JPWO2012043341A1 - 光学積層体、偏光板及び画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

光透過性基材の上にハードコート層が形成された光学積層体であって、上記ハードコート層は、反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂とを含有し、上記ハードコート層の上記光透過性基材側に上記反応性異型シリカ微粒子が偏在しており、上記ハードコート層の厚み方向の断面を、上記光透過性基材側界面からそれぞれ領域(1)、領域(2)及び領域(3)と3等分したとき、上記領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が30〜90%、上記領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が25〜80%、上記領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が10〜35%であり、かつ、領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率≧領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率>領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率であることを特徴とする光学積層体。

Description

本発明は、光学積層体、偏光板及び画像表示装置に関する。
陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、タッチパネル、電子ペーパー、タブレットPC等の画像表示装置においては、反射防止性能、帯電防止性能、ハードコート性や防汚性等の種々の性能を有する機能層からなる光学積層体が設けられている。画像表示装置においては、取り扱い時に傷がつかないように、耐擦傷性を付与することが要求される。
このような要求に対して、光透過性基材上にハードコート(HC)層を設けた光学積層体や、更に、反射防止機能や防眩性等の光学的機能を付与した光学積層体を利用することにより、画像表示装置の画像表示面の耐擦傷性を向上させることが一般的になされている。
このようなハードコート層を備えた光学積層体としては、例えば、特許文献1には、光透過性基材であるトリアセチルセルロース基材上に、所定の樹脂成分と所定量のコロイダルシリカとを含有するハードコート層を有する光学積層体が開示されている。
また、このようなハードコート層を備えた光学積層体として、例えば、防汚性等の機能を付与することを目的に、ハードコート層に防汚剤等を添加したり、ハードコート層の上面に低屈折率層等の他の光学的機能層を積層したりすることが行われている。
しかしながら、従来の光学積層体では、ハードコート層に防汚剤等を添加しても防汚性等の機能を充分に発揮させることが困難であった。このような機能を充分に発揮させるため、例えば、防汚剤等の添加量を多くする方法も考えられるが、この場合、添加した防汚剤がブリードアウトするといった問題や、ハードコート層の透明性が低下するといった問題があった。
更に、従来の光学積層体のハードコート層上に他の光学的機能層を設ける場合も、ハードコート層と光学的機能層との密着性を充分に高めることが困難であるという問題もあった。
特開2010−085985号公報
本発明は、上記現状に鑑みて、ハードコート層が高い硬度を有するとともに、防汚剤等を少量添加でその機能を充分に発揮させることができ、更に、ハードコート層の上面に低屈折率層等の光学的機能層を積層したときに、該光学的機能層とハードコート層との密着性に優れたものとすることができ、干渉縞防止性にも優れる光学積層体、該光学積層体を用いてなる偏光板及び画像表示装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、光透過性基材の上にハードコート層が形成された光学積層体であって、上記ハードコート層は、反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂とを含有し、上記ハードコート層の上記光透過性基材側に上記反応性異型シリカ微粒子が偏在しており、上記ハードコート層の厚み方向の断面を、上記光透過性基材側界面からそれぞれ領域(1)、領域(2)及び領域(3)と3等分したとき、上記領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が30〜90%、上記領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が25〜80%、上記領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が10〜35%であり、かつ、領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率≧領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率>領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率であることを特徴とする光学積層体である。
また、上記反応性異型シリカ微粒子は、平均1次粒径が1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し、表面に反応性官能基を有するものであることが好ましい。
また、上記ハードコート層中の反応性異型シリカ微粒子の含有量が、該反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂との合計100質量部に対して、15〜50質量部であることが好ましい。
また、上記ハードコート層は、更に防汚剤を含有することが好ましい。
また、上記ハードコート層の上に、更に低屈折率層を有することが好ましい。
また、上記光透過性基材は、トリアセチルセルロースからなることが好ましい。
本発明はまた、偏光素子を備えてなる偏光板であって、上記偏光板は、偏光素子表面に上述の光学積層体を備えることを特徴とする偏光板でもある。
本発明はまた、最表面に上述の光学積層体、又は、上述の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置でもある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明者は、光透過性基材上にハードコート層を有する光学積層体について鋭意検討した結果、ハードコート層としてバインダー樹脂と反応性異型シリカ微粒子とを含有するとともに、該ハードコート層に含まれる反応性異型シリカ微粒子を所定の分布、具体的には反応性異型シリカ微粒子を光透過性基材側に特定の割合で偏在するように含有させることで、高い硬度と、防汚剤等を多量に添加することなく充分にその機能を発揮させることができ、更に、ハードコート層上に低屈折率層等の光学的機能層を積層したときに、該光学的機能層とハードコート層との密着性に優れたものとすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
図1は、本発明の光学積層体の一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本発明の光学積層体10は、光透過性基材11の上にハードコート層12を有する構造である。
このハードコート層12は、図示しないが、反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂とを含有するものであり、該反応性異型シリカ微粒子は、ハードコート層12の光透過性基材側11に偏在している。
例えば、上記光透過性基材としてトリアセチルセルロース基材(TAC基材)のように柔らかい基材を使用した場合、基材の影響を受けて光学積層体の硬度(鉛筆硬度)が低下する。これは、薄い基材(例えば、厚み40μm)において顕著である。しかしながら、上記反応性異型シリカ微粒子がハードコート層の光透過性基材側に偏在していることで、ハードコート層の光透過性基材側に硬い領域が存在することとなり、光学積層体の硬度(鉛筆硬度)が優れたものとなる。本発明の光学積層体は、特に薄い(厚み25〜65μm程度)TAC基材を用いる場合に有効である。
