JPWO2012005165A1 - ラバーガスケット及びこれを用いたシール構造 - Google Patents

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Abstract

本発明は、内圧が大きくかかる部位であって、シール対象部位が段差形状である場合でも、シール性能が充分に発揮されるラバーガスケットを提供することを目的とする。本発明は、互いに締結されるシール対象2部材(2,3)間に介装される環状のラバーガスケット(1)であって、前記ラバーガスケット(1)は、筒状部(11)と、該筒状部(11)の一端部(11c)側外周部(11d)に全周に亘り外向きに連成された鍔状部(12)と、該鍔状部(12)にその全周に亘り埋設された環状の芯材(13)とを含んで一体に成型されたエラストマーの成型体からなり、前記ラバーガスケット(1)が前記シール対象2部材(2,3)間に介装され、当該2部材(2,3)を締結する際には、前記筒状部(11)の軸方向両端部(11b、11c)が当該2部材のそれぞれのシールライン部(2L,3L)に位置し、且つ該筒状部(11)が締結圧によって締結方向に沿って圧縮されるものであることを特徴とする。

Description

本発明は、互いに締結されるシール対象2部材、特に、一方が合成樹脂製、他方が金属製のシール対象2部材間に介装される環状のラバーガスケットとこれを用いたシール構造に関する。
内圧のかかる内燃機関、その他の産業機械等において、これら装置を構成し互いに締結一体とされる2部材間の繋ぎ部分には、ゴムやエラストマー等のゴム弾性を備えた素材からなるガスケット(通称、ラバーガスケット)が圧縮状態で介装される(例えば、特許文献1〜3参照)。特許文献1には、インテークマニホールドのフランジ部と機関本体のマニホールド取付面との間に介装されるガスケット(シール部材)を兼ねる振動遮断部材が示されている。また、特許文献2には、エンジンのシリンダヘッドとシリンダヘッドカバーとの間に介装されるゴム製のガスケットが示されている。更に、特許文献3には、エンジンと樹脂製インテークマニホールドとの間に介装される弾性体製のガスケットが示されている。
実公昭60−9481号公報 実開平2−40158号公報 実開平7−35751号公報
特許文献2に示されるゴム製のガスケットは、シリンダヘッドカバーのシール対象部位に下向きに開口した凹状の溝内に圧入され、シリンダヘッドのシール対象部位間に装着される。ところで、近時、車体の軽量化及び燃費向上の為、シリンダヘッドカバーとして合成樹脂の成型体が用いられるようになってきた。また、エンジンの組立作業性等から、シリンダヘッドのシール対象部位を溝形とし、この溝形のガスケット装着部にガスケットを装着した上で、シール対象部位がフラットな合成樹脂製のシリンダヘッドカバーを締結させることも行われるようになった。この場合、シリンダヘッドは、通常アルニウム等の鋳造品(金属製)からなるので、溝形のシール対象部位は、加工性等の関係で凹溝形状ではなく、凹溝の内側(シール対象空間側)壁のない所謂段差形状とされることもある。このような内側壁のない段差形状の場合、締結時に圧縮体勢が崩れてガスケットが座屈したり、締結後、前記シール対象空間を流通する流体圧(油圧)によってガスケットが座屈したりすることによって、シール機能が低下する事態が生じることがある。特に、オイルデリバリー部分では、要求シール圧が0.6MPaと高く、この要求シール圧が満たされない場合には、流体の漏れが発生し適正な流体圧制御が難しくなり、また燃費の高騰を来たし、排ガスによる環境への影響も生じることになる。
また、シリンダヘッドカバーが合成樹脂の成型体からなる場合、製品機能を満たす為、製造公差や熱収縮を考慮し、ガスケットの所定の締結圧縮状態では、ガスケットが配される外側部分におけるシリンダヘッドとシリンダヘッドカバーとの間に隙間を持たせることが必要とされる。その為、締結による圧縮作用や前記流体圧(内圧)の作用によって、ガスケットを構成するゴムがこの隙間部分に流動変形し、これによって、シール対象部位における面圧が充分に得られず、シール機能が低下することもある。特許文献1に開示された振動遮断部材は、インテークマニホールドと機関本体のマニホールド取付面との間に介装されるものであって、シール機能の主体となる弾性部材(ラバー部材)内に芯金を挿入して構成され、これによって、弾性部材の弾性変形を抑制すると共に振動遮断部材の口開きを防止することができる。しかし、芯金が存在する部分には、締結による締結圧が作用し、前記のように段差形状のシール対象部位に介装した際の、締結圧が作用しない前記隙間部分へのゴムの流動変形を抑制することを意図するものではない。
特許文献2に開示されたガスケットの場合、ガスケット本体(ゴム)よりも剛性が高い部材が、ガスケット本体の側部であってシール対象2部材(シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー)の締結圧が作用しない部分に位置する突状部に内包されている。本特許文献2においては、剛性の高い部分が、全体でも一部でも良いと記載されており、剛性の高い部分が一部である場合には、隙間部分へのゴムボリュームの逃げを防ぐような機能が得られず、これによって、前記と同様締結圧が作用しない前記隙間部分へのゴムの流動変形を抑制することを意図するものではないと解される。
