JP2003324318A - 圧電発振器、その圧電発振器を用いた受信装置および圧電発振器を用いた受信装置の衛星捕捉制御方法 - Google Patents

圧電発振器、その圧電発振器を用いた受信装置および圧電発振器を用いた受信装置の衛星捕捉制御方法

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JP2003324318A
JP2003324318A JP2002130159A JP2002130159A JP2003324318A JP 2003324318 A JP2003324318 A JP 2003324318A JP 2002130159 A JP2002130159 A JP 2002130159A JP 2002130159 A JP2002130159 A JP 2002130159A JP 2003324318 A JP2003324318 A JP 2003324318A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度補償回路を内蔵しない圧電発振器を用い
て、GPS衛星の測位信号の捕捉時間を短縮化させるこ
とができる圧電発振器、その圧電発振器を用いた受信装
置および圧電発振器を用いた受信装置の衛星捕捉制御方
法を提供する。 【解決手段】 圧電発振器用IC2と圧電振動子4を同
一パッケージに組み立てて圧電発振器1を構成すると、
温度センサ7は精度よく圧電振動子4の温度を検出でき
る。圧電発振器1を恒温槽に入れて、温度Tと出力周波
数foutの周波数の関係を取得する。得られた周波数−
温度特性より、温度係数(A,B,C,D)とオフセッ
ト係数(E)を算出してメモリ10に書き込む。この圧
電発振器1を受信装置に組み込んだときにメモリ10か
ら温度係数とオフセット係数を抽出して近似曲線計算式
から圧電発振器1の周波数偏差を求め、周波数偏差分だ
け、衛星からの探索範囲をオフセットさせて、GPS衛
星の周波数を捕捉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GPS(Global Po
sitioning System)衛星からの測位信号に基づいて位置
計測を行うために用いる圧電発振器、この圧電発振器を
用いた受信装置およびこの圧電発振器を用いた受信装置
の衛星捕捉制御方法に関するものであり、より詳細に
は、GPS測位信号の受信機能を搭載した携帯端末等の
受信装置における圧電発振器、この圧電発振器を用いた
受信装置およびこの圧電発振器を用いた受信装置の衛星
捕捉制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GPS機能を備えた携帯電話機等の受信
装置及びGPS受信機能を備えた携帯電話器等は、複数のG
PS衛星から送信される測位信号を復調・解析して現在位
置を測定するものである。これらの受信装置に使用され
る基準発振器としては、温度による周波数変化の小さい
温度補償型圧電発振器TCXO(Temperature Compensated
Crystal Oscillator)が、広く使用されている。その理
由は、受信装置に内蔵された発振器の周波数精度が高い
ほど、GPS衛星から送信される測位信号を捕捉するた
めのサーチ範囲を狭めることができ、結果的に、サーチ
時間を短縮して、すなわちGPS衛星の測位信号を捕捉
する時間を短縮して、短時間で測位を行うことができる
ためである。
【0003】温度補償回路が内臓されていない圧電発振
器SPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)を
基準発振器として使用した場合は温度による周波数偏差
が大きく、測位信号を補足するまでの時間が長くなって
しまう欠点がある。図25は温度補償型圧電発振器TC
XOと圧電発振器SPXOの周波数温度特性を示した図
である。図25において縦軸は温度補償型圧電発振器T
CXOおよび圧電発振器SPXOの周波数偏差Δf/f
であり、横軸は周囲温度を示している。ここで、fは温
度補償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXO
の周囲温度25℃における周波数を、またΔfは温度補
償型圧電発振器TCXOおよび圧電発振器SPXOそれ
ぞれの各温度における発振周波数である。−40〜+8
5℃の温度範囲における温度補償型圧電発振器TCXO
および圧電発振器SPXOの周波数偏差は、温度補償型
圧電発振器TCXOが±2.5ppm以内であるのに対
し、圧電発振器SPXOは約±10ppmと大きい。そ
の結果、圧電発振器SPXOをGPS受信装置の基準発
振器とした場合GPSの捕捉時間は温度補償型圧電発振
器TCXOの数倍以上となり実用上好ましくない。その
ため現状ではGPS受信装置の基準発振器として温度補
償型圧電発振器TCXOが主に用いられている。図26
は、従来の温度補償型圧電発振器TCXO41の内部構
成を示すブロック図である。温度補償型圧電発振器TC
XO41は、定電圧回路5、温度センサ7、温度補償回
路43、発振回路6、制御回路9およびメモリ10から
なるTCXO用IC42と、水晶振動子である圧電振動
子4とによって構成されている。つまり、温度補償型圧
電発振器TCXO41には温度センサ7および温度補償
回路43が内蔵されており、温度の変動に関わらず安定
した周波数の出力周波数foutが取り出せるようになっ
ている。外部から供給される電源電圧の変動による周波
数変動を防止するため、温度補償型圧電発振器TCXO
の電源電圧Vccは、定電圧回路5によって定電圧化され
て、温度補償回路43および発振回路6に供給される。
このとき、メモリ10には発振回路6の温度特性を補償
するための温度補償データが記憶されている。温度補償
回路43は温度センサ7で検出された温度情報と、メモ
リ10からの温度補償データを基に発振回路6に印加す
る温度補償電圧を出力する。この結果、圧電振動子4の
発振周波数は温度補償回路43によって温度補償される
ので、温度変化に殆ど依存されない安定周波数の出力周
波数foutが発振回路6から出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、GPS機能を備
えた携帯電話機等の受信装置は小型でハンディタイプの
ものが普及してきているので、利便性の面から受信装置
の電源を投入してから測位データを出力するまでの測位
信号の捕捉時間の短縮化が望まれている。捕捉時間を所
望の値、たとえば電源を投入してから10秒程度にまで
短縮するためには、基準発振器の周波数精度を±0.1
×10-6(±0.1ppm)程度にすることが要求され
る。しかし、図26に示すような温度補償型圧電発振器
TCXOの周波数精度は、図25に示すように一般的に
は±1〜±2.5ppm程度であって要求を満足する周
波数精度には至っていない。
【0005】また、温度補償型圧電発振器TCXOは、
製造する際に補償データをメモリに書き込む必要があ
り、さらに内蔵する温度補償回路やメモリ回路により、
圧電発振器SPXOに比べて回路規模が大きくなるた
め、サイズが大きくまた製造コストが高くなる欠点があ
る。さらに温度補償制度が±0.1ppmレベルの温度
補償型圧電発振器TCXOの製造は技術的にも困難であ
り、仮に製造できてもサイズや消費電力が大きくコスト
が極めて高いものとなるなどの問題もある。また、製造
時における温度補償型圧電発振器TCXOの調整以後は
メモリの内容を変更することができないため、圧電振動
子等に起因する周波数の経時変化が生じた場合には、た
とえ温度補償しても捕捉時間が経時的に変化するなどの
不具合がある。なお、GPS受信装置の基準発振器に関
しては、温度補償型圧電発振器TCXOの外部に設置し
た温度センサの値から温度補償型圧電発振器TCXOの
オフセットを推定し、衛星からの信号を探索する中心周
波数をスライドさせる技術が、特許第2921435号
に記載されている。しかしながら、この技術は温度補償
型圧電発振器TCXOのオフセットを考慮しているにす
ぎず、温度補償型圧電発振器TCXOの温度特性に応じ
て適切に探索範囲を制御しているわけではない。また、
基準発振器としての温度補償型圧電発振器TCXOでは
なく圧電発振器SPXOを用いる技術が、特開2001
-281322号公報に記載されている。しかしなが
ら、この技術は温度変化に対する周波数変化すなわち周
波数温度特性を複数の区間に分割し、この分割された各
分割区間それぞれについて、探索すべき周波数変化範囲
を制御したり、周波数温度特性の変化率に応じて周波数
範囲を変化させて探索を行う等の補正処理を行うもので
あり、使用する圧電発振器SPXOに応じて探索範囲を
変化させるなどの煩雑なソフトウェア処理が必要であり
実用的ではない。
