JP2011097513A - 圧電発振器の温度補償方法、圧電発振器 - Google Patents

圧電発振器の温度補償方法、圧電発振器 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電発振器の温度補償方法、及び圧電発振器を提供する。
【解決手段】周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報74を下降時に第2の周波数温度情報76をそれぞれ選択可能とし、周囲温度の情報と前記第1の周波数温度情報74または前記第2の周波数温度情報76を用いて温度補償量80を算出可能な温度補償回路40に発振信号と前記周波数温度情報を出力する圧電発振器10の温度補償方法であって、圧電振動子12の周囲温度を上昇させた場合の温度と前記圧電振動子12の発振周波数との関係から前記第1の周波数温度情報74を生成し、前記周囲温度を下降させた場合の温度と前記発振周波数との関係から前記第2の周波数温度情報76を生成し、前記温度補償回路40に、前記第1の周波数温度情報74及び前記第2の周波数温度情報76を出力することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、GPS(Grobal Positioning System)衛星からの測位信号に基づいて位置計測を行う圧電発振器の温度補償に係り、特に温度補償機能を外部に委ねる圧電発振器であるTSXO(Temperature Sensor Xtal Oscillator)に搭載され、外部の温度補償回路に供される圧電発振器の温度補償に関する。
GPS機能を備えた携帯電話機等の受信装置、及びGPS受信機能を備えた携帯電話器等は、複数のGPS衛星から送信される測位信号を復調・解析して現在位置を測定するものである。これらの受信装置に使用される基準発振器としては、温度による周波数変化の小さい温度補償型圧電発振器TCXO(Temperature Compensated Xtal Oscilalator)が、広く使用されている。その理由は、受信装置に内蔵された発振器の周波数精度が高いほど、GPS衛星から送信される測位信号を捕捉するためのサーチ範囲を狭めることができ、結果的にサーチ時間を短縮して、すなわちGPS衛星の測位信号を捕捉する時間を短縮して、短時間で測位を行うことができるからである。
一方、上述の受信装置等は装置の電源投入時等の立ち上げ時において、装置全体で温度が短時間に上昇したり、携帯電話等においては屋外から屋内、屋内から屋外に移動したときに温度が急激に変動するため、発振器内での温度が安定するまで温度補償が不安定になる問題があった。この問題を解決するため、ユーザー側で温度変化に対して高速で応答できる温度補償回路を独自に構築し、発振器側から発振器に搭載された圧電振動子の温度情報を取得して、これにより温度補償を適切に行なう要請がなされている。よって、これに対応するため、発振回路側として温度補償回路を不要とするTSXOが適用され、TSXOは、搭載された圧電振動子の周囲温度をユーザー側に出力する温度センサーと、搭載された圧電振動子の周波数温度情報(ある環境温度における温度センサー電圧及び発振周波数、または温度係数)を格納し、ユーザー側に周波数温度情報を出力する記憶回路を搭載している(特許文献1参照)。
厚みすべり振動を利用した水晶振動子を使用する場合、発振器から出力される発振信号の周波数は、正の3次曲線を描く温度特性を有するが、上述のTSXOを搭載しユーザー側でTSXOに接続した温度補償回路を有するGPSシステム等においては、温度センサーから得た温度情報と、記憶回路から得た周波数温度情報をもとに、どの温度においても周波数が一定となるように温度補償回路において温度補償量を算出して周波数補正を掛けている。
ここで、記憶回路に格納している周波数温度情報は製造検査工程時に取得したものであるため、製造時のスループットの観点から、温度上昇時、または温度下降時のいずれか一方の温度変化した際の周波数温度情報を取得し、記憶回路に格納するのが一般的である。
特開2003−324318号公報
ところで、水晶振動子の周波数温度特性は、ヒステリシス特性を有している。ヒステリシス特性を有するとは、温度上昇時と下降時において発振周波数の温度特性が異なることを意味する。この原因は、温度変化より遅い水晶振動子の歪み応力の緩和や、発振器中の支持構造・接着剤・溶着合金・電極等の熱歪変化によるもので、水晶振動子を小型化するほど顕著に現れる。
ところで、上述のGPS機能を搭載した携帯電話端末などの高精度の電子機器の分野においては、周波数偏差(Δf/f)の許容範囲が非常に狭く、例えば、−30℃〜85℃の温度範囲では周波数偏差(Δf/f)は0.5ppm以内であることが要求される。
そのため、従来のように、温度上昇時、または温度下降時のどちらか一方に温度変化した際の周波数温度情報を取得して、記憶回路に格納する方法では、一方向の温度情報しか保存されていないため、周波数温度情報を取得する際と逆方向に温度が変化した場合、システムとして周波数補正をかけてもヒステリシス特性に起因する発振周波数の差分についてはそのまま補正誤差として残ることになる。したがって、これが原因となって、サーチ時間が長くなり、結果的に測位誤差が生じたり、GPS衛星との同調が不調となる虞がある、といった問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に着目し、圧電振動子の発振周波数のヒステリシス特性の影響を小さくして、安定した発振周波数で発振可能な圧電発振器の温度補償方法、圧電発振器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報を下降時に第2の周波数温度情報をそれぞれ選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に発振信号と前記周波数温度情報を出力する圧電発振器の温度補償方法であって、圧電振動子の周囲温度を上昇させた場合の温度と前記圧電振動子の発振周波数との関係から前記第1の周波数温度情報を生成し、前記圧電振動子の周囲温度を下降させた場合の温度と前記発振周波数との関係から前記第2の周波数温度情報を生成し、前記温度補償回路に、前記第1の周波数温度情報及び前記第2の周波数温度情報を出力することを特徴とする圧電発振器の温度補償方法。
上記方法により、温度補償回路においては温度上昇時には圧電振動子の発振周波数の温度上昇時の温度特性を示す第1の周波数温度情報に基づいて温度補償を行い、温度下降時には圧電振動子の発振周波数の温度下降時の温度特性を示す第2の周波数温度情報に基づいて温度補償を行うことができる。したがって、圧電振動子の発振周波数の温度変化に対するヒステリシス特性に対応した温度補償を行うことができる。
