JPWO2012090276A1 - 開離嵌挿具付きスライドファスナー - Google Patents

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Abstract

左右の第1及び第2のファスナーテープ(2a,2b) のファスナーエレメント列(4) にスライダー(30)が挿通され、第1ファスナーテープ(2a)に設けられた嵌込体(10,110)と、第2の前記ファスナーテープ(2b)に設けられ、前記嵌込体(10,110)を回動可能に支持する被嵌込体(20,120)とを有する開離嵌挿具(5,105) を備えてなる開離嵌挿具付きスライドファスナー(1,101) である。前記被嵌込体(20,120)、前記嵌込体(10,110)をその側部から嵌め込むことにより枢止可能であり、また前記嵌込体(10,110)を前記スライダー(30)のエレメント案内路を介して挿入することによっても回動可能に支持する被嵌込部(23,123)を有している。更に、第1及び第2のファスナーテープ(2a,2b) の開離嵌挿具側端には1以上の屈曲部を有する2以上の直線に沿って切り欠かれる切欠き部(16,116)を有している。この切欠き部を設けることにより、開離嵌挿具取着側の左右のファスナーテープ端に、これを引き剥がすような強力な引き裂き力が作用したときに、その引き裂き力が分散し、開離嵌挿具とファスナーテープ端部に接合された薄肉補強片との間に擦れが生じず剥離しない。

Description

本発明は、左右のファスナーテープの各一端部に嵌込体と被嵌込体とを有する開離嵌挿具を備えた開離嵌挿具付きスライドファスナーに関し、特に、前記嵌込体を前記被嵌込体に対して2通りの嵌込操作により枢止させることを可能にした開離嵌挿具付きのスライドファスナーに関する。
従来から、開離嵌挿具付きスライドファスナーの1つとして、左右一対のファスナーストリンガーの一方に形成した嵌込体を、他方のファスナーストリンガーに形成した被嵌込体に対して、スライダーのエレメント案内路内を通過させて、或いはスライダーのフランジ部及び被嵌込体の側部とを直接通過させて、嵌込体を被嵌込体に枢止させることを可能にした、誰にでも簡単に使いこなすことができる開離嵌挿具付きスライドファスナーが知られている。この開離嵌挿具付きスライドファスナーの具体的構成が、例えば特開2008−43568号公報(特許文献1)及び国際公開第2010/109656号パンフレット(特許文献2)に開示されている。
特許文献1及び2によれば、前記嵌込体は、一方の前記ファスナーテープの表裏両面に一体に形成された薄板状の嵌込板部と、前記嵌込板部のテープ端部側先端部に形成された枢止部とを有し、前記被嵌込体は、他方の前記ファスナーテープの表裏両面に一体に形成され、前記スライダーを保持するスライダー保持部と、前記嵌込体を枢止可能な前記被嵌込部とを有している。前記被嵌込部は、前記スライダー保持部のテープ端部側に段部を介して厚肉に形成され、前記スライダー保持部からテープ端部側に延設され、更に前記嵌込体側に向けて湾曲した略J字状内面と前記被嵌込体の側部から前記略J字状内面に向けて前記枢止部を嵌入することが可能な嵌入空間とを有し、且つ、前記略J字状内面に前記枢止部を回転自在に支持する嵌込板部嵌合凹溝を有している。
上記のような構成を有する開離嵌挿具付きスライドファスナーは、従来の例えば実公昭59−25227号公報(特許文献3)により記載されたサイドオープンタイプの開離嵌挿具のように嵌込体を被嵌込体の側部から嵌め込むことにより嵌込部に枢止させる第1の枢止操作を可能にするのみならず、蝶棒等を有する一般的な開離嵌挿具と同様に、嵌込体をスライダーのエレメント案内路を介して被嵌込体に挿入する第2の枢止操作によっても、嵌込体を嵌込部に枢止させることができるように構成されている。これにより、特許文献1及び2に開示された開離嵌挿具付きスライドファスナーでは、スライドファスナーを閉鎖するために嵌込体を被嵌込体に枢止させるときに、前記第1の枢止操作と、前記第2の枢止操作とを任意に選択することが可能となる。
このため、特許文献1及び2に記載された開離嵌挿具付きスライドファスナーを使用するにあたっては、サイドオープンタイプの開離嵌挿具の操作に慣れていない場合は、嵌込体をスライダー内を介して被嵌込体に挿入することにより嵌込部に枢止させる第2の枢止操作を行うことによって、開離嵌挿具の操作に手間取ることなく、スライドファスナーを円滑に閉鎖することができ、またサイドオープンタイプの開離嵌挿具の操作に慣れている場合、又は慣れてきた場合には、嵌込体を被嵌込体の側部から嵌め込むことにより被嵌込部に枢止させる第1の枢止操作を行うことにより、スライドファスナーの閉鎖をより容易に行うことが可能となる。
更に特許文献1及び2によれば、スライドファスナーを開離させる際にも、前記枢止操作のときと同様に、ユーザーは開離嵌挿具を抜脱させる2種類の異なる操作のうちの何れかを任意に選択すればよい。従って、これらの特許文献1及び2に記載された開離嵌挿具付きスライドファスナーは、それまでのサイドオープンタイプの開離嵌挿具付きスライドファスナーや、蝶棒等を有する一般的な開離嵌挿具付きスライドファスナーに比べて、開離嵌挿具の使い易さが大幅に向上し、利便性及び操作性に優れており、誰にでも簡単に使いこなすことができるスライドファスナーとなる。
左右のファスナーストリンガーを閉鎖する場合には、第1の枢止操作では、嵌込体の枢止部を被嵌込体の被嵌込部に挿入する。次いで、スライダーを被嵌込体の前記スライダー保持部のテープ端部側の段部に当接する位置まで摺動させて衝合させた後、枢止部が略J字状内面に嵌め込まれた嵌込体を、枢止部を中心にして被嵌込体に向けてスリットを介して回動させることによって、嵌込体の嵌込板部をスライダーのフランジ部の隙間からスライダー内部に挿入する。このとき、被嵌込体は略J字形状を有しているため、嵌込体の枢止部が略J字状内面の嵌込板部嵌合凹溝で安定して枢止される。
第2の枢止操作は、スライダーを被嵌込体の前記スライダー保持部のテープ端部側の段部に当接する位置まで摺動させて衝合させた後、嵌込体の嵌込板部をスライダーの肩口から挿入し、嵌込体の枢止部を被嵌込体の被嵌込部へと嵌め込む。これにより、左右のエレメント列は、安定した噛合が行えるように位置決めされる。
こうして嵌込体がスライダー及び被嵌込体の被嵌込部に挿入された、スライダーをエレメント噛合方向に摺動させる(引き上げる)ことにより、左右のエレメント列を互いに噛合させてスライドファスナーを閉鎖する。
