JPWO2012157159A1 - モータおよびこのモータを備えたファンモータ - Google Patents

モータおよびこのモータを備えたファンモータ Download PDF

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Abstract

本発明のモータは、シャフトと、シャフトを回転自在に支承する軸受と、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、軸受とロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備えている。そして、本発明のモータは、ワッシャとロータフレームとが対面するロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けた構成としている。

Description

本発明は、モータの構造および、このモータを備えたファンモータに関する。
従来、モータを構成する一つの手法として、例えば、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とをシャフトの軸心方向に対して所定の距離を有して組み合わせ、軸心方向におけるロータとステータとの磁気的中心位置を一致させようとする力を利用してロータを支持する技術が知られている。このようなモータを備えた装置を、例えば車両に設置した場合、その装置の設置状況により重力が作用する方向に差異が生じる。本構成とすれば、重力が作用する方向に差異が生じても、ロータおよびステータのシャフトの軸心方向における位置関係が変化しないため、安定したモータ機能を得ることができる。
一方、例えば悪路走行時にこのような車載モータに強い衝撃が加わると、ロータが跳ね上がって軸受などに衝突しそれによって衝突音が生じるという課題があった。このため、従来、このような衝突音を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その一例として、シャフトの端部近傍に周溝とともに、ダンパリングを設けたモータが提案されている。
しかしながら、従来のダンパリングを設けたモータでは、ダンパリングをシャフトに対して適切に設ける必要があり、モータの構造が複雑になるとともに、複雑な組立作業が必要となり組立効率の低下を招くという課題があった。さらに、ダンパリングにより部品点数が増加するという課題もあった。
特開2009−254193号公報
本発明のモータは、シャフトと、シャフトを回転自在に支承する軸受と、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、軸受とロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備える。そして、ワッシャとロータフレームとが対面するロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けている。
このような構成とすることにより、強い衝撃が加わってロータフレームが跳ね上がったとしても、ワッシャにより衝突を緩和でき、さらに段差部を設けたことにより、この段差部がワッシャに対してばね効果を強めることになり、その結果、軸受とロータフレームとが衝突することで生じた衝撃音を効果的に抑制できる。
本発明によれば、ロータフレームに段差部を設けておくとともに、軸受とロータフレームとの間にワッシャを配置しておくのみで衝撃音を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの概要を示す構成図である。 図2は、同モータの断面図である。 図3Aは、同モータのロータとステータとの関係を説明する図であり、モータへの衝撃が発生しない場合を示す図である。 図3Bは、同モータのロータとステータとの関係を説明する図であり、モータへの衝撃が発生した場合を示す図である。 図4は、同モータの要部の拡大図である。 図5は、同モータのロータフレームとワッシャとの配置関係を示す図である。 図6は、同モータと比較例との衝突音のオーバオールにおける比較結果を示す図である。 図7は、同モータと比較例との衝突音の最大音圧における比較結果を示す図である。 図8は、同モータの他の実施例を示す図である。 図9Aは、同モータのさらに他の実施例を示す図である。 図9Bは、同モータのさらに他の実施例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの概要を示す構成図である。 図11は、同ファンモータの要部断面図である。 図12は、同ファンモータを収納部へ使用した場合の斜視概念図である。 図13は、同ファンモータをシートへ使用した場合の斜視概念図成図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態の詳細について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ10の概要を示す構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ10の断面図である。本実施の形態では、ステータの内周側にロータを配置したインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。
