JPWO2012117492A1 - 表示装置、表示装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

基準となるカラーセンサにより、表示部(40)に表示される原色を測定した結果である色域の基準値を記憶する基準値記憶部(23)と、表示装置のユーザが、表示装置の校正に用いるカラーセンサにより、表示部に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する差分計算部(32)と、ユーザによる校正時に、差分計算部が計算した差分が予め設定された許容値以上となるときに、ユーザに対してカラーセンサの異常を示す警告を出力する出力部(35)と、を備える。

Description

本発明は、表示装置の表示部に表示される画像の色度及び輝度を、外部センサにより検出し、色度及び輝度を校正する機器を備えた表示装置、及びその表示装置の制御方法に関する。
表示装置を校正するため、表示部に表示される画像の色度及び輝度を検出するセンサとしては、簡易的なカラーセンサ(以下、簡易センサとする)がもっぱら利用されている。簡易センサは、表示装置の性能を左右する重要な部品である。
このため、簡易センサの個体差、経年劣化などによって、測定した色度及び輝度における測色誤差が一定以上になったこと、あるいは変化状態を、利用者に警告することが望ましい。
しかし、例えば表示装置で基準色(例えば3原色であるR、G及びB)を表示し、簡易センサにより表示された色を測色する場合、簡易センサが予め設定される基準値と大きく異なる出力値(例えば、CIE1931のXYZ表色系で規定されるX、Y及びZ値)を出力しても、この原因が表示装置の表示誤差であるのか、或いは、簡易センサの測色誤差であるのかについて判断できなかった。
これは、表示装置及び簡易センサともに信頼性が低いことが原因である。
なお、関連する技術として、下記特許文献1に、センサの出力値により表示装置の色度を補正する技術が示されている。
特開2005−49609号公報
解決しようとする問題点は、表示装置及び簡易センサともに信頼性が低いため、簡易センサが予め設定される基準値と大きく異なる出力値を出力した場合、この原因が表示装置の表示誤差であるのか、或いは、簡易センサの測色誤差であるのかについて、表示装置のユーザが判断できないという点にある。
本発明は、映像を表示する表示部を有する表示装置であって、基準となるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の基準値を記憶する基準値記憶部と、前記表示装置のユーザが、前記表示装置の校正に用いるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、前記基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する差分計算部と、前記ユーザによる校正時に、前記差分計算部が計算した前記差分が予め設定された許容値以上となるときに、前記ユーザに対して前記カラーセンサの異常を示す警告を出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の表示装置において、前記基準となるカラーセンサ、及び前記表示装置の校正に用いるカラーセンサは、前記表示装置の表示部の色を測色し、国際照明委員会がCIE1931で規定するXYZ表色系に基づいたX、Y及びZを出力するセンサであって、前記差分計算部が計算に用いる色域の測定値及び色域の基準値は、前記差分計算部が前記X、Y及びZを、X、Y及びZの比に変換した値である、ことを特徴とする。
また、本発明は、表示装置のユーザが前記表示装置の校正に用いるカラーセンサの異常を前記ユーザへ警告する表示装置の制御方法であって、基準となるカラーセンサにより、前記表示装置の表示部に表示される原色を測定し、測定した結果である色域の基準値を基準値記憶部に記憶される第1のステップと、前記表示装置のユーザが、前記表示装置の校正に用いるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、前記基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する第2のステップと、前記ユーザによる校正時に、前記差分が予め設定された許容値以上となるときに、前記ユーザに対して前記カラーセンサの異常を示す警告を出力する第3のステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、表示装置の色校正に用いる簡易センサが予め設定される基準値と大きく異なる出力値を出力した場合であっても、簡易センサの測色誤差であるのか否かについて、表示装置のユーザに警告でき、表示装置のユーザは簡易センサ使用の可用性を判断できる利点がある。
この本発明の一実施形態における表示装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す第1記憶部23が記憶するデータのデータ構造を示す図である。 図1に示すMPU32が算出したx、y及びz値を表した図である。 図1に示すMPU32の他の判定方法を説明するためのxy色度図である。
以下、本発明の一実施形態による表示装置について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態による表示装置を適用した液晶表示装置100の構成を示す概略ブロック図である。
液晶表示装置100は、制御部30、及び液晶表示部40から構成される。
制御部30は、入力される映像信号に応じた画像を液晶表示部40に表示させる。
液晶表示部40は、液晶表示パネル(不図示)が設けられており、制御部30からの指示に応じた輝度及び色度に従い、画像を表示する。