従って、特許文献1及び2に記載された開離嵌挿具付きスライドファスナーは、スライドファスナーの開離嵌挿操作が容易になり、例えばスライドファスナーの操作を片手で行うことが求められる製品、開離嵌挿具の位置を直接視認できず、手探りでスライドファスナーの操作を行う製品、更には、細かい作業を行い難い環境でスライドファスナーの操作が求められる製品等に対して、特許文献3に開示されたサイドオープンタイプの開離嵌挿具付きスライドファスナー以上に好適に利用することが可能である。
特開2008−43568号公報 国際公開第2010/109656号パンフレット 実公昭59−25227号公報
ところで、前記特許文献1及び2に記載されている、主に被服類やバッグ類に適用される開離嵌挿具付きスライドファスナーは、近年、自動車のシートやシートカバー等にも適用されるようになり、スライドファスナーの閉鎖時において、人体の移動などにより開離嵌挿具側の左右のファスナーテープ端部を左右に引き裂くように強大な引き裂き力(本願では、逆引き裂き力と呼称する。)が働くことが多くなった。また、被服類においても、不用意に引っ掛かるなどして、前述と同様の逆引き裂き力が働くことがあった。このような逆引き裂き力は、左右のファスナーテープ及び各ファスナーテープ端部の表裏面に接合されたフィルム状の補強片のテープ長さ方向の先端縁と、各ファスナーテープ端部の一側縁に沿って延在する上記嵌込体及び被嵌込体との各交差部の一点に集中して直接作用する。
その結果、薄肉からなる補強片と前記嵌込体及び被嵌込体との間の接合が剥がれてしまう虞れが生じる。これは、前記交差部の一点に大きな逆引き裂き力が集中して作用すると、スライドファスナーの閉鎖により相互位置が固定されている前記嵌込体及び被嵌込体は枢止状態にあり、ファスナーテープとともに同ファスナーテープ端部の表裏面に接合された補強片がテープ長さ方向の先端縁に沿って引き裂き方向に強く引っ張られることに起因する。すなわち、相互位置が不動である嵌込体及び被嵌込体に強固に固着された左右ファスナーテープ及び補強片が、前記逆引き裂き力により、その先端縁に沿って引き裂き方向に伸びることにより、嵌込体及び被嵌込体との接合にずれが生じて、補強片がファスナーテープと共に前記嵌込体及び被嵌込体から剥離してしまい、スライドファスナーの破損につながりかねない。
本発明は、こうした課題を解消すべくなされたものであり、その目的は仮に上述のような強力な逆引き裂き力が作用しても、ファスナーテープ端部の表裏面に補強片を介して接合一体化された嵌込体及び被嵌込体と前記補強片との間で剥離が生じない、特に開離嵌挿具付きのスライドファスナーを提供することにある。
上記目的は、本発明に係る主要な構成である、左右一対の第1及び第2ファスナーテープの対向側縁に、スライダーが挿通された左右一対のファスナーエレメント列を有し、各ファスナーエレメント列の端部に隣接する各ファスナーテープの各端部に接合一体化されたフィルム状の補強片を有し、各補強片の側縁部に沿って固設された、嵌込体と該嵌込体を回動可能に支持するとともに前記スライダーの下止としても機能する被嵌込体とを有する開離嵌挿具を備えてなり、前記スライダーは、案内柱と、前記案内柱に連結された上翼板及び下翼板と、前記上翼板及び/又は前記下翼板の左右側縁に立設されたフランジ部とを有してなり、前記被嵌込体は、前記嵌込体を前記被嵌込体の側方から嵌め込むことにより枢止可能である被嵌込部を有してなる、開離嵌挿具付きスライドファスナーにあって、前記嵌込体及び前記被嵌込体の各自由端部は各ファスナーテープ及び各補強片のテープ長さ方向の端縁を越えてテープ長さ方向に突出しており、スライドファスナー閉鎖時に、前記第1及び第2ファスナーテープ及び前記補強片の長さ方向の各端縁と前記嵌込体及び被嵌込体の各自由端部の固着端縁との交差部において、少なくとも前記嵌込体と第1ファスナーテープの交差部を通る同ファスナーテープの前記交差部の前記端縁に、1以上の屈曲部を有する2以上の連続する直線で形成された切欠き部を有する、ことを特徴とする開離嵌挿具付きスライドファスナーによって効果的に達成される。
好適な態様によれば、前記切欠き部は、前記第1及び第2ファスナーテープの被縫製品に対する各縫製線を含む領域に形成されていることが望ましい。
また、好ましい態様によれば、前記嵌込体は、前記第1ファスナーテープの表裏両面に一体に形成された薄板状の嵌込板部と、同嵌込板部のテープ端部側先端部に形成された枢止部とを有し、前記被嵌込体は、前記第2ファスナーテープの表裏両面に一体に形成され、前記スライダーを保持するスライダー保持部と、前記嵌込体を枢止可能な前記嵌込部とを有してなり、前記枢止部は、前記スライダー保持部のテープ端部側に段部を介して肉厚に延設され、更に前記嵌込体側に向けて湾曲した略J字状内面と前記被嵌込体の側部から前記略J字状内面に向けて前記枢止部を嵌入することが可能な嵌入空間とを有し、同時に前記略J字状内面に前記枢止部を回転自在に枢止可能とすることができる。また、前記被嵌込体を前記嵌込体を前記スライダーのエレメント案内路を介して挿入することによっても枢止可能とすることができる。
さらに好ましくは、前記屈曲部は、2つの直線を有し、それらの直線が、直角又は鋭角に屈曲しているとよい。また、前記ファスナーテープの前記エレメント列に沿って芯紐が介装されており、該芯紐の端部に前記枢止部が形成され、該枢止部の形成領域にある芯紐部分を残して、そのエレメント列端部側の一部が切り欠かれた第2の切欠き部を有し、前記芯紐部分のテープ長さ方向の長さが前記第2の切欠き部のテープ長さ方向の長さより短く設定することが好ましい。
また、本発明にあって、前記スライダー保持部の前記嵌込板部に対向する側面には前記嵌込板部を嵌合可能な嵌込板部嵌合凹溝が形成されていることが好ましく、また、前記嵌込部の前記略J字状内面の一部にも、前記嵌込板部嵌合凹溝が延長して形成されているとよい。
本発明に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーは、上記特許文献1及び2に記載されたスライドファスナーと同様に、嵌込体を被嵌込体の側部から嵌め込んで被嵌込体に枢止させる第1の枢止操作と、嵌込体をスライダーのエレメント案内路を介して被嵌込体に挿入して被嵌込体に枢止させる第2の枢止操作といった2種類の異なる枢止操作を行うことが可能である。
本発明にあっては、上述のとおり、更に少なくとも上記切欠き部を有することが最も特徴とする構成である。この特徴的構成を備えることにより、ファスナーテープの長さ方向端縁と嵌込体及び被嵌込体との交差部に作用する強力な逆引き裂き力を効果的に低減させることができる。この切欠き部の具体的態様として、前記交差部を通るファスナーテープのテープ長さ方向の各端縁に形成される、例えば矩形状や階段状のような1以上の屈曲部、特に好ましくは2つ以上の直線を有し、それらの直線を、直角又は鋭角に屈曲させて、2以上の直線上で切り欠いて切欠き部を形成する。切欠き部を形成すると、仮にファスナーテープのテープ長さ方向の各端縁部に沿って外側に向けた強大な引き裂き力がシートや衣服などの被縫製品に働いたとしても、同引き裂き力は前記交差部に直ちに伝達されずに、前記ファスナーテープの開離嵌挿具側端縁の被縫製品に対する縫製線上の縫糸を介して加わることになる。