【0006】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、温度補償回路を内蔵し
ていない安価な圧電発振器を用いて、温度変化による周
波数精度を向上させなくてもGPS衛星からの測位信号
の捕捉時間を短縮化させることができる圧電発振器、お
よびこの圧電発振器を用いた受信装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、圧電振動子を用いて所望の発振周波数の
信号を出力する、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器
において、圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度
検出手段と、基準周波数に対する圧電振動子の周波数の
偏位(Δf)を示す周波数偏位(Δf/f)の温度変化
を表わす近似曲線を表現するための近似曲線係数を記憶
する記憶手段と、温度検出手段からの温度情報および記
憶手段からの近似曲線係数を出力する制御手段とを備え
ることを特徴とする。
【0008】また、本発明の圧電発振器の近似曲線係数
は、周波数偏差の曲線を決定する温度係数A,B,C,
Dと、周波数偏差曲線のオフセットを決定するオフセッ
ト係数Eとを含み、周波数偏差をΔf/f、基準温度を
T0、現在温度をT、温度係数をA,B,C,D、オフ
セット係数をEとすると、温度係数A,B,C,Dとオ
フセット係数Eは、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度Tを種々変化させることによっ
て算出されることを特徴とする。
【0009】また、本発明の圧電発振器において、圧電
発振器の周波数特性の経時変化によりオフセット係数E
がE’(=E±ΔE)に変化したとき、経時変化後の周
波数偏差Δf/f'は、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算されることを特徴とする。
【0010】また、本発明の圧電発振器においては、さ
らに、製造時における周波数偏差のオフセット値を補正
するオフセット手段を備え、そのオフセット調整手段
は、温度検出手段からの温度情報に基づいて、圧電振動
子のオフセット値を補正することを特徴とする。
【0011】また、本発明の圧電発振器においては、オ
フセット調整手段は、圧電振動子を含む発振回路の発振
コンデンサの容量を可変する可変回路によって構成され
ることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、圧電振動子を用いて所望
の発振周波数の信号を出力する、温度補償回路を内蔵し
ない圧電発振器と、圧電発振器の周波数をGPS衛星か
ら測位信号の周波数にマッチングさせる衛星捕捉手段と
を備えた受信装置において、上記の圧電発振器は、圧電
振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出手段と、基
準周波数(f)に対する圧電振動子の周波数の偏位(Δ
f)を示す周波数偏位(Δf/f)の温度変化を表わす
近似曲線を表現するための近似曲線係数を記憶する記憶
手段と、温度検出手段からの温度情報および記憶手段か
らの近似曲線係数を出力する制御手段とを備え、上記の
衛星捕捉手段は、温度検出手段からの温度情報と記憶手
段からの近似曲線係数とを取得する手段と、現在温度に
おける周波数偏差Δf/fを計算する手段と、該周波数
偏差に対応してGPS衛星からの測位信号を探索する周
波数範囲をオフセットさせて衛星の捕捉を行う捕捉手段
とを備えたことを特徴とする。
【0013】また、本発明の受信装置で用いられる圧電
発振器の近似曲線係数は、周波数偏差の曲線を決定する
温度係数A,B,C,Dと、周波数偏差曲線のオフセッ
トを決定するオフセット係数Eとを含み、周波数偏差を
Δf/f、基準温度をT0、現在温度をT、温度係数を
A,B,C,D、オフセット係数をEとすると、温度係
数A,B,C,Dとオフセット係数Eは、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度をTを種々変化させることによ
って算出されることを特徴とする。
【0014】また、本発明の受信装置で用いられる圧電
発振器において、圧電発振器の周波数特性の経時変化に
よりオフセット係数EがE’(=E±ΔE)に変化した
とき、経時変化後の周波数偏差Δf/f'は、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算されることを特徴とする。
【0015】また、本発明の受信装置で用いられる圧電
発振器において、さらに、製造時における周波数偏差の
オフセット値を補正するオフセット調整手段を備え、そ
のオフセット調整手段は、温度検出手段からの温度情報
に基づいて、圧電振動子のオフセット値を補正すること
を特徴とする。
【0016】また、本発明の受信装置に用いられる圧電
発振器のオフセット調整手段は、圧電振動子を含む発振
回路の発振コンデンサの容量を可変する可変回路によっ
て構成されることを特徴とする。
【0017】さらに、本発明は、圧電振動子を用いて所
望の発振周波数の信号を出力する、温度補償回路を内蔵
しない圧電発振器と、圧電発振器の周波数偏差に合わ
せ、GPS衛星からの測位信号を探索する周波数範囲を
オフセットさせる衛星捕捉手段とを備えた受信装置の衛
星捕捉を制御する衛星捕捉制御方法において、圧電発振
器は、圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出
ステップと、基準周波数(f)に対する圧電振動子の周
波数の偏位(Δf)を示す発振周波数偏位(Δf/f)
の温度変化を表わす近似曲線を表現するための近似曲線
係数を記憶する記憶ステップと、温度検出手段からの温
度情報および記憶手段からの近似曲線係数を出力する制
御ステップとを備え、衛星捕捉手段は、温度検出手段か
らの温度情報と記憶手段からの近似曲線係数とを取得す
るステップと、現在温度における周波数偏差Δf/fを
計算するステップと、該周波数偏差Δf/fに対応して
圧電発振器のGPS衛星からの測位信号を探索する周波
数範囲をオフセットさせて衛星の捕捉を行うステップと
を備えたことを特徴とする。
【0018】さらに、本発明の衛星捕捉制御方法で用い
られる圧電発振器の近似曲線係数は、周波数偏差の曲線
を決定する温度係数A,B,C,Dと、周波数偏差曲線
のオフセットを決定するオフセット係数Eとを含み、こ
れらの温度係数A,B,C,Dとオフセット係数Eは、
周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、現在温度を
T、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEと
すると、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度をTを種々変化させることによ
って算出するステップによって計算されることを特徴と
する。
【0019】さらに、本発明の衛星捕捉制御方法で用い
られる圧電発振器の周波数特性の経時変化によりオフセ
ット係数EがE’(=E±ΔE)に変化したとき、衛星
捕捉手段は、新たなオフセット係数E’に基づいて、経
時変化後の周波数偏差Δf/f'を、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算するステップと、該周波数偏差Δf/f'に対
応してGPS衛星からの測位信号を探索する周波数範囲
をオフセットさせて衛星の捕捉を行うステップとを備え
たことを特徴とする。
【0020】さらに、本発明の衛星捕捉制御方法で用い
られる圧電発振器は製造時における周波数偏差のオフセ
ット値を補正するオフセット調整ステップを備え、オフ
セット調整ステップは、圧電振動子のオフセット値を補
正し、補正されたオフセット値で得られる圧電発振器の
発振周波数に基づいて、衛星捕捉ステップが衛星の捕捉
を行うことを特徴とする。
【0021】さらに、本発明の衛星捕捉制御方法で用い
られるオフセット調整手段は、圧電振動子を含む発振回
路の発振コンデンサの容量を可変するステップを備えた
ことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明における圧電発振器
およびこの圧電発振器を用いた受信装置の実施の形態の
幾つかを詳細に説明する。本発明は、温度補償回路を内
蔵しない圧電発振器SPXOによって周波数特性の改善
を行い、GPS衛星からの測位信号の捕捉時間を短縮化
させる圧電発振器を実現させるものである。以下の説明
では、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器を単に、圧
