JPWO2012070547A1 - ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できるようにする。【解決手段】ロボットは、サーボモータ(101)と減速機構(102)とを関節機構(100)に備えている。減速機構(102)は、ベースリンク(103)と、ベースリンク(103)の一端側に回転可能に連結され、サーボモータ(101)により揺動されるカム(104)と、カム(104)に一端側が回転可能に連結された伝達リンク(105)と、伝達リンク(105)の他端側及びベースリンク(103)の他端側にそれぞれ回転可能に連結され、カム(104)の揺動により従動的に揺動される出力リンク(106)とを有しており、カム(104)と伝達リンク(105)の一端側との連結位置(P3)が出力リンク(106)に作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されている。

Description

開示の実施形態は、回転型アクチュエータと減速機構とを関節機構に備えたロボットに関する。
従来、ロボットハンド等の関節に用いられる関節機構として、回転型アクチュエータと減速機構とを備えた関節機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術の関節機構(ロボット関節機構)は、回転型アクチュエータ(モータ)と、回転型アクチュエータの出力を減速する減速機構と、減速機構に連結された弾性部材と、出力リンク(負荷部材)と、弾性部材に連結され、減速機構及び弾性部材を介して伝達された回転型アクチュエータの出力を増幅し、出力リンクに伝達する増速機構とを備えている。
特開2008−055541号公報
上記従来技術の関節機構では、減速機構の減速比を大きくすることによって、回転型アクチュエータのトルクを増大することができる。しかしながら、減速比を大きくした場合には出力可能な速度が低下してしまうので、出力リンクに作用する負荷が小さい場合でも高速で動作することができないという問題があった。一方で、出力リンクに作用する負荷が大きい場合には、減速比を大きくして大きなトルクを出力する必要がある。
本発明の目的は、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる関節機構を備えたロボットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、回転型アクチュエータと減速機構を、関節機構に備えたロボットであって、前記減速機構は、ベースリンクと、前記ベースリンクの一端側に回転可能に連結され、前記回転型アクチュエータにより揺動される入力リンクと、前記入力リンクに一端側が回転可能に連結された伝達リンクと、前記伝達リンクの他端側及び前記ベースリンクの他端側にそれぞれ回転可能に連結され、前記入力リンクの揺動により従動的に揺動される出力リンクと、を有し、前記入力リンクと前記伝達リンクの一端側との入力側連結位置、又は、前記出力リンクと前記伝達リンクの他端側との出力側連結位置が、前記出力リンクに作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されているロボットが適用される。
本発明によれば、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる。
一実施の形態のロボットが備える関節機構の概略構成を表すブロック図である。 関節機構の構成を表す立面図である。 図2中のIII−III断面を表す断面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。 カム溝を円弧形状とする変形例において、関節機構の構成を表す立面図である。 図8中のIX−IX断面を表す断面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。 カム溝を所定の数式で与えられる曲線形状とする変形例において、カムを抽出して表す模式図である。 カム溝を非対称な形状とする変形例(その1)において、関節機構の構成を表す立面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 カム溝を非対称な形状とする変形例(その2)において、カムを抽出して表す模式図である。 ねじりばねの巻回部の軸心をシャフトの軸心に略一致させる変形例(その1)において、関節機構の構成を表す立面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 効果を説明するための説明図である。 効果を説明するための説明図である。 ねじりばねの巻回部の軸心をシャフトの軸心に略一致させる変形例(その2)において、関節機構の構成を表す立面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 効果を説明するための説明図である。 効果を説明するための説明図である。 出力リンクの長さを可変とする変形例において、関節機構の構成を表す立面図である。 カムを抽出して表す模式図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。 出力リンクに負荷が作用した場合における、関節機構の動作を説明するための説明図である。
以下、一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のロボットが備える関節機構100は、ロボットハンド等の関節に用いられる関節機構であり、回転力を出力するサーボモータ101(回転型アクチュエータ)と、サーボモータ101の出力(回転速度)を減速する減速機構102とを備えている。減速機構102は、ベースリンク103と、サーボモータ101により揺動されるカム104(入力側カム、入力リンク)と、伝達リンク105と、カム104の揺動により伝達リンク105を介して従動的に揺動される出力リンク106と、圧縮ばね107a,107b(入力側弾性部材)とを有しており、カム104の回転速度を所定の減速比(入力速度/出力速度)で減速し、当該減速した回転速度で出力リンク106を揺動させる。そして、この減速機構102は、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて減速比を変更可能に構成されている。以下、図2、図3、及び図4を用いて、関節機構100の詳細について説明する。
図2、図3、及び図4に示すように、関節機構100は、上述したように、サーボモータ101と、ベースリンク103、カム104、伝達リンク105、出力リンク106、及び圧縮ばね107a,107bからなる減速機構102とを備えている。
サーボモータ101は、回転子及び固定子を備えると共に、一端側(図3中左端側)にシャフトSH(回転軸)を有しており、シャフトSHをその軸心Oo周りに回転させることにより回転力を出力する。
ベースリンク103は、その一端側(図2中左端側)がサーボモータ101の固定子に剛体接合されており、サーボモータ101の固定子と共に図示しない台座に固定されている。
カム104は、ベースリンク103の一端側(図2中左端側)にサーボモータ101を介して回転可能に連結されると共に、伝達リンク105の一端側(図2中左端側)に設けられた連結部材109(入力側連結部材)及び転がり軸受130を介して伝達リンク105の一端側に回転可能に連結されており、連結部材109の軸心の位置、すなわち伝達リンク105の一端側との連結位置P3(入力側連結位置)が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動可能に構成されている。このカム104は、シャフトSHが貫通する貫通孔124と、連結部材109が嵌合しつつ摺動可能なカム溝114(入力側カム溝)とを有しており、貫通孔124の内部に挿通されたシャフトSHに剛体接合されることにより、シャフトSHと共に回転可能となっている。そして、カム104は、サーボモータ101によりシャフトSHが軸心Oo周りに回転されることにより、軸心Ooを回転中心として矢印A方向へ揺動される。すなわち、軸心Ooは、カム104の回転中心でもある。なお、カム104の詳細については、後述する。
連結部材109は、カム104と伝達リンク105の一端側とを、転がり軸受130を介して回転可能に連結する部材である。この連結部材109は、上記連結位置P3がカム溝114の溝幅方向中心線114C上を通るように、カム溝114に嵌合しつつ摺動可能となっている。
伝達リンク105は、その一端側がカム104に転がり軸受130及び連結部材109を介して回転可能に連結されると共に、その他端側(図2中右端側)が出力リンク106に連結部材110を介して回転可能に連結されている。
出力リンク106は、連結部材110を介して伝達リンク105の他端側に回転可能に連結されると共に、連結部材108を介してベースリンク103の他端側(図2中右端側)に回転可能に連結されており、カム104の揺動により伝達リンク105を介して従動的に連結位置P1を回転中心として揺動される。また、出力リンク106は、負荷が作用することにより揺動される。なお、出力リンク106とベースリンク103の他端側との連結位置P1から、出力リンク106と伝達リンク105の他端側との連結位置P2までの距離をR、連結位置P1から、出力リンク106の先端106Tまでの距離をLとする。
各圧縮ばね107a,107bは、それらの一端側に設けられた連結部140a,140bがカム104にそれぞれ剛体接合されると共に、それらの他端側に設けられた連結部141a,141bが連結部材109にそれぞれすべり接触されている。これら各圧縮ばね107a,107bは、連結部材109に対し後述の基準角度φ0に対応する基準位置C0(入力側基準位置)の方向への付勢力をそれぞれ作用させることにより、出力リンク106の無負荷時に、上記連結位置P3が基準位置C0に位置するように連結部材109を付勢する。
