JP2015211535A - 超音波振動子及び超音波医療装置 - Google Patents

超音波振動子及び超音波医療装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 異方性の熱膨張係数を有する材料を接合する際の破損を防ぎ、応力を低減し、超音波振動発生時の振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供する。【解決手段】 超音波振動子1は、2つの金属ブロック2と、金属ブロック2の間に積層される複数の圧電素子3と、金属ブロック2と圧電素子3及び圧電素子3同士を接合する接合材4と、を備え、圧電素子3は、金属ブロック2との接合面内において、一方向をx方向、当該x方向に直交するy方向に対して、x方向の熱膨張係数とy方向の熱膨張係数とが異なる異方性の材料からなり、金属ブロック2は、x方向又はy方向のうち、圧電素子3との熱膨張係数の差に応じて定められた溝21が形成されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波振動子及び超音波医療装置に関する。
超音波振動子として、圧電セラミックなどの圧電素子をその両側から金属ブロックで挟んで固定したランジュバン振動子と呼ばれる超音波振動子がある。ランジュバン振動子は、金属ブロックと圧電素子全体の固有周波数にて素子全体を振動させることにより、効率の良い超音波振動を発生することのできる素子である。一般にランジュバン振動子は、圧電素子と金属ブロックとの間の接合を、接着剤による固定、もしくはボルトによる締め付け固定を行う構造としている。
しかしながら、効率良く振動を伝達するために圧電素子と金属ブロックをハンダ等のロウ材で接合する場合、接合部分を高温にするプロセスを必要とする。すると、圧電素子と金属ブロックの熱膨張係数は異なるので、接合部分に応力が生じる。
そこで、圧電素子の上下の両面に設けられた電極に接着剤により接合される各金属ブロックの接合平面に、格子状の溝もしくは複数の窪みを設けることで、駆動中に生じる剪断歪みの発生の抑制や接合平面での誘電損失の低下を図り、その結果として駆動時の温度上昇を小さくして圧電素子でのクラックの発生を防ぎ、また振動モードを安定化させる超音波振動体が開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−128875号公報
一方、超音波振動子の主たる機能として、超音波振動の伝達がある。超音波振動子は、超音波振動の伝達効率をより良好にすることが重要である。圧電素子から発生する振動を金属ブロックに伝達するには、圧電素子と金属ブロックの接合面の面積が大きい方がよい。
特許文献1に記載されたような従来の超音波振動子では、圧電素子と金属ブロックがそれぞれ等方性の熱膨張係数を有する材料から形成されている。等方性の材料では、熱によって部材が膨張する方向は全方位一定であるため、破損を防ぐためには、接合面において少なくとも二方向に一定の間隔で溝や窪みを形成することが好ましい。
しかしながら、超音波振動子の圧電素子と金属ブロックにおいて、一方の材料の熱膨張係数が等方性で、他方の材料の熱膨張係数が異方性の場合、膨張の大きさが方向によって異なるので、単に少なくとも二方向に一定の間隔で溝等を形成すると、破損防止に寄与しない溝が存在することになり、超音波振動の伝達効率を低下させてしまうおそれがある。
本発明にかかる実施形態は、異方性の熱膨張係数を有する材料を接合する際の破損を防ぎ、応力を低減し、超音波振動発生時の振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することにある。
本発明のある態様に係る超音波振動子は、2つの金属ブロックと、前記金属ブロックの間に積層される複数の圧電素子と、前記金属ブロックと前記圧電素子及び前記圧電素子同士を接合する接合材と、を備え、前記圧電素子は、前記金属ブロックとの接合面内において、一方向をx方向、当該x方向に直交するy方向に対して、前記x方向の熱膨張係数と前記y方向の熱膨張係数とが異なる異方性の材料からなり、前記金属ブロックは、前記x方向又はy方向のうち、前記圧電素子との熱膨張係数の差に応じて定められた溝が形成されることを特徴とする。