電発振器と呼ぶことにする。
【0023】本発明は、あらかじめ、圧電発振器を製造
する時に圧電発振器の温度特性情報および所定温度にお
ける発振周波数の周波数偏差を示すオフセット係数
(E)としてオフセット情報を圧電発振器内部のメモリ
に記憶させておく。そして、この圧電発振器を内蔵した
受信装置がGPS衛星の測位信号を捕捉する際に、メモ
リに記憶されている温度特性情報およびオフセット情報
を読み出して圧電発振器の正確な周波数偏差を計算す
る。さらに、この計算結果に基づいて、衛星からの信号
の探索範囲をオフセットさせる。これによって、基準発
振器となる圧電発振器の周波数精度が向上したのと同じ
効果が得られ、圧電発振器の周波数とGPS衛星の測位
信号の周波数との差を少なくすることができるので、測
位信号の捕捉時間を短縮化することができる。
【0024】第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態における圧電発振器
の内部構成を示すブロック図である。圧電発振器1は、
定電圧回路5、発振回路6、温度センサ7、A/D変換
器8、制御回路9およびメモリ10からなる圧電発振器
用IC2と、水晶振動子である圧電振動子4とによって
構成されて、一つのパッケージ内に含まれる。
【0025】定電圧回路5は、外部から供給される電源
減圧Vccの変動による周波数変動を防止するため、電源
電圧Vccが変動しても、一定の電圧Vregを維持して発
振回路6に供給する機能を備えている。また、温度セン
サ7は同一パッケージ内の発振部3(特に圧電振動子4
の近傍)の温度を検出して外部に出力しているが、この
検出信号によって発振部3の温度制御を行うことはな
い。温度センサ7としてはIC化温度センサ等を使用す
ることができる。IC化温度センサは、ICチップ中に
作られており、ICチップ内の温度特性を出力するもの
である。
【0026】メモリ10は、電気的に消去可能なE−P
ROMで構成されており、圧電発振器1を製造する時に
取得した圧電振動子4の温度係数データ(A,B,C,
D)と基準周波数に対する圧電振動子4の所定温度(基
準温度T0:25℃)における発振周波数の周波数偏差
Δf/fを示すオフセットデータ(E)とを予め記憶し
ている。また、A/D変換器8は、温度センサ7から出
力されるアナログ電圧または電流の出力データをディジ
タル値に変換する機能を有し、制御回路9は、メモリ1
0内のデータの読み出し書き込み制御およびA/D変換
器8からの温度データの読出し制御を行う機能を有して
いる。
【0027】外部端子としては、電源電圧Vccを供給す
る電源端子14と、GPS衛星の測位信号の周波数を追
尾するための出力周波数foutを送出する出力端子15
と、外部装置へ温度センサ7からの温度データを読み出
したり、メモリ10からの読み出しおよび書き込みを制
御する制御端子16と、メモリ10のデータを読み出し
または書き込みし、または温度センサ7の温度データを
読み出すI/O端子17とを備えている。尚、図1に示
す構成部分は、圧電振動子4を除いて圧電発振器用IC
2としてワンチップIC化されているが、ディスクリー
ト部品で構成することもできる。
【0028】温度係数データ(A,B,C,D)とオフセ
ットデータ(E)の2つのデータは、圧電発振器1を調
整する際に、温度センサ7が出力する温度と圧電発振器
1が出力する出力周波数foutの関係が温度係数として
生成されてメモリ10に記憶され、それぞれの圧電発振
器ごとに固有のデータとなる。したがって、従来のよう
に、GPS受信装置を組み立てた後にGPS受信装置の
周囲温度を変化させて、補正データを受信機に記憶させ
たり、補正テーブルを作成させるといった工程が不要で
ある。結果的に、GPS衛星の測位信号を捕捉するため
の周波数精度を向上させることができる。
【0029】図2は、図1に示す第1の実施の形態の圧
電発振器の製造工程を示すフローチャートである。ま
た、図3は、図2のフローチャートにおいて圧電発振器
の調整工程を実施するための、圧電発振器と温度可変装
置との間のデータの流れを示す概念図である。つまり、
図3は、圧電発振器の調整工程において、温度可変装置
(以下、恒温槽という)の温度を変化させて恒温槽内の
圧電発振器の温度特性データを取得するときのデータの
流れを示しており、符号と矢印がそれぞれのデータの種
類とその流れを示している。また、図2のフローチャー
トには、図3の恒温槽内の圧電発振器と制御コンピュー
タとの間で入出力され、または圧電発振器のメモリに書
き込まれるデータの種類も示されている。以下に、図2
と図3を用いて圧電発振器の製造工程におけるデータ処
理の流れを説明する。
【0030】先ず、組立工程において、圧電発振器用I
C2、圧電振動子4および各種端子をパッケージに実装
して封止を行い、図1に示す構成の圧電発振器を組み立
てる(ステップS1)。ここで、圧電発振器の組立構成
について説明する。
【0031】図4は、図1に示す圧電発振器のパッケー
ジを分解して内部構造を示した斜視図である。つまり、
図1に示す圧電発振器1が図4に示すパッケージ30内
に収納されて組み立てられている。セラミック製のパッ
ケージ筐体31の中には、圧電振動子4を除く構成要素
を集積化した圧電発振器用IC2が収納されている。さ
らに、上面から圧電振動子4の端子部40は導電性接着
剤により、パッケージ側端子部32と接着される。そし
て、金属製の蓋であるリッド33がかぶせられて圧電発
振器1を構成している。なお、図中のワイヤボンディン
グ34は、圧電発振器用IC2の端子を端子部32に接
続すると共に、図示されていない外部端子に接続するた
めに用いられている。
【0032】従来のGPS受信装置では、温度センサ部
は圧電発振器SPXOや温度補償型圧電発振器TCXO
が実装される基板の近傍に配置されていたため、圧電振
動子と温度センサの間に温度オフセットが生じ、温度検
出誤差を生じやすい欠点があった。しかし、図4に示す
構造の本発明の圧電発振器によれば、図1に示す温度セ
ンサ7も圧電発振器用IC2の構成要素として同一パッ
ケージ内に収められているため、圧電振動子4と温度セ
ンサ7との物理的距離を極力短くすることができる。し
たがって、圧電振動子4と温度センサ7との間の温度差
を極力小さくすることができ、ほぼ正確な温度検出を行
うことができる。なお、パッケージ筐体31はセラミッ
ク製に限ることはなく、プラスチック製であっても同様
の効果が得られる。
【0033】さて、図2、図3に戻り、ステップS1の
組立工程で複数個の圧電発振器1a、2a…naの組立
が完了すると、圧電発振器の調整工程に入る。調整工程
では、先ず、複数個の圧電発振器1a、2a…naを恒
温槽12に入れた状態で、制御コンピュータ13で恒温
槽12の槽内温度を基準温度(T0)に設定する(ステ
ップS2)。さらに、調整工程において、制御コンピュ
ータ13で恒温槽12の温度制御を行って槽内温度を変
化させる。制御コンピュータ13は、複数個の圧電発振
器1a、2a…naのそれぞれについて発振部3の出力
周波数foutの周波数と温度との関係を示す特性データ
を取得する(ステップS3)。つまり、図3に示すよう
に、制御コンピュータ13が恒温槽12の温度を変化さ
せて、圧電発振器1aより温度データD31と周波数fo
ut1を取得し、圧電発振器2aより温度データD32と
周波数fout2を取得し、圧電発振器naより温度データ
D3nと周波数foutnを取得するというように、各圧電
発振器1a、2a…naの温度データD3と周波数fou
tを取得する。
【0034】次に、制御コンピュータ13が、恒温槽1
2の温度を変化させながら、各圧電発振器1a、2a…
naより取得した温度データD3と周波数foutとの特
性に基づいて、周波数温度特性における近似曲線を計算
するための温度係数データ(A,B,C,D)とオフセッ
トデータ(E)を算出する(ステップS4)。このと
き、温度の測定ポイントは近似計算で必要となる最低の
データ数(たとえば5ポイントのデータ)以上であれば
よい。
【0035】ここで、基準温度をT0、測定温度をT、
温度変化による周波数偏差をΔf/fとすると、最小二
乗法による曲線のあてはめにより、温度係数データ
(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)は、次の近
似式(1)に示す係数として算出される。 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1)
【0036】つまり、図3に示すように、制御コンピュ
ータ13が、取得した温度データD3と周波数foutと
に基づいて、最小二乗法により温度係数データD1
(A,B,C,D)およびオフセットデータD2(E)
を算出して各圧電発振器1a、2a…naに出力する。
