JPWO2011108433A1 - 太陽電池モジュール用封止材シートおよび太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用封止材シートおよび太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】ゲルを発生させることなく成形でき、一定期間経過後に使用しても高い架橋率の封止材層が形成できる太陽電池モジュール用封止材シート、および該封止材シートを用いた優れた耐久性を有する太陽電池モジュールの提供を目的とする。【解決手段】エチレン/酢酸ビニル共重合体と、特定条件における揮発量が15質量%以下で、かつ1時間で半減する分解温度が115〜140℃の有機過酸化物とを含有し、前記有機過酸化物の含有量が前記エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.4〜1.0質量部である太陽電池モジュール用封止材シート。また、該該封止材シートを用いた太陽電池モジュール。【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池モジュール用封止材シートおよび太陽電池モジュールに関する。
近年、太陽光を利用するクリーンな発電技術として、太陽電池が注目を集めている。一般的な太陽電池モジュールとしては、太陽電池セルを封止材層内に包埋させて封止し、該封止材層の両面側を表面保護部材と裏面保護部材で保護したモジュールが知られている。該太陽電池モジュールの製造方法としては、表面保護部材、封止材シート、太陽電池セル、封止材シート及び裏面保護部材をこの順序で積層し、これらを真空中で加熱して脱気させた後に、真空中で1気圧の荷重をかけながら加熱して、太陽電池セルを包埋させつつ封止材樹脂を架橋硬化させて接着一体化する方法が広く用いられている。
封止材シートの材料としては、一般的に、主成分となる樹脂としてEVA(エチレン/酢酸ビニル共重合体)が使用される。太陽電池用の封止材シートとしては、単層構成のものが最も一般的であり、少なくとも架橋剤として有機過酸化物が添加される(例えば、特許文献1〜5)。有機過酸化物を含有させることで、熱によって有機過酸化物が分解してラジカルが発生し、EVAが架橋される。このように、有機過酸化物によってEVAを架橋することにより、太陽電池モジュールの封止材層中に太陽電池セルを固定できる。また、封止材シートには、その耐久性を向上させる目的で、架橋助剤、シランカップリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤といった添加物が一定割合で含有されることが多い。
封止材シートの製造方法としては、例えば、直線状スリットを有するダイから封止材シートを形成する樹脂を溶融状態で押し出し、冷却ロールもしくは水槽で急冷固化するTダイ法、又はカレンダー法等の製膜工程が採用される。前記製膜工程により500μm程度の厚みの封止材シートが成膜される。また、前記製膜工程の中で、封止材シート表面に凹凸を付与するエンボス加工が施されることもある。
特開平9−27633号公報 特開平11−54768号公報 特開2000−183381号公報 特開2005−126708号公報 特開2006−186233号公報
しかしながら、特許文献1〜5に記載されているような従来の封止材シートは、輸送後や一定期間の保管後に使用すると、太陽電池モジュールにおける封止材層の架橋率が低下し、太陽電池モジュールの耐久性が著しく低下することがある。
また、封止材シートの製造においては、条件によってはシート中にゲルが発生することがあるため、シート成形時のゲルの発生を防止することが重要である。
本発明は、ゲルを発生させることなく成形でき、輸送後や一定期間の保管後に使用しても、高い架橋率の封止材層が形成でき、耐久性に優れた高品質な太陽電池モジュールを安定して製造できる太陽電池モジュール用封止材シートの提供を目的とする。また、本発明は、前記太陽電池モジュール用封止材シートを用いた、優れた耐久性を有する高品質な太陽電池モジュールの提供を目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]エチレン/酢酸ビニル共重合体と有機過酸化物とを含有する太陽電池モジュール用封止材シートであって、前記有機過酸化物が下記条件(A)及び条件(B)を満たし、かつ該有機過酸化物の含有量が前記エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.4〜1.0質量部である太陽電池モジュール用封止材シート。
(A)半径が1.8cmの底面を有し、深さが0.9cmの円筒容器内で、0.15gの有機過酸化物を50℃の条件で5時間保管したときの揮発量が15質量%以下である。
(B)有機過酸化物が1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。
[2]太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、前記封止材層が、前記[1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより形成されている太陽電池モジュール。