また、図1において、液晶表示装置100とともに、センサ10が示されている。センサ10は、液晶表示部40が表示し得るRGB表色系の3原色であるR(赤)、G(緑)及びB(青)を、それぞれ、XYZ表色系で表わされるX、Y及びZ値(XYZ値)に変換し、出力する。XYZ表色系とは、国際照明委員会(CIE:Commission Internationaled'Eclairage)が1931年にRGB表色系とともに定めた表色系である。
なお、センサ10は、それを用いるユーザが表示装置100の製造者である場合の基準センサ10a(基準となるセンサ)と、ユーザが表示装置100の購入者である場合の簡易センサ10b(簡易センサ)とを、併せて示している。
また、基準センサ10a及び簡易センサ10bは、例えば、赤色(中心波長が約620nm(ナノメートル))、青色(中心波長が約555nm)、および緑色(中心波長が約450nm)の単色の3つのカラーフィルタ(X、Y及びZフィルタ)、3つのフォトダイオード(各単色用に設けられる基準センサ10a及び簡易センサ10bの受光部)、並びに、AD(Analog Digital)コンバータおよび演算器により構成されている。
制御部30は、操作部21、通信部22、第1記憶部23、第2記憶部24、MPU32、映像信号コントローラ33、OSD機能部35及びバックライトコントローラ34を備えている。
操作部21は、ユーザからの指令を受け付け、指令に対応する信号をMPU32(MPU:Micro Processor Unit)に出力する。
通信部22は、基準センサ10aまたは簡易センサ10bへ、MPU32からの測色を開始させる命令を示す制御信号を出力する。基準センサ10aまたは簡易センサ10bは、この制御信号が入力されると、液晶表示部40の表示部を測色し、測色結果であるX、Y及びZ値を通信部22に出力する。通信部22は、このX、Y及びZ値をMPU32に出力する。なお、基準センサ10aまたは簡易センサ10bと通信部22の間は、例えばUSBケーブルで接続され、制御信号及びX、Y及びZ値の授受が行われる。
MPU32は、表示装置100の各部を制御する機能を有するとともに、操作部21から入力される、ユーザ(表示装置100の製造者、表示装置100の購入者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して、上述した通信部22と基準センサ10aまたは簡易センサ10bとの間の制御信号及びX、Y及びZ値の授受を制御する機能を有する。
また、MPU32は、ユーザ(表示装置100の製造者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して基準センサ10aが出力するXYZ値を、例えば、CIE1931で規定されるxyY表色系で表わされるx、y及びzの値に変換し、第1記憶部へ記憶させる。
また、MPU32は、ユーザ(表示装置100の購入者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して簡易センサ10bが出力するXYZ値を、x、y及びz値に変換する。そして、変換されたx、y及びzと、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値とを、それぞれ比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定する。
第1記憶部23は、MPU32が変換したx、y及びz値を、3原色であるR、G及びBに関連付けて、記憶する。
第2記憶部24は、MPU32が比較判定する際に用いる基準値(予め設定された許容値)を記憶する。
映像信号コントローラ33は、MPU32により制御され、表示装置100の外部から入力される映像信号を、OSD機能部35に出力する。
CRT(Cathode Ray Tube)や液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel:PDP)といった種々の表示装置は、それぞれの表示装置が持つ特性によって固有のガンマ特性、色度特性を有する。ここで、表示装置のガンマ特性とは、入力信号レベルと表示装置の出力輝度との関係を示すものである。一方、色度特性とは、それぞれの表示装置が持つ3ないしそれ以上の原色(例えばRGB+白色)の色度のことを指す。表示装置では、通常RGBの三つの原色を使用するため、色度特性といえばRGBの色度のことを指すのが一般的である。
これらの特性は、表示装置の種類に依存するため、CRT、LCD及びPDPのそれぞれの方式では、ガンマ特性が大きく異なり、色度特性も異なる。
映像信号コントローラ33は、MPU32から映像信号調整の指示が出された場合、表示装置のガンマ特性及び色度特性を保持したルックアップテーブルLUTを用いて、入力される映像信号に対して色の変更(ガンマ補正及び色度補正を行い)、変更後の映像信号をOSD機能部35に出力する。
また、映像信号コントローラ33は、表示装置100の工場出荷時における基準センサ10aを用いた色度及び輝度測定のとき、あるいは表示装置100のユーザが簡易センサ10bを用いて色度及び輝度を測定するとき、MPU32により制御されて、OSD機能部35にテスト映像信号(表示装置100の3原色であるR、G及びB各色の最大階調)を出力する。
バックライトコントローラ34は、MPU32からの指示に応じて、バックライト駆動部41を駆動する制御信号を変更する。バックライトコントローラ34は、例えば、液晶表示部40のバックライトを構成する光源に冷陰極型蛍光ランプを用いて、これを電流調光型インバータで駆動する場合には、インバータに供給する電流の実効値を変更する。また、光源がLEDである場合には、LED駆動回路に供給する電圧のパルス幅の変更や、電圧のピーク値の変更をする。
OSD機能部35(出力部)は、映像信号コントローラ33が出力する補正後の映像信号をLCD駆動部42に出力し、LCD駆動部42によって液晶パネルを駆動させて各種情報の表示を行う。