ここで、上記「反応性異型シリカ微粒子は、ハードコート層の光透過性基材側に偏在している」とは、図1に示したように、上記ハードコート層の厚み方向の断面を、光透過性基材側界面から上記断面の厚み方向に3等分し、上記光透過性基材側界面からそれぞれ領域(1)、領域(2)及び領域(3)としたとき、上記各領域(1)、(2)、(3)において観察される反応性異型シリカ微粒子の面積率が、領域(1)≧領域(2)>領域(3)なる関係を満たす。
なお、上記ハードコート層の厚み方向の断面における反応性異型シリカ微粒子の量は、上記断面での反応性異型シリカ微粒子の面積率を測定することで判断することができる。
ここで、上記面積率は、TEMによる断面写真から、画像解析ソフトWin Roof(三谷商事社ビジュアルシステム部)によって画像の2値化(反応性異型シリカ微粒子の存在量を面積化する)を行い、測定して得ることができる。
本発明の光学積層体において、上記領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率は、30〜90%である。30%未満であると、ハードコート層の硬度を充分に高くできず、また、上記光透過性基材がTAC基材である場合、干渉縞が発生しやすくなる。一方、90%を超えると、本発明の光学積層体のヘイズの上昇(粒子の凝集、粒子間の空隙の発生)、光透過性基材との密着性の悪化、曲げ時のクラック発生等の原因となる。また、光透過性基材が後述するTAC基材の場合には屈折率の面から、干渉縞が発生する恐れもある。
上記領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率の好ましい下限は40%、好ましい上限は80%である。
また、上記領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率は、25〜80%である。25%未満であると、ハードコート層の硬度を充分に高くできず、80%を超えると、本発明の光学積層体のヘイズの上昇(粒子の凝集、粒子間の空隙の発生)、曲げ時のクラック発生等の原因となる。
上記領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率の好ましい下限は30%、好ましい上限は70%である。
また、上記領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率は、10〜35%である。10%未満であると、ハードコート層の硬度を充分に高くできず、35%を超えると、ハードコート層の上面に低屈折率層等を設けた場合、該低屈折率層とハードコート層との密着に寄与する樹脂成分が少ないため、これらの層間の密着性が不充分となる。また、ハードコート層に後述する防汚剤を添加した場合、防汚性が発現しにくくなる。これは、樹脂成分が少なく、反応性シリカ微粒子が多いと、防汚剤が表面に出にくいためと推測される。また、光透過性基材がTAC基材である場合、本発明の光学積層体の製造時のケン化工程で反応性異型シリカ微粒子が脱落しやすくなる。更に、上記ハードコート層が脆くなり、例えば、鉛筆硬度試験を行うと、試験跡がハードコート層表面に残留し、曲げられるとクラックが発生してしまう。
上記領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率の好ましい下限は15%、好ましい上限は30%である。
本発明の光学積層体では、上記領域(1)、(2)及び(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率がグラデーションになっていることが好ましい。
上述した領域(1)、(2)及び(3)における面積率をそれぞれ満たすことで、本発明の光学積層体は、ハードコート層の硬度が高く、また、ハードコート層内に防汚剤等を添加する場合、少量添加でその機能を充分に発揮できるとともに、ハードコート層上に低屈折率層等を設けた場合、該低屈折率層とハードコート層との密着性が優れたものとなる。
また、反応性異型シリカ微粒子の屈折率がハードコート層を構成するバインダー樹脂よりも低いため、ハードコート層内の屈折率を、領域(1)≦領域(2)<領域(3)の順とすることができる。ハードコート層中の屈折率がこのように変化するものであると、上記ハードコート層は、領域(1)と光透過性基材(例えば、TAC基材)との屈折率差が、領域(3)と光透過性基材(例えば、TAC基材)との屈折率差より小さいので、後述するように、干渉縞の発生の防止という面からも良好となる。
なお、具体的には、本発明の光学積層体では、ハードコート層の屈折率が1.50〜1.53程度、反応性異型シリカ微粒子の屈折率が1.42〜1.46程度、TAC基材の屈折率が1.48〜1.49程度であるので、領域(1)がTAC基材の屈折率に近くなり干渉縞が消える。
また、ハードコート層内の屈折率を、領域(1)、領域(2)、領域(3)の順にグラデーションになることで、干渉縞を好適に防止することができる。
上記反応性異型シリカ微粒子としては、平均1次粒径が1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し、表面に反応性官能基を有するものであることが好ましい。このような反応性異型シリカ微粒子は、表面に反応性官能基を有するので、後述するハードコート層を構成するバインダー樹脂との反応が可能となり、ハードコート層の高硬度化に優れたものとなる。また、表面に反応性官能基を有するので、上記反応性異型シリカ微粒子を含むハードコート層は、耐溶剤性にも優れ、特にハードコート層にケン化処理(アルカリ処理)をした場合に、反応性異型シリカ微粒子が脱落しにくくなるため好ましい。なお、ハードコート層から反応性異型シリカ微粒子が脱落した場合は、ヘイズの上昇、透過率の低下、硬度の低下等を招くことがあり、防汚性能の悪化も起こることがある。
また、上記反応性異型シリカ微粒子は、いわゆる異型シリカ微粒子であるため、ハードコート層中で反応性異型シリカ微粒子同士及びバインダー樹脂と反応性シリカ微粒子とが絡み合い、ハードコート層の光透過性基材側(領域(1))に沈降し、反応性シリカ微粒子の高充填化が可能となる。また、異型シリカ微粒子であり高充填化できる点からも、耐溶剤性にも優れ、特にハードコート層にケン化処理(アルカリ処理)をした場合に反応性異型シリカ微粒子が脱落しにくくなるため好ましい。
更に、上記反応性異型シリカ微粒子が、平均1次粒径が1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合していることで、硬く、特に鉛筆硬度が良好になるという特徴もある。
更にまた、上記光透過性基材がTAC基材の場合、上記反応性異型シリカ微粒子は、シリカ(SiO)の屈折率が1.42〜1.46程度と低いため、屈折率が1.50〜1.53程度のバインダー樹脂を含むハードコート層の屈折率をTAC基材(1.48〜1.49)の屈折率に近づけ、ハードコート層及びTAC基材の屈折率差を小さくでき、いわゆる干渉縞の発生を防止することができる。
なお、上記反応性異型シリカ微粒子を構成する球状のシリカ微粒子において、「球状」とは、真球状のほか、回転楕円や多面体等も含めた球体に近似できる略球状も含む概念である。
上記球状のシリカ微粒子は、平均1次粒径が1〜100nmであることが好ましい。1nm未満であると、ハードコート層の硬度向上に寄与できないことがあり、製造的にも難しく、また、凝集もしやすく、粘度も高いため扱いにくくなってしまう。100nmを超えると、ハードコート層の透明性が低下し、透過率の悪化、ヘイズの上昇を招く恐れがある。上記球状のシリカ微粒子の平均1次粒径のより好ましい下限は5nm、より好ましい上限は60nmである。
また、上記反応性異型シリカ微粒子の平均粒径(すなわち、上記球状シリカ微粒子の平均2次粒径)は、5〜300nmの範囲内であることが好ましく、更に10〜200nmの範囲内であることが好ましい。当該反応性異型シリカ微粒子の平均粒径が上記範囲内であれば、ハードコート層に硬度を付与しやすくかつハードコート層の透明性を維持しやすい。
