JPWO2012124562A1 - 生体吸収性縫合糸及び生体吸収性縫合糸の製造方法 - Google Patents

生体吸収性縫合糸及び生体吸収性縫合糸の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れた生体吸収性縫合糸を提供することを特徴とする。本発明は、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸、及び、前記芯糸の周りに巻き付けられた生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸からなり、加熱処理により溶融した芯糸によって前記芯糸と前記巻糸とが接着された構造を有する生体吸収性縫合糸である。

Description

本発明は、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れた生体吸収性縫合糸、及び、該生体吸収性縫合糸の製造方法に関する。
手術用縫合糸は古くから用いられている医療用具の一つである。近年では手術後の抜糸が不要である生体内分解吸収性の縫合糸が多用されるようになってきている。かかる吸収性縫合糸としては、ポリグリコール酸等を原料とした縫合糸が市販されている。
手術用縫合糸の態様としては、単一の繊維のみからなるモノフィラメント縫合糸や、複数の繊維からなるマルチフィラメント縫合糸が知られている。なかでも、胃や腸管等の運動の多い消化器の吻合、縫合の用途等では、柔軟性が高いマルチフィラメント縫合糸が好適である。更に、組紐機を用いて複数のマルチフィラメント糸を組紐状に編み込んだ組紐状縫合糸は、特に高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを両立できることが知られている(例えば、特許文献1〜3)。
しかしながら、組紐状縫合糸は、切断した場合に糸の端部において組紐が緩んでしまい、糸がバラバラにほぐれてしまうという問題があった。また、複雑な組織を吻合、縫合した場合には、縫合糸にねじり屈曲がかかることがある。従来の組紐状縫合糸は、ねじり屈曲を与えた場合にも、ねじり屈曲点において糸のほぐれが発生するという問題もあった。また、このような糸のほぐれに起因して、結び目が緩みやすいという結節保持性の問題もあった。更に、組紐状縫合糸の製造では、紡糸により得られたマルチフィラメント糸を、組紐機を用いて組紐状に加工するが、このような製法は製造工程が多く、生産効率やコストの面で不利であるという問題もあった。
特開平6−14987号公報 特開2008−113790号公報 特開2004−250853号公報
本発明は、上記現状に鑑み、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れた生体吸収性縫合糸、及び、該生体吸収性縫合糸の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸、及び、前記芯糸の周りに巻き付けられた生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸からなり、加熱処理により溶融した芯糸によって前記芯糸と前記巻糸とが接着された構造を有する生体吸収性縫合糸である。
本発明者らは、鋭意検討の結果、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸の周りに生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸を巻き付け、該芯糸を加熱処理により溶融して芯糸と巻糸とを接着することにより、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れた生体吸収性縫合糸が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の生体吸収性縫合糸は、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸、及び、上記芯糸の周りに巻き付けられた生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸からなる。
上記芯糸は、加熱処理によって溶融させることにより、芯糸と巻糸とを接着するための接着樹脂の役割を果たすものである。
上記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分は、融点が50〜200℃であることが好ましい。上記低融点成分の融点が50℃未満であると、製造工程中において完全に溶融して流出してしまい、複数の巻糸を接着させるという効果を発揮できないおそれがある。上記低融点成分の融点が200℃を超えると、周囲に巻き付ける複数の巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分との融点の差が小さく、製造時に芯糸とともに巻き付ける複数の巻糸まで溶融してしまうおそれがある。上記低融点成分の融点の好ましい下限は60℃、好ましい上限は160℃である。
なお、本明細書において融点は、示差操作熱量測定(DSC)により測定して得られる値を意味する。
上記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分としては、上記融点を満たす生体吸収性成分であれば特に限定されないが、例えば、ε−ポリカプロラクトン、ε−ポリカプロラクトンとグリコール酸との共重合体、ε−ポリカプロラクトンと乳酸との共重合体、ポリジオキサノン、トリメチレンカーボネート等を挙げることができる。なかでも、柔軟な芯糸を作ることができることから、ε−ポリカプロラクトン、ε−ポリカプロラクトンとグリコール酸との共重合体、及び、ε−ポリカプロラクトンと乳酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。
