JPWO2012057156A1 - セラミックフィルターを用いるクロスフロー方式による濾過運転方法 - Google Patents

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Abstract

テレフタル酸製造プロセスにおける酸化反応母液中のテレフタル酸微細結晶を、セラミックフィルターを用いてクロスフロー方式で濾過する操作において、セラミックフィルターを長期間目詰まりなく濾過運転できる簡易な濾過運転方法を提供する。一定条件の、微細結晶濾過運転および酸化反応母液の流通循環運転を保持したままの濾過液による逆洗運転により可能となる。

Description

本発明は、芳香族カルボン酸製造プロセスにおける酸化反応母液中の微細結晶を除去し、清澄な濾過液を得る固液分離操作に用いるセラミックフィルターの濾過運転方法に関する。
芳香族カルボン酸は、アルキル基含有芳香族炭化水素類の液相酸化反応により製造され、この反応には、通常は酢酸溶媒の存在下、コバルト、マンガン等の重金属触媒、又はさらに臭素化合物、アセトアルデヒド等の促進剤を加えた触媒が用いられる。
かかる液相酸化反応により得られる芳香族カルボン酸を含有するスラリーは、通常は晶析操作により温度を下げた後、常圧に近い圧力の状態で固液分離操作を行い、芳香族カルボン酸ケーキを得る。
一方、固液分離して得られた酸化反応母液には、触媒由来の重金属イオン及び臭化物イオンなどの有用な触媒成分が含まれており、工業的に実施する場合、これらの触媒成分を循環使用することにより、製造コストを下げることが必要になる。
最も簡便な循環方法は、前記酸化反応母液をそのまま反応系に戻して再使用すること(母液リサイクル)であり、広く商業規模の製造プロセスにおいて行われている。ところが、該酸化反応母液中には、液相酸化反応で副生する様々な有機不純物や装置の腐食に由来する無機不純物などが混在しており、該酸化反応母液をそのまま反応系に再使用すると、反応系におけるこれらの不純物の濃度が次第に高まり、一定量を超えると液相酸化反応に悪影響を与えることがわかっている。
例えば芳香族カルボン酸がイソフタル酸の場合は、該酸化反応母液を反応系に戻す割合(母液リサイクル率)は、通常、60〜90%と言われており、反応系に再使用しない10〜40%の酸化反応母液は、溶媒である酢酸を回収する工程へ送られる(反応系に戻さない母液をパージ母液と呼ぶ)。また、芳香族カルボン酸が2,6−ナフタレンジカルボン酸の場合は、該酸化反応母液を反応系に戻す割合は、通常、30〜90%と言われており、反応系に再使用しない10〜70%の酸化反応母液は、溶媒である酢酸を回収する工程へ送られる。
かかる酢酸回収工程へ送られる酸化反応母液から触媒成分を回収・再使用する方法として陰イオン交換樹脂を用いる方法(特許文献1〜4)やピリジン環含有キレート樹脂を用いる方法が提案されている(特許文献5、6参照。)。
特許文献2によると、酸化反応母液中には芳香族カルボン酸スラリーの固液分離時にリーク若しくは酸化反応母液の温度低下によって析出してくる微細芳香族カルボン酸結晶が含有されており、該酸化反応母液を樹脂塔に連続的に供給して樹脂と接触させる時には樹脂層の上部又は内部に堆積することを防ぐためにフィルター等で該微細結晶を除去する必要があると記載されているが、具体的な除去方法については明示されていない。特許文献3には、酸化反応母液を運転温度以下の温度で予め濾過等を行い、固形物を除去しておく必要があると書かれており、プロセスの概略フロー図には微細結晶を除去する高度フィルターの設置場所が特定されているが、フィルターそのものについては詳細に記載されていない。特許文献5および6には、酸化反応スラリーの固液分離操作は酸化反応母液中の結晶含有率が0.1%以下になるように行うことが好ましいと記載されているが、微細結晶を除去するためのフィルターについては記載されていない。
特許文献4には、母液パージ流を、濾過媒体を通じて濾過して、不溶性の芳香族カルボン酸と他の不溶物を回収および循環することが記載されており、濾過媒体についても精密濾過フィルター媒体、限外濾過フィルター媒体、薄膜濾過フィルター媒体、クロスフローフィルター媒体、ハイドロサイクロン濾過媒体、クロスフローセラミック精密濾過フィルター媒体、バグフィルター媒体、焼結金属クロスフローセラミック精密濾過フィルター媒体、クロスフロー精密濾過フィルター媒体等が例示されている。この中では、濾過媒体上に捕捉された生成物芳香族カルボン酸を連続的に除去でき、耐食性および高温耐性のあるセラミックフィルターによるクロスフロー濾過が好ましいとされているが、濾過操作については詳細が記述されておらず、セラミックフィルターの流通路に入る流体のレイノルズ数が約13,000より大きいと、好適な乱流が得られるとのみ書かれている。
微細結晶を含む酸化反応母液をクロスフロー方式でセラミックフィルターを用いて処理する場合は、セラミックフィルターの濾過膜上に堆積する微細結晶を、流通路を流れる循環流で常に洗い流しながら濾過し、清澄な濾過液を得ることになる。しかし、徐々に微細結晶の堆積によって濾過性能が低下するため、濾過運転を停止してセラミックフィルターを洗浄する必要が生ずる。
この洗浄方法としては、セラミックフィルターの流通路に循環している酸化反応母液を止めて行う方法と循環させながら行う方法がある。
循環を止めて行う方法としては、堆積した微細結晶を除去するために、微細結晶を溶解する洗浄溶媒(具体的には酢酸溶媒が例示される)をセラミックフィルターの流通路に流して濾過膜の表面を洗浄すること、および洗浄溶媒を流通路側から濾過側に流して濾過膜を透過させること(洗浄溶媒による正洗)が行われる。また、濾過側からセラミックフィルターの流通路側に洗浄溶媒を透過させること(洗浄溶媒による逆洗)も有益に行われる。このように循環を止める方法は、セラミックフィルターを十分に洗浄することができ、濾過性能を完全に回復することが可能となる(特許文献7、8参照。)。しかし、この循環を止めて行う方法には、洗浄溶媒を大量に必要とすること、時間を必要とすること、更には酸化反応母液の供給・停止、洗浄溶媒の供給・停止にかかるバルブ操作が煩雑であること、大量の使用済み洗浄溶媒の処理が発生すること等、多大な問題点がある。
酸化反応母液の循環を止めないでセラミックフィルターの洗浄を行う方法としては、濾過側からセラミックフィルターの流通路側に濾過液を透過させること(濾過液による逆洗)が行われる。この方法は新規な洗浄溶媒を必要とせず(使用済み洗浄溶媒が発生しない)、濾過操作を止めるだけで簡単に行うことができ、その結果として濾過性能をほぼ完全に回復することができるため、一般的なクロスフロー方式のセラミックフィルター濾過操作で頻繁に行われている。(特許文献9、10参照)。
特許文献9には、原液を循環しながらフィルター容器内の濾液にピストンを用いて瞬間的に原液側よりも高い圧力をかけ、かつ濾過線速度よりも大きい線速度で濾液を押し入れて逆洗することが記載されている。この方法は逆洗時間が非常に短いことが特徴である。
当該文献の実施例の内容からは、この方法は、フィルターが詰まって濾過の線速度が落ちた時にその落ちた線速度より速い線速度で濾過液を逆洗させることと解釈できる。
しかしながら、この方法はピストン設備を用いるなどの工業上の課題が残る。また、逆洗時にかける差圧についても言及されていない。
特許文献10では、その請求項7にフィルターの外周側から流通路側に向けて濾過液を逆流させて濾過膜表面に固着した粒子を除去することが記載されている。また、本文中にクロスフロー方式で濾過する場合に、濾過膜表面のケーク層の固着を防止する為に定期的に逆洗を行うことがよいと書かれている。その逆洗機構としては濾過液回収側に逆洗用の液溜まり(逆洗ポット)を設け、エアコンプレッサ又はポンプにより流通路側へ濾過液を逆洗させる機構を挙げている。また、その実施例には、濾過液をフィルター外周側から流通路側に逆流させることが可能な構造として図1にエアコンプレッサと逆洗ポットが図示されている。
しかし、これらはいずれも一般的な逆洗について述べたものであり、逆洗操作を効率的の行うための要件については開示されていない。また、この濾過液による逆洗を繰り返すうちに濾過性能の回復割合が徐々に低下し、最後には所定の濾過性能を取れなくなる。このような場合には酸化反応母液の循環を止めてセラミックフィルターを洗浄溶媒による正洗および/または洗浄溶媒による逆洗で洗浄することになる。