モータ10は、図1に示すように、ケース本体11Aと、ケース蓋11Bと、ケース本体11A内に配置されたステータ15と、シャフト19と、軸受16と、ロータ14と、スラスト板18とを備えている。また、ケース本体11Aをケース蓋11Bで封じることによりモータケース11が形成される。
モータケース11は、電気亜鉛めっき鋼板からなる。シャフト19は、マルテンサイト系ステンレスからなる。シャフト19は、モータケース11内の中央に配置され、ケース本体11Aから一端側が突出し、他端側がスラスト板18を介してケース蓋11Bに支持される。軸受16は、すべり軸受やメタル軸受に属する軸受であり、例えば、焼結含油軸受であり、Fe−Cu−Sn−(C)材からなる。軸受16は、シャフト19の軸心方向32に沿うように、シャフト外周面19aに取り付けられる。シャフト19は、軸受16を介してケース本体11Aの円筒部に支持される。このような構成により、軸受16が、シャフト19を回転自在に支承している。
ロータ14は、シャフト19の軸心方向32に沿ってシャフト19に取り付けられる。ロータ14は、ロータフレーム12とロータ磁石13とを含む。ロータフレーム12は、電気亜鉛めっき鋼板からなり、ロータ磁石13を接着保持し、トルクを発生している。ロータ磁石13は、希土類ボンド磁石からなり、後述するステータ15が生成する磁界の影響を受ける。
ロータフレーム12は、図2に示すように、円盤部21と円筒部22と段差部23と取付部24とを有した形状を成している。ロータフレーム12は、取付部24によってシャフト19に取り付けられる。円盤部21は、取付部24から外周方向に広がり、環状を成している。円筒部22は、円盤部21の外周から軸心方向32に沿って延伸し、円筒状を成している。そして、円盤部21の内周側に段差部23が形成されている。このように、ロータフレーム12は、一端側を開放したカップ状の形状を有している。そして、モータ10は、軸受16がロータフレーム12の開放側に配置され、かつロータフレーム12内側の円筒空洞部に軸受16の一部が入り込むように構成されている。
さらに、モータ10は、軸心方向32において、ロータフレーム12と軸受16との間にギャップを設け、ギャップにワッシャ30を配置している。ここで、ロータフレーム12の段差部23は、ワッシャ30と対面する箇所に形成されている。
また、ステータ15は、ロータ14の外周面14aに対し、空隙を介して対向して配置される。ステータ15は、鉄心15Aと、鉄心15Aに巻回された巻線15Bとを含み、巻線15Bに所定の電流を流すことで、電磁石を形成する。この電磁石が生成する磁界を制御することで、シャフト19を中心としてロータ14が所望の回転数で回転する。
図3Aおよび図3Bは、ロータ14とステータ15との関係を説明する説明図である。本実施の形態では、ロータ14とステータ15との磁気的中心位置を一致させようとする力すなわち磁気的復元力(以下、「復元力」と記す。)を利用してロータ14を支持する一例を挙げている。
次に、図3Aおよび図3Bを用いて、モータ10に利用している復元力について説明する。図3Aは、モータ10への衝撃が発生しない場合を示し、図3Bは、モータ10への衝撃が発生した場合を示している。
まず、図3Aに示すように、ロータ14とステータ15とは、ロータ14の磁気的中心MCRとステータ15の磁気的中心MCSとがシャフト19の軸心方向32へ所定の距離Lを有して設置される。ロータ14とステータ15とは、距離Lを解消する方向へ復元力Fを有する。この復元力Fは、図中、矢印で示される。シャフト19の軸心方向32で、かつ、復元力Fが作用する方向にスラスト板18が備えられる。ここで、シャフト19は、シャフト19の先端部であるピボット19bでスラスト板18を図3A中、下方(復元力F方向)へ押している。スラスト板18は、シャフト19の先端部であるピボット19bでシャフト19を支持する。スラスト板18はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、またはセラミックからなり、回転するシャフト19を支持するため、耐摩耗性に優れることが求められる。
ところで、このようなモータ10を自動車へ搭載した場合、自動車が悪路や段差を走行することで衝撃が発生すると、シャフト19に対して復元力Fの反対方向へ復元力F以上の強い力Fuが加わることがある。すると、図3Bに示すように、ロータ14が跳ね上がることになる。このように、モータ10に強い衝撃などが加わると、ロータ14が軸心方向32に揺さぶられ、ロータフレーム12が軸受16に衝突してその衝突音を発することになる。従来、この衝突音が搭乗者の耳へ届いていたため、搭乗者へ不快感を与えていた。
次に、このような衝突音を抑制するための詳細な構成について説明する。本実施の形態では、このようなロータフレーム12と軸受16との衝突音を抑制するため、ロータフレーム12と軸受16との間のワッシャ30を配置するとともに、ロータフレーム12に段差部23を設けている。
図4は、図2における要部AAの拡大図である。また、図5は、ロータフレーム12とワッシャ30との配置関係を示す図であり、ロータフレーム12を軸心方向32から見た図である。
まず、図5に示すように、ロータフレーム12は、軸心方向32から見たとき、シャフト19を中央にして、円環状を成している。さらに、破線で示すようにワッシャ30も円環形状である。すなわち、ワッシャ30の中央孔にシャフト19が貫通する構成である。
