JPWO2012086199A1 - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

小型、安価、高い耐環境性、広角、小さなF値、高性能を有する撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とする。撮像レンズ(1)は、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズ(L1)と、正の第2レンズ(L2)と、負の第3レンズ(L3)と、正の第4レンズ(L4)と、像側に凸面を向けた正の第5レンズ(L5)と、負の第6レンズ(L6)とが配列されて構成される。撮像レンズ(1)は、レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、絞りが第4レンズ(L4)の像側の面より物体側に配置されており、第3レンズ(L3)の材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、下記条件式(1)を満足する。Nd3<1.75 (1)

Description

本発明は、撮像レンズおよび撮像装置に関し、より詳しくは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いた車載用カメラ、携帯端末用カメラ、監視カメラ等に使用されるのに好適な撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置に関するものである。
CCDやCMOS等の撮像素子は近年非常に小型化及び高画素化が進んでいる。それとともに、これら撮像素子を備えた撮像機器本体も小型化が進み、それに搭載される撮像レンズにも良好な光学性能に加え、小型化が求められている。一方、車載用カメラや監視カメラ等に搭載されるレンズでは、小型化とともに、安価に構成可能で、低照度の撮影条件下でも使用可能なようにF値が小さく、広角で高性能であることが求められるようになってきており、さらには高い耐環境性が求められることがある。
下記特許文献1には、小型のCCDが搭載されたカメラに使用可能で、プラスチック非球面レンズを用いた5枚構成または6枚構成のレンズ系が開示されている。
特開平11−142730号公報 特開2009−216858号公報 特開2010−072622号公報 特開2010−107531号公報
しかしながら、特許文献1に記載のレンズ系は、最も物体側の第1レンズがプラスチック非球面レンズであるという点で、耐環境性の面で改良の余地がある。特許文献2〜4に記載のレンズ系は全てガラス球面レンズで構成されているため、安価で耐候性の良いレンズ系とすることが可能であるが、非球面を使用した場合には、さらに高い解像性能を期待できると考えられる。
本発明は、上記事情に鑑み、小型で安価に構成でき、耐環境性が高く、広角で小さなF値と高い光学性能を有する撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の撮像レンズは、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、絞りが第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、第3レンズの材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、下記条件式(1)を満足することを特徴とするものである。
Nd3<1.75 … (1)
本発明の第2の撮像レンズは、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、絞りが第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、第3レンズの物体側、像側の面の曲率半径をそれぞれL3F、L3Rとし、全系の焦点距離をfとし、第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(2)、(3)を満足することを特徴とするものである。
−0.1<(L3F+L3R)/(L3F−L3R) … (2)
1.15<f5/f<3.00 … (3)
本発明の第3の撮像レンズは、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、絞りが第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、第4レンズの焦点距離をf4とし、第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(4)を満足することを特徴とするものである。
1.29<f4/f5<2.5 … (4)
本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、第1レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、第2レンズの材質のd線に対するアッベ数が25以上であり、第3レンズの材質のd線に対するアッベ数が35以下であり、第4レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、第5レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、第6レンズの材質のd線に対するアッベ数が25以下であることが好ましい。
本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、第3レンズおよび第5レンズの材質がプラスチックであることが好ましい。
本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、全系の焦点距離をfとし、第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
−2.5<f3/f<−0.4 … (5)
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、第2レンズは、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値よりも小さいことが好ましい。
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、全系の焦点距離をfとし、第3レンズの像側の面の曲率半径をL3Rとしたとき、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
0.5<|L3R/f|<2.5 … (6)
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、全系の焦点距離をfとし、第5レンズの物体側、像側の面の曲率半径をそれぞれL5F、L5Rとしたとき、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
0.1<|L5F/L5R|<1.5 … (7)
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、全系の焦点距離をfとし、第4レンズの像側の面の曲率半径をL4Rとしたとき、下記条件式(8)を満足することが好ましい。
−2.5<L4R/f<−0.5 … (8)
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、絞りが、第2レンズの物体側の面と第4レンズの像側の面の間に配置されていることが好ましい。
また、本発明の第1、第2、第3の撮像レンズにおいては、第1レンズの中心厚が1.5mm以上であることが好ましい。
なお、本発明の撮像レンズにおいては、非球面レンズの場合は、面の凹凸形状、屈折力(パワー)の符号は特に断りのない限り、近軸領域で考えるものとする。また、本発明の撮像レンズにおける曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負とすることにする。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明の第1、第2、第3いずれかの撮像レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第1の撮像レンズによれば、6枚構成のレンズ系において、系におけるパワー配置、絞り位置、第1レンズと第5レンズの面形状等を好適に設定し、接合レンズを含まない構成とし、条件式(1)を満足するようにしているため、小型で安価に構成でき、広角、高い耐環境性、小さなF値および高性能を実現することができる。
本発明の第2の撮像レンズによれば、6枚構成のレンズ系において、系におけるパワー配置、絞り位置、第1レンズと第5レンズの面形状等を好適に設定し、接合レンズを含まない構成とし、条件式(2)、(3)を満足するようにしているため、小型で安価に構成でき、広角、高い耐環境性、小さなF値および高性能を実現することができる。
本発明の第3の撮像レンズによれば、6枚構成のレンズ系において、系におけるパワー配置、絞り位置、第1レンズと第5レンズの面形状等を好適に設定し、接合レンズを含まない構成とし、条件式(4)を満足するようにしているため、小型で安価に構成でき、広角、高い耐環境性、小さなF値および高性能を実現することができる。
本発明の撮像装置によれば、本発明の第1、第2、第3いずれかの撮像レンズを備えているため、小型で安価に構成でき、耐環境性が高く、低照度の撮影条件下でも使用可能であり、広角で良好な像を得ることができる。