次に、カム104の詳細について説明する。カム104は、上述したように、連結部材109が嵌合しつつ摺動可能なカム溝114を有している。このカム溝114は、図4に示すように、軸心Ooから上記連結位置P3までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooから溝幅方向中心線114C上の任意の位置Cまでの距離)をr、カム104の回転方向(矢印A方向)における軸心Ooからみたカム104上の基準角度φ0(入力側基準角度)に対する上記連結位置P3のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び基準位置C0を結ぶ線分Oo−C0と軸心Oo及び位置Cを結ぶ線分Oo−Cとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置C0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から増加することなく常に減少する形状、すなわち距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。なお、基準角度φ0は、距離rが最大値r0となるときの、カム104の回転方向における軸心Ooからみたカム104上の連結位置P3の角度である。詳細には、カム溝114は、上記のような形状として、基準角度φ0(言い換えれば線分Oo−C0)に対し線対称な形状、さらに詳細には基準角度φ0を中心とする略V字形状に形成されている。なお、図4上では、カム溝114は、正面視で略逆V字形状に図示されている。
ここで、上述したようなリンク機構として構成される減速機構においては、特定の姿勢における減速比は、「出力リンクの長さ/入力リンクの長さ」に比例する。本実施形態では、「出力リンクの長さ」は上記距離R、「入力リンクの長さ」は上記距離rに相当する。またここで、特定の姿勢とは、カム104の特定の角度と出力リンク106の特定の角度の対である。すなわち、カム104の角度と出力リンク106の角度を特定したときの上記減速機構102の減速比は、「出力リンクの長さ/入力リンクの長さ」に比例する。
すなわち、出力リンク106に負荷が作用していない場合(図2に示す状態時)には、圧縮ばね107a,107bの付勢力により、連結部材109(詳細には連結位置P3)がカム溝114における上記基準位置C0に位置する。このため、連結位置P3のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。
そして、出力リンク106に負荷が作用して出力リンク106が揺動した場合には、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて、連結部材109(詳細には連結位置P3)は基準位置C0からカム溝114に沿って移動する。このカム104に対する連結部材109の移動により、前述のずれ角度φが生じる。このように、カム104は、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じてカム104に対する連結部材109の移動量が変化するように、具体的には、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には移動量が小さくなり、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には移動量が大きくなるように構成されている。すなわち、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には、カム104に対する連結部材109の移動量は小さく、前述のずれ角度φが小さくなるので、上記カム溝114の形状によって距離rは大きくなり、減速比が小さくなる。一方、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には、カム104に対する連結部材109の移動量は大きく、前述のずれ角度φが大きくなるので、上記カム溝114の形状によって距離rは小さくなり、減速比が大きくなる。なお、出力リンク106に負荷が作用した場合における減速比は、R/rに比例する。
次に、図5、図6、及び図7を用いて、関節機構100の動作について説明する。
図5には、出力リンク106の位置を不変として、出力リンク106に対し一方側方向(出力リンク106を反時計回り方向に揺動させるような方向)に外力f1の負荷が作用した場合における、関節機構100の状態を表している。
図5に示すように、出力リンク106に対し一方側方向に外力f1の負荷が作用した場合には、出力リンク106に作用した外力f1が伝達リンク105等を介して連結部材109に伝達される。そして、連結部材109は、その伝達された力を、カム104及び圧縮ばね107aに分散して伝える。なお、このときの力分散の比率は、カム溝114の形状に依存する。このとき、カム104に作用する力の一部は、サーボモータ101の発生するトルクτ1と拮抗する。また、圧縮ばね107aは、当該圧縮ばね107aに作用する力に応じて圧縮・変形し、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材109は、基準位置C0より一方側(図5中左下側)に向けて移動し、距離rがr0より小さいr1となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R/r1に比例する。また、このときのサーボモータ101のトルクτ1は、
τ1∝(r1・L・f1)/R
となる。また、このときの出力リンク106に加わるトルクτo1は、
τo1=L・f1
と表わせる。
図6には、出力リンク106の位置を不変として、出力リンク106に対し一方側方向に外力f2の負荷が作用した場合における、関節機構100の状態を表している。なお、外力の大きさは、f1<f2である。
図6に示すように、出力リンク106に対し一方側方向に外力f2の負荷が作用した場合には、出力リンク106に作用した外力f2が伝達リンク105等を介して連結部材109に伝達される。そして、連結部材109は、その伝達された力を、上記図5の場合と同様、カム104及び圧縮ばね107aに分散して伝える。このとき、カム104に作用する力の一部は、サーボモータ101の発生するトルクτ2と拮抗する。また、圧縮ばね107aは、当該圧縮ばね107aに作用する力に応じて、上記図5の場合よりも大きく圧縮・変形し、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材109は、基準位置C0より上記図5の場合よりもさらに一方側に向けて移動し、距離rがr1より小さいr2となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R/r2に比例する。なお、R/r1<R/r2である。また、このときのサーボモータ101のトルクτ2は、
τ2∝(r2・L・f2)/R
となる。また、このときの出力リンク106に加わるトルクτo2は、
τo2=L・f2
と表わせる。
図7には、出力リンク106の位置を不変として、出力リンク106に対し他方側方向(出力リンク106を時計回り方向に揺動させるような方向)に外力f3の負荷が作用した場合における、関節機構100の状態を表している。
図7に示すように、出力リンク106に対し他方側方向に外力f3の負荷が作用した場合には、出力リンク106に作用した外力f3が伝達リンク105等を介して連結部材109に伝達される。そして、連結部材109は、その伝達された力を、カム104及び圧縮ばね107bに分散して伝える。このとき、カム104に作用する力の一部は、サーボモータ101の発生するトルクτ3と拮抗する。また、圧縮ばね107bは、当該圧縮ばね107bに作用する力に応じて圧縮・変形し、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材109は、基準位置C0より他方側(図7中右下側)に向けて移動し、距離rがr0より小さいr3となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R/r3に比例する。また、このときのサーボモータ101のトルクτ3は、
τ3∝(r3・L・f3)/R
となる。また、このときの出力リンク106に加わるトルクτo3は、
τo3=L・f3
と表わせる。
以上説明したように、本実施形態のロボットは、サーボモータ101及び減速機構102を、関節機構100に備えている。減速機構102は、ベースリンク103、カム104、伝達リンク105、及び出力リンク106等を有しており、サーボモータ101により揺動されるカム104の回転速度を所定の減速比で減速し、当該減速した回転速度で出力リンク106を揺動させる。
このとき、減速機構102は、カム104と伝達リンク105の一端側との連結位置P3が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されている。これにより、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を大きくして減速比を小さくし、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を小さくして減速比を大きくすることができる。ここで、上記図5の場合における減速機構102の減速比(R/r1に比例)と、上記図6の場合における減速機構102の減速比(R/r2に比例)とを比較すると、上述したように、R/r1<R/r2であるので、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合に対応する図5の場合の方が減速比が小さくなり、出力リンク106に作用する負荷の大きい場合に対応する図6の場合の方が減速比が大きくなっている。その結果、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる関節機構100を備えたロボットを実現することができる。
また、減速機構102の減速比を大きくしてサーボモータ101のトルクを増大することができるので、当該増大したトルクを出力可能な大トルクのサーボモータや、減速機構を備えない場合に比べて、サーボモータ101を小型化且つ軽量化することができる。したがって、ロボットの関節機構100をコンパクトに構成できる。一方で、同じ体格のサーボモータに比べてトルクを大きくできるので、コンパクトに構成した関節で大きなトルクを出力することができる。また、上記図5の場合と、上記図6の場合とを比較すると、f1<f2すなわちτo1<τo2であるのに対し、r1>r2となっているので、出力リンク106に作用する負荷の大きさの増分(f2/f1)すなわち出力リンク106に加わるトルクの増分(τo2/τo1)よりサーボモータ101のトルクの増分(τ2/τ1)は小さくなる。すなわち、f2/f1>τ2/τ1、τo2/τo1>τ2/τ1となる。つまり、例えば、出力リンク106に作用する負荷の大きさが2倍になったとしても(f2=2×f1となったとしても)、サーボモータ101のトルクは2倍よりも小さくなる(τ2<2×τ1となる)。したがって、サーボモータ101が発生するトルクが小さくても減速機構102によって出力リンクに加わるトルクを大きくできるので、小さなトルクを有するサーボモータでも大きな負荷を支持することができる関節機構を備えたロボットを実現することができる。
