JPWO2012026039A1 - 電子透かし埋め込み装置、電子透かし埋め込み方法及び電子透かし埋め込み用コンピュータプログラムならびに電子透かし検出装置 - Google Patents
電子透かし埋め込み装置、電子透かし埋め込み方法及び電子透かし埋め込み用コンピュータプログラムならびに電子透かし検出装置 Download PDFInfo
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Abstract
電子透かし埋め込み装置は、動画像データ及び電子透かし情報を取得するインターフェース部と、動画像データに電子透かし情報を埋め込む処理部とを有する。この処理部は、複数の画素を含み、かつ所定期間中の各画像に重畳される透かしパターンが、所定期間内の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともに電子透かし情報に含まれるシンボルの値に応じて移動し、かつ、透かしパターンの移動に伴って、透かしパターンによって重畳される基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、その透かしパターンの位置を決定する透かしパターン位置決定機能と、基準領域と透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する透かしパターン重畳機能とを実現する。
Description
本発明は、例えば、動画像データ中に電子透かし情報を埋め込む電子透かし埋め込み装置、電子透かし埋め込み方法及び電子透かし埋め込み用コンピュータプログラム及び動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出する電子透かし検出装置に関する。
近年、インターネットなどを介して、映画などの映像コンテンツを配信するサービスが提供されている。これらの映像コンテンツは、デジタル著作権管理(Digital Rights Management、DRM)技術によって暗号化された上で配信される。また、DRM技術によって、これらの動画コンテンツを不正に複製したり、あるいは配布することが禁止されている。
しかし、視聴者がコンピュータのディスプレイまたはテレビジョンモニタに表示された映像コンテンツをカムコーダなどの撮影機器を用いて撮影することによって映像コンテンツを不正に複製し、複製された映像コンテンツを不正に流通させる事件が発生している。ディスプレイに表示された映像コンテンツは、暗号化されていないため、撮影により複製された映像コンテンツの流通を防ぐことは難しい。
しかし、視聴者がコンピュータのディスプレイまたはテレビジョンモニタに表示された映像コンテンツをカムコーダなどの撮影機器を用いて撮影することによって映像コンテンツを不正に複製し、複製された映像コンテンツを不正に流通させる事件が発生している。ディスプレイに表示された映像コンテンツは、暗号化されていないため、撮影により複製された映像コンテンツの流通を防ぐことは難しい。
そこで、予め視聴者の識別番号などの情報を電子透かしとして、動画像データに埋め込む技術が開発されている。電子透かしは、ディスプレイに表示されたその電子透かしが埋め込まれた動画像データをカムコーダで撮影して不正に複製したとしても、複製された動画像データの中に依然として残っている。このようなアナログキャプチャによって不正に複製された動画像データの流通後において、その複製された動画像データから電子透かしを検出することにより、映像コンテンツの不正利用を行った視聴者の識別番号が特定可能となっている。したがって、映像コンテンツがアナログキャプチャにより不正に複製されて動画投稿サイトなどにアップロードされた場合でも、映像コンテンツの管理者は、アップロードされた映像コンテンツに埋め込まれている情報から流出元を特定することができる。
ところで、視聴者が動画像データに埋め込まれた電子透かしを識別できないように、電子透かしは動画像データに埋め込まれることが好ましい。視聴者が電子透かしを識別できないように電子透かしを動画像データに埋め込むためには、電子透かしにより生じる輝度変動、すなわち、電子透かしが埋め込まれた領域内の画素の値とその周囲の画素の値の差は小さいことが好ましい。しかし、電子透かしが埋め込まれた領域の画素とその周辺の画素間の画素値の差が小さいと、Moving Picture Experts Group(MPEG)などの規格に従って電子透かしが埋め込まれた動画像データを圧縮することにより、電子透かしが消失してしまうおそれがあった。また、電子透かしが埋め込まれた動画像データがカムコーダなどによって撮影された時の画像の歪みなどによっても、電子透かしが消失するおそれがある。電子透かしが埋め込まれた領域の画素とその周辺の画素間の画素値の差が大きければ、このような問題は生じないものの、この場合には、電子透かしは視聴者によって知覚可能となる。つまり、電子透かしによる空間的な画素値変化の大きさと、電子透かしが消失しないための耐性はトレードオフの関係にある。このトレードオフの問題を解決するために、これまでに、様々な電子透かし技術が発明されてきた(例えば、特許文献1〜4を参照)。
例えば、特許文献1に開示された付加信号多重化装置は、主信号をフィールド繰返しで出力し、付加信号をフィールドごとに反転するフィールド繰返しで出力し、その主信号と付加信号を多重化する。
また、特許文献2に開示された電子透かし埋め込み装置は、N以上の次元を持つ入力信号に対して埋め込み情報を電子透かしとして埋め込む。この電子透かし埋め込み装置は、埋め込み情報に基づいて(N-1)次元パターンを生成し、(N-1)次元パターン上の値に応じて周期信号を変調することによりN次元の埋め込みパターンを生成し、その埋め込みパターンを入力信号に重畳する。あるいは、電子透かし埋め込み装置は、入力信号を直交変換して得られる信号の一部の(N-1)次平面に(N-1)次元パターンを重畳し、その(N-1)次元パターンが重畳された信号を直交逆変換する。
さらに特許文献3に開示された電子透かし埋め込み装置は、符号化された透かし情報に応じて、動画像に含まれるフレームごとに埋め込む幾何パターンの位置を、時間的に変化させる。この電子透かし埋め込み装置は、透かし情報の値に応じて、時系列的に幾何パターンの位置が上に凸となるように変化するか、あるいは下に凸となるように変化させる。
さらに特許文献4に開示された電子透かし埋め込み方法は、各フレームに埋め込む電子透かしのパターンに含まれるシンボル成分を、例えばスペクトル拡散による拡散パターンとして、フレーム毎に変化させる。
また、特許文献2に開示された電子透かし埋め込み装置は、N以上の次元を持つ入力信号に対して埋め込み情報を電子透かしとして埋め込む。この電子透かし埋め込み装置は、埋め込み情報に基づいて(N-1)次元パターンを生成し、(N-1)次元パターン上の値に応じて周期信号を変調することによりN次元の埋め込みパターンを生成し、その埋め込みパターンを入力信号に重畳する。あるいは、電子透かし埋め込み装置は、入力信号を直交変換して得られる信号の一部の(N-1)次平面に(N-1)次元パターンを重畳し、その(N-1)次元パターンが重畳された信号を直交逆変換する。
さらに特許文献3に開示された電子透かし埋め込み装置は、符号化された透かし情報に応じて、動画像に含まれるフレームごとに埋め込む幾何パターンの位置を、時間的に変化させる。この電子透かし埋め込み装置は、透かし情報の値に応じて、時系列的に幾何パターンの位置が上に凸となるように変化するか、あるいは下に凸となるように変化させる。
さらに特許文献4に開示された電子透かし埋め込み方法は、各フレームに埋め込む電子透かしのパターンに含まれるシンボル成分を、例えばスペクトル拡散による拡散パターンとして、フレーム毎に変化させる。
しかし、特許文献1に開示された技術では、電子透かしを検出する装置は、埋め込んだ情報を検出する際にフレーム間差分を求めることで埋め込んだ情報を強調し、その強調された情報を検出する。そのため、ディスプレイ上に表示された動画像のフレームと、ディスプレイ上に表示された動画像データを撮影するビデオカメラのフレームとは、正確に同期している必要がある。しかし、ディスプレイの表示のフレームレートとビデオカメラのキャプチャのフレームレートが正確に一致することはほとんどない。そのため、電子透かしを検出する装置は、アナログキャプチャされた動画像データから電子透かし情報を検出できない可能性が高い。
また、特許文献2に開示された技術は、特許文献1に開示された技術と比較して、フレームの正確な同期は不要という点で異なる。そのため、特許文献2に開示された技術では、アナログキャプチャに対する電子透かし情報の耐性は改善されている。しかし、特許文献2に開示された技術では、透かしを埋め込む位置が常に一定のため、“すりガラス効果”と呼ばれる、ノイズが映像に張り付くような現象が生じる問題がある。
また、特許文献2に開示された技術は、特許文献1に開示された技術と比較して、フレームの正確な同期は不要という点で異なる。そのため、特許文献2に開示された技術では、アナログキャプチャに対する電子透かし情報の耐性は改善されている。しかし、特許文献2に開示された技術では、透かしを埋め込む位置が常に一定のため、“すりガラス効果”と呼ばれる、ノイズが映像に張り付くような現象が生じる問題がある。
また特許文献3に開示された技術を用いて電子透かし情報が埋め込まれた動画像データをアナログキャプチャして作成された動画像データからフレームがいくつか間引かれると、幾何パターンの位置の上端と下端の中間の基準位置が見つけることは困難になる。その結果として、電子透かしの検出が困難となる。また、画像中から幾何パターンの位置を特定するためには、幾何パターンが埋め込まれた部分の画素値とその周囲の画素値との差が大きくなければならず、その結果として画質劣化を生じてしまう。更に、画像中には、一般に、平行移動する物体の像が多く含まれるので、そのような像の移動と幾何パターンの移動との区別がつき難いので、幾何パターンの検出が難しい。そして電子透かしを検出する装置が、幾つかのフレームで幾何パターンの検出に失敗すると、フレームが間引かれているのと同様に、電子透かしの検出が困難となる。
さらに、特許文献4に開示された技術では、フレームごとに拡散パターンが異なるために、電子透かしを検出する装置は、フレームごとに拡散パターンを推定する必要があり、それだけ透かしの検出が難しくなる。
さらに、特許文献4に開示された技術では、フレームごとに拡散パターンが異なるために、電子透かしを検出する装置は、フレームごとに拡散パターンを推定する必要があり、それだけ透かしの検出が難しくなる。
そこで本明細書は、動画像データがアナログキャプチャなどにより改変されても電子透かし情報が消失せず、かつ、視聴者が電子透かし情報を視認できないように電子透かし情報を動画像データに埋め込む電子透かし埋め込み装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、電子透かし埋め込み装置が提供される。この電子透かし埋め込み装置は、動画像データ及び電子透かし情報を取得するインターフェース部と、動画像データに電子透かし情報を埋め込む処理部とを有する。この処理部は、複数の画素を含み、かつ動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともにシンボルの値に応じて移動し、かつ透かしパターンの移動に伴って、透かしパターンによって重畳される基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、透かしパターンの位置を決定する透かしパターン位置決定機能と、基準領域と透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する透かしパターン重畳機能とを実現する。
また、他の実施形態によれば、電子透かし埋め込み方法が提供される。この電子透かし埋め込み方法は、動画像データ及び電子透かし情報を取得し、複数の画素を含み、かつ動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともにシンボルの値に応じて移動し、かつ透かしパターンの移動に伴って、透かしパターンによって重畳される基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、透かしパターンの位置を決定し、基準領域と透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正することを含む。
さらに他の実施形態によれば、動画像データに電子透かし情報を埋め込むことをコンピュータに実行させるコンピュータプログラムが提供される。このコンピュータプログラムは、複数の画素を含み、かつ動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともにシンボルの値に応じて移動し、かつ透かしパターンの移動に伴って、透かしパターンによって重畳される基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、透かしパターンの位置を決定し、基準領域と透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正することをコンピュータに実行させる命令コードを有する。
さらに他の実施形態によれば、電子透かし検出装置が提供される。この電子透かし検出装置は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを取得するインターフェース部と、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出する処理部とを有する。この処理部は、動画像データ中の各画像について、各画像の所定位置に設定された基準領域内の平均画素値を算出する画素値平均化機能と、基準領域内の平均画素値が時間経過に応じて変動する場合に電子透かし情報に含まれ、かつ誤り訂正符号もしくは誤り検出符号を用いて符号化されたシンボルのパターンに含まれるシンボルに対応する透かしパターンが各画像に埋め込まれていると判定する透かしパターン検出機能と、基準領域内の平均画素値の変化の位相を判定する透かし位相検出機能と、位相の違いから取り得る全てのシンボルのパターンを計算し、シンボルのパターンのうち、誤り訂正符号もしくは誤り検出符号に応じて復号したときに誤りの無いシンボルのパターンに含まれるシンボルの値を電子透かし情報に含まれるシンボルの値とする電子透かし情報抽出機能とを実現する。
あるいは、処理部は、上記の透かしパターン検出機能、位相検出機能及び電子透かし情報抽出機能の代わりに、基準領域内の平均画素値が時間経過に応じて変動する場合に電子透かし情報に含まれるシンボルに対応する透かしパターンが各画像に埋め込まれていると判定する透かしパターン検出機能と、基準領域に含まれる各画素の値の時間変動に基づいて透かしパターンの移動方向を特定する透かしパターン移動方向検出機能と、透かしパターンの移動方向と電子透かし情報に含まれるシンボルが取り得る値との対応関係を表す参照テーブルを参照して、透かしパターンの移動方向に対応する値を電子透かし情報に含まれるシンボルの値とする電子透かし情報抽出機能とを実現する。