本発明の一実施形態にかかる撮像レンズの構成と光路を示す図 第3レンズの物体側の面の非球面形状を説明するための図 第5レンズの物体側の面の非球面形状を説明するための図 本発明の別の実施形態にかかる撮像レンズの構成と光路を示す図 本発明の実施例1の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例6の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例7の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例8の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例9の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例10の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例11の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例12の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例13の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例14の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例15の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例16の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例17の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例18の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例19の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例20の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 図25(A)〜図25(D)は本発明の実施例1の撮像レンズの各収差図 図26(A)〜図26(D)は本発明の実施例2の撮像レンズの各収差図 図27(A)〜図27(D)は本発明の実施例3の撮像レンズの各収差図 図28(A)〜図28(D)は本発明の実施例4の撮像レンズの各収差図 図29(A)〜図29(D)は本発明の実施例5の撮像レンズの各収差図 図30(A)〜図30(D)は本発明の実施例6の撮像レンズの各収差図 図31(A)〜図31(D)は本発明の実施例7の撮像レンズの各収差図 図32(A)〜図32(D)は本発明の実施例8の撮像レンズの各収差図 図33(A)〜図33(D)は本発明の実施例9の撮像レンズの各収差図 図34(A)〜図34(D)は本発明の実施例10の撮像レンズの各収差図 図35(A)〜図35(D)は本発明の実施例11の撮像レンズの各収差図 図36(A)〜図36(D)は本発明の実施例12の撮像レンズの各収差図 図37(A)〜図37(D)は本発明の実施例13の撮像レンズの各収差図 図38(A)〜図38(D)は本発明の実施例14の撮像レンズの各収差図 図39(A)〜図39(D)は本発明の実施例15の撮像レンズの各収差図 図40(A)〜図40(D)は本発明の実施例16の撮像レンズの各収差図 図41(A)〜図41(D)は本発明の実施例17の撮像レンズの各収差図 図42(A)〜図42(D)は本発明の実施例18の撮像レンズの各収差図 図43(A)〜図43(D)は本発明の実施例19の撮像レンズの各収差図 図44(A)〜図44(D)は本発明の実施例20の撮像レンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる車載用の撮像装置の配置を説明するための図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の実施形態にかかる撮像レンズについて説明する。図1には、本発明の一実施形態にかかる撮像レンズ1のレンズ断面図、および、無限遠の距離にある物点からの軸上光束2、全画角2ωでの軸外光束3、4を示す。図1に示す構成例は、後述の実施例1の撮像レンズに対応している。図1では、図の左側が物体側、右側が像側である。
図1では、撮像レンズ1が撮像装置に適用される場合を考慮して、撮像レンズ1の像面Simに配置された撮像素子5も図示している。なお、図1では、撮像素子を簡略的に示しているが、実際には撮像素子5の撮像面が像面Simの位置に一致するように配置される。撮像素子5は、撮像レンズ1により形成される光学像を電気信号に変換するものであり、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を用いることができる。
なお、撮像レンズ1を撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、カバーガラスや、ローパスフィルタまたは赤外線カットフィルタ等の各種フィルタを設けることが好ましく、図1では、これらを想定した平行平板状の光学部材PPを最も像側のレンズと撮像素子5(像面Sim)の間に配置した例を示している。特に、撮像レンズ1が撮像素子5とともに使用される場合は、カバーガラスや各種フィルタをレンズ系と像面Simの間に配設することが多く、レンズ系にはこれらを配設するために十分なバックフォーカスが必要とされる。
撮像レンズ1は、光軸Zに沿って、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズL1と、正の第2レンズL2と、負の第3レンズL3と、正の第4レンズL4と、像側に凸面を向けた正の第5レンズL5と、負の第6レンズL6とが配列されてなり、レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、開口絞りStが第4レンズL4の像側の面より物体側に配置されるように構成されており、これが基本構成となっている。
最も物体側に負の第1レンズL1を配置することで、レンズ系を広角化することが容易となる。第3レンズL3を負レンズ、第4レンズL4を正レンズとすることで、軸上色収差を良好に補正することが可能となる。第5レンズL5を正レンズ、第6レンズL6を負レンズとすることで、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。物体側から順に、負、正、負、正、正、負のパワー配置とすることで、F値が小さなレンズ系においても、小型、広角で良好な解像性をもったレンズ系を得ることが可能になる。
第1レンズL1を像側に凹面を向けた形状とすることで、像面湾曲の補正が容易となる。第5レンズL5を像側に凸面を向けた形状とすることで、第5レンズL5の正パワーを強くすることができ、球面収差の補正に有利となり、また、第6レンズL6と協働しながら軸上の色収差、倍率の色収差を補正することが容易となる。
負、正、負、正、正、負のパワー配置において、像側の正のパワーを第4レンズL4と第5レンズL5の2枚のレンズに分割して持たせることで、球面収差の補正が容易となり、F値が小さなレンズ系においても収差を良好に補正することが可能となる。
撮像レンズ1は、全レンズが接合されていない単レンズである。例えば車載カメラ用レンズや監視カメラ用レンズとして使用される場合、高温から低温までの広い温度範囲等厳しい環境下で使用される可能性がある。接合レンズを使用すると色収差を良好に補正可能だが、要求される耐環境性によっては、特殊な接合剤を使用したり、耐環境性を高める処理が必要となったりするため、高コストになってしまう。したがって、耐環境性の要求が厳しい場合、全レンズを単レンズで構成すると、コスト的に有利となる。
また、撮像レンズ1は、開口絞りStを第4レンズL4の像側の面より物体側に配置することで小型化および外観の点で有利となる。仮に、開口絞りStが第4レンズL4の像側の面より像側にあると、最も物体側に位置する第1レンズL1の有効径が大きくなり、レンズ系のうち、外部に露出する部分の小型化が困難となる。特に、車載用カメラや携帯端末用カメラでは外観を損なわないように、監視カメラ等ではできる限りカメラの存在を目立たせたくないという理由から、外部に露出するレンズの部分を小さくしたいという要望がある。開口絞りStを第4レンズL4の像側の面より物体側に配置することでこれらの要望に対応することが可能となる。
さらに、開口絞りStは、第2レンズL2の物体側の面より像側に配置されることが好ましい。仮に、開口絞りStを第2レンズL2の物体側の面より物体側に配置すると、第1レンズL1における光束径を小さくすることが可能であるが、第5レンズL5、第6レンズL6での光線高が大きくなり、レンズ径が大きくなってしまい、開口絞りStの物体側と像側のレンズ径のバランスが悪くなり、レンズ系全体の径の小型化に不利となる。
すなわち、開口絞りStは、第2レンズL2の物体側の面と第4レンズL4の像側の面の間に配置されることが好ましい。例えば、開口絞りStは、第2レンズL2と第3レンズL3の間、もしくは、第3レンズL3と第4レンズL4の間に配置されていてもよい。
開口絞りStを第2レンズL2と第3レンズL3の間に配置した場合には、第3レンズL3と第4レンズL4の間に配置した場合に比べて、第1レンズL1での光束径をより小さくすることが可能となり、レンズ系の外部に露出する面積をより小さくすることができる。
開口絞りStを第3レンズL3と第4レンズL4の間に配置した場合には、第1レンズL1の有効径が大きくなりすぎるのを抑えるとともに、第6レンズL6の有効径が大きくなりすぎることも防ぐことができ、開口絞りStの物体側と像側のレンズ径のバランスをとることができ、レンズ系の外部に露出する部分を小さくできるとともに、レンズ系全体の径の小型化にも有利となり、さらに、周辺光量比の確保が容易となる。
開口絞りStは、光軸方向における開口絞りStの位置が第2レンズL2の物体側の面頂点と像側の面頂点の間にあるように配置されていてもよい。このように配置することで、第1レンズL1での光束径をより小さくすることが可能となり、レンズ系の外部に露出する面積をより小さくすることができる。
あるいは、開口絞りStは、光軸方向における開口絞りStの位置が第3レンズL3の物体側の面頂点と像側の面頂点の間にあるように配置されていてもよい。もしくは、開口絞りStは、光軸方向における開口絞りStの位置が第4レンズL4の物体側の面頂点と像側の面頂点の間にあるように配置されていてもよい。
開口絞りStは、第2レンズL2の物体側の面と第4レンズL4の物体側の面の間に配置されることが好ましい。開口絞りを第4レンズL4の物体側の面頂点より物体側に配置することで、開口絞りStの位置が第4レンズL4の物体側の面頂点と像側の面頂点の間にある場合と比べて、第1レンズL1での光束径をより小さくすることが可能となり、レンズ系の外部に露出する面積をより小さくすることができる。