特開昭53−102290号公報 特開平10−15390号公報 特開2002−12573号公報 特表2003−507160号公報 国際公開2008/072561号 国際公開2008/075572号 特開平3−131312号公報 特開平5−317024号公報 特開昭63−51913号公報 特開2000−140842号公報
このように芳香族カルボン酸製造プロセスにおける酸化反応母液中の芳香族カルボン酸微細結晶を、セラミックフィルターを用いてクロスフロー方式で濾過する操作において、
(1)セラミックフィルターを長期間目詰まりなく濾過運転できる簡易な濾過運転方法、及び
(2)大量の洗浄溶媒を使用しなくて済む濾過運転方法
が見出されていない、という課題があった。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、安定かつ簡易な濾過運転方法を見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、以下の(1)〜(8)からなる。
(1)テレフタル酸を除く芳香族カルボン酸の製造プロセスにおける酸化反応母液中の微細結晶を酸化反応母液の流通循環運転をしながらセラミックフィルターを用いてクロスフロー方式にて濾過するにあたって、
(I)微細結晶濾過運転
(II)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま濾過液による逆洗運転
を行うに際し、(II)濾過液による逆洗運転を、
(II-A)運転時間が5〜60[秒]の範囲
(II-B)濾過側と流通路側の差圧が0.10〜1.0[MPa]の範囲
(II-C)濾過液の供給線速度が1.0〜20[m/hr]の範囲
(II-D)濾過液の温度が、「酸化反応母液温」〜「酸化反応母液温+35℃」の範囲
で行うことを特徴とする濾過運転方法。
(2)(I)微細結晶濾過運転を、
(I-A)運転時間が60〜1800[秒]の範囲
(I-B)流通路側と濾過側の差圧が0.05〜0.5[MPa]の範囲
(I-C)酸化反応母液のセラミックフィルター流通路内での循環線速度が、流通路入口基準で1000〜10000[m/hr]の範囲
(I-D)濾過液の濾過線速度が0.5〜3.0[m/hr]の範囲
で行う(1)に記載の濾過運転方法。
(3)更に、(III)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま洗浄溶媒による逆洗運転を行う(1)又は(2)に記載の濾過運転方法
(4)(III)の洗浄溶媒による逆洗運転を、
(III-A)運転時間が5〜120[秒]の範囲
(III-B)洗浄溶媒による逆洗時の濾過側と流通路側の差圧が0.10〜1.0[MPa]の範囲
(III-C)逆洗時の洗浄溶媒の供給線速度が1.0〜20[m/hr]の範囲
(III-D)洗浄溶媒の温度が、「酸化反応母液温」〜「酸化反応母液温+35℃」の範囲
で行う(3)に記載の濾過運転方法。
(5)(I)の微細結晶濾過運転および(II)の濾過液による逆洗運転、からなる運転を繰り返し行い、(II)の濾過液による逆洗運転によっては濾過流量回復を保てなくなった時に、(III)の洗浄溶媒による逆洗運転を行う(3)又は(4)に記載の濾過運転方法。
(6)洗浄溶媒が含水率0.1〜30質量%の酢酸である(3)〜(5)のいずれかに記載の濾過運転方法。
(7)濾過液による逆洗時に、セラミックフィルターの循環出口配管側の圧力を下げ、差圧をとり、濾過液を供給する(1)〜(6)のいずれかに記載の濾過運転方法。
(8)芳香族カルボン酸が少なくとも、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、メタトルイル酸、トリメシン酸、3,5−ジメチル安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸のいずれかである(1)〜(7)のいずれかに記載の濾過運転方法。
芳香族カルボン酸製造プロセスにおける酸化反応母液中の微細結晶を、セラミックフィルターを用いクロスフロー方式濾過を行うにあたり、限定された条件の操作により、(1)セラミックフィルターが長期間目詰まりしない運転を簡易にできる、(2)大量の洗浄溶媒を使用しなくて済む、及び(3)従来なら、洗浄時に洗浄溶媒と共に廃棄していた洗浄溶媒中のテレフタル酸をも回収できる、という効果を見出した。
本発明の実施形態を示す配管系統図である。 本発明の別の実施形態を示す配管系統図である。 図1又は図2に記載されたセラミックフィルターの断面図である。
本発明で言う芳香族カルボン酸はアルキル基含有芳香族炭化水素を液相酸化して得られるものである。該アルキル基含有芳香族炭化水素は、少なくとも一つのメチル基が芳香族性環に置換した化合物であればよく、芳香族性環は、芳香族性炭化水素環、芳香族性複素環のいずれであっても良い。アルキル基含有芳香族炭化水素の具体的な例としては、トルエン、オルソキシレン、メタキシレン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、2,4−ジメチルベンズアルデヒド、3,4−ジメチルベンズアルデヒド、2,4,5−トリメチルベンズアルデヒド、1,5−ジメチルナフタレン、2,6−ジメチルナフタレン等を挙げることができる。
該アルキル基含有芳香族炭化水素を液相酸化して得られた芳香族カルボン酸の具体的な例としては、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、メタトルイル酸、トリメシン酸、3,5−ジメチル安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等を挙げることができる。ただし、芳香族カルボン酸としてテレフタル酸を除く。
前記アルキル基含有芳香族炭化水素の液相酸化反応においては、重金属化合物及び臭素化合物が触媒として用いられる。
当該液相酸化反応触媒の重金属化合物にはコバルト化合物及びマンガン化合物の少なくとも一種が含まれ、必要に応じて更にニッケル化合物、セリウム化合物、ジルコニウム化合物などが添加される。これらのコバルト化合物、マンガン化合物及びその他の重金属化合物としては、各々その有機酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩などが例示されるが、特に酢酸塩及び臭化物が好適に用いられる。
重金属化合物の濃度は、酸化反応母液中の濃度で規定され、液相酸化反応を促進し得る範囲であれば特に限定されないが、例えばコバルトイオンとして通常100ppm以上、好ましくは200ppm以上であり、上限は6000ppm以下、好ましくは5000ppm以下である。また、マンガンイオンについても同様に通常100ppm以上、好ましくは150ppm以上であり、上限は3000ppm以下、好ましくは2500ppm以下である。
前記液相酸化反応触媒の臭素化合物としては、反応系で溶解し、臭化物イオンを発生するものであればいかなるものでもよく、臭化水素、臭化ナトリウム、臭化コバルトなどの無機臭素化合物、または、ブロモ酢酸、テトラブロムエタンなどの有機臭素化合物が例示され、特に臭化水素、臭化コバルトまたは臭化マンガンが好適に用いられる。
臭素化合物の濃度は、酸化反応母液中の濃度で規定され、液相酸化反応を促進し得る範囲であれば特に限定されないが、例えば臭化物イオンとして通常300ppm以上、好ましくは500ppm以上であり、上限は7000ppm以下、好ましくは6000ppm以下である。
前記液相酸化反応の温度は、好ましくは120〜230℃、より好ましくは140〜210℃の範囲である。反応温度が低すぎる場合には反応中間体が多量に生成スラリー中に残存することになり、反応温度が高すぎる場合には溶媒である水分1〜15質量%含有酢酸の燃焼損失が大きくなる。
前記液相酸化反応における反応器の圧力は、反応温度において反応系が液相を保持できる圧力であれば良く、通常0.1〜3.0[MPaG]、好ましくは0.3〜1.8[MPaG]である。