あるいは、処理部は、上記の透かしパターン検出機能、位相検出機能及び電子透かし情報抽出機能の代わりに、基準領域内の平均画素値が時間経過に応じて変動する場合に電子透かし情報に含まれるシンボルに対応する透かしパターンが各画像に埋め込まれていると判定する透かしパターン検出機能と、基準領域に含まれる各画素の値の時間変動に基づいて透かしパターンの移動方向を特定する透かしパターン移動方向検出機能と、透かしパターンの移動方向と電子透かし情報に含まれるシンボルが取り得る値との対応関係を表す参照テーブルを参照して、透かしパターンの移動方向に対応する値を電子透かし情報に含まれるシンボルの値とする電子透かし情報抽出機能とを実現する。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
ここに開示される電子透かし埋め込み装置は、動画像データがアナログキャプチャなどにより改変されても電子透かし情報が消失せず、かつ、視聴者が電子透かし情報を視認できないように、電子透かし情報を動画像データに埋め込むことができる。
以下、図を参照しつつ、各実施形態による、電子透かし埋め込み装置について説明する。この電子透かし埋め込み装置は、電子透かし情報が埋め込まれていることを表す透かしパターンと動画像データの各画像上の基準領域とが重複する領域の面積を、時系列に沿って変化させることで基準領域内の画素値の平均値を時間的に変動させる。
なお、動画像データに含まれる各画像は、フレームまたはフィールドの何れであってもよい。フレームは、動画像データ中の一つの静止画像であり、一方、フィールドは、フレームから奇数行のデータあるいは偶数行のデータのみを取り出すことにより得られる静止画像である。
図1は、一つの実施形態による電子透かし埋め込み装置の概略構成図である。電子透かし埋め込み装置1は、インターフェース部11と、記憶部12と、処理部13とを有する。そして電子透かし埋め込み装置1は、インターフェース部11を介して取得した、動画像データに対して電子透かし情報を埋め込む。
インターフェース部11は、例えば、電子透かし埋め込み装置1を、カムコーダなどの動画像入力装置(図示せず)または液晶ディスプレイなどの画像表示装置(図示せず)と接続するためのビデオ信号インターフェース及びその制御回路を有する。あるいは、インターフェース部11は、電子透かし埋め込み装置1を、イーサネット(登録商標)などの通信規格に従った通信ネットワークに接続するための通信インターフェース及びその制御回路を有してもよい。あるいはまた、インターフェース部11は、無線配信される動画像データを受信するためのアンテナと電子透かし埋め込み装置1を接続し、アンテナを介して受信した動画像データを復号するための回路を有する。
インターフェース部11は、動画像入力装置から、または通信ネットワークあるいはアンテナを介して動画像データを取得し、その動画像データを処理部13へ渡す。
さらに、インターフェース部11は、キーボードまたはマウスといったユーザインターフェース装置を電子透かし埋め込み装置1に接続するために、ユニーバーサルシリアルバスなどのバス規格に従ったインターフェース回路を有してもよい。そしてインターフェース部11は、ユーザインターフェース装置または通信ネットワークから、動画像データに電子透かし情報として埋め込むデータを取得し、そのデータを処理部13へ渡す。
インターフェース部11は、動画像入力装置から、または通信ネットワークあるいはアンテナを介して動画像データを取得し、その動画像データを処理部13へ渡す。
さらに、インターフェース部11は、キーボードまたはマウスといったユーザインターフェース装置を電子透かし埋め込み装置1に接続するために、ユニーバーサルシリアルバスなどのバス規格に従ったインターフェース回路を有してもよい。そしてインターフェース部11は、ユーザインターフェース装置または通信ネットワークから、動画像データに電子透かし情報として埋め込むデータを取得し、そのデータを処理部13へ渡す。
電子透かし情報は、例えば、視聴者の識別番号、動画像データの配信元の識別番号及び電子透かし埋め込み装置1が組み込まれた映像再生装置の識別番号の少なくとも一つを含む。また本明細書において、電子透かし情報に含まれる視聴者の識別番号などを表す複数の数値又は記号のうちの一つ、例えば、一つのビットをシンボルとする。従って、電子透かし情報に含まれるシンボルは、予め定められた、互いに異なる複数の値のうちの何れかの値を持つ。例えば、電子透かし情報に含まれるシンボルがビットであれば、そのシンボルは、'0'または'1'の値を持つ。
さらに、インターフェース部11は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを処理部13から受け取り、その電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを液晶ディスプレイなどの画像表示装置へ出力する。または、インターフェース部11は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを、通信ネットワークを介して電子透かし埋め込み装置1と接続された他の機器へ送信してもよい。
記憶部12は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、または光ディスク装置のうちの少なくとも何れか一つを有する。そして記憶部12は、電子透かし埋め込み装置1で実行されるコンピュータプログラムと、電子透かし情報を埋め込むために使用する各種のパラメータを記憶する。また記憶部12は、電子透かし情報が埋め込まれる前の動画像データに含まれる1以上の画像及び電子透かし情報を、処理部13により電子透かし情報が埋め込まれた動画像データが作成されるまで、一時的に記憶してもよい。さらに記憶部12は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを記憶してもよい。
処理部13は、1個または複数個のプロセッサと、ランダムアクセスメモリといったメモリ回路と、周辺回路を有する。そして処理部13は、動画像データに電子透かし情報を埋め込む。さらに処理部13は、電子透かし埋め込み装置1全体を制御する。
図2は、動画像データに電子透かし情報を埋め込むために実現される処理部13の機能を示すブロック図である。処理部13は、透かしパターン位置決定部21と、透かしパターン重畳部22と、移動履歴記録部23とを有する。処理部13が有するこれらの各部は、処理部13が有するプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、透かしパターン位置決定部21、透かしパターン重畳部22及び移動履歴記録部23は、それぞれ別個の演算回路として電子透かし埋め込み装置1に実装されてもよい。
処理部13は、電子透かし情報に含まれる注目するシンボルの値に応じて、時間経過に応じて周期的に移動する所定形状を持つ透かしパターンを動画像データの各画像に重畳する。
本実施形態では、例えば、透かしパターンと同一形状及び同一サイズを持つ基準領域が画像上に設定される。そして透かしパターンは、基準領域の少なくとも一部を含む移動範囲内で、基準領域と重なった状態と、基準領域と重ならない状態とが周期的に繰り返されるように、画像上を移動する。そのため、電子透かし情報が埋め込まれていることは、基準領域に含まれる画素の平均輝度値の時間変動が、透かしパターンの移動周期に応じて発生していることで表される。
本実施形態では、例えば、透かしパターンと同一形状及び同一サイズを持つ基準領域が画像上に設定される。そして透かしパターンは、基準領域の少なくとも一部を含む移動範囲内で、基準領域と重なった状態と、基準領域と重ならない状態とが周期的に繰り返されるように、画像上を移動する。そのため、電子透かし情報が埋め込まれていることは、基準領域に含まれる画素の平均輝度値の時間変動が、透かしパターンの移動周期に応じて発生していることで表される。
また、一つの動画像データ中の各画像に、電子透かし情報に含まれる複数のシンボルを埋め込んでもよい。この場合、動画像データ中の各画像には、複数の基準領域及び透かしパターンが設定される。そして、一つの基準領域とその基準領域を含む移動範囲内で移動する透かしパターンが一つのシンボルに対応する。
また、本実施形態では、動画像データに埋め込まれるシンボルの値は、基準領域の平均画素値の時間変動における位相の違いによって表される。基準領域の平均画素値は、透かしパターンによって重畳される基準領域の面積によって周期的に明暗を繰り返す。
例えば、ひとつの基準領域の平均画素値がt0、t1、t2の各時刻で明、暗、明と変化する場合は、このときのシンボルは'0'と設定される。また、別の基準領域の平均画素値がt0、t1、t2の各時刻で暗、明、暗と変化する場合は、このときのシンボルは'1'であると設定される。以上のように、基準領域の平均画素値の時間変動における位相に差をつけることで、処理部13は、埋め込むシンボルの値を変更することができる。なお、シンボルの値は、上記とは逆に、基準領域の平均画素値が明、暗、明と変動するときに'1'、暗、明、暗と変動するときに'0'と設定されてもよい。
例えば、ひとつの基準領域の平均画素値がt0、t1、t2の各時刻で明、暗、明と変化する場合は、このときのシンボルは'0'と設定される。また、別の基準領域の平均画素値がt0、t1、t2の各時刻で暗、明、暗と変化する場合は、このときのシンボルは'1'であると設定される。以上のように、基準領域の平均画素値の時間変動における位相に差をつけることで、処理部13は、埋め込むシンボルの値を変更することができる。なお、シンボルの値は、上記とは逆に、基準領域の平均画素値が明、暗、明と変動するときに'1'、暗、明、暗と変動するときに'0'と設定されてもよい。
また、他の実施形態では、動画像データに埋め込まれるシンボルの値は、透かしパターンの移動方向によって表されてもよい。そこで透かしパターン位置決定部21は、電子透かし情報に含まれる着目するシンボルの値に応じて、透かしパターンの移動方向及び移動範囲を設定する。
例えば、着目するシンボルの値が'1'である場合、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンが垂直方向に移動するように移動範囲を設定する。一方、着目するシンボルの値が'0'である場合、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンが水平方向に移動するように移動範囲を設定する。なお、透かしパターン位置決定部21は、着目するシンボルの値が'0'である場合に透かしパターンが垂直方向に移動するように移動範囲を設定し、着目するシンボルの値が'1'である場合に透かしパターンが水平方向に移動するように移動範囲を設定してもよい。
例えば、着目するシンボルの値が'1'である場合、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンが垂直方向に移動するように移動範囲を設定する。一方、着目するシンボルの値が'0'である場合、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンが水平方向に移動するように移動範囲を設定する。なお、透かしパターン位置決定部21は、着目するシンボルの値が'0'である場合に透かしパターンが垂直方向に移動するように移動範囲を設定し、着目するシンボルの値が'1'である場合に透かしパターンが水平方向に移動するように移動範囲を設定してもよい。
図3(A)は、基準領域と透かしパターンの関係の一例を示す図である。動画像データには、時刻t〜(t+3)に対応する4枚の画像301〜304が含まれている。各画像上のブロック311は、透かしパターンを表し、点線で囲まれた領域312は基準領域である。また一点鎖線で囲まれた領域313が透かしパターンの移動範囲である。この例では、透かしパターン311及び基準領域312は、何れも3×3画素の矩形形状を有している。また透かしパターン311の拡大図311aは、透かしパターンに含まれる各画素の値を表す。この例では、透かしパターン311の各画素は、その拡大図311aに示されるように、'-2'の値を持つ。したがって、透かしパターンと基準領域とが重複している部分に含まれる画素の値は、元の画素値から'2'を減算した値となる。
時刻tの画像301では、基準領域312と透かしパターン311とは重複しない。時刻(t+1)の画像302では、基準領域312中の右端の列が透かしパターン311と重複している。また時刻(t+2)の画像303では、基準領域312の左端以外の列が透かしパターン311と重複している。そして時刻(t+3)の画像304では、基準領域312全体が透かしパターン311と重複している。
時刻tの画像301では、基準領域312と透かしパターン311とは重複しない。時刻(t+1)の画像302では、基準領域312中の右端の列が透かしパターン311と重複している。また時刻(t+2)の画像303では、基準領域312の左端以外の列が透かしパターン311と重複している。そして時刻(t+3)の画像304では、基準領域312全体が透かしパターン311と重複している。
各画像の基準領域の拡大図312a〜312dは、それぞれ、基準領域に含まれる各画素の値を表す。拡大図312a〜312dに示されるように、時刻(t+1)の画像302では、時刻tの画像301と比較して、基準領域内の右端の列の画素値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ小さくなっている。また、時刻(t+2)の画像303では、時刻tの画像301と比較して、基準領域内の左端以外の列に含まれる画素の値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ小さくなっている。そして時刻(t+3)の画像304では、時刻tの画像301と比較して、基準領域内の全ての画素の値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ小さくなっている。
図3(B)は、図3(A)に対応する、基準領域内の画素値の平均値の時間変化を表すグラフである。図3(B)において、横軸は時間を表し、縦軸は画素値を表す。そしてグラフ320は、基準領域内の画素値の平均値の時間変化を表すグラフである。基準領域に写っているシーンが急激に変化するものでなければ、透かしパターンが重畳されていない基準領域内の各画素の値は、数〜数十画像の間、時間的に変化しないとみなせる。そのため、基準領域内の画素値の平均値は、透かしパターンの移動に応じて周期的に変化する。また、基準領域内のシーンが激しく変化する場合でも、透かしパターンの移動周期、すなわち基準領域内の平均画素値の変動周期と同じ周期で振動する信号が存在しなければ、フーリエスペクトルには透かしパターンの移動周期と同じ周期のスペクトルが観察できる。この例では、基準領域内の画素値の平均値は、透かしパターンの移動周期Tに応じて三角波状に時間的に変動する。透かしパターンと基準領域とが重複しない時刻tにおいて、基準領域内の画素値の平均値は最も高くなり、透かしパターンと基準領域とが完全に重複する時刻(t+3)において、基準領域内の画素値の平均値は最も低くなる。
図4(A)は、基準領域と透かしパターンの関係の他の一例を示す図である。動画像データには、時刻t〜(t+3)に対応する4枚の画像401〜404が含まれている。各画像上のブロック411は、透かしパターンを表し、点線で囲まれた領域412は基準領域である。また一点鎖線で囲まれた領域413が透かしパターンの移動範囲である。この例でも、透かしパターン411及び基準領域412は、何れも3×3画素の矩形形状を有している。また透かしパターン411の拡大図411aは、透かしパターンに含まれる各画素の値を表す。この例では、透かしパターン411の各画素は、その拡大図411aに示されるように、'+2'の値を持つ。したがって、透かしパターンと基準領域とが重複している部分に含まれる画素の値は、元の画素値に'2'を加算した値を持つ。