このときの縫糸を介して伝わる逆引き裂き力は、最初に前記切欠き部の屈曲部に伝わり、同屈曲部にて前記逆切り裂き力の一部が分散され、分散されたあとの前記逆切り裂き力の一部が前記交差部へと伝達される。前記屈曲部が、例えば90°以上の鈍角である場合には、その屈曲部が緩衝機能を発揮せず、引き裂き力は前記交差部に直ちに伝達されてしまい、既述したような問題が発生する。
前述のような切欠き部を形成する結果、前記交差部に伝わる逆引き裂き力は低減されることになる。すなわち、最初の強大な逆引き裂き力は1以上ある屈曲部を順次経るごとに分散されて低減したのち、最終的に低減された逆引き裂き力が前記交差部へと伝達されることになるため、たとえ強大な逆引き裂き力がファスナーテープの長さ方向端縁に加わったとしても、嵌込体及び被嵌込体と補強片との間の接合に対する剥離が発生せず、スライドファスナーの破損が防止される。
通常は、被縫製品に加えられた上記逆引き裂き力は、前述のように、上記第1及び第2ファスナーテープの被縫製品に対する各縫製線上の縫糸を介してスライドファスナーのテープ長さ方向端縁に沿って加えられる。ここで、従来のごとく、ファスナーテープの長さ方向の端縁に、本発明における上記切欠き部を形成していないときは、逆引き裂き力は前記端縁に沿って上記交差部の一点に集中して直接作用することになる。しかして、本発明のごとく、上記切欠き部を前記縫製線を含む領域に形成すると、被縫製品の縫糸を介して前記交差部に伝達される逆引き裂き力は、切欠き部内の縫目部分が関与せず、切欠き部を外れた被縫製品とファスナーテープとを実際に縫製している縫目が主に関与する。この被縫製品とファスナーテープとを実際に縫製している縫目の位置は、切欠き部から外れるため、その縫目を介して働く逆引き裂き力は、切欠き部の上記屈曲部を介して上記交差部に伝達されるようになり、前記屈曲部によって一点に集中するはずの逆引き裂き力が確実に分散され、前記交差部に伝達される逆引き裂き力の大きさが効果的に低減される。
また、ファスナーテープの幅方向端縁には芯紐が添設されている。一方、合成樹脂材料から成形される上記嵌込体及び被嵌込体は、補強片を介して前記芯紐の表面を被包するようにして成形一体化される。通常、芯紐の肉厚はファスナーテープの肉厚よりも厚く、芯紐の取付け部位ではファスナーテープの表面に直線状に膨出する。他方、特に前記嵌込体の嵌込板部は、相手方の被嵌込体の側部に形成されるスリットを容易に挿通できなければならないため、スリット幅よりも薄肉で且つその表裏面共に平滑である必要がある。前記嵌込体の表裏面を平滑面にするには、芯紐の表面を被包する部位の嵌込板部の肉厚を更に薄くせざるを得ず、より弱体化する。そのため、上述のように、上記交差部に強力な逆引き裂き力が働くと、前記嵌込板部の芯紐の表面を被包する部位が簡単に裂断し、嵌込板部と補強片との間のずれが生じやすくなり、スライドファスナーとしての開離嵌挿具付きスライドファスナーとしての機能が失われかねない。
本発明にあっては、上述のとおり、前記芯紐の端部に前記枢止部が形成されるとともに、該枢止部の形成領域にある芯紐部分を残して、そのエレメント列端部側の一部が切り欠かれた第2の切欠き部を有しているため、同第2の切欠き部は嵌込板部の成形材料をもって満たされることになり、その部位が嵌込板部の他の部位よりも肉厚となり、上記切欠き部による機能と相まって、逆引き裂き力の影響を受ける部位において嵌込板部の強度が一段と高まり、裂断などの不具合が生じなくなり、開離嵌挿具付きスライドファスナーとして長期にわたって安定した使用が可能となる。
本発明の実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの閉鎖状態を模式的に示す正面図である。 実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位の要部を示した分解斜視図である。 実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位側のファスナーテープ端部を示す正面図である。 実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位の要部を示した分解正面図である。 前記開離嵌挿具の構成部材の一つである嵌込体の枢止部にスライダーが衝接したときの状態を示す正面図である。 前記スライドファスナーの図5に矢印で示す第1の枢止操作により、嵌込体の枢軸を被嵌込体の側部から嵌め込んで枢止部に枢止させたときの状態を示す正面図である。 前記開離嵌挿具付きスライドファスナーの第1及び第2ファスナーテープの第1及び第2の切欠き部の関係の説明図である。 被縫製品に前記開離嵌挿具付きスライドファスナーを縫製したときの、縫製線と切欠き部との関係を示す要部正面図である。 本発明の実施例2に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部における開離嵌挿具の構造と機能とを要部で示す説明図である。 同実施例2の閉鎖時における開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位の要部を示した正面図である。
以下、本発明の実施形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する各実施例に限定されるものではなく、本発明と実質的に同一の構成を有し、かつ、同様の作用効果を奏するのであれば、多様な変更が可能である。例えば、下記実施例において、ファスナーエレメント及び開離嵌挿具が合成樹脂を射出成形することにより形成されたスライドファスナーについて説明を行っているが、本発明はこれに限定されず、例えばコイル状のファスナーエレメントや金属製の開離嵌挿具がファスナーテープに取り付けられたスライドファスナーであってもよい。
