JPWO2011070623A1 - 捩れ緩衝装置 - Google Patents

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    • F16F15/123Wound springs
    • F16F15/1232Wound springs characterised by the spring mounting

Abstract

【課題】部品点数を増加することなく簡単な構成によって、正側および負側で最適なヒステリシストルクを設定することができ、製造作業の作業性を向上させることができるとともに、製造コストが増大するのを防止することができる捩れ緩衝装置を提供すること。【解決手段】ハブ11がサイドプレート17に対して正側に捩れたときに、スプリングシート31、32の外周部がサイドプレート17の外側支持片20a、21aに沿って移動し、ハブ11がサイドプレート17に対して負側に捩れたときに、スプリングシート32が外側支持片20a、21aに沿って移動するようにした捩れ緩衝装置10であって、スプリングシート31と外側支持片20a、21aとの摺動抵抗をスプリングシート32と外側支持片20a、21aとの摺動抵抗よりも大きくする。【選択図】図1

Description

本発明は、捩れ緩衝装置に関し、特に、スプリングによってトルク変動を吸収しながらトルクを伝達する捩れ緩衝装置に関する。
従来から内燃機関や電動モータ等の駆動源と車輪等とを変速機等を有する駆動系を介して連結し、駆動源から駆動系を介して車輪に動力を伝達している。ところが、駆動源に連結される駆動系は、例えば、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした捩れ振動によってこもり音やジャラ音が発生する。
ジャラ音とは、内燃機関のトルク変動による回転変動を起振源とした捩り振動によって変速歯車組の空転歯車対が衝突して生じるジャラジャラという異音のことである。また、こもり音は、内燃機関のトルク変動を起振力とする駆動系の捩り共振による振動によって車室内に発生する異音のことであり、駆動系の捩れ共振は、通常、定常域(例えば、FF車両の場合には内燃機関の回転数が2500rpm付近)の低車速時に存在する。
このため、内燃機関と駆動系との間に捩れ緩衝装置を設け、内燃機関の回転変動をダンパ機構によって吸収して駆動系の捩り振動を吸収するようにしている。
従来のこの捩れ緩衝装置としては、フライホイールに締結・解放される第1の回転部材と、トランスミッションから延びる入力シャフトに連結される第2の回転部材と、第1の回転部材とを回転方向に弾性的に連結するコイルスプリングとから構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
第1の回転部材は、クラッチディスクと、クラッチディスクの内周側に固定された一対のサイドプレートとから構成されている。また、、第2の回転部材は、ハブから構成されており、このハブは、シャフトの外周部にスプライン嵌合するボスと、ボスから半径方向外方に延びるフランジとから構成されている。
コイルスプリングは、フランジに形成された複数のスプリング収容孔と、スプリング収容孔に対向するようにして一対のサイドプレートに形成されたスプリング収容部に支持されている。
一対のサイドプレートとハブが相対回転すると、コイルスプリングは、一対の入力プレートとハブの間で入力プレートの円周方向に圧縮される。このコイルスプリングによって一対のサイドプレートからハブに入力された円周方向の捩れ振動が吸収され、ジャラ音の発生が抑制される。
また、ハブと一対のサイドプレートとの間にスラスト部材からなるヒステリシス機構を設けることにより、ハブと一対のサイドプレートとの間で摩擦に基づくヒステリシストルクを発生させることにより、駆動系の捩り共振を抑制して低車速時に顕著となる室内こもり音を低減している。
ところで、内燃機関の回転変動の特性は、一対のサイドプレートからハブに内燃機関の回転トルクが伝達されてハブが一対のサイドプレートに対して正側に回転する加速側と、エンジンブレーキによってハブから一対のサイドプレートにトルクが伝達されてハブが一対のサイドプレートに対して負側に回転する減速時とで異なることが知られている。
図9は、加速時と減速時の内燃機関の回転変動を示す図である。図9に示すように、加速時の内燃機関の回転変動は、内燃機関の低速回転域で大きく、減速時の内燃機関の回転変動は、内燃機関の高速回転域で大きくなっている。
このため、加速時には捩り共振点付近でダンパ機構のヒステリシストルクを大きくすることにより、低回転領域の駆動系の捩り共振を抑制し、減速時には内燃機関の回転変動が大きい高回転領域でダンパ機構のヒステリシストルクを小さくすることにより、減衰力を大きくして捩れ振動を抑制する必要がある。
ところが、従来のダンパ機構は、加速時と減速時とで同一のヒステリシストルクに設定されているため、ヒステリシストルクを大きくした場合には、加速時に低回転領域で駆動系の捩り共振を減衰することができるが、減速時に捩れ振動を充分に減衰することができないおそれがある。
また、減速時の捩れ振動を吸収するためにヒステリシストルクを小さくした場合に、加速時に共振点付近において、駆動系の捩り共振により捩り振動が増大して(図10に破線で示す)こもり音が発生してしまう。