時刻tの画像401では、基準領域412と透かしパターン411とは重複しない。時刻(t+1)の画像402では、基準領域412中の上端の行が透かしパターン411と重複している。また時刻(t+2)の画像403では、基準領域412の下端以外の行が透かしパターン411と重複している。そして時刻(t+3)の画像404では、基準領域412全体が透かしパターン411と重複している。
時刻tの画像401では、基準領域412と透かしパターン411とは重複しない。時刻(t+1)の画像402では、基準領域412中の上端の行が透かしパターン411と重複している。また時刻(t+2)の画像403では、基準領域412の下端以外の行が透かしパターン411と重複している。そして時刻(t+3)の画像404では、基準領域412全体が透かしパターン411と重複している。
各画像の基準領域の拡大図412a〜412dは、それぞれ、基準領域に含まれる各画素の値を表す。拡大図412a〜412dに示されるように、時刻(t+1)の画像402では、時刻tの画像401と比較して、基準領域内の上端の行の画素値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ大きくなっている。また、時刻(t+2)の画像403では、時刻tの画像401と比較して、基準領域内の下端以外の行に含まれる画素の値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ大きくなっている。そして時刻(t+3)の画像404では、時刻tの画像401と比較して、基準領域内の全ての画素の値が透かしパターンの画素値に相当する'2'だけ大きくなっている。
図4(B)は、図4(A)に対応する、基準領域内の画素値の平均値の時間変化を表すグラフである。図4(B)において、横軸は時間を表し、縦軸は画素値を表す。そしてグラフ420は、基準領域内の画素値の平均値の時間変化を表すグラフである。基準領域内の画素値の平均値は、透かしパターンの移動に応じて周期的に変化する。この例では、基準領域内の画素値の平均値は、透かしパターンの移動周期Tに応じて三角波状に時間的に変動する。そして透かしパターンと基準領域とが重複しない時刻tにおいて、基準領域内の画素値の平均値は最も低くなり、透かしパターンと基準領域とが完全に重複する時刻(t+3)において、基準領域内の画素値の平均値は最も高くなる。
また、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンを、中心角が270°であり、かつ、中心が基準領域の何れか一つのコーナーに位置する扇形に設定してもよい。この場合、透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンの中心を回転軸とし、着目するシンボルの値に応じて、透かしパターンを回転移動させる方向を変える。
図5(A)〜図5(F)は、上記のように透かしパターンが扇形に設定される、基準領域と透かしパターンの関係のさらに他の一例を示す図である。図5(A)〜図5(F)において、点線で示された矩形の領域501は基準領域であり、扇形の領域502が透かしパターンである。透かしパターンの中心502aは、基準領域501の右下のコーナーに位置している。透かしパターン502の移動範囲は、埋め込まれるシンボルの値にかかわらず、透かしパターン502の中心502aを中心とし、半径が透かしパターン502の半径と同一となる円形状の領域となる。
透かしパターン位置決定部21は、埋め込まれるシンボルの値が'0'である場合、図5(A)〜図5(C)の順序に従って、透かしパターンを時計回りに回転させる。一方、透かしパターン位置決定部21は、埋め込まれるシンボルの値が'1'である場合、図5(D)〜図5(F)の順序に従って、透かしパターンを反時計回りに回転させる。
透かしパターン位置決定部21は、埋め込まれるシンボルの値が'0'である場合、図5(A)〜図5(C)の順序に従って、透かしパターンを時計回りに回転させる。一方、透かしパターン位置決定部21は、埋め込まれるシンボルの値が'1'である場合、図5(D)〜図5(F)の順序に従って、透かしパターンを反時計回りに回転させる。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像について、その一つ前の画像における透かしパターンの位置、透かしパターンの移動方向及び予め定められた移動量に基づいて、注目する画像における透かしパターンの位置を決定する。そのために、透かしパターン位置決定部21は、移動履歴記録部23から、一つ前の画像における、透かしパターンの位置及び透かしパターンの移動方向を表す移動方向フラグを受け取る。そして透かしパターン位置決定部21は、移動方向フラグで表された移動方向に沿って、一つ前の画像における透かしパターンの位置から所定の移動量だけ移動させた位置を、注目する画像における透かしパターンの位置とする。
例えば、図3(A)に示されるように、透かしパターンの移動範囲が、基準領域を左端とし、透かしパターンの左端が基準領域の右側に隣接する位置を右端とする範囲であるとする。この場合において、一つ前の画像における透かしパターンの移動方向が右向きである場合、透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置から所定の移動量Δだけ透かしパターンを右方向へ移動させる。逆に、一つ前の画像における透かしパターンの移動方向が左向きである場合、透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置から所定の移動量Δだけ透かしパターンを左方向へ移動させる。
例えば、図3(A)に示されるように、透かしパターンの移動範囲が、基準領域を左端とし、透かしパターンの左端が基準領域の右側に隣接する位置を右端とする範囲であるとする。この場合において、一つ前の画像における透かしパターンの移動方向が右向きである場合、透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置から所定の移動量Δだけ透かしパターンを右方向へ移動させる。逆に、一つ前の画像における透かしパターンの移動方向が左向きである場合、透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置から所定の移動量Δだけ透かしパターンを左方向へ移動させる。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置を透かしパターン重畳部22へ通知する。また透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置と透かしパターンの移動方向を表す移動方向フラグを移動履歴記録部23に渡す。その際、注目する画像における透かしパターンの位置が、移動範囲の何れかの端である場合、透かしパターン位置決定部21は、移動方向を反転し、その反転させた移動方向を表す移動フラグを透かしパターンの位置とともに移動履歴記録部23に渡す。例えば、注目する画像において、透かしパターンがその移動範囲の左端に位置している場合、透かしパターンは、その画像まで左方向へ移動しているので、透かしパターン位置決定部21は、移動方向フラグの値を右方向を表す値とする。そして透かしパターン位置決定部21は、右方向を表す移動方向フラグとともに透かしパターンの位置を移動履歴記録部23に渡す。
透かしパターン重畳部22は、透かしパターン位置決定部21から通知された透かしパターンの位置に基づいて、注目する画像のうち、透かしパターンと重なる領域を特定する。そして透かしパターン重畳部22は、透かしパターンと重なる領域に含まれる各画素の値を、透かしパターンに含まれる対応する画素の値で修正する。例えば、上記の図3(A)に示されるように、透かしパターンに含まれる各画素が'-2'の値を持つ場合、透かしパターン重畳部22は、透かしパターンと重なる領域に含まれる各画素の値から'2'減算する。
なお、透かしパターン重畳部22は、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれる画素についてのみ、その画素の値を透かしパターンに含まれる対応する画素の値で修正してもよい。
図6は、基準領域と透かしパターンの関係のさらに他の一例を示す図である。図6において、画像601〜604は、それぞれ、時刻t、(t+1)、(t+2)、(t+3)に対応する。各画像上の点線で囲まれた領域610は基準領域であり、ブロック611〜614は、透かしパターンと基準領域とが重なる部分を表す。この例では、シンボルの所定の値(例えば、'0')に対して、透かしパターンの移動範囲は、基準領域の左上コーナーと右下コーナーとを結ぶ直線に沿って設定され、透かしパターンは、その移動範囲内で時間の経過とともに周期的に移動する。この場合、シンボルの他の値に対して、透かしパターンは、基準領域の右上コーナーと左下コーナーとを結ぶ直線に沿って移動する。
画像601〜603では、透かしパターンと基準領域610とが重なる基準領域内の一部分611〜613に含まれる画素の値のみが透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正される。また画像604では、基準領域全体が透かしパターンと重なっているので、基準領域に含まれる全ての画素が透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正される。
このように、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれる画素の値のみを修正することで、電子透かし情報の埋め込みによって値が変わる画素の数が少なくなる。そのため、電子透かし埋め込み装置1は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データの画質の低下を抑制できる。
図6は、基準領域と透かしパターンの関係のさらに他の一例を示す図である。図6において、画像601〜604は、それぞれ、時刻t、(t+1)、(t+2)、(t+3)に対応する。各画像上の点線で囲まれた領域610は基準領域であり、ブロック611〜614は、透かしパターンと基準領域とが重なる部分を表す。この例では、シンボルの所定の値(例えば、'0')に対して、透かしパターンの移動範囲は、基準領域の左上コーナーと右下コーナーとを結ぶ直線に沿って設定され、透かしパターンは、その移動範囲内で時間の経過とともに周期的に移動する。この場合、シンボルの他の値に対して、透かしパターンは、基準領域の右上コーナーと左下コーナーとを結ぶ直線に沿って移動する。
画像601〜603では、透かしパターンと基準領域610とが重なる基準領域内の一部分611〜613に含まれる画素の値のみが透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正される。また画像604では、基準領域全体が透かしパターンと重なっているので、基準領域に含まれる全ての画素が透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正される。
このように、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれる画素の値のみを修正することで、電子透かし情報の埋め込みによって値が変わる画素の数が少なくなる。そのため、電子透かし埋め込み装置1は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データの画質の低下を抑制できる。
移動履歴記録部23は、一画像分の透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶部12に記憶させる。そして移動履歴記録部23は、透かしパターン位置決定部21から透かしパターンの位置と移動方向フラグを受け取る度に、記憶部12に記憶されている透かしパターンの位置と移動方向フラグの値を、最新の透かしパターンの位置と移動方向フラグの値に更新する。
また移動履歴記録部23は、処理部13が有するメモリ回路に、透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶させてもよい。
なお、一つの画像に複数のシンボルが埋め込まれる場合、透かしパターン位置決定部21、透かしパターン重畳部22及び移動履歴記録部23は、各シンボルに対応する透かしパターンごとに上記の処理を実行する。
また移動履歴記録部23は、処理部13が有するメモリ回路に、透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶させてもよい。
なお、一つの画像に複数のシンボルが埋め込まれる場合、透かしパターン位置決定部21、透かしパターン重畳部22及び移動履歴記録部23は、各シンボルに対応する透かしパターンごとに上記の処理を実行する。
図7は、電子透かし埋め込み装置1の処理部13上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、電子透かし埋め込み処理の動作フローチャートである。処理部13は、電子透かし情報に含まれる一つのシンボルごとに、以下の電子透かし埋め込み処理を実行する。
処理部13は、インターフェース部11を通じて受け取った電子透かし情報に含まれるシンボルのうち、注目するシンボルを設定する(ステップS101)。そして処理部13の透かしパターン位置決定部21は、電子透かし情報に含まれる注目するシンボルの値に応じて、透かしパターンの移動周期における位相または移動方向を決定する(ステップS102)。透かしパターンの位置に応じて基準領域の平均画素値は変化するので、この透かしパターンの移動周期における位相は、基準領域の平均画素値の時間変動における位相に対応する。なお、透かしパターンの移動周期における位相は、例えば、透かしパターンが配置される初期位置により表される。例えば、ある基準領域では、透かしパターンの初期位置は、透かしパターンが基準領域を完全に覆う位置とし、別の基準領域では、透かしパターンの初期位置は透かしパターンが基準領域に重ならない位置とする。この結果、透かしパターンが移動するにつれ、それぞれの基準領域の平均画素の時間変化は、(暗→明→暗)、あるいは(明→暗→明)のようになる。そのため、図3(B)に示される平均画素値の時系列変化を表す三角波の位相が、透かしパターンの初期位置に応じてπ(rad)異なるようになる。
処理部13は、インターフェース部11を通じて受け取った電子透かし情報に含まれるシンボルのうち、注目するシンボルを設定する(ステップS101)。そして処理部13の透かしパターン位置決定部21は、電子透かし情報に含まれる注目するシンボルの値に応じて、透かしパターンの移動周期における位相または移動方向を決定する(ステップS102)。透かしパターンの位置に応じて基準領域の平均画素値は変化するので、この透かしパターンの移動周期における位相は、基準領域の平均画素値の時間変動における位相に対応する。なお、透かしパターンの移動周期における位相は、例えば、透かしパターンが配置される初期位置により表される。例えば、ある基準領域では、透かしパターンの初期位置は、透かしパターンが基準領域を完全に覆う位置とし、別の基準領域では、透かしパターンの初期位置は透かしパターンが基準領域に重ならない位置とする。この結果、透かしパターンが移動するにつれ、それぞれの基準領域の平均画素の時間変化は、(暗→明→暗)、あるいは(明→暗→明)のようになる。そのため、図3(B)に示される平均画素値の時系列変化を表す三角波の位相が、透かしパターンの初期位置に応じてπ(rad)異なるようになる。