図1は、本発明の実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの中間部を省略した全体図であり、図2は同開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位の要部を示した斜視図である。なお、以下においては、本発明をより解りやすく説明するために、図1に示した同開離嵌挿具付きスライドファスナー1に基づき、スライダー30をスライドファスナー1が閉鎖するようにテープ長手方向に沿って摺動させる向き(同図の上方)を前方とし、スライドファスナー1が開離するように摺動させる向き(同図の下方)を後方として規定する。また、スライドファスナー1を正面から見た場合に、ファスナーテープ2の幅方向において開離嵌挿具5の嵌込体10が形成されている側を左方とし、被嵌込体20が形成されている側を右方として規定する。また、ファスナーテープの表裏面に直交する方向を高さ方向とし、この方向の寸法を厚さで表す。
本実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナー1は、図1に示すように、左右一対の第1及び第2のファスナーテープ2a,2bと、第1及び第2のファスナーテープ2a,2bの対向側縁に列設されたファスナーエレメント3と、左右のファスナーエレメント列4の下端部に隣接して設けられた開離嵌挿具5と、スライダー30とを備えている。
前記第1及び第2のファスナーテープ2a,2bは、対向する側縁に沿ってファスナーテープよりも膨大状(厚肉)の芯紐7を有しており、このファスナーテープ2の芯紐7を含むエレメント取付縁部に沿って複数のファスナーエレメント3が一定の間隔をおいて列設されてファスナーエレメント列4を構成する。各ファスナーエレメント3は、左右のファスナーテープ2a,2bに固定される胴部と、胴部からテープ外方に向けて延出する頚部と、頚部の先端に設けられた膨大状の噛合頭部とを有しており、例えば従来から一般的に使用されているポリアセタール等の合成樹脂材料を所定形状に射出成形することによって各ファスナーテープ2a,2bに装着することができる。
前記スライダー30は、従来から一般的に知られているものを使用することができ、例えば上翼板31aと、下翼板31bと、上翼板31a及び下翼板31bの左右側端縁に沿って直交方向に配された上下フランジ32a,32bと、上翼板31aと下翼板31bとを肩口側で連結するように立設された案内柱33と、上翼板31a上に取り付けられた引き手34とを有している。そのためスライダー30の内部には、後口から肩口に向けて2股に分岐したY字状のエレメント案内路が形成される。なお、本発明において、前記スライダー30は、例えば上翼板31a及び下翼板31bの何れか一方の左右側端縁にフランジ部が立設されているものであってもよい。
ファスナーテープ2a,2bの下端には、フィルム状の補強片15が、ファスナーテープの表裏面に接合一体化されており、前記補強片15は、芯紐7を包むように、そのファスナーテープ側縁で折り返して、表面側と裏面側とに接合される。各ファスナーテープ2a,2bに各1枚の補強片15が接合(接着)されているが、表裏で2枚の補強片とすることもできる。また、表面または裏面の一方のみに接合してもよい。
前記開離嵌挿具5は、図2に分解して示すように、第1及び第2のファスナーテープ2a,2bの各後端の補強片15上に、ファスナーエレメント列4に連続する形で合成樹脂製の嵌込体10と被嵌込体20とを対向させて設けられている。
前記嵌込体10は、左右ファスナーテープの対向する側縁に沿って、第1ファスナーテープ2aの下端部の表裏両面に一体に形成(固設)された薄板矩形状の嵌込板部11と、嵌込板部11のテープ後端側先端部に形成された枢止部12と、嵌込板部11の表裏にテープ内側(ファスナーエレメント列4が設けられるファスナーテープ側縁よりもテープの表面側)の側面に沿って形成された突条部13と、嵌込板部11の前端部にファスナーエレメント列4に連続して形成された噛合部14とを有している。
また、本実施例1にあって、嵌込体10が形成されている第1ファスナーテープ2aは、図3に示すように、テープ後端縁の中央部が、ファスナーテープの表裏面に接合されフィルム状の補強片15を含んで矩形状に切り取られて切欠き部16が形成されている。前記嵌込板部11の後端自由端(ファスナーエレメント列4側と反対側)は、第1ファスナーテープ2aの後端縁を越えて後方に突出しており、この嵌込板部11の固着端縁における後端左側側面と、第1ファスナーテープ2a及び補強片15の後端とがほぼ直角に交差して、本発明における交差部Aを形成している(図7)。前記嵌込板部11は、上記突条部13を除いて表裏面ともに平坦で、テープ表裏方向の肉厚がスライダー30の上下フランジ32a,32b間に設けられた隙間の間隔よりも小さく形成されている。
図2に示すように、嵌込板部11の下端部に枢止部12を有し、同枢止部12の表裏面から円柱形状の軸部12aが突出している。この軸部12aは、テープ表裏方向における肉厚がスライダー30内部のエレメント案内路の高さ方向の間隔、即ち、スライダー30内部の上翼板31aと下翼板31b間の間隔よりも小さく、上下フランジ32a,32b間に設けられた隙間の間隔よりも大きく形成されている。
前記突条部13は、嵌込板部11よりも肉厚に形成されている。このような肉厚の突条部13がテープ内側側縁に沿って形成されていることにより、嵌込体10の強度を向上させることができ、更に、開離嵌挿具5を操作するユーザーにとって嵌込体を把持し易くしている。
第1及び第2のファスナーテープ2a,2bの対向側縁部には、それぞれに芯紐7が添設されている。芯紐7はファスナーテープ2よりも厚肉であるために、芯紐7が形成されている部位に平坦な表面を有する嵌込板部11を合成樹脂をもって成形すると、芯紐7上に形成した部分の嵌込板部11の肉厚が極めて薄くなる。このように嵌込板部11の肉厚が局部的に薄くなると、その薄肉部分の強度が極端に小さくなり、例えば後述するように、第1ファスナーテープ2aの後端縁にスライドファスナーを引き裂くような大きな力(逆引き裂き力)が作用したとき、第1ファスナーテープ2a及び同ファスナーテープ2aの後端部表面に接合されたフィルム状の補強片15が伸びると同時に、嵌込板部11の前記薄肉部分が裂断しかねない。かかる不具合を嵌込板部の表面全体を平面とするため、上記特許文献1のように、嵌込板部における芯紐が配される表面位置に窪み部を設けるようにすることもできる。
上記被嵌込体20は、第2ファスナーテープ2bの表裏両面に補強片15を介して形成されたスライダー保持部21と、該スライダー保持部21の後端に補強部25及び段部22を介して厚肉に形成され、略J字状内面24及び嵌入空間28を備えた被嵌込部23と、スライダー保持部21よりもテープ内方に形成され、被嵌込体20のファスナーテープ2への固着強度を高めるための補強部25と、上記嵌込板部11に対向するスライダー保持部21の側面及び前記略J字状内面24の一部に沿って形成された嵌込板部嵌合凹溝26と、嵌込板部嵌合凹溝26へと連通し、前記被嵌込部23の外周面から略J字状内面24へと貫通した嵌込板部11を挿通可能なスリット27とを有している。このスリット27のテープ表裏方向における溝幅は、前記嵌込板部11の挿通が可能なように、嵌込板部11の肉厚よりも大きく設定されている。