なお、図7に示すように、出力リンク106に作用する負荷の方向が図5及び図6に示す方向と逆向きの場合においても、減速比(R/r3に比例)は負荷が作用しない場合の減速比(R/r0に比例)に比べて大きくなっており、上述の図5及び図6で示した効果と同様の効果を得ることができる。したがって、出力リンク106に作用する負荷の方向によらず、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる関節機構100を備えたロボットを実現することができる。また、この場合におけるトルクτ3についても、上述の図5及び図6で示した効果と同様の効果を得ることができる。したがって、出力リンク106に作用する負荷の方向によらず、小さなトルクで大きな負荷を支持することができる関節機構を備えたロボットを実現することができる。
また、本実施形態では特に、入力リンクをカム104で構成する。このカム104のカム溝114に、伝達リンク105の一端側に設けられた連結部材109が嵌合しつつ摺動することにより、連結位置P3が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動可能な構成を、確実に実現することができる。
また、本実施形態では特に、カム溝114は、距離rが連結位置P3のずれ角度φが大きくなるにつれて単調減少となる形状(上記の例では基準角度φ0を中心とする略V字形状)に形成されている。そして、減速機構102は、出力リンク106の無負荷時に、連結部材109をカム溝114における基準位置C0に位置するように付勢する圧縮ばね107a,107bを有する。これにより、出力リンク106の無負荷時には、圧縮ばね107a,107bの付勢力により連結部材109が基準位置C0に位置するので、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)が最大となり、減速比が最小となる。したがって、無負荷時には最大限に高速動作することができる関節機構102を備えたロボットを実現することができる。
一方、このように圧縮ばね107a,107bを減速機構102に設けることで、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて、カム104に対する連結部材109の移動量が変化するように構成することができる。これにより、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には、連結位置P3のずれ角度φが小さくなるので、カム溝114の形状によって距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を大きくし、減速比を小さくすることができる。一方、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には、連結位置P3のずれ角度φが大きくなるので、カム溝114の形状によって距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を小さくし、減速比を大きくすることができる。
また、本実施形態では特に、カム溝114は、基準角度φ0に対し線対称な形状(上記の例では基準角度φ0を中心とする略V字形状)に形成されている。カム溝114を基準角度φ0に対し線対称な形状とすることにより、出力リンク106に対し一方側方向及び他方側方向のいずれの方向に負荷が作用した場合でも、当該負荷の方向に左右されることなく、負荷の大きさに応じて減速比を変更することができる。ここで、上記図5や図6は出力リンク106に対し一方側方向に負荷が作用した場合であり、上記図7は、出力リンク106に対し他方側方向に負荷が作用した場合であるが、いずれの場合においても、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて減速比が変更されている。また特に、カム溝114を基準角度φ0を中心とする略V字形状とすることにより、基準角度φ0に対し確実に線対称な形状としつつ、距離rが、連結位置P3のずれ角度φが大きくなるにつれて単調減少するような構成を実現することができる。
なお、実施の形態は、上記内容に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)カム溝を円弧形状とする場合
上記実施形態においては、カム溝114を、基準角度φ0に対し線対称な形状の一例として、基準角度φ0を中心とする略V字形状に形成していたが、これに限られない。すなわち、カム溝を、基準角度を中心とする略円弧形状に形成してもよい。
図8、図9、及び図10に示すように、本変形例における関節機構100は、上記実施形態における関節機構100と同様、サーボモータ101と、減速機構102とを備えている。但し、本変形例におけるサーボモータ101は、シャフトSHに代えてシャフトSH′(回転軸)を有しており、シャフトSH′をその軸心Oo周りに回転させることにより回転力を出力する。本変形例における減速機構102は、前述のベースリンク103と、略円盤形状のカム204(入力側カム、入力リンク)と、前述の伝達リンク105と、前述の出力リンク106と、ねじりばね207a,207b(入力側弾性部材)とを有している。
カム204は、ベースリンク103の一端側(図8中左端側)にサーボモータ101を介して回転可能に連結されると共に、伝達リンク105の一端側(図8中左端側)に設けられた連結部材209(入力側連結部材)及び転がり軸受230を介して伝達リンク105の一端側に回転可能に連結されており、連結部材209の軸心の位置、すなわち伝達リンク105の一端側との連結位置P4(入力側連結位置)が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動可能に構成されている。このカム204は、シャフトSH′が貫通する貫通孔224と、連結部材209が嵌合しつつ摺動可能なカム溝214(入力側カム溝)とを有しており、貫通孔224の内部に挿通されたシャフトSH′に剛体接合されることにより、シャフトSH′と共に回転可能となっている。そして、カム204は、サーボモータ101によりシャフトSH′が軸心Oo周りに回転されることにより、軸心Ooを回転中心として矢印B方向へ揺動される。すなわち、軸心Ooは、カム204の回転中心でもある。なお、カム204の詳細については、後述する。
連結部材209は、カム204と伝達リンク105の一端側とを、転がり軸受230を介して回転可能に連結する部材である。この連結部材209は、上記連結位置P4がカム溝214の溝幅方向中心線214C上を通るように、カム溝214に嵌合しつつ摺動可能となっている。
各ねじりばね207a,207bは、線材がらせん状に巻回された巻回部217a,217bの軸心Oa,ObがシャフトSH′の軸心Ooと略一致するように設置されており、それらの一端側に設けられた連結部240がカム204に固定されると共に、それらの他端側が連結部材209にそれぞれすべり接触されている。これら各ねじりばね207a,207bは、連結部材209に対し後述の基準角度φA0に対応する基準位置CA0(入力側基準位置)の方向への付勢力をそれぞれ作用させることにより、出力リンク106の無負荷時に、上記連結位置P4が基準位置CA0に位置するように連結部材209を付勢する。
次に、カム204の詳細について説明する。カム204は、上述したように、連結部材209が嵌合しつつ摺動可能なカム溝214を有している。このカム溝214は、図10に示すように、軸心Ooから上記連結位置P4までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooから溝幅方向中心線214C上の任意の位置CAまでの距離)をr、カム204の回転方向(矢印B方向)における軸心Ooからみたカム204上の基準角度φA0(入力側基準角度)に対する上記連結位置P4のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び基準位置CA0を結ぶ線分Oo−CA0と軸心Oo及び位置CAを結ぶ線分Oo−CAとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CA0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。なお、基準角度φA0は、距離rが最大値r0となるときの、カム204の回転方向における軸心Ooからみたカム204上の連結位置P4の角度である。詳細には、カム溝214は、上記のような形状として、基準角度φA0(言い換えれば線分Oo−CA0)に対し線対称な形状、さらに詳細には基準角度φA0を中心とする略円弧形状に形成されている。
上述のような構成である減速機構102においては、出力リンク106に負荷が作用していない場合(図8に示す状態時)には、ねじりばね207a,207bの付勢力により、連結部材209(詳細には連結位置P4)がカム溝214における上記基準位置CA0に位置する。このため、連結位置P4のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には、カム204に対する連結部材209の移動量は小さく、連結位置P4のずれ角度φが小さくなるので、上記カム溝214の形状によって距離rは大きくなり、減速比が小さくなる。一方、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には、カム204に対する連結部材209の移動量は大きく、連結位置P4のずれ角度φが大きくなるので、上記カム溝214の形状によって距離rは小さくなり、減速比が大きくなる。
次に、図11を用いて、関節機構100の動作について説明する。