図1に示す撮像レンズ1は、上記基本構成に加え、以下に述べる第1、第2、第3の態様を備えるものである。第1の態様は、第3レンズL3の材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、下記条件式(1)を満足するものである。
Nd3<1.75 … (1)
本撮像レンズのような光学系では第3レンズL3にアッベ数の小さい材質、すなわち、分散の大きい材質を用いることは色収差の補正に有効だが、アッベ数の小さい材質ほど屈折率が高くなり、材質の値段も高くなるという傾向がある。条件式(1)を満足することで、第3レンズL3の屈折率が高くなるのを抑えることができ、安価な材料を使用できるため、レンズ系を安価に作製することが可能となる。
第2の態様は、第3レンズL3の物体側の曲率半径をL3Fとし、第3レンズL3の像側の面の曲率半径をL3Rとし、全系の焦点距離をfとし、第5レンズL5の焦点距離をf5としたとき、下記条件式(2)、(3)を満足するものである。
−0.1<(L3F+L3R)/(L3F−L3R) … (2)
1.15<f5/f<3.00 … (3)
第3レンズL3が負のパワーでありながら条件式(2)の下限を下回るのは、第3レンズL3が物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズとなる場合か、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より小さい両凹レンズで、物体側の面と像側の面の曲率半径の差が大きい場合である。条件式(2)の下限を満たすことで、第3レンズL3の像側の面を凹面としながら、曲率半径の絶対値を小さくすることが可能となり、第3レンズL3と第4レンズL4とを協働させて色収差を補正することが容易となる。
条件式(3)の上限を上回ると、第5レンズL5のパワーが弱くなり、倍率の色収差の補正が困難となる。条件式(3)の下限を下回ると、第5レンズL5のパワーが強くなり、第4レンズL4と第5レンズL5のパワーのバランスを保つことができなくなり、球面収差の補正が困難となる。
第3の態様は、第4レンズL4の焦点距離をf4とし、第5レンズL5の焦点距離をf5としたとき、下記条件式(4)を満足することである。条件式(4)の上限を上回っても、下限を下回っても、球面収差の補正が困難となる。
1.29<f4/f5<2.5 … (4)
上記第1、第2、第3の態様を有する撮像レンズはそれぞれ、以下に述べる構成を有することが好ましい。なお、好ましい態様としては、以下のいずれか1つの構成を有するものでもよく、あるいは任意の2つ以上を組合せた構成を有するものでもよい。
全系の焦点距離をfとし、第3レンズL3の焦点距離をf3としたとき、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
−2.5<f3/f<−0.4 … (5)
条件式(5)の上限を満たすことで、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎるのを抑えることができるため、像面湾曲の補正が容易となる。条件式(5)の下限を下回ると、第3レンズL3のパワーが弱くなり、軸上色収差の補正が困難となる。
条件式(3)と条件式(5)を同時に満足することが好ましい。第3レンズL3と第5レンズL5をプラスチック材質で構成した場合、条件式(3)、(5)を同時に満足することで、これら2つのプラスチックレンズの正、負のパワーを略均等にすることができ、温度変化時の焦点位置の移動を抑えることが容易となる。
全系の焦点距離をfとし、第3レンズL3の像側の面の曲率半径をL3Rとしたとき、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
0.5<|L3R/f|<2.5 … (6)
条件式(6)の上限を上回ると、第3レンズL3の像側の面の曲率半径の絶対値が大きくなり、第4レンズL4と協働しながら色収差を良好に補正することが困難となる。条件式(6)の下限を下回ると、第3レンズL3の像側の面の曲率半径の絶対値が小さくなりすぎてしまい、球面収差と像面湾曲の補正が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第5レンズL5の物体側の曲率半径をL5Fとし、第5レンズL5の像側の面の曲率半径をL5Rとしたとき、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
0.1<|L5F/L5R|<1.5 … (7)
条件式(7)の上限を上回ると、第5レンズL5の物体側の面の曲率半径の絶対値が大きくなりすぎるか、第5レンズL5の像側の面の曲率半径の絶対値が小さくなりすぎるため球面収差の補正が困難となる。条件式(7)の下限を下回ると、第5レンズL5の物体側の面の曲率半径の絶対値が小さくなりすぎてバックフォーカスの確保が困難となるか、第5レンズL5の像側の面の曲率半径の絶対値が大きくなり、像面湾曲とコマ収差の補正が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第4レンズL4の像側の面の曲率半径をL4Rとしたとき、下記条件式(8)を満足することが好ましい。
−2.5<L4R/f<−0.5 … (8)
条件式(8)の上限を上回ると、球面収差を良好に補正することが困難となる。条件式(8)の下限を下回ると、像面湾曲を良好に補正することが困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1の物体側の面から像面Simまでの光軸上の距離をLとしたとき、下記条件式(9)を満足することが好ましい。なお、Lはバックフォーカス分は空気換算長を用いるものとする。
2.0<L/f<7.0 … (9)
条件式(9)の上限を上回ると、レンズ系の全長が長くなり、小型化が困難となる。条件式(9)の下限を下回ると、広角化が困難となるか、全長が短くなりすぎてしまい、各レンズが薄くなり、製造が困難となるかコストアップの原因となる。
全系の焦点距離をfとし、第6レンズL6の像側の面から像面Simまでの光軸上の距離をBfとしたとき、下記条件式(10)を満足することが好ましい。
0.3<Bf/f<1.2 … (10)
条件式(10)の上限を上回ると、バックフォーカスが長くなり、レンズ系が大型化してしまう。条件式(10)の下限を下回ると、バックフォーカスが短くなりすぎてしまい、レンズ系と撮像素子5との間に各種フィルターやカバーガラスなどを配置することが困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1の物体側の面の曲率半径をL1Fとしたとき、下記条件式(11)を満足することが好ましい。
1.8<|L1F/f|<8.0 … (11)
条件式(11)の上限を上回ると、第1レンズL1の物体側の面の曲率半径が大きくなり、像面湾曲、コマ収差の補正が困難となる。条件式(11)の下限を下回ると、第1レンズL1の物体側の面の曲率半径の絶対値が小さくなり、第1レンズL1の物体側の面が凸面の場合は広角化が困難となり、凹面の場合は広角化は容易だが、ディストーションの補正が困難となる。
第3レンズL3の焦点距離をf3とし、第5レンズL5の焦点距離をf5としたとき、下記条件式(12)を満足することが好ましい。
−2.5<f3/f5<−0.4 … (12)
条件式(12)の上限を上回ると、第5レンズL5のパワーが弱くなり、周辺光線が像面に入射するときの入射角を抑えることが困難となるか、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎて、偏心に対する誤差感度が高くなり、製造が困難となるか、コストアップの原因となってしまう。条件式(12)の下限を下回ると、第3レンズL3のパワーが弱くなり、軸上色収差の補正が困難となるか、第5レンズL5のパワーが強くなりすぎてしまい、バックフォーカスの確保が困難となる。
第3レンズL3および第5レンズL5をともにプラスチックレンズとした場合、条件式(12)の範囲を超えると、第3レンズL3と第5レンズL5のパワーのバランスが崩れるため、温度変化時のピントズレが大きくなり、温度変化に強いレンズ系を実現することが困難となる。
第1レンズL1の物体側の曲率半径をL1Fとし、第1レンズL1の像側の面の曲率半径をL1Rとしたとき、下記条件式(13)を満足することが好ましい。
0.2<(L1F−L1R)/(L1F+L1R)<2.2 … (13)
第1レンズL1が負のレンズでありながら(L1F−L1R)/(L1F+L1R)が1.0を上回るのは、第1レンズL1が物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きい両凹レンズとなる場合であり、第1レンズL1が負のレンズでありながら(L1F−L1R)/(L1F+L1R)が1.0を下回り、0.0より大きくなるのは、第1レンズL1が物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとなる場合である。また、(L1F−L1R)/(L1F+L1R)が0.0より小さくなるのは、第1レンズL1が物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズとなる場合と、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より小さい両凹レンズとなる場合である。
条件式(13)の上限を上回ると、第1レンズL1は物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きい両凹レンズにおいて、物体側と像側の面の曲率半径の差が小さくなり、第1レンズL1のパワーが弱くなりレンズ系の広角化が困難となるか、ディストーション、像面湾曲、コマ収差の補正が困難となる。(L1F−L1R)/(L1F+L1R)が0.0より大きくて、条件式(13)の下限を下回るのは、第1レンズL1が物体側に凸面を向けたメニスカスレンズで、物体側と像側の面の曲率半径の差が小さい場合であり、このような場合は第1レンズL1のパワーが弱くなり、広角化が困難となる。(L1F−L1R)/(L1F+L1R)が0.0以下となると、像面湾曲とコマ収差の補正が困難となる。
