JPWO2012102199A1 - 導電性微粒子、樹脂粒子及びそれを用いた異方性導電材料 - Google Patents

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Abstract

微細な導電性微粒子でありながら、初期抵抗値が低く、しかも安定した接続状態が維持しうる導電性微粒子を提供する。本発明の導電性微粒子は、樹脂粒子からなる基材と、該基材の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する導電性微粒子であって、前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が1.0μm〜2.5μmであり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることを特徴とする。

Description

本発明は、微細な導電性微粒子に関するものであり、特に、電気接続に用いた場合のショートの発生を低減できる導電性微粒子に関する。
従来、電子機器の組み立てにおいて、対向する多数の電極や配線間の電気的接続を行うために、異方性導電材料による接続方式が採用されている。異方性導電材料は、導電性微粒子をバインダー樹脂等に混合した材料であり、例えば異方性導電ペースト(ACP)、異方性導電フィルム(ACF)、異方性導電インク、異方性導電シート等がある。ここで異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、金属粒子や基材とする樹脂粒子の表面を導電性金属層で被覆したものが使用されている。
ところで、近年、電子機器の小型化、高機能化が益々進展している。それに伴い、電気機器に搭載される電子部品の小型化、高密度実装化が進んでおり、電子回路における電極や配線は一層微細化、狭小化する流れにある。そして、上述したように電子回路の電極や配線の微細化、狭小化が進展するなか、異方性導電材料に用いられる導電性微粒子についても、粒子径がより小さなものが要求されている。
粒子径の小さな導電性微粒子としては、例えば、樹脂や無機化合物からなり、平均粒子径が0.5〜2.5μm、粒子径のCV値が20%以下である微球を基材として用いた導電性微粒子が提案されている(特許文献1)。また、有機高分子からなる核体に、所定の厚みで金属メッキを施した導電粒子において、導電粒子の径に応じて良好な接続抵抗が得られる導電粒子の硬度が異なることが報告されており、その中で、粒子直径が1〜2μmの導電粒子が開示されている(特許文献2)。
特開2000−30526号公報 特許第4154919号公報
しかしながら、従来のように導電性微粒子の粒子径を単に小さくした場合、粒子径が大きい場合に比して、接続面積が小さくなるため、初期抵抗値が高くなったり、安定した接続状態が維持できなかったりする傾向があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、微細な導電性微粒子でありながら、初期抵抗値が低く、しかも安定した接続状態を維持しうる導電性微粒子と、かかる導電性微粒子の基材に用いる樹脂粒子と、この導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、導電性微粒子の粒子径を微細にしつつ、粒子径が大きい場合と同等の電流量を安定して確保するためには、粒子径に対する接続面積比を相対的に高くすることが重要であり、それを実現するには、接続状態で導電性金属層と被接続体(電極)との密着が充分に保たれるよう圧痕形成能(具体的には、接続する際、僅かに変形させた時点で圧痕を形成できる特性)を高めればよいことを見出した。そして、個数基準の平均分散粒子径が1.0μm以上2.5μm以下の範囲である場合に、粒子径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上となる樹脂粒子を基材とする導電性微粒子であれば、被接続体(電極)に対して充分な圧痕を形成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)樹脂粒子からなる基材と、該基材の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する導電性微粒子であって、前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が1.0μm以上2.5μm以下であり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることを特徴とする導電性微粒子。
(2)前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上であり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が17,000N/mm2以上である前記(1)に記載の導電性微粒子。
(3)前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満であり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が19,600N/mm2超である前記(1)に記載の導電性微粒子。
(4)前記樹脂粒子の圧縮破壊変形率が30%以上である前記(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性微粒子。
(5)前記樹脂粒子の直径が30%変位したときの圧縮弾性率(30%K値)が前記10%K値より小さい前記(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性微粒子。
(6)表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性微粒子。
(7)導電性微粒子の基材として用いられる粒子であって、
個数基準の平均分散粒子径が1.0μm以上2.5μm以下であり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることを特徴とする樹脂粒子。
(8)個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上であり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が17,000N/mm2以上である前記(7)に記載の樹脂粒子。
(9)個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満であり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が19,600N/mm2超である前記(7)に記載の樹脂粒子。
(10)圧縮破壊変形率が30%以上である前記(7)〜(9)のいずれかに記載の樹脂粒子。
(11)粒子の直径が30%変位したときの圧縮弾性率(30%K値)が前記10%K値より小さい前記(7)〜(10)のいずれかに記載の樹脂粒子。
(12)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の導電性微粒子がバインダー樹脂に分散してなることを特徴とする異方性導電材料。
本発明の導電性微粒子によれば、被接続体(電極)に対して低圧でも圧痕を形成でき、これにより導電性金属層と被接続体との密着性を高め、かつ大きな接続面積を確保することが可能となるので、小径化しつつ、充分に低い初期抵抗値を発現させ、しかも安定した接続状態を維持することができる。
1.導電性微粒子
本発明の導電性微粒子は、樹脂粒子からなる基材と、該基材の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する。
本発明は微細な導電性微粒子の改良を目的とする。したがって、本発明において、導電性微粒子の基材となる樹脂粒子は粒子径が小さく、その個数基準の平均分散粒子径は1.0μm以上、好ましくは1.1μm以上、より好ましくは1.2μm以上、さらに好ましくは1.3μm以上であり、2.5μm以下、好ましくは2.3μm以下、より好ましくは2.1μm以下、さらに好ましくは1.9μm以下である。樹脂粒子(基材)の平均分散粒子径がこの範囲内であれば、微細な導電性微粒子が得られ、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。
また前記樹脂粒子(基材)の分散粒子径の個数基準の変動係数(CV値)は、10.0%以下であることが好ましく、より好ましくは8.0%以下、さらに好ましくは5.0%以下、一層好ましくは4.5%以下、特に好ましくは4.0%以下、最も好ましくは3.0%以下である。このように分散粒子径の変動係数が小さい樹脂粒子は、単に一次粒子径の大きさが揃っているだけでなく、一次粒子径の単一分散性が極めて高い。そのため、このような樹脂粒子を基材として用いることにより、粒子径が揃っており、かつ凝集が抑制された導電性微粒子が得られる。
なお、本発明でいう樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径やその変動係数等は、コールターカウンターにより測定した値であり、測定方法については実施例において後述する。
さらに、導電性微粒子において、粗大粒子が存在していると、異方性導電材料として長期間保管した際に粗大粒子が沈降してしまい、導電性微粒子の凝集の原因となるおそれがある。そのため、前記樹脂粒子は、粗大粒子が除去されていることが好ましい。すなわち、前記樹脂粒子は、個数基準の積算分布曲線において、積算値90%における粒子径が2.6μm以下であることが好ましく、より好ましくは2.2μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下である。積算値90%における粒子径は、平均分散粒子径と同様、コールターカウンターにより測定した個数積算分布曲線において、個数積算値が90%となる粒子径を意味する。
本発明において基材とする前記樹脂粒子は、その直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることが重要である。樹脂粒子の10%K値がこの範囲であれば、被接続体(電極)に対して充分な圧痕を形成でき、これにより導電性金属層と被接続体との密着性を高め、かつ大きな接続面積を確保することが可能となる。樹脂粒子の10%K値は、好ましくは14,000N/mm2以上、より好ましくは15,000N/mm2以上、さらに好ましくは17,000N/mm2以上、一層好ましくは20,000N/mm2以上であり、好ましくは50,000N/mm2以下、より好ましくは40,000N/mm2以下である。
