JP4449274B2 - 圧電発振器、およびその圧電発振器を用いた受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、GPS(Global Positioning System)衛星からの測位信号に基づいて位置計測を行うために用いる圧電発振器、この圧電発振器を用いた受信装置およびこの圧電発振器を用いた受信装置の衛星捕捉制御方法に関するものであり、より詳細には、GPS測位信号の受信機能を搭載した携帯端末等の受信装置における圧電発振器、この圧電発振器を用いた受信装置およびこの圧電発振器を用いた受信装置の衛星捕捉制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
GPS機能を備えた携帯電話機等の受信装置及びGPS受信機能を備えた携帯電話器等は、複数のGPS衛星から送信される測位信号を復調・解析して現在位置を測定するものである。これらの受信装置に使用される基準発振器としては、温度による周波数変化の小さい温度補償型圧電発振器TCXO(Temperature Compensated Crystal Oscillator)が、広く使用されている。その理由は、受信装置に内蔵された発振器の周波数精度が高いほど、GPS衛星から送信される測位信号を捕捉するためのサーチ範囲を狭めることができ、結果的に、サーチ時間を短縮して、すなわちGPS衛星の測位信号を捕捉する時間を短縮して、短時間で測位を行うことができるためである。
【0003】
温度補償回路が内臓されていない圧電発振器SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)を基準発振器として使用した場合は温度による周波数偏差が大きく、測位信号を補足するまでの時間が長くなってしまう欠点がある。
図25は温度補償型圧電発振器TCXOと圧電発振器SPXOの周波数温度特性を示した図である。図25において縦軸は温度補償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXOの周波数偏差Δf/fであり、横軸は周囲温度を示している。ここで、fは温度補償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXOの周囲温度25℃における周波数を、またΔfは温度補償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXOそれぞれの各温度における発振周波数である。−40〜+85℃の温度範囲における温度補償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXOの周波数偏差は、温度補償型圧電発振器TCXOが±2.5ppm以内であるのに対し、圧電発振器SPXOは約±10ppmと大きい。その結果、圧電発振器SPXOをGPS受信装置の基準発振器とした場合GPSの捕捉時間は温度補償型圧電発振器TCXOの数倍以上となり実用上好ましくない。そのため現状ではGPS受信装置の基準発振器として温度補償型圧電発振器TCXOが主に用いられている。
図26は、従来の温度補償型圧電発振器TCXO41の内部構成を示すブロック図である。温度補償型圧電発振器TCXO41は、定電圧回路5、温度センサ7、温度補償回路43、発振回路6、制御回路9およびメモリ10からなるTCXO用IC42と、水晶振動子である圧電振動子4とによって構成されている。つまり、温度補償型圧電発振器TCXO41には温度センサ7および温度補償回路43が内蔵されており、温度の変動に関わらず安定した周波数の出力周波数foutが取り出せるようになっている。
外部から供給される電源電圧の変動による周波数変動を防止するため、温度補償型圧電発振器TCXOの電源電圧Vccは、定電圧回路5によって定電圧化されて、温度補償回路43および発振回路6に供給される。
このとき、メモリ10には発振回路6の温度特性を補償するための温度補償データが記憶されている。温度補償回路43は温度センサ7で検出された温度情報と、メモリ10からの温度補償データを基に発振回路6に印加する温度補償電圧を出力する。この結果、圧電振動子4の発振周波数は温度補償回路43によって温度補償されるので、温度変化に殆ど依存されない安定周波数の出力周波数foutが発振回路6から出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、GPS機能を備えた携帯電話機等の受信装置は小型でハンディタイプのものが普及してきているので、利便性の面から受信装置の電源を投入してから測位データを出力するまでの測位信号の捕捉時間の短縮化が望まれている。捕捉時間を所望の値、たとえば電源を投入してから10秒程度にまで短縮するためには、基準発振器の周波数精度を±0.1×10-6(±0.1ppm)程度にすることが要求される。しかし、図26に示すような温度補償型圧電発振器TCXOの周波数精度は、図25に示すように一般的には±1〜±2.5ppm程度であって要求を満足する周波数精度には至っていない。
【0005】
また、温度補償型圧電発振器TCXOは、製造する際に補償データをメモリに書き込む必要があり、さらに内蔵する温度補償回路やメモリ回路により、圧電発振器SPXOに比べて回路規模が大きくなるため、サイズが大きくまた製造コストが高くなる欠点がある。さらに温度補償制度が±0.1ppmレベルの温度補償型圧電発振器TCXOの製造は技術的にも困難であり、仮に製造できてもサイズや消費電力が大きくコストが極めて高いものとなるなどの問題もある。また、製造時における温度補償型圧電発振器TCXOの調整以後はメモリの内容を変更することができないため、圧電振動子等に起因する周波数の経時変化が生じた場合には、たとえ温度補償しても捕捉時間が経時的に変化するなどの不具合がある。
なお、GPS受信装置の基準発振器に関しては、温度補償型圧電発振器TCXOの外部に設置した温度センサの値から温度補償型圧電発振器TCXOのオフセットを推定し、衛星からの信号を探索する中心周波数をスライドさせる技術が、特許第2921435号に記載されている。しかしながら、この技術は温度補償型圧電発振器TCXOのオフセットを考慮しているにすぎず、温度補償型圧電発振器TCXOの温度特性に応じて適切に探索範囲を制御しているわけではない。また、基準発振器としての温度補償型圧電発振器TCXOではなく圧電発振器SPXOを用いる技術が、特開2001-281322号公報に記載されている。しかしながら、この技術は温度変化に対する周波数変化すなわち周波数温度特性を複数の区間に分割し、この分割された各分割区間それぞれについて、探索すべき周波数変化範囲を制御したり、周波数温度特性の変化率に応じて周波数範囲を変化させて探索を行う等の補正処理を行うものであり、使用する圧電発振器SPXOに応じて探索範囲を変化させるなどの煩雑なソフトウェア処理が必要であり実用的ではない。
