JPWO2012081337A1 - 生体組織を処置するプローブ及び超音波プローブの作動方法 - Google Patents

生体組織を処置するプローブ及び超音波プローブの作動方法 Download PDF

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Abstract

生体組織を処置する処置具の挿入部を構成するプローブ(10)は、長手方向と前記長手方向に比べて短い幅方向とにより規定される基面(22a,22b)を有する基材(12)と、前記基面の幅方向の幅よりも小さい幅を有する状態に前記基面に対して突出するとともに前記基面の長手方向に沿って延出され、先端部と基端部とを有し、前記先端部と基端部との間に配設された超音波振動子からの超音波振動を伝達可能な導波路(14)と、前記導波路の先端部に設けられ、前記導波路を伝達した超音波振動により生体組織を処置するエンドエフェクタ(16)とを有する。

Description

この発明は、超音波振動を用いて生体組織を処置するための処置具及び生体組織の処置方法に関する。
例えば米国特許第6,129,735号明細書に開示されているように、一般に、超音波振動を用いて生体組織を処置する超音波処置具は、細長いロッド状のプローブの後端に縦振動型の超音波振動子を密着させている。その超音波振動子を振動させることによりプローブに振動を伝達して、そのプローブの先端を生体組織に当接させて各種の処置を行う。このとき、プローブと超音波振動子とは同軸上にあり、生体組織の処置には、主として超音波振動子の振動によってプローブに伝達される縦振動を利用している。
例えば米国特許第7,229,455号明細書には、ねじり振動を発生させることが可能なねじり振動型の超音波振動子を有する超音波処置具が開示されている。
しかしながら、米国特許第6,129,735号明細書及び米国特許第7,229,455号明細書に記載のいずれの超音波処置具でも、プローブと同軸上の後端に超音波振動子が存在し、プローブの振動の節の位置で、プローブの外周が、プローブの外周を覆うシースに支持される。この場合、プローブからシースへの超音波振動の影響を抑制するために、振動絶縁構造による複雑化・外径増加と、絶縁部分により超音波振動エネルギの一部が熱に転換されるためのエネルギロスとシース外部の温度上昇などの不都合がある。
この発明は、超音波振動子により導波路を振動させたときに導波路の基材は実質的に振動せず、導波路のみが振動する新しい構造のプローブを提供することを目的とする。
生体組織を処置する処置具の挿入部を構成するプローブは、長手方向と前記長手方向に比べて短い幅方向とにより規定される基面を有する基材と、前記基面の幅方向の幅よりも小さい幅を有し前記基面に対して突出するとともに前記基面の長手方向に沿って延出された導波路本体と、前記導波路本体の先端部に設けられたエンドエフェクタとを有し、前記導波路本体に伝達される超音波振動を前記エンドエフェクタに伝達して前記エンドエフェクタで生体組織を処置する導波路とを有する。
図1Aは、第1実施形態に係る超音波処置具を示す概略図である。 図1Bは、第1実施形態に係る超音波処置具の導波路に超音波振動子を取り付けた状態を、図1Aに示す1B−1B線に沿う方向から見た状態を示す概略的な横断面図である。 図1Cは、第1実施形態に係る超音波処置具の導波路の後端にねじり振動又は横振動させる超音波振動子を固定した状態を示す概略図である。 図1Dは、第1実施形態に係る超音波処置具の導波路の左面及び右面にそれぞれバイモルフを固定した状態を示す概略図である。 図1Eは、第1実施形態に係る超音波処置具の導波路の左面に表面弾性波振動子を固定した状態を示す概略図である。 図2は、第1実施形態に係る超音波処置具を、図1Aに示す2−2線に沿う位置で切断した状態を示す概略的な横断面図である。 図3は、第1実施形態に係る超音波処置具の基材及び導波路の一部を屈曲させた状態を示す概略的な斜視図である。 図4Aは、第2実施形態に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図である。 図4Bは、第2実施形態に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図4Cは、第2実施形態の変形例に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図である。 図4Dは、第2実施形態の変形例に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図5Aは、第2実施形態の更なる変形例に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図である。 図5Bは、第2実施形態の更なる変形例に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図である。 図6Aは、第3実施形態に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図6Bは、第3実施形態の変形例に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図である。 図7は、第4実施形態に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図8Aは、第4実施形態に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図であり、1対の導波路が基材に対して互いに逆位相に振動する状態を示す概略図である。 