本発明にかかる実施形態によれば、異方性の熱膨張係数を有する材料を接合する際の破損を防ぎ、超音波振動発生時の振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。
第1実施形態の超音波振動子を示す。 第1実施形態の超音波振動子の金属ブロックの第1例を示す。 溝を形成した場合と溝を形成しない場合との応力相対値を比較したシミュレーションのグラフである。 第1実施形態の超音波振動子の金属ブロックの第2例を示す。 第1実施形態の超音波振動子の金属ブロックの第3例を示す。 第1実施形態の超音波振動子の金属ブロックの第4例を示す。 第2実施形態の超音波振動子を示す。 第2実施形態の超音波振動子の金属ブロックの例を示す。 本実施形態に係る超音波医療装置の全体構成を示す。 本実施形態に係る超音波医療装置の振動子ユニットの全体の概略構成を示す。 本実施形態に係る超音波医療装置の他の態様の超音波医療装置の全体構成を示す。
以下、本実施形態の超音波振動子1について説明する。
図1は、本実施形態の超音波振動子1を示す。図1(a)は、接合前の本実施形態の超音波振動子1を示す。図1(b)は、接合後の本実施形態の超音波振動子1を示す。
本実施形態の超音波振動子1は、図1(a)に示すように、2つの金属ブロック2と、金属ブロック2の間に積層される複数の圧電素子3と、金属ブロック2と圧電素子3及び圧電素子3同士を接合する接合材4と、を備える。
金属ブロック2と圧電素子3及び圧電素子3同士は、接合材4によって、図1(b)に示すように、密着して接合される。接合は、接合材4が溶融する温度に加熱した後、冷却させればよい。
本実施形態の超音波振動子1の各材料について説明する。
圧電素子3には、キュリー点の高い単結晶のニオブ酸リチウムを用いることが好ましい。例えば、圧電素子3の厚み方向の電気機械結合係数が大きくなるように、36度回転Yカットと呼ばれる結晶方位のニオブ酸リチウムウエハを用いることが好ましく、ニオブ酸リチウムと非鉛ハンダとの濡れ性、密着性がよくなるように、ニオブ酸リチウムウエハの表裏面にTi/Pt、Cr/Ni/Au等の下地金属が成膜された後、ダイシング等により矩形に切り出して作成される。
接合材4には、キュリー点より低い融点、好ましくはキュリー点の半分以下の融点を有する非鉛ハンダを用いる。
金属ブロック2は、ジュラルミン等のアルミニウム合金、64Ti等のチタン合金、純チタン、ステンレス鋼、軟鋼、ニッケルクローム鋼、工具鋼、黄銅、モネルメタル等が使用される。
本実施形態の超音波振動子1では、一例として、金属ブロック2に64チタン合金(64Ti)、圧電素子3として36度回転Yカットと呼ばれる結晶方位の36Yニオブ酸リチウム(LiNb03)を用いる。表1に示すように、64チタン合金は、x方向及びy方向共に9×10-6[1/℃]の等方性の熱膨張係数を有する。これに対して、36Yニオブ酸リチウムは、x方向に15×10-6[1/℃]、y方向に8×10-6[1/℃]の熱膨張係数を有する面内で異なる異方性の材料である。なお、x,yは、面内の直交する方向を示す。
Figure 2015211535
したがって、例えば、断面形状の縦横比が等しい四角形の金属ブロック2と圧電素子3を接合した際の応力に異方性が生じ、熱膨張係数の差が最も大きいx方向と熱膨張係数の差が最も小さいy方向で異なる状態となってしまう。すると、熱膨張係数の差が大きいx方向で接合時に応力が大きくなり、効率よくパワーを伝達することが困難となるばかりか、最悪、圧電素子が破損するおそれがある。
そこで、本実施形態では、金属ブロック2と圧電素子3の熱膨張係数の差に応じて、金属ブロック2の接合面に溝21を形成することにより、金属ブロック2と圧電素子3を接合した際の応力を緩和する。
このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面2aで直交するx方向とy方向において、熱膨張係数の差が大きいx方向の接合時の応力が緩和され、圧電素子3の破損が抑えられると共に、破損防止に寄与しない溝が存在しないことから、接合面の面積も大きくなり、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。