図11には、出力リンク106の位置を不変として、出力リンク106に対し一方側方向(出力リンク106を反時計回り方向に揺動させるような方向)に外力f4の負荷が作用した場合における、関節機構100の状態を表している。
図11に示すように、出力リンク106に対し一方側方向に外力f4の負荷が作用した場合には、出力リンク106に作用した外力f4が伝達リンク105等を介して連結部材209に伝達される。そして、連結部材209は、その伝達された力を、カム204及びねじりばね207aに分散して伝える。なお、このときの力分散の比率は、カム溝214の形状に依存する。このとき、カム204に作用する力の一部は、サーボモータ101の発生するトルクτ4と拮抗する。また、ねじりばね207aは、当該ねじりばね207aに作用する力に応じてねじれを生じ、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材209は、基準位置CA0より一方側に向けて移動し、距離rがr0より小さいr4となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R/r4に比例する。また、このときのサーボモータ101のトルクτ4は、
τ4∝(r4・L・f4)/R
となる。また、このときの出力リンク106に加わるトルクτo4は、
τo4=L・f4
と表わせる。
一方、特に図示はしていないが、出力リンク106に対し他方側方向に外力(ここでは外力f5とする)の負荷が作用した場合には、出力リンク106に作用した外力f5が伝達リンク105等を介して連結部材209に伝達される。そして、連結部材209は、その伝達された力を、カム204及びねじりばね207bに分散して伝える。このとき、カム204に作用する力の一部は、サーボモータ101の発生するトルク(ここではトルクτ5とする)と拮抗する。また、ねじりばね207bは、当該ねじりばね207bに作用する力に応じてねじれを生じ、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材209は、基準位置CA0より他方側に向けて移動し、距離rがr0より小さい値(ここではr5とする)となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R/r5に比例する。また、このときのサーボモータ101のトルクτ5は、
τ5∝(r5・L・f5)/R
となる。また、このときの出力リンク106に加わるトルクτo5は、
τo4=L・f5
と表わせる。
以上説明した本変形例によれば、上記実施形態と同様の効果を得る。また、本変形例では、カム溝214が、基準角度φA0を中心とする略円弧形状に形成されている。カム溝214を基準角度φA0を中心とする略円弧形状とすることにより、基準角度φA0に対し確実に線対称な形状としつつ、距離rが、連結位置P4のずれ角度φが大きくなるにつれて単調減少するような構成を実現することができる。
(2)カム溝を所定の数式で与えられる曲線形状とする場合
以上においては、カム溝114,214を、基準角度φ0,φA0に対し線対称な形状の一例として、基準角度φを中心とする略V字形状に形成したり、基準角度φA0を中心とする略円弧形状に形成していたが、これに限られない。すなわち、カム溝を、所定の数式で与えられる曲線形状に形成してもよい。
図12に示すように、本変形例における関節機構100は、上記(1)の変形例における関節機構100とほぼ同様であるが、カム204のカム溝の形状が異なる。すなわち、本変形例におけるカム204のカム溝314(入力側カム溝)は、前述のカム溝214と同様、前述の連結部材209(図8及び図9参照)が嵌合しつつ摺動可能となっている。このカム溝314は、前述の軸心Ooから前述の連結位置P4(図8及び図9参照)までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooからカム溝314の溝幅方向中心線314C上の任意の位置CBまでの距離)をr、カム204の回転方向(矢印D方向)における軸心Ooからみたカム204上の前述の基準角度φA0に対する前述の連結位置P4のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び後述の基準位置CB0を結ぶ線分Oo−CB0と軸心Oo及び位置CBを結ぶ線分Oo−CBとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CB0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。詳細には、カム溝314は、上記のような形状として、基準角度φA0(言い換えれば線分Oo−CB0)に対し線対称な形状、さらに詳細には0<α<1を満足するパラメータをαとした場合に、
r(φ)=r0(1−(1−α)|φ|/φmax) ・・・(式1)
で与えられる曲線形状に形成されている。なお、φmaxは、ずれ角度φの設計上の最大値であり、前述の各ねじりばね207a,207b(図8及び図9参照)の変形可能範囲より小さな値である。φmaxの値は、設計者が自由に設定できる。
すなわち、前述の出力リンク106に負荷が作用していない場合には、ねじりばね207a,207bの付勢力により、連結部材209(詳細には連結位置P4)がカム溝314における上記基準角度φA0に対応する基準位置CB0(入力側基準位置)に位置する。このため、連結位置P4のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に作用する負荷が小さい場合には、連結位置P4のずれ角度φが小さくなるので、上記カム溝314の形状によって距離rは大きくなり、減速比が小さくなる。一方、出力リンク106に作用する負荷が大きい場合には、連結位置P4のずれ角度φが大きくなるので、上記カム溝314の形状によって距離rは小さくなり、減速比が大きくなる。
以上説明した本変形例によれば、前述の実施形態や(1)の変形例と同様の効果を得る。また、本変形例では、カム溝314が、上記(式1)で与えられる曲線形状に形成されている。カム溝314を上記(式1)で与えられる曲線形状とすることにより、基準角度φA0に対し確実に線対称な形状としつつ、距離rが、連結位置P4のずれ角度φが大きくなるにつれて単調減少するような構成を実現することができる。また、上記(式1)において、パラメータαを小さくすると、ずれ角度φの増分に対する距離rの減少量(dr/dφ)が大きくなるので、パラメータαが大きい場合よりも出力リンク106に負荷が作用した場合における減速機構102の減速比が大きくなる。したがって、パラメータαを小さくすることにより、同じ大きさの負荷を支持するためのサーボモータ101のトルクが小さくなり、より低トルクのサーボモータ101で大きな負荷を支持できる。
(3)カム溝を非対称な形状とする場合(その1)
以上においては、カム溝114,214,314を、基準角度φ0,φA0,φA0に対し線対称な形状に形成していたが、これに限られない。すなわち、カム溝を、基準角度に対し非対称な形状に形成してもよい。
図13及び図14に示すように、本変形例における関節機構100は、前述の実施形態における関節機構100とほぼ同様であるが、カム104のカム溝の形状、及び、圧縮ばね107a,107bのうち一方(この例では圧縮ばね107b)が省略された点が異なる。すなわち、本変形例におけるカム104のカム溝414(入力側カム溝)は、前述のカム溝114と同様、前述の連結部材109が嵌合しつつ摺動可能となっている。このカム溝414は、前述の軸心Ooから前述の連結位置P3までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooからカム溝414の溝幅方向中心線414C上の任意の位置CCまでの距離)をr、カム104の回転方向(矢印E方向)における軸心Ooからみたカム104上の前述の基準角度φ0に対する前述の連結位置P3のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び後述の基準位置CC0を結ぶ線分Oo−CC0と軸心Oo及び位置CCを結ぶ線分Oo−CCとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CC0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。詳細には、カム溝414は、上記のような形状として、基準角度φ0(言い換えれば線分Oo−CC0)に対し非対称な形状、さらに詳細には後述の基準位置CC0を端点とする略直線形状に形成されている。この例では、基準角度φ0を中心とする略V字形状に形成された前述のカム溝114の、基準角度φ0より一方側部分(図13及び図14中の左側部分)に対応した略直線形状に形成されている。
すなわち、前述の出力リンク106に負荷が作用していない場合には、圧縮ばね107aの付勢力により、連結部材109(詳細には連結位置P3)がカム溝414における上記基準角度φ0に対応する基準位置CC0(入力側基準位置)に位置する。このため、連結位置P3のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に対し一方側方向(出力リンク106を反時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝414の形状によって距離rが小さくなり、減速比が大きくなる。一方、出力リンク106に対し他方側方向(出力リンク106を時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝414の形状によって距離rが変化せず、減速比が変化しない。
本変形例によれば、出力リンク106に作用する負荷の方向に応じて、減速比の変更態様を異ならせることができる。すなわち、カム溝414を上記のような形状とすることにより、出力リンク106に対し一方側方向に負荷が作用した場合には減速比を変更するが、他方側方向に負荷が作用した場合には減速比を変更しない構成が可能となる。このような構成は、一方側方向には大きな力を発生する必要があるが、他方側方向には大きな力が必要ない場合に特に有用である。また、カム104の形状が単純で、圧縮ばねの数も1つで足りるので、カム104の製造を容易化できる。
(4)カム溝を非対称な形状とする場合(その2)
基準角度に対し非対称な形状としては、上記カム溝414のような形状に限られず、別の形状でもよい。
