JPWO2012077459A1 - コンデンサ、コンデンサの製造方法および回路付き基板 - Google Patents

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Abstract

製造上、コンデンサの中間製品の取り扱い性に優れ、かつ、既存の製造ラインを利用して製造する場合に、製造ラインの変更も容易とすること。一方の端面22Aに2本の電極端子24A、24Bを有し、他方の端面22Bに柱状の凸部26を有する柱状のコンデンサ本体20と、コンデンサ本体20に取り付けられた固定用補助端子30Aと、を少なくとも有し、固定用補助端子30Aが、凸部26の中心軸C1に対して略直交する2つ以上の方向から凸部26の外周面を押圧した状態で、凸部26に対して圧着固定された圧着固定部材32Aと、圧着固定部材32Aに接続された棒状部材34と、を有するコンデンサ、その製造方法および当該コンデンサを用いた回路付き基板。

Description

本発明は、コンデンサ、コンデンサの製造方法および回路付き基板に関するものである。
柱状のコンデンサを備えた各種の回路付き基板の組み立てに際しては、回路付き基板を構成する基板に、コンデンサが半田付けにより実装される。この際、コンデンサ本体の一方の端面側から、コンデンサ本体の軸方向に伸びる2本のリード線等からなる電極端子が基板に設けられた貫通穴に差し込まれた状態で半田付けされる。しかし、この場合、コンデンサが、基板に対して略垂直に立った状態で取り付けられることになるため、回路付き基板を備えた電子機器を薄型化・小型化させることができない。
このため、コンデンサを、基板に対して寝かせた状態で回路付き基板に実装する技術が提案されている(特許文献1〜5参照)。これらの技術では、コンデンサ本体の2本の電極端子が設けられた側と反対側の端面に、コンデンサ本体の直径よりも十分に長く、かつ、電気的に機能しないリード線等からなる1本の補助端子を設け、2本の電極端子と共に、この補助端子を基板の貫通穴に差し込んで半田付けすることにより、コンデンサを基板に実装する。また、このような実装形態を採用することにより、耐震性も確保できる。なお、補助端子を用いる代わりに、接着剤を用いてコンデンサを、基板に対して寝かせた状態で回路付き基板に実装した場合も、上述と同様の効果を得ることが可能である。
しかし、接着剤を用いてコンデンサを実装する方法では、接着剤の乾燥に時間が必要となるため、実装工程での作業効率が低下する。このため、特許文献1〜5に例示されたような補助端子付きのコンデンサの方が、回路付き基板を組み立てるユーザーからのニーズが大きい。
特開平9−97741号公報(図1、図15等) 特開昭64−55818号公報(図4、図5等) 特開平4−37110号公報(図1等) 特開昭62−68225号公報(図1等) 特開昭54−2140号公報(図3等)
一方、特許文献1〜5に開示されるコンデンサは、補助端子の長さが、コンデンサ本体の直径よりも十分に長いため、コンデンサを製造する際に、補助端子が邪魔になる。すなわち、製造上、コンデンサまたはその中間製品の取り扱い性が非常に悪くなる。このため、結果的に、製造ラインの自動化にも支障を来すことになる。
これに加えて、補助端子を有さないコンデンサの製造ラインを、補助端子付きのコンデンサの製造ラインへと改造しようとした場合、補助端子の存在を考慮した上で、大幅に見直す必要がある。すなわち、生産性という点で、既存の補助端子の無いコンデンサ用の製造ラインとの互換性が極めて低いため、製造ラインの変更には、多大の改造およびコストが必要となる。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、製造上、コンデンサの中間製品の取り扱い性に優れ、かつ、既存の製造ラインを利用して製造する場合に、製造ラインの変更も容易なコンデンサ、その製造方法、および、当該コンデンサを用いた回路付き基板を提供することを課題とする。
前記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
本発明のコンデンサは、一方の端面に2本の電極端子を有し、他方の端面に柱状の凸部を有する柱状のコンデンサ本体と、コンデンサ本体に取り付けられた固定用補助端子と、を少なくとも有し、固定用補助端子が、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧した状態で、凸部に対して圧着固定された圧着固定部材と、該圧着固定部材に接続された棒状部材と、を少なくとも有することを特徴とする。
本発明のコンデンサの一実施態様は、圧着固定部材が、リング状部材、筒状部材およびコイル状部材から選択される中空部材であることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、中空部材が、リング状部材からなり、リング状部材の開口部の内径方向と、棒状部材の軸方向とが略平行を成すように、リング状部材の外縁部に棒状部材が接続されており、2本の電極端子と、一方の端面とが交差する2点間を結ぶ直線に対して、棒状部材の中心軸が略直交するように配置されると共に、リング状部材の開口部内に前記凸部が差し込まれた状態で、リング状部材が凸部に対して圧着固定されていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、リング状部材の内縁側に沿って、開口部の軸方向と略平行を成すように伸びるバーリング部が設けられていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、バーリング部が、開口部の周方向に沿って、2つ以上に分割されていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、バーリング部が、開口部の周方向に沿って、4分割されていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、中空部材が、底付き筒状部材からなり、筒状部材の軸方向と、棒状部材の軸方向とが略一致するように、筒状部材の底部の外面に棒状部材が接続されており、筒状部材内に、凸部が差し込まれた状態で、筒状部材が前記凸部に対して圧着固定されていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、圧着固定部材が、半リング状部材および半筒状部材から選択される凸部保持部材であり、凸部保持部材の内周側に凸部が配置された状態で、凸部保持部材が凸部に対して圧着固定されていることが好ましい。
本発明のコンデンサの他の実施態様は、コンデンサ本体が、コンデンサ素子と、該コンデンサ素子に接続された2本の電極端子と、コンデンサ素子を収納する底付き筒状ケースと、該筒状ケースの底面の外側に突出するように設けられた凸部と、を少なくとも備え、筒状ケースと凸部とが一体成形されていることが好ましい
本発明のコンデンサの他の実施態様は、下式(1)を満たすことが好ましい。
・式(1) 0<Hp≦DC/1.5
〔式(1)中、Hpは、凸部の高さ(mm)を表し、DCは、コンデンサ本体の直径(mm)を表す。〕
本発明のコンデンサの他の実施態様は、下式(2)を満たすことが好ましい。
・式(2) DC/20≦Dp<DC
〔式(2)中、Dpは、凸部の直径(mm)を表し、DCは、コンデンサ本体の直径(mm)を表す。〕
本発明のコンデンサの他の実施態様は、コンデンサ本体の直径に対する長さの比が、1.2以上であることが好ましい。
本発明のコンデンサの製造方法は、一方の端面に2本の電極端子を有し、他方の端面に凸部を有する柱状のコンデンサ本体と、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧することで、凸部に対して圧着固定可能な圧着固定部材、および、該圧着固定部材に接続された棒状部材を有する固定用補助端子と、を用い、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧できるように凸部に対して、圧着固定部材を配置した後、圧着固定部材をかしめることにより、固定用補助端子を、コンデンサ本体に取り付ける固定用補助端子取り付け工程を少なくとも経て、本発明のコンデンサを製造することを特徴とする。