これに対して、加速時と減速時のヒステリシストルクを変更するようにした捩れ緩衝装置として、一対のサイドプレートとハブとの間に、一対のサイドプレートとハブとが相対回転するときに摩擦を発生させる摩擦発生機構を介装し、この摩擦発生機構を、捩り特性の正側および負側では一対のサイドプレートとハブとの間に摩擦を発生させる第1の摩擦発生部と、捩り特性の負側ではハブに係合しないことにより、一対のサイドプレートとハブとの間に摩擦力を発生させない第2の摩擦発生部とから構成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
この捩り共振装置は、加速時にヒステリシストルクを大きくして捩り共振を抑制し、減速時にヒステリシストルクを小さくして減衰力を大きくすることができる。
特開2006−144861号公報 特開2002−106640号公報
しかしながら、このような従来の捩れ緩衝装置にあっては、一対のサイドプレートとハブとの間に第1の摩擦発生部と第2の摩擦発生部とを有する摩擦発生機構を介装しているため、摩擦発生機構の構成が複雑になるとともに、摩擦発生機構を設ける分だけ捩れ緩衝装置の部品点数が増大してしまい、捩れ緩衝装置の製造作業が面倒になるとともに捩れ緩衝装置の製造コストが増大してしまうという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、部品点数を増加することなく簡単な構成によって正側および負側で最適なヒステリシストルクを設定することができ、製造作業の作業性を向上させることができるとともに、製造コストが増大するのを防止することができる捩れ緩衝装置を提供することを目的とする。
本発明に係る捩れ緩衝装置は、上記目的を達成するため、(1)スプリング収容孔が形成された第1の回転部材と、前記第1の回転部材と同軸かつ相対回転自在に設けられ、前記スプリング収容孔に対向する位置にスプリング収容部が形成された第2の回転部材と、前記スプリング収容孔および前記スプリング収容部内に配置され、前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して正側に捩れた場合と負側に捩れた場合とで圧縮して前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するスプリングと、前記スプリングの円周方向端部と前記スプリング収容孔および前記スプリング収容部の円周方向端部との間に配置され、前記スプリングの円周方向端面をそれぞれ支持する第1のシート部材および第2のシート部材とを備え、前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して正側に捩れたときに、前記第1のシート部材の外周部が前記第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動し、前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して負側に捩れたときに、前記第2のシート部材の外周部が前記第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動するようにした捩れ緩衝装置であって、前記第1のシート部材と前記スプリング収容部との摺動抵抗を前記第2のシート部材と前記スプリング収容部との摺動抵抗よりも大きくしたものから構成されている。
この捩れ緩衝装置は、第1の回転部材が第2の回転部材に対して正側に捩れたときに、第1のシート部材が第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動し、第1の回転部材が第2の回転部材に対して負側に捩れたときに、第2のシート部材が第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動するように構成し、第1のシート部材とスプリング収容部との摺動抵抗を第2のシート部材とスプリング収容部との摺動抵抗よりも大きくしたので、正側のヒステリシストルクを大きくすることができ、負側のヒステリシストルクを小さくすることができる。
このように正側と負側でヒステリシストルクの大きさを変えることができるため、第1の回転部材が第2の回転部材に対して正側に捩れる加速時には、捩り共振点を通過したときの捩り振動を抑えることができ、こもり音が発生するのを抑制することができる。
また、第1の回転部材が第2の回転部材に対して負側に捩れる減速時には、捩り振動を減衰することができ、ジャラ音の発生を抑制することができる。
また、スプリングの円周方向端面を支持する第1、2のシート部材とスプリング収容部との摺動抵抗を正側と負側とで異ならせるだけの簡単な構成によって部品点数を増加することなく、加速時および減速時に最適なヒステリシストルクを設定することができるため、捩れ緩衝装置の製造作業の作業性を向上させることができるとともに、捩れ緩衝装置の製造コストが増大するのを防止することができる。
上記(1)に記載の捩れ緩衝装置において、(2)前記第1のシート部材および前記第2のシート部材は、半径方向外方の外周部が前記スプリング収容部に対して摺動するものから構成されている。
この捩れ緩衝装置は、第1、2のシート部材の半径方向外方の外周部がスプリング収容部に対して摺動するので、第1の回転部材および第2の回転部材の回転数が高くなるにつれて第1の回転部材および第2の回転部材の遠心力が大きくなるので、第1のシート部材の外周部をスプリング収容部に強く摺接させることができ、第1の回転部材と第2の回転部材とのヒステリシストルクを大きくすることができる。