【0006】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、温度補償回路を内蔵していない安価な圧電発振器を用いて、温度変化による周波数精度を向上させなくてもGPS衛星からの測位信号の捕捉時間を短縮化させることができる圧電発振器、およびこの圧電発振器を用いた受信装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、圧電振動子と、前記圧電振動子を励振駆動し発振信号を出力する発振回路と、前記圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出手段と、前記発振信号の周波数偏差の温度に対する特性である周波数温度特性の近似曲線の近似曲線係数を記憶する記憶手段と、前記温度情報および前記近似曲線係数を出力する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の圧電発振器において、前記発振信号の前記周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、前記温度検出手段の前記温度情報が示す温度をT、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEとすると、前記近似曲線は、
Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1)
であり、前記近似曲線係数は、前記温度係数であるA、B、C、Dと、前記オフセット係数であるEとを含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、本発明の圧電発振器を備えGPS衛星からの測位信号を捕捉する受信装置であって、前記温度検出手段で検出された前記温度情報と前記記憶手段に記憶された前記近似曲線係数とを前記圧電発振器から取得する取得手段と、前記取得手段により取得した前記温度情報が示す温度における前記周波数偏差を前記取得手段により取得した前記近似曲線係数に基づいて計算する計算手段と、該周波数偏差に対応して前記GPS衛星からの測位信号を探索する周波数範囲をオフセットさせて前記測位信号の捕捉を行う捕捉手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の受信装置において、前記記憶手段に記憶される前記近似曲線係数はオフセット係数Eを有し、前記受信装置は、 前記捕捉手段による前記測位信号の捕捉が完了したときの周波数オフセットと前記計算手段により計算された前記周波数偏差との差分を計算しオフセット誤差を求める手段と、 前記オフセット誤差を前記オフセット係数Eに加減算して得られた値で、前記記憶手段に記憶されている前記オフセット係数Eを書き換える手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における圧電発振器およびこの圧電発振器を用いた受信装置の実施の形態の幾つかを詳細に説明する。本発明は、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器SPXOによって周波数特性の改善を行い、GPS衛星からの測位信号の捕捉時間を短縮化させる圧電発振器を実現させるものである。以下の説明では、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器を単に、圧電発振器と呼ぶことにする。
【0023】
本発明は、あらかじめ、圧電発振器を製造する時に圧電発振器の温度特性情報および所定温度における発振周波数の周波数偏差を示すオフセット係数(E)としてオフセット情報を圧電発振器内部のメモリに記憶させておく。そして、この圧電発振器を内蔵した受信装置がGPS衛星の測位信号を捕捉する際に、メモリに記憶されている温度特性情報およびオフセット情報を読み出して圧電発振器の正確な周波数偏差を計算する。さらに、この計算結果に基づいて、衛星からの信号の探索範囲をオフセットさせる。これによって、基準発振器となる圧電発振器の周波数精度が向上したのと同じ効果が得られ、圧電発振器の周波数とGPS衛星の測位信号の周波数との差を少なくすることができるので、測位信号の捕捉時間を短縮化することができる。
【0024】
第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態における圧電発振器の内部構成を示すブロック図である。圧電発振器1は、定電圧回路5、発振回路6、温度センサ7、A/D変換器8、制御回路9およびメモリ10からなる圧電発振器用IC2と、水晶振動子である圧電振動子4とによって構成されて、一つのパッケージ内に含まれる。
【0025】
定電圧回路5は、外部から供給される電源減圧Vccの変動による周波数変動を防止するため、電源電圧Vccが変動しても、一定の電圧Vregを維持して発振回路6に供給する機能を備えている。また、温度センサ7は同一パッケージ内の発振部3(特に圧電振動子4の近傍)の温度を検出して外部に出力しているが、この検出信号によって発振部3の温度制御を行うことはない。温度センサ7としてはIC化温度センサ等を使用することができる。IC化温度センサは、ICチップ中に作られており、ICチップ内の温度特性を出力するものである。
【0026】
メモリ10は、電気的に消去可能なE−PROMで構成されており、圧電発振器1を製造する時に取得した圧電振動子4の温度係数データ(A,B,C,D)と基準周波数に対する圧電振動子4の所定温度(基準温度T0:25℃)における発振周波数の周波数偏差Δf/fを示すオフセットデータ(E)とを予め記憶している。また、A/D変換器8は、温度センサ7から出力されるアナログ電圧または電流の出力データをディジタル値に変換する機能を有し、制御回路9は、メモリ10内のデータの読み出し書き込み制御およびA/D変換器8からの温度データの読出し制御を行う機能を有している。
【0027】
外部端子としては、電源電圧Vccを供給する電源端子14と、GPS衛星の測位信号の周波数を追尾するための出力周波数foutを送出する出力端子15と、外部装置へ温度センサ7からの温度データを読み出したり、メモリ10からの読み出しおよび書き込みを制御する制御端子16と、メモリ10のデータを読み出しまたは書き込みし、または温度センサ7の温度データを読み出すI/O端子17とを備えている。尚、図1に示す構成部分は、圧電振動子4を除いて圧電発振器用IC2としてワンチップIC化されているが、ディスクリート部品で構成することもできる。
【0028】
