JPWO2012102401A1 - 雌ねじ構造 - Google Patents

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Abstract

雌ねじ構造1は、強力な結合力を容易な締結作業で得られるようにするものであり、図5に示すように、対を成す第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3を備え、第一の雌ねじ2は一端に基端2cから先端2dにかけて縮径し内部に第一の雌ねじ2の螺旋溝と一連の螺旋溝が形成され外周面に係合部2gが設けられた凸部2bを有し、第二の雌ねじ3は一端に開口端3dから底面3cにかけて縮径し内部に第二の雌ねじ3の螺旋溝付き穴3eに連通した貫通穴が形成され内周面に係合受部3gが設けられた凹部3bを有し、第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3を雄ねじB上において螺合しながら凸部2bを凹部3bに嵌入させつつ、係合部2gと係合受部3gとを係合させることによって第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3の少なくとも一方向の相対回転を防止するように結合させ得るように構成される。

Description

本発明は、二つの雌ねじ同士を互いに結合させ得る雌ねじ構造に関する。
所謂緩み止めと称す類のねじは、多様な物が提案されている。しかしながらそれらは緩みを完全に防止する物ではなく、緩みの進行速度を遅らせることが出来るという物でありいわば緩み難いねじと分類される。この問題に鑑み、機械構造的に緩みを防止するように工夫し、完全な緩み防止を可能としたねじ構造を特許文献1に開示している。
特に特許文献1に記載のねじ構造のうち、所謂ラチェット型の雌ねじ構造においては、対を成す二つの雌ねじ同士を、雄ねじ上の所要位置で互いに結合させると完全な結合状態を実現することが可能である。
PCT/JP2009/053092
斯かる特許文献1の図23,24等に記載の雌ねじは、互いに対向する両雌ねじのそれぞれの端面に形成されるラチェット構造部分が、それぞれ当該端面に対してほぼ垂直に凸設又は凹設された構造であり、一方のラチェットの谷部に他方のラチェットの山部が入り込む位置と当該雌ねじの締め付け量との関係上、適正な締め付けがなされていないと、当該ラチェットの山部の位置が、最大で、ラチェットにおける一ピッチ分だけずれる可能性があった。
この一ピッチ分の回転位置ズレによってもたらされる軸方向の位置ズレ量は、ねじピッチを1.0mm、ラチェットピッチを10°と仮定すれば、最大で約0.028mmであり、ねじの精度や使途によっては公差の範囲内に収まり、或いは締結力による軸方向の弾性変形量に吸収され、実際には位置ズレや軸力変化を来すものではないということになるが、ねじピッチやラチェットピッチが大きくなればその分、軸方向における位置ズレ量も比例的に大きくなる。例えば、ねじピッチを3mm、ラチェットピッチを120°に設定した場合の軸方向における位置ズレ量は、最大で1mmとなる。
ところで、この位置ズレを起こさないように締結するには、完全に締まっている位置からラチェットピッチにおいて、もう一ピッチ分だけ締め付けるようにすればよいが完全締結位置からのもう一ピッチ分の締め付け作業は困難となる。
本発明は、上述のような事情を解消するためのものであり、対を成す雌ねじ同士の結合状態が適当な締め付けトルクで容易に得られ、完全な締結状態を簡便に得ることが可能な雌ねじ構造を提供することを目的とする。
本発明の雌ねじ構造は、対を成す第一の雌ねじと第二の雌ねじとを備え、第一の雌ねじの一端は、基端から先端にかけて縮径した凸部を有し、第二の雌ねじの一端は、底部から開口部にかけて拡径した凹部を有し、凸部と上記凹部のうち少なくとも一方の周面には、係合部が一つ以上設けられ、他方の周面には係合部が係合される係合受部が一つ以上設けられることを特徴としている。
凸部と凹部とは、凸部と凹部のうち少なくとも一方を弾性的又は塑性的に変形させて互いに嵌合させるように構成されることを特徴としている。
凸部の縦断面の外形を成す輪郭形状と、これに対応した凹部の縦断面の内形を成す輪郭形状とが互いに異なることを特徴としている。
凸部の縦断面の外形を成す輪郭形状と、これに対応した凹部の縦断面の内形を成す輪郭形状とが同様に設定されることを特徴としている。
基端から先端にかけて縮径した凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角と、開口面から底面にかけて縮径した凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角とが、互いに異なることを特徴としている。
基端から先端にかけて縮径した凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角に対し、開口面から底面にかけて縮径した凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角が小さく設定されることを特徴としている。
凸部の基端部の外径が、凹部の開口部の内径よりも大きく設定されることを特徴としている。
