JPWO2011118820A1 - 電波時計 - Google Patents

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Abstract

電波時計(1)が、発振回路(22)と、その発振条件を可変して発振周波数frefを調整する発振条件調整回路(23)と、その発振周波数frefを分周して計時基準タイミング信号F1を生成する分周回路(24)と、計時基準タイミング信号F1の周期を調整する周波数調整回路(25)と、発振周波数frefを基準周波数として局部発振周波数fLOを出力する局部発振回路(33)と、制御回路(26)とを備える。制御回路(26)は、電波時計(1)の受信動作中に発振条件調整回路(23)を動作させることで発振周波数frefを局部発振回路(33)に最適な周波数に調整するとともに、周波数調整回路(25)の緩急設定値を、通常動作中と受信中で計時基準タイミング信号F1が一定の周期となるように設定する。

Description

本発明は、電波時計に関する。特に、ヘテロダイン方式の受信回路を有する電波時計に関する。
従来、時刻情報を含む標準電波を受信し、その時刻情報により時刻を修正する電波時計が知られている。
電波時計の受信回路構成にはいくつかの方式がある。複数の周波数を受信するために、受信回路構成を、出力周波数を可変可能な局部発振器およびMIX回路を搭載したヘテロダイン方式としたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
通常、ヘテロダイン方式の受信回路では局部発振器用の基準信号として高い精度を持つ専用の発振回路を使用する。しかし、そのような専用の高精度発振回路はコストが高いうえ消費電力も大きく、回路規模も大きい。このため、電波時計などのエネルギーやスペースの限られたシステムに搭載することは困難であった。
そこで特許文献1では、受信機の構成としてヘテロダイン方式を採用するとともに、時計用の源振である発振回路からの32768Hzを局部発振回路の基準周波数として用いることで、省スペースかつ低コストで複数の周波数を受信可能な電波時計が開示されている。
また、特許文献2では特許文献1の構成に加え、時計回路および発振回路に周波数調整手段を備えることで、発振回路が出力する基準周波数を局部発振回路が最も安定して発振することができるよう調整する技術が開示されている。
特許第3333255号公報 特開2004−294357号公報
しかしながら、特許文献1のように一般的な時計用水晶振動子の発振周波数である32768Hzを局部発振回路の基準周波数として用いた場合、40kHzあるいは60kHzなど複数の標準電波を受信するには、位相比較回路へ入力する比較周波数の選択が難しく、または複数の比較周波数が必要となるため、比較周波数を得る分周回路の最適化が難しく、受信感度の劣化の原因となっていた。
また、複数の周波数を受信する場合、比較周波数を得る分周回路の分周比を可変することで局部発振周波数を可変することが可能であるが、分周回路における分周比は整数倍であり、十分高い局部発振周波数を持たないPLLにおいては全ての受信周波数における比較周波数の最適化が難しく、やはり、受信感度の劣化の原因となっていた。
このため、特許文献2では時計用発振回路の発振周波数を30000Hzなどの基準周波数に適した周波数に設定し、時計回路側に周波数調整手段を設けることで、局部発振回路の性能向上を図っている。
しかしながら、32768Hzを前提とした時計用計時回路に30000Hzの基準信号を入力する場合、周波数調整の調整幅が大きくなりすぎてしまい、周波数調整回路の動作が複雑になる。また、周波数調整動作を頻繁に行わなければならないため、計時回路より得られる各種タイミング信号が不正確となってしまう。また、一般的な計時用基準信号源として用いられている32768Hzの振動子に比べ、特殊な周波数である30000Hzなどの振動子はコストが高く、高コストな受信機となってしまうおそれがある。
本発明は、時計用発振回路からの信号をヘテロダイン受信機の局部発振回路の基準周波数および時計の計時信号に共用した場合においても、受信感度の劣化を最小限に抑えられ、かつ周波数調整幅を少なくすることで周波数調整回路を簡素化し、周波数調整動作の回数を減らすことが可能な低コストの電波時計を提供することを目的とする。
本発明の電波時計は、時刻計時における基準信号源としての時計発振回路と、外部電波を受信するためのヘテロダイン受信回路と、該ヘテロダイン受信回路で使用する局部発振周波数を作成するPLL回路とを有し、前記時計発振回路が前記PLL回路の基準周波数を発生する基準周波数発生手段を兼ねた電波時計において、前記時計発振回路の発振条件を変更する制御手段を更に有し、該制御手段は、前記外部電波の受信時と非受信時とで前記時計発振回路の発振条件を変更することを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記制御手段が、前記受信時と前記非受信時とで、前記時計発振回路の発振周波数が異なるように、前記発振条件を変更することを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記制御手段が、前記時計発振回路の発振条件として、該時計発振回路の負荷容量値を変更することを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記負荷容量値が、前記受信時の方が前記非受信時よりその値が大きくなるように設定されることを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記受信時と前記非受信時で前記時計発振回路の発振周波数が異なることに起因して、前記非受信時の前記時刻計時に対して前記受信時の前記時刻計時の際に生じる該時刻計時のずれを補正する補正手段を有することを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、該分周回路の分周比を調整することで前記分周回路から出力される計時信号の周期の精度補償を行う論理緩急回路とを有し、該論理緩急回路は、前記受信時と前記非受信時で前記分周回路の分周比を異ならせることで前記時刻計時のずれを補正することにより、前記論理緩急回路を前記補正手段として利用したことを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、前記受信時に、受信にかかった時間を計測する受信時間計測手段とを有し、前記制御手段が、前記外部電波の受信に失敗した場合に、前記受信時間計測手段の計測値をもとに、前記分周回路の調整を行って前記時刻計時のずれを補正することにより、前記受信時間計測手段と前記制御手段で前記補正手段を構成したことを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記ヘテロダイン受信回路が複数周波数の前記外部電波を受信可能に構成され、前記負荷容量値は、各受信周波数毎に異なる容量値に設定されることを特徴とする。
また、本発明の電波時計は、上記の発明において、前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、該分周回路の分周比を調整することで前記分周回路から出力される計時信号の周期の精度補償を行う論理緩急回路とを有し、前記負荷容量値の変更によって前記時計発振回路の発振周期を変更するときの該周期の最小の変化量よりも、前記論理緩急回路によって前記計時信号の周期を変更するときの該周期の最小の変化量の方が大きく、さらに、前記負荷容量値を変更するための情報を、各受信周波数に対応する所定数だけ記憶し、前記論理緩急回路によって前記分周回路の分周比を異ならせるための情報を、前記所定数以下の数だけ記憶する記憶手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、単一の基準発振器からの信号をヘテロダイン受信機の局部発振回路の基準周波数および時計の計時信号に共用した場合においても、受信感度の劣化を最小限に抑えられ、かつ周波数調整幅を少なくすることで周波数調整回路を簡素化でき、周波数調整動作の回数を減らした電波時計を提供することが可能である。
