JPWO2012001827A1 - 打抜き刃およびケース形成用の打抜きブランク - Google Patents

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Abstract

ケース形成用ブランクにおいて手が触れても怪我をすることが少ない滑らかな打抜き切断線を得ることができるようにした打抜き刃を提供する。鋼板からなる帯板状の刃板(10)における両側面の同一側部に一対の傾斜角をほぼ同一とする面取り(11)を形成して、その刃板(10)の一側縁に切り刃(12)を設ける。切り刃(12)を、刃板(10)の厚さの範囲内で波状に折れ曲がる細波刃(12a)と、その細波刃(12a)が全長にわたって刃板(10)の厚さの範囲内で刃板両側面方向に大きく波打つ大波刃(12b)の複合波刃として、滑らかな打抜き切断線が得られるようにする。

Description

この発明は、段ボールシートや板紙等のシートを所定の形状に打ち抜く打抜き刃およびケース形成用の打抜きブランクに関する。
ビール等の飲料水が充填された缶やビン等の包装対象物を複数まとめて包装したマルチパックは、普通、図10に示すラップラウンドケースKにより包装される。また、ラップラウンドケースKは、段ボールシートの打抜きにより形成されるブランクの折曲げと接着とによって組立状態とされる。
図9は、ラップラウンドケースKの形成用素材としてのブランクBを示す。このブランクBは、幅寸法が異なる2組の一対の側板1、2を縦罫線aを介して一方向に交互に連設し、一側に位置する幅狭の側板1の側縁に縦罫線aを介して継代片3を連設し、一対の幅狭の側板1のそれぞれ両端に横罫線bを介して内フラップ4を連設し、残る一組の一対の幅広の側板2のそれぞれ両端に横罫線bを介して外フラップ5を連設した構成とされている。
上記のブランクBを用いるラップラウンドケースKの組立てに際しては、縦罫線aに沿っての折曲げによって、図10に示すように、1組の一対の側板1と残り1組の側板2とによって四角筒状に成形し、継代片3と側板2の重なり部の接着により角筒状の胴6を形成した後、内フラップ4および外フラップ5の内方向への折曲げと、その内フラップ4と外フラップ5の重なり部の接着を行なって胴6の両端開口を封緘するようにしており、上記胴6の一方の開口を封緘する前段で、胴6の内側に複数のマルチパックPを収納するようにしている。7は、内フラップ4と外フラップ5の重なり部を接着する接着剤を示す。
ところで、上記のようなラップラウンドケースKを家庭で開封する際には、ビール缶等の包装対象物Aを必要な分だけ取り出して、残存した分を嵩張ることなく保管しておくため、縦置きした状態で、上方となった外フラップ5と内フラップ4とが重なる端面から開封する場合が多い。その際、外フラップ5の端縁に手を掛けて、外側の外フラップ5をその内側の内フラップ4から引き剥がすことが行なわれる。
ここで、ブランクBは、図11(11A)に示すように、ステンレスからなる面板20に対して昇降可能な上型21の下面に抜き型22を設け、その抜き型22の下降により、図11(11B)に示すように、その抜き型22の下面に取付けられた打抜き刃23でもって面板20に支持された段ボールシートSを打ち抜くようにしている。その打抜きには、特許文献1に記載されているように、切り刃が直線状とされた打抜き刃や、特許文献2に記載されているように、切り刃が波状とされた打抜き刃が一般的に採用される。
特開2000−127258号公報 特開2001−191297号公報
ところで、上記特許文献1に記載された打抜き刃においては、その切り刃が直線状であって鋭利なものであり、また、特許文献2に記載された打抜き刃においても、その刃部を波形とする曲率半径の大きな一つの波状とされて切り刃が比較的鋭利なものであるため、打抜きによって形成されたブランクBの外周の切断縁も鋭利なものとなり、ラップラウンドケースKの外フラップ5の端縁5aに手を掛けて内フラップ4から引き剥がす開封時に、上記端縁5aとの接触によって手を怪我する危険がある。他の端縁においても手が触れて怪我をする危険がある。