本発明の太陽電池モジュール用封止材シートは、ゲルを発生させることなく成形でき、輸送後や一定期間の保管後に使用しても、高い架橋率の封止材層が形成でき、耐久性に優れた高品質な太陽電池モジュールを安定して製造できる。
また、本発明の太陽電池モジュールは、本発明の太陽電池モジュール用封止材シートを用いているため、高い架橋率を有する優れた封止材層が安定して形成されており、耐久性に優れ高品質である。
本発明の太陽電池モジュールの実施形態の一例を示した断面図である。 図1の太陽電池モジュールの製造方法の一工程を示した断面図である。
<太陽電池モジュール用封止材シート>
本発明の太陽電池モジュール用封止材シート(以下、単に「封止材シート」という。)は、太陽電池モジュールにおいて太陽電池セルを封止する封止材層の形成に用いるシートであって、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)と有機過酸化物とを含有する。
本発明の封止材シートを形成する樹脂基材は、主成分としてEVAを使用することが好ましい。EVAは、高い透明性を有し、安価であり、特に過去の使用実績が膨大である点で有利である。EVAを主成分とするとは、樹脂基材の総量に対して、EVAを95質量%以上とすることを意味する。
本発明の封止材シートには、EVAに加えて他の樹脂が含有されていてもよい。他の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;アイオノマー;エチレン−メタクリル酸共重合体;エチレン−アクリル酸共重合体;ポリフッ化ビニル;ポリ塩化ビニル、またはこれらの共重合体等が挙げられる。
本発明の封止材シートの樹脂基材中のEVAの割合は、95質量%以上が好ましく、97質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
前記樹脂基材のMFR(メルトフローレート)は、20〜40g/10分が好ましい。樹脂基材のMFRは、共重合体であれば、共重合成分に由来する単位の含有率を調節することにより調節できる。EVAのMFRは、EVA100質量%中の酢酸ビニル単位の含有率を調節することにより調節できる。
EVAが有する全単位100質量%中の酢酸ビニル単位の含有率は、20〜40質量%が好ましく、25〜35質量%がより好ましい。
また、MFRは、分子量を調節することでも調節でき、分子量を大きくすることでMFRが小さくなる。
前記MFRは、ASTMD1238に準拠した方法で測定される。
本発明の封止材シートは、架橋剤として、下記条件(A)及び条件(B)を満たす有機過酸化物(以下、「有機過酸化物I」という。)を含有することを特徴とする。
(A)半径が1.8cmの底面を有し、深さが0.9cmの円筒容器内で、0.15gの有機過酸化物を50℃の条件で5時間保管したときの揮発量が15質量%以下である。
(B)有機過酸化物が1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。
従来、輸送後の封止材シートや、一定期間保存した後の封止材シートを用いて太陽電池モジュールを製造した場合に、封止材層の架橋率が低下し、得られる太陽電池モジュールの耐久性が著しく低下することがあった。このことについて、本発明者等が詳しく検討を行ったところ、輸送後や、一定期間保存した後の封止材シートでは、該封止材シート中に含有されている有機過酸化物が揮発し、その量が減少していることが判明した。そこで、本発明者等は、前記条件(A)を満たす有機過酸化物Iを用いることで、有機過酸化物が封止材シートから揮発してしまうことを抑制し、輸送後や、一定期間保存した後の封止材シートを使用しても高品質な太陽電池モジュールを安定して製造できることを見い出した。
また、有機過酸化物Iは、1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。有機過酸化物Iの前記分解温度が115℃以上であれば、シート成形時に架橋反応が進行して封止材シート内にゲルが発生することを抑制できる。また、有機過酸化物Iの前記分解温度が140℃以下であれば、太陽電池モジュールの製造の際、架橋反応が充分に進行し、封止材層の架橋率が高くなるため、優れた耐久性を有する太陽電池モジュールが得られる。
有機過酸化物Iとしては、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート(条件(A)の揮発量:7.2質量%、条件(B)の熱分解温度:119℃)が好ましい。
本発明の封止材シートに含有される有機過酸化物Iは、1種類であることが好ましい。有機過酸化物Iが2種類以上含有されている場合は、それらの有機過酸化物Iの揮発性の違いから、一定期間経過後の封止材シート内において有機過酸化物Iの種類ごとの比率が変化して不均一になるおそれがある。しかし、有機過酸化物Iが1種類であれば、一定期間経過後であっても封止材シート内における有機過酸化物Iの均一性が保たれやすく、該封止材シートを用いて製造される太陽電池モジュールの特性のばらつきを小さくしやすい。