図15に示すように、本変形例における関節機構100は、前述の(1)の変形例における関節機構100とほぼ同様であるが、カム204のカム溝の形状が異なる。すなわち、本変形例におけるカム204のカム溝514(入力側カム溝)は、前述のカム溝214と同様、前述の連結部材209(図8及び図9参照)が嵌合しつつ摺動可能となっている。このカム溝514は、前述の軸心Ooから前述の連結位置P4(図8及び図9参照)までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooからカム溝514の溝幅方向中心線514C上の任意の位置CDまでの距離)をr、カム204の回転方向(矢印F方向)における軸心Ooからみたカム204上の前述の基準角度φA0に対する前述の連結位置P4のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び後述の基準位置CD0を結ぶ線分Oo−CD0と軸心Oo及び位置CDを結ぶ線分Oo−CDとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CD0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。詳細には、カム溝514は、上記のような形状として、基準角度φA0(言い換えれば線分Oo−CD0)に対し非対称な形状、さらに詳細には、0<α1<1,0<α2<1,<α1<α2を満足するパラメータをα1,α2とした場合に、
r(φ)=r0(1−(1−α1)|φ|/φmax1)
r(φ)=r0(1−(1−α2)|φ|/φmax2)
で与えられる曲線形状に形成されている。なお、φmax1,φmax2は、ずれ角度φの設計上の最大値である。φmax1,φmax2の値は、設計者が自由に設定できる。
すなわち、前述の出力リンク106に負荷が作用していない場合には、ねじりばね207a,207bの付勢力により、連結部材209(詳細には連結位置P4)がカム溝514における上記基準角度φA0に対応する基準位置CD0(入力側基準位置)に位置する。このため、連結位置P4のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に対し一方側方向に負荷が作用した場合には、上記カム溝514の形状によってずれ角度φが負となり、負荷の大きさに応じて減速比が大きくなる。一方、出力リンク106に対し他方側方向に負荷が作用した場合には、上記カム溝514の形状によってずれ角度φが正となり、負荷の大きさに応じて減速比が、ずれ角度φが負の場合より大きな変化量で大きくなる。
本変形例によれば、上記(3)の変形例と同様の効果を得る。また特に、カム溝514を上記のような形状とすることにより、出力リンク106に作用する負荷の方向に応じて、減速比の変化率を異ならせることができる。このような構成は、方向によって、出力リンク106に作用する負荷の大きさを変更したい場合に特に有用である。
(5)ねじりばねの巻回部の軸心をシャフトの軸心に略一致させる場合(その1)
図16及び図17に示すように、本変形例における関節機構100は、前述の実施形態と同様、サーボモータ101と、減速機構102とを備えている。本変形例におけるサーボモータ101は、前述の実施形態と同様であり、シャフトSHをその軸心Oo周りに回転させることにより回転力を出力する。本変形例における減速機構102は、前述のベースリンク103と、カム504(入力側カム、入力リンク)と、前述の伝達リンク105と、前述の出力リンク106と、ねじりばね507(入力側弾性部材)とを有している。
カム504は、ベースリンク103の一端側(図16中左端側)にサーボモータ101を介して回転可能に連結されると共に、伝達リンク105の一端側(図16中左端側)に設けられた連結部材509(入力側連結部材)を介して伝達リンク105の一端側に回転可能に連結されており、連結部材509の軸心の位置、すなわち伝達リンク105の一端側との連結位置P5(入力側連結位置)が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動可能に構成されている。このカム504は、シャフトSHが貫通する貫通孔524と、連結部材509が嵌合しつつ摺動可能なカム溝814(入力側カム溝)とを有しており、貫通孔524の内部に挿通されたシャフトSHに剛体接合されることにより、シャフトSHと共に回転可能となっている。そして、カム504は、サーボモータ101によりシャフトSHが軸心Oo周りに回転されることにより、軸心Ooを回転中心として矢印G方向へ揺動される。すなわち、軸心Ooは、カム504の回転中心でもある。なお、カム504の詳細については、後述する。
連結部材509は、カム504と伝達リンク105の一端側とを、回転可能に連結する部材である。この連結部材509は、上記連結位置P5がカム溝814の溝幅方向中心線814C上を通るように、カム溝814に嵌合しつつ摺動可能となっている。
ねじりばね507は、その巻回部517の軸心OcがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように設置されており、それらの一端側に設けられた連結部540がカム504に固定されると共に、それらの他端側が連結部材509にすべり接触されている。このねじりばね507は、連結部材509に対し後述の基準角度φE0に対応する基準位置CE0(入力側基準位置)の方向への付勢力を作用させることにより、出力リンク106の無負荷時に、上記連結位置P5が基準位置CE0に位置するように連結部材509を付勢する。
次に、カム504の詳細について説明する。カム504は、上述したように、連結部材509が嵌合しつつ摺動可能なカム溝814を有している。このカム溝814は、図17に示すように、軸心Ooから上記連結位置P5までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooから溝幅方向中心線814C上の任意の位置CEまでの距離)をr、カム504の回転方向(矢印G方向)における軸心Ooからみたカム504上の基準角度φE0(入力側基準角度)に対する上記連結位置P5のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び基準位置CE0を結ぶ線分Oo−CE0と軸心Oo及び位置CEを結ぶ線分Oo−CEとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CE0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。なお、基準角度φE0は、距離rが最大値r0となるときの、カム504の回転方向における軸心Ooからみたカム504上の連結位置P5の角度である。詳細には、カム溝814は、上記のような形状として、基準角度φE0(言い換えれば線分Oo−CE0)に対し非対称な形状、さらに詳細には基準位置CE0を端点とする略直線形状に形成されている。
上述のような構成である減速機構102においては、出力リンク106に負荷が作用していない場合(図16に示す状態時)には、ねじりばね507の付勢力により、連結部材509(詳細には連結位置P5)がカム溝814における上記基準位置CE0に位置する。このため、連結位置P5のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に対し一方側方向(出力リンク106を反時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝814の形状によって距離rが小さくなり、減速比が大きくなる。一方、出力リンク106に対し他方側方向(出力リンク106を時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝814の形状によって距離rが変化せず、減速比が変化しない。
以下、比較例を用いて、本変形例の効果を説明する。
図18には、カム504を、上記シャフトSHの軸心Ooを原点、カム504の長手方向をx軸方向とする、当該カム504上に固定した直交座標軸x,yと共に表している。この図18では、距離rが最大値r0(図中ではrmaxと示す)となる上記連結部材509(詳細には上記連結位置P5)の位置(カム溝814の一端)である基準位置CE0のx座標をXc、距離rが最小値(図中ではrminと示す)となる上記連結部材509(詳細には上記連結位置P5)の位置(カム溝814の他端)をy切片、上記ねじりばね507の巻回部517の軸心Ocの座標を(Xs,0)としている。図18(a)は、ねじりばね507をXs=0.5Xcとなるように設置した場合の比較例であり、図18(b)は、ねじりばね507をXs=0.25Xcとなるように設置した場合の比較例であり、図18(c)は、ねじりばね507をXs=−0.25Xcとなるように設置した場合の比較例である。なお、本変形例におけるねじりばね507は、その巻回部517の軸心OcがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように、すなわち、Xs=0となるように設置されている。
図19には、ねじりばね507を、Xs=−0.25Xc(上記図18(c)に対応)、Xs=0(本変形例に対応)、Xs=0.25Xc(上記図18(b)に対応)、Xs=0.5Xc(上記図18(a)に対応)となるように設置した場合における、入力駆動トルクτ(サーボモータ101のトルクτ)と、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)との関係を表している。この例では、入力駆動トルクを横軸、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を縦軸としている。