また、特許文献3に開示されたガスケットは、エンジンと合成樹脂製インテークマニホールドとの連結部に介在されるガスケットであり、三角形状の突起がインテークマニホールドの繋ぎ部の内面に形成されたテーパ形状の凹部に嵌合するが、この三角形状突起は、締結時に直接圧縮される部分ではなく、面圧の発現によるシール機能の主体部となるものではない。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、内圧が大きくかかる部位であって、シール対象部位が段差形状である場合でも、シール性能が充分に発揮されるラバーガスケットと、これを用いたシール構造を提供することを目的としている。
第1の発明に係るラバーガスケットは、互いに締結されるシール対象2部材間に介装される環状のラバーガスケットであって、前記ラバーガスケットは、筒状部と、該筒状部の軸方向一端部側外周部に全周に亘り外向きに連成された鍔状部と、該鍔状部にその全周に亘り埋設された環状の芯材とを含んで一体に成型されたエラストマーの成型体からなり、前記ラバーガスケットが前記シール対象2部材間に介装され、当該2部材を締結する際には、前記筒状部の軸方向両端部が当該2部材のそれぞれのシールライン部に位置し、且つ該筒状部が締結圧によって締結方向に沿って圧縮されるものであることを特徴とする。
本発明のラバーガスケットにおいて、前記筒状部の外周部には、外方に向く突部が形成されているものとしても良い。この場合、前記突部は、該突部の立ち上がり基部となる裾部と、最も外方に突出した頂部とを備えるとともに、前記裾部間の距離が前記頂部の突出高さよりも大きくなるように形成され、前記突部の軸方向断面形状を前記裾部から前記頂部に向って漸次立ち上がるなだらかな山形の形状とすることができる。また、前記突部が、前記筒状部の周方向に沿って間欠的に形成されているものとしても良い。
第2の発明に係るシール構造は、互いに締結されるシール対象2部材間を、前記いずれかのラバーガスケットを用いてシールするシール構造であって、前記シール対象2部材の一方の部材が、前記シールライン部の一方を含む段床部とこれに垂直な内周壁部とにより内方側が開放された段差形状部を有し、他方の部材が、前記段床部に平行で且つ他方のシールライン部を含むフラットな形状部を有し、前記ラバーガスケットを前記シール対象2部材間に介装した状態では、前記筒状部の軸方向一端部が前記他方の部材のフラットな形状部に対面し、前記筒状部の軸方向他端部が前記一方の部材の前記段床部に対面すると共に該筒状部の外周部が前記内周壁部に対面し、前記シール対象2部材を所定の締結状態とした時には、前記筒状部が、締結圧によって締結方向に沿って圧縮された状態とされ、前記鍔状部は前記シールライン部の径方向外側に位置し、該鍔状部が介在する部分の前記シール対象2部材間には隙間が形成されて、前記締結圧が該鍔状部に作用しない状態とされることを特徴とする。
第1の発明に係るラバーガスケット、或いは、第2の発明に係るシール構造において、当該ラバーガスケットは、一方の部材が、シールライン部の一方を含む段床部とこれに垂直な内周壁部とにより内方側が開放された段差形状部を有し、他方の部材が、前記段床部に平行で且つ他方のシールライン部を含むフラットな形状部を有するシール対象2部材間に介装される。この介装状態では、前記筒状部の軸方向一端部が前記他方の部材のフラットな形状部に対面し、前記筒状部の軸方向他端部が前記一方の部材の前記段床部に対面すると共に該筒状部の外周部が前記内周壁部に対面する。そして、前記シール対象2部材を所定の締結状態とした時には、前記筒状部が、締結圧によって、前記一方の部材におけるシール対象部位としての段床部と他方の部材におけるフラットなシール対象部位との間で、締結方向に沿って圧縮された状態とされる。従って、両シール対象2部材のシールライン部間に圧縮された筒状部が介在されるから、この圧縮反力によって、両シールライン部を含むそれぞれのシール対象部位と筒状部の軸方向両端部との間に面圧が発現され、シール機能が発揮される。
また、筒状部の外周部が前記段差形状部の内周壁部に対面しているから、締結時の圧縮力や内圧がかかった際に、筒状部が外向きに押されても内周壁部によって規制されて座屈するようなことがなく、筒状部の所期の圧縮体勢が維持される。更に、筒状部が配置される部位は、シール対象空間側(内方側)が開放されているから、圧縮時における内部応力が過剰とならず、これによって、筒状部の亀裂等が発生し難くなる。そして、前記シール対象2部材を所定の締結状態とした時には、前記鍔状部は前記シールライン部の径方向外側に位置し、該鍔状部が介在する部分の前記シール対象2部材間には隙間が形成されて、前記締結圧が該鍔状部に作用しない状態とされる。この場合、締結による圧縮作用や前記内圧の作用によって、筒状部を構成するエラストマーがこの隙間部分に流動変形しようとする。しかし、鍔状部には、その全周に亘り環状の芯材が埋設されているから、芯材によってこの流動変形が阻止され、これによって、シールライン部を含むシール対象部位における面圧が維持され、エラストマーの流動変形によるシール機能の低下を来たすことがない。