図3によってさらに詳しく述べれば、最小二乗法による
係数の算出結果に基づいて、圧電発振器1aには温度係
数データD11とオフセットデータD21が入力され、
圧電発振器2aには温度係数データD12とオフセット
データD22が入力され、圧電発振器naには温度係数
データD1nとオフセットデータD2nが入力されると
いうように、各圧電発振器1a、2a…naには温度係
数データD1とオフセットデータD2が入力される。そ
して、各圧電発振器1a、2a…naに入力された温度
係数データD1とオフセットデータD2は、各圧電発振
器内の各メモリ10に温度係数データ(A,B,C,
D)およびオフセットデータ(E)として書き込まれる
(ステップS5)。
【0037】図5は、図3に示すデータ処理によって各
圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの一例を示す
図である。たとえば、制御コンピュータ13が、圧電発
振器1aについて、測定ポイントとして、基準温度T0
の25℃と、−45℃、−10℃、+50℃、+85℃
の各温度における温度データD3と周波数データfを取
得し、圧電発振器2a…naについても同じ測定ポイン
トで温度データD3と周波数データfを取得する。そし
て、制御コンピュータ13が、最小二乗法により圧電発
振器1aの温度係数データD11とオフセットデータD
21を算出して圧電発振器1aのメモリ10へ書き込
む。同様にして、圧電発振器2a…naについても、そ
れぞれの温度係数データとオフセットデータを算出して
各メモリ10へ書き込む。
【0038】図6は、圧電発振器のメモリ内に格納され
た温度係数データとオフセットデータの模式図である。
図5で得られた温度係数データD1とオフセットデータ
D2は、各圧電発振器1a、2a…naのメモリ10へ
温度係数データD1(A,B,C,D)およびオフセッ
トデータD2(E)として書き込まれて格納される。こ
れらのデータは各圧電発振器1a、2a…naごとに個
別のデータとなる。
【0039】図7は、図1に示す圧電発振器1における
制御回路9の動作を詳細に説明する図である。制御回路
9は、測定された温度データD3、算出された温度係数
データD1およびオフセットデータD2を処理するコン
トローラ91と、外部機器との間でデータの授受を行う
シリアルインターフェース92とによって構成されてい
る。
【0040】また、シリアルインターフェース92のM
0、M1端子は入出力モードを決定する端子であり、M
0、M1端子に入力された動作モード情報によってデー
タの入出力モードの変更を行う。WR端子は、メモリ1
0へ温度係数データD1やオフセットデータD2を書き
込み、またはメモリ10から温度係数データD1やオフ
セットデータD2を読み出すときに使用する端子であ
る。また、CLK端子は各種データを入出力するときの
タイミングを決定するクロック信号の入力端子であり、
DATA端子は各種データを入出力する入出力端子であ
る。これらの端子を介して、圧電発振器の製造時には、
図3に示す制御コンピュータ13と圧電発振器1との間
で各種データの授受が行われ、圧電発振器の使用時に
は、後述する受信装置のCPUと圧電発振器1との間で
各種データの授受が行われる。
【0041】図8は、図7に示す制御回路における動作
モード設定の一例を示す図である。デフォルト状態で
は、M0、M1端子の入力信号を共に“0”にして動作
モードは「データ入出力禁止モード」になっている。ま
ず、圧電発振器の製造時においては、制御コンピュータ
13は、M0、M1端子の入力信号を共に“1”にして
動作モードを「温度データ読出モード」にする。一方、制
御コンピュータ13は、温度センサ7,A/D変換器8
および制御回路9を経由した温度データD3を読み出す
と共に、周波数foutを測定する。次に、制御コンピュ
ータ13は、最小二乗法により近似計算を行って温度係
数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)
を決定する。次に、M0端子の入力信号を"0"、M1端
子の入力信号を"1"にして動作モードを「メモリ書込モ
ード」にする。そして、制御コンピュータ13は決定さ
れた温度係数データD1(A,B,C,D)とオフセッ
トデータD2(E)をメモリ10へ書き込む。
【0042】つぎに、受信装置に搭載された圧電発振器
を使用する時には、電源投入時にM0端子の入力信号を
“1”、M1端子の入力信号を“0”にして動作モード
を「メモリ読出モード」にする。すると、メモリ10に記
録されている温度係数データD1(A,B,C,D)と
オフセットデータD2(E)が制御回路9によって読み
出されて、I/O端子17を介して受信装置のCPUへ
転送される。さらに、M0端子の入力信号を“1”、M
1端子の入力信号を“1”にして動作モードを「温度デ
ータ読出モード」にする。これによって、圧電発振器を
使用しているときの温度データ(D3)が温度センサ7
によって検出され、A/D変換器8、制御回路9、I/
O端子17を介して受信装置のCPUへ送信される。
【0043】これによって、受信装置のCPUは、温度
係数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータ
D2(E)と温度データ(D3)とを用いて、式(1)
に示す近似計算式によって圧電発振器から出力される出
力周波数foutの基準値からの周波数偏差を計算し、そ
の周波数偏差の分だけ衛星からの信号の探索範囲をオフ
セットさせる。これにより、GPS衛星をサーチする周
波数範囲を狭めることができる。
【0044】なお、圧電発振器1の使用時に、M0端子
の入力信号を“0”、M1端子の入力信号を“1”にし
て動作モードを「メモリ書込モード」にすることにより、
受信装置のCPUが、圧電発振器の経年変化によって生
じたオフセットデータD2’(E’)を圧電発振器1の
メモリ10に書き込み、製造時のオフセットデータD2
(E)をD2’(E’)に更新することができる。
【0045】図9は、本発明の第1の実施の形態におけ
る圧電発振器を用いた受信装置のブロック構成図であ
る。この受信装置は、GPS衛星からの測位信号を受信
するためのアンテナ21と、受信した測位信号の周波数
の変換および増幅するRF(Radio Frequency)回路2
2と、RF回路からの信号を復調して所定の信号処理を
行う信号処理回路23と、本発明の第1の実施の形態の
圧電発振器24と、信号処理回路23の動作制御と圧電
発振器24のデータ処理を行うCPU25と、CPU2
5からのデータに基づいて測位データや測位結果などを
表示する表示部26とによって構成されている。
【0046】RF回路22は、PLLと混合器および増
幅器を有し、GPS衛星からの測位信号と圧電発振器2
4からの出力周波数foutに基づいて、測位信号の周波
数をRFからIF(Intermediate Frequency)に変換し
て信号処理回路23へ入力する。信号処理回路23は、
IF周波数に変換された測位信号と圧電発振器24から
出力された出力周波数foutに基づいて、GPS衛星か
らの測位信号を復調してCPU25に入力する。
【0047】信号処理回路23は、CPU25からの情
報に基づいて、GPS衛星からの測位信号を捕捉する周
波数範囲、すなわちサーチ範囲を変更する。このサーチ
範囲は、圧電発振器のメモリ10内に記録された温度係
数データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD
2(E)に基づいて、CPU25が式(1)に示す近似
計算式で計算して得られた周波数偏差情報によって決定
される。つまり、本発明の特徴であるGPS衛星の測位
信号周波数と圧電発振器の発振周波数をマッチングさせ
る衛星捕捉手段は、RF回路22と信号処理回路23と
CPU25とによって構成されている。
【0048】図10は、図9に示す受信装置が測位信号
のサーチ周波数を決定する処理の流れを示すフローチャ
ートである。図9の受信装置に示す各データの流れを参
照しながら図10のフローチャートを説明する。先ず、
受信装置の電源を投入すると(ステップS11)、CP
U25が、圧電発振器24のメモリから温度係数データ
D1(A,B,C,D)とオフセットデータD2(E)
の読み出しを行う(ステップS12)。さらに、CPU
25は、圧電発振器24の温度センサから温度データD
3の読み出しを行い、現在の温度Tを求める(ステップ
S13)。そして、CPU25は、温度係数データD1
(A,B,C,D)、オフセットデータD2(E)、現
在の温度Tおよび基準温度T0を前述の式(1)に代入
し、圧電発振器24の現在の温度Tにおける周波数偏差
(Δf/f)の計算を行う(ステップS14)。
【0049】次に、周波数偏差の計算結果に基づいて、