本発明の好ましい態様においては、前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上、2.5μm以下であり、且つ前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が17,000N/mm2以上であるか、あるいは、前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が1.0μm以上、2.0μm未満であり、且つ前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が19,600N/mm2超(19,600N/mm2より大きい)である。かかる態様であれば、異方導電接続状態における抵抗値の経時的上昇が抑えられ、優れた接続信頼性が得られるといった効果も奏する。つまり、樹脂粒子の10%K値が上述した12,000N/mm2以上の範囲にあれば、良好な圧痕形成能によって異方導電接続時の圧力条件に依らず接続抵抗値の低い接続構造体が得られるが、さらに、高い接続信頼性を得るためには、さらに樹脂粒子の粒子径に応じて好適な10%K値の範囲が存在するのである。
なお、前記樹脂粒子の10%K値は、公知の微小圧縮試験機を用いて測定することができるが、好ましくは、公知の微小圧縮試験機(例えば、島津製作所製「MCT−W500」など)を用い、室温で粒子の中心方向へ荷重負荷速度2.2295mN/secで荷重をかける圧縮試験において、圧縮変位が粒子径の10%となるまで粒子を変形させたときの圧縮荷重(N)と圧縮変位(mm)を測定し、下記式に基づき求めた値を採用することが好ましい。

(ここで、E:圧縮弾性率(N/mm2)、F:圧縮荷重(N)、S:圧縮変位(mm)、R:粒子の半径(mm)である。)
本発明において基材とする前記樹脂粒子は、その圧縮破壊変形率が30%以上であることが好ましい。このような樹脂粒子は、大きく圧縮変形した状態で復元力を有するので、接続面積をより高めることができる。樹脂粒子の圧縮破壊変形率は、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上である。圧縮破壊変形率の上限については、破壊点がないことが好ましいが、80%以下(特に70%以下)でも使用可能である。なお、圧縮破壊変形率とは、公知の微小圧縮試験機(例えば、島津製作所製「MCT−W500」など)を用い、室温で粒子の中心方向へ荷重負荷速度2.2295mN/secで荷重をかける圧縮試験において、粒子が破壊に至ったときの圧縮変位(μm)を測定し、下記式により算出される値である。例えば、微小圧縮試験機として島津製作所製「MCT−W500」を用いる場合には、当該試験機が備える「標準表面検出」モードで測定することが好ましい。
圧縮破壊変化率(%)=[圧縮変位(μm)/粒子径(μm)]×100
また本発明において基材とする前記樹脂粒子は、前記樹脂粒子の直径が30%変位したときの圧縮弾性率(30%K値)が前記10%K値より小さいことが好ましい。30%K値が10%K値以上であると、変形による面積を確保するために高い圧力が必要となるが、この高圧で粒子が割れてしまい、粒子の復元力が失われて接続安定性が低下することがある。逆に、樹脂粒子の30%K値が10%K値より小さいと、低圧で大きな圧縮変形を確保することができる。具体的には、30%K値/10%K値の値が0.9以下となることが好ましく、より好ましくは0.8以下、さらに好ましくは0.7以下となるのがよい。また圧縮初期の電極への食い込みに加え、さらに電極食い込み性を向上させることができる点で、30%K値/10%K値の値は0.3以上が好ましく、0.4以上が好ましい。
同様の理由から、樹脂粒子の直径が20%変位したときの圧縮弾性率(20%K値)は、前記10%K値より小さいことが好ましく、20%K値/10%K値の値は好ましくは0.8以下、より好ましくは0.7以下であり、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上である。また、樹脂粒子の直径が40%変位したときの圧縮弾性率(40%K値)も同様の理由から、2.0以下が好ましく、1.0以下がより好ましく、0.4以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。加熱接続時には圧縮変形率が30%〜50%程度に圧縮した状態に加圧接続することが接続信頼性の高い接続状態を得るうえで望ましく、そのため、10%K値のみならず、20%K値、30%K値、40%K値についても上述した範囲にあることが好ましい。
なお、前記樹脂粒子の20%K値、30%K値および40%K値は、上記10%K値と同様の圧縮試験において、圧縮変位が粒子径の20%、30%もしくは40%となるまで粒子を変形させたときの圧縮荷重(N)と圧縮変位(mm)を測定し、上記10%K値と同様の式に基づき求めることができる。
前記樹脂粒子(基材)は、樹脂成分を含んでいればよく、有機材料のみから構成される粒子に限られず、有機無機複合材料から構成される粒子でもよい。樹脂粒子を基材とすることで、弾性変形特性に優れた導電性微粒子が得られる。
前記樹脂粒子を構成する有機材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン;スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル樹脂等のビニル重合体;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリイミド;フェノールホルムアルデヒド樹脂;メラミンホルムアルデヒド樹脂;メラミンベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂;尿素ホルムアルデヒド樹脂;シリコーン樹脂等が挙げられる。また、有機無機複合材料としては、前記有機材料とポリシロキサン骨格とを含む材料(例えば、ポリシロキサン骨格とビニル重合体が複合化されてなる材料等)が挙げられる。このように前記樹脂粒子を構成する材料は、幅広い材料の中から、平均粒子径および10%K値を上述した範囲に制御しうるように適宜選択される。これらの樹脂粒子を構成する材料は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記樹脂粒子を構成する材料としては、ビニル重合体およびポリシロキサン骨格の少なくとも一方を含むものが好ましい。ビニル重合体を含む材料で構成された樹脂粒子は、ビニル基が重合して形成された有機系骨格を有し、加圧接続時の弾性変形に優れる。また、ポリシロキサン骨格を含む材料で構成された樹脂粒子は、加圧接続時において被接続体に対する接触圧に優れる。特に、ポリシロキサン骨格とビニル重合体を複合化した材料で構成された樹脂粒子は、弾性変形性及び接触圧に優れ、得られる導電性微粒子の接続信頼性がより優れたものとなるため好ましい。
前記ビニル重合体はビニル基含有単量体を重合(ラジカル重合)したものであり、本発明において「ビニル基」には、炭素−炭素二重結合のみならず、(メタ)アクリロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような重合性炭素−炭素二重結合を有する置換基も含まれるものとする。なお、本明細書において「(メタ)アクリロイル基」、「(メタ)アクリロキシ基」、「(メタ)アクリレート」または「(メタ)アクリル」は夫々、「アクリロイル基、メタクリロイル基の一方または両方」、「アクリロキシ基、メタクリロキシ基の一方または両方」、「アクリレート、メタクリレートの一方または両方」や「アクリル、メタクリルの一方または両方」を示すものとする。
前記ビニル基含有単量体には、1分子中に一個のビニル基を有する単量体(1)、1分子中に一個のビニル基とビニル基以外の官能基(カルボキシル基、ヒドロキシ基等のプロトン性水素含有基、アルコキシ基等の末端官能基等)を有する単量体(2)、1分子中に2個以上のビニル基を有する単量体(3)が含まれる。ここで、単量体(1)はビニル系非架橋性単量体である。単量体(2)は、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基等の反応(結合)相手となる基が他の単量体に存在する場合には架橋構造を形成し得るので、ビニル系架橋性単量体となるが、反応相手となる基が他の単量体に存在しない場合には、ビニル系非架橋性単量体となる。単量体(3)はビニル系架橋性単量体である。これらの単量体(1)〜(3)は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記単量体(1)(ビニル系非架橋性単量体)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロウンデシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン類、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン基含有スチレン類等のスチレン系単官能モノマー;等が挙げられる。
前記単量体(2)(ビニル系架橋性単量体またはビニル系非架橋性単量体)としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基を有する単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシ基含有スチレン類等のヒドロキシ基を有する単量体;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート類、p−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン類等のアルコキシ基を有する単量体;等が挙げられる。
前記単量体(3)(ビニル系架橋性単量体)としては、例えば、アリル(メタ)アクリレート等のアリル(メタ)アクリレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテトラ(メタ)アクリレート類;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のヘキサ(メタ)アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、及びこれらの誘導体等の芳香族炭化水素系架橋剤(好ましくはジビニルベンゼン等のスチレン系多官能モノマー);N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のヘテロ原子含有架橋剤;等が挙げられる。
前記ポリシロキサン骨格は、シラン系単量体を加水分解縮合することで得られ、前記シラン系単量体は、シラン系非架橋性単量体とシラン系架橋性単量体とに大別される。
前記シラン系非架橋性単量体として、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルキルシラン等の2官能性シラン系単量体;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のトリアルキルシラン等の1官能性シラン系単量体等が挙げられる。これらのシラン系非架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シラン系架橋性単量体は、架橋構造を形成し得るものであれば、特に限定されない。シラン系架橋性単量体により形成される架橋構造としては、有機重合体骨格(例えば、ビニル系重合体骨格)と有機重合体骨格とを架橋するもの(第一の形態);ポリシロキサン骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第二の形態);有機重合体骨格とポリシロキサン骨格とを架橋するもの(第三の形態);が挙げられる。