[適用例2]前記周囲温度に対応した検出電圧を出力する温度検出手段を前記圧電振動子に隣接して配設し、前記第1、第2の周波数温度情報は、前記検出電圧に関連付けられた情報として算出し、前記周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に前記発振信号を出力し、前記温度検出手段から前記温度補償回路に前記検出電圧を出力することを特徴とする適用例1に記載の圧電発振器の温度補償方法。
上記方法により、温度検出手段は圧電振動子の周囲温度を温度誤差を抑制して測定することができるので、温度誤差を抑制した第1の周波数温度情報、第2の周波数温度情報を生成することができる。さらに圧電振動子の周囲温度をリアルタイムでかつ高精度に測定できるので、温度補償回路における補正誤差を抑制して、温度補償を高精度に行なうことができる。
[適用例3]前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報と、により生成することを特徴とする適用例1または2に記載の圧電発振器の温度補償方法。
これにより、圧電発振器側で温度係数の演算が不要となるため圧電発振器形成時の作業負担を軽減してコストを抑制することができる。この場合、ユーザー側で周波数温度情報のプロットに重なるべき級数の近似式の温度係数を演算して温度補償量を算出することになるが、ユーザー側で独自に正確な温度係数を演算することができる。
[適用例4]前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報と、の関係を、べき級数に展開した近似式から抽出される温度係数により生成することを特徴とする適用例1または2に記載の圧電発振器の温度補償方法。
これにより、温度補償回路においては温度係数を算出するための演算が不要となるため、ユーザー側の負担を軽減して圧電発振器を搭載したシステムの構築を容易に行うことができる。
[適用例5]前記第1の周波数温度情報は、前記第2の周波数温度情報と前記周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数の情報と、を用いて近似的に算出することを特徴とする適用例1乃至4のいずれか1例に記載の圧電発振器の温度補償方法。
第1の周波数温度情報と第2の周波数温度情報との差分をとると基準温度領域において差分が最も大きくなり、基準温度から離れるほど小さくなる。よって第1の周波数温度情報は、第2の周波数温度情報と周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出することが可能である。これにより温度上昇時は基準温度領域のみ測定すればよく、基準温度より高い高温領域まで温度を上昇させる工程が不要となる。したがって第1の周波数温度情報の取得時間を短縮することができるため、作業負担を削減してコストを抑制することができる。
[適用例6]前記第2の周波数温度情報は、前記第1の周波数温度情報と前記周囲温度を基準温度領域に下降させて測定した温度と周波数の情報と、を用いて近似的に算出することを特徴とする適用例1乃至4のいずれか1例に記載の圧電発振器の温度補償方法。
適用例5と同様の理由により、第2の周波数温度情報は、第1の周波数温度情報と周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出することが可能である。これにより温度下降時は基準温度領域を測定すればよく、基準温度より低い低温領域を測定する工程が不要となる。したがって第2の周波数温度情報の取得時間を短縮することができるため、作業負担を削減してコストを抑制することができる。
[適用例7]圧電振動子と、周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報を選択可能とし下降時に第2の周波数温度情報を選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に発振信号を出力する発振回路と、前記圧電振動子の周囲温度を上昇させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第1の周波数温度情報と、前記周囲温度を下降させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第2の周波数温度情報と、を格納し、前記第1の周波数温度情報及び前記第2の周波数温度情報を前記温度補償回路に出力する記憶回路と、を有することを特徴とする圧電発振器。
上記構成により、温度補償回路においては温度上昇時には圧電振動子の発振周波数の温度上昇時の温度特性を示す第1の周波数温度情報に基づいて温度補償を行い、温度下降時には圧電振動子の発振周波数の温度下降時の温度特性を示す第2の周波数温度情報に基づいて温度補償を行うことができる。したがって、圧電振動子の発振周波数の温度変化に対するヒステリシス特性に対応した温度補償を行うことが可能な圧電発振器となる。
[適用例8]前記周囲温度に対応した検出電圧を出力する温度検出手段が前記圧電振動子に隣接して設けられるとともに、前記第1、第2の周波数温度情報は、前記検出電圧に関連付けられた情報として前記記憶回路に格納され、前記発振回路は、前記周囲温度と前記第1の周波数温度情報または第2の周波数温度情報を用いて温度補償量を算出する温度補償回路に発振信号を出力し、前記温度検出手段は、前記温度補償回路に前記検出電圧を出力することを特徴とする適用例7に記載の圧電発振器。
上記方法により、温度検出手段は圧電振動子の周囲温度を温度誤差を抑制して測定することができるので、温度誤差を抑制した第1の周波数温度情報、第2の周波数温度情報を生成することができる。さらに圧電振動子の周囲温度をリアルタイムでかつ高精度に測定できるので、温度補償回路における補正誤差を抑制して、温度補償を高精度に行なうことが可能な圧電発振器となる。
[適用例9]前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報により生成されたものであることを特徴とする適用例7または8に記載の圧電発振器。
これにより、圧電発振器側で温度係数の演算が不要となるため圧電発振器形成時の作業負担を軽減してコストを抑制することができる。この場合、ユーザー側で周波数温度情報のプロットに重なるべき級数の近似式の温度係数を演算して温度補償量を算出することになるが、ユーザー側で独自に正確な温度係数を演算することができる。
[適用例10]前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報との関係を、べき級数に展開した近似式から抽出される温度係数により生成されたものであることを特徴とする適用例7または8に記載の圧電発振器。
これにより、温度補償回路においては温度係数を算出するための演算が不要となるため、ユーザー側の負担を軽減して圧電発振器を搭載したシステムの構築を容易に行うことができる。