上記芯糸は、モノフィラメント糸であってもマルチフィラメント糸であってもよく、周囲に巻き付ける巻糸の本数や、縫合糸としての全体の直径などを勘案して、随意に選択することができる。
上記芯糸の直径は、0.03〜0.25mmであることが好ましい。上記芯糸の直径が0.03mm未満であると、芯糸の周囲に複数の巻糸を巻き付けることが困難であったり、芯糸を加熱処理して溶融しても巻糸との接着が不充分になったりするおそれがある。上記芯糸の直径が0.25mmを超えると、芯糸が太すぎるために得られる縫合糸の柔軟性が失われてしまうおそれがある。上記芯糸の直径のより好ましい下限は0.05mm、より好ましい上限は0.2mmである。
本発明の生体吸収性縫合糸は、上記芯糸の周りに巻き付けられた生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸を有する。
上記巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分は、融点が180〜290℃であることが好ましい。上記高融点成分の融点が180℃未満であると、上記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分との融点の差が小さく、製造時に芯糸とともに巻き付ける複数の巻糸まで溶融してしまうおそれがある。上記高融点成分の融点が290℃を超えると、通常の紡糸法による紡糸が困難である。上記高融点成分の融点の好ましい下限は200℃、好ましい上限は270℃である。
上記巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分としては、上記融点を満たす生体吸収性成分であれば特に限定されないが、例えば、ポリグリコール酸、グリコール酸と乳酸との共重合体、グリコール酸とε−カプロラクトンとの共重合体、グリコール酸とジオキサノンとの共重合体等を挙げることができる。なかでも、高い引張強力、結節強力を有する吸収性縫合糸を作ることができる点で、ポリグリコール酸、及び/又は、グリコール酸と乳酸との共重合体であることが好ましい。
上記巻糸は、モノフィラメント糸であってもマルチフィラメント糸であってもよいが、高い柔軟性を有する生体吸収性縫合糸を作ることができる点で、マルチフィラメント糸であることが好ましい。
上記巻糸がマルチフィラメント糸である場合、より高い柔軟性を実現できることから、10本以上のモノフィラメント糸から構成されるマルチフィラメント糸であることが好ましい。
上記巻糸は、直径が0.05〜0.6mmであることが好ましい。上記巻糸の直径が0.05mm未満であると、芯糸に巻き付けた際に巻き付けた糸の間に隙間が生じてしまい、高い引張強力、結節強力を有する吸収性縫合糸が得られないことがある。上記巻糸の直径が0.6mmを超えると、複数の巻糸を芯糸の周囲に巻き付けることが困難となることがある。上記巻糸の直径のより好ましい下限は0.1mm、より好ましい上限は0.5mmである。
上記芯糸、巻糸を製造するための方法としては特に限定されず、溶融紡糸法等の従来公知の紡糸方法を挙げることができる。
本発明の生体吸収性縫合糸は、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸が巻き付けられ、かつ、加熱処理により溶融した芯糸によって芯糸と巻糸とが接着された構造を有する。
上記芯糸の周りに複数の上記巻糸を巻き付ける態様としては、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸をらせん状に巻き付けた合撚り糸状の態様や、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸を組紐状に巻き付けた組紐状の態様や、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸をカバリング加工状に巻き付けたカバリング糸状の態様等が挙げられる。なかでも、高速で連続的に芯糸の周囲に複数の巻糸を巻き付けることができ、特に生産効率に優れる点で、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸をらせん状に巻き付けた合撚り糸状の態様が好適である。更に、このような合撚り糸状の態様では巻糸がねじれながら芯糸に巻き付いていることから、上記巻糸がマルチフィラメント糸の場合であっても、該マルチフィラメント糸を構成する全てのモノフィラメント糸が必ず溶融した芯糸と接するようになることから、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく、高い結節保持性が得られるという効果が特に顕著に得られる。
上記芯糸の周りに巻き付ける巻糸の本数は複数であればよいが、3以上であることが好ましい。上記巻糸の本数を3以上とすることにより、特に高い柔軟性を有する生体吸収性縫合糸を得ることができる。上記芯糸の周りに巻き付ける巻糸の本数の上限は特に限定されないが、得られる効果と製造の容易性とを考慮すると、6以下であることが好ましい。
本発明の生体吸収性縫合糸では、加熱処理により溶融した芯糸によって芯糸と巻糸とが接着されている。上記芯糸と上記複数の巻糸とを接着させることで、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく、結節保持性に優れるという効果が得られる。
本発明の生体吸収性縫合糸の一例の模式斜視図を図1に示す。図1の生体吸収性縫合糸1では、複数の巻糸として3本の巻糸3(マルチフィラメント糸)を用い、これを芯糸2の周りにらせん状に巻き付いけて合撚り糸状として構成されている。
