは、センサの軸線に垂直で、且つセンサの軸線から放射状に延びる仮想線上において、プロテクタの外表面と主体金具の内表面との距離のうち、最小の距離のことを指す。なお、プロテクタとガス検出素子、又は、プロテクタと主体金具とが接触している場合には、それぞれの最小間隙は0(mm)とみなす。
なお、プロテクタとガス検出素子との周方向の間隙や、プロテクタと主体金具との周方向の間隙は均一でなくてもよいが、より好ましくは周方向に均一な間隙が形成されていることが好ましい。つまり、プロテクタとガス検出素子との最小間隙や、プロテクタと主体金具との最小隙間が周方向に亘って設けられていることが、主体金具の先端側近傍にて積極的に腐食を発生させる点でより好ましい。
(2)本発明は、第2態様として、前記プロテクタの筒状部の少なくとも一部は、前記主体金具に圧入固定されていることを特徴とする。
(3)本発明は、第3態様として、前記主体金具には、前記ガスセンサを取付対象に固定するネジ部を備えるとともに、前記ネジ部が設けられた前記主体金具の前記軸線方向の領域においては、前記主体金具と前記プロテクタの筒状部とは離間していることを特徴とする。
なお、より好ましくは、プロテクタの筒状部と主体金具との圧入部が主体金具のネジ部よりも後端側に設けられていることが好ましい。プロテクタは、先端部において排気ガスの熱を綬熱しやすい。このため、ネジ部よりも先端側に圧入部が設けられると、圧入部を介してプロテクタの熱が主体金具に伝わるため、プロテクタの後端部に熱が伝わることを妨げることとなる。これに対し、ネジ部よりも後端側に圧入部が設けられると、プロテクタの後端側に熱が伝わり、その結果、より好適にガス検出素子を加熱することができる。
(4)本発明は、第4態様として、前記ガス検出素子を加熱するヒータを有さないことを特徴とする。
本発明では、主体金具は炭素鋼からなる。これにより、主体金具のコストを従来のステンレス鋼よりも低減することができる。その上、プロテクタは炭素鋼より鉄の含有量が少ない金属材料(例えばステンレス)からなり、且つ、プロテクタに設けたフランジ部がガス検出素子の鍔部と主体金具の段部との間に挟まれている。これにより、主体金具の腐食電位はプロテクタの腐食電位より低くなり、主体金具とプロテクタとの間で腐食が発生する場合には、腐食電位の低い主体金具の段部が腐食し易い状況となる。なお、主体金具側で腐食を発生させるためには、主体金具の腐食電位はプロテクタの腐食電位より低いことが必要である。
このように、炭素鋼よりなる主体金具において、被測定ガスや水滴がプロテクタのフランジ部付近に到達すると、主体金具に腐食が発生する虞がある。そこで、本発明では、ガス検出素子の鍔部よりも軸線方向先端側において、プロテクタと主体金具との最小間隙が、プロテクタとガス検出素子との最小間隙よりも狭くなっている。これにより、被測定ガスや水滴がプロテクタのフランジ部付近に到達しにくくなり、主体金具の段部にて腐食を発生させることを抑制でき、腐食が発生する位置を、主体金具の段部よりも先端側となるようにすることができる。
つまり、例えばガスセンサを排気管等に取り付けて使用する際に、プロテクタに水滴が付着することがあるが、その場合には、(腐食電位の低い)主体金具の先端側付近にて腐食が発生することになる。
また、例えば排気ガス中に水分がある場合には、その水分はプロテクタと主体金具との間隙に侵入するが、本発明では、プロテクタと主体金具との間隙を狭くして、主体金具の先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタの(後端側の)フランジ部と主体金具の段部との間の接触部分にて主体金具側に腐食が発生することを抑制できる。
これにより、プロテクタと主体金具との間の電気的導通(従ってガス検出素子の外側電極(リード部)と主体金具との間の電気的導通)を長期間に渡り確保できる。
また、プロテクタを主体金具とガス検出素子との間隙に配置すると共に、プロテクタとガス検出素子との最小間隙を、プロテクタと主体金具との最小間隙よりも広くしている。このため、従来のように、主体金具とガス検出素子との間隙をより小さくした構成に生じる、ガス検出素子に被測定ガスが接触しにくくなることを抑制でき、ガスセンサの検出精度が低下することを抑制できる。また、ガス検出素子を主体金具に保持させる際に、ガス検出素子が主体金具に接触し、ガス検出素子に割れや欠けが生じることも抑制できる。