本実施形態に係る圧電発振器の模式図である。 本実施形態に係る温度補償回路を構成する判定回路の模式図である。 本実施形態の圧電発振器と測定器との接続図である。 本実施形態の圧電振動子の発振周波数のヒステリシス特性を示す図である。 温度上昇時、及び温度下降時にそれぞれ測定された温度係数を用いて温度補償を行った場合の周波数偏差を示す図である。 本実施形態に係る温度係数を用いて温度補償を行った場合の周波数偏差を示す図である。 本実施形態の第2の周波数温度情報の近似的な算出方法を示す図である。 記憶回路に格納する周波数温度情報の容量を比較する表である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1に第1実施形態に係る圧電発振器を示す。本実施形態に係る圧電発振器10は、圧電振動子12と、周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報74を選択可能とし下降時に第2の周波数温度情報76を選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報74または前記第2の周波数温度情報76と、を用いて温度補償量80を算出可能な温度補償回路40に発振信号58を出力する発振回路14と、前記圧電振動子12の周囲温度を上昇させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第1の周波数温度情報76と、前記周囲温度を下降させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第2の周波数温度情報76と、を格納し、前記第1の周波数温度情報74及び前記第2の周波数温度情報76を前記温度補償回路40に出力する記憶回路20と、を有するものである。
したがって上記構成を用いた圧電発振器10の温度補償方法は、周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報74を下降時に第2の周波数温度情報76をそれぞれ選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報74または前記第2の周波数温度情報76と、を用いて温度補償量80を算出可能な温度補償回路40に発振信号58と前記周波数温度情報を出力する圧電発振器10の温度補償方法であって、圧電振動子12の周囲温度を上昇させた場合の温度と前記圧電振動子の発振周波数との関係から前記第1の周波数温度情報74を生成し、前記圧電振動子12の周囲温度を下降させた場合の温度と前記発振周波数との関係から前記第2の周波数温度情報76を生成し、前記温度補償回路40に、前記第1の周波数温度情報74及び前記第2の周波数温度情報76を出力するものである。
本実施形態の圧電発振器10は、半導体基板(不図示)上にパターニングにより、発振回路14、温度検出手段である温度センサー16、バッファー18、記憶回路20、シリアルインターフェース回路22、電源端子36、グランド端子38等の各端子が形成され、発振回路14と圧電振動子12が接続された構造を有している。
さらに図1に示すように、圧電発振器10の接続対象となる温度補償回路40は、周波数補正回路42、CPU44、メモリ46、A/D変換器48、判定回路49を有する。また第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76を算出する際には図2に示すように、圧電発振器10は測定器50に接続され、測定器50は、周波数カウンタ52、PC54、電圧マルチメータ56を有する。
圧電振動子12は、水晶、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の圧電材料をATカットすることにより形成され、発振回路14から交流電圧を受けて、厚みすべり振動により所定の共振周波数で発振することができる。このATカットによる厚みすべり振動を用いた圧電振動子の共振周波数は、基準温度(25℃)を中心として正の3次曲線となる温度特性を有している。
発振回路14は、圧電振動子12を発振源とする例えばコルピッツ型の発振回路であり、発振周波数出力端子24を介して温度補償回路40、または測定器50に発振信号58を出力する。
温度センサー16は、ダイオード構造を有しており、順方向電流を流し、温度によって変化する検出電圧66をバッファー18を介して温度センサー電圧出力端子34から温度補償回路40または測定器50に出力するものである。ここで検出電圧66は温度上昇とともに1次関数的に減少し、出力される検出電圧66は測定される温度に対応したものとなっている。なお、温度センサー16は圧電振動子12に隣接して配置することが望ましい、これにより圧電振動子12の周囲温度を測定誤差を抑制して測定することができ、後述の第1、第2の周波数温度情報74、76において温度と周波数、若しくは温度と基準周波数からの周波数偏差との対応を高精度に行なうことができる。
シリアルインターフェース回路22は、外部からの指令を受けてシリアルデータ化して入力された第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76を記憶回路20に格納したり、温度センサー16から出力される検出電圧66、記憶回路20に格納された第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76をシリアルデータ化して外部に出力するものである。シリアルインターフェース回路22は記憶回路20、温度センサー16に接続されており、データ入出力端子26、第1制御クロック入力端子28、第2制御クロック入力端子30、第3制御クロック入力端子32を有している。
第1制御クロック入力端子28に第1の制御クロック60を入力すると、データ入出力端子26に入力されるシリアル化された第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76を、第1の制御クロック60をトリガとして(第1の制御クロック60に同期して)記憶回路20に格納する(書き込む)ことができる。第2制御クロック入力端子30に第2の制御クロック62を入力すると、記憶回路20に格納された第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76を、データ入出力端子26を介して第2の制御クロック62をトリガとしてシリアル化して出力することができる。さらに第3制御クロック入力端子32に第3の制御クロック64を入力すると、第3の制御クロック64をトリガとして温度センサー16がアナログの検出電圧66を出力することができる。
記憶回路20は、EEPROM等で形成され、シリアルインターフェース回路22を介して第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76が格納され(書き込まれ)、または出力することができる。第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76は、それぞれ有限個のデータにより構成されているが、それぞれ測定器50中のPC54、及び温度補償回路40中のCPU44が共通に認識できるアドレスが設けられている。