また、電波受信時と電波を受信しない通常時の各々の場合において、それぞれ発振回路の発振条件を最適化できる。したがって、通常時は消費電力を低く抑えると共に高い時間精度を得ることができ、電波受信時は受信回路に最適な周波数を得ることが可能となる。
図1は、第1の実施形態における電波時計の構成を示すブロック図である。 図2は、基準周波数frefの変化に対する局部発振回路fLOの変化を示したグラフである。 図3は、第1の実施形態における発振回路の構成を示す回路図である。 図4は、第1の実施形態における電波時計の標準電波を用いた時刻修正動作を示すフローチャートである。 図5は、第2の実施形態における電波時計の構成を示すブロック図である。 図6は、第2の実施形態における電波時計の標準電波を用いた時刻修正動作を示すフローチャートである。 図7は、第3の実施の形態における電波時計の標準電波を用いた時刻修正動作を示すフローチャートである。 図8は、第4の実施形態における電波時計の構成を示すブロック図である。 図9は、第4の実施形態における発振回路の構成を示す回路図である。 図10は、第4の実施形態における電波時計の発振条件調整回路動作を示すフローチャートである。 図11は、第5の実施形態における電波時計および調整装置の構成を示すブロック図である。 図12は、第5の実施形態における調整装置を用いた電波時計の周波数調整工程を示すフローチャートである。 図13は、第7の実施形態における調整装置を用いた電波時計の周波数調整工程を示すフローチャートである。 図14は、第8の実施形態における調整装置を用いた電波時計の周波数調整工程を示すフローチャートである。 図15は、第9の実施形態における電波時計の構成を示すブロック図である。 図16は、第9の実施形態における電波時計1の発振条件調整回路23の動作を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における電波時計1の構成を示すブロック図である。図1において、第1の実施形態にかかる電波時計1は、計時回路部2と受信回路部3とによって構成されている。
計時回路部2は、水晶振動子21と、水晶振動子21を発振させ時計の計時基準となる周波数である基準周波数(発振周波数)frefを出力する発振回路22と、発振回路22から出力された周波数を調整する発振条件調整回路23と、周波数frefを分周し計時や制御のためのタイミング信号F1を生成する分周回路24と、分周回路24の分周比を調整する周波数調整回路(論理緩急回路)25と、分周回路24からのタイミング信号F1をカウントして時刻を計時する制御回路26を備えている。
制御回路26は、発振条件調整回路23、周波数調整回路25、受信回路部3の各回路に制御信号を出力し、各回路の動作を制御する。発振条件調整回路23は、制御回路26からの制御信号CFを受けて発振回路22の発振条件を変更する。これによって、発振回路22の出力する周波数を変化させることができる。周波数調整回路25は、制御回路26からの制御信号DFを受けて分周回路24の分周比を変更する。これによって、分周回路24からのタイミング信号F1の周期を変化させることができる。受信回路部3は、制御回路26からの受信許可信号(制御信号)RCによって回路の動作状態を決定する。
制御回路26は、不図示の時刻カウンタを有しており、分周回路24からのタイミング信号F1(通常、1秒周期)をカウントすることで、時刻の計時を行う。制御回路26は、後述するように受信回路部3からのデジタル信号TCをタイムコードとして復号し、復号結果に基づいて制御回路26内部の時刻カウンタ(不図示)を修正する制御も行う。なお、復号制御ならびに復号タイムコードでの時刻修正については、本発明とは直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
受信回路部3は、ヘテロダイン方式の受信回路を用いて構成されており、電波を受信するアンテナ31と、受信した電波を増幅するための増幅回路32と、局部発振周波数fLOを発生させる局部発振回路33と、局部発振周波数と受信信号を混合して中間周波数信号を出力するMIX回路34と、中間周波数信号を増幅する増幅回路35と、受信した信号を復調して検波を行う検波回路36と、検波された信号を制御回路26で復号可能な2値のデジタル信号TCに変換するA/D変換回路37を備えている。なお、受信回路部3の各構成要素とその動作については、特許文献1,2にも記載されているように周知の技術であるから、その説明は省略する。
次に、基準周波数frefと局部発振周波数fLOの関係について、図2を用いて説明する。受信回路部3において局部発振周波数fLOを発生させる局部発振回路33は、PLLシンセサイザを用いた発振回路となっており、発振回路22からの基準周波数(信号)frefとの位相比較によって局部発振周波数fLOを生成する。このため、基準周波数(信号)frefが適切な周波数でないと、局部発振周波数fLOにずれが生じてしまう。
図2は、基準周波数frefと局部発振周波数fLOの関係を示したグラフであり、縦軸は発振回路22から得られる基準周波数(信号)frefの設定周波数からのずれ量を、横軸は局部発振回路33から得られる局部発振周波数fLOの設定周波数からのずれ量を、それぞれ示している。グラフ上の線f40は、受信周波数が40kHzの場合、f60は受信周波数が60kHzの場合、f77は受信周波数が77.5kHzの場合の基準周波数frefと局部発振周波数fLOの関係をそれぞれ示したものである。基準周波数frefも局部発振周波数fLOも、そのずれ量が0である場合が最適値である。図2より、以下の2つのことがわかる。
第1に、基準周波数frefと局部発振周波数fLOの最適値が一致しないことがわかる。どの受信周波数においても、基準周波数frefのずれ量と局部発振周波数fLOのずれ量が最適(0)にある値は一致していない。
例えば、受信周波数が40kHzの場合、局部発振周波数fLOのずれ量を最適(0)とするための基準周波数frefは、図2の線f40よりfref4であることがわかる。この周波数fref4は、基準周波数frefの最適値(0)からはずれていることがわかる。受信周波数が60kHz、77.5kHzの場合も、局部発振周波数fLOのずれ量を最適(0)とするための基準周波数frefは、基準周波数frefの最適値(0)からずれた値であるfref6、fref7であることが、図14の線f60、f77からわかる。
したがって、受信時は、受信性能向上のために局部発振周波数fLOのずれ量を最適(0)にする必要があり、受信時以外の通常時は、計時精度が重要なため基準周波数frefのずれ量を最適(0)にする必要がある。なお、受信時においては、基準周波数frefは最適値とはならないが、分周回路24の分周比を受信時に変更することで、ある程度の計時精度を保つことは可能である。
第2に、受信周波数によって最適な基準周波数frefの値が異なることがわかる。したがって、受信周波数毎に局部発振周波数fLOに最適な基準周波数frefを設定する必要がある。また、複数の送信局が受信可能な電波時計1の場合は、受信周波数毎に最適な基準周波数frefを設定できる機能が必要である。なお、この複数送信局に対応する実施例については、後述する第3の実施形態において説明する。
(第1の実施形態における発振回路の構成)
図3に第1の実施形態における発振回路22の構成の具体例を示す。図3において、発振回路22には水晶振動子21が接続されており、反転回路221と、帰還抵抗222と、負荷容量223と、周波数調整を行う周波数調整用負荷容量224と、発振条件調整回路23の調整信号CSWにより周波数調整用負荷容量224を負荷容量223と並列に接続する周波数調整スイッチ225と、を備えている。
受信を行わない通常時の場合は、周波数調整スイッチ225はオフ状態(オープン状態)となる。この場合は、発振回路22には負荷容量223のみが負荷容量として接続されている。この状態では、発振回路22からは基準周波数frefとして周波数(通常周波数)f0が出力される。