第2態様では、プロテクタの筒状部が主体金具に圧入固定されている。つまり、プロテクタの筒状部と主体金具との間隙が設けられないため、例えば、排気ガス中に水分がある場合には、その水分がプロテクタと主体金具との圧入部よりも後端側には到達することがなく、主体金具の圧入された部位よりも先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタのフランジ部と主体金具の段部との間の接触部分にて主体金具側に腐食が発生することを防止できる。また、プロテクタに水滴が付着することがあるが、その場合には、プロテクタと主体金具との圧入部よりも後端側には到達することがなく、主体金具の先端側付近にて腐食が発生することになる。
これにより、プロテクタと主体金具との間の電気的導通(従ってガス検出素子の外側電極(リード部)と主体金具との間の電気的導通)を、より長期間に渡り確保できる。
さらに、プロテクタの筒状部が主体金具に圧入固定されていることにより、プロテクタの筒状部と主体金具とが接触することとなる。そのため、プロテクタのフランジ部と主体金具の段部とでの導通のみでなく、プロテクタと主体金具との圧入部にて、電気的導通を図ることができる。これにより、電気的導通が可能な領域が増大し、確実に電気的導通を図ることができる。
さらに、本発明のガスセンサでは、例えば排気ガスの熱をプロテクタに伝え、このプロテクタからの輻射熱を利用してガス検出素子を加熱し、(酸素濃度等の測定が可能な)活性状態にしている。
従って、本第3態様の様に、排気管等に取り付けられるネジ部が設けられた主体金具の軸線方向の領域において、主体金具とプロテクタの筒状部とを離間させることにより、プロテクタの熱が熱伝導により主体金具を介して外部に放出されにくい(即ち冷却されにくい)という効果がある。そのため、例えば排気ガスによって暖められたプロテクタによって、好適にガス検出素子を加熱することができる。その結果、速やかに例えば酸素濃度等の測定を開始できるという利点がある。
本第4態様のガスセンサは、いわゆるヒータレスのガスセンサである。このヒータレスのガスセンサでは、特に、排気ガスの熱をプロテクタに伝え、このプロテクタからの輻射熱を利用してガス検出素子を加熱し、(酸素濃度等の測定が可能な)活性状態にしている。よって、上述の構成を有することで、効果的にガス検出素子を加熱することができる。
第1実施形態のガスセンサを備えたガスセンサユニットを軸方向に破断した状態を示す説明図である。 第2実施形態のガスセンサを軸方向に破断した状態を示す説明図である。 ガス検出素子を一部破断して示す正面図である。 プロテクタを示す正面図である。 ガス検出素子を要部を破断し拡大して示す説明図である。 実験に用いるガスセンサの試料を示す説明図である。 第2実施形態のガスセンサのガス検出素子を要部を破断し拡大して示す説明図である。 従来技術の説明図である。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
ここでは、第1実施形態のガスセンサを備えたガスセンサユニットを例に挙げて説明する。
図1に示す様に、第1実施形態にかかるガスセンサユニット1は、軸線O方向に伸びる筒状のガスセンサ3と、このガスセンサ3の軸線O方向後端側(図1上方)に配置されたセンサキャップ5とからなる。
このガスセンサユニット1は、例えばオートバイ等の車両の排気管(図示せず)に、ガスセンサ3の先端部分を排気管内に突出させる形態で締結し、排気ガス中の酸素濃度を計測する酸素センサである。
以下、各構成について説明する。なお、以下の説明では、軸線Oに沿う方向のうち、センサキャップ5の取り付けられる側を後端側とし、この逆側を先端側として説明する。
a)まず、ガスセンサ3の構成について説明する。
図2に示す様に、本実施形態のガスセンサ3は、ガス検出素子7、セラミックスリーブ9、端子部材11、及び主体金具13を主に備える。