図2に、図1の生体吸収性縫合糸1のAA断面の模式図を示す。図2に示すように、加熱処理によって芯糸2は熱溶融しており、熱溶融塊2’として分散して上記マルチフィラメント糸3(マルチフィラメント糸)と接着した構造を形成している。
更に、図3に、巻糸の本数を3〜6とした場合の本発明の生体吸収性縫合糸の断面の模式図を示した。
本発明の生体吸収性縫合糸は、表面に滑材等からなるコーティング層を有してもよい。上記滑材としては特に限定されず、シリコーン、シュガーエステル等の従来公知の滑材を用いてもよい。また、本発明の生体吸収性縫合糸は、特許第2958507号に記載されているような、高級脂肪酸塩や、ポリカプロラクトン、カプロラクトン−乳酸共重合体、カプロラクトン−グリコール酸共重合体、ポリ乳酸及び乳酸−グリコール酸共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である生体吸収性高分子や、ショ糖脂肪酸エステル等を含有する被覆層を有してもよい。
本発明の生体吸収性縫合糸は、直径が0.03〜0.8mmであることが好ましい。上記直径が0.03mm未満であると、縫合糸として必要な強力が得られないおそれがある。上記直径が0.8mmを超えると、剛直になって縫合糸としての用途に適さなくなるおそれがある。上記直径のより好ましい下限は0.035mm、より好ましい上限は0.7mmである。
本発明の生体吸収性縫合糸は、引張強力が0.5N以上であることが好ましい。上記引張強力が0.5N未満であると、縫合糸として必要な強力を得ることができないおそれがある。上記引張強力は、1N以上であることがより好ましい。
なお、本明細書において引張強力は、JIS L1013:2010の方法により測定して得られる値を意味する。
本発明の生体吸収性縫合糸は、伸度が5%〜70%であることが好ましい。上記伸度が5%未満であると、縫合糸として扱いにくくなるおそれがある。上記伸度が70%を超えると、縫合糸の結び目を作れないおそれがある。上記伸度は、10%〜60%であることがより好ましい。
なお、本明細書において伸度は、JIS L1013:2010の方法により測定して得られる値を意味する。
本発明の生体吸収性縫合糸は、結節強力が0.5N以上であることが好ましい。結節強力が0.5N未満であると、縫合糸として使用したときに結び目が切れてしまうおそれがある。結節強力が、0.6N以上であることがより好ましい。
なお、本明細書において結節強力は、米国薬局方(USP)で定められた方法により測定して得られる値を意味する。
本発明の生体吸収性縫合糸を製造する方法としては、上記芯糸の周りに上記複数の巻糸を巻き付けた後、加熱処理する内部接着式の糸製造方法が挙げられる。内部接着式の糸製造方法については、例えば、特許第3205556号に詳しく記載されている。
上記芯糸の周りに複数の上記巻糸を巻き付ける態様が、上記芯糸の周りに複数の上記巻糸をらせん状に巻き付けた合撚り糸状の態様である場合を例にして、本発明の生体吸収性縫合糸を製造する方法をより詳しく説明する。
即ち、まず、上記複数の巻糸のそれぞれを同方向へ同時に撚って撚糸とする工程を行う。次いで得られた複数の撚糸を、上記芯糸と組み合わせ、上記複数の巻糸の撚り方向と逆の方向へ撚りを入れる工程を行う。これにより、上記芯糸は、上記複数の巻糸との合撚り糸の中心に閉じ込められ、上記芯糸の周りに上記複数の巻糸がらせん状に巻き付けられた合撚り糸が得られる。
次いで、加熱処理により上記芯糸を溶融させ、上記芯糸と上記複数の巻糸とを接着させる。上記加熱処理の方法は特に限定されないが、得られた芯糸の周りに複数の巻糸がらせん状に巻き付けられた合撚り糸を、加熱ドラムに巻きとる方法、ボビンに巻いて恒温層に静置する方法、一定速度で熱処理装置の中を移動させる方法等が挙げられる。
上記記加熱処理は、上記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分の融点以上、かつ、上記巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分の融点未満の温度で行う。具体的には、例えば、80〜180℃で30〜90分間行うことが好ましく、90〜150℃で40〜80分間行うことがより好ましい。
本発明の生体吸収性縫合糸を製造する方法であって、生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸のそれぞれを同方向へ同時に撚って撚糸とする工程と、得られた複数の撚糸を、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸と組み合わせ、上記複数の巻糸の撚り方向と逆の方向へ撚りを入れる工程と、上記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分の融点以上、かつ、上記巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分の融点未満の温度で加熱処理することにより上記芯糸を溶融させ、上記芯糸と上記複数の巻糸とを接着させる工程とを有する生体吸収性縫合糸の製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の生体吸収性縫合糸の製造方法によれば、従来の組紐機を用いた組紐状縫合糸の製造方法では1時間あたり5〜10m程度の縫合糸しかできなかったものが、1分間あたり5〜7m程度の縫合糸を製造することができ、その生産性の向上効果は60倍にも達する。
本発明の生体吸収性縫合糸は、上述した構成からなるものであるため、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れる。このため、手術用縫合糸として好適に適用することができる。