なお、図1(b)のように形成された超音波振動子1には、図示しない電気ケーブルに連結されたフレキシブル基板が側方に取り付けられ、一般の超音波振動子と同様に、積層された圧電素子3の接合面それぞれの間に正電極層及び負電極層が交互に取り付けられている。本発案では、電気ケーブルと接合部4が電気的に接続されており、接合部4が電極層を兼ねる。そして、各圧電素子3に駆動用電気信号を印加することで、超音波振動子1を駆動させることが可能となる。
図2は、第1実施形態の超音波振動子1の金属ブロック2の第1例を示す。
第1実施形態の超音波振動子1の金属ブロック2は、図1に示した圧電素子3との接合面2aに溝21が形成される。第1例の金属ブロック2の溝21は、向かい合う2つの側面に平行な複数の直線から形成されるy方向の溝21aからなる。すなわち、金属ブロック2と圧電素子3の接合面2a内で直交するx方向とy方向のうち、熱膨張係数の差が最も大きいx方向に対して直交するy方向の溝21が形成される。そして、溝21で区切られた接合区画部分2bは、熱膨張係数の差が小さいy方向の溝21aからなる辺が長くなる長方形に形成される。
図3は、溝を形成した場合と溝を形成しない場合との応力相対値を比較したシミュレーションのグラフである。
シミュレーションモデルの材料は、金属ブロックが64チタン、圧電素子が36Yニオブ酸リチウム、接合部がハンダである。「溝あり」の金属ブロックに形成した溝は、金属ブロックと圧電素子の熱膨張係数の差が最も大きい方向に直交する方向、すなわち、図2におけるY方向に10本形成した。溝の幅は0.1mm、深さは1mmである。
このようなモデルの金属ブロックと圧電素子の接合時の温度を、約200℃から室温である20℃まで低減させた場合に、熱膨張係数によって圧電素子に発生する応力をシミュレーションにより計算した。
その結果、図3に示すように、「溝なし」の場合を100%とすると、「溝あり」の場合は、応力が約25%低減する結果が得られた。
すなわち、このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面内において、所定の一方向をx方向、当該x方向に直交するy方向において、熱膨張係数の差が大きいx方向の応力が低減し、圧電素子3の破損が抑えられると共に、熱膨張係数差が小さいy方向の溝がないことから、少なくとも二方向に溝を形成する場合と比較し、接合面積が大きくなり、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。
図4は、第1実施形態の超音波振動子1の金属ブロック2の第2例を示す。
第2例の金属ブロック2の溝21は、向かい合う2つの側面に平行な複数の直線から形成されるy方向の第1溝21a及びy方向の第1溝21aに直交するx方向の第2溝21bからなる。すなわち、金属ブロック2と圧電素子3の接合面2a内で直交する熱膨張係数の差が熱膨張係数の差が最も大きいx方向の第2溝21bと、そのx方向に対して直交し熱膨張係数の差が最も小さいy方向の第1溝21aとが形成される。そして、溝21で区切られた接合区画部分2bは、熱膨張係数の差が小さいy方向の第1溝21aからなる辺が、熱膨張係数の差が最も大きいx方向の第2溝21bよりも長くなる長方形に形成される。すなわち、隣り合う第2溝21bの間隔は、隣り合う第1溝21aの間隔よりも大きい。
このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面内で直交するx方向とy方向において、熱膨張係数の差に応じた応力を低減することが可能となる。そして、圧電素子3の破損が抑えられると共に、熱膨張係数差に応じた溝を形成していることから、破損防止に寄与しない溝が低減できるため、接合面積が大きく、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。
図5は、第1実施形態の超音波振動子1の金属ブロック2の第3例を示す。