前記液相酸化反応において酸化剤として用いられる分子状酸素含有ガスとしては、空気、不活性ガス希釈された酸素、または酸素富化空気等があげられるが、設備面及びコスト面から通常は空気の使用が好ましい。
前記液相酸化反応における酸化反応器で生成した粗芳香族カルボン酸結晶を含む酸化反応スラリーは、好ましくは直列に連結された次の酸化反応器へ送られて、更に酸素含有ガスによって仕上げの酸化反応を経た後、必要に応じて直列に連結された一段以上の晶析槽を経由して落圧、冷却されて次の固液分離工程へ送られる。
前記液相酸化反応の例として、例えば、商業規模の装置を使い、含水酢酸中でm−キシレンを酢酸コバルト、酢酸マンガン、臭化水素酸の存在下、空気により液相酸化(反応温度200[℃]、反応圧力1.6[MPaG])して粗イソフタル酸スラリー(イソフタル酸濃度33質量%、分散媒である含水酢酸の水分濃度14質量%)を得、直列に連結された晶析槽へ導いて順次落圧する例が挙げられる。
次に、酸化反応スラリーを冷却して芳香族カルボン酸結晶を分離する。固液分離工程では、液相酸化反応で生成した粗芳香族カルボン酸スラリーが固液分離機によって粗芳香族カルボン酸結晶と酸化反応母液に分離される。この固液分離は通常大気圧下で行われるが、加圧下であっても構わない。固液分離温度に特段の制約はないが、通常は大気圧下における溶媒の沸点より低い温度、例えば50〜115℃の範囲で行われる。加圧下においては分離温度の上限は150℃となる。固液分離機の形式としては遠心分離機、遠心濾過機、真空濾過機などを挙げることができる。
固液分離工程で分離された酸化反応母液中には芳香族カルボン酸を主成分とする微細結晶が含まれているため、セラミックフィルターを用いてクロスフロー方式で濾過することにより、芳香族カルボン酸微細結晶を回収できて、芳香族カルボン酸原単位が改善される。また、清澄な酸化反応母液は樹脂を用いた触媒回収プロセスにてそのまま処理することが可能である。
一般的なセラミックフィルターは、セラミック多孔体を利用したフィルターであり、物理的強度、耐久性、耐食性に優れるため、例えば水処理や排ガス処理、或いは医薬・食品分野などの広範な分野において、液体やガス中の懸濁物質、細菌、粉塵等の除去に用いられている。
セラミックフィルターにおいては、セラミック多孔体をそのまま濾材として用いる場合もあるが、濾過性能、流体透過量(即ち処理能力)の双方を向上させるため、セラミック多孔体を基材(支持体)として、その表面にセラミックからなる濾過膜を形成することが一般的である。
例えば、濾過膜の平均細孔径を0.01〜1.0μm程度と小さく構成して濾過性能を確保する一方、基材の平均細孔径を1〜数100μm程度に大きく構成して、基材内部の流動抵抗を低下させ、流体透過量(即ち処理能力)を向上させることが行われている。
また、セラミックフィルターは、基材を濾過目的に応じて種々の形状に加工したものが用いられるが、基材を単一の流通路を有するチューブ状、或いは並行する多数の流通路を有するハニカム状(モノリス状も含む)としたものが汎用されている。
チューブ状、或いはハニカム状基材の表面、例えば流通路の内周面に濾過膜を形成したフィルターは、ハウジング内に収容し、基材外周面側と流通路が開口する基材端面側とをO−リング等で気密的に隔離する構造とすることにより、クロスフロー方式のフィルターとして利用されている。
本発明で使用するセラミックフィルターとしては、セラミック多孔体を基材(支持体)として、基材に並行する多数の流通路を有するハニカム状(モノリス状も含む)であり、その流通路の内周面にセラミックからなる濾過膜を形成するものが好ましい。濾過膜の平均細孔径としては0.1〜5μmが好ましい。このようなセラミックフィルターとしては、市販のものを使用しても良く、例えば日本ガイシ株式会社製のセラミック膜フィルターや日本ポール株式会社製のセラミック膜フィルター、フランスTAMI Industries社製のセラミック膜フィルター等を例示することができる。
また、セラミックフィルターは処理量に応じて、並列にて複数本を配置し使用することもできる。
クロスフロー方式のフィルターによれば、気体、液体等の被処理流体を、基材の一方の端面側から流通路内に供給することにより、流通路内周面の濾過膜を透過した濾過流体を基材外周面側から回収することができる。一方、濾過されなかった被処理液体については基材の他方の端面側から回収することが可能になる。
このクロスフロー方式での微細結晶濾過運転時間は60〜1800秒、好ましくは120〜1200秒である。
濾過運転時間が60秒以上であればバルブの切り替えが頻繁に発生することもなく、バルブの寿命が保たれる。1800秒以下であれば濾過終期の濾過流量が0.20[m3/hr]より下がることもなく、平均濾過流量が保たれる。それに濾過液による逆洗で濾過性能が回復しやすい。
微細結晶濾過運転時の酸化反応母液のセラミックフィルター流通路内での循環線速度は、流通路入口基準で1000〜10000[m/hr]の範囲が好ましい。循環線速度が1000[m/hr]以上であれば濾過膜表面に堆積する微細結晶の除去効果が十分である。一方、循環線速度が10000[m/hr]以下であればセラミックフィルターの入口側と出口側の差圧が過大にならず、酸化反応母液を循環するポンプに過大な能力が求められることもなく(設備投資額が抑制できる)、更にはセラミックフィルターやO−リングが破損する恐れもない。なお、セラミックフィルターが複数の流通路を有する場合、あるいはセラミックフィルターを複数使用する場合、セラミックフィルター流通路内での循環線速度は、全流通路の総断面積に対する平均循環線速度とする。
微細結晶濾過運転時の濾過液の濾過線速度は0.5〜3.0[m/hr]の範囲が好ましい。濾過線速度が0.5[m/hr]以上であれば濾過性能が十分である。一方、濾過線速度が3.0[m/hr]以下であればセラミックフィルターやO−リングの破損の恐れが小さい。
また、微細結晶濾過運転時の流通路側と濾過側の差圧は0.05〜0.5[MPa]の範囲が好ましい。
差圧が0.05[MPa]以上であれば濾過性能が十分である。一方、差圧が0.5[MPa]以下であればセラミックフィルターやO−リングが破損する恐れが小さい。
前記濾過では、徐々に濾過膜の表面に微細結晶が堆積し、濾過流量が低下するので、酸化反応母液の流通循環運転を保持したままの濾過液による逆洗に切り替える。これは濾過側から流通路側に濾過液を供給することであり、濾過膜の表面に堆積した微細結晶を物理的かつ化学的に除去することを目的としている。
濾過液による逆洗では、濾過側と流通路側の差圧は0.10〜1.0[MPa]の範囲であり、より好ましくは0.10〜0.60[MPa]の範囲である。
濾過側と流通路側の差圧が0.10[MPa]未満ではセラミックフィルターの濾過膜全体に均一に濾過液が流れにくくなり、十分な洗浄効果を得ることができない。一方、濾過側と流通路側の差圧が1.0[MPa]を超えると急激な圧力変動によりセラミックフィルターやそのシール材が破損する可能性が増すので好ましくない。
濾過液の供給線速度は1.0〜20[m/hr]の範囲であり、好ましくは1.0〜15[m/hr]の範囲であり、より好ましくは1.0〜10[m/hr]の範囲であり、更に好ましくは1.0〜8[m/hr]の範囲である。
濾過液の供給線速度が1.0[m/hr]未満ではセラミックフィルターの濾過膜全体に均一に濾過液が流れにくくなり、十分な洗浄効果を得ることができない。一方、濾過液の供給線速度が20[m/hr]を超えると急激な圧力変動によりセラミックフィルターやそのシール材が破損する可能性が増すので好ましくない。
濾過液による逆洗の際に、流通路側の圧力を下げることにより差圧をつけることが好適に行われる。
流通路側は酸化反応母液が循環しており、この循環流量を制御するために、濾過モジュールの上流(酸化反応母液を濾過モジュールに供給する側の配管)と下流(酸化反応母液がセラミックフィルターの流通路を通過して濾過モジュールから酸化反応母液槽に戻る配管)に設置したコントロールバルブが使われている。この上流と下流のコントロールバルブは循環流量のみならず流通路側の圧力も制御しており、これらを使うことで流通路側の圧力を下げることができる。特に濾過液による逆洗の際には逆洗に使われた濾過液が流通路内で循環する酸化反応母液に合流し、濾過モジュールの下流においての流量が増すために下流のコントロールバルブの開度を大きくすることが好ましく、同時に上流のコントロールバルブの開度を絞り、逆洗に使われた濾過液の流通路への流入による上流での循環流量の変動を抑えることが好ましい。こうすることで流通路全体の圧力を下げることが可能になる。