なお、本明細書において、シリカ微粒子の平均1次粒径は、溶液中の当該粒子を動的光散乱方法で測定し、粒子径分布を累積分布で表したときの50%粒子径(d50 メジアン径)を意味する。当該平均1次粒径は、日機装(株)製のMicrotrac粒度分析計を用いて測定することができる。また、上記シリカ微粒子の平均2次粒径は、平均1次粒径と同様の方法により求めることができる。
上記反応性異型シリカ微粒子は、好ましくは上記球状のシリカ微粒子が3〜20個、より好ましくは3〜10個、無機の化学結合によって結合してなるものである。上記球状のシリカ微粒子数が3個未満であると、ハードコート層の硬度を高める効果が不充分となることがある。一方、上記球状のシリカ微粒子数が20個を超えると、ハードコート層の透明性が低下し、透過率の悪化、ヘイズの上昇を招く恐れがある。
このような反応性異型シリカ微粒子は、アスペクト比、すなわち、長軸と短軸の比が、3〜20であることが、ハードコート層の耐擦傷性及び硬度が向上する効果が高い点から好ましい。
上記無機の化学結合としては、例えば、イオン結合、金属結合、配位結合及び共有結合が挙げられる。なかでも、上記反応性異型シリカ微粒子を極性溶媒中に添加しても、結合した球状のシリカ微粒子が分散しない結合、具体的には、金属結合、配位結合、及び共有結合が好ましく、更に、共有結合が好ましい。なお、極性溶媒としては、例えば、水、並びにメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール等が挙げられる。
また、上記反応性異型シリカ微粒子の粒子状態としては、3〜20個の上記球状のシリカ微粒子が無機の化学結合により結合し、凝集した状態の粒子(凝集粒子)、及び、3〜20個の上記球状のシリカ微粒子が無機の化学結合により結合し、鎖状に結合した鎖状粒子が挙げられる。特に、ハードコート層の硬度を高める観点から、当該反応性異型シリカ微粒子の粒子状態としては、鎖状粒子が好ましい。
なお、上記反応性異型シリカ微粒子が鎖状粒子の場合、上記球状のシリカ微粒子の平均結合数は、ハードコート層の断面をTEM写真を用いて観察し、観察された硬化した反応性異型シリカ微粒子を100個選び、各反応性異型シリカ微粒子中に含まれる球状のシリカ微粒子を数え、その平均値として求めることができる。
このような反応性異型シリカ微粒子の製造方法として、上記球状のシリカ微粒子が無機の結合により結合したものが得られれば特に限定されず、従来公知の方法を適宜選択して用いることができる。例えば、単分散のシリカ微粒子分散液の濃度、あるいはpHを調節し、100℃以上の高温で水熱処理することによって得ることができる。このとき、必要に応じてバインダー成分を添加してシリカ微粒子の結合を促進することもできる。
また、使用されるシリカ微粒子分散液をイオン交換樹脂に通液することで、イオンを除去してもよい。このようなイオン交換処理によってシリカ微粒子の結合を促進することができる。水熱処理後、再度イオン交換処理を行ってもよい。
上記反応性異型シリカ微粒子は、表面に反応性官能基を有する。
上記反応性官能基としては特に限定されず、後述するハードコート層を構成するバインダー樹脂との架橋が可能なように適宜選択される。
具体的には、上記反応性官能基としては、重合性不飽和基が好適に用いられ、好ましくは光硬化性不飽和基であり、特に好ましくは電離放射線硬化性不飽和基である。その具体例としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合及びエポキシ基等が挙げられる。なかでも、エチレン性不飽和結合であることが好ましい。
上記反応性官能基は、少なくとも反応性異型シリカ微粒子の表面の一部に有機成分が被覆され、当該有機成分により導入された反応性官能基を表面に有するものであることが好ましい。
ここで、有機成分とは、炭素を含有する成分である。また、少なくとも表面の一部に有機成分が被覆されている態様としては、例えば、シリカ微粒子の表面に存在する水酸基にシランカップリング剤等の有機成分を含む化合物が反応して、表面の一部に有機成分が結合した態様、又は、シリカ微粒子の表面に存在する水酸基にイソシアネート基を有する有機成分を含む化合物が反応して、表面の一部に有機成分が結合した態様の他、例えば、シリカ微粒子の表面に存在する水酸基に水素結合等の相互作用により有機成分を付着させた態様や、ポリマー粒子中にシリカ微粒子を含有する態様等が含まれる。
少なくとも表面の一部に有機成分が被覆され、当該有機成分により導入された反応性官能基を表面に有する反応性異型シリカ微粒子を調製する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
上述した反応性異型シリカ微粒子は、上記ハードコート層中該反応性異型シリカ微粒子と後述するバインダー樹脂との合計100質量部に対して、15〜45質量部含有されていることが好ましい。15質量部未満であると、ハードコート層を充分に高硬度化することができないことがあり、45質量部を超えると、後述するような反応性異型シリカ微粒子の分布を維持できないことがあり、ハードコート層の上面に低屈折率層等の光学的機能層を設けたときに、ハードコート層と光学的機能層との密着性が不充分となることがある。
上記ハードコート層を構成するバインダー樹脂としては、透明性のものが好適に用いられ、具体的には、紫外線若しくは電子線により硬化する樹脂である電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂と溶剤乾燥型樹脂(塗工時に固形分を調整するために添加した溶剤を乾燥させるだけで、被膜となるような樹脂)との混合物、又は、熱硬化型樹脂等が挙げられ、好ましくは電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。なお、本明細書において、「樹脂」は、モノマー、オリゴマー等の樹脂成分も包含する概念である。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートやこれらのエチレンオキサイド変性品、プロピレンオキサイド変性品、カプロラクトン変性品等の多官能を有するものが挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、メタクリレート及びアクリレートを指すものである。
上記化合物のほかに、不飽和二重結合を有する比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も上記電離放射線硬化型樹脂として使用することができる。
上記電離放射線硬化型樹脂は、溶剤乾燥型樹脂と併用して使用することもできる。溶剤乾燥型樹脂を併用することによって、塗布面の被膜欠陥を有効に防止することができ、これによってより優れた防眩性を得ることができる。上記電離放射線硬化型樹脂と併用して使用することができる溶剤乾燥型樹脂としては特に限定されず、一般に、熱可塑性樹脂を使用することができる。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン系樹脂及びゴム又はエラストマー等を挙げることができる。上記熱可塑性樹脂は、非結晶性で、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶であることが好ましい。特に、製膜性、透明性や耐候性の観点から、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類等)等が好ましい。
上記バインダー樹脂として使用できる熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を挙げることができる。
上記ハードコート層形成用組成物は、バインダー樹脂である電離放射線硬化型樹脂を紫外線硬化型樹脂として使用する場合には、光重合開始剤を用いることが好ましい。
上記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184、BASF社製の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品名イルガキュア907、BASF社製の2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1−オン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよいし又は2種以上を併用してもよい。