一方、受信を行う場合は、周波数調整スイッチ225はオン状態(接続状態)となる。この場合は、発振回路22には負荷容量223のほかに周波数調整用負荷容量224が並列で接続され、周波数調整用負荷容量224の容量分、負荷容量が増加した状態となる。負荷容量の増加により、水晶発振条件が変化し発振回路22から出力された基準周波数frefは変化する。通常時に周波数調整スイッチ225をオン状態(接続状態)として、受信時にオフ状態(オープン状態)とする構成であってもよい。本実施形態においては、発振回路22から出力された基準周波数frefが、通常周波数から受信に最適な周波数(局部発振周波数)frxに変化する。
このように、負荷容量223および周波数調整用負荷容量224の容量を適切に選択することで、このときの発振回路22から出力された基準周波数frefの変化量を任意に設定することが可能である。また、周波数調整スイッチ225の制御により周波数調整用負荷容量224を一定周期で断続的に接続、切断することによっても基準周波数frefの変化量を任意に設定することが可能である。このような制御を行うことで、周波数調整用負荷容量224を可変の容量と同様に扱うことが可能である。
以上のような方法で発振条件を変化させることにより、発振回路22から出力(発振)された基準周波数frefを変化させることが可能である。ただし、周波数調整用負荷容量224を接続または切断して発振条件を変化させた場合、発振回路22に最適に設計された容量に対して負荷容量値が変化するため、発振条件を変化させる以前よりも発振回路22の消費電力が増加してしまうおそれがある。特に、周波数調整用負荷容量224を断続的に接続・切断した場合は、接続時の周波数調整用負荷容量224の容量値が継続的に接続した場合に比べ高くなるため、より消費電力が増加するおそれがある。したがって、通常時の発振条件はできるだけ発振回路22の消費電力が少ない条件、一般的には負荷容量が少ない状態となっていることが望ましい。
通常、電波時計1は発振回路22により生成された基準周波数(信号)frefを分周回路24によりカウントし、その分周回路24からのタイミング信号F1を制御回路26がカウントすることによって時刻の計時を行う。発振回路22から出力される周波数f0は、発振回路22を構成する回路のばらつきや水晶振動子21のばらつきにより一定ではない。
上記ばらつきを吸収するため、分周回路24の分周比を調整する周波数調整回路25が備えられており、設定された緩急設定値df0に基づいて一定の間隔で分周回路24の分周比を変化させることで、周波数f0のばらつきを吸収する。このため、制御回路26には周波数f0のばらつきによらず、常に一定の周期のタイミング信号F1が供給される。
(第1の実施形態における電波時計の時刻修正動作)
次に、上記のような電波時計1による、標準電波を用いた時刻修正動作について説明する。図4は、電波時計1の時刻修正動作を示したフローチャートである。図4において、電波時計1の制御回路26は、ユーザの操作により操作信号が入力されたり、または内部時刻が受信開始時刻となったことを認識して、電波受信処理の動作を開始する(ステップS400)。
ステップS400の電波受信処理が開始されると、制御回路26は受信回路部3に対し受信許可信号RCを出力する。この受信許可信号RCを受けて、受信回路部3の各回路が動作を開始する。このとき、局部発振回路33に入力される周波数f0は発振回路22を構成する回路のばらつきや水晶振動子21のばらつきにより、局部発振回路33に最適な周波数とはなっていない。また、ばらつきを除いても、通常動作時に要求される消費電力および時間精度において発振回路22の発振条件を最適化した場合の周波数f0は、局部発振回路33に最適な周波数とは必ずしも一致せず、むしろ最適ではない場合が多い。
このため、制御回路26は、電波受信処理が開始されると発振条件調整回路23に対して制御信号CFを出力し、調整信号CSWの出力を許可する。この調整信号CSWによって周波数調整用負荷容量224が負荷容量223に並列に接続または切断され、発振回路22全体の負荷容量が変化し、発振回路22から出力された周波数f0がfrxに変化する(ステップS401:「発振条件調整回路動作」)。
周波数調整用負荷容量224の容量値を適切に選択することで、このときの周波数frxを局部発振回路33に最適な周波数に設定することが可能である。このため、局部発振回路33から適切な周波数frxがMIX回路34に出力され、電波受信感度を向上させることが可能となる。
またこの時、周波数がf0からfrxに変化することで分周回路24より生成されるタイミング信号F1の周波数も変化してしまうおそれがある。このため、制御回路26は周波数調整回路(論理緩急回路)25に制御信号DFを出力し、周波数調整回路25に設定された緩急設定値をdfrxに変化させ、基準周波数frefの変化前後において分周回路24より出力されるタイミング信号F1の周期が同一となるように調整する(ステップS402:「論理緩急回路の設定値を発振調整中の値に変更」)。
この状態において、受信処理(ステップS403)を行うことで、局部発振周波数fLOのずれによる感度劣化を抑えることができ、かつ分周回路24からのタイミング信号F1の周期のずれが少なく受信処理中も正確に時刻を計時することが可能である。ステップS403の受信処理には、受信成功時の時刻修正を含んでいる。ステップS403の受信処理が終了すると、制御回路26は受信回路部3への受信許可信号を停止し、受信回路部3は動作を停止する。
また、制御回路26は発振条件調整回路23に対し調整信号CSWの出力を停止するよう指示し、発振回路22から出力された周波数frxを通常動作時の周波数f0に戻すよう制御する(ステップS404:「論理緩急回路の設定値を通常値に変更」)とともに、分周回路24の緩急設定値dfrxを通常動作時の緩急設定値df0となるよう制御し(ステップS405:「発振条件調整回路停止」)、電波受信処理の動作を終了する(ステップS406)。
以上の処理により、ステップS406の電波受信処理の動作の終了後も、電波受信処理の動作を開始する前と同様に正確なタイミングで時刻の計時が可能であるとともに、発振回路22の消費電力も最小に抑えることが可能となる。
このように、外部電波である標準電波の受信時の発振回路22の発振周波数が、非受信時のf0とは異なるfrxに変更することに起因し、タイミング信号F1が変化することによる時刻計時のずれを、周波数調整回路25が、制御回路26からの制御信号DFを受けて分周回路24の分周比を調整することで補正している。すなわち、制御回路26と周波数調整回路25を、受信時の時刻計時のずれを補正する補正手段として利用している。
上記の処理では、発振条件を変化させたことで受信処理中の発振回路22の消費電力が増えてしまうおそれがある。しかし、受信処理は最大で10分程度の処理であり、また時刻修正動作中に受信回路部3が動作することにより消費される電力に対して無視できるほど小さい。このため、その影響はほとんど考慮しなくてよい。
(第1の実施形態の効果)
第1の実施形態にあっては、少なくとも以下の3つの効果を奏する。
第1に、第1の実施形態にかかる電波時計は、受信性能を向上させることができる。第1の実施形態の電波時計1では、受信処理中に発振回路22から出力された基準周波数frefを局部発振回路33に最適な周波数に調整できる発振条件調整回路23と、周波数調整スイッチ225と、周波数調整用負荷容量224を備えているため、発振回路22の周波数を調整しない場合に比べて電波受信感度を向上させることが可能となる。また、水晶振動子21のばらつき等により基準周波数frefのずれが大きいような場合でも、従来よりも電波受信感度を向上させることが可能となる。
第2に、第1の実施形態にかかる電波時計1は、受信中の計時精度を向上させることができる。基準周波数frefを計時基準となるタイミング信号F1に分周する分周回路24に対して、そのタイミング信号の周期を調整可能な周波数調整回路25を備えているため、基準周波数frefを変化させた場合においても正確な時刻計時が可能となる。
また、タイミング信号F1は時刻計時だけでなく、制御回路26が受信回路部3より得たデジタル信号TCを復号し、復号結果を得る復号処理にも使われる。制御回路26は、受信回路部3より得たデジタル信号TCの信号レベルを、分周回路24より得られたタイミング信号F1にしたがってサンプリングし、その結果よりデジタル信号TCの復号結果を得る。このため、タイミング信号F1の周期が大きくずれている場合、タイミング信号F1により定められたデジタル信号TCのサンプリング周期がずれ、正しい復号結果を得ることができないおそれがある。