図8Bは、第4実施形態に係る超音波処置具を示す概略的な横断面図であり、1対の導波路が基材に対して互いに同位相に振動する状態を示す概略図である。 図9Aは、第4実施形態の変形例に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図9Bは、第4実施形態の変形例に係る超音波処置具の先端側の側面図である。 図10Aは、第4実施形態の更なる変形例に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図10Bは、第4実施形態の更なる変形例に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図10Cは、第4実施形態の更なる変形例に係る超音波処置具を斜め上方から示すとともに、処置具の先端側の横断面を示す概略図である。 図11Aは、第5実施形態に係る超音波処置具の先端側を示す概略的な斜視図である。 図11Bは、第5実施形態に係る超音波処置具の保護部材の下面に沿ってワイヤを配設した状態を示す概略的な横断面図である。 図12は、第5実施形態の変形例に係る超音波処置具の先端側を示す概略的な斜視図である。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態について説明する。
第1の実施の形態について図1Aから図3を用いて説明する。
図1Aに示すように、本実施形態に係る超音波処置具(ultrasonic surgical device又はultrasonic treatment device)1は、挿入部を構成するプローブ10と、プローブ10に超音波振動を伝達する超音波振動子(ultrasonic transducer)(振動入力部)18とを有する。プローブ10は、細長い基材(base member)12と、基材12に形成された細長い導波路(waveguide)(振動伝送路)14とを有する。導波路14は、超音波振動子18により超音波振動が入力される導波路本体15と、導波路本体15の先端にエンドエフェクタ(処置部)16とを有する。そして、基材12及び導波路14の外側には、基材12及び導波路14を保護するための管状体(保護部材)20が着脱可能に配設されている。そして、このプローブ10は、例えば体腔内等に、管状体20で覆われた基材12及び導波路本体15と、管状体20から突出したエンドエフェクタ16とを挿入することができる。
基材12は例えば横断面が長方形の板状に形成されている。基材12は、面積が最も大きい、上面(第1面)22a及び下面(第2面)22bと、上面22a及び下面22bの側面に左側縁部(第3面)24a及び右側縁部(第4面)24bとを有する。なお、基材12の上面22a及び下面22bの長手方向の長さは、幅方向に比べて例えば少なくとも数倍は長く形成されている。さらに、基材12は先端部(一端)26aと基端部(他端)26b(図1C−図1E参照)とを有する。基材12の先端部26a及び基端部26bは基材12の軸(基軸)C1を規定する。
導波路14は基材12の片側の面(基面(base surface))である上面22aに一体化され、導波路14自体は例えば横断面が長方形の板状に形成されている。導波路本体15は基材12の左右の幅方向の略中央に配置されていることが好ましい。このため、本実施形態では、図2に示すように、基材12及び導波路本体15を有するプローブ10の横断面は、略“T”字状に形成されている。このような形状であれば、基材12及び導波路14を有するプローブ10を容易に形成できる。なお、基材12と導波路14とを一体化させる場合、両者の界面を接着やスポット溶接、シーム溶接等の溶接により接続したり、押し出し成形、切削加工による成形等、種々の方法によって製作することを許容できる。このため、基材12と導波路14とが異なる素材で形成されることもあり得る。
なお、本実施形態では、基材12及び導波路14は例えばチタン合金等の金属材で形成されている。
導波路本体15は、面積が最も大きい左面(第1面)32a及び右面(第2面)32bと、基材12の上面22aに対して遠位の上面(第3面)34とを有する。導波路本体15の左面32a及び右面32bはそれぞれ基材12の上面22aに対して概略直交し、導波路本体15の上面34は基材12の上面22aに概略平行である。
さらに、導波路14は先端部36aと基端部36b(図1C−図1E参照)とを有する。導波路14の先端部36a及び基端部36bは導波路14の軸C2を規定する。そして、基材12の長手軸(基軸)C1と、導波路14の長手軸C2とは平行な状態にある。
本実施形態のエンドエフェクタ16は導波路14の先端部36a(導波路本体15の先端側)にある。本実施形態ではエンドエフェクタ16の厚さ(左右方向幅)は導波路14の先端部36aよりも後側の導波路本体15の左面32aと右面32bとの間の距離(導波路14の厚さ)と同じで、上下方向の高さは導波路本体15の下面(基材12の上面22a)と上面34との間の距離(導波路本体15の高さ)と同じである。本実施形態のエンドエフェクタ16の下面は基材12の上面22aと面一に形成されている。このエンドエフェクタ16は基材12の先端部26aに対して前方に突出している。なお、後述するが、エンドエフェクタ16が基材12の上面22aに一体化されていても良い(図4D、6A、7、10B、10C参照)。また、エンドエフェクタ16の下面は基材12の下面22bと面一に形成されていることも好ましい。