また、商品名イルガキュア127(BASF社製の2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)や、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1や2−ジメチルアミノ−2−(4メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オンも併用可能である。
更に、上記以外の市販品も使用でき、具体的には、BASF社製のイルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、DAROCUR TPO、DAROCUR1173、日本シイベルヘグナー社製のSpeedcureMBB、SpeedcurePBZ、SpeedcureITX、SpeedcureCTX、SpeedcureEDB、Esacure ONE、Esacure KIP150、Esacure KTO46、日本化薬社製のKAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE DMBI等が挙げられる。
また、上記ハードコート層は、更に防汚剤を含有することが好ましい。
上述のように、上記ハードコート層中の反応性異型シリカ微粒子は、光透過性基材側に偏在しているため、該ハードコート層が防汚剤を含有する場合、該防汚剤は、ハードコート層の光透過性基材と反対側に偏在することとなる。その結果、防汚剤の添加量を多くすることなく、充分な防汚性能をハードコート層に付与することが可能となる。
上記防汚剤としては特に限定されず、例えば、含シリコーン系と含フッ素系、含シリコーン系/含フッ素系防汚剤が挙げられ、それぞれ単独で使用してもよく、混合して使用してもよい。または、アクリル系防汚剤でもよい。
上記防汚剤の具体例としては、例えば、含フッ素系防汚剤(商品名オプツールDAC、ダイキン工業社製)等が挙げられる。
上記防汚剤の含有量としては、上述したバインダー樹脂100質量部に対して、0.01〜1.0重量部であることが好ましい。0.01重量部未満であると、ハードコート層に充分な防汚性を付与できないことがあり、1.0重量部を超えると、ハードコート層の硬度が低下する恐れがある。
また、上記防汚剤は、重量平均分子量が5000以下であることが好ましく、防汚性能の耐久性を改善するために、反応性官能基を好ましくは1以上、より好ましくは2以上有する化合物が好ましい。なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算により求めることができる。
更に、上記反応性を有する防汚剤は、防汚性の性能持続性(耐久性)が良好となり、なかでも、上述した含フッ素系防汚剤は、指紋が付きにくく(目立ちにくく)、拭き取り性も良好である。更に、上記ハードコート層形成用組成物の塗工時の表面張力を下げることができるので、レベリング性がよく、形成するハードコート層の外観が良好なものとなる。
また、反応性を有する防汚剤としては、市販品として入手可能であり、上記以外の市販品としては、例えば、含シリコーン系としては、例えば、SUA1900L10(新中村化学社製)、SUA1900L6(新中村化学社製)、Ebecryl1360(ダイセルサイテック社製)、UT3971(日本合成社製)、BYKUV3500(ビックケミー社製)、BYKUV3510(ビックケミー社製)、BYKUV3570(ビックケミー社製)等が挙げられ、含フッ素系としては、例えば、RS71(DIC社製)、RS74(DIC社製)、ディフェンサTF3001(DIC社製)、ディフェンサTF3000(DIC社製)、ディフェンサTF3028(DIC社製)、ライトプロコートAFC3000(共栄社化学社製)等が挙げられる。
上記ハードコート層は、上述した成分の他に、必要に応じて、その他の成分を含んでいてもよい。上記その他の成分としては、上記バインダー樹脂以外の樹脂、熱重合開始剤、紫外線吸収剤、光重合開始剤、光安定化剤、レベリング剤、架橋剤、硬化剤、重合促進剤、粘度調整剤、帯電防止剤、酸化防止剤、スリップ剤、屈折率調整剤、分散剤、ブロッキング防止剤、着色剤等が挙げられる。これらは公知のものを使用することができる。
上記ハードコート層は、上述した反応性異型シリカ微粒子、バインダー樹脂及び必要に応じて防汚剤や、その他の任意の成分を溶剤中に分散させたハードコート層用組成物を、上記光透過性基材上に塗布し形成した塗膜を乾燥し、電離放射線照射又は加熱等により硬化させることで形成することができる。
また、上記溶剤としては、使用するバインダー樹脂の種類及び溶解性に応じて選択して使用することができ、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン等)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタン等)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール等)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)等が例示でき、これらの混合溶媒であってもよい。
上記溶剤は、なかでも、トリアセチルセルロース基材に対して浸透性のある浸透性溶剤を含有することが好ましい。本発明において、浸透性溶剤の「浸透性」とは、トリアセチルセルロース基材に対する浸透性、膨潤性、湿潤性等のすべての概念を包含する意である。後述する光透過性基材がトリアセチルセルロース基材であると、このような浸透性溶剤がトリアセチルセルロース基材を膨潤、湿潤することによって、ハードコート層形成用組成物の一部がトリアセチルセルロース基材まで浸透する挙動をとり、トリアセチルセルロース基材とハードコート層との界面を実質的に無くすことができ、干渉縞の発生の更なる防止、及び、トリアセチルセルロース基材とハードコート層との密着性の向上を図ることができる。
上記浸透性溶剤の具体例としては、ケトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、エステル類;蟻酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、含窒素化合物;ニトロメタン、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、グリコール類;メチルグリコール、メチルグリコールアセテート、エーテル類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン、ジイソプロピルエーテル、ハロゲン化炭化水素;塩化メチレン、クロロホルム、テトラクロルエタン、グリコールエーテル類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート、その他、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレンが挙げられ、またはこれらの混合物が挙げられ、好ましくはエステル類、ケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。その他、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール等のアルコール類や、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類も、上記浸透性溶剤と混合して用いることができる。
本発明の光学積層体において、上記ハードコート層に含まれる反応性異型シリカ微粒子は、上述したように該ハードコート層の光透過性基材側に偏在している。このようなハードコート層の形成方法としては、例えば、上述した塗膜の乾燥条件を適宜調整する方法が挙げられる。