第一の形態を形成し得るものとしては、例えば、ジメチルジビニルシラン、メチルトリビニルシラン、テトラビニルシラン等が挙げられる。第二の形態を形成し得るものとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能性シラン系単量体;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等の3官能性シラン系単量体等が挙げられる。第三の形態を形成し得るものとしては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシエトキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル基を有するもの;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等のビニル基を有するもの;3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基を有するもの;3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基を有するもの;が挙げられる。これらのシラン系架橋性単量体は単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
以上のように、前記樹脂粒子は、ビニル重合体およびポリシロキサン骨格の少なくとも一方を含む材料で構成されることが好ましい。つまり、ビニル重合体を形成するビニル系架橋性単量体やビニル系非架橋性単量体、もしくは、ポリシロキサン骨格を形成するシラン系架橋性単量体やシラン系非架橋性単量体を含む単量体成分が重合されたものであることが好ましい。その中でも特に、樹脂粒子の10%K値を12,000N/mm2以上に制御するうえでは、樹脂粒子は架橋されたビニル重合体および架橋されたポリシロキサン骨格の少なくとも一方を含む材料で構成されることが好ましく、それには樹脂粒子は以下の条件を満たすことが好ましい。
すなわち、前記樹脂粒子の10%K値を12,000N/mm2以上とするには、例えば、まず始めに樹脂粒子を形成するための単量体成分として、ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体の少なくとも一方(以下、纏めて単に「架橋性単量体」と称することもある)を用い、その合計の含有量が単量体成分総量に対して20質量%以上(好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上)含むようにする(条件A)。そして、この条件Aを満足させつつ、さらにシラン系架橋性単量体とシラン系非架橋性単量体との合計を全単量体成分中95質量%未満とする(条件B)、もしくはシラン系架橋性単量体とシラン系非架橋性単量体との合計を全単量体成分中95質量%以上として、得られた粒子が200℃以上の温度で加熱されていないようにする(条件C)。つまり、上記条件Aおよび上記条件Bを満たすか、上記条件Aおよび上記条件Cを満たすことにより、12,000N/mm2以上の10%K値を有する樹脂粒子を得ることができる。詳しくは、上記条件Aを満たすと、ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体の少なくとも一方によって一定の架橋がなされた樹脂粒子となる。そして、上記条件Bでは、樹脂粒子の架橋はビニル系架橋単量体主体で行われることになり、上記条件Cでは、シラン系架橋単量体による架橋が主体となる。
ところで、シラン系架橋単量体は、縮合反応によりシロキサン結合を形成し、架橋構造を構成するが、重合後の段階では縮合反応が充分に進行していないことがある。そのため、シラン系架橋性単量体を多く使用した場合には、重合後の樹脂粒子に焼成(高温での加熱処理)を施すことが推奨される。しかし、重合後の樹脂粒子の熱履歴の程度によっては10%K値が大きく低下することがある。したがって、上記条件Cの場合には、重合後の樹脂粒子への加熱を制限することが必要になる。
上記条件Cで規定する加熱は、樹脂粒子を合成した後に粒子に対して行われる全ての加熱処理を対象とするものであり、上述した焼成(シラン系単量体に由来する縮合反応(シロキサン結合形成)を進める目的で行う加熱等)のみならず、例えば、樹脂粒子を合成した後の乾燥時の加熱などを対象とする。
なお、上記条件Cで規定する加熱の際には、加熱温度を所定の範囲にするとともに、加熱雰囲気を、窒素などの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。
一方、上記条件A且つ上記条件Bを満足する樹脂粒子については、重合後の樹脂粒子への加熱条件が制約されるものではないが、加熱する際には熱分解温度以下の温度範囲で行うことが好ましい。また、この場合も加熱処理する際の雰囲気については、窒素などの不活性ガス雰囲気にすることが好ましい。
上記条件Aと上記条件B、または上記条件Aと上記条件Cを満たす単量体成分は、ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体の少なくとも一方を含むものであるが、樹脂粒子の10%K値をより確実に12,000N/mm2以上に制御するためにより好適なビニル系架橋性単量体、シラン系架橋性単量体について、以下に説明する。
前記ビニル系架橋性単量体としては、10%K値をより確実に制御するうえでは、上述した単量体(3)が好ましい。中でも、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体(すなわち、1分子中に2個以上のアクリロイル基を有する単量体または1分子中に2個以上のメタクリロイル基を有する単量体)、スチレン系多官能モノマーの一方または両方がより好ましい。
前記1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体としては、10%K値の高い樹脂粒子が得られ易い点で、1分子中に2個の(メタ)アクリロイル基を有する単量体(ジ(メタ)アクリレート類)が好ましい。ジ(メタ)アクリレート類の中では、同様の理由から、アルカンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートがより好ましく、特に、導電性金属層被覆後の粒子強度の低下が少ないことから、アルカンジオールジ(メタ)アクリレートが好ましい。さらにジ(メタ)アクリレート類の中では、2個の(メタ)アクリロイル基における炭素−炭素二重結合(C=C)の間に連なって存在する原子の数が6個〜14個である分子構造を有するジ(メタ)アクリレートが特に好ましい。なお、ここで炭素−炭素二重結合の間に連なって存在する原子の数としては、炭素−炭素二重結合(C=C)自身の炭素原子はカウントしないものとし、(メタ)アクリロイル基間を繋ぐ原子鎖が複数存在する場合には最短の原子鎖における原子数とする。
前記スチレン系多官能モノマーとしては、10%K値の高い樹脂粒子が得られ易く、導電性金属層被覆後の粒子強度の低下が少ない点で1分子中に2個のビニル基を有する単量体(2官能ビニル基含有単量体)が好ましく、中でもジビニルベンゼンが好ましい。
樹脂粒子を形成するための単量体成分に占めるビニル系架橋性単量体の含有量は、10質量%以上が好ましく、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上である。ビニル系架橋性単量体の含有量がこの範囲であると、10%K値をより確実に12,000N/mm2以上に制御できる。
前記シラン系架橋性単量体としては、10%K値をより確実に制御するうえでは、上述した第三の形態の架橋構造を形成し得るシラン系架橋性単量体が、硬度の高い粒子が得られやすく好ましい。前記シラン系架橋性単量体を用いる場合、樹脂粒子は、シラン系架橋性単量体を含むシラン系単量体を加水分解及び縮合することにより形成されたポリシロキサン骨格を含有するものであることが好ましいのであるが、少なくとも前記第三の形態の架橋構造を形成し得るシラン系架橋性単量体を加水分解及び縮合することにより形成されたポリシロキサン骨格は、ラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合(例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基)を有する重合性ポリシロキサン由来の骨格を有することになる。
前記第三の形態の架橋構造を形成し得るシラン系架橋性単量体としては、(メタ)アクリロイル基を有するもの、ビニル基を有するもの、またはエポキシ基を有するものが好ましく、より好ましくは(メタ)アクリロイル基を有するもの、ビニル基を有するものであり、さらに好ましくは(メタ)アクリロイル基を有するものである。(メタ)アクリロイル基を有するものの中では、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランが特に好ましく、ビニル基を有するものの中では、ビニルトリメトキシシランが特に好ましい。
上記条件Aと上記条件B、または上記条件Aと上記条件Cを満たす単量体成分は、ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体の少なくとも一方を含むものであるが、ビニル系非架橋性単量体およびシラン系非架橋性単量体の少なくとも一方を含むこともできる。特に、ビニル系非架橋性単量体を含有させると、回復特性(復元性)や破壊強度などの圧縮変形特性を制御しやすくなるので好ましい。
前記ビニル系非架橋性単量体としては、上述した単量体(1)が好ましく、より好ましくは、アルキル(メタ)アクリレート類、シクロアルキル(メタ)アクリレート類、芳香環含有(メタ)アクリレート類、スチレン系単官能モノマーである。中でも、回復特性(復元性)や破壊強度を制御しつつ、10%K値の高い樹脂粒子が得られやすい点で、炭素数4以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類、炭素数6以下のシクロアルキルを有するシクロアルキル(メタ)アクリレート類、スチレン系単官能モノマーが好ましく、特に10%K値が高い樹脂粒子とするうえではスチレン系単官能モノマーが好ましい。
スチレン系単官能モノマーとしては、10%K値の高い樹脂粒子が得られ易い点で、スチレンがより好ましい。炭素数4以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート類の中ではn−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレートが好ましい。炭素数6以下のシクロアルキルを有するシクロアルキル(メタ)アクリレート類の中ではシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレートが好ましい。
例えば前記単量体(1)としてスチレン系単官能モノマーを含む場合には、前記単量体(3)として1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する単量体またはスチレン系多官能モノマーとを含む態様が好ましい。