また、OSD機能部35は、MPU32の判定結果に基づき、MPU32が、表示装置100の工場出荷時における基準センサ10aを用いた色度及び輝度の測定結果と、表示装置100のユーザが簡易センサ10bを用いて行った色度の測定結果が一致しないと判定した場合、警報を出力する。この警報の出力方法としては、例えば、後述する液晶表示部40の画面上のいずれかの位置に警告を出力し、あるいは、映像信号に重ねて表されるOSDに警告を出力することがあげられる。
液晶表示部40は、バックライト駆動部41とLCD駆動部42とを有し、これら駆動部からの指示に応じて画像を液晶パネル(不図示)上に表示する。バックライト駆動部41は、バックライトコントローラ34から供給される制御信号に応じた明るさになるようにバックライトを点灯させる。LCD駆動部42は、OSD機能部35が出力する映像信号に従い、液晶表示部40の液晶パネルを駆動して画像を表示する。
液晶表示部40の液晶表示パネルの画素毎には、赤色(R)フィルタ、青色(B)フィルタ及び緑色(G)フィルタからなる3原色フィルタ(R、G及びBフィルタ)を用いたカラーフィルタが、備えられている。
また、バックライトの光源においては、白色光を発光するために、一般的に原色であるR、G及びB毎に異なる素材が用いられる。例えば、一般的に用いられる冷陰極管(CCFL)では、R、G及びB各々に対応する蛍光体を封入して白色光を発光する。或いは、光源として白色LEDを用いる場合、白色LEDは、青色LEDが発光した青い光を黄色の蛍光体(赤及び青を担当する)に当てることで白色を発光する。
LCD駆動部42が、OSD機能部35から入力される補正された映像信号に応じて、液晶表示パネルに設けられたカラーフィルタの透過率を調整する。そして、透過率の調整される3原色フィルタを用いたカラーフィルタが、バックライト駆動部41により駆動される光源から発光した白色光を透過させ、液晶パネル上に輝度及び色度の補正された映像を表示する。
次に、上記構成の表示装置100において、MPU32がx、y及びz値に基づいて、簡易センサ10bの劣化により測色誤差が生じていることを検出する理由について説明する。
本願発明者の研究では、表示装置100及び簡易センサ10bを構成する光学部材のうち、簡易センサ10bのおける「センサ受光部」の光学安定性が最も高く、「センサ受光部」、「カラーフィルタ」、「光源」の順に安定性が低下する。ここで、「カラーフィルタ」とは、上述の通り、簡易センサ10bにおけるX、Y及びZフィルタ、液晶表示部40におけるR、G及びBフィルタを示す。また、「光源」とは、液晶表示部40におけるCCFLまたは白色LEDを示す。
「センサ受光部」は、金属であるシリコンから構成され、その光学的特性は、他の光学的部材に比べて十分に安定である。すなわち、簡易センサ10b(簡易センサ)であっても、センサ受光部の特性で決定されるリニアリティ(入力輝度に対する出力電圧など)は信頼性が高い。
また、「カラーフィルタ」は上述の通り2種に大別され、表示装置100にはR、G及びBフィルタが、簡易センサ10bにはX、Y及びZフィルタが用いられる。
ここで、X、Y及びZフィルタは、CIE1931の規定を遵守するため、一般的には、その物理特性が脆弱になりやすい。つまり、X、Y及びZフィルタは、カラーフィルタを構成する有機色素が、紫外線への暴露や湿気による加水分解のため化学変化するため、退色、色褪せ、黄変しやすい、つまり、劣化しやすい。この劣化特性は、フィルタの素材ごとに異なるため、X、Y及びZフィルタはそれぞれ異なる劣化特性を持つ。
すなわち、X、Y及びZフィルタは、カラーフィルタ部の経年劣化により、X、Y及びZの出力が、互いに独立に変化する(X/Yなどの出力X、Y及びZの比が変化する)ことが特徴である。
本願発明者は、X、Y及びZフィルタがそれぞれ異なる劣化特性を持ち、簡易センサ10bにおいて出力X、Y及びZの比が変化することが、簡易センサ10bの劣化または故障の主原因であると考える。
また、「光源」は、上述の通り、原色であるR、G及びBごとに異なる素材が用いられる。また、「光源」は、電力が投入されるためエネルギ密度が高く、自己発熱するため、光学部材の中では最も劣化しやすい。
この劣化特性は、光源の素材ごとに異なるため、表示装置100の表示画面において、3原色であるR、G及びBの輝度、並びに出力R、G及びBの比(出力Rに対する出力Bの比など)が変化する。例えば、表示装置100の表示画面において、白色色度の黄変などの経年劣化を引き起こす。
本願発明者は、光源が発光する白色光に含まれる3原色R、G及びBを生成する光源の部材がそれぞれ異なる劣化特性を持つことが、このような表示装置100の経年劣化の主原因であると考える。そのため、簡易センサ10bによる表示装置100の輝度及び色度の校正が必要であると考える。
次に、上記構成の表示装置100において、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値から変換されたx、y及びz値各々と、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値各々とを、比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定できる原理について説明する。
x、y、z値は、CIE1931規定により、センサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)が出力するX、Y及びZ値を用いて、以下の様に表わされる。
x=X/(X+Y+Z)、y=Y/(X+Y+Z)、z=1−(x+y)である。
これらのx、y及びz値(以下、xy値)は、センサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)の出力X、Y及びZの比を示している。例えば、xは、(1−y−z)として表わすことができ、出力X,Y及びZの比を示している。以下、出力X、Y及びZの比を、XYZ比と呼ぶことにする。
ところで、表示装置100の色域端部となる原色(3原色R、G及びBそれぞれの最大階調など)を、液晶表示部40に表示させた場合、液晶表示部40に表示される表示色は、「光源」の発光する白色光に含まれる一つの原色(単色)の輝度を有する色となる。