ここで、手切れの防止を図るため、特開2008−44664号公報では、外フラップの端縁に平行に基準線を設定し、その基準線に直交する複数本の押罫線と、これに交差する複数本の押罫線を格子状に入れて、剛性のある段ボールの端縁から離れた位置まで押潰部を形成して柔らかくした段ボールケースを提案している。
しかし、上記段ボールケースにおいては、押潰部が広範囲に及ぶことから、封緘時の強度が低下する可能性がある。また、押罫線を入れるため、図11に示す抜き型22に格子状押圧片の取付け溝を加工し、一方、面板20にはその格子状押圧片と対向する位置に嵌合溝を加工する必要があるため、コストが高くなり、さらに、打抜き機への装着に高い位置決め精度が要求される問題がある。
この発明の課題は、段ボールシートや板紙等のシートに対して、手が触れても怪我をすることが少ない滑らかな打抜き切断線を得ることができるようにした打抜き刃および外周の打抜き切断縁との接触によって怪我することの少ないケースを形成することができる、段ボールシートや板紙等のシートからなる打抜きブランクを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明に係る打抜き刃においては、鋼板からなる一定の長さの帯板状の刃板における両側面の同一側部に、傾斜角をほぼ同一とする一対の面取りを形成して、前記刃板の一側縁に切り刃を設けたシート打抜き刃において、前記切り刃が、刃板の厚さの範囲内で刃板両側面方向に波打つ細波刃と、その細波刃が長さ方向にわたって刃板両側面方向に大きく波打つ大波刃との複合波刃とされて、大波刃の一山当たりに細波刃の複数の波山が設けられている構成を採用したのである。
ここで、細波刃および大波刃のそれぞれは、ピッチおよび波幅が一定とされた正弦曲線状の波刃とされたものであってもよく、あるいは、ピッチおよび幅が不規則な曲線状ものであってもよい。
また、大波刃は、刃板の厚さの範囲内で刃板両側面方向に波打って前記面取り部にのみ波筋が形成される波状とされたものであってもよく、あるいは、刃板の両側面の全体に高さ方向の波筋が入る波状とされたものであってもよい。
一般に、段ボールシートや板紙の打抜きに採用される打抜き刃においては、厚さが0.45mm〜1.8mmの帯状の鋼板が刃板として採用される。このため、正弦曲線の大波刃と細波刃からなる複合波刃を形成する場合には、大波刃と細波刃のそれぞれのピッチ、波幅および曲率半径を以下の範囲とする方が、それぞれの波刃の製作および複合波刃によるシートの切断線での怪我の防止上好ましい。大波刃としては、そのピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rは、P=2.0mm〜10.0mm、W=0.1mm〜1.2mm、R=2.0mm〜6.0mmの範囲とするのが好ましい。
上記大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rは、刃板の板厚(厚さ)に応じて適宜に決定する。具体的には、刃板の板厚が略0.9mmの場合、P=2.0mm〜5.0mm、W=0.1mm〜0.6mm、R=3.0mm〜5.0mmの範囲とし、また、刃板の板厚が略1.07mmの場合、P=3.0mm〜6.0mm、W=0.2mm〜0.8mm、R=3.0mm〜5.0mmの範囲とするのが好ましい。ここで、略とは、±0.05mmの範囲をいう。
細波刃としては、そのピッチP1、波幅Wおよび波山の曲率半径rは、P=0.2mm〜2.0mm、W=0.02mm〜0.5mm、r=0.2mm〜1.5mmの範囲とするのが好ましい。この細波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径rは、大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rに応じて適宜に決定し、大波刃の一山当たりに細波刃の複数の波山が設けられるようにする。具体的には、刃板の板厚が略0.9mmの場合、P=0.6mm〜1.2mm、W=0.05mm〜0.2mm、r=0.3mm〜0.6mmの範囲とし、また、刃板の板厚が略1.07mmの場合、P=0.8mm〜1.4mm、W=0.08mm〜0.3mm、r=0.3mm〜1.0mmの範囲とするのが好ましい。