このガスセンサ3は、ガス検出素子7を加熱するためのヒータを備えていない、いわゆるヒータレスのセンサであり、排気ガスの熱を利用してガス検出素子7を活性化して酸素濃度を計測するものである。
ガスセンサ3の構成のうち、主体金具13は、炭素鋼の例えばS17Cからなる円筒状の部材である。この主体金具13には、後述するガス検出素子7の鍔部15を支持するために、先端側(図2下方)に向かって縮径するテーパ形状の段部17が、内周面から径方向内側に突出するように周設されている。
また、主体金具13の先端側の外周面には、ガスセンサ3を排気管に取付けるためのネジ部19が形成されており、このネジ部19の後端側(図2上方)には、ネジ部19を排気管にネジ込むための取付工具を係合させる六角部21が周設されている。
更に、この主体金具13の後端側には、ガス検出素子7の後端側やセラミックスリーブ9等を収容する筒状部23が設けられている。
図3に示す様に、ガス検出素子7は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質からなり、先端部25が閉塞された有底で、軸線O方向に延びる円筒状の素子本体8を有している。この素子本体8の外周には、径方向外向きに突出した鍔部15が周設されている。
なお、素子本体8を構成する固体電解質としては、例えば、Y又はCaOを固溶させたZrOが代表的なものであるが、それ以外のアルカリ土類金属または希土類金属の酸化物とZrOとの固溶体を使用しても良い。さらには、これにHfOが含有されていても良い。
このガス検出素子7の先端部25には、素子本体8の外周面に外側電極27が形成されている。この外側電極27は、PtあるいはPt合金を多孔質に形成したものである。この外側電極27からは、軸方向にPt等からなる縦リード部29が形成されており、このード部29は、鍔部15の先端向き面側(図3下方)に環状に形成されたPt等からなる環状リード部31(特許請求の範囲のリード部)に接続されている。
一方、ガス検出素子7の素子本体8の内周面には、内側電極33が形成されている。この内側電極33も、PtあるいはPt合金を多孔質に形成したものである。
図2に戻り、セラミックスリーブ9は、絶縁性セラミック(具体的にはアルミナ)からなり、円筒状を有している。このセラミックスリーブ9は、肉厚とされた先端側部分35が、ガス検出素子7の鍔部15よりも後端側の部分の周囲を取り囲む形態で、タルクから形成されたセラミック粉末37と共に、ガス検出素子7と主体金具13との間に介在するように保持されている。
端子部材11は、ガス検出素子7の内部の空間39に挿入され、内側電極33と接触してセンサ出力を取り出す筒状の金属端子である。この端子部材11は、例えばインコネル(英インコネル社、商標名)からなり、センサキャップ5側の出力側端子部41、内側電33と接触する素子側端子部43、及び両者を連結する端子接続部45を有している。
b)次に、本実施形態のガスセンサ3の要部について説明する。
本実施形態では、ガス検出素子7の鍔部15より先端側を覆う様に、ステンレス鋼(例えばSUS310S)からなる長尺のプロテクタ47が配置されている。
このプロテクタ47は、図4に示す様に、その先端側に、排気ガスを内部に導入するための多数の通気孔49が設けられた筒状体であり、先端側の円盤状の先端部51と、先端部51から後端側に伸びる筒状部53と、筒状部53の後端部に設けられて外周方向に向かって斜め後端側に伸びる環状のフランジ部57とを備えている。また、先端部51には、排出孔55(図5参照)が設けられている。
特に、本実施形態では、図5に拡大して示す様に、プロテクタ47のフランジ部57は、ガス検出素子7の鍔部15の先端向き面59と主体金具13の段部17の上面61との間に押圧された状態で狭まれている。
これにより、ガス検出素子7の環状リード部31(これに電気的に導通する外側電極27)とプロテクタ47と主体金具13とが電気的に接続されている。
また、プロテクタ47は、主体金具13に圧入固定されている。詳しくは、プロテクタ47の筒状部53は、主体金具13の内周面より軸線側に環状に張り出す圧入部54にて圧入固定されている。この圧入部54では、筒状部53と主体金具13とが密着されている。なお、圧入部54の軸線方向長さは、例えば、1.5mmとなっている。