第3例の金属ブロック2の溝21は、金属ブロック2と圧電素子3の接合面2aで直交するx方向とy方向のうち、熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交するy方向に対して鋭角に形成される。なお、y方向に対して鋭角な溝21aは、y方向に平行な一方の向かい合う側面に対してはそれぞれ鋭角に交差し、x方向に平行な他方の向かい合う側面に対してはそれぞれ鈍角に交差するように形成される。そして、溝21で区切られた接合区画部分2bのほとんどは、熱膨張係数の差が小さいy方向に対して鋭角な溝21aからなる辺が長くなる形状に形成される。
このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面内で直交するx方向とy方向において、熱膨張係数の差が大きいx方向の応力を低減し易くなり、圧電素子3の破損が抑えられると共に、熱膨張係数差が小さいy方向の応力低減に有効となるx方向に対して鋭角に形成された溝がないことから、少なくとも二方向に溝を形成した場合よりも接合面積が大きくなり、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。また、溝を確実に熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交する方向に形成する必要がなく、容易に溝21を形成することが可能となる。
図6は、第1実施形態の超音波振動子1の金属ブロック2の第4例を示す。
第4例の金属ブロック2の溝21は、金属ブロック2と圧電素子3の接合面2a内で、一方が熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交するy方向に対して鋭角に形成され、他方がy方向に直交するx方向に形成される。なお、y方向に対して鋭角な第1溝21aは、y方向に平行な一方の向かい合う側面に対してはそれぞれ鋭角に交差し、x方向に平行な他方の向かい合う側面に対してはそれぞれ鈍角に交差するように形成される。そして、溝21で区切られた接合区画部分2bのほとんどは、熱膨張係数の差が小さいy方向の第1溝21aからなる長辺が熱膨張係数の差が大きいx方向の第2溝21bからなる短辺よりも長くなる形状に形成される。すなわち、隣り合う第2溝21bの間隔は、隣り合う第1溝21aの間隔よりも大きい。
このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面内で直交するx方向とy方向において、熱膨張係数の差に応じた応力を低減することが可能となる。そして、圧電素子3の破損が抑えられると共に、熱膨張係数差に応じた溝を形成していることから、破損防止に寄与しない溝が低減できるため、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。また、溝を確実に熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交する方向に形成する必要がなく、容易に溝21を形成することが可能となる。
図7は、第2実施形態の超音波振動子1を示す。図7(a)は、接合前の第2実施形態の超音波振動子1を示す。図7(b)は、接合後の第2実施形態の超音波振動子1を示す。図8は、第2実施形態の超音波振動子の金属ブロックの例を示す。
第2実施形態の超音波振動子1は、図7(a)に示すように、金属ブロック2と圧電素子3との接合面2aの断面を円形に形成したものである。なお、金属ブロック2と圧電素子3の材料は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の超音波振動子1の溝21は、第1実施形態の超音波振動子1で説明した第1例〜第4例の溝21と同様でよい。例えば、図8に示すように、熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交するy方向の溝21aが形成される。そして、溝21aで区切られた接合区画部分2bは、熱膨張係数の差が小さいy方向の溝21aからなる辺が長くなる形状に形成される。
このような構成とすることによって、金属ブロック2と圧電素子3の接合面内で直交するx方向とy方向において、熱膨張係数の差が大きいx方向の応力を低減することが可能となる。そして、圧電素子3の破損が抑えられると共に、熱膨張係数差が小さいy方向の溝がないことから、接合面積が大きくなり、振動伝達効率が良好な超音波振動子及び超音波医療装置を提供することが可能となる。