図19に示すように、ねじりばね507をXs=−0.25Xcとなるように設置した場合(図中の実線で示す曲線)に関しては、入力駆動トルクτが相対的に小さい段階(言い換えれば、出力リンク106に作用する負荷の大きさが相対的に小さい段階)で、連結部材509が上記カム溝814の他端まで押し込まれ距離rが最小値rminまで減少するため、動作範囲が小さく好ましくない。また、ねじりばね507を、Xs=0となるように設置した場合(図中の鎖線で示す曲線)、Xs=0.25Xcとなるように設置した場合(図中の点線で示す曲線)、及び、Xs=0.5Xcとなるように設置した場合(図中の一点鎖線で示す曲線)に関しては、Xsの値が大きくなるにつれて(すなわち、ねじりばね507の巻回部517の軸心Ocが、シャフトSHの軸心Ooから離間するにつれて)、入力駆動トルクτと距離rとが一意に対応しなくなる。これは、入力駆動トルクτが一定値以上になると(言い換えれば、出力リンク106に作用する負荷の大きさが一定値以上になると)、連結部材509が上記カム溝814の他端まで押し込まれ距離rが一気に最小値rminまで減少することを意味する。このように、Xsの値が大きくなるにつれて、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じてカム溝814を移動する連結部材509の移動量(すなわち連結位置P5のずれ角度φ)が不連続的に変化する傾向となる。このような不連続性は、出力トルクを制御する上で大きな障害となるため好ましくない。
以上のようなことを鑑みて本変形例においては、上述したように、ねじりばね507をその巻回部517の軸心OcがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように設置している。これにより、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じてカム504に対する連結部材509の移動量(すなわち連結位置P5のずれ角度φ)が連続的に変化する範囲を、広範囲にすることができる。その結果、出力リンク106に作用する負荷が大きくなる(必要となるトルクが増大する)に従って距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)が連続的に小さくなり減速比が連続的に大きくなる特性を、広範囲に亘って得ることができる。これにより、ねじりばね507をその巻回部517の軸心OcがシャフトSHの軸心Ooから離間するように設置する場合に比べ、トルク制御を容易に行うことができると共に、動作範囲を拡大することができる。
(6)ねじりばねの巻回部の軸心をシャフトの軸心に略一致させる場合(その2)
図20及び図21に示すように、本変形例における関節機構100は、前述の実施形態と同様、サーボモータ101と、減速機構102とを備えている。本変形例におけるサーボモータ101は、前述の実施形態と同様であり、シャフトSHをその軸心Oo周りに回転させることにより回転力を出力する。本変形例における減速機構102は、前述のベースリンク103と、カム604(入力側カム、入力リンク)と、前述の伝達リンク105と、前述の出力リンク106と、ねじりばね607(入力側弾性部材)とを有している。
カム604は、ベースリンク103の一端側(図20中左端側)にサーボモータ101を介して回転可能に連結されると共に、伝達リンク105の一端側(図20中左端側)に設けられた連結部材609(入力側連結部材)を介して伝達リンク105の一端側に回転可能に連結されており、連結部材509の軸心の位置、すなわち伝達リンク105の一端側との連結位置P6(入力側連結位置)が出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて移動可能に構成されている。このカム604は、シャフトSHが貫通する貫通孔624と、連結部材609が嵌合しつつ摺動可能なカム溝614(入力側カム溝)とを有しており、貫通孔624の内部に挿通されたシャフトSHに剛体接合されることにより、シャフトSHと共に回転可能となっている。そして、カム604は、サーボモータ101によりシャフトSHが軸心Oo周りに回転されることにより、軸心Ooを回転中心として矢印H方向へ揺動される。すなわち、軸心Ooは、カム604の回転中心でもある。なお、カム604の詳細については、後述する。
連結部材609は、カム604と伝達リンク105の一端側とを、回転可能に連結する部材である。この連結部材609は、上記連結位置P6がカム溝614の溝幅方向中心線614C上を通るように、カム溝614に嵌合しつつ摺動可能となっている。
ねじりばね607は、その巻回部617の軸心OdがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように設置されており、それらの一端側に設けられた連結部640がカム604に固定されると共に、それらの他端側が連結部材609にすべり接触されている。このねじりばね607は、連結部材609に対し後述の基準角度φF0に対応する基準位置CF0(入力側基準位置)の方向への付勢力をそれぞれ作用させることにより、出力リンク106の無負荷時に、上記連結位置P6が基準位置CF0に位置するように連結部材609を付勢する。
次に、カム604の詳細について説明する。カム604は、上述したように、連結部材609が嵌合しつつ摺動可能なカム溝614を有している。このカム溝614は、図21に示すように、軸心Ooから上記連結位置P6までの距離(入力側距離。言い換えれば、軸心Ooから溝幅方向中心線614C上の任意の位置CFまでの距離)をr、カム604の回転方向(矢印H方向)における軸心Ooからみたカム604上の基準角度φF0(入力側基準角度)に対する上記連結位置P6のずれ角度(言い換えれば、軸心Oo及び基準位置CF0を結ぶ線分Oo−CF0と軸心Oo及び位置CFを結ぶ線分Oo−CFとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離r(言い換えれば、軸心Ooから基準位置CF0までの距離)をr0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離rがr0から単調減少となる形状に形成されている。すなわち、距離rの最大値(rmax)がr0である。なお、基準角度φF0は、距離rが最大値r0となるときの、カム604の回転方向における軸心Ooからみたカム604上の連結位置P6の角度である。詳細には、カム溝614は、上記のような形状として、基準角度φF0(言い換えれば線分Oo−CF0)に対し非対称な形状、さらに詳細には基準位置CE0を端点とする略円弧形状に形成されている。
上述のような構成である減速機構102においては、出力リンク106に負荷が作用していない場合(図20に示す状態時)には、ねじりばね607の付勢力により、連結部材609(詳細には連結位置P6)がカム溝614における上記基準位置CF0に位置する。このため、連結位置P6のずれ角度φが0となるので、距離rが最大値r0となり、減速比が最小となる。そして、出力リンク106に対し一方側方向(出力リンク106を反時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝614の形状によって距離rが小さくなり、減速比が大きくなる。一方、出力リンク106に対し他方側方向(出力リンク106を時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝614の形状によって距離rが変化せず、減速比が変化しない。
以下、比較例を用いて、本変形例の効果を説明する。
図22には、カム604を、上記シャフトSHの軸心Ooを原点、軸心Ooとカム溝614の溝幅方向中心線614Cである円の中心点Oeとを結ぶ直線の方向をx軸方向とする、当該カム604上に固定した直交座標軸x,yと共に表している。この図22では、距離rの最大値r0をrmax、距離rの最小値をrmin、上記中心点Oeのx座標をXc、上記ねじりばね607の巻回部617の軸心Odの座標を(Xs,0)としている。図22(a)は、ねじりばね607をXs=Xcとなるように設置した場合の比較例であり、図22(b)は、ねじりばね607をXs=0.6Xcとなるように設置した場合の比較例であり、図22(c)は、ねじりばね607をXs=0.3Xcとなるように設置した場合の比較例である。なお、本変形例におけるねじりばね607は、その巻回部617の軸心OdがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように、すなわち、Xs=0となるように設置されている。
図23には、ねじりばね607を、Xs=Xc(上記図21(a)に対応)、Xs=0.6(上記図21(b)に対応)、Xs=0.3Xc(上記図18(c)に対応)、Xs=0(本変形例に対応)となるように設置した場合における、入力駆動トルクτ(サーボモータ101のトルクτ)と、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)との関係を表している。この例では、入力駆動トルクを横軸、距離r(すなわち入力リンクの実質的な長さ)を縦軸としている。
図23に示すように、ねじりばね607を、Xs=Xcとなるように設置した場合(図中の一点鎖線で示す曲線)、Xs=0.6Xcとなるように設置した場合(図中の点線で示す曲線)、Xs=0.3Xcとなるように設置した場合(図中の鎖線で示す曲線)、及び、Xs=0となるように設置した場合(図中の実線で示す曲線)に関しては、Xsの値が大きくなるにつれて(すなわち、ねじりばね607の巻回部617の軸心Ocが、シャフトSHの軸心Ooから離間するにつれて)、入力駆動トルクτと距離rとが一意に対応しなくなる。これは、入力駆動トルクτが一定値以上になると(言い換えれば、出力リンク106に作用する負荷の大きさが一定値以上になると)、連結部材609が上記カム溝614の他端まで押し込まれ距離rが一気に最小値rminまで減少することを意味する。このように、Xsの値が大きくなるにつれて、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じてカム溝614を移動する連結部材609の移動量(すなわち連結位置P6のずれ角度φ)が不連続的に変化する傾向となる。このような不連続性は、出力トルクを制御する上で大きな障害となるため好ましくない。
以上のようなことを鑑みて本変形例においては、上述したように、ねじりばね607をその巻回部617の軸心OdがシャフトSHの軸心Ooと略一致するように設置している。これにより、上記(5)の変形例と同様、ねじりばね607をその巻回部517の軸心OdがシャフトSHの軸心Ooから離間するように設置する場合に比べ、トルク制御を容易に行うことができると共に、動作範囲を拡大することができる。
(7)出力リンクの長さを可変とする場合