温度係数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)の2つのデータは、圧電発振器1を調整する際に、温度センサ7が出力する温度と圧電発振器1が出力する出力周波数foutの関係が温度係数として生成されてメモリ10に記憶され、それぞれの圧電発振器ごとに固有のデータとなる。したがって、従来のように、GPS受信装置を組み立てた後にGPS受信装置の周囲温度を変化させて、補正データを受信機に記憶させたり、補正テーブルを作成させるといった工程が不要である。結果的に、GPS衛星の測位信号を捕捉するための周波数精度を向上させることができる。
【0029】
図2は、図1に示す第1の実施の形態の圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。また、図3は、図2のフローチャートにおいて圧電発振器の調整工程を実施するための、圧電発振器と温度可変装置との間のデータの流れを示す概念図である。つまり、図3は、圧電発振器の調整工程において、温度可変装置(以下、恒温槽という)の温度を変化させて恒温槽内の圧電発振器の温度特性データを取得するときのデータの流れを示しており、符号と矢印がそれぞれのデータの種類とその流れを示している。また、図2のフローチャートには、図3の恒温槽内の圧電発振器と制御コンピュータとの間で入出力され、または圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの種類も示されている。以下に、図2と図3を用いて圧電発振器の製造工程におけるデータ処理の流れを説明する。
【0030】
先ず、組立工程において、圧電発振器用IC2、圧電振動子4および各種端子をパッケージに実装して封止を行い、図1に示す構成の圧電発振器を組み立てる(ステップS1)。ここで、圧電発振器の組立構成について説明する。
【0031】
図4は、図1に示す圧電発振器のパッケージを分解して内部構造を示した斜視図である。つまり、図1に示す圧電発振器1が図4に示すパッケージ30内に収納されて組み立てられている。セラミック製のパッケージ筐体31の中には、圧電振動子4を除く構成要素を集積化した圧電発振器用IC2が収納されている。さらに、上面から圧電振動子4の端子部40は導電性接着剤により、パッケージ側端子部32と接着される。そして、金属製の蓋であるリッド33がかぶせられて圧電発振器1を構成している。なお、図中のワイヤボンディング34は、圧電発振器用IC2の端子を端子部32に接続すると共に、図示されていない外部端子に接続するために用いられている。
【0032】
従来のGPS受信装置では、温度センサ部は圧電発振器SPXOや温度補償型圧電発振器TCXOが実装される基板の近傍に配置されていたため、圧電振動子と温度センサの間に温度オフセットが生じ、温度検出誤差を生じやすい欠点があった。
しかし、図4に示す構造の本発明の圧電発振器によれば、図1に示す温度センサ7も圧電発振器用IC2の構成要素として同一パッケージ内に収められているため、圧電振動子4と温度センサ7との物理的距離を極力短くすることができる。したがって、圧電振動子4と温度センサ7との間の温度差を極力小さくすることができ、ほぼ正確な温度検出を行うことができる。なお、パッケージ筐体31はセラミック製に限ることはなく、プラスチック製であっても同様の効果が得られる。
【0033】
さて、図2、図3に戻り、ステップS1の組立工程で複数個の圧電発振器1a、2a…naの組立が完了すると、圧電発振器の調整工程に入る。調整工程では、先ず、複数個の圧電発振器1a、2a…naを恒温槽12に入れた状態で、制御コンピュータ13で恒温槽12の槽内温度を基準温度(T0)に設定する(ステップS2)。さらに、調整工程において、制御コンピュータ13で恒温槽12の温度制御を行って槽内温度を変化させる。制御コンピュータ13は、複数個の圧電発振器1a、2a…naのそれぞれについて発振部3の出力周波数foutの周波数と温度との関係を示す特性データを取得する(ステップS3)。つまり、図3に示すように、制御コンピュータ13が恒温槽12の温度を変化させて、圧電発振器1aより温度データD31と周波数fout1を取得し、圧電発振器2aより温度データD32と周波数fout2を取得し、圧電発振器naより温度データD3nと周波数foutnを取得するというように、各圧電発振器1a、2a…naの温度データD3と周波数foutを取得する。
【0034】
次に、制御コンピュータ13が、恒温槽12の温度を変化させながら、各圧電発振器1a、2a…naより取得した温度データD3と周波数foutとの特性に基づいて、周波数温度特性における近似曲線を計算するための温度係数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)を算出する(ステップS4)。このとき、温度の測定ポイントは近似計算で必要となる最低のデータ数(たとえば5ポイントのデータ)以上であればよい。
【0035】
ここで、基準温度をT0、測定温度をT、温度変化による周波数偏差をΔf/fとすると、最小二乗法による曲線のあてはめにより、温度係数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)は、次の近似式(1)に示す係数として算出される。
Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1)
【0036】
つまり、図3に示すように、制御コンピュータ13が、取得した温度データD3と周波数foutとに基づいて、最小二乗法により温度係数データD1(A,B,C,D)およびオフセットデータD2(E)を算出して各圧電発振器1a、2a…naに出力する。図3によってさらに詳しく述べれば、最小二乗法による係数の算出結果に基づいて、圧電発振器1aには温度係数データD11とオフセットデータD21が入力され、圧電発振器2aには温度係数データD12とオフセットデータD22が入力され、圧電発振器naには温度係数データD1nとオフセットデータD2nが入力されるというように、各圧電発振器1a、2a…naには温度係数データD1とオフセットデータD2が入力される。そして、各圧電発振器1a、2a…naに入力された温度係数データD1とオフセットデータD2は、各圧電発振器内の各メモリ10に温度係数データ(A,B,C,D)およびオフセットデータ(E)として書き込まれる(ステップS5)。
【0037】
図5は、図3に示すデータ処理によって各圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの一例を示す図である。たとえば、制御コンピュータ13が、圧電発振器1aについて、測定ポイントとして、基準温度T0の25℃と、−45℃、−10℃、+50℃、+85℃の各温度における温度データD3と周波数データfを取得し、圧電発振器2a…naについても同じ測定ポイントで温度データD3と周波数データfを取得する。そして、制御コンピュータ13が、最小二乗法により圧電発振器1aの温度係数データD11とオフセットデータD21を算出して圧電発振器1aのメモリ10へ書き込む。同様にして、圧電発振器2a…naについても、それぞれの温度係数データとオフセットデータを算出して各メモリ10へ書き込む。