ここで、例えば、3原色Rを表示させる場合、光源が発光する白色に含まれるG及びB成分は、液晶表示部40における「カラーフィルタ」に遮断され、簡易センサ10bには到達しない。
このため、「光源」の経年劣化により表示装置100の表示画面において生じる、出力R、G及びBの比の変化は、3原色のうちの一色しか到達しない簡易センサ10bのXYZ比に影響を与えることはない。
また、「光源」の経年劣化により表示装置100の表示画面において生じる輝度低下も、簡易センサ10bの出力X、Y及びZ各々に共通に現れるため、簡易センサ10bのXYZ比に影響を与えることはない。
すなわち、液晶表示部40に原色を表示させたとき、簡易センサ10bのXYZ比は表示装置100の経年劣化の影響を受けず、簡易センサ10bが劣化していない場合、一定となる。
上述の通り、XYZ比が変化する要因のうち、表示装置100が備える「光源」の劣化以外の要因は、簡易センサ10bの「センサ受光部」の特性劣化、或いは、X、Y及びZフィルタの特性劣化である。このうち、「センサ受光部」の信頼性は上述のとおり高いため、XYZ比の変化は、簡易センサ10bの「カラーフィルタ」の故障または劣化を反映していると考えられる。
そこで、本発明の表示装置100においては、MPU32が、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値から変換されたx、y及びz値各々と、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値各々とを、比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定する。
そのため、表示装置100のユーザは、基準となる基準センサ10aを所持していなくとも、簡易センサ10bを所持していれば、これを用いて表示装置100の表示を測色することで、その簡易センサ10bの出力の信頼性があるか否かを判断できる。そして、信頼性がない場合、簡易センサ10bを使用すべきか否か、つまり、簡易センサ10bの使用の可用性を判断できることになる。
続いて、簡易センサ10bの「カラーフィルタ」の特性劣化を検出する処理のフローを構成する手順1〜手順8について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、第1記憶部23が記憶するデータのデータ構造を示す図である。第1記憶部23は、「測定/表示色」、「XYZ比」からなる項目を有する。この図は、基準センサ10aが測定したX、Y及びZ値に基づいて、MPU32が算出したx、y及びz値(XYZ比)を、「測定/表示色」で示す3原色のR、G及びB各々について2次元的に表した図である。例えば、第1記憶部23において、3原色のRのx値として、0.546が記憶されていることを示している。
また、図3は、簡易センサ10bが測定したX、Y及びZ値に基づいて、MPU32が算出したx、y及びz値を、3原色のR、G及びB各々について2次元的に表した図である。
まず、以下の手順1〜手順4により、表示装置100の工場出荷前に、基準センサ10aを用いて、表示装置100の色域を、第1記憶部23に記憶させる。
ユーザ(表示装置100の製造者)は、基準センサ10aをUSBケーブルを介して通信部22に接続し、次に、操作部21を介してMPU32に表示校正処理を開始する指令を入力する。
(手順1)
MPU32は、まず、表示装置100の色域端部となる3原色のRに対応するするテスト信号を映像信号コントローラ33に送信する。映像信号コントローラ33は、OSD機能部35を制御して、LCD駆動部42にRの最大階調に対応する画像を液晶表示部40に表示させる。
これにより、液晶表示部40の画面には、一面にR色の画像が表示される。
(手順2)
MPU32は、通信部22を介して、基準センサ10aが出力するX、Y及びZ値を受信し、これら3値をいったん、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第1レジスタRg1に、Rに応じたX、Y及びZ値を記憶する。
所定期間、R色の画像を表示し、X、Y及びZ値を取得した後、制御部は、3原色のG、Bについても、手順1及び手順2を実行し、それぞれの色に対応するX、Y及びZ値を取得し、G及びB毎にX、Y及びZ値を、第1レジスタRg1に一時的に記憶させる。
(手順3)
MPU32は、取得した原色毎に、第1レジスタRg1からX、Y及びZ値を読み出し、これらの値からCIE基準1931のxyY表色系で規定されるx、y及びz値を算出し、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第2レジスタRg2に、各原色に応じたx、y及びz値を記憶させる。
(手順4)
MPU32は、第2レジスタRg2から、R、G及びB毎にx、y、及びz値を読み出し、これらのデータを、第1記憶部23に記憶させる。
図2に示す様に、第1記憶部23は、表示装置100が表示する原色Rに応じたx=0.683、y=0.307及びz=0.010を記憶する。また、第1記憶部23は、表示装置100が表示する原色Gに応じたx=0.196、y=0.700及びz=0.104を記憶する。また、第1記憶部23は、表示装置100が表示する原色Bに応じたx=0.151、y=0.054及びz=0.795を記憶する。
なお、第1記憶部23は、例えばEEPROM等の不揮発性メモリで構成され、各原色に応じたx、y、及びz値を記憶する。また、記憶したx、y及び値は、表示装置100の工場からの出荷後において書き換えることができないものとする。
続いて、表示装置100の工場出荷後に、ユーザ(表示装置100の購入者)が、簡易センサ10bを用いて、表示装置100の色域を校正する際、以下の手順5〜手順8により、第1記憶部23に記憶したデータと、簡易センサ10bにより測定したデータとの比較、判定を行う。