以上においては、出力リンク106に作用する負荷の大きさに応じて入力リンクの実質的な長さが可変することで、減速比を変更可能に構成していたが、これに限られず、出力リンクに作用する負荷の大きさに応じて出力リンクの実質的な長さが可変することで、減速比を変更可能に構成してもよい。
図24及び図25に示すように、本変形例における関節機構700は、回転力を出力するサーボモータ701(回転型アクチュエータ)と、サーボモータ701の出力を減速する減速機構702とを備えている。減速機構702は、ベースリンク703と、サーボモータ701により揺動される入力リンク704と、伝達リンク705と、入力リンク704の揺動により伝達リンク705を介して従動的に揺動されるカム706(出力側カム、出力リンク)と、ねじりばね707(出力側弾性部材)とを有しており、入力リンク704の回転速度を所定の減速比で減速し、当該減速した回転速度でカム706を揺動させる。そして、この減速機構702は、カム706に作用する負荷の大きさに応じて減速比を変更可能に構成されている。
サーボモータ701は、回転子及び固定子を備えると共に、一端側(図24中左端側)にシャフトSH″(回転軸)を有しており、シャフトSH″をその軸心Oo周りに回転させることにより回転力を出力する。
ベースリンク703は、その一端側(図24中左端側)がサーボモータ701の固定子に剛体接合されており、サーボモータ701の固定子と共に図示しない台座に固定されている。
入力リンク704は、ベースリンク703の一端側(図24中左端側)にサーボモータ701を介して回転可能に連結されると共に、伝達リンク705の一端側(図24中左端側)に設けられた連結部材709を介して伝達リンク705の一端側に回転可能に連結されている。この入力リンク704は、サーボモータ701によりシャフトSH″が軸心Oo周りに回転されることにより、軸心Ooを回転中心として揺動される。なお、入力リンク704とベースリンク703の一端側との連結位置P7から上記軸心Ooまでの距離をrとする。
伝達リンク705は、その一端側が入力リンク704に連結部材709を介して回転可能に連結されると共に、その他端側(図24中右端側)がカム706に連結部材710を介して回転可能に連結されている。
カム706は、伝達リンク705の他端側に設けられた連結部材710(出力側連結部材)を介して伝達リンク705の他端側に回転可能に連結されると共に、ベースリンク703の他端側(図24中右端側)に回転可能に連結されており、入力リンク704の揺動により伝達リンク705を介して従動的に連結位置P8を回転中心として揺動される。また、カム706は、連結部材710の軸心の位置、すなわち伝達リンク705の他端側との連結位置P9(出力側連結位置)が当該カム706に作用する負荷の大きさに応じて移動可能に構成されている。このカム706は、連結部材710が嵌合しつつ摺動可能なカム溝714(出力側カム溝)を有しており、負荷が作用することにより連結位置P8を回転中心として揺動される。すなわち、連結位置P8は、カム704の回転中心でもある。なお、カム706の詳細については、後述する。
ねじりばね707は、その一端側に設けられた連結部740がカム706に固定されると共に、その他端側が連結部材710にすべり接触されている。このねじりばね707は、連結部材710に対し後述の基準角度φI0に対応する基準位置CI0(出力側基準位置)の方向への付勢力を作用させることにより、カム706の無負荷時に、上記連結位置P9が基準位置CI0に位置するように連結部材710を付勢する。
次に、カム706の詳細について説明する。カム704は、上述したように、連結部材710が嵌合しつつ摺動可能なカム溝714を有している。このカム溝714は、図25に示すように、連結位置P8から上記連結位置P9までの距離(出力側距離。言い換えれば、連結位置P8から溝幅方向中心線714C上の任意の位置CIまでの距離)をR、カム706の回転方向における連結位置P8からみたカム706上の基準角度φI0(出力側基準角度)に対する上記連結位置P9のずれ角度(言い換えれば、連結位置P8及び基準位置CI0を結ぶ線分P8−CI0と連結位置P8及び位置CIを結ぶ線分P8−CIとのなす角)をφ、ずれ角度φが0である場合の距離R(言い換えれば、連結位置P8から基準位置CI0までの距離)をR0とした場合に、ずれ角度φが大きくなるにつれて、距離RがR0から減少することなく常に増加する形状、すなわち距離RがR0から単調増加となる形状に形成されている。すなわち、距離Rの最小値(Rmin)がR0である。なお、基準角度φI0は、距離Rが最小値R0となるときの、カム706の回転方向における連結位置P8からみたカム706上の連結位置P9の角度である。詳細には、カム溝714は、上記のような形状として、基準角度φI0(言い換えれば線分P8−CI0)に対し非対称な形状、さらに詳細には基準位置CI0を端点とする略直線形状に形成されている。
ここで、前述したように、特定の姿勢における減速比は、「出力リンクの長さ/入力リンクの長さ」に比例する。本変形例では、「出力リンクの長さ」は上記距離R、「入力リンクの長さ」は上記距離rに相当する。
すなわち、カム706に負荷が作用していない場合(図24に示す状態時)には、ねじりばね707の付勢力により、連結部材710(詳細には連結位置P9)がカム溝714における上記基準位置CI0に位置する。このため、連結位置P9のずれ角度φが0となるので、距離Rが最小値R0となり、減速比が最小となる。
そして、カム706に負荷が作用して当該カム706が揺動した場合には、カム706に作用する負荷の大きさに応じて、連結部材710(詳細には連結位置P9)は基準位置CI0からカム溝714に沿って移動する。このカム706に対する連結部材710の移動により、前述のずれ角度φが生じる。このように、カム706は、当該カム706に作用する負荷の大きさに応じてカム706に対する連結部材710の移動量が変化するように、具体的には、カム706に作用する負荷が小さい場合には移動量が小さくなり、カム706に作用する負荷が大きい場合には移動量が大きくなるように構成されている。すなわち、カム706に作用する負荷が小さい場合には、カム706に対する連結部材710の移動量は小さく、前述のずれ角度φが小さくなるので、上記カム溝714の形状によって距離Rは小さくなり、減速比が小さくなる。一方、カム706に作用する負荷が大きい場合には、カム706に対する連結部材710の移動量は大きく、前述のずれ角度φが大きくなるので、上記カム溝714の形状によって距離Rは小さくなり、減速比が大きくなる。なお、カム706に負荷が作用した場合における減速比は、R/rに比例する。
次に、図26及び図27を用いて、関節機構700の動作について説明する。
図26には、カム706の位置を不変として、カム706に対し一方側方向(カム706を反時計回り方向に揺動させるような方向)に外力f6の負荷が作用した場合における、関節機構700の状態を表している。
図26に示すように、カム706に対し一方側方向に外力f6の負荷が作用した場合には、カム706に作用した外力f6が連結部材710に伝達される。そして、連結部材710は、その伝達された力を、カム706及びねじりばね707に分散して伝える。なお、このときの力分散の比率は、カム溝714の形状に依存する。このとき、カム706に作用する力の一部は、サーボモータ701の発生するトルクτ6と拮抗する。また、ねじりばね707は、当該ねじりばね707に作用する力に応じてねじれを生じ、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材710は、基準位置CI0より一方側に向けて移動し、距離RがR0より大きいR1となる。したがって、このときの減速機構702の減速比は、R1/rに比例する。
図27には、カム706の位置を不変として、カム706に対し一方側方向に外力f7の負荷が作用した場合における、関節機構700の状態を表している。なお、外力の大きさは、f6<f7である。
図27に示すように、カム706に対し一方側方向に外力f7の負荷が作用した場合には、カム706に作用した外力f7が連結部材710に伝達される。そして、連結部材710は、その伝達された力を、上記図25の場合と同様、カム706及びねじりばね707に分散して伝える。このとき、カム706に作用する力の一部は、サーボモータ701の発生するトルクτ7と拮抗する。また、ねじりばね707は、当該ねじりばね707に作用する力に応じて、上記図25の場合よりも大きくねじれを生じ、ばねの復元力と作用された力とが均衡する点で拮抗する。その結果、連結部材710は、基準位置CI0より上記図25の場合よりもさらに一方側に向けて移動し、距離RがR1より大きいR2となる。したがって、このときの減速機構102の減速比は、R2/rに比例する。なお、R1/r<R2/rである。
一方、特に図示はしていないが、カム706に対し他方側方向(カム706を時計回り方向に揺動させるような方向)に負荷が作用した場合には、上記カム溝714の形状によって距離Rが変化せず、減速比が変化しない。
以上説明した本変形例においては、減速機構702は、カム706と伝達リンク705の他端側との連結位置P9がカム706に作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されている。これにより、カム706に作用する負荷が小さい場合には、距離R(すなわち出力リンクの実質的な長さ)を小さくして減速比を小さくし、カム706に作用する負荷が大きい場合には、距離R(すなわち出力リンクの実質的な長さ)を大きくして減速比を大きくすることができる。ここで、上記図25の場合における減速機構702の減速比(R1/rに比例)と、上記図26の場合における減速機構702の減速比(R2/rに比例)とを比較すると、上述したように、R1/r<R2/rであるので、カム706に作用する負荷が小さい場合に対応する図25の場合の方が減速比が小さくなり、カム706に作用する負荷の大きい場合に対応する図26の場合の方が減速比が大きくなっている。その結果、前述の実施形態等と同様、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる関節機構700を備えたロボットを実現することができる。
なお、上記(7)の変形例においては、カム702のカム溝714を、基準角度φF0に対し非対称な形状に形成していたが、これに限られず、カム溝を、基準角度に対し線対称な形状(例えば、基準角度を中心とするV字形状や、基準角度を中心とする円弧形状)に形成してもよい。この場合も、上記(7)の変形例と同様の効果を得る。