前記スライダー保持部21は、そのテープ表裏方向における肉厚がスライダー30内部のエレメント案内路の高さよりも小さく、上下フランジ32a,32b間に設けられた隙間の間隔よりも大きく形成されている。また、スライダー保持部21の嵌込体対向側縁は、その中間部位が嵌込体10に向けて僅かに膨出するように湾曲している。更に、スライダー保持部21は、後述するようにスライダー30を摺動させて段部22に衝合させたときに(図5を参照)、スライダー30のエレメント案内路内に挿入されてスライダー30を保持する。
本実施例1において、前記被嵌込部23は、段部22を介してスライダー保持部21よりも厚肉であり、スライダー保持部21からテープ後端を越えて外側に突出して延在し、その先端から嵌込体10側に向けて湾曲して形成されているため、正面視にて略J字形状を呈する。また、この被嵌込部23は、被嵌込体20の側部から嵌込体10の枢止部12を嵌入することが可能な嵌入空間28と、この嵌入空間28に嵌入された枢止部12を当接させて回転自在に枢止可能な略J字状内面24とを有している。略J字状内面24の曲率半径は嵌込体10の軸部12aにおける半径と略等しくなるように形成されている。
なお、本実施例1によれば、第1ファスナーテープ2aと同様に、被嵌込体20が取り付けられた第2ファスナーテープ2bの後端縁中央部に、本発明の最も特徴とする逆切り裂き力低減手段となる、矩形状の切欠き部16が形成されている。
以上述べた構成は、切欠き部16を除けば、基本的に上記特許文献1及び2に記載された開離嵌挿具付きスライドファスナーと実質的に変わるところはないが、本実施例1にあって特許文献1及び2の開離嵌挿具付きスライドファスナーと異なる構成は、既述したとおり、第1及び第2ファスナーテープ2a,2bの開離嵌挿具取り付け側の端部である後端縁中央部に、本発明における逆切り裂き力低減手段である、矩形状や階段状の屈曲部と2以上の直線からなる切欠き部16が形成されている点である。ここで、切欠き部16は、ファスナーテープ及び補強片の前記交差部Aの後端(下端)よりも、テープ長手方向に凹んで形成され、交差部Aの後端縁から左右方向にAから離れる方向に後端縁まで連続した後、切欠き部16が形成される。
更に本実施例1では、図4及び図7に示すように、第1ファスナーテープ2aの芯紐7が添設された側の側縁部にあって、前記嵌込体10の固設領域の後端にある芯紐端部7aを残して、嵌込体10が固設される領域全体の略1/12〜1/5の長さの部分を矩形状に切り欠いて第2の切欠き部17を形成している。例えば、嵌込体が固設領域の長さ寸法が20mm以上の場合、そのうち第2の切欠き部17の長さが1.7〜5.0mm程度である。前記芯紐端部7aの芯紐7に沿った長さをL1とし、上記切欠き部16の前後の切欠き深さを(テープ長手方向の寸法)d1とすると、L1>d1の関係、すなわち前記切欠き部16の切欠き深さd1は、前記芯紐端部7aの芯紐7に沿った長さL1よりも小さく設定されている。また、前記芯紐7の左右方向の幅寸法(太さ)wは、前記第2の切欠き部17の左右方向の切欠き深さ(テープの左右方向の寸法)d2よりも小さく設定されている。前記嵌込体10の軸部12aは、前記芯紐7の前記芯紐端部7aに対応する部位に形成されている。
また、本実施例1にあっては、第1及び第2ファスナーテープ2a,2bの後端縁に形成される前記切欠き部16の形成部位を、図8に示すように、第1ファスナーテープ2aの縫製線8aを含む交差位置Bとしている。
なお、嵌込体10の嵌込板部11より肉厚である被嵌込体20にあっては、上記芯紐7は被嵌込部23の内部に完全に埋設されるため、被嵌込体20が取着された第2ファスナーテープ2bに逆引き裂き力がかかったとしても、被嵌込体20が裂断することはなく、上記第2ファスナーテープ2bには上記第2の切欠き部17を形成する必要はない。
以上の構成にあって、初めに本実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナー1の閉鎖及び開離操作について簡単に説明する。
スライドファスナー1を閉鎖するにあたっては、既述したとおり、開離嵌挿具5の嵌込体10を被嵌込体20の側部から嵌め込むことにより同被嵌込体20に枢止させる第1の枢止操作と、一般の開離嵌挿具5の嵌込体10を被嵌込体20に当接するスライダー30の肩口からエレメント案内通路に挿入させたのち、被嵌込体20の嵌込部に枢止させる第2の枢止操作が可能である。
まず、その第1の枢止操作について説明すると、この第1の枢止操作では、嵌込体10の枢止部12を被嵌込体20の被嵌込部23の嵌入空間28に挿入する。次いで、スライダー30を被嵌込体20の前記スライダー保持部21のテープ端部側の段部22に当接する位置まで摺動させて衝合させた後、枢止部12が略J字状内面24に嵌め込まれた嵌込体10を、枢止部12を中心にして被嵌込体に向けてスリット27を介して回動させることによって、嵌込体10の嵌込板部11をスライダー30の左側の上フランジ32aの隙間からスライダー内部に挿入する。このとき、被嵌込体20の被嵌込部23は略J字形状を有しているため、嵌込体10の枢止部12が略J字状内面24の嵌込板部嵌合凹溝26で安定して支持される。
第2の枢止操作は、スライダー30を被嵌込体20の前記スライダー保持部21のテープ端部側の段部22に当接する位置まで摺動させて衝合させた後、嵌込体10の嵌込板部11をスライダー30の肩口から挿入し、枢止部12を被嵌込体20の被嵌込部23へと嵌め込む。これにより、左右のエレメント列4,4は、安定した噛合が行えるように位置決めされる。
こうして嵌込体10がスライダー30及び被嵌込体20の被嵌込部23に挿入されたのち、スライダー30をエレメント噛合方向に摺動させる(引き上げる)ことにより、左右のエレメント列4,4を互いに噛合させてスライドファスナー1を閉鎖させる。
なお、本実施例1において、閉鎖させた状態のスライドファスナー1を開離させるときには、上方に引き上げられているスライダー30を被嵌込体20に向けて摺動して段部22に衝合させる。続いて、被嵌込体20の被嵌込部23に支持されている嵌込体10の枢止部12を、被嵌込体20の湾曲部側先端23aに形成されたスリット27及びスライダー30の上下フランジ32a,32bの間に形成された隙間を通過させて被嵌込体20の側部から抜脱すること、或いは、スライダー30のエレメント案内路を通過させて抜脱することの異なる2種類の抜脱操作の何れかを行うことにより、左右のファスナーストリンガーを分離させることができる。