具体的には、例えば、上記ハードコート層用組成物に用いられる溶剤として後述する浸透性溶剤を用い、光透過性基材上に塗膜を形成した後、該塗膜を含まれるバインダー樹脂が光透過性基材中に少しだけ浸透するような条件で乾燥させる方法が挙げられる。なお、このとき、上記バインダー樹脂が光透過性基材中に浸透する量が多くなりすぎると、形成するハードコート層の硬度低下を招くことがある。
また、上記ハードコート層用組成物に用いられる溶剤として浸透性溶剤以外の溶剤(非浸透性溶剤)を用いる場合、例えば、上記塗膜の乾燥温度を高くする、上記ハードコート層用組成物における固形分を下げる、バインダー樹脂の分子量を小さなものとする(重量平均分子量で450以下程度)、といった方法により、上記バインダー樹脂を光透過性基材中に浸透させ、上述したハードコート層を形成する方法が挙げられる。
更に、上記ハードコート層用組成物に非浸透性溶剤を用いる場合、上述した塗膜をゆっくりと乾燥させて、該塗膜中で反応性異型シリカ微粒子を自重により沈降させる方法も挙げられる。この場合、バインダー樹脂として粘度の低いものを選択して用いることが好ましい。これは、領域(1)では、反応性異型シリカ微粒子同士は絡み合って、単位体積あたりのシリカ密度が、球状シリカと比べて高くなるため沈降する。そして、領域(1)における単位面積当たりの沈降に対するバインダー樹脂の抵抗が減る。更に、TAC基材にバインダー樹脂を浸透させて、領域(1)の反応性異型シリカ微粒子の割合を上げることで、より効果的に反応性異型シリカ微粒子の面積率のグラデーションを付けることができる。
他に、上記塗膜の乾燥中に対流を起こすと、反応性シリカ微粒子の濃淡差がでてしまうため、上記塗膜の乾燥は対流を起こさずに行うことが必要である(すなわち、反応性異型シリカ微粒子の存在位置を乾燥初期に固定させる)。
上記乾燥過程で、光透過性基材から暖めると、光透過性基材とハードコート層の界面で対流が起こるので好ましくない。一方、ハードコート層側から乾燥させると、乾燥初期に被膜ができるため対流を抑制でき、上記反応性異型シリカ微粒子の面積率のグラデーションが発現しやすい。
上記光透過性基材は、平滑性、耐熱性を備え、機械的強度に優れたものが好ましい。光透過性基材を形成する材料の具体例としては、例えば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、アクリル、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、又は、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂が挙げられる。好ましくは、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、セルローストリアセテート(TAC)が挙げられる。
本発明の光学積層体では、上記光透過性基材の材料としては、なかでもTACが特に好ましい。本発明の上述した効果を出しやすく、また、上述した反応性異型シリカ微粒子の面積率のグラデーションをつけやすいためである。
上記光透過性基材は、上記熱可塑性樹脂を柔軟性に富んだフィルム状体として使用することが好ましいが、硬化性が要求される使用態様に応じて、これら熱可塑性樹脂の板を使用することも可能であり、又は、ガラス板の板状体のものを使用してもよい。
その他、上記光透過性基材としては、脂環構造を有した非晶質オレフィンポリマー(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)フィルムが挙げられる。これは、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体等が用いられる基材で、例えば、日本ゼオン社製のゼオネックスやゼオノア(ノルボルネン系樹脂)、住友ベークライト社製のスミライトFS−1700、JSR社製のアートン(変性ノルボルネン系樹脂)、三井化学社製のアペル(環状オレフィン共重合体)、Ticona社製のTopas(環状オレフィン共重合体)、日立化成社製のオプトレッツOZ−1000シリーズ(脂環式アクリル樹脂)等が挙げられる。
また、トリアセチルセルロースの代替基材として旭化成ケミカルズ社製のFVシリーズ(低複屈折率、低光弾性率フィルム)も好ましい。
上記光透過性基材の厚さはとしては、20〜300μmであることが好ましく、より好ましくは下限が30μmであり、上限が200μmである。光透過性基材が板状体の場合には、これらの厚さを超える厚さであってもよい。上記光透過性基材は、その上に上記ハードコート層等を形成するのに際して、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的又は化学的な処理のほか、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布が予め行われていてもよい。近年、ディスプレイの薄化、軽量化が望まれているため、TAC基材の場合は、25〜70μm程度の厚みであることが好ましい。本発明の光学積層体は、軽量化に最適である。TAC基材が薄くなると、該TAC基材が原因で硬度の問題が顕著になるが、本発明の光学積層体は、ハードコート層に上述した領域(1)を有するため、このような硬度の問題を好適に解決することができる。
本発明の光学積層体は、上記ハードコート層の上に、更に低屈折率層を有することが好ましい。
上述したように、本発明の光学積層体におけるハードコート層は、含有する反応性異型シリカ微粒子が該ハードコート層の光透過性基材側に偏在しているため、上記低屈折率層とハードコート層との密着性が優れたものとなる。また、上記領域(3)は、領域(1)よりも反応性異型シリカ微粒子の割合が少ない(屈折率が高い)ので、より低反射の光学積層体となる。
上記低屈折率層としては、シリカやフッ化マグネシウム等の低屈折率物質を樹脂中に含有させた層、フッ素系樹脂等の低屈折率樹脂の層、低屈折率物質を低屈折率樹脂中に含有させた層、或いは、低屈折率物質として空隙含有微粒子を樹脂中に含有させた層等が挙げられる。上記低屈折率層に含まれる樹脂は、該低屈折率層のハードコート層との密着性に優れることから、紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。
上記紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(PETTA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)が好適に用いられる。また、多官能ウレタン(メタ)アクリレートも好適に用いられる。
上記紫外線硬化型樹脂を用いる場合、光重合開始剤を併用することが好ましい。上記光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類(例えば、商品名イルガキュア184、BASF社製の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品名イルガキュア907、BASF社製の2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリフォリノプロパン−1−オン)、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよいし又は2種以上を併用してもよい。
また、商品名イルガキュア127(BASF社製の2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)や、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1や2−ジメチルアミノ−2−(4メチル−ベンジル)−1−(4−モリフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オンも併用可能である。
更に、上記以外の市販品も使用でき、具体的には、BASF社製のイルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、DAROCUR TPO、DAROCUR1173、日本シイベルヘグナー社製のSpeedcureMBB、SpeedcurePBZ、SpeedcureITX、SpeedcureCTX、SpeedcureEDB、Esacure ONE、Esacure KIP150、Esacure KTO46、日本化薬社製のKAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE DMBI等が挙げられる。