更に、ガス検出素子7の外周面と主体金具13の内周面との間の筒状の空間は、プロテクタ47の筒状部53によって、円筒状の内側空間63と円筒状の外側空間65とに分離されている。
しかも、ネジ部19が設けられた主体金具13の軸線方向の領域(図5のTの領域)では、外側空間65により、プロテクタ47の外周面と主体金具13の内周面とは離間している。
そして、本実施形態では、鍔部15(詳しくは鍔部15の軸線方向先端)よりも軸線方向先端側(図5のHの領域)において、プロテクタ47とガス検出素子7との最小間隙(つまり、内側空間63の最小間隙)よりプロテクタ47と主体金具13との最小間隙(つまり、外側空間65の最小間隙)が小さくなるように設定されている。
詳しくは、同図に一部を拡大して示す様に、プロテクタ47とガス検出素子7との最小間隙W1(例えば、0.35mm)よりも、プロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2(例えば、0mm)が狭くなっている。なお、プロテクタ47の筒状部53が主体金具13に圧入されているため、最小間隙W2が0mmとなっている。
なお、本実施形態では、プロテクタ47とガス検出素子7との最小間隙W1、及びプロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2が、いずれも鍔部15の先端の位置であったが、これに限られることは無い。
c)次に、センサキャップ5の構成について簡単に説明する。
図1に戻り、センサキャップ5は、キャップ端子67、被覆部材69、リード線71、及びフィルタ部材73を主に備えている。
キャップ端子67は、セラミックスリーブ9の後端側を挟む様にして、同図上方より嵌め込まれる部材であり、例えばステンレス鋼(SUS310S等)からなり、板材を絞り加工等によって二重略円筒形状に成形してなる。
このキャップ端子67は、軸線Oについて同心環状で板状の環状部75と、環状部75の外周縁に連なって軸線Oに沿う一方側(同図下方)に突出する把持部77と、環状部75の内周縁に連なって把持部77と同じ側に突出する円筒状の挿入部79とを有する。
被覆部材69は、キャップ端子67を被覆し保持する部材であり、絶縁性のフッ素系ゴムを用いて中空状に成形してなり、キャップ端子67を収容するキャップ端子収容空間81を構成している。
この被覆部材69は、ガスセンサユニット1の構成時に、キャップ端子67及びセラミックスリーブ9の後端側を覆うように、同図下方に開口する結合開口部83を有するとともに、フィルタ部材73を収容するフィルタ用連通孔85とリード線71を収容するリード線用連通孔87を有している。
フィルタ部材73は、微細気孔が連続する連続多孔質構造のPTFEからなり、フィルタ部材73を通過した大気は、キャップ端子収容空間81を介してガス検出素子7の内部の空間39に導入される。
リード線71は、芯線のほか、被覆材を有している。このリード線71の先端側は、結合開口部83側に伸びており、リード線固定部材88の加締め部89にて加締められている。
このリード線固定部材88は略円筒形状を有しており、加締め部89の他、リード線(被覆材)を固定する被覆材固定部91と、キャップ端子67の挿入部77の内壁に嵌め合う嵌合部93を有している。そして、このリード線固定部材88は、キャップ端子67の軸中心の開口部95に押圧されて一体に構成されている。
従って、センサキャップ5がガスセンサ3の後端側に取り付けられる場合には、ガス検出素子7の後端側に、リード線固定部材88を備えたキャップ端子67が嵌め込まれ、このキャップ端子67と(ガス検出素子7の内側電極33に接触している)端子部材11とが電気的に接続される。
これにより、端子部材11は、キャップ端子67及びリード線固定部材88を介してリード線71に接続され、このリード線71を通じて、ガスセンサ3のガス検出素子7の内側電極33からの出力信号を、外部装置(例えば、エンジンコントロールユニット(ECU))に送信することが可能となる。