特に、本実施例1のスライドファスナー1は、スライダー30がスライダー保持部21に保持され段部22に当接した状態であれば、左側のファスナーストリンガーを右側のファスナーストリンガーに対して傾けた状態に回動させることができ、嵌込体10の枢止部12を被嵌込体20の嵌入空間28から容易に抜脱することができる。このため、枢止部12を被嵌込体20の側部から抜脱する場合は、スライダー30のエレメント案内路から抜脱する場合に比べて、左右のファスナーストリンガーをより簡便に分離させることができる。
以上のように、本実施例1の開離嵌挿具付きスライドファスナー1は、嵌込体10を被嵌込体20の側部から嵌め込むことにより枢止させる第1の枢止操作と、嵌込体10をスライダー30のエレメント案内路を介して被嵌込体20に挿入することにより枢止させる第2の枢止操作とを行うことが可能な構造を有している。このため、スライドファスナー1を閉鎖させる際に、ユーザーがこれらの異なる2つの枢止操作を任意に選択することができる。また、本実施例1のスライドファスナー1は、前述のような第1の枢止操作を行うことにより、第2の枢止操作を行う場合に比べて、スライドファスナー1をより簡単に閉鎖させることができる。
ところで、上述のごとき構造を備えたスライドファスナーは、通常の衣服やバッグ類に適用されることが多かったが、近年は、その開離嵌挿操作の容易性から、例えば自動車のシートやシートカバーなどの開閉具として適用しようとする要望が強まっている。しかるに、これらのシートやシートカバーは、車両の走行中だけでなく、乗り降りの際の体重の移動によって、スライドファスナー、特にその下止め具となる開離嵌挿具を左右に分離させようとする強大な力が作用する。しかるに、このときスライドファスナーは閉鎖状態にあるため、そのエレメント列は噛合状態にあり、開離嵌挿具の嵌込体及び被嵌込体が枢止状態にあるため、エレメント列の噛合の解除、及び嵌込体と被嵌込体との開離が簡単にはなされない。
このときスライドファスナーに作用する強大な力は、可撓性に富んだシートやシートカバーなどの被縫製品を介して働くため一様ではなく、単なる横引き力とはならず、左右一対のテープ端部の対向側縁に取着された嵌込体と被嵌込体とを開離させようとする力が、シートやシートカバーを介して左右のファスナーテープにかかるため、ファスナーテープには、相対的に固定位置にある嵌込体と被嵌込体とを中心として、これを引き離そうとする力が斜め前方に回動させようとする力、すなわち、本明細書にて用いる逆引き裂き力が作用する。これを図8を参照して具体的に説明すると、前述の逆引き裂き力が左右の第1及び第2ファスナーテープ2a, 2b及び補強片15の長さ方向の各後端縁に沿って伝わり、各後端縁と前記嵌込体10及び被嵌込体20の各自由端部のテープ固着側縁との交差部Aの一点に集中して作用する。
本発明では、前記交差部Aに集中して作用する強大な逆引き裂き力を、各ファスナーテープ2a,2bの後端縁に沿って伝わる途中で2段以上に分散させることにより、前記交差部Aに実際に伝わる逆引き裂き力を低減させることができることに着目し、各ファスナーテープ2a,2bの後端縁に前記逆引き裂き力の低減手段を配している。この逆引き裂き力の低減手段として、各ファスナーテープ2a,2bの後端縁に1以上の屈曲部を有する2以上の直線に沿って切り欠いた切欠き部16がある。本実施例1によれば、前記切欠き部16は矩形状に切り欠かれている。この切欠き部の形状は矩形状に限らず、例えば図9に示す実施例2のように1つの屈曲部を有する階段状であってもよい。屈曲部は、2つの直線が角度を変えて屈曲するものであればよいが、好ましくは、その2つの直線が直角又は鋭角となるように屈曲することが好ましい。
本実施例1にあって、各ファスナーテープ2a,2bの後端縁に矩形状の切欠き部16を形成すると、例えば図8に示すシートやシートカバーなどの被縫製品8に上記スライドファスナー1を縫製線8aに沿って縫製する。前記縫製線8aは前記切欠き部16を横切っており、スライドファスナー1は縫糸により被縫製品8に縫着される。そのため、被縫製品8に加えられた逆引き裂き力は、前記縫糸を介してファスナーテープ2の後端縁に沿って伝達されたのち、開離嵌挿具5との交差部Aに達する。
従って、縫製線8aと前記切欠き部16とが交差するときは、切欠き部16の内部に縫い目があるときは、その縫い目からは前記逆引き裂き力はファスナーテープ2に直接伝達されることはなく、切欠き部16に隣接する縫い目部を通してファスナーテープ2の後端縁に沿って伝達されることになる。この場合も、逆引き裂き力はファスナーテープ2の後端縁に沿って伝達されるが、その途中に切欠き部16の開離嵌挿具5寄りの屈曲部16aが存在するため、この屈曲部16aにおいて、前記縫い目部から伝達される逆引き裂き力により直線状へと変形する。
このとき、前記逆引き裂き力の一部が前記屈曲直線部を直線状に引っ張り変形するための変形力に使われることになり、残る逆引き裂き力が開離嵌挿具5に直接伝達される。すなわち、縫糸を介してファスナーテープ2に伝達される逆引き裂き力は、前記屈曲直線部にて分散され、その一部が開離嵌挿具5に伝達されるため、当初発生時の逆引き裂き力が低減されて開離嵌挿具5へと伝わるため、ファスナーテープ2及び補強片15の引っ張り方向への伸び量も少なくなり、補強片15と開離嵌挿具5との間におけるずれ量も少なくなり、その間で剥離するようなことが無くなる。ここで、上記屈曲部16aの数を増減させることにより、分散数も増減でき、開離嵌挿具5に伝達される逆引き裂き力を調整することができる。
本実施例1にあっては、図3に示すように、前記切欠き部16に加えて、嵌込体10の形成領域における第1ファスナーテープ2aのエレメント列形成側縁部に第2の切欠き部17を形成している。これは、前記エレメント列形成側縁部には嵌込体10の嵌込板部11が薄肉である上に、同嵌込板部11のエレメント列形成側縁部に沿って添設される芯紐7の厚みがファスナーテープ2a,2bの肉厚よりも大きいため、同芯紐7を被包する嵌込板部11の樹脂厚が他の嵌込板部11よりも極めて薄くなる。その結果、芯紐7を被包する嵌込板部11の部分の強度は他の部分と比べて弱体化し、上記逆引き裂き力が作用すると、その弱体化した部分が容易に烈断しやすくなり、開離嵌挿具としての機能が発揮できなくなる。そこで、本実施例1では、上述のとおり、嵌込体10に第2の切欠き部17を形成している。