本発明のコンデンサの製造方法の一実施態様は、圧着固定部材が、リング状部材、筒状部材およびコイル状部材から選択される中空部材からなり、固定用補助端子取り付け工程が、中空部材の中空部に、凸部を差し込んだ状態で、中空部材をかしめることにより実施されることが好ましい。
本発明の回路付き基板は、厚み方向に貫通する3つ以上の貫通穴を有する基板と、本発明のコンデンサと、を少なくとも備え、2本の電極端子および棒状部材が、3つ以上貫通穴から選択されたいずれか3つの貫通穴に各々差し込まれた状態で、コンデンサが基板に固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、製造上、コンデンサの中間製品の取り扱い性に優れ、かつ、既存の製造ラインを利用して製造する場合に、製造ラインの変更も容易なコンデンサ、その製造方法、および、当該コンデンサを用いた回路付き基板を提供することができる。
本実施形態のコンデンサの一例を示す模式図である。ここで、図1(A)は、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図1(B)は、コンデンサを上面側から見た上面図であり、図1(C)は、コンデンサを固定用補助端子が取り付けられた端面側から見た正面図である。 図1に示すコンデンサに使用される固定用補助端子を示す模式図である。 固定用補助端子の他の第一の例を示す模式図である。 固定用補助端子の他の第二の例を示す模式図である。 固定用補助端子の他の第三の例を示す模式図である。 本実施形態のコンデンサの他の第一の例を示す模式図であり、また、固定用補助端子の他の第四の例を示す模式図である。ここで、図6(A)は、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図6(B)は、コンデンサの断面図である。 本実施形態のコンデンサの他の第二の例を示す模式図であり、また、固定用補助端子の他の第五の例を示す模式図である。ここで、図7(A)は、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図7(B)は、コンデンサを上面側から見た上面図であり、図7(C)は、コンデンサを固定用補助端子が取り付けられた端面側から見た正面図である。 固定用補助端子の他の第六の例を示す模式図である。 固定用補助端子の他の第七の例を示す模式図である。 固定用補助端子の他の第八の例を示す模式図である。 コンデンサ本体の断面構造の一例を示す模式断面図である。 本実施形態の回路付き基板の一例を示す模式図である。ここで、図12(A)は、コンデンサ本体を側面から見た断面図を示し、図12(B)は、コンデンサ本体の一方の端面側から見た断面図を示し、図12(C)は、コンデンサ本体の他方の端面側から見た断面図を示す。
(コンデンサ)
本実施形態のコンデンサは、一方の端面に2本の電極端子を有し、他方の端面に柱状の凸部を有する柱状のコンデンサ本体と、コンデンサ本体に取り付けられた固定用補助端子と、を少なくとも有する。ここで、固定用補助端子は、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧した状態で、凸部に対して圧着固定された圧着固定部材と、圧着固定部材に接続された棒状部材と、を少なくとも有する。
ここで、固定用補助端子は、圧着固定部材と、この圧着固定部材に接続された棒状部材とを有するものである。ここで、圧着固定部材は、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧した状態で、凸部に対して圧着固定する機能を実現できるのであれば、圧着固定部材の構造は特に限定されない。
しかしながら、圧着固定部材は、たとえば、リング状部材、筒状部材およびコイル状部材から選択される中空部材であることが好ましい。この場合、中空部材の中空部に、凸部を差し込んだ状態で、中空部材をかしめれば、中空部材の内周面が、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧することになる。このため、凸部に対して中空部材を圧着固定することができる。これに加えて、凸部の外周方向全周が、中空部材によって完全に囲まれることになるため、コンデンサ本体に取り付けられた固定用補助端子が脱落し難しくなる。
なお、本願明細書において、「凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向」とは、2つ以上の各々の方向のベクトルのうち、凸部の中心軸に対して直交する平面における成分(直交成分)が、凸部の中心軸に対して略点対称を成すことを意味する。たとえば、中空部材を2方向からかしめることにより、2つの異なる方向から凸部の外周面が押圧される場合、一方の方向は、凸部の中心軸に対して0度の方向であり、他方の方向は、凸部の中心軸に対して180度±20度程度の方向とすることができる。また、中空部材を3方向からかしめることにより3つの異なる方向から凸部の外周面が押圧される場合、一番目の方向は、凸部の中心軸に対して0度の方向であり、二番目の方向は、凸部の中心軸に対して120度±20度程度の方向であり、三番目の方向は、凸部の中心軸に対して240度±20度程度の方向とすることができる。また、凸部の中心軸は、凸部の断面において、原則としては、点として示されるものであるが、凸部の断面形状が縦長であるような場合は、この断面形状と相似形のエリアとして示されるものである。なお、このような縦長の断面形状の一例としては、短辺長さに対する長辺長さの比率(長辺長さ/短辺長さ)が3前後以上の長方形などが挙げられる。一方、凸部の中心軸に対して直交する平面に対して、2つ以上の各々の方向のベクトルが成す角度は、0度±30度程度の範囲内であればよく、0度±15度程度の範囲内が好ましく、0度に近い程好ましい。
なお、圧着固定部材は、半リング状部材および半筒状部材から選択される凸部保持部材であってもよい。この場合、凸部保持部材の内周側に凸部が配置された状態で、凸部保持部材をかしめれば、凸部保持部材の内周面が、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧するため、凸部に対して中空部材を圧着固定することができる。なお、圧着固定部材が凸部保持部材である場合、凸部の外周方向全周が、中空部材によって完全に囲まれないため、圧着固定部材として中空部材を用いる場合よりもコンデンサ本体に取り付けられた固定用補助端子が脱落し易くなる場合がある。このような問題を防ぐためには、圧着固定部材として中空部材を用いる場合と比べて、凸部保持部材をより強くかしめることで、凸部保持部材を、凸部に対して圧着固定することが好ましい。
なお、凸部保持部材は、凸部保持部材をかしめることにより凸部に対して圧着固定された後の状態で、凸部の外周長さ方向において、凸部の外周面に対して、凸部保持部材の内周面が対向している領域の比率(対向比率)が、原則として、凸部の全外周長の50%を超えることが好ましい。なお、対向比率は、より正確には、凸部の外周方向の長さを基準に、凸部保持部材の内周方向の長さの比として求められる値である。ここで、凸部の外周面と、凸部保持部材の内周面が対向している部分では、凸部の外周面と凸部保持部材の内周面との少なくとも一部が接触していればよいが、全面が接触していることが好ましい。
また、対向比率を50%を超えるものとすることにより、凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から凸部の外周面を押圧するように、凸部保持部材をかしめることにより、凸部保持部材を凸部に対して圧着固定することが極めて容易になるためである。なお、対向比率は75%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。但し、凸部の断面形状が縦長の形状である場合、たとえば、凸部の断面形状が縦長の長方形であるような場合などでは、対向比率は50%以下であってもよい。一方、対向比率の上限は、100%未満である。