なかでも、商品名イルガキュア127(BASF社製の2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン)が好適に用いられる。
なお、上記空隙含有微粒子とは、内部に気体を含む微粒子や、気体を含む多孔質構造の微粒子のことであり、微粒子固体部分の本来の屈折率に対して、該気体による空隙によって微粒子全体としては、見かけ上屈折率が低下した微粒子を意味する。このような空隙含有微粒子としては、例えば、特開2001−233611号公報に開示のシリカ微粒子等が挙げられる。また、空隙含有微粒子としては、シリカのような無機物以外に、特開2002−805031号公報等に開示の中空ポリマー微粒子も挙げられる。
なお、空隙含有微粒子の平均粒径は、例えば、5〜300nm程度である。また、上記空隙含有微粒子の表面には紫外線硬化のできる官能基を有することが好ましい。
本発明の光学積層体において、上記低屈折率層は、屈折率が1.450未満であることが好ましい。1.450以上であると、本発明の光学積層体の反射防止性能が不充分となり、近年の画像表示装置の高レベルな表示品質に対応することができないことがある。より好ましい下限は1.250、より好ましい上限は1.425である。
上記低屈折率層の膜厚(nm)dAは、下記式(I):
dA=mλ/(4nA) (I)
(上記式中、
nAは低屈折率層の屈折率を表し、
mは正の奇数を表し、好ましくは1を表し、
λは波長であり、好ましくは480〜580nmの範囲の値である)
を満たすものが好ましい。
また、本発明にあっては、低屈折率層は下記数式(II):
120<nAdA<145 (II)
を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
また、上記低屈折率層は、ヘイズ値が1%以下であることが好ましい。1%を超えると、本発明の光学積層体の光透過性が低下し、画像表示装置の表示品質低下の原因となることがある。より好ましくは0.5%以下である。なお、本明細書において、ヘイズ値とはJIS K7136に準拠して求められた値である。
このような低屈折率層の形成方法としては、上述した低屈折率層を構成する材料及び更にその他の成分を含む低屈折率層用組成物を用いて、上記ハードコート層の表面に塗布し形成した塗膜を乾燥し、電離放射線の照射及び/又は加熱により塗膜を硬化させることにより形成することができる。
上記低屈折率層用組成物を塗布する方法としては特に限定されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、スプレー法、ダイドコート法、バーコート法、ロールコーター法、メニスカスコーター法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、ピードコーター法等の各種方法が挙げられる。
上記低屈折率層用組成物に必要に応じて含んでいてもよいその他の成分としては、例えば、レベリング剤、重合促進剤、粘度調整剤、防汚剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、着色剤、帯電防止剤、上述した以外の樹脂等が挙げられる。
また、本発明の光学積層体は、必要に応じて任意の層として、上述したハードコート層とは異なる他のハードコート層、高屈折率層、中屈折率層、帯電防止層、防眩層、防汚層等を備えてなるものであってよい。
本発明の光学積層体は、硬度が、JIS K5600−5−4(1999)による鉛筆硬度試験(荷重4.9N)において、2H以上であることが好ましく、3H以上であることがより好ましい。
また、本発明の光学積層体は、表面を、#0000番のスチールウールを用いて、摩擦荷重500g/cmで10往復摩擦した後に上記表面を観察した場合、上記表面の塗膜の剥がれが見られないことが好ましく、700g/cmで同様に10往復摩擦した後に、表面塗膜の剥がれが見られないことがより好ましい。最も好ましくは1000g/cm以上で同様に10往復摩擦して表面塗膜の剥がれが見られないことである。
また、本発明の光学積層体の全光線透過率は、80%以上であることが好ましい。80%未満であると、ディスプレイ表面に装着した場合において、色再現性や視認性を損なうおそれがある。上記全光線透過率は、90%以上であることがより好ましい。
本発明の光学積層体は、ヘイズ値が1%以下であることが好ましい。1%を超えると、本発明の光学積層体の光透過性が低下し、画像表示装置の表示品質低下の原因となることがある。より好ましくは0.5%以下である。
なお、上記ヘイズは、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に準拠した方法により測定することができる。
本発明の光学積層体は、光透過性基材上に、上述したハードコート層用組成物を塗布してハードコート層を形成する工程、及び、必要に応じて、更に形成したハードコート層上に上述した低屈折率層用組成物を塗布して低屈折率層を形成する工程を有する方法が挙げられる。
上記ハードコート層及び低屈折率層を形成する方法としては、上述したとおりである。
また、上記ハードコート層に上述した反応性異型シリカ微粒子を偏在させる乾燥条件としては、具体的には、例えば、乾燥温度:40〜90℃、乾燥時間:30〜90秒であることが好ましく、このとき、ハードコート層形成用組成物の固形分は30〜50%であることが好ましい。
本発明の光学積層体は、偏光素子の表面に、本発明による光学積層体を該光学積層体におけるハードコート層が存在する面と反対の面に設けることによって、偏光板とすることができる。このような偏光板も、本発明の一つである。
上記偏光素子としては特に限定されず、例えば、ヨウ素等により染色し、延伸したポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン化フィルム等が挙げられる。
上記偏光素子と本発明の光学積層体とのラミネート処理においては、光透過性基材(好ましくは、トリアセチルセルロース基材)にケン化処理を行うことが好ましい。ケン化処理によって、接着性が良好になり帯電防止効果も得ることができる。
本発明は、最表面に上記光学積層体又は上記偏光板を備えてなる画像表示装置でもある。
上記画像表示装置は、LCD、PDP、FED、ELD(有機EL、無機EL)、CRT、電子ペーパー、タッチパネル、タブレットPC等の画像表示装置であってもよい。
上記LCDは、透過性表示体と、該透過性表示体を背面から照射する光源装置とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がLCDである場合、この透過性表示体の表面に、本発明の光学積層体又は本発明の偏光板が形成されてなるものである。
本発明が上記光学積層体を有する液晶表示装置の場合、光源装置の光源は光学積層体の下側から照射される。なお、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子と偏光板との間に、位相差板が挿入されてよい。この液晶表示装置の各層間には必要に応じて接着剤層が設けられてよい。
上記PDPは、表面ガラス基板(表面に電極を形成)と当該表面ガラス基板に対向して間に放電ガスが封入されて配置された背面ガラス基板(電極及び、微小な溝を表面に形成し、溝内に赤、緑、青の蛍光体層を形成)とを備えてなるものである。本発明の画像表示装置がPDPである場合、上記表面ガラス基板の表面、又は、その前面板(ガラス基板又はフィルム基板)に上述した光学積層体を備えるものでもある。
上記画像表示装置は、電圧をかけると発光する硫化亜鉛、ジアミン類物質:発光体をガラス基板に蒸着し、基板にかける電圧を制御して表示を行うELD装置、又は、電気信号を光に変換し、人間の目に見える像を発生させるCRTなどの画像表示装置であってもよい。この場合、上記のような各表示装置の最表面又はその前面板の表面に上述した反射防止フィルムを備えるものである。