(8)その他
以上においては、ロボットが備える関節機構100,700を、ロボットハンド等の関節に用いた場合を例にとって説明したが、これに限られず、ロボットが備える関節機構を、肘、膝、首、肩等の関節に用いてもよい。この場合も同様に、負荷が小さい場合には高速で動作し、負荷が大きい場合には大きなトルクを出力できる関節機構を備えたロボットを実現することができる。
また、以上既に述べた以外にも、前述の実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、前述の実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
100 関節機構
700 関節機構
101 サーボモータ(回転型アクチュエータ)
701 サーボモータ(回転型アクチュエータ)
102 減速機構
702 減速機構
103 ベースリンク
703 ベースリンク
104 カム(入力側カム、入力リンク)
204 カム(入力側カム、入力リンク)
504 カム(入力側カム、入力リンク)
604 カム(入力側カム、入力リンク)
706 カム(出力側カム、出力リンク)
704 入力リンク
105 伝達リンク
705 伝達リンク
106 出力リンク
107a 圧縮ばね(入力側弾性部材)
107b 圧縮ばね(入力側弾性部材)
109 連結部材(入力側連結部材)
209 連結部材(入力側連結部材)
509 連結部材(入力側連結部材)
609 連結部材(入力側連結部材)
710 連結部材(出力側連結部材)
114 カム溝(入力側カム溝)
214 カム溝(入力側カム溝)
314 カム溝(入力側カム溝)
414 カム溝(入力側カム溝)
514 カム溝(入力側カム溝)
614 カム溝(入力側カム溝)
714 カム溝(出力側カム溝)
814 カム溝(入力側カム溝)
207a ねじりばね(入力側弾性部材)
207b ねじりばね(入力側弾性部材)
507 ねじりばね(入力側弾性部材)
607 ねじりばね(入力側弾性部材)
517 巻回部
617 巻回部
C0 基準位置(入力側基準位置)
CA0 基準位置(入力側基準位置)
CB0 基準位置(入力側基準位置)
CC0 基準位置(入力側基準位置)
CD0 基準位置(入力側基準位置)
CE0 基準位置(入力側基準位置)
CF0 基準位置(入力側基準位置)
CI0 基準位置(入力側基準位置)
Oc 軸心(巻回部の軸心)
Od 軸心(巻回部の軸心)
Oo 軸心(回転軸の軸心)
P3 連結位置(入力側連結位置)
P4 連結位置(入力側連結位置)
P5 連結位置(入力側連結位置)
P6 連結位置(入力側連結位置)
P9 連結位置(出力側連結位置)
SH シャフト(回転軸)
SH′ シャフト(回転軸)
SH″ シャフト(回転軸)
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、回転型アクチュエータと減速機構を、関節機構に備えたロボットであって、前記減速機構は、ベースリンクと、前記ベースリンクの一端側に回転可能に連結され、前記回転型アクチュエータにより揺動される入力リンクと、前記入力リンクに一端側が回転可能に連結された伝達リンクと、前記伝達リンクの他端側及び前記ベースリンクの他端側にそれぞれ回転可能に連結され、前記入力リンクの揺動により従動的に揺動される出力リンクと、を有し、前記入力リンクと前記伝達リンクの一端側との入力側連結位置、又は、前記出力リンクと前記伝達リンクの他端側との出力側連結位置が、前記出力リンクに作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されており、前記入力リンクは、前記伝達リンクの一端側に設けられた入力側連結部材が嵌合しつつ摺動可能な入力側カム溝を有する入力側カムであり、かつ前記入力側カム溝は、前記入力側カムの回転中心から前記入力側連結位置までの入力側距離が最大となるときの前記入力側カムの回転方向における前記入力側連結位置の角度である入力側基準角度に対し線対称な形状に形成されているか、又は、前記出力リンクは、前記伝達リンクの他端側に設けられた出力側連結部材が嵌合しつつ摺動可能な出力側カム溝を有する出力側カムであり、かつ前記出力側カム溝は、前記出力側カムの回転中心から前記出力側連結位置までの出力側距離が最小となるときの前記出力側カムの回転方向における前記出力側連結位置の角度である出力側基準角度に対し線対称な形状に形成されているロボットが適用される。

Claims (10)

  1. 回転型アクチュエータと減速機構を、関節機構に備えたロボットであって、
    前記減速機構は、
    ベースリンクと、
    前記ベースリンクの一端側に回転可能に連結され、前記回転型アクチュエータにより揺動される入力リンクと、
    前記入力リンクに一端側が回転可能に連結された伝達リンクと、
    前記伝達リンクの他端側及び前記ベースリンクの他端側にそれぞれ回転可能に連結され、前記入力リンクの揺動により従動的に揺動される出力リンクと、
    を有し、
    前記入力リンクと前記伝達リンクの一端側との入力側連結位置、又は、前記出力リンクと前記伝達リンクの他端側との出力側連結位置が、前記出力リンクに作用する負荷の大きさに応じて移動することにより、減速比を変更可能に構成されている
    ことを特徴とするロボット。
  2. 前記入力リンクは、
    前記伝達リンクの一端側に設けられた入力側連結部材が嵌合しつつ摺動可能な入力側カム溝を有する入力側カムであるか、
    又は、
    前記出力リンクは、
    前記伝達リンクの他端側に設けられた出力側連結部材が嵌合しつつ摺動可能な出力側カム溝を有する出力側カムである
    ことを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側カムの回転中心から前記入力側連結位置までの入力側距離が、前記入力側カムの回転方向における前記入力側連結位置の、前記入力側距離が最大となるときの前記入力側カムの回転方向における前記入力側連結位置の角度である入力側基準角度からのずれ角度が大きくなるにつれて単調減少となる形状に形成されているか、
    又は、
    前記出力側カム溝は、
    前記出力側カムの回転中心から前記出力側連結位置までの出力側距離が、前記出力側カムの回転方向における前記出力側連結位置の、前記出力側距離が最小となるときの前記出力側カムの回転方向における前記出力側連結位置の角度である出力側基準角度からのずれ角度が大きくなるにつれて単調増加となる形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のロボット。
  4. 前記減速機構は、
    前記出力リンクの無負荷時に、前記入力側連結部材を前記入力側カム溝における前記入力側基準角度に対応する入力側基準位置に位置するように付勢する入力側弾性部材、又は、前記出力リンクの無負荷時に、前記出力側連結部材を前記出力側カム溝における前記出力側基準角度に対応する出力側基準位置に位置するように付勢する出力側弾性部材、を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のロボット。
  5. 前記減速機構は、
    前記入力側連結位置が、前記出力リンクに作用する前記負荷の大きさに応じて移動することにより、前記減速比を変更可能に構成され、
    前記入力リンクは、
    前記入力側カムであり、
    前記入力側カムの前記入力側カム溝は、
    前記入力側距離が、前記入力側連結位置の前記入力側基準角度からのずれ角度が大きくなるにつれて単調減少となる形状に形成され、
    前記減速機構は、
    前記入力側弾性部材を有し、
    前記入力側弾性部材は、
    線材がらせん状に巻回された巻回部の軸心が前記回転型アクチュエータの回転軸の軸心と略一致するように設置されるねじりばねである
    ことを特徴とする請求項4に記載のロボット。
  6. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側基準角度に対し線対称な形状に形成されているか、
    又は、
    前記出力側カム溝は、
    前記出力側基準角度に対し線対称な形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のロボット。
  7. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側基準角度を中心とするV字形状に形成されているか、
    又は、
    前記出力側カム溝は、
    前記出力側基準角度を中心とするV字形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のロボット。
  8. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側基準角度を中心とする円弧形状に形成されているか、
    又は、
    前記出力側カム溝は、
    前記出力側基準角度を中心とする円弧形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のロボット。
  9. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側距離をr、前記入力側連結位置の前記入力側基準角度からのずれ角度をφ、当該ずれ角度が0である場合の距離をr0、0<α<1を満足するパラメータをαとした場合に、
    r(φ)=r0(1−(1−α)|φ|/φmax)
    で与えられる曲線形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載のロボット。
  10. 前記入力側カム溝は、
    前記入力側基準角度に対し非対称な形状に形成されているか、
    又は、
    前記出力側カム溝は、
    前記出力側基準角度に対し非対称な形状に形成されている
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のロボット。
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