以上に説明したように、圧着固定部材としては、リング状部材、筒状部材、コイル状部材、半リング状部材、半筒状部材などが利用できる。ここで、筒状部材および半筒状部材とは、最大外径に対する軸方向長さの比が、0.5以上の圧着固定部材を意味し、リング状部材および半リング状部材とは、最大外径に対する軸方向長さ(後述するバーリング部の長さは加味しない軸方向長さ)の比が0.5未満の圧着固定部材を意味する。なお、コイル状部材は、巻き数により最大外径に対する軸方向長さを任意に設定することができる。
また、固定用補助端子は、別々に作製した圧着固定部材と棒状部材とを溶接、接着、嵌合等により互いに接続したものであってもよく、圧着固定部材と棒状部材とが一体的に形成されたものであってもよい。たとえば、圧着固定部材がリング状部材である場合は、一枚の金属板の抜き打ち加工等を利用することでリング状部材と棒状部材とが一体的に形成された固定用補助端子を作製できる。また、圧着固定部材がコイル状部材である場合は、1本の金属線の一端をコイル状に巻回させることでコイル状部材と棒状部材とが一体的に形成された固定用補助端子を作製できる。
また、棒状部材は、コンデンサ本体を、その軸方向が、基板表面と略平行となるように基板上に固定する際に、基板に設けられた貫通穴に挿入して半田付けで固定可能な程度の長さを有する部材であればよい。このような観点から、たとえば、凸部が、コンデンサ本体の端面の中央部近傍に配置される場合には、棒状部材の長さは、基板の厚みと、コンデンサ本体の直径を2で割った値とを足した値と同程度またはこれを超える値とすることができる。なお、ここで言う「コンデンサ本体の直径」とは、基板上にコンデンサを基板表面と平行となるように配置した状態において、基板表面と直交する方向におけるコンデンサ本体の最大径を意味する。
次に、圧着固定部材が中空部材からなる場合において、(I)中空部材がリング状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサ、(II)中空部材が筒状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサ、および、(III)中空部材がコイル状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサについて、図面を用いてより詳細に説明する。
まず、(I)中空部材がリング状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサ、および、これに用いる固定用補助端子について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態のコンデンサの一例を示す模式図であり、図1(A)が、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図1(B)がコンデンサを上面側から見た上面図であり、図1(C)がコンデンサを固定用補助端子が取り付けられた端面側から見た正面図である。なお、図1(A)中の矢印U方向から見た図が図1(B)に相当し、図1(A)中の矢印E方向から見た図が図1(C)に相当する。
図1に示すコンデンサ10A(10)は、略円柱状のコンデンサ本体20と、固定用補助端子30A(30)と、を備える。そして、コンデンサ本体20の一方の端面22Aには、2本の電極端子(リード線24A、24B)が設けられ、他方の端面22Bには、凸部26が設けられている。2本のリード線24A、24Bは、端面22Aに対して、略直交すると共にコンデンサ本体20の中心軸C1(図1(A)および図1(B)中、一点鎖線で示される直線C1)と略平行を成すように、中心軸C1に対して、略点対称に配置されている。そして、リード線24Aおよびリード線24Bの一方の端は、コンデンサ本体20内に配置された不図示のコンデンサ素子に電気的に接続されている。また、凸部26は、端面22Bから突出するように設けられた略円柱状の部材であり、凸部26の軸方向の中心線が、コンデンサ本体20の中心軸C1と略一致するように端面22Bに配置されている。なお、電極端子は、図1に例示したリード線に限らず、コンデンサ用の電極端子として利用可能な公知の電極端子であればいずれの電極端子を用いてもよい。
固定用補助端子30A(30)は、同心円形状のリング状部材32A(32)と棒状部材34とから構成されている。そして、リング状部材32Aの開口部(中空部)36の開口面と、棒状部材34の軸方向中心線C2(図1(A)および図1(C)中、一点鎖線で示される直線C2)とが平行を成すように、リング状部材32Aの外縁部に棒状部材34が接続されている。ここで、棒状部材34は、その中心軸C2が、2本のリード線24A、24Bと端面22Aとが交差する2点間を結ぶ直線L(図1(B)および図1(C)中、点線で示される直線L)に対して略直交するように配置される。そして、リング状部材32Aの開口部36内に凸部26が差し込まれた状態で、リング状部材32Aが凸部26に対して圧着固定されている。これにより、固定用補助端子30Aが、コンデンサ本体20に取り付けられている。このように棒状部材34を配置することにより、2本のリード線24A、24Bを、棒状部材34の中心軸C2と略平行を成すように、棒状部材34が設けられた側へと折り曲げることで、図中、不図示の基板の貫通穴に対してリード線24A、24Bおよび棒状部材34を差し込んだ後に、半田付けすることが極めて容易となる。なお、固定用補助端子30Aは、たとえば、凸部26の中心軸C1に対して略直交する2つまたは3つの方向から、リング状部材32Aをかしめることで、コンデンサ本体20に取り付けることができる。なお、この実施の形態では、リング状部材32Aと棒状部材34とは一体的に構成され、1部材を成している。
図2は、図1に示すコンデンサ10Aに使用される固定用補助端子を示す模式図(正面図)であり、具体的には、図1に示すコンデンサ10Aを構成する固定用補助端子30Aを、コンデンサ本体20の凸部26に取り付ける前の状態について示した図である。図2に示すように、リング状部材32Aには、棒状部材34が接続された部分と反対側の部分を、中心軸C2に沿って分断する割り(隙間38)が設けられている。ここで、固定用補助端子30Aをコンデンサ本体20に取り付ける場合、開口部36内に凸部26を差し込んだ後、隙間38を実質的に消滅させるように、リング状部材32Aを開口部36の内径方向に対して両側(たとえば、図2中の矢印F1方向)から押圧するようにかしめる。リング状部材32Aの一部を開口部36の径方向に沿って分断する隙間38は、リング状部材32Aの棒状部材34が接続された部分以外の任意の位置に設けることができる。しかしながら、かしめ作業を容易とする観点からは、図2に示すように、リング状部材32Aの棒状部材34が接続された部分と反対側の部分に隙間38を設けることが好ましい。また、かしめることが容易であれば、隙間38を有するリング状部材32Aの代わりに、図3に例示するように、隙間38を有さないリング状部材32B(30)を備えた固定用補助端子30B(30)を用いてもよい。なお、図3に示す固定用補助端子30Bは、隙間38の有していない点を除いて、図2に示す固定用補助端子30Aと同様の構成を有する部材である。
また、固定用補助端子30をコンデンサ本体20に取り付ける前の開口部36の形状・サイズは、凸部26が差し込み可能であり、かしめた後に、凸部26から固定用補助端子30が容易に脱落しない程度であれば特に限定されない。開口部36の形状は、凸部26の断面形状に応じて適宜選択できるが、凸部26の断面形状と同一または相似した形状であることが好ましい。また、リング状部材32の外縁部に沿った形状も、図1および図2に例示した円形以外に、楕円形あるいは多角形としてもよい。リング状部材32の外縁部に沿った形状は、かしめ作業に用いる治具の形状に応じて、適宜選択することができる。一方、凸部26の断面形状も、図1に示した円形状以外にも、楕円形、多角形等、任意の形状を選択できるが、リング状部材30を備えた固定用補助端子30を用いる場合は、円形が特に好ましい。なお、この理由については後述する。