上記の課題を解決するために、この発明に係るケース形成用の打抜きブランクにおいては、四角筒状の胴を形成する対向一対の側板を2組有し、1組の一対の側板の端縁それぞれに内フラップが連設され、残り1組の一対の側板の端縁それぞれに外フラップが連設され、前記内フラップに外フラップを貼り合せて胴の開口を封緘するケース形成用の打抜きブランクにおいて、前記ブランクの外周縁のうち、少なくとも外フラップの外周縁をこの発明にかかる上記のシート打抜き刃によって打抜きされた切断線として、山と谷が交互に連続して小さなピッチで波打つ細波曲線と、その細波曲線を基準として形成される山と谷が交互に連続して細波曲線より大きなピッチで波打つ大波曲線の複合波線であって、大波曲線の一山当たりに細波曲線の複数の山が設けられるようにした構成を採用したのである。
ここで、細波曲線の山のピッチをP、山の高さをH、山の曲率半径をrとし、かつ、大波曲線の山のピッチをP、山の高さをH、山の曲率半径をRとしたとき、P=0.2mm〜2.0mm、H=0.02mm〜0.5mm、r=0.2mm〜1.5mm、P=2.0mm〜10.0mm、H=0.1mm〜1.2mm、R=2.0mm〜6.0mmの範囲とするのが手切れを防止する上で好ましい。
上記のように、この発明においては、段ボールシートや板紙等のシートを打ち抜く打抜き刃の切り刃を、刃板の厚さの範囲内で刃板両側面方向に小さく波打つ細波刃と、その細波刃が長さ方向にわたって刃板両側面方向に細波刃より大きく波打つ大波刃からなる複合波刃として、大波刃の一山当たりに細波刃の複数の波山が設けられるようにしたことにより、シートの打抜きによって、その打抜き切断線は細かな波によって山および谷が形づくられる波状とされるため、手の当たりが柔らかくて滑らかな怪我をすることが少ない打抜き切断線を得ることができる。このため、ケース形成用の打抜きブランクの外周縁のうち、少なくとも外フラップの外周縁をこの発明に係る上記のシート打抜き刃によって打抜きされた切断線とすることで、手切れの防止に極めて大きな効果を挙げることができる。
また、切り刃を細波刃と大波刃の複合波刃としたことによって、段ボールシートの打抜き時に段形成されている中しん紙において細長いひげ状の屑が形成されるのを抑制することができ、さらに、大波刃を刃板の厚さの範囲内で波を打たせたことにより、刃板の刃部以外は直線状態の帯板状態を維持し、打抜き型に対する打抜き刃の取付けに際して、その打抜き型には直線状の取付け溝を形成するだけでよく、溝加工を容易とすることができるとともにその取付けが簡単である。
さらにまた、刃板の両側面の全体が波状とされた大波刃においては、その一部のみを波状とする大波刃の場合よりも製作が簡単であり、刃板の抜き型へ取り付ける部分も波状となっているので、刃板の抜き型への取付けが強固なものとなる。
(1A)はこの発明に係るシート打抜き刃の実施の形態を示す斜視図、(1B)は(1A)の一部分を拡大して示す斜視図。 (2A)、(2C)、(2E)はそれぞれ図1に示すシート打抜き刃の形成状態を段階的に示す平面図、(2B)、(2D)、(2F)はそれぞれ(2A)、(2C)、(2E)の横断面図。 この発明に係るシート打抜き刃の他の実施の形態を示す平面図。 刃板の他の例を示す横断面図。 図1に示すシート打抜き刃によって打抜きされたシートの一部分を示す平面図。 ロータリ式打抜き装置の抜き型に取り付けられる打抜き刃の斜視図。 この発明に係るシート打抜き刃の他の実施の形態を示す斜視図。 (8A)、(8B)は図7に示すシート打抜き刃の形成状態を段階的に示す平面図。 ラップラウンドケースの形成用ブランクを示す正面図。 従来のラップラウンドケースの開封状態を示す斜視図。 (11A)は打抜き装置を示す縦断面図、(11B)はシートの打抜き状態を示す縦断面図。