係合部は、鋸歯状に形成されることを特徴としている。
係合受部は、鋸歯状に形成されることを特徴としている。
係合部の設定数量と、係合受部の設定数量とが、同等であることを特徴としている。
係合部の設定数量と、係合受部の設定数量とが、異なることを特徴としている。
第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝とが、互いに異なるものであることを特徴としている。
第一の雌ねじの螺旋溝のピッチと第二の雌ねじの螺旋溝のピッチとが、互いに異なることを特徴としている。
第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝のうち、一方が右回転の螺旋溝を成し、他方が左回転の螺旋溝を成すことを特徴としている。
第一の雌ねじと第二の雌ねじの外径を異なるものに設定することを特徴としている。
本発明を適用して成る雌ねじ構造によれば、第一の雌ねじの一端に設けられ基端から先端にかけて縮径しその外周面に係合部を有する凸部が、第二の雌ねじの一端に設けられ開口面から底面にかけて縮径しその内周面に係合受部を有する凹部に嵌合されてこれら第一の雌ねじと第二の雌ねじとが雄ねじ上において互いに結合されるように構成されていることにより、これら第一の雌ねじと第二の雌ねじとが互いに接近してより深く凹部に対して凸部が嵌入する際に、第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対回転と共に徐々により強い結合状態にすることが出来、その上、容易に係合部を係合受部に係合させることが可能であって、この係合状態では第一の雌ねじと第二の雌ねじとの間での相対的な逆回転を完全に防止することが出来る。また、係合部と係合受部との一係合位置から第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対回転による更なる結合状態となる次段の係合位置への移行が著しく容易となる。
また、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝とを互いに異なるものとした場合、特に第一の雌ねじの螺旋溝のピッチと第二の雌ねじの螺旋溝のピッチとを互いに異なるものとし且つ第一の雌ねじと第二の雌ねじが互いに接近する相対回転方向に対しては回転が許容され、この逆回転に対しては回転が防止されるように、係合部と係合受部を共に対応する鋸歯状に設定したラチェット構造とした場合には、第一の雌ねじと第二の雌ねじとの間での相対的な逆回転を完全に防止することが出来るので、雄ねじ上の所要位置においては完全に緩みを防止することが容易に出来る。また、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝のうち一方を右ねじに、他方を左ねじに設定し且つ第一の雌ねじと第二の雌ねじが互いに接近する相対回転方向に対しては回転が許容され、この逆回転に対しては回転が防止されるように、係合部と係合受部を共に対応する鋸歯状に設定したラチェット構造とした場合には、第一の雌ねじと第二の雌ねじとの間での相対的な逆回転を完全に防止することが出来るので、雄ねじ上の所要位置においては完全に緩みを防止することが容易に出来る。
また、凸部を先端に向かって縮径させ、凹部を開口面に向かって拡径させたことにより鍛造を用いた製造においての金型の保ちや抜けが向上し、量産性が向上する。
(A)は本発明の一実施例の第一の雌ねじと第二の雌ねじとを結合した状態を示す側面図であり、(B)は底面図である。 (A)は図1に示す第一の雌ねじの平面図であり、(B)は側面視の部分断面図である。 図2に示す第一の雌ねじの変形例の平面図である。 (A)は図1に示す第二の雌ねじの縦断面図であり、(B)は底面図である。 図1に示す第一の雌ねじの凸部と第二の雌ねじと凹部とを嵌合している状態を示す簡略断面図である。 本実施例の雌ねじ構造を雄ねじに螺合し、この雄ねじ上において第一の雌ねじと第二の雌ねじとを結合させている状態を示す模式図である。
以下に本発明の雌ねじ構造の実施形態を詳細に説明する。本発明の雌ねじ構造は、対を成す第一の雌ねじと第二の雌ねじとを備える。勿論、ここでいう雌ねじとは、所謂ナットのように被締結体を所謂ボルト等の雄ねじ体との合わせで締結するような締結部材の他、被締結体自体に穿設された螺旋溝付き穴等も含むものである。
第一の雌ねじは、その軸方向における一端側に、基端から先端にかけて縮径した凸部を有する。第二の雌ねじは、その軸方向における一端側に、端面から凹設され、その開口面から底面にかけて縮径した凹部を有する。この凸部と凹部は、互いに嵌合して、これら第一の雌ねじと第二の雌ねじとを互いに結合させるためのものである。