濾過膜の表面に堆積した微細結晶と濾過膜の内部で析出した固形分(主に芳香族カルボン酸)を除去するためには、逆洗での濾過液の供給時間は長い方が有利である。しかし、濾過運転時間をロスすることを考慮すると、ある程度の時間内に収めることが必要になる。よって濾過液による逆洗運転時間は5〜60[秒]の範囲にすることが好ましく、より好ましくは10〜40[秒]の範囲である。
逆洗で用いる濾過液は流通路を循環する酸化反応母液に混ざることになるため、濾過液の温度は酸化反応母液の温度以上であることが好ましい。また、濾過膜の表面に堆積した微細結晶と濾過膜の内部で析出した固形分(主に芳香族カルボン酸)を短時間で溶解するためには濾過液の温度は酸化反応母液の温度より高い方がよいが、一方でセラミックフィルターでの極端な温度変化は、セラミックフィルターとフィルターハウジングとの熱膨張率の差に起因するセラミックフィルター破損やO−リング破損を引き起こす可能性がある。よって逆洗に用いる濾過液の温度の上限は、「酸化反応母液の温度+35℃」が好ましく、より好ましくは「酸化反応母液の温度+25℃」である。
本発明では、(I)の微細結晶濾過運転と、(II)の酸化反応母液流通循環運転を保持したまま濾過液による逆洗運転、を交互に繰り返し行う。
前記濾過液による逆洗を繰り返すうちに濾過性能の回復割合が徐々に低下し、最後には所定の濾過性能を取れなくなる。本発明においては、このような場合、酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま、セラミックフィルターを洗浄溶媒による逆洗で洗浄する。
本発明で、酸化反応母液の流通循環運転を保持したままの洗浄溶媒による逆洗運転で、用いる洗浄溶媒としては、芳香族カルボン酸を主成分とする微細結晶を溶解する能力が求められており、液相酸化反応の溶媒である酢酸が好適である。該酢酸の含水率は0.1〜30質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましい。
濾過側から流通路側に洗浄溶媒を供給する(洗浄溶媒による逆洗)際には、濾過膜の表面に堆積した微細結晶を物理的かつ化学的に除去するために、濾過側と流通路側の差圧は0.10〜1.0[MPa]の範囲にすることが好ましく、より好ましくは0.10〜0.8[MPa]の範囲である。
濾過側と流通路側の差圧が0.10[MPa]以上であればセラミックフィルターの濾過膜全体に均一に洗浄溶媒が流れ、十分な洗浄効果を得ることができる。一方、濾過側と流通路側の差圧が1.0[MPa]以下であれば急激な圧力変動もなくセラミックフィルターやそのシール材が破損する可能性もない。
洗浄溶媒の供給線速度は1.0〜20[m/hr]の範囲にすることが好ましく、より好ましくは1.0〜15[m/hr]の範囲である。
洗浄溶媒の供給線速度が1.0[m/hr]以上であればセラミックフィルターの濾過膜全体に均一に洗浄溶媒が流れ、十分な洗浄効果を得ることができる。一方、洗浄溶媒の供給線速度が20[m/hr]以下であれば急激な圧力変動によりセラミックフィルターやそのシール材が破損する可能性がない。
濾過膜の表面に堆積した微細結晶と濾過膜の内部で析出した固形分(主に芳香族カルボン酸)を除去するためには、洗浄溶媒の供給時間は長い方が有利である。しかし、濾過運転時間をロスすること、使用する洗浄溶媒が酸化反応母液に加わることを考慮すると、ある程度の時間内に収めることが必要になる。よって洗浄溶媒による逆洗運転時間は5〜120[秒]の範囲にすることが好ましく、より好ましくは5〜90[秒]の範囲である。
洗浄溶媒は流通路を循環する酸化反応母液に混ざることになるため、洗浄溶媒の温度は酸化反応母液の温度以上であることが好ましい。また、濾過膜の表面に堆積した微細結晶と濾過膜の内部で析出した固形分(主に芳香族カルボン酸)を短時間で溶解するためには洗浄溶媒の温度は酸化反応母液の温度より高い方がよいが、一方でセラミックフィルターでの極端な温度変化は、セラミックフィルターとフィルターハウジングとの熱膨張率の差に起因するセラミックフィルター破損やO−リング破損を引き起こす可能性がある。よって洗浄溶媒の温度の上限は「酸化反応母液の温度+35℃」が好ましく、より好ましくは「酸化反応母液の温度+25℃」である。
(I)微細結晶濾過運転、(II)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま濾過液による逆洗運転、及び(III)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま洗浄溶媒による逆洗運転からなるセラミックフィルターを用いるクロスフロー方式による本発明の濾過運転方法において、上記(I)、(II)、(III)を行う順番に限定はなく、いかなる順序で運転を行ってよい。
ただし、本発明においては、(I)、(II)を繰り返し行い、(II)によって濾過流量が回復できなくなった時に(III)を行う(I)、(II)、(III)からなる周期運転とすることが好ましい。
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
水分濃度9質量%の含水酢酸中で、m−キシレンをコバルトイオン1000ppm、マンガンイオン930ppm及び臭化物イオン950ppmの存在下、空気により液相酸化反応(反応温度200[℃]、反応圧力1.6[MPaG])させることにより、粗イソフタル酸を含有するスラリーを得た。後酸化反応の後、晶析工程へ導いて放圧し、常圧で100℃まで冷却した後、ロータリーバキュームフィルターにて固液分離して粗イソフタル酸結晶を分離し、セラミックフィルターを用いるクロスフロー方式による濾過運転に必要な酸化反応母液を準備した。なお、該酸化反応母液は80℃であった。この酸化反応母液は微細結晶で濁っており、微細結晶の含有率は0.47質量%であった。
濾過モジュール7には、日本ガイシ株式会社製のセラミックフィルターをエレメントとして装着した。セラミックフィルター8はモノリス状で、濾過膜の平均細孔径は0.5μm、サイズは30mmΦ×1000mmL。流通路28の外径は4[mm]、孔数は19個。濾過面積は0.2386[m2]。流通路の総断面積は0.0002386[m2]。
なお、実施例中のイソフタル酸廃棄量は酸化反応母液循環流量(0.68m3/hr)中の析出イソフタル酸量より算出した。
セラミックフィルターを用いるクロスフロー方式の濾過について運転方法を説明する。
(微細結晶濾過運転)
図1〜図3において、上述の酸化反応母液は酸化反応母液槽1に貯められている。この酸化反応母液は、ポンプ2を用いて循環入口配管6を通して濾過モジュール7の上部基材端面側10に供給される。このとき、コントロールバルブ4にて流量を調節する。濾過モジュール7に供給された酸化反応母液はセラミックフィルター8の流通路28を通過し、下部の基材端面側10、循環出口配管11を通過して酸化反応母液槽1に戻る。このとき、コントロールバルブ13にて流量を調節する。
この一連の流れを酸化反応母液循環ラインと呼ぶ。母液循環ラインにおいてはコントロールバルブ4及び13を調整することにより、母液循環流量を調節する。更には、セラミックフィルター8の流通路28側、つまりフィルターの上流側の圧力(一次圧)を調整する。その圧力は圧力計5、12にて確認する。
酸化反応母液の濾過運転は、母液循環ラインを確立した上で、バルブ18を開(コントロールバルブ24及び25は閉)にすることにより行われる。このとき、酸化反応母液はセラミックフィルター8で濾過されて、濾過側9に微細結晶を除かれた清澄な酸化反応母液が流出し、濾過液出口配管16を通って濾過液槽19に貯められる。濾過運転中のフィルターの下流側の圧力(二次圧)は圧力計17にて確認する。
濾過流量は一次圧と二次圧の濾過差圧、濾過される流体の物性(粘度など)、及びセラミックフィルター8の濾過性能(濾過面積、平均細孔径、目詰まりの程度など)によって決まる。