加速時の内燃機関の回転変動は、低回転領域が大きく、高回転領域が小さくなるため、捩れ緩衝装置を内燃機関と変速機を有する駆動系との間に介装した場合に、第1の回転部材が第2の回転部材に対して正側に捩れる加速時には、第1の回転部材および第2の回転部材の遠心力が小さい低回転領域でヒステリシストルクを小さくして捩り振動を減衰することができ、ジャラ音の発生を抑制することができる。
また、内燃機関の回転数が高くなると、第1の回転部材および第2の回転部材の遠心力を大きくすることができるため、内燃機関の回転数が捩り共振点に相当する回転数を通過したときには、ヒステリシストルクを大きくすることができ、捩り共振を抑制することができる。
内燃機関の回転数がさらに高くなると、第1の回転部材および第2の回転部材の遠心力が大きくなってヒステリシストルクが大きくなるが、高回転域では、内燃機関の回転変動が小さいため、大きなヒステリシストルクの影響を受けずに捩り振動を減衰することができる。
上記(1)または(2)に記載の捩れ緩衝装置において、(3)前記第1のシート部材と前記スプリング収容部との間の隙間に対して、前記第2のシート部材と前記スプリング収容部との間の隙間を大きくしたものから構成されている。
この捩れ緩衝装置は、第1のシート部材とスプリング収容部との間の隙間に対して、第2のシート部材とスプリング収容部との間の隙間を大きくしたので、第1の回転部材が第2の回転部材に対して負側に捩れる減速時に、第1の回転部材が第2の回転部材に対して正側に捩れる加速時よりも第2のシート部材とスプリング収容部との摺動抵抗を小さくすることができる。
このため、正側でヒステリシストルクを大きくすることができるとともに、負側のヒステリシストルクを小さくすることができる。したがって、加速時には、捩り共振点を通過したときの捩り振動を抑えてこもり音の発生を抑制することができるとともに、減速時には、捩り振動を減衰してジャラ音の発生を抑制することができる。
上記(1)または(2)に記載の捩れ緩衝装置において、(4)前記第1のシート部材の外周部の摩擦係数が前記第2のシート部材の外周部の摩擦係数よりも大きいものから構成されている。
この捩れ緩衝装置は、第1のシート部材の外周部の摩擦係数を第2のシート部材の外周部の摩擦係数よりも高くしたので、正側でヒステリシストルクを大きくすることができるとともに、負側のヒステリシストルクを小さくすることができる。
したがって、加速時には、捩り共振点を通過したときの捩り振動を抑えてこもり音の発生を抑制することができるとともに、減速時には、捩り振動を減衰してジャラ音の発生を抑制することができる。
上記(1)または(2)に記載の捩れ緩衝装置において、(5)前記第1のシート部材の重量が前記第2のシート部材の重量よりも大きいものから構成されている。
この捩れ緩衝装置は、第1のシート部材の重量を第2のシート部材よりも大きくしたので、第1の回転部材および第2の回転部材の回転によって遠心力が発生したときに、第2のシート部材よりも重量が大きい第1のシート部材の外周部をスプリング収容部に強い力で摺接させることができ、第1のシート部材の外周部とスプリング収容部との摺動抵抗を大きくすることができる。
また、第1のシート部材よりも重量が小さい第2のシート部材の外周部をスプリング収容部に弱い力で摺接させることができ、第2のシート部材の外周部とスプリング収容部との摺動抵抗を小さくすることができる。
このため、正側でヒステリシストルクを大きくすることができるとともに、負側のヒステリシストルクを小さくすることができる。したがって、加速時には、捩り共振点を通過したときの捩り振動を抑えてこもり音の発生を抑制することができるとともに、減速時には、捩り振動を減衰してジャラ音の発生を抑制することができる。
本発明によれば、部品点数を増加することなく簡単な構成によって、正側および負側で最適なヒステリシストルクを設定することができ、製造作業の作業性を向上させることができるとともに、製造コストが増大するのを防止することができる捩れ緩衝装置を提供することができる。
本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、捩れ緩衝装置の正面図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、図1のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、捩れ緩衝装置の要部正面図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、図3のB−B方向矢視図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、図3のC−C方向矢視図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、加速時のスプリングシートの状態を示す図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、減速時のスプリングシートの状態を示す図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、他の形状のコイルスプリングシートの用いた場合の図3のC−C方向矢視図に相当する図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、内燃機関の回転変動と内燃機関の回転数との関係を示す図である。 本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図であり、加速時にヒステリシストルクを小さくしたときの内燃機関の回転変動と回転数の関係を示す図である。