ユーザ(表示装置100の購入者)は、簡易センサ10bをUSBケーブルを介して通信部22に接続し、次に、操作部21を介してMPU32に表示校正処理を開始する指令を入力する。
(手順5)
上記手順1と同様な手順を行い、液晶表示部40の画面には、一面にR色の画像が表示される。
(手順6)
MPU32は、通信部22を介して、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値を受信し、これら3値をいったん、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第1レジスタRg1(手順2と同じレジスタであってよい)に、Rに応じたX、Y及びZ値を記憶する。
所定期間、R色の画像を表示し、X、Y及びZ値を取得した後、制御部は、3原色のG、Bについても、手順1及び手順2を実行し、それぞれの色に対応するX、Y及びZ値を取得し、G及びB毎にX、Y及びZ値を、第1レジスタRg1に一時的に記憶させる。
(手順7)
MPU32は、取得した原色毎に、第1レジスタRg1からX、Y及びZ値を読み出し、これらの値からCIE基準1931のxyY表色系で規定されるx、y及びz値を算出し、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第2レジスタRg2(手順3と同じレジスタであってよい)に、各原色に応じたx、y及びz値を記憶させる。
MPU32は、図3に示す様に、例えば、表示装置100が表示する原色Rに応じたx=0.546、y=0.437及びz=0.017を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。また、MPU32は、表示装置100が表示する原色Gに応じたx=0.140、y=0.781及びz=0.079を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。また、MPU32は、表示装置100が表示する原色Bに応じたx=0.139、y=0.058及びz=0.803を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。
(手順8)
MPU32は、第2レジスタRg2から、R、G及びB毎にx、y、及びz値を読み出し、これらのデータ各々と、第1記憶部23が記憶する対応するデータの差分を算出し、MPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第3レジスタRg3に、各原色に応じたΔx、Δy及びΔz値を記憶させる。
例えば、表示装置100がR色を表示したときのx値は、x=0.546であり、第1記憶部23が記憶する対応するx値はx=0.683である。MPU32は、両データの差分である絶対値Δx=0.137を算出し、内部の第3レジスタRg3に記憶させる。
次に、MPU32は、第3レジスタRg3に記憶されたデータ各々が、第2記憶部24に予め設定されたデータ以下にあるか否かを判定する。
第2記憶部24に予め設定されるデータは、例えば0.01であり、この値は表示装置100を1万時間使用した時に、表示装置100そのものの経年劣化(光源などの劣化)を想定して求められた色域変化量(変化許容量)である。
上記例では、表示装置100がR色を表示したときにΔx>0.01であるので、変化許容量を超えていることになる。
このΔxが変化許容量を超えていることは、上述の通り、表示装置100の光源等の経年劣化に起因するものでなく、簡易センサ10bの故障または劣化に起因するものである。
MPU32は、第3レジスタRg3に記憶されたデータのうち、第2記憶部24に予め設定されたデータ以上のものが一つでもあれば、ユーザに簡易センサ10bの異常を知らせるための制御信号をOSD機能部35に出力する。OSD機能部35は、この制御信号が入力されると、LCD駆動部42によって液晶パネルを駆動し、画面上に「簡易センサ10bの測定値を校正に用いるのはふさわしくない」、或いは「簡易センサ10bの故障」といった旨をOSD表示させ、ユーザに簡易センサ10bの故障(劣化)を周知させる。
なお、第3レジスタRg3に記憶されたデータ全てが、第2記憶部24に予め設定されたデータ以下であれば、画面上に「簡易センサ10bの測定値を校正に用いるのは適当である」、或いは「簡易センサ10bは正常」といった旨をOSD表示させてもよい。
その他の実施形態として、上記手順1〜8の手順4を省略し、手順8において、sRGBなどの規格値(RGB色空間に関する規格の規格値)と比較する構成としてもよい。
また、上記実施形態の説明において、MPU32は、第1記憶部23に記憶された基準値と簡易センサ10bによる測定値の変換後の値との差分を算出し、算出した差分が、第2記憶部24に記憶された判定値以下か否かを判定した。この差分の計算の際、表示装置100の色域を示す三角形の頂点変化量(頂点間の距離)を計算し、故障判定に用いる値としてもよい。
図4は、図2及び図3に示したxy値(x及びy値)を2次元にプロットしたグラフである。
図4は、表示装置100が3原色であるR、G、及びB各々を表示したときのセンサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)の出力をx及びyに変化した値(xy値)を頂点とする三角形(表示装置100の色域)を示している。
MPU32は、3原色R、G及びB各々に対応する頂点の距離を算出し、この算出した値が、第2記憶部に予め設定された色域変化量(変化許容量)より、大きい場合、ユーザに簡易センサ10bの異常を知らせるための制御信号をOSD機能部35に出力する構成としてもよい。
また、カラーセンサが出力するXYZ比の表現方法は一意ではない。本文で説明したCIE1931規格xy値以外にも、例えばCIE1976規格u’v’値、Lab表色系a,b値などがあり、本提案法はいずれの表現方法に対しても適用することができる。