図2に例示したような中空部材がリング状部材32Aから構成される固定用補助端子30Aでは、固定用補助端子30Aの作製を容易とし、かつ、基板に設けられた貫通穴への棒状部材34の挿入も容易とする観点から、リング状部材32Aの厚みと、棒状部材34の厚みとは同一であることが好ましい。また、ステンレス板やアルミニウム板等の公知の金属板の打ち抜き加工等、一般的な金属加工方法を利用して固定用補助端子30Aを作製しようとした場合、リング状部材32Aおよび棒状部材34の厚みは、一般的に、0.3mm〜2mm程度の範囲内が好ましい。しかしながら、厚みが、上記範囲内では、リング状部材32Aの内周面と凸部26の外周面との接触面積が小さすぎるために、凸部26に対する固定用補助端子30Aの固定が不安定となり、凸部26から固定用補助端子30Aが脱落しやすくなる場合がある。
このような問題を抑制する観点からは、たとえば、図4に例示する固定用補助端子30C(30)、あるいは、図5に例示する固定用補助端子30D(30)などのように、バーリング部40を備えた固定用補助端子を用いることが好ましい。
ここで、図4は、固定用補助端子の他の例を示す模式図であり、図4(A)は、固定用補助端子30Cの正面図であり、図4(B)は、固定用補助端子30Cの側面図である。図4に示す固定用補助端子30C(30)は、リング状部材32C(32)の内縁側に沿って、開口部36の軸方向中心線C3(図4(A)中の2つの一点鎖線の交点C3、および、図4(B)中の一点鎖線C3)と略平行を成すように伸びるリング状のバーリング部40A(40)を備えている。そして、図4に示す固定用補助端子30Cは、バーリング部40Aを有している点を除けば、図3に示す固定用補助端子30Bと同様の構成を有する部材である。ここで、図4に示すバーリング部40Aは、開口部36の周方向に4つの頂点を持つ王冠状に形成され、かつ、開口部36の周方向に均等に4分割されている。
図5は、固定用補助端子の他の例を示す模式図であり、図5(A)は、固定用補助端子30Dの正面図であり、図5(B)は、固定用補助端子30Dの側面図である。図5に示す固定用補助端子30D(30)は、リング状部材32D(32)の内縁側に沿って、開口部36の軸方向中心線C4(図5(A)中の2つの一点鎖線の交点C4、および、図5(B)中の一点鎖線C4)と略平行を成すように伸びるリング状のバーリング部40B(40)を備えている。そして、図5に示す固定用補助端子30Dは、バーリング部40Bを有している点を除けば、図3に示す固定用補助端子30Bと同様の構成を有する部材である。ここで、図5に示すバーリング部40Bは、開口部36の周方向における高さが一定のリング状に形成され、開口部36の周方向に連続的、すなわち、開口部36の周方向に分割されることなく形成されている。
図4に示すバーリング部40A(40)を有する固定用補助端子30C、あるいは、図5に示すバーリング部40B(40)を有する固定用補助端子30Dを凸部26に取り付けた場合、凸部26の軸方向中心線C1に沿って伸びるバーリング部40によって、凸部26の外周面が支持される。このため、凸部26からの固定用補助端子30Cの脱落を抑制することが容易となる。
なお、バーリング部40は、図5に例示したように開口部36の周方向に分割されることなく連続的に設けられていてもよいが、図4に例示したように開口部36の周方向に沿って、2つ以上に分割されていることが好ましい。後者の場合、凸部26からの固定用補助端子30Cの脱落をより一層抑制できる効果が向上する。また、同様の観点からは、バーリング部40は、図4に示すように4つに分割されることが好ましく、さらに、2つ以上に分割する場合には、図4に示すように周方向に均等に分割されることが好ましい。
なお、図4に示すバーリング部40Aは、たとえば、金属板の平面方向に対して設けられた十字状を成す2本の切断線の交差点に対して、先端が四角錐の柱状金型を、2本の切断線の交差点と金型の軸方向中心とが一致するように押し当てて、金属板を貫通させるバーリング加工により形成することができる。これにより、周方向に4つの頂点を持つ王冠状のバーリング部40Aが形成される。一方、図5に示すバーリング部40Bは、たとえば、予め穴の開けられた金属板に対して、当該穴と相似形かつ当該穴より一回り大きい形状の円柱状金型を、金属板の穴の中心軸と金型の中心軸とが一致するように押し当てて、金属板を貫通させるバーリング加工によって形成することができる。これにより、周方向の高さが一定のリング状を成すバーリング部40Bが形成される。
また、バーリング部40の最大高さBhは特に限定されるものではないが、凸部26に対する固定用補助端子30Cまたは固定用補助端子30Dの固定力を向上させる観点から、リング状部材32C、32Dの厚みtの1倍以上であることが好ましく、リング状部材32C、32Dの厚みtの1.5倍以上であることがより好ましい。一方、最大高さBhの上限は特に限定されないが、所定の最大高さBhを有するバーリング部40の形成自体が困難となるなどの実用上の観点からは、最大高さBhは、リング状部材32C、32Dの厚みtの5倍以下であることが好ましい。
なお、バーリング部40は、上述したようにバーリング加工によって形成することができるが、バーリング部40としての機能が得られるのであれば、バーリング加工以外の方法によって形成してもよい。たとえば、図3に示すリング状部材32Bの内周側に、リング状の部材を嵌め込んで固定することで、図5に例示したバーリング部40Bと実質的に同様の機能を有するバーリング部を形成することができる。
次に、(II)中空部材が筒状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサ、および、これに用いる固定用補助端子について図面を用いて説明する。図6は、本実施形態のコンデンサの他の例を示す模式図であり、コンデンサ本体の端面に設けられた凸部近傍の構造について説明する図である。ここで、図6(A)は、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図6(B)は、コンデンサの断面図(凸部の軸方向を含む面で切断した断面図)である。なお、図6(B)中、コンデンサ本体内部の断面構造の詳細については記載を省略してある。
図6に示すコンデンサ10B(10)は、図1に例示したものと同様のコンデンサ本体20と、固定用補助端子50と、を備える。ここで、固定用補助端子50は、底付き筒状部材52と、筒状部材52の底部52Bの外面に接続された棒状部材54と、を有する。なお、棒状部材54は、図中の一点鎖線C5として示されるように、筒状部材52の軸方向と、棒状部材54の軸方向とが一致するように、筒状部材52の底部52Bに接続されている。なお、筒状部材52および棒状部材54の中心軸は、図6に示す例では、凸部26およびコンデンサ本体20の中心軸とも一致している。ここで、固定用補助端子50は、筒状部材52の両側(たとえば、図6中の矢印F2方向)から力を加えてかしめることで、コンデンサ本体20に取り付けられている。なお、回路付き基板の作製に際して、基板にコンデンサ10Bを取り付ける場合には、2本のリード線24A、24B(図6中、不図示)および棒状部材54は、3本共に同じ方向に折り曲げられた後、基板の貫通穴に差し込まれ、半田付けされる。
なお、筒状部材52には、図2に例示した固定用補助端子30Aと同様に、筒状部材52の筒体部分を周方向に分断する割りを設けてもよい。また、棒状部材54は、筒状部材52の底部52Bでは無く、筒状部材52の外周面に接続してもよい。この場合、筒状部材52には、底部52Bが設けられていなくてもよい。さらに、棒状部材54は、棒状部材54の中心軸と、筒状部材52Bの中心軸とが略直交するように、筒状部材52に接続してもよい。なお、筒状部材52は、たとえば、ステンレス板やアルミニウム板等の公知の金属板のプレス加工などにより作製することができ、棒状部材54は、たとえば、ステンレス板やアルミニウム板等の公知の金属板を抜き打ち加工したものや、リード線等の公知の金属線を利用できる。
次に、(III)中空部材がコイル状部材からなる固定用補助端子を用いたコンデンサ、および、これに用いる固定用補助端子について図面を用いて説明する。図7は、本実施形態のコンデンサの他の例を示す模式図である。ここで、図7(A)が、コンデンサを側面側から見た側面図であり、図7(B)がコンデンサを上面側から見た上面図であり、図7(C)がコンデンサを固定用補助端子が取り付けられた端面側から見た正面図である。なお、図7(A)中の矢印U方向から見た図が図7(B)に相当し、図7(A)中の矢印E方向から見た図が図7(C)に相当する。