第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76は、それぞれ上位ビットに第1のアドレスデータ74a、第2のアドレスデータ76aを有し、下位ビットにはそれぞれ第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bを有する。
第1のアドレスデータ74a、第2のアドレスデータ76aについて、その最上位ビットを、例えば第1のアドレスデータ74aの場合は0、第2のアドレスデータ76aの場合は1と設定し、第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76を測定器50及び温度補償回路40において互いに識別できるように設計されている。
第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bとしては後述の温度係数とオフセット係数との組み合わせ、または圧電振動子12の使用温度範囲から任意に選択した複数の温度情報と、前記複数の温度情報のそれぞれに対応する周波数の情報、若しくは前記複数の温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報との組み合わせを用いることができる。このうち、複数の温度情報と、前記複数の温度情報中の各温度情報に対応した基準周波数からの周波数偏差の情報との組み合わせは、発振周波数の絶対値を用いた場合より情報の桁数を小さくすることができるので、周波数温度情報の容量が最も小さくなる。また周波数温度情報として温度係数を格納する場合は、温度情報そのものを格納する必要はないので周波数温度情報の容量を小さくすることができる。
第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bとして、上述の複数の温度情報と、各温度情報に対応した周波数の情報との組み合わせとした場合には、基準温度の情報と基準温度における周波数の情報を取得するとともに、その組み合わせについて、PC54及びCPU44が他の情報と識別できるアドレスデータを付す必要がある。
図3に圧電発振器10と測定器50との接続図を示す。測定器50は、発振回路14に搭載された圧電振動子12の発振周波数の温度特性から温度補償回路40で用いられる第1の周波数温度情報74(第1の周波数温度データ74b)、第2の周波数温度情報76(第1の周波数温度データ76b)をそれぞれ算出して記憶回路20に書き込むものであり、周波数カウンタ52、PC54、電圧マルチメータ56により構成される。周波数カウンタ52は、発振回路14に接続され、所定時間間隔ごとに発振回路14から出力される発振信号58の周波数を測定してPC54に出力することができる。電圧マルチメータ56は、温度センサー16からの検出電圧66をデジタルデータに変換してPC54に出力することができる。
PC54は、キー操作等により周波数カウンタ52や電圧マルチメータ56を起動可能であるとともに、第3制御クロック入力端子32に第3の制御クロック64を入力して常時温度センサー16から検出電圧66(周囲温度の情報)を出力させている。またPC54は、インストールされたプログラムに従って所定の温度ごとに周波数の情報を周波数カウンタ52から入力し、検出電圧66(周囲温度の情報)と周波数の情報をPC54内の記憶領域(不図示)に格納する。
厚みすべり振動を用いた圧電振動子の共振周波数について、基準温度Tにおける基準周波数をfとすると、任意の温度Tにおける周波数温度情報Δf/fは近似的に以下のべき級数で表すことができる。
ここで、A、B、C、Dは周波数温度情報を決定する温度係数、Eは周波数温度情報のオフセットを決定するオフセット係数であり、温度係数に属するものである。そして温度補償回路40においては数式1に示すような温度変化に対して連続的に変化する後述の第1の周波数温度曲線情報70、及び第2の周波数温度曲線情報72を算出する必要がある。
ところで、数式1においては変数が5つあるため、例えば、周波数温度情報として、測定された周囲温度の情報(検出電圧66)と、周囲温度の情報に対応した基準周波数からの周波数偏差の情報との組み合わせが少なくとも5つあれば、これらをそれぞれ数式1に代入して、連立5元1次方程式を解くことにより数式1における変数を全て算出し、周波数温度情報を算出することができる。しかし、圧電振動子はヒステリシス特性を有するため、上述の第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76を用いて温度補償を行う必要がある。
そこで、PC54は、圧電振動子12の周囲温度を、設定最低温度(−30℃)から基準温度(+25℃)を挟んで設定最高温度(+85℃)に至るまで上昇させる際、及びその後設定最高温度から設定最低温度まで下降させた際にそれぞれプログラムにより所定の温度間隔で周波数を測定する。このとき、基準温度における周波数も測定する。
第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bとして測定範囲中の複数の温度情報と、各温度情報に対応した周波数の絶対値または基準周波数(+25℃)からの周波数偏差の情報を用いる場合、設定最低温度から設定最高温度まで上昇させつつ所定の温度間隔で周波数の絶対値または周波数偏差を測定し、これにより得られるプロット群により第1の周波数温度データ74bを生成する。その後設定最高温度から基準温度を挟んで低下させて設定最低温度に至るまで所定の温度間隔で周波数の絶対値または基準周波数からの周波数偏差を測定し、これによるプロット群により第2の周波数温度データ76bを生成する。
また第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bとして温度係数及び温度係数の一部であるオフセット係数を用いる場合、PC54において、周波数の絶対値または基準周波数からの周波数偏差の情報からべき級数の近似式を求めて上述の2つプロット群にそれぞれフィットさせ、フィットして得られるべき級数の近似式の各項の温度係数とオフセット係数を抽出して、これらにより第1の周波数温度データ74b、第2の周波数温度データ76bをそれぞれ生成する。
そして、第1の周波数温度データ74bに上位ビットの第1のアドレスデータ74aを付加して第1の周波数温度情報74を生成し、第2の周波数温度データ76bに上位ビットの第2のアドレスデータ76aを付加して第2の周波数温度情報76を生成する。