一方、図4に示すように、軸心方向32において、ロータフレーム12の円盤部21と軸受16との間には、ギャップGが設けられる。ワッシャ30は、このギャップG、すなわちロータフレーム12の円盤部21と軸受16のロータ側先端部との間に配置される。ここで、ワッシャ30は、ギャップGにおいて、シャフト19に沿って移動可能、すなわち接着されない状態で備えられる。
また、ワッシャ30は、例えばポリエチレン・テレフタラート(PET)などの樹脂で形成することが好適である。
本実施の形態では、ロータフレーム12と軸受16との間に、このようなワッシャ30を配置している。このため、衝撃によって、図3Bに示すように、ロータ14が跳ね上がったとしても、樹脂であるワッシャ30の緩衝効果によりロータフレーム12と軸受16との衝撃音が緩和されることになる。
さらに、本実施の形態では、ロータフレーム12において段差部23を設けた構成としている。段差部23は、図5に示すように、軸心方向32から見たとき、ロータフレーム12の内周から所定幅の円環形状を成し、シャフト19の外周を沿うようにロータフレーム12に形成されている。また、段差部23は、図4に示すように、軸心方向32において、ワッシャ30とロータフレーム12とが対面する箇所に窪みを形成するように設けられている。すなわち、段差部23は、円盤部21の軸受16側の面から、軸受16に対して離れる方向に段差を設けるように形成され、この段差箇所からシャフト19までの窪みを形成している。また、段差部23の外周径はワッシャ30の外周径よりも小さい。すなわち、ワッシャ30が段差部23に落ち込まない構造である。さらに、軸受16のロータフレーム12側先端部の外周径は、段差部23の外周径よりも小さくすることが好ましい。
本実施の形態では、ロータフレーム12にこのような段差部23を設けている。このため、ロータフレーム12がワッシャ30を介して軸受16に衝突するとき、この段差部23の窪みによって、ワッシャ30の内周側は撓むように作用する。そして、段差部23とワッシャ30とのこのような作用によって、ワッシャ30にばね効果を持たすことができ、その結果、ロータフレーム12と軸受16との衝撃を緩和し、衝撃音の抑制を図ることができる。
図6は、このように構成されたモータ10と比較例との衝突音のオーバオールにおける比較結果を示す図である。また、図7は、モータ10と比較例との衝突音の最大音圧における比較結果を示す図である。
ここで、比較例として段差部23を設けない構成のモータと比較した。比較例のモータのその他の構成は、本実施の形態のモータ10と同一である。また、本比較として、モータに対して軸心方向32に衝撃を加え、そのときの加速度とモータから発する衝撃音の音圧を測定した。加速度としては、約12m/sと約23m/sとの場合としている。また、衝突音の音圧として、図6では所定の周波数範囲における平均音圧(オーバオール)レベル、図7ではピーク音圧となった周波数の音圧レベルを示している。図6および図7より、段差部23を設けることにより、衝突音が抑制されることがわかる。
なお、以上の説明では、ワッシャ30を1つのみ配置した構成例を挙げて説明したが、ワッシャ30を複数配置した構成であってもよい。図8は、ワッシャ30を複数配置した構成を示す図である。図8では、ワッシャ30を3枚配置した例を示している。衝突音を緩和する観点からすると、ワッシャ30は金属よりも樹脂とすることがより効果的である。一方、樹脂とした場合、一般的に金属よりも強度が下がり、破壊する可能性も高くなる。このため、ワッシャ30を複数配置することにより、ワッシャ30の1つが仮に弾性域を超えて変形したとしても、他のワッシャ30によって衝撃音の抑制効果を保持することができる。
また、段差部23の形状として、円盤部21内側表面からの段差箇所をテーパ形状や丸み形状としてもよい。図9Aは、円盤部21内側表面からの段差角部の箇所を、断面が曲線形状となるように加工した曲線部23aを設けた例を示す図である。また、図9Bは、円盤部21内側表面から、断面が傾斜した直線で段差部23底部に繋がる傾斜部23bを設けた例を示している。このような曲線部23aや傾斜部23bを設けることにより、ロータフレーム12と軸受16との衝突時にワッシャ30が破壊することを抑制できる。
また、以上の説明では、段差部23を空隙とした構成例を挙げて説明したが、段差部23の空隙箇所に弾性力を有する緩衝部材を配置し、ワッシャ30の保護とともに衝撃の緩和効果を高める構成とすることもできる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの概要を示す構成図である。また、図11は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの要部断面図である。本実施の形態のファンモータは、実施の形態1で説明したモータ10を備えている。すなわち、ファンモータ50は、本発明のモータを備えた構成である。
ファンモータ50は、ケース55内(55A、55B)に、ファン56と、ファン固定部57と、モータ10とが備えられる。ケース55は、吸込口64と吹出口65とを有する。ケース55は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などの樹脂からなる。