d)次に、ガスセンサユニット1の製造方法について簡単に説明する。
まず、図1に示すように、主体金具13の軸中心の貫通孔97に、同図上方より、プロテクタ47を嵌め込む。このとき、プロテクタ47のフランジ部57が主体金具13の段部17に当接するまで押入れる。また、プロテクタ47の筒状部53が主体金具13に圧入固定される。
次に、外側電極27や内側電極33が設けられたガス検出素子7を、主体金具13の貫通孔97に挿入する。このとき、ガス検出素子7の鍔部15がプロテクタ47のフランジ部57に当接まで挿入する。これにより、鍔部15の下面59の環状リード31とフランジ部57とが接触し(図5参照)、電気的に接続される。
次に、セラミック粉末37を主体金具13とガス検出素子7との間隙部分に所定量充填する。
次に、セラミックスリーブ9を、その先端側部分35がガス検出素子7と主体金具13との間に介在するように挿入し、セラミック粉末37に当接させる。
次に、セラミックスリーブ9を先端側に向かって加圧し、その加圧状態下で、主体金具13の加締め部99(図1参照)とセラミックスリーブ9との間に加締めリング101(図1参照)を介在させて加締め部99を加締めることで、上記構成部品を一体に固定する。
次に、端子部材11をセラミックスリーブ9及びガス検出素子7の内側に挿入する。具体的には、端子部材11の素子側端子部43を、弾性的に縮径させつつガス検出素子7内に挿入して、内側電極33と電気的に接続させる。これと共に、出力側端子部41を先端側に押しこんで、その花びら状の止め部103(図1参照)を、セラミックスリーブ9の後端面に当接させる。このようにして、ガスセンサ3が完成する。
その後、ガスセンサ3の後端側に、センサキャップ5を嵌め込みむとともに、キャップ端子67を端子部材11に嵌め込んで、ガスセンサ3とセンサキャップ5とを一体化して、ガスセンサユニット1を完成する。
e)次に、上述した構成による本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、主体金具13は炭素鋼である例えばS17Cからなる。これにより、主体金具13のステンレス鋼よりもコストを従来よりも低減することができる。その上、プロテクタ47はステンレス鋼の例えばSUS310Sからなり、且つ、プロテクタ47に設けたフランジ部57がガス検出素子7の鍔部15と主体金具13の段部17との間に挟まれている。これにより、主体金具13の腐食電位はプロテクタ47の腐食電位より低くなり、主体金具13とプロテクタ47との間で腐食が発生する場合には、腐食電位の低主体金具13の段部17が腐食し易い状況となる。
そこで、本実施形態では、ガス検出素子7の鍔部15よりも軸線O方向先端側Hにおいて、プロテクタ47とガス検出素子7との最小間隙W1よりも、プロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2が狭くなっている。これにより、被測定ガスや水滴がプロテクタ47bのフランジ部57付近に到達しにくくなり、主体金具13の段部17にて腐食を発生させることなく、腐食が発生する位置を、主体金具13の段部17よりも先端側となるようにすることができる。
つまり、例えば、ガスセンサユニット1を排気管に取り付けて使用する際に、プロテクタ47に水滴が付着することがあるが、その場合には、(腐食電位の低い)主体金具13の先端付近にて腐食が発生することになる。
また、例えば、排気ガス中に水分がある場合には、その水分はプロテクタ47と主体金具13との間隙に侵入するが、本実施形態では、プロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2を狭くして、主体金具13の先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタ47の後端側のフランジ部57と主体金具13の段部17との間の接触部分にて主体金具13側に腐食が発生することを抑制している。
これにより、プロテクタ47と主体金具13との間の電気的導通(従ってガス検出素子7の外側電極27(環状リード部31)と主体金具13との間の電気的導通)を長期間に渡り確保できる。