第4レンズL4の物体側の曲率半径をL4Fとし、第4レンズL4の像側の面の曲率半径をL4Rとしたとき、下記条件式(14)を満足することが好ましい。
0.5<(L4F−L4R)/(L4F+L4R)<2.5 … (14)
第4レンズL4が正のレンズでありながら、条件式(14)の上限を上回るのは、第4レンズL4が物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きい両凸レンズとなり、物体側の面と像側の面の曲率半径の差が小さくなる場合である。このような場合は、第4レンズL4の像側の面の曲率半径の絶対値が大きくなりすぎてしまい、像面湾曲の補正が困難となるか、第4レンズL4の物体側の面の曲率半径の絶対値が小さくなってしまうため第4レンズL4のパワーが強くなりすぎてしまい、第5レンズL5とのパワーバランスが崩れて球面収差の補正が困難となるとともにバックフォーカスを長くとることが困難となる。
第4レンズL4が正のレンズでありながら、(L4F−L4R)/(L4F+L4R)が0.0より大きくなり、条件式(14)の下限を下回るのは、第4レンズL4が像側に凸面を向けた正メニスカスレンズとなり、物体側の面と像側の面の曲率半径の差が小さくなる場合である。このような場合は、第4レンズL4の正のパワーが弱くなるため第5レンズL5とのパワーバランスが崩れて球面収差の補正が困難となるか、第4レンズL4の像側の面の曲率半径の絶対値が小さくなり、像面湾曲とコマ収差の補正が困難となる。さらに(L4F−L4R)/(L4F+L4R)が0.0より小さくなる場合には、像面湾曲とコマ収差の補正が困難となる。
第5レンズL5の物体側の曲率半径をL5Fとし、第5レンズL5の像側の面の曲率半径をL5Rとしたとき、下記条件式(15)を満足することが好ましい。
−1.0<(L5F+L5R)/(L5F−L5R) … (15)
第5レンズL5が正レンズでありながら、条件式(15)の下限を下回るのは、第5レンズL5が像側に凹面を向けた正メニスカスレンズとなる場合であるが、これは第5レンズL5が像側に凸面を向けた正レンズであるという基本構成に反するとともに、像側の面が凹面となることで第5レンズのパワーが弱くなり、第4レンズL4とのパワーバランスが崩れて球面収差の補正が困難となるか、像面湾曲の補正が困難となる。
なお、上記の各条件式については、さらに以下のように下限または上限を変更したものを満足することが好ましい。また、好ましい態様としては、以下に述べる下限の変更値と上限の変更値を組み合わせて構成される条件式を満足するものでもよい。
条件式(1)の上限の変更値としては、1.70が好ましく、1.65がより好ましい。また、第3レンズL3の材質のd線に対する屈折率をNd3は、1.55より大きいことが好ましく、Nd3を1.55より大きくした場合は、第3レンズL3の屈折率を高くすることができ、第3レンズL3のパワーを強くすることが容易となるため、軸上色収差と倍率の色収差の補正が容易となる。色収差の補正のためには、Nd3は、1.58より大きいことがより好ましい。
条件式(2)については、さらに(L3F+L3R)/(L3F−L3R)の上限を下記条件式(2−2)のように設定することがより好ましい。
−0.1<(L3F+L3R)/(L3F−L3R)<1.0 … (2−2)
第3レンズL3が負レンズでありながら条件式(2−2)の上限を満たすのは、第3レンズL3が、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きい両凹レンズとなる場合である。このようにすると、第3レンズL3のパワーを強くすることがより容易となり、第3レンズL3のパワーが強くなると軸上の色収差の補正がより容易となる。
条件式(2)の下限の変更値としては、−0.08が好ましく、0.0がより好ましく、0.05がさらにより好ましく、0.1がさらによりいっそう好ましい。軸上の色収差の補正をより容易とするための条件式(2−2)の上限の変更値としては、0.8が好ましく、0.7がより好ましく、0.6がさらにより好ましい。
条件式(3)の下限の変更値としては、1.17が好ましく、1.19がより好ましい。条件式(3)の上限の変更値としては、2.5が好ましく、2.0がより好ましく、1.80がさらに好ましく、1.70がさらにより好ましく、1.65がさらによりいっそう好ましい。
条件式(4)の下限の変更値としては、1.30が好ましく、1.32がより好ましい。条件式(4)の上限の変更値としては、2.0が好ましく、1.9がより好ましく、1.85がさらにより好ましい。
条件式(5)の下限の変更値としては、−2.20が好ましく、−2.00がより好ましく、−1.80がさらにより好ましい。条件式(5)の上限の変更値としては、−0.6が好ましく、−0.8がより好ましく、−1.0がさらに好ましく、−1.15がさらにより好ましく、−1.2がさらによりいっそう好ましい。
例えば、条件式(5)に代えて、下記条件式(5−2)を満足することが好ましく、下記条件式(5−3)を満足することがより好ましく、下記条件式(5−4)を満足することがさらにより好ましい。
−2.20<f3/f<−1.15 … (5−2)
−2.00<f3/f<−1.15 … (5−3)
−1.80<f3/f<−1.20 … (5−4)
条件式(6)の下限の変更値としては、0.7が好ましく、0.8がより好ましく、0.9がさらにより好ましい。条件式(6)の上限の変更値としては、2.2が好ましく、2.0がより好ましく、1.8がさらにより好ましい。
条件式(7)の下限の変更値としては、0.2が好ましく、0.3がより好ましく、0.4がさらにより好ましく、0.5がさらによりいっそう好ましい。条件式(7)の上限の変更値としては、1.2が好ましく、1.1がより好ましく、1.0がさらにより好ましく、0.85がさらによりいっそう好ましい。
条件式(8)の下限の変更値としては、−2.0が好ましく、−1.5がより好ましく、−1.3がさらにより好ましい。条件式(8)の上限の変更値としては、−0.6が好ましく、−0.7がより好ましく、−0.8がさらにより好ましい。
条件式(9)の下限の変更値としては、3.0が好ましく、3.2がより好ましく、3.6がさらにより好ましい。条件式(9)の上限の変更値としては、6.0が好ましく、5.0がより好ましく、4.5がさらにより好ましい。
条件式(10)の下限の変更値としては、0.5が好ましく、0.6がより好ましい。条件式(10)の上限の変更値としては、1.0が好ましく、0.9がより好ましく、0.8がさらにより好ましい。
条件式(11)の下限の変更値としては、2.0が好ましく、2.5がより好ましい。条件式(11)の上限の変更値としては、7.0が好ましく、6.0がより好ましく、5.0がさらにより好ましい。
条件式(12)の下限の変更値としては、−2.0が好ましく、−1.8がより好ましく、−1.7がさらにより好ましく、−1.5がさらによりいっそう好ましい。条件式(12)の上限の変更値としては、−0.5が好ましく、−0.6がより好ましく、−0.7がさらに好ましく、−0.8がさらにより好ましく、−0.9がさらによりいっそう好ましい。
条件式(13)の下限の変更値としては、0.4が好ましく、0.5がより好ましく、0.6がさらにより好ましい。条件式(13)の上限の変更値としては、2.0が好ましく、1.7がより好ましく、1.5がさらにより好ましく、1.0がさらに好ましい。
条件式(14)の下限の変更値としては、0.6が好ましく、0.7がより好ましく、0.9がさらにより好ましく、1.0がさらによりいっそう好ましい。条件式(14)の上限の変更値としては、2.0が好ましく、1.8がより好ましく、1.7がさらにより好ましい。
条件式(15)については、さらに(L5F+L5R)/(L5F−L5R)の上限を下記条件式(15−2)のように設定することがより好ましい。
−1.0<(L5F+L5R)/(L5F−L5R)<0.0 … (15−2)
第5レンズL5が正レンズでありながら、条件式(15−2)の上限と下限を満足すると、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きい両凸レンズとすることができ、球面収差、像面湾曲、コマ収差の補正が容易となる。
条件式(15)の下限の変更値としては、−0.9が好ましく、−0.8がより好ましく、−0.6がさらにより好ましい。また、球面収差、像面湾曲、コマ収差の補正をさらに容易とするための条件式(15)の(L5F+L5R)/(L5F−L5R)の上限値としては、−0.05がより好ましく、−0.11がさらにより好ましい。
全系の焦点距離をfとし、最大半画角をωとしたときの理想像高がf×tan(ω)で表される系において、ディストーションが±10%以下であることが好ましく、これにより、歪みの少ない画像を得ることができる。理想像高がf×tan(ω)で表される系において、ディストーションを±5%以下とすることがより好ましく、これにより、さらに画像の歪みを抑えることができる。
第1レンズL1の材質のd線におけるアッベ数をνd1としたとき、νd1は40以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することができる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd1は50以上であることがより好ましく、55以上であることがさらにより好ましい。
第2レンズL2の材質のd線におけるアッベ数をνd2としたとき、νd2は25以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することができる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd2は35以上であることがより好ましく、40以上であることがさらにより好ましい。
第3レンズL3の材質のd線におけるアッベ数をνd3としたとき、νd3は35以下であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd3は30以下であることがより好ましく、28以下であることがさらにより好ましく、26以下であることがさらによりいっそう好ましい。
第4レンズL4の材質のd線におけるアッベ数をνd4としたとき、νd4は40以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することができる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd4は50以上であることがより好ましく、55以上であることがさらにより好ましい。