ファン56は、シロッコファンを用いている。ファン固定部57は、弾性体プレート57Aとファン取付プレート57Bからなる。弾性体プレート57Aは、シリコンゴムからなる。シリコンゴムに代えて、固化した後も所定の弾性力を有する接着剤を用いてもよい。具体的には、シリコン混和物であれば、同様の効果を得ることができる。さらに、シリコンゴムに代えて、弾性力を有する発泡体を用いてもよい。具体的には、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジであれば、同様の効果を得ることができる。ファン取付プレート57Bは、金属あるいは樹脂からなる。金属材料としては、電気亜鉛めっき鋼板が使用できる。樹脂材料としては、PBT、PC、PP、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などが使用できる。ファン取付プレート57B中央の穴57Cには、モータ10のシャフト19が挿入される。モータ10のシャフト19をこの穴57Cに圧入すれば、ファン取付プレート57Bはシャフト19へ固定される。
このように、本実施の形態のファンモータ50は本発明のモータを備えた構成であるため、衝突音の抑制を図ったファンモータを実現できる。
次に、本発明のファンモータを車載用に使用した使用例を図12、図13に示す。
車載用として図12では、本実施の形態のファンモータ50が、車載用電池80の冷却に使用される。このときの空気の流れを図中、矢印73(73A、73B)で示す。図12に示すファンモータ50は、シロッコファンを用いている。モータを小型化することで、この車載用のファンモータ50は従来よりも小型化を実現している。その結果、従来の車載用ファンモータよりも設置の自由度を上げることができる。そこで、複雑な風回路を形成する車載用電池80の収納部81において、各車載用電池80を冷却するのに適した位置へこのファンモータ50を設置することができる。よって、より効率的な風回路を形成することができるので、より省エネルギー化を推し進めることが可能となる。
また、図13において、車載用のファンモータ50は、搭乗者が使用するシート82へ組み込まれる。具体的には、シート82の背もたれ82Aや座面82Bに組み込まれる。このときの空気の流れを図中、矢印83(83A、83B)で示す。図13に示すファンモータ50も、シロッコファンを用いている。その結果、図に示すように、ファンモータ50の吸込口64から吸い込まれた空気(83A)は、吸込口64方向とほぼ直行する面方向に設けられた吹出口65から吹き出される(83B)。
なお、図13では、吸込口64を背もたれ82Aの表面側と座面82Bの上面側へ設置して、空気の流れ83について分かりやすく説明した。しかし、搭乗者に対する快適性や車載用空調装置への空気の吸込み易さを考慮した場合、吸込口64は背もたれ82Aの背面側と座面82Bの下面側へ設置するほうがよい。
このように、本発明のモータを車載用ファンモータに用いれば、自動車が悪路や段差を走行することで、復元力とは反対の方向へこの復元力以上の強い力がシャフトへ加わったとしても、軸受とロータフレームとの衝突時の衝撃を緩和することができる。
その結果、軸受とロータフレームとの衝突時の衝撃が基となって発生していた衝突音を抑制することができる。
以上説明したように、本発明のモータは、シャフトと、シャフトを回転自在に支承する軸受と、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、軸受とロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備える。そして、ワッシャとロータフレームとが対面するロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けた構成である。また、本発明のファンモータは、本発明のこのようなモータを備えている。本発明のモータおよびファンモータは、このように構成されるため、簡易な構成で、軸受とロータフレームとの衝撃が基となって発生していた衝突音を抑制できる。
なお、以上の説明ではインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明したが、インナーロータ型やブラシレスモータに限定されず、アウターロータ型のモータや、ブラシ付のモータにも適用することができる。
また、以上の説明では上述のような磁気復元力を利用したモータの一例を挙げて説明したが、復元力を利用したモータに限定されず、例えばロータ自重を利用したモータなど、衝撃によってロータが軸方向に移動するような構造のモータに適用することができる。
本発明は、上記した車載用として好適であり、それ以外、例えば、省スペースかつ、衝撃による衝突音の抑制を求められる機器についても使用することができる。
10 モータ
11 モータケース
11A ケース本体
11B ケース蓋
12 ロータフレーム
13 ロータ磁石
14 ロータ
15 ステータ
15A 鉄心
15B 巻線
16 軸受
18 スラスト板
19 シャフト
21 円盤部
22 円筒部
23 段差部
23a 曲線部
24 取付部
30 ワッシャ
32 軸心方向
50 ファンモータ
55 ケース
56 ファン
57 ファン固定部
57A 弾性体プレート
57B ファン取付プレート
64 吸込口
65 吹出口
80 車載用電池
81 収納部
82 シート
82B 座面
本発明は、モータの構造および、このモータを備えたファンモータに関する。