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1(1A)、(1B)に示すように、刃板10は、一定の長さを有する帯板状の鋼板からなり、その高さをH、厚さ(板厚)をTとしたとき、Hは、23.5mm程度とされ、また、Tは、0.45mm〜1.8mmの範囲とされている。
刃板10の両側面における上下方向の一側部には、相反する方向に傾斜する一対の面取り11が形成されている。一対の面取り11は、傾斜角αがほぼ同一とされ、その一対の面取り11の形成によって、刃板10の一側部側の一側縁に切り刃12が設けられている。
図2(2C)、(2E)に示すように、面取り11部のみにおいて、切り刃12は、刃板10の厚さの範囲内でその長さ方向にわたって刃板両側面方向に高さ方向の波筋を形成して小さく波打つように交互に逆向きの複数の波山の頂部を配置した波状に折れ曲がる細波刃12aとされ、かつ、その細波刃12aが刃板10の厚さの範囲内でその長さ方向にわたって刃板両側面方向に高さ方向の波筋を形成して大きく波打つように交互に逆向きの複数の波山の頂部を配置した波状に曲がる大波刃12bとされている。
なお、図2(2C)、(2E)に示すように、細波刃12aの隣接する頂部間の波幅Wを大波刃12bの隣接する互いに逆向きの波山の頂部間の波幅Wより小さくしておくのが好ましいが、逆に、波幅Wを波幅Wより大きくしてもよく、または、同一としてもよい。
上記の構成からなる切り刃12は、以下に示す第1工程乃至第3工程の各工程を経て形成されている。
第1工程;図2(2A)、(2B)に示すように、第1工程において、刃板10の両側面における上下方向の同一側部に相反する方向に傾斜する面取り11を形成して、刃板10のほぼ幅中心線上に直線刃12cを長さ方向にわたって形成する。
第2工程;図2(2C)、(2D)に示すように、第1工程により形成された直線刃12cを波形型板を用いるプレス成形により小さな曲率半径rでもって正弦曲線状に成形して、刃板10の厚さTの範囲内でその長さ方向にわたって刃板両側面方向に波打つ交互に逆向きの波山の隣接する頂部間の波幅Wを有する細波刃12aを形成する。
第3工程;図2(2E)、(2F)に示すように、第2工程によって形成された細波刃12aの全体を波形型板を用いるプレス成形により上記細波刃12aより大きな曲率半径Rでもって正弦曲線状に成形して、刃板10の厚さTの範囲内でその長さ方向にわたって刃板両側面方向に波打つ交互に逆向きの波山の隣接する頂部間の波幅Wを有する大波刃12bを細波刃12aの全体を基準として形成することによって、複合波刃となる。なお、同図に示す13は、波形型板のプレス跡を示す。
ここで、第2工程によって成形される細波刃12aにおいて、その繰り返す波のピッチPは交互に逆向きの波山の隣接する頂部間の波幅Wとの関係において必要以上に小さくなり過ぎると、その細波刃12aの成形が困難となり、また、必要以上に大きくなり過ぎると、シートの打抜きによって得られる切断線が鋭いものとなるため、そのピッチP、波幅W1および波山の曲率半径rは、P=0.2mm〜2.0mm、W=0.02mm〜0.5mm、r=0.2mm〜1.5mmの範囲とするのが好ましい。
一方、第3工程によって成形される大波刃12bにおいて、その繰り返す波のピッチPが必要以上に大きくなり過ぎると、複合波刃となった状態での細波刃12aが直線状に近づいて手の当たりが柔らかくて滑らかな切断線を得ることができず、また、必要以上に小さくなり過ぎると、複合波刃の成形時に細波刃12aが破断する可能性があるため、そのピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rは、P=2.0mm〜10.0mm、W=0.1mm〜1.2mm、R=2.0mm〜6.0mmの範囲とするのが好ましい。