第5レンズL5の材質のd線におけるアッベ数をνd5としたとき、νd5は40以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することができる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd5は50以上であることがより好ましく、52以上であることがさらにより好ましい。
第6レンズL6の材質のd線におけるアッベ数をνd6としたとき、νd6は25以下であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd6は20以下であることがより好ましい。
第1レンズL1の材質のd線におけるアッベ数をνd1とし、第2レンズL2の材質のd線におけるアッベ数をνd2としたとき、νd1+νd2は80以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd1+νd2は90以上であることがより好ましく、100以上であることがさらにより好ましい。
第3レンズL3の材質のd線におけるアッベ数をνd3とし、第4レンズL4の材質のd線におけるアッベ数をνd4としたとき、νd4−νd3は30以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd4−νd3は35以上であることがより好ましい。
第5レンズL5の材質のd線におけるアッベ数をνd5とし、第6レンズL6の材質のd線におけるアッベ数をνd6としたとき、νd5−νd6は30以上であることが好ましく、これにより、軸上色収差と倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。より良好に軸上色収差と倍率の色収差を補正するには、νd5−νd6は35以上であることがより好ましい。
第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズとすることが好ましく、このような形状とすることで、ディストーションの補正が容易となる。あるいは、第1レンズL1は両凹レンズとしてもよく、このような形状とすることで、第1レンズL1の負のパワーを強くすることができ、広角化に有利であるとともにバックフォーカスを長くとることが容易となる。第1レンズL1を両凹レンズとした場合には、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値より大きいことが望ましい。このような形状とすることで、広角化とともに、像面湾曲の補正が容易となる。
第2レンズL2は、両凸レンズであることが好ましく、このような形状とすることで、第2レンズL2のパワーを強くすることができ、第1レンズL1のパワーを強くした場合でも、第1レンズL1と第2レンズL2の合成パワーのバランスを保つことができるため、コマ収差、像面湾曲の補正が容易となる。第2レンズL2は、物体側の面の曲率半径の絶対値が、像側の面の曲率半径の絶対値より小さいことが望ましい。このような形状とすることで、球面収差、像面湾曲、コマ収差を良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3の物体側の面は凹面であることが好ましい。第3レンズL3の物体側の面を凹面とすることで、第3レンズのパワーを強くすることが容易となり、軸上色収差と倍率の色収差の補正が容易となる。第3レンズL3の像側の面は凹面であることが好ましい。第3レンズL3の像側の面を凹面とすることで、第3レンズL3のパワーを強くすることが容易となり、軸上色収差と倍率の色収差の補正が容易となる。
第3レンズL3は、両凹レンズであることが好ましく、このような形状とすることで、第3レンズL3のパワーを強くすることができ、軸上色収差と倍率の色収差の補正が容易となる。あるいは、第3レンズL3は、近軸領域で負メニスカスレンズとしてもよく、このような形状とすることで、像面湾曲とコマ収差を良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3について、物体側の面の曲率半径の絶対値が、像側の面の曲率半径の絶対値より大きくなるように構成した場合は、軸上色収差と倍率の色収差の補正が容易となるとともに、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。なお、第3レンズL3は、物体側の面の曲率半径の絶対値が、像側の面の曲率半径の絶対値より小さくなるように構成することも可能であり、その場合には球面収差の補正が容易となる。
第4レンズL4は、両凸レンズであることが好ましく、このような形状とすることで、第4レンズL4のパワーを強くすることができ、第3レンズL3と協働しながら色収差の補正が容易となる。あるいは、第4レンズL4は、平凸形状としてもよく、このような形状とすることで安価に作製できる。または、第4レンズL4は、正メニスカスレンズとしてもよく、このような形状とすることで像面湾曲とコマ収差の補正に有利となる。第4レンズL4は、物体側の面の曲率半径の絶対値が、像側の面の曲率半径の絶対値より大きいことが望ましい。このような形状とすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第5レンズL5は、物体側に凸面を向けたレンズであることが好ましく、このような形状とすることで、像面湾曲の補正が容易となる。第5レンズL5は両凸レンズであることが好ましく、このような形状とすることで、球面収差、軸上の色収差、倍率の色収差、像面湾曲の補正が容易となる。第5レンズL5は、物体側の面の曲率半径の絶対値が、像側の面の曲率半径の絶対値より小さいことが望ましい。このような形状とすることで、球面収差、コマ収差を良好に補正することが可能となる。
第6レンズL6は、像側に凸面を向けたメニスカスレンズであることが好ましく、このような形状とすることで、倍率の色収差と像面湾曲を良好に補正することが可能となる。また、第6レンズL6を物体側に凹面を向けたメニスカスレンズとすることで、第6レンズL6を両凹レンズとした場合よりもテレセントリック性を向上させることができる。
なお、上述した第1レンズL1〜第6レンズL6の好ましい面形状は、各レンズが非球面レンズの場合は、近軸領域で考えるものとする。
第3レンズL3は、少なくとも物体側、像側のうち一方の面を非球面とすることが好ましく、これにより、像面湾曲、球面収差を良好に補正することが容易になり、良好な解像性を得ることができる。さらにより良好な解像性を得るためには、第3レンズL3は、両側の面を非球面とすることが好ましい。
なお、非球面においては、各レンズ面の中心、すなわち、その面と光軸Zとの交点をCi(iは該当するレンズ面を表す記号である。例えば、第3レンズL3の物体側の面が3Fで表されるとき、第3レンズL3の物体側の面に関する以下の説明はi=3Fとして考えることができる))とし、レンズ面上のある点をXiとし、点Xiでのレンズ面の法線と光軸Zとの交点をPiとしたとき、点Xiでのパワーは点Piが点Ciの物体側、像側のどちら側にあるかで定義される。当該非球面が物体側の面の場合は、点Piが点Ciより像側にある場合は点Xiでのパワーは正のパワー、点Piが点Ciより物体側にある場合は点Xiでのパワーは負のパワーと定義される。逆に、当該非球面が像側の面の場合は、点Piが点Ciより物体側にある場合は点Xiでのパワーは正のパワー、点Piが点Ciより像側にある場合は点Xiでのパワーは負のパワーと定義される。
また、非球面においては、点Xiと点Piを結ぶ線分を点Xiでの曲率半径RXiと定義し、RXiの絶対値|RXi|=|Xi−Pi|とし、点Ciでの曲率半径の絶対値を|Ri|としたとき、点Xiと中心でのパワーが同符号の場合、点Xiでは中心と比較してパワーが弱い形状とは|RXi|が|Ri|より大きい形状であり、点Xiでは中心と比較してパワーが強い形状とは|RXi|が|Ri|より小さい形状である。
上記非球面における一般的な説明は、本撮像レンズの任意の非球面のレンズ面についても適用可能である。上記説明におけるCi、Xi、Pi、RXi、Riは説明の便宜上用いている記号であり、限定されるものではない。上記説明における点Xiはレンズ面上の任意の点とすることが可能であり、例えば、軸上光線径端の点や有効径端の点として考えることが可能である。
第3レンズL3の物体側の面は、非球面とすることが好ましく、これにより、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。第3レンズL3の物体側の面は、中心で負のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して負のパワーが強い形状であることが好ましい。第3レンズL3の物体側の面をこのような形状とすることで、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。なお、軸上光線径端とは、軸上の結像に寄与する全光線とレンズ面との交わる点を考えたとき、径方向における最も外側の点(最も光軸から離れた点)を意味するものとする。すなわち、開口絞りStの開口部の周縁を通過する光線がレンズ面と交わる点である。
ここで、図2を参照しながら、上記の第3レンズL3の物体側の面の形状について説明する。図2は点Xiを軸上光線径端とした場合の図であり、第3レンズL3の物体側の面の軸上光線径端を点X3Fとする。図2において、点C3Fは、第3レンズL3の物体側の面の中心であり、第3レンズL3の物体側の面と光軸Zとの交点である。ここで、点X3Fでのレンズ面の法線と光軸Zとの交点を図2に示すように点PX3Fとする。
このとき、点X3Fと点PX3Fを結ぶ線分を点X3Fでの曲率半径RX3Fと定義し、この線分の長さを曲率半径RX3Fの絶対値|RX3F|と定義する。また、点C3Fでの曲率半径をL3Fとし、その絶対値を|L3F|とする。すなわち、第3レンズL3の物体側の面の近軸領域での曲率中心を点O3Fとしたとき、点C3Fと点O3Fを結ぶ線分の長さが|L3F|となる。
上記の第3レンズL3の物体側の面の「中心で負のパワーを持ち」とは、点C3Fを含む近軸領域が凹形状であることを意味する。また、上記の第3レンズL3の物体側の面の「軸上光線径端では中心と比較して負のパワーが強い形状」とは、点PX3Fが点C3Fより物体側にあり、|RX3F|が|L3F|よりも小さい形状を意味する。