第1或いは第2の発明において、前記筒状部の外周部に、外方に向く突部が形成されているものとした場合、前記段差形状部に当該ラバーガスケットを装着する際、この突部が筒状部と前記内周壁部との間で圧縮される。この圧縮反力によって、ラバーガスケットが段差形状部に保持され、装着作業時におけるラバーガスケットの離脱が防止される。この場合、前記突部は、該突部の立ち上がり基部となる裾部と、最も外方に突出した頂部とを備えるとともに、前記裾部間の距離が前記頂部の突出高さよりも大きくなるように形成し、前記突部の軸方向断面形状を前記裾部から前記頂部に向かって漸次立ち上がるなだらかな山形の形状とすれば、前記装着時の抵抗が緩和され、差し入れ装着作業が円滑になされる。また、装着後の締結過程や締結後の内圧上昇の際に、裾部が座屈点となり難く、筒状部の倒れが生じ難くなる。更に、前記突部が、前記筒状部の周方向に沿って間欠的に形成されているものとすれば、当該シール対象2部材を締結して、筒状部を締結方向に圧縮させる際、突部間からエアーが放出され、前記内周壁部と段床部とのコーナー部にエアーの噛み込みを生じさせず、これによって、シール性の安定性が阻害されることがない。
本発明に係るラバーガスケットの一実施形態の平面図である。 図1におけるX−X線矢視部の部分破断拡大断面図である。 同ラバーガスケットを用いたシール構造の一例を示す概念的部分破断断面図である。 同ラバーガスケットを用いたシール構造の他の例を示す図3と同様図である。 同ラバーガスケットの変形例を示す要部の拡大断面図である。 同ラバーガスケットの他の変形例を示す要部の拡大断面図である。 本発明に係るラバーガスケットの他の実施形態の平面図である。 本発明に係るラバーガスケットの更に他の実施形態の平面図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明に係るラバーガスケットの第1の実施形態を示している。図示のラバーガスケット1は、図3に示すように、互いに締結されるシール対象2部材としてのシリンダヘッド(一方の部材)2及びシリンダヘッドカバー(他方の部材)3の間に介装されるガスケットであって、特に、オイルデリバリー部分に適用される円形状のものを例示している。シリンダヘッド2は、アルミニウム等の鋳造品からなり、その上端開口部は、段床部22とこれに垂直な内周壁部23とにより内方側が開放された段差形状部24とされ、この段床部22が、シリンダヘッド2のシール対象部位とされている。シリンダヘッドカバー3は、合成樹脂の成型体からなり、その下端開口部はフランジ状に形成され、このフランジ状開口部の下面が、シール対象部位としてのフラットな形状部31とされている。このフラットな形状部31には、その周方向全周に亘る設計上設定される仮想のシールライン部3Lが含まれる。前記段床部22とシリンダヘッドカバー3のフラットな形状部31とは、シリンダヘッド2とシリンダヘッドカバー3とが締結される時に互いに平行関係となるよう形成され、この段床部22には、前記シールライン部3Lに対応する部位に、周方向全周に亘る設計上設定される仮想のシールライン部2Lが含まれる。
ここで、シールライン部とは、互いに締結される2部材におけるシール対象部位の設計的中心部分を意味し、従って、ガスケットにもこれに対応する設計的なシールライン部が存在することになる。
ラバーガスケット1は、筒状部11と、該筒状部11の軸方向一端部11c側外周部11dに全周に亘り外向きに連成された鍔状部12と、該鍔状部12にその全周に亘り埋設された環状の芯材13とを含んで一体に成型されたエラストマーの成型体からなる。筒状部11の筒壁部は、その断面形状が縦長の略長方形とされ、その上部11aは上方に向け漸次僅かに幅狭となるテーパ形状とされている。また、該筒状部11の上端面(軸方向他端部)11b及び下端面(軸方向一端部)11cは、フラット面とされている。更に、図1乃至図4に示す実施形態では、前記筒状部11の外周部11dに、外方に向く突部14が、周方向に沿って間欠的に形成されている。突部14は、突部14の立ち上がり基部となる裾部14aと、最も外方に突出した頂部14bとを有し、その形状は特に限定されないが、図例のものは、裾部14a,14a間の距離(A)が頂部14bの突出高さ(B)よりも大きくなるように、すなわちA>Bになるように形成されている。突部14の裾部は、圧縮時の座屈点となり易い為、また段差形状部24への装着時の抵抗が緩和されるように当該突部14の図1におけるX−X線矢視方向から見た断面形状(軸方向断面形状)は、裾部14aから頂部14bに向かい漸次立ち上がるなだらかな山形の形状とされている。より具体的には、図2に示すように裾部14a,14a間の距離(A)と頂部14bの突出高さ(B)との関係が、A≧2×Bとなるように形成されることが好ましい。また、突部14の山形の形状は、裾部14aから頂部14bへ向かって凸曲面状に突出するのではなく、裾部14aは緩やかな凹曲面状(例えばR4〜R7)に形成され、このように形成された裾部14aを経て頂部14bへ向かって漸次(例えば軸方向断面視において、傾斜角度が45度以内)立ち上がっていくよう形成されている。