上述のようにPC54において第1の周波数温度情報74、及び第2の周波数温度情報76を構築したのち、PC54は、第1制御クロック入力端子28に第1の制御クロック60を出力し、第1の制御クロック60に同期させてシリアル化させた第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76をデータ入出力端子26に出力し、シリアルインターフェース回路22を介して記憶回路20に第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76を格納する。
図1に示すように、温度補償回路40は、圧電発振器10とは分離した外部システムの一部である。温度補償回路40は、PC54から記憶回路20に入力された第1の周波数温度情報74を用いて温度変化に対して連続的に変化する第1の周波数温度曲線情報70(図4参照)を算出し、または第2の周波数温度情報76を用いて温度変化に対して連続的に変化する第2の周波数温度曲線情報72(図4参照)を算出し、第1の周波数温度曲線情報70または第2の周波数温度曲線情報72と温度センサー16から常時入力される検出電圧66(周囲温度の情報)に基づいて温度補償量80を算出するものであり、周波数補正回路42、CPU44、メモリ46、A/D変換器48、判定回路49から構成される。
周波数補正回路42は、CPU44から出力される温度補償量80に対応して容量を可変させる回路であって、発振回路14に接続されて発振信号58が入力され、CPU44の制御のもと温度補償を行った発振信号68を出力するものである。
図2に温度補償回路を構成する判定回路を示す。図2に示すように判定回路49は、温度センサー電圧出力端子34に接続され、温度センサー16から出力される検出電圧66を入力して、異なる時刻に取得された二つの検出電圧(検出電圧66a、検出電圧66b)を比較して、温度の上昇及び下降を判断し、これに基づく判定信号をCPU44に出力するものである。
判定回路49は、温度センサー16に接続されたA/D変換器49a、A/D変換器49aの出力側に接続された前段ラッチ回路49b、前段ラッチ回路49bの出力側に接続された後段ラッチ回路49c、前段ラッチ回路49b及び後段ラッチ回路49cの出力側に入力側を接続し判定信号を出力する比較器49dと、を有する。
前段ラッチ回路49bは、A/D変換器49aからデジタル化された検出電圧66aが新たに入力されると後段ラッチ回路49cに検出電圧66bを出力するとともに、既に保持していた検出電圧66bに上書きする形で検出電圧66aを保持し、さらに検出電圧66aを比較器49dに出力する。後段ラッチ回路49cは検出電圧66bが入力されると、既に入力された検出電圧に上書きする形で検出電圧66bを保持するとともに、検出電圧66bを比較器49dに出力する。比較器49dは検出電圧66aと検出電圧66bとの大小関係を比較し、検出電圧66aが検出電圧66bより高い値の場合、すなわち周囲温度が上昇していると判断した場合はLow(0)の判定信号を出力し、逆に高い場合、すなわち周囲温度が下降していると判断した場合はHigh(1)の判定信号を出力する。
このLow(0)は第1の周波数温度情報74の第1のアドレスデータ74aの最上位ビットに対応し、High(1)は第2の周波数温度情報76の第2のアドレスデータ76aの最上位ビットに対応する。なお比較器49dにおいては、検出電圧66aと検出電圧66bの値が一致する場合は、直前まで出していた判定信号を引き続き出力するように構成されているものとする。
CPU44は、温度補償回路40の中核をなすものであって、記憶回路20から入力した第1の周波数温度情報74から第1の周波数温度曲線情報70(図4参照)を算出し、同様に記憶回路20から入力した第2の周波数温度情報76から第2の周波数温度曲線情報72(図4参照)を算出する。ここでCPU44は判定回路49から出力された判定信号に基づいて第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76のいずれか一方を選択する。そして第1の周波数温度曲線情報70及び第2の周波数温度曲線情報72のいずれか一方と温度センサー16から入力される検出電圧66(周囲温度の情報)に基づいて温度補償量80を算出して周波数補正回路42に出力するものである。
CPU44は、第2制御クロック入力端子30、第3制御クロック入力端子32、温度センサー16にA/D変換器48を介して接続されている。さらに温度センサー16に判定回路49を介して接続されている。CPU44は、起動時に、プログラムにより第2制御クロック入力端子30に第2の制御クロック62を入力し、第2の制御クロック62に同期して記憶回路20内の第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76をシリアルインターフェース回路22を介して出力させ、CPU44に付属するメモリ46に格納する。
記憶回路20に格納された第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76が圧電振動子12の使用温度範囲の複数の温度情報と、前記複数の温度情報のそれぞれに対応した基準周波数からの周波数偏差の情報との組み合わせである場合、CPU44は、第1の周波数温度情報74と数式1を用いて、数式1における温度係数と、オフセット係数を上述の方法により算出し、第2の周波数温度情報と数式1を用いて、数式1における温度係数とオフセット係数を算出する。そして第1の周波数温度情報74に対応する温度係数、オフセット係数の組み合わせ、第2の周波数温度情報76に対応する温度係数、オフセット係数の組み合わせにそれぞれ互いに識別可能なアドレスを付加した上で付属のメモリ46に格納する構成を有するものとする。
また第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76が上述の複数の温度情報と各温度情報に対応した周波数(絶対値)の情報である場合は、CPU44は第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76中の基準温度の情報と基準温度で測定した周波数の情報のアドレスを識別可能とし、上述同様に第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76と数式1を用いて、第1の周波数温度情報74に対応する温度係数とオフセット係数の組み合わせ、第2の周波数温度情報に対応した温度係数とオフセット係数との組み合わせにそれぞれ互いに識別可能なアドレスを付加した上で付属のメモリ46に格納する構成を有するものとする。
ここで、第1の周波数温度情報74から算出された温度係数とオフセット係数の組み合わせ(第1の周波数温度データ74bに相当する)には、第1のアドレスデータ74aを付加し、第2の周波数温度情報76から算出された温度係数とオフセット係数の組み合わせ(第2の周波数温度データ76bに相当する)には、第2のアドレスデータ76aを付加する。
さらに記憶回路20から入力された第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76が温度係数とオフセット係数であれば、CPU44は、そのまま付属のメモリ46に格納する構成を有するものとする。