その上、プロテクタ47を主体金具13とガス検出素子7との間隙に配置すると共に、プロテクタ47とガス検出素子7との最小間隙W1を、プロテクタ47と主体金具13との最小間隙W2よりも広くしている。このため、従来のように、主体金具とガス検出素子との間隙をより小さくした構成に生じる、ガス検出素子に被測定ガスが接触しにくくなることを抑制でき、ガスセンサの検出精度が低下することを抑制できる。また、ガス検出素子を主体金具に保持させる際に、ガス検出素子が主体金具に接触し、ガス検出素子に割れや欠けが生じることも抑制できる。
また、本実施形態では、プロテクタ47の筒状部53の一部が、主体金具13に圧入固定されている。つまり、プロテクタ47の筒状部53と主体金具13との間隙W2が設けられないため、例えば、排気ガス中に水分がある場合には、その水分がプロテクタ47と主体金具13との圧入部54よりも後端側には到達することがなく、主体金具13の圧入部54よりも先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタ47のフランジ部57と主体金具13の段部17との間の接触部分にて主体金具13側に腐食が発生することを防止できる。また、プロテクタ47に水滴が付着することがあるが、その場合には、プロテクタ47と主体金具13との圧入部54よりも後端側には到達することがなく、主体金具13の圧入部54よりも先端側付近にて腐食が発生することになる。これにより、プロテクタ47と主体金具13との間の電気的導通(従って外側電極27と主体金具13との間の電気的導通)を、より長期間に渡り確保できる。
さらに、プロテクタ47の筒状部53が主体金具13に圧入固定されているので、プロテクタ47の筒状部53と主体金具13とが接触することとなる。そのため、プロテクタ47のフランジ部57と主体金具13の段部17とでの導通のみでなく、プロテクタ47と主体金具13との圧入部54にて、電気的導通(従って外側電極27と主体金具13との間の電気的導通)を図ることができる。これにより、電気的導通が可能な領域が増大し、確実に電気的導通を図ることができる。
更に、本実施形態では、排気管等に取り付けられるネジ部19が設けられた主体金具13の軸線O方向の領域Tにおいて、主体金具13とプロテクタ47の筒状部53とを離間させることにより、プロテクタ47の熱が熱伝導により主体金具13を介して排気管側に放出されにくい。そのため、排気ガスによって暖められたプロテクタ47によって、好適にガス検出素子7を加熱することができる。その結果速やかに酸素濃度の測定を開始できるという利点がある。
その上、ガスセンサ3は、いわゆるヒータレスのガスセンサである。このヒータレスのガスセンサ3では、特に、排気ガスの熱をプロテクタ47に伝え、このプロテクタ47からの輻射熱を利用してガス検出素子7を加熱し、(酸素濃度等の測定が可能な)活性状態にしている。よって、上述の構成を有することで、効果的にガス検出素子7を加熱することができる。
f)次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
本実験例では、本発明の範囲内の試料(実施例1、2)として、下記表1に示す様に、主体金具及びプロテクタの材料を変えて、上述した実施形態と同様な構造のガスセンサ111の試料を製造した。
また、本発明の範囲外の試料(比較例1、2)として、従来の構造(図8参照)の様に、ガス検出素子と主体金具との間に環状の(SUS430製の)パッキンを配置した構造のガスセンサを製造した。
なお、各試料では、ガス検出素子の外側電極に接続された縦リード部を後端まで延長して形成した。また、端子部材は接続しなかった。
実験方法は、下記の通りである。
まず、ガスセンサ111の各試料に対して、外側電極(即ち縦リード部)と主体金具との抵抗(初期抵抗)を測定した。その結果を下記表1に記す。
次に、図6に示す様に、各ガスセンサ111の先端側のネジ部113に、アルミニウムからなる(先端が閉塞された)筒状のボス115を螺合して固定した。なお、その際に、ボス115の内部空間117に、pH2の酢酸水溶液を充填した。