あるいは、第3レンズL3の物体側の面は、非球面であり、中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では負のパワーを持つ形状としてもよい。第3レンズL3の物体側の面をこのような形状とすることで、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
上述した記号を用いて考えたとき、上記の第3レンズL3の物体側の面の「中心で正のパワーを持ち」とは、点C3Fを含む近軸領域が凸形状であることを意味し、「軸上光線径端では負のパワーを持つ形状」とは、点PX3Fが点C3Fより物体側にある形状である。
第3レンズL3の像側の面は、非球面とすることが好ましく、これにより、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。第3レンズL3の像側の面は、中心で負のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して負のパワーが強い形状であることが好ましい。第3レンズL3の物体側の面をこのような形状とすることで、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
第3レンズL3の像側の面の上記形状は、図2を用いて説明した第3レンズL3の物体側の面の形状と同様にして以下のように考えることができる。レンズ断面図において、第3レンズL3の像側の面の軸上光線径端を点X3Rとして、その点での法線と光軸Zとの交点を点PX3Rとするとき、点X3Rと点PX3Rとを結ぶ線分を点X3Rでの曲率半径RX3Rとし、この線分の長さを曲率半径の絶対値|RX3R|とする。また、第3レンズL3の像側の面と光軸Zとの交点、すなわち、第3レンズL3の像側の面の中心を点C3Rとし、点C3Rでの曲率半径をL3Rとし、その絶対値を|L3R|とする。
上記の第3レンズL3の像側の面の「中心で負のパワーを持ち」とは、点C3Rを含む近軸領域が凹形状であることを意味する。また、上記の第3レンズL3の像側の面の「軸上光線径端では中心と比較して負のパワーが強い形状」とは、点PX3Rが点C3Rより像側にあり、|RX3R|が|L3R|よりも小さい形状を意味する。
あるいは、第3レンズL3の像側の面は、非球面であり、中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では負のパワーを持つ形状としてもよい。第3レンズL3の像側の面をこのような形状とすることで、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
なお、第3レンズL3の像側の面を非球面とし、中心で負のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して負のパワーが弱い形状とした場合は、コマ収差の補正が容易となる。
なお、第3レンズL3の物体側の面を非球面とし、中心で負のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して負のパワーが強い形状とした場合は、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
なお、第3レンズL3の物体側の面を非球面とし、中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状とした場合は、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
また、第3レンズL3の像側の面を非球面とし、中心で負のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して負のパワーが強い形状とした場合は、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
第5レンズL5は、少なくとも物体側、像側のうち一方の面を非球面とすることが好ましく、これにより、像面湾曲、球面収差を良好に補正することが容易になり、良好な解像性を得ることができる。さらにより良好な解像性を得るためには、第5レンズL5は、両側の面を非球面とすることが好ましい。
第5レンズL5の物体側の面は、非球面とすることが好ましく、これにより、コマ収差、像面湾曲の補正が容易となる。第5レンズL5の物体側の面は、中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状であることが好ましい。第5レンズL5の物体側の面をこのような形状とすることで、コマ収差、像面湾曲の補正が容易となる。
なお、「面の有効径」とは、結像に寄与する全光線とレンズ面との交わる点を考えたとき、径方向における最も外側の点(最も光軸から離れた点)からなる円の直径を意味し、「有効径端」とは、この最も外側の点を意味するものとする。なお、光軸に対して回転対称の系においては、上記の最も外側の点からなる図形は円となるが、回転対称ではない系においては円とならない場合があり、そのような場合は、等価の円形を考えてその円の直径を有効径としてもよい。有効径は、例えばレンズ系が撮像素子と組み合わせて使用される場合は、撮像素子の撮像面のサイズに基づき決めることができる。撮像面が矩形でその中心が撮像レンズの光軸と一致する場合は例えば、その対角長の1/2を最大像高として決めて算出することができる。
ここで、図3を参照しながら、上記の第5レンズL5の物体側の面の形状について説明する。図3は、第5レンズL5と、第5レンズL5を通る各光束の部分拡大図であり、図を見やすくするため、光束の符号は省略している。図3は点Xi(点X5F)を有効径端とした場合の図である。図3において、点C5Fは、第5レンズL5の物体側の面の中心であり、第5レンズL5の物体側の面と光軸Zとの交点である。図3の点X5Fは、第5レンズL5の物体側の面の有効径端の点である。ここで、点X5Fでのレンズ面の法線と光軸Zとの交点を図3に示すように点PX5Fとする。
このとき、点X5Fと点PX5Fを結ぶ線分を点X5Fでの曲率半径RX5Fと定義し、この線分の長さを曲率半径RX5Fの絶対値|RX5F|と定義する。また、点C5Fでの曲率半径をL5Fとし、その絶対値を|L5F|とする。すなわち、第5レンズL5の物体側の面の近軸領域での曲率中心を点O5Fとしたとき、点C5Fと点O5Fを結ぶ線分の長さが|L5F|となる。
上記の第5レンズL5の物体側の面の「中心で正のパワーを持ち」とは、点C5Fを含む近軸領域が凸形状であることを意味する。また、上記の第5レンズL5の物体側の面の「有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状」とは、点PX5Fが点C5Fより像側にあり、|RX5F|が|L5F|よりも小さい形状を意味する。
第5レンズL5の像側の面は、非球面とすることが好ましく、これにより、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。第5レンズL5の像側の面は、中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状であることが好ましい。第5レンズL5の像側の面をこのような形状とすることで、球面収差、像面湾曲の補正が容易となる。
第5レンズL5の像側の面の上記形状は、図3を用いて説明した第5レンズL5の物体側の面の形状と同様にして以下のように考えることができる。レンズ断面図において、第5レンズL5の像側の面の有効径端を点X5Rとして、その点での法線と光軸Zとの交点を点PX5Rとするとき、点X5Rと点PX5Rとを結ぶ線分を点X5Rでの曲率半径RX5Rとし、この線分の長さを曲率半径の絶対値|RX5R|とする。また、第5レンズL5の像側の面と光軸Zとの交点、すなわち、第5レンズL5の像側の面の中心を点C5Rとし、点C5Rでの曲率半径をL5Rとし、その絶対値を|L5R|とする。
上記の第5レンズL5の像側の面の「中心で正のパワーを持ち」とは、点C5Rを含む近軸領域が凸形状であることを意味する。また、上記の第5レンズL5の像側の面の「有効径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状」とは、点PX5Rが点C5Rより物体側にあり、|RX3R|が|L3R|よりも大きい形状を意味する。
なお、第5レンズL5の像側の面を非球面とし、中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状とした場合は、コマ収差、像面湾曲の補正が容易となる。
また、第5レンズL5の物体側の面を非球面とし、中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して正のパワーが強い形状とした場合は、コマ収差、像面湾曲の補正が容易となる。
また、第5レンズL5は物体側の面と像側の面を非球面とし、物体側の面は中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して正のパワーが強い形状とし、像側の面は中心で正のパワーを持ち、軸上光線径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状としても良い。または、第5レンズL5は、物体側の面は中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状とし、像側の面は中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状としても良い。第5レンズL5をこのような形状とした場合には、球面収差、像面湾曲を良好に補正することが容易となる。
第3レンズL3の材質はプラスチックであることが好ましく、これにより、非球面形状を正確に作製することが容易となり、良好な解像性能を得ることが容易となる。また、プラスチック非球面レンズは、ガラス非球面レンズと比べ、低コスト化および軽量化に有利である。
第5レンズL5の材質はプラスチックであることが好ましく、これにより、非球面形状を正確に作製することが容易となり、良好な解像性能を得ることが容易となる。また、プラスチック非球面レンズは、ガラス非球面レンズと比べ、低コスト化および軽量化に有利である。