従来、モータを構成する一つの手法として、例えば、ロータの磁気的中心とステータの磁気的中心とをシャフトの軸心方向に対して所定の距離を有して組み合わせ、軸心方向におけるロータとステータとの磁気的中心位置を一致させようとする力を利用してロータを支持する技術が知られている。このようなモータを備えた装置を、例えば車両に設置した場合、その装置の設置状況により重力が作用する方向に差異が生じる。本構成とすれば、重力が作用する方向に差異が生じても、ロータおよびステータのシャフトの軸心方向における位置関係が変化しないため、安定したモータ機能を得ることができる。
一方、例えば悪路走行時にこのような車載モータに強い衝撃が加わると、ロータが跳ね上がって軸受などに衝突しそれによって衝突音が生じるという課題があった。このため、従来、このような衝突音を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その一例として、シャフトの端部近傍に周溝とともに、ダンパリングを設けたモータが提案されている。
しかしながら、従来のダンパリングを設けたモータでは、ダンパリングをシャフトに対して適切に設ける必要があり、モータの構造が複雑になるとともに、複雑な組立作業が必要となり組立効率の低下を招くという課題があった。さらに、ダンパリングにより部品点数が増加するという課題もあった。
特開2009−254193号公報
本発明のモータは、シャフトと、シャフトを回転自在に支承する軸受と、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、軸受とロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備える。そして、ワッシャとロータフレームとが対面するロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けている。
このような構成とすることにより、強い衝撃が加わってロータフレームが跳ね上がったとしても、ワッシャにより衝突を緩和でき、さらに段差部を設けたことにより、この段差部がワッシャに対してばね効果を強めることになり、その結果、軸受とロータフレームとが衝突することで生じた衝撃音を効果的に抑制できる。
本発明によれば、ロータフレームに段差部を設けておくとともに、軸受とロータフレームとの間にワッシャを配置しておくのみで衝撃音を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータの概要を示す構成図である。 図2は、同モータの断面図である。 図3Aは、同モータのロータとステータとの関係を説明する図であり、モータへの衝撃が発生しない場合を示す図である。 図3Bは、同モータのロータとステータとの関係を説明する図であり、モータへの衝撃が発生した場合を示す図である。 図4は、同モータの要部の拡大図である。 図5は、同モータのロータフレームとワッシャとの配置関係を示す図である。 図6は、同モータと比較例との衝突音のオーバオールにおける比較結果を示す図である。 図7は、同モータと比較例との衝突音の最大音圧における比較結果を示す図である。 図8は、同モータの他の実施例を示す図である。 図9Aは、同モータのさらに他の実施例を示す図である。 図9Bは、同モータのさらに他の実施例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの概要を示す構成図である。 図11は、同ファンモータの要部断面図である。 図12は、同ファンモータを収納部へ使用した場合の斜視概念図である。 図13は、同ファンモータをシートへ使用した場合の斜視概念図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態の詳細について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるモータ10の概要を示す構成図である。また、図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ10の断面図である。本実施の形態では、ステータの内周側にロータを配置したインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明する。
モータ10は、図1に示すように、ケース本体11Aと、ケース蓋11Bと、ケース本体11A内に配置されたステータ15と、シャフト19と、軸受16と、ロータ14と、スラスト板18とを備えている。また、ケース本体11Aをケース蓋11Bで封じることによりモータケース11が形成される。
モータケース11は、電気亜鉛めっき鋼板からなる。シャフト19は、マルテンサイト系ステンレスからなる。シャフト19は、モータケース11内の中央に配置され、ケース本体11Aから一端側が突出し、他端側がスラスト板18を介してケース蓋11Bに支持される。軸受16は、すべり軸受やメタル軸受に属する軸受であり、例えば、焼結含油軸受であり、Fe−Cu−Sn−(C)材からなる。軸受16は、シャフト19の軸心方向32に沿うように、シャフト外周面19aに取り付けられる。シャフト19は、軸受16を介してケース本体11Aの円筒部に支持される。このような構成により、軸受16が、シャフト19を回転自在に支承している。
ロータ14は、シャフト19の軸心方向32に沿ってシャフト19に取り付けられる。ロータ14は、ロータフレーム12とロータ磁石13とを含む。ロータフレーム12は、電気亜鉛めっき鋼板からなり、ロータ磁石13を接着保持し、トルクを発生している。ロータ磁石13は、希土類ボンド磁石からなり、後述するステータ15が生成する磁界の影響を受ける。