濾過差圧ΔP[MPa]は、圧力計5の圧力をP1[MPaG]、圧力計12の圧力をP2[MPaG]、圧力計17の圧力をP3[MPaG]とし、以下の式により算出する。
ΔP=(P1+P2)/2−P3
(濾過液による逆洗運転)
図1〜図3において、微細結晶濾過運転時の濾過流量が低下した時には濾過液による逆洗を行う。まず、バルブ18を閉(コントロールバルブ24及び25は閉のまま)として濾過運転を停止する(母液循環は継続)。次にコントロールバルブ24を調節しながら開け、濾過液槽19内の濾過液を、ポンプ20を用いて濾過液逆洗配管23を通して濾過モジュール7の濾過側9に供給する。このとき、必要に応じて該濾過液の温度を熱交換器22にて制御する。また、濾過側9の圧力が流通路28側の圧力より高くなるようにし(逆洗差圧)、濾過液を濾過側9から流通路28側に通過させて逆洗を行う。この逆洗差圧は−ΔPで定義される。
なお、逆洗時にコントロールバルブ4及び13を調節することにより流通路28側の圧力を下げて逆洗差圧を調節することも適宜行われる。
(洗浄溶媒による逆洗運転)
図2において、濾過液による逆洗運転で濾過流量が十分に回復しなくなった時は、洗浄溶媒による逆洗を行う。まず、バルブ18とコントロールバルブ24を閉とし(母液循環は継続)、次にコントロールバルブ25を調節しながら開け、洗浄溶媒を、洗浄溶媒逆洗配管26を通して濾過モジュール7の濾過側9に供給する。このとき、必要に応じて洗浄溶媒の温度を熱交換器27にて制御する。また、濾過側9の圧力が流通路28側の圧力より高くなるようにし、洗浄溶媒を濾過側9から流通路28側に通過させて逆洗を行う。通過した洗浄溶媒は循環する酸化反応母液と混合される。
なお、逆洗時にコントロールバルブ4及び13を調節することにより流通路28側の圧力を下げて逆洗差圧を調節することも適宜行われる。
また、以下式により微細結晶濾過運転時の平均濾過流量X1、酸化反応母液のセラミックフィルター流通路内での循環線速度LV1および濾過液の濾過線速度LV2を求めた。なお、LV1は平均循環線速度として求めた。
濾過モジュール7入口循環流量 F[m3/hr]
微細結晶濾過運転時間 T1[sec]
微細結晶濾過運転開始時の濾過流量 Xs[m3/hr]
微細結晶濾過運転終了時の濾過流量 Xt[m3/hr]
微細結晶濾過運転時の平均濾過流量 X1[m3/hr]=(Xs+Xt)/2
酸化反応母液のセラミックフィルター流通路内での循環線速度
LV1[m/hr]= F / 0.0002386
濾過液の濾過線速度
LV2[m/hr]= Xs / 0.2386
また、微細結晶濾過運転および濾過液による逆洗運転からなる1サイクル中の平均濾過流量V3および逆洗運転時の濾過液の供給線速度LV3を以下により求めた。
微細結晶濾過運転における総濾過液量 V1[m3]=T1×X1/3600
濾過液による逆洗運転時間 T2[sec]
濾過液による逆洗運転時の逆洗流量 X2[m3/hr]
濾過液による逆洗運転における総逆洗液量 V2[m3]=T2×X2/3600
微細結晶濾過運転および濾過液による逆洗運転からなる1サイクルの平均濾過流量
3[m3/hr]=(V1−V2)/(T1+T2)×3600
濾過液による逆洗運転時の供給線速度
LV3[m/hr]= X2 / 0.2386
濾過液による逆洗運転での濾過液使用量が多ければ、正味で得られる濾過液が少なくなることとなり、微細結晶濾過運転および濾過液による逆洗運転からなる1サイクルの平均濾過流量V3が小さくなる。
<実施例1>
(微細結晶濾過運転)
濾過モジュール7に上述の酸化反応母液(80℃)を循環入口流量0.68[m3/hr](P1=0.10[MPaG])で供給し(ダウンフロー)、クロスフロー濾過を開始した。微細結晶濾過運転開始時の濾過流量Xsは0.32[m3/hr](P3=0.00[MPaG])であり、循環出口流量は0.36[m3/hr](P2=0.09[MPaG])であった。流通路側と濾過側の差圧はΔP=0.10[MPa]であった。また、流通路内での循環線速度及び濾過液の濾過線速度は、それぞれ2848(m/hr)、1.34(m/hr)であった。
(濾過液による逆洗運転)
濾過運転を継続したところ、500秒後に濾過流量が0.20[m3/hr]まで下がったので(微細結晶濾過運転終了時の濾過流量Xtは0.20[m3/hr])、酸化反応母液の循環を継続したまま濾過液による逆洗を15秒間行った(供給線速度は2.85[m/hr]、濾過液の温度80℃)。このときのP1=0.14[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.31[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後=2サイクル目のXs)の濾過流量は0.32[m3/hr]であり、微細結晶濾過運転および濾過液による逆洗運転からなる1サイクル目の平均濾過流量V3は0.233[m3/hr]であった。2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量も0.32[m3/hr]であり、2サイクル目の平均濾過流量V3も0.233[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3も、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる6時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。結果を表1に示す。
<実施例2>
濾過液による逆洗運転を供給線速度5.70[m/hr]、逆洗運転時間10秒間で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に継続した。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.16[MPaG]、P2=0.11[MPaG]、P3=0.53[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.40[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後)の濾過流量は0.32[m3/hr]であり、1サイクル目の平均濾過流量V3は0.228[m3/hr]であった。2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量も0.32[m3/hr]であり、2サイクル目の平均濾過流量V3も0.228[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3も、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(10秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる8時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。結果を表1に示す。
<実施例3>
濾過液による逆洗運転を供給線速度1.42[m/hr]、濾過液の温度90℃、逆洗運転時間30秒間で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に継続した。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.12[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.21[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.10[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後)の濾過流量は0.32[m3/hr]であり、1サイクル目の平均濾過流量V3は0.226[m3/hr]であった。2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量も0.32[m3/hr]であり、2サイクル目の平均濾過流量V3も0.226[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3も、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(30秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる6時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。結果を表1に示す。