次に、この各試料を炉内に入れて、150℃まで上昇し、その温度で100時間加熱し、その後、室温まで冷却した。
次に、各試料を炉から取り出し、各ガスセンサ111からボス115を取り外して、ガスセンサ111の各試料に対して、外側電極(即ち縦リード部)と主体金具との抵抗(耐久後抵抗)を測定した。その結果を下記表1に記す。
Figure 2013024579
この表1から明らかな様に、本発明の実施例1、2の試料では、主体金具として、炭素鋼(S17C)を使用した場合でも、初期抵抗に対して耐久後抵抗がそれほど変化しておらず、好適であった。
これに対して、比較例2では、主体金具として、価格の安価な炭素鋼(S17C)を使用した場合には、耐久後抵抗が大きく増加しており、好ましくない。
なお、比較例1の場合には、耐久後抵抗はそれほど増加していないが、主体金具の材料が高価なステンレス(SUS430)であり、コストの点で好ましくない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図7に基づいて説明する。
なお、第2実施形態では、ガスセンサ203のうち、プロテクタ247と主体金具213との構成が、第1実施形態のガスセンサ3と異なるものであり、以下の説明では、プロテクタ247と主体金具213との構成について詳細に説明し、その他の部位の説明について、簡略または省略する。
ガスセンサ203の構成のうち、主体金具213は、炭素鋼の例えばS17Cからなる円筒状の部材である。この主体金具213には、ガス検出素子207の鍔部215を支持するために、先端側(図7下方)に向かって縮径するテーパ形状の段部217が、内周面から径方向内側に突出するように周設されている。
また、主体金具213の先端側の外周面には、ガスセンサ203を排気管に取付けるためのネジ部219が形成されており、このネジ部219の後端側(図7上方)には、ネジ部219を排気管にネジ込むための取付工具を係合させる六角部221が周設されている。
第2実施形態では、ガス検出素子207の鍔部215より先端側を覆う様に、ステンレス鋼(例えばSUS310S)からなる長尺のプロテクタ247が配置されている。
このプロテクタ247は、図7に示す様に、その先端側に、排気ガスを内部に導入するための多数の通気孔249が設けられた筒状体であり、先端側の円盤状の先端部251と、先端部251から後端側に伸びる筒状部253と、筒状部253の後端部に設けられて外周方向に向かって斜め後端側に伸びる環状のフランジ部257とを備えている。
特に、第2実施形態では、プロテクタ247のフランジ部257は、ガス検出素子207の鍔部215の斜めの下面259と主体金具213の段部217の斜めの上面261との間に押圧された状態で狭まれている。
これにより、ガス検出素子207の環状リード部231(従って外側電極227)とプロテクタ247と主体金具213とが電気的に接続されているので、主体金具213を介して外部にアースが可能な構成となっている。
更に、ガス検出素子207の外周面と主体金具213の内周面との間の筒状の空間は、プロテクタ247の筒状部253によって、円筒状の内側空間263と円筒状の外側空間265とに分離されている。
そして、第2実施形態では、鍔部15よりも軸線方向先端側(図7のHの領域)において、プロテクタ247とガス検出素子207との最小間隙(つまり、内側空間263の最小間隙)よりプロテクタ247と主体金具213との最小間隙(つまり、外側空間265の最小間隙)が小さくなるように設定されている。
詳しくは、図7に示す様に、主体金具213の先端側の内周面に径方向に突出する環状の凸部214を備えることにより、プロテクタ247とガス検出素子7との最小間隙W1(例えば、0.35mm)よりも、プロテクタ247と主体金具213との最小間隙W2(例えば、0.15mm)が狭くなっている。また、第2実施形態では、プロテクタ247とガス検出素子207との最小間隙W1が鍔部215の先端の位置であるのに対し、プロテクタ247と主体金具213との最小間隙W2が、主体金具213の先端側となっている。