なお、複合波刃において、大きく波打つように形成された大波刃12bの一山当たりに小さく波打つように形成された細波刃12aの複数の波山がその長さ方向にわたって設けられるように、細波刃12aのピッチPは、大波刃12bのピッチPより小さく設定される。
上記大波刃12bのピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rは、刃板10の板厚(厚さ)に応じて適宜に決定する。表1にその具体例を示す。
細波刃12aのピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径rは、刃板10の厚さや大波刃12bのピッチP、波幅Wおよび曲率半径Rに応じて適宜に決定する。表1にその具体例を示す。
Figure 2012001827
上記のように、切り刃12を、小さなピッチPの細波刃12aとより大きなピッチPの大波刃12bとからなる複合波刃とすることによって、複合波刃は大波刃12bの一山当たりに細波刃12aの複数の波山がその長さ方向にわたって設けられて、大きな波の上に複数の小さな波が配置されたような構造となる。
ここで、大波刃12bの一山当たりとは、図2(2E)に示すように、刃板10の幅中心線CLを基準線として、その基準線の片側に配置された大波刃12bの波山の曲線部分をいう。
実施の形態で示す打抜き刃は上記の構造からなり、その打抜き刃を図11に示す抜き型22に取付けて、面板20上に支持されたシートSを打ち抜くと、シートSには、図5に示すように、図2(2E)に示される細波刃12aと大波刃12bとからなる複合波刃の形状に相当する複合波線からなる打抜き切断線Lが形成されることになる。
なお、刃板10の刃部以外は直線状の帯板状態を維持したままであるため、この刃板10を差し込んで取付けるための抜き型22の取付け溝の加工は容易であり、また刃板10の取付けも簡単である。
上記切断線Lは、細波刃12aの交互に逆向きの波山の形状に相当して山14と谷15が交互に連続して小さく波打つ形状の細波曲線と、大波刃12bの交互に逆向きの波山の形状に相当して山16と谷17が交互に連続して大きく波打つ形状の大波曲線とからなる複合波線である。その細波曲線における山14のピッチPは、好ましい例として0.2mm〜2.0mmの範囲であって谷15のピッチも同一とされる。また、山14の高さ(細波刃12aの波幅Wに相当)Hは、0.02mm〜0.5mmの範囲であって谷15の深さも同一とされる。さらに、山14の曲率半径(細波刃2aの波の曲率半径rに相当)rは、0.2mm〜1.5mmの範囲であって谷15の曲率半径も同一とされる。一方、大波曲線における山16のピッチPは、好ましい例として2.0mm〜10.0mmの範囲であって谷17のピッチも同一とされる。また、山16の高さ(大波刃12bの波幅Wに相当)Hは、0.1mm〜1.2mmの範囲であって谷17の深さも同一とされる。さらに、山16の曲率半径(波の曲率半径Rに相当)Rは、2.0mm〜6.0mmの範囲であって、谷17の曲率半径も同一とされているため、切断線Lは手の当たりが極めて滑らかになり、手が触れても怪我をするようなことがない。なお、切刃12は、前記細波曲線および大波曲線と同一形状である。
また、シートSを打ち抜く切り刃12を細波刃12aと、その細波刃12aを長さ方向の全長にわたる波状に折曲げることにより形成された大波刃12bの複合波刃としたことによって、シートSの打抜き切断時に、特に、段ボールシートの段成形されている中しん紙において、ヒゲ状に長い紙屑が形成されるのを抑制することができる。
ここで、図9に示すようなラップラウンドケース形成用のブランク打抜きにおいては、その輪郭となる外周縁の全体を細波曲線と大波曲線とからなる複合波線の切断線Lとしてもよく、あるいは、外フラップの外周縁のみを細波曲線と大波曲線とからなる複合波線の切断線Lとしてもよい。