透かしパターン位置決定部21は、時間順に注目する画像を設定する(ステップS103)。そして透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置及び移動方向フラグと、予め設定された透かしパターンの移動量に基づいて、注目する画像における透かしパターンの位置を決定する(ステップS104)。なお、注目する画像が動画像データ中の最初の画像である場合、透かしパターン位置決定部21は、例えば、透かしパターンの移動範囲の何れか一端に透かしパターンを配置し、その一端から移動範囲の他端へ向かう方向を、注目する画像における移動方向とする。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置と移動方向フラグを処理部13の移動履歴記録部23へ渡し、移動履歴記録部23は、その透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶部12に記憶させる(ステップS105)。また透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンの位置を処理部13の透かしパターン重畳部22へ通知する。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置と移動方向フラグを処理部13の移動履歴記録部23へ渡し、移動履歴記録部23は、その透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶部12に記憶させる(ステップS105)。また透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンの位置を処理部13の透かしパターン重畳部22へ通知する。
透かしパターン重畳部22は、透かしパターン位置決定部21から通知された透かしパターンの位置に応じて、注目する画像上で透かしパターンと重なる領域を特定する(ステップS106)。そして透かしパターン重畳部22は、その透かしパターンと重なる領域に含まれる各画素の値を、透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正する(ステップS107)。なお、透かしパターン重畳部22は、上記のように、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれる画素の値のみを透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正してもよい。
その後、処理部13は、動画像データが終了したか否か判定する(ステップS108)。動画像データが終了していなければ(ステップS108−No)、処理部13は、ステップS103〜ステップS108の処理を繰り返す。
一方、動画像データが終了していれば(ステップS108−Yes)、処理部13は、電子透かし埋め込み処理を終了する。
その後、処理部13は、動画像データが終了したか否か判定する(ステップS108)。動画像データが終了していなければ(ステップS108−No)、処理部13は、ステップS103〜ステップS108の処理を繰り返す。
一方、動画像データが終了していれば(ステップS108−Yes)、処理部13は、電子透かし埋め込み処理を終了する。
以上に説明してきたように、この電子透かし埋め込み装置は、電子透かし情報に含まれる注目するシンボルの値に応じた位相または移動方向に応じて、透かしパターンを時間経過に応じて周期的に移動させる。そのため、この電子透かし埋め込み装置は、透かしパターンの位置が周期的に変わるので、電子透かし情報が埋め込まれることによるすりガラス効果を抑制できる。したがって、この電子透かし埋め込み装置は、電子透かし情報を埋め込むことによる画質の劣化を抑制できるとともに、視聴者が埋め込まれた電子透かしを視認することを困難にできる。
また電子透かし検出装置は、この電子透かし埋め込み装置により電子透かし情報が埋め込まれた動画像データから基準領域内の平均画素値が周期的に変動していることを検知するだけで、電子透かし情報が埋め込まれているか否か判定できる。そのため、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データがアナログキャプチャによって複製されても、その複製された動画像データの画像上に基準領域が写っている限り、電子透かし情報は消失しない。また、埋め込まれるシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向が決定される。そのため、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データにフレームレート変換などの加工が行われても、透かしパターンの位相または移動方向は変わらず、電子透かし検出装置は、埋め込まれた電子透かし情報を抽出できる。
また電子透かし検出装置は、この電子透かし埋め込み装置により電子透かし情報が埋め込まれた動画像データから基準領域内の平均画素値が周期的に変動していることを検知するだけで、電子透かし情報が埋め込まれているか否か判定できる。そのため、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データがアナログキャプチャによって複製されても、その複製された動画像データの画像上に基準領域が写っている限り、電子透かし情報は消失しない。また、埋め込まれるシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向が決定される。そのため、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データにフレームレート変換などの加工が行われても、透かしパターンの位相または移動方向は変わらず、電子透かし検出装置は、埋め込まれた電子透かし情報を抽出できる。
次に、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置について説明する。
第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置と比較して、処理部が各画像をランダム変換した後に透かしパターンを重畳する点で異なる。そこで以下では、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置と異なる点についてのみ説明する。
第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置と比較して、処理部が各画像をランダム変換した後に透かしパターンを重畳する点で異なる。そこで以下では、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置と異なる点についてのみ説明する。
図8は、第2の実施形態による、電子透かし情報を動画像データに埋め込むために実現される処理部の機能を示すブロック図である。図8において、処理部14が有する各部に対して、図2に示される、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置1の処理部13の対応する各部と同一の参照番号を付した。
処理部14は、ランダム変換部24と、透かしパターン位置決定部21と、透かしパターン重畳部22と、移動履歴記録部23と、逆ランダム変換部25とを有する。
処理部14は、ランダム変換部24と、透かしパターン位置決定部21と、透かしパターン重畳部22と、移動履歴記録部23と、逆ランダム変換部25とを有する。
ランダム変換部24は、所定の変換規則に従って、動画像データに含まれる各画像の画素の配置を所定のブロック単位で入れ換える。ランダム変換部24は、まず、一つの画像を複数のブロックに分割し、各ブロックに固有の番号を設定する。例えば、ランダム変換部24は、画像を縦m個×横n個の合計(m×n)個のブロックに分割し、それぞれのブロックに1〜(m×n)の番号を付す。次に、ランダム変換部24は、暗号鍵を用いて各ブロックの位置を入れ替えるスクランブル処理を実行する。そのために、ランダム変換部24は、暗号鍵から変換前と変換後のブロックの位置関係を表す対応テーブルを作成する。例えば、変換後のブロックの番号がxで表され、変換前のブロックの番号がyで表されるとする。このとき、スクランブル処理に対応するブロックの変換式は次式で表される。
(1)式において、p及びqは、それぞれ、暗号鍵が表す素数である。
図9に、原画像を縦3個×横4個のブロックに分割し、p=7、q=13としたときの、原画像上の各ブロックの位置と、スクランブル処理後の画像における各ブロックの位置との関係を示す。
図9において、画像901は原画像であり、画像902は、原画像901に対してスクランブル処理が施されたランダム変換画像である。また原画像901及びランダム変換画像902の各ブロック内に示された番号は、原画像におけるブロックの番号を表す。例えば、(1)式より、xが1のとき、対応するyの値は7となる。したがって、ランダム変換部24は、変換前のブロック番号yが7であるブロックを、スクランブル処理により、変換後のブロック番号xが1であるブロックの位置へ移動する。
以下では、スクランブル処理によって画素の位置を他の位置へ移動させる単位であるこのブロックを、スクランブルブロックと呼ぶ。
図9において、画像901は原画像であり、画像902は、原画像901に対してスクランブル処理が施されたランダム変換画像である。また原画像901及びランダム変換画像902の各ブロック内に示された番号は、原画像におけるブロックの番号を表す。例えば、(1)式より、xが1のとき、対応するyの値は7となる。したがって、ランダム変換部24は、変換前のブロック番号yが7であるブロックを、スクランブル処理により、変換後のブロック番号xが1であるブロックの位置へ移動する。
以下では、スクランブル処理によって画素の位置を他の位置へ移動させる単位であるこのブロックを、スクランブルブロックと呼ぶ。
ランダム変換部24は、ランダム変換画像を透かしパターン重畳部22へ渡す。
透かしパターン重畳部22は、ランダム変換画像上の透かしパターン位置決定部21により決定された位置に透かしパターンを重畳する。その際、透かしパターン位置決定部21は、第1の実施形態と同様に、動画像データに埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向と移動範囲とを設定する。なお、この実施形態において、基準領域は、ランダム変換画像上に設定される。したがって、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出するためには、電子透かし検出装置は、ランダム変換画像上で、基準領域内の平均画素値の時間変動を調べればよい。
透かしパターン重畳部22は、ランダム変換され、かつ透かしパターンが重畳された画像を、逆ランダム変換部25へ渡す。
透かしパターン重畳部22は、ランダム変換画像上の透かしパターン位置決定部21により決定された位置に透かしパターンを重畳する。その際、透かしパターン位置決定部21は、第1の実施形態と同様に、動画像データに埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向と移動範囲とを設定する。なお、この実施形態において、基準領域は、ランダム変換画像上に設定される。したがって、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出するためには、電子透かし検出装置は、ランダム変換画像上で、基準領域内の平均画素値の時間変動を調べればよい。
透かしパターン重畳部22は、ランダム変換され、かつ透かしパターンが重畳された画像を、逆ランダム変換部25へ渡す。
逆ランダム変換部25は、透かしパターンが重畳された各ランダム変換画像に対して、逆ランダム変換処理を実行することにより、電子透かし情報が埋め込まれた画像を再生する。具体的には、逆ランダム変換部25は、透かしパターンが重畳された各画像に対して、ランダム変換部24により実行されたスクランブル処理の逆変換処理である逆スクランブル処理を実行する。逆ランダム変換部25は、スクランブル処理を実行したときの暗号鍵及びブロック位置を変換する(1)式を用いて、スクランブル処理実行後のスクランブルブロックの位置がxとなる、暗号画像内のスクランブルブロックの元の位置yを決定できる。そして逆ランダム変換部25は、透かしパターンが重畳された各画像内の各スクランブルブロックを、得られた元のスクランブルブロックの位置へ移動させることにより、画像を再生できる。
スクランブルブロックのサイズは、透かしパターンのサイズよりも小さいことが好ましい。このようにスクランブルブロックを設定することで、透かしパターンがスクランブルブロック単位の複数のサブブロックに分割され、各サブブロックが画像中に拡散する。そのため、視聴者は、電子透かし情報が埋め込まれていることを認識することがより困難となる。また、透かしパターンの位置が変わると、透かしパターンの一部は、透かしパターンの移動の前後で異なるスクランブルブロックと重なることになる。そして各スクランブルブロックは、逆ランダム変換により、例えば上記の(1)式に従って様々に異なる位置へ移動する。そのため、時間的に連続する、透かしパターンが重畳された複数の画像が逆ランダム変換されると、透かしパターンに含まれる個々のサブブロックは、その逆ランダム変換された画像上で、時間経過とともに一見して不規則に移動するようになる。
また、透かしパターン重畳部22は、第1の実施形態の変形例のように、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれるサブブロック内の画素の値のみ、透かしパターンの対応する画素に応じて修正してもよい。この場合、時間経過に応じて、逆ランダム変換された画像上でのサブブロックの数も変動する。
その結果、この電子透かしパターン埋め込み装置は、電子透かしパターンが埋め込まれた動画像データにおいてすりガラス効果が発生することをよりよく抑えることができる。
また、透かしパターン重畳部22は、第1の実施形態の変形例のように、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれるサブブロック内の画素の値のみ、透かしパターンの対応する画素に応じて修正してもよい。この場合、時間経過に応じて、逆ランダム変換された画像上でのサブブロックの数も変動する。
その結果、この電子透かしパターン埋め込み装置は、電子透かしパターンが埋め込まれた動画像データにおいてすりガラス効果が発生することをよりよく抑えることができる。
図10は、透かしパターンのサイズとスクランブルブロックのサイズの関係の一例を示す図である。この例では、透かしパターン1000は、水平方向及び垂直方向にそれぞれ4画素のサイズを持つ。一方、スクランブルブロックは、水平方向及び垂直方向にそれぞれ2画素のサイズを持つ。したがって、透かしパターン1000には、4個のスクランブルブロック1001〜1004が含まれる。
図11(A)は、透かしパターンが埋め込まれたランダム変換画像の一例を示し、図11(B)は、図11(A)に示された画像を逆ランダム変換した画像を示す。
図11(A)に示されたランダム変換画像1100には、一つの透かしパターン1101が重畳されている。また透かしパターンの水平方向及び垂直方向の長さは、それぞれ、スクランブルブロックの水平方向及び垂直方向の長さの4倍である。すなわち、一つの透かしパターンに対して16個のスクランブルブロックが含まれている。そのため、図11(B)に示されるように、逆ランダム変換された画像1110では、透かしパターン1101は、16個のサブブロック1111a〜1111pに分割される。そしてサブブロック1111a〜1111pは、画像1110全体に拡散する。そのため、視聴者が透かしパターンを視認することは非常に困難である。