凸部と凹部の何れか一方は、凸部を凹部に嵌合する際に、弾性的又は塑性的に変形させて嵌入させるように構成することが出来、特に弾性変形させながら嵌合するように構成した場合には、完全な緩み止め状態を得るのが容易となる。このように変形を伴う嵌合とするための構成としては、例えば、凸部の縦断面の外形を成す輪郭形状と、これに対応した凹部の縦断面の内形を成す輪郭形状とが互いに異なるように設定する。より具体的には、例えば、基端から先端にかけて縮径した凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角と、開口面から底面にかけて縮径した凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角とが、互いに異なるように設定することでも達成し得る。この場合、基端から先端にかけて縮径した凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角に対し、開口面から底面にかけて縮径した凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角を小さく設定することで、凹部に対する凸部の嵌入を徐々に進める際に自ずと凸部に対する凹部による締め付けが増大し次第に弾性変形を伴うようにすることが可能となる。更に、凸部の基端部の外径を、凹部の開口部の内径よりも大きく設定することで、より確実に弾性変形を伴うようにすることが出来る。
凸部の外周面には、適宜数量の係合部が適宜位置に設けられる。この係合部は、凹部の内周面に設けられる係合受部に係合して第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対的回転を機械構造的に防止するためのものである。この係合部の形状は特に限定されるものではないが、例えば、鋸歯状に形成することが出来る。この場合、第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対的な一回転方向を許容し、その逆回転を防止するように設定するのが好ましく、係合受部に対する係合部の設定数量を同等とすれば、正転や逆転により大きなトルクを必要とするようになり、より強固にすることが可能であって、或いはこの設定数量を互いに異なるものとすれば、係合ピッチを細かく設定しつつも正転や逆転に要するトルクをより小さなものとすることが出来るようになる。
凹部の内周面には、適宜数量の係合受部が適宜位置に設けられる。この係合受部は、凸部の外周面に設けられる係合部に係合して第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対的回転を機械構造的に防止するためのものである。この係合受部の形状は特に限定されるものではないが、例えば、鋸歯状に形成することが出来る。この場合、第一の雌ねじと第二の雌ねじの相対的な一回転方向を許容し、その逆回転を防止するように設定するのが好ましく、係合受部に対する係合部の設定数量を同等とすれば、正転や逆転により大きなトルクを必要とするようになり、より強固にすることが可能であって、或いはこの設定数量を互いに異なるものとすれば、係合ピッチを細かく設定しつつも正転や逆転に要するトルクをより小さなものとすることが出来るようになる。
第一の雌ねじの螺旋溝は、適宜の寸法や構成とすることが可能であるが、ねじ締結体として緩み止め効果を得る上では、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝とを、互いに異なるものに設定することが好ましく、例えば、第一の雌ねじの螺旋溝のピッチと第二の雌ねじの螺旋溝のピッチとが互いに異なるように設定することや、或いは、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝のうち、一方が右回転の螺旋溝を成し、他方が左回転の螺旋溝を成すように設定することも可能である。勿論、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝のうち、一方を右ねじとし、他方を左ねじとしつつ、これら右ねじのピッチと左ねじのピッチとを互いに異なるように設定することも可能である。これらのように、第一の雌ねじの螺旋溝と第二の雌ねじの螺旋溝とを互いに異なるように、即ち、ねじピッチが異なることやねじ向きが異なるという設定をすることにより、緩み方向の回転そのものを完全に防止することが出来る。つまり、凸部と凹部との嵌合関係による第一の雌ねじと第二の雌ねじとが離反する方向の相対回転を防止出来たとしても、これだけでは、一体に結合されたこれら二つの雌ねじ同士が、一体的に、緩み方向に回転し得るということがあるが、これを完全に無くすことが可能となるといえる。但し、同方向のねじ向きの第一の雌ねじと第二の雌ねじとにおいて、ねじピッチを異なるものに設定する場合には、雄ねじの先端側に比較上の細かいピッチの雌ねじ体を位置させることが望ましい。
また、第一の雌ねじと第二の雌ねじとを、それぞれナット状に構成しつつ、それらの外径を互いに異なるように設定することが出来る。勿論、これらの雌ねじの外径は同等に設定することも可能であるが、異なる設定とすることにより、締結用工具等を使用して締結する際に、締結作業をより容易にすることが可能となる。
本発明を適用して成る実施例の雌ねじ構造1について添付図面を参照しながら詳細に説明する。本実施例の雌ねじ構造1は、図1に示すように、対を成す第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3の二つの雌ねじを備えて構成され、雄ねじB上においてより小さなトルクで第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3とを機械構造的により強固に結合させ得、これらの雌ねじ同士の相対的な一回転方向の回転を防止するためのものである。また、雄ねじB上の所要の螺合位置においては、緩み方向の回転を機械構造的に防止しすることで完全な緩み止め状態を得るためのものである。