図1および図2(2C)、(2E)に示す実施の形態においては、細波刃12aおよび大波刃12bのそれぞれをピッチP、P、波幅W、Wおよび波山の曲率半径r、Rが一定となる規則正しい正弦波状からなる切り刃12としたが、図3に示すように、切り刃12が、刃板10の厚さの範囲内でその長さ方向にわたって、刃板10の両側面方向に交互に逆向きの複数の波山の頂部を配置した波打つように折れ曲がる細波刃12aと、細波刃12aが刃板10の厚さの範囲内で、その長さ方向にわたって刃板両側面方向に交互に逆向きの複数の波山の頂部を配置した波打つように折れ曲がる大波刃12bとからなる複合波刃による切り刃12であれば、細波刃12aおよび大波刃12bのそれぞれをピッチおよび波幅が不規則な波状としてもよい。あるいは、図示省略したが、細波刃12aと大波刃12bの一方を、ピッチおよび波幅が規則正しい波状とし、他方をピッチおよび波幅が不規則な波状としてもよい。いずれの場合においても、大波刃12bを細波刃12aの全体を基準として形成することによって、複合波刃とする。ただし、細波刃12aのピッチは大波刃12bのピッチより小さいものとして、大波刃12bの一山当たりに細波刃12aの複数の山をその長さ方向にわたって設けるようにする。
また、図1および図2(2C)、(2E)に示す実施の形態においては、細波刃12aおよび大波刃12bのそれぞれを刃板10の厚さの範囲内で波を打たせるようにしたが、図7および図8(8A)、(8B)に示すように、細波刃12aのみを刃板10の厚さの範囲内で高さ方向に波筋を形成して小さく波を打たせ、大波刃12bを刃板10の両側面の全体に高さ方向の波筋が入るように、刃板10自体においてその長さ方向に大きく波を打たせるようにして、大波刃12bの一山当たりに細波刃12aの複数の山が設けられるようにしてもよい。
すなわち、図8(8A)に示すように、刃板10に形成された一対の面取り11の交差部に刃板10の厚さの範囲内で細波刃12aを形成して、図8(8B)に示すように、刃板10の全体を全長にわたって波状にプレス成型してもよい。
なお、図7および図8に示す実施の形態の場合、大波刃12bは、刃板10の全体をその長さ方向にわたって波打つように形成することができるので、その製作は刃板10の一部のみを波打つように形成する場合より簡単である。刃板10の抜き型22へ取り付ける部分も波状になっているので、刃板10の抜き型22への取付けがしっかりとした強固な状態となる。
さらに、刃板10として、両側面の上下方向の同一側部に形成された面取り11が単一の傾斜面からなるものを示したが、面取り11はこれに限定されるものではない。例えば、図4に示すように、傾斜角が異なる2つの傾斜面11a、11bを刃先側から順次連続させたものであってもよい。
実施の形態においては、ラップラウンドケースKの形成用の段ボールシートからなるブランクBの打抜きを例にとって説明したが、ケース形成用素材やケースはこれに限定さない。例えば、板紙からなる包装箱であってもよい。
また、実施の形態では、平盤式打抜き装置の抜き型に取付けられる打抜き刃を例にとって説明したが、打抜き刃は平盤式のものに限定されない。例えば、図6に示すように、ロータリ式打抜き装置の円弧状の抜き型に取付けられる円弧状の打抜き刃Cであってもよい。
10 刃板
11 面取り
12 切り刃
12a 細波刃
12b 大波刃

Claims (11)

  1. 鋼板からなる一定の長さの帯板状の刃板における両側面の同一側部に、傾斜角をほぼ同一とする一対の面取りを形成して、前記刃板の一側縁に切り刃を設けたシート打抜き刃において、
    前記切り刃が、刃板の厚さの範囲内で刃板両側面方向に小さく波打つ細波刃と、その細波刃が長さ方向にわたって刃板両側面方向に大きく波打つ大波刃との複合波刃とされて、大波刃の一山当たりに細波刃の複数の波山が設けられていることを特徴とするシート打抜き刃。
  2. 前記大波刃が、前記刃板の厚さの範囲内で刃板両側面方向に波打って前記面取り部にのみ波筋が形成される波状とされた請求項1に記載のシート打抜き刃。