本発明の生体吸収性縫合糸の一例の模式斜視図を示す。 本発明の生体吸収性縫合糸の一例の断面模式図を示す。 巻糸の本数を3〜6とした場合の本発明の生体吸収性縫合糸の断面の模式図を示す。 実施例1で得られた縫合糸(a)及び比較例2で得られた縫合糸(b)の切断断面の顕微鏡写真である。 実施例1で得られた縫合糸(a)及び比較例2で得られた縫合糸(b)のねじり屈曲点の顕微鏡写真である。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」及び「部」は、それぞれ「質量%」及び「質量部」を意味するものとする。
(実施例1)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.16mm)を用いた。糸径0.019mmのポリグリコール酸単糸が184フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP1号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例2)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.164mm)を用いた。糸径0.019mmのポリグリコール酸単糸が92フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP2−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例3)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.160mm)を用いた。糸径0.018mmのポリグリコール酸単糸が69フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP3−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例4)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.080mm)を用いた。糸径0.018mmのポリグリコール酸単糸が46フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP4−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例5)
芯糸として融点が90℃のグリコール酸−ε−カプロラクトン共重合体(共重合比率がε−ポリカプロラクトン:グリコール酸=50:50%)からなるモノフィラメント糸(直径0.080mm)を用いた。糸径0.018mmのポリグリコール酸単糸が46フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って180℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP4−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例6)
芯糸として融点が85℃の乳酸−ε−カプロラクトン共重合体(共重合比率がε−ポリカプロラクトン:乳酸=50:50%)からなるモノフィラメント糸(直径0.080mm)を用いた。糸径0.018mmのポリグリコール酸単糸が46フィラメントからなるポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って160℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP4−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例7)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.164mm)を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸−乳酸共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が92フィラメントからなるポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP2−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例8)
芯糸として融点が65℃のε−ポリカプロラクトンからなるモノフィラメント糸(直径0.164mm)を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸−乳酸共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が46フィラメントからなるポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP4−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例9)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.003mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が50フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸−乳酸共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が144フィラメントからなるポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸6本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP2号