以下、本発明に係る捩れ緩衝装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図8は、本発明に係る捩れ緩衝装置の一実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
なお、本実施の形態では、捩れ緩衝装置10をクラッチ装置1に適用した例を説明する。
図1、図2において、捩れ緩衝装置10は、第1の回転部材としてのハブ11と、ハブ11と同軸、かつハブ11に対して相対回転自在に配設される第2の回転部材としてのサイドプレート16、17と、ハブ11とサイドプレート16、17とを円周方向に弾性的に連結するスプリングとしての4個のコイルスプリング13と、それぞれのコイルスプリング13をハブ11に支持するスプリングシート31、32とを含んで構成されている。
ハブ11は、ボス14と、ボス14から半径方向外方に突出するフランジ15とから構成されており、ボス14の内周部には図示しない変速機の入力シャフトがスプライン嵌合されている。
なお、本実施の形態のハブ11は、ボス14とフランジ15が一体となっている形式のものを採用しているが、ボス14とフランジ15とを別体にして、フランジ15とボス14との間に微小スプリングを配設し、ボス14とフランジ15との間で微小な捩れ振動を微小スプリングによって吸収できる構成としてもよい。
このようにすれば、アイドル状態でニュートラルに変速したとき等のように内燃機関の変動トルクが小さい領域において、無負荷状態にある変速機の歯車対からガラガラという歯打ち音、所謂、ガラ音が発生するのを抑制することができる。
サイドプレート16、17は、ハブ11の軸方向両側に配設されており、サイドプレート16、17は、半径方向外周側でリベット18によって連結されている。
ハブ11にはスプリング収容孔としての4つの収容孔19が形成されているとともに、サイドプレート16、17には収容孔19に対向してそれぞれ4つのスプリング収容部としての窓孔20、21に収容されており、収容孔19および窓孔20、21の内部にはコイルスプリング13が収容されている。
収容孔19は、フランジ15を半径方向外方に切欠いて形成された切欠きから構成されており、窓孔20、21は、サイドプレート16、17によって囲まれる開口である。
スプリングシート(第1のシート部材)31およびスプリングシート(第2のシート部材)32は、コイルスプリング13の円周方向端面をそれぞれハブ11の収容孔19の円周方向端部に支持するようになっている。なお、円周方向とは、サイドプレート16、17およびハブ11の回転方向と同方向の円周方向であり、半径方向とは、サイドプレート16、17およびハブ11の放射方向と同方向の半径方向である。
また、スプリングシート31、32は、内周部に座巻きが形成されたシート着座部31a、32aと、シート着座部31a、32aから円周方向に突出する突出部31b、32bを備えている。
シート着座部31a、32aの内周部には座巻が形成されており、この座巻は、コイルスプリング13の円周方向両端部の一巻分あるいは二巻分に相当し、この座巻にコイルスプリング13の円周方向端部を着座させるようにしている。
そして、スプリングシート31の座巻にはコイルスプリング13の巻回方向始端が係合する係合部が形成されているとともに、スプリングシート32の座巻にはコイルスプリング13の巻回方向終端が係合する係合部が形成されており、スプリングシート31、32のそれぞれの座巻の係合部にコイルスプリング13の巻回方向始端および終端を係合させることにより、コイルスプリング13の回転が防止されてコイルスプリング13がスプリングシート31、32に装着される。
また、収容孔19の円周方向端部19a、19bは、スプリングシート31、32のシート着座部31a、32aの背面、すなわち、スプリングシート31、32の円周方向端部31c、32cに係合するようになっている。
具体的には、収容孔19の円周方向端部19a、19bの形状は、スプリングシート31、32の円周方向端部31c、32cに沿った形状となっており、収容孔19の円周方向端部19a、19bは、スプリングシート31、32の円周方向端部31c、32cに密着して係合するようになっている。
このため、コイルスプリング13の付勢力を受けてスプリングシート31、32が収容孔19の円周方向端部19a、19bに付勢されることにより、スプリングシート31、32の円周方向端部31c、32cが収容孔19の円周方向端部19a、19bに強い押圧力で係合され、スプリングシート31、32がハブ11のフランジ15に取付けられる。
また、図1〜図5に示すように、窓孔20、21は、窓孔20、21の半径方向外方の縁に沿って円周方向に延在する外側支持片20a、21aおよび窓孔20、21の半径方向内方の縁に沿って円周方向に延在する内側支持片20b、21bを備えており、この外側支持片20a、21aおよび内側支持片20b、21bは、サイドプレート16、17の表面から軸線方向外方に突出している。
また、窓孔20、21の円周方向端部20c、21c、20d、21dは、外側支持片20a、21aおよび内側支持片20b、21bに対してサイドプレート16、17の軸方向内方に位置しており、窓孔20、21の円周方向端部20c、21c、20d、21dにはスプリングシート31、32の円周方向端部31c、32cが当接している。