また、本実施例1では、嵌込体10の上記嵌込板部11と上記突条部13との境界を跨がる第1ファスナーテープ2aの三箇所の対応部位に3個の通孔9を形成するとともに、被嵌込体20の略J字状の被嵌込部23と補強部25との境界を跨がる部位に対応する第2ファスナーテープ2b上に1個の通孔9を、またこの第2ファスナーテープ2bには前記通孔9を通る直線上であって上記補強部25に対応する部位に2個の通孔9が形成されている。なお、本実施例1では、上記第2の切欠き部17は第1ファスナーテープ2aにのみ形成しており、被嵌込体20のスライダー保持部21及び略J字状の被嵌込部23は十分な厚みがあるため、使用に耐え得るだけの強度が確保できるため、第2の切欠き部17を設けていない。ただし、第2の切欠き部17を設けることもできる。
本実施例1にあって、上述のとおり、第1ファスナーテープ2aに対する上記逆引き裂き力の最も強く作用する部位に前記第2の切欠き部17を設けることにより、第2ファスナーテープ2bに嵌込体10を成形一体化するにあたって、前記第2の切欠き部17を嵌込体10の樹脂が埋め尽くし、同第2の切欠き部17の部分は第2ファスナーテープ2b及び補強片15との接合部が無くなるため、第2の切欠き部17の部分の強度が増加し、仮に上記逆引き裂き力が作用したとしても、同部分が裂断することがなくなる。また、上述のように第1及び第2ファスナーテープ2a,2bに通孔9を形成することにより、補強片15の一部の材料が各通孔9を通して第1及び第2ファスナーテープ2a,2bの表裏面に接合される補強片15が連結され、各ファスナーテープ2a,2bと補強片15との接合強度が向上する。
次に、本発明の実施例2に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーについて図面を参照して説明する。ここで、図9は、本実施例2に係る開離嵌挿具付きスライドファスナーの開離嵌挿具取付部位の要部を示した正面図である。また、図10は同スライドファスナーを被縫製品に縫製したときの開離嵌挿具取付部位の要部を示した正面図である。なお、以下の説明において、本実施例2において上述の実施例1と実質的に同じ部材及び構成部については、実施例1と同一の符号及び名称を使っている。そのため、それらの部材の詳しい説明は省略することとする。
本実施例2に係る開離嵌挿具付きスライドファスナー101と、上記実施例1に係る開離嵌挿具付きスライドファスナー1との相違する構造は、次の(1) 、(2) 、(3) にある。
(1) 被嵌込体120のスライダー保持部121に段差122を介して連続して形成される被嵌込部123が、上記実施例1のような略J字状に形成されておらず、外観を垂直部123aと水平部123bとを有する略L字状に形成している。その垂直部123aと水平部123bとの内面に沿って連続する略L字状の凹溝127が穿たれている。前記垂直部123aの凹溝127aは、上記実施例1の嵌込体10の嵌込板部11が嵌入する被嵌込体20のスライダー保持部21に形成された嵌込板部嵌入凹溝26と同様に、スライダー保持部121の嵌込板部の嵌合凹溝127cと連通している。
(2) 嵌込体110のテープ端側の枢止部112は、上記実施例1のように軸部12aを持たず、嵌込板部111の端部に一体に形成され、テープ端から一端を外方へと突出する、周囲に係合面をもつ小板片により構成される。前記嵌込板部111及び前記小板片からなる枢止部112の表裏面は連続する同一平面を有し、その肉厚は、略L字状の凹溝127及び前記嵌合凹溝127cの溝幅(溝の厚さ寸法)よりも小さく設定されている。なお、上記被嵌込体120の略L字状の凹溝127のうち、前記水平部123bの凹溝127bの溝深さは、前記垂直部123aの凹溝127aの溝深さより深く形成され、前記嵌込体110の前記小板片からなる枢止部112を遊嵌する形状とされており、この水平部123bの凹溝127bが前記枢止部112を回動可能に支持する、本発明における嵌入空間を構成する。
(3) 開離嵌挿具105が配される側の第1及び第2ファスナーテープ102a,102bの端縁にそれぞれ形成される逆引き裂き力低減手段である切欠き部116の切欠き形状が、上記実施例1のように矩形状ではなく、テープ端縁が開離嵌挿具105とは反対側に一つの段部を介して階段状に上がった屈曲部と直線とを有する形状とされている。
以上の実施例1と相違する構造(1) 、(2) 、(3) を備えた実施例2に係る開離嵌挿具付きスライドファスナー101にあっても、同開離嵌挿具付きスライドファスナー101を上記第1の枢止操作により閉鎖するにあたっては、上記実施例1と同様に、スライダー30(図5及び図6参照)を操作して、被嵌込体120の上記段部22に当接するまでエレメント列4に沿って摺動させる。次いで、嵌込体110の枢止部112を略L字状の上記嵌込部123の水平部123bに形成された凹溝127bに嵌め込んだあと、嵌込体110を枢止部112を中心として、被嵌込体120に向けて回動させる。このとき、同時に嵌込体110のエレメント列側の端部に設けられた噛合部14をスライダー30の肩口を越えるように、嵌込体110の嵌込板部111をスライダー30の左側の上下フランジ32a,32b間の隙間に挿通させる。ここで、スライダー30を図示せぬ上止具側へと摺動させて、左右のエレメント列4,4を噛合させ、スライドファスナーが閉鎖する。
また、実施例2においても、通常の開離嵌挿具付きスライドファスナーと同様の上記第2の枢止操作によってもスライドファスナーを閉鎖させることができる。すなわち、まず、スライダー30を被嵌込体120の上記段部22に当接するまでエレメント列4に沿って摺動させる。次いで、嵌込体110をスライダー30(図5及び図6参照)の肩口から挿入してエレメント案内路を介して被嵌込体120の上記水平部123bに形成された凹溝127bに嵌め込む。このとき、嵌込体110の嵌込板部111はスライダー30の左側の上下フランジ部32a,32b間の隙間に挿入されている。かかる第2の枢止操作だけで、嵌込体110の枢止部112を中心にして、嵌込体110を被嵌込体120に対して相対的に回動可能に支持させることができる。
こうした、簡単な構造であるにも関わらず、第1及び第2の2種類の枢止操作により簡単に嵌込体110を被嵌込体120に枢止させることができることに加えて、本実施例2にあっても上記実施例1と同様に、逆引き裂き力低減手段である切欠き部116が形成されているため、スライドファスナー101の開離嵌挿具取着側のテープ端部に強力な逆引き裂き力が働いた場合に、補強片15と嵌込体110との間に剥離現象が発生することがなくなる。上記実施例1では切欠き始端及び末端を含めて4段の屈曲部を有していたが、本実施例2にあっては、切欠き部116の屈曲部が切欠き始端を含めて2段に過ぎない。しかして、この実施例2にあって前記テープ端部に引き裂き方向の強い逆引き裂き力が加わると、その力は切欠き始端を介して途中の階段状の屈曲部へと伝わる。このとき、切欠き始端及び途中の階段状の各屈曲部において前記強力な逆引き裂き力は分散され、最終的な嵌込体110とテープ端縁との交差部Cには低減された逆引き裂き力が加わるようになり、上述のとおり、補強片15と嵌込体110との間の剥離現象が防止される。