そして、導波路14は適宜の超音波振動子18により励振されたときに導波路14の長手軸C2に対して直交する方向に振動する弾性体であり、基材12は導波路14よりも剛性を高くして振動し難いように、構成されている。基材12は例えば製振合金等の製振材料や防振合金等の防振材料等の難振材で形成されていることが好適である。
超音波振動子18は、導波路本体15に対して着脱可能としてもよい。この場合は用途に応じ大きさ、出力等の特性が種々の超音波振動子18を用いることができる。ただし、超音波振動子18は、導波路14との関係で、超音波振動子18を振動させたときに導波路14の厚さが一波長よりも薄くなるものを用いることが好ましい。また、超音波として、定在波及び進行波、弾性表面波等を使用可能である。なお、進行波を用いる場合、エンドエフェクタ16と生体組織との摩擦等で超音波振動を減衰させる。
図1Bに示すように、本実施形態の超音波振動子18は、ランジュバン型振動子44aと、この振動子44aに取り付けられたホーン44bとを有する。この超音波振動子18は基部12の例えば左側縁部24a(右側縁部24bでも良い)に固定された治具42によって導波路14の例えば左面32a(右面32bでも良い)に固定されている。この場合、治具42は振動子44aのホーン44bを振動させたときの振動の節の位置を保持するように設定されている。導波路本体15に対する超音波振動子18の取付位置は、導波路14の先端部36aと基端部36b(図1C−図1E参照)との間の位置にある。そして、ランジュバン型振動子44aで発生させた超音波振動をホーン44bを通して導波路14に入力(伝達)する。
なお、ここでは、超音波振動子18を導波路本体15の左面32aに対して概略直交する方向に取り付ける例を示したが、導波路14に所定の周波数、強度の超音波振動を励振することが目的なので、この限りではない。
導波路14は生体組織の処置のためにエンドエフェクタ16から体内に挿入するので、体壁等に引っ掛からないように、超音波振動子18は導波路14の先端部36aと基端部36bとの中間よりも基端側に配置されることが好ましい。超音波振動子18はその大きさによっては管状体20の内部に配設されても良いし、管状体20を貫通して配設されても良い。
超音波振動子18は図1Bに示す超音波振動子18に加えて、又は、図1Bに示す超音波振動子18の代わりに、例えば図1Cから図1Eに示す超音波振動子19a,19b,19cを用いて導波路14に超音波振動を励振することも好ましい。
図1Cは、例えば導波路本体15の後端にねじり振動や横振動を発生させる超音波振動子19aを配置した例である。
図1Dは、例えば薄い圧電体を2枚貼り合わせた構造を有する1対のバイモルフ19b,19bを導波路本体15の例えば左面32a及び右面32bに配置した例である。この場合、バイモルフ19b,19bは導波路本体15を挟んで対向した位置にあっても、導波路本体15の軸方向にずれていても、軸方向に直交する上下方向にずれていても良い。
図1Eは、表面弾性波を発生させる超音波振動子(表面弾性波素子)19cを導波路本体15の右面32bに配置した例である。図示しないが、超音波振動子(表面弾性波素子)19cを導波路本体15の左面32a及び右面32bの両者に配置しても良い。
なお、超音波振動子19a,19b,19cを導波路本体15に配置する場合、適宜の接着剤を用いた接着等で固定しても良いし、ネジ留めで固定しても良い。
導波路14には、上述した超音波振動子18,19a,19b,19cに限らず、種々の超音波振動子を配置して超音波振動を励振することができる。この場合、処置に合わせて超音波振動子を選択することも可能である。
また、図1A及び図1Bに示す超音波振動子18に加えて図1Cから図1Eに示す超音波振動子19a,19b,19cを用いる場合、組み合わせを調整することにより、多くの振動モードを発生させることができる。もちろん、超音波振動子18を用いず、超音波振動子19a,19b,19c同士だけを組み合わせることも可能である。
なお、以下では、図1A及び図1Bに示す超音波振動子18を用いる場合について説明する。
図2に示すように、管状体20の内部には、基材12の左側縁部24a及び右側縁部24bを支持する支持部52a,52bが形成されている。これら支持部52a,52bは、基材12の例えば先端部26aから基端部26bまで連続して支持する連続状、又は、基材12の先端部26aから基端部26bまで適宜の間隔ごとに不連続に支持する不連続状に形成されている。支持部52a,52bが連続状である場合、支持部52a,52bは管状体20の内部で互いに対向するレール状に形成されている。支持部52a,52bが不連続状である場合、それぞれ複数の支持部52a,52bが管状体20の内部で対向し、又は、互い違いの位置に形成されている。図示しないが、支持部52a,52bの例えば先端部には基材12の先端部26aがそれ以上先端側に移動しないように保持するストッパが形成されている。また、基材12は支持部52a,52bによって管状体20の内部で支持された状態で、管状体20に対して固定される構造であることが好ましい。
なお、管状体20及び支持部52a,52bはプラスチック材で形成されていても良いし、金属材で形成されていても良いが、管状体20と基材12及び導波路14との間の電気的絶縁性を考慮すると、絶縁性材料が用いられることが好ましい。支持部52a,52bは絶縁性を有するゴム材で形成されていることも好ましい。