衛星からの信号を探索する周波数範囲をオフセットさせ
(ステップS15)、その後、GPS衛星の測位信号を
サーチする。(ステップS16)。
【0050】このように、あらかじめ、圧電発振器24
の周波数をGPS衛星の測位信号の周波数の近傍までシ
フトしてから、圧電発振器24の周波数を掃引してGP
S衛星の測位信号の周波数にマッチングさせるので、G
PS衛星をサーチする周波数範囲を狭めることができ、
その結果、捕捉する時間をかなり短縮することができ
る。つまり、温度補償回路を用いて圧電発振器の周波数
精度を向上させたのと同等の効果が得られる。図11
は、圧電発振器の周波数偏差(Δf/f)と捕捉時間と
の関係を示す概念図である。図11に示すように圧電発
振器の周波数偏差と捕捉時間はほぼ比例しており、周波
数偏差を小さくすれば捕捉時間を短くすることができる
ことが分かる。
【0051】ところで、圧電発振器は経年変化によって
発振周波数が変化する傾向がある。図12は、圧電発振
器の周波数偏差が経年変化したときの周波数偏差と温度
との関係を示す周波数温度特性図である。図12の周波
数温度特性図に示すように、経年変化によって圧電発振
器の発振周波数のオフセット値も時間の経過に伴って変
わってくる。つまり、式(1)の近似計算式で得られる
周波数偏差の計算値と、実際の周波数foutに誤差を
生じる。その結果、衛星の捕捉時間が増大したり、衛星
が捕捉できなくなるといった問題が生じる。たとえば、
圧電発振器の製造時には、基準温度T0のときの周波数
偏差は、特性(a)のようにオフセットデータE(ここ
ではオフセット値という)はゼロである。
【0052】ところが、時間が経つにつれて、当初の特
性(a)は、特性(b)または特性(c)に変化する。
特性(b)ではオフセット値はE+ΔEとなり、特性
(c)ではオフセット値はE−ΔEとなってしまう。こ
のため、基準温度T0のときの周波数偏差は、特性
(b)の場合は+ΔEとなり、特性(c)の場合は−Δ
Eとなってしまう。そこで、圧電発振器の経年変化によ
る周波数偏差の変化を補償する対策が必要となる。
【0053】図13は、圧電発振器の周波数偏差の経年
変化に対応してオフセットデータを補正する処理の流れ
を示すフローチャートである。先ず、前述の図10のフ
ローチャートにしたがってGPS衛星の測位信号の捕捉
が完了して測位可能な状態になったら(ステップS2
1)、CPU25の演算処理は捕捉完了時の周波数オフ
セットと、式(1)の近似式で得られた周波数偏差の計
算値との差分を計算し、(ステップS22)、この差分
を基に、基準温度に対するオフセット誤差(±ΔE)を
求める(ステップS23)。その後、CPU25の演算
処理は、圧電発振器24のメモリに保存されているオフ
セットデータEに対してオフセット誤差(±ΔE)を加
減算し、オフセットデータE'(=E±ΔE)を得て、
オフセットデータEを新たなオフセットデータE'(=
E±ΔE)で書き換えて、圧電発振器24のメモリに格
納する(ステップS24)。
【0054】これによって、オフセットデータがEの場
合の周波数偏差(Δf/f)は前述の式(1)で求めら
れたが、経年変化によってオフセットデータがE'(=
E±ΔE)に変化したときは、温度係数データA,B,
C,Dは殆ど変化しないので、経年変化時の周波数偏差
(Δf/f)'は、式(2)のようにEをE'で置き換え
ることによって求めることができる。 (Δf/f)'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2)
【0055】つまり、経年変化により、初期値のオフセ
ットデータEに対してオフセット誤差(±ΔE)が生じ
たときは、このオフセット誤差(±ΔE)を加味した新
たなオフセットデータE'(=E±ΔE)を計算し、E
をE'に更新して圧電発振器24のメモリに書き換えれ
ば、経年変化によるオフセット変化分を補償して圧電発
振器の発振周波数をGPS衛星の測位信号の周波数にマ
ッチングさせることができる。なお、上記の実施の形態
では、式(1)および式(2)に示すように温度特性曲
線を4次式で近似させたが、3次式または5次式以上で
近似させても同様の効果が得られる。
【0056】図14は、C−MOS発振回路によって構
成した圧電発振回路の一例を示す図である。つまり、図
1に示す圧電振動子4を含む発振回路6をC−MOS発
振回路で実現した回路構成である。この回路は一般に用
いられている圧電発振回路であるので詳細な説明は省略
するが、抵抗、コンデンサおよびインバータICによっ
てコルピッツ発振回路を構成して圧電振動子4を励振駆
動し、出力段のインバータICによってアイソレーショ
ン並びに波形整形して所定周波数の出力周波数foutを
取り出している。また、図15は、バイポーラ発振回路
によって構成した圧電発振回路の一例を示す図である。
つまり、図1に示す圧電振動子4を含む発振回路6をバ
イポーラ発振回路で実現した回路構成である。この回路
も一般に用いられている圧電発振回路であるので詳細な
説明は省略するが、トランジスタQ1,Q2と抵抗、コ
ンデンサおよび圧電振動子4からなる発振回路部によっ
て圧電振動子4を励振駆動し、出力周波数foutを取り
出している。
【0057】第2の実施の形態図16は、本発明の第2
の実施の形態における圧電発振器の内部構成を示すブロ
ック図である。第2の実施の形態の圧電発振器が第1の
実施の形態のそれと異なるところは、オフセット調整部
11を追加して圧電発振器1の製造初期の周波数偏差を
補正している点である。その圧電発振器用IC2は、定
電圧回路5、発振回路6、温度センサ7、A/D変換器
8、制御回路9、メモリ10および圧電発振器1の初期
の周波数偏差の補正を行うオフセット調整部11から構
成されている。
【0058】以下、第1の実施の形態と重複する説明は
できるだけ避けて、オフセット調整部11の動作を中心
に説明する。圧電発振器1を製造したときに、オフセッ
ト調整部11が圧電振動子4の常温における初期の周波
数偏差の補正を行う。このとき、周波数偏差の補正に用
いたデータはオフセット補正データ(F)としてメモリ
10に記憶され、前述の温度係数データ(A,B,C,
D)およびオフセットデータ(E)と共に製造後は書き
換えを行わない固有値として格納される。そして、圧電
発振器1を受信装置に組み込んで使用するときに、オフ
セット補正データ(F)を読み出して常温におけるオフ
セットをゼロに近い値に補正すると共に、温度係数デー
タ(A,B,C,D)およびオフセットデータ(E)を
用いて前述の式(1)における近似計算式によって、衛
星からの信号を捕捉させる周波数範囲をオフセットさせ
る。実施の形態1においては、常温におけるオフセット
周波数が約±20ppmの範囲でばらつくが、第2の実
施の形態によれば、常温におけるオフセット周波数を±
0.2ppm以内とすることができるため、信号処理回
路23の設計が容易となる。
【0059】オフセット調整部11は、圧電振動子4の
振動回路を構成するコンデンサを並列接続してコンデン
サアレイ群を構成することによって実現することができ
る。図17は、本発明の第2の実施の形態の圧電発振器
において、C−MOS発振回路にオフセット調整部11
を付加した回路の一例である。また、図18は、本発明
の第2の実施の形態の圧電発振器において、バイポーラ
発振回路にオフセット調整部11を付加した回路の一例
である。図17、図18に示すように、圧電振動子4に
接続されたコルピッツコンデンサC0に並列に、コンデ
ンサC1,C2…CnとスイッチSW1,SW2…SW
nの直列回路が接続されてコンデンサアレイ群を構成し
ている。
【0060】温度センサ7からの温度情報に基づいて、
制御回路9がスイッチSW1,SW2…SWnを順次O
N/OFF制御するので、温度情報に応じてコンデンサ
C1,C2…Cnの並列接続数が変化する。したがっ
て、常温における周波数偏差を可変させることができる
ので、常温での衛星からの信号を探索させる周波数のオ
フセット量を小さくすることができる。このようなオフ
セット調整部11を付加することにより、製造時の周波
数偏差を±0.2ppm以下とすることができるため、
信号処理回路23の設計の際に要求される周波数オフセ
ット範囲を小さくすることができ、信号処理回路の設計
が容易になる。なお、コンデンサアレイ群を構成する各
コンデンサC1,C2…Cnは、重み付けした容量値と
することで、より少ないコンデンサ数で精度の高い周波
数調整が行える。
【0061】図19は、図16に示す第2の実施の形態
の圧電発振器の製造工程を示すフローチャートである。
また、図20は、図19のフローチャートにおいて圧電
発振器の調整を行うための、圧電発振器と制御コンピュ
ータ間のデータの流れを示す概念図である。先ず、組立
工程において、圧電発振器用IC2、圧電振動子4およ
び各種端子等をパッケージに実装して封止を行い、図1