したがって、スプリングシート31、32は、収容孔19の円周方向端部19a、19bおよび窓孔20、21の円周方向端部20c、21c、20d、21dとコイルスプリング13の円周方向両端面との間に配置されることになる。
また、スプリングシート31、32の半径方向外周部は収容孔19よりも半径方向外周部に位置しており、窓孔20、21の半径方向内周部よりも内方に位置することになる。
このように構成される捩れ緩衝装置10に対して、サイドプレート16の外周部には環状のクッショニングプレート23の内周部が連結されており、サイドプレート16とクッショニングプレート23の連結には、サイドプレート16、17を連結するリベット18が用いられている。
クッショニングプレート23の軸方向両側には、リベット24により環状の摩擦材25a、25bが固定されており、この摩擦材25a、25bは、内燃機関のクランクシャフトに固定された図示しないフライホイールとフライホイールにボルト固定されたクラッチカバーのプレッシャプレートの間に位置している。
そして、摩擦材25a、25bがプレッシャプレートに押圧されてフライホイールとプレッシャプレートに摩擦係合することで、内燃機関の回転トルクがサイドプレート16、17に入力される。
また、図示しないクラッチペダルが踏み込まれると、プレッシャプレートが摩擦材25a、25bを押圧するのを解除し、摩擦材25a、25bがフライホイールから離隔することで、内燃機関の回転トルクがサイドプレート16、17に入力されない。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側(図1のR2方向)および負側(図1のR1方向)に捩れたときには、コイルスプリング13が圧縮されてスプリングシート31またはスプリングシート32が窓孔20、21に沿って移動するようになっている。
このコイルスプリング13は、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れた場合およびハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れた場合に圧縮することにより、ハブ11とサイドプレート16、17との間で回転トルクを伝達するようになっている。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れるのは、車両の加速時であり、ハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れるのは、エンジンブレーキが発生する減速時である。
一方、図4に示すように、スプリングシート31のシート着座部31aの半径方向外方の外周部(以下、上部31dという)と外側支持片20a、21aの内周部とは常時接触している。
また、図5に示すように、スプリングシート32の半径方向外方の外周部(以下、上部32dという)と外側支持片20a、21aの内周部との間には隙間26が形成されている。すなわち、スプリングシート31のシート着座部31aの半径方向長さは、スプリングシート32のシート着座部32aの半径方向長さよりも長く形成されている。
したがって、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れたときに、スプリングシート31のシート着座部31aの上部31dが外側支持片20a、21aに接触して摺動することにより、スプリングシート31とサイドプレート16、17の摺動抵抗(摩擦力)が大きくなる。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れたときにスプリングシート32のシート着座部32aの上部32dが外側支持片20a、21aに非接触となり、スプリングシート31とサイドプレート16、17の摺動抵抗(摩擦力)が小さくなる。
次に、作用を説明する。
クラッチ装置1にコイルスプリング13を収縮させるだけの回転トルクが加わらないときには、ハブ11とサイドプレート16、17との相対回転角度が略0となっている。
この状態から摩擦材25a、25bを介してクラッチ装置1のクッショニングプレート23に内燃機関の駆動トルク(回転トルク)が伝達され、クッショニングプレート23に連結されるサイドプレート17に駆動トルクが伝達される。
そして、クラッチ装置1に加わる内燃機関のトルク変動による回転変動は、コイルスプリング13の収縮によってサイドプレート16、17とハブ11との間で緩衝されながら変速機の入力シャフトに伝達される。
次に、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れる場合の動作と、負側に捩れる場合の動作を説明する。但し、内燃機関からの回転トルクが伝達されたときのサイドプレート16、17の回転方向をR1方向とする。
車両の加速時に内燃機関の回転変動が大きくなると、サイドプレート16、17とハブ11との相対回転が大きくなり、すなわち、捩れ角が大きくなり、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れることにより、コイルスプリング13が圧縮してサイドプレート16、17からハブ11に回転トルクを伝達する。
サイドプレート16、17とハブ11の捩れ角が大きくなると、サイドプレート16、17がR1方向に回転するのに伴って、ハブ11がサイドプレート16、17に対してR2方向に相対回転することになる。