  3. 前記大波刃が、前記刃板の両側面の全体に高さ方向の波筋が形成される波状とされた請求項1に記載のシート打抜き刃。
  4. 前記大波刃および細波刃のそれぞれが、ピッチ、波幅および波山の曲率半径が一定の正弦曲線の波状とされ、前記大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rが、P=2.0mm〜10.0mm、W=0.1mm〜1.2mm、R=2.0mm〜6.0mmの範囲とされ請求項1乃至3のいずれかの項に記載のシート打抜き刃。
  5. 前記刃板の厚さが略0.7mmの場合において、大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rが、P=2.0mm〜4.0mm、W=0.1mm〜0.4mm、R=3.0mm〜5.0mmの範囲とされ、細波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径rが、P=0.4mm〜0.8mm、W=0.04mm〜0.1mm、r=0.3mm〜0.5mmとされた請求項4に記載のシート打抜き刃。
  6. 前記刃板の厚さが略0.9mmの場合において、大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rが、P=2.0mm〜5.0mm、W=0.1mm〜0.6mm、R=3.0mm〜5.0mmの範囲とされ、細波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径rが、P=0.6mm〜1.2mm、W=0.05mm〜0.2mm、r=0.3mm〜0.6mmとされた請求項4に記載のシート打抜き刃。
  7. 前記刃板の厚さが略1.07mmの場合において、大波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径Rが、P=3.0mm〜6.0mm、W=0.2mm〜0.8mm、R=3.0mm〜5.0mmの範囲とされ、細波刃のピッチP、波幅Wおよび波山の曲率半径rが、P=0.8mm〜1.4mm、W=0.08mm〜0.3mm、r=0.3mm〜1.0mmとされた請求項4に記載のシート打抜き刃。
  8. 前記大波刃および細波刃が、ピッチおよび波幅が刃板の長さ方向で不規則な曲線状とされた請求項1に記載のシート打抜き刃。
  9. 四角筒状の胴を形成する対向一対の側板を2組有し、1組の一対の側板の端縁それぞれに内フラップが連設され、残り1組の一対の側板の端縁それぞれに外フラップが連設され、前記内フラップに外フラップを貼り合せて胴の開口を封緘するケース形成用の打抜きブランクにおいて、
    前記ブランクの外周縁のうち、少なくとも外フラップの外周縁が請求項1乃至8のいずれかの項に記載のシート打抜き刃によって打抜きされた切断線とされて、山と谷が交互に連続して小さく波打つ細波曲線と、山と谷が交互に連続して大きく波打つ大波曲線の複合波線からなることを特徴とする打抜きブランク。
  10. 前記細波曲線および前記大波曲線のそれぞれが、正弦曲線からなり、その細波曲線の山のピッチをP、山の高さをH、山の曲率半径をrとし、かつ、大波曲線の山のピッチをP、山の高さをH、山の曲率半径をRとしたとき、P=0.2mm〜2.0mm、H=0.02mm〜0.5mm、r=0.2mm〜1.5mm、P=2mm〜10.0mm、H=0.1mm〜1.2mm、R=2.0mm〜6.0mmとされた請求項9に記載の打抜きブランク。
  11. 鋼板からなる一定の長さの帯板状の刃板における両側面の同一側部に、傾斜角をほぼ同一とする一対の面取りを形成して、前記刃板の一側縁に切り刃を設けたシート打抜き刃において、
    前記切り刃が、請求項10に記載の細波曲線および大波曲線と同一形状とされていることを特徴とするシート打抜き刃。
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