尚、芯材13としては、本ラバーガスケットを構成するエラストマーより硬度のある板材であれば良く、例えば、金属板や合成樹脂板等が用いられる。
ラバーガスケット1を構成するエラストマーとしては、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリルゴム(ACM)、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)、シリコーンゴム(VMQ)、フロロシリコーンゴム(FVMQ)、フッ素ゴム(FKM)、ブチルゴム、ポリイソブチレンゴム、エチレンプロピレンジェン共重合ゴム(EPDM)等のゴム材、熱可塑性エラストマー(オレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、スチレン系等)等が挙げられる。
前記のラバーガスケット1は、例えば、所望形状のキャビティを有する上下金型(不図示)に前記エラストマーを射出して成型される。エラストマーとして前記ゴム材を用いる場合、未加硫の前記ゴム材を前記上下金型のキャビティ内に射出し加硫することによって成型される。この時、芯材13を所定の位置に位置付ける為、キャビティには芯材13を直接支持する突起と、芯材13の周縁部に直接当接する内向きの突起が形成され、これら突起によって芯材13がキャビティの所定位置に位置付けられた状態で前記未加硫ゴムの射出がなされる。従って、加硫成型されて得られたラバーガスケット1における前記鍔状部12には、その下面のゴム部分に複数(図例では3個)の凹部12aが等間隔(120°毎)に、また、周縁部のゴム部分に芯材13が露出する複数(図例では3個)の切欠部12bが等間隔(120°毎)に形成されている。この切欠部12bは、上下金型のそれぞれのキャビティに、芯材13の周縁部に当接するだけでなく、芯材13の一部を上下より挟むように設けられた突起によって形成されたものである。このように芯材13を上下より挟むように保持することによって、横方向の位置付けと共に、未加硫ゴム材の射出時における射出圧による芯材13の浮き上がりを防止して、上下位置の位置付けも適正に行うことができる。
尚、ラバーガスケット1を、射出成型以外の公知の成型方法によっても得ることができることは言うまでもない。
図5及び図6は、芯材13を位置付ける為の他の手段が施された上下金型を用いて成型されたラバーガスケット1の例を示している。図5の例では、前記凹部12aが鍔状部12の上面にも形成されている。上下両面の凹部12aは、上下金型のそれぞれのキャビティに芯材13を上下より挟むように設けられた突起によって形成されたもので、このように、突起で芯材13を上下より挟んだ状態で未加硫ゴムの射出を行うことによって、前記と同様に射出圧による芯材13の浮き上がりを防止することができる。また、図6の例では、芯材13の外周側の周縁部及び上下面が全周に亘って露出しており、この露出部分13aは、上下金型のそれぞれのキャビティを、芯材13のこの部分を直接把持するような形状とすることによって形成され、これによって、芯材13が横方向及び上下方向に変位することなく所定の位置に位置付けられた状態で前記加硫成型がなされる。
前記構成のラバーガスケット1は、図3或いは図4に示すように互いに締結されるシリンダヘッド2及びシリンダヘッドカバー3間に介装され、シリンダヘッド2及びシリンダヘッドカバー3間のシール構造が構成される。この介装の要領について略述する。図3に示す例は、前記のように、互いに締結されるシール対象2部材としての一方の部材がシリンダヘッド2で、他方の部材がシリンダヘッドカバー3である例を示している。先ず、ラバーガスケット1を図2に示す状態から天地逆転し、筒状部11をその上部11a(図3では下向きとされる)より段差形状部24に差し入れる。このとき、筒状部11の外周部11dには前記突部14が形成されているから、この突部14を、段差形状部24の内周壁部23に圧接させ、筒状部11の内径方向(突部14の高さ方向)に圧縮するよう前記差し入れを行う。突部14の存在により差し入れ抵抗が加わるが、該突部14の断面形状は、上述したように、裾部14aから頂部14bに向かい漸次立ち上がるなだらかな山形の形状とされているから、前記抵抗が緩和され、これによって、その後ガスケット1を圧縮した際に筒状部11の倒れが生じ難くなると共に、差し入れ装着作業が円滑になされる。