<実施例4>
濾過液による逆洗運転時に流通路側の圧力を下げるための上流コントロールバルブ4及び下流コントロールバルブ13の開度調整を行わないこと以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に継続した。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.36[MPaG]、P2=0.31[MPaG]、P3=0.51[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.18[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後)の濾過流量は0.31[m3/hr]までの回復にとどまり、1サイクル目の平均濾過流量V3は0.233[m3/hr]であった。
2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量は0.31[m3/hr]を回復でき、2サイクル目の平均濾過流量V3は0.228[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3は、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる3時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。結果を表1に示す。
流通路側の圧力を下げるための上流コントロールバルブ4及び下流コントロールバルブ13の開度調整を行わなかったことにより、濾過液逆洗で流通路内に入った濾過液が上部基材端面側からセラミックフィルターへ流入する酸化反応母液流量を減少させてしまい濾過膜の表面に堆積した微細結晶を物理的に取り去る効果が低下したことが原因であった。結果を表1に示す。
<比較例1>
濾過液による逆洗運転時間を70秒間で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に継続した。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.14[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.31[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後)の濾過流量は0.32[m3/hr]であり、1サイクル目の平均濾過流量V3は0.145[m3/hr]であった。2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量も0.32[m3/hr]であり、2サイクル目の平均濾過流量V3も0.145[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3も、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(70秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる6時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。結果を表1に示す。
ただし、濾過液による逆洗運転時間が長いために平均濾過流量V3は0.145[m3/hr]であった。平均濾過流量が低いので必要とされるフィルターエレメントの本数が増え、コストアップにつながった。結果を表1に示す。
<比較例2>
濾過液による逆洗運転を供給線速度0.84[m/hr]で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に行った。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.11[MPaG]、P2=0.09[MPaG]、P3=0.15[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.05[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了して濾過工程に戻したが、微細結晶濾過運転開始時の濾過流量は0.25[m3/hr]までしか回復しなかった。また、微細結晶濾過運転および濾過液による逆洗運転からなる1サイクル目の平均濾過流量V3は0.247[m3/hr]であった。
次に、2サイクル目の濾過運転に入ったところ、60秒後に濾過流量が0.20[m3/hr]まで下がって、微細結晶濾過運転時間T1=500秒設定を維持できなくなった。結果を表1に示す。
<比較例3>
濾過液による逆洗運転を濾過液の温度70℃で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に行った。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.14[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.34[MPaGa]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.22[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了して濾過工程に戻したが、微細結晶濾過運転開始時の濾過流量は0.24[m3/hr]までしか回復しなかった。また1サイクル目の平均濾過流量V3は0.233[m3/hr]であった。
次に、2サイクル目の濾過運転に入ったところ、60秒後に濾過流量が0.20[m3/hr]まで下がって、微細結晶濾過運転時間T1=500秒設定を維持できなくなった。結果を表1に示す。
濾過液による逆洗運転を濾過液の温度70℃と低めで行ったため、セラミックフィルター洗浄が十分にできなかったことが原因であった。
<比較例4>
濾過液による逆洗運転を供給線速度0.84[m/hr]、濾過液の温度90℃、逆洗運転時間300秒間で行なった以外は実施例1と同様に濾過運転と濾過液による逆洗運転を交互に継続した。濾過液による逆洗を行っている時のP1=0.11[MPaG]、P2=0.09[MPaG]、P3=0.15[MPaG]であり、濾過側と流通路側の逆洗差圧は−ΔP=0.05[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このとき(1サイクル目濾過液逆洗直後)の濾過流量は0.32[m3/hr]であり、1サイクル目の平均濾過流量V3は0.088[m3/hr]であった。2サイクル目濾過液逆洗直後の濾過流量も0.32[m3/hr]であり、2サイクル目の平均濾過流量V3も0.088[m3/hr]であった。
3〜5サイクル目の濾過液逆洗直後の濾過流量および平均濾過流量V3も、それぞれ2サイクル目と同一であった。
更に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(300秒間)を交互に継続したところ、濾過液逆洗直後の濾過流量が0.25[m3/hr]以上に回復しなくなる1.5時間後までセラミックフィルターの微細結晶濾過性能を維持することができた。
ただし、本比較例の運転条件でも、平均濾過流量V3は0.088[m3/hr]であった。平均濾過流量が低いので必要とされるフィルターエレメントの本数が増え、コストアップにつながった。結果を表1に示す。
<実施例5>
(微細結晶濾過運転)