ロータフレーム12は、図2に示すように、円盤部21と円筒部22と段差部23と取付部24とを有した形状を成している。ロータフレーム12は、取付部24によってシャフト19に取り付けられる。円盤部21は、取付部24から外周方向に広がり、環状を成している。円筒部22は、円盤部21の外周から軸心方向32に沿って延伸し、円筒状を成している。そして、円盤部21の内周側に段差部23が形成されている。このように、ロータフレーム12は、一端側を開放したカップ状の形状を有している。そして、モータ10は、軸受16がロータフレーム12の開放側に配置され、かつロータフレーム12内側の円筒空洞部に軸受16の一部が入り込むように構成されている。
さらに、モータ10は、軸心方向32において、ロータフレーム12と軸受16との間にギャップを設け、ギャップにワッシャ30を配置している。ここで、ロータフレーム12の段差部23は、ワッシャ30と対面する箇所に形成されている。
また、ステータ15は、ロータ14の外周面14aに対し、空隙を介して対向して配置される。ステータ15は、鉄心15Aと、鉄心15Aに巻回された巻線15Bとを含み、巻線15Bに所定の電流を流すことで、電磁石を形成する。この電磁石が生成する磁界を制御することで、シャフト19を中心としてロータ14が所望の回転数で回転する。
図3Aおよび図3Bは、ロータ14とステータ15との関係を説明する説明図である。本実施の形態では、ロータ14とステータ15との磁気的中心位置を一致させようとする力すなわち磁気的復元力(以下、「復元力」と記す。)を利用してロータ14を支持する一例を挙げている。
次に、図3Aおよび図3Bを用いて、モータ10に利用している復元力について説明する。図3Aは、モータ10への衝撃が発生しない場合を示し、図3Bは、モータ10への衝撃が発生した場合を示している。
まず、図3Aに示すように、ロータ14とステータ15とは、ロータ14の磁気的中心MCRとステータ15の磁気的中心MCSとがシャフト19の軸心方向32へ所定の距離Lを有して設置される。ロータ14とステータ15とは、距離Lを解消する方向へ復元力Fを有する。この復元力Fは、図中、矢印で示される。シャフト19の軸心方向32で、かつ、復元力Fが作用する方向にスラスト板18が備えられる。ここで、シャフト19は、シャフト19の先端部であるピボット19bでスラスト板18を図3A中、下方(復元力F方向)へ押している。スラスト板18は、シャフト19の先端部であるピボット19bでシャフト19を支持する。スラスト板18はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、またはセラミックからなり、回転するシャフト19を支持するため、耐摩耗性に優れることが求められる。
ところで、このようなモータ10を自動車へ搭載した場合、自動車が悪路や段差を走行することで衝撃が発生すると、シャフト19に対して復元力Fの反対方向へ復元力F以上の強い力Fuが加わることがある。すると、図3Bに示すように、ロータ14が跳ね上がることになる。このように、モータ10に強い衝撃などが加わると、ロータ14が軸心方向32に揺さぶられ、ロータフレーム12が軸受16に衝突してその衝突音を発することになる。従来、この衝突音が搭乗者の耳へ届いていたため、搭乗者へ不快感を与えていた。
次に、このような衝突音を抑制するための詳細な構成について説明する。本実施の形態では、このようなロータフレーム12と軸受16との衝突音を抑制するため、ロータフレーム12と軸受16との間にワッシャ30を配置するとともに、ロータフレーム12に段差部23を設けている。
図4は、図2における要部AAの拡大図である。また、図5は、ロータフレーム12とワッシャ30との配置関係を示す図であり、ロータフレーム12を軸心方向32から見た図である。
まず、図5に示すように、ロータフレーム12は、軸心方向32から見たとき、シャフト19を中央にして、円環状を成している。さらに、破線で示すようにワッシャ30も円環形状である。すなわち、ワッシャ30の中央孔にシャフト19が貫通する構成である。
一方、図4に示すように、軸心方向32において、ロータフレーム12の円盤部21と軸受16との間には、ギャップGが設けられる。ワッシャ30は、このギャップG、すなわちロータフレーム12の円盤部21と軸受16のロータ側先端部との間に配置される。ここで、ワッシャ30は、ギャップGにおいて、シャフト19に沿って移動可能、すなわち接着されない状態で備えられる。
また、ワッシャ30は、例えばポリエチレン・テレフタラート(PET)などの樹脂で形成することが好適である。
本実施の形態では、ロータフレーム12と軸受16との間に、このようなワッシャ30を配置している。このため、衝撃によって、図3Bに示すように、ロータ14が跳ね上がったとしても、樹脂であるワッシャ30の緩衝効果によりロータフレーム12と軸受16との衝撃音が緩和されることになる。