タイミング信号F1の基準となる基準周波数frefの周波数が発振条件調整回路23の動作により変化しても、周波数調整回路25の動作により分周回路24より得られるタイミング信号F1の周期は正確に保たれているため、制御回路26は確実に復号処理を行うことが可能となる。
第3に、第1の実施形態にかかる電波時計1は、通常動作時の低消費電力化・計時精度の高精度化と受信性能を並立させることができる。受信時以外の通常動作時は、受信回路の特性を考慮せず、電子時計として要求される低消費電力と計時精度を最適に満たす発振条件に設定することが可能である。このため、電子時計としての低消費電力化および計時性能と、電波時計としての受信性能とを、一方を犠牲にすることなく実現することが可能となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、発振回路22から出力された周波数f0をfrxに変化させた時、周波数調整回路25に設定された緩急設定値をdf0からdfrxに変化させることで、受信処理中も正確に時刻を計時することができた。これに対して、第2の実施形態では、周波数調整回路25に設定された緩急設定値を変化させるのではなく、制御回路26に受信処理を行った時間、すなわち発振回路22から出力された周波数がfrxだった時間を計測する計測手段(不図示)を設け、受信終了時に発振回路22の出力周波数が変化したことによる計時ずれ量を補正することによって受信処理をまたいでも正確に時刻を計時することができる。
(第2の実施形態における電波時計の構成)
第2の実施形態における電波時計1は、図5に示すように構成されている。図5において、前述した図1に示した第1の実施形態と同一または同様の構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態における電波時計1において、第1の実施形態における電波時計1との違いは、計時回路部2の分周回路24が制御回路26からの補正信号FCを受けて、カウント中の分周値を任意に加減できるようになっている点である。
(第2の実施形態における電波時計の時刻修正動作)
次に、上記のような電波時計1による、標準電波を用いた時刻修正動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。図6において、電波時計1の制御回路26は、ユーザの操作により操作信号が入力されたり、または内部時刻が受信開始時刻となったことを認識して、電波受信処理の動作を開始する(ステップS600)。
ステップS600の電波受信処理が開始されると、制御回路26は受信回路部3に対し受信許可信号RCを出力する。この受信許可信号RCを受けて、受信回路部3の各回路が動作を開始する。このとき、局部発振回路33に入力される周波数f0は発振回路22を構成する回路のばらつきや水晶振動子21のばらつきにより、局部発振回路33に最適な周波数とはなっていない。
このため、制御回路26は、電波受信処理が開始されると発振条件調整回路23に対して制御信号CFを出力し、調整信号CSWの出力を許可する。この調整信号CSWによって発振回路22全体の負荷容量が変化し、発振回路22から出力された周波数f0がfrxに変化する(ステップS601:「発振条件調整回路動作」)。周波数調整用負荷容量224の容量値を適切に選択することで、このときの周波数frxを局部発振回路33に最適な周波数に設定することが可能である。
このとき、制御回路26は内蔵された受信時間計測手段(不図示)の動作を開始することで、受信時間計測を開始し(ステップS602)、ステップS603の受信処理にかかった時間trxを計測する。この時点では、発振回路22の出力する周波数frxと通常動作時の周波数f0との差が、計時誤差として積算されていく。
ステップS603の受信処理が終了すると、制御回路26は受信回路部3への受信許可信号RCを停止し、受信回路部3は動作を停止する。このとき、発振条件を変化させたことで発振回路22の消費電力が通常よりも増えている可能性がある。このため、制御回路26は発振条件調整回路23に対し調整信号CSWの出力を停止するよう指示し、発振回路22の出力する周波数frxを通常動作時の周波数f0とするよう制御する(ステップS604:「発振条件調整回路停止」)。
この時、ステップS603の受信処理において受信に成功した場合(ステップS603:成功)は、制御回路26および分周回路24は受信した時刻に応じて補正し(ステップS605:「時刻修正」)、電波受信処理の動作を終了する(ステップS608)。このため、ステップS603の受信処理の間に計時誤差が積算され時刻が正確でなくなっていたとしても、補正によって正しい時刻へと修正されるため計時誤差は問題とならない。
一方、ステップS603の受信処理で受信に失敗した場合(ステップS603:失敗)は、制御回路26は内蔵された時間計測手段により計測したステップS603の受信処理の所要時間より、ステップS603の受信処理中に積算した計時誤差として(f0−frx)×trxを求め(ステップS606:「計測時間ずれ量演算」)、分周回路24に対し補正信号FCを出力して誤差分に相当する分周値を加減し(ステップS607:「分周回路補正」)、電波受信処理の動作を終了する(ステップS608)。
以上の処理により、ステップS603の受信処理中に積算した計時誤差は受信の成否にかかわらずキャンセルされ、正確なタイミングで時刻の計時が可能となる。このように、外部電波である標準電波の受信時の発振回路22の発振周波数が、非受信時のf0とは異なるfrxに変更することに起因し、タイミング信号F1が変化することによる時刻計時のずれを、外部電波の受信に失敗した場合に、時間計測手段が計測した受信の所要時間に応じ、制御手段26が分周回路24の分周値を加減することで補正している。すなわち、時間計測手段と制御回路26は受信時の時刻計時のずれを補正する補正手段としての役割を果たしている。
(第2の実施形態の効果)
第2の実施形態にあっては、第1の実施形態に加え、さらに、第2の実施形態にかかる電波時計1の構成を簡略化することができるという効果を奏する。すなわち、第2の実施形態によれば、周波数調整回路25の調整値が固定であっても分周回路24の値を直接補正することで前記第1の実施形態と同じ作用効果が得られる。したがって、周波数調整回路25の回路構成や調整値の決定工程をより簡略化できる。さらに、受信成功時は分周回路24の補正を行わずに済むため、より簡易な処理で第1の実施形態と同等の作用効果を期待することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、電波受信時の時刻修正量と、前回受信からの経過時間とから、通常時の、周波数ずれを計算するとともに、発振条件を変更するように構成した。ブロック図は、第1の実施形態の図1と同じである。
(第3の実施形態における電波時計の時刻修正動作)
上記のような電波時計1による、標準電波を用いた時刻修正動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。図7において、電波時計1の制御回路26は、ユーザの操作により操作信号が入力されたり、または内部時刻が受信開始時刻となったことを認識して、電波受信処理の動作を開始する(ステップS700)。
ステップS700の電波受信処理が開始されると、制御回路26は受信回路部3に対し受信許可信号RCを出力する。この受信許可信号RCを受けて、受信回路部3の各回路が動作を開始する。このとき、局部発振回路33に入力される周波数f0は発振回路22を構成する回路のばらつきや水晶振動子21のばらつきにより、局部発振回路33に最適な周波数とはなっていない。
このため、制御回路26は、電波受信処理が開始されると発振条件調整回路23に対して制御信号CFを出力し、調整信号CSWの出力を許可する。この調整信号CSWによって発振回路22全体の負荷容量が変化し、発振回路22から出力された周波数f0がfrxに変化する(ステップS701:「発振条件調整回路動作」)。周波数調整用負荷容量224の容量値を適切に選択することで、このときの周波数frxを局部発振回路33に最適な周波数に設定することが可能である。