本発明の画像表示装置は、いずれの場合も、テレビジョン、コンピュータ、ワードプロセッサなどのディスプレイ表示に使用することができる。特に、CRT、液晶パネル、PDP、ELD、FED、電子ペーパー、タッチパネル、タブレットPCなどの高精細画像用ディスプレイの表面に好適に使用することができる。
本発明の反射防止フィルムは、ハードコート層が反応性異型シリカ微粒子を含有するものであり、該反応性異型シリカ微粒子がハードコート層の光透過性基材側に所定の割合で偏在している。このため、ハードコート層を高硬度とすることができるとともに、防汚剤等をハードコート層に添加した場合、少量添加で充分にその機能を発揮させることができ、更に、ハードコート層の上面に低屈折率層等の光学的機能層を積層したときに、該光学的機能層とハードコート層との密着性に優れたものとすることができる。
更に、光透過性基材がトリアセチルセルロース基材である場合、ハードコート層とトリアセチルセルロース基材との界面で干渉縞が発生することも好適に防止することができる。このため、本発明の反射防止フィルムは、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等に好適に適用することができる。
本発明の光学積層体の一例を模式的に示す断面図である。
本発明の内容を下記の実施例により説明するが、本発明の内容はこれらの実施態様に限定して解釈されるものではない。特別に断りの無い限り、「部」及び「%」は質量基準である。更に、特に断りの無い限り、各成分量は固形分量である。
下記成分を配合してハードコート層用組成物1〜18を調製した。
(ハードコート層用組成物1)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物2)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 100重量部(固形換算40重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 60重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 60重量部
(ハードコート層用組成物3)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 62重量部(固形換算25重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 75重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 83重量部
(ハードコート層用組成物4)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 125重量部(固形換算50重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 50重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 45重量部
(ハードコート層用組成物5)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039−1 SIV(1次平均粒径45nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 113重量部(固形換算45重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 55重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 52重量部
(ハードコート層用組成物6)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039−2 SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数8、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物7)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬社製、PET30) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物8)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 40重量部
ポリマーアクリレート(荒川化学工業社製、ビームセットBS371、固形分65%、酢酸ブチル溶剤) 40重量部(固形換算で30重量部)
防汚剤(DIC社製、RS71、反応基含有フッ素オリゴマー) 固形換算1重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物9)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
フッ素系防汚剤(DIC社製、RS71) 固形換算0.5重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物10)
球状反応性シリカ微粒子(日産化学工業社製、製品名MIBKSD(1次平均粒径12nm、平均連結個数0、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物11)
非反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物12)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 25重量部(固形換算10重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 90重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 105重量部
(ハードコート層用組成物13)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 15重量部
(ハードコート層用組成物14)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 75重量部
(ハードコート層用組成物15)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 175重量部(固形換算70重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 30重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 15重量部
(ハードコート層用組成物16)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 175重量部(固形換算70重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 30重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 200重量部
(ハードコート層用組成物17)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 75重量部(固形換算30重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 70重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
MIBK 100重量部
(ハードコート層用組成物18)
反応性異型シリカ微粒子(日揮触媒化成社製、製品名DP1039SIV(1次平均粒径20nm、平均連結個数4、固形分40%、MIBK溶剤)) 175重量部(固形換算70重量部)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製、DPHA) 30重量部
光重合開始剤(BASF社製、イルガキュア184) 4重量部
フッ素系防汚剤(DIC社製、RS71) 固形換算0.5重量部