図11(A)に示されたランダム変換画像1100には、一つの透かしパターン1101が重畳されている。また透かしパターンの水平方向及び垂直方向の長さは、それぞれ、スクランブルブロックの水平方向及び垂直方向の長さの4倍である。すなわち、一つの透かしパターンに対して16個のスクランブルブロックが含まれている。そのため、図11(B)に示されるように、逆ランダム変換された画像1110では、透かしパターン1101は、16個のサブブロック1111a〜1111pに分割される。そしてサブブロック1111a〜1111pは、画像1110全体に拡散する。そのため、視聴者が透かしパターンを視認することは非常に困難である。
図12は、電子透かし埋め込み装置の処理部14上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、電子透かし埋め込み処理の動作フローチャートである。処理部14は、電子透かし情報に含まれる一つのシンボルごとに、以下の電子透かし埋め込み処理を実行する。
処理部14は、インターフェース部11を通じて受け取った電子透かし情報に含まれるシンボルのうち、注目するシンボルを設定する(ステップS201)。そして処理部14のランダム変換部24は、電子透かし情報を埋め込む動画像データに含まれる各画像をランダム変換する(ステップS202)。ランダム変換部24は、ランダム変換した各画像を処理部14の透かしパターン重畳部22へ渡す。
処理部14は、インターフェース部11を通じて受け取った電子透かし情報に含まれるシンボルのうち、注目するシンボルを設定する(ステップS201)。そして処理部14のランダム変換部24は、電子透かし情報を埋め込む動画像データに含まれる各画像をランダム変換する(ステップS202)。ランダム変換部24は、ランダム変換した各画像を処理部14の透かしパターン重畳部22へ渡す。
また、処理部14の透かしパターン位置決定部21は、電子透かし情報に含まれる注目するシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向と移動範囲とを決定する(ステップS203)。
透かしパターン位置決定部21は、複数のランダム変換画像のうち、時間順に注目する画像を設定する(ステップS204)。そして透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置及び移動方向フラグと、予め設定された透かしパターンの移動量に基づいて、注目する画像における透かしパターンの位置を決定する(ステップS205)。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置と移動方向フラグを処理部14の移動履歴記録部23へ渡し、移動履歴記録部23は、透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶部12に記憶させる(ステップS206)。また透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンの位置を処理部14の透かしパターン重畳部22へ通知する。
透かしパターン位置決定部21は、複数のランダム変換画像のうち、時間順に注目する画像を設定する(ステップS204)。そして透かしパターン位置決定部21は、一つ前の画像における透かしパターンの位置及び移動方向フラグと、予め設定された透かしパターンの移動量に基づいて、注目する画像における透かしパターンの位置を決定する(ステップS205)。
透かしパターン位置決定部21は、注目する画像における透かしパターンの位置と移動方向フラグを処理部14の移動履歴記録部23へ渡し、移動履歴記録部23は、透かしパターンの位置と移動方向フラグを記憶部12に記憶させる(ステップS206)。また透かしパターン位置決定部21は、透かしパターンの位置を処理部14の透かしパターン重畳部22へ通知する。
透かしパターン重畳部22は、透かしパターン位置決定部21から通知された透かしパターンの位置に応じて、注目するランダム変換画像上で透かしパターンと重なる領域を特定する(ステップS207)。そして透かしパターン重畳部22は、その透かしパターンと重なる領域に含まれる各画素の値を、透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正する(ステップS208)。この実施形態においても、透かしパターン重畳部22は、透かしパターンと基準領域とが重なる部分に含まれる画素の値のみを透かしパターンに含まれる対応する画素の値に応じて修正してもよい。透かしパターン重畳部22は、透かしパターンが重畳された画像を処理部14の逆ランダム変換部25へ渡す。
逆ランダム変換部25は、透かしパターンが重畳された画像を逆ランダム変換する(ステップS209)。
逆ランダム変換部25は、透かしパターンが重畳された画像を逆ランダム変換する(ステップS209)。
その後、処理部14は、動画像データが終了したか否か判定する(ステップS210)。動画像データが終了していなければ(ステップS210−No)、処理部14は、ステップS204〜ステップS210の処理を繰り返す。
一方、動画像データが終了していれば(ステップS210−Yes)、処理部14は、電子透かし埋め込み処理を終了する。
一方、動画像データが終了していれば(ステップS210−Yes)、処理部14は、電子透かし埋め込み処理を終了する。
以上に説明してきたように、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、元の画像をランダム変換した後に透かしパターンを重畳し、透かしパターンが重畳された画像を逆ランダム変換する。そのため、この電子透かし埋め込み装置は、透かしパターンの位置が時間経過とともに画像上で不規則に変わるので、電子透かし情報が埋め込まれることによるすりガラス効果を抑制できる。そのため、この電子透かし埋め込み装置は、電子透かし情報を埋め込むことによる画質の劣化を抑制できるとともに、視聴者が埋め込まれた電子透かしを視認することを困難にできる。
なお、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置の処理部における逆ランダム変換部は、透かしパターンに含まれる各サブブロックのみを逆ランダム変換してもよい。この場合、処理部の透かしパターン重畳部は、ランダム変換されていない元の画像上で逆ランダム変換された透かしパターンに含まれる各サブブロックと重なる領域を特定する。そして透かしパターン重畳部は、その特定された領域内の各画素の値を、対応するサブブロックの画素の値で修正してもよい。これにより、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、画像をランダム変換しなくてもよいので、処理部はランダム変換部の機能を省略でき、かつ、電子透かし情報を埋め込む際の演算量を削減することができる。
さらに、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、動画像データに埋め込まれるシンボルの値に応じて、暗号鍵を異ならせてもよい。この場合、透かしパターン位置決定部は、埋め込む値に応じて暗号鍵を生成し、その暗号鍵をランダム変換部及び逆ランダム変換部へ通知する。そしてランダム変換部は、透かしパターン位置決定部から受け取った暗号鍵を用いて、スクランブル処理を実行する。また逆ランダム変換部は、透かしパターン位置決定部から受け取った暗号鍵を用いて、逆スクランブル処理を実行する。
これにより、電子透かし検出装置は、埋め込まれたシンボルが取り得る値のそれぞれに対応する暗号鍵を用いて、各画像に対してそれぞれスクランブル処理を実行する。この場合、電子透かし検出装置は、スクランブル処理が実行された画像のうち、所定形状の透かしパターンが復元できた方に対して用いた暗号鍵と関連付けられた値が埋め込まれていると判定する。
これにより、電子透かし検出装置は、埋め込まれたシンボルが取り得る値のそれぞれに対応する暗号鍵を用いて、各画像に対してそれぞれスクランブル処理を実行する。この場合、電子透かし検出装置は、スクランブル処理が実行された画像のうち、所定形状の透かしパターンが復元できた方に対して用いた暗号鍵と関連付けられた値が埋め込まれていると判定する。
次に、第3の実施形態による電子透かし埋め込み装置について説明する。第3の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置と比較して、処理部が動画像データに含まれる各画像をランダム変換する代わりに直交変換し、透かしパターンが埋め込まれた画像を逆直交変換する点で異なる。そこで以下では、第2の実施形態による電子透かし埋め込み装置と異なる点についてのみ説明する。
図13は、第3の実施形態による、電子透かし情報を動画像データに埋め込むために実現される処理部の機能を示すブロック図である。図13において、処理部15が有する各部に対して、図2に示される、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置1の処理部15の対応する各部と同一の参照番号を付した。
処理部15は、直交変換部26と、透かしパターン位置決定部21と、透かしパターン重畳部22と、移動履歴記録部23と、逆直交変換部27とを有する。
処理部15は、直交変換部26と、透かしパターン位置決定部21と、透かしパターン重畳部22と、移動履歴記録部23と、逆直交変換部27とを有する。
直交変換部26は、各画像を直交変換する。この直交変換は、例えば、フーリエ変換、離散コサイン変換、アダマール変換あるいはウェーブレット変換とすることができる。
直交変換部26は、直交変換画像を透かしパターン重畳部22へ渡す。
透かしパターン重畳部22は、直交変換画像上の透かしパターン位置決定部21により決定された位置に透かしパターンを重畳する。その際、透かしパターン位置決定部21は、第1及び第2の実施形態と同様に、動画像データに埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向と移動範囲とを決定する。なお、この実施形態において、基準領域は、直交変換された画像上に設定される。したがって、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を抽出するためには、電子透かし検出装置は、直交変換画像上で、基準領域内の平均画素値の時間変動を調べればよい。
透かしパターン重畳部22は、直交変換され、かつ透かしパターンが重畳された画像を、逆直交変換部27へ渡す。
直交変換部26は、直交変換画像を透かしパターン重畳部22へ渡す。
透かしパターン重畳部22は、直交変換画像上の透かしパターン位置決定部21により決定された位置に透かしパターンを重畳する。その際、透かしパターン位置決定部21は、第1及び第2の実施形態と同様に、動画像データに埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの位相または移動方向と移動範囲とを決定する。なお、この実施形態において、基準領域は、直交変換された画像上に設定される。したがって、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を抽出するためには、電子透かし検出装置は、直交変換画像上で、基準領域内の平均画素値の時間変動を調べればよい。
透かしパターン重畳部22は、直交変換され、かつ透かしパターンが重畳された画像を、逆直交変換部27へ渡す。
逆直交変換部27は、透かしパターンが重畳された各画像を逆直交変換することにより、電子透かし情報が埋め込まれた画像を再生する。具体的には、逆直交変換部27は、透かしパターンが重畳された各画像に対して、直交変換部26により実行された直交変換の逆変換を実行する。
第3の実施形態による電子透かし埋め込み装置3による電子透かし埋め込み処理の動作フローは、図12に示された第2の実施形態による電子透かし埋め込み処理の動作フローと比較して、ステップS202とステップS210の処理のみが異なる。具体的には、ステップS202において、直交変換部26が各画像を直交変換し、ステップS210において、逆直交変換部27が透かしパターンが埋め込まれた画像を逆直交変換する。
以上に説明してきたように、第3の実施形態による電子透かし埋め込み装置は、元の画像を直交変換した後に透かしパターンを重畳し、透かしパターンが重畳された画像を逆直交変換する。そのため、この電子透かし埋め込み装置により電子透かし情報が埋め込まれ、逆直交変換された画像では、透かしパターンが埋め込まれた位置に相当する周波数成分が元の画像の対応する周波数成分と異なるだけである。そのため、この電子透かし埋め込み装置は、電子透かし情報を埋め込むことによる画質の劣化を抑制できるとともに、視聴者が埋め込まれた電子透かしを視認することを困難にできる。
また上記の各実施形態において、透かしパターンの各画素の値は、画素の値に対して乗じる係数であってもよい。この場合、透かしパターン重畳部は、透かしパターンと基準領域とが重なった領域に含まれる各画素の値に対して、透かしパターンの対応する画素の値を乗じることにより、透かしパターンを重畳する。
また、基準領域内の平均画素値の時間変動が正弦波状になるように、透かしパターン位置決定部は透かしパターンの位置を決定し、あるいは透かしパターン重畳部は透かしパターンの各画素の値を透かしパターンが重畳される画像ごとに変えてもよい。
さらに、基準領域の形状は、正方形に限られず、例えば、円形、正三角形あるいは長方形であってもよい。
さらに他の変形例によれば、上記の各実施形態において、電子透かし埋め込み装置は、埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの移動方向と位相の両方を異ならせてもよい。
また、基準領域内の平均画素値の時間変動が正弦波状になるように、透かしパターン位置決定部は透かしパターンの位置を決定し、あるいは透かしパターン重畳部は透かしパターンの各画素の値を透かしパターンが重畳される画像ごとに変えてもよい。
さらに、基準領域の形状は、正方形に限られず、例えば、円形、正三角形あるいは長方形であってもよい。
さらに他の変形例によれば、上記の各実施形態において、電子透かし埋め込み装置は、埋め込むシンボルの値に応じて、透かしパターンの移動方向と位相の両方を異ならせてもよい。
さらに他の変形例によれば、一つのシンボルが取り得る値は3通り以上であってもよい。この場合、例えば、透かしパターンの移動方向の種類も、一つのシンボルが取り得る値の種類だけ用意される。例えば、一つのシンボルが'0'、'1'、'2'、'3'の4通りの値を取り得る場合、透かしパターン位置決定部は、'0'〜'3'のそれぞれに対して、透かしパターンの移動方向として、水平方向、垂直方向、左上−右下方向、及び右上−左下方向を設定する。
また、透かしパターン位置決定部は、基準領域内の平均画素値が単調増加または単調減少するように、その動画像データ中の各画像に対する透かしパターンの位置を決定してもよい。この場合、例えば、透かしパターンは、動画像データの開始時点で基準領域と完全に重なるように配置され、時間経過とともに、一方向(例えば、上から下、または左から右)へ移動する。
また、透かしパターン位置決定部は、基準領域内の平均画素値が単調増加または単調減少するように、その動画像データ中の各画像に対する透かしパターンの位置を決定してもよい。この場合、例えば、透かしパターンは、動画像データの開始時点で基準領域と完全に重なるように配置され、時間経過とともに、一方向(例えば、上から下、または左から右)へ移動する。