このように形成されたプローブ10は、導波路14に固定した超音波振動子18を振動させると、図2に示すように、基材12はほとんど振動せず、導波路14が図2中の矢印Vに沿って左右方向に振動する。このとき、基材12は難振部(全く振動しない状態だけを意味するのではなく、生体組織に当接したときに生体組織に影響を与えない程度に振動する状態を含む)を形成し、導波路14が振動部を形成する。なお、導波路14の厚さが一波長よりも薄い場合は、ラム波(Lamb wave)と称される板波(plate wave)が生じる。この板波によって導波路14が横振動して導波路14の先端部36aのエンドエフェクタ16が振動する。
そして、振動した状態のエンドエフェクタ16を生体組織に当接させると、エンドエフェクタ16の振動により生体組織に熱を発生させる。このため、この超音波処置具1で生体組織を乳化、破砕したり、凝固、切開したりする処置を行うことができる。
ところで、例えば米国特許第6,129,735号明細書や米国特許第7,229,455号明細書に開示された超音波処置具では、一般にプローブの振動の節の位置で、プローブが、プローブの外周を覆うシースに支持されている。この場合、振動伝送路としてのプローブ自体が振動するため、プローブからシースへの超音波振動の影響を抑制するために、振動絶縁構造による複雑化・外径増加と、絶縁部分により超音波振動エネルギの一部が熱に転換されるためのエネルギロスとシース外部の温度上昇などの不都合がある。
一方、この実施形態によるプローブ10は、超音波振動によって導波路14のみが励振し、基材12は実質振動しない。このため、シースに対応する管状体20の支持部52a,52bで基材12を支持しているが、基材12は実質振動しないので、基材12は超音波振動による影響を管状体20に与えない。したがって、特段の振動絶縁構造を用いずに超音波処置具1を構成することができる。
なお、基材12は実質振動しないので、基材12自体に生体組織が当接したとしても、超音波振動による影響をその当接した生体組織に及ぼすのを防止できる。このため、例えば基材12の下面22bに生体組織が当接されたとしても、その生体組織に超音波振動による影響を及ぼすことを防止できる。
また、体腔内等に挿入する挿入部(プローブ10)として、基材12とエンドエフェクタ16を有する導波路14とを含む構造を一体的に作製することができる。このため、本実施形態の超音波処置具1は、例えば米国特許第6,129,735号明細書や米国特許第7,229,455号明細書に開示された超音波処置具よりも構造を単純にすることができる。したがって、本実施形態の処置具1は、例えば米国特許第6,129,735号明細書や米国特許第7,229,455号明細書に開示された超音波処置具に対して、体腔内への挿入部(プローブ)の外径縮小とコストダウンを図ることができる。
このように基材12の上面22a(又は基材12の下面22b)にある細長い突起状の導波路14は主にトポグラフィック導波路と称されている。トポグラフィック導波路は基材12の上面22aに対する突起部分(本実施形態における導波路14)の形状により、リッジ型やウェッジ型などに分類されるが、本実施形態ではリッジ型導波路を用いている。そして、リッジ導波路14は横断面が長方形状のものだけでなく、横断面が例えば台形状や三角形も含む。すなわち、本実施形態では最も単純な横断面が長方形のものについて説明したが、横断面が台形状であることも好適である。横断面が台形状である場合、導波路14の根本側(上面22a側)の(下底)の幅が上底の幅よりも大きい場合だけでなく、下底の幅が上底の幅に比べて小さい場合もある。
また、基材12及び導波路14は真っ直ぐである場合に限らず、例えばS字状や一部に屈曲された部位28a,28bがある構造(図3参照)であっても良い。この場合、基材12の軸C1及び導波路14の軸C2はそれぞれその曲がりに沿って規定される。基材12及び導波路14にこのような形状を許容できるので、例えば体表から処置対象の生体組織までの経路が曲がっている場合などであっても、本実施形態のプローブ10を用いた処置具1によって処置したい生体組織を容易に処置することができる。このため、内視鏡やトロッカーを用いた処置を行う際に、処置を行い易い。
一方、例えば米国特許第6,129,735号明細書や米国特許第7,229,455号明細書に開示された超音波処置具では、このようなS字状や屈曲された部位を有する構造は、外装や機構部品の作製が困難で、振動を絶縁するのも困難である。しかし、本実施形態のプローブ10は、管状体20を必要としてもその構成は単純で、振動の絶縁も必要としないので、処置具1を軽量ないしプローブ10を細径に構成できるため、術式をより容易にし、施術者の疲労の軽減に貢献できる。
また、基材12の第1面(上面)22a自体は、導波路14を振動させたときに実質振動しない状態を維持できれば、平面に限らず、曲面であっても良い。この場合、導波路14を確実に載置して固定(一体化)できるのであれば、基材12の横断面が楕円形状や円柱状等の一部である曲面として基材の第1面22aが形成されていても良い。また、基材12の横断面はV字ブロックやM字ブロック状に形成されていることも好適である。
また、本実施形態では基材12の横断面が長方形であると説明したが、左側縁部24a及び右側縁部24bが必ずしも平面である必要はなく、例えば部分円筒状など、管状体20の支持部52a,52bで支持できる形状であれば良い。
また、基材12の上面22aに対する導波路14の遠位部(上面)34は、リッジ導波路14の横断面が長方形状や台形であると平面状となるが、例えば部分円筒状など、エッジが存在しない曲面であっても良い。