さらに、本実施の形態では、ロータフレーム12において段差部23を設けた構成としている。段差部23は、図5に示すように、軸心方向32から見たとき、ロータフレーム12の内周から所定幅の円環形状を成し、シャフト19の外周を沿うようにロータフレーム12に形成されている。また、段差部23は、図4に示すように、軸心方向32において、ワッシャ30とロータフレーム12とが対面する箇所に窪みを形成するように設けられている。すなわち、段差部23は、円盤部21の軸受16側の面から、軸受16に対して離れる方向に段差を設けるように形成され、この段差箇所からシャフト19までの窪みを形成している。また、段差部23の外周径はワッシャ30の外周径よりも小さい。すなわち、ワッシャ30が段差部23に落ち込まない構造である。さらに、軸受16のロータフレーム12側先端部の外周径は、段差部23の外周径よりも小さくすることが好ましい。
本実施の形態では、ロータフレーム12にこのような段差部23を設けている。このため、ロータフレーム12がワッシャ30を介して軸受16に衝突するとき、この段差部23の窪みによって、ワッシャ30の内周側は撓むように作用する。そして、段差部23とワッシャ30とのこのような作用によって、ワッシャ30にばね効果を持たすことができ、その結果、ロータフレーム12と軸受16との衝撃を緩和し、衝撃音の抑制を図ることができる。
図6は、このように構成されたモータ10と比較例との衝突音のオーバオールにおける比較結果を示す図である。また、図7は、モータ10と比較例との衝突音の最大音圧における比較結果を示す図である。
ここで、比較例として段差部23を設けない構成のモータと比較した。比較例のモータのその他の構成は、本実施の形態のモータ10と同一である。また、本比較として、モータに対して軸心方向32に衝撃を加え、そのときの加速度とモータから発する衝撃音の音圧を測定した。加速度としては、約12m/s2と約23m/s2との場合としている。また、衝突音の音圧として、図6では所定の周波数範囲における平均音圧(オーバオール)レベル、図7ではピーク音圧となった周波数の音圧レベルを示している。図6および図7より、段差部23を設けることにより、衝突音が抑制されることがわかる。
なお、以上の説明では、ワッシャ30を1つのみ配置した構成例を挙げて説明したが、ワッシャ30を複数配置した構成であってもよい。図8は、ワッシャ30を複数配置した構成を示す図である。図8では、ワッシャ30を3枚配置した例を示している。衝突音を緩和する観点からすると、ワッシャ30は金属よりも樹脂とすることがより効果的である。一方、樹脂とした場合、一般的に金属よりも強度が下がり、破壊する可能性も高くなる。このため、ワッシャ30を複数配置することにより、ワッシャ30の1つが仮に弾性域を超えて変形したとしても、他のワッシャ30によって衝撃音の抑制効果を保持することができる。
また、段差部23の形状として、円盤部21内側表面からの段差箇所をテーパ形状や丸み形状としてもよい。図9Aは、円盤部21内側表面からの段差角部の箇所を、断面が曲線形状となるように加工した曲線部23aを設けた例を示す図である。また、図9Bは、円盤部21内側表面から、断面が傾斜した直線で段差部23底部に繋がる傾斜部23bを設けた例を示している。このような曲線部23aや傾斜部23bを設けることにより、ロータフレーム12と軸受16との衝突時にワッシャ30が破壊することを抑制できる。
また、以上の説明では、段差部23を空隙とした構成例を挙げて説明したが、段差部23の空隙箇所に弾性力を有する緩衝部材を配置し、ワッシャ30の保護とともに衝撃の緩和効果を高める構成とすることもできる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの概要を示す構成図である。また、図11は、本発明の実施の形態2におけるファンモータの要部断面図である。本実施の形態のファンモータは、実施の形態1で説明したモータ10を備えている。すなわち、ファンモータ50は、本発明のモータを備えた構成である。
ファンモータ50は、ケース55内(55A、55B)に、ファン56と、ファン固定部57と、モータ10とが備えられる。ケース55は、吸込口64と吹出口65とを有する。ケース55は、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などの樹脂からなる。
ファン56は、シロッコファンを用いている。ファン固定部57は、弾性体プレート57Aとファン取付プレート57Bからなる。弾性体プレート57Aは、シリコンゴムからなる。シリコンゴムに代えて、固化した後も所定の弾性力を有する接着剤を用いてもよい。具体的には、シリコン混和物であれば、同様の効果を得ることができる。さらに、シリコンゴムに代えて、弾性力を有する発泡体を用いてもよい。具体的には、ゴムスポンジ、またはウレタンスポンジであれば、同様の効果を得ることができる。ファン取付プレート57Bは、金属あるいは樹脂からなる。金属材料としては、電気亜鉛めっき鋼板が使用できる。樹脂材料としては、PBT、PC、PP、またはこれらの混合材、あるいはそのガラス繊維混合剤などが使用できる。ファン取付プレート57B中央の穴57Cには、モータ10のシャフト19が挿入される。モータ10のシャフト19をこの穴57Cに圧入すれば、ファン取付プレート57Bはシャフト19へ固定される。
このように、本実施の形態のファンモータ50は本発明のモータを備えた構成であるため、衝突音の抑制を図ったファンモータを実現できる。
次に、本発明のファンモータを車載用に使用した使用例を図12、図13に示す。