【0038】
図6は、圧電発振器のメモリ内に格納された温度係数データとオフセットデータの模式図である。図5で得られた温度係数データD1とオフセットデータD2は、各圧電発振器1a、2a…naのメモリ10へ温度係数データD1(A,B,C,D)およびオフセットデータD2(E)として書き込まれて格納される。これらのデータは各圧電発振器1a、2a…naごとに個別のデータとなる。
【0039】
図7は、図1に示す圧電発振器1における制御回路9の動作を詳細に説明する図である。制御回路9は、測定された温度データD3、算出された温度係数データD1およびオフセットデータD2を処理するコントローラ91と、外部機器との間でデータの授受を行うシリアルインターフェース92とによって構成されている。
【0040】
また、シリアルインターフェース92のM0、M1端子は入出力モードを決定する端子であり、M0、M1端子に入力された動作モード情報によってデータの入出力モードの変更を行う。WR端子は、メモリ10へ温度係数データD1やオフセットデータD2を書き込み、またはメモリ10から温度係数データD1やオフセットデータD2を読み出すときに使用する端子である。また、CLK端子は各種データを入出力するときのタイミングを決定するクロック信号の入力端子であり、DATA端子は各種データを入出力する入出力端子である。これらの端子を介して、圧電発振器の製造時には、図3に示す制御コンピュータ13と圧電発振器1との間で各種データの授受が行われ、圧電発振器の使用時には、後述する受信装置のCPUと圧電発振器1との間で各種データの授受が行われる。
【0041】
図8は、図7に示す制御回路における動作モード設定の一例を示す図である。デフォルト状態では、M0、M1端子の入力信号を共に“0”にして動作モードは「データ入出力禁止モード」になっている。まず、圧電発振器の製造時においては、制御コンピュータ13は、M0、M1端子の入力信号を共に“1”にして動作モードを「温度データ読出モード」にする。一方、制御コンピュータ13は、温度センサ7,A/D変換器8および制御回路9を経由した温度データD3を読み出すと共に、周波数foutを測定する。次に、制御コンピュータ13は、最小二乗法により近似計算を行って温度係数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)を決定する。次に、M0端子の入力信号を"0"、M1端子の入力信号を"1"にして動作モードを「メモリ書込モード」にする。そして、制御コンピュータ13は決定された温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)をメモリ10へ書き込む。
【0042】
つぎに、受信装置に搭載された圧電発振器を使用する時には、電源投入時にM0端子の入力信号を“1”、M1端子の入力信号を“0”にして動作モードを「メモリ読出モード」にする。すると、メモリ10に記録されている温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)が制御回路9によって読み出されて、I/O端子17を介して受信装置のCPUへ転送される。さらに、M0端子の入力信号を“1”、M1端子の入力信号を“1”にして動作モードを「温度データ読出モード」にする。これによって、圧電発振器を使用しているときの温度データ(D3)が温度センサ7によって検出され、A/D変換器8、制御回路9、I/O端子17を介して受信装置のCPUへ送信される。
【0043】
これによって、受信装置のCPUは、温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)と温度データ(D3)とを用いて、式(1)に示す近似計算式によって圧電発振器から出力される出力周波数foutの基準値からの周波数偏差を計算し、その周波数偏差の分だけ衛星からの信号の探索範囲をオフセットさせる。これにより、GPS衛星をサーチする周波数範囲を狭めることができる。
【0044】
なお、圧電発振器1の使用時に、M0端子の入力信号を“0”、M1端子の入力信号を“1”にして動作モードを「メモリ書込モード」にすることにより、受信装置のCPUが、圧電発振器の経年変化によって生じたオフセットデータD2’(E’)を圧電発振器1のメモリ10に書き込み、製造時のオフセットデータD2(E)をD2’(E’)に更新することができる。
【0045】
図9は、本発明の第1の実施の形態における圧電発振器を用いた受信装置のブロック構成図である。この受信装置は、GPS衛星からの測位信号を受信するためのアンテナ21と、受信した測位信号の周波数の変換および増幅するRF(Radio Frequency)回路22と、RF回路からの信号を復調して所定の信号処理を行う信号処理回路23と、本発明の第1の実施の形態の圧電発振器24と、信号処理回路23の動作制御と圧電発振器24のデータ処理を行うCPU25と、CPU25からのデータに基づいて測位データや測位結果などを表示する表示部26とによって構成されている。
【0046】
RF回路22は、PLLと混合器および増幅器を有し、GPS衛星からの測位信号と圧電発振器24からの出力周波数foutに基づいて、測位信号の周波数をRFからIF(Intermediate Frequency)に変換して信号処理回路23へ入力する。信号処理回路23は、IF周波数に変換された測位信号と圧電発振器24から出力された出力周波数foutに基づいて、GPS衛星からの測位信号を復調してCPU25に入力する。
【0047】
信号処理回路23は、CPU25からの情報に基づいて、GPS衛星からの測位信号を捕捉する周波数範囲、すなわちサーチ範囲を変更する。このサーチ範囲は、圧電発振器のメモリ10内に記録された温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)に基づいて、CPU25が式(1)に示す近似計算式で計算して得られた周波数偏差情報によって決定される。つまり、本発明の特徴であるGPS衛星の測位信号周波数と圧電発振器の発振周波数をマッチングさせる衛星捕捉手段は、RF回路22と信号処理回路23とCPU25とによって構成されている。
【0048】
図10は、図9に示す受信装置が測位信号のサーチ周波数を決定する処理の流れを示すフローチャートである。図9の受信装置に示す各データの流れを参照しながら図10のフローチャートを説明する。先ず、受信装置の電源を投入すると(ステップS11)、CPU25が、圧電発振器24のメモリから温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)の読み出しを行う(ステップS12)。さらに、CPU25は、圧電発振器24の温度センサから温度データD3の読み出しを行い、現在の温度Tを求める(ステップS13)。そして、CPU25は、温度係数データD1(A,B,C,D)、オフセットデータD2(E)、現在の温度Tおよび基準温度T0を前述の式(1)に代入し、圧電発振器24の現在の温度Tにおける周波数偏差(Δf/f)の計算を行う(ステップS14)。