図7に示すコンデンサ10C(10)は、図1および図6に示したものと同様の略円柱状のコンデンサ本体20と、固定用補助端子60と、を備える。ここで、固定用補助端子60は、コイル状部材62と棒状部材64とから構成されている。なお、図7に示す例では、固定用補助端子60は、1本の金属線の一端を円形状に巻回させることで、コイル状部材62と棒状部材64とが一体的に形成されている。
固定用補助端子60は、コイル状部材62の中空部66内に凸部26が差し込まれた状態で、コイル状部材62がかしめられることにより、コンデンサ本体20に取り付けられている。ここで、棒状部材64は、その中心軸C6が、2本のリード線24A、24Bと端面22Aとが交差する2点間を結ぶ直線L(図7(B)および図7(C)中、点線で示される直線L)に対して略直交するように配置される。このように棒状部材64を配置することにより、2本のリード線24A、24Bを、棒状部材64の中心軸C6と略平行を成すように、棒状部材64が設けられた側へと折り曲げることで、図中、不図示の基板の貫通穴に対してリード線24A、24Bおよび棒状部材64を差し込んだ後に、半田付けすることが極めて容易となる。
なお、コイル状部材62の巻回数は、少なくとも1回以上であればよいが、固定用補助端子60を凸部26に対してより強固に固定するために、2回以上であることが好ましく、3回以上であることがより好ましい。一方、巻回数の上限は特に限定されないが、実用上は10回以下である。また、コンデンサ10Cの作製に際しては、コイル状部材62の中空部66内に凸部26を差し込んだ後に、コイル状部材62をかしめる工程を経て作製することができるが、これ以外の方法で作製することもできる。すなわち、凸部26の外周面に金属線の一端を巻回させてコイル状部材62を形成し、コイル状部材62をかしめることによってもコンデンサ10Cを作製することができる。あるいは、コイル状部材62の径が縮む方向の弾性力を利用して、固定用補助端子60をコンデンサ本体20に取り付けてもよい。
図1、図6および図7に例示した本実施形態のコンデンサ10A、10B、10Cでは、いずれも中空部材からなる圧着固定部材を備えた固定用補助端子30、50、60を用いている。しかしながら、図1、図6および図7に示す例において、固定用補助端子30、50、60の代わりに、半リング状部材および半筒状部材から選択される凸部保持部材からなる圧着固定部材を備えた固定用補助端子を用いることもできる。以下に、このような固定用補助端子の具体例について図面を用いて説明する。
図8〜図10は、本実施形態のコンデンサに用いることができる固定用補助端子の他の例を示す模式図であり、具体的にはコンデンサ本体20の凸部26に圧着固定された状態における正面図である。なお、いずれの図においても、コンデンサ本体20のうち、凸部26以外の記載は省略してある。また、図中の符号Xで示される一点鎖線と、符号Yで示される一点鎖線とは、凸部26の中心軸C1において直交する直線である。
ここで、図8に示す固定用補助端子70A(70)は、図3に示すリング状部材32Bのうち、リング状部材32の棒状部材34が接続された側と反対側の部分を、周方向長さで全周の約1/3程度切除した形状を有する半リング状部材72と、この半リング状部材72に接続された棒状部材74とを有する。なお、棒状部材74は、図3に示す棒状部材34に対応するものである。そして、この半リング状部材72の内周側に、半リング状部材72の内周面の全面と、凸部26の外周面とが密着するように、凸部26が配置されている。ここで、図中のX軸方向において、半リング状部材72を両側(たとえば、図8中の矢印F3方向)からかしめることで、凸部26に対して半リング状部材72が圧着固定されている。なお、図8に示す例では、対向比率は50%を超えており、具体的には、約60〜70%程度である。なお、圧着固定部材として半筒状部材を用いる場合には、たとえば、断面形状が、図8に示すリング状部材72と同様の半筒状部材を用いることができる。
図9に示す固定用補助端子70B(70)は、図8に示す例において、同心円形状のリングの周方向の一部を欠いた形状からなる半リング状部材72の代わりに、両先端部76R、76Lが互いに接近するように折れ曲がったV字形状の半リング状部材76を用いた以外は同様の構造を有している。固定用補助端子70Bでは、X軸方向において凸部26の両側部分の外周面においてのみ半リング状部材76の内周面と接触している。なお、半リング状部材76は、凸部26に固定される前の状態においては、図9において一点鎖線で示されるように、完全なV字形状からなる。そして、凸部26に対して圧着固定する前のリング状部材76の内周側に凸部26を配置した状態で、図中のX軸方向において、圧着固定前の半リング状部材72を両側からかしめることで、両先端部76R、76Lが互いに接近するように折れ曲がると同時に、凸部26に対して半リング状部材72が圧着固定される。なお、図9に示す例では、対向比率は50%を大幅に上回っている。
図10に示す固定用補助端子70C(70)は、図7に示す固定用補助端子60を構成するコイル状部材62の巻回数を1回未満とした構成である。ここで、図中のX軸方向において、半リング状部材78を両側からかしめることで、凸部26に対して半リング状部材78が圧着固定されている。なお、図10に示す例では、巻回数は約0.75回であり、対向比率も約75%前後である。
図1〜図10に例示したように、固定用補助端子30、50、60、70の取付けに際しては、圧着固定の具体的方法として、主にかしめを採用しているが、既述したように、弾性力を利用したり、嵌合力その他を利用することもできる。また、圧着固定部材が中空部材からなる固定用補助端子30では、凸部26の先端に割り(開裂部)を設け、開裂部に、棒状の部材や板状の部材などを差し込んで、固定用補助端子30を取り付けてもよい。
−コンデンサ本体−
次に、本実施形態のコンデンサ10に用いるコンデンサ本体20について説明する。このコンデンサ本体20は、2本のリード線24A、24Bが設けられた側の端面22Aと反対側の端面22Bに柱状の凸部26が設けられている以外は、従来公知のコンデンサと同様のものが利用できる。
コンデンサ本体20は、従来のコンデンサと同様に、通常、コンデンサ素子と、このコンデンサ素子に接続された2本のリード線24A、24Bと、コンデンサ素子を収納する底付き筒状ケースと、を少なくとも有する。さらに、コンデンサ本体20は筒状ケースの底面の外側に突出するように凸部26が設けられる。ここで、凸部26は、筒状ケースの底面に対して、溶接や接着を利用して配置することも可能であるが、筒状ケースと凸部26とが一体成形されていることが特に好ましい。
この理由は、凸部26以外の部分が実質的に完成した状態のコンデンサ本体20に対して、凸部26を溶接等により取り付けようとすると、コンデンサ本体20の軸方向に押圧力が加わることになるためである。すなわち、この場合、コンデンサ本体20内に収納されたコンデンサ素子に圧力が加わることになり、コンデンサ10の電気的特性にばらつき等が生じやすくなる。さらに、筒状ケースと凸部26とが一体成形されていれば、コンデンサ10の製造に際して、凸部26を取り付ける工程を省略することもできる。
図11は、本実施形態のコンデンサに用いるコンデンサ本体の断面構造の一例を示す模式断面図であり、具体的には、図1、図6および図7に示すコンデンサ本体20の断面構造について示したものである。なお、図11では、コンデンサ本体20の凸部26が設けられた側の断面構造について示し、リード線24A、24Bが設けられた側の断面構造については記載を省略してある。