なお、本実施形態では、プローブ10の横断面は略“T”字状として説明したが、これに限らず、例えば略十字状(crisscross)であっても良い。プローブ10の横断面が略十字状である場合、後述する第4実施形態(図7参照)で説明するように、基材12の上面22aに第1の導波路14aが、下面22bに第2の導波路14bが形成されている。この場合、プローブ10の外側に管状体20が配設され、基材12が管状体20の支持部52a,52bに支持されることが好ましい。
次に、第2実施形態について図4Aから図5Bを用いて説明する。第2実施形態は第1実施形態の変形例であって、第1実施形態と同一の部材又は同一の機能を有する部材にはできる限り同じ符合を付し、それらの部材の説明を省略する。これは第3実施形態から第5実施形態も同様である。
図4A及び図4Bに示すように、本実施形態のプローブ10では、基材12の左側縁部24a及び右側縁部24bには、導波路本体15に平行に1対の保護部材(枠部材)62a,62bが一体的に形成されている。保護部材62a,62bは導波路14と同様に板状に形成されている。エンドエフェクタ16は導波路本体15の先端側にあり、基材12の先端部26a及び1対の保護部材62a,62bの先端に対して突出している。超音波振動子18は、1対の保護部材62a,62bの片方又は両方に開けた孔あるいは切り欠き(図示せず)のいずれかを通して図1Bに示すように、適宜に着脱することが可能である。
そして、このプローブ10は、例えば体腔内等に、保護部材62a,62bで覆われた基材12及び導波路本体15と、保護部材62a,62bから突出したエンドエフェクタ16とを挿入することができる。
図4A中では、基材12に平面として形成された上面22aに対する導波路本体15の突出長(高さ)と基材12の上面22aに対する保護部材62a,62bの突出長とは、同一である。基材12の上面22aに対する導波路本体15の突出長(高さ)が基材12の上面22aに対する保護部材62a,62bの突出長よりも小さいことも好ましい。導波路本体15と1対の保護部材62a,62bとがこれらのような関係に形成されていれば、第1実施形態で説明した図2に示す管状体20をプローブ10の最外周に配設する必要はなくなる。これは、生体組織が導波路本体15の上面34に接触し難くなるからである。
そして、このように保護部材62a,62bが形成されているので、超音波振動子18から導波路本体15を通してエンドエフェクタ16に超音波振動を誘導する際に、超音波振動子18からエンドエフェクタ16の間の中間経路において、周囲から受ける影響、周囲に与える影響を低く抑えることができる。このため、例えば生体組織に対して処置(治療)を行う際に、十分な出力の振動を与えることができる。
一方、基材12の上面22aに対する導波路本体15の突出長(高さ)が保護部材62a,62bの突出長よりも大きい場合、導波路本体15の上面34が生体組織に接触するのを防止するため、例えば第1実施形態で説明した管状体20等、導波路本体15を保護する部材が設けられていることが好ましい。
なお、本実施形態では、図4Aに示すように、保護部材62a,62bは導波路本体15に対して平行に形成されているものと説明したが、図4Cに示すように、導波路本体15と保護部材62a,62bとの根本側同士の距離(基材12の上面22a上での距離)が、導波路本体15と保護部材62a,62bの上側同士の距離よりも大きいなど、平行に設けられていなくても良い。この場合、導波路本体15と保護部材62a,62bの上側同士の距離は、使用中に導波路本体15および保護部材62a,62bが変形したときに、導波路本体15と保護部材62a,62bが接触しない状態であれば良い。また、保護部材62a,62bの外側の面は平面に限らず、曲面であっても良い。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、図1Aに示すエンドエフェクタ16は基材12の先端部26aに対して図1A中の左側(処置具1の先端側)に突出している。これに対して、図4Dに示すように、導波路14のエンドエフェクタ16の先端と基材12の先端部26aとが同一面上にあることも好ましい。すなわち、基材12の先端部26aがエンドエフェクタ16の先端(導波路14の先端)まで延出されて基材12に延出部17が形成され、導波路14の先端部36aがエンドエフェクタ16として用いられることも好ましい。また、エンドエフェクタ16の先端及び基材12の先端部26aは、第2実施形態で説明した1対の保護部材62a,62bの先端に対して突出していることが好ましい。言い換えると、1対の保護部材62a,62bの先端は、エンドエフェクタ16の先端(導波路14の先端部36a)及び基材12の先端部26aに対して、後端側の位置にある。
プローブ10の先端をこのように形成しても、第1実施形態及び第2実施形態で説明したように、導波路14の先端部36aのエンドエフェクタ16を同様に用いることができる。
基材12に平面として形成された上面22aに対する導波路14の突出長(高さ)に対応して、基材12の上面22aに対する保護部材62a,62bの突出長を十分に高くすることにより、第1実施形態で説明した管状体20等、導波路14を保護する部材の構成をより容易にすることが可能である。すなわち図5Aに示す管状体20を単にプローブ10の保護部材として用いることができる。この場合、基材12の下面22bと1対の保護部材62a,62bとで形成されるプローブ10の軸方向に長い角部64a、及び、1対の保護部材62a,62bのうち左側縁部24a及び右側縁部24bにそれぞれ沿った位置に形成され下面22bから離れた位置の、プローブ10の軸方向に長い角部64bは、円筒状の管状体20の内周面に接触していることが好ましい。この場合、プローブ10が管状体20に対して軸方向に移動可能であったり、周方向に移動可能であったりしても良いし、プローブ10が管状体20に対して固定された状態であっても良い。なお、図5Aは角部64a,64bと管状体20の内周面との間に隙間がないように描いたが、1つ又は複数の角部64a,64bと管状体20の内周面との間に隙間が形成されていることも好適である。角部64a,64bと管状体20の内周面との間の隙間に、プローブ10と管状体20との相対的な移動を防止する支持部(例えばゴム材等の振動防止部材)を配置しても良い。