車載用として図12では、本実施の形態のファンモータ50が、車載用電池80の冷却に使用される。このときの空気の流れを図中、矢印73(73A、73B)で示す。図12に示すファンモータ50は、シロッコファンを用いている。モータを小型化することで、この車載用のファンモータ50は従来よりも小型化を実現している。その結果、従来の車載用ファンモータよりも設置の自由度を上げることができる。そこで、複雑な風回路を形成する車載用電池80の収納部81において、各車載用電池80を冷却するのに適した位置へこのファンモータ50を設置することができる。よって、より効率的な風回路を形成することができるので、より省エネルギー化を推し進めることが可能となる。
また、図13において、車載用のファンモータ50は、搭乗者が使用するシート82へ組み込まれる。具体的には、シート82の背もたれ82Aや座面82Bに組み込まれる。このときの空気の流れを図中、矢印83(83A、83B)で示す。図13に示すファンモータ50も、シロッコファンを用いている。その結果、図に示すように、ファンモータ50の吸込口64から吸い込まれた空気(83A)は、吸込口64方向とほぼ直行する面方向に設けられた吹出口65から吹き出される(83B)。
なお、図13では、吸込口64を背もたれ82Aの表面側と座面82Bの上面側へ設置して、空気の流れ83について分かりやすく説明した。しかし、搭乗者に対する快適性や車載用空調装置への空気の吸込み易さを考慮した場合、吸込口64は背もたれ82Aの背面側と座面82Bの下面側へ設置するほうがよい。
このように、本発明のモータを車載用ファンモータに用いれば、自動車が悪路や段差を走行することで、復元力とは反対の方向へこの復元力以上の強い力がシャフトへ加わったとしても、軸受とロータフレームとの衝突時の衝撃を緩和することができる。
その結果、軸受とロータフレームとの衝突時の衝撃が基となって発生していた衝突音を抑制することができる。
以上説明したように、本発明のモータは、シャフトと、シャフトを回転自在に支承する軸受と、シャフトの軸心方向に沿ってシャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、軸受とロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備える。そして、ワッシャとロータフレームとが対面するロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けた構成である。また、本発明のファンモータは、本発明のこのようなモータを備えている。本発明のモータおよびファンモータは、このように構成されるため、簡易な構成で、軸受とロータフレームとの衝撃が基となって発生していた衝突音を抑制できる。
なお、以上の説明ではインナーロータ型のブラシレスモータの例を挙げて説明したが、インナーロータ型やブラシレスモータに限定されず、アウターロータ型のモータや、ブラシ付のモータにも適用することができる。
また、以上の説明では上述のような磁気復元力を利用したモータの一例を挙げて説明したが、復元力を利用したモータに限定されず、例えばロータ自重を利用したモータなど、衝撃によってロータが軸方向に移動するような構造のモータに適用することができる。
本発明は、上記した車載用として好適であり、それ以外、例えば、省スペースかつ、衝撃による衝突音の抑制を求められる機器についても使用することができる。
10 モータ
11 モータケース
11A ケース本体
11B ケース蓋
12 ロータフレーム
13 ロータ磁石
14 ロータ
15 ステータ
15A 鉄心
15B 巻線
16 軸受
18 スラスト板
19 シャフト
21 円盤部
22 円筒部
23 段差部
23a 曲線部
24 取付部
30 ワッシャ
32 軸心方向
50 ファンモータ
55 ケース
56 ファン
57 ファン固定部
57A 弾性体プレート
57B ファン取付プレート
64 吸込口
65 吹出口
80 車載用電池
81 収納部
82 シート
82B 座面

Claims (6)

  1. シャフトと、
    前記シャフトを回転自在に支承する軸受と、
    前記シャフトの軸心方向に沿って前記シャフトに取り付けられるロータフレームを含むロータと、
    前記ロータの外周面に対し、空隙を介して対向して配置されるステータと、
    前記軸受と前記ロータフレームとの間に配置されるワッシャとを備え、
    前記ワッシャと前記ロータフレームとが対面する前記ロータフレームの箇所に、窪みを形成する段差部を設けたことを特徴とするモータ。
  2. 前記ロータと前記ステータとの間に磁気的復元力が作用するように、前記ロータと前記ステータとは、前記ロータの磁気的中心と前記ステータの磁気的中心とが所定の距離を有して設置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ワッシャは、前記軸受と前記ロータフレームとの間に複数枚配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 前記段差部は、前記シャフトの外周を沿うように前記ロータフレームに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  5. 前記段差部には、緩衝部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  6. 請求項1に記載のモータを用いたことを特徴とするファンモータ。
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