CPU44は、プログラムにより所定時間ごとに第3制御クロック入力端子32に第3の制御クロック64を入力し、第3の制御クロック64をトリガとして温度センサー16からの検出電圧66(周囲温度の情報)をA/D変換器48を介してデジタル化して入力し(サンプリングし)、付属のメモリ46に格納する。同様に判定回路49からの判定信号をメモリ46に格納する。なお判定回路49から出力される判定信号は第3の制御クロック64をトリガとして出力される検出電圧66に同期して出力されるため、CPU44における周囲温度の情報の読み込みと、周波数温度情報の選択は同時に行われる。
CPU44は、判定回路49から出力される判定信号に基づき、判定信号がLow(0)である場合は、最上位ビットがこれに一致する第1のアドレスデータ74aを有する温度係数とオフセット係数(第1の周波数温度データ74bに相当する)をメモリ46から読み出して第1の周波数温度曲線情報70を算出する。そして判定信号がHigh(1)である場合は、最上位ビットがこれに一致する第2のアドレスデータ76aを有する温度係数とオフセット係数(第2の周波数温度データ76bに相当する)をメモリ46から読み出して第2の周波数温度曲線情報72を算出する。
そしてCPU44は、第1の周波数温度曲線情報70または第2の周波数温度曲線情報72と検出電圧66から温度補償量80を算出し、温度補償量80を周波数補正回路42に出力する。よってCPU44は所定時間ごとに温度補償量80を算出して周波数補正回路42に出力する。これにより周波数補正回路42からは所定時間ごとに温度補償が行われた発振信号68が出力される。
次に、本実施形態に係る圧電発振器10の作用効果について述べる。図4(a)に圧電振動子のヒステリシス特性、図4(b)は図4(a)の部分拡大図を示す。図5(a)に温度上昇時の周波数温度情報に基づき温度補償を行った場合の温度補償回路から出力される発振信号の基準周波数からの周波数偏差(温度上昇時、温度下降時)、図5(b)に温度上昇時の周波数温度情報に基づき温度補償を行った場合の温度補償回路から出力される発振信号の基準周波数からの周波数偏差(温度上昇時、温度下降時)を示す。図6は本実施形態の周波数温度情報に基づき温度補償を行った場合の温度補償回路から出力される発振信号の基準周波数からの周波数偏差を示す。
従来技術でも述べたように、圧電振動子には図4に示すように温度上昇時、温度下降時において同一の温度特性を有さずヒステリシス特性を有している。そこで、図4(a)、(b)に示すように温度上昇時の温度特性により生成される第1の周波数温度情報76を用いて第1の周波数温度曲線情報70を算出し、これに基づいて温度補償を行うと、図5(a)に示すように、圧電発振器が実際に温度を上昇させたときの温度補償は良好に行われているが、逆に温度を下降させたときの温度補償は良好には行われず周波数偏差が0.5ppmを超えたものとなっている。
また図4(a)、(b)に示すように、温度下降時の温度特性により生成される第2の周波数温度情報76を用いて第2の周波数温度曲線情報72を算出し、これに基づいて温度補償を行うと、図5(b)に示すように、圧電振動子の温度を下降させたときの温度補償は良好に行われているが、逆に温度を上昇させたときの温度補償は良好には行われず周波数偏差が0.5ppmとなっている。本実施形態が想定するGPS機能を有する機器にこのような周波数偏差が生じると、従来技術で述べたように測位性能に悪影響を及ぼすことになる。
一方、本実施形態においては温度上昇時には第1の周波数温度情報74を温度下降時には第2の周波数温度情報76を用いて温度補償を行うため、図5に示すように、温度上昇時、温度下降時共に周波数偏差を0.1ppm程度に抑えることができ、ヒステリシス特性を有する圧電振動子12に対して良好な温度補償を行うことができることがわかる。
ところで、本実施形態に係る圧電振動子12のヒステリシス特性は、基準温度近傍で最も顕著に現れ、基準温度から離れるほど小さくなり、設定最低温度(−30℃)、設定最高温度(+85℃)においては殆ど検出されない。よって第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76のいずれか一方の測定範囲を限定して測定時間を短縮するとともに、第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76のいずれか一方を近似的に算出することができる。
図7に圧電振動子の発振周波数の温度上昇時の第1の周波数温度情報74と、温度下降時の第2の周波数温度情報76との差分を示す。図7(a)に示すように、圧電振動子の発振周波数の温度上昇時の第1の周波数温度情報74と温度下降時の第2の周波数温度情報76との差分73bは、基準温度を中心として上に凸の2次関数的な形状を有していることがわかった。そこで、本発明は、基準温度におけるヒステリシス量から全体のヒステリシス特性を近似的に算出している。
まず、第2の周波数温度情報76を近似的に生成する場合について説明する。第1の周波数温度情報74は、周囲温度を基準温度を挟んで上昇させた場合の基準温度より低い温度領域で測定した低温領域情報82(設定最低温度を含む)と、基準温度を包含する基準温度領域で測定した第1の基準温度領域情報84と、基準温度領域より高い高温領域で測定した高温領域情報86(設定最高温度を含む)と、を用いて生成する。もちろんこれらの情報から温度係数とオフセット係数を算出しこれを第1の周波数温度情報74としてもよい。そして第2の周波数温度情報77は周囲温度を基準温度を挟んで低下させた場合の基準温度領域において測定した第2の基準温度領域情報88と、第1の基準温度領域情報84と、低温領域情報82と、高温領域情報86と、を用いて算出する。
ここで低温領域と、高温領域において第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76との差分(ヒステリシス量)がゼロと近似することができるので、図7(b)に示すように3つのプロット点からヒステリシス量を近似する2次関数の2次の温度係数を算出することができる。この2次の温度係数を第1の周波数温度情報74を構成する2次の温度係数から差し引くことにより第2の周波数温度情報77を算出することができる。また第1の周波数温度情報74から第1の周波数温度曲線情報70を算出し、第1の周波数温度曲線情報70から上述の2次の温度係数を差し引いて近似的に第2の周波数温度曲線情報(不図示)を生成し、第2の周波数温度曲線情報(不図示)から所定の温度間隔ごとに周波数を抽出して第2の周波数温度情報77を生成してもよい。なお基準温度領域にて2点以上を測定して、これに対応したべき級数の近似式を求めて、これにより得られる温度係数を、対応する第1の周波数温度曲線情報70を構成する温度係数から差し引くことにより近似的に第2の周波数温度曲線情報(不図示)を算出することができる。以上の演算は全てPC54上で行なうことになる。