また、第1記憶部23及び第2記憶部24に設定されるデータは、直接XYZ値としてもよく、また前述のようなXYZ比を示す値としても良い。
また、通常、表示装置の校正は、パソコンに接続されたカラーセンサと、パソコン内の制御ソフトウェアとで行われる。よって、本発明は、表示装置と分離されたソフトウェアで実施する構成としても良い。
以上説明した本実施形態の説明によれば、表示装置の色校正に用いる簡易センサが予め設定される基準値と大きく異なる出力値を出力した場合、簡易センサの測色誤差であるのか否かについて表示装置のユーザに警告できる。そのため、表示装置のユーザは簡易センサ使用の可用性を判断できる利点がある。
上述した表示装置は、安定した色再現を行う表示装置が必要な業界、例えば、グラフィックデザイン、印刷所、医療用ディスプレイの分野に適用できる。
100 表示装置
10 センサ
10a 基準センサ
10b 簡易センサ
21 操作部
22 通信部
23 第1記憶部
24 第2記憶部
30 制御部
32 MPU
33 映像信号コントローラ
LUT ルックアップテーブル
34 バックライトコントローラ
35 OSD機能部
40 液晶表示部
41 バックライト駆動部
42 LCD駆動部
Rg1 第1レジスタ
Rg2 第2レジスタ
Rg3 第3レジスタ
本発明は、基準カラーセンサにより、画面上に表示される原色を測定した結果である色域の基準値を記憶する基準値記憶部と、校正用カラーセンサにより、画面上に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する差分計算部と、色域の測定値と色域の基準値との差分が予め設定された閾値以上となるときに、校正用カラーセンサの劣化を示す警告を出力する出力部とを備える表示装置である
発明は表示装置の制御方法であって、基準カラーセンサにより画面上に表示される原色を測定して、色域の基準値を基準値記憶部に記憶し、校正用カラーセンサにより画面上に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算し、色域の測定値と色域の基準値との差分が予め設定された閾値以上となるときに、校正用カラーセンサの劣化を示す警告を出力する。
この本発明の一実施形態における表示装置の構成を示す概略ブロック図である。 図1に示す第1記憶部が記憶するデータのデータ構造を示す図である。 図1に示すMPUが算出したx、y及びz値を表した図である。 図1に示すMPUの他の判定方法を説明するためのxy色度図である。
以下、本発明の一実施形態による表示装置について図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態による表示装置を実現した液晶表示装置100の構成を示す概略ブロック図である。
液晶表示装置100は、制御部30、及び液晶表示部40から構成される。
制御部30は、入力される映像信号に応じた画像を液晶表示部40に表示させる。
液晶表示部40は、液晶表示パネル(不図示)が設けられており、制御部30からの指示に応じた輝度及び色度に従い、画像を表示する。
また、図1において、液晶表示装置100とともに、センサ10が示されている。センサ10は、液晶表示部40が表示し得るRGB表色系の3原色であるR(赤)、G(緑)及びB(青)を、それぞれ、XYZ表色系で表わされるX、Y及びZ値(XYZ値)に変換し、出力する。XYZ表色系とは、国際照明委員会(CIE:Commission Internationale de l’Eclairage)が1931年にRGB表色系とともに定めた表色系である。
MPU32は、表示装置100の各部を制御する機能を有するとともに、操作部21から入力される、ユーザ(表示装置100の製造者、表示装置100の購入者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して、上述した通信部22と基準センサ10aまたは簡易センサ10bとの間の制御信号及びX、Y及びZ値の授受を制御する機能を有する。
また、MPU32は、ユーザ(表示装置100の製造者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して基準センサ10aが出力するXYZ値を、例えば、CIE1931で規定されるxyY表色系で表わされるx、y及びzの値に変換し、第1記憶部23へ記憶させる。
また、MPU32は、ユーザ(表示装置100の購入者)からの表示校正処理を開始する指令に対応して簡易センサ10bが出力するXYZ値を、x、y及びz値に変換する。そして、変換されたx、y及びzと、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値とを、それぞれ比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定する。
第1記憶部23は、MPU32が変換したx、y及びz値を、3原色であるR、G及びBに関連付けて、記憶する。
第2記憶部24は、MPU32が比較判定する際に用いる基準値(予め設定された許容値)を記憶する。
OSD機能部35(出力部)は、映像信号コントローラ33が出力する補正後の映像信号をLCD駆動部42に出力し、LCD駆動部42によって液晶パネルを駆動させて各種情報の表示を行う。
また、OSD機能部35は、MPU32の判定結果に基づき、MPU32が、表示装置100の工場出荷時における基準センサ10aを用いた色度及び輝度の測定結果と、表示装置100のユーザが簡易センサ10bを用いて行った色度及び輝度の測定結果が一致しないと判定した場合、警報を出力する。この警報の出力方法としては、例えば、後述する液晶表示部40の画面上のいずれかの位置に警告を出力し、あるいは、映像信号に重ねて表されるOSD(On Screen Display)に警告を出力することがあげられる。
次に、上記構成の表示装置100において、MPU32がx、y及びz値に基づいて、簡易センサ10bの劣化により測色誤差が生じていることを検出する理由について説明する。