6に示す構成の圧電発振器を組み立てる(ステップS3
1)。
【0062】次に、圧電発振器の調整工程に入り、複数
個の圧電発振器1a、2a…naを恒温槽に入れてから
槽内温度を常温(25℃)に設定し、制御コンピュータ
13は、それぞれの圧電発振器について常温での周波数
偏差が最も小さくなるように、オフセット調整部11の
オフセット補正データD4(F)を圧電発振器に送出す
る。次に、このオフセット補正データD4(F)に基づ
いて、圧電振動子4は、常温での周波数調整を行う(ス
テップS32)。具体的には、圧電振動子4中の制御回
路9が、オフセット補正データD4(F)に基づいて、
図17または図18のスイッチSW1,SW2…SWn
をON/OFF制御して、コルピッツコンデンサC0に
接続されるコンデンサC1,C2…Cnの並列個数を調
整することによって周波数調整が行われる。
【0063】このような調整を行った後、恒温槽12の
温度を変化させて、各圧電発振器1a、2a…naの周
波数−温度特性を取得する(ステップS33)。つま
り、図20に示すように、制御コンピュータ13が恒温
槽12の温度を変化させて、圧電発振器1aから温度デ
ータD31と周波数fout1を取得し、圧電発振器2aよ
り温度データD32と周波数fout2を取得し、圧電発振
器naより温度データD3nと周波数foutnを取得す
る。一般的に記述すれば、制御コンピュータ13は、各
圧電発振器1a、2a…naの温度データD3と周波数
foutを取得することになる。
【0064】次に、制御コンピュータ13が、各圧電発
振器1a、2a…naより取得した温度データD3と周
波数foutとの特性に基づいて、最小二乗法により近似
計算を行って温度係数データD1(A,B,C,D)とオ
フセットデータD2(E)を算出する(ステップS3
4)。
【0065】次に、図20に示すように、制御コンピュ
ータ13は、算出した温度係数データD1(A,B,
C,D)とオフセットデータD2(E)と共にオフセッ
ト補正データD4(F)を各圧電発振器1a、2a…n
aに入力する。図20によってさらに詳しく述べれば、
圧電発振器1aには温度係数データD11とオフセット
データD21とオフセット補正データD41が入力さ
れ、圧電発振器2aには温度係数データD12とオフセ
ットデータD22とオフセット補正データD42が入力
され、圧電発振器naには温度係数データD1nとオフ
セットデータD2nとオフセット補正データD4nが入
力される。一般的に記述すれば、各圧電発振器1a、2
a…naには温度係数データD1とオフセットデータD
2とオフセット補正データD4が入力されることにな
る。次に、各圧電発振器1a、2a…naへ入力された
温度係数データD1とオフセットデータD2とオフセッ
ト調整データD4は、それぞれのメモリ10へ温度係数
データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2
(E)とオフセット補正データD4(F)として書き込
まれる(ステップS35)。
【0066】図21は、図19に示すデータ処理によっ
て各圧電発振器のメモリに書き込まれるデータの一例を
示す図である。たとえば、制御コンピュータ13が、圧
電発振器1aについて、測定ポイントとして、基準温度
T0の25℃と、−45℃、−10℃、+50℃、+8
5℃の各温度における温度データD3と周波数データf
を取得し、圧電発振器2a…naについても同じ測定ポ
イントで温度データD3と周波数データfを取得する。
そして、制御コンピュータ13が、式(1)に示す近似
計算式により圧電発振器1aの温度係数データD11と
オフセットデータD21を算出して圧電発振器1aのメ
モリ10へ書き込むと共に、オフセット補正データD4
1もメモリ10へ書き込む。同様にして、圧電発振器2
a…naについても、それぞれの温度係数データD12
・・・D1nとオフセットデータD22・・・D2nとオフセ
ット補正データD42・・・D4nを各メモリ10へ書き
込む。
【0067】図22は、本発明の第2の実施の形態にお
ける圧電発振器のメモリ内に格納された温度係数データ
D1、オフセットデータD2およびオフセット補正デー
タD4の模式図である。つまり、温度係数データD1と
オフセットデータD2とオフセット補正データD4は、
各圧電発振器1a、2a…naのメモリ10へ温度係数
データD1(A,B,C,D)とオフセットデータD2
(E)とオフセット補正データD4(F)として書き込
まれて格納される。これらのデータは各圧電発振器1
a、2a…naごとに個別のデータとなる。
【0068】図23は、図16に示す圧電発振器におけ
る制御回路9の動作を詳細に説明する図である。制御回
路9は、測定された温度データD3、算出された温度係
数データD1、オフセットデータD2およびオフセット
補正データD4を処理するコントローラ91と、外部機
器との間でデータの授受を行うシリアルインターフェー
ス92とによって構成されている。
【0069】また、シリアルインターフェース92のM
0、M1端子は入出力モードを決定する端子であり、M
0、M1端子に入力された動作モード情報によってデー
タの入出力モードの変更を行う。WR端子は、メモリ1
0に温度係数データD1、オフセットデータD2および
オフセット補正データD4を書き込み、またはメモリ1
0から温度係数データD1、オフセットデータD2およ
びオフセット補正データD4を読み出すときに使用する
端子である。また、CLK端子は各種データを入出力す
るときのタイミングを決定するクロック信号の入力端子
であり、DATA端子は各種データを入出力する入出力
端子である。これらの端子を介して、圧電発振器の製造
時には、図3に示す制御コンピュータ13と圧電発振器
1との間で各種データの授受が行われ、圧電発振器の使
用時には、後述する受信装置のCPUと圧電発振器1と
の間で各種データの授受が行われる。
【0070】図24は、図23に示す制御回路9におけ
る動作モード設定の一例を示す図である。デフォルト状
態では、M0、M1端子の入力信号を共に“0”にして
動作モードは「データ入出力禁止モード」になっている。
まず、圧電発振器の製造時においては、制御コンピュー
タ13は、M0、M1端子の入力信号を共に“1”にし
て動作モードを「温度データ読出モード」にする。一方、
制御コンピュータ13は、温度センサ7,A/D変換器
8および制御回路9を経由した温度データD3を読み出
すと共に、周波数foutを測定する。次に、制御コンピ
ュータ13は最小二乗法により近似計算を行って温度係
数データ(A,B,C,D)とオフセットデータ(E)
を決定する。次に、M0端子の入力信号を"0"、M1端
子の入力信号を"1"にして動作モードを「メモリ書込モ
ード」にする。そして、制御コンピュータ13は決定さ
れた温度係数データD1(A,B,C,D)、オフセッ
トデータD2(E)およびオフセット補正データD4
(F)をメモリ10に書き込む。
【0071】つぎに、受信装置に搭載された圧電発振器
を使用する時には、電源投入時にM0端子の入力信号を
“1”、M1端子の入力信号を“0”にして動作モード
を「メモリ読出モード」にする。すると、メモリ10に記
録されている温度係数データD1(A,B,C,D)、
オフセットデータD2(E)およびオフセット補正デー
タD4(F)が制御回路9によって読み出されて、I/
O端子17を介して受信装置のCPUへ転送される。さ
らに、M0端子の入力信号を“1”、M1端子の入力信
号を“1”にして動作モードを「温度データ読出モード」
にする。これによって、圧電発振器を使用しているとき
の温度データ(D3)が温度センサ7によって検出さ
れ、A/D変換器8、制御回路9、I/O端子17を介
して受信装置のCPUへ送信される。
【0072】これによって、受信装置のCPUは、温度
データ(D3)とオフセット補正データD4(F)によ
って常温における周波数偏差の補正を行うと共に、温度
係数データD1(A,B,C,D)、オフセットデータ
D2(E)および温度データ(D3)とを用いて、式
(1)に示す近似計算式によって圧電発振器から出力さ
れる出力周波数foutの基準値からの周波数偏差を計算
し、その周波数偏差の分だけ、衛星からの信号の探索範
囲をオフセットさせる。これにより、GPS衛星をサー
チする周波数範囲を狭めることができる。
【0073】なお、圧電発振器1の使用時に、M0端子
の入力信号を“0”、M1端子の入力信号を“1”にし
て動作モードを「メモリ書込モード」にすることにより、
受信装置のCPUが、圧電発振器の経年変化によって生
じたオフセットデータD2’(E’)を圧電発振器1の
メモリ10に書き込み、製造時のオフセットデータD2
(E)をD2’(E’)に更新することができるのは、
前述の第1の実施の形態の場合と同じである。