【0049】
次に、周波数偏差の計算結果に基づいて、衛星からの信号を探索する周波数範囲をオフセットさせ(ステップS15)、その後、GPS衛星の測位信号をサーチする。(ステップS16)。
【0050】
このように、あらかじめ、圧電発振器24の周波数をGPS衛星の測位信号の周波数の近傍までシフトしてから、圧電発振器24の周波数を掃引してGPS衛星の測位信号の周波数にマッチングさせるので、GPS衛星をサーチする周波数範囲を狭めることができ、その結果、捕捉する時間をかなり短縮することができる。つまり、温度補償回路を用いて圧電発振器の周波数精度を向上させたのと同等の効果が得られる。図11は、圧電発振器の周波数偏差(Δf/f)と捕捉時間との関係を示す概念図である。図11に示すように圧電発振器の周波数偏差と捕捉時間はほぼ比例しており、周波数偏差を小さくすれば捕捉時間を短くすることができることが分かる。
【0051】
ところで、圧電発振器は経年変化によって発振周波数が変化する傾向がある。図12は、圧電発振器の周波数偏差が経年変化したときの周波数偏差と温度との関係を示す周波数温度特性図である。図12の周波数温度特性図に示すように、経年変化によって圧電発振器の発振周波数のオフセット値も時間の経過に伴って変わってくる。つまり、式(1)の近似計算式で得られる周波数偏差の計算値と、実際の周波数foutに誤差を生じる。その結果、衛星の捕捉時間が増大したり、衛星が捕捉できなくなるといった問題が生じる。たとえば、圧電発振器の製造時には、基準温度T0のときの周波数偏差は、特性(a)のようにオフセットデータE(ここではオフセット値という)はゼロである。
【0052】
ところが、時間が経つにつれて、当初の特性(a)は、特性(b)または特性(c)に変化する。特性(b)ではオフセット値はE+ΔEとなり、特性(c)ではオフセット値はE−ΔEとなってしまう。このため、基準温度T0のときの周波数偏差は、特性(b)の場合は+ΔEとなり、特性(c)の場合は−ΔEとなってしまう。そこで、圧電発振器の経年変化による周波数偏差の変化を補償する対策が必要となる。
【0053】
図13は、圧電発振器の周波数偏差の経年変化に対応してオフセットデータを補正する処理の流れを示すフローチャートである。先ず、前述の図10のフローチャートにしたがってGPS衛星の測位信号の捕捉が完了して測位可能な状態になったら(ステップS21)、CPU25の演算処理は捕捉完了時の周波数オフセットと、式(1)の近似式で得られた周波数偏差の計算値との差分を計算し、(ステップS22)、この差分を基に、基準温度に対するオフセット誤差(±ΔE)を求める(ステップS23)。その後、CPU25の演算処理は、圧電発振器24のメモリに保存されているオフセットデータEに対してオフセット誤差(±ΔE)を加減算し、オフセットデータE'(=E±ΔE)を得て、オフセットデータEを新たなオフセットデータE'(=E±ΔE)で書き換えて、圧電発振器24のメモリに格納する(ステップS24)。
【0054】
これによって、オフセットデータがEの場合の周波数偏差(Δf/f)は前述の式(1)で求められたが、経年変化によってオフセットデータがE'(=E±ΔE)に変化したときは、温度係数データA,B,C,Dは殆ど変化しないので、経年変化時の周波数偏差(Δf/f)'は、式(2)のようにEをE'で置き換えることによって求めることができる。
(Δf/f)'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2)
【0055】
つまり、経年変化により、初期値のオフセットデータEに対してオフセット誤差(±ΔE)が生じたときは、このオフセット誤差(±ΔE)を加味した新たなオフセットデータE'(=E±ΔE)を計算し、EをE'に更新して圧電発振器24のメモリに書き換えれば、経年変化によるオフセット変化分を補償して圧電発振器の発振周波数をGPS衛星の測位信号の周波数にマッチングさせることができる。なお、上記の実施の形態では、式(1)および式(2)に示すように温度特性曲線を4次式で近似させたが、3次式または5次式以上で近似させても同様の効果が得られる。
【0056】
図14は、C−MOS発振回路によって構成した圧電発振回路の一例を示す図である。つまり、図1に示す圧電振動子4を含む発振回路6をC−MOS発振回路で実現した回路構成である。この回路は一般に用いられている圧電発振回路であるので詳細な説明は省略するが、抵抗、コンデンサおよびインバータICによってコルピッツ発振回路を構成して圧電振動子4を励振駆動し、出力段のインバータICによってアイソレーション並びに波形整形して所定周波数の出力周波数foutを取り出している。また、図15は、バイポーラ発振回路によって構成した圧電発振回路の一例を示す図である。つまり、図1に示す圧電振動子4を含む発振回路6をバイポーラ発振回路で実現した回路構成である。この回路も一般に用いられている圧電発振回路であるので詳細な説明は省略するが、トランジスタQ1,Q2と抵抗、コンデンサおよび圧電振動子4からなる発振回路部によって圧電振動子4を励振駆動し、出力周波数foutを取り出している。
【0057】
第2の実施の形態
図16は、本発明の第2の実施の形態における圧電発振器の内部構成を示すブロック図である。第2の実施の形態の圧電発振器が第1の実施の形態のそれと異なるところは、オフセット調整部11を追加して圧電発振器1の製造初期の周波数偏差を補正している点である。その圧電発振器用IC2は、定電圧回路5、発振回路6、温度センサ7、A/D変換器8、制御回路9、メモリ10および圧電発振器1の初期の周波数偏差の補正を行うオフセット調整部11から構成されている。
【0058】
以下、第1の実施の形態と重複する説明はできるだけ避けて、オフセット調整部11の動作を中心に説明する。圧電発振器1を製造したときに、オフセット調整部11が圧電振動子4の常温における初期の周波数偏差の補正を行う。このとき、周波数偏差の補正に用いたデータはオフセット補正データ(F)としてメモリ10に記憶され、前述の温度係数データ(A,B,C,D)およびオフセットデータ(E)と共に製造後は書き換えを行わない固有値として格納される。そして、圧電発振器1を受信装置に組み込んで使用するときに、オフセット補正データ(F)を読み出して常温におけるオフセットをゼロに近い値に補正すると共に、温度係数データ(A,B,C,D)およびオフセットデータ(E)を用いて前述の式(1)における近似計算式によって、衛星からの信号を捕捉させる周波数範囲をオフセットさせる。実施の形態1においては、常温におけるオフセット周波数が約±20ppmの範囲でばらつくが、第2の実施の形態によれば、常温におけるオフセット周波数を±0.2ppm以内とすることができるため、信号処理回路23の設計が容易となる。