そして図7(b)、(c)に示すように、第1の周波数温度曲線情報70と近似的に算出された第2の周波数温度曲線情報(不図示)との差分73aは、第1の周波数温度曲線情報70と第2の周波数温度曲線情報72との差分73bと遜色のないヒステリシス特性を有していることがわかる。つまり、これら二つの第2の周波数温度曲線情報の算出方法は、いずれもほぼ同じ算出結果を得ることができるのである。
次に、第1の周波数温度情報74を近似により算出する場合について説明する。第2の周波数温度情報76は、周囲温度を基準温度を挟んで上昇させた場合の基準温度より高い温度領域で測定した高温領域情報と、基準温度を包含する基準温度領域において測定した第3の基準温度領域情報90(第2の基準温度領域情報88と同一)と、前記基準温度領域より低い低温領域で測定した低温領域情報(低温領域情報82と同一であると近似)と、を用いて上述同様に算出する。そして第1の周波数温度情報75は、周囲温度を基準温度を挟んで上昇させたときの基準温度領域において測定した第4の基準温度領域情報92(第1の基準温度領域情報84と同じ)と、第3の基準温度領域情報90と、低温領域情報82と、高温領域情報86と、を用いて算出することができる。算出方法は上述同様なので説明を省略する。
図8に記憶回路に格納する周波数温度情報の容量を比較する表を示す。図8に示すように、周波数温度情報として周波数の絶対値の情報を格納する場合は11桁必要とするが、周波数偏差の情報を格納する場合は5桁で済むので周波数の情報に関する容量を約45パーセント削減することができる。
また第1の周波数温度情報74及び第2の周波数温度情報76のうち、一方を温度情報と基準周波数からの周波数偏差の情報との組み合わせとし、他方を2つの周波数温度情報の周波数の差分の情報としてもよい。すると図8に示すように周波数偏差の情報は5桁用いるが、差分の情報の場合は4桁で済むので一方の周波数温度情報の桁数を小さくすることができる。この場合、周波数の絶対値の情報と比較して約70パーセント削減でき、周波数偏差の情報と比較して約50パーセント削減することができる。このように差分の情報を記憶回路20に格納する場合において、他方の周波数温度情報を温度補償に用いる場合、一方の周波数温度情報に差分の情報を加えて他方の周波数温度情報を算出する演算を温度補償回路40(CPU44)において行なう必要がある。
また仮に第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76を周波数の絶対値の情報を用いて構成した場合の容量を100とすると、各周波数温度情報を基準周波数からの周波数偏差の情報を用いて構成したときは容量を23%削減でき、各周波数温度情報のうち一方を上述の周波数偏差の情報を、他方を上述の差分の情報を用いて構成したときは容量を31%削減することができる。なお、周波数温度情報として格納するアドレスデータにおいて必要な桁数は、測定温度が5点である場合は、3桁(最大8個のアドレスデータを許容)であるが第1のアドレスデータ74aと第2のアドレスデータ76aを区別するために1桁必要であるためトータル4桁必要となる。また周囲温度の情報(検出電圧66)はその有効数字に従って必要な桁数が決定される。さらに周波数温度情報が温度係数である場合、温度係数については有効数字に従って必要な桁数が決定されるが、温度は不要であるので、その分の容量を削減することができる。
以上述べたように、本実施形態に係る圧電発振器10の温度補償方法及び圧電発振器によれば、第1には、温度補償回路40においては温度上昇時には圧電振動子12の発振周波数の温度上昇時の温度特性を示す第1の周波数温度情報74に基づいて温度補償を行い、温度下降時には圧電振動子12の発振周波数の温度下降時の温度特性を示す第2の周波数温度情報76に基づいて温度補償を行うことができる。したがって、圧電振動子12の発振周波数の温度変化に対するヒステリシス特性に対応した温度補償を行うことができる。
第2には、温度検出手段である温度センサー16は圧電振動子12の周囲温度を温度誤差を抑制して測定することができるので、温度誤差を抑制した第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76を生成することができる。さらに圧電振動子12の周囲温度をリアルタイムでかつ高精度に測定できるので、温度補償回路40における補正誤差を抑制して、温度補償を高精度に行なうことができる。
第3には、第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、各温度情報に対応する周波数の情報または基準周波数からの周波数偏差の情報により生成することにより、圧電発振器10側で温度係数の演算が不要となるため圧電発振器10形成時の作業負担を抑制してコストを抑制することができる。この場合、ユーザー側で周波数温度情報のプロットに重なるべき級数の近似式の温度係数を演算して温度補償量を算出することになるが、ユーザー側で独自に正確な温度係数を演算することができる。
第4には、第1の周波数温度情報74、第2の周波数温度情報76は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、各温度情報に対応する周波数の情報または基準周波数からの周波数偏差の情報との関係を、べき級数に展開した近似式から抽出される温度係数により生成することより、温度補償回路40においては温度係数を算出するための演算が不要となるため、ユーザー側の負担を軽減して圧電発振器10を搭載したシステムの構築を容易に行うことができる。
第5には、第1の周波数温度情報74(75)は、第2の周波数温度情報76と前記周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出した。第1の周波数温度情報74と第2の周波数温度情報76との差分をとると基準温度領域において差分が最も大きくなり、基準温度から離れるほど小さくなる。よって第1の周波数温度情報74(75)は、第2の周波数温度情報76と周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出することが可能である。これにより温度上昇時は基準温度領域のみ測定すればよく、基準温度より高い高温領域を測定する工程が不用となる。したがって第1の周波数温度情報74(75)の取得時間を短縮することができるため、作業負担を軽減してコストを抑制することができる。
第6には、第2の周波数温度情報76(77)は、第1の周波数温度情報74と前記周囲温度を基準温度領域に下降させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出した。上述と同様の理由により、第2の周波数温度情報76は、第1の周波数温度情報74と周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数とを用いて近似的に算出することが可能である。これにより温度下降時は基準温度領域を測定すればよく、基準温度より低い低温領域を測定する工程は不用となる。したがって第2の周波数温度情報76(77)の取得時間を短縮することができるため、作業負担を削減してコストを抑制することができる。