図11に示す例では、コンデンサ本体20は、底付き筒状ケース80の内部に、コンデンサ素子82が収納されている。そして、筒状ケース80の底部80Bの外面、すなわち、円形状の端面22Bには、筒状ケース80と一体的に形成された円柱状の凸部26が設けられている。コンデンサ素子82の構造は、コンデンサの種類に応じて適宜選択される。たとえば、本実施形態のコンデンサ10が、電解コンデンサである場合、コンデンサ素子82は、陽極箔と電解紙と陰極箔とをこの順に積層した積層シートを巻回することで構成されている。ここで、陽極箔は、粗面化したアルミ箔の表面に、誘電体として機能する酸化アルミニウム膜を有する。陰極箔は、アルミ箔からなる。電解紙は、有機溶媒を用いた電解液を含浸させた紙基材であり、陽極箔と陰極箔とが接触することを防止する。また、コンデンサ素子82には、2本のリード線24A、24Bが電気的に接続されており、一方のリード線24Aが陽極箔に接続され、他方のリード線24Bが陰極箔に接続されている。また、筒状ケース80は、通常、アルミニウム等の金属から構成され、金属板をプレス加工等することで、凸部26と一体的に形成することができる。
ここで、凸部26の断面形状は、図1に示した円形状以外にも、任意の形状を選択できる。しかしながら、図1〜図5および図7〜図10に例示した凸部26の軸方向中心線C1に対して棒状部材34、64、74が略直交するように凸部26に対して圧着固定される固定用補助端子30、60、70を用いる場合には、凸部26の断面形状は円形状であることが特に好ましい。
この理由は、以下の通りである。まず、図1〜図5および図7〜図10に例示した固定用補助端子30、60、70を用いて図6に示した以外の本実施形態のコンデンサ10を組み立てた後、さらに複数の貫通穴を有する基板に対してコンデンサ10を取り付けるためには、2本のリード線24A、24Bを、直線Lおよび軸方向中心線C1を含む平面に対して略直交するように折り曲げる必要がある。この場合、凸部26の断面形状が円形状、すなわち、凸部26の中心軸C1に対して点対称を成す等方的な形状であれば、棒状部材34、64、74の向きを、中心軸C1に対して0度〜360度の範囲で任意に調整できる。このため、棒状部材34、64、74の向きを、2本のリード線24A、24Bの折り曲げ方向に合わせる形で、固定用補助端子30、60、70をコンデンサ本体20に取り付けることが極めて容易である。
これに対して、凸部26の断面形状が円形以外の形状、すなわち、凸部26の中心軸C1に対して非点対称を成す異方的な形状であれば、棒状部材34、64、74の向きは、中心軸C1に対して、所定の角度範囲内でしか調整できなくなる傾向にある。この場合、回路付き基板の組み立てに際して、棒状部材34、64、74の向きを、折り曲げられた2本のリード線24A、24Bの向きと揃えられるように、凸部26の断面形状を考慮して2本のリード線24A、24Bを所定の位置に配置するようにコンデンサ本体20を作製する必要がある。このため、コンデンサ本体20の作製工程が複雑化する可能性がある。以上のことから、固定用補助端子30、60、70を用いる場合には、凸部26の断面形状は円形状であることが好ましい。
なお、筒状ケース80には、必要に応じて、外周面または端面22Bに安全弁を設けることができる。これにより、コンデンサ10が故障して電解液が蒸気化するなどによりコンデンサ本体20の内圧が上昇した場合、内圧が所定の閾値を超えた際に安全弁が開きし、コンデンサ10の著しい破損を防ぐことができる。ここで、端面22Bに安全弁を設ける場合には、凸部26の中心軸に対して、略点対称を成すように2つ以上配置することが好ましい。これにより、端面22Bに安全弁を1つだけ設けた場合と比べて、安全弁の形成による凸部26の端面22Bに対する傾きが生じるのを抑制できる。これに加えて、コンデンサ10を取り付けた回路付き基板において、安全弁からガスが放出される方向を必ず基板表面と略平行な方向に限定することができる。このため、たとえば、回路付き基板を筐体内に内蔵した電子機器において、コンデンサ10が故障した際に安全弁から放出されるガスを電子機器内に留めることが容易となる。
また、端面22B上に配置されるのであれば、凸部26は、端面22Bの任意の位置に配置することができる。しかしながら、通常は、コンデンサ本体20の中心軸、すなわち筒状ケース80の中心軸と、凸部26の軸方向中心線C1とが略一致するように、凸部26は、端面22B上に配置されることが好ましい。
凸部26の高さは、固定用補助端子が取り付け可能な程度の高さであればよいが、具体的には下式(1)を満たすことが好ましい。
・式(1) 0<Hp≦DC/1.5
ここで、式(1)中、Hpは、凸部26の高さ(mm)を表し、DCは、コンデンサ本体20の直径(mm)を表す。高さHpをコンデンサ本体20の直径DC/1.5以下とすることにより、従来の補助端子付きのコンデンサと比べて、コンデンサ本体20の長さを非常にコンパクトなものとすることができる。このため、コンデンサ本体20またはその中間製品の作製に際して、従来の補助端子付きのコンデンサと比べて、取り扱いが極めて容易になる。これに加えて、既存の補助端子の無いコンデンサ用の製造ラインに対して多少の改造を加えるのみで、あるいは、実質的に殆ど改造すること無く、本実施形態のコンデンサ10を製造するも極めて容易となる。なお、高さHpは、DC/1〜DC/1.5の範囲内がより好ましい。
また、凸部26の直径は、凸部26に対して固定用補助端子30、50、60、70を圧着固定した際に、著しく折れ曲がったりしない程度の強度が確保できるのであれば特に限定されないが、具体的には下式(2)を満たすことが好ましい。
・式(2) DC/20≦Dp<DC
ここで、式(2)中、Dpは、凸部26の直径(mm)を表し、DCは、コンデンサ本体20の直径(mm)を表す。凸部26の直径Dpをコンデンサ本体20の直径DC/20以上とすることにより、適度な強度を確保できる。一方、本実施形態のコンデンサ10を基板に取り付けた際に、基板とコンデンサ10との間に著しい隙間が生じるのを防ぐという実用上の観点から、直径Dpはコンデンサ本体20の直径DC未満であることが好ましい。なお、凸部26の直径Dpは、DC/20〜DC/2の範囲内がより好ましく、DC/20〜DC/2の範囲内がさらに好ましい。但し、十分な強度を確保する都合上、直径Dpの絶対値は、通常1mm〜4mmの範囲とすることが好ましい。
なお、凸部26の断面形状およびコンデンサ本体20の断面形状が、円形以外である場合、直径Dpおよびコンデンサ本体20の直径DCは、円形以外の断面形状の断面積と同じ断面積を有する円における直径を意味する。
また、縦長形状のコンデンサでは、省スペース化等を目的として、基板表面に対してコンデンサの軸方向が略平行となるようにコンデンサを基板に取り付けるニーズが大きくなる。この点を考慮すれば、コンデンサ本体20の直径DCに対する長さLの比(L/DC)は、1.2以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましい。一方、比(L/DC)の上限は特に限定されないが、実用上は10以下である。なお、ここで言う「長さL」とは、凸部26の高さHpおよびリード線24A、24Bの長さを除いた長さを意味する。
本実施形態のコンデンサ10は、コンデンサ本体20の形状が柱状であるならば、その種類は特に限定されず、たとえば、(1)アルミ電解コンデンサ、タンタル電解コンデンサ、ニオブコンデンサ等の電解型コンデンサ、(2)電気二重層型コンデンサ、(3)リチウムイオンキャパシタ等のいずれであってもよい。
−コンデンサの製造方法−
本実施形態のコンデンサ10の製造に際しては、通常、コンデンサ本体20と、(取り付け前の)固定用補助端子30、50、60、70と、を用い、凸部26の中心軸C1に対して略直交する2つ以上の方向から凸部26の外周面を押圧できるように凸部26に対して、圧着固定部材32、52、62、72を配置した後、圧着固定部材30、50、60、70をかしめることにより、固定用補助端子30、50、60、70を、コンデンサ本体20に取り付ける固定用補助端子取り付け工程を少なくとも実施する。すなわち、コンデンサ本体20を用いて、コンデンサ10を製造する一連のプロセスの最終段階で、固定用補助端子30、50、60、70を取り付ける。
なお、固定用補助端子取り付け工程を実施する場合に用いるコンデンサ本体20は、さらなる加工・処理が必要の無い状態(完全に完成した状態)であることが望ましいが、実質的に完成した状態であってもよい。ここで、実質的に完成した状態とは、コンデンサとして最低限必要な電気的機能が完成している状態を意味する。このため、たとえば、固定用補助端子取り付け工程は、外周面に塗装処理がされていない状態のコンデンサ本体20に対して実施してもよいし、外周面に塗装処理がされた状態のコンデンサ本体20に対して実施してもよい。