他の変形例では、電子透かし埋め込み装置の処理部は、各シンボルがビットであり、電子透かし情報がビット列で表される場合、そのビット列を誤り訂正符号又は誤り検出符号を用いて誤り訂正符号化してもよい。そして処理部は、その誤り訂正符号化されたシンボルのパターンを、動画像データに埋め込んでもよい。例えば、処理部は、誤り訂正符号の一例として、巡回冗長検査(Cyclic redundancy check、CRC)符号を用いてもよい。この場合、処理部は、電子透かし情報に含まれるビット列を、CRC符号に変換し、そのCRC符号を動画像データに埋め込んでもよい。この場合、埋め込まれたシンボルの値に応じて、基準領域内の平均画素値の変動状態が異なっていればよい。一つの画像にCRC符号化された複数のシンボルが埋め込まれる場合、電子透かし検出装置は、各シンボルに対応する基準領域の平均画素値の周期的時間変動の位相とシンボルの値との関係を知らなくても、埋め込まれたシンボルの値を求めることができる。同様に、電子透かし検出装置は、各シンボルに対応する透かしパターンの移動方向とシンボルの値との関係を知らなくても、埋め込まれたシンボルの値を求めることができる。電子透かし検出装置は、動画像データから抽出したビット列を、CRC符号を生成する際に用いた生成多項式で除したときの余りが'0'となる値が埋め込まれていると判定する。
例えば、生成多項式である除数が'1011'であり、電子透かし情報にビット列'1110011'が含まれていると、そのビット列に対応するCRC符号は'1110011010'となる。
この場合、電子透かし検出装置は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データから、各透かしパターンの移動方向または各基準領域の平均画素値の周期的な時間変動についての位相を求める。そして電子透かし検出装置は、異なる移動方向または位相に対して異なるシンボルの値を割り当てることで、二つのビット列'1110011010'及び'0001100101'を求める。そして電子透かし検出装置は、動画像データから抽出したビット列が'1110011010'か、'0001100101'かを判定するために、この二つのビット列をそれぞれ除数'1011'で除算する。そして電子透かし検出装置は、剰余が'0'になる'1110011010'が埋め込まれたビット列であると判定することができ、そのビット列からチェック用のビット列'010'を除くことで、埋め込まれたビット列を求めることができる。
例えば、生成多項式である除数が'1011'であり、電子透かし情報にビット列'1110011'が含まれていると、そのビット列に対応するCRC符号は'1110011010'となる。
この場合、電子透かし検出装置は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データから、各透かしパターンの移動方向または各基準領域の平均画素値の周期的な時間変動についての位相を求める。そして電子透かし検出装置は、異なる移動方向または位相に対して異なるシンボルの値を割り当てることで、二つのビット列'1110011010'及び'0001100101'を求める。そして電子透かし検出装置は、動画像データから抽出したビット列が'1110011010'か、'0001100101'かを判定するために、この二つのビット列をそれぞれ除数'1011'で除算する。そして電子透かし検出装置は、剰余が'0'になる'1110011010'が埋め込まれたビット列であると判定することができ、そのビット列からチェック用のビット列'010'を除くことで、埋め込まれたビット列を求めることができる。
さらに他の変形例によれば、電子透かし埋め込み装置は、画像に埋め込まれるシンボルの値に対応する基準領域内の平均画素値の周期的な時間変動の位相を表すために、複数の基準領域を各画像上に設定し、そのうちの一つの基準領域を特定基準領域としてもよい。そして処理部の透かしパターン位置決定部は、特定基準領域に対しては、その特定基準領域を含む移動範囲内を常に一定の周期で透かしパターンが移動するように透かしパターンの位置を決定する。なお、特定基準領域に対して設定される透かしパターンを、以下では基準パターンと呼ぶ。
そして透かしパターン位置決定部は、埋め込まれるシンボルが割り当てられる他の基準領域についての透かしパターンも、基準パターンと同一の周期で移動するように、その透かしパターンの位置を決定する。また透かしパターン位置決定部は、透かしパターンと基準パターン間の位相差、すなわち、基準領域の平均画素値の時間変動と特定基準領域の平均画素値の時間変動間の位相差を、埋め込まれるシンボルの値に応じて決定する。この場合、特定基準領域の平均画素値の時間変動の位相と位相差によって、各基準領域の時間変動における位相が表される。
そして透かしパターン位置決定部は、埋め込まれるシンボルが割り当てられる他の基準領域についての透かしパターンも、基準パターンと同一の周期で移動するように、その透かしパターンの位置を決定する。また透かしパターン位置決定部は、透かしパターンと基準パターン間の位相差、すなわち、基準領域の平均画素値の時間変動と特定基準領域の平均画素値の時間変動間の位相差を、埋め込まれるシンボルの値に応じて決定する。この場合、特定基準領域の平均画素値の時間変動の位相と位相差によって、各基準領域の時間変動における位相が表される。
図14(A)は、特定基準領域を含む複数の基準領域が設定された画像の一例を示す図であり、図14(B)は、図14(A)に示された画像について設定された各基準領域内の平均画素値の時間変化の一例を示すグラフである。
図14(A)に示された画像1400上には、4個の基準領域1401〜1404が設定されている。このうち、基準領域1401が特定基準領域である。
図14(B)に示された各グラフにおいて、横軸は時間経過を表し、縦軸は基準領域内の平均画素値を表す。そして一番上のグラフ1411は、特定基準領域1401内の平均画素値の時間変動を表す。またグラフ1412〜1414は、それぞれ、基準領域1402〜1404内の平均画素値の時間変動を表す。
この例では、特定基準領域における平均画素値の時間変動と同位相で平均画素値が変動する基準領域1403には、埋め込まれるシンボルの値として'0'が設定されている。一方、特定基準領域における平均画素値の時間変動と位相がπずれて平均画素値が変動する基準領域1402及び1404には、埋め込まれるシンボルの値として'1'が設定されている。
図14(A)に示された画像1400上には、4個の基準領域1401〜1404が設定されている。このうち、基準領域1401が特定基準領域である。
図14(B)に示された各グラフにおいて、横軸は時間経過を表し、縦軸は基準領域内の平均画素値を表す。そして一番上のグラフ1411は、特定基準領域1401内の平均画素値の時間変動を表す。またグラフ1412〜1414は、それぞれ、基準領域1402〜1404内の平均画素値の時間変動を表す。
この例では、特定基準領域における平均画素値の時間変動と同位相で平均画素値が変動する基準領域1403には、埋め込まれるシンボルの値として'0'が設定されている。一方、特定基準領域における平均画素値の時間変動と位相がπずれて平均画素値が変動する基準領域1402及び1404には、埋め込まれるシンボルの値として'1'が設定されている。
次に、上記の各実施形態またはその変形例による電子透かし埋め込み装置により埋め込まれた電子透かし情報を検出する電子透かし検出装置について説明する。
図15は、一つの実施形態による電子透かし検出装置の概略構成図である。電子透かし検出装置4は、インターフェース部31と、記憶部32と、処理部33とを有する。そして電子透かし埋め込み装置4は、インターフェース部31を介して取得した、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出する。
インターフェース部31は、例えば、電子透かし検出装置4を、カムコーダなどの動画像入力装置(図示せず)と接続するためのビデオ信号インターフェース及びその制御回路を有する。あるいは、インターフェース部31は、電子透かし検出装置4を、イーサネット(登録商標)などの通信規格に従った通信ネットワークに接続するための通信インターフェース及びその制御回路を有してもよい。
インターフェース部31は、動画像入力装置または通信ネットワークを介して動画像データを取得し、その動画像データを処理部33へ渡す。
さらに、インターフェース部31は、検出された電子透かし情報を処理部33から受け取り、その電子透かし情報を、通信ネットワークを介して電子透かし検出装置4と接続された他の機器へ送信してもよい。
インターフェース部31は、動画像入力装置または通信ネットワークを介して動画像データを取得し、その動画像データを処理部33へ渡す。
さらに、インターフェース部31は、検出された電子透かし情報を処理部33から受け取り、その電子透かし情報を、通信ネットワークを介して電子透かし検出装置4と接続された他の機器へ送信してもよい。
記憶部32は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、または光ディスク装置のうちの少なくとも何れか一つを有する。そして記憶部32は、電子透かし検出装置4で実行されるコンピュータプログラム、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出するために使用する各種のパラメータを記憶する。例えば、記憶部32は、基準領域の位置及び範囲、基準領域の平均画素値の時間変動周期に相当する周波数成分を表すテンプレート、及び、透かしパターンの移動方向と埋め込まれた値との関係を表す参照テーブルを記憶する。また記憶部32は、検出された電子透かし情報を記憶してもよい。さらに記憶部32は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを記憶してもよい。
処理部33は、1個または複数個のプロセッサと、ランダムアクセスメモリといったメモリ回路と、周辺回路を有する。そして処理部33は、動画像データに埋め込まれた電子透かし情報を検出する。さらに処理部33は、電子透かし検出装置4全体を制御する。
図16は、電子透かし情報を動画像データ上で検出するために実現される処理部の機能を示すブロック図である。
処理部33は、変換部41と、平均画素値算出部42と、透かしパターン検出部43と、透かしパターン位相・移動方向検出部44と、電子透かし情報抽出部45とを有する。そして処理部33は、例えば、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを撮影したカムコーダあるいはその動画像データを記憶した他の装置から、インターフェース部を介してその動画像データを取得する。そして処理部33は、動画像データを解析して、埋め込まれた電子透かし情報を検出する。
処理部33は、変換部41と、平均画素値算出部42と、透かしパターン検出部43と、透かしパターン位相・移動方向検出部44と、電子透かし情報抽出部45とを有する。そして処理部33は、例えば、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを撮影したカムコーダあるいはその動画像データを記憶した他の装置から、インターフェース部を介してその動画像データを取得する。そして処理部33は、動画像データを解析して、埋め込まれた電子透かし情報を検出する。
変換部41は、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データに含まれる各画像を時系列順に処理部33から受け取る。そして変換部41は、各画像に対して、動画像データを撮影した撮像装置の撮影光学系の歪曲収差等による画像の歪みを補正する。そのために、変換部41は、先ず、画像上で、実際に動画像が写っている領域を検出する。なお、実際に動画像が写っている領域を、便宜上、以下では動画像領域と呼ぶ。
そのために、変換部41は、例えば、画像に対して、例えばsobelフィルタまたはラプラシアンフィルタを用いてエッジを検出する。そして変換部41は、例えば、略水平方向に連続するエッジのうち、画像の上半分で最も長いエッジを動画像領域の上端とする。また変換部41は、略水平方向に連続するエッジのうち、画像の下半分で最も長いエッジを動画像領域の下端とする。さらに、変換部41は、例えば、略垂直方向に連続するエッジのうち、画像の左半分で最も長いエッジを動画像領域の左端とし、画像の右半分で最も長いエッジを動画像領域の右端とする。なお、変換部41は、画像の上半分において略水平方向におけるエッジの最大長が、例えば、画像の水平方向幅の1/2以下であれば、画像の上端を動画像領域の上端としてもよい。また、変換部41は、画像の下半分において略水平方向におけるエッジの最大長が、例えば、画像の水平方向幅の1/2以下であれば、画像の下端を動画像領域の下端としてもよい。また変換部41は、画像の左半分において略垂直方向におけるエッジの最大長が、例えば、画像の垂直方向高さの1/2以下であれば、画像の左端を動画像領域の左端としてもよい。同様に、変換部41は、画像の右半分において略垂直方向におけるエッジの最大長が、例えば、画像の垂直方向高さの1/2以下であれば、画像の右端を動画像領域の右端としてもよい。
変換部41は、動画像領域の上下端が互いに平行な直線となり、かつ、左右端が互いに平行な直線となるように、動画像領域を幾何学変換する。なお、処理部16が、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを撮影した撮像装置の撮影光学系の歪曲収差のデータを取得できる場合には、その歪曲収差を打ち消すように、動画像領域を非線形幾何学変換してもよい。
さらに変換部41は、動画像領域の水平方向及び垂直方向の画素数が、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データの各画像の水平方向及び垂直方向の画素数と等しくなるように、動画像領域を再サンプリングしてもよい。
変換部41は、動画像領域の上下端が互いに平行な直線となり、かつ、左右端が互いに平行な直線となるように、動画像領域を幾何学変換する。なお、処理部16が、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを撮影した撮像装置の撮影光学系の歪曲収差のデータを取得できる場合には、その歪曲収差を打ち消すように、動画像領域を非線形幾何学変換してもよい。
さらに変換部41は、動画像領域の水平方向及び垂直方向の画素数が、電子透かし情報が埋め込まれた動画像データの各画像の水平方向及び垂直方向の画素数と等しくなるように、動画像領域を再サンプリングしてもよい。
変換部41は、動画像領域に対して、電子透かし埋め込み装置の変換部が実行する変換処理と同じ変換処理を実行することにより変換画像を生成する。例えば、電子透かし埋め込み装置が各画像をランダム変換している場合、変換部41も、各画像から検出した動画像領域をランダム変換する。なお、透かしパターンのみが逆ランダム変換されている場合も、変換部41は、動画像領域に対して、その逆ランダム変換の逆変換であるランダム変換処理を実行する。あるいは、電子透かし埋め込み装置が各画像を直交変換している場合、変換部41も、動画像領域を直交変換する。
変換部41は、変換画像を時系列順に平均画素値算出部42及び透かしパターン位相・移動方向検出部44へ渡す。