プラスチックレンズは、温度変化時に焦点位置の移動量が大きいという欠点があるが、レンズ系が正と負両方のパワーのプラスチックレンズを含むように構成することで、温度変化時の正負両方のレンズのパワー変化を打ち消し合い、性能劣化を抑制することができる。そのためには、レンズ系に含まれるプラスチックレンズの正のパワーと負のパワーのバランスを保つことが好ましい。
図1に示す例は、第3レンズL3と第5レンズL5がプラスチックレンズであり、他のレンズはガラスレンズである。第3レンズL3は負レンズであり、第5レンズL5は正レンズである。このように、図1に示す例では、正のパワーのプラスチックレンズの枚数と負のパワーのプラスチックレンズの枚数を等しくし、バランスを保つようにしている。なお、レンズ系に含まれるプラスチックレンズの正のパワーと負のパワーのバランスが保たれていれば、レンズ系に含まれる正のパワーのプラスチックレンズの枚数と負のパワーのプラスチックレンズの枚数は必ずしも等しくなくてもよい。
プラスチックで構成するレンズは第3レンズL3と第5レンズL5に必ずしも限定されず、他のレンズとしてもよい。例えば、第3レンズL3の代わりに第6レンズL6をプラスチックレンズとしてもよい。または、第5レンズL5の代わりに第4レンズL4をプラスチックレンズとしてもよい。
撮像レンズが例えば車載用カメラや監視カメラ用等の厳しい環境において使用される場合には、最も物体側に配置される第1レンズL1は、風雨による表面劣化、直射日光による温度変化に強く、さらには油脂・洗剤等の化学薬品に強い材質、すなわち耐水性、耐候性、耐酸性、耐薬品性等が高い材質を用いることが要望され、さらに、堅く、割れにくい材質を用いることが要望されることがある。材質をガラスとすることで、これらの要望を満たすことが可能となる。また、第1レンズL1の材質として、透明なセラミックスを用いてもよい。上記事情と低コスト化のためには第1レンズL1はガラス球面レンズであることが好ましいが、高い光学性能が重視される場合はガラス非球面レンズとしてもよい。
なお、第1レンズL1の物体側の面に、強度、耐キズ性、耐薬品性を高めるための保護手段を施してもよく、その場合には、第1レンズL1の材質をプラスチックとしてもよい。このような保護手段は、ハードコートであってもよく、撥水コートであってもよい。
例えば車載カメラ用レンズにおいては、第1レンズL1は各種衝撃に対する強度が求められる。第1レンズL1の中心厚は、1.5mm以上であることが好ましい。
なお、撮像レンズが例えば車載用カメラや監視用カメラに使用される場合、寒冷地の外気から熱帯地域の夏の車内までの広い温度範囲や高湿等の様々な条件で用いられる可能性がある。これらの条件に対応するには、耐環境性が高いレンズ系であることが好ましく、そのためには例えば全てのレンズの材質をガラスとしてもよい。
なお、撮像レンズ1の用途に応じて、レンズ系と撮像素子5との間にUV(Ultra Violet)カットフィルタやIR(InfraRed)カットフィルタ等の特定の波長域の光を遮断、透過、反射する各種フィルタを挿入してもよい。あるいはこのようなフィルタと同様の機能を持つコートをレンズ面に施してもよい。またはいずれかのレンズの材質として紫外光や青色光、赤外光などを吸収する材質を用いてもよい。
図1では、レンズ系と撮像素子5との間に各種フィルタ等を想定した光学部材PPを配置した例を示しているが、代わりに、各レンズの間にこれらの各種フィルタを配置するようにしてもよい。
なお、各レンズ間の有効径外を通過する光束は、迷光となって像面に達し、ゴーストとなるおそれがあるため、必要に応じて、この迷光を遮光する遮光手段を設けることが好ましい。この遮光手段としては、例えばレンズの有効径外の部分に不透明な塗料を施したり、不透明な板材を設けたりしてもよい。または、迷光となる光束の光路に不透明な板材を設けて遮光手段としてもよい。あるいは、最も物体側のレンズのさらに物体側に迷光を遮断するフードのようなものを配置してもよい。一例として、図1では、第1レンズL1の像側の面の有効径外に遮光手段11を設けた例を示している。なお、遮光手段を設ける箇所は図1に示す例に限定されず、他のレンズや、レンズ間に配置してもよい。例えば、図1に示すようなレンズ系では、第4レンズL4の像側の面と第5レンズL5の物体側の面の間に、有効径外を通過する光線を遮光する遮光手段を設けることが好ましく、これによりゴーストを防止することができる。
さらに、各レンズの間に周辺光量比が実用上問題の無い範囲で周辺光線を遮断する絞り等の部材を配置してもよい。周辺光線とは、光軸Z外の物点からの光線のうち、光学系の入射瞳の周辺部分を通る光線のことである。このように周辺光線を遮光する部材を配置することにより、結像領域周辺部の画質を向上させることができる。また、この部材でゴーストを発生させる迷光も遮光することにより、ゴーストを低減することも可能となる。一例として、図1では、第5レンズL5の物体側の面に、周辺光線と迷光を遮光する遮光手段12を設けた例を示している。ここでは、遮光手段12は、ビネッティング(ビグネッティング:vignetting)を行うビネッティング絞りとして機能している。
なお、本発明の撮像レンズは、必ずしも上記のような周辺光線を遮光する遮光部材を必要とするものではなく、例えば図4の撮像レンズ10の構成図に示すように、周辺光線を遮光する遮光部材を用いない構成も可能であり、このような構成においても良好な光学性能を得ることができる。図4に示す撮像レンズ10は、後述の実施例20に対応するものである。
次に、本発明の撮像レンズの数値実施例について説明する。実施例1〜実施例20の撮像レンズのレンズ断面図をそれぞれ図4〜図24に示す。図4〜図24において、図の左側が物体側、右側が像側であり、開口絞りSt、光学部材PPも合せて図示している。各図の開口絞りStは形状や大きさを表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。各実施例において、レンズ断面図の符号Ri、Di(i=1、2、3、…)は以下に説明するレンズデータのRi、Diと対応している。
表1〜表20にそれぞれ実施例1〜実施例20の撮像レンズのレンズデータを示す。各表の(A)には基本レンズデータを、(B)には非球面データを、(C)には各種データを示している。
基本レンズデータにおいて、Siの欄は最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄はi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄はi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示している。なお、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。また、Ndjの欄は最も物体側のレンズを1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjの欄はj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示している。なお、基本レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材PPも含めて示しており、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には、(St)という語句を合わせて記載している。
基本レンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸曲率半径(中心の曲率半径)の数値を示している。非球面データには、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数を示す。非球面データの数値の「E−n」(n:整数)は「×10−n」を意味し、「E+n」は「×10」を意味する。なお、非球面係数は、以下の式で表される非球面式における各係数KA、RBm(m=3、4、5、…8)の値である。
Figure 2012086199
Zd:非球面深さ(高さYの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に 下ろした垂線の長さ)
Y:高さ(光軸からのレンズ面までの距離)
C:近軸曲率
KA、RBm:非球面係数(m=3、4、5、…8)
各種データにおいて、L(in Air)は第1レンズL1の物体側の面から像面Simまでの光軸Z上の距離(バックフォーカス分は空気換算長)、Bf(in Air)は最も像側のレンズの像側の面から像面Simまでの光軸Z上の距離(バックフォーカスに相当、空気換算長)、fは全系の焦点距離、f1は第1レンズL1の焦点距離、f2は第2レンズL2の焦点距離、f3は第3レンズL3の焦点距離、f4は第4レンズL4の焦点距離、f5は第5レンズL5の焦点距離、f6は第6レンズL6の焦点距離である。
なお、一部の実施例の撮像レンズは、周辺光線および迷光を遮光する遮光手段であるビネッティング絞りを設けることを想定して設計されており、このような実施例については、この絞りを設ける面番号と絞りの開口部の半径をそれぞれビネッティング面番号、ビネッティング絞り径として各種データにおいて表記している。
条件式に対応するデータには、上述した条件式(1)〜(15)に対応する値を示している。また、表21に各実施例の条件式(1)〜(15)に対応する値を一括して示す。
なお、本明細書の表には、所定の桁でまるめた数値を記載している。各数値の単位として、長さについては「mm」を用いているが、これは一例であり、光学系は比例拡大または比例縮小しても使用可能なため、他の適当な単位を用いることもできる。
Figure 2012086199
Figure 2012086199
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Figure 2012086199
上記実施例1〜20の撮像レンズでは全て、第1レンズL1、第2レンズL2、第4レンズL4、第6レンズL6はガラス球面レンズであり、第3レンズL3、第5レンズL5はプラスチック非球面レンズである。