以上のような樹脂粒子の10%K値を12,000N/mm2以上に制御するうえで好適な単量体成分は、(i)ビニル系架橋性単量体を有しシラン系架橋性単量体を有さない形態、(ii)シラン系架橋性単量体を有しビニル系架橋性単量体を有さない形態、(iii)ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体を有する形態、に大別される。各形態における特に好ましい単量体の組み合わせは以下の通りである。
(i)の形態(ビニル系架橋性単量体を有しシラン系架橋性単量体を有さない形態)の場合;2個の(メタ)アクリロイル基における炭素−炭素二重結合(C=C)の間に連なって存在する原子の数(ただし、炭素−炭素二重結合(C=C)の炭素原子はカウントしないものとし、(メタ)アクリロイル基間を繋ぐ原子鎖が複数存在する場合には最短の原子鎖における原子数とする)が6個〜14個であるジ(メタ)アクリレートと、単官能スチレンモノマーとの組み合わせ。
(ii)の形態(シラン系架橋性単量体を有しビニル系架橋性単量体を有さない形態)の場合;分子内に(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有するシラン系架橋性単量体同士の組み合わせ(例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランと3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランとの組み合わせ)。
(iii)の形態(ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体を有する形態)の場合;(メタ)アクリロイル基を有するシラン系架橋性単量体と、スチレン系多官能モノマーと、2個の(メタ)アクリロイル基における炭素−炭素二重結合(C=C)の間に連なって存在する原子の数が6個〜14個であるジ(メタ)アクリレートとの組み合わせ、または、(メタ)アクリロイル基を有するシラン系架橋性単量体と、スチレン系多官能モノマーと、スチレン系単官能モノマーとの組み合わせ。
前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上、2.5μm以下である場合に、樹脂粒子の10%K値を17,000N/mm2以上とするには、上述した10%K値を12,000N/mm2以上にするための条件(条件Aと条件Bの両方を満たすこと、または、条件Aと条件Cの両方を満たすこと)に加えて、下記条件xと下記条件aとを満足させるか、もしくは、下記条件xと下記条件b1とを満足させる。ただし、10%K値を12,000N/mm2以上にするための条件として条件Aおよび条件Cの組合せを選択する場合には、条件xと条件aとを満足させる。
条件x:樹脂粒子を形成するための単量体成分中のシラン系架橋性単量体の含有量が単量体成分総量に対して50質量%以上であるか、該シラン系架橋性単量体の含有量が単量体成分総量に対して50質量%未満であれば単量体成分中のビニル系架橋性単量体の含有量が単量体成分総量に対して35質量%以上である。
条件a:樹脂粒子を形成するための単量体成分中のエチルビニルベンゼンの含有量が単量体成分総量に対して1質量%以下である。
条件b1:樹脂粒子を形成するための単量体成分中のエチルビニルベンゼンの含有量が単量体成分総量に対して1質量%を超える場合には、樹脂粒子を形成するための単量体成分中のビニル系架橋性単量体の含有量が単量体成分総量に対して80質量%以上であり、且つ樹脂粒子を200℃以上で加熱する。
前記樹脂粒子の粒子径が比較的大きい場合(すなわち、個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上である場合)、10%K値をさらに高めるためにより高い架橋度が必要になる。上記条件xを満たすと、50質量%以上のシラン系架橋性単量体か、あるいは35質量%以上のビニル系架橋性単量体によって、架橋度をさらに向上させることができる。加えて、単量体成分の中で架橋に寄与しないエチルビニルベンゼンの含有量を1質量%以下に制御しておくか(上記条件a)、エチルビニルベンゼンの含有量が1質量%を超えるのであれば、それを補うために、ビニル系架橋性単量体の含有量を80質量%以上とし、且つ所定の加熱によって架橋を促進する(上記条件b1)。これにより、より高い架橋が確保される。
一方、前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が1.0μm以上、2.0μm未満である場合に、樹脂粒子の10%K値を19,600N/mm2より大きくするには、上述した10%K値を12,000N/mm2以上にするための条件(条件Aと条件Bの両方を満たすこと、または、条件Aと条件Cの両方を満たすこと、)に加えて、上記条件aを満足させるか、もしくは、下記条件b2を満足させる。ただし、10%K値を12,000N/mm2以上にするための条件として条件Aおよび条件Cを選択する場合には、上記条件aを満足させる。
条件b2:樹脂粒子を形成するための単量体成分中のエチルビニルベンゼンの含有量が単量体成分総量に対して1質量%を超える場合には、樹脂粒子を形成するための単量体成分中のビニル系架橋性単量体の含有量が単量体成分総量に対して35質量%以上であり、且つ樹脂粒子を200℃以上で加熱する。
前記樹脂粒子の粒子径が小さい場合(すなわち、個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満である場合)、粒子径が大きい場合に比べると、比較的低い架橋度でも10%K値を高めることができる。つまり、10%K値をさらに高めるために必要になる架橋度は、粒子径が小さいほど低くなる傾向がある。したがって、樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満である場合には、上述した条件xは必要とせず、かつ、エチルビニルベンゼンの含有量が1質量%を超えるときも、ビニル系架橋性単量体の含有量は35質量%以上とすること(上記条件b2)で、より高い架橋が確保される。
また前記樹脂粒子の圧縮破壊変形率および20%〜40%K値を上述した範囲とするには、例えば、樹脂粒子を形成するための単量体成分としてビニル系架橋性単量体を含有させ、このビニル系架橋性単量体のうち50質量%以上(より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上)を1分子中にビニル基を2個有する単量体(2官能ビニル基含有単量体)とすればよい。さらには、2官能ビニル基含有単量体を架橋性単量体(ビニル系架橋性単量体およびシラン系架橋性単量体の総量)中40質量%以上(より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上)とすることも、圧縮破壊変形率および20%〜40%K値を上述した範囲とするうえで有効である。
前記樹脂粒子の製造方法としては、特に制限はなく、乳化重合、懸濁重合、分散重合、シード重合、ゾルゲルシード重合法等が挙げられるが、前記樹脂粒子の粒子径を上述した所定の範囲にするには、例えば、シード重合法により樹脂粒子を合成した後、分級する方法等が好ましく採用される。樹脂粒子の合成にシード重合法を採用することにより、粒度分布の小さい樹脂粒子が得られる。さらに、合成後の樹脂粒子を分級し粗粒子を除去することにより、平均粒子径を所望の範囲に調整することができる。
前記シード重合法は、シード粒子調製工程、吸収工程、重合工程を含む。なお、例えば、有機材料のみから構成される粒子を合成する場合には、前記ビニル系単量体からシード粒子を調製すればよく、有機材料とポリシロキサン骨格を有する材料から構成される粒子を合成する場合には、前記シラン系単量体からシード粒子(ポリシロキサン粒子)を調製すればよい。
ビニル系単量体からシード粒子を調製する方法は、従来用いられる方法を採用することができ、例えば、ソープフリー乳化重合、分散重合等が挙げられる。この場合、シード粒子を形成する単量体成分としてスチレン等のスチレン系単官能モノマーを用いることが好ましい。
シラン系単量体からシード粒子(ポリシロキサン粒子)を調製する方法としては、水を含む溶媒中で加水分解して縮重合させる方法が挙げられる。前記シラン系単量体としては、上述したシラン系架橋性単量体、シラン系非架橋性単量体を用いることができる。また、ポリシロキサン骨格とビニル重合体を複合化させる場合には、シラン系単量体として、ラジカル重合性基を有するシラン系架橋性単量体を使用し、重合性ポリシロキサン粒子(ラジカル重合性基を有するポリシロキサン骨格を有する粒子)を調製すればよい。加水分解と縮重合は、一括、分割、連続等、任意の方法を採用できる。加水分解し、縮重合させるにあたっては、触媒としてアンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物等の塩基性触媒を好ましく用いることができる。
前記水を含む溶媒中には、水や触媒以外に有機溶剤を含めることができる。有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類;イソオクタン、シクロへキサン等の(シクロ)パラフィン類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類等を挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
加水分解縮合ではまた、アニオン性、カチオン性、非イオン性の界面活性剤や、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の高分子分散剤を併用することもできる。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。加水分解縮合は、原料となるシラン系単量体と、触媒や水及び有機溶剤を含む溶媒を混合した後、温度0℃以上100℃以下、好ましくは0℃以上70℃以下で、30分以上100時間以下撹拌することにより行うことができる。
前記吸収工程では、シード粒子に単量体成分を吸収させる。吸収させる方法は、シード粒子の存在下に、単量体成分を存在させた状態で進行するものであれば特に限定されない。したがって、シード粒子を分散させた溶媒中に単量体成分を加えてもよいし、単量体成分を含む溶媒中にシード粒子を加えてもよい。なかでも、前者のように、予めシード粒子を分散させた溶媒中に、単量体成分を加えるのが好ましい。特に、加水分解、縮合工程で得られたシード粒子を反応液(シード粒子分散液)から取り出すことなく、この反応液に単量体成分を加える方法は、工程が複雑にならず、生産性に優れるため好ましい。
前記吸収工程において、単量体成分の添加のタイミングは特に限定されず、一括で加えてもよいし、数回に分けて加えてもよいし、任意の速度でフィードしてもよい。また、単量体成分を加えるにあたっては、単量体成分のみを添加しても単量体成分の溶液を添加してもいずれでもよいが、単量体成分を予め乳化剤で水又は水性媒体に乳化分散させた乳化液をシード粒子に混合することが、シード粒子への吸収がより効率よく行われるため好ましい。
前記乳化剤は特に限定されないが、例えば、アニオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン性界面活性剤が、シード粒子、単量体成分を吸収した後のシード粒子の分散状態を安定化させることもできるので好ましい。これらの乳化剤は、1種のみを使用しても2種以上を併用してもよい。