【0074】このように、圧電発振器の動作時に常温に
おける周波数偏差の補正を行うことにより、周波数のオ
フセット量を小さくすることができ、GPS受信装置の
信号処理回路の設計が容易になる。
【0075】以上述べた実施の形態は本発明を説明する
ための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定
されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が
可能である。例えば、圧電振動子の発振回路についてM
OS発振回路とバイポーラ発振回路を引用したが、本発
明は、これに限ることはなくどのような発振回路を用い
ても本発明は適用されることはいうまでもない。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電発振
器を用いることにより、従来の温度補償型圧電発振器T
CXOを使用した受信装置に比べて、基準発振器の周波
数をより正確に基準レベルに合わせることができる。し
たがって、GPS衛星の測位信号を補足するための周波
数サーチ範囲を狭めることができ、測位信号の補足時間
をさらに短縮化することができる。また、経年変化など
による周波数変化に対しても周波数補正を行うことがで
きるので、長期間にわたって捕捉時間を短縮化すること
ができる。さらに、本発明の圧電発振器は温度補償を行
わないために、温度補償型圧電発振器TCXOのような
製造時の温度特性調整工程が不要となる。また、圧電振
動子を除く構成部分をIC化することができると共に温
度補償回路を必要としないために小型化が可能となるの
で圧電発振器を低コスト化することができる。また、温
度補償回路がないために消費電流も小さくなるので受信
装置に内蔵する電池の寿命を延ばすことができる。
【0077】また、通常は圧電発振器の製造時の周波数
ばらつきは±20ppm程度であるが、本発明の圧電発
振器によれば、オフセット調整手段によって個々の圧電
発振器の周波数の初期ばらつきを補正することができ
る。これによって、圧電発振器の周波数ばらつきを±
0.2ppm程度に抑えて出荷することが可能となる。
さらに、温度補償型圧電発振器TCXOでは、温度補償
回路から発生するノイズによって周波数短期安定度が劣
化して受信装置がGPS衛星から測位信号を受信すると
きの受信感度に悪影響を及ぼすが、本発明の圧電発振器
によれば、温度補償回路がないので極めて低雑音な発振
器となり、良好な周波数短期安定度を得ることができ
る。図27は、圧電発振器SPXOと温度補償型圧電発
振器TCXOにおける周波数短期安定度を示す概略図で
ある。縦軸の周波数短期安定度は,時間領域における周
波数安定度の尺度であり、この数値が小さいほど周波数
安定度が高いことを示す。横軸の平均化時間は周波数を
測定する時間、すなわち平均測定時間を示している。図
から明らかなように、温度補償型圧電発振器TCXOよ
り圧電発振器SPXOの方が周波数短期安定度は良好で
ある。圧電発振器の場合、平均化時間1秒のとき周波数
短期安定度は1×10-10以下であり、この値は受信装
置のノイズレベルとしては良好な値とされている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における圧電発振
器の内部構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す第1の実施の形態の圧電発振器の
製造工程を示すフローチャートである。
【図3】 図2のフローチャートにおいて圧電発振器の
調整工程を実施するための、圧電発振器と温度可変装置
(恒温槽)との間のデータの流れを示す概念図である。
【図4】 図1に示す圧電発振器のパッケージを分解し
て内部構造を示した斜視図である。
【図5】 図3に示すデータ処理によって各圧電発振器
のメモリに書き込まれるデータの一例を示す図である。
【図6】 第1の実施の形態における圧電発振器のメモ
リ内に格納された温度係数データとオフセットデータの
模式図である。
【図7】 図1に示す圧電発振器1における制御回路9
の動作を詳細に説明する図である。
【図8】 図7に示す制御回路9が行う動作モードにお
けるモード設定の一例を示す図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態における圧電発振
器を用いた受信装置のブロック構成図である。
【図10】 図9に示す受信装置が測位信号のサーチ周
波数を決定する処理の流れを示すフローチャートであ
る。
【図11】 圧電発振器の周波数偏差と捕捉時間との関
係を示す概念図である。
【図12】 圧電発振器が経年変化したときの周波数偏
差と温度との関係を示す周波数−温度特性図である。
【図13】 圧電発振器の周波数偏差の経年変化に対応
してオフセットデータを補正する処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図14】 C−MOS発振回路によって構成した圧電
発振回路の一例を示す図である。
【図15】 バイポーラ発振回路によって構成した圧電
発振回路の一例を示す図である。
【図16】 第2の実施の形態における圧電発振器の内
部構成を示すブロック図である。
【図17】 第2の実施の形態の圧電発振器において、
C−MOS発振回路にオフセット調整部を付加した回路
の一例を示す図である。
【図18】 第2の実施の形態の圧電発振器において、
バイポーラ発振回路にオフセット調整部を付加した回路
の一例を示す図である。
【図19】 図16に示す第2の実施の形態の圧電発振
器の製造工程を示すフローチャートである。
【図20】 図19のフローチャートにおいて圧電発振
器の調整工程を実施するための、圧電発振器と恒温槽と
の間のデータの流れを示す概念図である。
【図21】 図19に示すデータ処理によって各圧電発
振器のメモリに書き込まれるデータ作成図の一例を示す
図である。
【図22】 第2の実施の形態における圧電発振器のメ
モリ内に格納された温度係数データとオフセットデータ
とオフセット補正データの模式図である。
【図23】 図16に示す圧電発振器における制御回路
9動作を詳細に説明する図である。
【図24】 図23に示す制御回路における動作モード
設定の一例を示す図である。
【図25】 温度補償型圧電発振器と圧電発振器の温度
変化による周波数偏差特性である。
【図26】 従来の温度補償型圧電発振器の内部構成を
示すブロック図である。
【図27】 圧電発振器と温度補償型圧電発振器におけ
る周波数短期安定度の特性図である。
【符号の説明】
1、1a、2a、na…圧電発振器、2…圧電発振器用
IC、3…発振部、4…圧電振動子、5…定電圧回路、
6…発振回路、7…温度センサ、8…A/D変換器、9
…制御回路、10…メモリ、11…オフセット調整部、
12…温度可変装置(恒温槽)、13…制御コンピュー
タ、21…アンテナ、22…RF回路、23…信号処理
回路、24…圧電発振器、25…CPU、26…表示
部、30…パッケージ、31…パッケージ筐体、32…
端子部、33…リッド、40…端子部、41…温度補償
型圧電発振器TCXO、42…TCXO用IC、43…
温度補償回路、91…コントローラ、92…シリアルイ
ンターフェース

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子を用いて所望の発振周波数の
    信号を出力する、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器
    において、 前記圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出手
    段と、 基準周波数(f)に対する前記圧電振動子の周波数の偏
    位(Δf)を示す発振周波数偏位(Δf/f)の温度変
    化を表わす近似曲線を表現するための近似曲線係数を記
    憶する記憶手段と、 前記温度検出手段からの温度情報および前記記憶手段か
    らの前記近似曲線係数を出力する制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする圧電発振器。
  2. 【請求項2】 前記近似曲線係数は、前記周波数偏差の
    曲線を決定する温度係数A,B,C,Dと、前記周波数
    偏差曲線のオフセットを決定するオフセット係数Eとを
    含み、 周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、現在温度を
    T、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEと
    すると、 前記温度係数A,B,C,Dとオフセット係数Eは、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度をTを種々変化させることによ