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例10)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.003mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が40フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸−乳酸共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が144フィラメントからなるポリグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸5本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP1号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例11)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.003mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が30フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸と乳酸の共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が114フィラメントからなるグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸4本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP1−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例12)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.008mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が20フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸と乳酸の共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が114フィラメントからなるグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP2−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例13)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.02mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が10フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸と乳酸の共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が63フィラメントからなるグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP3−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(実施例14)
芯糸として、融点が65℃、糸径0.01mmのε−ポリカプロラクトンからなる単糸が8フィラメントからなるε−ポリカプロラクトンマルチフィラメント糸を用いた。糸径0.019mmのグリコール酸と乳酸の共重合体(共重合比率がグリコール酸:乳酸=90:10%)単糸が42フィラメントからなるグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸3本を、上記芯糸の周囲に巻き付け合撚り糸を製造し、これを熱処理ドラムに巻き取って110℃で60分間連続的に熱処理を行い、USP4−0号相当の生体吸収性縫合糸を得た。得られた縫合糸は、芯糸に巻き付けた複数のポリグリコール酸マルチフィラメント糸がほどけることはなく、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保っていた。
(比較例1)
実施例1において、芯糸を用いずにポリグリコール酸マルチフィラメント糸3本からなる縫合糸を作製した。得られた縫合糸は、糸端からすぐにほどけてしまい、マルチフィラメント縫合糸としての形態を保つことができなかった。
(比較例2〜5)
市販のグリコール酸−乳酸共重合体マルチフィラメント糸からなるUSP1号、2−0号、3−0号、4−0号の組紐状縫合糸(商品名VICRYL、Ethicon社製)を用いた。
(評価)
実施例及び比較例で得られた縫合糸について、下記の項目について評価した。ただし、比較例1の縫合糸については形態を保つことができなかったことから、評価は行わなかった。
結果を表1に示した。
(1)引張強力の評価
実施例及び比較例で得られた縫合糸について、JIS L1013:2010に準じた方法により引張強力を測定した。具体的には、チャック間距離を100mmとし、引張試験機(インストロン社製Model 4302型引張試験機)を用いて100mm/分の速度で試験を行った。上記縫合糸の切断時の強力を引張強力として測定した。
(2)結節強力の評価
実施例及び比較例で得られた縫合糸について、米国薬局方(USP)で定められた方法に準じた方法により結節強力を測定した。柔軟な外径100mmのゴムチューブに、縫合糸の中央部を巻き付けて外科結びとした。チャック間距離を100mmとし、結び目が中央にくるように糸の両端をチャックで固定し、引張試験機(インストロン社製Model 4302型引張試験機)を用いて100mm/分の速度で試験を行った。上記縫合糸の切断時の荷重を結節強力とした。