筒状部11の上端面11b(図3では下向きとされる)が、前記段床部22に近接した対面状態に至った時点で差し入れ装着作業が完了する。引き続き、シリンダヘッドカバー3を、そのシール対象部位(フラットな形状部)31が、シリンダヘッド2のシール対象部位(段床部)22に整合するよう配置させる。この時、前記筒状部11の下端面11c(図3では上向きとされる)が、前記シールライン部3Lを含むシリンダヘッドカバー3のシール対象部位31に対面するよう配置される。次に、不図示のボルト等の締結手段によって、シリンダヘッドカバー3をシリンダヘッド2に締結する。図3の2点鎖線は、シリンダヘッド2及びシリンダヘッドカバー3が所定の締結状態に締結された状態であることを示している。ここで、所定の締結状態とは、ラバーガスケット1が、圧縮されることにより両シール対象部位間で充分なシール機能を奏する面圧を確保すると共に、シリンダヘッドカバー3等の毀損やラバーガスケット1の亀裂等をもたらすような過剰な締結圧とならないよう予め設定された設計上の概念である。この所定の締結状態では、筒状部11が締結方向に圧縮されると共に、筒状部11の筒壁部が厚み方向に拡幅し、その外周部11dが前記段差形状部24の内周壁部23に圧接される。また、シリンダヘッド2の前記段差形状部24の外側に位置する部位25と、シリンダヘッドカバー3のフラットな形状部31におけるシールライン部3Lの外側に位置する部位との間隔(隙間)Dは、前記鍔状部13の厚みと略同じかやや大とされる。従って、この所定の締結状態では、鍔状部13には、前記締結による締結圧が作用しない状態に維持される。
前記締結の過程において、前記段差形状部24の段床部22と筒状部11の上端面11bとは面接触状態で相互に圧接されるから、シリンダヘッド2に前記のような内側壁がないにも拘わらず、面接触部分の接触抵抗と規制作用とにより、筒状部11の上部11aが内方側に倒れる懸念がない。また、筒状部11の外周部11dは、段差形状部24の内周壁部23に近接した状態から締結がなされるから、内周壁部23に圧接して規制され、外方側にも倒れることがない。因みに、上部11aの断面形状が山形の形状の場合には、内周壁部23との間のクリアランスが大きくなるから、締結時に内外いずれにも倒れ易く、圧縮体勢が崩れてしまうことになる。然るに、本実施形態では、所定の締結状態において、筒状部11が締結方向に圧縮され、その上端面11b及び下端面11cが、それぞれシールライン部2L,3Lを含む段床部22及びシール対象部位31に弾性的に圧接し、更に、筒状部11が前記厚み方向に拡幅し、その外周部11dが前記内周壁部23に弾性的に圧接する。従って、シリンダヘッド2及びシリンダヘッドカバー3のシール対象部位間が完全にシールされ、シール対象空間4内を流通する加圧流体の外部への漏出が防止される。
前記のようにシール対象空間4内を加圧流体が流通することによって、ラバーガスケット1には内圧がかかる。この内圧が0.6MPa程度の高圧になると、前記筒状部11を拡開する作用も大きくなる。筒状部11の上部11aが、山形の形状である場合には、前記クリアランスが存在することから、この内圧によって上部11aが外方に倒れ、締結による圧縮体勢が崩れる結果、締結圧によって筒状部1の中間部分が内方に座屈し、シール機能が低下してしまう。しかし、この実施形態では、段差形状部24の内周壁部23によって規制されるから上部11aの倒れ変形が阻止されると共に、内圧によるセルフシール機能が働き、ガスケットとしてのシール機能が一層助長される。また、前記隙間Dに対応する部分には芯材13が存在するから、この部分において、ゴムの外方への流動変形が阻止され、これによって、前記セルフシールを含むシール機能が低下することなく維持される。しかも、芯材13の存在する部分には、締結圧が作用しないから、芯材13とゴムとの界面で亀裂が発生することもない。
前記のように、シリンダヘッドカバー3をシリンダヘッド2に組み付ける過程において、一旦組み付けた後、調整の為にシリンダヘッドカバー3を取外すことがある。この時、ラバーガスケット1が、ゴム特有の粘着性の為にシリンダヘッドカバー3と共に連れ上がろうとするが、突部14は、内周壁部23に圧縮状態とされているから、その圧縮に伴う内周壁部23に対する緊合力により、前記連れ上がりが阻止され、ラバーガスケット1が前記段差形状部24に保持された状態が維持される。また、前記組み付け過程において、シリンダヘッド2を横倒しやその他の姿勢にする必要が生じた際にも、前記緊合力によってラバーガスケット1が離脱することがない。このように、突部14によるラバーガスケット1の離脱防止機能によって、前記組み付け作業の円滑性が損なわれることがない。更に、突部14は、ラバーガスケット1の溝(段差形状部24)内でのセンタリング機能も奏し、これによって、シリンダヘッド2及びラバーガスケット1の双方のシールライン部の整合が適正になされる。