ステップS702の受信処理が終了すると、制御回路26は受信回路部3への受信許可信号RCを停止し、受信回路部3は動作を停止する。この時、ステップS703の受信処理において受信に成功した場合(ステップS702:成功)は、時刻修正量と前回受信からの経過時間から、通常時の周波数ずれ△fを計算し(ステップS704)、△fの値に応じて負荷容量244の値を増減させ、通常発振条件を変更することにより(ステップS705)通常時の時刻精度を改善する。そして、制御回路26および分周回路24は受信した時刻に応じて補正し(ステップS706:「時刻修正」)、電波受信処理の動作を終了する(ステップS707)。
一方、ステップS702の受信処理で受信に失敗した場合(ステップS702:失敗)は、何もせずに、電波受信処理の動作を終了する(ステップS707)。なお、非受信時と受信時において分周回路24に設定される緩急設定値は、図7に示す通り、第1の実施形態と同じであり、その説明は省略する。
(第3の実施形態の効果)
第3の実施形態にかかる電波時計は、第1の実施形態の効果に加え、さらに、通常時において精度よく計時できるという効果を奏する。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第1の実施形態、第2の実施形態および第3の実施形態では、局部発振回路33の出力する局部発振周波数fLOが単一、すなわち単一の受信局のみを受信する場合の実施形態について説明した。この場合、局部発振回路33の出力する局部発振周波数fLOは単一であるため、局部発振回路33に最適な基準周波数frefは1つのみである。
これに対して、第4の実施形態では、多局受信への応用を考慮し、局部発振回路33の出力する局部発振周波数fLOが複数、すなわち複数の受信局を受信する場合の実施形態について説明する。第1の実施形態で図2にて説明したように、この場合、局部発振回路33の出力する周波数fLOが複数であるため、局部発振回路33に最適な基準周波数frefは局部発振周波数fLOによって変化する。
このため、第4の実施形態では周波数調整用負荷容量224を複数設け、発振条件調整回路23の制御によって発振回路22の出力する基準周波数frefを複数の周波数に可変できるようにしている。これにより、各受信周波数に対応した局部発振周波数fLOに最適な基準周波数frefを局部発振回路33に供給することが可能となり、より電波受信感度を向上させることが可能となる。
(第4の実施形態における電波時計の構成)
第4の実施形態における電波時計1は図8に示すように構成されている。第1の実施形態における電波時計1との差異は、受信局毎に最適な周波数調整値および緩急設定値を複数記憶させた調整量記憶回路27を設け、制御回路26からの制御信号CF,DFにしたがって各々最適な調整値を呼び出す構成になっていることである。図8において、前述した図1に示した第1の実施形態と同一または同様の構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
(第4の実施形態における発振回路の構成)
図9に第4の実施形態における発振回路22の具体例を示している。図3に示した第1の実施形態における発振回路22との差異は、周波数調整を行う周波数調整用負荷容量224と、発振条件調整回路23の調整信号CSWにより周波数調整用負荷容量224を負荷容量223と並列に接続する周波数調整スイッチ225を複数備えていることである。周波数調整用負荷容量224を構成する容量C40,C60,C68,C77はそれぞれ、40kHz,60kHz,68.5kHz,77.5kHzの各受信周波数において発振回路22が局部発振回路33に出力する基準周波数frefが最適となるように選択されている。
なお、上記受信周波数は長波による標準電波を受信するためのものであり、40kHzは日本の標準周波数局(JJY)の東局、60kHzは日本の標準周波数局(JJY)の西局とアメリカ,イギリスの標準時刻電波局、68.5kHzは中国の標準時刻電波局、77.5kHzはドイツの標準時刻電波局に対応した周波数である。
(第4の実施形態における電波時計の時刻修正動作)
次に、上記のような電波時計1による、標準電波を用いた時刻修正動作について説明する。第4の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、フローチャート図4のS400〜S406の動作を行う。ただし、本実施形態においてはその受信周波数毎に図4のステップS401における周波数調整量が異なることが特徴となっている。このため、図4のステップS401以外の動作の説明は省略し、第4の実施形態における図4のステップS401に対応する詳細な動作を、図10のフローチャートを用いて説明する。
図10は、本実施形態における発振条件調整回路23の動作を示したフローチャートである。図10において、発振条件調整回路23は、動作を開始し(ステップS1000)、制御回路26より現在受信している受信局の周波数情報を得る(ステップS1001:「現在の受信周波数を確認」)。受信する局および受信する周波数は、制御回路26によって電波時計1に設定された時刻表示都市や、各受信局の電界強度などによって適切に設定される。
発振条件調整回路23は、制御回路26より得た受信局の周波数情報と、調整量記憶回路27からの周波数調整値情報と、に基づいて、周波数調整用負荷容量224を構成する容量C40,C60,C68,C77のうちどの容量を接続するかを選択する(ステップS1002〜ステップS1006)。そして、選択された容量のみを周波数調整スイッチ225を介して負荷容量223と並列に接続し(ステップS1003〜ステップS1008)、処理を終了する(ステップS1009)。なお、図4のS402の動作では、各受信周波数に対応した緩急設定値が周波数調整回路25に設定される。
以上の動作によって、発振回路全体の負荷容量が変化し、発振回路22から出力された周波数f0が現在の受信周波数における局部発振回路33に最適な周波数frxに変化する。(図4に示したステップS401)。このとき、周波数frxはC40,C60,C68,C77の各容量毎に異なった値となり、各容量に対応した受信周波数に最適な周波数となっている。以下、図4のステップS402〜ステップS406と同様な動作を行う。
(第4の実施形態の効果)
第4の実施形態にあっては、複数の受信周波数に対して、さらに、基準周波数の最適化ができるという効果を奏する。すなわち、第4の実施形態によれば、複数の周波数の受信局を受信するために、複数の局部発振周波数fLOが必要な電波時計であっても、各周波数に最適な局部発振周波数fLOを得ることができ、全ての受信局において第1の実施形態と同じ作用効果が得られる。
第4の実施形態では周波数調整回路25の動作によって、受信中は各受信周波数に最適な緩急設定値情報を調整量記憶回路27から得ることで、分周回路24より出力されるタイミング信号F1の周期が同一となるようにしているが、第2の実施形態と同様に、周波数調整回路25の調整値が固定であっても分周回路24の値を直接補正することで前記第2の実施形態と同じ作用効果が得られる。この場合、補正値の演算にあたって各周波数毎に時刻のずれ量を演算すればよい。
第4の実施形態では、40kHz,60kHz,68.5kHz,77.5kHzの各受信周波数毎に各周波数に対応するC40,C60,C68,C77の各容量を選択するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、以下のような変形例(デコード方式、時分割方式)であってもよい。
各受信周波数に対して1つの容量を割り当てるのではなく、複数個の容量の組み合わせによって各周波数に最適な容量値を選択できるようにしてもよい(デコード方式)。このようにすれば、使用する容量の数を減少させ、周波数調整用負荷容量224および周波数調整スイッチ225の回路構成を簡略化することが可能である。