【0059】
オフセット調整部11は、圧電振動子4の振動回路を構成するコンデンサを並列接続してコンデンサアレイ群を構成することによって実現することができる。図17は、本発明の第2の実施の形態の圧電発振器において、C−MOS発振回路にオフセット調整部11を付加した回路の一例である。また、図18は、本発明の第2の実施の形態の圧電発振器において、バイポーラ発振回路にオフセット調整部11を付加した回路の一例である。図17、図18に示すように、圧電振動子4に接続されたコルピッツコンデンサC0に並列に、コンデンサC1,C2…CnとスイッチSW1,SW2…SWnの直列回路が接続されてコンデンサアレイ群を構成している。
【0060】
温度センサ7からの温度情報に基づいて、制御回路9がスイッチSW1,SW2…SWnを順次ON/OFF制御するので、温度情報に応じてコンデンサC1,C2…Cnの並列接続数が変化する。したがって、常温における周波数偏差を可変させることができるので、常温での衛星からの信号を探索させる周波数のオフセット量を小さくすることができる。このようなオフセット調整部11を付加することにより、製造時の周波数偏差を±0.2ppm以下とすることができるため、信号処理回路23の設計の際に要求される周波数オフセット範囲を小さくすることができ、信号処理回路の設計が容易になる。なお、コンデンサアレイ群を構成する各コンデンサC1,C2…Cnは、重み付けした容量値とすることで、より少ないコンデンサ数で精度の高い周波数調整が行える。
【0061】
図19は、図16に示す第2の実施の形態の圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。また、図20は、図19のフローチャートにおいて圧電発振器の調整を行うための、圧電発振器と制御コンピュータ間のデータの流れを示す概念図である。先ず、組立工程において、圧電発振器用IC2、圧電振動子4および各種端子等をパッケージに実装して封止を行い、図16に示す構成の圧電発振器を組み立てる(ステップS31)。
【0062】
次に、圧電発振器の調整工程に入り、複数個の圧電発振器1a、2a…naを恒温槽に入れてから槽内温度を常温(25℃)に設定し、制御コンピュータ13は、それぞれの圧電発振器について常温での周波数偏差が最も小さくなるように、オフセット調整部11のオフセット補正データD4(F)を圧電発振器に送出する。次に、このオフセット補正データD4(F)に基づいて、圧電振動子4は、常温での周波数調整を行う(ステップS32)。具体的には、圧電振動子4中の制御回路9が、オフセット補正データD4(F)に基づいて、図17または図18のスイッチSW1,SW2…SWnをON/OFF制御して、コルピッツコンデンサC0に接続されるコンデンサC1,C2…Cnの並列個数を調整することによって周波数調整が行われる。
【0063】
このような調整を行った後、恒温槽12の温度を変化させて、各圧電発振器1a、2a…naの周波数−温度特性を取得する(ステップS33)。つまり、図20に示すように、制御コンピュータ13が恒温槽12の温度を変化させて、圧電発振器1aから温度データD31と周波数fout1を取得し、圧電発振器2aより温度データD32と周波数fout2を取得し、圧電発振器naより温度データD3nと周波数foutnを取得する。一般的に記述すれば、制御コンピュータ13は、各圧電発振器1a、2a…naの温度データD3と周波数foutを取得することになる。
【0064】
次に、制御コンピュータ13が、各圧電発振器1a、2a…naより取得した温度データD3と周波数foutとの特性に基づいて、最小二乗法により近似計算を行って温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)を算出する(ステップS34)。
【0065】
次に、図20に示すように、制御コンピュータ13は、算出した温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)と共にオフセット補正データD4(F)を各圧電発振器1a、2a…naに入力する。図20によってさらに詳しく述べれば、圧電発振器1aには温度係数データD11とオフセットデータD21とオフセット補正データD41が入力され、圧電発振器2aには温度係数データD12とオフセットデータD22とオフセット補正データD42が入力され、圧電発振器naには温度係数データD1nとオフセットデータD2nとオフセット補正データD4nが入力される。一般的に記述すれば、各圧電発振器1a、2a…naには温度係数データD1とオフセットデータD2とオフセット補正データD4が入力されることになる。次に、各圧電発振器1a、2a…naへ入力された温度係数データD1とオフセットデータD2とオフセット調整データD4は、それぞれのメモリ10へ温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)とオフセット補正データD4(F)として書き込まれる(ステップS35)。
【0066】
図21は、図19に示すデータ処理によって各圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの一例を示す図である。たとえば、制御コンピュータ13が、圧電発振器1aについて、測定ポイントとして、基準温度T0の25℃と、−45℃、−10℃、+50℃、+85℃の各温度における温度データD3と周波数データfを取得し、圧電発振器2a…naについても同じ測定ポイントで温度データD3と周波数データfを取得する。そして、制御コンピュータ13が、式(1)に示す近似計算式により圧電発振器1aの温度係数データD11とオフセットデータD21を算出して圧電発振器1aのメモリ10へ書き込むと共に、オフセット補正データD41もメモリ10へ書き込む。同様にして、圧電発振器2a…naについても、それぞれの温度係数データD12・・・D1nとオフセットデータD22・・・D2nとオフセット補正データD42・・・D4nを各メモリ10へ書き込む。
【0067】
図22は、本発明の第2の実施の形態における圧電発振器のメモリ内に格納された温度係数データD1、オフセットデータD2およびオフセット補正データD4の模式図である。つまり、温度係数データD1とオフセットデータD2とオフセット補正データD4は、各圧電発振器1a、2a…naのメモリ10へ温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)とオフセット補正データD4(F)として書き込まれて格納される。これらのデータは各圧電発振器1a、2a…naごとに個別のデータとなる。
【0068】