ここで、本実施形態のコンデンサ10において、従来の補助端子付きのコンデンサにおける補助端子に相当する機能を有する部材は、凸部26および固定用補助端子30、50、60、70である。これに加えて、コンデンサの直径よりも非常に大きな寸法を有する補助端子に相当する機能を有する凸部26および固定用補助端子30、50、60、70のうち、寸法が非常に大きく、嵩張る部材は固定用補助端子30、50、60、70のみである。この理由は、凸部26の高さ(凸部26の軸方向における長さ)は、固定用補助端子30、50、60、70の取り付けに必要な高さだけあれば十分であるため、コンデンサ本体20の直径よりも大きくする必要が無いためである。
このため、本実施形態のコンデンサ10の製造方法においては、コンデンサ10を製造する全工程のうち、最終段階である固定用補助端子取り付け工程を除いては、補助端子の無い従来のコンデンサと実質的に同程度の寸法を有するコンデンサ本体20およびその中間製品を用いて各工程を実施することになる。このため、最終段階である固定用補助端子取り付け工程を除いた全工程において、補助端子の無い従来のコンデンサと同様の取り扱い性が確保できる。また、これに加えて、補助端子の無い従来のコンデンサの製造ラインを転用して本実施形態のコンデンサ10を製造することも極めて容易である。
たとえば、本実施形態のコンデンサ10を製造する上で、コンデンサ本体20を把持してコンデンサ本体20の軸方向中心線C1に搬送するハンドリング部材について着目する。この場合、搬送距離を、補助端子が無いコンデンサを製造する場合とほぼ同様に設定することができる。この理由は、一般的に既存の製造ラインで設定されているハンドリング部材の搬送距離には、ある程度のマージンがあるため、このマージンを利用することができるためである。それゆえ、搬送距離を大幅に増大させるように、製造ラインを改造する必要が無い。
これに加えて、固定用補助端子取り付け工程では、凸部26の中心軸と略直交する方向に力を加えることで、固定用補助端子を取り付ける。すなわち、コンデンサ本体20の軸方向に対して、実質的になんらの力も加わらない。このため、コンデンサ本体20内に収納されたコンデンサ素子82に、押圧力が加わるなどにより、コンデンサ10の電気的特性のばらつきが生じるおそれも無い。
一方、従来の補助端子付きのコンデンサでは、コンデンサを製造する全工程の最終段階で補助端子を溶接等により取り付けようとすると、コンデンサの軸方向に対して押圧力を加える必要があるため、コンデンサの電気的特性にばらつきが生じ易くなる。このため、コンデンサ素子を収納する底付きの筒状ケースに予め補助端子を取り付けた状態で、コンデンサを作製する必要がある。しかしながら、このような製造プロセスでは、コンデンサを製造する全工程の初期の段階から、寸法が非常に大きく、嵩張る部材である補助端子が付いたコンデンサの中間製品を用いてコンデンサを作製する必要がある。このため、本実施形態のコンデンサ10を製造する場合と比べて、従来の補助端子付きのコンデンサでは、全工程の初期の段階から取り扱い性が著しく低下する。それゆえ、コンデンサの生産性の点で、従来の補助端子付きのコンデンサの製造方法は、本実施形態のコンデンサ10の製造方法よりも劣る。また、これに加えて、補助端子以外の部分が略同寸法である補助端子の無い従来のコンデンサの製造ラインを転用しようとしても、寸法が非常に大きく、嵩張る部材である補助端子の存在を考慮して製造ラインを大幅に改造する必要がある。このため、補助端子の無い従来のコンデンサの製造ラインを転用して従来の補助端子付きのコンデンサを製造しようとした場合、製造ラインの改造に時間およびコストを要する。
以上に説明したように、本実施形態のコンデンサ10の製造方法は、従来の補助端子付きコンデンサの製造方法と比べて、取り扱い性および製造ラインの転用容易性という点で、非常に優れている。それゆえ、初回受注を受けてから初回ロットを顧客に納品するまでの納期を短縮することも容易である。これに加えて本実施形態のコンデンサ10は、生産性が高いため、従来の補助端子付きコンデンサと比べて、より低コストで製造することも容易である。
なお、固定用補助端子取り付け工程は、圧着固定部材の種類に応じて、具体的には、以下に説明する手順で実施できる。まず、圧着固定部材が、リング状部材32、筒状部材52およびコイル状部材62から選択される中空部材からなる場合、固定用補助端子取り付け工程は、中空部材の中空部に、凸部26を差し込んだ状態で、中空部材をかしめることにより実施される。また、圧着固定部材が、半リング状部材72、76、78および半筒状部材から選択される凸部保持部材である場合、固定用補助端子取り付け工程は、凸部保持部材の内周側に凸部26を配置した状態で、凸部保持部材をかしめることにより実施される。
−回路付き基板−
本実施形態の回路付き基板は、厚み方向に貫通する3つ以上の貫通穴を有する基板と、本実施形態のコンデンサ10と、を少なくとも備えるものである。ここで2本のリード線24A、24Bおよび棒状部材34、54、64、74が、3つ以上貫通穴から選択されたいずれか3つの貫通穴に各々差し込まれた状態で、コンデンサ10が基板に固定される。高い固定強度が必要とされる場合、基板に対してコンデンサ本体20を略密着させることが好ましい。
図12は、本実施形態の回路付き基板の一例を示す模式図であり、具体的には、図1に示すコンデンサ10Aが基板の表面に固定された状態を示す図である。ここで、図12(A)は、コンデンサ本体を側面から見た断面図を示し、図12(B)は、コンデンサ本体の一方の端面側から見た断面図を示し、図12(C)は、コンデンサ本体の他方の端面側から見た断面図を示す。但し、図12(A)中、コンデンサ10の断面構造については記載を省略し、側面の外観を示してある。また、図12(A)中に示す基板110の断面は、基板110の表面110Tを直線的に切断した場合の断面構造を示すものではなく、棒状部材34が設けられた位置の断面構造、および、リード線24Aが設けられた位置またはリード線24Bが設けられた位置の断面構造について示したものである。
図12に示すように回路付き基板100は、基板110と、この基板110の表面110Tに、コンデンサ本体20の側面が密着して固定されたコンデンサ10とを有する。ここで、基板110には、基板110の厚み方向に貫通する貫通穴112A、112B、112Cが設けられている。貫通穴112Aにはリード線24Aが差し込まれ、貫通穴112Bにリード線24Bが差し込まれ、貫通穴112Cには棒状部材34が差し込まれている。なお、リード線24A、リード線24Bおよび棒状部材34の先端部は、基板110の裏面110Bに対して若干突出しており、これら先端部近傍の裏面110Bに対して半田付けすることにより、先端部の周囲は半田120により覆われている。なお、基板110に対して、コンデンサ10Aを取り付けるに際して、リード線24A、24Bは、棒状部材34の軸方向と同じ方向に折り曲げられる。
図12に例示した本実施形態の回路付き基板100では、柱状のコンデンサ本体20は、その軸方向が基板110Tの表面と平行を成すようにコンデンサ10が基板110に固定されている。これに加えて、コンデンサ10が基板110の表面110Tに、柱状のコンデンサ本体20の側面が密着して固定されている。このため、回路付き基板100を小型化することができる。これに加えて、コンデンサ10は、その両端面22A、22Bに設けられた3本の端子、すなわち2本のリード線24A、24Bおよび固定用補助端子32Aを介して、基板110に固定されている。このためコンデンサ10は、基板110に対してより安定かつ強固に固定され、振動の影響も受けにくい。
なお、図1〜図5、図7〜図9に例示した固定用補助端子30A、30B、30C、30D、60、70A、70B、70Cを備えた電解コンデンサ10を用いて回路基板を組み立てる場合、凸部26の軸方向に対する固定用補助端子30A、30B、30C、30D、60、70A、70Bの取り付け位置がずれると、回路基板の組み立てが困難となる場合がある。位置ずれにより、基板110に設けられた貫通穴112Cに対して、棒状部材34、64、74を差し込むことが困難となるからである。