また、プローブ10は、図5Bに示す構造であっても良い。図5Bに示すプローブ10は、上面(第1面)22aを有する基材12aと、上面22aに形成された導波路14と、基材12の左右の縁部24a,24bに形成された保護部材62とを有する。
図5Bに示す基材12aの横断面は略半円状に形成されている。また、保護部材62は基材12と一体的に、略ハーフパイプ状に形成されている。この場合、基材12aの外周面22c及び保護部材62が第1実施形態で説明した管状体20と同じ役割を果たす。
なお、図示しないが、超音波振動子は保護部材62の内部に配設されていても良いし、保護部材62を貫通して配置されていても良い。
このとき、導波路14が振動しても基材12aは実質振動しないので、超音波振動により基材12aや保護部材62に接触した生体組織に導波路14の振動の影響を与えることを抑制できる。
第3実施形態について、図6Aおよび図6Bを用いて説明する。
図6Aに示すように、ここでは、図4Bに示す第2実施形態とは異なり、エンドエフェクタ16の外周を1対の枠体(保護部材)72a,72bで覆っている。これら枠体72a,72bは、基材12の先端部26a及び1対の保護部材62a,62bの先端に一体的に形成されている。
さらに、枠体72a,72bとエンドエフェクタ16との間には、それぞれ滑らかな凹面状の曲面で形成された反射面(超音波集束ミラー)74a,74bが形成されている。
これら反射面74a,74bは、例えばエンドエフェクタ16の周囲が、例えば生体組織から生じた血液を含む水中等の液中に配設されたときに、エンドエフェクタ16から放射された超音波振動を反射する。このとき、反射面74a,74bの形成角度にもよるが、反射面74a,74bは、エンドエフェクタ16自体ではなく、図6A中のエンドエフェクタ16の前方及び/又は図6B中のエンドエフェクタ16の上側で超音波エネルギを集束する。すなわち、反射面74a,74bは、エンドエフェクタ16ではなく、処置対象の生体組織に超音波を集束するように形成されている。
このように、エンドエフェクタ16から生じた超音波処置におけるエネルギを反射面74a,74bで反射させて利用できるので、生体組織の接触表面よりも内部の組織にエネルギを印加することができる。
なお、ここでは1対の保護部材62a,62b及び枠体72a,72bを用いるものと説明したが、図5Bに示す保護部材62を用いる場合も、同様に反射面74a,74bを形成することができる。
第4実施形態について図7から図10Cを用いて説明する。
図7に示すように、本実施形態に係るプローブ10は、基材12と1対の導波路14a,14bと1対の保護部材62a,62bとを有する。基材12は上面22a及び下面22bを有し、上面22aに一方の導波路(第1の導波路)14aが、下面22bに他方の導波路(第2の導波路)14bが形成されている。導波路14a,14bのそれぞれの先端部36aにはエンドエフェクタ16が形成されている。また、基材12の先端部には、延出部17が形成されている。そして、1対の保護部材62a,62bが基材12の左側縁部24a及び右側縁部24bに形成されている。保護部材62a,62bは基材の上面22a及び下面22bに対してそれぞれ導波路14a,14bの高さと同一か、それよりも高く形成されている。
なお、この実施形態では、プローブ10は、基材12の上面22a及び下面22bの図示しない面(中立面)に対して対称に形成されている。
そして、導波路14a,14bは、図8Aに示す逆位相に振動させても良く、図8Bに示す同位相に振動させても良い。
導波路14a,14bを逆位相に振動させる場合、例えば1つのねじり型の超音波振動子を用いるか、図8Aに示す2つの縦振動型の超音波振動子18a,18bを用いる。導波路14a,14bを逆位相に振動させる場合、例えば2つの導波路14a,14bのうち、一方の導波路(例えば上側の導波路14a)の基材12の近傍位置(根本側位置)にねじり型の超音波振動子を配置する。又は、図8Aに示すように、一方の縦振動型の超音波振動子18aを基材12の上側の導波路14aの左面32aに、他方の縦振動型の超音波振動子18bを基材12の下側の導波路14bの右面32bにそれぞれ保護部材62a,62bの4つの開口76a,76b,76c,76dのうち、2つの開口76a,76dを通して配置する。なお、これら超音波振動子18a,18bは同一であることが好ましい。
これら超音波振動子18a,18bを同時に出力させると、互いに逆位相となるように2つの導波路14a,14bが振動する。このため、エンドエフェクタ16は、基材12の上側と下側とで逆方向に振動する。すなわち、エンドエフェクタ16を全体としてねじり方向に振動させることができる。
導波路14a,14bを同位相に振動させる場合、例えば図8Bに示す2つの縦振動型の超音波振動子18a,18bを用いる。一方の超音波振動子18aを例えば保護部材62aの開口76aを通して上側の導波路14aの左面32aに、他方の超音波振動子18bを例えば保護部材62aの開口76bを通して下側の導波路14bの左面32aに配置する。