なお、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置により生成された動画像データのように、透かしパターンが動画像データに含まれる各画像に直接重畳されている場合、変換部41は、動画像領域を変換画像とする。
変換部41は、変換画像を時系列順に平均画素値算出部42及び透かしパターン位相・移動方向検出部44へ渡す。
なお、第1の実施形態による電子透かし埋め込み装置により生成された動画像データのように、透かしパターンが動画像データに含まれる各画像に直接重畳されている場合、変換部41は、動画像領域を変換画像とする。
平均画素値算出部42は、時系列順に受け取った各変換画像において、基準領域として予め定められた領域を特定する。そして平均画素値算出部42は、基準領域内の平均画素値を算出する。なお、一つの画像上に複数の基準領域が設定されている場合、平均画素値算出部42は、各基準領域について平均画素値を算出する。
平均画素値算出部42は、各変換画像上の基準領域の平均画素値及び基準領域の位置を、時系列順に透かしパターン検出部43へ渡す。
平均画素値算出部42は、各変換画像上の基準領域の平均画素値及び基準領域の位置を、時系列順に透かしパターン検出部43へ渡す。
透かしパターン検出部43は、基準領域ごとに、平均画素値の時間変動を検出することにより、変換画像に透かしパターンが重畳されているか否かを判定する。
上記のように、透かしパターンは周期的に移動しているので、基準領域の平均画素値の時間変動は、透かしパターンの移動周期に応じた時間軸方向の周波数成分を持つ。例えば、基準領域の平均画素値が、時系列に沿って三角波状に変動する場合、時間軸方向における平均画素値の周波数成分には、その三角波に対応する特定の周波数成分が含まれる。そこで、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域について、その基準領域の平均画素値を時系列順に並べた1次元ベクトルを作成し、その1次元ベクトルをフーリエ変換する。そして透かしパターン検出部43は、得られた周波数成分から三角波と同じ周波数のスペクトルだけを抽出する。抽出したスペクトルが三角波のスペクトルに近い値(例えば、三角波のスペクトルの1/2〜2倍の範囲内)であれば、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域に透かしパターンが重畳されていると判定する。一方、抽出したスペクトルが三角波のスペクトルよりも大きく異なる場合(例えば2倍以上)、三角波と同じ周期の信号が画像に重畳されたと判定される。そのため、その基準位置から抽出する透かしシンボルは誤りを含む可能性がある。このとき透かしパターン検出部43は、透かしが失われたことを透かしパターン位相・移動方向検出部44に伝えてもよい。
あるいは、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域について、時間的に連続する2枚の変換画像間で平均画素値の差を求める。そして透かしパターン検出部43は、その差が周期的に時間変動する場合、注目する基準領域に透かしパターンが重畳されていると判定してもよい。
透かしパターン検出部43は、透かしパターンが重畳されていると判定した基準領域の位置を透かしパターン位相・移動方向検出部44へ通知する。
上記のように、透かしパターンは周期的に移動しているので、基準領域の平均画素値の時間変動は、透かしパターンの移動周期に応じた時間軸方向の周波数成分を持つ。例えば、基準領域の平均画素値が、時系列に沿って三角波状に変動する場合、時間軸方向における平均画素値の周波数成分には、その三角波に対応する特定の周波数成分が含まれる。そこで、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域について、その基準領域の平均画素値を時系列順に並べた1次元ベクトルを作成し、その1次元ベクトルをフーリエ変換する。そして透かしパターン検出部43は、得られた周波数成分から三角波と同じ周波数のスペクトルだけを抽出する。抽出したスペクトルが三角波のスペクトルに近い値(例えば、三角波のスペクトルの1/2〜2倍の範囲内)であれば、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域に透かしパターンが重畳されていると判定する。一方、抽出したスペクトルが三角波のスペクトルよりも大きく異なる場合(例えば2倍以上)、三角波と同じ周期の信号が画像に重畳されたと判定される。そのため、その基準位置から抽出する透かしシンボルは誤りを含む可能性がある。このとき透かしパターン検出部43は、透かしが失われたことを透かしパターン位相・移動方向検出部44に伝えてもよい。
あるいは、透かしパターン検出部43は、注目する基準領域について、時間的に連続する2枚の変換画像間で平均画素値の差を求める。そして透かしパターン検出部43は、その差が周期的に時間変動する場合、注目する基準領域に透かしパターンが重畳されていると判定してもよい。
透かしパターン検出部43は、透かしパターンが重畳されていると判定した基準領域の位置を透かしパターン位相・移動方向検出部44へ通知する。
透かしパターン位相・移動方向検出部44は、透かしパターン検出部43により透かしパターンが重畳されていると判定された基準領域において、平均画素値の時間変動の位相または透かしパターンの移動方向若しくはその両方を検出する。
そのために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域内で、設定される可能性がある全ての位相または移動方向を検査する。位相を検査するために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域の平均画素値を時系列順に並べた1次元ベクトルを作成し、その平均画素値の時間変動についての位相を検出する。
そのために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域内で、設定される可能性がある全ての位相または移動方向を検査する。位相を検査するために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域の平均画素値を時系列順に並べた1次元ベクトルを作成し、その平均画素値の時間変動についての位相を検出する。
また、移動方向を検査するために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、移動方向に沿って隣接画素間で画素値の差分を求める。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、その差分値が時間変動する移動方向を、透かしパターンに対して設定された移動方向とする。
例えば、埋め込まれたシンボルの値が'1'である場合、透かしパターンに対して設定される移動方向が垂直方向であり、埋め込まれたシンボルの値が'0'である場合、透かしパターンに対して設定される移動方向が水平方向であるとする。この場合、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、移動方向が水平方向か否かを判定するために、各画像について、基準領域内の垂直方向の各列の平均画素値を求め、隣接する列間の平均画素値の差分値を垂直方向差分値として求める。また、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、移動方向が垂直方向か否かを判定するために、各画像について、基準領域内の水平方向の各行の平均画素値を求め、隣接する行間の平均画素値の差分値を水平方向差分値として求める。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、垂直方向差分値と水平方向差分値のうち、時間的に変動する方の差分値に対応する移動方向に沿って透かしパターンが移動していると判定する。
例えば、埋め込まれたシンボルの値が'1'である場合、透かしパターンに対して設定される移動方向が垂直方向であり、埋め込まれたシンボルの値が'0'である場合、透かしパターンに対して設定される移動方向が水平方向であるとする。この場合、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、移動方向が水平方向か否かを判定するために、各画像について、基準領域内の垂直方向の各列の平均画素値を求め、隣接する列間の平均画素値の差分値を垂直方向差分値として求める。また、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、移動方向が垂直方向か否かを判定するために、各画像について、基準領域内の水平方向の各行の平均画素値を求め、隣接する行間の平均画素値の差分値を水平方向差分値として求める。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、垂直方向差分値と水平方向差分値のうち、時間的に変動する方の差分値に対応する移動方向に沿って透かしパターンが移動していると判定する。
また、基準領域の平均画素値の時間変動の位相が、その位相と特定基準領域の平均画素値の時間変動の位相との差で特定される場合、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、その位相差を求める。そのために、透かしパターン位相・移動方向検出部44は、例えば、基準領域及び特定基準領域の平均画素値を時系列順に並べた1次元ベクトルをそれぞれ作成し、その位相を検出する。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域における平均画素値の時間変動の位相と特定基準領域における平均画素値の時間変動の位相との差を求める。
透かしパターン位相・移動方向検出部44は、透かしパターンの移動方向、平均画素値の時間変動の位相または位相差を電子透かし情報抽出部45へ通知する。
透かしパターン位相・移動方向検出部44は、透かしパターンの移動方向、平均画素値の時間変動の位相または位相差を電子透かし情報抽出部45へ通知する。
電子透かし情報抽出部45は、各基準領域の平均画素値の時間変動の位相から取り得るシンボルのパターンを算出する。例えば、シンボルがビットであれば、電子透かし情報抽出部45は、各基準領域のシンボルを、同一の位相となるものごとに、'0'または'1'とした2種類のパターンを作成する。そして電子透かし情報抽出部45は、CRC符号による検査で誤り無しと判定されるシンボルのパターンを選択する。例えば、三つの基準位置の位相がそれぞれ、0度、180度(πrad)、0度と異なっている場合、取り得るシンボルのパターンは、(0,1,0)または(1,0,1)である。上述したように、どちらのパターンがシンボルのパターンとして正しいかの判定は、予め、CRCチェック用のパリティも透かしのシンボルとして埋め込むことにより、シンボル決定時にCRC検査を行うことで達成される。あるいは、各基準領域の平均画素値の時間変動の位相が、その位相と特定基準領域の平均画素値の時間変動の位相との差により特定されている場合、電子透かし情報抽出部45は、位相差とシンボルの値との関係を表す参照テーブルを記憶部32から読み出す。そして電子透かし情報抽出部45は、参照テーブルを参照して、透かしパターン位相・移動方向検出部44により検出されたその位相差に対応する値を求める。
または、電子透かし情報抽出部45は、透かしパターンの移動方向と埋め込まれたシンボルの値との関係を表す参照テーブルを記憶部32から読み出す。電子透かし情報抽出部45は、その参照テーブルを参照して、透かしパターン位相・移動方向検出部44により検出された透かしパターンの移動方向に対応する値を求める。そして電子透かし情報抽出部45は、その値を、動画像データに埋め込まれたシンボルの値とする。電子透かし情報抽出部45は、時系列順に埋め込まれたシンボルの値を求めることにより、電子透かし情報を再生する。
図17は、電子透かし検出装置4の処理部33上で実行されるコンピュータプログラムにより制御される、電子透かし検出処理の動作フローチャートである。なお、処理部33は、動画像データに埋め込まれている電子透かし情報に含まれる一つのシンボルごとに、以下の処理を実行する。
処理部33は、動画像データ中に含まれる複数の画像を選択する(ステップS301)。
処理部33の変換部41は、選択された各画像の動画像領域の形状及び画素数が、電子透かしが埋め込まれた動画像データに含まれる画像の形状及び画素数と等しくなるように、選択された各画像を補正する。さらに変換部41は、電子透かし埋め込み装置によって透かしパターンが逆ランダム変換または逆直交変換されている場合、画像をランダム変換又は直交変換することにより変換画像を生成する(ステップS302)。そして変換部41は、変換画像を処理部33の平均画素値算出部42へ渡す。
処理部33は、動画像データ中に含まれる複数の画像を選択する(ステップS301)。
処理部33の変換部41は、選択された各画像の動画像領域の形状及び画素数が、電子透かしが埋め込まれた動画像データに含まれる画像の形状及び画素数と等しくなるように、選択された各画像を補正する。さらに変換部41は、電子透かし埋め込み装置によって透かしパターンが逆ランダム変換または逆直交変換されている場合、画像をランダム変換又は直交変換することにより変換画像を生成する(ステップS302)。そして変換部41は、変換画像を処理部33の平均画素値算出部42へ渡す。
平均画素値算出部42は、各変換画像における基準領域内の平均画素値を算出する(ステップS303)。そして平均画素値算出部42は、基準領域内の平均画素値を透かしパターン検出部43へ渡す。
透かしパターン検出部43は、基準領域内の平均画素値が時間変動するか否か判定する(ステップS304)。平均画素値が時間変動しない場合(ステップS304−No)、透かしパターン検出部43は、透かしパターンは重畳されていないと判定する。そして透かしパターン検出部43は、その旨を処理部33に通知する。その後処理部33は、電子透かし情報検出処理を終了する。
透かしパターン検出部43は、基準領域内の平均画素値が時間変動するか否か判定する(ステップS304)。平均画素値が時間変動しない場合(ステップS304−No)、透かしパターン検出部43は、透かしパターンは重畳されていないと判定する。そして透かしパターン検出部43は、その旨を処理部33に通知する。その後処理部33は、電子透かし情報検出処理を終了する。
一方、平均画素値が時間変動する場合(ステップS304−Yes)、透かしパターン検出部43は、各変換画像に透かしパターンが重畳されていると判定する。そして透かしパターン検出部43は、透かしパターンが重畳されているとの判定結果を処理部33の透かしパターン位相・移動方向検出部44へ通知する。
透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域の平均画素値の時間変動の位相または透かしパターンの移動方向若しくはその両方を検出する(ステップS305)。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、その位相または移動方向若しくはその両方を処理部33の電子透かし情報抽出部45へ通知する。
電子透かし情報抽出部45は、平均画素値の時間変動の位相または透かしパターンの移動方向と埋め込まれた値との対応関係を表す参照テーブルを参照して、その位相または移動方向に対応する値をシンボルの値として検出する(ステップS306)。その際、電子透かし情報抽出部45は、取り得るシンボルのパターンのそれぞれに対して誤り訂正復号処理を行って、誤りの無いパターンを決定し、その誤りの無いパターンに含まれる各シンボルを、埋め込まれたシンボルの値として検出してもよい。