濾過モジュール7に前述の酸化反応母液(80℃)を循環入口流量0.68[m3/hr](P1=0.10[MPaG])で供給し(ダウンフロー)、クロスフロー濾過を開始した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr](P3=0.00[MPaG])であり、循環出口流量は0.36[m3/hr](P2=0.09[MPaG])であった。流通路側と濾過側の差圧はΔP=0.10[MPa]であった。また、流通路内での循環線速度及び濾過液の濾過線速度は、それぞれ2848(m/hr)、1.34(m/hr)であった。
(濾過液による逆洗運転)
濾過運転を継続したところ、500秒後に濾過流量が0.20[m3/hr]まで下がったので、酸化反応母液の循環を継続したまま濾過液による逆洗を15秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。このときのP1=0.14[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.31[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
濾過液による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]であった。
(洗浄溶媒による逆洗運転)
濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続したところ、6時間後に濾過流量が濾過液による逆洗直後においても0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま洗浄溶媒の酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗を15秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.13[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.30[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。次に、再度、濾過運転と濾過液による逆洗を繰り返し、濾過液による逆洗直後においても0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったために洗浄溶媒による逆洗をするまでの周期は6時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ6時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<実施例6>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量1.36[m3/hr])。酢酸の供給線速度は5.70[m/hr]。このときのP1=0.15[MPaG]、P2=0.11[MPaG]、P3=0.51[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.38[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。
また、次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は6時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ6時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<実施例7>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を10秒間行った(逆洗流量2.04[m3/hr])。酢酸の供給線速度は8.54[m/hr]。このときのP1=0.18[MPaG]、P2=0.12[MPaG]、P3=0.69[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.54[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は6時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ6時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<実施例8>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を60秒間行った(逆洗流量0.34[m3/hr])。酢酸の供給線速度は1.42[m/hr]。このときのP1=0.11[MPaG]、P2=0.09[MPaG]、P3=0.22[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.12[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は4時間であった。さらに、次の洗浄溶媒による逆洗までの周期も4時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ4時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<実施例9>
実施例5と同様に濾過運転(120秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(8時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.13[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.30[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は8時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ8時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<実施例10>
実施例5と同様に濾過運転(900秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(3時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.13[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.30[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復した。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は3時間であった。つまり、濾過運転と濾過液による逆洗運転を繰り返しながら、かつ3時間の周期で洗浄溶媒による逆洗を行うことにより、セラミックフィルターの濾過性能を維持することができた。結果を表2に示す。
<比較例5>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を停止し(コントロールバルブ4及び13を閉、次いで抜液バルブ14を開)、酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を180秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.00[MPaG]、P2=0.00[MPaG]、P3=0.19[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
洗浄溶媒(酢酸)を系外に排出する逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]まで回復したが、酢酸の使用量は0.0340[m3]と実施例5の12倍の使用量となった。さらに、酸化反応母液中のイソフタル酸0.37wt%が廃棄物として系外に排出された。なお、次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は6時間であった。結果を表2に示す。