前記のように突部14は、ラバーガスケット1の離脱防止機能等を奏するものであるが、この脱落防止機能を優先する為に、突部14のボリューム(断面積)を大きくし、或いは、筒状部11の外周部から急激に立ち上がるような形状とすると、前記差し入れ装着の際に、突部14の圧縮反力が大きくなり、筒状部11の中間部が内方に張出すことになる。これが締結時の締結圧によって筒状部11の座屈の起点となる為、本実施形態では、突部14は、裾部14a,14a間の距離(A)が頂部14bの突出高さ(A)よりも大きくなるように形成され、突部14の軸方向断面形状は、裾部14aから頂部14bに向かい漸次立ち上がるなだらかな山形の形状としている。これによって、前記差し入れ装着時に、突部14が圧潰され易くなり、前記座屈の起点とならなくなる。また、突部14は、筒状部11の外周部11dにその周方向に沿って間欠的に形成されているから、前記差し入れ装着時の抵抗を緩和する上に、シリンダヘッド2及びシリンダヘッドカバー3を互いに締結して、筒状部11を締結方向に圧縮させる際、前記内周壁部23と段床部22とのコーナー部にエアーの噛み込みを生じさせず、これによって、前記セルフシール性が損なわれることがない。
図4に示す例は、互いに締結されるシール対象2部材としての一方の部材がシリンダヘッドカバー3で、他方の部材がシリンダヘッド2である例を示している。この例では、シリンダヘッド2は、前記と同様アルミニウムの鋳造品からなり、その上端開口部はフランジ状に形成され、このフランジ状形状部の上面が、シール対象部位としてのフラットな形状部21とされている。このフラットな形状部21には、その周方向全周に亘る設計上設定される仮想のシールライン部2Lが含まれる。シリンダヘッドカバー3は、前記と同様合成樹脂の成型体からなり、その下端開口部は、シール対象部位としての段床部32とこれに垂直な内周壁部33とにより内方側が開放された段差形状部34を有する形状とされている。段床部32と前記シリンダヘッド2のフラットな形状部21とは、シリンダヘッドカバー3とシリンダヘッド2が締結される時には互いに平行関係となるよう形成され、この段床部32には、前記シールライン部2Lに対応する部位に、周方向全周に亘る設計上設定される仮想のシールライン部3Lが含まれる。
この場合、先ず、シリンダヘッドカバー3を天地逆転して、段差形状部34を上向きにする。この状態で、ラバーガスケット1も図2に示す状態から天地逆転させ、筒状部11をその上部11aより段差形状部34に差し入れる。このとき、筒状部11の外周部11dには前記突部14が形成されているから、この突部14を、段差形状部34の内周壁部33に圧接させ、筒状部11の内径方向(突部14の高さ方向)に圧縮するよう前記差し入れを行う。該突部14の断面形状は、前記と同様の形状とされているから、この場合も、前記と同様に差し入れ抵抗が緩和され、その後ガスケット1を圧縮した際に筒状部11の倒れが生じ難くなると共に、差し入れ装着作業が円滑になされる。
筒状部11の上端面11bが、前記段床部32に近接した対面状態に至った時点で差し入れ装着作業が完了し、シリンダヘッドカバー3を、その段差形状部34が下向きになるよう反転させる。前記突部14は圧縮された状態とされているから、その圧縮反力により、ラバーガスケット1が前記段差形状部34に緊合状態で保持され、前記反転の際に脱落することがない。従って、ラバーガスケット1の装着から、後記するシリンダヘッドカバー3及びシリンダヘッド2の締結に至る一連の組立作業が円滑になされる。このように、ラバーガスケット1を段差形状部34に保持した状態で、シリンダヘッドカバー3を、そのシール対象部位(段床部32)がシリンダヘッド2のシール対象部位(フラットな形状部)21に整合するよう配置させる。この時、前記筒状部11の下端面11cが、前記シールライン部2Lを含むフラットな形状部21に対面するよう配置される。
次に、前記と同様に不図示のボルト等の締結手段によって、シリンダヘッドカバー3をシリンダヘッド2に締結する。図4の2点鎖線は、シリンダヘッドカバー3及びシリンダヘッド2が所定の締結状態に締結された状態を示していることは図3と同様である。従って、この所定の締結状態におけるラバーガスケット1のシリンダヘッドカバー3及びシリンダヘッド2間での介装状態は、前記と同様であり、筒状部11が締結方向に圧縮されると共に、筒状部11の筒壁部が厚み方向に拡幅し、その外周部11dが前記段差形状部34の内周壁部33に圧接される。また、シリンダヘッドカバー3の前記段差形状部34の外側に位置する部位35と、シリンダヘッド2のフラットな形状部21におけるシールライン部2Lの外側に位置する部位との間隔(隙間)Dは、前記鍔状部13の厚みと略同じかやや大とされる。従って、この所定の締結状態では、鍔状部13には、前記締結による締結圧が作用しない状態に維持されることも前記と同様である。
前記締結の過程において、前記段差形状部34の段床部32と筒状部11の上端面11bとは面接触状態で相互に圧接されるから、シリンダヘッドカバー3に前記のような内側壁がないにも拘わらず、前記と同様に、面接触部分の接触抵抗と規制作用とにより、筒状部11の上部11aが内方側に倒れる懸念がない。また、筒状部11の外周部11dは、段差形状部34の内周壁部33に近接した状態から締結がなされるから、内周壁部33に圧接して規制され、外方側にも倒れることがない。このようなシリンダヘッドカバー3とシリンダヘッド2との締結状態においては、前記と同様にシリンダヘッドカバー3及びシリンダヘッド2のシール対象部位間が完全にシールされ、シール対象空間4内を流通する加圧流体の外部への漏出が防止される。また、筒状部11が段差形状部34の内周壁部33に規制されることで生じる内圧によるセルフシール機能、及び、鍔状部12における芯材13の機能も前記と同様に発現される。