また、単量体成分を乳化剤で乳化分散させる際には、単量体成分の質量に対して0.3倍以上10倍以下の水や水溶性有機溶剤を使用するのが好ましい。前記水溶性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。
吸収工程は、0℃以上60℃以下の温度範囲で、5分間以上720分間以下、撹拌しながら行うのが好ましい。これらの条件は、用いるシード粒子や単量体の種類等によって、適宜設定すればよく、これらの条件は1種のみ、あるいは2種以上を合わせて採用してもよい。吸収工程において、単量体成分がシード粒子に吸収されたかどうかの判断については、例えば、単量体成分を加える前及び吸収段階終了後に、顕微鏡により粒子を観察し、単量体成分の吸収により粒子径が大きくなっていることを確認することで容易に判断できる。
重合工程では、シード粒子に吸収された単量体成分を重合反応させる。ここで、シード粒子が重合性ポリシロキサンである場合には、吸収させた単量体成分と重合性ポリシロキサン骨格が有するラジカル重合性基とが重合して、ポリシロキサン骨格とビニル重合体とが複合化する。重合方法は特に限定されないが、例えば、ラジカル重合開始剤を用いる方法が挙げられ、前記ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、過酸化物系開始剤や、アゾ系開始剤等が使用可能である。これらラジカル重合開始剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合を行う際の反応温度は40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上であり、100℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。反応温度が低すぎる場合には、重合度が十分に上がらず複合粒子の機械的特性が不充分となる傾向があり、一方、反応温度が高すぎる場合には、重合中に粒子間の凝集が起こりやすくなる傾向がある。なお、ラジカル重合を行う際の反応時間は、用いる重合開始剤の種類に応じて適宜変更すればよいが、通常、5分以上が好ましく、より好ましくは10分以上であり、600分以下が好ましく、より好ましくは300分以下である。反応時間が短すぎる場合には、重合度が十分に上がらない場合があり、反応時間が長すぎる場合には、粒子間で凝集が起こり易くなる傾向がある。
合成後の樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径は1.1μm以上が好ましく、より好ましくは1.2μm以上、さらに好ましくは1.3μm以上であり、3.0μm以下が好ましく、より好ましくは2.8μm以下、さらに好ましくは2.7μm以下である。また、分散粒子径の個数基準の変動係数は10%以下が好ましく、より好ましくは9%以下、さらに好ましくは7%以下である。
上記のようにして合成した樹脂粒子は、必要に応じて、所定の粒子径となるように分級に供することが好ましい。分級方法は特に限定されず、例えば、電成ふるい等によるふるい分け;メンブランフィルター、プリーツフィルター、セラミック膜フィルター等のフィルターを使用した濾過;質量差及び流体抵抗差の相互作用によって分級する公知の装置(粒子の落下速度等の重力差が原理である重力分級機、自由渦又は半自由渦による遠心力と空気抗力の釣り合いを原理とする(半)自由渦遠心分級、回転する分級羽根(ローター)によってつくられる回転流によって生じる遠心力と空気による抗力の釣り合いを原理とする回転羽根付き遠心分級)を用いた分級;等が挙げられる。これらの中でも、分級精度と生産性の観点から電成ふるいを用いた分級が好ましい。
電成ふるいを用いて分級する場合、樹脂粒子を液状媒体に分散させた分散体を電成ふるいに通過させることが好ましい。前記液状媒体としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;ヘキサン、オクタン等の炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール類、炭化水素類が好ましく、メタノール、ヘキサンがより好ましい。なお、樹脂粒子の分散性を高めるために、液状媒体に各種分散剤を添加してもよい。
前記液状媒体の使用量は、樹脂粒子100質量部に対して、100質量部以上が好ましく、より好ましくは200質量部以上、さらに好ましくは500質量部以上であり、10000質量部以下が好ましく、より好ましくは5000質量部以下、さらに好ましくは2000質量部以下である。樹脂粒子を液状媒体に分散させる方法は特に限定されず、例えば、超音波を照射させて分散させる方法;通常攪拌装置、高速攪拌装置、コロイドミル又はホモジナイザーのような剪断分散装置等により分散させる方法;等が挙げられる。
電成ふるいを通過させる際の分散体液温は、特に限定されず、使用する液状媒体に応じて適宜調整すればよいが、通常は0℃以上100℃以下である。なお、分散体の液温は、当然、液状媒体の沸点未満である。電成ふるいのふるい孔の寸法は、所望とする平均粒子径、変動係数に応じて変更すればよい。電成ふるいによる分級を行うことにより、粗大粒子を除去することができ、樹脂粒子の粒子径の変動係数を小さくすることができる。
合成後、必要に応じて分級された樹脂粒子は、通常、乾燥され、場合によっては上述した焼成(加熱処理)に付される。乾燥や焼成などの加熱処理については、公知の方法に従って行えばよいが、上述したように、樹脂粒子を形成するための単量体成分中のシラン系架橋性単量体およびシラン系非架橋性単量体の含有割合が所定の量を超える場合には、このような加熱処理における温度を200℃未満に制限することが重要である。
以上のようにして得られた樹脂粒子(基材)の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、球状、回転楕円体状、金平糖状、薄板状、針状、まゆ状等のいずれでも良いが、球状が好ましく、特に真球状が好ましい。
本発明の導電性微粒子は、基材(樹脂粒子)表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層を有する。導電性金属層を構成する金属としては特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、鉛、アルミニウム、クロム、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、スズ、コバルト、インジウム及びニッケル−リン、ニッケル−ホウ素等の金属や金属化合物、及び、これらの合金等が挙げられる。これらの中でも、金、ニッケル、パラジウム、銀、銅、錫が導電性に優れた導電性微粒子となることから好ましい。また、安価な点で、ニッケル、ニッケル合金(Ni−Au、Ni−Pd、Ni−Pd−Au、Ni−Ag);銅、銅合金(CuとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Ag、Au、Bi、Al、Mn、Mg,P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg、Ni、Sn、Znとの合金);銀、銀合金(AgとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Au、Bi、Al、Mn、Mg、P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg−Ni、Ag−Sn、Ag−Zn);錫、錫合金(たとえばSn−Ag、Sn−Cu、Sn−Cu−Ag、Sn−Zn、Sn−Sb、Sn−Bi−Ag、Sn−Bi−In、Sn−Au、Sn−Pb等)等が好ましい。
導電性金属層は、上述した金属や合金の中でも特に、ニッケルまたはニッケル合金で構成されることが好ましく、ニッケル合金で構成されることがより好ましい。本発明は基材とする樹脂粒子を硬めに設計することにより圧痕形成能を高めて所期の効果を得るものであるが、この効果をより発現させやすくする上では、導電性微粒子表面の導電性金属層は基材に追随しうる適度な硬さを有していることが望まれる。ニッケルまたはニッケル合金で構成された金属層であれば、本発明の効果を発現させるのにより適した硬さを有することとなる。このような観点から、導電性金属層を構成するニッケル合金としては特に、リン(P)およびホウ素(B)の少なくとも一方を合金成分とするNi合金(Ni−P合金、Ni−B合金、Ni−P−B合金)が好ましく、より好ましくはリン(P)を含む合金がよい。リン(P)やホウ素(B)を含有することにより、ニッケル合金は軟らかくなり、導電性金属層は基材に追随しやすくなる。
導電性金属層を構成するニッケル合金がリン(P)やホウ素(B)を含む場合、リン(P)およびホウ素(B)の合計含有量は、合金中のNi、P、Bの合計100質量%に対して、4質量%以上が好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは6質量%以上である。リン(P)単独の含有量は、合金中のNi、P、Bの合計100質量%に対して、4質量%以上が好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは6質量%以上である。ホウ素(B)単独の含有量は、合金中のNi、P、Bの合計100質量%に対して、4質量%以上が好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは6質量%以上である。リン(P)やホウ素(B)の含有量が多いほど、ニッケル合金が軟らかくなり、本発明の効果が発揮されやすくなる。ただし、ニッケル合金中のリン(P)やホウ素(B)の含有量があまりに多すぎると、導電性金属層の電気抵抗値が高くなる場合がある。したがって、ニッケル合金中のリン(P)およびホウ素(B)の合計含有量は、合金中のNi、P、Bの合計質量を100質量%としたときに15質量%以下が好ましく、同様の理由から、ニッケル合金中のP含有量は15質量%以下が好ましく、ニッケル合金中のB含有量は10質量%以下が好ましい。なお、ニッケル合金中のP含有量およびB含有量は、導電性金属層を形成する際に用いる無電解ニッケルめっき液のP濃度、B濃度、pH等を調整することにより制御できる。
なお、導電性金属層を構成するニッケル合金はリン(P)やホウ素(B)以外の他の金属成分を含んでいてもよい。他の金属成分としては、Au、Pdなどの難酸化性金属元素が、ニッケル合金の効果を損なわない点から好ましい。
また、導電性金属層は、単層でもよいし複層であってもよく、複層の場合には、例えば、ニッケル(ニッケル合金)−金、ニッケル(ニッケル合金)−パラジウム、ニッケル(ニッケル合金)−パラジウム−金、ニッケル(ニッケル合金)−銀等の組合せが好ましく挙げられる。
前記導電性金属層の厚さは、0.01μm以上が好ましく、より好ましくは0.03μm以上、さらに好ましくは0.05μm以上であり、0.20μm以下が好ましく、より好ましくは0.18μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下、一層好ましくは、0.12μm以下、特に好ましくは0.080μm以下である。基材とする樹脂粒子が微細な粒子径である本発明の導電性微粒子においては、導電性金属層の厚さが上記範囲内であれは、導電性微粒子を異方性導電材料として用いる際に、安定した電気的接続が維持できる。