このときのサイドプレート16、17とハブ11の動作を図6に基づいて説明する。なお、図6では、サイドプレート16を図示していないが、サイドプレート16は、サイドプレート17と平行移動するので、サイドプレート17の符号も用いて説明を行う。
図6において、サイドプレート16、17がR1方向に回転すると、サイドプレート16、17の窓孔20、21の円周方向端部20c、21cがスプリングシート32をスプリングシート31に向かって押圧する。このとき、スプリングシート32からハブ11の収容孔19の円周方向端部19bが離隔する。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対してR2方向に相対回転するのに伴ってハブ11の収容孔19の円周方向端部19aがスプリングシート31をスプリングシート32に向かって押圧する。
このとき、スプリングシート31は、窓孔20、21の円周方向端部20d、21dから離隔する。スプリングシート31は、シート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aの内周部とが常時接触しているため、サイドプレート16、17の遠心力によってシート着座部31aの上部31dが外側支持片20a、21aの内周部に押し付けられ、スプリングシート31と外側支持片20a、21aとの間の摺動抵抗が大きくなり、ハブ11とサイドプレート16、17のヒステリシストルクが大きくなる。
この結果、スプリングシート31、32が近接するように移動してコイルスプリング13を圧縮することができ、内燃機関の回転変動をサイドプレート16、17とハブ11との間で緩衝して内燃機関の駆動トルクを変速機の入力シャフトに伝達することができる。
一方、車両の減速時には、内燃機関の駆動トルクが小さくなり、エンジンブレーキが発生するため、変速機の入力シャフトからハブ11に回転トルクが入力される。
減速時に内燃機関の回転変動が大きくなると、サイドプレート16、17とハブ11との捩れ角が大きくなり、ハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れることにより、コイルスプリング13が圧縮してハブ11からサイドプレート16、17に回転トルクを伝達する。
サイドプレート16、17とハブ11の捩れ角が大きくなると、ハブ11がR1方向に回転するのに伴って、サイドプレート16、17がハブ11に対してR2方向に相対回転することになる。
このときのサイドプレート16、17とハブ11の動作を図7に基づいて説明する。なお、図7では、サイドプレート16を図示していないが、サイドプレート16は、サイドプレート17と平行移動するので、サイドプレート17の符号も用いて説明を行う。
図7において、サイドプレート16、17がR2方向に回転すると、サイドプレート16、17の窓孔20、21の円周方向端部20d、21dがスプリングシート31をスプリングシート32に向かって押圧する。このとき、スプリングシート31からハブ11の収容孔19の円周方向端部19aが離隔する。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対してR1方向に相対回転するのに伴ってハブ11の収容孔19の円周方向端部19bがスプリングシート32をスプリングシート31に向かって押圧する。
このとき、スプリングシート32は、円周方向端部20c、21cから離隔する。スプリングシート32は、シート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との間に隙間26が形成されているため、シート着座部32aの上部32dが外側支持片20a、21aに接触しない。このため、スプリングシート32のシート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との間の摺動抵抗を発生させないようにすることができる。
したがって、図5に示すように、スプリングシート32は、シート着座部32aの軸線方向側面32eのみがサイドプレート16、17の外側支持片20a、21aに接触するため、ハブ11とサイドプレート16、17のヒステリシストルクを小さくすることができる。
この結果、スプリングシート31、32が近接するように移動してコイルスプリング13を圧縮することができ、内燃機関の回転変動をサイドプレート16、17とハブ11との間で緩衝することができる。
ここで、図9に示すように、加速時の内燃機関の回転変動は、内燃機関の低速回転域で大きく、高速回転域で低速回転域に比べて小さくなっている。また、減速時の内燃機関の回転変動は、内燃機関の高回転域で大きくなっている。このように内燃機関のトルク変動は、加速時と減速時とで異なる特性を有している。
本実施の形態では、スプリングシート31のシート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aの内周部との間の隙間に対して、スプリングシート32のシート着座部31aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との間の隙間を大きくした、すなわち、シート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aの内周部とを常時接触させているのに対して、シート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との間に隙間26を形成したので、スプリングシート31と外側支持片20a、21aとの摺動抵抗をスプリングシート32と外側支持片20a、21aとの摺動抵抗よりも大きくすることができる。