これら超音波振動子18a,18bを同時に出力させると、互いに同位相となるように2つの導波路14a,14bが振動する。このため、エンドエフェクタ16は、基材12の上面22a及び下面22bに対して直交する方向に振動する。そして、同位相に導波路14a,14bを振動させる。
なお、2つの超音波振動子18a,18bの出力タイミングをずらしたり、出力の大小を設定したりすることにより、導波路14a,14bに対して同位相、逆位相の振動を適宜につくり出すことができる。
また、保護部材62a,62bに適当な厚さが必要となるが、超音波振動子18a,18bの外周面に雄ネジ部(図示せず)を、開口76a,76b,76c,76dに雌ネジ部(図示せず)を形成しておけば、超音波振動子18a,18bを処置具10に容易に固定できる。
図9A及び図9Bに示すように、エンドエフェクタ16と、基材12の先端部26aとの間の位置には、例えば半円状の開口78が形成されていることが好ましい。そうすると、基材12の先端部26aで振動が拘束されることがないので、超音波振動子からの振動を効果的にエンドエフェクタ16に伝達することができる。すなわち、エンドエフェクタ16の基端と基材12の先端部26aとの境界に形成された開口78の存在によって、振動のロスを低減できる。なお、この開口78の形状は、半円状に限らず、略三角形状等でも良い。この場合、図9Bと同様に基材12の先端部26aを底面とし、三角形の高さ方向をエンドエフェクタ16の先端側に配置する。
また、図10Aに示すように、先細にしたエンドエフェクタ16aを用いることも好適である。エンドエフェクタ16aは、図10Aに示すように導波路本体15の先端からエンドエフェクタ16の先端に向かうにつれて線形的に先細にするテーパ状に形成するほか、図示しないが、例えば曲面を形成したり、適宜の間隔で段差を形成しながら次第に先細に形成することも好ましい。このようなエンドエフェクタ16aを有するプローブ10を用いることにより、細かい部分を対象とする治療デバイス(処置具1)として、より効果を発揮させることができる。
図10Bは図4D及び図7と同様に、基材12の先端部26aを保護部材62a,62bの先端に対して突出させた延出部17aを形成した例である。この場合、延出部17aは、保護部材62a,62bから離れるにつれて先細に形成されている。すなわち、基材12は保護部材62a,62bから基材12の先端部26aに向かうにつれて先細に形成されていることが好ましい。そして、基材12の先端部26aの幅はエンドエフェクタ16の厚さと同じか僅かに大きい程度であることが好ましい。
図10Cに示すエンドエフェクタ16bは図10Bに示すエンドエフェクタ16aの先端を切断し、かつ、基材12の先端部26aをエンドエフェクタ16bの厚さと同じにした例である。この場合、エンドエフェクタ16bの先端の高さ方向は図10Bに示すエンドエフェクタ16aの先端の高さ方向に比べて高い。
なお、図10B及び図10Cに示す導波路14は、基材12に対して対称に形成されていることが好ましい。
また、この実施形態では処置具10は、基板22の上面22a及び下面22bの中間の図示しない面(中立面)に対して対称であるとして説明したが、導波路14a,14bの高さが異なっていたり、導波路14a,14bの厚さが異なっているなど、基板22の上面22a及び下面22bの中間の図示しない面(中立面)に対して対称でなくても良い。
また、この実施形態では、対向する板状の1対の保護部材62a,62bを用いるものとして説明したが、保護部材62a,62b同士が基材12の上方で繋がった状態(図5B参照)だけでなく、図示しない基材12の下方で繋がった状態のものも使用することができる。
第5実施形態について図11A及び図11Bを用いて説明する。
図11Aに示すように、本実施形態に係る超音波処置具1は、後述する構造を有するプローブ10と、プローブ10のエンドエフェクタ16aに対して接離可能なジョー(生体組織把持部)92と、ジョー92を動かすワイヤ94とを有する。プローブ10は、基材12と、先端に先細のエンドエフェクタ16a(図10A参照)を有する1対の導波路14a,14bと、1対の保護部材62a,62bとを有する。
なお、ワイヤ94は保護部材62aの下面等に図11Bに示す例えばハーフパイプ状のガイド部材96を配設して、保持することが好ましい。
この実施形態では、1対の保護部材62a,62bの外側に、ジョー92がピン98を介して回動可能に支持されている。そして、ジョー92は、ワイヤ94の先端に接続され、ワイヤ94は基材12の後端側に向かって延出されている。このため、ワイヤ94を後端側に移動させる(引っ張る)と、ジョー92の先端がエンドエフェクタ16aに近づく。ワイヤ94を基材12の先端側に移動させると、ジョー92の先端がエンドエフェクタ16aに対して離れる。このため、ジョー92は、エンドエフェクタ16aとの間で生体組織を把持/開放することができる。
本実施形態では、基材12と同様に実質振動しない保護部材62a,62bにジョー92を配置することができる。このため、第1実施形態で説明した管状体20は不要であり、かつ、管状体20を配置した場合にその先端でジョー92を支持する部材が不要である。したがって、上述した米国特許第6,129,735号明細書や米国特許第7,229,455号明細書の超音波処置具に対して部品点数を少なくすることができ、容易に小型化を図ることができる利点がある。
第5実施形態の変形例について図12を用いて説明する。