図9は、本実施形態に係る超音波医療装置の全体構成を示す。図10は、本実施形態に係る超音波医療装置の振動子ユニットの全体の概略構成を示す。
図9に示す、超音波医療装置10は、主に超音波振動を発生させる超音波振動子1を有する振動子ユニット13と、その超音波振動を用いて患部の治療を行うハンドルユニット14とが設けられている。
ハンドルユニット14は、操作部15と、長尺な外套管17からなる挿入シース部18と、先端処置部40とを備える。挿入シース部18の基端部は、操作部15に軸回り方向に回転可能に取り付けられている。先端処置部40は、挿入シース部18の先端に設けられている。ハンドルユニット14の操作部15は、操作部本体19と、固定ハンドル20と、可動ハンドル21と、回転ノブ22とを有する。操作部本体19は、固定ハンドル20と一体に形成されている。
操作部本体19と固定ハンドル20との連結部には、背面側に可動ハンドル21を挿通するスリット23が形成されている。可動ハンドル21の上部は、スリット23を通して操作部本体19の内部に延出されている。スリット23の下側の端部には、ハンドルストッパ24が固定されている。可動ハンドル21は、ハンドル支軸25を介して操作部本体19に回動可能に取り付けられている。そして、ハンドル支軸25を中心として可動ハンドル21が回動する動作に伴い、可動ハンドル21が固定ハンドル20に対して開閉操作されるようになっている。
可動ハンドル21の上端部には、略U字状の連結アーム26が設けられている。また、挿入シース部18は、外套管17と、この外套管17内に軸方向に移動可能に挿通された操作パイプ27とを有する。外套管17の基端部には、先端側部分よりも大径な大径部28が形成されている。この大径部28の周囲に回転ノブ22が装着されるようになっている。
操作パイプ27の外周面には、リング状のスライダ30が軸方向に沿って移動可能に設けられている。スライダ30の後方には、コイルばね(弾性部材)31を介して固定リング32が配設されている。
さらに、操作パイプ27の先端部には、把持部33の基端部が作用ピンを介して回動可能に連結されている。この把持部33は、プローブ16の先端部41と共に超音波医療装置10の処置部を構成している。そして、操作パイプ27が軸方向に移動する動作時に、把持部33は、作用ピンを介して前後方向に押し引き操作される。このとき、操作パイプ27が手元側に移動操作される動作時には作用ピンを介して把持部33が支点ピンを中心に反時計回り方向に回動される。これにより、把持部33がプローブ16の先端部41に接近する方向(閉方向)に回動する。このとき、片開き型の把持部33と、プローブ16の先端部41との間で生体組織を把持することができる。
このように生体組織を把持した状態で、超音波電源から電力を超音波振動子1に供給し、超音波振動子1を振動させる。この超音波振動は、プローブ16の先端部41まで伝達される。そして、この超音波振動を用いて把持部33とプローブ16の先端部41との間で把持されている生体組織の治療を行う。
振動子ユニット3は、図10に示すように、超音波振動子1と、この超音波振動子1で発生した超音波振動を伝達する棒状の振動伝達部材であるプローブ16とを一体的に組み付けたものである。
超音波振動子1は、超音波振動子の振幅を増幅するホーン42が連設されている。ホーン42は、ジュラルミン、ステンレス鋼、または例えば64Ti(Ti−6Al−4V)などのチタン合金によって形成されている。ホーン42は、先端側に向かうに従って外径が細くなる円錐形状に形成されており、基端外周部に外向フランジ43が形成されている。なお、ここでホーン42の形状は円錐形状に限るものではなく、先端側に向かうに従って外径が指数関数的に細くなる指数形状や、先端側に向かうに従って段階的に細くなるステップ形状などであってもよい。
プローブ16は、例えば64Ti(Ti−6Al−4V)などのチタン合金によって形成されたプローブ本体44を有する。このプローブ本体44の基端部側には、上述のホーン42に連設された超音波振動子1が配設されている。このようにして、プローブ16と超音波振動子1とを一体化した振動子ユニット13が形成されている。なお、プローブ16は、プローブ本体44とホーン42とが螺着されており、プローブ本体44とホーン42が接合される。