MIBK 15重量部
(実施例1〜9、比較例1〜4、6〜9)
光透過性基材(厚み40μm、トリアセチルセルロース樹脂フィルム(富士フイルム社製、TD40UL)を準備し、該光透過性基材の片面に、表1に示した各ハードコート層形成用組成物を塗布し塗膜を形成した。その後、該塗膜を温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJになるように照射して塗膜を硬化させることにより、13g/m(乾燥時、厚み10μm)のハードコート層を形成させて、実施例1〜9、比較例1〜4、6〜9に係る光学積層体を製造した。
(比較例5)
塗膜を温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥させる際、ハードコート層形成用組成物を塗布した側が、下向きになるように乾燥させた以外は、実施例1と同様にして比較例5に係る光学積層体を製造した。
実施例及び比較例で得られた光学積層体を以下の方法により評価した。結果を表1に示した。
(鉛筆硬度)
鉛筆引っ掻き試験の硬度は、作製した実施例及び比較例に係る光学積層体を温度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆を用いて、JIS K5600−5−4(1999)に規定する鉛筆硬度試験(500g荷重)を行い、傷がつかなかった最も高い硬度を測定した。
(耐スチールウール(SW)性)
実施例及び比較例に係る光学積層体のハードコート層の表面を、#0000番のスチールウールを用いて10往復摩擦し、塗膜の剥がれが生じなかった最も高い摩擦荷重(g/cm)を測定した。
(ヘイズ)
ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM−150)を用いてJIS K−7136に従い、ヘイズ値(%)を測定した。
(密着性)
JIS K 5600に基づき、実施例及び比較例に係る光学積層体のハードコート層に、1mm角で合計100目の碁盤目を入れ、ニチバン社製工業用24mmセロテープ(登録商標)を用いて5回連続剥離試験を行い、残っているマス目の数量を計測した。
なお、表1には、(剥がれなかったマス目の数)/(合計のマス目数100)を表した。
(干渉縞)
実施例及び比較例に係る光学積層体のハードコート層と反対側の面に黒色のテープを貼合した後、三波長管蛍光灯下にて目視にて干渉縞の有無の評価を行った。干渉縞が視認できない場合を○とし、薄く視認出来た場合を△とし、視認できた場合を×とした。
Figure 2012043341
表1に示したように、実施例に係る光学積層体は、鉛筆硬度は4H以上であり、耐SW性、ヘイズ及び密着性の各評価も良好な結果である。
一方、比較例に係る光学積層体は、いずれも鉛筆硬度が3H以下であり、耐SW性、ヘイズ及び密着性のいずれにも優れたものはなかった。
(参考例1)
光透過性基材(厚み40μm、トリアセチルセルロース樹脂フィルム(富士フイルム社製、TD40UL)を準備し、該光透過性基材の片面に、ハードコート層用組成物1を塗布し塗膜を形成した。その後、該塗膜を温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が70mJになるように照射して塗膜を硬化(半硬化)させることにより、乾燥時13g/m(乾燥時、厚み10μm)のハードコート層を形成させた。
更にハードコート層の上に、下記に示した低屈折率層用組成物1を塗布して塗膜を形成した。その後、該塗膜を温度70℃の熱オーブン中で60秒間乾燥し、塗膜中の溶剤を蒸発させ、紫外線を積算光量が200mJになるように照射して、塗膜を硬化させることにより、厚みが100nmの低屈折率層を備えた光学積層を作製した。
低屈折率層用組成物1
中空状処理シリカ微粒子(該シリカ微粒子の固形分:20質量%溶液;メチルイソブチルケトン、平均粒径:50nm) 73質量部
フッ素原子含有ポリマー(JSR社製;オプスターTU2224、固形分20%溶剤メチルイソブチルケトン) 固形分換算で2質量部
フッ素原子含有モノマー(共栄社化学社製;LINC3A、固形分100%) 5質量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA) 3質量部
重合開始剤(イルガキュア127;BASF社製) 0.35質量部
シリコーン・フッ素原子含有防汚剤(TU2225;JSR社製) 固形分換算で0.5質量部
メチルイソブチルケトン(MIBK) 320質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME) 161質量部
この結果、得られた低屈折率層を備えた光学積層体は、面積率、鉛筆硬度、ヘイズ、密着性及び干渉縞の各評価は、実施例1と同様であったが、低屈折率層を有するため、耐SW性は、400g/cmであり、反射率を測定したところ、Y値が0.98%であった。なお、上記Y値とは、島津製作所製の光学測定装置(UV−3100PC、分光計)を使用し、波長領域400〜700nmの範囲の5度正反射率を測定し、JIS Z8701に従って視感度補正した値である。
本発明の光学積層体は、上述した構成からなるハードコート層を有するため、硬度に優れ、防汚剤等の少量添加で充分にその機能を発揮させることができ、更に、ハードコート層上に低屈折率層等の光学的機能層を設けた場合、ハードコート層と光学的機能層との密着性に優れたものとなる。
そのため、本発明の光学積層体は、陰極線管表示装置(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等に好適に適用することができる。
10 光学積層体
11 光透過性基材
12 ハードコート層

Claims (8)

  1. 光透過性基材の上にハードコート層が形成された光学積層体であって、
    前記ハードコート層は、反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂とを含有し、
    前記ハードコート層の前記光透過性基材側に前記反応性異型シリカ微粒子が偏在しており、
    前記ハードコート層の厚み方向の断面を、前記光透過性基材側界面からそれぞれ領域(1)、領域(2)及び領域(3)と3等分したとき、
    前記領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が30〜90%、
    前記領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が25〜80%、
    前記領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率が10〜35%であって、かつ、
    領域(1)における反応性異型シリカ微粒子の面積率≧領域(2)における反応性異型シリカ微粒子の面積率>領域(3)における反応性異型シリカ微粒子の面積率
    である
    ことを特徴とする光学積層体。
  2. 反応性異型シリカ微粒子は、平均1次粒径が1〜100nmの球状のシリカ微粒子3〜20個が無機の化学結合により結合し、表面に反応性官能基を有するものである請求項1記載の光学積層体。
  3. ハードコート層中の反応性異型シリカ微粒子の含有量が、前記反応性異型シリカ微粒子とバインダー樹脂との合計100質量部に対し、15〜50質量部である請求項1又は2記載の光学積層体。
  4. ハードコート層は、更に防汚剤を含有する請求項1、2又は3記載の光学積層体。
  5. ハードコート層の上に、更に低屈折率層を有する請求項1、2、3又は4記載の光学積層体。
  6. 光透過性基材は、トリアセチルセルロースからなる請求項1、2、3、4又は5記載の光学積層体。
  7. 偏光素子を備えてなる偏光板であって、
    前記偏光板は、偏光素子表面に請求項1、2、3、4、5又は6記載の光学積層体を備えることを特徴とする偏光板。
  8. 最表面に請求項1、2、3、4、5若しくは6記載の光学積層体、又は、請求項7記載の偏光板を備えることを特徴とする画像表示装置。

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