第2実施形態においても、ガス検出素子207の鍔部215よりも軸線O方向先端側Hにおいて、プロテクタ247とガス検出素子207との最小間隙W1よりも、プロテクタ247と主体金具213との最小間隙W2が狭くなっている。これにより、主体金具213の段部217にて腐食を発生させることなく、腐食が発生する位置を、主体金具213の段部217よりも先端側となるようにすることができる。
すなわち、例えば、排気ガス中に水分がある場合には、その水分はプロテクタ247と主体金具213との間隙に侵入するが、本実施形態では、プロテクタ247と主体金具213との最小間隙W2を狭くして、主体金具213の先端側近傍にて積極的に腐食を発生させることにより(即ち犠牲防食とすることにより)、プロテクタ247の後端側のフランジ部257と主体金具213の段部217との間の接触部分にて主体金具213側に腐食が発生することを抑制している。また、例えば、プロテクタ247に水滴が付着することがあるが、その場合には、(腐食電位の低い)主体金具213の先端付近にて腐食が発生することになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態では、ガスセンサ3、203にセンサキャップ5を嵌め込んだガスセンサユニット1にて説明したが、これに限らず、センサキャップ5を用いずに、リード線がセンサ内外を挿通する公知のガスセンサであっても、本発明の構成を適用することができる。
1…ガスセンサユニット
3、203…ガスセンサ
5…センサキャップ
7、207…ガス検出素子
8…素子本体
9…セラミックスリーブ
13、213…主体金具
15、215…鍔部
17、217…段部
19、219…ネジ部
23、253…筒状部
27、227…外側電極
31…環状リード部
33…内側電極
47、247…プロテクタ
57、257…フランジ部
63、263…内側空間
65、265…外側空間

Claims (4)

  1. 軸線方向に延び、先端側が閉塞された筒状の固体電解質からなる素子本体と、該素子本体の内側及び外側に設けられた内側電極及び外側電極と、を備えたガス検出素子と、
    該ガス検出素子の先端側を自身の先端から突出させつつ、前記ガス検出素子に外嵌する筒状の主体金具と、
    該主体金具に係合し、前記ガス検出素子の先端側を覆う筒状のプロテクタと、
    を備えるガスセンサにおいて、
    前記プロテクタは、前記軸線方向に延びる筒状部と、該筒状部の後端側に設けられ、径方向外側に広がる環状のフランジ部とを備え、
    前記ガス検出素子は、全周に亘って前記径方向外側に突出すると共に、自身の先端向き面上に前記外側電極と電気的に接続するリード部を有する鍔部を備えるとともに、前記主体金具は、全周に亘って前記径方向内側に突出する段部を備え、
    前記フランジ部は、前記ガス検出素子の鍔部と前記主体金具の段部との間に挟まれて、前記リード部と前記主体金具とを電気的に接続しており、
    前記主体金具は炭素鋼からなるとともに、前記プロテクタは前記炭素鋼より鉄の含有量が少ない金属材料からなり、
    前記鍔部よりも軸線方向先端側において、前記プロテクタと前記主体金具との最小間隙は、前記プロテクタと前記ガス検出素子との最小間隙よりも狭いことを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサであって、
    前記プロテクタの筒状部の少なくとも一部は、前記主体金具に圧入固定されていることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項2に記載のガスセンサであって、
    前記主体金具には、前記ガスセンサを取付対象に固定するネジ部を備えるとともに、
    前記ネジ部が設けられた前記主体金具の前記軸線方向の領域においては、前記主体金具と前記プロテクタの筒状部とは離間していることを特徴とするガスセンサ。
  4. 請求項3に記載のガスセンサであって、
    前記ガス検出素子を加熱するヒータを有さないことを特徴とするガスセンサ。
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