本願発明者の研究では、表示装置100及び簡易センサ10bを構成する光学部材のうち、簡易センサ10bにおける「センサ受光部」の光学安定性が最も高く、「センサ受光部」、「カラーフィルタ」、「光源」の順に安定性が低下する。ここで、「カラーフィルタ」とは、上述の通り、簡易センサ10bにおけるX、Y及びZフィルタ、液晶表示部40におけるR、G及びBフィルタを示す。また、「光源」とは、液晶表示部40におけるCCFLまたは白色LEDを示す。
「センサ受光部」は、金属であるシリコンから構成され、その光学的特性は、他の光学的部材に比べて十分に安定である。すなわち、簡易センサ10bであっても、センサ受光部の特性で決定されるリニアリティ(入力輝度に対する出力電圧など)は信頼性が高い。
次に、上記構成の表示装置100において、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値から変換されたx、y及びz値各々と、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値各々とを、比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定できる原理について説明する。
x、y、z値は、CIE1931規定により、センサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)が出力するX、Y及びZ値を用いて、以下の様に表わされる。
x=X/(X+Y+Z)、y=Y/(X+Y+Z)、z=1−(x+y)である。
これらのx、y及びz値(以下、xy値)は、センサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)の出力X、Y及びZの比を示している。例えば、xは、(1−y−z)として表わすことができ、出力X,Y及びZの比を示している。以下、出力X、Y及びZの比を、XYZ比と呼ぶことにする。
ところで、表示装置100の色域端部となる原色(3原色R、G及びBそれぞれの最大階調など)を、液晶表示部40に表示させた場合、液晶表示部40に表示される表示色は、「光源」の発光する白色光に含まれる一つの原色(単色)の輝度を有する色となる。
ここで、例えば、原色Rを表示させる場合、光源が発光する白色に含まれるG及びB成分は、液晶表示部40における「カラーフィルタ」に遮断され、簡易センサ10bには到達しない。
このため、「光源」の経年劣化により表示装置100の表示画面において生じる、出力R、G及びBの比の変化は、3原色のうちの一色しか到達しない簡易センサ10bのXYZ比に影響を与えることはない。
また、「光源」の経年劣化により表示装置100の表示画面において生じる輝度低下も、簡易センサ10bの出力X、Y及びZ各々に共通に現れるため、簡易センサ10bのXYZ比に影響を与えることはない。
そこで、本発明の表示装置100においては、MPU32が、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値から変換されたx、y及びz値各々と、第1記憶部23に記憶されたx、y及びz値各々とを、比較し、簡易センサ10bが劣化したか否かを判定する。
そのため、表示装置100のユーザは、基準センサ10aを所持していなくとも、簡易センサ10bを所持していれば、これを用いて表示装置100の表示を測色することで、その簡易センサ10bの出力の信頼性があるか否かを判断できる。そして、信頼性がない場合、簡易センサ10bを使用すべきか否か、つまり、簡易センサ10bの使用の可用性を判断できることになる。
続いて、簡易センサ10bの「カラーフィルタ」の特性劣化を検出する処理のフローを構成する手順1〜手順8について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、第1記憶部23が記憶するデータのデータ構造を示す図である。第1記憶部23は、「測定/表示色」、「XYZ比」からなる項目を有する。この図は、基準センサ10aが測定したX、Y及びZ値に基づいて、MPU32が算出したx、y及びz値(XYZ比)を、「測定/表示色」で示す3原色のR、G及びB各々について2次元的に表した図である。例えば、第1記憶部23において、原色のRのx値として、0.546が記憶されていることを示している。
また、図3は、簡易センサ10bが測定したX、Y及びZ値に基づいて、MPU32が算出したx、y及びz値を、3原色のR、G及びB各々について2次元的に表した図である。
(手順1)
MPU32は、まず、表示装置100の色域端部となる原色のRに対応するするテスト信号を映像信号コントローラ33に送信する。映像信号コントローラ33は、OSD機能部35を制御して、LCD駆動部42によりRの最大階調に対応する画像を液晶表示部40に表示させる。
これにより、液晶表示部40の画面には、一面にR色の画像が表示される。
(手順2)
MPU32は、通信部22を介して、基準センサ10aが出力するX、Y及びZ値を受信し、これら3値をいったん、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第1レジスタRg1に、Rに応じたX、Y及びZ値を記憶する。
所定期間、R色の画像を表示し、X、Y及びZ値を取得した後、制御部30、他の原色のG、Bについても、手順1及び手順2を実行し、それぞれの色に対応するX、Y及びZ値を取得し、G及びB毎にX、Y及びZ値を、第1レジスタRg1に一時的に記憶させる。
(手順3)
MPU32は、原色毎に、第1レジスタRg1からX、Y及びZ値を読み出し、これらの値からCIE1931のxyY表色系で規定されるx、y及びz値を算出し、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第2レジスタRg2に、各原色に応じたx、y及びz値を記憶させる。
(手順5)