図12に示す超音波処置具1は、保護部材62a,62bをエンドエフェクタ16aの先端付近まで突出させた突出部100a,100bを有する。突出部100a,100bの先端は生体組織に引っ掛かるのを防止するため曲面102a,102bが形成されていることが好ましい。突出部100a,100bのうち、ジョー92に近接する面には、それぞれ滑り止め104a,104bが形成されている。なお、図12中には、滑り止め104a,104bとして歯列が形成されている。滑り止め104a,104bは、歯列の代わりに、又は、歯列に加えて、滑り止め作用を有するものであれば例えば梨地等でも良い。このような滑り止め104a,104bがエンドエフェクタ16aに近接した位置に形成されることにより、生体組織をジョー92と滑り止め104a,104bとの間に挟んだとき、すなわち、ジョー92とエンドエフェクタ16aとの間に生体組織を挟んだときに、エンドエフェクタ16aに対して生体組織を確実に固定できる。
本変形例では、生体組織を把持するための滑り止め104a,104bを保護部材62a,62bの突出部100a,100bに一体に形成することによって、部品点数を増やすことなく、生体組織の把持を確実に行うことができる。このため、エンドエフェクタ16aにより生体組織の処置を確実に行うことができる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
C1…長手軸(基軸)、C2…長手軸、1…超音波処置具、10…プローブ(挿入部)、12…基材、12a…基材、14…導波路、15…導波路本体、16…エンドエフェクタ、18…超音波振動子、22…基板、22a…上面、22b…下面、24a…左側縁部、24b…右側縁部、26a…先端部、26b…基端部、32a…左面、32b…右面、34…上面、36a…先端部、36b…基端部。
この発明は、超音波振動を用いて生体組織を処置するためのプローブ及び器具の作動方法に関する。
この発明は、超音波振動を用いて生体組織を処置するためのプローブ及び超音波プローブの作動方法に関する。

Claims (15)

  1. 生体組織を処置する処置具の挿入部を構成するプローブであって、
    長手方向と前記長手方向に比べて短い幅方向とにより規定される基面を有する基材と、
    前記基面の幅方向の幅よりも小さい幅を有し前記基面に対して突出するとともに前記基面の長手方向に沿って延出された導波路本体と、前記導波路本体の先端部に設けられたエンドエフェクタとを有し、前記導波路本体に伝達される超音波振動を前記エンドエフェクタに伝達して前記エンドエフェクタで生体組織を処置する導波路と
    を具備する、プローブ。
  2. 前記導波路は弾性体であり、
    前記基材は前記導波路よりも振動を伝達し難い難振体であり、
    前記導波路及び前記エンドエフェクタは、先端部と、基端部と、前記先端部及び基端部により規定される長手軸とを有し、前記超音波振動により前記導波路の長手軸に対して直交する方向に振動する、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記基材及び前記導波路を合わせた状態の、前記基材の長手方向に対して直交した横断面は、略T字状である、請求項1に記載のプローブ。
  4. 前記基材及び前記導波路を合わせた状態の、前記基材の長手方向に対して直交した横断面は、略十字状である、請求項1に記載のプローブ。
  5. 前記基材の前記基面の前記幅方向の縁部に、前記導波路を保護する保護部材を具備する、請求項1に記載のプローブ。
  6. 前記エンドエフェクタは、前記基材及び前記保護部材の先端に対して突出している、請求項5に記載のプローブ。
  7. 前記基材の基面及び前記保護部材の少なくとも一方は、前記導波路から伝達された超音波振動を反射させて集束する反射面を有する、請求項5に記載のプローブ。
  8. 前記保護部材には、前記エンドエフェクタとの間で生体組織を把持する把持部が配設されている、請求項5に記載のプローブ。
  9. 前記保護部材は管状である、請求項5に記載のプローブ。
  10. 前記保護部材は前記基材に一体化されている、請求項5に記載のプローブ。
  11. 前記導波路が延出された方向に対して外れる方向に着脱可能な少なくとも1つの超音波振動子をさらに具備する、請求項1に記載のプローブ。
  12. 生体組織を処置する処置具の挿入部を構成するプローブであって、
    基面を有する基材と、
    前記基材の基面に配置され細長い板状を有する導波路本体と、前記基材の先端に対して突出するとともに前記導波路の先端部に設けられ、前記板波を生体組織に付与可能なエンドエフェクタとを有し、前記導波路本体の少なくとも1つの面から超音波振動が入力されたときに板波を伝達可能な導波路と
    を具備する、プローブ。
  13. 請求項12に記載のプローブであって、
    前記導波路は、先端部と、基端部と、前記先端部及び基端部により規定される長手軸とを有し、
    前記導波路の長手軸に対して外れる方向に着脱可能な超音波振動子をさらに具備する、プローブ。
  14. 請求項12に記載のプローブであって、
    前記基材には、前記導波路を保護する保護部材が配設されている、プローブ。
  15. 基材上の細長い導波路を用いて生体組織を処置する方法であって、
    前記基材を前記導波路よりも振動し難い状態に保ちつつ、その基材上の細長い導波路に、前記導波路の軸方向から外れる方向から超音波振動を付与し、
    前記導波路の一端に形成したエンドエフェクタに処置対象の生体組織を当接させて、前記超音波振動により生体組織を処置する、方法。
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