このような問題を解決するためには、たとえば、リング状部材32、コイル状部材62、半リング状部材72、76、78を、端面22Bに接触させた状態で固定用補助端子30A、30B、30C、30D、60、70A、70B、70Cを凸部26に固定することができる。なお、リング状部材32が、図4および図5に例示したようにバーリング部40を有する場合、リング状部材32の本体を端面22Bに接触させる代わりに、バーリング部40を端面22Bに接触させた状態で、固定用補助端子30A、30B、30C、30D、60、70A、70B、70Cを凸部26に固定してもよい。
また、端面22Bとリング状部材32、コイル状部材62、半リング状部材72、76、78との間にワッシャを配置した状態で固定用補助端子30A、30B、30C、30D、60、70A、70B、70Cを凸部26に固定することもできる。また、凸部26の端面22B側近傍部分の直径のみをより大きくして、ワッシャと同様の機能を持たせてもよい。
10、10A,10B、10C コンデンサ
20 コンデンサ本体
22A、22B 端面
24A、24B リード線(電極端子)
26 凸部
30、30A、30B、30C、30D 固定用補助端子
32、32A、32B、32C、32D リング状部材(中空部材、圧着固定部材)
34 棒状部材
36 開口部(中空部)
38 隙間(割り)
40、40A、40B バーリング部
50 固定用補助端子
52 筒状部材(中空部材、圧着固定部材)
54 棒状部材
60 固定用補助端子
62 コイル状部材(中空部材、圧着固定部材)
64 棒状部材
70、70A、70B 固定用補助端子
72 半リング状部材(凸部保持部材、圧着固定部材)
74 棒状部材
76 半リング状部材(凸部保持部材、圧着固定部材)
76R、76L 先端部
78 半リング状部材(凸部保持部材、圧着固定部材)
80 筒状ケース
80B 底部
82 コンデンサ素子
100 回路付き基板
110 基板
110T 表面
110B 裏面
112A、112B、112C 貫通穴
120 半田

Claims (15)

  1. 一方の端面に2本の電極端子を有し、他方の端面に柱状の凸部を有する柱状のコンデンサ本体と、前記コンデンサ本体に取り付けられた固定用補助端子と、を少なくとも有し、
    前記固定用補助端子が、
    前記凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から前記凸部の外周面を押圧した状態で、前記凸部に対して圧着固定された圧着固定部材と、該圧着固定部材に接続された棒状部材と、を少なくとも有することを特徴とするコンデンサ。
  2. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、
    前記圧着固定部材が、リング状部材、筒状部材およびコイル状部材から選択される中空部材であることを特徴とするコンデンサ。
  3. 請求項2に記載のコンデンサにおいて、
    前記中空部材が、リング状部材からなり、
    前記リング状部材の開口部の内径方向と、前記棒状部材の軸方向とが略平行を成すように、前記リング状部材の外縁部に前記棒状部材が接続されており、
    前記2本の電極端子と、前記一方の端面とが交差する2点間を結ぶ直線に対して、前記棒状部材の中心軸が略直交するように配置されると共に、
    前記リング状部材の開口部内に前記凸部が差し込まれた状態で、前記リング状部材が前記凸部に対して圧着固定されていることを特徴とするコンデンサ。
  4. 請求項3に記載のコンデンサにおいて、
    前記リング状部材の内縁側に沿って、前記開口部の軸方向と略平行を成すように伸びるバーリング部が設けられていることを特徴とするコンデンサ。
  5. 請求項4に記載のコンデンサにおいて、
    前記バーリング部が、前記開口部の周方向に沿って、2つ以上に分割されていることを特徴とするコンデンサ。
  6. 請求項4または5に記載のコンデンサにおいて、
    前記バーリング部が、前記開口部の周方向に沿って、4分割されていることを特徴とするコンデンサ。
  7. 請求項2に記載のコンデンサにおいて、
    前記中空部材が、底付き筒状部材からなり、
    前記筒状部材の軸方向と、前記棒状部材の軸方向とが略一致するように、前記筒状部材の底部の外面に前記棒状部材が接続されており、
    前記筒状部材内に、前記凸部が差し込まれた状態で、前記筒状部材が前記凸部に対して圧着固定されていることを特徴とするコンデンサ。
  8. 請求項1に記載のコンデンサにおいて、
    前記圧着固定部材が、半リング状部材および半筒状部材から選択される凸部保持部材であり、
    前記凸部保持部材の内周側に前記凸部が配置された状態で、前記凸部保持部材が前記凸部に対して圧着固定されていることを特徴とするコンデンサ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載のコンデンサにおいて、
    前記コンデンサ本体が、
    コンデンサ素子と、
    該コンデンサ素子に接続された前記2本の電極端子と、
    前記コンデンサ素子を収納する底付き筒状ケースと、
    該筒状ケースの底面の外側に突出するように設けられた前記凸部と、を少なくとも備え、
    前記筒状ケースと前記凸部とが一体成形されていることを特徴とするコンデンサ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1つに記載のコンデンサにおいて、
    下式(1)を満たすことを特徴とするコンデンサ。
    ・式(1) 0<Hp≦DC/1.5
    〔前記式(1)中、Hpは、前記凸部の高さ(mm)を表し、DCは、前記コンデンサ本体の直径(mm)を表す。〕
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載のコンデンサにおいて、
    下式(2)を満たすことを特徴とするコンデンサ。
    ・式(2) DC/20≦Dp<DC
    〔前記式(2)中、Dpは、前記凸部の直径(mm)を表し、DCは、前記コンデンサ本体の直径(mm)を表す。〕
  12. 請求項1〜11のいずれか1つに記載のコンデンサにおいて、
    前記コンデンサ本体の直径に対する長さの比が、1.2以上であることを特徴とするコンデンサ。
  13. 一方の端面に2本の電極端子を有し、他方の端面に凸部を有する柱状のコンデンサ本体と、
    前記凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から前記凸部の外周面を押圧することで、前記凸部に対して圧着固定可能な圧着固定部材、および、該圧着固定部材に接続された棒状部材を有する固定用補助端子と、を用い、
    前記凸部の中心軸に対して略直交する2つ以上の方向から前記凸部の外周面を押圧できるように前記凸部に対して、前記圧着固定部材を配置した後、前記圧着固定部材をかしめることにより、前記固定用補助端子を、前記コンデンサ本体に取り付ける固定用補助端子取り付け工程を少なくとも経て、請求項1〜12のいずれか1つに記載のコンデンサを製造することを特徴とするコンデンサの製造方法。
  14. 請求項13に記載のコンデンサの製造方法において、前記圧着固定部材が、リング状部材、筒状部材およびコイル状部材から選択される中空部材からなり、
    前記固定用補助端子取り付け工程が、
    前記中空部材の中空部に、前記凸部を差し込んだ状態で、前記中空部材をかしめることにより実施されることを特徴とするコンデンサの製造方法。
  15. 厚み方向に貫通する3つ以上の貫通穴を有する基板と、
    請求項1〜12のいずれか1つに記載のコンデンサと、を少なくとも備え、
    前記2本の電極端子および前記棒状部材が、前記3つ以上貫通穴から選択されたいずれか3つの貫通穴に各々差し込まれた状態で、前記コンデンサが前記基板に固定されていることを特徴とする回路付き基板。
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