    って算出されることを特徴とする請求項1に記載の圧電
    発振器。
  3. 【請求項3】 前記圧電発振器の周波数特性の経時変化
    により前記オフセット係数EがE’(=E±ΔE)に変
    化したとき、 経時変化後の周波数偏差Δf/f'は、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算されることを特徴とする請求項2に記載の圧
    電発振器。
  4. 【請求項4】 さらに、製造時における周波数偏差のオ
    フセット値を補正するオフセット調整手段を備え、 前記オフセット調整手段は、前記温度検出手段からの温
    度情報に基づいて、前記圧電振動子のオフセット値を補
    正することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか
    に記載の圧電発振器。
  5. 【請求項5】 前記オフセット調整手段は、前記圧電振
    動子を含む発振回路の発振コンデンサの容量を可変する
    可変回路によって構成されることを特徴とする請求項4
    に記載の圧電発振器。
  6. 【請求項6】 圧電振動子を用いて所望の発振周波数の
    信号を出力する、温度補償回路を内蔵しない圧電発振器
    と、前記圧電発振器の周波数をGPS衛星から測位信号
    の周波数にマッチングさせる衛星捕捉手段とを備えた受
    信装置において、 前記圧電発振器は、 前記圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出手
    段と、基準周波数(f)に対する前記圧電振動子の周波
    数の偏位(Δf)を示す発振周波数偏位(Δf/f)の
    温度変化を表わす近似曲線を表現するための近似曲線係
    数を記憶する記憶手段と、前記温度検出手段からの温度
    情報および前記記憶手段からの前記近似曲線係数を出力
    する制御手段とを備え、 前記衛星捕捉手段は、 前記温度検出手段からの温度情報と前記記憶手段からの
    近似曲線係数とを取得する手段と、現在温度における周
    波数偏差Δf/fを計算する手段と、該周波数偏差に対
    応して前記GPS衛星からの測位信号を探索する周波数
    範囲をオフセットさせて衛星の捕捉を行う捕捉手段とを
    備えたことを特徴とする受信装置。
  7. 【請求項7】 前記受信装置で用いられる圧電発振器の
    前記近似曲線係数は、前記周波数偏差の曲線を決定する
    温度係数A,B,C,Dと、前記周波数偏差曲線のオフ
    セットを決定するオフセット係数Eとを含み、 周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、現在温度を
    T、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEと
    すると、 前記温度係数A,B,C,Dとオフセット係数Eは、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度をTを種々変化させることによ
    って算出されることを特徴とする請求項6に記載の受信
    装置。
  8. 【請求項8】 前記受信装置で用いられる圧電発振器の
    周波数特性の経時変化により前記オフセット係数Eが
    E’(=E±ΔE)に変化したとき、 前記衛星捕捉手段は、新たなオフセット係数E’に基づ
    いて、 経時変化後の周波数偏差Δf/f'を、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算し、 該周波数偏差Δf/f'に対応して前記GPS衛星からの
    測位信号を探索する周波数範囲をオフセットさせて衛星
    の捕捉を行うことを特徴とする請求項7に記載の受信装
    置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記受信装置で用いられる圧電
    発振器が製造時における周波数偏差のオフセット値を補
    正するオフセット調整手段を備え、 前記オフセット調整手段は、前記温度検出手段からの温
    度情報に基づいて、前記圧電振動子のオフセット値を補
    正し、 前記補正されたオフセット値で得られる前記圧電発振器
    の発振周波数に基づいて、前記衛星捕捉手段は衛星の捕
    捉を行うことを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れ
    かに記載の受信装置。
  10. 【請求項10】 前記受信装置で用いられるオフセット
    調整手段は、前記圧電振動子を含む発振回路の発振コン
    デンサの容量を可変する可変回路によって構成されるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の受信装置。
  11. 【請求項11】 圧電振動子を用いて所望の発振周波数
    の信号を出力する、温度補償回路を内蔵しない圧電発振
    器と、前記圧電発振器の周波数偏差に合わせ、GPS衛
    星からの測位信号を探索する周波数範囲をオフセットさ
    せる衛星捕捉手段とを備えた受信装置の衛星捕捉を制御
    する衛星捕捉制御方法において、 前記圧電発振器は、 前記圧電振動子の近傍の温度情報を検出する温度検出ス
    テップと、 基準周波数(f)に対する前記圧電振動子の発振周波数
    の偏位(Δf)を示す発振周波数偏位(Δf/f)の温
    度変化を表わす近似曲線を表現するための近似曲線係数
    を記憶する記憶ステップと、 前記温度検出手段からの温度情報および前記記憶手段か
    らの前記近似曲線係数を出力する制御ステップとを備え
    前記衛星捕捉手段は、 前記温度検出手段からの温度情報と前記記憶手段からの
    近似曲線係数とを取得するステップと、 現在温度における周波数偏差Δf/fを計算するステッ
    プと、 該周波数偏差Δf/fに対応して前記圧電発振器の前記
    GPS衛星からの測位信号を探索する周波数範囲をオフ
    セットさせて衛星の捕捉を行う衛星捕捉ステップとを備
    えたことを特徴とする衛星捕捉制御方法。
  12. 【請求項12】 前記衛星捕捉制御方法で用いられる圧
    電発振器の近似曲線係数は、前記周波数偏差の曲線を決
    定する温度係数A,B,C,Dと、前記周波数偏差曲線
    のオフセットを決定するオフセット係数Eとを含み、 周波数偏差をΔf/f、基準温度をT0、現在温度を
    T、温度係数をA,B,C,D、オフセット係数をEと
    すると、 前記温度係数A,B,C,Dとオフセット係数Eは、 Δf/f=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E (1) の式において、現在温度をTを種々変化させることによ
    って算出されることを特徴とする請求項11に記載の衛
    星捕捉制御方法。
  13. 【請求項13】 前記衛星捕捉制御方法で用いられる圧
    電発振器の周波数特性の経時変化により前記オフセット
    係数EがE’(=E±ΔE)に変化したとき、 前記衛星捕捉手段は、新たなオフセット係数E’に基づ
    いて、 経時変化後の周波数偏差Δf/f'を、 Δf/f'=A(T-T0)4+B(T-T0)3+C(T-T0)2+D(T-T0)+E' (2) の式で計算するステップと、 該周波数偏差Δf/f'に対応して前記GPS衛星からの
    測位信号を探索する周波数範囲をオフセットさせて衛星
    の捕捉を行う衛星捕捉ステップとを備えたことを特徴と
    する請求項12に記載の衛星捕捉制御方法。
  14. 【請求項14】 さらに、前記衛星捕捉制御方法で用い
    られる圧電発振器は製造時における周波数偏差のオフセ
    ット値を補正するオフセット調整ステップを備え、 前記オフセット調整ステップは、前記圧電振動子のオフ
    セット値を補正し、 前記補正されたオフセット値で得られる前記圧電発振器
    の発振周波数に基づいて、前記衛星捕捉ステップが衛星
    の捕捉を行うことを特徴とする請求項11乃至請求項1
    3の何れかに記載の衛星捕捉制御方法。
  15. 【請求項15】 前記衛星捕捉制御方法で用いられるオ
    フセット調整手段は、前記圧電振動子を含む発振回路の
    発振コンデンサの容量を可変するステップを備えたこと
    を特徴とする請求項14に記載の衛星捕捉制御方法。
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