1,101 開離嵌挿具付きスライドファスナー
2 ファスナーテープ
2a,2b 第1及び第2ファスナーテープ
102a,102b 第1及び第2ファスナーテープ
3 ファスナーエレメント
4 ファスナーエレメント列
5,105 開離嵌挿具
7 芯紐
7a 芯紐端部
8 被縫製品
8a 縫製線
9 通孔
10,110 嵌込体
11,111 嵌込板部
12,112 枢止部
12a 軸部
13 突条部
14 噛合部
15 (薄肉)補強片
16,116 切欠き部
16a 屈曲部
17 第2の切欠き部
20,120 被嵌込体
21,121 スライダー保持部
22 段部
23,123 (略J字状の)被嵌込部
23a 湾曲部側先端
123a 垂直部
123b 水平部
24 略J字状内面
25 補強部
26 嵌込板部嵌合凹溝
27 スリット
28 嵌入空間
30 スライダー
31a 上翼板
31b 下翼板
32a,32b 上下フランジ
33 案内柱
34 引き手
127 略L字状の凹溝
127a (垂直部の)凹溝
127b (水平部の)凹溝
127c (嵌込板部の)嵌合凹溝
A,B,C 交差部

Claims (7)

  1. 左右一対の第1及び第2ファスナーテープ(2a,2b) の対向側縁に、スライダー(30)が挿通された左右一対のファスナーエレメント列(4,4) を有し、各ファスナーエレメント列(4,4) の端部に隣接する各ファスナーテープ(2a,2b) の各端部に接合一体化されたフィルム状の補強片(15,15) を有し、各補強片(15,15) の側縁部に沿って固設された、嵌込体(10,110)と該嵌込体(10,110)を回動可能に支持するとともに前記スライダー(30)の下止としても機能する被嵌込体(20,120)とを有する開離嵌挿具(5,105) を備えてなり、
    前記スライダー(30)は、案内柱(33)と、前記案内柱(33)に連結された上翼板(31a) 及び下翼板(31b) と、前記上翼板(31a) 及び/又は前記下翼板(31b) の左右側縁に立設された上下フランジ(32a,32b) とを有してなり、
    前記被嵌込体(20,120)は、前記嵌込体(10,110)を前記被嵌込体(20,120)の側方から嵌め込むことにより枢止可能である被嵌込部(23,123)を有してなる、開離嵌挿具付きスライドファスナーにあって、
    前記嵌込体(10,110)及び前記被嵌込体(20,120)の各自由端部は各ファスナーテープ(2a,2b) 及び各補強片(15,15) のテープ長さ方向の端縁を越えてテープ長さ方向に突出しており、
    スライドファスナー閉鎖時に、前記第1及び第2ファスナーテープ(2a,2b) 及び前記補強片(15,15) の長さ方向の各端縁と前記嵌込体(10,110)及び被嵌込体(20,120)の各自由端部の固着端縁との交差部において、
    少なくとも前記嵌込体(10,110)と第1ファスナーテープ(2a)の交差部を通る同ファスナーテープ(2a)の前記交差部の前記端縁に、1以上の屈曲部を有する2以上の連続する直線で形成された切欠き部(16,116)を有する、
    ことを特徴とする開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  2. 前記屈曲部は、2つの直線を有し、それらの直線が、直角又は鋭角に屈曲してなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  3. 前記切欠き部(16,116)は、前記第1ファスナーテープ(2a)の被縫製品(8) に対する各縫製線(8a)を含む領域に形成されてなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  4. 前記嵌込体(10,110)は、前記第1ファスナーテープ表裏両面に接合一体化された前記補強片(15)の外側表面に一体に形成された薄板状の嵌込板部(11,111)と、同嵌込板部のテープ端部側先端部に形成された枢止部(12,112)とを有し、
    前記被嵌込体(20,120)は、前記第2ファスナーテープ(2b)の表裏両面に接合一体化された前記補強片(15)の外側表面に一体に形成された、前記スライダー(30)を保持するスライダー保持部(21)と、前記嵌込体(10)を回動可能に支持する被嵌込部(23)とを有し、前記嵌込体(10,110)を前記スライダー(30)のエレメント案内路を介して挿入することによっても枢支可能であり、
    前記被嵌込部(23)は、前記スライダー保持部(21)のテープ端部側に段部(22)を介して肉厚に延設され、更に前記嵌込体(10)側に向けて湾曲した略J字状内面(24)と前記被嵌込体(20)の側部から前記略J字状内面(24)に向けて前記枢止部(12)を嵌入することが可能な嵌入空間(28,127b) とを有し、且つ、前記略J字状内面(24)に前記枢止部(12)を回転自在に支持可能である請求項1に記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  5. 前記枢止部(12)は、前記嵌込板部(11)からテープ表裏方向に突設された円柱状の軸部(12a) を有してなり、前記枢止部(12)のテープ表裏方向における肉厚は、前記スライダー(30)の前記エレメント案内路の高さ方向の間隔よりも小さく形成され、且つ、前記嵌込板部(11)の肉厚は、前記スライダー(30)の前記上下フランジ(32a,32b) に設けられた隙間の間隔よりも小さく形成されてなる請求項3記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  6. 前記ファスナーテープ(2a)の前記エレメント列(4) に沿って芯紐(7) が介装されてなり、該芯紐(7) の端部に前記軸部(12a) が形成され、該軸部(12a) が形成された領域にある芯紐端部(7a)を残して、そのエレメント列側縁部の一部を切り欠いて第2の切欠き部(17)を形成してなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
  7. 前記スライダー保持部(21)の前記嵌込板部(11)に対向する側面と、前記被嵌込部(23)の前記略J字状内面(24)の一部とに、前記嵌込板部(11)及び枢止部(12)を嵌合可能な嵌込板部嵌合凹溝(26,127c) が形成されてなる請求項1記載の開離嵌挿具付きスライドファスナー。
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