前記突部14の形状等は、離脱或いは脱落防止機能と座屈起点の発生有無とを勘案し適宜設計的に定められる。図7及び図8は、突部14の形成態様の他の例を示している。図7の例は、突部14が筒状部11の外周部11dにその周方向に沿って間欠的に形成されている点で前記の例と共通するが、離脱或いは脱落防止機能を強化する為、各突部14の周方向に沿った長さを前記例より大きくした点で異なっている。この例では、離脱或いは脱落防止機能をより確実に発揮させる為、突起14の前記外周部11dの周方向に沿った占有率を図1に示す例より増加させている。図8の例は、突部14が筒状部11の外周部11dにその全周に亘り連続した状態で形成されており、更に離脱或いは脱落防止機能の強化を図ったものである。これらは、前記のように離脱或いは脱落防止機能と座屈起点の発生有無とを勘案し適宜設計的に定められるが、図8の例の場合は、前記エアーの噛み込みを防止する為、前記内周壁部23(33)に、セルフシール性が低下しない程度の複数のスリットを縦方向(締結方向)に設けることが望ましい。
その他の構成は、前記例と同様であるから、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。また、図5及び図6に示す変形例を、図7及び図8に示す例のそれぞれに適用することはもとより可能である。
尚、前記の実施形態では、本発明のラバーガスケット1が、内燃機関のシリンダヘッド2とシリンダヘッドカバー3との間に介装されるものである例について述べたが、これに限られず、他の内燃機関構成部や、他の産業機械のシール対象2部材間に介装されるものであっても良い。従って、ラバーガスケット1の形状も例示のような円形に限らず、適用対象に応じた形状の環状体とされるべきことは言うまでもない。特に、シール対象2部材の一方が合成樹脂の成型体で、他方が金属製(鋳造品も含む)であり、且つ、シール対象空間内を高圧の流体が流通する場合に適用すれば、極めて有用であるが、両方が同一の材質からなるものにも適用することはもとより可能である。加えて、実施形態ではラバーガスケットを構成するエラストマーがゴムからなる例について述べたが、前記他のエラストマーによってラバーガスケットが構成されていても良いことは言うまでもない。
1 ラバーガスケット
11 筒状部
11b 上端面(他端部)
11c 下端面(一端部)
11d 外周部
12 鍔状部
13 芯材
14 突部
14a 裾部
2 シリンダヘッド(シール対象2部材の一方の部材、他方の部材)
3 シリンダヘッドカバー(シール対象2部材の他方の部材、一方の部材)
21,31 フラットな形状部
2L,3L シールライン部
22,32 段床部
23,33 内周壁部
24,34 段差形状部
D 間隔(隙間)
【0003】
分へのゴムの流動変形を抑制することを意図するものではない。
[0006]
特許文献2に開示されたガスケットの場合、ガスケット本体(ゴム)よりも剛性が高い部材が、ガスケット本体の側部であってシール対象2部材(シリンダヘッド及びシリンダヘッドカバー)の締結圧が作用しない部分に位置する突状部に内包されている。本特許文献2においては、剛性の高い部分が、全体でも一部でも良いと記載されており、剛性の高い部分が一部である場合には、隙間部分へのゴムボリュームの逃げを防ぐような機能が得られず、これによって、前記と同様締結圧が作用しない前記隙間部分へのゴムの流動変形を抑制することを意図するものではないと解される。
[0007]
また、特許文献3に開示されたガスケットは、エンジンと合成樹脂製インテークマニホールドとの連結部に介在されるガスケットであり、三角形状の突起がインテークマニホールドの繋ぎ部の内面に形成されたテーパ形状の凹部に嵌合するが、この三角形状突起は、締結時に直接圧縮される部分ではなく、面圧の発現によるシール機能の主体部となるものではない。
[0008]
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、内圧が大きくかかる部位であって、シール対象部位が段差形状である場合でも、シール性能が充分に発揮されるラバーガスケットと、これを用いたシール構造を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段
[0009]