図1に示すように、本実施例の第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3は、それぞれ略正六角筒状を成す外形部2a,3aを有する所謂六角ナット状に形成され、第一の雌ねじ2の外形部2aの最大外径が第二の雌ねじ3の外形部3aの最小外径の寸法値以下に設定されている。また、第一の雌ねじ2の外形部2aの軸方向長は、第二の雌ねじ3の外形部3aの軸方向長よりも短く設定されている。勿論、これらのような外径や軸方向長等の寸法の設定は任意であり、例えば、外径寸法の大小関係は第一の雌ねじ2の外径を小さめに設定しなければならないというものではなく、第二の雌ねじ3の外径を小さめに設定することも可能であり、第二の雌ねじ3の軸方向長を短めに設定することも可能である。
図2に示すように、第一の雌ねじ2は、略正六角形状に形成された外形部2aの軸方向における一端部に凸設された凸部2bを有する。この凸部2bは、基端2cから先端3dにかけて縮径し、第一の雌ねじ2の軸を中心として回転対称に形成され、その内部は、外形部2aの内部に貫穿された螺旋溝付き穴2eであるねじ部2fが連続的に延設されて構成されている。勿論、この凸部2bの内部にはねじ部2fが形成されていなければならないというものではなく、雄ねじBが挿通し得るように貫通穴を有すればよいが、強度向上の観点から外形部2aの内部に設けられるねじ部2fと一連にねじ部が設定されることが好ましい。また、本実施例における第一の雌ねじ2のねじ部2fは、左回転の螺旋溝、即ち、左ねじとして設けられている。
凸部2bの外周面は、軸方向に対して適宜の角度傾斜した傾斜角αに設定されて基端2cから先端2dにかけて縮径している。凸部2bの外周面には、鋸歯状に形成された係合部2gが等ピッチで十八箇所に設けられているが、この係合部2gの設定数量は少なくとも一つ設けられていればよく、特に限定されるものではなく、例えば、図3に示すように、120°の回転対称部位にそれぞれ一つずつ合計三つの係合部2gを設定してもよい。勿論、必ずしも回転対称である必要はない。この係合部2gの鋸歯形状は、凹部3bに対する嵌入時、左回転の進行方向において回転が許容され、逆回転が防止されるように歯の方向が設定される。歯幅は、基端2c側で広く、先端2dに向かって狭まるように設定されている。勿論、係合部2gの形状も特に限定されるものではなく、例えば、多条ねじのようにスパイラル状に形成されたものであってもよい。特に、スパイラル状の係合部2gとする場合には、スパイラルの回転向きをねじ部2fの回転向きに対して逆向きに設定すれば、雌ねじ同士の結合性をより一層高めることが出来る。
図4に示すように、第二の雌ねじ3は、略正六角形状に形成された外形部3aの軸方向における一端部に凹設された凹部3bを有する。この凹部3bは、底面3cから開口端3dにかけて拡径し、第二の雌ねじ3の軸を中心として回転対称に形成され、その内部は、外形部3aの内部に貫穿された螺旋溝付き穴3eに連通して貫通し、雄ねじBを挿通し得るように構成されている。また、本実施例における第二の雌ねじ3のねじ部3fは、右回転の螺旋溝、即ち、右ねじとして設けられている。ここで、これら第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3のねじ部2f,3fの谷径や山径或いは呼び径は互いに異なるものであってもよいが本実施例においては同じ径に設定されている。
凹部3bの内周面は、軸方向に対して適宜の角度傾斜した傾斜角βに設定されて底面3cから開口端3dにかけて拡径しているが、本実施例においては特に傾斜角βは傾斜角αよりも小さくなるように設定されている。凹部3bの内周面には、凸部2bの外周面に形成された鋸歯状の係合部2gに対応した鋸歯状に形成された係合受部3gが等ピッチで十八箇所に設けられている。ここで、この係合受部3gの設定数量は少なくとも一つ設けられていればよく、特に限定されるものではなく、また必ずしも回転対称である必要はない。この係合受部3gの鋸歯形状は、凸部2bの嵌入時、第一の雌ねじ2との相対回転上、左回転の進行方向において回転が許容され、逆回転が防止されるように歯の方向が設定される。歯幅は、底面3c側で狭く、開口端3dに向かって広がるように設定されている。勿論、係合受部3gの形状も特に限定されるものではなく、例えば、多条ねじのようにスパイラル状に形成されたものであってもよい。特に、スパイラル状の係合受部3gとする場合には、スパイラルの回転向きをねじ部3fの回転向きに対して逆向きに設定すれば、雌ねじ同士の結合性をより一層高めることが出来る。
以上の説明のように構成される本実施例の雌ねじ構造1にあっては、凸部2bの傾斜角αに対して凹部3bの傾斜角βが小さいために、図5に示すように、凹部3bの先端が凸部2bの軸方向における中腹に当接して弾性的又は塑性的な変形を伴わない限り、凹部3bに対して凸部2bが嵌入し切らないように構成されているので、結合時には幾分か凸部2bを変形させながら凹部3b内に圧入することになる。