または、第1の実施形態で説明したように、周波数調整用負荷容量224を断続的に接続または切断し、その接続時間比を各受信周波数毎に変化させることで周波数調整量を変化させることも可能である(時分割方式)。このようにすれば、使用する容量の数を第1の実施形態と同じく1つにすることも可能である。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態では、本発明における第1の実施形態の電波時計1の調整方法について説明する。一般的に水晶振動子21を基準信号源とする電子時計においては、発振回路22の出力する基準周波数frefは装着される水晶振動子21の特性、および発振回路22の各素子の特性のばらつきによって変化する。
このため、電波時計1においてもその製造過程において各々の発振回路22の出力する周波数にしたがって周波数調整回路25に異なる緩急設定値がセットされる。この工程を経ることで、発振回路22の基準周波数frefのばらつきがあっても、分周回路24からは常に一定のタイミング信号F1が得られる。このため、その計時精度は通常月差15秒以内程度に抑えられる。
第5の実施形態における電波時計1においては、発振回路22の出力する基準周波数frefが、通常動作時と受信時で異なっている。このため、第1の実施形態においては周波数調整回路25に設定する緩急設定値を、通常動作時と受信時で異ならせている。第5の実施形態における電波時計1の製造過程では、通常動作時と受信時の両方の緩急設定値を電波時計1に記憶または設定する必要がある。
(第5の実施形態における構成)
図11に第5の実施形態における電波時計1および調整装置4の具体例を示している。調整装置4は、周波数測定を行う周波数測定ブロック41と、測定した周波数より各調整量を演算する調整量演算ブロック42と、得られた調整量を電波時計1の調整量記憶回路27に記憶させる記憶回路制御ブロック43によって構成されている。
第1の実施形態における図1のブロックには、図11の調整量記憶回路27は図示されていないが、図1に示す電波時計1では、調整量記憶回路27に対応する記憶回路が、制御回路26に内蔵されている。第1の実施形態では、この記憶回路に関する説明は省略したが、本実施形態では、調整装置4を用いて調整量を電波時計1に記憶することをわかりやすく説明するため、調整量記憶回路27を制御回路26の外部の構成として図示した。図11において、前述した図1に示した第1の実施形態と同一または同様の構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
(第5の実施形態における電波時計の調整工程)
次に、第1の実施形態の電波時計1を、調整装置4を用いて調整する場合の調整工程について説明する。図12は調整工程を示したフローチャートである。図12において調整工程が開始されると(ステップS1200)、周波数測定ブロック41は電波時計1の分周回路24より出力されている周波数測定信号F256を用いて発振回路22の出力する基準周波数frefを測定する(ステップS1201:「水晶周波数測定」)。
次に、周波数測定ブロック41の得た周波数より、タイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を補正するように通常動作時の緩急設定値を算出する(ステップS1202:「通常時分周補正量算出」)。さらに、受信中においてもタイミング信号F1が非受信時と同様の周期を保つために、受信動作中の基準周波数frefを、周波数測定信号F256を用いて測定し(ステップS1203:「発振調整後周波数測定」)、その測定結果より受信中のタイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を補正するように受信動作時の緩急設定値を算出する(ステップS1204:「受信時分周補正量算出」)。
このようにして、通常動作時の緩急設定値および受信動作時の緩急設定値が決定される(ステップS1205:「調整量決定」)。最後に、調整装置4はこれらの緩急設定値および周波数調整量を記憶回路制御ブロック43を通じて電波時計1に転送し、設定または記憶させ(ステップS1206:「調整量記憶動作」)、調整工程を終了する(ステップS1207)。
以上の動作により、第1の実施形態における電波時計1の周波数調整回路25の緩急設定値が、発振回路22の基準周波数frefのばらつきにしたがって適切に決定され、電波時計1に記憶される。このため、通常動作中および受信動作中にかかわらず、電波時計1の計時精度は常に通常月差15秒以内程度に抑えられるとともに、受信動作中においては局部発振周波数fLOがより精度よく得られるため、高精度な電波時計を提供することができる。
(第5の実施形態の効果)
このように、第5の実施形態によれば、発振回路22から出力(発振)された基準周波数frefのばらつきがあり、かつ受信時に発振条件調整回路23の動作により基準周波数frefが変化してしまっても、周波数調整回路25に適切な緩急設定値が設定され、正確な計時のできる電波時計1を提供することが可能となる。
また第1の実施形態と同様の理由により、受信動作中においても通常動作中と同様の計時精度を保つことができるため、受信動作中の時刻表示も正確に行うことができるとともに、制御回路26がデジタル信号TCの復号処理に用いるタイミング信号F1の周期を正確に保つことが可能となり、確実に復号処理を行うことができる。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。第5の実施形態では、第1の実施形態における電波時計1の調整方法について述べたが、本調整方法は本発明における電波時計の調整に広く用いることが可能である。例えば、第2の実施形態の電波時計1を調整装置4を用いて調整する場合も、第1の実施形態の電波時計1を調整する場合と同様である。
図5に示した第2の実施形態における電波時計1では、制御回路26に内蔵された図示しない時間計測手段により計測した図6のステップS603の受信処理の所要時間より、受信中に積算した計時誤差を演算し、受信に失敗した場合に限り補正する構成となっている。このため、図11の調整装置4を用い、受信動作中の基準周波数frefの周波数測定信号F256(図5では図示せず)を周波数測定ブロック41を用いて測定し、その結果より受信中のタイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を図5の制御回路26に設定または記憶させることで、制御回路26が受信中に積算した計時誤差を演算することが可能となる。
以上の方法により、第2の実施形態における電波時計1においても、第5の実施形態と同様に調整が可能であり、発振回路22から出力(発振)された基準周波数frefのばらつきがあり、かつ受信時に発振条件調整回路23の動作により基準周波数frefが変化してしまっても、制御回路26が受信中に積算した計時誤差を演算・補正することができ、正確な計時のできる電波時計1を提供することが可能となる。
[第7の実施形態]
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。図8に示した第4の実施形態における電波時計1のように、受信動作中の基準周波数frefが複数存在する場合は、各受信局における基準周波数frefについてそれぞれ測定を行い、それぞれ緩急設定値を設定すればよい。
さらに、第4の実施形態の電波時計1のように、発振条件調整回路23が動作した場合の発振回路22から出力された基準周波数frefの変化量を可変することができる場合、緩急設定値の設定に加えて、発振条件調整回路23が動作した場合の発振回路22から出力された基準周波数frefの変化量を適切に設定する必要がある。
第7の実施形態における、第4の実施形態の電波時計1の調整方法について、図13のフローチャートを用いて説明する。図13において、調整工程が開始されると(ステップS1300)、周波数測定ブロック41は電波時計1の分周回路24より出力されている周波数測定信号F256(図8では図示せず)を用いて発振回路22の出力する基準周波数frefを測定する(ステップS1301:「水晶周波数測定」)。
次に、周波数測定ブロック41の得た周波数より、タイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を補正するように通常動作時の緩急設定値を算出する(ステップS1302:「通常時分周補正量算出」)。