なお、いずれの実施系形態において、圧電振動子12は厚みすべり振動子を前提として述べてきたが、これに限定されず、双音叉型圧電振動子、シングルビーム型圧電振動子、SAW共振子等にも適用できる。また温度センサー16から出力される検出電圧66を実際の温度の値に変換して用いてもよい。
10………圧電発振器、12………圧電振動子、14………発振回路、16………温度センサー、18………バッファー、20………記憶回路、22………シリアルインターフェース回路、24………発振周波数出力端子、26………データ入出力端子、28………第1制御クロック入力端子、30………第2制御クロック入力端子、32………第3制御クロック入力端子、34………温度センサー電圧出力端子、35………判定信号出力端子、36………電源端子、38………グランド端子、40………温度補償回路、42………周波数補正回路、44………CPU、46………メモリ、48………A/D変換器、49………判定回路、49a………A/D変換器、49b………前段ラッチ回路、49c………後段ラッチ回路、49d………比較器、50………測定器、52………周波数カウンタ、54………PC、56………電圧マルチメータ、58………発振信号、60………第1の制御クロック、62………第2の制御クロック、64………第3の制御クロック、66………電圧、68………発振信号、70………第1の周波数温度曲線情報、72………第2の周波数温度曲線情報、73a………差分、73b………差分、74………第1の周波数温度情報、74a………第1のアドレスデータ、74b………第1の周波数温度データ、75………第1の周波数温度情報、76………第2の周波数温度情報、76a………第2のアドレスデータ、76b………第2の周波数温度データ、77………第2の周波数温度情報、80………温度補償量、82………低温領域情報、84………第1の基準温度領域情報、86………高温領域情報、88………第2の基準温度領域情報、90………第3の基準温度領域情報、92………第4の基準温度領域情報。

Claims (10)

  1. 周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報を下降時に第2の周波数温度情報をそれぞれ選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に発振信号と前記周波数温度情報を出力する圧電発振器の温度補償方法であって、
    圧電振動子の周囲温度を上昇させた場合の温度と前記圧電振動子の発振周波数との関係から前記第1の周波数温度情報を生成し、
    前記圧電振動子の周囲温度を下降させた場合の温度と前記発振周波数との関係から前記第2の周波数温度情報を生成し、
    前記温度補償回路に、前記第1の周波数温度情報及び前記第2の周波数温度情報を出力することを特徴とする圧電発振器の温度補償方法。
  2. 前記周囲温度に対応した検出電圧を出力する温度検出手段を前記圧電振動子に隣接して配設し、
    前記第1、第2の周波数温度情報は、前記検出電圧に関連付けられた情報として算出し、
    前記周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に前記発振信号を出力し、
    前記温度検出手段から前記温度補償回路に前記検出電圧を出力することを特徴とする請求項1に記載の圧電発振器の温度補償方法。
  3. 前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報と、により生成することを特徴とする請求項1または2に記載の圧電発振器の温度補償方法。
  4. 前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報と、の関係を、べき級数に展開した近似式から抽出される温度係数により生成することを特徴とする請求項1または2に記載の圧電発振器の温度補償方法。
  5. 前記第1の周波数温度情報は、前記第2の周波数温度情報と前記周囲温度を基準温度領域に上昇させて測定した温度と周波数の情報と、を用いて近似的に算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電発振器の温度補償方法。
  6. 前記第2の周波数温度情報は、前記第1の周波数温度情報と前記周囲温度を基準温度領域に下降させて測定した温度と周波数の情報と、を用いて近似的に算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電発振器の温度補償方法。
  7. 圧電振動子と、
    周囲温度の上昇時に第1の周波数温度情報を選択可能とし下降時に第2の周波数温度情報を選択可能とし、周囲温度の情報と、前記第1の周波数温度情報または前記第2の周波数温度情報と、を用いて温度補償量を算出可能な温度補償回路に発振信号を出力する発振回路と、
    前記圧電振動子の周囲温度を上昇させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第1の周波数温度情報と、前記周囲温度を下降させた場合の温度と発振周波数との関係から生成した前記第2の周波数温度情報と、を格納し、前記第1の周波数温度情報及び前記第2の周波数温度情報を前記温度補償回路に出力する記憶回路と、を有することを特徴とする圧電発振器。
  8. 前記周囲温度に対応した検出電圧を出力する温度検出手段が前記圧電振動子に隣接して設けられるとともに、
    前記第1、第2の周波数温度情報は、前記検出電圧に関連付けられた情報として前記記憶回路に格納され、
    前記発振回路は、前記周囲温度と前記第1の周波数温度情報または第2の周波数温度情報を用いて温度補償量を算出する温度補償回路に発振信号を出力し、
    前記温度検出手段は、前記温度補償回路に前記検出電圧を出力することを特徴とする請求項7に記載の圧電発振器。
  9. 前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報により生成されたものであることを特徴とする請求項7または8に記載の圧電発振器。
  10. 前記周波数温度情報は、所定の温度間隔で測定された複数の温度情報と、前記温度情報に対応する周波数の情報または前記温度情報に対応する基準周波数からの周波数偏差の情報との関係を、べき級数に展開した近似式から抽出される温度係数により生成されたものであることを特徴とする請求項7または8に記載の圧電発振器。
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