(3)結節保持性の評価
直径100mmのステンレス棒に、実施例及び比較例で得られた縫合糸をしっかり男結びにて結びつけ、ループ部に30gの荷重を加えた。上記縫合糸の結び目の上で、プラスチック棒を100回/分の速度で2000回移動させた。目視にて観察して、結び目が全く緩まなかった場合を「○」、結び目に緩みが認められた場合を「×」と評価した。
(4)柔軟性の評価
「G.T.Rodeheaverら、J.Long−Term Effect of Medical Implants,Vol.6,p.181−198(1996)」に記載された方法に従い、実施例9〜14及び比較例2〜5で得られた縫合糸の柔軟性を評価した。
即ち、得られた縫合糸を長さ20cmに切断し、該糸の両端に錘を取り付けた。温度20℃、湿度50%の環境下で、糸の中央を直径0.9mmのフックに掛け、錘を自然に垂らした状態で糸端間の距離を測定した。下記式に従い、糸の柔軟度G値を求めた。なお、測定は各々5回行って、その平均値を求めた。
G=WL/3d
式中、Wは錘の重さ(本法においては0.00638N)を表し、Lは試験に用いた縫合糸の長さ(本法においては20cm)、dは測定した錘を垂らした状態での縫合糸の糸端間の距離(cm)を表す。
(5)形態保持性(切断面)の評価
実施例及び比較例で得られた縫合糸について、手術用鋏を用いて切断した。切断面を倍率100倍の顕微鏡を用いて目視にて観察して、糸のほどけが全く認められなかった場合を「○」、一部に糸のほどけが認められた場合を「×」と評価した。
なお、図4(a)に実施例1で得られた縫合糸の切断断面の顕微鏡写真を、図4(b)に比較例2で得られた縫合糸の切断断面の顕微鏡写真を示した。
(6)形態保持性(ねじり屈曲点)の評価
実施例及び比較例で得られた縫合糸について、ねじりを加えながら90°以上折り曲げて、ねじり屈曲点を作製した。ねじり屈曲点を倍率200倍の顕微鏡を用いて目視にて観察して、糸のほどけが全く認められなかった場合を「○」、一部に糸のほどけが認められた場合を「×」と評価した。
なお、図5(a)に実施例1で得られた縫合糸のねじり屈曲点の顕微鏡写真を、図5(b)に比較例2で得られた縫合糸のねじり屈曲点の顕微鏡写真を示した。
本発明の生体吸収性縫合糸は、高い柔軟性と高い引張強力、結節強力とを有し、切断端部やねじり屈曲点においても複数の糸がほどけることがなく形態が維持され、結節保持性に優れ、かつ、生産効率に優れることから、手術用縫合糸として好適に適用することができる。
1 生体吸収性縫合糸
2 芯糸
2’ 熱溶融塊
3 巻糸

Claims (8)

  1. 生体吸収性の低融点成分からなる芯糸、及び、前記芯糸の周りに巻き付けられた生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸からなり、
    加熱処理により溶融した芯糸によって前記芯糸と前記巻糸とが接着された構造を有する
    ことを特徴とする生体吸収性縫合糸。
  2. 芯糸の周りに複数の巻糸がらせん状に巻き付けられている合撚り糸状の形状であることを特徴とする請求項1記載の生体吸収性縫合糸。
  3. 芯糸の周りに巻き付ける巻糸の本数が3以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の生体吸収性縫合糸。
  4. 巻糸は、マルチフィラメント糸であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の生体吸収性縫合糸。
  5. 芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分の融点が50〜200℃、巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分の融点が180〜290℃であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の生体吸収性縫合糸。
  6. 芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分は、ε−ポリカプロラクトン、ε−ポリカプロラクトンとグリコール酸との共重合体、及び、ε−ポリカプロラクトンと乳酸との共重合体からなる群より選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の生体吸収性縫合糸。
  7. 巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分は、ポリグリコール酸、及び/又は、グリコール酸と乳酸との共重合体であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の生体吸収性縫合糸。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の生体吸収性縫合糸を製造する方法であって、
    生体吸収性の高融点成分からなる複数の巻糸のそれぞれを同方向へ同時に撚って撚糸とする工程と、
    得られた複数の撚糸を、生体吸収性の低融点成分からなる芯糸と組み合わせ、前記複数の巻糸の撚り方向と逆の方向へ撚りを入れる工程と、
    前記芯糸を構成する生体吸収性の低融点成分の融点以上、かつ、前記巻糸を構成する生体吸収性の高融点成分の融点未満の温度で加熱処理することにより前記芯糸を溶融させ、前記芯糸と前記複数の巻糸とを接着させる工程とを有する
    ことを特徴とする生体吸収性縫合糸の製造方法。

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