また、太陽電池モジュールの製造では、通常、2枚の封止材シートで太陽電池セルを挟んだ状態で、真空中で荷重をかけながら加熱し、太陽電池セルを包埋させつつ封止材樹脂を架橋させるが、それら2枚の封止材シートにそれぞれ含有される有機過酸化物Iは同一であることが好ましい。同一の有機過酸化物Iが含有されている封止材シートを用いれば、一定期間経過後であっても2枚の封止材シート間の有機過酸化物Iの量がほぼ同等で、不均一化することも抑制されやすいため、太陽電池モジュールの特性のばらつきを小さくしやすい。
本発明の封止材シート中の有機過酸化物Iの含有量は、EVA100質量部に対して、0.4〜1.0質量部であり、0.5〜0.8質量部が好ましい。有機過酸化物Iの含有量がEVA100質量部に対して0.4質量部以上であれば、架橋率が高い封止材層を形成でき、耐久性に優れた太陽電池モジュールを製造できる。有機過酸化物Iの含有量がEVA100質量部に対して1.0質量部以下であれば、シート成形時に架橋反応が進行して封止材シート内にゲルが発生することを抑制できる。
また、本発明の封止材シートには、前記有機過酸化物の他に、架橋反応を促進する架橋助剤が含有されていてもよい。架橋助剤としては、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート等が挙げられる。
また、本発明の封止材シートには、太陽電池モジュールにおいて、封止材層と表面保護部材および裏面保護部材との接着性を向上させるために、シランカップリング剤が含有されていてもよい。シランカップリング剤としては、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、リメトキシプロピルシラン、トリメトキシメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリクロロプロピルシラン、トリエトキシフェニルシラン等が挙げられる。
また、本発明の封止材シートには、形成される封止材層の耐久性を向上させるために、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の安定化剤が含有されていてもよい。
耐光性の向上のために用いられる紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等が挙げられる。
熱安定性の向上のために用いられる酸化防止剤としては、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等が挙げられる。
(封止材シートの製造方法)
本発明の封止材シートは、架橋剤として、前述した有機過酸化物Iを用いる以外は、公知の製造方法で製造できる。例えば、前記樹脂基材に、有機過酸化物、及び必要に応じて添加する添加剤を混合して加熱溶融させた樹脂を、Tダイ等を用いて押し出す共押し出し法で封止材シートを製膜する製膜工程を有する方法が挙げられる。
また、前記製膜工程においては、ブロッキング防止のため、熱溶融した状態の樹脂シートの表面を、凹凸パターンが施されているロール(金属またはゴム製)に密着させることで、該樹脂シート片面もしくは両面に該ロールの凹凸パターンを転写させ、封止材シートにエンボス加工を施してもよい。
以上説明した本発明の封止材シートは、シート成形時にゲルが発生することが抑制されている。また、輸送後や一定期間保存した後においても、シート中の有機過酸化物が揮発してその量が減少することを抑制されている。そのため、本発明の封止材シートであれば、一定期間経過後の封止材シートであっても、高い架橋率を有する封止材層を安定に形成し、優れた耐久性を有する高品質な太陽電池モジュールを安定して製造できる。
<太陽電池モジュール>
本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、前記封止材層が、前述した本発明の封止材シートにより形成されているモジュールである。以下、本発明の太陽電池モジュールの実施形態の一例を示して詳細に説明する。
本実施形態の太陽電池モジュール1は、図1に示すように、太陽電池セル4、4と、太陽電池セル4、4を封止する封止材層3と、封止材層3の表面側を保護する表面保護部材2と、封止材層3の裏面側を保護する裏面保護部材5とを有する。
(太陽電池セル)
太陽電池セル4は、光電効果により受光面に入射した光を電気に変換する機能を有するセルである。太陽電池セル4は、太陽電池モジュール1内において複数個(図1では2つ)が電極(図示省略)によって接続されている。太陽電池セル4の数は特に限定されない。
太陽電池セル4の材料としては、例えば、結晶系シリコンが挙げられる。なかでも、製造の簡便さとコスト面から、多結晶シリコンが特に好ましい。
(封止材層)
封止材層3は、太陽電池セル4、4を包埋させて封止する層であり、本発明の封止材シートにより形成される。
封止材層3の厚さは、0.3〜0.6mmが好ましい。
(表面保護部材)
表面保護材2としては、耐久性、耐候性、透明性に優れたものが好ましく、例えば、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂シート等が挙げられる。また、ポリカーボネート等の樹脂シートを用いてもよい。