そして処理部33は、電子透かし検出処理を終了する。
なお、一つの変換画像に複数の基準領域が設定されている場合、処理部33は、基準領域ごとに、ステップS303〜S306の処理を実行する。
透かしパターン位相・移動方向検出部44は、基準領域の平均画素値の時間変動の位相または透かしパターンの移動方向若しくはその両方を検出する(ステップS305)。そして透かしパターン位相・移動方向検出部44は、その位相または移動方向若しくはその両方を処理部33の電子透かし情報抽出部45へ通知する。
電子透かし情報抽出部45は、平均画素値の時間変動の位相または透かしパターンの移動方向と埋め込まれた値との対応関係を表す参照テーブルを参照して、その位相または移動方向に対応する値をシンボルの値として検出する(ステップS306)。その際、電子透かし情報抽出部45は、取り得るシンボルのパターンのそれぞれに対して誤り訂正復号処理を行って、誤りの無いパターンを決定し、その誤りの無いパターンに含まれる各シンボルを、埋め込まれたシンボルの値として検出してもよい。
そして処理部33は、電子透かし検出処理を終了する。
なお、一つの変換画像に複数の基準領域が設定されている場合、処理部33は、基準領域ごとに、ステップS303〜S306の処理を実行する。
電子透かし埋め込み装置により電子透かし情報が埋め込まれる動画像データは、カラー画像であってもよい。例えば、動画像データが、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のそれぞれごとに輝度情報を持っている場合、各実施形態による電子透かし埋め込み装置は、何れかの色について上記の電子透かし埋め込み処理を実行すればよい。また電子透かし検出装置は、電子透かし情報が埋め込まれた色について、上記の電子透かし検出処理を実行すればよい。
また他の変形例によれば、電子透かし埋め込み装置の透かしパターン位置決定部は、電子透かし情報に含まれる一つのシンボルに対して、所定期間に含まれる複数の画像を割り当ててもよい。この場合、電子透かし埋め込み装置は、動画像データに対して時系列方向に複数のシンボルを埋め込むことができる。なお、所定期間は、例えば、透かしパターンの移動周期の1倍〜数倍に設定される。この場合、透かしパターン重畳部は、動画像データに埋め込まれる一つのシンボルに対応する期間が終了する度に、シンボルの区切りを示す所定のパターンを、次のシンボルに対応する期間が始まるまでの画像に重畳してもよい。
またこの場合、電子透かし検出装置は、所定期間ごとに基準領域内の平均画素値の変動と、その平均画素値の変動についての位相差または透かしパターンの移動方向を検出することで、所定期間ごとに埋め込まれた複数のシンボルを検出する。なお、電子透かし検出装置は、シンボルの区切りを示す所定のパターンを、例えばパターンマッチングにより検出することで、所定期間を特定できる。
また他の変形例によれば、電子透かし埋め込み装置の透かしパターン位置決定部は、電子透かし情報に含まれる一つのシンボルに対して、所定期間に含まれる複数の画像を割り当ててもよい。この場合、電子透かし埋め込み装置は、動画像データに対して時系列方向に複数のシンボルを埋め込むことができる。なお、所定期間は、例えば、透かしパターンの移動周期の1倍〜数倍に設定される。この場合、透かしパターン重畳部は、動画像データに埋め込まれる一つのシンボルに対応する期間が終了する度に、シンボルの区切りを示す所定のパターンを、次のシンボルに対応する期間が始まるまでの画像に重畳してもよい。
またこの場合、電子透かし検出装置は、所定期間ごとに基準領域内の平均画素値の変動と、その平均画素値の変動についての位相差または透かしパターンの移動方向を検出することで、所定期間ごとに埋め込まれた複数のシンボルを検出する。なお、電子透かし検出装置は、シンボルの区切りを示す所定のパターンを、例えばパターンマッチングにより検出することで、所定期間を特定できる。
上記の各実施形態による電子透かし埋め込み装置は、例えば、セットトップボックス、サーバあるいはパーソナルコンピュータに組み込まれる。そして電子透かし埋め込み装置が組み込まれた装置は、例えば、通信ネットワークあるいはアンテナを介して受信した映像コンテンツである動画像データに対して、動画像データを再生する際に上記の電子透かし埋め込み処理を実行する。その装置は、動画像データが所定の圧縮方式に従って圧縮されている場合、その動画像データに含まれる各画像をその所定の圧縮方式に従って復号する。そしてその装置は、その動画像データに含まれる各画像を時系列順に、その装置が有するバッファメモリに保存する。そしてその装置は、バッファメモリから時系列順に画像を読み出して、電子透かし埋め込み処理を実行し、電子透かし情報が埋め込まれた画像をディスプレイに表示させる。
さらに、上記の各実施形態による電子透かし埋め込み装置の処理部が有する各機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な媒体に記録された形で提供されてもよい。同様に、上記の実施形態による電子透かし検出装置の処理部が有する各機能をコンピュータに実現させるコンピュータプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な媒体に記録された形で提供されてもよい。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
1 電子透かし埋め込み装置
11 インターフェース部
12 記憶部
13、14、15 処理部
21 透かしパターン位置決定部
22 透かしパターン重畳部
23 移動履歴記録部
24 ランダム変換部
25 逆ランダム変換部
26 直交変換部
27 逆直交変換部
4 電子透かし検出装置
31 インターフェース部
32 記憶部
33 処理部
41 変換部
42 平均画素値算出部
43 透かしパターン検出部
44 透かしパターン位相・移動方向検出部
45 電子透かし情報抽出部
11 インターフェース部
12 記憶部
13、14、15 処理部
21 透かしパターン位置決定部
22 透かしパターン重畳部
23 移動履歴記録部
24 ランダム変換部
25 逆ランダム変換部
26 直交変換部
27 逆直交変換部
4 電子透かし検出装置
31 インターフェース部
32 記憶部
33 処理部
41 変換部
42 平均画素値算出部
43 透かしパターン検出部
44 透かしパターン位相・移動方向検出部
45 電子透かし情報抽出部
Claims (11)
- 動画像データ及び電子透かし情報を取得するインターフェース部と、
前記動画像データに前記電子透かし情報を埋め込む処理部であって、
複数の画素を含み、かつ前記動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、前記動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともに前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値に応じて移動し、かつ、前記透かしパターンの移動に伴って、前記透かしパターンによって重畳される前記基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、前記透かしパターンの位置を決定する透かしパターン位置決定機能と、
前記基準領域と前記透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を前記透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する透かしパターン重畳機能と、
を実現する処理部と、
を有する電子透かし埋め込み装置。 - 前記動画像データ中の複数の画像のそれぞれについて設定される前記基準領域は、当該画像の各画素を所定の変換規則に従って所定のブロック単位で他の画素と入れ換えるランダム変換により得られるランダム変換画像上に設定され、
前記処理部は、前記ランダム変換画像上に設定された前記基準領域と前記透かしパターンとが重なる領域に含まれる画素を前記ランダム変換の逆変換である逆ランダム変換する逆ランダム変換機能をさらに実現し、
前記透かしパターン重畳機能は、前記動画像データ中の複数の画像のそれぞれについて、前記逆ランダム変換された前記透かしパターンに含まれる画素と重なる画素の値を、当該逆ランダム変換された画素の値に応じて修正する、請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記処理部は、前記動画像データ中の複数の画像をそれぞれ直交変換して直交変換画像を生成する直交変換機能と、前記各直交変換画像に対して前記直交変換の逆変換である逆直交変換を実行する逆直交変換機能をさらに実現し、
前記動画像データ中の複数の画像のそれぞれについて設定される前記基準領域は、前記各直交変換画像上の所定領域に設定され、
前記透かしパターン重畳機能は、前記各直交変換画像上に設定された前記基準領域と前記透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を、前記透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する、請求項1に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記透かしパターン位置決定部は、前記透かしパターンの移動方向を前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値ごとに異なる方向となるように設定する、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かしパターン位置決定機能は、前記シンボルが第1の値となる場合に前記透かしパターンの移動方向を、当該透かしパターンと重畳される画像上の水平方向に設定し、一方、前記シンボルが前記第1の値と異なる第2の値となる場合に前記透かしパターンの移動方向を、当該透かしパターンと重畳される画像上の垂直方向に設定する、請求項4に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 前記透かしパターンは、前記基準領域の一つコーナーを中心とする扇形を有し、
前記透かしパターン位置決定機能は、前記シンボルが第1の値となる場合に前記透かしパターンの移動方向を、前記中心に対して時計回りに設定し、一方、前記シンボルが前記第1の値と異なる第2の値となる場合に前記透かしパターンの移動方向を、前記中心に対して反時計回りに設定する、請求項4に記載の電子透かし埋め込み装置。 - 前記透かしパターン位置決定機能は、前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値に応じて、前記基準領域が透かしパターンによって重畳される前記平均画素値の周期的変化についての位相を設定し、当該位相に応じて前記複数の画像のそれぞれにおける前記透かしパターンの位置を決定する、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子透かし埋め込み装置。
- 動画像データ及び電子透かし情報を取得し、
複数の画素を含み、かつ前記動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、前記動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともに前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値に応じて移動し、かつ前記透かしパターンの移動に伴って、前記透かしパターンによって重畳される前記基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、前記透かしパターンの位置を決定し、
前記基準領域と前記透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を前記透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する、
ことを含む電子透かし埋め込み方法。 - 動画像データに電子透かし情報を埋め込むことをコンピュータに実行させる電子透かし埋め込み用コンピュータプログラムであって、
複数の画素を含み、かつ前記動画像データ中の各画像に重畳される透かしパターンが、前記動画像データ中の各画像上の所定位置に設定された基準領域の少なくとも一部を含む第1の移動範囲内で時間経過とともに前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値に応じて移動し、かつ前記透かしパターンの移動に伴って、前記透かしパターンによって重畳される前記基準領域の平均画素値が周期的に変化するように、前記透かしパターンの位置を決定し、
前記基準領域と前記透かしパターンとが重なる領域に含まれる各画素の値を前記透かしパターンの対応する画素の値に応じて修正する、
ことをコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。 - 電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを取得するインターフェース部と、
前記動画像データに埋め込まれた前記電子透かし情報を検出する処理部であって、
前記動画像データ中に含まれる各画像について、各画像の所定位置に設定された基準領域内の平均画素値を算出する画素値平均化機能と、
前記基準領域内の平均画素値が時間経過に応じて変動する場合に前記電子透かし情報に含まれ、かつ誤り訂正符号もしくは誤り検出符号を用いて符号化されたシンボルのパターンに含まれるシンボルに対応する透かしパターンが前記各画像に埋め込まれていると判定する透かしパターン検出機能と、
前記基準領域内の平均画素値の変化の位相を判定する透かし位相検出機能と、
前記位相の違いから取り得る全てのシンボルのパターンを計算し、前記シンボルのパターンのうち、前記誤り訂正符号もしくは誤り検出符号に応じて復号したときに誤りの無いシンボルのパターンに含まれるシンボルの値を前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値とする電子透かし情報抽出機能と、
を実現する処理部と、
を有する電子透かし検出装置。 - 電子透かし情報が埋め込まれた動画像データを取得するインターフェース部と、
前記動画像データに埋め込まれた前記電子透かし情報を検出する処理部であって、
前記動画像データ中に含まれる各画像について、各画像の所定位置に設定された基準領域内の平均画素値を算出する画素値平均化機能と、
前記基準領域内の平均画素値が時間経過に応じて変動する場合に前記電子透かし情報に含まれるシンボルに対応する透かしパターンが前記各画像に埋め込まれていると判定する透かしパターン検出機能と、
前記基準領域に含まれる各画素の値の時間変動に基づいて透かしパターンの移動方向を特定する透かしパターン移動方向検出機能と、
前記透かしパターンの移動方向と前記電子透かし情報に含まれるシンボルが取り得る値との対応関係を表す参照テーブルを参照して、前記透かしパターンの移動方向に対応する値を前記電子透かし情報に含まれるシンボルの値とする電子透かし情報抽出機能と、
を実現する処理部と、
を有する電子透かし検出装置。
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