図23は、図16に示す圧電発振器における制御回路9の動作を詳細に説明する図である。制御回路9は、測定された温度データD3、算出された温度係数データD1、オフセットデータD2およびオフセット補正データD4を処理するコントローラ91と、外部機器との間でデータの授受を行うシリアルインターフェース92とによって構成されている。
【0069】
また、シリアルインターフェース92のM0、M1端子は入出力モードを決定する端子であり、M0、M1端子に入力された動作モード情報によってデータの入出力モードの変更を行う。WR端子は、メモリ10に温度係数データD1、オフセットデータD2およびオフセット補正データD4を書き込み、またはメモリ10から温度係数データD1、オフセットデータD2およびオフセット補正データD4を読み出すときに使用する端子である。また、CLK端子は各種データを入出力するときのタイミングを決定するクロック信号の入力端子であり、DATA端子は各種データを入出力する入出力端子である。これらの端子を介して、圧電発振器の製造時には、図3に示す制御コンピュータ13と圧電発振器1との間で各種データの授受が行われ、圧電発振器の使用時には、後述する受信装置のCPUと圧電発振器1との間で各種データの授受が行われる。
【0070】
図24は、図23に示す制御回路9における動作モード設定の一例を示す図である。デフォルト状態では、M0、M1端子の入力信号を共に“0”にして動作モードは「データ入出力禁止モード」になっている。まず、圧電発振器の製造時においては、制御コンピュータ13は、M0、M1端子の入力信号を共に“1”にして動作モードを「温度データ読出モード」にする。一方、制御コンピュータ13は、温度センサ7,A/D変換器8および制御回路9を経由した温度データD3を読み出すと共に、周波数foutを測定する。次に、制御コンピュータ13は最小二乗法により近似計算を行って温度係数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)を決定する。次に、M0端子の入力信号を"0"、M1端子の入力信号を"1"にして動作モードを「メモリ書込モード」にする。そして、制御コンピュータ13は決定された温度係数データD1(A,B,C,D)、オフセットデータD2(E)およびオフセット補正データD4(F)をメモリ10に書き込む。
【0071】
つぎに、受信装置に搭載された圧電発振器を使用する時には、電源投入時にM0端子の入力信号を“1”、M1端子の入力信号を“0”にして動作モードを「メモリ読出モード」にする。すると、メモリ10に記録されている温度係数データD1(A,B,C,D)、オフセットデータD2(E)およびオフセット補正データD4(F)が制御回路9によって読み出されて、I/O端子17を介して受信装置のCPUへ転送される。さらに、M0端子の入力信号を“1”、M1端子の入力信号を“1”にして動作モードを「温度データ読出モード」にする。これによって、圧電発振器を使用しているときの温度データ(D3)が温度センサ7によって検出され、A/D変換器8、制御回路9、I/O端子17を介して受信装置のCPUへ送信される。
【0072】
これによって、受信装置のCPUは、温度データ(D3)とオフセット補正データD4(F)によって常温における周波数偏差の補正を行うと共に、温度係数データD1(A,B,C,D)、オフセットデータD2(E)および温度データ(D3)とを用いて、式(1)に示す近似計算式によって圧電発振器から出力される出力周波数foutの基準値からの周波数偏差を計算し、その周波数偏差の分だけ、衛星からの信号の探索範囲をオフセットさせる。これにより、GPS衛星をサーチする周波数範囲を狭めることができる。
【0073】
なお、圧電発振器1の使用時に、M0端子の入力信号を“0”、M1端子の入力信号を“1”にして動作モードを「メモリ書込モード」にすることにより、受信装置のCPUが、圧電発振器の経年変化によって生じたオフセットデータD2’(E’)を圧電発振器1のメモリ10に書き込み、製造時のオフセットデータD2(E)をD2’(E’)に更新することができるのは、前述の第1の実施の形態の場合と同じである。
【0074】
このように、圧電発振器の動作時に常温における周波数偏差の補正を行うことにより、周波数のオフセット量を小さくすることができ、GPS受信装置の信号処理回路の設計が容易になる。
【0075】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。例えば、圧電振動子の発振回路についてMOS発振回路とバイポーラ発振回路を引用したが、本発明は、これに限ることはなくどのような発振回路を用いても本発明は適用されることはいうまでもない。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の圧電発振器を用いることにより、従来の温度補償型圧電発振器TCXOを使用した受信装置に比べて、基準発振器の周波数をより正確に基準レベルに合わせることができる。したがって、GPS衛星の測位信号を補足するための周波数サーチ範囲を狭めることができ、測位信号の補足時間をさらに短縮化することができる。また、経年変化などによる周波数変化に対しても周波数補正を行うことができるので、長期間にわたって捕捉時間を短縮化することができる。さらに、本発明の圧電発振器は温度補償を行わないために、温度補償型圧電発振器TCXOのような製造時の温度特性調整工程が不要となる。また、圧電振動子を除く構成部分をIC化することができると共に温度補償回路を必要としないために小型化が可能となるので圧電発振器を低コスト化することができる。また、温度補償回路がないために消費電流も小さくなるので受信装置に内蔵する電池の寿命を延ばすことができる。
【0077】
また、通常は圧電発振器の製造時の周波数ばらつきは±20ppm程度であるが、本発明の圧電発振器によれば、オフセット調整手段によって個々の圧電発振器の周波数の初期ばらつきを補正することができる。これによって、圧電発振器の周波数ばらつきを±0.2ppm程度に抑えて出荷することが可能となる。さらに、温度補償型圧電発振器TCXOでは、温度補償回路から発生するノイズによって周波数短期安定度が劣化して受信装置がGPS衛星から測位信号を受信するときの受信感度に悪影響を及ぼすが、本発明の圧電発振器によれば、温度補償回路がないので極めて低雑音な発振器となり、良好な周波数短期安定度を得ることができる。図27は、圧電発振器SPXOと温度補償型圧電発振器TCXOにおける周波数短期安定度を示す概略図である。縦軸の周波数短期安定度は,時間領域における周波数安定度の尺度であり、この数値が小さいほど周波数安定度が高いことを示す。横軸の平均化時間は周波数を測定する時間、すなわち平均測定時間を示している。図から明らかなように、温度補償型圧電発振器TCXOより圧電発振器SPXOの方が周波数短期安定度は良好である。圧電発振器の場合、平均化時間1秒のとき周波数短期安定度は1×10-10以下であり、この値は受信装置のノイズレベルとしては良好な値とされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における圧電発振器の内部構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す第1の実施の形態の圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。