そして、超音波振動子1で発生した超音波振動は、ホーン42で増幅されたのち、プローブ16の先端部41側に伝達するようになっている。プローブ16の先端部41には、生体組織を処置する後述する処置部が形成されている。
また、プローブ本体44の外周面には、軸方向の途中にある振動の節位置の数箇所に弾性部材でリング状に形成された間隔をあけて2つのゴムライニング45が取り付けられている。そして、これらのゴムライニング45によって、プローブ本体44の外周面と後述する操作パイプ27との接触を防止するようになっている。つまり、挿入シース部18の組み立て時に、振動子一体型プローブとしてのプローブ16は、操作パイプ27の内部に挿入される。このとき、ゴムライニング45によってプローブ本体44の外周面と操作パイプ27との接触を防止している。
また、超音波振動子1は、超音波振動を発生させるための電流を供給する図示しない電源装置本体に電気ケーブル46を介して電気的に接続される。この電気ケーブル46内の配線を通じて電源装置本体から電力を超音波振動子1に供給することによって、超音波振動子1が駆動される。なお、振動子ユニット13は、超音波振動を発生させる超音波振動子1、発生した超音波振動を増幅させるホーン42および増幅された超音波振動を伝達するプローブ16を備えている。
図11は、本実施形態に係る超音波医療装置の他の態様の超音波医療装置の全体構成を示す。
超音波振動子1と振動子ユニット13は、必ずしも図9に示したように操作部本体19内に収納されている必要はなく、例えば、図11に示すように操作パイプ27内に収納されていてもよい。この図11の超音波医療装置10において、超音波振動子1の折れ止62から操作部本体19の基部に配設されたコネクタ48までの間にある電気ケーブル46は金属パイプ47の中に挿通されて収納されている。ここで、コネクタ48は、必須ではなく、電気ケーブル46を操作部本体19内部まで延長し、直接超音波振動子1の折れ止62に接続する構成であってもよい。超音波医療装置10は、図11のような構成により、操作部本体19内を、より省スペース化を向上することができる。なお、図11の超音波医療装置10としての機能は、図9と同様であるので詳細な説明は省略する。
以上、本実施形態の超音波振動子1は、2つの金属ブロック1と、金属ブロック1の間に積層される複数の圧電素子3と、金属ブロック2と圧電素子3及び圧電素子3同士を接合する接合材4と、を備え、圧電素子3は、金属ブロック2との接合面2a内において、一方向をx方向、当該x方向に直交するy方向に対して、x方向の熱膨張係数とy方向の熱膨張係数とが異なる異方性の材料からなり、金属ブロック2は、x方向又はy方向のうち、圧電素子3との熱膨張係数の差に応じて定められた溝が形成されるので、異方性の熱膨張係数を有する材料を接合する際の破損を防ぎ、破損防止に寄与しない溝が低減できるため、超音波振動発生時の振動伝達効率を良好にすることが可能となる。
また、金属ブロック2は、圧電素子3との接合面21で、少なくともx方向又はy方向のうち、圧電素子3との熱膨張係数の差が最も大きいx方向に対して直交するy方向に溝が形成されるので、さらに応力を低減し、超音波振動発生時の振動伝達効率をより良好にすることが可能となる。
また、金属ブロック2は、圧電素子3との接合面で、少なくともx方向又はy方向のうち、圧電素子3との熱膨張係数の差が最も大きいx方向に直交する方向に対して鋭角な方向に溝が形成されるので、溝を確実に熱膨張係数の差が最も大きいx方向に大して直交するy方向に形成する必要がなく、容易に溝21を形成することが可能となる。
また、金属ブロック2は、x方向とy方向の熱膨張係数が等しい等方性の材料からなるので、さらに的確に応力を低減し、超音波振動発生時の振動伝達効率をより良好にすることが可能となる。
また、金属ブロック2は、溝21を第1溝21aとして、第1溝21aに対して直交する方向に、隣り合う間隔が第1溝21aよりも大きい第2溝21bが形成されるので、熱膨張係数の関係にあわせてそれぞれの溝21の間隔を調整でき、さらに的確に応力を低減し、超音波振動発生時の振動伝達効率をより良好にすることが可能となる。