上記手順1と同様な手順を行い、液晶表示部40の画面には、一面にR色の画像が表示される。
(手順6)
MPU32は、通信部22を介して、簡易センサ10bが出力するX、Y及びZ値を受信し、これら3値をいったん、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第1レジスタRg1(手順2と同じレジスタであってよい)に、Rに応じたX、Y及びZ値を記憶する。
所定期間、R色の画像を表示し、X、Y及びZ値を取得した後、制御部30、他の原色のG、Bについても、手順1及び手順2を実行し、それぞれの色に対応するX、Y及びZ値を取得し、G及びB毎にX、Y及びZ値を、第1レジスタRg1に一時的に記憶させる。
(手順7)
MPU32は、取得した原色毎に、第1レジスタRg1からX、Y及びZ値を読み出し、これらの値からCIE1931のxyY表色系で規定されるx、y及びz値を算出し、例えばMPU32内部のR、G及びB毎に対応して設けられる第2レジスタRg2(手順3と同じレジスタであってよい)に、各原色に応じたx、y及びz値を記憶させる。
MPU32は、図3に示す様に、例えば、表示装置100が表示する原色Rに応じたx=0.546、y=0.437及びz=0.017を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。また、MPU32は、表示装置100が表示する原色Gに応じたx=0.140、y=0.781及びz=0.079を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。また、MPU32は、表示装置100が表示する原色Bに応じたx=0.139、y=0.058及びz=0.803を算出し、内部の第2レジスタRg2に記憶する。
その他の実施形態として、上記手順1〜8の手順4を省略し、手順8において、sRGBなどの規格値(RGB色空間に関する規格の規格値)と比較する構成としてもよい。
また、上記実施形態の説明において、MPU32は、第1記憶部23に記憶された基準値と簡易センサ10bによる測定値の変換後の値との差分を算出し、算出した差分が、第2記憶部24に記憶された判定値以下か否かを判定した。この差分の計算の際、表示装置100の色域を示す三角形の頂点変化量(頂点間の距離)を計算し、故障判定に用いる値としてもよい。
図4は、図2及び図3に示したxy値(x及びy値)を2次元にプロットしたグラフである。
図4は、表示装置100が3原色であるR、G、及びB各々を表示したときのセンサ10(基準センサ10a及び簡易センサ10b)の出力をx及びyに変化した値(xy値)を頂点とする三角形(表示装置100の色域)を示している。
MPU32は、3原色R、G及びB各々に対応する頂点の距離を算出し、この算出した値が、第2記憶部24に予め設定された色域変化量(変化許容量)より、大きい場合、ユーザに簡易センサ10bの異常を知らせるための制御信号をOSD機能部35に出力する構成としてもよい。
また、カラーセンサが出力するXYZ比の表現方法は一意ではない。本文で説明したCIE1931規格xy値以外にも、例えばCIE1976規格u’v’値、Lab表色系a,b値などがあり、本提案法はいずれの表現方法に対しても適用することができる。
また、第1記憶部23及び第2記憶部24に設定されるデータは、直接XYZ値としてもよく、また前述のようなXYZ比を示す値としても良い。
また、通常、表示装置の校正は、パソコンに接続されたカラーセンサと、パソコン内の制御ソフトウェアとで行われる。よって、本発明は、表示装置と分離されたソフトウェアで実施する構成としても良い。

Claims (3)

  1. 映像を表示する表示部を有する表示装置であって、
    基準となるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の基準値を記憶する基準値記憶部と、
    前記表示装置のユーザが、前記表示装置の校正に用いるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、前記基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する差分計算部と、
    前記ユーザによる校正時に、前記差分計算部が計算した前記差分が予め設定された許容値以上となるときに、前記ユーザに対して前記カラーセンサの異常を示す警告を出力する出力部と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 前記基準となるカラーセンサ、及び前記表示装置の校正に用いるカラーセンサは、前記表示装置の表示部の色を測色し、国際照明委員会がCIE1931で規定するXYZ表色系に基づいたX、Y及びZを出力するセンサであって、
    前記差分計算部が計算に用いる色域の測定値及び色域の基準値は、前記差分計算部が前記X、Y及びZを、X、Y及びZの比に変換した値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 表示装置のユーザが前記表示装置の校正に用いるカラーセンサの異常を前記ユーザへ警告する表示装置の制御方法であって、
    基準となるカラーセンサにより、前記表示装置の表示部に表示される原色を測定し、測定した結果である色域の基準値を基準値記憶部に記憶される第1のステップと、
    前記表示装置のユーザが、前記表示装置の校正に用いるカラーセンサにより、前記表示部に表示される原色を測定した結果である色域の測定値と、前記基準値記憶部に記憶された色域の基準値との差分を計算する第2のステップと、
    前記ユーザによる校正時に、前記差分が予め設定された許容値以上となるときに、前記ユーザに対して前記カラーセンサの異常を示す警告を出力する第3のステップと、
    を有することを特徴とする表示装置の制御方法。
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