第1の発明に係るラバーガスケットは、互いに締結されるシール対象2部材間に介装される環状のラバーガスケットであって、前記シール対象2部材の一方の部材は、段床部とこれに垂直な内周壁部とにより内方側が開放された段差形状部を有し、他方の部材は、前記段床部に平行でフラットな形状部を有し、前記ラバーガスケットは、前記段差形状部に介装されエラストマーのみからなる筒状部と、該筒状部の軸方向一端部側外周部に全周に亘り外向きに連成された鍔状部と、該鍔状部にその全周に亘り埋設された環状の芯材とを含んで一体に成型されたエラストマーの成型体からなり、前記ラバーガスケットが前記シール対象2部材間に介装され、当該2部材を締結する際には、前記筒状部の軸方向両端部が当該2部材のそれぞれのシールライン部に位置し、且つ該筒状部が締結圧によって締結方向に沿って圧縮され、前記鍔状部は前記シールライン部の径方向外側に位置し、前記シール対象2部材間に形成される隙間に介装されることを特徴とする。
【0004】
[0010]
本発明のラバーガスケットにおいて、前記筒状部の外周部には、外方に向く突部が形成されているものとしても良い。この場合、前記突部は、該突部の立ち上がり基部となる裾部と、最も外方に突出した頂部とを備えるとともに、前記裾部間の距離が前記頂部の突出高さよりも大きくなるように形成され、前記突部の軸方向断面形状を前記裾部から前記頂部に向って漸次立ち上がるなだらかな山形の形状とすることができる。また、前記突部が、前記筒状部の周方向に沿って間欠的に形成されているものとしても良い。
[0011]
第2の発明に係るシール構造は、互いに締結されるシール対象2部材間を、前記いずれかのラバーガスケットを用いてシールするシール構造であって、前記ラバーガスケットを前記シール対象2部材間に介装した状態では、前記筒状部の軸方向一端部が前記他方の部材のフラットな形状部に対面し、前記筒状部の軸方向他端部が前記一方の部材の前記段床部に対面すると共に該筒状部の外周部が前記内周壁部に対面し、前記シール対象2部材を所定の締結状態とした時には、前記筒状部が、締結圧によって締結方向に沿って圧縮された状態とされ、前記鍔状部は前記シールライン部の径方向外側に位置し、該鍔状部が介在する部分の前記シール対象2部材間には隙間が形成されて、前記締結圧が該鍔状部に作用しない状態とされることを特徴とする。
発明の効果
[0012]
第1の発明に係るラバーガスケット、或いは、第2の発明に係るシール構造において、当該ラバーガスケットは、一方の部材が、シールライン部の一方を含む段床部とこれに垂直な内周壁部とにより内方側が開放された段差形状部を有し、他方の部材が、前記段床部に平行で且つ他方のシールライン部を含むフラットな形状部を有するシール対象2部材間に介装される。この介装状態では、前記筒状部の軸方向一端部が前記他方の部材のフラットな形状

Claims (5)

  1. 互いに締結されるシール対象2部材間に介装される環状のラバーガスケットであって、
    前記ラバーガスケットは、筒状部と、該筒状部の軸方向一端部側外周部に全周に亘り外向きに連成された鍔状部と、該鍔状部にその全周に亘り埋設された環状の芯材とを含んで一体に成型されたエラストマーの成型体からなり、
    前記ラバーガスケットが前記シール対象2部材間に介装され、当該2部材を締結する際には、前記筒状部の軸方向両端部が当該2部材のそれぞれのシールライン部に位置し、且つ該筒状部が締結圧によって締結方向に沿って圧縮されるものであることを特徴とするラバーガスケット。
  2. 請求項1に記載のラバーガスケットにおいて、
    前記筒状部の外周部には、外方に向く突部が形成されていることを特徴とするラバーガスケット。
  3. 請求項2に記載のラバーガスケットにおいて、
    前記突部は、該突部の立ち上がり基部となる裾部と、最も外方に突出した頂部とを備えるとともに、前記裾部間の距離が前記頂部の突出高さよりも大きくなるように形成され、前記突部の軸方向断面形状が、前記裾部から前記頂部に向かい漸次立ち上がるなだらかな山形の形状であることを特徴とするラバーガスケット。
  4. 請求項2又は3に記載のラバーガスケットにおいて、
    前記突部が、前記筒状部の周方向に沿って間欠的に形成されていることを特徴とするラバーガスケット。
  5. 互いに締結されるシール対象2部材間を、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のラバーガスケットを用いてシールするシール構造であって、
    前記シール対象2部材の一方の部材が、前記シールライン部の一方を含む段床部とこれに垂直な内周壁部とにより内方側が開放された段差形状部を有し、他方の部材が、前記段床部に平行で且つ他方のシールライン部を含むフラットな形状部を有し、
    前記ラバーガスケットを前記シール対象2部材間に介装した状態では、前記筒状部の軸方向一端部が前記他方の部材のフラットな形状部に対面し、前記筒状部の軸方向他端部が前記一方の部材の前記段床部に対面すると共に該筒状部の外周部が前記内周壁部に対面し、
    前記シール対象2部材を所定の締結状態とした時には、前記筒状部が、締結圧によって締結方向に沿って圧縮された状態とされ、前記鍔状部は前記シールライン部の径方向外側に位置し、該鍔状部が介在する部分の前記シール対象2部材間には隙間が形成されて、前記締結圧が該鍔状部に作用しない状態とされることを特徴とするシール構造。
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