また、圧電素子3は、単結晶素材であるので、さらに的確に応力を低減することが可能となる。
また、圧電素子3は、ニオブ酸リチウムであり、金属ブロック2は、64チタン合金であるので、さらに的確に応力を低減することが可能となる。
また、圧電素子3は、36度回転Yカットと呼ばれる結晶方位を有するので、さらに的確に応力を低減することが可能となる。
また、圧電素子3及び金属ブロック2は、矩形であるので、容易に加工することが可能となる。
さらに、本実施形態の超音波医療装置10は、前記超音波振動子1と、超音波振動子1で発生した超音波振動が伝達され生体組織を処置するプローブ先端部と、を具備するので、応力を低減し、振動伝達効率が良好な超音波医療装置10を提供することが可能となる。
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えても、本発明の範囲を超えないことは理解できよう。従って、本発明の例示的な実施形態は、権利請求された発明に対して、一般性を失わせることなく、また、何ら限定をすることもなく、述べられたものである。
1…超音波振動子
2…金属ブロック
3…圧電素子
4…接合部

Claims (10)

  1. 2つの金属ブロックと、
    前記金属ブロックの間に積層される複数の圧電素子と、
    前記金属ブロックと前記圧電素子及び前記圧電素子同士を接合する接合材と、
    を備え、
    前記圧電素子は、前記金属ブロックとの接合面内において、一方向をx方向、当該x方向に直交するy方向に対して、前記x方向の熱膨張係数と前記y方向の熱膨張係数とが異なる異方性の材料からなり、
    前記金属ブロックは、前記x方向又はy方向のうち、前記圧電素子との熱膨張係数の差に応じて定められた溝が形成される
    ことを特徴とする超音波振動子。
  2. 前記金属ブロックは、
    前記圧電素子との接合面で、少なくとも前記x方向又はy方向のうち、前記圧電素子との熱膨張係数の差が最も大きいx方向に対して直交するy方向に溝が形成される
    請求項1に記載の超音波振動子。
  3. 前記金属ブロックは、
    前記圧電素子との接合面で、少なくとも前記x方向又はy方向のうち、前記圧電素子との熱膨張係数の差が最も大きいx方向に対して直交するy方向に対して鋭角な方向に溝が形成される
    請求項1に記載の超音波振動子。
  4. 前記金属ブロックは、前記x方向と前記y方向の熱膨張係数が等しい等方性の材料からなる
    請求項1乃至3のいずれか1つに記載の超音波振動子。
  5. 前記金属ブロックは、前記溝を第1溝として、前記第1溝に対して直交する方向に、隣り合う間隔が前記第1溝よりも大きい第2溝が形成される
    請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波振動子。
  6. 前記圧電素子は、単結晶素材である
    請求項1乃至5のいずれかに記載の超音波振動子。
  7. 前記圧電素子は、ニオブ酸リチウムであり、
    前記金属ブロックは、64チタン合金である
    請求項6に記載の超音波振動子。
  8. 前記圧電素子は、36度回転Yカットと呼ばれる結晶方位を有する
    請求項7に記載の超音波振動子。
  9. 前記圧電素子及び前記金属ブロックは、矩形である
    請求項1乃至8のいずれか1つに記載の超音波振動子。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の超音波振動子と、
    前記超音波振動子で発生した超音波振動が伝達され生体組織を処置するプローブ先端部と、
    を具備する
    ことを特徴とする超音波医療装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017109929A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 オリンパス株式会社 超音波振動子および超音波医療装置

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