【図3】 図2のフローチャートにおいて圧電発振器の調整工程を実施するための、圧電発振器と温度可変装置(恒温槽)との間のデータの流れを示す概念図である。
【図4】 図1に示す圧電発振器のパッケージを分解して内部構造を示した斜視図である。
【図5】 図3に示すデータ処理によって各圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの一例を示す図である。
【図6】 第1の実施の形態における圧電発振器のメモリ内に格納された温度係数データとオフセットデータの模式図である。
【図7】 図1に示す圧電発振器1における制御回路9の動作を詳細に説明する図である。
【図8】 図7に示す制御回路9が行う動作モードにおけるモード設定の一例を示す図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態における圧電発振器を用いた受信装置のブロック構成図である。
【図10】 図9に示す受信装置が測位信号のサーチ周波数を決定する処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】 圧電発振器の周波数偏差と捕捉時間との関係を示す概念図である。
【図12】 圧電発振器が経年変化したときの周波数偏差と温度との関係を示す周波数−温度特性図である。
【図13】 圧電発振器の周波数偏差の経年変化に対応してオフセットデータを補正する処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】 C−MOS発振回路によって構成した圧電発振回路の一例を示す図である。
【図15】 バイポーラ発振回路によって構成した圧電発振回路の一例を示す図である。
【図16】 第2の実施の形態における圧電発振器の内部構成を示すブロック図である。
【図17】 第2の実施の形態の圧電発振器において、C−MOS発振回路にオフセット調整部を付加した回路の一例を示す図である。
【図18】 第2の実施の形態の圧電発振器において、バイポーラ発振回路にオフセット調整部を付加した回路の一例を示す図である。
【図19】 図16に示す第2の実施の形態の圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。
【図20】 図19のフローチャートにおいて圧電発振器の調整工程を実施するための、圧電発振器と恒温槽との間のデータの流れを示す概念図である。
【図21】 図19に示すデータ処理によって各圧電発振器のメモリに書き込まれるデータ作成図の一例を示す図である。
【図22】 第2の実施の形態における圧電発振器のメモリ内に格納された温度係数データとオフセットデータとオフセット補正データの模式図である。
【図23】 図16に示す圧電発振器における制御回路9動作を詳細に説明する図である。
【図24】 図23に示す制御回路における動作モード設定の一例を示す図である。
【図25】 温度補償型圧電発振器と圧電発振器の温度変化による周波数偏差特性である。
【図26】 従来の温度補償型圧電発振器の内部構成を示すブロック図である。
【図27】 圧電発振器と温度補償型圧電発振器における周波数短期安定度の特性図である。
【符号の説明】
1、1a、2a、na…圧電発振器、2…圧電発振器用IC、3…発振部、4…圧電振動子、5…定電圧回路、6…発振回路、7…温度センサ、8…A/D変換器、9…制御回路、10…メモリ、11…オフセット調整部、12…温度可変装置(恒温槽)、13…制御コンピュータ、21…アンテナ、22…RF回路、23…信号処理回路、24…圧電発振器、25…CPU、26…表示部、30…パッケージ、31…パッケージ筐体、32…端子部、33…リッド、40…端子部、41…温度補償型圧電発振器TCXO、42…TCXO用IC、43…温度補償回路、91…コントローラ、92…シリアルインターフェース
Claims (4)
- 圧電振動子と、
前記圧電振動子を励振駆動し発振信号を出力する発振回路と、
前記圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出手段と、
前記発振信号の周波数偏差の温度に対する特性である周波数温度特性の近似曲線の近似曲線係数を記憶する記憶手段と、
前記温度情報および前記近似曲線係数を出力する制御手段と
を備えることを特徴とする圧電発振器。 - 請求項1に記載の圧電発振器において、
前記発振信号の前記周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、前記温度検出手段の前記温度情報が示す温度をT、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEとすると、
前記近似曲線は、
Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1)
であり、
前記近似曲線係数は、前記温度係数であるA、B、C、Dと、前記オフセット係数であるEとを含むことを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器。 - 請求項1に記載の圧電発振器を備えGPS衛星からの測位信号を捕捉する受信装置であって、
前記温度検出手段で検出された前記温度情報と前記記憶手段に記憶された前記近似曲線係数とを前記圧電発振器から取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した前記温度情報が示す温度における前記周波数偏差を前記取得手段により取得した前記近似曲線係数に基づいて計算する計算手段と、
前記周波数偏差に対応して前記GPS衛星からの測位信号を探索する周波数範囲をオフセットさせて前記測位信号の捕捉を行う捕捉手段と
を備えたことを特徴とする受信装置。 - 請求項3に記載の受信装置であって、
前記記憶手段に記憶される前記近似曲線係数はオフセット係数Eを有し、
前記受信装置は、
前記捕捉手段による前記測位信号の捕捉が完了したときの周波数オフセットと前記計算手段により計算された前記周波数偏差との差分を計算しオフセット誤差を求める手段と、
前記オフセット誤差を前記オフセット係数Eに加減算して得られた値で、前記記憶手段に記憶されている前記オフセット係数Eを書き換える手段と
を備えたことを特徴とする受信装置。
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