上記実施例1〜20にかかる撮像レンズの各収差図をそれぞれ、図25(A)〜図25(D)、図26(A)〜図26(D)、図27(A)〜図27(D)、図28(A)〜図28(D)、図29(A)〜図29(D)、図30(A)〜図30(D)、図31(A)〜図31(D)、図32(A)〜図32(D)、図33(A)〜図33(D)、図34(A)〜図34(D)、図35(A)〜図35(D)、図36(A)〜図36(D)、図37(A)〜図37(D)、図38(A)〜図38(D)、図39(A)〜図39(D)、図40(A)〜図40(D)、図41(A)〜図41(D)、図42(A)〜図42(D)、図43(A)〜図43(D)、図44(A)〜図44(D)に示す。
ここでは、実施例1の収差図を例にとり説明するが、他の実施例の収差図についても同様である。図25(A)、図25(B)、図25(C)、図25(D)はそれぞれ、実施例1にかかる撮像レンズの球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)、倍率色収差(倍率の色収差)の収差図を示す。球面収差図のFno.はF値を意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。ディストーションの図は、全系の焦点距離f、画角φ(変数扱い、0≦φ≦ω)を用いて、理想像高をf×tan(φ)とし、それからのずれ量を示す。各収差図には、d線(587.56nm)を基準波長とした収差を示すが、球面収差図には、F線(波長486.13nm)、C線(波長656.27nm)、s線(波長852.11nm)、正弦条件違反量(SNCと表記)についての収差も示し、倍率の色収差図にはF線、C線、s線についての収差を示す。倍率の色収差図の線種は球面収差図のものと同じであるため、その表記を省略している。
以上のデータからわかるように、実施例1〜20の撮像レンズは、小型で安価に構成され、Fナンバーが1.50〜1.80と小さく、全画角が45.0°〜61.0°であり、諸収差が良好に補正されて良好な光学性能を有する。これらの撮像レンズは、監視カメラや、自動車の前方、側方、後方などの映像を撮影するための車載用カメラ等に好適に使用可能である。
図45に使用例として、自動車100に本実施形態の撮像レンズを備えた撮像装置を搭載した様子を示す。図45において、自動車100は、その助手席側の側面の死角範囲を撮像するための車外カメラ101と、自動車100の後側の死角範囲を撮像するための車外カメラ102と、ルームミラーの背面に取り付けられ、ドライバーと同じ視野範囲を撮影するための車内カメラ103とを備えている。車外カメラ101と車外カメラ102と車内カメラ103とは、本発明の実施形態にかかる撮像装置であり、本発明の実施形態にかかる撮像レンズと、該撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えている。
本発明の実施形態にかかる撮像レンズは、上述した長所を有するものであるから、車外カメラ101、102および車内カメラ103は、小型で安価に構成でき、低照度の撮影条件下でも使用可能であり、解像度の高い良好な像を得ることができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数、非球面係数の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
また、撮像装置の実施形態では、本発明を車載用カメラに適用した例について図を示して説明したが、本発明はこの用途に限定されるものではなく、例えば、携帯端末用カメラや監視カメラ等にも適用可能である。

Claims (17)

  1. 物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、
    レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、
    絞りが前記第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、
    前記第3レンズの材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、下記条件式(1)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    Nd3<1.75 … (1)
  2. 物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、
    レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、
    絞りが前記第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、
    前記第3レンズの物体側、像側の面の曲率半径をそれぞれL3F、L3Rとし、全系の焦点距離をfとし、前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(2)、(3)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    −0.1<(L3F+L3R)/(L3F−L3R) … (2)
    1.15<f5/f<3.00 … (3)
  3. 物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズと、像側に凸面を向けた正の第5レンズと、負の第6レンズとを配列してなり、
    レンズ系を構成する全レンズが接合されていない単レンズであり、
    絞りが前記第4レンズの像側の面より物体側に配置されており、
    前記第4レンズの焦点距離をf4とし、前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(4)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    1.29<f4/f5<2.5 … (4)
  4. 前記第1レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、
    前記第2レンズの材質のd線に対するアッベ数が25以上であり、
    前記第3レンズの材質のd線に対するアッベ数が35以下であり、
    前記第4レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、
    前記第5レンズの材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、
    前記第6レンズの材質のd線に対するアッベ数が25以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  5. 前記第3レンズおよび前記第5レンズの材質がプラスチックであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  6. 全系の焦点距離をfとし、前記第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    −2.5<f3/f<−0.4 … (5)
  7. 前記第2レンズは、物体側の面の曲率半径の絶対値が像側の面の曲率半径の絶対値よりも小さいことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  8. 全系の焦点距離をfとし、前記第3レンズの像側の面の曲率半径をL3Rとしたとき、下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.5<|L3R/f|<2.5 … (6)
  9. 全系の焦点距離をfとし、前記第5レンズの物体側、像側の面の曲率半径をそれぞれL5F、L5Rとしたとき、下記条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.1<|L5F/L5R|<1.5 … (7)
  10. 全系の焦点距離をfとし、前記第4レンズの像側の面の曲率半径をL4Rとしたとき、下記条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    −2.5<L4R/f<−0.5 … (8)
  11. 前記絞りが、前記第2レンズの物体側の面と前記第4レンズの像側の面の間に配置されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  12. 前記第1レンズの中心厚が1.5mm以上であることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  13. 前記第3レンズの材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、下記条件式(1−1)を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    Nd3<1.65 … (1−1)
  14. 前記第3レンズの物体側、像側の面の曲率半径をそれぞれL3F、L3Rとしたとき、下記条件式(2−1)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.1<(L3F+L3R)/(L3F−L3R)<0.6 … (2−1)
  15. 全系の焦点距離をfとし、前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(3−1)を満足することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.19<f5/f<1.65 … (3−1)
  16. 前記第4レンズの焦点距離をf4とし、前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、下記条件式(4−1)を満足することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.32<f4/f5<1.85 … (4−1)
  17. 請求項1から16のいずれか一項記載の撮像レンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
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