従って、凸部2bや凹部3bを弾性変形させながら嵌合させつつ、係合部2gと係合受部3gとを係合させた場合には、第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3とは強固な結合力によってこれらの相対的な右回転が完全に防止し得るようになる。
ここで、これら第一の雌ねじ2と第二の雌ねじ3は、それぞれ一軸を成す雄ねじBに螺合されて雄ねじB上の適宜の位置に在るが、この図6に示す雄ねじBは、ねじ部b上の同一領域上に、右回転の螺旋溝と左回転の螺旋溝を併有したものである(図示省略)。
1 雌ねじ構造
2 第一の雌ねじ
2a 外形部
2b 凸部
2c 基端
2d 先端
2e 螺旋溝付き穴
2f ねじ部
2g 係合部
3 第二の雌ねじ
3a 外形部
3b 凹部
3c 底面
3d 開口端
3e 螺旋溝付き穴
3f ねじ部
3g 係合受部
B 雄ねじ
b ねじ部

Claims (15)

  1. 対を成す第一の雌ねじと第二の雌ねじとを備え、
    上記第一の雌ねじの一端は、基端から先端にかけて縮径した凸部を有し、上記第二の雌ねじの一端は、底部から開口部にかけて拡径した凹部を有し、
    上記凸部と上記凹部のうち少なくとも一方の周面には、係合部が一つ以上設けられ、他方の周面には上記係合部が係合される係合受部が一つ以上設けられることを特徴とする雌ねじ構造。
  2. 前記凸部と前記凹部とは、前記凸部と前記凹部のうち少なくとも一方を弾性的又は塑性的に変形させて互いに嵌合させるように構成されることを特徴とする請求項1に記載の雌ねじ構造。
  3. 前記凸部の縦断面の外形を成す輪郭形状と、これに対応した前記凹部の縦断面の内形を成す輪郭形状とが互いに異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の雌ねじ構造。
  4. 前記凸部の縦断面の外形を成す輪郭形状と、これに対応した前記凹部の縦断面の内形を成す輪郭形状とが同様に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の雌ねじ構造。
  5. 基端から先端にかけて縮径した前記凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角と、開口面から底面にかけて縮径した前記凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角とが、互いに異なることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の雌ねじ構造。
  6. 基端から先端にかけて縮径した前記凸部の外周面の軸方向に対する傾斜角に対し、開口面から底面にかけて縮径した前記凹部の内周面の軸方向に対する傾斜角が小さく設定されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の雌ねじ構造。
  7. 前記凸部の基端部の外径が、前記凹部の開口部の内径よりも大きく設定されることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の雌ねじ構造。
  8. 前記係合部は、鋸歯状に形成されることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の雌ねじ構造。
  9. 前記係合受部は、鋸歯状に形成されることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の雌ねじ構造。
  10. 前記係合部の設定数量と、前記係合受部の設定数量とが、同等であることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の雌ねじ構造。
  11. 前記係合部の設定数量と、前記係合受部の設定数量とが、異なることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の雌ねじ構造。
  12. 前記第一の雌ねじの螺旋溝と前記第二の雌ねじの螺旋溝とが、互いに異なるものであることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の雌ねじ構造。
  13. 前記第一の雌ねじの前記螺旋溝のピッチと前記第二の雌ねじの前記螺旋溝のピッチとが、互いに異なることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の雌ねじ構造。
  14. 前記第一の雌ねじの前記螺旋溝と前記第二の雌ねじの前記螺旋溝のうち、一方が右回転の螺旋溝を成し、他方が左回転の螺旋溝を成すことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の雌ねじ構造。
  15. 前記第一の雌ねじと前記第二の雌ねじの外径を異なるものに設定することを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の雌ねじ構造。
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