表面保護部材2の厚さは、3〜6mmが好ましい。
(裏面保護部材)
裏面保護部材5としては、耐久性、耐候性に優れたものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルフロライド、EVA等の樹脂シート、及びそれらの積層体等が挙げられる。また、前記樹脂シートや積層体には、水蒸気バリア性、酸素バリア性を付与するバリア層を積層してもよい。
裏面保護部材5の厚さは、0.2〜0.4mmが好ましい。
(製造方法)
以下、本発明の太陽電池モジュールの製造方法の一例として、前記太陽電池モジュール1の製造方法を説明する。ただし、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は以下の方法には限定されない。
図2に示すように、裏面保護部材2、封止材シート3A、太陽電池セル4、4、封止材シート3B、表面保護部材5をこの順に積層して積層体1Aとする。次いで、積層体1Aを真空状態で加熱加圧する真空ラミネートを行い、封止材シート3A、3B内に太陽電池セル4、4を埋没させ、封止材シート3A、3Bの透明樹脂基材(EVA)を架橋硬化させて接着一体化することで封止材層3を形成させる。これにより、太陽電池モジュール1が得られる。
封止材シート3Aと封止材シート3Bは本発明の封止材シートであり、同じ組成の封止材シートであってもよく、異なる組成の封止材シートであってもよいが、均一に架橋構造が形成されることで良好な品質のモジュールが得られやすい点から、同じ組成の封止材シートであることが好ましい。
以上説明した太陽電池モジュールは、本発明の封止材シートを用いているため、該封止材シートが輸送後や一定期間保管した後のものであっても、封止材層の架橋率が高く、優れた耐久性を有しており高品質である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
本実施例で用いた有機過酸化物の揮発量(単位:質量%)は、底面の半径が1.8cm、深さが0.9cmの円筒容器の中に、有機過酸化物を0.15g投入し、50℃の条件で5時間保管し、保管前後の質量から算出した。
[使用原料]
本実施例で使用した原料を以下に示す。
(EVA)
EVA−1:酢酸ビニル単位の含有量が30質量%で、MFRが30g/10分のEVA
(有機過酸化物)
I−1:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート
II−1:1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
II−2:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
(架橋助剤)
III−1:トリアリルイソシアヌレート
(シランカップリング剤)
IV−1:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(紫外線吸収剤)
V−1:2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン
(酸化防止剤)
VI−1:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(光安定剤)
VII−1:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート
[実施例1]
EVA−1の100質量部に対して、有機過酸化物I−1を0.7質量部、架橋助剤III−1を0.5質量部、シランカップリング剤IV−1を0.5質量部、紫外線吸収剤V−1を0.1質量部、酸化防止剤VI−1を0.1質量部、及び光安定剤VII−1を0.2質量部添加した。
次いで、押し出し成形機を用いて、前記組成物を0.40〜0.50mmの厚みとなるように成形温度110℃で押し出し法によりシート成形した。得られた封止材シートの厚さは、電子マイクロメーター(アンリツ製K351C)により測定した。
[実施例2〜3]
有機過酸化物I−1の添加量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを製造した。
[比較例1〜4]
用いる有機過酸化物の種類と添加量を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして封止材シートを製造した。
[評価方法]
(初期架橋率)
実施例及び比較例において製造した封止材シートを用いて、常温常湿の環境で6時間放置後、架橋率を測定した。架橋率は以下の方法で測定した。
封止材シートを1気圧で加圧しながら150℃で10分間キュアしたものから、少量(0.3g程度)のサンプルを削り出してその質量を測定した(質量W1)。また、そのサンプルを50mLのキシレン中において110℃で6時間加熱した後、未溶解物の質量を測定した(質量W2)。質量W1に対する質量W2の割合(W2/W1)を架橋率(単位:%)とした。
(保存安定性)