導電性金属層の形成方法は特に限定されず、例えば、基材表面に無電解メッキ法、電解メッキ法等によってメッキを施す方法;基材表面に真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の物理的蒸着方法により導電性金属層を形成する方法;等により形成できる。これらの中でも特に無電解メッキ法が、大掛かりな装置を必要とせず容易に導電性金属層を形成できる点で好ましい。
なお、前記導電性金属層は、樹脂粒子表面の少なくとも一部を被覆していればよいが、導電性金属層の表面には、実質的な割れや、導電性金属層が形成されていない面が存在しないことが好ましい。ここで、「実質的な割れや、導電性金属層が形成されていない面」とは、電子顕微鏡(倍率1000倍)を用いて任意の10000個の導電性微粒子の表面を観察したときに、導電性金属層の割れ、および、樹脂粒子表面の露出が、実質的に目視で観察されないことを意味する。
前記導電性金属層は、平滑で突起部を有しないことが好ましい。具体的には、導電性金属層表面からの高さが0.05μm以上である突起部の数が、導電性微粒子1個あたり10個未満であることが好ましく、さらに5個未満であることが好ましく、特に2個未満であることが好ましい。ここで突起部とは、導電性金属層と同様の金属又は合金で構成されており、該導電性金属層と突起部を構成する金属又は合金が一体となっている部分を意味するものとする。導電性金属層と同じ金属又は合金で一体となっている突起部が存在すると、該突起部がクラックの基点となって金属層が割れ、電気的接続の際の抵抗値が高くなる虞がある。また、前記導電性金属層には、異常析出による金属微粒子が付着していないか、付着していても、その付着数が少ないことが好ましい。具体的には、金属微粒子の付着数が導電性微粒子1個あたり2個未満であることが好ましい。
本発明の導電性微粒子の個数平均粒子径は、1.1μm以上が好ましく、より好ましくは1.2μm以上、さらに好ましくは1.3μm以上、特に好ましくは1.4μm以上であり、2.8μm以下が好ましく、より好ましくは2.6μm以下、さらに好ましくは2.4μm以下、特に好ましくは2.2μm以下である。個数平均粒子径がこの範囲内であれば、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。
なお、導電性微粒子の個数平均粒子径としては、フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて求めた、3000個の粒子の個数基準の平均粒子径を採用することが好ましい。
本発明の導電性微粒子は、その直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上、200,000N/mm2以下であることが好ましい。より好ましくは14,000N/mm2以上、さらに好ましくは15,000N/mm2以上、一層好ましくは17,000N/mm2以上、さらに好ましくは20,000N/mm2以上であり、より好ましくは150,000N/mm2以下、さらに好ましくは100,000N/mm2以下、最も好ましくは75,000N/mm2以下である。導電性微粒子の10%K値がこの範囲であれば、被接続体(電極)に対して充分な圧痕を形成でき、これにより導電性金属層と被接続体との密着性を高め、かつ大きな接続面積を確保することが可能となる。なお、導電性微粒子の10%K値は、樹脂粒子の10%K値と同様にして測定することができる。
本発明の導電性微粒子は、表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有することもできる。つまり、前記導電性金属層の表面にさらに絶縁性樹脂層を設けた態様であってもよい。このように表面の導電性金属層にさらに絶縁性樹脂層が積層されていると、高密度回路の形成時や端子接続時などに生じやすい横導通を防ぐことができる。
前記絶縁性樹脂層としては、導電性微粒子の粒子間における絶縁性が確保でき、一定の圧力及び/又は加熱により容易にその絶縁性樹脂層が崩壊あるいは剥離するものであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンなどのポリオレフィン類;ポリメチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート重合体および共重合体;ポリスチレン;等の熱可塑性樹脂やその架橋物;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂(メラミン樹脂等)等の熱硬化性樹脂;ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂およびこれらの混合物;等が挙げられる。但し、基材粒子に比べて絶縁性樹脂層が硬過ぎる場合には、絶縁性樹脂層の破壊よりも先に基材粒子自体が破壊してしまうおそれがある。したがって、絶縁性樹脂層には、未架橋または比較的架橋度の低い樹脂を用いることが好ましい。
前記絶縁性樹脂層は、単層であっても、複数の層からなるものであってもよい。例えば、単一又は複数の皮膜状の層が形成されていてもよいし、絶縁性を有する粒状、球状、塊状、鱗片状その他の形状の粒子を導電性金属層の表面に付着させた層であってもよいし、さらには、導電性金属層の表面を化学修飾することにより形成された層であってもよく、または、これらが組み合わされたものであってもよい。絶縁性樹脂層の厚さは0.01μm以上1μm以下が好ましく、より好ましくは0.02μm以上、0.5μm以下、さらに好ましくは0.03μm以上、0.4μm以下である。絶縁性樹脂層の厚さが前記範囲内であれば、導電性粒子による導通特性を良好に維持しつつ、粒子間の電気絶縁性が良好となる。
2.異方性導電材料
本発明の異方性導電材料は、上記本発明の導電性微粒子がバインダー樹脂に分散してなる。異方性導電材料の形態は特に限定されず、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インクなど様々な形態が挙げられる。これらの異方性導電材料を相対向する基材同士や電極端子間に設けることにより、良好な電気的接続が可能になる。なお、本発明の導電性微粒子を用いた異方性導電材料には、液晶表示素子用導通材料(導通スペーサーおよびその組成物)も含まれる。
前記バインダー樹脂としては、絶縁性の樹脂であれば特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などの熱可塑性樹脂;グリシジル基を有するモノマーやオリゴマーおよびイソシアネートなどの硬化剤との反応により硬化する硬化性樹脂組成物;光や熱により硬化する硬化性樹脂組成物;等が挙げられる。
なお、本発明の異方性導電材料は、前記バインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を分散させ、所望の形態とすることで得られるが、例えば、バインダー樹脂と導電性微粒子とを別々に使用し、接続しようとする基材間や電極端子間に導電性微粒子をバインダー樹脂とともに存在させることによって接続してもかまわない。
本発明の異方性導電材料において、導電性微粒子の含有量は、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば、異方性導電材料の全量に対して1体積%以上が好ましく、より好ましくは2体積%以上、さらに好ましくは5体積%以上であり、50体積%以下が好ましく、より好ましくは30体積%以下、さらに好ましくは20体積%以下である。導電性微粒子の含有量が少なすぎると、充分な電気的導通が得られ難い場合があり、一方、導電性微粒子の含有量が多すぎると、導電性微粒子同士が接触してしまい、異方性導電材料としての機能が発揮され難い場合がある。
本発明の異方性導電材料におけるフィルム膜厚、ペーストや接着剤の塗工膜厚、印刷膜厚等については、使用する本発明の導電性微粒子の粒子径と、接続すべき電極の仕様とを考慮し、接続すべき電極間に導電性微粒子が狭持され、且つ接続すべき電極が形成された接合基板同士の空隙がバインダー樹脂層により充分に満たされるように、適宜設定することが好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
1.物性測定方法
各種物性の測定は以下の方法で行った。
<シード粒子および樹脂粒子の平均分散粒子径>
樹脂粒子0.005部に、乳化剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬株式会社製「ハイテノール(登録商標)N−08」)の1%水溶液20部を加え、超音波で10分間分散させた後、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「コールターマルチサイザーIII型」)を用いて、30000個の粒子の粒子径(μm)を測定し、個数基準の平均分散粒子径を求めた。
<導電性微粒子の個数平均粒子径>
導電性微粒子0.05部に、乳化剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(「エマルゲン430」花王株式会社製)の1.4%水溶液17.5部を加え、超音波で10分間分散させた後、フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて、3000個の粒子の粒子径(μm)を測定し、個数平均粒子径を求めた。
<導電性金属層の膜厚>
フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて、基材粒子(樹脂粒子)3000個の個数平均粒子径X(μm)および導電性微粒子3000個の個数平均粒子径Y(μm)を測定した。そして、下記式に従って導電性金属層の膜厚を算出した。
導電性金属層膜厚(μm)=(Y−X)/2
<導電性金属層のリン(P)含有量>
導電性微粒子の導電性金属層(メッキ膜)を王水を用いて溶解させ、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP)(島津製作所社製「ICPE−9000」)で分析し、得られた定量結果より導電性金属層1g当たりに含まれるNi質量とP質量とを求め、下記式に基づきP含有量(%)を算出した。なお、以下の実施例で形成した導電性金属層には、いずれもホウ素(B)は含まれない。
P含有量(質量%)=P質量×100/(Ni質量+P質量)
<樹脂粒子の10%〜40%K値および圧縮破壊変形率>
微小圧縮試験機(島津製作所社製「MCT−W500」)を用いて、室温(25℃)において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、「標準表面検出」モードで、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(2.2295mN/秒)で荷重をかけた。そして、圧縮変位が粒子径の10%、20%、30%及び40%となったときの荷重(mN)、並びに、粒子が変形により破壊したときの変位量(μm)を測定した。得られた圧縮荷重、粒子の圧縮変位及び粒子径から、K値を算出した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