<比較例6>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を停止し(コントロールバルブ4及び13を閉、次いで抜液バルブ14を開)、酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.00[MPaG]、P2=0.00[MPaG]、P3=0.19[MPa]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
洗浄溶媒(酢酸)を系外に排出する逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。酢酸の使用量は0.0028[m3]と実施例5と同じであるが、母液循環がない分、流通路側にある濾過面の上に堆積した微細結晶が除去されにくく、濾過流量は0.26[m3/hr]までしか回復しなかった。そのために、2回目以降の洗浄溶媒による逆洗までの周期は30分間と極端に短くなった。つまり、セラミックフィルターの濾過性能を維持できる運転周期が極端に短くなった。結果を表2に示す。
さらに、酸化反応母液中のイソフタル酸6.67wt%が廃棄物として系外に排出された。結果を表2に示す。
<実施例11>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を180秒間行った(逆洗流量0.68[m3/hr])。酢酸の供給線速度は2.85[m/hr]。このときのP1=0.13[MPaG]、P2=0.10[MPaG]、P3=0.30[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.19[MPa]であった。
含水酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復したが、酢酸の使用量は0.034[m3]と実施例5の12倍の使用量となった。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は6時間であった。結果を表2に示す。
<実施例12>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量0.14[m3/hr])。酢酸の供給線速度は0.59[m/hr]。このときのP1=0.10[MPaG]、P2=0.09[MPaG]、P3=0.18[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=0.09[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。酢酸の使用量は0.00058[m3]と少なく(実施例5の0.21倍)、濾過流量は0.27[m3/hr]までしか回復しなかった。そのために、2回目以降の洗浄溶媒による逆洗までの周期は1時間と極端に短くなった。つまり、セラミックフィルターの濾過性能を維持できる運転周期が極端に短くなった。結果を表2に示す。
<実施例13>
実施例5と同様に濾過運転(500秒間)と濾過液による逆洗運転(15秒間)を交互に継続した(6時間)。濾過液による逆洗直後における濾過流量が0.24[m3/hr]以上に回復しなくなったので、酸化反応母液の循環を継続したまま酢酸(含水率7.7質量%、85℃)による逆洗運転を15秒間行った(逆洗流量5.10[m3/hr])。酢酸の供給線速度は21.4[m/hr]。このときのP1=0.40[MPaG]、P2=0.31[MPaG]、P3=1.41[MPaG]であり、濾過側と流通路側の差圧は−ΔP=1.06[MPa]であった。
酢酸による逆洗運転を終了し、濾過運転に戻した。このときの濾過流量は0.32[m3/hr]に回復したが、酢酸の使用量は0.0213[m3]と実施例5の7.6倍の使用量となった。次の洗浄溶媒による逆洗までの周期は6時間であった。結果を表2に示す。
本発明の濾過運転方法には、(1)セラミックフィルターが長期間目詰まりしない運転を簡易にできる、(2)大量の洗浄溶媒を使用しなくて済む、(3)従来なら、洗浄時に洗浄溶媒と共に廃棄していた洗浄溶媒中のテレフタル酸をも回収できる、という利点があり、運転条件が簡素化され、かつテレフタル酸製造において原単位改善につながる。
図1、図2及び図3に付された符号を以下に説明する。
1 酸化反応母液槽
2 ポンプ
3 ミニマムフローライン
4 コントロールバルブ
5 圧力計(P1)
6 循環入口配管
7 濾過モジュール(ハウジング)
8 セラミックフィルター
9 濾過側
10 基材端面側
11 循環出口配管
12 圧力計(P2)
13 コントロールバルブ
14 抜液バルブ
15 循環戻り配管
16 濾過液出口配管
17 圧力計(P3)
18 バルブ
19 濾過液槽
20 ポンプ
21 ミニマムフローライン
22 熱交換器
23 濾過液逆洗配管
24 コントロールバルブ
25 コントロールバルブ
26 洗浄溶媒逆洗配管
27 熱交換器
28 流通路

Claims (8)

  1. テレフタル酸を除く芳香族カルボン酸の製造プロセスにおける酸化反応母液中の微細結晶を酸化反応母液の流通循環運転をしながらセラミックフィルターを用いてクロスフロー方式にて濾過するにあたって、
    (I)微細結晶濾過運転
    (II)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま濾過液による逆洗運転
    を行うに際し、(II)濾過液による逆洗運転を、
    (II-A)運転時間が5〜60[秒]の範囲
    (II-B)濾過側と流通路側の差圧が0.10〜1.0[MPa]の範囲
    (II-C)濾過液の供給線速度が1.0〜20[m/hr]の範囲
    (II-D)濾過液の温度が、「酸化反応母液温」〜「酸化反応母液温+35℃」の範囲
    で行うことを特徴とする濾過運転方法。
  2. (I)微細結晶濾過運転を、
    (I-A)運転時間が60〜1800[秒]の範囲
    (I-B)流通路側と濾過側の差圧が0.05〜0.5[MPa]の範囲
    (I-C)酸化反応母液のセラミックフィルター流通路内での循環線速度が、流通路入口基準で1000〜10000[m/hr]の範囲
    (I-D)濾過液の濾過線速度が0.5〜3.0[m/hr]の範囲
    で行う請求項1に記載の濾過運転方法。
  3. 更に、(III)酸化反応母液の流通循環運転を保持したまま洗浄溶媒による逆洗運転を行う請求項1又は2に記載の濾過運転方法。
  4. (III)の洗浄溶媒による逆洗運転を、
    (III-A)運転時間が5〜120[秒]の範囲
    (III-B)洗浄溶媒による逆洗時の濾過側と流通路側の差圧が0.10〜1.0[MPa]の範囲
    (III-C)逆洗時の洗浄溶媒の供給線速度が1.0〜20[m/hr]の範囲
    (III-D)洗浄溶媒の温度が、「酸化反応母液温」〜「酸化反応母液温+35℃」の範囲
    で行う請求項3に記載の濾過運転方法。
  5. (I)の微細結晶濾過運転および(II)の濾過液による逆洗運転、からなる運転を繰り返し行い、(II)の濾過液による逆洗運転によっては濾過流量回復を保てなくなった時に、(III)の洗浄溶媒による逆洗運転を行う請求項3又は4に記載の濾過運転方法。
  6. 洗浄溶媒が含水率0.1〜30質量%の酢酸である請求項3〜5のいずれかに記載の濾過運転方法。
  7. 濾過液による逆洗時に、セラミックフィルターの循環出口配管側の圧力を下げ、差圧をとり、濾過液を供給する請求項1〜6のいずれかに記載の濾過運転方法。
  8. 芳香族カルボン酸が少なくとも、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、メタトルイル酸、トリメシン酸、3,5−ジメチル安息香酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸または2,6−ナフタレンジカルボン酸のいずれかである請求項1〜7のいずれかに記載の濾過運転方法。
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