実施例及び比較例で得られた封止材シートを、温度40℃−湿度20%RHの恒温恒湿槽の中のメッシュ状の保管箱に、他のシートと重ね合わせないで設置し、48時間保管した。その後、該封止材シートを取り出し、常温常湿の環境で6時間放置後、前記初期架橋率で説明した方法と同じ方法で架橋率を測定した。架橋率が80%以上のものを「○」、80%に満たなかったものを「×」とした。
(加工時のゲルの発生)
実施例及び比較例で得られた封止材シートにおける1mあたりのゲルの発生数を目視で計測した。計測するゲルは半径2mm以上のものとした。また、確認面積は2mとした。1mあたりのゲルの発生数が1個以上であったものを「×」、0個のものを「○」とした。
実施例及び比較例における初期架橋率、保存安定性及び加工時のゲルの発生の評価結果を表1に示す。
Figure 2011108433
表1に示すように、条件(A)及び条件(B)を満たす有機過酸化物Iを、EVA100質量部に対して0.4〜1.0質量部の範囲内で用いた実施例1〜3の封止材シートは、初期架橋率が高く、またその保存安定性も優れていた。加えて、該封止材シートは、成形時にゲルも発生しておらず、高品質であった。
一方、条件(B)の分解温度が115℃未満の有機過酸化物を用いた比較例1の封止材シートは、シート成形時にゲルが発生し、品質が劣っていた。
条件(A)の揮発量が15質量%を超える有機過酸化物を用いた比較例2の封止材シートは、初期架橋率は高いものの、保存後の架橋率が大きく低下しており、保存安定性が低かった。
条件(A)及び条件(B)を満たす有機過酸化物Iを用いているものの、その含有量がEVA100質量部に対して0.4質量部未満である比較例3の封止材シートは、保存前の初期の状態ですでに架橋率が80%以下と低かった。なお、該封止材シートは、初期架橋率が80質量%未満であったため、保存後の架橋率も保存安定性に関わらず80質量%未満であった。
条件(A)及び条件(B)を満たす有機過酸化物Iを用いているものの、その含有量がEVA100質量部に対して1.0質量部を超える比較例4の封止材シートは、シート成形時にゲルが発生し、品質が劣っていた。
1 太陽電池モジュール
2 表面保護部材
3 封止材層
3A、3B 封止材シート
4 太陽電池セル
5 裏面保護部材
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
[1]エチレン/酢酸ビニル共重合体と有機過酸化物とを含有する太陽電池モジュール用封止材シートであって、前記有機過酸化物が下記条件(A)及び条件(B)を満たし、かつ該有機過酸化物が1種類であり、その含有量が前記エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.41〜1.0質量部である太陽電池モジュール用封止材シート。
(A)半径が1.8cmの底面を有し、深さが0.9cmの円筒容器内で、0.15gの有機過酸化物を50℃の条件で5時間保管したときの揮発量が7.2質量%以下である。
(B)有機過酸化物が1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。
[2][1]に記載の太陽電池モジュール用封止材シートであって、保存後の架橋率が84%以上である、シート形成時のゲル発生を抑制し、保存安定性を有する太陽電池モジュール用封止材シート。
]太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する裏面保護部材と、を有し、前記封止材層が、前記[1]、[2]いずれかに記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより形成されている太陽電池モジュール。
本発明の封止材シートは、架橋剤として、下記条件(A)及び条件(B)を満たす有機過酸化物(以下、「有機過酸化物I」という。)を含有することを特徴とする。
(A)半径が1.8cmの底面を有し、深さが0.9cmの円筒容器内で、0.15gの有機過酸化物を50℃の条件で5時間保管したときの揮発量が7.2質量%以下である。
(B)有機過酸化物が1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。

Claims (2)

  1. エチレン/酢酸ビニル共重合体と有機過酸化物とを含有する太陽電池モジュール用封止材シートであって、
    前記有機過酸化物が下記条件(A)及び条件(B)を満たし、かつ該有機過酸化物の含有量が前記エチレン/酢酸ビニル共重合体100質量部に対して0.4〜1.0質量部である太陽電池モジュール用封止材シート。
    (A)半径が1.8cmの底面を有し、深さが0.9cmの円筒容器内で、0.15gの有機過酸化物を50℃の条件で5時間保管したときの揮発量が15質量%以下である。
    (B)有機過酸化物が1時間で半減する分解温度が115〜140℃である。
  2. 太陽電池セルと、前記太陽電池セルを封止する封止材層と、前記封止材層の表面側を保護する表面保護部材と、前記封止材層の裏面側を保護する裏面保護部材と、を有し、
    前記封止材層が、請求項1に記載の太陽電池モジュール用封止材シートにより形成されている太陽電池モジュール。
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