2.導電性微粒子の製造
2−1.基材粒子(樹脂粒子)の作製
(製造例1)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1800部と、25%アンモニア水24部、メタノール600部を入れ、攪拌下、滴下口から、重合性シラン化合物(単量体成分)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)40部を添加し、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(シード粒子)の乳濁液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は0.94μmであった。
次いで、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液3.0部をイオン交換水120部に溶解した溶液に、吸収モノマー(単量体成分)としてスチレン(St)60部および1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(HXDMA)60部と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)1.6部とを溶解した溶液を加え、乳化分散させて吸収モノマーの乳化液を調製した。乳化分散の開始から2時間後、得られた乳化液を、ポリシロキサン粒子(シード粒子)の乳濁液中に添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から1時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察を行ったところ、ポリシロキサン粒子が吸収モノマーを吸収して肥大化していることが確認された。
次いで、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の20%水溶液8.0部を加え、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、窒素雰囲気下120℃で2時間真空乾燥し、樹脂粒子(1)を得た。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例2)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下280℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(2)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例3)
ポリシロキサン粒子乳濁液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1750部に、メタノールの使用量を650部にそれぞれ変更したこと以外は、製造例2と同様にして樹脂粒子(3)を作製した。このときポリシロキサン粒子乳濁液中のポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は1.17μmであった。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例4)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(4)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例5)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥するにあたり窒素雰囲気下80℃で12時間真空乾燥したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(5)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例6)
重合性シラン化合物および吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下320℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(6)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例7)
加熱処理を施さなかったこと以外は、製造例6と同様にして樹脂粒子(7)を得た。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例8)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下280℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(8)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例9)
ポリシロキサン粒子乳濁液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を2100部に、メタノールの使用量を300部にそれぞれ変更したこと以外は、製造例8と同様にして樹脂粒子(9)を作製した。このときポリシロキサン粒子乳濁液中のポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は0.83μmであった。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例10)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下280℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(10)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例11)
加熱処理を施さなかったこと以外は、製造例10と同様にして樹脂粒子(11)を得た。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例12)
ポリシロキサン粒子乳濁液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を2100部に、メタノールの使用量を300部にそれぞれ変更したこと以外は、製造例10と同様にして樹脂粒子(12)を作製した。このときポリシロキサン粒子乳濁液中のポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は0.83μmであった。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表1に示すとおりであった。
(製造例13)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(13)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例14)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(14)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例15)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(15)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例16)
加熱処理を施さなかったこと以外は、製造例15と同様にして樹脂粒子(16)を得た。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例17)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(17)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例18)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下300℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(18)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例19)
加熱処理を施さなかったこと以外は、製造例18と同様にして樹脂粒子(19)を得た。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例20)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(20)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例21)
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更するとともに、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(21)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例22)
ポリシロキサン粒子乳濁液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を1600部に、メタノールの使用量を800部にそれぞれ変更し、吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表2に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして樹脂粒子(22)を作製した。このときポリシロキサン粒子乳濁液中のポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は1.43μmであった。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表2に示すとおりであった。
(製造例23)
乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液10部をイオン交換水300部に溶解した溶液に、1,9−ノナンジオールジメタクリレート50部およびスチレン50部からなる単量体成分と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)2.0部との混合溶液を加え、乳化分散させて単量体成分の乳化液を調製した。得られた乳化液を、冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに入れ、イオン交換水500部を加えて希釈した後、窒素雰囲気下で反応液を65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の乳濁液を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、湿式分級を繰り返し、120℃で2時間真空乾燥させて、樹脂粒子(23)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表3に示すとおりであった。