また同様に、周波数測定ブロック41の得た周波数より受信時における局部発振回路33に最適な周波数とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量より受信動作時の発振調整量を算出する(ステップS1303:「受信時発振調整量算出」)。
さらに、受信中においてもタイミング信号F1が非受信時と同様の周期を保つために、受信動作中の基準周波数frefを周波数測定信号F256を用いて測定し(ステップS1304:「発振調整後周波数測定」)、その測定結果より受信中のタイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を補正するように受信動作時の緩急設定値を算出する(ステップS1305:「受信時分周補正量算出」)。
このようにして、通常動作時の緩急設定値および受信動作時の周波数調整量と緩急設定値が決定される(ステップS1306:「調整量決定」)。最後に、調整装置4はこれらの緩急設定値および周波数調整量を記憶回路制御ブロック43を通じて電波時計1に転送し、調整量記憶回路27に記憶させ(ステップS1307:「調整量記憶動作」)、調整工程を終了する(ステップS1308)。
以上の動作により、第7の実施形態における、電波時計1の周波数調整回路25の緩急設定値および発振条件調整回路23の周波数調整量が、発振回路22の基準周波数frefのばらつきにしたがって適切に決定され、電波時計1に記憶される。このため、通常動作中および受信動作中にかかわらず、電波時計1の計時精度は常に通常月差15秒以内程度に抑えられるとともに、受信動作中においては局部発振周波数fLOがより精度よく得られるため、より高感度な電波時計を提供することができる。
[第8の実施形態]
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。第8の実施形態では、非受信時の発振回路22の周波数を、A局(複数電波のいずれか)を受信するときの発振回路22の最適周波数と同じ周波数に設定しておき、この発振回路22の周波数に合わせて、分周回路24の緩急設定値を設定しておくことにより、非受信状態からA局を受信する場合に、発振回路22の周波数と、分周回路24の緩急設定値を変更しないように構成している。図14は、第8の実施の形態の場合の調整工程のフローチャートである。具体的には、A局以外に、B局を受信可能な場合の例を示している。第8の実施形態の電波修正時計1のブロック図は、第4の実施形態の図8と同じである。
図14において、調整工程が開始されると(ステップS1400)、周波数測定ブロック41は電波時計1の分周回路24より出力されている周波数測定信号F256(図8では図示せず)を用いて発振回路22の出力する基準周波数frefを測定する(ステップS1401:「水晶周波数測定」)。
次に、周波数測定ブロック41の得た周波数より通常時およびA局受信時における局部発振回路33に最適な周波数とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量より受信動作時の発振調整量を算出する(ステップS1402:「通常時およびA局受信時の受信時発振調整量算出」)。同様に、周波数測定ブロック41の得た周波数よりB局受信時における局部発振回路33に最適な周波数とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量より受信動作時の発振調整量を算出する(ステップS1403:「B局受信時の受信時発振調整量算出」)。
さらに、受信中においてもタイミング信号F1が非受信時と同様の周期を保つために、A局とB局のそれぞれの受信動作中の基準周波数frefを周波数測定信号F256を用いて測定し(ステップS1404:「発振調整後周波数測定」)、その測定結果より受信中のタイミング信号F1の本来の周期とのずれ量を調整量演算ブロック42が演算し、そのずれ量を補正するように、通常時およびA局受信時の緩急設定値を算出する(ステップS1405:「通常時・A局受信時分周補正量算出」)とともに、B局受信時の緩急設定値を算出する(ステップS1406:「B局受信時分周補正量算出」)。
このようにして、通常時およびA局受信時発振調整量と、通常時およびA局受信時分周補正量と、B局受信時発振調整量と、B局受信時分周補正量と、に基づいて、通常動作時の緩急設定値および受信動作時の周波数調整量と緩急設定値が決定される(ステップS1407:「調整量決定」)。最後に、調整装置4はこれらの緩急設定値および周波数調整量を記憶回路制御ブロック43を通じて電波時計1に転送し、調整量記憶回路27に記憶させ(ステップS1408:「調整量記憶動作」)、調整工程を終了する(ステップS1409)。
なお、本実施形態では、A局の受信時と非受信時では発振回路22の発振条件を異ならせないが、B局の受信時と非受信時を対象として、発振回路22の発振条件を異ならせている。図14の例では、A局およびB局の2局のみを説明したが、2局に限定されるものではなく、図10に示したように、4局であってもよい。
[第9の実施形態]
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。第5の実施形態では、電波時計1の調整のために特別な調整装置4を設け、その動作によって受信動作時の周波数調整量および緩急設定値を求めた。調整装置4を一般的な電子時計と共用するために、通常動作時の緩急設定値のみを電波時計1に記憶させ、時計側において調整量を都度演算させてもよい。
第9の実施形態における電波時計1の構成について、図15を用いて説明する。なお、図15において、前述した図1に示した第1の実施形態と同一または同様の構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。図15において、電波時計1は、制御回路26の内部に調整量を演算する調整量演算回路261を内蔵している。
調整量演算回路261は、調整量記憶回路27に記憶された通常動作時の緩急設定値をもとに通常動作時の発振回路22の基準周波数frefを算出し、定められた受信時における、受信回路部3内の局部発振回路33(図示せず)に最適な周波数との差を求め、発振条件調整回路23の周波数調整量を求めることができる。また、発振回路22の基準周波数frefの、通常動作時と受信時の周波数の差を求め、受信中に周波数調整回路25に設定すべき緩急調整値を求めることができる。
次に、第9の実施形態における電波時計1による、標準電波を用いた時刻修正動作について説明する。第9の実施形態における電波時計1の時刻修正動作は、第1の実施形態に示したものと同様である。ただし、図4のフローチャートにおけるステップS401における発振条件調整およびステップS402における緩急調整において、予め記憶された調整量ではなく、調整量演算回路261の動作によって得られた調整量によって調整を行うことが特徴となっている。
図16は、第9の実施形態における発振条件調整回路23と制御回路26、および調整量演算回路261の動作を示したフローチャートである。図16において、調整量演算回路261は、動作を開始し(ステップS1600)、制御回路26より現在受信している受信局の周波数情報と、調整量記憶回路27より通常動作時の緩急設定値を得る(ステップS1601:「受信周波数・周波数調整量読み出し」)。受信する局、および受信周波数は制御回路26によって電波時計1に設定された時刻表示都市や、各受信局の電界強度などによって適切に設定される。
調整量演算回路261は、制御回路26より得た受信局の周波数情報および、調整量記憶回路27からの通常動作時の緩急設定値情報をもとに、発振条件調整回路23による基準周波数frefの調整量を演算する(ステップS1602〜ステップS1608)。制御回路26は、調整量演算回路261が算出した調整量を発振条件調整回路23に設定し、発振周波数を変化させる(ステップS1609:「発振調整量調整」)。
調整量演算回路261は、この時に発振回路22から得られる基準周波数frefと、通常時の基準周波数frefとの差を求め、周波数調整回路25に設定すべき緩急調整値(周波数調整量)を算出する(ステップS1610〜ステップS1613)。制御回路26は、調整量演算回路261が算出した緩急調整値を周波数調整回路25に設定し(ステップS1614:「緩急調整回路設定値変更」)、処理を終了する(ステップS1615)。