このため、ハブ11がサイドプレート16、17に対して正側に捩れる加速時のヒステリシストルクを大きくすることができ、ハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れる減速時のヒステリシストルクを小さくすることができる。
また、内燃機関の回転数が高くなるにつれてハブ11とサイドプレート16、17の遠心力が大きくなるので、加速時には、回転数が高くなるのに比例してシート着座部31aの上部31dを外側支持片20a、21aに押し付ける力を強くして、ヒステリシストルクを回転数に比例して大きくすることができる。
したがって、図9に示すように、内燃機関の回転変動が大きい低回転域(例えば、1800rpm以下)では、ハブ11とサイドプレート16、17の遠心力を小さくすることができるため、加速時のヒステリシストルクを高回転域よりも小さくすることができる。このため、捩り振動を減衰することができ、ジャラ音の発生を抑制することができる。
また、内燃機関の回転数が高くなると、ハブ11とサイドプレート16、17の遠心力が大きくなるので、内燃機関の回転数が捩り共振点(例えば、FF車両では、2500rpm付近)に相当する回転数を通過したときには、ヒステリシストルクを大きくすることができる。このため、捩り共振を抑制することができ、こもり音が発生するのを抑制することができる。
また、内燃機関の回転数がさらに高くなると、ハブ11とサイドプレート16、17の遠心力が大きくなるため、ヒステリシストルクが大きくなるが、高回転域では、内燃機関の回転変動が低回転域に比べて小さい。このため、大きなヒステリシストルクの影響を受けずに捩り振動を減衰することができる。
また、ハブ11がサイドプレート16、17に対して負側に捩れる減速時には、スプリングシート32と外側支持片20a、21aとの間に摺動抵抗を発生させないようにすることができるため、スプリングシート32と窓孔20、21との摺動抵抗を加速時よりも小さくすることができるため、ヒステリシストルクを小さくすることができる。
このため、図9に示すように、内燃機関の回転変動が大きい高回転域において捩り振動を減衰することができ、ジャラ音の発生を抑制することができる。
このように本実施の形態では、コイルスプリング13の円周方向端面を支持するスプリングシート31、32と外側支持片20a、21aとの摺動抵抗を正側と負側とで異ならせるだけの簡単な構成によって部品点数を増加することなく、加速時および減速時に最適なヒステリシストルクを設定することができるため、捩れ緩衝装置10の製造作業の作業性を向上させることができるとともに、捩れ緩衝装置10の製造コストが増大するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、シート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aとを常時接触させ、シート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との間に隙間26を形成することにより、スプリングシート31と外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗をスプリングシート32と外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗よりも大きくしているが、これに限定されるものではない。
すなわち、図8に示すように、スプリングシート32のシート着座部32aの半径方向長さを、スプリングシート31のシート着座部31aの半径方向長さと同一の長さに形成することにより、スプリングシート32のシート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部とを常時接触させるように構成してもよい。
この場合には、スプリングシート31の摩擦係数をスプリングシート32の摩擦係数よりも大きくして、シート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗を、シート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗よりも大きくすればよい。このようにしても加速時のヒステリシストルクを大きくすることができるとともに、減速時のヒステリシストルクを小さくすることができる。
なお、スプリングシート31、32の摩擦係数を異ならせるためには、少なくともスプリングシート31のシート着座部31aの外周部を摩擦係数の大きい材質から構成し、少なくともスプリングシート32のシート着座部32aの外周部を摩擦係数の小さい材質から構成すればよい。
また、スプリングシート31、32のシート着座部31a、32aの材質を同一にし、スプリングシート32のシート着座部32aの外周部を滑らかな面に形成して表面の摩擦係数を小さくし、スプリングシート31のシート着座部31aの外周部に凹凸部を設けてシート着座部31aの外周表面の摩擦係数を大きくするようにしてもよい。
また、図8において、スプリングシート32のシート着座部32aの半径方向長さを、スプリングシート31のシート着座部31aの半径方向長さを同一の長さに形成し、スプリングシート31の重量をスプリングシート32の重量よりも大きくしてもよい。