(製造例24)
単量体成分を、1,9−ノナンジオールジメタクリレート100部に変更したこと以外は製造例23と同様にして、樹脂粒子(24)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表3に示すとおりであった。
(製造例25)
単量体成分を、トリメチロールプロパントリアクリレート75部およびジビニルベンゼン(新日鐡化学社製「DVB960」:ジビニルベンゼン96%、エチルビニルベンゼン4%含有品)25部に変更したこと以外は製造例23と同様にして、樹脂粒子(25)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表3に示すとおりであった。
(製造例26)
単量体成分を、エチレングリコールジメタクリレート40部、スチレン40部およびt−ブチルメタクリレート20部に変更したこと以外は製造例23と同様にして、樹脂粒子(26)を作製した。得られた樹脂粒子の平均分散粒子径、10%K値、20%K値、30%K値、40%K値および圧縮破壊変形率は表3に示すとおりであった。
2−2.導電性微粒子の作製(導電性金属層の形成)
(実施例1)
基材とする樹脂粒子(1)に、水酸化ナトリウムによるエッチング処理を施した後、二塩化スズ溶液に接触させることによりセンシタイジングし、次いで二塩化パラジウム溶液に浸漬させることによりアクチベーティングする方法(センシタイジング−アクチベーション法)によって、パラジウム核を形成させた。次に、パラジウム核を形成させた樹脂粒子2部をイオン交換水400部に添加し、超音波分散処理を行った後、得られた樹脂粒子懸濁液を70℃の温浴で加温した。このように懸濁液を加温した状態で、別途70℃に加温した無電解めっき液(日本カニゼン(株)製「シューマーS680」)600部を加えることにより、無電解ニッケルめっき反応を生じさせた。水素ガスの発生が終了したことを確認した後、固液分離を行い、イオン交換水、メタノールの順で洗浄し、100℃で2時間真空乾燥して、ニッケルめっきを施した粒子を得た。次いで、得られたニッケルめっき粒子を、シアン化金カリウムを含有する置換金めっき液に加え、ニッケル層表面にさらに金めっきを施すことにより、導電性微粒子を得た。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚は表4に示すとおりであった。
(実施例2〜20および比較例1〜2)
基材として表4または表5に示す樹脂粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚は表4または表5に示すとおりであった。
(実施例21)
基材として樹脂粒子(23)を用い、無電解めっき液として、硫酸ニッケル六水和物濃度が50g/L、次亜リン酸ナトリウム一水和物濃度が20g/L、クエン酸ナトリウム濃度が50g/Lであり、水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.5に調整した無電解ニッケルめっき液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚およびリン含有量は表6に示すとおりであった。
(実施例22)
基材として樹脂粒子(24)を用いたこと以外は、実施例21と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚およびリン含有量は表6に示すとおりであった。
(実施例23)
基材として樹脂粒子(25)を用いたこと以外は、実施例21と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚およびリン含有量は表6に示すとおりであった。
(実施例24)
基材として樹脂粒子(26)を用いたこと以外は、実施例21と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚およびリン含有量は表6に示すとおりであった。
(実施例25)
基材として樹脂粒子(26)を用い、無電解めっき液のpH値を11.0に変更(水酸化ナトリウム水溶液で調整)したこと以外は、実施例21と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚およびリン含有量は表6に示すとおりであった。
3.異方性導電材料の作製と評価
各実施例および比較例で得られた導電性微粒子を用い、下記の方法で異方性導電材料(異方性導電フィルム)を作製し、その性能を下記の方法で評価した。
すなわち、導電性微粒子1部に、バインダー樹脂としてのエポキシ樹脂(三菱化学製「JER828」)100部と、硬化剤(三新化学社製「サンエイド(登録商標)SI−150」)2部と、トルエン100部とを加え、さらにφ1mmのジルコニアビーズ50部を加えて、ステンレス製の2枚攪拌羽根を用いて300rpmで10分間攪拌して分散させた。そして、得られたペースト状組成物をバーコーターにて剥離処理を施したPETフィルム上に塗布し乾燥させることにより異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを、抵抗測定用の線を有した全面アルミ蒸着ガラス基板と20μmピッチに銅パターンを形成したポリイミドフィルム基板との間に挟みこみ、2通りの圧力(高圧:7MPa、低圧:2MPa)下、185℃で圧着することにより、接続構造体(高圧接続構造体および低圧接続構造体)を作製した。
そして、得られた接続構造体について電極間の初期抵抗値Aを測定し、初期抵抗値Aが3Ω未満の場合を「◎」、3Ω以上5Ω以下の場合を「○」、5Ωを超える場合を「×」、と評価した。また、低圧(2MPa)圧着後における異方性導電フィルムが接触した側の電極表面を金属顕微鏡(倍率:1000倍)で観察し、圧痕が観察されたものを「○」、圧痕が確認されなかったものを「×」、と評価した。
さらに、得られた低圧接続構造体を85℃、85%RHの雰囲気下に500時間放置した後、上記初期抵抗値Aと同様に抵抗値Bを測定し、下記式に基づき抵抗値上昇率(%)を求めた。抵抗値上昇率(%)が1%以下の場合を「◎」、1%を超え3%以下の場合を「○」、3%を超える場合を「×」、と評価した。
抵抗値上昇率(%)=[(B−A)/A]×100
なお、表1、表2、表3においては、下記の略号を用いた。
MPTMS:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製「KBM503」)
VTMS:ビニルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製「KBM1003」)
St:スチレン
HXDMA:1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート
DVB:ジビニルベンゼン(新日鐡化学社製「DVB960」:ジビニルベンゼン96%、エチルビニルベンゼン4%含有品;ちなみに、表中、DVBの使用量として記載の数値は、実際に使用した「DVB960」の量であり、組成として記載の数値は、実質的に含有されるジビニルベンゼンに基づき算出した値である。
TMP−3EO−A:トリメチロールプロパンEO変性(3モル)トリアクリレート
TMP−6EO−A:トリメチロールプロパンEO変性(6モル)トリアクリレート
HXDA::1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
MPMDMS:3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越シリコーン社製「KBM502」)
1,9−ND:1,9−ノナンジオールジメタクリレート
TMP−A:トリメチロールプロパントリアクリレート
EGDMA::エチレングリコールジメタクリレート
tBMA:t−ブチルメタクリレート
本発明の導電性微粒子は、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インク等の異方性導電材料に好適に用いられる。

Claims (12)

  1. 樹脂粒子からなる基材と、該基材の表面に形成された少なくとも一層の導電性金属層とを有する導電性微粒子であって、
    前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が1.0μm〜2.5μmであり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上であり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が17,000N/mm2以上である請求項1に記載の導電性微粒子。
  3. 前記樹脂粒子の個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満であり、前記樹脂粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が19,600N/mm2超である請求項1に記載の導電性微粒子。
  4. 前記樹脂粒子の圧縮破壊変形率が30%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性微粒子。
  5. 前記樹脂粒子の直径が30%変位したときの圧縮弾性率(30%K値)が前記10%K値より小さい請求項1〜4のいずれかに記載の導電性微粒子。
  6. 表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有する請求項1〜5のいずれかに記載の導電性微粒子。
  7. 導電性微粒子の基材として用いられる粒子であって、
    個数基準の平均分散粒子径が1.0μm〜2.5μmであり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が12,000N/mm2以上であることを特徴とする樹脂粒子。
  8. 個数基準の平均分散粒子径が2.0μm以上であり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が17,000N/mm2以上である請求項7に記載の樹脂粒子。
  9. 個数基準の平均分散粒子径が2.0μm未満であり、粒子の直径が10%変位したときの圧縮弾性率(10%K値)が19,600N/mm2超である請求項7に記載の樹脂粒子。
  10. 圧縮破壊変形率が30%以上である請求項7〜9のいずれかに記載の樹脂粒子。
  11. 粒子の直径が30%変位したときの圧縮弾性率(30%K値)が前記10%K値より小さい請求項7〜10のいずれかに記載の樹脂粒子。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性微粒子がバインダー樹脂に分散してなることを特徴とする異方性導電材料。
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