このように、第9の実施形態によれば、電波時計1の調整のために特別な調整装置4を設けなくとも、一般的な電子時計を調整するための調整装置で第5の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、複数の機種の電波時計1が混在し、機種毎に発振調整量や周波数調整量が変化する場合であっても、調整装置4を共用することができ、調整工程を簡略化することができる。
非受信時の時刻計時に対して受信時の時刻計時の際に生じる時刻計時のずれの補正は、前述の各実施形態で説明した方法に限らず、他の方法で補正することもできる。例えば、受信時に発振回路22の発振周波数をf0からfrxに変更した場合に、受信動作を停止した後に、発振回路22の発振周波数を、受信に要した時間と同じ時間だけ、f0とは異なるf0’とすることで補正してもよい。この場合、frxの周波数が、受信時の発振周波数f0よりも長い周期の周波数の場合は、f0’をf0よりも短い周期の周波数に設定し、frxの周波数が、f0よりも短い周期の周波数の場合は、f0’をf0よりも長い周期の周波数に設定するとよい。
第4の実施形態では、外部電波を受信する際に、周波数調整用負荷容量224の容量値の変更で発振回路22の発振周波数を調整し、周波数調整回路25による分周回路24の分周比の変更でタイミング信号F1の周期を調整している。前者の調整における、発振回路22の発振周波数の周期で調整可能な最小の調整量と、後者の調整における、タイミング信号F1の周期で調整可能な最小の調整量とを比較すると、後者の調整における調整量のほうが大きく、後者の調整は粗い調整となる。
したがって、前者の調整における負荷容量値は、複数の受信局に対応した各受信周波数毎に調整する必要があっても、後者の調整における分周比の変更は、2つの受信周波数の間で負荷容量値の調整量が少なければ、2つの受信周波数で同じ分周比に設定しても、タイミング信号F1の周期を十分な精度にすることができる。このように、複数の受信周波数で分周回路24の分周比を同じ分周比に設定することにより、緩急設定値を複数の受信周波数で共通化することができ、緩急設定値を記憶する調整量記憶回路27の記憶容量を減らすことができる。
すなわち、負荷容量224の容量値を変更するための情報である周波数調整値を所定数だけ調整量記憶回路27に記憶する場合に、分周回路24の分周比を調整するための情報である緩急設定値を所定数よりも少ない数だけ調整量記憶回路27に記憶することで、調整量記憶回路27の記憶容量を減らすことができる。
緩急設定値を複数の受信周波数で共通化することができない場合は、1組の周波数調整値と緩急設定値を、1つの受信周波数に対応させて、受信周波数毎に記憶させるとよい。すなわち、負荷容量224の容量値を変更するための情報である周波数調整値と、分周回路24の分周比を調整するための情報である緩急設定値とを、同じ数だけ記憶するとよい。
各実施形態において、標準電波の受信時に必ず発振回路22の発振条件を変更するのではなく、良好に受信できない環境の場合だけ、発振回路22の発振条件を変更して受信感度を向上させることも可能である。この場合、良好に受信できない環境か否かは過去の受信結果でエラーが多く発生しているか否か等で判断することができる。このように、標準電波の受信時でも、発振回路22の発振条件の変更が不要な場合に変更しないことにより、標準電波の受信時の発振回路22の消費電力を増加させないようにすることができる。
1…電波時計
2…計時回路部
3…受信回路部
4…調整装置
21…水晶振動子
22…発振回路
23…発振条件調整回路
24…分周回路
25…周波数調整回路
26…制御回路
27…調整量記憶回路
31…アンテナ
32,35…増幅回路
33…局部発振回路
34…MIX回路
36…検波回路
37…A/D変換回路
41…周波数測定ブロック
42…調整量演算ブロック
43…記憶回路制御ブロック
221…反転回路
222…帰還抵抗
223…負荷容量
224…周波数調整用負荷容量
225…周波数調整スイッチ
261…調整量演算回路
C40…40kHz受信用負荷容量
C60…60kHz受信用負荷容量
C68…68.5kHz受信用負荷容量
C77…77.5kHz受信用負荷容量

Claims (9)

  1. 時刻計時における基準信号源としての時計発振回路と、
    外部電波を受信するためのヘテロダイン受信回路と、
    該ヘテロダイン受信回路で使用する局部発振周波数を作成するPLL回路とを有し、
    前記時計発振回路が前記PLL回路の基準周波数を発生する基準周波数発生手段を兼ねた電波時計において、
    前記時計発振回路の発振条件を変更する制御手段を更に有し、
    該制御手段は、前記外部電波の受信時と非受信時とで前記時計発振回路の発振条件を変更することを特徴とする電波時計。
  2. 前記制御手段は、前記受信時と前記非受信時とで、前記時計発振回路の発振周波数が異なるように、前記発振条件を変更することを特徴とする請求項1に記載の電波時計。
  3. 前記制御手段は、前記時計発振回路の発振条件として、該時計発振回路の負荷容量値を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の電波時計。
  4. 前記負荷容量値は、前記受信時の方が前記非受信時よりその値が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の電波時計。
  5. 前記受信時と前記非受信時で前記時計発振回路の発振周波数が異なることに起因して、前記非受信時の前記時刻計時に対して前記受信時の前記時刻計時の際に生じる該時刻計時のずれを補正する補正手段を有する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の電波時計。
  6. 前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、該分周回路の分周比を調整することで前記分周回路から出力される計時信号の周期の精度補償を行う論理緩急回路とを有し、
    該論理緩急回路は、前記受信時と前記非受信時で前記分周回路の分周比を異ならせることで前記時刻計時のずれを補正することにより、前記論理緩急回路を前記補正手段として利用したことを特徴とする請求項5に記載の電波時計。
  7. 前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、
    前記受信時に、受信にかかった時間を計測する受信時間計測手段とを有し、
    前記制御手段は、前記外部電波の受信に失敗した場合に、前記受信時間計測手段の計測値をもとに、前記分周回路の調整を行って前記時刻計時のずれを補正することにより、前記受信時間計測手段と前記制御手段で前記補正手段を構成したことを特徴とする請求項5に記載の電波時計。
  8. 前記ヘテロダイン受信回路は複数周波数の前記外部電波を受信可能に構成され、
    前記負荷容量値は、各受信周波数毎に異なる容量値に設定されることを特徴とする請求項3〜4のいずれか1つに記載の電波時計。
  9. 前記時計発振回路の信号を分周し、各種タイミング信号を作成する分周回路と、該分周回路の分周比を調整することで前記分周回路から出力される計時信号の周期の精度補償を行う論理緩急回路とを有し、
    前記負荷容量値の変更によって前記時計発振回路の発振周期を変更するときの該周期の最小の変化量よりも、前記論理緩急回路によって前記計時信号の周期を変更するときの該周期の最小の変化量の方が大きく、
    さらに、前記負荷容量値を変更するための情報を、各受信周波数に対応する所定数だけ記憶し、前記論理緩急回路によって前記分周回路の分周比を異ならせるための情報を、前記所定数以下の数だけ記憶する記憶手段を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の電波時計。
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