この場合には、サイドプレート16、17の回転によって遠心力が発生したときに、スプリングシート32よりも重量が大きいスプリングシート31のシート着座部31aの上部31dを外側支持片20a、21aの内周部に強い力で摺接させることができ、シート着座部31aの上部31dと外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗を大きくすることができる。
また、サイドプレート16、17の回転によって遠心力が発生したときに、スプリングシート31よりも重量が小さいスプリングシート32のシート着座部32aの上部32dを外側支持片20a、21aの内周部に弱い力で摺接させることができ、シート着座部32aの上部32dと外側支持片20a、21aの内周部との摺動抵抗を小さくすることができる。
このようにしても加速時のヒステリシストルクを大きくすることができるとともに、減速時のヒステリシストルクを小さくすることができる。したがって、加速時には、捩り共振点を通過したときの捩り振動を抑えてこもり音の発生を抑制することができるとともに、減速時には、捩り振動を減衰してジャラ音の発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、捩れ緩衝装置10をクラッチ装置1に適用しているが、これに限らず、車両の駆動系に設けられる捩れ緩衝装置であれば何でもよい。例えば、ハイブリッド車両にあっては、内燃機関の出力軸と、電動機と車輪側出力軸とに動力を分割する動力分割機構との間に介装されるハイブリッドダンパ等の捩れ緩衝装置に適用してもよい。
また、トルクコンバータのロックアップクラッチ装置と変速歯車組の間に介装されるロックアップダンパ等の捩れ緩衝装置に適用してもよい。また、ディファレンシャルケースとディファレンシャルケースの外周部に設けられたリングギヤとの間に捩れ緩衝装置を設けてもよい。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上のように、本発明に係る捩れ緩衝装置は、部品点数を増加することなく簡単な構成によって、正側および負側で最適なヒステリシストルクを設定することができ、製造作業の作業性を向上させることができるとともに、製造コストが増大するのを防止することができるという効果を有し、スプリングによってトルク変動を吸収しながらトルクを伝達する捩れ緩衝装置等として有用である。
10 捩れ緩衝装置
11 ハブ(第1の回転部材)
13 コイルスプリング(スプリング)
16、17 サイドプレート(第2の回転部材)
19 収容孔(スプリング収容孔)
20、21 窓孔(スプリング収容部)
31 スプリングシート(第1のシート部材)
32 スプリングシート(第2のシート部材)

Claims (5)

  1. スプリング収容孔が形成された第1の回転部材と、前記第1の回転部材と同軸かつ相対回転自在に設けられ、前記スプリング収容孔に対向する位置にスプリング収容部が形成された第2の回転部材と、前記スプリング収容孔および前記スプリング収容部内に配置され、前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して正側に捩れた場合と負側に捩れた場合とで圧縮して前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間で回転トルクを伝達するスプリングと、前記スプリングの円周方向端部と前記スプリング収容孔および前記スプリング収容部の円周方向端部との間に配置され、前記スプリングの円周方向端面をそれぞれ支持する第1のシート部材および第2のシート部材とを備え、
    前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して正側に捩れたときに、前記第1のシート部材の外周部が前記第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動し、前記第1の回転部材が前記第2の回転部材に対して負側に捩れたときに、前記第2のシート部材の外周部が前記第2の回転部材のスプリング収容部に沿って移動するようにした捩れ緩衝装置であって、
    前記第1のシート部材と前記スプリング収容部との摺動抵抗を前記第2のシート部材と前記スプリング収容部との摺動抵抗よりも大きくしたことを特徴とする捩れ緩衝装置。
  2. 前記第1のシート部材および前記第2のシート部材は、半径方向外方の外周部が前記スプリング収容部に対して摺動することを特徴とする請求項1に記載の捩れ緩衝装置。
  3. 前記第1のシート部材と前記スプリング収容部との間の隙間に対して、前記第2のシート部材と前記スプリング収容部との間の隙間を大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の捩れ緩衝装置。
  4. 前記第1のシート部材の外周部の摩擦係数が前記第2のシート部材の外周部の摩擦係数よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の捩れ緩衝装置。
  5. 前記第1のシート部材の重量が前記第2のシート部材の重量よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の捩れ緩衝装置。
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